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JP2968366B2 - 撥水撥油剤組成物 - Google Patents

撥水撥油剤組成物

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JP2968366B2
JP2968366B2 JP5612791A JP5612791A JP2968366B2 JP 2968366 B2 JP2968366 B2 JP 2968366B2 JP 5612791 A JP5612791 A JP 5612791A JP 5612791 A JP5612791 A JP 5612791A JP 2968366 B2 JP2968366 B2 JP 2968366B2
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JP
Japan
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meth
water
acrylate
group
repellent composition
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JP5612791A
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勝治 伊藤
匡一 金子
俊 鎌田
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性の高い撥水撥油性
の付与に特に有効な撥水撥油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衣料の撥水撥油加工が盛んに行わ
れ、目的に応じ種々の組成物が提供されている。スポー
ツ衣料では撥水撥油性の洗濯・ドライクリーニングに対
する高い耐久性が要求される。耐久性を得る目的で、ポ
リフルオロアルキル基含有アクリレートと塩化ビニルと
の共重合体(特公昭50−3438号公報)、架橋成分
としてN−メチロールアクリルアミド、グリシジルアク
リルアミドなどを共重合させることが提唱されている
が、いまだ満足できる耐久性が得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
知られていなかった高い耐久性を与える撥水撥油剤組成
物を新たに提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、ポリフルオロアルキ
ル基含有の(メタ)アクリレート100重量部に対し、
式[CH2 =C(R1)COO]n2 OHで表される
化合物(ただし、R1 はHまたはCH3 、R2は(n+
1)価のアルコールから(n+1)個の水酸基を除いた
残基、nは1〜6の整数である。)と2または3官能の
ポリイソシアナートとの反応生成物であるウレタン結合
を有する多官能(メタ)アクリレート1〜17重量部を
必須の共重合成分とする共重合体よりなる撥水撥油剤組
成物を提供するものである。本明細書では、アクリレー
トとメタクリレートをまとめて(メタ)アクリレートと
いい、(メタ)アクリルアミドなどについても同様であ
る。また、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Ph
はフェニル基を、それぞれ表す。
【0005】本発明におけるポリフルオロアルキル基
(以下Rf基という)含有の(メタ)アクリレートとし
ては、次のRf基含有の(メタ)アクリレートが好適で
ある。これらの2種以上、またはRf基の炭素数の異な
る化合物を2種以上併用してもよい。
【0006】
【化3】 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 Rf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(C37 )CORf、 CH2 =C(R1 )COOCH(CH3 )CH2 Rf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(CH3 )SO2 Rf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(CH3 )CORf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(C25 )SO2 Rf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(C25 )CORf、 CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2 N(C37 )SO2 Rf、 CH2 =C(R1 )COOCH(CH2 Cl)CH2 OCH2 − −CH2 N(CH3 )SO2 Rf。 (ここでR1 はHまたはCH3 である。)
【0007】前述のRf基は炭素数1〜20個、好まし
くは4〜16個の直鎖状または分岐状のポリフルオロア
ルキル基であり、通常は末端部がパーフルオロアルキル
基であるものが選定されるが、末端部に水素原子あるい
は塩素原子を含むもの、あるいはオキシポリフルオロア
ルキレン含有基なども使用可能である。Rf基の好まし
い態様は、Cn2n+1(ただし、nは4〜16の整数で
ある。)で表されるパーフルオロアルキル基であり、n
が6〜12のものが特に好ましい。
【0008】また、ウレタン結合を有する多官能(メ
タ)アクリレートは下記式(1)で表される化合物が好
ましい。また、下記式(2)〜(5)で表される化合物
などが好ましく例示できる。
【0009】
【化4】 [CH2 =C(R1 )COO]n2 OCONH−R3 − −NHCOOR4 [OCOC(R1 )=CH2m (1)
【0010】(式(1)において、R1 はHまたはCH
3 、R2 は(n+1)価のアルコールから(n+1)個
のOH基を除いた残基、R3 は2〜3官能のポリイソシ
アナートから2〜3個のNCO基を除いた残基、R4
(m+1)価のアルコールから(m+1)個のOH基を
除いた残基、n+mは2〜6の整数。)
【0011】
【化5】 R3 [NHCOOCH(CH2 OPh)CH2 OCOCH=CH22 (2) R3 [NHCOOCH(CH2 OCOCMe=CH222 (3) R3 [NHCOOCH2 C(CH2 OCOCMe=CH232 (4)
【0012】
【化6】
【0013】なお、式(2)〜(4)において、R3
−(CH26 −、下記式(6)または(7)である。
【0014】
【化7】
【0015】
【0016】上記ウレタン結合を有する多官能(メタ)
アクリレートは、Rf基含有の(メタ)アクリレート
00重量部に対して1〜17重量部共重合させる。とり
わけ1〜10重量部、特には1〜5重量部共重合させる
ことが好ましい。1重量部未満であると、架橋の効果が
不十分で本発明の目的を達成できず、また、1重量部
を超えると、架橋が過多となり、逆に高い初期性能が得
られない。
【0017】本発明では、上記のモノマー以外に、ラジ
カル重合性の不飽和結合を有する単量体の1種以上をさ
らに共重合してもよい。その共重合割合は、Rf基含有
(メタ)アクリレート100重量部に対して、10〜
100重量部が好適である。
【0018】好適な単量体としては、エチレン、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、フッ化ビニル、ハロゲン化ビニリデ
ン、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレ
ン、(メタ)アクリル酸とそのアルキルエステル、ポリ
オキシアルキレン(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、ビニルアルキルエ
ーテル、ハロゲン化アルキルビニルエーテル、ビニルア
ルキルケトン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ン、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、アジリジニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソシア
ナートエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、無水マレイン酸、ポリシロキサンを有する
(メタ)アクリレート、N−ビニルカルバゾールなどが
例示できるが、これに限定されるものではない。
【0019】本発明の共重合体を得るためには、種々の
重合反応の方法や条件が任意に選択でき、塊状重合、懸
濁重合、乳化重合、放射線重合、光重合などのいずれを
も採用できる。
【0020】例えば、重合しようとする化合物の混合物
を、界面活性剤などの存在下に水に乳化させ撹拌下に重
合させる方法が採用できる。重合開始源としては、有機
過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩などの各種の重合開始
剤、さらにはγ線などの電離性放射線などが採用でき
る。また、界面活性剤としても陰イオン性、陽イオン性
または非イオン性の各種乳化剤のほとんど全てを使用で
きる。
【0021】原料を、適当な有機溶剤に溶かし、重合開
始源(使用する有機溶剤に溶ける過酸化物、アゾ化合物
または電離放射線など)の作用により、溶液重合させる
こともできる。溶液重合に適した溶剤は、トリクロロト
リフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエタン、ジ
クロロペンタフルオロプロパン、メチルクロロホルムな
どの塩素系・フッ素系溶剤、さらにメチルイソブチルケ
トン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、酢酸エチルな
どである。
【0022】かくして得られる重合体よりなる本発明の
撥水撥油剤組成物は、常法にしたがって乳濁液、溶剤溶
液、エアゾールなどの任意の形態に調製される。例え
ば、乳化重合法によって水性乳濁液が、溶液重合によっ
て溶剤溶液型が直接調製され得る。
【0023】本発明の撥水撥油剤組成物は、被処理物品
の種類や前記調製形態などに応じて、任意の方法で被処
理物品に適用できる。
【0024】例えば、水性乳濁液や溶剤溶液型もので
ある場合には、浸漬塗布等のごとき被覆加工の既知の方
法により、被処理物の表面に付着させ乾燥する方法が採
用される。また、必要ならばキュアリングを行ってもよ
い。
【0025】さらに本発明の撥水撥油剤組成物は、他の
重合体と混合使用してもく、他の撥水剤、撥油剤ある
いは架橋剤、防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、防シワ剤な
ど、適宜添加剤を添加併用することもできる。
【0026】本発明の撥水撥油剤組成物で処理され得る
物品は、特に限定なく、繊維織物、繊維編物、皮革、毛
皮など種々の例があげられる。繊維織物、繊維編物とし
ては、綿、麻、羊毛、絹などの動植物性天然繊維、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリア
クリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンなど
の合成繊維、レーヨン、アセテートなどの半合成繊維、
またはこれらの混合繊維の織物、編物があげられる。
【0027】
【実施例】本発明の実施例についてさらに具体的に説明
するが、この説明が本発明を限定するものではない。
【0028】以下の実施例中に示す撥水性、撥油性は、
次の尺度で示した。すなわち、撥水性は、JIS L−
1092のスプレー法による撥水性ナンバー(表1参
照)をもって表し、撥油性は、表2に示す試験溶液を、
試験布上の2ヶ所に数滴(径約4mm)置き、30秒後
の浸透状態により判別した(AATCC−TM118−
1966)。なお、撥水性ナンバー、撥油性ナンバー
に、+印を付したものは、それぞれの性能がわずかに良
好なものを示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】耐久性試験は次の通り実施した。すなわ
ち、処理した布をバラスト布で1kgにして電気洗濯機
に入れ、液体洗剤(ニュービーズ:商品名)60g、浴
量33リットルにし、40℃で25分間洗浄後、10分
間すすぐ。これを1サイクルとし、4回繰り返した後、
風乾する。15時間風乾した布の撥水撥油性を測定し、
耐久性を判定する。
【0032】実施例1 熱電対式温度計、電磁式撹拌機を装着した、ガラス製オ
ートクレーブ(内容積1リットル)中に、パーフルオロ
アルキル基含有のアクリレート[RfCH2 CH2 OC
OCH=CH2 ](以下、FA)120g(60重量
部)、前記式(1)で示されるウレタン結合を有するア
クリレート[R1 はH、R2 は−(CH22 −、R3
は−(CH26 −、R4 は−(CH22 −、n=m
=1]4g(2重量部)、2−エチルヘキシルメタクリ
レート(以下、2EHMA)76g(38重量部)、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル10g、ステアリル
トリメチルアンモニウムクロライド2g、アセトン12
0g(60重量部)、水350g(175重量部)、ア
ゾビス(ジメチレンイソブチラミジン)<和光化成品V
A−061>1gを加えた。
【0033】撹拌しながら約20分間窒素置換を行なっ
た後、60℃に昇温し、重合を開始させる。60℃で1
5時間保温撹拌した後、冷却し、固形分濃度31%のエ
マルションを得た。ガスクロマトグラフィーによる共重
合反応の転化率は99.0〜99.8%(Rf基含有の
重合し得る化合物に対して)であった。また、全反応モ
ノマーに対する安定乳化エマルションの収率は95〜9
9%であった。
【0034】実施例2〜6、比較例1〜3 実施例1と同様の方法にて、モノマー、乳化剤、重合開
始剤を変更し、乳化重合を行なった。用いたモノマーと
配合比を表3に、乳化剤、重合開始剤を表4、表5に示
す。なお、乳化剤の欄において斜線は2種の乳化剤の併
用を示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】以上の方法にて得られた乳化エマルション
の固形分濃度を20重量%にしたラテックスを原液と
し、ラテックス原液の水に対する割合が1.5%となる
ように原液を希釈し、撥水撥油性能を試験した。
【0039】試験はナイロンタフタ布について行ない、
撥水撥油処理は次のように行なった。すなわち、前記の
ごとく希釈したラテックス処理液に試験布を浸漬し、2
本のゴムローラーの間で布をしぼって、ウエットピック
アップを30%とした。次いで、110℃で90秒間乾
燥、さらに170℃で60秒間熱処理した。洗濯耐久性
はJIS L−0217 103法にて5回繰り返し行
った後、100℃で3分乾燥し、試験に供した。かくし
て得られた試験布について撥水撥油性能を測定した結果
を、表6に示す。
【0040】
【表6】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ポリフルオロアルキル
基含有の(メタ)アクリレートとウレタン結合を有する
多官能(メタ)アクリレートとの共重合体を用いること
により、従来達成できなかった高い耐久性を有する優れ
た撥水撥油剤を提供することが可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06M 15/277 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/18 C08F 220/22 - 220/36 WPI/L(QUESTEL)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフルオロアルキル基含有の(メタ)ア
    クリレート100重量部に対し、式[CH2 =C(R
    1 )COO]n2 OHで表される化合物(ただし、R
    1 はHまたはCH3 、R2 は(n+1)価のアルコール
    から(n+1)個の水酸基を除いた残基、nは1〜6の
    整数である。)と2または3官能のポリイソシアナート
    との反応生成物であるウレタン結合を有する多官能(メ
    タ)アクリレート1〜17重量部を必須の共重合成分と
    する共重合体よりなる撥水撥油剤組成物。
  2. 【請求項2】ポリフルオロアルキル基含有の(メタ)ア
    クリレートが式CH2 =C(R1 )COOCH2 CH2
    Rfで表される化合物(ただし、Rfは炭素数4〜16
    個のポリフルオロアルキル基、R1 はHまたはCH3
    ある。)である請求項1記載の撥水撥油剤組成物。
  3. 【請求項3】前記多官能(メタ)アクリレートが下記式
    (2)、(3)または(4)で表される化合物である請
    求項1または2記載の撥水撥油剤組成物。 【化1】 R3 [NHCOOCH(CH2 OPh)CH2 OCOCH=CH22 (2) R3 [NHCOOCH(CH2 OCOCMe=CH222 (3) R3 [NHCOOCH2 C(CH2 OCOCMe=CH232 (4) ただし、R3 は−(CH26 −、下記式(6)で表さ
    れる基、または下記式(7)で表される基であり、Me
    はメチル基であり、Phはフェニル基である 【化2】
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