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JP2899591B1 - ロック可能なグリップ式カッターナイフ - Google Patents

ロック可能なグリップ式カッターナイフ

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Publication number
JP2899591B1
JP2899591B1 JP10165034A JP16503498A JP2899591B1 JP 2899591 B1 JP2899591 B1 JP 2899591B1 JP 10165034 A JP10165034 A JP 10165034A JP 16503498 A JP16503498 A JP 16503498A JP 2899591 B1 JP2899591 B1 JP 2899591B1
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JP
Japan
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swing
cutter body
lock
cutter
grip
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JP10165034A
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昭二 岡田
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ORUFUA KK
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Publication date
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Priority to DE69900211T priority patent/DE69900211T2/de
Priority to CA002274195A priority patent/CA2274195C/en
Priority to US09/330,189 priority patent/US6189218B1/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26BHAND-HELD CUTTING TOOLS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B26B25/00Hand cutting tools involving disc blades, e.g. motor-driven
    • B26B25/005Manually operated, e.g. pizza cutters

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Knives (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 ナイフブレードを収納状態および突出状態の
いずれにもロックすることができ、しかも、構造および
操作の簡単なロック機構を備えたグリップ式カッターナ
イフを提供する。 【解決手段】 カッター本体21のグリップ部22から突出
するトリガーレバー44をスプリング力に抗して握り込
み、ロータリーブレード55を突出させるグリップ式のカ
ッターナイフ。本発明のカッターナイフは、トリガーレ
バー44の揺動を許容する「非ロック位置」と同揺動を禁
止する「ロック位置」とに選択的に保持されるプッシュ
式のロック機構30を備えたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリップ部を握っ
て押圧することにより、ナイフブレードをカッター本体
から突出させて使用するグリップ式カッターナイフに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているグリップ式のカッ
ターナイフ10の一例を図1および2に示した。このカッ
ターナイフ10は、グリップ部12を備える細長いカッター
本体11の先端に円形のロータリーブレード15を備えてな
る。図1は、ロータリーブレード15がカッター本体外に
突出していてカッティングが可能な状態を、図2は、ロ
ータリーブレード15がカッター本体内に収納されていて
カッティングが不可能となっている状態を、それぞれ示
している。
【0003】ロータリーブレード15は、カッター本体11
内に揺動可能に軸支された揺動部材に連結されており、
この揺動部材の一部がトリガーレバー14としてグリップ
部12から突出している(図2)。揺動部材は、カッター本
体11内に設けたスプリング部材(図示せず)によって、図
2に示した非カッティング位置に付勢されている。すな
わち、スプリング付勢力に抗してトリガーレバー14を握
り込むとカッター本体11の先端からロータリーブレード
15が突出し(図1)、手を離すとスプリング付勢力でロー
タリーブレード15がカッター本体11先端の収納部13内に
引っ込む。
【0004】上記グリップ式カッターにおいては、不用
意にナイフがカッター本体外に突出するのを避けるため
に、カッター本体11の収納部13を覆うカバー部材を設け
たものや、揺動部材の揺動を禁止するロック機構を設け
たりしたものがある。ロック機構を設けたグリップ式カ
ッターは、カバー部材を採用したものに比べて、取り扱
いが便利である。
【0005】ただ、ロック機構を設けたグリップ式カッ
ターにおいても、ナイフブレードが収納された状態でロ
ックできる機構は知られているが、ナイフブレードが突
出した状態でロックできるロック機構は知られていな
い。図1から分かるように、グリップ式のカッターナイ
フにおいてナイフブレードを突出した状態に維持するた
めには、スプリング付勢力に抗してトリガーレバーをカ
ッター本体内に押し込むようにグリップ部12を握り続け
る必要があり、連続作業時の疲労が問題となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決すべき技術的課題は、ナイフブレードを収納状態お
よび突出状態のいずれにもロックすることができ、しか
も、構造および操作の簡単なロック機構を備えたグリッ
プ式カッターナイフを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、上
記課題を有効に解決するために創案されたものであっ
て、カッター本体のグリップ部から突出するトリガーレ
バーをスプリング力に抗して握り込み、ナイフブレード
を突出させるグリップ式のカッターナイフにおいて、ト
リガーレバーの揺動を許容する「非ロック位置」と同揺
動を禁止する「ロック位置」とに選択的に保持されるプ
ッシュ式のロック機構を備えたものである。すなわち、
本発明によって、以下の特徴を有するグリップ式カッタ
ーナイフが提供される。
【0008】本発明のカッターナイフは、「グリップ部
を備えるカッター本体」と「ナイフブレードを保持しカ
ッター本体内に回動可能に軸支されるとともに一端がト
リガーレバーを構成する揺動部材」と「揺動部材を、ナ
イフブレードがカッター本体内に収納されるとともにト
リガーレバーがカッター本体のグリップ部から外部に突
出する非カッティング位置へと付勢する付勢部材」とを
備えてなるグリップ式のカッターナイフであって、「カ
ッター本体の厚さを超える長さを有し、大径の柱状本体
の一部に小径部が形成されてなるロック部材」がカッタ
ー本体に形成した開口部および揺動部材に形成した長孔
を貫通して配置されている。カッター本体の上記開口部
は、ロック部材の断面形状に適合して、ロック部材のス
ライドをカッター本体の厚さ方向にのみ許容する。ま
た、揺動部材の上記長孔は、ロック部材の小径部は通過
できるが大径部は通過できない狭小部の両側に第1およ
び第2の幅広部を有してなる。そして、ロック部材が備
える係止機構は、ロック部材自身を「その小径部が揺動
部材の揺動経路内に位置し揺動部材の揺動を許容する非
ロック位置」と「その大径部が同揺動経路内に位置し該
大径部と第1または第2の幅広部とが係合し揺動部材の
揺動を禁止するロック位置」とに選択的に係止する。
【0009】上記構成を有する本発明のカッターナイフ
においては、カッター本体の厚さを越えるロック部材が
当該厚み方向にのみスライドできるようにカッター本体
に保持されており、ロック部材の一端がカッター本体の
片面から突出する「非ロック位置」と、ロック部材の他
端がカッター本体の他方の面から突出する「ロック位
置」と、に選択的に位置することができる。ロック部材
が「非ロック位置」にあるとき、ロック部材の小径部が
揺動部材の揺動経路内に位置し、揺動部材に形成した長
孔の狭小部は該小径部を通過できるので、揺動部材の揺
動が許容される。一方、ロック部材が「ロック位置」に
あるとき、ロック部材の大径部が揺動部材の揺動経路内
に位置し、揺動部材に形成した長孔の第1または第2の
幅広部と係合する(揺動部材に形成した長孔の狭小部
は、ロック部材の大径部を通過することはできない)の
で、揺動部材の揺動が禁止される。
【0010】ロック部材は、「非ロック位置」にあると
きと「ロック位置」にあるときとで、カッター本体の互
いに異なる面からその一部が突出することとなり、しか
もロック部材は、自身を「非ロック位置」と「ロック位
置」とに係止する係止機構を備えているので、これを指
でプッシュ(押圧)することによって、簡単に非ロック状
態とロック状態とを切り換えることができる。
【0011】さらに、ナイフブレードが収納位置(非カ
ッティング状態)にあるとき、ロック部材を「非ロック
位置」から「ロック位置」へと切り換えることによっ
て、ナイフブレードを収納状態にロックできることは勿
論、ナイフブレードが突出位置(カッティング状態)にあ
るとき、ロック部材を「非ロック位置」から「ロック位
置」へと切り換えることによって、ナイフブレードを突
出状態においてもロックすることができる。この結果、
カッターナイフを長時間使用し続ける場合には、少なく
とも、トリガーレバーを握り込む力が不要となるため、
連続使用による疲労を低減することが可能となる。
【0012】本発明において、ロック部材が備える上記
係止機構は、ロック部材の大径部から側方に突出すると
ともに該大径部内へと弾性的に退避可能な突起で構成さ
れることが好ましい。この突起は、カッター本体に形成
した開口部の端縁と係合することによって、ロック部材
を「非ロック位置」または「ロック位置」に選択的に係
止するものである。
【0013】係る係止機構を採用した場合には、ロック
部材が「非ロック位置」または「ロック位置」に位置す
るときに、パチン!という程よい節度感を伴うので、各
位置におけるロック部材の係止を確実とするだけでな
く、使用時の安心感が高まるというメリットがある。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して、以下に詳細に説明する。図3および図4は、
本発明のカッターナイフ20の全体を示す斜視図である。
カッターナイフ20は、図1および図2に示した従来のカ
ッターナイフ10に対して、プッシュ式のロックボタン30
を備えている点が異なり、他の基本的な構成は同じであ
る。
【0015】ロックボタン30は、後に詳述する円柱状の
ロック部材600(図10、11参照)で構成されるもので、
「カッター本体部21の厚さ」と「図3中における上方へ
の突出量」とを加えた長さ(高さ)を有する。すなわち、
図3の状態からロックボタン30をカッター本体21内に押
し込んで図4の状態とすると、図4では現れないが、カ
ッター本体21の裏面側にロックボタン30が図3の場合と
同じ突出量で突出する。
【0016】ロックボタン30が上方に突出した状態(図
3)では、揺動部材400(図6参照)の揺動が禁止されるの
で、ロータリーブレード55を移動させることはできな
い。以下、この位置をロックボタン30の「ロック位置」
と呼ぶ。一方、ロックボタン30がカッター本体裏側に突
出するように押し込まれた状態(図4)では、グリップ部
22を握ったり離したりすることによって自由にロータリ
ーブレード55を出し入れすることができる。以下、この
位置をロックボタン30の「非ロック位置」という。以
下、各機構部について詳細に説明する。
【0017】カッターナイフ20は、図3および図4に示
したように、その本体21を構成する2枚のボディピース
200、300の間に、ロータリーブレード55を保持するとと
もにその一端がトリガーレバー44を構成する揺動部材40
0を挟み込むようにして構成される。
【0018】ボディピース200の外面を図5に、ボディ
ピース300の内面を図7に、それぞれ示した。図6に示
した揺動部材400をボディピース300の内面上に配置し、
その上からボディピース200を被せるように配置し、こ
れら三者を一体化することができる。勿論、このとき、
後述するスプリング500およびロック部材600も一緒に両
ボディピース間に挟み込む。
【0019】図5のボディピース200は、図3および図
4に示したカッター本体21に対応する形状をなしてお
り、先端にロータリーブレード55を収納する収納部230
を備えている。収納部230の中央には、ロータリーブレ
ード55のスライドを許容する長円形の開口部231が形成
されている。収納部230の反対側には、細長いグリップ
部210が形成されており、その中央には装飾およびグリ
ップ感向上を目的とした隆起部211を設けている。収納
部230とグリップ部210との間には、円形の開口部220が
形成されているが、これは、後述する円柱状のロック部
材600(図10、11参照)をカッター本体21の厚さ方向にス
ライド可能に保持するための開口部である。
【0020】図7は、ボディピース300の内面を示して
いるが、その外面形状は、図5のボディピース200のそ
れと同様である。ボディピース300の内面周縁部には、
揺動部材400の出入り口を構成する部分を除いて、接合
および補強を目的としたリブ311が設けられている。こ
のリブ311は、所定の間隔をおいて、内方側へと突出す
る突出部311aが複数設けられている。ボディピース300
にも、図5のボディピース200の円形開口部220および長
円形開口部231に対応する円形開口部320および長円形開
口部331が形成されている。ただし、円形開口部320に
は、半径方向外側に向かって延びるキー溝321が連接さ
れている。このキー溝321は、後述するように、ロック
部材600のスライドを案内する役割を果たす。
【0021】円形開口部320の図中やや下方側の位置に
は、2つのボス340および350が立設されている。太い方
のボス340は、揺動部材400の揺動軸となるとともに後述
するスプリング500(図8、9参照)のコイル部を支持す
る支持用ボスであり、細い方のボス350は、スプリング5
00短腕502を係止する係止用ボスである。
【0022】図6は、2つのボディピース200と300との
間に挟んで配置される揺動部材400を示している。揺動
部材400は、図中左側の先端部にロータリーブレード55
を保持するためのボス450を有している。このボス450は
円筒壁の内部に貫通孔450aを形成してなるものであっ
て、この貫通孔450aには、ロータリーブレード55の回
転軸を構成する軸部材(図示せず)が挿通される。ボス45
0と反対側の端部は、カッター本体21から突出してトリ
ガーレバー44を構成するグリップ部410とされている。
【0023】図6中、ボス450とグリップ部410との間の
領域には、2つの円形開口部を互いにオーバーラップさ
せて形成される長孔420が形成されている。この長孔420
の機能については、後に詳述する。長孔420の下方側に
は、この揺動部材400の揺動中心となる揺動開口部430が
形成されている。この開口部430に図7のボディピース3
00内面の支持用ボス340が挿通され、その結果、揺動部
材400は、カッター本体21内において支持用ボス340を中
心として揺動することが可能となる。揺動開口部430と
長孔420との間の領域に形成された開口部440は、揺動部
材400が揺動する際に係止用ボス350に対する逃げを与え
る。
【0024】また、揺動部材400は、図6中右側のグリ
ップ部410が肉厚に形成されるとともに、ボス450、各種
開口部430、440、長孔420が形成される領域はグリップ
部410よりも薄い平板状とされており、その結果、両領
域の間に所定形状の壁部400aが構成される。この壁部4
00aの一部411がスプリング500の長腕503に対する係止
部として作用する。
【0025】次に、図8および図9を参照して、揺動部
材400の揺動について説明する。説明を容易にするため
に、図3および図4中における上方側のボディピース20
0およびロータリーブレード55の図示を省略して説明を
行う。
【0026】揺動部材400の揺動開口部430を通して上方
に突出する支持用ボス340に、スプリング500のコイル部
501を通す。スプリング500は、1巻のコイル部501から
長短2本の腕502、503が突出してなるものであって、短
腕502は係止用ボス350に、長腕503は係止部411に、それ
ぞれ圧接している。スプリング500は、ボディピース300
に対する揺動部材400の相対位置(すなわち、カッター本
体21に対する揺動部材400の相対位置)を、トリガーレバ
ー44が大きく突出した図8の位置へと付勢する。このと
き、図8および9には現れないが、ロータリーブレード
55がボディピース200の収納部230(図5参照)内に収納さ
れる。図8の状態からカッター本体のグリップ部を握
り、トリガーレバー44をカッター本体内に押し込んで図
9の状態にすると、カッター本体先端からロータリーブ
レードが突出する。そして、グリップ部を離すと、スプ
リング500のスプリング力によって揺動部材400は再び図
8の位置に復帰する。
【0027】図8および図9では、ロック機構が存在せ
ず、揺動部材400の揺動が自由となっている状態を説明
したものである。本発明においては、揺動部材400の揺
動を自由に許容したり、ロータリーブレード55がカッタ
ー本体21内に収納された状態または突出した状態でロッ
クしたりすることを選択的に行いうるロック機構を採用
している。このロック機構は、両ボディピース200、300
に形成した円形開口部220、320、揺動部材400に形成し
た長孔420、および図10、11に示した円柱状のロック部
材600によって構成される。図11は、図10のロック部材6
00を矢印A方向から見た側面図を示している。
【0028】ロック部材600は、全体が円柱状をなして
おり、大径の本体部601の高さ方向ほぼ中央位置に周壁
を一部切り欠くことによって形成された小径部602を有
している。大径部601の周面には、半径方向外側に向か
って突出するフィン状のキー604が一体形成されてい
る。このキー604は、下方側のボディピース300に形成し
たキー溝321内を摺動して、ロック部材600がその向きを
換えることなくスライドするよう案内する。
【0029】ロック部材600の上部には、図11に示すよ
うな、先端断面が長円形とされたL字状の切込み610が
設けられており、これによって2つの弾性変形部611
a、bが構成されている。すなわち、ロック部材600の
全体がプラスチック成形されているため、切込み610を
設けることで構成される両弾性変形部611a、bは、外
部からの押圧力を受けて矢印Bに示す方向に互いに接近
するように弾性変形する。すなわち、2つの弾性変形部
611a、bは大径部601内へと矢印B方向に弾性的に退避
することができる。そして、押圧力が解かれると、弾性
的に初期位置に復帰する。なお、頭部603は、切込み610
を隠すために設けたものである。一方の弾性変形部611
aの周面には突起612が一体形成されており、他方の弾
性変形部611bの周面にも同様の突起613が一体形成され
ている。これらの突起612、613の機能については、後に
詳しく説明する。
【0030】ロック部材600は、組み合わされたボディ
ピース200、300および揺動部材400の各開口部220、32
0、および長孔420を貫通してカッター本体21に組み込ま
れる。図12〜15は、ロック部材600の機能を説明する要
部断面図である。図12および14は、図7の12-12線断面
に対応する断面図である。ただし、図7は一方のボディ
ピース300のみを示すが、図12および14では、それに組
み合わされたもう一方のボディピース200およびロック
部材600を併せて示している。図13および15は、図7の1
3-13線断面に対応する断面図であって、図12および14の
場合と同様に、ボディピース200およびロック部材600を
併せて示している。また、各図中一点鎖線で示した帯状
領域700は、揺動部材400の揺動経路を示している。
【0031】図12および13は、ロック部材600が上側の
ボディピース200から上方へと突出した「ロック位置」
にある状態を示している。この「ロック位置」では、ロ
ック部材600の小径部602が揺動部材400の揺動経路700か
ら外れた位置にあり、大径部601が揺動経路700内に位置
していることが分かる。ロック部材600を「ロック位
置」から下方に押し込むと、ロック部材600は、図14お
よび15に示した「非ロック位置」に位置し、今度は、下
側のボディピース300から下方へと突出する。この「非
ロック位置」では、ロック部材600の小径部602が揺動部
材400の揺動経路700内に位置していることが分かる。
【0032】ここで、図6を参照すると、揺動部材400
の長孔420は、2つの円形開口部421および423を互いに
オーバーラップさせて形成しており、両開口部の間に狭
小部422を構成している。すなわち、開口部421および42
3は、狭小部422の両側に幅広部を構成している。そし
て、狭小部422の幅は、ロック部材600の小径部602の厚
さW(図11参照)よりも大きいが、大径部601の直径D(図
11参照)よりも小さく設定されている。また、両開口部
(幅広部)421、423の直径は、ロック部材600の大径部601
の直径Dに丁度フィットする(適合する)ものとされてい
る。なお、開口部421に連接して設けた断面長方形の開
口部421aは、ロック部材600がスライドする際にキー60
4に対する逃げを与える。
【0033】ロック部材600が揺動部材400の長孔420に
挿通されている場合、小径部602が揺動経路700内に位置
する「非ロック位置」にロック部材600があれば(図14、
15)、長孔420の狭小部422が小径部602を通過し、したが
って、揺動部材400の揺動が許容される。反対に、大径
部601が揺動経路700内に位置する「ロック位置」にロッ
ク部材600があれば(図12、13)、長孔420の狭小部422は
大径部601を通過することができないため、揺動部材400
の揺動は禁止される。図6中左側の開口部421が大径部6
01と係合するとき、ロータリーブレード55は収納位置に
ロックされ、右側の開口部423が大径部601と係合すると
き、ロータリーブレード55は突出位置にロックされる。
【0034】なお、図示の例においてはロック部材600
は円柱状であるが、その断面形状は、必ずしも円形であ
る必要はなく、楕円形や多角形であってもよい。ただ
し、その場合には、ロック部材の形状に合わせて、各ボ
ディピースに形成する開口部220、320および揺動部材に
形成する長孔420を構成する開口部(幅広部)421、423の
形状もロック部材にフィットする楕円形または多角形と
される。
【0035】ここで、図13および15を参照すると、ロッ
ク部材600が「ロック位置」にあるとき(図13)、突起612
および613がボディピース200に形成した円形開口部220
の外面側の端縁と係合しており、ロック部材600が「非
ロック位置」にあるとき(図15)、突起612および613が円
形開口部220の内面側の端縁と係合していることが分か
る。つまり、ロック部材600を「ロック位置」から「非
ロック位置」へと押し込むときには、指である程度の力
をもってロック部材頭部を押圧しないと、ロック部材60
0を押し込むことはできない。突起612、613は、それぞ
れ上述した弾性変形部611a、b上に形成されているの
で、ある程度の力をもってロック部材600を押圧すると
両突起612、613が弾性的に退避し、この結果、ロック部
材600を下方へとスライドさせることができる。そし
て、ロック部材600が図15の「非ロック位置」にまで移
動すると、両突起612、613はパチン!という程よい節度
感を伴って弾性力によって初期位置に復帰する。ロック
部材600を「非ロック位置」から「ロック位置」へと移
動させる場合にも同様の効果を得ることができる。
【0036】なお、上下のボディピース200、300に形成
した各円形開口部220、320は、ロック部材の円形の断面
形状に適合する(フィットする)直径を有して形成してい
るため、ロック部材600は、カッター本体21の厚さ方向
にのみスライドが許容される。
【0037】以上の説明から分かるように、本発明のグ
リップ式カッターナイフにおいては、ロック部材600を
「非ロック位置」に保持した状態では、揺動部材400が
自由に揺動でき、かつ、スプリング500によって揺動部
材400が図2の場合と同様の非カッティング位置に付勢
されているため、「グリップ部を握るとロータリーブレ
ード55が突出し、離すとロータリーブレード55が自動的
に収納される」という状態で使用を続行することができ
る。
【0038】また、カッターナイフを使用しない場合に
は、グリップ部から手を離してロータリーブレード55を
収納し、その状態でロック部材600を「ロック位置」へ
とプッシュすると、ロータリーブレード55を収納した状
態にロックできる。さらに、カッターナイフを長時間使
用し続ける場合には、グリップ部を握って一旦ロータリ
ーブレード55を突出させて、その状態でロック部材600
を「ロック位置」へとプッシュすると、ロータリーブレ
ード55を突出させた状態にロックできる。すなわち、カ
ッターナイフを長時間続けて使用する場合、従来であれ
ば、「カッティング対象を切断するための押圧力」およ
び「ロータリーブレードを突出した状態に維持するグリ
ップ力」の両方が必要であったため、長時間の使用時に
は疲労が非常に大きくなるという問題があったが、本発
明においては、少なくとも「ロータリーブレードを突出
した状態に維持するグリップ力」は不要となるので、そ
の分だけ疲労を抑えることができる。
【0039】しかも、「非ロック位置」と「ロック位
置」との切換えは、カッター本体から突出したロック部
材600(ロックボタン30)を指でプッシュするだけで行う
ことができるため、レバー式やねじ式のロック機構に比
べて操作が簡単で、カッターナイフを片手で持ったまま
その切換えを行うことができる。
【0040】なお、以上の実施形態においては、ナイフ
ブレードとして円形のロータリーブレードを備えたカッ
ターを例にとって本発明を説明したが、本発明は、その
ロック機構に特徴を有するものであり、ナイフブレード
の形状が特に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のグリップ式カッターナイフをロータリ
ーブレードが突出した状態で示す説明図である。
【図2】 図1のカッターナイフをロータリーブレード
が収納された状態で示す説明図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係るカッターナイフを
ロック状態で示す斜視図である。
【図4】 図3のカッターナイフを非ロック状態で示す
斜視図である。
【図5】 図3のカッターナイフの本体を構成する一方
のボディピースの外面を示す平面図である。
【図6】 図3のカッターナイフの本体内に揺動可能に
軸支される揺動部材を示す平面図である。
【図7】 図3のカッターナイフの本体を構成するもう
一方のボディピースの内面を示す平面図である。
【図8】 図6の揺動部材の揺動を説明する説明図であ
る。
【図9】 図6の揺動部材の揺動を説明する説明図であ
る。
【図10】 図3のカッターナイフにおいて使用される
ロック部材を示す側面図である。
【図11】 図10のロック部材を矢印A方向から見た側
面図である。
【図12】 図3のカッターナイフにおけるロック機構
を説明する説明図である。
【図13】 図3のカッターナイフにおけるロック機構
を説明する説明図である。
【図14】 図3のカッターナイフにおけるロック機構
を説明する説明図である。
【図15】 図3のカッターナイフにおけるロック機構
を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 グリップ式カッターナイフ(従来品) 11 カッター本体 12 グリップ部 13 収納部 14 トリガーレバー 15 ロータリーブレード 20 グリップ式カッターナイフ(本発明) 21 カッター本体 22 グリップ部 23 収納部 30 ロックボタン 44 トリガーレバー 55 ロータリーブレード 200 ボディピース 210 グリップ部 211 隆起部 220 円形開口部 230 収納部 231 長円形開口部 300 ボディピース 310 グリップ部 311 リブ 311a リブの突出部 320 円形開口部 321 キー溝 331 長円形開口部 340 支持用ボス 350 係止用ボス 400 揺動部材 400a 壁部 410 グリップ部 411 係止部 420 長孔 421 開口部(幅広部) 421a 開口部 422 狭小部 423 開口部(幅広部) 430 円形開口部(揺動中心) 440 開口部 450 ボス 450a 貫通孔 500 スプリング 501 コイル部 502 短腕 503 長腕 600 ロック部材 601 大径部 602 小径部 603 頭部 604 キー 610 切込み 611a、b 弾性変形部 612、613 突起 700 揺動部材の揺動経路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリップ部(22)を備えるカッター本体(2
    1)と、 ナイフブレード(55)を保持しカッター本体内に回動可能
    に軸支されるとともに一端がトリガーレバー(44)を構成
    する揺動部材(400)と、 揺動部材(400)を、ナイフブレードがカッター本体内に
    収納されるとともにトリガーレバーがカッター本体のグ
    リップ部から外部に突出する非カッティング位置へと付
    勢する付勢部材(500)と、を備えてなるグリップ式のカ
    ッターナイフであって、 カッター本体の厚さを超える長さを有し、大径の柱状本
    体の一部に小径部が形成されてなるロック部材(600)
    が、カッター本体に形成した開口部(220、320)および揺
    動部材に形成した長孔(420)を貫通して配置されてお
    り、 カッター本体の上記開口部(220、320)は、ロック部材(6
    00)の断面形状に適合して、ロック部材のスライドをカ
    ッター本体の厚さ方向にのみ許容し、 揺動部材の上記長孔(420)は、ロック部材の小径部(602)
    は通過できるが大径部(601)は通過できない狭小部(422)
    の両側に第1および第2の幅広部(421、423)を有してな
    り、 ロック部材(600)は自身を、その小径部(602)が揺動部材
    の揺動経路内に位置し揺動部材の揺動を許容する非ロッ
    ク位置と、その大径部(601)が同揺動経路内に位置し該
    大径部と第1または第2の幅広部(421、423)とが係合し
    揺動部材の揺動を禁止するロック位置と、に選択的に係
    止する係止機構(612、613)を備えていることを特徴とす
    る、グリップ式カッターナイフ。
  2. 【請求項2】 上記ロック部材(600)は、大径部(601)か
    ら側方に突出するとともに該大径部内へと弾性的に退避
    可能な突起(612、613)を有しており、 該突起(612、613)がカッター本体の上記開口部(220)の
    端縁と係合することによって、上記係止機構として機能
    することを特徴とする、請求項1記載のグリップ式カッ
    ターナイフ。
  3. 【請求項3】 カッター本体のグリップ部から突出する
    トリガーレバーをスプリング力に抗して握り込み、ナイ
    フブレードを突出させるグリップ式のカッターナイフで
    あって、 トリガーレバーの揺動を許容する非ロック位置と同揺動
    を禁止するロック位置とに選択的に保持されるプッシュ
    式のロック機構を備えることを特徴とする、グリップ式
    カッターナイフ。
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