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JP2865302B2 - 2―ピラノン誘導体及びその製造法並びにそれを含む抗菌剤 - Google Patents

2―ピラノン誘導体及びその製造法並びにそれを含む抗菌剤

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JP2865302B2
JP2865302B2 JP1026657A JP2665789A JP2865302B2 JP 2865302 B2 JP2865302 B2 JP 2865302B2 JP 1026657 A JP1026657 A JP 1026657A JP 2665789 A JP2665789 A JP 2665789A JP 2865302 B2 JP2865302 B2 JP 2865302B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規2−ピラノン誘導体及びその製造法並
びにそれを含む抗菌剤に関するものである。本発明の新
規2−ピラノン誘導体は、特に植物病原性の糸状菌類に
対して極めて低濃度で増殖抑制作用を示すことから農園
芸用抗菌剤として有用である。
〔従来の技術〕
ピラノン誘導体抗菌性物質として、米国特許No.4,57
8,383(ヨーロッパ特許出願公開No.0 087 021)、及び
ヨーロッパ特許出願公開No.0 128 651にはピラノン環の
5位(本発明の化合物のエチル基に相当する部分)が水
素又はヒドロキシル基であり、そしてピラノン環から最
遠位(本発明の化合物のシクロヘキシル環に相当する部
分)が1−プロペニル又は3−ヒドロキシ−1−プロペ
ニルである化合物が開示されている。しかしながら、こ
れらの化合物は、ピラノン環の5位にエチル基を有しそ
してピラノン環に対して最遠位にシクロヘキシル環構造
を有する本発明の化合物とは構造が大きく異り、前記文
献にはストレプトマイセス属微生物が本発明の化合物を
生産することは示唆されていない。また、特開昭60−25
2491にはピラノン環の代りにシクロヘキセノン構造を有
する化合物が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、低温、多湿条件で多発しやすく、キュウ
リ、トマト、ナス、イチゴ、レタス、ウド、タマネギな
どに対して多犯性の植物病原菌である灰色かび病菌の防
除のために有用であり、作物に対して害を及ぼさず、低
濃度での茎葉処理で有効な新規な殺菌剤を提供しようと
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、自然界より灰色かび病菌に対し
て増殖抑制効果を示す生理活性物質を産生する微生物を
見い出すべく鋭意探索した結果、沖縄県の土壌より分離
したストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する放
線菌(SAM−0654と命名した)の培養液中に皮膚糸状菌
や植物病原糸状菌などの糸状菌類に対して極めて低濃度
で増殖抑制効果を示す物質が産生されることを見い出
し、その活性成分の分離・精製並びに構造決定を行うと
共に、それらが灰色かび病に対して強い発病抑制作用を
示すことを認め本発明を完成した。
従って、本発明は次の一般式(I): (Rはn−ブチリルオキシ基、2−メチルブチリルオキ
シ基、6−メチルヘプタノイルオキシ基又はn−オクタ
ノイルオキシ基を示す)で表わされる2−ピラノン誘導
体又はその塩、ストレプトマイセス(Streptomyces)属
に属し、前記一般式(I)の2−ピラノン誘導体生産能
を有する放線菌を培養し、培養物から該化合物を採取す
ることを特徴とする化合物の製造法、並びに該化合物を
有効成分として含む抗菌剤を提供するものである。
〔具体的な説明〕
本発明に使用する微生物としては、前記式(I)によ
り示される本発明の化合物を生産することができるスト
レプトマイセスに属する微生物であれば、いずれも使用
することができる。
この様な微生物は、土壌等の微生物分離源から常法に
従って放線菌を分離し、次にこれを灰色から病菌に対す
る耐菌性について試験して選択することにより得られ
る。この様にして得られた本発明の生産菌ストレプトマ
イセス・プラテンシス(Streptomyces platensis)SAM
−0654株は微工研条寄第1668号(FERM BP−1668)とし
て工業技術院微生物工業技術研究所に寄託されている。
この微生物は、放線菌の保存のための常法に従って保存
することができる。
この微生物SAM−0654株は次の菌学的性質を有する。
1.形態的性状 気中菌糸は単純分枝を示し、その先端に10〜50個ある
いはそれ以上の胞子からなる、螺旋状の胞子連鎖を形成
する。胞子は半球体(crescent)で、長さ0.6〜1.0μ
m、幅0.3〜0.4μm。胞子の表面は平滑である。
2.各種培地上での培養性状 各種培地上での培養性状は第1表に示す通りである。
観察は28℃、21日間培養後行なった。
3.生理的性質 (i)生育温度範囲 20〜37℃ (ii)ゼラチンの液化 陰性 (iii)スターチの加水分解 陽性 (iv)脱脂乳の凝固(37℃) 陰性 (v)脱脂乳のペプトン化(37℃) 陰性 (vi)メラニン様色素の生成 トリプトン・イースト寒天培地 陰性 チロシン寒天培地 陰性 ペプトン・イースト・鉄寒天培地 陰性 (vii)硝酸塩の還元 陰性 (viii)炭素源の利用性 L−アラビノース − L−ラムノース − D キシロース ± ラフィノース + D グルコース D−マンニトール D フラクトース + ラクトース − シュクロース サリシン − イノシトール セルロース − 4.化学分類学的性質 (i)2,6−ジアミノピメリン 全菌体にエルエル−2,6−ジアミノピメリン酸を認め
る。
(ii)キノン系 MK9(H6)とMK9(H8)を主成分として有する。
以上の菌学的性質から本発明の菌株SAM−0654は明ら
かにストレプトマイセス(Streptomyces)属に属する放
線菌と考えられる。上記の性状をもとに本菌株と近縁の
既知菌種を検索するとストレプトマイセス・プラテンシ
ス(Streptomyces platensis)〔インターナショナル
・ジャーナル・オブ・システマティック・バクテリオロ
ジー(International Journal of Systematic Bacterio
logy)第18巻、360頁、1968年〕が最も近縁の菌種とし
て挙げられる。
そこで、SAM−0654株とストレプトマイセス・プラテ
ンシスの基準菌株Streptomyces platensis JCM 4662と
の比較・検討を行なった。その成績の大要を第2表に示
す。
第2表にみられるごとく、SAM−0654株はストレプト
マイセス・プラテンシスと極めて近い性状を示してい
る。ストレプトマイセス・プラテンシスとの相異点は基
生菌糸と可溶性色素の色調がストレプトマイセス・プラ
テンシスでは赤色系統であるのに対して、SAM−0654株
は黄色系統であるという点である。しかしながら、本発
明者らは、このような相異は本発明の菌株SAM−0654株
をストレプトマイセス・プラテンシスと別種とするには
十分でないと判断し、SAM−0654株をストレプトマイセ
ス・プラテンシスSAM−0654と同定した。
本発明化合物の製造に際し、前記放線菌の培養に使用
される培地は、液状でも固状でもよいが、通常は液体培
地による振盪培養または通気撹拌培養が便利である。培
地は本発明物質生産菌が生育して培地中に本発明物質を
蓄積するものであればどのようなものでもよい。即ち、
炭素源としては、例えばグルコース、ラクトース、グリ
セリン、デンプン、シュクロース、デキストリン、糖
蜜、有機類などが、また窒素源としては、例えばペプト
ン、カザミノ酸などの蛋白質加水分解物、肉エキス、酵
母エキス、大豆粕、コーンスティープリカー、アミノ酸
類、アンモニウム塩、硝酸塩その他の各種有機あるいは
無機窒素化合物が用いられる。無機塩としては各種燐酸
塩、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムを添加してもよ
く、また菌の生育を促進する目的でビタミン類、核酸関
連化合物などを添加してもよい。なお、シリコン、ポリ
プロピレングリコール誘導体、大豆油などの消泡剤を培
地に添加することが本発明物質の蓄積量を増大させるの
に効果的な場合もある。
培養にあたっては、いきなり本培養をするよりは予め
小規模な前培養と行なって得られる培養物を培地に接種
するのが望ましい。培養温度、培養期間、培養の液性な
どの条件は、本発明物質の蓄積量が最大となるように適
当に選択、調節されるが、多くの場合、好気的条件下に
25℃〜35℃、2〜3日の培養でよく、また培地の液性は
pH5.5〜7.2に保つのがよい。
このように培養することにより、培養物中に本発明物
質が生成蓄積される。液体培地を用いて培養した場合
は、主としてその液状部分に目的物が蓄積されるので、
培養物を一旦濾過あるいは遠心分離して菌体を除去した
後の濾液あるいは上清液からこれを分離するのが好まし
いが、必要に応じて菌体を除去することなく培養液から
直接目的物を分離することもできる。該発明物質を採取
するためにはアスペルギルス・オリゼー(黒麹菌)また
はボトリチス・シネレア(灰色かび病菌)を被検菌とす
るペーパーディスク法もしくは実施例に述べるキュウリ
幼苗(子葉)試験法による生物検定により定量される。
培養物からの目的物の分離、精製には、本発明物質の
化学的特性に基づく種々の手段が採用される。すなわ
ち、1−ブタノールなどの水とは任意に混合せず、しか
も本発明物質を溶解しうる有機溶媒による抽出、メタノ
ール、エタノールなどの極性の大きい溶媒への溶解、ヘ
キサンなどで処理することによる不純物の除去、セファ
デックス類によるゲル濾過、イオン交換樹脂、イオン交
換セファデックスなど各種イオン交換体によるイオン交
換クロマトグラフィー、活性炭、シリカゲル、アンバー
ライト XAD−1,−2などの吸着剤を用いる吸着クロマト
グラフィーなどが有効に用いられ、これら手段を適当に
組み合わせて使用することにより、分離・精製すること
ができる。特に好ましい吸着剤としては、ダイヤイオン
PH−20(三菱化成工業社製)、セパビーズFP−DA13(三
菱化成工業社製)、YMC−C18(山村化学研究所社製)の
組合せが挙げられる。尚、本生産菌培養液中には活性成
分として10数個の類縁体が含まれているので、各活性成
分の分離・精製には高速液体クロマトグラフィーが最も
効果的に利用される。
本発明に係わる培養物をダイヤイオンHP−20及びセパ
ビーズFP−DA13で処理し、得られる粗精製物について、
カラムにYMC−C18(50mm I.D×300mm、山村化学研究所
社製)、溶媒として0.1%ギ酸を含む40→60%アセトニ
トリル(32ml/分)を用い、波長232nmの吸光度計により
検出したクロマトグラムは第1図に示す通りである。各
ピークを分取・精製し、それぞれの構造決定を行なった
結果、下記一般式(I): で表わされる化合物において、 ピークAは、Rが水素原子である化合物(I−a)の
ピーク、 ピークBは、Rがn−ブチリルオキシ基である化合物
(I−b)及びRがイソブチリルオキシ基である化合物
(I−c)の重複ピーク、 ピークCは、Rがイソバレリルオキシ基である化合物
(I−d)及びRが2−メチルブチリルオキシ基である
化合物(I−e)の重複ピーク、 ピークEは、Rがシクロヘキサンカルボニルオキシ基
である化合物(I−f)のピーク、 ピークFは、Rが4−メチルヘキタノイルオキシ基で
ある化合物(I−g)のピーク、 ピークHは、Rが6−メチルヘプタノイルオキシ基で
ある化合物(I−h)のピーク、 ピークIは、Rがオクタノイルオキシ基である化合物
(I−i)を主成分としてRがC8H15COO−基である化合
物(I−j)との重複ピークと決定された。
また、上記化合物以外に微量成分として、Rが例えば
プロピオニルオキシ、バレリルオキシ基、4−メチルバ
レリルオキシ基等である化合物の存在がNMRスペクトル
及びMASSスペクトルの測定により推測できた。
上記本発明の化合物は、いずれも灰色かび病に対して
低濃度で発病抑制作用を示すものであった。
本発明の化合物の抗菌剤としての使用に際しては、担
体および必要に応じて他の補助剤と混合して、農園芸用
抗菌剤として通常用いられる製剤形態、例えば、粉剤、
顆粒剤のごとき固形剤、溶液、乳剤、懸濁剤等の液剤な
どの形態に調製して使用される。適当な液体担体として
は、例えば水、エタノール、エチレングリコール等のア
ルコール類、アセトン等のケトン類、ジオキサン、セロ
ソルブ等のエーテル類、ケロセン、灯油等の脂肪族炭化
水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、そ
のピリジン等の有機塩基類、クロロホルム、四塩化炭素
等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、脂肪酸グリセ
リンエステル等のエステル類、アセトニトリル等のニト
リル類及びジメチルホルムアミドやジメチルスルホキシ
ドなどが挙げられる。
また、適当な固体担体としては、例えば植物性粉末
(例えば、澱粉、小麦粉など)、鉱物性粉末(例えば、
カオリン、ベントナイト、リン酸カルシウム、クレー
類、タルク類、シリカ類など)などを挙げることがで
き、これらは1種単独で、または2種以上を混合して使
用することができる。
また、乳化剤、展着剤、浸透剤、分散剤などとして、
石鹸類、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルスル
ホン酸、アルキルアリールスルホン酸、第四級アンモニ
ウム塩、オキシアルキルアミン、脂肪酸エステル、ポリ
アルキレンオキシド系、アンヒドロソルビトール系など
の界面活性剤が広く使用され、一般に製剤中に0.2%〜1
0%(%は重量%、以下同じ)程度含有させるのが好ま
しい。また、必要に応じ他種の殺菌剤、殺虫剤、殺線中
剤、除草剤、植物成長調節剤、植物栄養剤、肥料、土壌
改良剤などを適宜混合してもよい。
本発明の抗菌剤は上記の2−ピラノン誘導体(I)、
担体、補助成分などから公知の方法またはそれに準ずる
方法により製造することができる。
本発明における防除薬剤中の化合物の含有割合(重量
%)は、液剤では5〜90%程度が、また固形剤では0.1
〜50%程度が適当である。なお、液剤では、使用に際
し、更に水などで適宜希釈(例えば50〜5000倍)して散
布するのがよい。
本発明化合物(I)の使用量あるいは他種の薬剤との
混合の組合せおよびこれらの配合比などは対象植物の成
育段階、成育状況、病原菌の種類、発病の状態、薬剤の
施用時期あるいは施用方法などの諸条件によって異なる
が、一般に化合物(I)が10アール当り10〜300g程度と
なるように調製すればよい。また、使用濃度としては、
化合物(I)が10〜1000ppmの範囲となるようにすれば
よく、また、使用方法としては、作物に散布、散粉、灌
注あるいは種子粉衣してもよく、作物に安全かつ有効に
適用されるならば、どのような使用量、使用濃度あるい
は使用方法で適用された場合にも本発明の何らの制限を
加えるものではない。
以下、実施例及び試験例により本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1.化合物の製造 ブドウ糖(90g)、ペプトン(300g)、とうもろこし
でんぷん(600g)、酵母エキス(60g)、乾燥酵母菌体
(90g)、および燐酸二カリウム(30g)を含む合成培地
30(pH7.0)にSAM−0654株の純粋培養物を接種し、小
型培養機で28℃、通気量30/分、400回転/分で40時
間通気撹拌培養した。
培養物を遠心分離し、上清27をダイヤイオンHP−20
(三菱化成工業社製)のカラム(14cm×33cm)に吸着さ
せた。このカラムを水30、続いて50%メタノール36
で洗浄した後、メタノール18で溶離して抗アスペルギ
ルス(ボトリチス)活性画分を溶出させた。溶出物を減
圧下で濃縮し、不溶物を遠心分離して除去した後、濃縮
液400mlをメタノールで洗浄したセパビーズ FP−DA13
(三菱化成工業社製)のカラム(5.6cm×33cm)に負荷
し、メタノールで溶出した。溶出体積3000ml〜6600mlに
抗菌活性が認められ、この画分を減圧下で濃縮後、水を
加えて凍結乾燥し、乾燥標品800mgを得た。乾燥標品100
mgをメタノールに溶解して高速液体クロマトグラフ用充
填カラム(YMC C18カラム、50mm I.D×300mm、山村化学
研究所社製)に負荷した。溶出は、流速32ml/min、232n
mの吸収で検知した。溶媒は最初0.1%ギ酸を含む40%ア
セトニトリルで8分間、その後60分間でアセトニトリル
の濃度を40%から60%に直線的に移行した後、60%アセ
トニトリルで10分間保った。その際のクロマトグラムは
第1図に示した通りで、溶出液を25.6ml(0.8分)ずつ
分取、同操作を8回くり返した結果、 ピークAを含む画分31〜33より前記化合物I−a(13
mg)が、 ピークBを含む画分35〜37より化合物I−bとI−c
との混合物(50mg,I−b:I−c=1:2)が、 ピークCを含む画分44〜47より化合物I−dとI−e
との混合物(120mg,I−d:I−e=3:2)が、 ピークEを含む画分60〜63より化合物I−f(119m
g)が、 ピークFを含む画分67〜69より化合物I−g(35mg)
が単離でき、又ピークH及びIを含む画分81〜87より化
合物I−h,I−i及びI−jの混合物(84mg,I−h:I−i:
I−j=3:2:1)が得られた。
尚、混合物I−b及びI−c、I−d及びI−e、並
びにI−h、I−i及びI−jは再度同条件で高速液体
クロマトグラフィーに付し分画することによりそれぞれ
化合物I−b及びI−c、I−d及びI−e、並びにI
−h,I−i及びI−jに分離することができた。
得られた化合物のI−a〜I−jはいずれも、白色粉
末で、メタノール中での紫外極大吸収は232nm、ニンヒ
ドリン反応、リドン・スミス反応、ヨード反応、アニス
アルデヒド硫酸反応及びリンモリブデン酸・過塩素酸反
応に陽性で、BTB及びp−アニシジン反応に陰性であっ
た。尚、I−jについては微量であったのでその構造を
決定するのに至らなかった。それらの構造及び物理化学
的性状を第3表に示す。なお、この表に示す化合物の
内、化合物I−b,I−e,I−h及びI−iは実施例であ
り、他の化合物は参考例である。
試験例 灰色かび病に対する発病抑制作用 以下の測定方法により、化合物I−a,I−c(及びI
−b),I−d(及びI−e),I−f,I−g,I−h、並びに
I−iの灰色かびに対する発病抑制作用を検討した。播
種7日目のキュウリの子葉に本発明物質の所定濃度の薬
液を脱脂綿で塗布した。1日間放置後塗布した子葉に径
5mmの灰色かび病菌(Botrytis cinerea)含菌寒天円盤
を乗せた。湿室に20℃、3日間保ち、供試薬剤の発病抑
制効果を調べた。その結果を第4表に示す。第4表にお
けるBotrytis cinerea RR−4はナスより分離された灰
色かび病菌の薬剤耐性(多剤耐性)株、Botrytis cine
rea S−9はミカン花腐病花弁より分離された灰色かび
病菌の薬剤感受性株をさす。なお、本表の発表抑制効果
は(+:病斑なし、±:径10mm未満の病斑を形成、−:
径10mm以上の病斑を形成)とした。
【図面の簡単な説明】
第1図は、発酵物の粗精製物について、高速液体クロマ
トブラフィーにより成分を分離した場合の溶出の状態を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 典英 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 久住 高章 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 細野 秀和 東京都港区赤坂1丁目2番3号 サント リー株式会社研究企画部内 (56)参考文献 特開 平2−186(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 17/00 - 17/18 C07D 309/32 A01N 57/16 CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、Rはn−ブチリルオキシ基、2−メチルブチリ
    ルオキシ基、6−メチルヘプタノイルオキシ基又はn−
    オクタノイルオキシ基を示す) で表される2−ピラノン誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】ストレプトマイセス(Streptomyces)属に
    属し、一般式(I)の2−ピラノン誘導体生産能を有す
    る放線菌を培養し、培養物から該化合物を採取すること
    を特徴とする請求項1記載の化合物の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の化合物を有効成分として含
    む抗菌剤。
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