Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2960796B2 - 像ぶれ防止装置 - Google Patents

像ぶれ防止装置

Info

Publication number
JP2960796B2
JP2960796B2 JP12299191A JP12299191A JP2960796B2 JP 2960796 B2 JP2960796 B2 JP 2960796B2 JP 12299191 A JP12299191 A JP 12299191A JP 12299191 A JP12299191 A JP 12299191A JP 2960796 B2 JP2960796 B2 JP 2960796B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gravity
image blur
correction
driving
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12299191A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04328531A (ja
Inventor
一朗 大貫
政雄 鹿海
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP12299191A priority Critical patent/JP2960796B2/ja
Priority to US07/872,886 priority patent/US5335032A/en
Publication of JPH04328531A publication Critical patent/JPH04328531A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2960796B2 publication Critical patent/JP2960796B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、カメラ、光学機器等
に生じる像ぶれを防止する像ぶれ防止装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、カメラの像ブレ補正のための
装置は種々提案されており、例えば本出願人より特開昭
63−49729号、特開平1−131522号等が出
願されている。前者では、像ブレ補正のための光軸偏心
手段である補正光学系の支持について示され、後者で
は、その制御について示されている。さらに、後者の特
開平1−131522号には、以下の手段を有してい
る。
【0003】1)ブレ補正開始に先立って補正光学系を
原点位置(可動範囲の中央位置)にセンタリングする手
段 2)大きなブレ、あるいはパンニング動作による補正光
学系の大変位を減じる様な向心力(これを以後スロ−セ
ンタ−フィ−ドバックと称する)を発生する手段 このうち、2)は一般の防振機器に対して広く有用であ
り、また不可欠の技術である。一方、1)の手段は上記
出願の実施例において、補正光学系が強いバネで駆動カ
ムに押付けられて常に大きな外力を受ける事に対する対
策である。すなわち、補正光学系を可動範囲内の中央位
置付近で駆動させるためには上記2)のスロ−センタ−
フィ−ドバック作用のみでは不充分なためである。
【0004】しかしながら、上記出願ではブレ補正開始
前のセンタリング動作のために、以下の欠点を有する。
【0005】a)ファインダ画面の急激な動きが生じ、
撮影者に異和感を与える。
【0006】b)センタリング動作の反動による衝撃を
感じる。
【0007】c)センタリング手段及びセンタ保持信号
をサンプルホ−ルドする回路を必要とする。
【0008】これらの欠点を解消するために、本出願人
は更に特願平1−171908号を出願した。
【0009】これは、補正光学系と駆動カムの当接力を
両者間の内力として処理し、かつ該当接力によってカム
に生じるトルクを打ち消す様にしたものである。この出
願によれば、前記1)のセンタリング動作は必要なく、
2)のスロ−センタ−フィ−ドバックのみで良好なブレ
補正が可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
願平1−171908号の装置においても、像ブレ補正
中の補正光学系平均位置は、原点位置に対し若干の偏差
を生じる。というのは、上記出願では、カムへの押付け
バネ力の影響は解消されたが、補正光学系の質量による
重力の影響は残り、これが外乱としてフィ−ドバックル
−プに作用するからである。この重力による平均位置偏
差問題を解消するためには、以下の様な方法が考えられ
る。
【0011】(1)スロ−センタ−フィ−ドバックを強
くする。
【0012】(2)フィ−ドバックル−プのサ−ボゲイ
ン(一巡伝達関数)を高くする。
【0013】(3)ブレ補正中の補正光学系平均位置を
検出し、フィ−ドバックル−プに補正信号を加える。
【0014】しかし、(1)は低周波のブレ補正能力に
悪影響を与え、(2)はフィ−ドバックル−プの発振を
引き起すので、共に対策には限度がある。
【0015】また、(3)については特公昭56−45
124号の公知例がある。しかし、これは補正光学系の
変位の時間平均値を検出し、そのブレ量に応じた補正を
かけるというものであり、この作用が働き出すまでには
所定の時間を要するという問題点がある。また、撮影者
がパンニング等を行って補正光学系に大変位が生じた際
にも、該補正が行われてしまうという問題点もある。
【0016】 本発明は、以上の事情に鑑みなされたも
ので、重力の影響を簡単に除去することのできる像ぶれ
防止装置を提供しようとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の本発明は、像ぶれ防止のために動
作するものであり、重力の作用により変位するように支
持された可動手段と、該可動手段を駆動するための駆動
手段とを有する像ぶれ防止装置であって、前記駆動手段
が前記可動手段に駆動力を作用させていない状態で前記
可動手段が所定位置から変位している方向によって、重
力の作用方向を検知する重力方向検知手段と、重力に逆
らって前記可動手段を保持するための前記駆動手段によ
る駆動力の作用方向を前記重力方向検知手段の検知結果
に応じて決定し、決定された方向に重力を補正するため
の駆動力を作用させる重力補正制御手段とを有する像ぶ
れ防止装置とするものである。また、同じく、上記目的
を達成するために、請求項4記載の本発明は、像ぶれ防
止のために動作するものであり、重力の作用により変位
するように支持された可動手段と、該可動手段を駆動す
るための駆動手段とを有する像ぶれ防止装置であって、
重力の作用方向を検知する重力方向検知手段と、重力に
逆らって前記可動手段を保持するための前記駆動手段に
よる駆動力の大きさ決定用の定数を記憶する記憶手段
と、前記重力方向検知手段の検知結果に応じた方向に、
前記記憶手段に記憶された前記定数に基づいて決められ
た大きさの駆動力を、前記駆動手段に発生させる重力補
正制御手段とを有する像ぶれ防止装置とするものであ
る。
【0018】
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0020】図2は本発明の第1の実施例を備えた一眼
レフレックスカメラの主要部分の構成を示す図である。
【0021】図2において、CMRはカメラ本体であ
り、LNSはカメラ本体CMRに対して着脱可能な交換
レンズを表す。
【0022】まず、カメラ本体CMR側の構成について
説明する。
【0023】CCPUはカメラ内マイクロコンピュ−タ
(以下マイコンと記す)で、ROM,RAM,A/D変
換機能を有する1チップマイコンである。カメラ内マイ
コンCCPUはROMに格納されたカメラのシ−ケンス
プログラムに従って、自動露出制御,自動焦点調節,フ
ィルム巻上げ等のカメラの一連の動作を行う。そのため
に、カメラ内マイコンCCPUはカメラ本体CMR内の
周辺回路及びレンズと通信して各々の回路やレンズの動
作を制御する。
【0024】LCMはレンズ通信バッファ回路であり、
電源ラインVLにてレンズLNSに電源を供給すると共
に、カメラ本体CMRからレンズLNSへの信号ライン
DCLを介する出力及びレンズLNSからカメラ本体C
MRへの信号ラインDLCを介する出力のレンズ間通信
バッファとなる。
【0025】SNSはCCD等から構成される焦点検出
用のラインセンサ(以下単にセンサと記す)、SDRは
その駆動回路で、カメラ内マイコンCCPUの命令によ
りセンサSNSを駆動し、該センサSNSからの像信号
を取り込んで増幅し、カメラ内マイコンCCPUに送出
する。
【0026】レンズLNSからの光はメインミラ−M
M、ピントグラスPG、ペンタプリズムPPを介して測
光センサSPCに入射し、その出力信号はカメラ内マイ
コンCCPUに入力され、所定のプログラムに従って自
動露出制御(AE)に用いられる。
【0027】DDRはスイッチ検知及び表示用回路であ
り、カメラ内マイコンCCPUから送られてくるデ−タ
に基づいてカメラの表示部材DSPの表示を切り換えた
り、カメラの各種操作部材(SWMD)のオン・オフ状
態を通信によってカメラ内マイコンCCPUへ報知す
る。
【0028】SW1,SW2は不図示のレリ−ズボタン
に連動したスイッチで、レリ−ズボタンの第1段階の押
下によりスイッチSW1がオンし、引続いて第2段階ま
での押下でスイッチSW2がオンする。カメラ内マイコ
ンCCPUは後述するように、スイッチSW1のオンで
測光,自動焦点調節動作及び像ブレ補正動作の開始信号
発生を行い、スイッチSW2のオンをトリガとして露出
制御とフィルムの巻上げを行う。尚、スイッチSW2は
カメラ内マイコンCCPUの「割込み入力端子」に接続
され、スイッチSW1のオン時のプログラム実行中でも
該スイッチSW2のオンによって割込みがかかり、直ち
に所定の割込みプログラムへ移行することが出来る。
【0029】MTR1はフィルム給送用、MTR2はミ
ラ−アップ・ダウン及びシャッタばねチャ−ジ用のモ−
タであり、各々の駆動回路MDR1,MDR2により正
転・逆転の制御が行われる。
【0030】MG1,MG2は各々シャッタ先幕・後幕
走行開始用マグネットで、増幅トランジスタTR1,T
R2で通電され、カメラ内マイコンCCPUによりシャ
ッタSTRの制御が行われる。
【0031】次に、レンズLNS側の構成について説明
する。
【0032】 LCPUはレンズ内マイコンで、カメラ
内マイコンCCPUと同じくROM,RAM,A/D変
換機能を有する1チップマイコンである。レンズ内マイ
コンLCPUはカメラ本体CRから信号ラインDCL
を介して送られてくる命令に従って焦点調節用レンズF
LNSの駆動制御及び絞りの駆動制御を行う。また、レ
ンズの各種動作状況(焦点調節光学系がどれくらい駆動
したか、絞りが何段絞られているか等)やパラメ−タ
(開放Fナンバ,焦点距離,デフォ−カス量対繰出し量
の係数等)を信号ラインDLCを介してカメラ側へ送信
する。
【0033】FMTRは焦点調節用レンズFLNSの駆
動用モ−タで、ギヤトレインを介して不図示のヘリコイ
ド環を回し、レンズFLNSを光軸方向に進退させて焦
点調節を行う。
【0034】FDRは上記モ−タFMTRの駆動回路
で、レンズ内マイコンLCPUからの信号に従い該モ−
タFMTRの正・逆回転,ブレ−キ等の制御を行う。
【0035】該実施例では、インナ−フォ−カスタイプ
の例を示しており、カメラ本体CMRから焦点調節の命
令が送られた場合には、同時に送られてくる駆動量・方
向に従って上記モ−タFMTRを駆動して、焦点調節用
レンズFLNSを光軸方向に移動させて焦点調節を行
う。該焦点調節用レンズFLNSの移動量はエンコ−ダ
回路ENCFのパルス信号でモニタして、レンズ内マイ
コンLCPU内のカウンタで計数しており、所定の移動
が完了した時点で上記モ−タFMTRを制御する。
【0036】このため、一旦カメラ本体CMRから焦点
調節の命令が送られた後は、カメラ内マイコンCCPU
はレンズの駆動が終了するまで、レンズ駆動に関して全
く関与する必要がない。また、必要に応じて上記カウン
タの内容をカメラ本体CMRに送出することも可能な構
成になっている。
【0037】カメラ本体CMRから絞り制御の命令が送
られた場合には、同時に送られてくる絞り段数に従っ
て、絞り駆動用としては公知のステッピング・モ−タD
MTRを駆動する。
【0038】ICPUは像ブレ補正用マイコンで、像ブ
レ補正動作を制御しカメラ本体CMRからレンズLNS
への信号DCL,レンズLNSからカメラ本体CMRへ
の信号DLCが入力され、該マイコンICPUからの出
力信号はレンズ内マイコンLCPUへ入力される。即
ち、カメラ内マイコンCCPUとの通信はレンズ内マイ
コンLCPUとのみ行われ、像ブレ補正用マイコンIC
PUは両者の通信を傍受する形態をとっている。そし
て、該像ブレ補正用マイコンICPUからカメラ内マイ
コンCCPUへの通信は上記レンズ内マイコンLCPU
を介して行う。
【0039】ACCはレンズのブレを検出する角加速度
計で、角加速度信号aを後述する像ブレ補正制御回路I
CNTへ出力する。
【0040】ICNTは像ブレ補正制御回路(詳細は後
述する)で、積分器、フィルタ、アンプ、スイッチ等を
有し、後述する像ブレ補正モ−タIMTRを駆動制御
し、そのためにPSDや像ブレ補正用マイコンICPU
との信号の入出力ラインを有する。
【0041】ILNSは光軸偏心手段であるところの補
正光学系で、後述するリンク機構にて支持され、光軸に
垂直な平面に対し、略平行に移動できる。
【0042】IMTRは像ブレ補正用モ−タで、モ−タ
軸上に固定されたカムCAMを正・逆転させて、補正光
学系ILNSを変位せしめる。
【0043】PSDは上記補正光学系ILNSの位置を
検出する位置センサで、赤外発光ダイオ−ドIREDか
らの光が補正光学系ILNSと一体で動くスリットSL
Tを通過してこの位置センサPSDの受光面に入射する
事により、該位置センサPSDは入射光の位置、即ち補
正光学系ILNSの位置信号dLを発生する。そしてこ
の出力信号(dL)は像ブレ補正用マイコンICPU及
び像ブレ補正制御回路ICNTに入力される。
【0044】SWISは像ブレ補正系のメインスイッチ
で、該スイッチSWISをオンすると像ブレ補正用マイ
コンICPU及びその周辺回路に電源が投入され、像ブ
レ補正制御回路ICNTが動作を開始する。そしてカメ
ラ本体CMRのスイッチSW1がオンになると、この信
号がレンズ内マイコンLCPUを介して像ブレ補正用マ
イコンICPUに通信され、モ−タIMTRが駆動され
て像ブレ補正動作が開始する。
【0045】尚、先にdLは補正光学系ILNSの位置
信号であるとしたが、該補正光学系ILNSの変位とこ
れに起因する光軸偏心量とは比例するので、dLを光軸
偏心量(変位)と見なしても差支えない。そして、この
信号の原点は補正光学系ILNSの中心軸と撮影光軸が
一致する位置とする。
【0046】図1は図2に示した像ブレ補正制御回路I
CNTを詳しく表したもので、点線で囲んだ部分がこれ
に相当する。以下にその内容を説明する。
【0047】HPFは、角加速度計ACCからの角加速
度信号aの直流成分(バイアス成分)をカットするハイ
パスフィルタで、角加速度信号a’を発生する。
【0048】INTEGは前述の角加速度信号a’を積
分する積分器で、その出力v’はレンズ鏡筒に生じたブ
レの角速度を表す。
【0049】AMP1はレンズ鏡筒のブレ角速度v’
を、補正光学系ILNSの駆動速度指令信号vに変換す
る係数変換増幅器である。該信号vは加算点P3,P
2,P1を経由して後述するスイッチSWMTへ入力す
る。
【0050】SWMTはモ−タIMTRへの制御信号入
力をオン・オフ制御するスイッチで、ブレ補正用マイコ
ンICPUにより制御され、該スイッチがオンされる
と、モ−タIMTRの駆動が開始され、ブレ補正動作が
開始する。
【0051】COMPEはフィ−ドバックル−プ系の安
定度を増すための位相補償回路であり、この出力信号V
Mがモ−タIMTRへの印加電圧となり、これはすなわ
ちモ−タIMTRの駆動速度指令信号に相当する。
【0052】AMP2はモ−タIMTRへの電流を供給
するパワ−バッファである。
【0053】以上の経路により、レンズ鏡筒のブレ角加
速度aはモ−タIMTRの印加電圧VMに変換され、モ
−タ軸が回動すると、後述するカムにより補正光学系I
LNSが光軸に対し、略垂直方向に駆動される。この
時、赤外発光ダイオ−ドIREDからの光がスリットを
通過して、位置センサPSDに達し、該位置センサPS
Dは補正光学系ILNSの位置信号(変位信号)dLを
出力する。そして、この変位信号dLはブレ補正用マイ
コンICPU, 後述する微分器DIFF及び増幅器AM
P3, AMP4に入力される。
【0054】DIFFは微分器で、補正光学系ILNS
の変位信号dLを微分して速度信号vLを出力する。そ
して、速度信号vLが加算点P1にて反転入力される事
により、補正光学系ILNSの駆動速度を制御量とした
フィ−ドバックル−プが形成される。
【0055】AMP3,AMP4は補正光学系ILNS
の原点への復元力を発生させるための増幅器である。カ
メラ、あるいはレンズをパンニングすると、像ブレ補正
装置はこのパンニングを阻止すべく応答し、補正光学系
ILNSはその駆動可能ストロ−クを使い切ってしま
う。この時、補正光学系ILNSを原点に復帰させない
と像ブレ補正動作が再開できない。そこで、補正光学系
ILNSの変位信号dLをk1、あるいはk2倍して加
算点P2に反転入力させる事により、変位信号dLに比
例した原点への復元力を与える様になっている。そし
て、スイッチSWSL1,SWSL2は復元力の強さを
選択するスイッチで、 像ブレ補正用マイコンICPUに
より切換え制御される。そして、k2>k1となってい
ると、SWSL1をオン(閉)とした時には、弱い復元
力が与えられ、SWSL2がオンされると強い復元力が
与えられる。
【0056】像ブレ補正用マイコンICPUより加算点
P3に入力される信号VGは、上記フィ−ドバックル−
プに入力する補正光学系ILNSの駆動速度指令信号v
に偏差電圧を与えるためのもので、例えば該信号vのバ
イアス成分をキャンセルする等の目的で使用されるが、
本発明ではこの信号VGを重力による影響を補正する信
号として利用する(詳しくは後述する)。
【0057】RES1 ,RES2はハイパスフィルタH
PF、積分器INTEGをリセットして、その出力信号
を初期化するための出力ラインである。
【0058】ところで、図2では像ブレ補正機構部は1
軸分しか表していないが、手ブレは上下左右の2次元方
向に生じるので、実際のレンズでは2軸方向のブレを検
出し、補正光学系ILNSも2次元的に動かさなければ
ならない。
【0059】図3はこの補正光学系ILNSを2次元的
に動かす事を可能とする支持機構部を詳しく示したもの
で、光軸を含む水平面上で斜め前方より見た斜視図であ
る。尚、通常はブレを縦方向(ピッチ)と横方向(ヨ
−)の2軸に分解して検出及びブレ補正を行うが、本実
施例では上記2方向とは45°傾いたI及びJ方向にブ
レ補正の基準軸を設定している。
【0060】 図3において、矢印Gは重力方向であ
り、1i,1jは撮影光軸CのI方向とJ方向の角度ブ
レを検知する角加速度計で、図2の角加速度計ACCに
相当し、I方向のブレ即ち角加速度aiを角加速度計1
iで検知し、J方向のブレ即ち角加速度ajを角加速度
計1jにて検知する。31は撮影レンズ本体に固定され
た固定枠、37は移動枠でプレ−ト35,36及び可撓
性舌34,38〜40により固定枠31に結合され、矢
印diの方向に移動可能となっている。32はレンズ保
持枠で、補正光学系33(これは図2の補正光学系IL
NSに相当)を保持し、プレ−ト41,42及び可撓性
舌43〜46により移動枠37に結合され、該移動枠3
7に対して矢印dj方向に移動可能となっている。
【0061】51はdi方向駆動用モ−タで、図2の像
ブレ補正用モ−タIMTRに相当し、モ−タ台47を介
して固定枠31の平担部31iに固定される。モ−タ5
1の出力軸51aにはカム52(これは図2のカムCA
Mに相当)及びプ−リ53が固着されており、カム52
のカム面52aが固定枠37に取付けられたカムフォロ
ワ54と当接し、モ−タ軸51a及びカム52の回転に
より、固定枠37をdi方向に移動せしめる。尚、プ−
リ53に巻かれたワイヤ55の先端にはバネ56の一端
が結合され、他端が固定枠37に植設されたバネ掛け5
7にかけられる事により、カム52とカムフォロワ54
の間に当接力が働く様になっている。この当接力発生の
ためにプ−リ53とワイヤ55を用いるのは、該当接力
によりカム52にトルクが発生するのを防ぐためであ
り、その詳しい機構は本出願人により先願(特願平1−
171908号)されているのでここでは省略する。
【0062】58は移動枠37に固設されたスリット板
で、図2のスリットSLTに相当し、赤外発光ダイオ−
ド59(図2の赤外発光ダイオ−ドIREDに相当)と
位置センサ60(図2の位置センサPSDに相当)及び
スリット板58のスリット58aにより、公知の方法に
て移動枠37のdi方向の位置を検出する。
【0063】61はレンズ保持枠32をdj方向に駆動
するモ−タで、モ−タ台48を介して固定枠31の平担
部31jに固定される。そしてモ−タ軸61aには同様
にカム62,プ−リ63が固着され、ワイヤ65,バネ
66,バネ掛け67によりカム62とカムフォロワ64
を当接せしめている。ここでカムフォロワ64はレンズ
保持枠32ではなく中間レバ−71上に設けられてい
る。そして中間レバ−71は可撓性舌72を介して固定
枠31に結合され、矢印θj方向に揺動可能になってい
ると共に、該レバ−71上には中間ベアリング73,7
4が取付けられ、該ベアリングはレンズ保持枠32の平
担部32jと当接している。よってカム62の回転によ
りカムフォロワ64,中間レバ−71及び中間ベアリン
グ73,74が一体となってθj方向に変位し、これが
レンズ保持枠32をdj方向に移動せしめることにな
る。そして移動枠37のdi方向の変位はレンズ保持枠
32の平担部32jと中間ベアリング73,74との間
で吸収されるので、di方向とdj方向の動きの干渉が
回避される。また、レンズ保持枠32にはスリット板6
8が固設され、赤外発光ダイオ−ド69と位置センサ7
0によりレンズ保持枠32のdj方向の変位を検知す
る。
【0064】81はブレ補正を行わない時に補正光学系
33を原点に保持しておくためのロック機構の一部を成
すロックプレ−トで、レンズ保持枠32に固設され、ロ
ック穴81aを有する。82はロックピンで、固定枠3
1上に固設された不図示のロックピン台座の中で撮影光
軸C方向に進退可能となっている。
【0065】83はロックピンフォ−クで、ロックピン
82がロック穴81aに差込まれた状態で切欠き83a
がロックピン82の小径部82aに設けられた溝82b
と係合し、ロックピンフォ−ク83の上面に固設された
不図示のロックツマミを光軸C方向にスライドさせる事
により、ロックピンを光軸C方向に進退せしめる。そし
て、ロックツマミ,ロックピンフォ−ク83,ロックピ
ン82を同図左方向に移動させるとロックピン82の大
径部82dがロックプレ−ト81のロック穴81aと嵌
合し、補正光学系33を原点位置にロックせしめる。そ
して、この時メインスイッチSWISはオフとなってい
る。
【0066】一方、ロックツマミ,ロックピンフォ−ク
83,ロックピン82を同図において右方向に移動させ
ると、ロックピン82の大径部82dとロック穴81a
の嵌合が解除され、ロックプレ−ト81のロックが解除
されて補正光学系33のシフト方向移動が可能となる。
また、ロックピン82の右端部82eがメインスイッチ
SWISをオンせしめ、像ブレ補正制御回路ICNTが
動作を開始して、像ブレ補正可能状態となり、像ブレ補
正開始スイッチ(図1のスイッチSWMT)がオンされ
れば、補正光学系ILNSが駆動されて像ブレ補正が開
始される。
【0067】 以上の構成にて、レンズのI方向のブレ
を角加速度計1iで検知し、このブレ信号に基づいてモ
−タ51を駆動することにより、移動枠37及びレンズ
保持枠32をdi方向に駆動し、またJ方向のブレを角
加速度計1jで検知してモ−タ61を駆動する事によ
り、中間レバ−71を介してレンズ保持枠32をdj方
向に駆動する。そしてこれら2軸方向のブレ補正動作に
より、撮影画面上の2次元のブレを補正する事ができ
る。
【0068】次に、本出願の目的である重力による影響
の補正原理について図4及び図5のブロック線図を用い
て説明する。
【0069】図4は重力補正手段を有しない従来例に相
当する。
【0070】まず、角加速度計にて検知された角加速度
信号aは積分器INTEGに入力され、角速度信号vと
して加算点Pを経由してブロックMECHに入力され
る。ブロックMECHは図1の位相補償回路COMP
E、像ブレ補正用モ−タIMTR、補正光学系ILNS
等を含んだブレ補正機構部を示す。該機構部の動作によ
り、補正光学系ILNSが速度vLで駆動されると、該
機構部の機械的積分作用(ブロックMINTEGで示
す)により、補正光学系ILNSの変位信号dLを生じ
る。該変位信号dLは微分器DIFFで微分されて速度
信号vLを生じ、加算点Pに反転入力されてフィ−ドバ
ックル−プを形成する。また、変位信号dLは増幅器A
MP3で係数k1が乗じられて加算点Pに反転入力する
事により、スロ−センタ−フィ−ドバックが形成され
る。
【0071】以上の構成において、補正光学系ILNS
への重力の影響は同図のブロックMECHに入力される
外乱Fconst として表される。
【0072】この外乱Fconst はブレの周波数、補正光
学系ILNSの速度信号vL、変位信号dL等には依存
せず、常に一定の値を保つ。よって、外乱Fconst は所
定の係数変換を行い、 図5に示すように加算点Pへ入力
する外乱Vconstと置換える事ができる。従って、加算点
Pへ外乱Vconst を打ち消す信号VGを入力する事によ
り、外乱Vconst すなわち補正光学系ILNSへの重力
Gの影響を打ち消す事ができる。
【0073】ここで、外乱Vconst の意味について説明
すると、この実施例では補正光学系ILNSを駆動する
のはモ−タIMTR及びカムCAMであるから、外乱V
const はモ−タIMTRが補正光学系ILNSをある位
置に保持しておくためのモ−タ印加電圧に相当する。そ
して、この外乱Vconst は、モ−タIMTRの特性、カ
ムCAMの形状及び補正光学系ILNSの重量により予
め知る事ができるので、該外乱Vconst に相当する信号
VGを像ブレ補正用マイコンICPUに記憶させておけ
ば良い。
【0074】次に、上記構成におけるカメラ本体CMR
及びレンズLNSの制御フロ−について、図6及び図7
のフロ−チャ−トに従って説明する。
【0075】不図示のカメラ本体CMR側の電源スイッ
チがオンとなると、カメラ内マイコンCCPUへの給電
が開始され、該カメラ内マイコンCCPUはROMに格
納されたシ−ケンスプログラムの実行を開始する。
【0076】図6は上記カメラ本体CMR側の全体の動
作を示すフロ−チャ−トである。
【0077】不図示の電源スイッチがオンされると、ス
テップ(001) を経て(002) からの動作が開始される。
【0078】ステップ(002) では、レリ−ズボタンの第
1段階押下によりオンとなるスイッチSW1の状態検知
がなされ、SW1オフの時にはステップ(003) へ移行し
て、カメラ内マイコンCCPU内のRAMに設定されて
いる制御用のフラグ、変数を総てクリアして初期化し、
ステップ(004) へ進む。
【0079】ステップ(004) では、レンズLNS側へ像
ブレ補正動作(IS)を停止する命令を送信する。
【0080】上記ステップ(002) 〜(004) はスイッチS
W1がオンとなるか、或は電源スイッチがオフとなるま
で繰返し実行される。
【0081】また、スイッチSW1がオンする事により
ステップ(002) から(011) へ移行する。
【0082】ステップ(011) では、レンズ通信を行う。
この通信は露出制御(AE),焦点調節制御(AF)を
行うのに必要な情報を得るための通信で、カメラ内マイ
コンCCPUが信号ラインDCLを介してレンズ内マイ
コンLCPUに通信命令を送出すると、レンズ内マイコ
ンLCPUは信号ラインDLCを介してROM内に記憶
されている焦点距離,AF敏感度,開放Fナンバ等の情
報を送信する。
【0083】ステップ(012) では、レンズLNS側へ像
ブレ補正動作を開始する命令を送信する。
【0084】ステップ(013) では、露出制御のための
「測光」サブル−チンを実行する。つまり、カメラ内マ
イコンCCPUは図2に示した測光用センサSPCの出
力をアナログ入力端子に入力し、A/D変換を行ってそ
のディジタル測光値Bvを得る。
【0085】ステップ(014) では、露出制御値を得るた
めの「露出演算」サブル−チンを実行する。該サブル−
チンでは、アペックス演算式「Av+Tv=Bv+S
v」及び所定のプログラム線図に従い、シャッタ値Tv
及び絞り値Avを決定し、これらをRAMの所定アドレ
スへ格納する。
【0086】ステップ(015) では、「像信号入力」サブ
ル−チンを実行する。ここではカメラ用マイコンCCP
Uは焦点検出用のセンサSNSから像信号の入力を行
う。
【0087】ステップ(016) では、上記入力した像信号
に基いて撮影レンズのデフォ−カス量を演算する。
【0088】 上記ステップ(015),(016) のサブル−チ
ンフロ−は、本願出願人によって特開昭63−1831
4号公報等により開示されているので、ここではその詳
細な説明は省略する。
【0089】ステップ(017) では、「レンズ駆動」サブ
ル−チンを実行する。該サブル−チンではカメラ本体C
MR側のステップ(016) において演算した焦点調節レン
ズFLNSの駆動パルス数をレンズ内マイコンLCPU
に送信するのみで、その後はレンズ内マイコンLCPU
が所定の加・減速カ−ブに従いモ−タFMTRを駆動制
御する。そして駆動終了後は終了信号をカメラ内マイコ
ンCCPUに送信し、このサブル−チンが終了して再び
ステップ(002) へ戻る。
【0090】次に、破線で囲まれた上記ステップ(015)
〜(017) に示される焦点調節サイクル内の各動作を実行
中にスイッチSW2のオンによるレリ−ズ割込みが入っ
た場合について説明する。
【0091】スイッチSW2は先に説明した様に、カメ
ラ内マイコンCCPUの割込み入力端子へ接続されてお
り、該スイッチSW2がオンした時にはいずれのステッ
プを実行中でも割込み機能にて直ちにステップ(021) へ
移行する様に構成されている。
【0092】破線で囲まれたステップを実行中にスイッ
チSW2割込みが入ると、ステップ(021) を経てステッ
プ(022) へ移行する。
【0093】ステップ(022) では、レリ−ズ動作を行
う。
【0094】ステップ(023) では、フィルム巻上げを行
って1駒分の撮影を終了し、ステップ(002) へ戻る。
【0095】なお、上記ステップ(013) 乃至(017) 及び
ステップ(022),(023) の各サブル−チンは既に公知であ
り、詳しい説明は省略する。
【0096】次に、レンズLNS側にて行われる像ブレ
補正動作について、図7のフロ−チャ−トを用いて説明
する。
【0097】ステップ(101) では、像ブレ補正用メイン
スイッチSWISのオンにより、像ブレ補正用マイコン
ICPU及びその周辺回路に電源を投入する。
【0098】ステップ(102) では、ハイパスフィルタH
PF,積分器INTEGをリセット信号ラインRES
1,RES2によりリセットし、角加速度信号a’,ブ
レ角速度v’を「0」に初期化する。
【0099】ステップ(103) では、信号ラインSL1に
よりスイッチSWSL1をオン(閉)とする。
【0100】ステップ(104) では、IS開始命令の判別
を行い、カメラ本体CMRよりIS開始命令が来ていな
い時はステップ(105) へ移行する。
【0101】ステップ(105) では、スイッチSWMTを
オフ(開)とし、モ−タIMTRへの制御信号の入力を
禁止する。
【0102】IS開始命令が来ない間はステップ(104)
〜(105) を繰返し実行する。この状態では像ブレ補正は
行われていないが、角加速度計ACC,ハイパスフィル
タHPF及び積分器INTEGは動作しており、その出
力信号a,a’、v’は送出され続けている。
【0103】カメラ本体CMRよりIS開始命令が通信
されると、ステップ(104) より(111) へ移行し、ここで
レンズの初期位置判別を行い、重力Gの方向を予想す
る。この判定基準について図8を用いて説明する。
【0104】図8は補正光学系ILNSをカメラCMR
側から見た時の位置座標軸を表す。この実施例では、2
次元方向のブレ補正座標軸は前述した様に重力方向に対
し、45°傾いた軸として設定されており、i軸,j軸
はこのブレ補正方向を示す。そして、補正光学系ILN
Sの駆動可能範囲は、i,j軸方向共±dmax の範囲で
ある。そして、カメラを通常の姿勢で構えた時、重力方
向は矢印Gで示す方向なので、補正光学系ILNSの位
置は自重によりi,j軸方向の位置dLi,dLjは共
に−dmax 、すなわち点PAに位置している。一方、カ
メラのレリ−ズボタンを上、すなわちカメラの右側を上
にして構えた場合は、補正光学系ILNSは点PB、す
なわちdLi=dmax , dLj=−dmax に位置する。
そして、補正光学系ILNSの可動範囲±dmax に対
し、重力方向を検知するための判定基準は、±dmaxの
内側の±d1としてある。すなわち、i,j軸各々にお
いて、レンズの初期位置が±d1の外側にある時は、そ
ちらの方向に重力が向いていると判断するわけである。
【0105】図7のフロ−チャ−トに戻って説明を続け
るとステップ(111) では、「dL<−d1」ならステッ
プ(112) へ移行する。
【0106】ステップ(112) では、「dL<−d1」と
いう事は、該実施例では補正光学系ILNSがモ−タI
MTR側へ偏差している事を意味しているので、モ−タ
IMTRが補正光学系ILNSを持上げて保持するのに
必要な電圧VMOを補正信号をメモリするレジスタVG
に格納し、ステップ(116) へ移行する。
【0107】また、ステップ(111) でNOと判定した場
合はステップ(113) へ移行する。
【0108】ステップ(113) では、「dL>d1」か否
かを判別し、YESであればステップ(112) とは逆の重
力方向であるとしてステップ(114) へ移行する。
【0109】ステップ(114) では、レジスタVGに「−
VMO」を格納する。尚、上記「VMO」及び「−VM
O」は像ブレ補正用マイコンICPUに予め記憶されて
いる値である。
【0110】ステップ(113) でNOと判定した場合、す
なわち「−d1≦dL≦d1」の場合は重力方向が不明
確であるとしてステップ(115)へ移行する。
【0111】ステップ(115) では、レジスタVGに
「0」を格納する。これは航空撮影,接写撮影等撮影光
軸が重力方向を向いて補正光学系駆動用アクチュエ−タ
には重力の影響が及ばない場合に相当する。
【0112】ステップ(116) では、ステップ(112) ある
いはステップ(114),(115) で設定されたレジスタVGの
内容、つまり補正電圧となる信号VGを加算点P3へ出
力する。
【0113】ステップ(117) では、図1のスイッチSW
MTがオン(閉)となると像ブレ補正信号がモ−タIM
TRに印加され、フィ−ドバックル−プが閉成されて、
像ブレ補正が開始される。像ブレ補正開始直前には補正
光学系ILNSは重力方向に偏差しているが、像ブレ補
正開始と共に、ブレ補正信号,重力補正信号、スロ−セ
ンタ−フィ−ドバック信号が重畳して入力され、偏差位
置から原点位置へゆっくりと移動しながらブレ補正動作
を行い、所定時間経過後は、補正レンズILNSの平均
位置が「0」の状態でブレ補正を行う。
【0114】ステップ(118) では、カメラCMRからI
S停止命令が来たか否かの判別を行い、該信号が未受信
であればステップ(118) に留まって像ブレ補正を続け
る。そして、ステップ(118) でIS停止命令の受信を認
識するとステップ(119) へ移行する。
【0115】ステップ(119) では、スイッチSWMTを
オフとしてモ−タIMTRを停止させてブレ補正を停止
し、ステップ(104) へ戻る。
【0116】以上の様に、ブレ補正開始直前の補正光学
系ILNSの変位により重力方向を予想し、重力Gの影
響を打消す信号を制御系へ加算する事により、ブレ補正
開始直前から重力補正の効果を得る事ができる。
【0117】なお、上記説明では2次元方向のブレ補正
軸のうち1軸についての動作を説明したが、同様の制御
を他の補正軸でも行うのは勿論である。すなわち、現実
には図7のフロ−のうち、ステップ(105) 及びステップ
(119) については、各ステップ内でi,j2方向の操作
を順次実行するわけであるが、該フロ−では、困難さを
避けるため、2方向の操作を1つにまとめて記述してあ
る。
【0118】前記第1の実施例では、ブレ補正用の光軸
偏心手段として、光軸に対して垂直方向に移動する補正
光学系を用いていたが、本発明の重力作用の除去手段は
他のタイプの光軸偏心手段にも適用可能である。
【0119】図9は本発明の第2の実施例における像ブ
レ補正制御回路ICNT2及びその周辺回路を示したも
ので、第1の実施例の図1と同様の作用をするものは同
一の符号にて示してある。
【0120】この第2の実施例では、ブレ検知センサと
して、本出願人により出願された特開平1−31059
7号の様な角変位計を、また光軸偏心手段としては同じ
く特開平2−59718号等に記載された可変頂角プリ
ズムを用いている。そしてブレ検知センサが検出するの
はブレの角変位であるため、光軸偏心手段である可変頂
角プリズムの駆動制御も(角)変位制御としてある。
【0121】図9において、ASSは角変位計で、特開
平1−310597号で示されている様にスロ−センタ
−フィ−ドバック機能を有し、その角変位信号θ’の平
均値が「0」になる様に構成されている。
【0122】AMP5はレンズ鏡筒のブレ角変位を可変
頂角プリズムVAPの制御角変位指令信号θに変換する
係数変換増幅器であり、その出力である信号θは加算点
P5,P4及びスイッチSWMTを経由して位相補償回
路COMPE2へ入力される。そして、位相補償回路C
OMPE2の出力信号VMがモ−タIMTRの印加電圧
となり、該モ−タIMTRにより可変頂角プリズムVA
Pは駆動される。
【0123】上記の可変頂角プリズムVAPは、2枚の
透明平行平板、アコ−ディオン状のフィルム及び封入液
体より構成され、平板を傾ける事により光軸を偏向させ
て、結像面上の像を偏心させ、ブレ補正を行うものであ
る。
【0124】上記平板が傾くと、これと一体のスリット
SLTが変位し、平板の角変位に相当する信号θLが位
置センサPSDより出力される。そして該信号θLが加
算点P4に反転入力され、フィ−ドバックル−プが形成
される。
【0125】像ブレ補正用マイコンICPUには2つの
角変位信号θ,θLが入力されると共に、スイッチSW
MTの制御ラインSMTにて該スイッチSWMTのオン
オフを制御し、また加算点P5に補正信号VGを出力す
る様になっている。
【0126】図10はこの第2の実施例におけるレンズ
LNS側の動作を示すフロ−チャ−トであり、図7の第
1の実施例と同様の動作を行う部分には同一のステップ
番号を付してある。
【0127】ステップ(101) では、像ブレ補正用メイン
スイッチSWISのオンにより、像ブレ補正用マイコン
ICPU及びその周辺回路に電源が投入される。する
と、角変位センサASSがブレ検知動作を開始して、出
力θ’を発生する。
【0128】ステップ(104) では、IS開始命令の判別
を行い、カメラ本体CMRよりIS開始命令が来ていな
い時は、ステップ(105) を経由してステップ(104) へ戻
り、このステップ(104) ,(105) を繰返し行って待機す
る。
【0129】カメラ本体CMRよりIS開始命令が通信
されると、ステップ(104) より補正信号VGの設定を行
うステップ(121) へと移行する。
【0130】ここで、可変頂角プリズムVAPの重力に
対する影響を説明する。
【0131】可変頂角プリズムVAPを構成する2枚の
平行平板は各々その厚み範囲内、あるいはその近傍に回
転軸を有するので、重力に対してはほぼ釣合っている。
しかし、両平板間に封入された液体は重力により落下し
ようとし、その結果、2枚の平行平板は下側が開く。一
方、液体を封入するアコ−ディオン状のフィルムはバネ
性を有し、平行平板が片側に開くのを阻止しようとす
る。従って、平行平板は液体への重力と、アコ−ディオ
ン状フィルムのバネ力の釣合った角度に開いて停止す
る。そして、カメラの姿勢が変れば重力の影響も変化す
るので上記開き角も変化する。よって、上記開き角、す
なわち平板の角変位を検出すれば重力の影響度合いを知
る事ができ、補正信号VGの大きさを決められる。
【0132】ステップ(121) では、補正電圧係数VM1
に可変頂角プリズムVAPの平板の角変位θLを乗じた
値をレジスタVGに格納する。
【0133】その後は、第1の実施例と同様に、ステッ
プ(116) 〜(118) を実行して像ブレ補正動作を行い、カ
メラ本体CMRよりIS停止命令を受信したら、ステッ
プ(118) から(119) へ移行して像ブレ補正を停止してス
テップ(104) へ戻る。
【0134】上記第1及び第2の実施例では、像ブレ補
正のための光軸偏心手段の不作動時における変位にて重
力方向を予想していたが、傾斜計等を用いてカメラの姿
勢を検知し、重力の影響補正を行う事も可能である。
【0135】図11は本発明の第3の実施例における主
要部分の構成を示すブロック図であり、この実施例では
傾斜計INCが加わった(第1の実施例に対して)構成
と成っている。
【0136】傾斜計INCはレンズLNSの姿勢に応じ
て出力θLZを像ブレ補正マイコンICPUに出力する。
そして、補正光学系ILNSの駆動軸方向に重力が作用
する時、出力θLZが「0°」になるものとする。
【0137】 図12はこの第3の実施例におけるレン
ズLNS側の動作を示すフロ−チャ−トであり、上記第
1の実施例におけるレンズLNS側の動作、即ち図7
対し、ステップ(111) 〜(115) がステップ(131) に置き
換わった所のみ異なるので、変更部分についてのみ説明
する。
【0138】ステップ(104) にてIS開始命令の受信を
判別すると、ステップ(131) へ移行する。
【0139】ステップ(131) では、補正電圧係数VM2
と傾斜角θLZにより「VM2・COSθLZ」を計算して、
それをレジスタVGに格納する。先に出力θLZは重力方
向とブレ補正方向が一致する時、「θLZ=0」になる様
に構成されていると説明した。よって、「θLZ=0°」
の時「VG=VM2」となり、重力に対する補正量は最
大になる。一方、「θLZ=90°」の時「VG=0」と
なって補正はかからない。
【0140】この様に傾斜計INCを用いれば、より正
確な補正が可能となる。
【0141】また、傾斜計INCの代りに加速度計を用
いても構わない。第1の実施例では、カメラの角度ブレ
を検知するために角加速度計を用いているので、カメラ
姿勢検知、即ち重力方向検知のためには別のリニア加速
度計を用いる。一方、カメラの角度ブレ検知のために2
個のリニア加速度計を用いて、その差信号により角度ブ
レを算出する場合には、該リニア加速度計は該リニア加
速度計でカメラの姿勢検知も可能である。
【0142】以上の各実施例によれば、像ブレ補正装置
において該装置の姿勢検知手段を有し、ブレ補正開始直
前の該手段の検知結果に基づいてブレ補正開始直後より
像ブレ補正装置における重力の影響を打ち消す働きを持
つ重力補正手段を備えたので、像ブレ補正のための光軸
偏心手段が重力の影響を受ける事なく、その移動軌跡の
平均位置が可動範囲の中心と一致し、可動範囲を有効に
使える様になった。
【0143】また、第1,第2の実施例では、姿勢検知
手段として像ブレ補正の際に使用する光軸偏心手段(補
正光学系ILNS)の位置検出手段(位置センサPS
D,赤外発光ダイオ−ドIRED)を用いる様にしたの
で、新たな姿勢検出手段を設けずに済む。
【0144】さらに、第3の実施例では、姿勢検知手段
として傾斜計INCを用いたため、正確な重力補正が可
能となる。
【0145】 なお、本発明における光軸偏心手段は可
変頂角プリズムも含むものであり、よって光軸を偏向さ
せるものを含んでいる。 (発明と実施例の対応) 以上の実施例において、補正光学系ILNS、可変頂角
プリズムVAPが本発明の可動手段に、像ブレ補正用モ
ータIMTR、或いはこれにカムCAMを加えたもの
本発明の駆動手段に、赤外発光ダイオードLED、スリ
ットSLT及び位置センサPSD、或いはこれらに図7
のステップ111,113を実行する像ブレ補正用マイ
コンICPUの機能部分を加えたものが本発明の重力方
向検知手段に、図7のステップ112,114〜11
7、図10のステップ121,116,117、或いは
図12のステップ131,116,117を実行する像
ブレ補正用マイコンICPUの機能部分が本発明の重力
補正制御変手段に、それぞれ相当する。また、第1の実
施例における電圧VMO、第2の実施例における補正電
圧係数VM1、或いは第3の実施例における補正電圧係
数VM2が請求項4記載の本発明における定数に、像ブ
レ補正用マイコンICPUが請求項4記載の本発明の記
憶手段に、それぞれ相当する。
【0146】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、重力の影響を簡単に除去することのできる像ぶれ防
止装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における像ブレ補正制御
回路及びその周辺回路を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例装置を備えた一眼レフレ
ックスカメラを示す概略構成図である。
【図3】本発明の第1の実施例における光軸偏心手段の
支持機構を示す斜視図である。
【図4】本発明に関わる従来のブレ補正制御のブロック
概念図である。
【図5】本発明のブレ補正制御のブロック概念図であ
る。
【図6】本発明の第1の実施例におけるカメラ側の動作
を示すフロ−チャ−トである。
【図7】本発明の第1の実施例におけるレンズ側の動作
を示すフロ−チャ−トである。
【図8】本発明の第1の実施例における光軸偏心手段の
重力に対する変位について説明するための図である。
【図9】本発明の第2の実施例における像ブレ補正制御
回路及びその周辺回路を示すブロック図である。
【図10】本発明の第2の実施例におけるレンズ側の動
作を示すフロ−チャ−トである。
【図11】本発明の第3の実施例における像ブレ補正制
御回路及びその周辺回路を示すブロック図である。
【図12】本発明の第3の実施例におけるレンズ側の動
作を示すフロ−チャ−トである。
【符合の説明】
ACC 角加速度計 ICNT 像ブレ補正制御回路 ICPU 像ブレ補正用マイコン ILNS 光軸偏心手段 IMTR 像ブレ補正用モ−タ PSD 位置センサ SWMT スイッチ VAP 可変頂角プリズム INC 傾斜計

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像ぶれ防止のために動作するものであ
    り、重力の作用により変位するように支持された可動手
    段と、該可動手段を駆動するための駆動手段とを有する
    像ぶれ防止装置であって、前記駆動手段が前記可動手段
    に駆動力を作用させていない状態で前記可動手段が所定
    位置から変位している方向によって、重力の作用方向を
    検知する重力方向検知手段と、重力に逆らって前記可動
    手段を保持するための前記駆動手段による駆動力の作用
    方向を前記重力方向検知手段の検知結果に応じて決定
    し、決定された方向に重力を補正するための駆動力を作
    用させる重力補正制御手段とを有することを特徴とする
    像ぶれ防止装置。
  2. 【請求項2】 前記重力補正制御手段は、前記重力方向
    検知手段の検知結果に応じて、前記駆動手段の駆動信号
    に加算される重力補正信号を変化させることを特徴とす
    る請求項1記載の像ぶれ防止装置。
  3. 【請求項3】 前記可動手段の位置に相応する信号を、
    前記駆動手段の駆動信号に加算してフィードバック制御
    を行う請求項1記載の像ぶれ防止装置であって、前記重
    力補正制御手段は、前記重力方向検知手段の検知結果に
    応じて、前記フィードバック制御を行うための信号に加
    算される重力補正信号を変化させることを特徴とする像
    ぶれ防止装置。
  4. 【請求項4】 像ぶれ防止のために動作するものであ
    り、重力の作用により変位するように支持された可動手
    段と、該可動手段を駆動するための駆動手段とを有する
    像ぶれ防止装置であって、重力の作用方向を検知する重
    力方向検知手段と、重力に逆らって前記可動手段を保持
    するための前記駆動手段による駆動力の大きさ決定用の
    定数を記憶する記憶手段と、前記重力方向検知手段の検
    知結果に応じた方向に、前記記憶手段に記憶された前記
    定数に基づいて決められた大きさの駆動力を、前記駆動
    手段に発生させる重力補正制御手段とを有することを特
    徴とする像ぶれ防止装置。
JP12299191A 1991-04-26 1991-04-26 像ぶれ防止装置 Expired - Fee Related JP2960796B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12299191A JP2960796B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 像ぶれ防止装置
US07/872,886 US5335032A (en) 1991-04-26 1992-04-23 Image stabilizing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12299191A JP2960796B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 像ぶれ防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04328531A JPH04328531A (ja) 1992-11-17
JP2960796B2 true JP2960796B2 (ja) 1999-10-12

Family

ID=14849583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12299191A Expired - Fee Related JP2960796B2 (ja) 1991-04-26 1991-04-26 像ぶれ防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2960796B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7983543B2 (en) 2007-12-14 2011-07-19 Canon Kabushiki Kaisha Imaging apparatus and imaging method

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0658797B1 (en) * 1993-12-14 2001-11-14 Nikon Corporation Image movement correction of camera
JP3513950B2 (ja) * 1993-12-14 2004-03-31 株式会社ニコン 像振れ補正カメラ
JP2006220758A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Canon Inc ぶれ補正装置、光学機器およびぶれ補正装置の制御方法
JP2007114585A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Fujifilm Corp 像ぶれ補正装置及び撮像装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7983543B2 (en) 2007-12-14 2011-07-19 Canon Kabushiki Kaisha Imaging apparatus and imaging method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04328531A (ja) 1992-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5335032A (en) Image stabilizing apparatus
JP2887061B2 (ja) 像ぶれ防止のための装置
US5978600A (en) Motion compensation device to compensate for motion of an optical system without using motion sensors
JP3188733B2 (ja) 像ぶれ補正装置
JP2960796B2 (ja) 像ぶれ防止装置
US6035133A (en) Image blur prevention device
JP2701086B2 (ja) 光学装置及び像ぶれ防止のための装置
JP3389617B2 (ja) カメラ用ブレ補正装置
JP3088025B2 (ja) 像ブレ補正装置
JP3867359B2 (ja) ブレ補正装置
JPH086086A (ja) カメラまたは光学機器のための制御装置
JPH04328533A (ja) 像ブレ補正装置
JP3905745B2 (ja) 像振れ補正機能付カメラ
JPH04328532A (ja) 像ブレ補正装置
JP2801013B2 (ja) カメラの像振れ防止装置
JP3181904B2 (ja) 像ぶれ防止装置
JP3360123B2 (ja) 像振れ補正撮影装置
JP3051750B2 (ja) カメラのための装置
JPH0566449A (ja) 像ブレ補正装置
JP2690095B2 (ja) 像ぶれ防止装置
JPH04122917A (ja) 防振カメラ
JP3809046B2 (ja) 像振れ補正装置
JP3415922B2 (ja) カメラのぶれ補正装置
JP3198631B2 (ja) 像ブレ補正撮影装置
JPH06308563A (ja) 像ブレ防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090730

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100730

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees