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JP2831549B2 - 24―オキソコレステロール類の製造法 - Google Patents

24―オキソコレステロール類の製造法

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JP2831549B2
JP2831549B2 JP5288280A JP28828093A JP2831549B2 JP 2831549 B2 JP2831549 B2 JP 2831549B2 JP 5288280 A JP5288280 A JP 5288280A JP 28828093 A JP28828093 A JP 28828093A JP 2831549 B2 JP2831549 B2 JP 2831549B2
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JP
Japan
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group
producing
oxocholesterols
carbon
carbon atoms
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淳一 押田
利男 田中
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Steroid Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品の中間体として
有用な24―オキソコレステロール類の製造法に関する
ものである。さらに詳細にはコレン酸誘導体と他の酸と
の混合酸無水物を臭化イソプロピルマグネシウムと反応
させることからなる24―オキソコレステロール類の製
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コレン酸誘導体からの24―オキ
ソコレステロール類の製造法としては、特公昭61―2
6555号公報にコレン酸クロリドをジイソプロピル亜
鉛化合物と反応させる方法が記載されている。また、コ
レン酸クロリドをジイソプロピルカドミウム化合物と反
応させる方法がJ. Am. Chem. Soc. 1944,66,7
23に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、コレン
酸誘導体からの24―オキソコレステロール類の製造法
を鋭意研究した結果、コレン酸誘導体と他の酸との混合
酸無水物に臭化イソプロピルマグネシウムを反応させれ
ば収率よく24―オキソコレステロール類が得られるこ
とを見出し本発明に到達した。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は下記
式[I]
【0005】
【化3】
【0006】[式中、R1 は水酸基の保護基を表し、R
2 は水素原子または保護された水酸基を表し、R3 は炭
素数2〜4のアルキル基またはアルコキシ基を表し、A
およびBは水素原子または一緒になって炭素―炭素結合
を表し、CおよびDは水素原子または一緒になって炭素
―炭素結合を表す。]で表されるコレン酸誘導体と他の
酸との混合酸無水物を、下記式[II]i PrMgBr …[II] で表される臭化イソプロピルマグネシウムと反応させる
ことを特徴とする下記式[III ]
【0007】
【化4】
【0008】[式中、R1 、R2 、A、B、C、Dの定
義は式[I]に同じ。]で表される24―オキソコレス
テロール類の製造法である。
【0009】本発明方法において原料として用いられる
上記式[I]で表されるコレン酸誘導体と他の酸との混
合酸無水物は、塩基の存在下下記式[IV]
【0010】
【化5】
【0011】[式中、R1 、R2 、A、B、C、Dの定
義は式[I]に同じ。]で表されるコレン酸誘導体を他
の酸との反応性誘導体、例えば炭素数3〜5の酸クロリ
ドまたはクロル炭酸モノアルキル(炭素数2〜4)と反
応させることにより容易に合成することができる。この
ようにして合成した混合酸無水物は反応性が高いため、
通常は単離せずにそのまま次の反応を行う。
【0012】上記式[I]においてR1 は水酸基の保護
基を表す。かかる水酸基の保護基としては例えば炭素数
2〜8のアシル基、トリ(炭素数1〜6の炭化水素)置
換シリル基、または1―(炭素数1〜4のアルコキシ
基)置換の炭素数1〜6のアルキル基等を挙げることが
できる。
【0013】R1 が炭素数2〜8のアシル基を表す場合
の例としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサノイ
ル基、ベンゾイル基、エトキシカルボニル基などが挙げ
られる。なかでもアセチル基、ピバロイル基、ベンゾイ
ル基、エトキシカルボニル基が好ましい。
【0014】R1 がトリ(炭素数1〜6の炭化水素)置
換シリル基を表す場合の例としては、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、t―ブチルジメチルシ
リル基、t―ブチルジフェニルシリル基などが挙げられ
る。なかでもt―ブチルジメチルシリル基、t―ブチル
ジフェニルシリル基が好ましい。
【0015】R1 が1―(炭素数1〜4のアルコキシ
基)置換の炭素数1〜6のアルキル基を表す場合の例と
しては、それが結合している酸素原子とともにアセター
ル結合を形成するような基と理解され、かかる基の例と
しては、メトキシメチル基、1―エトキシエチル基、2
―メトキシ―2―プロピル基、2―エトキシ―2―プロ
ピル基、(2―メトキシエトキシ)メチル基、ベンジル
オキシメチル基、2―テトラヒドロピラニル基などが挙
げられる。なかでもメトキシメチル基、1―エトキシエ
チル基、2―エトキシ―2―プロピル基、(2―メトキ
シエトキシ)メチル基、2―テトラヒドロピラニル基が
好ましい。
【0016】かかるR1 としては、炭素数2〜8のアシ
ル基、中でもアセチル基が特に好ましい。
【0017】上記式[I]においてR2 は水素原子また
は水酸基の保護基を表す。R2 が水酸基の保護基を表す
ときの保護基としては、R1 と同様の保護基を挙げるこ
とができる。R2 が水酸基である場合の保護基として
は、前述のなかでも炭素数2〜8のアシルオキシ基が好
ましく、そのなかでもアセチル基、ピバロイル基、ベン
ゾイル基、エトキシカルボニル基が好ましく、特にアセ
チル基が好ましい。
【0018】上記式[I]においてR3 は炭素数2〜4
のアルキル基またはアルコキシ基を表す。R3 が炭素数
2〜4のアルキル基を表す場合の例としては、エチル
基、イソプロピル基、t―ブチル基、sec―ブチル
基、イソブチル基などが挙げられる。なかでもt―ブチ
ル基が好ましい。
【0019】R3 が炭素数2〜4のアルコキシ基を表す
場合の例としては、エトキシ基、イソプロポキシ基、t
―ブトキシ基、sec―ブトキシ基、イソブトキシ基な
どが挙げられる。なかでもイソブトキシ基が好ましい。
【0020】かかるR3 としてはt―ブチル基、イソブ
トキシ基が特に好ましい。
【0021】上記式[I]においてAおよびBは水素原
子または一緒になって炭素―炭素結合を表し、Cおよび
Dは水素原子または一緒になって炭素―炭素結合を表
す。
【0022】このような上記式[I]の具体例として、
例えば上記式[IV]のコレン酸誘導体の具体例として
は、3β―アセトキシコル―5―エニック酸、1α,3
β―ジアセトキシコル―5―エニック酸、3β―アセト
キシコル―5,7―ジエニック酸、1α,3β―ジアセ
トキシコル―5,7―ジエニック酸、3β―アセトキシ
コル―5,22―ジエニック酸、1α,3β―ジアセト
キシコル―5,22―ジエニック酸などを挙げることが
できる。
【0023】このようなコレン酸誘導体と混合酸無水物
を形成する他の酸の例としては、前記のような炭素数3
〜5のカルボン酸、炭酸モノアルキル(炭素数2〜4)
例えばピバル酸、炭酸イソブチルなどを挙げることがで
きる。
【0024】本発明の製造法においては、上記式[I]
で表されるコレン酸誘導体と他の酸との混合酸無水物
を、上記式[II]で表される臭化イソプロピルマグネシ
ウムと反応させることにより、上記式[III ]で表され
る24―オキソコレステロール類の製造を達成すること
ができる。
【0025】本発明の製造法において上記式[II]で表
される臭化イソプロピルマグネシウムは、上記式[I]
で表されるコレン酸誘導体と他の酸との混合酸無水物に
対して化学量論的には等モルで反応するが、通常1〜1
0当量の範囲、特に好ましくは1.5〜5当量の範囲で
行われる。
【0026】本発明の製造法において用いられる反応溶
媒としてはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、t―ブチルメチルエーテルなどのエー
テル系溶媒が好ましく、特にテトラヒドロフランが好ま
しい。
【0027】反応温度は、−78℃〜0℃、好ましくは
−65℃〜10℃の温度範囲が採用される。反応時間は
臭化イソプロピルマグネシウムの使用量と反応温度によ
り異なり、通常数分〜数十時間、好ましくは10分〜5
時間の範囲である。
【0028】反応終結後に目的物である上記式[III ]
で表される24―オキソコレステロール類を単離精製す
るには通常の方法で行うことができる。すなわち塩酸な
どの酸性物質で過剰の臭化イソプロピルマグネシウムを
分解した後、通常の後処理手段、例えば、抽出、洗浄、
乾燥、濃縮などの方法により粗生成物を得、クロマトグ
ラフィーや再結晶などの方法により分離、精製すること
により行われる。
【0029】かくして本発明によれば、下記式[III ]
【0030】
【化6】
【0031】[式中、R1 、R2 、A、B、C、Dの定
義は式[I]に同じ。]で表される24―オキソコレス
テロール類が製造される。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造法により得られる上記式
[III ]で表される24―オキソコレステロール類は、
24―ヒドロキシビタミンD3 、1α,24―ジヒドロ
キシビタミンD3 、22―デヒドロ―1α,24―ジヒ
ドロキシビタミンD3 、24―オキソビタミンD3 など
の出発減量として用いることができ、工業的にも優れた
製造法を提供するものである。
【0033】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0034】[実施例1]4.17g(10mmol)
の3β―アセトキシコル―5―エニック酸を90mlの
テトラヒドロフランに溶解後、窒素気流下−20℃に冷
却後、1.52g(1.5eq)のトリエチルアミンを
加えた。1.81g(1.5eq)の塩化ピバロイルを
内温−15℃〜−20℃で滴下した。滴下後、内温−1
5℃〜−17℃で20分間攪拌した。冷却バスを−78
℃に冷却後、28ml(1.8eq)の臭化イソプロピ
ルマグネシウム/テトラヒドロフラン溶液(0.62
M)を内温−48℃〜−60℃で滴下した。滴下後、内
温−60℃で20分間攪拌した。
【0035】冷却バスを除去し10%塩化アンモニウム
水溶液を加えた。1N―塩酸を加え酸性とした後、酢酸
エチルより抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄後、乾燥濃縮した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
3.14g(7.1mmol)の24―オキソコレステ
ロールアセテートを得た。 NMR(CDCl3 ,ppm) 0.68(3H,s),0.92(3H,d,J=6.
2Hz),1.02(3H,s),1.09(6H,
d,J=6.9Hz),2.03(3H,s),2.1
〜2.5(4H,m),2.61(1H,sept,J
=6.9Hz),4.5〜4.7(1H,m),5.3
3〜5.43(1H,m). IR(KBr,cm-1) 2975,2950,2895,1732,1717,
1468,1245,1036. [実施例2]20.83g(50mmol)の3β―ア
セトキシコル―5―エニック酸を450mlのテトラヒ
ドロフランに溶解後、窒素気流下−20℃に冷却し、
7.59g(1.5eq)のトリエチルアミンを加え
た。9.04g(1.5eq)の塩化ピバロイルを内温
−15℃〜−20℃で滴下した。滴下後、内温−15℃
〜−17℃で60分間攪拌した。280ml(3.0e
q)のイソプロピルマグネシウムブロミド/テトラヒド
ロフラン溶液(0.54M)を内温−23℃〜−18℃
で滴下した。滴下後、内温−20℃で20分間攪拌し
た。
【0036】1N―塩酸200mlを滴下し1時間攪拌
後、酢酸エチルを加えて抽出した。飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、乾燥濃縮した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製し14.8g(33.5mmol)の24―オ
キソコレステロールアセテートを得た。
【0037】この化合物のNMRスペクトルとIRスペ
クトルは実施例1で得たスペクトルと完全に一致した。
【0038】[実施例3]4.17g(10mmol)
の3β―アセトキシコル―5―エニック酸を900ml
のジエチルエーテルに溶解後、窒素気流下−20℃に冷
却した。1.52g(1.5eq)のトリエチルアミン
を加えた。4.1g(3eq)のクロル炭酸イソブチル
を内温−15℃〜−20℃で滴下した。滴下後、内温−
15℃〜−17℃で60分間攪拌した。78ml(5e
q)の臭化イソプロピルマグネシウム/ジエチルエーテ
ル溶液(0.62M)を内温−23℃〜−18℃で滴下
した。滴下後、内温−20℃で120分間攪拌した。
【0039】1N―塩酸200mlを滴下し1時間攪拌
後、酢酸エチルを加え抽出した。飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄後、乾燥濃縮した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製し2.57g(5.8mmol)の24―オキソ
コレステロールアセテートを得た。
【0040】この化合物のNMRスペクトルとIRスペ
クトルは実施例1で得たスペクトルと完全に一致した。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式[I] 【化1】 [式中、R1 は水酸基の保護基を表し、R2 は水素原子
    または保護された水酸基を表し、R3 は炭素数2〜4の
    アルキル基またはアルコキシ基を表し、AおよびBは水
    素原子または一緒になって炭素―炭素結合を表し、Cお
    よびDは水素原子または一緒になって炭素―炭素結合を
    表す。]で表されるコレン酸誘導体と他の酸との混合酸
    無水物を、下記式[II]i PrMgBr …[II] で表される臭化イソプロピルマグネシウムと反応させる
    ことを特徴とする下記式[III ] 【化2】 [式中、R1 、R2 、A、B、C、Dの定義は式[I]
    に同じ。]で表される24―オキソコレステロール類の
    製造法。
  2. 【請求項2】 R2 が水素原子でA、B、CおよびDが
    水素原子である請求項1記載の24―オキソコレステロ
    ール類の製造法。
  3. 【請求項3】 R2 が炭素数2〜8のアシルオキシ基で
    A、B、CおよびDが水素原子である請求項1記載の2
    4―オキソコレステロール類の製造法。
  4. 【請求項4】 R1 が炭素数2〜8のアシル基である請
    求項1〜3のいずれか1項記載の24―オキソコレステ
    ロール類の製造法。
  5. 【請求項5】 R1 がアセチル基である請求項1〜3の
    いずれか1項記載の24―オキソコレステロール類の製
    造法。
  6. 【請求項6】 R3 がt―ブチル基、イソブトキシ基で
    ある請求項1〜3のいずれか1項記載の24―オキソコ
    レステロール類の製造法。
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