JP2842696B2 - 電子血圧計 - Google Patents
電子血圧計Info
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- JP2842696B2 JP2842696B2 JP3023065A JP2306591A JP2842696B2 JP 2842696 B2 JP2842696 B2 JP 2842696B2 JP 3023065 A JP3023065 A JP 3023065A JP 2306591 A JP2306591 A JP 2306591A JP 2842696 B2 JP2842696 B2 JP 2842696B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子血圧計に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】オシロメトリック式電子血圧計は、カフ
圧上に重畳した脈波を捕捉し、この振幅変化を基に血圧
を算出するものである。この振幅変化は、図5に示すよ
うに、カフ圧が収縮期圧(最高血圧)に対して充分に高
い時には小さく、その後カフを減圧するに従って増大
し、カフ圧が拡張期圧(最低血圧)と等しくなる直前
(ほぼカフ圧=平均血圧とされる)で最大となる。つま
り、脈波極大点・P点となる。その後、減少していく。
この振幅変化を基に血圧を算出している。この振幅変化
を基に血圧を算出するオシロメトリック法では、このよ
うな振幅変化のパターン(包絡線)全体が必要となる。
例えば、ある手法によれば、収縮期圧(最高血圧)・拡
張期圧(最低血圧)は、脈波振幅が極大点(P点)よ
り、それぞれ高圧・低圧側で極大値のある比率と等しく
なる点(S点・D点)として求められる。つまり、包絡
線上のS点、P点、D点の3点全てが捕捉できないと血
圧を算出できない。この3点すべてを捕捉するというこ
とは、言い換えれば測定動作に入るまでに予めS点以上
の加圧を行っておく必要があることとなる。仮に、S点
以上の加圧が達成されていないとすると、血圧測定動作
において、P点検出時点でS点不在が判明し、収縮期圧
(最高血圧)が算出できず測定失敗となる。従って、使
用者はより高い設定において加圧をし直し、再び測定し
なければならない。しかしながら、S点(収縮期圧)は
使用者にとっては未知であり、これを予測して適切に加
圧設定することは、特に血圧変動の著しい高血圧者にお
いて難しい。また、測定が失敗に終わった場合には測定
に長時間かかる。従って、従来は加圧値を必要以上に高
く設定し、被測定者の苦痛を強いていることが少なくな
い。また、上記不具合を解決するために、カフの加圧課
程で脈波信号を検出し、この脈波信号から最大振幅の脈
波を検出し、そのときのカフ圧を記憶し、またカフ圧値
に、所定の値を加えた値までカフを加圧するようにした
ものが、すでに出願されている(特願昭63−8646
5号:特開1−256930号)。
圧上に重畳した脈波を捕捉し、この振幅変化を基に血圧
を算出するものである。この振幅変化は、図5に示すよ
うに、カフ圧が収縮期圧(最高血圧)に対して充分に高
い時には小さく、その後カフを減圧するに従って増大
し、カフ圧が拡張期圧(最低血圧)と等しくなる直前
(ほぼカフ圧=平均血圧とされる)で最大となる。つま
り、脈波極大点・P点となる。その後、減少していく。
この振幅変化を基に血圧を算出している。この振幅変化
を基に血圧を算出するオシロメトリック法では、このよ
うな振幅変化のパターン(包絡線)全体が必要となる。
例えば、ある手法によれば、収縮期圧(最高血圧)・拡
張期圧(最低血圧)は、脈波振幅が極大点(P点)よ
り、それぞれ高圧・低圧側で極大値のある比率と等しく
なる点(S点・D点)として求められる。つまり、包絡
線上のS点、P点、D点の3点全てが捕捉できないと血
圧を算出できない。この3点すべてを捕捉するというこ
とは、言い換えれば測定動作に入るまでに予めS点以上
の加圧を行っておく必要があることとなる。仮に、S点
以上の加圧が達成されていないとすると、血圧測定動作
において、P点検出時点でS点不在が判明し、収縮期圧
(最高血圧)が算出できず測定失敗となる。従って、使
用者はより高い設定において加圧をし直し、再び測定し
なければならない。しかしながら、S点(収縮期圧)は
使用者にとっては未知であり、これを予測して適切に加
圧設定することは、特に血圧変動の著しい高血圧者にお
いて難しい。また、測定が失敗に終わった場合には測定
に長時間かかる。従って、従来は加圧値を必要以上に高
く設定し、被測定者の苦痛を強いていることが少なくな
い。また、上記不具合を解決するために、カフの加圧課
程で脈波信号を検出し、この脈波信号から最大振幅の脈
波を検出し、そのときのカフ圧を記憶し、またカフ圧値
に、所定の値を加えた値までカフを加圧するようにした
ものが、すでに出願されている(特願昭63−8646
5号:特開1−256930号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】脈波振幅の変化は、個
人差が大きく、その脈波振幅列の包絡線パターンが時に
非常に特異な形状を呈する。たとえば頭部が扁平なもの
がその1例である。この場合、平均血圧(通常、最大脈
波振幅に対応するカフ圧)を与える脈波振幅の極大点が
不明確となり、大きな測定誤差を生じる可能性がある。
また脈波振幅が瞬時的あるいは継続的な血圧変動(呼吸
や不整脈などによる)などでがたつきを生じるのはよく
知られるが、その場合、平均血圧を同定するのは殆ど不
可能となる。上記した従来の自動加圧方法では、平均血
圧と最高血圧の関係がほぼ一定であるとの前提に成り立
っている。しかし、平均血圧と最高血圧との関係は個人
間での変動が大きく、広い範囲(10〜100mmH
g)に生じるため、この所定値はかなり大きく取らない
と加圧不足となる頻度が高くなる。この場合、平均的な
最高血圧−平均血圧関係を持つ人に対しては、過剰な加
圧を常時強いていることになる。このように、最高血圧
に対して設定すべき加圧目標値を算出するにおいて、従
来方法には2つの誤差要因−平均血圧の推定精度、
平均血圧から加圧目標を定める上での誤差−が介入す
る。このため、確実な加圧設定が難しいという問題があ
る。
人差が大きく、その脈波振幅列の包絡線パターンが時に
非常に特異な形状を呈する。たとえば頭部が扁平なもの
がその1例である。この場合、平均血圧(通常、最大脈
波振幅に対応するカフ圧)を与える脈波振幅の極大点が
不明確となり、大きな測定誤差を生じる可能性がある。
また脈波振幅が瞬時的あるいは継続的な血圧変動(呼吸
や不整脈などによる)などでがたつきを生じるのはよく
知られるが、その場合、平均血圧を同定するのは殆ど不
可能となる。上記した従来の自動加圧方法では、平均血
圧と最高血圧の関係がほぼ一定であるとの前提に成り立
っている。しかし、平均血圧と最高血圧との関係は個人
間での変動が大きく、広い範囲(10〜100mmH
g)に生じるため、この所定値はかなり大きく取らない
と加圧不足となる頻度が高くなる。この場合、平均的な
最高血圧−平均血圧関係を持つ人に対しては、過剰な加
圧を常時強いていることになる。このように、最高血圧
に対して設定すべき加圧目標値を算出するにおいて、従
来方法には2つの誤差要因−平均血圧の推定精度、
平均血圧から加圧目標を定める上での誤差−が介入す
る。このため、確実な加圧設定が難しいという問題があ
る。
【0004】この発明では、以上のようなオシロメトリ
ック式血圧計の操作性の欠点を解消させ、被測定者の血
圧に応じた適正な加圧を自動的に行い得る電子血圧計を
提供することを目的とする。
ック式血圧計の操作性の欠点を解消させ、被測定者の血
圧に応じた適正な加圧を自動的に行い得る電子血圧計を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】この目的を達成
させるために、この発明の電子血圧計では、次のような
構成としている。電子血圧計は、カフの減圧時に生体か
ら得られる脈波と圧力センサによるカフの圧力値とを利
用して血圧決定を行う電子血圧計において、カフ加圧中
に脈波振幅の最大値を検出してその最大値を基にしきい
値を計算するしきい値算出手段と、このしきい値算出手
段により算出したしきい値と加圧中の脈波振幅とを比較
し、加圧中の脈波振幅がしきい値より小さいか否かを判
断する判断手段と、この判断手段により加圧中の脈波振
幅がしきい値より小さいと判断された時点で、脈波振幅
の直線補完を行い、この直線補完値に対応する前記圧力
値を最高血圧の推定値とする最高血圧推定手段と、この
最高血圧推定手段が推定した推定値に対して前記圧力値
が所定圧分上昇した時点でカフ加圧を停止させる加圧設
定手段とを設けたことを特徴としている。
させるために、この発明の電子血圧計では、次のような
構成としている。電子血圧計は、カフの減圧時に生体か
ら得られる脈波と圧力センサによるカフの圧力値とを利
用して血圧決定を行う電子血圧計において、カフ加圧中
に脈波振幅の最大値を検出してその最大値を基にしきい
値を計算するしきい値算出手段と、このしきい値算出手
段により算出したしきい値と加圧中の脈波振幅とを比較
し、加圧中の脈波振幅がしきい値より小さいか否かを判
断する判断手段と、この判断手段により加圧中の脈波振
幅がしきい値より小さいと判断された時点で、脈波振幅
の直線補完を行い、この直線補完値に対応する前記圧力
値を最高血圧の推定値とする最高血圧推定手段と、この
最高血圧推定手段が推定した推定値に対して前記圧力値
が所定圧分上昇した時点でカフ加圧を停止させる加圧設
定手段とを設けたことを特徴としている。
【0006】このような構成を有する電子血圧計では、
カフ加圧中の脈波信号を捕捉し、脈振幅の変化から収縮
期を推定して、それに応じた適切なカフ圧で加圧を停止
することとしている。従って、自動的にカフの加圧設定
を行うことができ、被測定者にとって過不足のない加圧
が得られ、操作性が向上すると共に、測定の迅速化、測
定時の苦痛の軽減を実現できる。
カフ加圧中の脈波信号を捕捉し、脈振幅の変化から収縮
期を推定して、それに応じた適切なカフ圧で加圧を停止
することとしている。従って、自動的にカフの加圧設定
を行うことができ、被測定者にとって過不足のない加圧
が得られ、操作性が向上すると共に、測定の迅速化、測
定時の苦痛の軽減を実現できる。
【0007】
【実施例】図4は、この発明に係る電子血圧計の具体的
な一実施例を示す回路ブロック図である。
な一実施例を示す回路ブロック図である。
【0008】電子血圧計は、カフ1と、カフ1を加圧す
る加圧ポンプ2、カフ内圧力を減圧する急速排気弁3、
微速排気弁4がそれぞれエアチューブ5を介して接続さ
れ空気系が構成されている。そして、この加圧ポンプ2
及び急速排気弁3は後述するMPU6に電気的に接続さ
れ駆動制御されるようになっている。また、エアチュー
ブ5には圧力センサ7が配備されている。この圧力セン
サ7は、例えばひずみゲージを使用したダイヤフラム変
換器、或いは半導体圧力変換素子等が使用される。圧力
センサ7の出力信号(アナログ量)は、ローパスフィル
タ8を介してA/D変換器9へ送られ、A/D変換器9
でデジタル値に変換される。このローパスフィルタ8
は、加圧途上で脈波を検出するにおいて、カフ圧信号上
に混入する加圧ポンプ2の圧ノイズを除去するこめのも
のである。MPU6は、デジタル値に変換されノイズが
除去された圧力センサ7の出力信号を一定周期で取り込
む。このMPU6は、脈波抽出処理機能(カフ圧データ
から脈波を取り込む機能)、脈波振幅算出機能(脈波の
起点・終点を一拍毎に認識し脈波振幅を算出する機
能)、血圧算出処理機能(得られた複数の脈波振幅、す
なわち包絡線から最高・最低血圧値を算出する機能)を
有する。更に、MPU6はカフ加圧中の最大脈波を基に
しきい値を算出する機能(収縮期圧決定のためのしきい
値、実施例では脈波の最大値Amaxの50%)及び加
圧脈波がしきい値より小さいか否かを判断し、加圧脈波
がしきい値より小さい時点のカフ圧を推定最高血圧と決
定する機能と、この推定最高血圧を基に適切な加圧値を
算出し、カフ圧がそれに等しくなった時点でカフ加圧を
停止させる加圧設定機能とを有している。また、MPU
6は決定した最高血圧・最低血圧値を表示器10に表示
させる機能を有している。
る加圧ポンプ2、カフ内圧力を減圧する急速排気弁3、
微速排気弁4がそれぞれエアチューブ5を介して接続さ
れ空気系が構成されている。そして、この加圧ポンプ2
及び急速排気弁3は後述するMPU6に電気的に接続さ
れ駆動制御されるようになっている。また、エアチュー
ブ5には圧力センサ7が配備されている。この圧力セン
サ7は、例えばひずみゲージを使用したダイヤフラム変
換器、或いは半導体圧力変換素子等が使用される。圧力
センサ7の出力信号(アナログ量)は、ローパスフィル
タ8を介してA/D変換器9へ送られ、A/D変換器9
でデジタル値に変換される。このローパスフィルタ8
は、加圧途上で脈波を検出するにおいて、カフ圧信号上
に混入する加圧ポンプ2の圧ノイズを除去するこめのも
のである。MPU6は、デジタル値に変換されノイズが
除去された圧力センサ7の出力信号を一定周期で取り込
む。このMPU6は、脈波抽出処理機能(カフ圧データ
から脈波を取り込む機能)、脈波振幅算出機能(脈波の
起点・終点を一拍毎に認識し脈波振幅を算出する機
能)、血圧算出処理機能(得られた複数の脈波振幅、す
なわち包絡線から最高・最低血圧値を算出する機能)を
有する。更に、MPU6はカフ加圧中の最大脈波を基に
しきい値を算出する機能(収縮期圧決定のためのしきい
値、実施例では脈波の最大値Amaxの50%)及び加
圧脈波がしきい値より小さいか否かを判断し、加圧脈波
がしきい値より小さい時点のカフ圧を推定最高血圧と決
定する機能と、この推定最高血圧を基に適切な加圧値を
算出し、カフ圧がそれに等しくなった時点でカフ加圧を
停止させる加圧設定機能とを有している。また、MPU
6は決定した最高血圧・最低血圧値を表示器10に表示
させる機能を有している。
【0009】図1は、実施例電子血圧計の具体的な処理
動作を示すフローチャートである。測定に際し、電源ス
イッチ及び加圧スイッチをONすると、カフ1の加圧が
スタートする〔ステップ(以下、STという)1〕。こ
のカフ加圧中に、圧力センサ7の出力信号に基づいて、
脈波を取込み、且つ脈波の起点・終点を一拍毎に認識
し、脈波振幅を算出する。更に、得られた脈波包絡線か
ら最高血圧を推定する。(ST2)。ST3では、最高
血圧推定値SPが決定されたか否かを判定している。カ
フ圧上昇が不十分で収縮期圧(SP)が未だ決定し得て
いない場合には、このST3の判定がNOとなりST2
へ戻る。今、収縮期圧(SP)が決定されたとすると、
ST3の判定がYESとなり、次のST4へ進む。ST
4では、カフ圧が加圧適正値に達したか否かを判定して
いる。つまり、加圧中のカフ1の現在の圧が、決定され
た収縮期圧推定値に応じた加圧適正値にまで達したか否
かを判定している。ここで、加圧適正値とは収縮期圧推
定値に対し過不足のない値。つまり、収縮期圧推定誤差
や加圧停止直後から測定処理開始までの圧降下等を考慮
して、例えば収縮期圧に30mmHg等の値を加算して
設定される。今、カフ圧が加圧適正値まで上昇していな
いとすると、このST4の判定がNOとなり、加圧適正
値となるまで加圧が続行される。そして、カフ圧が加圧
適正値に到達すると、このST4の判定がYESとなっ
て、加圧ポンプ2の駆動を停止し加圧を終了する(ST
5)。そして、カフ1の微速排気を開始し測定処理に移
る(ST6)。この微速排気過程において、前記加圧中
の処理と同様に脈波抽出、脈波振幅算出、血圧算出処理
が実行される(ST7)。ST8では、最低血圧値DP
(最高血圧値を含む)が算出されたか否かを判定してい
る。カフ微速排気過程での最高血圧・最低血圧が算出さ
れるまで、この処理が続行され、拡張期圧(最低血圧)
が決定されると、このST8の判定がYESとなり、カ
フ1を急速排気して測定した血圧値を表示器10に表示
する(ST9)。
動作を示すフローチャートである。測定に際し、電源ス
イッチ及び加圧スイッチをONすると、カフ1の加圧が
スタートする〔ステップ(以下、STという)1〕。こ
のカフ加圧中に、圧力センサ7の出力信号に基づいて、
脈波を取込み、且つ脈波の起点・終点を一拍毎に認識
し、脈波振幅を算出する。更に、得られた脈波包絡線か
ら最高血圧を推定する。(ST2)。ST3では、最高
血圧推定値SPが決定されたか否かを判定している。カ
フ圧上昇が不十分で収縮期圧(SP)が未だ決定し得て
いない場合には、このST3の判定がNOとなりST2
へ戻る。今、収縮期圧(SP)が決定されたとすると、
ST3の判定がYESとなり、次のST4へ進む。ST
4では、カフ圧が加圧適正値に達したか否かを判定して
いる。つまり、加圧中のカフ1の現在の圧が、決定され
た収縮期圧推定値に応じた加圧適正値にまで達したか否
かを判定している。ここで、加圧適正値とは収縮期圧推
定値に対し過不足のない値。つまり、収縮期圧推定誤差
や加圧停止直後から測定処理開始までの圧降下等を考慮
して、例えば収縮期圧に30mmHg等の値を加算して
設定される。今、カフ圧が加圧適正値まで上昇していな
いとすると、このST4の判定がNOとなり、加圧適正
値となるまで加圧が続行される。そして、カフ圧が加圧
適正値に到達すると、このST4の判定がYESとなっ
て、加圧ポンプ2の駆動を停止し加圧を終了する(ST
5)。そして、カフ1の微速排気を開始し測定処理に移
る(ST6)。この微速排気過程において、前記加圧中
の処理と同様に脈波抽出、脈波振幅算出、血圧算出処理
が実行される(ST7)。ST8では、最低血圧値DP
(最高血圧値を含む)が算出されたか否かを判定してい
る。カフ微速排気過程での最高血圧・最低血圧が算出さ
れるまで、この処理が続行され、拡張期圧(最低血圧)
が決定されると、このST8の判定がYESとなり、カ
フ1を急速排気して測定した血圧値を表示器10に表示
する(ST9)。
【0010】図2は、前記加圧中に実行される血圧推定
処理(上記ST2)の詳細な処理動作を示すフローチャ
ートである。ここで、脈波振幅AMP(n)の(n)
は、脈波番号である。このAMP(n)及びそれに対応
するカフ圧PC(n)は、本処理直前に既に実行されて
いる脈波振幅算出処理にて算出済みとする。また、脈波
の番号(n)及び脈波振幅の最大値を保存する変数Am
axは、測定開始時に「0」に初期化済みとする。ま
ず、脈波の番号nを更新すると(ST21)、脈波振幅
AMP(n)が脈波振幅最大値Amaxと比較される
(ST22)。ここで、AMP(n)がAmaxよりも
大きい場合には、脈波包絡線が上昇過程にある(つま
り、極大点に達していない)として、このST22の判
定がYESとなり、このAMP(n)をAmaxに代入
した後(ST23)、リターンする。そして、やがてA
MP(n)がAmaxより小さくなるとST22の判定
がNOとなる。つまり、脈波包絡線は既に極大点を経過
し、減少過程にあると判断しST24へ移る。ST24
では、AMP(n)が収縮期圧決定のためのしきい値
(実施例では0.5×Amax)以下に減少したか否か
を判定している。仮に、AMP(n)がしきい値以下に
減少していない場合には、このST24の判定がNOと
なってリターン(ST21へリターン)する。しかし、
AMP(n)がしきい値以下に減少している場合には、
このST24の判定がYESとなり、収縮期圧の推定値
(推定最高血圧値)Espを算出する(ST25)。加
圧中は、カフ圧の変化が大きく、脈波間の圧間隔が広い
ため、脈波振幅がしきい値以下に減少した点でのカフ圧
をそのまま推定値にすると、精度が確保できない。そこ
で、実施例ではEspの算出を直線補完によって次式の
ように求める。ここで、THsはしきい値とする。
処理(上記ST2)の詳細な処理動作を示すフローチャ
ートである。ここで、脈波振幅AMP(n)の(n)
は、脈波番号である。このAMP(n)及びそれに対応
するカフ圧PC(n)は、本処理直前に既に実行されて
いる脈波振幅算出処理にて算出済みとする。また、脈波
の番号(n)及び脈波振幅の最大値を保存する変数Am
axは、測定開始時に「0」に初期化済みとする。ま
ず、脈波の番号nを更新すると(ST21)、脈波振幅
AMP(n)が脈波振幅最大値Amaxと比較される
(ST22)。ここで、AMP(n)がAmaxよりも
大きい場合には、脈波包絡線が上昇過程にある(つま
り、極大点に達していない)として、このST22の判
定がYESとなり、このAMP(n)をAmaxに代入
した後(ST23)、リターンする。そして、やがてA
MP(n)がAmaxより小さくなるとST22の判定
がNOとなる。つまり、脈波包絡線は既に極大点を経過
し、減少過程にあると判断しST24へ移る。ST24
では、AMP(n)が収縮期圧決定のためのしきい値
(実施例では0.5×Amax)以下に減少したか否か
を判定している。仮に、AMP(n)がしきい値以下に
減少していない場合には、このST24の判定がNOと
なってリターン(ST21へリターン)する。しかし、
AMP(n)がしきい値以下に減少している場合には、
このST24の判定がYESとなり、収縮期圧の推定値
(推定最高血圧値)Espを算出する(ST25)。加
圧中は、カフ圧の変化が大きく、脈波間の圧間隔が広い
ため、脈波振幅がしきい値以下に減少した点でのカフ圧
をそのまま推定値にすると、精度が確保できない。そこ
で、実施例ではEspの算出を直線補完によって次式の
ように求める。ここで、THsはしきい値とする。
【0011】 このように、加圧推定値Esp算出後、リターンする。
【0012】図3は、前記減圧中に実行される血圧算出
処理(上記ST7)の詳細な処理動作を示すフローチャ
ートである。ここで、AMP(n)及びPc(n)等の
必要なデータは、直前に実行される脈波抽出・脈波振幅
算出処理において算出済みとする。また、脈波の番号n
及び収縮期圧SP、拡張期圧DPは、それぞれ「0」に
初期化済みとする。
処理(上記ST7)の詳細な処理動作を示すフローチャ
ートである。ここで、AMP(n)及びPc(n)等の
必要なデータは、直前に実行される脈波抽出・脈波振幅
算出処理において算出済みとする。また、脈波の番号n
及び収縮期圧SP、拡張期圧DPは、それぞれ「0」に
初期化済みとする。
【0013】まず、脈波の番号nが1インクリメントさ
れる(ST71)。次のST72では、算出直後のAM
P(n)がAmaxと比較される。仮に、AMP(n)
がAmaxよりも小さい場合には、脈波包絡線が未だ極
大点に達していないとして、このST72の判定がYE
Sとなり、このAMP(n)値をAmaxに代入した後
(ST73)、ST71へリターンする。逆に、AMP
(n)がAmaxより大きい場合には、このST72の
判定がNOとなり次のST74へ進む。AMP(n)が
Amaxよりも大きいとは、包絡線は既に極大点を経過
し減少過程にあることを意味する。次のST74では、
収縮期圧(最高血圧)SPが「0」であるか否かを判定
している。ここで、SPが「0」であるなら、SPが未
決定であると判定する。この場合、ST74の判定がY
ESとなり、ST75乃至ST78でSP算出処理に移
行する。逆に、SPが決定ずみであれば、このST74
の判定がNOとなりST79へ移行し、DP算出処理を
実行する。今、SPが「0」であり未決定であるとする
と、ST75で脈波のカウンタjを現在の脈波番号nに
セットする(ST75)。次に、jを1デクリメントし
て(ST76)、jで指定される脈波振幅AMP(j)
を極大値Amax×0.5と比較する(ST77)。こ
こで、AMP(j)がAmax×0.5よりも大きけれ
ば、このST77の判定がNOとなりST76へ戻り、
逆にAMP(J)がAmax×0.5よりも小さけれ
ば、このPC(j)を収縮期圧(最高血圧)SPとする
(ST78)。そして、次に拡張期圧DP算出処理に移
行する。まず、ST79ではAMP(n)がDP算出し
きい値(AMP×0.7)以下に減少したか否かを判定
する。AMP(n)が、Amax×0.7以下に減少し
たとすると、このST79の判定がYESとなり、Pc
(n)をDPとして(ST80)、リターンする。
れる(ST71)。次のST72では、算出直後のAM
P(n)がAmaxと比較される。仮に、AMP(n)
がAmaxよりも小さい場合には、脈波包絡線が未だ極
大点に達していないとして、このST72の判定がYE
Sとなり、このAMP(n)値をAmaxに代入した後
(ST73)、ST71へリターンする。逆に、AMP
(n)がAmaxより大きい場合には、このST72の
判定がNOとなり次のST74へ進む。AMP(n)が
Amaxよりも大きいとは、包絡線は既に極大点を経過
し減少過程にあることを意味する。次のST74では、
収縮期圧(最高血圧)SPが「0」であるか否かを判定
している。ここで、SPが「0」であるなら、SPが未
決定であると判定する。この場合、ST74の判定がY
ESとなり、ST75乃至ST78でSP算出処理に移
行する。逆に、SPが決定ずみであれば、このST74
の判定がNOとなりST79へ移行し、DP算出処理を
実行する。今、SPが「0」であり未決定であるとする
と、ST75で脈波のカウンタjを現在の脈波番号nに
セットする(ST75)。次に、jを1デクリメントし
て(ST76)、jで指定される脈波振幅AMP(j)
を極大値Amax×0.5と比較する(ST77)。こ
こで、AMP(j)がAmax×0.5よりも大きけれ
ば、このST77の判定がNOとなりST76へ戻り、
逆にAMP(J)がAmax×0.5よりも小さけれ
ば、このPC(j)を収縮期圧(最高血圧)SPとする
(ST78)。そして、次に拡張期圧DP算出処理に移
行する。まず、ST79ではAMP(n)がDP算出し
きい値(AMP×0.7)以下に減少したか否かを判定
する。AMP(n)が、Amax×0.7以下に減少し
たとすると、このST79の判定がYESとなり、Pc
(n)をDPとして(ST80)、リターンする。
【0014】
【発明の効果】この発明では、以上のように、カフ加圧
中に抽出する脈波振幅の最大値を検出し、その最大値を
基にしきい値を計算し、加圧中脈波振幅がしきい値より
小さいか否かを判定し、加圧中脈波振幅がしきい値より
小さくなった時点で、脈波振幅の直線補完を行い、この
直線補完値に対応するカフ圧を最高血圧の推定値とし、
カフ圧がさらに上昇してその推定最高血圧値に対してあ
る所定圧力分上昇した時点でカフ加圧を停止することと
したから、脈波成分をカフ加圧中に抽出し、この脈波信
号に基づいて収縮期圧を推定することで血圧に応じて過
不足のないカフ圧で加圧を自動的に停止させ得る。従っ
て、微速加圧を行わない(加圧速度を落とさない)こと
と直線補完の結合で測定速度を従来と同じに保ちながら
加圧目標値を正しく算出することができ、加圧不足の検
出、及び加圧目標の変更処理を行わなくてもすむので、
全体として測定に要する時間が短くてすみ、操作性の向
上と、測定の迅速化、測定時の苦痛の軽減及びコストダ
ウンを実現できる等、発明目的を達成した優れた効果を
有する。
中に抽出する脈波振幅の最大値を検出し、その最大値を
基にしきい値を計算し、加圧中脈波振幅がしきい値より
小さいか否かを判定し、加圧中脈波振幅がしきい値より
小さくなった時点で、脈波振幅の直線補完を行い、この
直線補完値に対応するカフ圧を最高血圧の推定値とし、
カフ圧がさらに上昇してその推定最高血圧値に対してあ
る所定圧力分上昇した時点でカフ加圧を停止することと
したから、脈波成分をカフ加圧中に抽出し、この脈波信
号に基づいて収縮期圧を推定することで血圧に応じて過
不足のないカフ圧で加圧を自動的に停止させ得る。従っ
て、微速加圧を行わない(加圧速度を落とさない)こと
と直線補完の結合で測定速度を従来と同じに保ちながら
加圧目標値を正しく算出することができ、加圧不足の検
出、及び加圧目標の変更処理を行わなくてもすむので、
全体として測定に要する時間が短くてすみ、操作性の向
上と、測定の迅速化、測定時の苦痛の軽減及びコストダ
ウンを実現できる等、発明目的を達成した優れた効果を
有する。
【図1】実施例電子血圧計の具体的な処理動作を示すメ
インフローチャートである。
インフローチャートである。
【図2】実施例電子血圧計の加圧中の血圧推定処理を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図3】実施例電子血圧計の減圧中の血圧算出処理を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図4】実施例電子血圧計の回路構成例を示すブロック
図である。
図である。
【図5】オシロメトリック血圧計における血圧決定過程
を示す説明図である。
を示す説明図である。
1 カフ 2 加圧ポンプ 3 急速排気弁 4 微速排気弁 6 MPU 7 圧力センサ
フロントページの続き (72)発明者 笹畑 昭弘 京都市下京区中堂寺南町17番地 サイエ ンスセンタービル 株式会社オムロンラ イフサイエンス研究所内 (72)発明者 宮脇 義徳 京都市下京区中堂寺南町17番地 サイエ ンスセンタービル 株式会社オムロンラ イフサイエンス研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−40038(JP,A) 特開 昭62−292138(JP,A) 特開 平2−234740(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】カフの減圧時に生体から得られる脈波と圧
力センサによるカフの圧力値とを利用して血圧決定を行
う電子血圧計において、 カフ加圧中に脈波振幅の最大値を検出してその最大値を
基にしきい値を計算するしきい値算出手段と、このしき
い値算出手段により算出したしきい値と加圧中の脈波振
幅とを比較し、加圧中の脈波振幅がしきい値より小さい
か否かを判断する判断手段と、この判断手段により加圧
中の脈波振幅がしきい値より小さいと判断された時点
で、脈波振幅の直線補完を行い、この直線補完値に対応
する前記圧力値を最高血圧の推定値とする最高血圧推定
手段と、この最高血圧推定手段が推定した推定値に対し
て前記圧力値が所定圧分上昇した時点でカフ加圧を停止
させる加圧設定手段とを設けたことを特徴とする電子血
圧計。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3023065A JP2842696B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 電子血圧計 |
AT92102618T ATE161406T1 (de) | 1991-02-15 | 1992-02-17 | Elektronischer blutdruckmesser |
DE69223662T DE69223662T2 (de) | 1991-02-15 | 1992-02-17 | Elektronischer Blutdruckmesser |
EP97109960A EP0808604B1 (en) | 1991-02-15 | 1992-02-17 | Electronic blood pressure meter |
EP92102618A EP0499289B1 (en) | 1991-02-15 | 1992-02-17 | Electronic blood pressure meter |
DE69233199T DE69233199T2 (de) | 1991-02-15 | 1992-02-17 | Elektronisches Blutdruckmessgerät |
US07/836,651 US5323782A (en) | 1991-02-15 | 1992-02-18 | Electronic blood pressure meter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3023065A JP2842696B2 (ja) | 1991-02-18 | 1991-02-18 | 電子血圧計 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04261639A JPH04261639A (ja) | 1992-09-17 |
JP2842696B2 true JP2842696B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=12100013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3023065A Expired - Fee Related JP2842696B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-18 | 電子血圧計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2842696B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3501492B2 (ja) * | 1994-04-05 | 2004-03-02 | 日本コーリン株式会社 | 血圧値推定機能を備えた自動血圧測定装置 |
JP5309921B2 (ja) | 2008-11-20 | 2013-10-09 | オムロンヘルスケア株式会社 | 電子血圧計 |
JP5909118B2 (ja) * | 2012-03-06 | 2016-04-26 | テルモ株式会社 | 血圧計 |
JP6086647B2 (ja) | 2012-03-06 | 2017-03-01 | 株式会社エー・アンド・デイ | 自動血圧測定装置 |
JP6823054B2 (ja) * | 2015-10-08 | 2021-01-27 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 血圧測定システムに使用する検出装置 |
CN107174230B (zh) * | 2017-06-22 | 2023-10-03 | 深圳市普瑞拓科技有限公司 | 智能血压计及其血压计量方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6040038A (ja) * | 1983-08-16 | 1985-03-02 | コーリン電子株式会社 | 自動血圧測定装置 |
-
1991
- 1991-02-18 JP JP3023065A patent/JP2842696B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04261639A (ja) | 1992-09-17 |
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