JP2943271B2 - キャピラリ電気泳動装置 - Google Patents
キャピラリ電気泳動装置Info
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- JP2943271B2 JP2943271B2 JP2199861A JP19986190A JP2943271B2 JP 2943271 B2 JP2943271 B2 JP 2943271B2 JP 2199861 A JP2199861 A JP 2199861A JP 19986190 A JP19986190 A JP 19986190A JP 2943271 B2 JP2943271 B2 JP 2943271B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- capillary
- electrophoresis
- buffer solution
- sample
- container
- Prior art date
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- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
- Sampling And Sample Adjustment (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、タンパク質や核酸などの生体高分子の高分
離分析や精製法に用いられ、例えば構造や性質が接近し
た成分の分離に適するキャピラリ電気泳動装置に関し、
特に、キャピラリの内径が例えば100μm以下というよ
うに細くなって電気浸透流が電気泳動によるイオンの移
動速度より大きくなるようなキャピラリ電気泳動装置に
関するものである。
離分析や精製法に用いられ、例えば構造や性質が接近し
た成分の分離に適するキャピラリ電気泳動装置に関し、
特に、キャピラリの内径が例えば100μm以下というよ
うに細くなって電気浸透流が電気泳動によるイオンの移
動速度より大きくなるようなキャピラリ電気泳動装置に
関するものである。
(従来の技術) 電気泳動の高性能化技術としてキャピラリ電気泳動法
が注目されている。キャピラリ電気泳動法では、キャピ
ラリから効果的にジュール熱を除去することによって高
圧で泳動させることができるため、原理的に高分離能で
迅速な分析が可能になる。また、キャピラリ電気泳動法
はオンカラム検出器によって装置の自動化が可能になる
などの利点を有し、ペプチド、タンパク質、核酸の分離
分析や精製を初めとして、光学分割や同位体の分離その
他極めて酷似した成分間の分離に適している。
が注目されている。キャピラリ電気泳動法では、キャピ
ラリから効果的にジュール熱を除去することによって高
圧で泳動させることができるため、原理的に高分離能で
迅速な分析が可能になる。また、キャピラリ電気泳動法
はオンカラム検出器によって装置の自動化が可能になる
などの利点を有し、ペプチド、タンパク質、核酸の分離
分析や精製を初めとして、光学分割や同位体の分離その
他極めて酷似した成分間の分離に適している。
(発明が解決しようとする課題) キャピラリが内径100μm以下というように細くなっ
てくると、分離能が高くなり、試料も微量ですむことか
らマス感度の高い分析法となるが、光路長が短かくなる
ことから通常のUV検出器では濃度感度が悪くなる問題が
ある。
てくると、分離能が高くなり、試料も微量ですむことか
らマス感度の高い分析法となるが、光路長が短かくなる
ことから通常のUV検出器では濃度感度が悪くなる問題が
ある。
本発明はキャピラリの内径が細くなって電気浸透流が
イオンの速度よりも大きくなった場合において、希薄な
試料の場合に電気泳動による濃縮を行なわせて検出器で
の感度を高めることのできるキャピラリ電気泳動装置を
提供することを目的とするものである。
イオンの速度よりも大きくなった場合において、希薄な
試料の場合に電気泳動による濃縮を行なわせて検出器で
の感度を高めることのできるキャピラリ電気泳動装置を
提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、電気泳動用バッファ溶液が満たされ、電気
浸透流が電気泳動によるイオンの移動速度より大きいキ
ャピラリと、その両端間に泳動電圧を印加する電源装置
と、陽極側に試料の入った溶器及び電気泳動用バッファ
溶液の入った容器の他に電気泳動用バッファ溶液の主成
分のアニオンイオン及び測定するアニオンイオンよりも
移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液の
入った容器を保持し、キャピラリの陽極側の端部(キャ
ピラリ陽極端という)を前記試料の入った容器、前記電
解液の入った容器及び前記電気泳動用バッファ溶液の入
った容器の順に前記容器に挿入する交換機構とを備えて
いる。
浸透流が電気泳動によるイオンの移動速度より大きいキ
ャピラリと、その両端間に泳動電圧を印加する電源装置
と、陽極側に試料の入った溶器及び電気泳動用バッファ
溶液の入った容器の他に電気泳動用バッファ溶液の主成
分のアニオンイオン及び測定するアニオンイオンよりも
移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液の
入った容器を保持し、キャピラリの陽極側の端部(キャ
ピラリ陽極端という)を前記試料の入った容器、前記電
解液の入った容器及び前記電気泳動用バッファ溶液の入
った容器の順に前記容器に挿入する交換機構とを備えて
いる。
(作用) 電気泳動用バッファ溶液が満たされたキャピラリの陽
極端に試料を注入した後、そのキャピラリ陽極端を移動
度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液に浸
し、電気泳動を行なわせる。アニオンイオンは陰極から
陽極に向かって移動するが、イオンの移動速度よりも大
きい電気浸透流が陽極から陰極方向に向かって発生する
ため、移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電
解液がキャピラリ陽極端に注入される。このとき、等速
電気泳動の原理により希薄な試料は濃縮される。その
後、キャピラリ陽極端を電気泳動用バッファ溶液に浸
し、電気泳動を行なわせると、濃縮された試料がゾーン
電気泳動により分離される。
極端に試料を注入した後、そのキャピラリ陽極端を移動
度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液に浸
し、電気泳動を行なわせる。アニオンイオンは陰極から
陽極に向かって移動するが、イオンの移動速度よりも大
きい電気浸透流が陽極から陰極方向に向かって発生する
ため、移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電
解液がキャピラリ陽極端に注入される。このとき、等速
電気泳動の原理により希薄な試料は濃縮される。その
後、キャピラリ陽極端を電気泳動用バッファ溶液に浸
し、電気泳動を行なわせると、濃縮された試料がゾーン
電気泳動により分離される。
(実施例) 第1図は本発明を概略的に表わしたものである。
1は溶融石英キャピラリであり、両端には高圧電源3
により電気泳動が印加されるようになっている。一例と
して、電源電圧3の電圧は約30KV、電流は約100μAで
ある。キャピラリ1の陰極側には検出器2として例えば
UV検出器が設けられている。7は陽極、6は陰極であ
る。
により電気泳動が印加されるようになっている。一例と
して、電源電圧3の電圧は約30KV、電流は約100μAで
ある。キャピラリ1の陰極側には検出器2として例えば
UV検出器が設けられている。7は陽極、6は陰極であ
る。
陽極側には主成分のアニオンイオンがa5である電気泳
動用バッファ溶液の入った容器8、電気泳動用バッファ
溶液の主成分のアニオンイオンa5及び試料のアニオンイ
オンasよりも移動度の大きいアニオンイオンa9を主成分
とする電解液の入った容器9及び試料容器4が配置され
ている。移動度の大きいアニオンイオンa9は例えば塩素
イオンである。容器8のバッファ溶液の主成分のアニオ
ンイオンa5は陰極側のバッファ溶液の主成分のアニオン
イオンと同じものである。5は陰極側バッファ溶液の入
った容器である。陽極側で容器8,9,4はキャピラリ1の
陽極端の位置に移動することができ、キャピラリ1の陽
極端をいずれの容器に浸すこともできる。
動用バッファ溶液の入った容器8、電気泳動用バッファ
溶液の主成分のアニオンイオンa5及び試料のアニオンイ
オンasよりも移動度の大きいアニオンイオンa9を主成分
とする電解液の入った容器9及び試料容器4が配置され
ている。移動度の大きいアニオンイオンa9は例えば塩素
イオンである。容器8のバッファ溶液の主成分のアニオ
ンイオンa5は陰極側のバッファ溶液の主成分のアニオン
イオンと同じものである。5は陰極側バッファ溶液の入
った容器である。陽極側で容器8,9,4はキャピラリ1の
陽極端の位置に移動することができ、キャピラリ1の陽
極端をいずれの容器に浸すこともできる。
次に、このキャピラリ電気泳動装置で希薄な試料を濃
縮して等速電気泳動により分離する動作を説明する。
縮して等速電気泳動により分離する動作を説明する。
溶融石英キャピラリは特に内面処理などを施さない限
り、液と接した面が負に帯電するため、キャピラリの軸
長方向に電場をかけた場合に陽極から陰極へ向かって電
気浸透流が発生する。この電気浸透流の速度は、内径が
100μm以下、例えば50μm程度のキャピラリの場合に
は、各イオン成分の電気泳動による速度よりも大きいの
で、陽極側の液がキャピラリに注入される。
り、液と接した面が負に帯電するため、キャピラリの軸
長方向に電場をかけた場合に陽極から陰極へ向かって電
気浸透流が発生する。この電気浸透流の速度は、内径が
100μm以下、例えば50μm程度のキャピラリの場合に
は、各イオン成分の電気泳動による速度よりも大きいの
で、陽極側の液がキャピラリに注入される。
キャピラリ1に後で第6図に例示されるような装置を
用いて容器8のバッファ溶液を満たした後、キャピラリ
1の陽極端を試料容器4の試料に浸し、高圧電源3によ
り泳動電圧を印加して、電気浸透流によりキャピラリ1
の陽極端に数n〜数10nの試料を注入する。
用いて容器8のバッファ溶液を満たした後、キャピラリ
1の陽極端を試料容器4の試料に浸し、高圧電源3によ
り泳動電圧を印加して、電気浸透流によりキャピラリ1
の陽極端に数n〜数10nの試料を注入する。
次に、キャピラリ1の陽極端を容器9の電解液に浸
し、高圧電源3により泳動電圧を印加して、電気浸透流
によりキャピラリ1の陽極端にアニオンa9を含む電解液
を注入する。このとき、次の現象が起こる。
し、高圧電源3により泳動電圧を印加して、電気浸透流
によりキャピラリ1の陽極端にアニオンa9を含む電解液
を注入する。このとき、次の現象が起こる。
バッファ溶液中のアニオンをa5、高移動度の電解液の
アニオンをa5、試料中のアニオンをasとし、asはa5とa9
の間の大きさの移動度をもつように、バッファ溶液と電
解液を設定しておく、電気浸透流の速度をVeとし、電気
泳動によるアニオンの速度をVma、電気泳動によるカチ
オンの速度をVmcとすると、アニオンの正味の速度Vaと
カチオンの正味の速度Vcはそれぞれ次のようになる。
アニオンをa5、試料中のアニオンをasとし、asはa5とa9
の間の大きさの移動度をもつように、バッファ溶液と電
解液を設定しておく、電気浸透流の速度をVeとし、電気
泳動によるアニオンの速度をVma、電気泳動によるカチ
オンの速度をVmcとすると、アニオンの正味の速度Vaと
カチオンの正味の速度Vcはそれぞれ次のようになる。
Va=Ve−Vma Vc=Ve+Vmc バッファ溶液中のアニオンa5の移動度Ma5、高移動度
の電解液のアニオンa9の移動度Ma9、試料中のアニオンa
sの移動度Masの間には Ma9>Mas>Ma5 の関係がある。また、電気浸透流を考慮に入れると、3
種のイオンが同一ゾーン中にあるときの速度は陽極から
陰極方向を正とすると、 Va9<Vas<Va5 となる。したがって、キャピラリ陽極端にアニオンa9の
電解液が注入されるときに、第2図に示されるように、
キャピラリ内の液は全体として陽極から陰極方向へ移動
しながら、陰極から陽極方向へ向けての等速電気泳動的
な濃縮が働く。これによって試料中のアニオン成分は選
択的に狭いゾーンに濃縮される。
の電解液のアニオンa9の移動度Ma9、試料中のアニオンa
sの移動度Masの間には Ma9>Mas>Ma5 の関係がある。また、電気浸透流を考慮に入れると、3
種のイオンが同一ゾーン中にあるときの速度は陽極から
陰極方向を正とすると、 Va9<Vas<Va5 となる。したがって、キャピラリ陽極端にアニオンa9の
電解液が注入されるときに、第2図に示されるように、
キャピラリ内の液は全体として陽極から陰極方向へ移動
しながら、陰極から陽極方向へ向けての等速電気泳動的
な濃縮が働く。これによって試料中のアニオン成分は選
択的に狭いゾーンに濃縮される。
その後、キャピラリ陽極端を容器8のバッファ溶液に
移し、泳動電圧を印加して次段のキャピラリ電気泳動を
起こさせる。これにより、濃縮された試料の高感度で、
かつ高理論段数の分離が行なわれる。
移し、泳動電圧を印加して次段のキャピラリ電気泳動を
起こさせる。これにより、濃縮された試料の高感度で、
かつ高理論段数の分離が行なわれる。
一連の動作を第3図にまとめて示す。
(A)初めにキャピラリにはバッファ溶液が満たされて
おり、主成分イオンはa5である。
おり、主成分イオンはa5である。
(B)電気浸透流によりキャピラリの陽極端にアニオン
asの試料が注入される。
asの試料が注入される。
(C)キャピラリ陽極端を高移動度アニオンの電解液に
浸して電気泳動を起こさせることにより、アニオンa9の
電解液が電気浸透流で注入されるとともに、試料asが等
速電気泳動により濃縮される。
浸して電気泳動を起こさせることにより、アニオンa9の
電解液が電気浸透流で注入されるとともに、試料asが等
速電気泳動により濃縮される。
(D)キャピラリ陽極端をバッファ溶液に移して電気泳
動を起こさせることにより、濃縮された試料で分離が始
まり、時間の経過にともなって(E)に示されるように
高移動度のアニオンa9は試料ゾーンから離れ、試料の分
離を妨げない。第4図は実施例においてキャピラリ陽極
端をバッファ溶液、電解液及び試料のいずれにも挿入で
きる交換機構の一例を表わしている。
動を起こさせることにより、濃縮された試料で分離が始
まり、時間の経過にともなって(E)に示されるように
高移動度のアニオンa9は試料ゾーンから離れ、試料の分
離を妨げない。第4図は実施例においてキャピラリ陽極
端をバッファ溶液、電解液及び試料のいずれにも挿入で
きる交換機構の一例を表わしている。
キャピラリ1の陽極端と電極(陽極)7はホルダー11
に支持され、ホルダー11は支柱12によって上下方向に移
動可能に支持されている。ホルダー11を上下方向に移動
させるために、ホルダー11はパルスモータ13により駆動
されるベルト14に取りつけられている。ホルダー11の上
端と下端を検出するために、ホルダー11の側部に遮蔽板
15が設けられており、上端の位置で遮蔽板15により作動
する透過形フォトセンサ16と、下端の位置で遮蔽板15に
より作動する透過形フォトセンサ17が設けられている。
に支持され、ホルダー11は支柱12によって上下方向に移
動可能に支持されている。ホルダー11を上下方向に移動
させるために、ホルダー11はパルスモータ13により駆動
されるベルト14に取りつけられている。ホルダー11の上
端と下端を検出するために、ホルダー11の側部に遮蔽板
15が設けられており、上端の位置で遮蔽板15により作動
する透過形フォトセンサ16と、下端の位置で遮蔽板15に
より作動する透過形フォトセンサ17が設けられている。
18はスライド台19に沿って水平方向に移動するラック
であり、ラック18にはバッファ溶液の入った容器8、移
動度の大きいアニオンを主成分とする電解液の入った容
器9及びそれぞれ異なる試料の入った試料容器4−1〜
4−4が一列に配列されている。いずれかの容器をキャ
ピラリ1の陽極端の下部に位置決めするために、反射形
フォトセンサ20がスライド台19に取りつけられている。
であり、ラック18にはバッファ溶液の入った容器8、移
動度の大きいアニオンを主成分とする電解液の入った容
器9及びそれぞれ異なる試料の入った試料容器4−1〜
4−4が一列に配列されている。いずれかの容器をキャ
ピラリ1の陽極端の下部に位置決めするために、反射形
フォトセンサ20がスライド台19に取りつけられている。
第5図は第4図におけるラック18をA方向から見た側
面図である。
面図である。
ラック18をスライド台19に沿って移動させるために、
ラック18の下面にはギヤ溝21が取りつけられており、そ
のギヤ溝21にはパルスモータ22の回転軸に取りつけられ
たギヤ23が噛み合っている。
ラック18の下面にはギヤ溝21が取りつけられており、そ
のギヤ溝21にはパルスモータ22の回転軸に取りつけられ
たギヤ23が噛み合っている。
この交換機構で、所定の容器をキャピラリ1の陽極端
の下側に位置決めするために、パルスモータ22によりラ
ック18が移動し、フォトセンサ20の信号により位置決め
されて固定される。その後、パルスモータ13が作動し、
キャピラリ1の陽極端が電極7とともにその下の容器に
挿入される。
の下側に位置決めするために、パルスモータ22によりラ
ック18が移動し、フォトセンサ20の信号により位置決め
されて固定される。その後、パルスモータ13が作動し、
キャピラリ1の陽極端が電極7とともにその下の容器に
挿入される。
第6図はキャピラリ1にバッファ溶液を満たすための
装置の一例である。
装置の一例である。
キャピラリ1の陰極端と電極(陰極)6がチューブ25
とともにバッファ溶液の入った容器5に差し込まれ、シ
ール24で封止されている。チューブ25は四方バルブ26を
経てガスタイトシリンジ27又は開放口28へ接続されるよ
うになっている。シリンジ27は四方バルブ26を経てチュ
ーブ25又はドレイン29へ接続される。
とともにバッファ溶液の入った容器5に差し込まれ、シ
ール24で封止されている。チューブ25は四方バルブ26を
経てガスタイトシリンジ27又は開放口28へ接続されるよ
うになっている。シリンジ27は四方バルブ26を経てチュ
ーブ25又はドレイン29へ接続される。
シリンジ27を駆動するために、シリンジ27のプランジ
ャー30がベルト31に取りつけられ、ベルト31はパルスモ
ータ32で駆動されてシリンジ27を作動させる。
ャー30がベルト31に取りつけられ、ベルト31はパルスモ
ータ32で駆動されてシリンジ27を作動させる。
第6図でキャピラリ1にバッファ溶液を満たすとき
は、四方バルブ26を実線の位置に設定し、シリンジ27で
吸引してキャピラリ1の陽極端からバッファ溶液を吸入
する。
は、四方バルブ26を実線の位置に設定し、シリンジ27で
吸引してキャピラリ1の陽極端からバッファ溶液を吸入
する。
その後、四方バルブ26を破線の位置に切り換え、シリ
ンジ27を元の状態に戻す。
ンジ27を元の状態に戻す。
交換機構や、キャピラリにバッファ溶液を満たす装置
は第4図から第6図に例示されたものに限らない。
は第4図から第6図に例示されたものに限らない。
(発明の効果) 本発明では電気泳動用バッファ溶液が満たされたキャ
ピラリ陽極端に試料を注入した後、キャピラリ陽極端を
移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液に
浸し、電気泳動を行なわせて希薄な試料を濃縮させた
後、キャピラリ陽極端をバッファ溶液に移して等速電気
泳動により分離を行なわせるようにしたので、電気浸透
流が電気泳動のイオン速度よりも大きくなるような細い
キャピラリの場合において、通常の等速電気泳動とは逆
向きの移動方向を有する等速電気泳動を起こさせること
により、そのような微細なキャピラリを用いて等速電気
泳動による高分離能の分離を行なうことができるように
なる。またその際、電気泳動による希薄試料の濃縮も行
なうことができ、検出器での感度を高めることができ
る。
ピラリ陽極端に試料を注入した後、キャピラリ陽極端を
移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液に
浸し、電気泳動を行なわせて希薄な試料を濃縮させた
後、キャピラリ陽極端をバッファ溶液に移して等速電気
泳動により分離を行なわせるようにしたので、電気浸透
流が電気泳動のイオン速度よりも大きくなるような細い
キャピラリの場合において、通常の等速電気泳動とは逆
向きの移動方向を有する等速電気泳動を起こさせること
により、そのような微細なキャピラリを用いて等速電気
泳動による高分離能の分離を行なうことができるように
なる。またその際、電気泳動による希薄試料の濃縮も行
なうことができ、検出器での感度を高めることができ
る。
また、特定のアニオン成分のみを取り込み、他の成分
をここから排除することができることにより、高濃度な
不用成分を効果的に取り除くことができる。これは全て
の成分が低濃度である試料の場合には、その試料を多量
に注入する場合にサンプルゾーンの導電率を上げるため
特定のイオン種を加え、分析時に取り除くことができる
ことを意味しており、有用である。
をここから排除することができることにより、高濃度な
不用成分を効果的に取り除くことができる。これは全て
の成分が低濃度である試料の場合には、その試料を多量
に注入する場合にサンプルゾーンの導電率を上げるため
特定のイオン種を加え、分析時に取り除くことができる
ことを意味しており、有用である。
第1図は本発明を示す概略図、第2図は動作を示す各溶
液のゾーンの図、第3図は動作を示す図、第4図は一実
施例における交換機構を示す斜視図、第5図は第4図の
ラック部分を示す側面図、第6図はキャピラリにバッフ
ァ溶液を満たす装置の一例を示す構成図である。 1……キャピラリ、2……検出器、3……高圧電源、4
……試料容器、5,8……バッファ容器、6……陰極、7
……陽極、9……高移動度電解液容器。
液のゾーンの図、第3図は動作を示す図、第4図は一実
施例における交換機構を示す斜視図、第5図は第4図の
ラック部分を示す側面図、第6図はキャピラリにバッフ
ァ溶液を満たす装置の一例を示す構成図である。 1……キャピラリ、2……検出器、3……高圧電源、4
……試料容器、5,8……バッファ容器、6……陰極、7
……陽極、9……高移動度電解液容器。
Claims (1)
- 【請求項1】電気泳動用バッファ溶液が満たされ、電気
浸透流が電気泳動によるイオンの移動速度より大きいキ
ャピラリと、その両端間に泳動電圧を印加する電源装置
と、陽極側に試料の入った容器及び電気泳動用バッファ
溶液の入った容器の他に電気泳動用バッファ溶液の主成
分のアニオンイオン及び測定するアニオンイオンよりも
移動度の大きいアニオンイオンを主成分とする電解液の
入った容器を保持し、キャピラリの陽極側の端部を前記
試料の入った容器、前記電解液の入った容器及び前記電
気泳動用バッファ溶液の入った容器の順に前記容器に挿
入する交換機構とを備えたキャピラリ電気泳動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2199861A JP2943271B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | キャピラリ電気泳動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2199861A JP2943271B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | キャピラリ電気泳動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0484752A JPH0484752A (ja) | 1992-03-18 |
JP2943271B2 true JP2943271B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=16414873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2199861A Expired - Lifetime JP2943271B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | キャピラリ電気泳動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2943271B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5994056A (en) | 1991-05-02 | 1999-11-30 | Roche Molecular Systems, Inc. | Homogeneous methods for nucleic acid amplification and detection |
-
1990
- 1990-07-27 JP JP2199861A patent/JP2943271B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0484752A (ja) | 1992-03-18 |
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