JP2899542B2 - 転写マスクの製造方法 - Google Patents
転写マスクの製造方法Info
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Description
ーム露光、X線露光などに用いられる転写マスクに関す
る。
またはクオーターミクロン領域の超微細化素子等の製造
技術として、電子線リソグラフィー、イオンビームリソ
グラフィー、X線リソグラフィー等が注目されている
が、いずれが量産技術として主流となるかは未だ不透明
な状況にある。
露光については、従来から、電子線(細いビームスポッ
ト)で露光パターンを走査して描画を行う直接描画方式
(いわゆる一筆書き方式)と呼ばれる露光方法が実用化
されているが、この方法は、超微細パターンの描画が可
能であるが、露光時間が極端に長く低スループットであ
ることから、メモリーなどの量産のLSIの製造には不
向きであり、LSI量産技術としては主役になり得ない
とみられていた。
して現れる種々の要素的パターンを、マスクを用いた転
写方式で部分的に一括露光できるようにし、これら種々
の要素的パターン転写を組み合わせることによって所望
のパターンの露光を迅速に行えるようにした、部分一括
露光(ブロック露光あるいはセルプロジェクション露光
という場合もある)と呼ばれる描画方式が提案され、描
画時間が短く量産性があり超微細パターンの描画が可能
であることから、次世代LSI技術として急浮上し脚光
を浴びている。
数の互いに異なる要素的パターンを1枚のマスクに形成
したものであり、このマスクを用いた露光は、要素的パ
ターン(開口)で電子ビームを成形して所定の区画(ブ
ロックまたはセル)を部分的に一括して露光し、一つの
要素的パターンの転写が終了すると、電子ビームを偏向
させるかもしくはマスクを移動させるかあるいはその双
方を行うなどして次の要素的パターンの転写を行い、こ
の操作を繰り返して描画を行うようにしている。
括露光等の荷電粒子線露光に用いられる荷電粒子線露光
用マスクは、一般に、支持枠部に支持された薄膜部に荷
電粒子線を通過させる貫通パターン(開口)を形成し
た、いわゆる穴あきマスク(ステンシルマスク;Stenci
l mask)である。すなわち、荷電粒子線を良好に透過す
る物質は存在せず、荷電粒子線を通過させる部分にはい
かなる物質も介在させることができないので、この部分
は貫通されていなければならない。また、この貫通パタ
ーンを厚い基板等に形成すると、通過する荷電粒子線が
貫通パターンの側壁の影響を受けて正確な転写ができな
くなるので、貫通パターンを形成する部分(荷電粒子線
を遮蔽する部分)は薄膜としなければならない。また、
薄膜を平面精度を保って支持するためには所定の強度を
有する支持枠部が必要となる。
ン(要素的パターン)で電子ビームを成形して転写を行
うので、転写マスクには、形状、サイズの全く異なる多
種の貫通パターンが寸法精度良く形成されていなければ
ならない。その精度は主用途である0.20μm以下の
配線加工等に対応するため、設計寸法に対して、0.1
μm以下の寸法精度が要求される。この寸法精度とは、
電子線がマスクの開口パターンを通過した寸法となるた
め、マスク中の開口パターン全体にわたる寸法精度とな
る。
写マスクは、従来より種々の方法で作製されているが、
加工性や強度の点からシリコン基板(市販のシリコンウ
エハ等)を加工して作製するのが一般的である。具体的
には、例えば、シリコン基板裏面をエッチング加工して
支持枠部とこの支持枠部に支持された薄膜部を形成し、
この薄膜部に貫通孔を形成して転写マスクを作製する。
ン板をSiO2層を介して貼り合わせた構造のSOI(S
ilicon on Insulator)基板を用い、SiO2層をエッチ
ング停止層(エッチングストッパー層)としてシリコン
薄膜部を形成する方法(特開平6−130655号等)
が主として使用されている。
する飛程距離は出力(加速電圧)にもよるが、通常は1
0〜20μmの深さに到達する。このため、電子線を遮
蔽するにはシリコン薄膜部の厚さは20〜30μmとす
る必要がある。したがって、シリコン薄膜部に開口を高
精度に形成するためには、多種サイズ、形状の開口パタ
ーンをすべて垂直に数十ミクロンの深さにエッチングす
る必要がある。この深堀りエッチングをトレンチエッチ
ングという。
ロンから百ミクロンを超える多種サイズの開口パターン
を同一条件による一括エッチングにてすべて90°の角
度で垂直にトレンチエッチングすることは非常に困難で
ある。
ターンをトレンチエッチングする場合、数ミクロンのパ
ターンが垂直エッチングされるようにエッチング条件を
合わせると、パターンサイズが大きくなるにしたがい、
開口底部が狭くなるテーパーエッチングや、逆に開口底
部が広くなる逆テーパーエッチングとなってしまう。
Fx、SiNx等)で側壁のエッチングを防ぎつつトレン
チエッチングを行う側壁保護エッチング(ガス圧50m
Torr程度)においては、深さが深くなるにしたがい
側壁に付着する反応生成物による保護層が厚くなるので
テーパーエッチングとなる。低温(−130℃程度、ガ
ス圧20mTorr以下)で側壁のエッチングを防ぎつ
つトレンチエッチングを行う極低温エッチングにおいて
は、エッチング条件次第でテーパーエッチング、あるい
は逆テーパーエッチングとなる。数mTorrの極低圧
でトレンチエッチングを行う極低圧エッチング(ガス圧
10mTorr以下)においては、エッチング条件次第
でテーパーエッチング、あるいはテーパーエッチングと
なる。
薄膜部が十分に薄ければ(1μm以下)、寸法はばらつ
きの範囲に収まるが、上述したように電子線を遮蔽する
ためにはシリコン薄膜部を薄くすることはできない。シ
リコン薄膜部の厚さ(開口の深さ)は数十ミクロンと深
いのでわずかなテーパーであっても大きな寸法精度の狂
いが生じる。また、テーパー部分には直接電子線が照射
されるため、マスクの耐久性が低下するとともに、テー
パー部分で反射された電子が散乱して転写パターン精度
の低下を招く。
れたものであり、パターンサイズにかかわらず垂直にト
レンチエッチングすることが可能であり、したがってマ
スク全面にわたり非常に高い寸法精度を有する転写マス
クを作製できる転写マスクの製造方法の提供を目的とす
る。
に、本発明の転写マスクの製造方法は、支持枠部に支持
された薄膜部に開口を形成してなる転写マスクの製造方
法であって、基板表面にエッチングマスク層を形成し、
このエッチングマスク層をリソグラフィー技術を用いて
所望の開口形状にパターンニングした後、このパターン
ニングされたエッチングマスク層をマスクとしてドライ
エッチング技術により基板表面を所定の深さにトレンチ
エッチング加工して、薄膜部または薄膜部となるべき部
分に開口を形成する工程と、基板裏面をエッチングによ
り加工して支持枠部に支持された薄膜部を形成する工程
とを含む転写マスクの製造方法において、エッチングマ
スク層をリソグラフィー技術を用いてパターンニングす
る際に、一定エッチング条件下でテーパーエッチングま
たは逆テーパーエッチングされる開口のうち少なくとも
一部の開口内に孤立補助パターンを形成する構成として
ある。
上記転写マスクの製造方法において、エッチングマスク
層をリソグラフィー技術を用いてパターンニングする際
に、一定エッチング条件下で垂直エッチングされるサイ
ズ以上の開口のうち少なくとも一部の開口内に孤立補助
パターンを形成する構成、基板表面をトレンチエッチン
グ加工する際に、マイナス130℃以下の極低温または
10mTorr以下の低圧でドライエッチングする構
成、上記基板が、SOI基板、SIMOX基板またはシ
リコン基板のいずれかである構成、あるいは、上記転写
マスク表面に導電層を形成する構成としてある。
に示すような支持枠部11に支持された薄膜部12に開
口13を形成してなる転写マスクを製造する。
Al、Au、Cuなどが挙げられるが、耐薬品性、加工
条件、寸法精度等の観点から、SOI基板、酸素イオン
をシリコン基板等に高濃度で打ち込み熱処理で酸化膜を
形成したSIMOX(separation by implanted oxyge
n)基板、シリコン基板等を用いることが好ましい。な
お、リンやボロンをドープしたシリコン基板を用いる
と、シリコン基板の電子伝導性等を改良できる。
は、基板表面(薄膜部または薄膜部となるべき部分)に
エッチングマスク層を形成し、このエッチングマスク層
をリソグラフィー技術を用いて所望の開口形状と同じパ
ターンにパターンニングする際に、一定エッチング条件
下でテーパーエッチングまたは逆テーパーエッチングさ
れる開口あるいは一定エッチング条件下で垂直エッチン
グされるサイズ以上の開口のうち少なくとも一部の開口
内に、孤立補助パターンを形成することを特徴とする。
めのエッチングマスク層のパターンに工夫を凝らしたも
のであり、開口全体をそのままエッチングするのではな
く、開口周縁部を垂直エッチング可能な線幅として、こ
れをエッチングするものである。
チングされるサイズは、温度、使用ガス、圧力などのエ
ッチング条件によって決定される。例えば、2μm幅
(ライン状または矩形状)の開口が垂直エッチングされ
るようにエッチング条件を設定すると、それよりもサイ
ズの大きい開口は垂直エッチングされず、テーパ状ある
いは逆テーパー状となる(図1)。この程度は、サイズ
が大きくなるほど顕著である。そこで例えば、100μ
m□程度の大きな開口パターン内に90μm□程度の孤
立補助パターンを形成すると、実際にエッチングされる
部分は5ミクロンの幅となり、基本的に垂直エッチング
が可能となる(図2)。
スク層とつながりのない部分を意味し、この部分のシリ
コン薄膜部はトレンチエッチングによって他のシリコン
薄膜部から孤立するため、加工終了時にはこの孤立シリ
コン薄膜部分が除去された目的とする開口を有する転写
マスクを得ることができる。得られる転写マスクは孤立
補助パターンを設けない場合と同様の開口パターンであ
り、除去に特別のプロセスを必要としない。
果として、ローディング効果の制御やマイクロローディ
ング効果の低減により、プロセスの安定性が向上し垂直
エッチングの再現性(エッチング装置の安定性を含む)
が向上する効果が挙げられる。ローディング効果とは、
ドライエッチングにおける被エッチング面積の全体に対
する割合、被エッチング部分の部分的なパターン密度、
および被エッチング部分のパターン幅によって、エッチ
ング形状やエッチング速度が変化する現象をいう。ま
た、マイクロローディング効果とは、被エッチング部分
のパターン幅が狭くなり、アスペクト比(被エッチング
部分のパターン幅に対するエッチング深さの比)が高く
なると、エッチング速度が低下する現象をいう。
特に制限されず、従来より公知の各種材質、形成方法が
用いられる。
しては、SiO2層の他、SiC層、Si3N4層、サイ
アロン(SiとAlの複合混合物)層、SiON層など
の無機層や、レジスト、感光性フィルムなどの有機層、
タングステン、ジルコニウム、チタン、クロム、ニッケ
ルなどの金属、これらの金属を含む合金、あるいはこれ
らの金属または合金と酸素、窒素、炭素等との金属化合
物などの金属層等が用いられる。
膜形成法によって形成できる。例えば、SiO2層の形
成方法としては、スパッタ法、蒸着法、熱酸化法、CV
D法や、SOG(スピン・オングラス)、感光性ガラ
ス、感光性SOGなどを用いる方法等の薄膜形成方法な
どが挙げられる。
リソグラフィー技術を用いて行い、所望の形状にパター
ンニングする。具体的には、例えば、エッチングマスク
層上にレジストを塗布し、露光、現像によってレジスト
パターンを形成し、このレジストパターンをマスクとし
てエッチングマスク層のドライエッチングを行い、レジ
ストパターンをエッチングマスク層に転写する。なお、
エッチングマスク層として感光性ガラスや感光性SOG
などを用いる場合には、レジストプロセスを省略でき
る。レジストは、エッチングマスク層のエッチング後除
去される。エッチングマスク層(SiO2層など)のエ
ッチングガスとしては、フロロカーボン系ガス(SF6
/O2、CF4/O2、C2F6/O2等)などが用いられ
る。
形成するには、エッチングマスク層上のレジスト等を露
光するためのフォトマスク(レチクル等)または電子線
露光装置の描画データに、あらかじめ孤立補助パターン
を形成しておけばよい。
垂直エッチング可能な線幅でエッチングしうるパターン
であれば良く、図3に示すようなパターンであっても良
い。
グされるサイズ以上のすべての開口内に形成することも
できるが、サイズが大きくテーパエッチングの程度の大
きい開口内にのみ選択的に設けることもできる。
ッチングマスク層をマスクとしてドライエッチング技術
により基板表面を所定の深さにトレンチエッチング加工
して、薄膜部または薄膜部となるべき部分に開口を形成
する。
エッチング温度(基板温度)、使用ガス、ガス圧力、R
F出力などが挙げられ、これらの条件を調節することで
一定サイズの開口が垂直エッチングされる。
エッチングガスとしては、例えば、HBrガス、Cl2
/O2混合ガス、SiCl4/N2混合ガス等が挙げられ
る。
最適温度が大幅に異なるので一概には言えないが、例え
ば、エッチングガスがHBrである場合にあっては20
〜30℃程度、エッチングガスがSiCl4/SF6であ
る場合にあっては−10〜10℃程度が適当である。
最適圧力が大幅に異なるので一概には言えないが、例え
ば、エッチングガスがHBrである場合にあっては20
mTorr程度、エッチングガスがSiCl4/SF6で
ある場合にあっては50mTorr程度が適当である。
いは1mTorr以下の極低圧で垂直エッチングを行う
技術と本発明を組み合わせると、これらの条件下におけ
るテーパ角の制御が可能となる。
加工して支持枠部に支持された薄膜部を形成する。シリ
コン基板裏面の加工は、製造コストおよび加工時間等の
観点からウエットエッチングにより行うことが好まし
い。
は、基板裏面にウエットエッチングマスク層を形成し、
このウエットエッチングマスク層をリソグラフィー技術
によってパターンニングした後、基板裏面をエッチング
液に浸し、基板裏面のエッチング加工を行なえばよい。
のエッチング液に侵される場合には、基板表面および側
面にエッチング保護層を形成してもよい。ウエットエッ
チングマスク層およびエッチング保護層は同一の材料で
形成してもよく、違う材料で形成してもよい。
は、KOH、NaOH等のアルカリ水溶液や、アルコー
ル等を含むアルカリ水溶液、有機アルカリ等のアルカリ
系溶液が挙げられる。
響を避けるため、150℃以下の低温とすることが好ま
しく、110℃以下の低温とすることがより好ましい。
エッチング方法としては、浸漬(ディッピング)法等が
挙げられる。
スク層としては、SiO2、SiC、SiN、Si3N
4、サイアロン(SiとAlの複合混合物)、SiON
などの無機層を用いることができる。
は、タングステン、ジルコニウム、チタン、クロム、ニ
ッケルなどの金属単体、またはこれらの金属を含む合
金、あるいはこれらの金属または合金と酸素、窒素、炭
素のうちの少なくとも一以上元素とを含む金属化合物を
用いることができる。これらの金属系は低温ウエットエ
ッチングによるパターンニングが可能であるとともに、
これらの金属系の除去も100℃以下の低温ウエットエ
ッチングで行うことができるので、これらの処理中に薄
膜部の破損等が生じない。
しては、スパッタ法、蒸着法、CVD法などの薄膜形成
方法が挙げられるが、膜質が悪いとエッチング液がしみ
込みシリコン基板に蝕孔(エッチピット)が生じるので
これを避けるという観点、および高温成膜では熱ストレ
ス等によりクラック等のダメージが入ることがあるので
これを避けるという観点から、成膜条件等を制御するこ
とが好ましい。
0.1〜1μmの範囲とするのが適当である。ウエット
エッチングマスク層の厚さが、0.1μmより薄いとシ
リコン基板を完全に被覆できず、1μmを越えると成膜
に長時間を要するとともに膜応力の影響も増大する。
ングは、具体的には、ウエットエッチングマスク層上に
レジストを塗布しリソグラフィー法によってレジストパ
ターンを形成し、このレジストパターンをマスクとし、
エッチング液にてウエットエッチングマスク層をウエッ
トエッチングして、パターンニングする。
チングに用いるエッチング液は特に制限されないが、例
えば、SiO2のエッチング液としては緩衝弗酸等が、
SiNのエッチング液としては熱リン酸等が、チタンの
エッチング液としては4%希弗硝酸水溶液等が、クロム
のエッチング液としては硝酸第二セリウム・アンモニウ
ム/過塩素酸水溶液等が、ニッケルのエッチング液とし
ては塩化第二鉄等が、タングステンのエッチング液とし
ては赤血塩(フェリシアン化カリウム)水溶液等が挙げ
られる。
グ保護層としては、樹脂層他、上述したウエットエッチ
ングマスク層に用いられる金属層や無機層が用いられ
る。
低温で硬化する樹脂を用いることが好ましい。硬化温度
が200℃を越えると、硬化処理時の熱ストレスによる
影響で薄膜部等の歪みや破損が生じる。このような熱ス
トレスによる影響をより完全に避けるためには、室温で
硬化する樹脂を用いることがより好ましい。
樹脂、プロピレン系樹脂、シリコン系樹脂、ブタジエン
系樹脂、スチレン系樹脂のうちの少なくとも一種以上を
含む樹脂等が挙げられる。
方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプ
レイ法などが挙げられが、ハンドリングや作業効率等を
考慮するとスピンコート法が好ましい。基板側面の被覆
は例えばスピンコート法における初期低速回転時等に基
板側面に樹脂を回り込ませて行う。
適当である。樹脂層の厚さが、30μmより薄いとエッ
チング液に対する耐久性や保護層としての機能が乏しく
なる。
に熱ストレスによる影響を与えることがなく、スピンコ
ーティング法等で簡単に形成でき、開口等の段差被覆性
に優れ、エッチング液の液浸食を完全に防ぐことができ
る。したがって、安定的かつ容易に転写マスクを製造す
ることに寄与する。
る。ここで、ウエットエッチングマスク層およびエッチ
ングマスク層はそれぞれ各種エッチング液等にて除去
し、樹脂層は有機溶剤等で除去する。
面に開口を形成する工程と、シリコン基板裏面を加工す
る工程は、いずれを先に行ってもよい。強度的には開口
を先に形成するプロセスの方が安定である。ただし、本
願出願人が先に開発した基板裏面凹部(ウインド)にイ
ンジウム等の低融点金属を埋め込んだ後、開口を形成す
る技術(特願平7−84733号)を使用する場合に
は、先に裏面加工を行っても良い。
に導電層を形成することができる。これは、シリコン単
体からなる転写マスクは、そのままでは開口を形成した
シリコン薄膜部が、電子線に対する耐久性に乏しいた
め、シリコン薄膜部の上に、イリジウム(Ir)、タン
タル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(M
o)、金(Au)、白金(Pt),銀(Ag)等の金属
層を形成し、電子線照射時のマスクの耐久性を向上させ
るためである。また、これらの金属は、良導体であり、
電子伝導性や熱伝導性に優れているため、帯電(チャー
ジアップ)によるビームずれの防止や、発熱によるマス
クの熱歪み防止効果に寄与している。さらに、これらの
金属は、電子線に対する遮蔽性に優れ、エネルギー吸収
体として作用するため、シリコン薄膜部を薄く構成する
ことができ、したがって、開口精度の向上や、開口側壁
による電子線への影響を低減できる。
真空蒸着法、イオンビーム蒸着法、CVD法、イオンプ
レーティング法、電着法、メッキ法などの薄膜形成方法
が挙げられる。
形成しておき、導電層およびシリコン薄膜部を連続的に
ドライエッチングして開口を形成することもできる。こ
のように導電層およびシリコン薄膜部を連続的にドライ
エッチングして開口を形成すると、導電層を含めた開口
部の形成を連続ドライエッチングにより一工程でしかも
短時間で行うことができるとともに、高精度な開口部を
容易に形成することができる。
に説明する。
説明図である。
表面)に、CVD法により厚さ1.5μmのSiO2層
2を形成した(図4(a))。
ジストを塗布し、あらかじめ2μm以上の各サイズ
(5.0μm□、10.0μm□、15.0μm□、3
0.0μm□、50.0μm□、100.0μm□、1
50.0μm□、200.0μm□、250.0μm
□)の開口パターン内に孤立補助パターンを形成したレ
チクルを用いて露光を行い、これを現像して開口パター
ン内に孤立補助パターンを形成したレジストパターン
(図示せず)を形成した。なお、孤立補助パターンの形
成により各開口で実際にエッチングされる部分は2μm
の幅とした。
して、基板表面上のSiO2層2をドライエッチングし
て、パターン転写を行い、開口パターン内に孤立補助パ
ターン3を有するパターンニングされたSiO2層2
(エッチングマスク層)を形成した(図4(b))。な
お、ドライエッチングは、基板温度15℃、エッチング
ガスSiCl4/SF6/N2、ガス圧力30mTor
r、RF出力500Wの条件で行った。
グされたSiO2層2をマスクとして、ドライエッチン
グにより、シリコン基板1のトレンチエッチングを行っ
て、開口パターンを形成した(図4(c))。
いたリソグラフィー法によってパターンニングし、この
パターンニングされた裏面SiO2層2をマスクとし
て、エチレンジアミン/ピロカテコール(カテコール)
/水からなる混合水溶液により、基板1の裏面を所定の
大きさ、形状にエッチング加工して支持枠部および薄膜
部を形成した(図4(d))。その際、基板上面の開口
部分は樹脂層(図示せず)により保護した。
びSOI中のSiO2層5を緩衝フッ酸で除去して、支
持枠部11に支持された薄膜部12に開口13を形成し
てなる転写マスクを得た(図4(e))。なお、SOI
中のSiO2層5を除去する際に、シリコン薄膜部の孤
立補助パターン3部分も一緒に除去された。
を、表裏の開口寸法を測定して算出した。この結果を表
1に示す。
かわらずいずれも89.7°〜89.9°とほぼ垂直で
あった。なお、薄膜部の厚さは20μmであり、1°で
約0.5μm表裏の開口寸法がずれる対応関係であっ
た。
実施例1と同様にして転写マスクを得た。
を、表裏の開口寸法を測定して算出したところ、パター
ンサイズにかかわらずいずれも89.8°〜89.9°
とほぼ垂直であった。
と以外は実施例1と同様にして転写マスクを得た。
を、表裏の開口寸法を測定して算出した。この結果を表
1に示す。開口部のテーパ角は、パターンサイズが大き
くなるに従って、89.9°(ほぼ垂直)から86.8
°(テーパー状)へと大きく変化した。
にのみ230.0μm□の孤立補助パターンを形成し
た。なお、孤立補助パターンの形成により各開口で実際
にエッチングされる部分は10μmの幅とした。また、
ドライエッチング条件は、基板温度20℃、エッチング
ガスHBr、ガス圧力25mTorr、RF出力300
Wとした。上記以外は実施例1と同様にして転写マスク
を得た。
クの開口部のテーパ角は、89.3°であった。
と以外は実施例3と同様にして転写マスクを得た。
の開口パターンのテーパ角は、87.6°であり、表裏
で3μm開口寸法がずれた。
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。
を形成した後、この上に孤立補助パターンを有するエッ
チングマスク層を形成し、導電層およびシリコン薄膜部
を連続的にドライエッチングして開口を形成した場合で
あっても、導電層を含めた開口部の垂直エッチングが可
能であった。
の加工を行った場合も同様の結果が得られた。
マスクの他、イオンビーム露光用マスクやX線露光用マ
スク等としても利用できる。
の製造方法によれば、パターンサイズにかかわらず垂直
にトレンチエッチングすることが可能であり、したがっ
てマスク全面にわたり非常に高い寸法精度を有する転写
マスクを作製できる。
の形成により、プロセスの安定性が向上し垂直エッチン
グの再現性が向上する。
断面図である。
図である。
す工程説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 支持枠部に支持された薄膜部に開口を形
成してなる転写マスクの製造方法であって、 基板表面にエッチングマスク層を形成し、このエッチン
グマスク層をリソグラフィー技術を用いて所望の開口形
状にパターンニングした後、このパターンニングされた
エッチングマスク層をマスクとしてドライエッチング技
術により基板表面を所定の深さにトレンチエッチング加
工して、薄膜部または薄膜部となるべき部分に開口を形
成する工程と、 基板裏面をエッチングにより加工して支持枠部に支持さ
れた薄膜部を形成する工程とを含む転写マスクの製造方
法において、 エッチングマスク層をリソグラフィー技術を用いてパタ
ーンニングする際に、一定エッチング条件下でテーパー
エッチングまたは逆テーパーエッチングされる開口のう
ち少なくとも一部の開口内に孤立補助パターンを形成す
ることを特徴とする転写マスクの製造方法。 - 【請求項2】 エッチングマスク層をリソグラフィー技
術を用いてパターンニングする際に、一定エッチング条
件下で垂直エッチングされるサイズ以上の開口のうち少
なくとも一部の開口内に孤立補助パターンを形成するこ
とを特徴とする請求項1記載の転写マスクの製造方法。 - 【請求項3】 基板表面をトレンチエッチング加工する
際に、マイナス13℃以下の極低温または10mTor
r以下の低圧でドライエッチングすることを特徴とする
請求項1または2記載の転写マスクの製造方法。 - 【請求項4】 前記基板が、SOI基板、SIMOX基
板またはシリコン基板のいずれかである請求項1ないし
3記載の転写マスクの製造方法。 - 【請求項5】 前記転写マスク表面に導電層を形成する
ことを特徴とする請求項1ないし4記載の転写マスクの
製造方法。
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JP15838695A JP2899542B2 (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 転写マスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP15838695A JP2899542B2 (ja) | 1995-06-01 | 1995-06-01 | 転写マスクの製造方法 |
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ID=15670596
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