JP2806670B2 - ヘリカルアンテナ - Google Patents
ヘリカルアンテナInfo
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Description
ステムの移動局に用いるヘリカルアンテナに関する。
るアンテナには、指向性が広いこと及び移動体への搭載
に適した構造であることが要求される。
広く、小型化が容易であると共に、振動及び衝撃に強い
という長所があり、この種の用途に適している。しか
し、このマイクロストリップアンテナには、帯域幅が狭
いという大きな欠点がある。このため、移動体衛星通信
システムの移動局には、指向性及び帯域幅が広いという
長所を有するバックファイア・クオドリファイア・ヘリ
カルアンテナ(BackfireQuadrifir Helical Antenna)
といわれるヘリカルアンテナが使用されることもある。
クオドリファイア・ヘリカルアンテナの一例を示す斜視
図、図6は同じくそのブロック図である。
あり、この反射板20には管21が立設されている。ま
た、反射板20の裏面には入力端子I及びハイブリッド
H4が配設されていると共に、同軸線路L7,L8が設
けられている。更に、管21の内部には、バランB1,
B2が配設されている。
された支持部材により支持されており、その周面には4
つの放射素子23が螺旋状に配設されている。
イア・ヘリカルアンテナの動作について説明する。
射板20の裏面に配設されたハイブリッドH4により、
相互に位相がπ/2づつ異なる高周波信号に2等分され
る。この2等分された各高周波信号は、夫々同軸線路L
7,L8を介して、管21の内部に配置したバランB
1,B2に導かれる。バランB1,B2は、入力した高
周波信号を夫々相互に逆相の2つの信号に2等分し、こ
れらの信号により相互に対向する2つの放射素子23を
励振する。その結果、放射素子23から、広い方向に円
偏波が放射される。
た従来のヘリカルアンテナは、誘電体部材22を管21
で支持し、この管21の内部にバランB1,B2を配置
しているので、構造が複雑であると共に振動及び衝撃に
弱いという欠点がある。また、反射板20の裏面に配設
された入力端子Iから誘電体部材22の上端に位置する
各放射素子23の励振点までの距離が長いため、給電損
失が大きいという欠点もある。更に、バランB1,B2
が立体的に構成されており、各バランの形成誤差に起因
するインピーダンス特性のばらつきや、各放射素子23
の励振振幅及び励振位相差のばらつきが大きいので、指
向性の歪みが大きいという欠点もある。
のであって、構造が簡単で振動及び衝撃に強いと共に指
向性及び帯域幅が広く、且つ、給電損失が小さいと共に
指向性の歪みが小さいヘリカルアンテナを提供すること
を目的とする。
ンテナは、入力端子から入力した高周波信号を4等分し
所定の円の円周の4等分点の位置に設けられた4つの出
力端に順次π/2づつ異なる位相で出力する平面構造の
電力分配器と、前記所定の円の円周に整合して配置され
た円筒状の誘電体部材の周面に螺旋状に配設されて前記
電力分配器側の端部が前記電力分配器の4つの出力端に
夫々電気的に接続された4つの放射素子とを有し、前記
電力分配器は金属製取付板と、この取付板の表面及び裏
面に重ねられた1対の誘電体板と、各誘電体板の外側に
重ねられた1対の基板と、を備え、前記基板は誘電性の
板の両面に金属薄膜を被着して構成され、前記誘電体板
側の前記金属薄膜はストリップライン回路を構成する導
体パターンに成形されていることを特徴とする。
電力分配器と、円筒状の誘電体部材の周面に螺旋状に配
設された4つの放射素子とにより構成されており、各放
射素子の前記電力分配器側の端部は夫々所定の位置に設
けられた前記電力分配器の出力端に接続されている。つ
まり、本発明に係るヘリカルアンテナは、従来のように
誘電体部材を支持するための管及びこの管内に配設され
るバランを有しないため、構造が簡単で振動や衝撃に強
い。また、電力分配器と放射素子とを短い距離で接続で
きて、給電損失を低減することができる。更に、指向性
及び帯域幅が広いというヘリカルアンテナの長所を維持
している。
素子となる帯状の金属薄膜が設けられた誘電体シートの
両端を接合して円筒状に形成することにより、容易に製
造することができる。但し、このままでは放射素子を支
持する誘電体部材の強度が不足するため、誘電体部材の
内側に発泡性樹脂を充填する。これにより、放射素子を
支持する誘電体部材の軽量化を図ることができると共
に、強度を向上させることができる。
力した高周波信号を相互に位相が異なる2つの信号に2
等分する第1のハイブリッドと、この第1のハイブリッ
ドの2つの出力端に接続線路を介して接続された第2及
び第3のハイブリッドとにより構成されている。そし
て、第1のハイブリッドと第2のハイブリッドとを接続
する接続線路と、第1のハイブリッドと第3のハイブリ
ッドとを接続する接続線路とは、前記高周波信号の波長
の1/4だけ異なっている。これにより、相互にπ/2
だけ位相が異なる信号を夫々前記4つの放射素子に供給
することができる。
リッドと出力端との間に平面構造の整合回路を介装し、
第2及び第3のハイブリッドの出力インピーダンスと各
放射素子の励振インピーダンスとの整合をとることが好
ましい。
参照して説明する。
テナを示す側面図、図2は同じくその底面図である。
側)には、誘電体板2、基板3及び抑え板4がこの順で
配設されており、取付け板1にねじ止めされている。ま
た、取付け板1の他方の面側には、誘電体板9及び基板
10がこの順で配設されており、取付け板1にねじ止め
されている。
は、誘電体板31とこの誘電体板31の両面に被着され
た金属薄膜とにより構成されており、一方の面(誘電体
板2と接触する側の面)の金属薄膜は所定の形状にエッ
チングされている(即ち、導体パターン32)。この基
板3の他方の面の金属薄膜及び取付け板1が外導体とな
り、導体パターン32が内導体となって、ストリップラ
イン回路を構成する。
H1,H2,H3のパターンと、ハイブリッドH1と同
軸コネクタ5とを接続するための接続導体L1と、ハイ
ブリッドH1とハイブリッドH2,H3とを接続するた
めの接続導体L2,L3と、ハイブリッドH1,H2,
H3と終端抵抗6,7,8とを接続するための接続導体
L4,L5,L6とにより構成されている。また、ハイ
ブリッドH2,H3の各2つの出力端にはスルーホール
TH1〜TH4が設けられている。これらのスルーホー
ルTH1〜TH4は所定の円の円周を4等分する位置に
設けられている。更に、接続導体L1の同軸コネクタ5
側の端部にはスルーホールTH5が設けられている。
れている。この同軸コネクタ5の中心導体は、スルーホ
ールTH5を介して接続導体L1に半田付けされてい
る。また、接続導体L4,L5,L6の端部には終端抵
抗6,7,8の非接地側端子が夫々半田付けされてい
る。これらの終端抵抗6,7,8の接地側端子は取付け
板1にねじ止めされている。
この誘電体板の両面に被着された金属薄膜とにより構成
されており、誘電体板9と接触する面の金属薄膜はエッ
チングにより整合回路M1〜M4の導体パターンとして
パターニングされている。これらの整合回路M1〜M4
は、いずれも先端開放のストリップラインスタブであ
る。これらのストリップラインスタブの内導体である各
導体パターンは、基板3のスルーホールTH1〜TH4
と同心になるように基板10に設けられた各スルーホー
ルに夫々接続されている。そして、これらのスルーホー
ルには金属製のピン15が挿入されており、これらのピ
ン15は基板10上に導出されている。
体フィルムと、この誘電体フィルムの外周面に螺旋状に
且つ等間隔で形成された4つの放射素子111により構
成されている。このフィルムエレメント11は、その一
方の面に所定の形状にエッチングされた金属薄膜が設け
られた誘電体シートを接着代112の部分で接着して円
筒状に成形したものである。なお、このフィルムエレメ
ント11は、基板3のスルーホールTH1〜TH4に外
接する円の直径に一致するようにその外径が設定され
る。また、このフィルムエレメント11は、取付け板1
にねじ止めされた棒12を中心軸として配置され、棒1
2の先端部に取付けられる蓋14により抑えられて固定
される。そして、各放射素子111の端部は、夫々ピン
15を介して整合回路M1〜M4に電気的に接続されて
いる。更に、フィルムエレメント11の内側には、フィ
ルムエレメント11の剛性を増すために、発泡性樹脂1
3が充填されている。
動作を図4に示すブロック図を参照して説明する。
は、ハイブリッドH1により位相が異なる2つの高周波
信号に2等分される。ハイブリッドH1から接続導体L
2へ出力される高周波信号の位相は、ハイブリッドH1
から接続導体L3へ出力される高周波信号の位相に比し
てπ/2だけ進んでいる。接続導体L2の長さは接続導
体L3の長さよりも高周波信号の波長の1/4だけ短い
ため、接続導体L2を通ってハイブリッドH2に入力さ
れる高周波信号の位相は、接続導体L3を通ってハイブ
リッドH3に入力される高周波信号の位相よりもπだけ
進む。ハイブリッドH2,H3に入力された高周波信号
は、相互の位相差がπ/2である2つの高周波信号に2
等分され、スルーホールTH1,TH2,TH3,TH
4へ出力される。これらのスルーホールTH1,TH
2,TH3,TH4へ出力される各高周波信号の振幅は
相互に等しく、位相はこの順に順次π/2づつ遅れる。
これらの各高周波信号は各ピン15を介して各放射素子
111を励振する。
H3はいずれも入出力インピーダンスが50Ωになるよう
に設計される。一方、放射素子111の励振インピーダ
ンスは50Ωとは異なるので、ストリップラインスタブか
らなる整合回路M1〜M4により、ハイブリッドH2,
H3の各出力端と各放射素子111との間のインピーダ
ンスの整合をとる。
つの螺旋状の放射素子111が、所定の回転方向に沿っ
て順次π/2づつ位相が異なる等振幅の高周波信号によ
り励振されるので、空間に円偏波が放射される。
ナとして使用する場合について述べたが、受信アンテナ
として使用する場合、本実施例は円偏波を受信して同軸
コネクタ5から出力する。
性及び帯域幅がいずれも広いというヘリカルアンテナに
共通する長所を有する。また、本実施例に係るヘリカル
アンテナは、インピーダンス特性がハイブリッドH1〜
H3及び整合回路M1〜M4のインピーダンス特性によ
って決定され、これらのインピーダンス特性は、主とし
て、基板3,10の導体パターンの形成誤差により決定
される。基板3,10の形成誤差は容易に小さくできる
ので、インピーダンス特性を容易に向上させることがで
きる。また、ハイブリッドH2,H3の各出力端と各放
射素子111とを各ピン15によって極めて短い距離で
接続しているため、給電損失が極めて小さい。更に、各
放射素子111の励振振幅比及び励振位相差のばらつき
も主として基板3,10の導体パターンの形成誤差によ
り決まるので、これらの形成誤差を小さくして励振振幅
比及び励振位相差のばらつきを小さくし、指向性の歪み
を小さくすることが容易にできる。
ルアンテナは、高周波信号を4等分する平面構造の電力
分配器と、この電力分配器の4つの出力端に接続され円
筒状の誘電体部材の周面に螺旋状に配設された4つの放
射素子とを備えており、簡単な構造で放射素子を高い剛
性をもって支持することができるので、振動及び衝撃に
強い。また、本発明に係るヘリカルアンテナは、電力分
配器の出力端から各放射素子の励振点までの距離を短く
できると共に、この電力分配器は平面構造でありインピ
ーダンス特性がよいので、給電損失を低減できる。更
に、平面構造の電力分配器は電力分割比及び各分割電力
の位相差を正確に制御できるので、指向性の歪みを制御
できる。更にまた、電力分配器と各放射素子との接続点
に整合素子を設ければ、広い周波数範囲で良好なインピ
ーダンス特性を得ることができるので、整合損失を低減
できるという効果を得ることができる。
を示す側面図である。
リカルアンテナの一例を示す斜視図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 入力端子から入力した高周波信号を4等
分し所定の円の円周の4等分点の位置に設けられた4つ
の出力端に順次π/2づつ異なる位相で出力する平面構
造の電力分配器と、前記所定の円の円周に整合して配置
された円筒状の誘電体部材の周面に螺旋状に配設されて
前記電力分配器側の端部が前記電力分配器の4つの出力
端に夫々電気的に接続された4つの放射素子とを有し、
前記電力分配器は金属製取付板と、この取付板の表面及
び裏面に重ねられた1対の誘電体板と、各誘電体板の外
側に重ねられた1対の基板と、を備え、前記基板は誘電
性の板の両面に金属薄膜を被着して構成され、前記誘電
体板側の前記金属薄膜はストリップライン回路を構成す
る導体パターンに成形されていることを特徴とするヘリ
カルアンテナ。 - 【請求項2】 前記誘電体部材及び前記放射素子は、相
互に平行に配置された4本の帯状の金属薄膜が設けられ
た誘電体シートの両端を張り合わせて形成されたもので
あり、前記誘電体部材の内側には発泡性樹脂が充填され
ていることを特徴とする請求項1に記載のヘルカリアン
テナ。 - 【請求項3】 前記電力分配器の一方の基板の前記導体
パターンは、前記入力端子から入力した高周波信号を相
互に位相が異なる2つの信号に2等分する第1のハイブ
リッドと、この第1のハイブリッドの2つの出力端に長
さが前記高周波信号の波長の1/4だけ異なる2つの接
続線路を介して夫々接続された第2及び第3のハイブリ
ッドとを構成されていることを特徴とする請求項1又は
2に記載のヘリカルアンテナ。 - 【請求項4】 前記第2及び第3のハイブリッドと前記
出力端との間には平面構造の整合回路が介装されてお
り、前記電力分配器の他方の基板の前記導体パターンが
前記整合回路を構成していることを特徴とする請求項3
に記載のヘリカルアンテナ。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1144992A JP2806670B2 (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | ヘリカルアンテナ |
Publications (2)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1144992A Expired - Fee Related JP2806670B2 (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | ヘリカルアンテナ |
Country Status (1)
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KR101962821B1 (ko) * | 2018-01-18 | 2019-07-31 | 동우 화인켐 주식회사 | 필름 안테나 및 이를 포함하는 디스플레이 장치 |
-
1992
- 1992-01-24 JP JP1144992A patent/JP2806670B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH05206719A (ja) | 1993-08-13 |
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