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JP2818834B2 - IL−1α安定化医薬製剤 - Google Patents

IL−1α安定化医薬製剤

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JP2818834B2
JP2818834B2 JP3201702A JP20170291A JP2818834B2 JP 2818834 B2 JP2818834 B2 JP 2818834B2 JP 3201702 A JP3201702 A JP 3201702A JP 20170291 A JP20170291 A JP 20170291A JP 2818834 B2 JP2818834 B2 JP 2818834B2
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pharmaceutical preparation
ser
asp
pharmaceutical
amino acid
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JP3201702A
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祐司 菅原
康夫 中山
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIL−1α(インターロ
イキン−1α)活性物の新しい安定化された医薬製剤に
関する。
【0002】
【従来技術とその課題】第2回国際リンホカインワーク
ショップにおいて、かってリンパ球活性化因子(Lymphoc
yte Activating Factor ; LAF)、マイトジェニックプロ
テイン(Mitogenic Protein) 、ヘルパーピーク−1(Hel
per peak-1) 、Tリンパ球代替因子〔T-cell replacing
factor III(TRF-III), T-cell replacing factor M φ
(TRFM)〕、Bセルアクチベーティング フアクター(B-c
ell activating factor)、Bリンパ球分化因子(B-cell
differentiation factor)等の呼称で報告されてきた生
理活性物質は、いずれもインターロイキン1 (IL-1) な
る呼称に統一されることが決定された〔Cellular Immun
ol., 48, 433-436 (1979) 〕。この決定は、上記各生理
活性物質は物質として区別できず、生理活性を異なる角
度から把えて表現しているにすぎないとの理由に基づい
ている。
【0003】上記IL−1は、更に例えばTリンパ球や
Bリンパ球を活性化し、インターロイキン2(IL-2)の産
生亢進作用や抗体産生を亢進させる作用を有し、また肝
細胞に作用して蛋白質合成を亢進させる作用、プロスタ
グランディン産生亢進作用等を有することも報告されて
いる〔Reviews ofInfectious Disease, Vol. 6 ,No.1,
51-59 (1984), New England J. of Med.,311, 1413 (19
84) 等参照〕。また最近、LAF活性を有するポリペプ
チドもしくはその前駆体をコードする遺伝子の存在が報
告され〔Proc. Natl. Acad. Sci., 81, 7907-7911 (198
4) : Nature,31 5, 641 (1985) : Nucleic Acid Researc
h, 13, 16 5869 (1985)〕、配列番号:1で表わされる
アミノ酸配列のポリペプチドが「IL−1α」と称され
た。
【0004】本発明者らも、均質な物質としてのIL−
1αにつき従来より鋭意研究を重ねてき、既にその製造
技術の確立と共に、物質としての特性、その有する生理
活性等を明らかにし、この研究結果に伴い、配列番号:
1で表わされるポリペプチドがLAF活性を有する事実
も確認したが、該ポリペプチドは、前記報告の通り、生
体の遺伝子に対応するものであるにもかかわらず、物質
としては尚不安定であることを確認した。また従来よ
り、IL−1αは医薬として人体に投与した場合、副作
用としての発熱を伴うことが知られており、これが該I
L−1αの医薬品としての応用に当っては重大な弊害と
なっていた。
【0005】本発明者らは、更に研究の結果、上記IL
−1αとはそのアミノ酸配列を異にし且つ副作用として
の発熱性を確実に抑制され、殊に医薬用途に好適な新し
いIL−1αの誘導体を提供するに成功した[特開昭6
3−164899号公報、特開平2−167298号公
報参照]。
【0006】上記IL−1α誘導体は、LAF活性、腫
瘍細胞増殖抑制活性(即ち腫瘍細胞に対して特異的にそ
の増殖を抑制する活性)、CSF(Colony stimulating
factor ;コロニー刺激因子)、インターフエロン(I
FN)、インターロイキン−2(IL−2)、インター
ロイキン−3(IL−3)等の種々のサイトカイン類の
産生促進活性(即ち例えばヒト細胞に作用してそれらサ
イトカイン類の産生を著しく促進させる活性)、抗炎症
活性(特に例えば関節炎モデル動物に投与することによ
って関節炎の進行を効果的に抑制する活性)、放射線障
害防止作用(即ち骨髄移植時の放射線全身照射、癌治療
等における放射線照射、放射線事故時等における生体障
害乃至は重篤な副作用等を予防乃至防止する作用)、血
栓症防止作用、血小板増加作用(増血作用)等を有し、
抗体産生促進やワクチンの効果増強等の免疫系刺激剤、
抗腫瘍剤、CSF、IL−2、IL−3等のサイトカイ
ン類の産生促進剤、抗炎症剤、放射線障害防止剤、抗血
栓症剤、血小板減少症治療剤等の医薬品として有用であ
り、しかも毒性が低く、従来知られているIL−1αの
有する副作用としての発熱性が少ない点において特徴づ
けられ、之等の点より、上記医薬品として殊にその安全
性が優れており好適と考えられた。
【0007】しかしながら、一般に医薬品としての応用
に際しては、その有効成分が通常の医薬形態及び保存条
件下において、経時変化することなく安定であることが
要求され、上記IL−1α誘導体の場合も当然に上記性
能が要求され、殊に、臨床応用を可能とするまでに高度
に精製された均質標品においては、安定性、即ち活性保
持の面からその扱いにも充分な配慮が要求されるが、上
記IL−1α及びその誘導体については、現在尚かかる
医薬品としての要求性能についての研究開発はなされて
おらず、凍結処理や凍結乾燥処理、また温度、時間等の
種々の保存条件下において、より安定に保つことのでき
る安定化された製剤組成物の開発、改良が斯界で望まれ
ている。
【0008】本発明は、上記課題を解決して、医薬品と
しての応用面で特に好適なIL−1α活性物の安定な医
薬製剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的よ
り鋭意研究を重ねた結果、IL−1α活性物として後記
する特定のIL−1α誘導体を選択し、これに特定量の
ヒト血清アルブミンとショ糖とを配合し、且つ組成物を
緩衝液で中性域に調整する時には、上記IL−1α活性
物の活性が著しく安定化されることを見出し、ここに本
発明を完成するに至った。
【0010】本発明によれば、下記(1)〜(3)の成
分を含有し、0.01Mリン酸1ナトリウム−リン酸2
ナトリウム緩衝液で中性域に調整されていることを特徴
とするIL−1αの安定化医薬製剤が提供される。 (1)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の36位
Asn がAsp に置換されており且つ141位Cys がSer に
置換されているアミノ酸配列を有するヒトIL−1α誘
導体の薬理有効量 (2)上記(1)成分の薬理有効量に対して1mgの
ト血清アルブミン (3)上記(1)成分の薬理有効量に対して5mgの
ョ糖。 本発明医薬製剤において、有効成分として利用するIL
−1α活性物としてのIL−1α誘導体は、配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列のヒトIL−1αの36位
Asn がAsp に、また141位Cys がSer にそれぞれ置換
されたアミノ酸配列を有することにより特徴付けられ
る。
【0011】上記及び以下の本明細書におけるアミノ酸
及びポリペプチドの表示はIUPAC及びIUPAC−
IUBによる命名法又は規則における略号乃至当該分野
で慣用されている略号によるアミノ酸残基の表示法に従
うものとする。また、アミノ酸残基の数及び位置は、欠
落がある場合であっても、すべて上記配列番号:1のア
ミノ酸配列に従って表示するものとする。
【0012】上記IL−1α誘導体は、一般的な遺伝子
工学的手法により、例えば配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列及びその改変されたアミノ酸配列をコードす
る遺伝子を利用して、これを微生物のベクターに組込ん
で該微生物細胞内で複製、転写、翻訳させることにより
製造できる[特開昭63−164899号公報及び特開
平2−167298号公報]。
【0013】本発明医薬製剤につき詳述すれば、該医薬
製剤は、上記したIL−1α誘導体(IL−1α活性
物)と共に、特定量のヒト血清アルブミンとショ糖とを
含有し、更に緩衝液で中性域に調整されていることを必
須の要件とする。
【0014】上記ショ糖の添加量は、医薬製剤当り約1
〜100mg程度、好ましくは約3〜10mg程度とする
のが適当である。ヒト血清アルブミンの添加量は医薬製
剤当り約0.1mg程度以上、好ましくは約1〜10m
g程度とするのが適当である。また緩衝液としては、中
性域に保つことができる限り特に制約はないが、例えば
リン酸塩及びクエン酸塩等の緩衝液を好ましく利用でき
る。尚、本発明における中性域とは、pH6〜8の範
囲、好ましくは6.5〜7.5程度を指称するものとす
る。
【0015】 本発明医薬製剤は、上記特定の必須要件
を有する以外は通常のこの種医薬製剤と同様とすること
ができ、他の薬理的有効成分や製剤上の慣用成分等を任
意に配合してもよい。特に、本発明医薬製剤に配合でき
る他の成分としては、通常の界面活性剤、例えばポリエ
チレングリコールソルビタンアルキルエステル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ソルビタンモノアシル
エステル、脂肪酸グリセリド等や含硫還元剤、例えばシ
ステイン、N−アセチルホモシステイン、チオクト酸、
チオグリコール酸及び之等の塩類、チオエタノールアミ
ン、チオグリセロール、チオ硫酸ナトリウム、チオ乳
酸、ジチオスレイトール、グルタチオン、グリシン等の
アミノ酸類を例示できる。
【0016】本発明医薬製剤は、また通常の等張化剤で
等張化して安定な等張化製剤とされるのが適当である。
ここで用いられる等張化剤としては、例えば代表的に
は、塩化ナトリウム等の塩類やグリシン等のアミノ酸等
を例示できる。
【0017】本発明医薬製剤は、これに適当な医薬製剤
担体を配合して製剤組成物の形態に調製することができ
る。該製剤担体としては使用形態に応じた製剤の調製に
通常慣用される充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊
剤等の賦形剤乃至希釈剤をいずれも使用できる。製剤組
成物の形態は、これが有効成分であるIL−1α活性物
を効果的に含有する状態であれば特に限定はなく、錠
剤、粉末剤、顆粒剤、丸剤等の固剤であってもよく、液
剤、懸濁剤、乳剤等の注射剤形態であってもよい。また
これは使用前に適当な担体の添加により液状となし得る
乾燥品とすることもできる。之等の製剤組成物はいずれ
も常法に従い調製され得る。
【0018】得られる医薬製剤は、該製剤組成物の形態
に応じた適当な投与経路、例えば注射剤形態の医薬製剤
は、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、腹腔内投与等により
投与され、固剤形態の医薬製剤は、経口乃至は経腸投与
され得る。医薬製剤中の有効成分の量及び該製剤の投与
量は、該製剤の投与方法、投与形態、使用目的、之を適
用される患者の症状等に応じて適宜選択され、一定では
ないが、通常有効成分を薬理有効量、例えば約0.00
00001〜80重量%程度含有する製剤形態に調製し
て、この製剤をこれに含有される有効成分量が一日成人
一人当り約0.001μg〜100μg程度となる範囲
で投与するのが望ましい。該投与は、一日1回である必
要はなく3〜4回に分けることもできる。
【0019】本発明医薬製剤は、その有効成分とするI
L−1α誘導体の本来の生理活性、即ちLAF活性、腫
瘍細胞増殖抑制活性(GIF活性)、即ち腫瘍細胞に対
して特異的にその増殖を抑制する活性、CSF、IF
N、IL−2、IL−3等の種々のサイトカイン(cyto
kine)類の産生促進活性、即ち例えばヒト細胞に作用し
てそれらサイトカイン類の産生を著しく促進させる活
性、抗炎症活性、特に例えば関節炎モデル動物に投与す
ることによって関節炎の進行を効果的に抑制する活性、
放射線障害防止作用、即ち骨髄移植時の放射線全身照
射、癌治療等における放射線照射、放射線事故時におけ
る生体障害乃至は重篤な副作用等を予防する作用等を利
用して、例えば抗体産生促進やワクチンの効果増強等の
免疫系刺激剤、抗腫瘍剤、例えばCSF、IL−2、I
L−3等のサイトカイン産生促進剤、抗炎症剤、放射線
障害防止剤、抗血栓症剤、血小板減少症治療剤等の医薬
品として有用である。とりわけ、本発明医薬製剤は、C
SF産生促進剤として有効であり、これをヒトに投与す
るときには、ウィルス感染や抗原抗体反応等の危険性を
生じることなく、癌化学療法や放射線療法後の骨髄低形
成による顆粒球減少を有効に回復できる(顆粒球減少治
療剤)。上記CSF産生促進剤はまたその本来のCSF
産生促進作用により、CSFの作用に基づく各種疾病の
予防及び治療剤としても有効に利用できる。例えば、C
SFは顆粒球やマクロファージの機能を促進させる作用
がある〔Lopez, A. F. et al., J. Immunol., 131, 298
3(1983) : Handam, E. et al., ditto, 122, 1134 (197
9) : Vadas, M. A. et al., ditto,130, 795 (1983) 〕
ので、種々の感染症の予防及び治療剤として臨床応用が
期待されており、上記CSF産生促進剤も同様に臨床応
用が期待される。更に本発明医薬製剤は日和見感染症の
予防及び治療剤としても有用であり、特に日和見感染症
が高頻度に見られる抗癌剤投与時、即ち急性白血病の化
学療法や骨髄移植時における各種の感染症、例えばガン
ジダ症、クリプトコックス症、アスペルギルス症、接合
菌症、黒色真菌感染症、ウィルス感染症、サイトメガロ
ウィルス肺炎、之等の合併症等の予防及び治療剤として
有用である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、医薬品として注目、期
待されているIL−1α活性物の安定化された医薬製剤
が提供される。本発明医薬製剤は、構成成分のIL−1
α活性物の安定性の面で優れた特性を有し、例えば凍結
処理や凍結乾燥処理等の通常の医薬形態としての所望の
調製及びそれら医薬品の通常の保存条件下においても長
期間安定であり、かかる分野において極めて有用であ
る。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を更に詳しく説明
する。各実施例において有効成分として用いた前記特定
のIL−1α活性物(IL−1α誘導体)は、特開昭6
3−164899号公報及び特開平2−167298号
公報に開示されたものであり、これを「[Asp 36][Ser
141 ] IL−1α」と略記して表示する。
【0022】
【実施例1】1ml中に[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αの1μgとヒト血清アルブミンの0.1mgとを含有
する下記表1に示す所定pHの緩衝塩溶液を調製した。
【0023】上記で調製した組成物を、ガラス瓶(気
密、遮光)容器中、37℃下に夫々3日間保存し、IL
−1α活性物の含量(%)を、下記条件の高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC:トーソー社製HPLCシス
テム)によって測定した。 カラム:Nucleosil 5C18(4.6φ×250mm:ガス
クロ工業社製) 溶媒:A液=0.1%TFA−水 B液=0.1%TFA(アセトニトリル:水=9:1(v
/v) ) グラジエントプログラム 検出:紫外線吸収(220nm) 得られた結果を表1に併記する。
【0024】
【表1】 尚表1中、残存率(%)は、上記調製直後の含量を10
0%とした時の値である。
【0025】表1より、[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αは、pH6〜8の中性域、殊にpH7に保つことによ
り、その安定化が図られることが判る。
【0026】
【実施例2】1ml中に[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αの1μg、ヒト血清アルブミンの表2に示す所定量及
びツウィーン80(Tween 80)の0.01mgを含有する
0.01Mリン酸一ナトリウム−リン酸二ナトリウム緩
衝塩(pH7)の溶液を調製した。
【0027】上記で調製した組成物を凍結乾燥後、ガラ
ス瓶(気密、遮光)容器中、40℃下にそれぞれ1週間
保存し、凍結乾燥直後及び1週間保存後のIL−1α活
性物の含量(%)を実施例1と同様にして測定した。そ
の結果を表2に併記する。
【0028】
【表2】 尚表2中、残存率(%)は、上記凍結乾燥前の含量を1
00%とした時の値である。
【0029】表2より、[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αは、その1μg当り約0.1mg以上のヒト血清アル
ブミンの添加により、安定化が図られることが判る。
【0030】
【実施例3】1ml中に[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αの1μg、ヒト血清アルブミンの0.1mg及び表3
に示す各種添加物の所定量を含有する0.01Mリン酸
一ナトリウム−リン酸二ナトリウム緩衝塩(pH7)の
溶液を調製した。
【0031】上記で調製した組成物を凍結乾燥後、ガラ
ス瓶(気密、遮光)容器中、40℃下に4週間保存し、
凍結乾燥直後及び4週間保存後のIL−1α活性物の含
量(%)を、実施例1と同様にして測定した。得られた
結果を表3に併記する。
【0032】
【表3】 尚表3中、残存率(%)は、上記凍結乾燥前の含量を1
00%とした時の値である。
【0033】表3においては、試料No.6が本発明医
薬製剤であり、該表3より、各種糖類、アミノ酸、塩類
等の添加物中、ショ糖(シュークロース)がその利用に
よって[Asp 36][Ser 141 ] IL−1αの著しい安定化
を図り得ることが判る。
【0034】
【実施例4】1ml中に[Asp 36][Ser 141 ]IL−1
αの1μg、ヒト血清アルブミンの1mg、シュークロ
ースの5mg及び表4に示す各種等張化剤の所定量を含
有する0.01Mリン酸一ナトリウム−リン酸二ナトリ
ウム緩衝塩(pH7)の溶液を調製して、本発明の安定
化された医薬製剤を得た。尚、試料No.1はシューク
ロースの5mgを含まない以外は同一(等張化剤無添
加)の対照例である。
【0035】上記で調製した組成物を凍結乾燥後、ガラ
ス瓶(気密、遮光)容器中、40℃下に4週間保存し、
凍結乾燥直後及び4週間保存後のIL−1α活性物の含
量(%)を、実施例1と同様にして測定した。得られた
結果を表4に併記する。
【0036】
【表4】 尚表4中、残存率(%)は、上記凍結乾燥前の含量を1
00%とした時の値である。
【0037】表4より、本発明医薬製剤である試料N
o.2、3及び4が、著しく安定化されたIL−1α医
薬製剤であることが判る。以上の実施例から、本発明医
薬製剤は安定性に優れていることが判る。
【配列表】
【0038】配列番号:1 配列の長さ: 159 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直線状 配列の種類:蛋白 配列: Ser Ala Pro Phe Ser Phe Leu Ser Asn Val Lys Tyr Asn Phe Met Arg 16 Ile Ile Lys Tyr Glu Phe Ile Leu Asn Asp Ala Leu Asn Gln Ser Ile 32 Ile Arg Ala Asn Asp Gln Tyr Leu Thr Ala Ala Ala Leu His Asn Leu 48 Asp Glu Ala Val Lys Phe Asp Met Gly Ala Tyr Lys Ser Ser Lys Asp 64 Asp Ala Lys Ile Thr Val Ile Leu Arg Ile Ser Lys Thr Gln Leu Tyr 80 Val Thr Ala Gln Asp Glu Asp Gln Pro Val Leu Leu Lys Glu Met Pro 96 Glu Ile Pro Lys Thr Ile Thr Gly Ser Glu Thr Asn Leu Leu Phe Phe 112 Trp Glu Thr His Gly Thr Lys Asn Tyr Phe Thr Ser Val Ala His Pro 128 Asn Leu Phe Ile Ala Thr Lys Gln Asp Tyr Trp Val Cys Leu Ala Gly 144 Gly Pro Pro Ser Ile Thr Asp Phe Gln Ile Leu Glu Asn Gln Ala 15
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/00 - 38/58 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(3)の成分を含有し、
    0.01Mリン酸1ナトリウム−リン酸2ナトリウム
    衝液で中性域に調整されていることを特徴とするIL−
    1αの安定化医薬製剤。 (1)配列番号:1で表わされるアミノ酸配列の36位
    AsnがAspに置換されており且つ141位CysがSerに置換
    されているアミノ酸配列を有するヒトIL−1α誘導体
    の薬理有効量 (2)上記(1)成分の薬理有効量に対して1mgの
    ト血清アルブミン (3)上記(1)成分の薬理有効量に対して5mgの
    ョ糖。
  2. 【請求項2】 凍結乾燥剤である請求項1に記載の安定
    化医薬製剤。
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