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JP2800499B2 - 炭化水素吸着材 - Google Patents

炭化水素吸着材

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JP2800499B2
JP2800499B2 JP3238082A JP23808291A JP2800499B2 JP 2800499 B2 JP2800499 B2 JP 2800499B2 JP 3238082 A JP3238082 A JP 3238082A JP 23808291 A JP23808291 A JP 23808291A JP 2800499 B2 JP2800499 B2 JP 2800499B2
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    • B01J37/02Impregnation, coating or precipitation
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    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/40Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the pentasil type, e.g. types ZSM-5, ZSM-8 or ZSM-11, as exemplified by patent documents US3702886, GB1334243 and US3709979, respectively
    • B01J29/42Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the pentasil type, e.g. types ZSM-5, ZSM-8 or ZSM-11, as exemplified by patent documents US3702886, GB1334243 and US3709979, respectively containing iron group metals, noble metals or copper
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、自動車等の内燃機関の排気ガス
を浄化する装置に使用される炭化水素(HC)吸着材の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関からの排気ガスを浄
化するため、ペレットあるいはモノリス型の触媒が現在
使用されている。排気ガス中の有害成分炭化水素(HC)、
一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx) のうち、特にHCの触
媒浄化能は排気ガス温度の影響を強く受け、一般に300
℃以上の温度に於いて貴金属触媒により浄化される。従
って、エンジン始動直後等、排気ガス温度の低い時には
HCは触媒によって浄化され難い。しかも、エンジン始動
直後には大量のHCが排出され、低温のHC(以下コールド
HCという) エミッション全体に占める割合は大きく、コ
ールドHCの排出を抑制する事が課題となっていた。この
ようなコールド・スタート時のHCを低減する排気ガス浄
化装置としては例えば、特開平2-135126号公報に示され
るようなものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの装置
では担体にゼオライトをコートした後、金属を担持して
いる為、イオン交換が充分に行われないこと又、ゼオラ
イトとしてY型ゼオライト又は、モルデナイトを用いて
いる為、吸着能力が充分でない。更に、ゼオライトは、
温度依存性が高く常温から約100 ℃位までは排気ガス中
の水分を優先的に吸着する為、コールド時のHC吸着能力
が充分とは言えない。従って、この発明の目的は、排気
ガス浄化用装置に用いられる炭化水素を吸着する吸着能
力、特に排気ガスの低温時の吸着能力の改善された炭化
水素吸着材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成したこの
発明の排気ガス中のHCを吸着するHC吸着材は、モノリス
担体に空気雰囲気中で高温焼成したPdをイオン交換した
H型ZSM-5 ゼオライト粉末のコート層と、このコート層
とは異なる種類のゼオライト、例えばCuをイオン交換し
たH型ゼオライト粉末のコート層との複層コート層を備
えたことを特徴とする。
【0005】この発明の吸着材を製造するに当たって
は、Pdをイオン交換したH型ZSM-5 ゼオライト粉末を高
温、例えば600 〜750 ℃で焼成した後、モノリス担体に
コーティングするか、またはモノリス担体にコートした
後高温、例えば600 〜750 ℃で焼成する。Pdをイオン交
換したH型ZSM-5 ゼオライト粉末より成るコート層と、
このコート層とは異なる種類のゼオライト粉末のコート
層とは何れを下層にしてもよい。
【0006】
【作用】次に、作用について説明する。ゼオライト類は
均一な細孔入口を有する結晶性の多孔性物質で有り、混
合物中からその細孔入口を通過できる大きさの分子だけ
を選択的に細孔内に吸着する特性を持つ。この特性によ
り、エンジン始動時に排出されるコールドHCを吸着し、
触媒反応の生じない温度領域でのHCの放出によるHCエミ
ッションの増加を防ぐ。又、ゼオライトのHC吸着能は、
排気ガス温度により異なるが、本発明者等はPdをイオン
交換したのち焼成温度と焼成時間を変えたPd/HZSM-5 ゼ
オライト層と、これとは異なるゼオライト、例えばCuを
イオン交換したCu/HZSM-5 ゼオライト層とを、同一モノ
リス担体上に塗り分ける事で、よりHCの吸着能が向上す
ることを見出した。その中でも、Pd/HZSM-5の焼成温度
と焼成時間は600 ℃以上、好ましくは600 ℃〜750 ℃の
温度で2時間以上、好ましくは2〜4時間空気雰囲気中
で高温焼成をする事により、ゼオライトの適度な脱アル
ミ化が起こり疎水性が向上し又、イオン交換された貴金
属が均一な複合酸化物としてゼオライトの活性サイトの
中により安定した状態で保たれる。そして、Pd, Cuをそ
れぞれイオン交換したH型ZSM-5 ゼオライトを塗り分け
る事でHC吸着能が向上するが、特に表層にCu/HZSM-5 ゼ
オライト層をコートした場合には排気ガス中の水分を優
先的に吸着し、内側のPd-HZSM-5 ゼオライト層が水分の
影響を受けにくくなりその為、コールド時のHC吸着能が
常温から一層向上する。
【0007】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例および試験例
によりさらに詳細に説明する。尚例中の「部」は特記せ
ぬ限り「重量部」を示す。実施例1 まず、Pdをイオン交換したH型ZSM-5 ゼオライト(以
下、Pd/HZSM-5 と記す)100 部、シリカゾル(固形分20
%)65 部及び、水65部を磁性ポットに仕込み、振動ミル
装置で40分間もしくは、ユニバーサルボールミル装置で
6.5 時間混合粉砕して、ウォッシュコートスラリーを製
造した。コーディライト製モノリス担体を吸引コート法
で吸水処理した後、前記で製造したスラリーを担体断面
全体に均一投入し吸引コート法で余分なスラリーを除去
した。その後、乾燥を行い、400 ℃で約1時間仮焼成し
た。
【0008】これにより、Pd/HZSM-5 ゼオライトが約90
g/L のコート量で担体にコートされた。上記のウォッシ
ュコート、乾燥及び焼成を、さらに1回繰り返して合計
130g/L のPd/HZSM-5 ゼオライトをコートし空気雰囲気
中650 ℃で4時間焼成を行った。次に、Cuをイオン交換
したH型ZSM-5 ゼオライト(以下、Cu/HZSM-5 と記す)
を用いて前記と同様にしてウォッシュコートスラリーを
製造し、同様の方法でPd/HZSM-5 ゼオライト層の上にコ
ートし、乾燥及び、焼成を行い70g/L のCu/HZSM-5 ゼオ
ライト層をコートした(吸着材1)を得た。
【0009】実施例2 実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し、
同様のコート方法でモノリス担体にPd/HZSM-5 ゼオライ
トを130g/Lコートし空気雰囲気中で650 ℃で4時間焼成
を行った。次に、H型ZSM-5 ゼオライト粉末を用いて、
実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し同
様のコート方法で、Pd/HZSM-5 ゼオライト層の上に70g/
L コートし空気雰囲気中で400 ℃で1時間焼成し(吸着
材2)を得た。
【0010】実施例3 実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し、
同様のコート方法でモノリス担体にPd/HZSM-5 ゼオライ
トを130g/Lコートし空気雰囲気中で650 ℃で4時間焼成
を行った。次に、Cuをイオン交換したY型ゼオライト粉
末を用いて、実施例1と同様にウォッシュコートスラリ
ーを製造し、同様のコート方法で、Pd/HZSM-5 ゼオライ
ト層の上に70g/L コートし空気雰囲気中で400 ℃で1時
間焼成し(吸着材3)を得た。
【0011】実施例4 実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し、
同様のコート方法でモノリス担体にPd/HZSM-5 ゼオライ
トを130g/Lコートし空気雰囲気中で650 ℃で4時間焼成
を行った。次に、モレキュラシーブ粉末を用いて、実施
例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し、同様
のコート方法で、Pd/HZSM-5 ゼオライト層の上に70g/L
コートし空気雰囲気中で400 ℃で1時間焼成し(吸着材
4)を得た。
【0012】実施例5 空気雰囲気中650 ℃で4時間焼成したPd/HZSM-5 ゼオラ
イト粉末を用いて、実施例1と同様にウォッシュコート
スラリーを製造し、同様のコート方法でモノリス担体に
Pd/HZSM-5 ゼオライトを130g/Lコートし空気雰囲気中で
400 ℃で1時間焼成を行った。次にCu/HZSM-5 粉末を用
いて実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造
し、同様の方法でPd/HZSM-5 層の上にコートし、乾燥及
び、焼成を行い70g/L のCu/HZSM-5 ゼオライト層をコー
トし(吸着材5)を得た。
【0013】実施例6 空気雰囲気中400 ℃で2時間焼成したCu/HZSM-5 ゼオラ
イト粉末を用いて、実施例1と同様にウォッシュコート
スラリーを製造し、同様のコート方法でモノリス担体に
Cu/HZSM-5 ゼオライトを130g/Lコートし空気雰囲気中で
400 ℃で1時間焼成を行った。次に空気雰囲気中で650
℃で4時間焼成したPd/HZSM-5 ゼオライト粉末を用いて
実施例1と同様にウォッシュコートスラリーを製造し、
同様の方法でCu/HZSM-5 層の上に70g/L コートし、乾燥
及び、焼成を行い(吸着材6)を得た。
【0014】比較例1 ジニトロジアンミン白金をイオン交換したH型ZSM-5 ゼ
オライト(Pt/HZSM-5)を100 部、シリカゾル65部及び、
水65部を磁性ポットに仕込、実施例1と同様の方法でウ
ォッシュコートスラリーを製造し、同様のコート方法で
Pt/HZSM-5 ゼオライトのコート量が200g/Lの(吸着材
7)を得た。
【0015】比較例2 硝酸ロジウムイオン交換したH型ZSM-5 ゼオライト(Rh/
HZSM-5) を100 部、シリカゾル65部及び、水65部を磁性
ポットに仕込、実施例1と同様の方法でウォッシュコー
トスラリーを製造し、同様のコート方法でRh/HZSM-5 ゼ
オライトのコート量が200g/Lの(吸着材8)を得た。以
上の実施例の担体としては、モノリス担体、メタル担体
等、任意のものを使用する事ができる。
【0016】試験例 実施例1〜6及び、比較例1〜2の各吸着材(1〜8)
に付き下記条件でモデルガス評価を行いHC吸着量を測定
した。得たHC吸着特性評価結果を表1に示す。 吸着材容量 60cc NO 量 1000ppm 総ガス流量 50L/min CO 量 6000ppm HC量 1000ppm O2 量 6000ppm H2O 10% H2 量 2000ppm
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明の炭化
水素吸着材は排気ガス中の炭化水素を吸着する吸着材と
して、モノリス担体にPdをイオン交換したZSM-5 ゼオラ
イト粉末のコート層と、このコート層とは異なる種類の
ゼオライト粉末のコート層との複層コート層を備えたこ
とにより、特に排ガスの低温時の炭化水素の吸着能が改
善され、排気ガス浄化用触媒と、その前部に炭化水素を
吸着する吸着材を配置した排気ガス浄化用装置におい
て、排気ガス中の水の影響を受けにくく常温から高温ま
で、充分なHC吸着能を有し、排気ガスの浄化に資すると
いう効果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 20/00 - 20/34 B01D 53/36 B01J 21/00 - 38/74

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス中の炭化水素を吸着する吸着材
    として、モノリス担体にPdをイオン交換したZSM-5 ゼオ
    ライト粉末のコート層と、このコート層とは異なる種類
    のゼオライト粉末のコート層との複層コート層を備えた
    ことを特徴とする炭化水素吸着材。
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