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JP2832072B2 - 画像符号化方法及び装置 - Google Patents

画像符号化方法及び装置

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JP2832072B2
JP2832072B2 JP14372890A JP14372890A JP2832072B2 JP 2832072 B2 JP2832072 B2 JP 2832072B2 JP 14372890 A JP14372890 A JP 14372890A JP 14372890 A JP14372890 A JP 14372890A JP 2832072 B2 JP2832072 B2 JP 2832072B2
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康二 平林
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、画像データを符号化する画像符号化方法及
び装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の静止画像通信装置の代表的な例であるフアクシ
ミリ装置においては、画像をシーケンシヤルに順次ラス
タ方向に走査し、符号化伝送していく方式がとられてい
る。この方式では、画像の全体像を把握するには全画像
の符号化データを伝送する必要があるため、伝送時間が
長くかかり画像データベースサービス・ビデオテツクス
等の画像通信サービスへの適応は困難であった。
そこで、画像の全体像を迅速に把握するために階層的
符号化が考えられている。第22図に従来の階層的符号化
例を示す。
101〜104はそれぞれ1、1/2、1/4、1/8の縮小画像を
格納するためのフレームメモリ、105〜107はそれぞれ1/
2、1/4、1/8の縮小画像を生成する縮小部、108〜111は
それぞれ1/8、1/4、1/2、1の縮小画像を符号化するエ
ンコーダである。
縮小部105はフレームメモリ101からの画像を主走査、
副走査方向共に1/2にサブサンプリングする等の手法に
より縮小して1/2サイズの画像を生成し、フレームメモ
リ102に格納する。更に1/2サイズの画像を縮小部106に
より縮小して1/4サイズの画像を作りフレームメモリ103
に格納し、同様に縮小部107により1/8サイズの低解像画
像を作成し、フレームメモリ104に格納する。
そして、低解像のものから順次符号伝送することによ
り、大まかな全体画像が迅速に把握できるようになって
いる。第22図の例では画像を主走査、副走査方向とも1/
2、1/4、1/8に縮小し、符号化は1/8、1/4、1/2、1(原
寸画像)の順に行い、この順で伝送する例である。1/8
画像の符号化にはフレームメモリ104に格納された1/8画
像を順次スキヤンし、エンコーダ108により符号化する
注目画素と、周囲画素を参照して算術符号化等のエント
ロピーコーデイングを行う。1/4画像については、フレ
ームメモリ103からの注目画素の周囲画素と、フレーム
メモリ104からの1/8画像の周囲画素を参照することによ
りエンコーダ109にて符号化を行い符号化効率を上げて
いる。同様にフレームメモリ102の1/2画像についてはフ
レームメモリ103の1/4画像を、フレームメモリ101の原
寸画像はフレームメモリ102の1/2画像を参照してエンコ
ーダ110、111にて夫々符号化を行う。
このような階層的符号化方式においては、低解像画像
の情報を保つため、種々の縮小方法がとられている。た
とえばローパスフイルタをかけた後、再2値化したサブ
サンプリングする方法、あるいはフイルタ演算に例外処
理を設け、特定画像の消失を防ぐ方法等が考えられてい
る。
〔発明が解決しようとしている課題〕
階層的符号化方式においては、前述の様に縮小画像を
低解像度順に順次符号伝送することにより全体画像の早
期伝送が可能である。
しかしながらこの方式では、低解像画像の画像情報を
保存するために、縮小を何回かくり返している。そして
符号化伝送する順は縮小処理の逆であるので、原画像を
含む全階層の画像をメモリに記憶していなければならな
い。そのため装置が大型化するばかりでなく、処理が複
雑になる欠点があった。
また、階層的符号化方式はフアクシミリのような画像
をシーケンシヤルに符号化伝送する方式には適していな
い。
なぜならば、通常フアクシミリ通信においては、記録
媒体として紙が用いられているため途中段階の低解像画
像は全く必要としない。また端末も廉化で普及型が多
く、フレームメモリを必要とする階層的符号化はフアク
シミリ通信には適さない。
一方、画像データベース等に階層的符号化を応用する
場合、最低解像画像をアイコンとして使用し、データベ
ース検索に用いられることが考えられる。この場合、原
画像以外の他の階層画像は順次画像を復号し、原画像を
得るための中間媒体としてのみ使われることが多い。そ
のため不必要な画像をデータベース中に記憶していなけ
ればならない欠点があり、かつ復号時間が長くなる欠点
があった。
〔課題を解決するための手段(及び作用)〕
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、原画像を
表わす原画像データを入力する入力ステップと、入力し
た原画像データをメモリに記憶する第1記憶ステップ
と、メモリから読出された原画像データに複数回の縮小
処理を行うことにより所望サイズの縮小画像を表わす縮
小画像データを形成する縮小ステップと、形成された縮
小画像データをメモリに記憶する第2記憶ステップと、
メモリに記憶されている縮小画像データおよび原画像デ
ータとを符号化する符号化ステップとを有する画像符号
化方法を提供するものであり、また、原画像を表わす原
画像データを入力する入力手段と、前記入力手段から入
力した原画像データを記憶する第1記憶手段と、前記第
1記憶手段から読出された原画像データに複数回の縮小
処理を行うことにより所望サイズの縮小画像を表わす縮
小画像データを形成する縮小手段と、前記縮小手段によ
り形成された縮小画像データを記憶する第2記憶手段
と、前記第2記憶手段に記憶されている縮小画像データ
および前記第1記憶手段に記憶されている原画像データ
とを符号化する符号化手段とを有する画像符号化装置を
提供するものである。
〔実施例〕
以下、本発明を図面を用い、好ましい実施例に沿って
説明する。
第1図は本発明を適応した2値画像符号化装置の一例
である。1は原画像1画面を格納するフレームメモリFM
1、2は縮小画像を生成するための画像縮小部である。
本実施例では画像縮小部2において、たて・よこ共1/2
縮小を行う。3は生成された縮小画像を格納するフレー
ムメモリFM2である。4は画像縮小部2で縮小された画
像と、原画像をそれぞれ算術符号の手法を用いて符号化
し、伝送する符号化部である。
まずフレームメモリ1には画像入力装置(不図示)か
らライン10を介して画像信号が格納される。フレームメ
モリ1からライン11に画像信号がラスタ毎に出力され
る。この信号はセレクタ5で選択され、ライン51から画
像縮小部2へ入力される。ここで、画像はたて・よこ方
向1/2に縮小される。
セレクタ5は原画像を縮小するのか、フレームメモリ
3に格納してある縮小画像をさらに縮小するのかを選択
する。縮小画像(1/2又は1/4画像)がセレクタ5によっ
て選択された場合には、縮小画像はフレームメモリ3か
らライン31へ出力され、セレクタ5で信号が選択され、
ライン51を介し縮小部2に入力される。
縮小部2でたてよこ共1/2に縮小された画像1枚分が
ライン21からフレームメモリ3に格納される。原画像を
1/2に縮小した画像を以上のプロセスによりフレームメ
モリ3に格納した後、フレームメモリ3から1/2縮小画
像をラスタ毎にライン31へ出力し、セレクタ5によりラ
イン51を経て同じプロセスで1/4縮小画像がフレームメ
モリ3に形成される。以下同様にして、1/8画像、1/16
画像、…と所望の画像サイズになるまでたて・よこ1/2
縮小が繰り返される。
所望の画像サイズを1/2nとすると、最終的に得られた
1/2n縮小画像をアイコン画像、あるいは通信管理画像と
して一時フレームメモリ3にたくわえられた後、このア
イコン画像はライン13から符号化部4により符号化さ
れ、ライン16を介して符号化データが出力される。この
符号化データは次に符号化する原画像の概要を示すアイ
コンとなる。
次に原画像がフレームメモリ1からライン12を介し、
同様に符号化部4により符号化される。本方式ではアイ
コン画像と原画像をそれぞれ独立にシーケンシヤルに符
号化するため、復号化部側においてはフレームメモリを
必要としない。また復号化部において、アイコン画像を
復号することにより、画像のおおまかな概要が迅速に把
握できる。またアイコン画像復号後、原画像が必要なけ
ればこの段階で復号を停止、あるいは受信を停止するこ
とができる。
縮小部2の詳細を第2図に示す。210、211、212はそ
れぞれ1ライン分の画素を格納するラインメモリで、そ
れぞれライン213、214、215からフイルタ部220へ入力さ
れている。フイルタ部220の詳細を以下に示す。
第3図はフイルタ部220で用いられる3×3フイルタ
の係数を示している。本実施例ではローパスフイルタを
用い、中心画素の重み係数をC(Cは標準で4としてい
る)とし、図の様な恵み係数を与えている。中心画素の
濃度値をDi,j(i=1〜M,j=1〜N;MNは横方向、縦方
向の画像サイズ)とするとフイルタの出力濃度Wは、 W=(Di-1,j-1+2Di,j-1+Di+1,j-1+2Di-1,j +CDi,j2Di+1,j+Di-1,j+1+2Di,j+1+Di+1,j+1) …(1) である。
フイルタ部220の出力W221を比較器230によりしき値T
(本実施例では標準でT=8)で2値化する。このとき のように2値化される。2値化された出力はセレクタ24
0で選択され、サブサンプリング部250でたて・よこ方向
共1/2に縮小される。
第4図はサブサンプリングの説明図である。主走査、
副走査方向にそれぞれ1つおきに図の斜線で示した画素
データを取り出すことにより、1/2サイズ(面積で1/4)
のサブサンプリング画像が形成される。これは画素デー
タのラツチタイミングにより容易に実現可能である。サ
ブサンプリング部250の出力はラインメモリ270を介して
第1図示のフレームメモリ3に出力される。
ところで、以上の如くローパスフイルタ(第3図係
数)により周辺の画素濃度を保存し、サブサンプリング
により1/2縮小されるが、1画素巾のライン等がサブサ
ンプリング位置の位相により消失してしまう場合があ
る。その例を第5図に示す。第5図は(1),(2)式
でc=4、T=8としてローパスフイルタをかけた後、
3×3画素の中央をサブサンプリングした場合の結果で
ある。(a)は黒1本たてラインが3×3画素の中央を
通らない場合で、サブサンプリング結果は白となり、1
本ラインが消失する。同様に(b)のようなななめの黒
ライン、(c)の中央の白ライン等が消失する。したが
って、サブサンプリング位置によらずライン等の情報を
保存する必要がある。
そこで、第2図示の如く例外処理部260を設け、フイ
ルタリングとサブサンプリングによる縮小処理とは別に
例外処理を施すことにより、細線エツジ、孤立点等の情
報を保存する。第6図に例外処理部260の構成を示す。
例外処理部260は統計量処理部600と例外パターン処理
部610から成る。各信号ライン番号は第2図の同番号と
同ラインである。統計処理部600においては縮小しよう
とする注目画素のまわりの画素の黒と白の分布を調べ、
例外パターンセレクト信号601を例外パターン処理部610
に出力し、例外パターンを決定する。第7図にその一例
を示す。主走査方向(よこ方向)をiとし副走査方向
(たて方向)jとし、縮小しようとする注目画素をx
(i,j)とする。
x(i,j)はローパスフイルタ3×3によるフイルタ
リングを行う画素の中央値((1)式Di,j)と同位置で
あり、本実施例では周囲5×5画素の統計量(分布)を
計算する。統計量により画像の性質、例えば文字、線
画、デイザ画像あるいはポジテイブ(ポジ)画像,ネガ
テイブ(ネガ)画像等を判定し、適切な例外パターンを
選択する。ポジ画像、ネガ画像の判定は以下の様にして
行う。
5×5画素領域の濃度の総和をSとすると と表わせる。(x(i,j)=0or1 0:白画素 1:黒画
素)そしてSTN(=18)ならば黒画素が多いことから
ネガ画像であると判断する。
また、デイザ画像、或いは他の中間調表現された画像
は以下の様に判定される。即ち5×5画素をたて、よこ
それぞれ5画素の5本のストライプに分割しそれぞれの
ストライプ中の白黒反転をカウントする。各カウント値
の統和をCNとすると、CN16の場合は、反転数が多いの
で、デイザ画像又は中間調画像と判定する。この白黒反
転数はカウンタで簡単に構成できる。
例外パターン処理部610ではラインメモリ210〜212か
らの縮小画像における3×3画素とサブサンプリング25
0とラインメモリ270からのすでに縮小されている3画素
を参照して、フイルタによる結果が好ましくない場合、
例外パターン信号261と例外パターン選択信号262を出力
し、セレクタ240によりフイルタ出力に代えて、例外パ
ターン信号を出力することができる。
第8図に例外パターン処理部610における参照画素を
示す。(1)は縮小処理後の画像、(2)は縮小処理前
の画像を表わし、eは縮小しようとする画像の注目画
素、a,b,c,d,f,g,h,iは周囲参照画素でこれらはフイル
タ部220に印加される画素と同じである。画素abc,def,g
hiはそれぞれラインメモリ210、211、212からライン21
3、214、215を通じて入力される。一方Xは縮小した結
果の画素、またA,B,Cはすでに縮小した画素で、ライン2
51、271を通じて入力される。
第9図は統計処理部600によって画像の性質が判定さ
れた場合の例外パターンの選択例を示している。第9図
(a)の(1),(2),(3)のパターンはポジ画
像、ネガ画像で出力が異なる場合である。このような場
合、文字や線画のポジ画像であれば縮小画像は黒(4)
の方が好ましい。逆にネガ画像の場合は白(5)が好ま
しい例である。従って第9図(a)のパターンに対し
て、例外パターン処理部610は例外パターン信号261にポ
ジ画像の場合は黒(1)、ネガ画像の場合は白(0)を
出力する。
このとき例外であることを示す信号が例外パターン選
択信号262として出力され、第2図のセレクタ240により
例外処理部260からの例外パターン261が選択され縮小画
素結果となる(第8図xの画素)。
第9図(b)のパターン(1)は、デイザ画像の場合
は濃度保存の点から黒(2)が良いが、線画等の非デイ
ザ画像の場合は白(3)にした方が良い例である。
(a),(b)のいずれの場合も縮小画素C(第8図)
は白でも黒でも良い。
以上にように本実施例の縮小方式ではフイルタ処理後
のサブサンプリングによる縮小画像を例外処理パターン
を用いて補正している。また、統計処理によって例外パ
ターンの選択を行い画質に応じた適応的な縮小を行って
いる。
第10図は符号化部4(第1図)の構成を示す。
原画像、または、1/2n縮小画像であるアイコン画像
が、それぞれライン12とライン13から入力される。12、
13は第1図の同番号のラインと同一である。セレクタ14
において符号化すべき画像の種類、すなわち原画像かア
イコン画像かが選択される。ライン15は画像の種類を選
択するための信号である。
状態予測部17においては符号化しようとする注目画素
の周囲画素を参照し、符号化部で処理される算術符号の
ための予測状態を生成する。
第11図は状態予測部17の詳細ブロツクである。符号化
すべき画像信号はライン200から入力する。17−1は1
ライン前、17−2は2ライン前の画素状態を記憶するラ
インメモリ、171〜185は符号化画素の周囲画素を記憶す
るためのラツチである。
符号化しようとする注目画素(符号化画素)はラツチ
172に記憶された値である。ライン201の値はラインメモ
リ出力17−1、17−2と13個のラツチ173〜185の出力状
態、すなわち符号化画素の周囲状態を表わしたものであ
る。
セレクタ186には以上の15画素の情報が入力され、画
像の種類を選択するための信号で、入力情報の選択出力
を行う。即ち、セレクタ186により原画像とアイコン画
像では異なる参照画素を選択する。その参照画素の例を
第12図に示す。
本実施例においてはアイコン画像の参照画素は第12図
(a)の如く周囲7画素であり、原画像の場合は第12図
(b)の如く11画素である。つまり、アイコン画像は原
画像を縮小して得られるので、原画像に比べ周囲画素と
の相関性が低くなっている。従って、参照画素数を少な
くしている。参照画素の選択はセレクタ部186が行い、
周囲状態を示す状態予測信号St206を生成する。状態予
測信号St206および符号化画素信号203は符号化器18(第
10図)に入力し、符号化器18ではこれらの信号をもとに
符号化を行う。
第13図は符号器11のブロツク図である。
第13図の説明の前に、本実施例で用いた算術符号につ
いて説明する。
従来から知られている様に、算術符号は、入力信号列
を小数2進数で表わされる符号になるように算術演算に
より符号形成がなされる方法である。この方法はLangdo
nおよびRissanenらによる文献“Compression of Blac
k/White Images with Arithmetic Coding",IEEE T
ran Com.COM−29,6,(1981.6)等に発表されている。
この文献によるとすでに符号化した入力信号列をS、劣
勢シンボル(LPS)の出る確率をq、演算レジスタAugen
dをA(S)、符号レジスタをC(S)とした時に、入
力信号ごとに以下の算術演算を行う。
A(S1)=A(S)×q≒A(S)×2-Q …(1) A(S0)=〈A(S)−A(S1)〉 …(2) 〈 〉は有効桁l bitで打ち切りを表す。
C(S0)=C(S) …(3) C(S1)=C(S)+A(S0) …(4) ここで、符号化データが優勢シンボル(MPS:上の例で
は0)の場合はA(S0)、C(S0)を次のデータの符号
化に使う。また劣勢シンボル(LPS:上の例では1)の場
合は、A(S1)、C(S1)を次のデータの符号化に使
う。
新しいAの値は2S倍(Sは0以上の整数)され、0.5
A<1.0の範囲におさめられる。この処理は、ハード
ウエアでは演算レジスタAをS回シフトすることに相当
する。符号レジスタCに対しても同じ回数のシフトが行
われ、シフトアウトされた信号が符号となる。以上の処
理を繰り返し符号形成がなされる。
また、(1)の式で示したようにLPSの出現確率qを
2のべき乗(2-Q:Qは正整数)で近似することにより、
乗算計算をシフト演算に置き換えている。この近似をさ
らによくするためにqを、例えば(5)の式の如くの2
のべき乗の多項式で近似している。この近似により効率
最悪点の改善が行われている。
q≒2-Q1+2-Q2 …(5) また、算術符号は符号化データごとにQの値を切換え
ることが可能なことから確率推定部を符号化と分離する
ことができる。
本実施例では前述のように符号化を行いながら確率を
推定していく動的な方法をとっている。
以上の算術符号を行う第13図の符号器のブロツク図の
説明を行う。
状態予測回路13からの状態信号St206は、カウンタメ
モリ23、符号化条件メモリ24に入力される。
符号化条件メモリ24には、状態信号St206で表わされ
る各状態毎に、出現しやすいシンボルである優勢シンボ
ルMPS108と、後述する算術符号のLPSの出現確率を含む
符号化条件を示すインデツクスI107が記憶されている。
MPS108は予測変換回路27に入力され、予測変換回路27で
は画素信号D203がMPS108と一致した時に0となるYN信号
101を作る。YN信号101は更新回路25に入力され、更新回
路25では、YN信号が0の時に、カウンタメモリ23に記憶
されているカウント値のうち対応する状態のカウントを
インクリメントする。そして、カウンタメモリ23に記憶
されているカウント値C106がカウントテーブルROM12か
らの設定値MC105に一致したならば、インデツクスI107
が大きくなる方向(LPSの出現確率qが小さくなる方
向)に更新する。(MPSの反転は行わない。) 尚、カウントテーブルROM22は、LPSの出現確率qを表
わすインデツクスIに対応して決められている第1表で
示したMPSの数MC105を更新回路25に供給する。
また、更新回路25では、MPS108と画素信号D203が不一
致の場合、即ち、予測変換回路27からのYN信号が1の時
はインデツクスI107が小さくなる方向(LPSの出現確率
qが大きくなる方向)に更新する。また、インデツクス
が1の時に値が1のYN信号が来ると、MPSを反転(0→
1または1→0)する処理を行う。出力I′109、MPS′
110は更新後のインデツクスの値であり、符号化条件メ
モリ24に再記憶される。
符号化パラメータ決定回路26では、インデツクスI107
の値に基づいて算術符号の符号化パラメータQ111を算術
符号器28にセツトする。この算術符号器28では、予測変
換回路27からのYN信号101をパラメータQ111を用いて算
術符号化し符号102を得る。
尚、符号化条件メモリ24に初期値を与えておき、I,MP
Sを更新しないようにすることにより、静的な符号化が
容易に実現できる。
第17図は予測変換回路27のブロツク図である。画素信
号D203とMPS108がEX−OR回路29に入力され、第2表の論
理式に従って画素信号D203とMPS108が一致したときに
0、不一致のときに1となるYN信号101が出力される。
第14図は、更新回路25のブロツク図である。YN信号10
1が0の時、カウンタメモリ23からのカウント値C106が
加算器31で+1インクリメントされ、信号C′112にな
る。この値は比較器33でカウントテーブルROM22からのM
C105と比較され、C′の値がMCの値に一致したならば、
更新信号UPA113をセツトする。またYN信号101は更新信
号UPB114となり、UPA、UPBはインデツクス変更回路35に
入る。また、UPAとUPBはOR回路37で論理ORがとられ、OR
回路37の出力信号115はセレクタ32の切り換え信号とな
る。セレクタ32では信号115が1の時はカウンタの値を
リセツトするため0信号119を選び、それ以外は加算器3
1の出力信号C′112を選び、カウンタ更新信号C″116
として出力し、これをカウンタメモリ23に記憶させる。
インデツクス変更回路35には、インデツクスの更新き
ざみを制御する信号d117(標準的にはd=1)とUPA11
3、UPB114および符号化条件メモリ24から現在のインデ
ツクスI107が入力されている。
第3表はインデツクス変更回路35におけるインデツク
ス更新方法を示すテーブルである(第3表には更新きざ
みがd=1とd=2の場合を示している。)このテーブ
ルを入力I、条件d、UPA、UPBで参照することにより更
新したインデツクスI′を決定する。また、I=1でUP
B=1の時はEX信号118をセツトする。EX信号が1の時に
反転器36では現在のMPS108のシンボルを反転させ(0→
1または1→0)、更新MPS′110を得る。また、EX信号
が0の時はMPS′は変化させない。更新されたI′109お
よびMPS′110は符号化条件メモリ24に記憶され、次の処
理用のインデツクスI及びMPSとして用いられる。尚、
第3表に示した更新法は、ROMなどによりテーブルでも
構成できるし、加減算器を使ってロジツクで構成するこ
とも可能である。
以上の如く、2のべき乗の多項式で近似したLPSの出
現確率qを表わすインデツクスIの値に応じて定められ
たMPSの数分のMPSが発生したときには、インデツクスI
をd加算し、算術符号に用いるLPSの出現確率qを小さ
くせしめ、一方、LPSが発生したときには、インデツク
スIをd減算し、算術符号に用いるLPSの出現確率qを
大きくせしめる。また、更にLPSの出現確率qが0.5を表
わすインデツクスIが1の状態においてLPSが発生した
場合は、MPSを反転する。
この様に、入力画像に適応的にインデツクス及びMPS
を更新することにより、符号化効率の良い算術符号化が
達成できる。
第15図は本実施例で用いる算術符号の符号化効率曲線
である。以下、インデツクスIの値を小文字iで示す。
この曲線はLPSの出現確率をq、符号化時での近似確率q
eiとした時に式(6)で示される。そして、LPSの出現
確率qの値の大きい方から小さい方へ、順次インデツク
スIを1、2、3、…と付与する。
ここで、分子はエントロピであり、qeiは式(7)で
示される値である。
qei=q1+q2 …(7) q1、q2の値は2のべき乗の多項近似の値で第5表で与
えられている。例えば(8)〜(10)で示される。
qe1′=2-1 …(8) qe2′=2-1−2-4 …(9) qe3′=2-2+2-3 …(10) となり、この確率において効率ηが1.0になるピーク点
となるqeiを以降実効確率と呼ぶ。また効率曲線の交点
を境界確率qbiと呼び、この確率を境に隣りの実効確率
を使って符号化するほうが効率が向上することは明らか
である。
本実施例では、式(5)で示したように2つの項で近
似できる確率から第4表に示した実効確率qeiを選んで
いる。また、第4表のQ1、Q2、Q3は算術符号器18に送る
パラメータQC111である。即ち、Q1、Q2はシフトレジス
タへ与えるシフト量であり、このシフト演算により2の
べき乗計算を行っている。また、Q3は第2項めの係数を
示し、+、−の切り換えを行う。
第1表のMCの値は、以下のように決定している。
即ち、LPSの数をNL、MPSの数をNMとした時、LPSの発
生確率は式(11)で与えられる。
この式をNMで解くと式(12)になる。
NM=NL(1/q−1) …(12) ただしxは小数点以下の切り上げを表す。式(1
2)におけるqに第6図に示したqbiを与えることによ
り、そこでの優勢シンボル(MPS)の数NMiが計算され
る。したがって、MCは式(13)から計算される。
MCi=NMi+1−NMi …(13) 第1表のMCの値は式(11)、(12)、(13)からNL
2として計算したものである。
この様に、第15図示の如くの各境界確率qbiに基づい
て各インデツクスIに対応した優勢シンボルMPSの数NMi
を求め、隣り合ったインデツクス間の優勢シンボルNM
差を各インデツクスIに対するMCとする。
そして、このMCの値と発生する優勢シンボルの数を前
述の如く比較し、MCの値と優勢シンボルの数が一致した
ならば、その状態は隣りのインデツクスIを用いた符号
化が適した状態と判断して、インデツクスIを変更す
る。これによって、優勢シンボルの発生数を基にして良
好なタイミングでインデツクスIの変更がなされ、且
つ、最適なインデツクスIを用いた符号化を適応的に達
成できる。
第16図は算術符号器28のブロツク図である。
符号パラメータ決定回路26で決められたコントロール
信号QC111(第4表)のうちシフトレジスタA70にQ1を、
シフトレジスタBにQ2、セレクタ72にQ3が入力される。
Q1、Q2はそれぞれシフトレジスタA、Bに対してAugend
信号であるAs123を何bit右にシフトするかを指示する。
シフトされた結果が出力信号130、131となる。
信号131は、反転器76により補数がとられ、セレクタ7
2はコントロール信号Q3により信号131又は反転器76の出
力信号を選択し、出力信号132を得る。加算器72ではシ
フトレジスタA70からの信号130とセレクタ72からの信号
132の加算が行われ、AS1信号124が出力される。減算器7
4では、AS信号123からAS1信号124を減算し、AS0信号125
を得る。セレクタ75ではAS0信号125とAS1信号124のいず
れかをYN信号101により選択する。即ちYN信号が1の時
はAS0信号が、また、YN信号が0の時はAS1信号がA′信
号126になる。シフト回路80ではA′信号のMSBが1にな
るまで左へシフトする処理が行われ、このシフトにより
As′信号127が得られる。このシフトの回数に相当する
シフト信号132は、コードレジスタ79に入り、コードレ
ジスタ79からはシフト回数に相当する数のbitがMSBから
順番に出力され符号データ130になる。
符号データ130は、図示しないbit処理方法にて、bit
の連続が有限個内になるように処理され、復号器14側に
伝送されることになる。
また、コードレジスタ79の内容CR128は加算器77でAS0
信号125と加算され、セレクタ78に入る。また、AS0信号
125の加算されていない信号CR128もセレクタ78に入り、
YN信号101が1の時はCR′=CR、YN信号が0の時はCR′
=CR+AS0となるCR′信号129として出力される。コード
レジスタ79に関して前述したシフト処理はCR′信号に対
して行う。
以上のように符号化部4でアイコン画像、原画像はそ
れぞれ独立に符号化され、アイコン画像、原画像の順で
送信、あるいは記憶装置に格納される。
本実施例をフアクシミリ等の画像の伝送に用いた場合
について説明する。第18図にその一例を示す。フアクシ
ミリ送信部18−1により本実施例で符号化されたアイコ
ン画像と原画像が通信回線18−4を介してフアクシミリ
受信部18−2へ順次送信される。フアクシミリ受信部18
−2では先に受信したアイコン画像を記憶装置18−3へ
格納した後に受信される原画像を復号して紙等の媒体に
出力する。一方、格納されたアイコン画像は第19図のよ
うなフアクシミリ管理情報として、受信した画像または
送信した画像を一覧表として出力することができる。
尚、アイコン画像はサイズも非常に小さいし、かつ符
号化によりデータ量も非常に小さい。たとえばアイコン
のサイズをたて・よこ1/32にした場合、非圧縮状態で1/
1024のデータ量であり、これを符号化した場合、極小さ
いデータ量となるため、受信側端末のメモリ装置は小容
量で済む。
本実施例をコンピュータ端末間通信のようにデイスプ
レイを媒体としたソフトコピー通信に用いた例を第20図
に示す。第20図は端末20−2のメモリ20−1に格納して
ある画像を、端末20−3に伝送しメモリ20−4に格納す
る例である。メモリ20−1には本方式によりアイコン画
像、原画像が符号化されて格納されている。まずアイコ
ン画像が端末20−2から端末20−3にライン20−5を介
して伝送される。アイコンは前述のようにデータ量が非
常に小さいため、迅速に画像を受信し、デイスプレイに
表示することができる。このとき同時に補間等の方法を
用いて拡大した画像を表示してもよい。
このとき、受信した画像が所望のものでない場合、端
末20−3は原画像を受信する前に端末20−2に対し送信
をストツプすることができる。こうすることにより、画
像送信時の画像まちがえ等による不必要データ送信を防
止することができる。
第21図は本実施例を画像データベースに応用した例で
ある。記憶装置21−1には、本方式を用いて符号化した
アイコン画像と原画像の符号化データペアが画像データ
ベースとして格納されている。画像検索時、キーボード
21−4の指示に従って各画像のアイコン画像のみを記憶
装置21−1から読出しデイスプレイ21−2に表示する。
アイコン画像は本方式を用いているため、データ量がわ
ずかで概要で把握できる内容である。デイスプレイ21−
2に表示されたアイコン画像デイレクトリーからキーボ
ード21−4の指示により選択された画像の原画像は、ア
イコン画像と独立に符号化されているため、高速に復号
され、必要に応じてプリンタ21−3によりプリントアウ
トできる。したがって、画像データベースにおける無駄
を省き、アイコン画像と原画像をそれぞれ独立に復号す
ることができる。尚、画像データベースは第20図に示し
たように他の端末のメモリに存在しているときはさらに
効果的である。
本実施例においてはアイコン画像、原画像共に算術符
号の手法を用いて符号化を行ったが、他のエントロピ符
号化たとえば既知のMH符号、MR符号、MMR符号等を用い
ても同様な効果が得られる。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明によると、所望のサイズの
縮小画像と原画像を符号化するものであり、これによ
り、縮小画像と原画像の二階層の順次符号伝送ができ、
不必要な中間階層の符号データを節約し、また中間階
層、符号化、復号化のためのフレームメモリを必要とせ
ず、装置の小型化が可能である。
また、フアクシミリ通信に用いた場合、縮小画像を記
憶することにより、フアクシミリ通信管理等が縮小画像
で行え、また、画像データベースに適用した場合、画像
の検索に縮小画像を用いることにより迅速な検索が可能
となる。また復号時むだな中間階層を復号することな
く、直接原画像を復号でき、データ量および復号時間が
改善できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は符号化装置の概要を示すブロツク図、 第2図は縮小部のブロツク図、 第3図はローパスフイルタの係数を示す図、 第4図はサブサンプリングの方法を示す図、 第5図はローパスフイルタにより細線が消失する例を示
す図、 第6図は例外処理部のブロツク図、 第7図は統計処理方法を示す図、 第8図は例外処理参照画素を示す図、 第9図は統計処理による例外処理選択例を示す図、 第10図は符号化部のブロツク図、 第11図は状態予測部のブロツク図、 第12図は参照画素位置の例を示す図、 第13図は符号器のブロツク図、 第14図は更新回路のブロツク図、 第15図は符号化効率曲線を示す図、 第16図は算術符号器のブロツク図、 第17図は予測変換回路のブロツク図、 第18図はフアクシミリ通信に応用した例を示す図、 第19図はフアクシミリ通信の出力例を示す図、 第20図はソフトコピー通信に応用した例を示す図、 第21図は画像データベースに応用した例を示す図、 第22図は従来例を示す図であり、 1、3はフレームメモリ、 2は画像縮小部、 4は符号化部、 14はセレクタ、 18は符号器 である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/41 - 1/419 H04N 7/24 - 7/68 H04N 7/14 - 7/173 H04N 1/21 H04N 1/387 - 1/393

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原画像を表わす原画像データを入力する入
    力ステップと、 入力した原画像データをメモリに記憶する第1記憶ステ
    ップと、 メモリから読出された原画像データに複数回の縮小処理
    を行うことにより所望サイズの縮小画像を表わす縮小画
    像データを形成する縮小ステップと、 形成された縮小画像データをメモリに記憶する第2記憶
    ステップと、 メモリに記憶されている縮小画像データおよび原画像デ
    ータとを符号化する符号化ステップとを有することを特
    徴とする画像符号化方法。
  2. 【請求項2】原画像を表わす原画像データを入力する入
    力手段と、 前記入力手段から入力した原画像データを記憶する第1
    記憶手段と、 前記第1記憶手段から読出された原画像データに複数回
    の縮小処理を行うことにより所望サイズの縮小画像を表
    わす縮小画像データを形成する縮小手段と、 前記縮小手段により形成された縮小画像データを記憶す
    る第2記憶手段と、 前記第2記憶手段に記憶されている縮小画像データおよ
    び前記第1記憶手段に記憶されている原画像データとを
    符号化する符号化手段とを有することを特徴とする画像
    符号化装置。
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