Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2954795B2 - 信号処理回路 - Google Patents

信号処理回路

Info

Publication number
JP2954795B2
JP2954795B2 JP26746392A JP26746392A JP2954795B2 JP 2954795 B2 JP2954795 B2 JP 2954795B2 JP 26746392 A JP26746392 A JP 26746392A JP 26746392 A JP26746392 A JP 26746392A JP 2954795 B2 JP2954795 B2 JP 2954795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
amplifier
signal
switching transistor
control signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP26746392A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06119605A (ja
Inventor
学 勝木
克美 竹田
隆 降旗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP26746392A priority Critical patent/JP2954795B2/ja
Publication of JPH06119605A publication Critical patent/JPH06119605A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2954795B2 publication Critical patent/JP2954795B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Digital Magnetic Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオテープレコーダ
(VTR)などの磁気記録再生装置に係り、特に、イン
サート編集やエリア分割された音声PCM信号のアフタ
ーレコーディングなどを行なう際の信号処理回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のVTRにおいては、低コスト化、
組立ての簡易化を実現するために、スイッチングトラン
ジスタなどの回路を用いることにより、磁気ヘッドを記
録再生兼用とし、磁気ヘッドの使用個数やロータリトラ
ンスのチャンネルの数を低減するようにしている。
【0003】図8はこのようなVTRにおける信号処理
回路の一例を示す回路図であり、1aは記録信号の入力
端子、1bは再生信号の出力端子、2a,2bは電源端
子、3’は記録増幅器、4は再生増幅器、5a,5b,
5cはコンデンサ、6a,6b,6cは抵抗、7a,7
bはスイッチングトランジスタ、8はロータリトラン
ス、9は記録再生用磁気ヘッドである。
【0004】図8において、記録時では、電源端子2a
から記録増幅器3’に+Vcc(例えば+5V)の電源電
圧が供給され、入力端子1aより入力される記録信号が
増幅される。このとき、電源端子2bからは電源電圧が
供給されない。また、この電源電圧は抵抗6bを介して
スイッチングトランジスタ7bのベースに供給され、こ
れをオンさせてロータリトランス8の再生側端子を基準
電位に固定する。これにより、記録増幅器3’で増幅さ
れた記録電流はコンデンサ5a,5c、ロータリトラン
ス8の固定側コイル、スイッチングトランジスタ7bを
介して流れ、記録信号はロータリトランス8の固定側コ
イルから回転側コイルに伝送されて記録再生兼用磁気ヘ
ッド9に供給される。
【0005】このとき、スイッチングトランジスタ7a
のコレクタには電源端子2aから抵抗6cを介して+V
ccの電源電圧が印加されるが、電源端子2bから電源電
圧が供給されていないため、スイッチングトランジスタ
7aのベースには電圧が印加されておらず、スイッチン
グトランジスタ7aはオフ状態を保つ。この結果、記録
電流には歪が生じない。
【0006】再生時には、電源端子2bから再生増幅器
4に+Vccの電源電圧が供給される。但し、電源端子
2aから+Vccの電源電圧が供給されない。また、電
源端子2aからの電源電圧は抵抗6aを介してスイッチ
ングトランジスタ7aのベースに供給され、これをオン
させてロータリトランス8の記録側端子を基準電位に固
定する。これにより、記録再生兼用磁気ヘッド9から再
生された信号はロータリトランス8とコンデンサ5bと
を介して再生増幅器4に供給され、この再生増幅器4で
増幅された後、出力端子1bから出力される。
【0007】このようにして、従来のVTRにおいて
は、磁気ヘッドを記録再生に兼用できるようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のVTRにおいては、スイッチングトランジスタ7a
のコレクタ直流電圧は、記録時+Vccであって、再生時
コレクタ・エミッタ飽和電圧(Vce.sat)であり、これ
が再生信号に重畳されるとともに電源を制御することに
なるため、記録モードと再生モードとでは再生増幅器4
の入力バイアスが異なる。これにより、記録電流と再生
電圧には、記録・再生モードの切換えに伴なってトラン
ジェントが生じることになる。このトランジェント期間
では、例えば再生信号の場合、バイアスが定常状態とは
異なるため、この再生信号を復調しても元の信号を得る
ことはできない。
【0009】一方、VTRにおいては、インサート編集
や、エリア分割された音声PCM信号またはインデック
ス信号などに対するアフターレコーディングなどの高度
な編集機能が要求されている。このような場合には、再
生モードから記録モードへの切換えや記録モードから再
生モードへの切換えが必ず行なわれるが、上記従来の構
成によってこれら編集機能を実現するためには、上記の
トランジェントを考慮して、例えば編集場所の前後の情
報を再生しないなどの対策が必要であった。しかし、こ
れによると、記録再生兼用磁気ヘッドのモード切換えに
要する時間(即ち、トランジェントが整定する期間)だ
け、映像信号や音声信号などの情報信号が欠落するとい
う問題があった。
【0010】また、上記従来の構成のVTRでは、再生
時では、オフするスイッチングトランジスタ7bによっ
て見かけ上再生増幅器4の入力容量が増加したことにな
り、これにより、再生周波数帯域が狭帯域化するという
問題点があった。このため、例えば、ハイビジョンVT
RやディジタルVTRなどの広帯域な信号を記録再生す
る必要のあるVTRや、より高精度な編集を行なうため
に編集直後の情報が必要とされるような場合には、磁気
ヘッドを記録用と再生用とに夫々別個に装備するなどの
ことが行われていた。しかしながら、このような場合に
は、回転シリンダ上に数多くの磁気ヘッドを搭載しなけ
ればならず、これによるコストの増加やシリンダ組立て
の複雑化などの様々な問題が生じている。
【0011】本発明の目的は、かかる問題を解消し、磁
気ヘッドを記録再生兼用として記録再生モード切換えに
伴うトランジェントの影響を低減し、高精度な編集機能
を実現可能とする信号処理回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の本発明は、記録再生兼用の磁気ヘッドに回転
側コイルが接続されたロータリトランスと、該ロータリ
トランスの固定側コイルの一端に第1のコンデンサを介
して接続され、制御信号により記録時のみ記録信号の増
幅動作を行なう記録増幅器と、該ロータリトランスの固
定側コイルの一端と該第1のコンデンサとの接続点にエ
ミッタとコレクタとのいずれか一方の電極が接続されて
他方の電極が基準電位に設定され、該制御信号により再
生時にオンする第1のスイッチングトランジスタと、該
ロータリトランスの固定側コイルの他端に接続された第
2のコンデンサを介して接続され、常時増幅動作してい
る第1の再生増幅器と、該制御信号により、記録時には
所定の直流電圧を出力し、再生時には該第1の再生増幅
器の出力信号を増幅する第2の再生増幅器と、該ロータ
リトランスの固定側コイルの他端と該第2のコンデンサ
との接続点にエミッタ、コレクタのいずれか一方の電極
が接続されて他方の電極が基準電位に設定され、該制御
信号により記録時にオンする第2のスイッチングトラン
ジスタとを備え、該第1のスイッチングトランジスタの
オフ状態では、該制御信号により、該第1のスイッチン
グトランジスタのベース電位がコレクタ電位及びエミッ
タ電位より低い値に設定される。
【0013】また、第2の本発明は、回転側コイルの一
端が基準電位に設定された第1のチャンネルと、固定側
コイルの一端が基準電位に設定された第2のチャンネル
とを少なくとも有するロータリトランスと、該ロータリ
トランスの該第1のチャンネルの固定側コイルに接続さ
れ、制御信号により記録時のみ記録信号の増幅動作を行
なう記録増幅器と、該ロータリトランスの該第1のチャ
ンネルの回転側コイルの他端に接続され、該磁気ヘッド
に記録電流を伝達する第1のコンデンサと、該第1のコ
ンデンサと該磁気ヘッドの一端との接続点にエミッタ、
コレクタのいずれか一方の電極が接続されて他方の電極
が基準電位に設定され、該制御信号により再生時にオン
する第1のスイッチングトランジスタと、該磁気ヘッド
の他端に第2のコンデンサを介して接続され、常時増幅
動作する第1の再生増幅器と、該制御信号により、再生
時、該第1の再生増幅器の出力信号を増幅して正相,逆
相の出力で該ロータリトランスの該第2のチャンネルを
駆動し、記録時、該ロータリトランスの該第2のチャン
ネルの駆動を停止する第2の再生増幅器と、該ロータリ
トランスの第2のチャンネルの固定側コイルに接続され
た第3の再生増幅器と、該磁気ヘッドの他端と該第2の
コンデンサとの接続点にエミッタとコレクタとのいずれ
か一方の電極が接続されて他方の電極が基準電位に設定
され、該制御信号により、記録時にオンする第2のスイ
ッチングトランジスタとを備え、該第1のスイッチング
トランジスタのオフ状態では、該制御信号により、該第
1のスイッチングトランジスタのベース電位がコレクタ
電位及びエミッタ電位より低い値に設定される。
【0014】さらに、第3の本発明は、上記各発明にお
いて、前記第2のコンデンサと前記第1の再生増幅器と
の間に、ステップアップトランスを設け、該ステップア
ップトランスの巻数が大きいコイルを前記第1の再生増
幅器側、巻数が小さいコイルを前記第2のコンデンサ側
とする。
【0015】さらにまた、第4の本発明は、上記第1,
第2,第3の各発明において、前記制御信号により、前
記第2のスイッチングトランジスタのベース電位をコレ
クタ電位及びエミッタ電位より低く設定して、前記第2
のスイッチングトランジスタをオフ状態にする。
【0016】
【作用】上記第1,第2の本発明においては、ロータリ
トランスの固定側の直流電位や磁気ヘッドの直流電位
が、第1,第2のスイッチングトランジスタの電極に設
定される基準電位と第1あるいは第2のスイッチングト
ランジスタのコレクタ・エミッタ飽和電圧によって決定
される。即ち、記録,再生のモード切換えによる再生信
号に重畳される電位の変動量は、夫々のスイッチングト
ランジスタのコレクタ・エミッタ飽和電圧の差分とな
り、これはこれらスイッチングトランジスタとして同種
のトランジスタを使用するなどして小さくすることがで
きる。また、上記第1の再生増幅器は常に動作状態にあ
り、その入力バイアスはモードの切換えによって変化し
ないため、モードの切換えに際し、該第1の再生増幅器
で増幅されて出力される再生信号のトランジェントも小
さくでき、従って、これによる再生情報の欠落時間を短
くできる。
【0017】また、記録時に第1の再生増幅器で増幅さ
れる記録信号の漏れ込みは、上記制御信号でもって第2
の再生増幅器の出力が制御されることにより、第2の再
生増幅器の出力には現われないから、他の回路の誤動作
を引き起こすことはない。
【0018】また、記録時には、第1のスイッチングト
ランジスタのベース電位をコレクタとエミッタの電位よ
り低くするため、これを常にオフ状態にすることがで
き、記録電流に歪を生じない。
【0019】上記第3の本発明によれば、ステップアッ
プトランスを上記第1の再生増幅器の入力側の直前に設
けているため、スイッチングトランジスタを付加したこ
とによる容量増加の影響が低減し、再生周波数帯域の広
帯域化を実現できる。
【0020】上記各発明において、スイッチングトラン
ジスタのオフ状態では、そのベース電圧を低い値に設定
しているため、そのコレクタ・ベース間電圧を大きくし
てオフ時のコレクタ出力容量を低くすることができ、こ
れによっても、スイッチングトランジスタの付加による
容量増加を低減することができて、再生周波数帯域の広
帯域化を実現することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明による信号処理回路の一実施例を示す
回路図であって、2cは制御信号の入力端子、3は記録
増幅器、4aは常に増幅動作を行なう再生増幅器、4b
は制御信号により記録時にはその出力が所定の直流電圧
に設定される再生増幅器であり、10はインバータであ
り、図8に対応する部分には同一符号を付けている。
【0022】図1において、記録時には、入力端子2c
から負電圧(例えば−5V)の制御信号が印加される。
この制御信号は記録増幅器3と再生増幅器4bに供給さ
れ、記録増幅器3は入力端子1aからの記録信号の増幅
動作を、再生増幅器4bは所定の直流電圧の出力動作を
夫々行なう。また、この制御信号は抵抗6aを介してス
イッチングトランジスタ7aのベースに供給され、その
電位を例えば−5Vとしてこのスイッチングトランジス
タ7aをオフ状態にする。さらに、この制御信号はイン
バータ10で極性反転され、例えば+5Vの制御信号と
して、抵抗6bを介し、スイッチングトランジスタ7b
のベースに供給される。これにより、このスイッチング
トランジスタ7bはオンする。
【0023】そこで、記録増幅器3で増幅された記録電
流は、コンデンサ5a,ロータリトランス8の固定側コ
イル及びスイッチングトランジスタ7bを介して流れ、
ロータリトランス8の再生側端子が基準電位に設定され
る。この結果、記録信号はロータリトランス8の固定側
コイルから回転側コイルに伝送され、記録再生兼用磁気
ヘッド9にも記録電流が流れて記録が行なわれる。
【0024】再生時には、入力端子2cから正電圧(例
えば、+5V)の制御信号が印加される。この制御信号
は記録増幅器3と再生増幅器4bとに供給され、記録増
幅器3では増幅動作が停止し、再生増幅器4bは再生増
幅器4aの出力信号を増幅して出力端子1bから出力す
る動作を行なう。また、この正電圧の制御信号は抵抗6
aを介してスイッチングトランジスタ7aのベースに供
給され、そのベース電位を正としてスイッチングトラン
ジスタ7aをオン状態にする。さらに、この制御信号は
インバータ10で極性反転されて負電圧(例えば−5
V)の制御信号となり、抵抗6bを介してスイッチング
トランジスタ7bのベースに供給され、そのベース電位
を負としてスイッチングトランジスタ7bをオフ状態に
する。
【0025】そこで、記録再生兼用磁気ヘッド9によっ
て再生された信号はロータリトランス8とコンデンサ5
bを介して常時動作状態にある再生増幅器4aに供給さ
れ、そこで増幅された後、さらに、再生増幅器4bで増
幅されて出力端子1bに出力される。
【0026】ここで、図2にスイッチングトランジスタ
7aの各電極の波形の一例を示す。図2に示すように、
このスイッチングトランジスタ7aのベース電位は、記
録時には、常にエミッタ及びコレクタの両電極より低い
電位となっているため、記録時には、このスイッチング
トランジスタ7aは常にオフ状態にあり、コレクタ電
圧、即ち記録電流に歪を与えることはない。また、再生
モードから記録モードに切り替わるときには、ベースに
残留している電荷を急速に減少させることができるた
め、スイッチング動作が速く確実に行なわれることにな
る。
【0027】図3は記録モードから再生モードに切り替
わるときのトランジェントを示すものであり、同図
(a)はスイッチングトランジスタ7bのコレクタの波
形の包絡線を示し、同図(b)は再生増幅器4aの出力
波形の包絡線を示し、同図(c)は再生増幅器4bの出
力波形の包絡線を示している。なお、これら図3
(a),(b)及び(c)において、振幅方向の縮尺は
判り易く変更しており、また、点線は夫々の波形におけ
るバイアス電位である。
【0028】図3(a)に示すように、記録時には、再
生増幅器4aにスイッチングトランジスタ7bのコレク
タ・エミッタ飽和電圧を中心バイアスとした記録信号の
漏れ込みがあり、再生時には、記録再生兼用磁気ヘッド
9から再生された信号が中心バイアスをスイッチングト
ランジスタ7aのコレクタ・エミッタ飽和電圧として伝
達される。これに対する再生増幅器4aの出力信号で
は、図3(b)に示すように、コンデンサ5bによって
信号の直流成分が除去されたことにより、記録モードか
ら再生モードへの切換え時にトランジェントが現われて
いる。再生増幅器4bは、上記のように、記録時一定の
電圧の出力電圧得られるようにしているので、図3
(c)に示すように、図3(b)に示したトランジェン
トで始まる信号を出力する。ここで、Tはこのトランジ
ェントが整定するに要する時間であり、この時間Tでは
元の信号を再生できないので、上記のように記録モード
から再生モードに切り替わった直後のこの部分が除かれ
るが、この部分の除去による情報の欠落を少なくするた
めには、このトランジェント整定時間Tを短かくするこ
とが必要となる。これは、図3(a)に示した信号に重
畳されたバイアス変動を少なくすることによって達成さ
れる。
【0029】この実施例では、このバイアス変動は、ス
イッチングトランジスタ7a,7b間にロータリートラ
ンス8の固定側コイルしかないため、スイッチングトラ
ンジスタ7a,7b間のコレクタ・エミッタ飽和電圧の
差異によるものである。しかし、これらスイッチングト
ランジスタ7a,7bとして同一特性のトランジスタを
用いることにより、この差異を非常に小さくすることが
できる。このように、この実施例では、このバイアス変
動が従来技術に比べて非常に小さな値となる。従って、
トランジェントが生じてもこれは非常に小さくなり、ト
ランジェントを整定するに要する時間Tを短くすること
ができて記録モードから再生モードに切り替わった直後
の情報の欠落を減少させることができる。
【0030】また、再生増幅器4bが例えばフィードバ
ック形式である場合、通常、記録時の漏込み信号が増幅
によって飽和し、それに伴う歪によってトランジェント
が劣化するが、この実施例では、この再生増幅器4bの
出力レベルを記録時に所定の電圧に固定することによ
り、歪成分のフィードバックを阻止し、安定してトラン
ジェントを小さくすることができる。
【0031】次に、再生時の周波数帯域について説明す
る。再生周波数帯域は、再生増幅器4aの入力側から見
たインダクタンス成分とその入力端子までの信号経路に
存在する容量とによって決まる。また、この容量値は、
再生増幅器4aの入力容量、スイッチングトランジスタ
7bのコレクタ出力容量及び信号経路の浮遊容量によっ
て決定される。ここで、このスイッチングトランジスタ
7bのコレクタ出力容量とそれらのベース・コレクタ間
電圧との関係を示すと、図4のようになる。
【0032】図4に示されるように、ベース・コレクタ
電圧を大きくすることによって、このコレクタ出力容量
を小さくすることができ、従って、上記再生周波数帯域
を拡大することができる。この実施例では、スイッチン
グトランジスタ7bをオフにする際に、そのコレクタ電
位を変化させずにベース電位を例えば−5Vに設定して
おり、これにより、ベース・コレクタ間電圧が大きくな
り、トランジェントの劣化を生じることなくコレクタ出
力容量の低減、即ち再生周波数帯域の広帯域化を実現す
ることができる。
【0033】図5は本発明による信号処理回路の他の実
施例を示す回路図であって、11はステップアップトラ
ンスであり、図1に対応する部分には、同一符号を付け
ている。
【0034】この実施例では、図5に示すように、コン
デンサ5bと再生増幅器4aとの間にステップアップト
ランス11を設けていること以外の構成が、また、基本
的な動作が図1に示した実施例と同じであるので、これ
らの点についての詳細な説明は省略する。なお、ステッ
プアップトランス11は巻線比が1:n(n>1)であ
り、巻数が大きい巻線が再生増幅器4a側となるように
している。
【0035】スイッチングトランジスタ7bと再生増幅
器4aの間にステップアップトランス11が設けられる
ことにより、再生増幅器4aの入力側から見た容量値
は、信号経路およびスイッチングトランジスタによる容
量値が1/n2に見えるため、これに相当する分だけステッ
プアップトランス11を設けない場合に比べて小さくな
る。また、ステップアップトランス11によってステッ
プアップされて再生増幅器4aに入力される信号のレベ
ルをステップアップトランス11が設けられていない場
合と、即ち図1に示した実施例の場合と同じにした場合
には、再生増幅器4aの入力側から見たインダクタンス
は、図1に示した実施例の場合と同じである。従って、
この実施例では、信号の損失を生じることなく容量値の
減少に対応する分だけ再生周波数帯域が広がったことに
なり、より広帯域な信号に対応できる。
【0036】図6は本発明による信号処理回路のさらに
他の実施例を示す回路図であって、4c,4dは増幅
器、8aはロータリートランスの記録チャンネル、8b
は同じく再生チャンネル、12はスリップリングであ
り、図1に対応する部分には同一符号をつけて重複する
説明を省略する。
【0037】この実施例は、より広帯域な信号を記録再
生するのに適したものであり、回転シリンダに再生増幅
器を搭載した場合のものである。
【0038】図6において、増幅器4a,4cやコンデ
ンサ5a,5b、抵抗6a,6b、スイッチングトラン
ジスタ7a,7b、インバータ10は、記録再生兼用磁
気ヘッド9とともに、図示しない回転シリンダに搭載さ
れており、このため、ロータリートランスには、記録増
幅器3から回転シリンダ側に記録信号を伝送するための
記録チャンネル8aと、回転シリンダ側から常時動作し
ている増幅器4dに再生信号を伝送するための再生チヤ
ンネル8bとが設けられている。また、入力端子2cか
ら入力される制御信号は、スリップリング12によって
回転シリンダ側に伝送される。
【0039】かかる構成において、記録時には、入力端
子1aから入力された信号は、記録増幅器3で増幅され
た後、ロータリトランスの記録チャンネル8aを介して
回転シリンダ側に伝送される。また、入力端子2cから
入力された負電圧の制御信号(例えば−5V)もスリッ
プリング12を介して回転シリンダ側に伝送される。回
転シリンダ側では、この制御信号により、先の実施例と
同様にして、スイッチングトランジスタ7aがオフ状態
になり、また、スイッチングトランジスタ7bをオン状
態にする。これにより、記録時には、ロータリトランス
の記録チャンネル8aを介して伝送されてきた記録信号
電流はコンデンサ5a、記録再生兼用磁気ヘッド9及び
スイッチングトランジスタ7bを介して流れる。
【0040】ここで、増幅器4cは正相出力と逆相出力
を備えており、記録時には、負電圧の制御信号により、
これらの出力の差動成分が零となるように制御される。
従って、再生チャンネル8bでは、信号の伝送がない。
【0041】再生時には、入力端子2cから入力される
正電圧の制御信号(例えば+5V)はスリップリング1
2を介して回転シリンダ側に伝送される。回転シリンダ
側では、この制御信号により、先の実施例と同様にし
て、スイッチングトランジスタ7aがオンし、スイッチ
ングトランジスタ7bがオフする。従って、記録再生兼
用磁気ヘッド9によって再生された信号はコンデンサ5
bを介して再生増幅器4aに供給され、そこで増幅され
て再生増幅器4cに供給される。この再生増幅器4cは
その正相及び逆相の出力によってロータリトランスの再
生チャンネル8bを駆動し、この再生チャンネルを介し
て信号を再生増幅器4dに伝送する。この再生増幅器4
dは供給された信号を増幅し、出力端子1bから出力す
る。
【0042】この実施例においても、再生モードから記
録モードへの切換えに伴うトランジェントは先の実施例
と同じであり、従って、先の実施例と同様の効果が得ら
れるのは明白である。記録モードから再生モードへの切
替えに伴うトランジェントについても同様であるが、こ
の実施例においては、再生増幅器4cの正相及び逆相の
出力でロータリトランスの再生チャンネル8bを駆動し
て再生増幅器4dに信号を伝送するため、記録時に再生
増幅器4cの出力を必ずしも固定電圧にする必要はな
く、再生増幅器4cの正相及び逆相の差動成分の出力を
阻止する、例えばその出力段のトランジスタをオフさせ
るなどの簡単な制御を行なえばよいし、また、出力端子
1bから出力される信号も、記録時と再生時での中心バ
イアスの変動がなくなり、後段の信号処理で直流成分の
除去が可能になるなど、設計の自由度が広がるという効
果がある。さらに、この実施例では、再生増幅器4aを
回転シリンダに搭載しているため、記録再生兼用磁気ヘ
ッド9から再生増幅器4aまでに存在する浮遊容量を小
さくすることができ、より広帯域な信号再生が可能とな
る。
【0043】図7は本発明による信号処理回路のさらに
他の実施例を示す回路図であって、前出図面に対応する
部分には同一符号を付けている。この実施例は、図示す
るように、図6に示した実施例に、図5に示した実施例
のように、コンデンサ5bと増幅器4aとの間にステッ
プアップトランス11を設けたものであり、さらに広帯
域な信号の再生に対応できるようにしたものである。
【0044】この実施例においても、これまでの実施例
と同様の効果が得られるのは明白であり、回転シリンダ
に再生増幅器4aを搭載することによる浮遊容量の低減
や、ステップアップトランス11によるスイッチングト
ランジスタ7bのコレクタ容量による影響の低減が実現
でき、これによって非常に広帯域な信号の再生が実現で
きる。
【0045】なお、以上の実施例において、スイッチン
グトランジスタ7a,7bをオフするために、夫々のベ
ース電位を−5Vに設定しているが、本発明はこれに限
るものではなく、オフ時にベース電位をコレクタ及びエ
ミッタよりも低い電圧に設定すればよい。また、図6及
び図7に示した実施例において、制御信号を回転シリン
ダ上に伝送するためにスリップリングを用いたが、必ず
しもこれに限ることはなく、例えばロータリトランスな
ど他の手段により伝送し、回転シリンダ上で再度制御信
号を生成するようにしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
モード切換えによって生ずるトランジェントを小さくす
ることができるし、記録信号には歪が生ずることがな
く、しかも、広帯域な信号再生も可能となる。従って、
エリア分割された信号のアフターレコーディングなどの
高度な編集機能に対応することができし、極めて良好な
記録再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による信号処理回路の一実施例を示す回
路図である。
【図2】図1におけるスイッチングトランジスタの各電
極の波形を示す図である。
【図3】再生信号のトランジェントを示す波形図であ
る。
【図4】スイッチングトランジスタのコレクタ出力容量
の特性を示す図である。
【図5】本発明による信号処理回路の他の実施例を示す
回路図である。
【図6】本発明による信号処理回路のさらに他の実施例
を示す回路図である。
【図7】本発明による信号処理回路のさらに他の実施例
を示す回路図である。
【図8】従来の信号処理回路の一例を示す回路図であ
る。
【符号の説明】 1a 記録信号の入力端子 1b 再生信号の出力端子 2c 制御信号の入力端子 3 記録増幅器 4a〜4d 再生増幅器 5a,5b コンデンサ 6a,6b 抵抗 7a,7b スイッチングトランジスタ 8 ロータリトランス 8a 記録チャンネル 8b 再生チャンネル 9 記録再生兼用磁気ヘッド 10 インバータ 11 ステップアップトランス 12 スリップリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 降旗 隆 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社 日立製作所 映像メディア研 究所内 (56)参考文献 特開 平3−225603(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/09

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録再生兼用の磁気ヘッドを回転シリン
    ダに搭載した磁気記録再生装置において、 該磁気ヘッドに回転側コイルが接続されたロータリトラ
    ンスと、 該ロータリトランスの固定側コイルの一端に第1のコン
    デンサを介して接続され、制御信号により記録時のみ記
    録信号の増幅動作を行なう記録増幅器と、 該ロータリトランスの固定側コイルの一端と該第1のコ
    ンデンサとの接続点にエミッタ、コレクタのいずれか一
    方の電極が接続されて他方の電極が基準電位に設定さ
    れ、該制御信号により再生時にオンする第1のスイッチ
    ングトランジスタと、 該ロータリトランスの固定側コイルの他端に接続された
    第2のコンデンサを介して接続され、常時増幅動作して
    いる第1の再生増幅器と、 該制御信号により、記録時には所定の直流電圧を出力
    し、再生時には該第1の再生増幅器の出力信号を増幅す
    る第2の再生増幅器と、 該ロータリトランスの固定側コイルの他端と該第2のコ
    ンデンサとの接続点にエミッタ、コレクタのいずれか一
    方の電極が接続されて他方の電極が基準電位に設定さ
    れ、該制御信号により記録時にオンする第2のスイッチ
    ングトランジスタとを備え、 該第1のスイッチングトランジスタのオフ状態では、該
    制御信号により、該第1のスイッチングトランジスタの
    ベース電位がコレクタ電位及びエミッタ電位より低い値
    に設定されることを特徴とする信号処理回路。
  2. 【請求項2】 記録再生兼用の磁気ヘッドを回転シリン
    ダに搭載した磁気記録再生装置において、 回転側コイルの一端が基準電位に設定された第1のチャ
    ンネルと、固定側コイルの一端が基準電位に設定された
    第2のチャンネルとを少なくとも有するロータリトラン
    スと、 該ロータリトランスの該第1のチャンネルの固定側コイ
    ルに接続され、制御信号により記録時のみ記録信号の増
    幅動作を行なう記録増幅器と、 該ロータリトランスの該第1のチャンネルの回転側コイ
    ルの他端に接続され、該磁気ヘッドに記録電流を伝達す
    る第1のコンデンサと、 該第1のコンデンサと該磁気ヘッドの一端との接続点に
    エミッタ、コレクタのいずれか一方の電極が接続されて
    他方の電極が基準電位に設定され、該制御信号により再
    生時にオンする第1のスイッチングトランジスタと、 該磁気ヘッドの他端に第2のコンデンサを介して接続さ
    れ、常時増幅動作する第1の再生増幅器と、 該制御信号により、再生時、該第1の再生増幅器の出力
    信号を増幅して正相,逆相の出力で該ロータリトランス
    の該第2のチャンネルを駆動し、記録時、該ロータリト
    ランスの該第2のチャンネルの駆動を停止する第2の再
    生増幅器と、 該ロータリトランスの第2のチャンネルの固定側コイル
    に接続された第3の再生増幅器と、 該磁気ヘッドの他端と該第2のコンデンサとの接続点に
    エミッタ、コレクタのいずれか一方の電極が接続されて
    他方の電極が基準電位に設定され、該制御信号により、
    記録時にオンする第2のスイッチングトランジスタとを
    備え、 該第1のスイッチングトランジスタのオフ状態では、該
    制御信号により、該第1のスイッチングトランジスタの
    ベース電位がコレクタ電位及びエミッタ電位より低い値
    に設定されることを特徴とする信号処理回路。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第2のコンデンサと前記第1の再生増幅器との間
    に、ステップアップトランスを設け、 該ステップアップトランスの巻数が大きいコイルを前記
    第1の再生増幅器側、巻数が小さいコイルを前記第2の
    コンデンサ側としたことを特徴とする信号処理回路。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3において、 前記制御信号により、前記第2のスイッチングトランジ
    スタのベース電位をコレクタ電位及びエミッタ電位より
    低く設定して、前記第2のスイッチングトランジスタを
    オフ状態にすることを特徴とする信号処理回路。
JP26746392A 1992-10-06 1992-10-06 信号処理回路 Expired - Lifetime JP2954795B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26746392A JP2954795B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 信号処理回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26746392A JP2954795B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 信号処理回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06119605A JPH06119605A (ja) 1994-04-28
JP2954795B2 true JP2954795B2 (ja) 1999-09-27

Family

ID=17445192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26746392A Expired - Lifetime JP2954795B2 (ja) 1992-10-06 1992-10-06 信号処理回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2954795B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06119605A (ja) 1994-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2749729B2 (ja) 磁気記録再生回路
EP0595350B1 (en) Reproducing circuit for a magnetic head
JPH06139525A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド用再生装置
JP2954795B2 (ja) 信号処理回路
JPH0816963B2 (ja) 2端子磁気ヘッド用記録再生増幅器
JP3057655B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP2774411B2 (ja) コントロール信号の再生回路及びそれを有する磁気記録再生装置
JP2002304701A (ja) 再生アンプおよびこれを用いた磁気記録再生装置
JP3157461B2 (ja) 平滑回路
JP2603647Y2 (ja) 記録再生切換回路
JPH0548293Y2 (ja)
JP2771314B2 (ja) 広帯域増幅器
JP3344001B2 (ja) ディジタル記録再生装置
JPH0313845Y2 (ja)
JPH09106503A (ja) 信号増幅回路
JPH0629764Y2 (ja) 高域補償回路
JPS6339965B2 (ja)
JP4075112B2 (ja) ベース電流補償回路
JPH089931Y2 (ja) 増幅回路
JP3362513B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP3051553B2 (ja) 磁気記録再生装置
JPS6239498B2 (ja)
JP3361911B2 (ja) Vtr装置及びそれに用いるミュート回路
JPS6242327B2 (ja)
JPS58141407A (ja) 記録再生回路