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JP2870940B2 - 車載アンテナ - Google Patents

車載アンテナ

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JP2870940B2
JP2870940B2 JP2051500A JP5150090A JP2870940B2 JP 2870940 B2 JP2870940 B2 JP 2870940B2 JP 2051500 A JP2051500 A JP 2051500A JP 5150090 A JP5150090 A JP 5150090A JP 2870940 B2 JP2870940 B2 JP 2870940B2
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ground conductor
parallel
conductor plate
radiating element
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訓利 西川
和夫 佐藤
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Toyota Central R&D Labs Inc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q1/00Details of, or arrangements associated with, antennas
    • H01Q1/27Adaptation for use in or on movable bodies
    • H01Q1/32Adaptation for use in or on road or rail vehicles
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q7/00Loop antennas with a substantially uniform current distribution around the loop and having a directional radiation pattern in a plane perpendicular to the plane of the loop
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q9/00Electrically-short antennas having dimensions not more than twice the operating wavelength and consisting of conductive active radiating elements
    • H01Q9/04Resonant antennas
    • H01Q9/30Resonant antennas with feed to end of elongated active element, e.g. unipole
    • H01Q9/40Element having extended radiating surface

Landscapes

  • Waveguide Aerials (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)
  • Radio Transmission System (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は自動車等の移動体で使用する移動体通信用の
車載アンテナ、特に小型、低姿勢構造であると共に、ダ
イバシティ受信に好適なものに関する。
[従来の技術] 近年の電子通信技術の飛躍的な進歩に伴い、機器の高
機能化、小型化が進み、各種の移動体通信が利用される
ようになってきている。特に、自動車電話は、その便利
さからすでに広く普及されている。
この移動体通信においては、移動体に搭載するアンテ
ナが非常に重要な役割を持つ。すなわち、自動車電話等
における移動体通信においては、位置の刻々変化する移
動体と固定の基地局との間で電波の送受信を行わなけれ
ばならない。そして、移動体側におけるアンテナにおい
て、十分な送受信が行えなければ通信を達成できないか
らである。
そして、従来から移動体通信用のアンテナとしてダイ
ポールアンテナのような棒状のアンテナが広く用いられ
ている。これは、自動車電話等の移動体通信において
は、その電波として垂直偏波が用いられるため、これを
送受信するためにはダイポールアンテナが好適であると
考えられているからである。
しかしながら、ダイポールアンテナは通信に用いられ
る電波の約1/2波長分の長さ(自動車電話に用いられる9
00MHzでは約16.7cm)が必要であり、このようなアンテ
ナは自動車の車体からの突起物となるため、これを自動
車に設置した場合には、破損や美観上の問題が生じる。
そこで、従来より小型、低姿勢構造のアンテナとし
て、第10図に示す逆Fアンテナ、第11図に示すループア
ンテナ、第12図に示すテーブル型アンテナ等が提案され
ている。
第10図に示す逆Fアンテナは、接地導体板10上に配置
される放射素子12の一端側が折曲げられて接地導体板10
に接続された構造になっている。
そして、放射素子12長さL2が、伝搬波長λgの約1/4
の長さに形成されている。また、同軸給電線14の内導体
14aは放射素子12の折曲げ部から距離d1だけ離れた場所
に接続されている。これは、内導体14a及び外導体14bか
らなる同軸給電線14と放射素子12ののインピーダンスの
整合をとるためであり、この距離d1の長さの調整によ
り、アンテナの給電点から見た入力インピーダンスを同
軸給電線14のインピーダンス(通常50Ω程度)に合わせ
て調整することができる。
従って、同軸給電線14から供給される電流により放射
導体板10より所定の電波を送信することができ、また受
信することもできる。
第11図に示すループアンテナは、接地導体板10より同
軸給電線14を突出させ、同軸給電線14の内導体14aを長
さLpの弧状のループ12とし、他端を接地導体板10に接触
した構造となっている。そして、このループ12の接地導
体板10からの高さHpに設定している。
この構造によると、ループ12の長さ(ループ長)Lpが
送受信する電波の約1/2波長の周波数で共振する。そこ
で、この周波数において、送受信を行うことができる。
第12図にポスト装荷テーブル形アンテナを示す。この
テーブル形アンテナはの直径Dtの円形の放射素子(テー
ブル)12を接地導体板12に対し高さhtの複数(この例で
は4つ)の導体ポスト16によって支持し、この放射導体
板12の中心部に同軸給電線14の内導体14aを接続した構
造となっている。
このテーブル形アンテナにおいては、水平におかれた
テーブル12の中央に同軸給電線14の内導体14aが接続さ
れており、ここを通して給電される。
そこで、この給電点から、4つのポスト16に対し放射
状に電流I1が流れることになり、電波の波長がこの電流
の経路長の約2倍に等しくなる周波数でこのアンテナが
共振する。
このテーブル形アンテナは、送受信電波の比帯域幅が
10%近くの広帯域であり、この点で移動体通信用に適し
ていると考えられる。
一方、移動体通信では、移動体が市街地等を走行する
ために、建物等の電波の反射散乱の影響を受ける場合が
多い。そこで、移動体通信は電波の散乱反射により生じ
る多重波環境下での通信が主体となり、フェージングが
発生して通信品質が著しく劣化することを避けることが
できない。
このフェージング現象の影響を軽減する方法の1つに
ダイバシティ通信がある。このダイバシティ受信は、複
数(通常2つ)のアンテナを所定距離離して配置し、そ
れぞれのアンテナで受信された信号のレベルの高い方に
アンテナを自動的に切り替えたり、それぞれのアンテナ
で受信された信号を合成したりして高通信質を改善する
方法である。
このようなダイバシティ受信に使用するアンテナとし
てはそれぞれのアンテナで受信される信号間の相関が小
さいことが重要であり、そのためにはアンテナ同士の相
互結合ができる限り小さくなるように配置しなければな
らない。
この場合、2つのアンテナを配置する間隔を広けれ
ば、結合は十分小さくできる。しかし、移動体はその大
きさに限りがあり、2つのアンテナを大きく離して配置
することができない。そこで、従来より、移動体用のダ
イバシティ受信を達成するために、ダイポールアンテナ
を垂直線上に二段積み重ねて配置したものが用いられて
いる。これによれば、小さな移動体においても十分設置
することが可能となる。
[発明が解決しようとする課題] 上述のように、従来より小型、低姿勢構造のアンテナ
が提案されている。しかし、逆Fアンテナにおいては、
その構造に起因して放射素子12からの電波放射の最大方
向が仰角のかなり高い方向となってしまい、地上に配置
されている基地局との間で十分な送受信が行えないとい
う問題点がある。また、放射素子12における電流方向が
限定的となるため、水平面内での指向性が無指向性とな
らず、基地局の方向によりその送受信性能が劣化してし
まい、更に比帯域幅が狭いといった問題点がある。
また、ループアンテナは構造が極めて簡単であり、移
動体用アンテナとして適していると考えられる。しか
し、ループアンテナは、低姿勢構造、すなわちHpが幅Wp
よりも短くなると、放射素子線路と接地導体板との間の
浮遊容量が大きくなり、インピーダンスが容量性とな
り、また放射抵抗も小さくなる(極端な場合としては、
Hp→0のとき放射抵抗→0となる。)。従って、ループ
アンテナは低姿勢構造にすると、同軸給電線14との整合
が取りにくくなり、また帯域幅も狭くなってしまうとい
った問題がある。
更に、テーブル型アンテナの共振周波数は、上述のよ
うに電流経路Ltが、約1/2波長となる周波数となる。
Lt=2×ht+Dt ここで、htはテーブルの高さ、Dtはテーブルの直径で
ある。
従って、高さhtを低くすると、テーブルの直径Dtが1/
2波長程度必要となり(例えば、900MHzとすれば、約16.
7cm)、小型とはいえなくなってしまう。
特に、ダイバシティ受信のために、このアンテナを2
つ設けた場合には、アンテナがかなり大形のものとなっ
てしまい、この場合においては、両アンテナの結合が非
常に大きくなってしまうという問題点がある。
また、車載アンテナにおいてダイバシティ受信を達成
するためには、素子間結合量をなるべく小さくしなけれ
ばならない。しかし、上述のような従来の小型アンテナ
を並列配置しただけでは、結合量が大きくなってしまう
という問題点があった。更に、ダイボールアンテナを垂
直にて二段積み重ねた場合には、その高さが非常に高く
なってしまうという問題点があった。
本発明は上記問題点を解決することを課題としてなさ
れたものであり、小型、低姿勢構造でかつ十分な送受信
特性を持ち、更に構造の異なる2つのアンテナ素子を組
み合わせて効果的な送受信を行うことのできる車載アン
テナを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段及び作用] 第1発明は、接地導体板と、この接地導体板上に所定
間隔隔てて配置された放射素子を有する車載アンテナで
あって、前記放射素子は、接地導体板上に所定間隔隔て
て面垂直に配置され、下端の中央部に給電される垂直給
電平板と、この垂直給電平板の上端に面垂直に接続さ
れ、接地導体板と平行に配置される長方形状の平行平板
と、この平行平板の両端であって、垂直給電平板と平行
な端部の中央部に対し、一端がそれぞれ接続され、他端
が接地導体板に接続された一対の線上あるいは幅の狭い
板状の導体と、を備えてなることを特徴とする。
このように、第1発明に係る車載アンテナは、接地導
体板上に断面T型の平板状導体と2本の線状導体(ポス
ト)からなる放射素子をおいた構造のアンテナである。
ここで、第13図に示すような4つのポスト16のうち、
向かい合う一組のポストを削除し、しかもテーブルの形
状を長方形にしたものを考えてみる。このような構造に
すると、テーブル12において、給電点から直接ポスト16
に向かう電流I1だけでなく、給電点からテーブル12の周
囲を回ってポスト16に至る電流I2が流れるようになる。
そして、テーブル12の周囲を回る経路は、これまでの
放射状の経路に比べ長いため、結果としてより低い共振
周波数を持つようになると考えられる。従って、同じ共
振周波数に対してアンテナが小型でよいということにな
る。
第1発明はこのような着眼点に基づきなされたもので
あり、放射素子として2つの線状導体(ポスト)を有し
たものを採用している。従って、小型にして低い共振周
波数を持つことができる。
また、平行平板(テーブル)中央の給電点からポスト
に向かう電流経路は、最短は給電点から2つのポストに
向かう距離となり、最長は周囲に沿った長さとなる。従
って、様々な経路が考えられ、広い帯域の共振周波数を
持つことができる。
更に、本発明においてはテーブルの一点に給電ピンで
給電するのではなく、板状の垂直給電平板を用いてテー
ブルに対し線状に給電している。そこで、アンテナのQ
(共振の強さを表す値)を小さくすることができ、給電
点からみた放射素子の放射インピーダンスを下げること
ができる。従って、給電のための同軸給電線等との整合
をとることが容易となる。
すなわち、長方形のテーブルの中央の一点に給電しそ
の両端を2本のポストで接地する構造とすると、給電の
ための同軸給電線のインピーダンス(50Ω程度)に比
べ、アンテナの放射インピーダンス特性が高くなりす
ぎ、同軸給電線との整合がとれなくなってしまう。しか
し、本発明においては、板状の垂直導体板を採用し、そ
の垂直給電平板の下端の長さと上端の長さを調整するこ
とにより、アンテナのQを調整できることから、広い周
波数帯域にわたりインピーダンスを調整することもでき
る。
このように、第1発明に係る車載アンテナによれば、
小型低姿勢構造であるにも拘らず、共振周波数帯域が広
く、また同軸給電線とのインピーダンス整合がとりやす
いという効果が得られる。
第2発明は、接地導体板と、この接地導体板上に所定
間隔隔てて配置された放射素子を有する車載アンテナで
あって、前記放射素子は、接地導体板上に所定間隔隔て
て面垂直に配置され、下端の中央部に給電される第1の
垂直部と、この第1の垂直部の上端に接続され、接地導
体板と平行方向に伸びる平板状の第1平行部と、この第
1平行部の他端に接続され、接地導体板に向けて延びる
第2の垂直部と、この第2の垂直部の他端に接続され、
第1の平行部と接地導体板の間にこれらと平行に位置さ
れ第1の平行部より短い第2平行部と、この第2平行部
の他端と接地導体板を接続する導体と、第1の垂直部の
給電点付近に接続されたインピーダンス補償用の板状導
体素子と、を備えてなることを特徴とする。
このように、第2発明に係る車載アンテナは接地導体
板上に配置された箱状に折り曲げた放射素子の給電端近
くにインピーダンス補償用の板状導体素子が取り付けた
ものである。
このため、このアンテナの共振は折り曲げたループ状
の放射素子の長さ(同軸給電線との接続点から接地導体
板との接続点までの長さ)がほぼ1/2波長となるときに
得られる。このため、アンテナ全体として小型にできる
にもかかわらず、放射素子の長さを十分長くとり、低い
共振周波数を持つことができる。
ここで、上記の構成だけでは放射素子が接近し、給電
端インピーダンスが誘導性となり、同軸給電線とのイン
ピーダンス整合をとることができなくなる。本発明にお
いては、給電端の近傍(例えば給電端の上方約0.01波長
〜0.05波長程度の範囲)にインピーダンス補償用の板状
導体素子を取り付けている。このため、このインピーダ
ンス補償用の板状導体素子によって、生じる容量を放射
素子に付け加えることができ、これによってインピーダ
ンスの誘導成分を打ち消すことができる。そこで、同軸
給電線と放射素子のインピーダンス整合を取ることがで
きる。
更に、本発明においては、放射素子の少なくとも接地
導体板と平行に伸びる第1の平行部を平板状の導体とし
ている。従って、アンテナのQが小さくなり、インピー
ダンス補償用素子によるインピーダンス整合がとりやす
くなることから、インピーダンス整合がとれる周波数帯
域も広くすることができる。
なお、放射素子の一部を板状にすることにより、共振
周波数がやや低くなるが、これに対応してループ長を若
干短くすれば、何等問題はない。また、第2発明のアン
テナは、上述のようにインピーダンス整合を取ることが
できるため、従来のループアンテナと異なり、放射素子
の高さが約0.01〜0.1波長の範囲であれば、送受信の特
性に何等悪影響はない。
第3発明は、上述の第1発明における前記接地導体板
上に他の放射素子(第2の放射素子という)をさらに設
け、前記第1発明の放射素子(第1の放射素子という)
をダイバーシティアンテナの1つとして使用することを
特徴とする。
特に、前記第2の放射素子は、接地導体板上に所定間
隔隔てて面垂直に配置され、下端の中央部に給電される
第1の垂直部と、この第1の垂直部の上端に接続され、
接地導体板と平行方向に伸びる平板状の第1平行部と、
この第1平行部の他端に接続され、接地導体板に向けて
延びる第2の垂直部と、この第2の垂直部の他端に接続
され、第1の平行部と接地導体板の間にこれらと平行に
位置され第1の平行部より短い第2平行部と、この第2
平行部の他端と接地導体板を接続する導体と、第1の垂
直部の給電点付近に接続されたインピーダンス補償用の
板状導体素子と、を備え、第1の放射素子の一対の線状
導体を結ぶ線と第2の放射素子の第1、2平行部及び第
1、2の水平部で形成される四角形の開口部が平行にな
るように、第1及び第2の放射素子を所定間隔を隔てて
併設したことを特徴とする。
このように、第3発明は、第1発明に係る放射素子と
他の放射素子(特に第2の発明に係る放射素子)を共通
の接地導体板上においた複合アンテナである。
そして、第2の放射素子は、第1の放射素子における
2つのポスト結ぶ線とほぼ平行な方向に配置されてい
る。従って、第1の放射素子から放射される磁界は第2
の放射素子であるループの断面を交差することがない。
そこで、第1の放射素子と第2の放射素子からなる第
1、第2ののアンテナ素子間の結合を十分小さくするこ
とができ、良好なダイバシティ受信を行うことができ
る。
なお、第1の放射素子から構成されるアンテナ素子は
上述のように送受信の両帯域を含む十分広き帯域特性を
持っていることから、この第1のアンテナ素子を送信及
び受信に切り替えられるようにし、第2のアンテナ素子
を受信専用とするのが好適である。
[発明の効果] 以上説明したように、第1発明に係る車載アンテナに
よれば、放射素子のテーブルの両端を接地導体板に一対
のポストで接続すると共に、テーブルの中央部に垂直導
体板より線上に給電するため、小型、低姿勢構造にも拘
らず、広帯域化、無指向性化が図られるとともに、イン
ピーダンス整合を取ることができる。
また、第2発明によれば、放射素子を折り曲げたルー
プ状のとしているため、小型にもかかわらず、十分な周
波数帯域において送受信を行うことができる。また、板
状の導体素子によりアンテナにキャパシタンスを付加す
ることができる、アンテナの誘導成分を打ち消し、イン
ピーダンス整合を取ることができる。
このように第1、2発明によれば、小型にもかかわら
ず、十分な送受信特性をえることができる。
更に、第3発明によれば、素子間結合量を非常に小さ
くでき、小型にもかかわらず十分な特性を有するダイバ
シティアンテナを得ることができ、更に好適な送受信を
行うことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明す
る。
第1実施例 第1図は本発明の第1実施例を示す外観斜視図であ
り、第2図はその正面及び平面図である。
接地導体板20の上方に所定距離離れて放射素子22が配
置されている。そして、この放射素子22には同軸給電線
24の内導体24aが接続され、接地導体板20には、同軸給
電線24の外導体24bが接続されている。
ここで、放射素子22は接地導体板20に対し垂直方向を
向く垂直給電平板26と、これに垂直に接続され接地導体
板20と平行に配置される長方形状の平行平板(テーブ
ル)28と、このテーブル28の両側端と接地導体板20を接
続する線状導体部(ポスト)30からなっている。なお、
このポスト30は、線(棒)状のものだけでなく、幅の狭
い板状の導体板を用いてもよい。
また、同軸給電線24の内導体24aは垂直給電平板26の
下端26aの中央部において接続され、垂直給電平板26の
上端26bが、テーブル28の中央部に線状に接続されてい
る。
このように同軸給電線24の内導体24aを板状の垂直給
電平板26を介しテーブル28に接続すると、テーブル28に
対する給電は線状となり、直接一点に対し給電するのに
対し、アンテナのQ(共振の強さを表す値)を小さくす
ることができる。従って、放射素子22のインピーダンス
を同軸給電線24のインピーダンス(一般に50Ω程度)に
整合させることが容易となり、好適な給電を行うことが
できる。
また、この垂直給電平板26は、接地導体板20との間の
キャパシタンス成分により、放射素子22、30のリアクタ
ンス成分を打ち消す働きもある。
放射素子30のリアクタンス成分は、放射素子22のテー
ブル28が接地導体板20に近づく程小さくなる。このた
め、テーブル28が接地導体板20に近づいた場合には、垂
直給電素子部22aは小さくてもよいこととなる。
そこで、このような場合には、垂直給電素子部26の下
端26aの長さW1を上端26bの長さW2に対し小さくすると良
い。これは、水平導体板部22との接続点の長さはインピ
ーダンスとは、直接の関係はなく、これを短くする必要
はないからである。
そして、このような構成を有するアンテナはテーブル
28の接地導体板20からの高さHとテーブル28の長さL1,L
の和である 2H+L1/2+L2 が約0.5波長分の長さとなる周波数で共振する。
これは、第2図の平面図で示すように、給電点から見
た電流が図における矢印のように流れるからである。
なお、ここにおいて、テーブル28の両辺をL1≧L2とす
ると共に、ポスト26の線径を約0.02波長以下とする。こ
れは、この条件が守られない場合、共振帯域幅が狭くな
り、極端な場合には整合がとれなくなるからである。
この例において、垂直給電平板26は同軸給電線24との
インピーダンス整合用の素子と考えることができ、接地
導体板20からテーブル28の高さHが0.15波長程度の場合
は、この垂直給電平板26の上端部長さW1及び下端部長さ
W2を高さhにほぼ等しくしたときに良好な整合がとれ
る。また、垂直給電平板26の下端26aと接地導体板の間
隙tを調整することにより、容量成分の値を調整するこ
ともできる。
次に、このアンテナにおける送受信の中心周波数をf0
(波長λ)とした場合のアンテナの各部の大きさにつ
いて説明する。
本実施例のアンテナの高さH、テーブル28の大きさ
L1,L2、垂直給電平板26の上端26b長さW1、下端26a長さW
2、垂直給電平板26の下端と接地導体板20との間隙t、
ポスト26の直径D0は伝搬波長λに対し、次のようもの
とするのが好適である。
H=0.12λ 2H+L1/2+L2=0.525λ (L1=0.21λ、L2=0.18λ) W1=W2=0.105λ t=0.003λ D0=0.0165λ そして、このような条件で製作した本発明のアンテナ
の電圧定在波比VSWRを第3図に示す。
アンテナの利用可能帯域幅をVSWRが2以下となる範囲
とすると、本実施例のアンテナは20%以上の比帯域幅を
有している。この20%の比帯域幅は、移動体通信用のア
ンテナとして必要な約8%を十分越える良好な特性であ
る。
また、第4図に本実施例のアンテナの水平面における
指向性パターンを示す。図より、本実施例のアンテナに
おいては全方向に電波が放射する無指向性の特性を有し
ており、移動体通信用として好適なことが理解される。
第2実施例 第5図に第2実施例の外観斜視図を示す。
この第2実施例のアンテナにおいては、接地導体板40
の上方に放射素子42が配置されている。そして、同軸給
電線44の内導体44aは放射素子42に接続され、外導体44b
は接地導体板30に接続されている。
そして、放射素子42は、同軸給電線44の内導体44aに
接続される給電ピン45、ストリップ(以下)状導体46、
このストリップ状導体46の先端と接地導体板40を接続す
る線状導体(ポスト)48及びインピーダンス補償用の板
状導体素子50からなっている。また、ここで、ストリッ
プ状導体46は第1の垂直部46a、第1の平行部46b、第2
の垂直部46c、第2の平行部46dからなっている。
なお、本実施例においては、給電ピン45,ポスト48を
線状体としたが、全て板状体で構成しても良い。
また、この例においては、インピーダンス補償用の板
状導体素子50はストリップ状導体46の第1の垂直部46a
の下端に水平に接続されている。このインピーダンス補
償用の板状導体素子50の取付位置は、接地導体板40の上
方、約0.01波長〜0.05波長程度の範囲に取り付けると同
軸給電線44とのインピーダンス整合を取ることができ
る。
特に、インピーダンス補償用の板状導体素子50によっ
てキャパシタンスを付加すると共に、ポスト48を線状体
とすることにより、ループ状のアンテナのリアクタンス
成分を調整することができる。このため、アンテナのリ
アクタンス成分をキャパシタンス成分で打ち消すことが
容易であり、アンテナの整合を取ることが容易となる。
そして、このような放射素子42において、4つの部分
46a、46b、46c、46dから形成されるストリップ状導体46
の形状は、全体として四角形状とされる。なお、それぞ
れの辺の長さa1,a2,a3,a4に関しては、次のような条件
を満足する寸法とする必要がある。
a1≧0.4H 0.8a2>a4 ここで、Hはストリップ状導体46の第1の水平部46b
の接地導体板40からの高さである。
次に、周波数f0(波長λ)を中心周波数として設計
した本実施例のアンテナの寸法について説明する。
ストリップ状導体46の幅W、高さH、各辺の長さa1,a
2,a3,a4は波長λに対し次のように設定することが好
適である。
W=0.2λ0,H=0.09λ0, a1=0.06λ0,a2=0.24λ0, a3=0.05λ0,a4=0.16λ このような条件において製作された本発明のアンテナ
の電圧定在波比VSWRを第6図に示す。この図より、本実
施例においてVSWRが2以下となる比帯域幅として、10%
以上の値得られている。このため、移動体通信に十分良
好な特性を持っていることが理解される。
第7図は本実施例のアンテナの水平面の指向パターン
を示しており、実施例1のアンテナに比べるとやや歪ん
だパターンとはなっているが、本実施例のアンテナが移
動体通信用としては十分な特性を有していることが理解
される。
第3実施例 第8図に第3実施例の外観斜視図を示す。
本実施例のアンテナは、第1実施例の放射素子60と第
2実施例の放射素子62を並列して配置した複合アンテナ
である。
そして、本実施例では、第1実施例のアンテナ60が広
帯域であり、水平面での指向性がより無指向性に近いこ
とからこのアンテナ60に送受信手段と接続される同軸給
電線64を接続しこれを送受信共用のアンテナとして用
い、第2実施例のアンテナ62を受信手段にのみ接続され
る同軸給電線66に接続して受信専用として用いて、ダイ
バシティ受信を可能としている。
そして、本実施例においては、第1と第2の放射素子
60,62を互いに隣接して配置しているが、その際におけ
る第1の放射素子60と第2の放射素子62の間隔を約0.4
λ以上としている。これは、このような間隔を維持す
ることによって、十分なダイバシティ効果が得られるか
らである。
ここで、このような複合アンテナにおいては、ダイバ
シティ効果を高めるために2つの放射素子60,62からな
るアンテナ素子の相互結合をできる限り小さくする必要
がある。
そして、第2の放射素子60は第1の放射素子62の2本
の接地用線状導体(ポスト)68からほぼ等しい距離とな
る位置に配置してある。すなわち、この2つのポスト68
を結ぶ線と第2の放射素子62の長手方向が平行となるよ
うにしてある。
このような配置をすることにより第1の放射素子60に
流れる電流によって生成される磁界が第2の放射素子62
のループ内(ループ状の放射素子62の内部)を通過する
ことがなく、第1の放射素子60と第2の放射素子62の結
合を小さくすることができる。
第9図に2つの放射素子60,62の給電点間距離を0.375
波長とした本実施例の結合の大きさを示す。図より、結
合量として、−16dB以下の良好な値が得られていること
が理解される。
その他の構成 本発明のアンテナは、通常の場合は車室内のリアトレ
イ上に載置することが好適である。この場合、アンテナ
全体をプラスチック等の誘導体のケースで覆うとよい。
また、本発明のアンテナは、放射素子がポスト、給電
ピン等により接地導体板に固定されているため、他に補
強等を必要としない場合が多いが、適宜プラスチック材
料等により補強しても良い。
なお、放射素子と接地導体板との間に所定の誘電率の
誘電体を配置することにより、共振周波数を調整するこ
ともできる。
更に、接地導体板として、車体そのものを用いること
もできる。
また、ダイバシティ受信を行うために第1実施例の放
射素子を2つ採用しても、第2実施例の放射素子を2つ
採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る車載アンテナの第1実施例の構成
を示す外観斜視図、 第2図は同実施例の構成を示す平面図及び正面図、 第3図は、同実施例におけるVSWR周波数特性を示す特性
図、 第4図は同実施例における水平面内の指向性を示す特性
図、 第5図は第2実施例の構成を示す外観斜視図、 第6図は同実施例におけるVSWR周波数特性を示す特性
図、 第7図は同実施例における水平面内の指向性を示す特性
図、 第8図は第3実施例の構成を示す外観斜視図、 第9図は同実施例における素子間結合量を示す特性図、 第10図は逆Fアンテナの構成を示す外観斜視図、 第11図はループアンテナの構成を示す外観斜視図、 第12図はテーブル形アンテナの構成を示す外観斜視図、 第13図はポストの数を2とした場合のテーブル形アンテ
ナの構成を示す外観斜視図である。 20,40……接地導体板 22,42……放射素子 24,44……同軸給電線 26……垂直給電平板 28……テーブル(平行平板) 30……ポスト(線状導体) 46……ストリップ状導体 46a……第1の垂直部 46b……第1の平行部 46c……第2の垂直部 46d……第2の平行部 48……ポスト 50……板状導体 60……第1の放射素子 62……第2の放射素子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−308604(JP,A) 特開 昭63−9206(JP,A) 特開 昭59−97204(JP,A) 特開 昭63−222504(JP,A) 特開 昭59−200503(JP,A) 特開 昭53−57539(JP,A) 昭和63年電子情報通信学会春季全国大 会 B−47 昭和57年電子通信学会総合全国大会 648 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01Q 13/08 H01Q 9/40 - 9/42 H04B 7/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接地導体板と、この接地導体板上に所定間
    隔隔てて配置された放射素子を有する車載アンテナであ
    って、 前記放射素子は、 接地導体板上に所定間隔隔てて面垂直に配置され、下端
    の中央部に給電される垂直給電平板と、 この垂直給電平板の上端に面垂直に接続され、接地導体
    板と平行に配置される長方形状の平行平板と、 この平行平板の両端であって、垂直給電平板と平行な端
    部の中央部に対し、一端がそれぞれ接続され、他端が接
    地導体板に接続された一対の線状あるいは幅の狭い板状
    の導体と、 を備えてなることを特徴とする車載アンテナ。
  2. 【請求項2】接地導体板と、この接地導体板上に所定間
    隔隔てて配置された放射素子を有する車載アンテナであ
    って、 前記放射素子は、 接地導体板上に所定間隔隔てて面垂直に配置され、下端
    の中央部に給電される第1の垂直部と、 この第1の垂直部の上端に接続され、接地導体板と平行
    方向に伸びる平板状の第1の平行部と、 この第1の平行部の他端に接続され、接地導体板に向け
    て延びる第2の垂直部と、 この第2の垂直部の他端に接続され、第1の平行部と接
    地導体板の間にこれらと平行に位置され第1の平行部よ
    り短い第2平行部と、 この第2の平行部の他端と接地導体板を接続する導体
    と、 第1の垂直部の給電点付近に接続されたインピーダンス
    補償用の板状導体素子と、 を備えてなることを特徴とする車載アンテナ。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の車載アンテナにおいて、 前記接地導体板上に他の放射素子(第2の放射素子とい
    う)をさらに設け、前記放射素子(第1の放射素子とい
    う)をダイバーシティアンテナの1つとして使用するこ
    とを特徴とする車載アンテナ。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の車載アンテナにおいて、 前記第2の放射素子は、 接地導体板上に所定間隔隔てて面垂直に配置され、下端
    の中央部に給電される第1の垂直部と、 この第1の垂直部の上端に接続され、接地導体板と平行
    方向に伸びる平板状の第1平行部と、 この第1平行部の他端に接続され、接地導体板に向けて
    延びる第2の垂直部と、 この第2の垂直部の他端に接続され、第1の平行部と接
    地導体板の間にこれらと平行に位置され第1の平行部よ
    り短い第2平行部と、 この第2平行部の他端と接地導体板を接続する導体と、 第1の垂直部の給電点付近に接続されたインピーダンス
    補償用の板状導体素子と、 を備え、 第1の放射素子の一対の線状導体を結ぶ線と第2の放射
    素子の第1、2平行部及び第1、2の水平部で形成され
    る四角形の開口部が平行になるように、第1及び第2の
    放射素子を所定間隔を隔てて併設したことを特徴とする
    車載アンテナ。
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