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JP2704736B2 - 黒鉛素材二次焼成用トンネル炉 - Google Patents

黒鉛素材二次焼成用トンネル炉

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JP2704736B2
JP2704736B2 JP63239974A JP23997488A JP2704736B2 JP 2704736 B2 JP2704736 B2 JP 2704736B2 JP 63239974 A JP63239974 A JP 63239974A JP 23997488 A JP23997488 A JP 23997488A JP 2704736 B2 JP2704736 B2 JP 2704736B2
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JP
Japan
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pitch
concave
furnace
graphite material
water
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JPH0289988A (ja
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昌久 三文字
照夫 上村
均 広井
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人造黒鉛電極などを製造する過程におい
て、ピッチ浸透した黒鉛素材を二次的に焼成する目的に
有効なトンネル炉に関する。
〔従来の技術〕
ピッチ浸透した黒鉛素材のトンネル炉焼成は、処理す
べき黒鉛素材を台車上に覆設したサガー内に搭載し、台
車を予熱帯域、焼成帯域および冷却帯域からなるトンネ
ル炉中を順次送行させることによっておこなわれる。こ
の処理中、浸透材として黒鉛素材の内部に浸入したピッ
チ成分は、予熱帯域において融点以上の受熱作用を受け
て多量に溶出する。ピッチ成分の溶出度合は、とくにパ
ッキングレス構造の台車を使用する場合に激しく起り、
これが気液状態でサガー外部に漏出して炉内事故あるい
は公害化現象をもたらす原因となっている。
これらの欠点を解消するため、浸透素材から流出した
タール・ピッチを台車の台座に設けたタール・ピッチ流
出穴を通してピット内の水中に没設されるコンベヤに流
下させてトンネルキルンの燃焼ゾーンから系外に取り出
して焼成するトンネルキルンによる炭素材焼成法が提案
されている(特公昭60−29642号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記特公昭60−29642号の発明による
場合にはコンベヤ機構をピット内の水中に没設する必要
があるため、駆動部分を含むコンベヤ部材が炉内の悪循
環条件を受けて短時間内に劣化損傷する現象が生じる。
したがって、安全な操業をおこなうためには、頻繁にコ
ンベヤ機構の点検補修を実施しなければならない実用上
の問題点があった。
本発明は、系内に機械的な運搬機構を付設することな
しに、溶出してサガー内部を流下する液状のピッチ成分
を円滑に系外に導出して分離捕集することができる簡易
構造のトンネル炉を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明に係る黒鉛素材二次焼成用トンネル
炉は、台車のピッチ流出ノズル(11′)真下に位置する
炉床の少くとも予熱帯域に相当する炉長範囲に、傾斜面
を有する凹状流水路(14)を敷設し、凹状流水路(14)
の傾斜下端部がピッチ捕集受槽(15)に連通し、ポンプ
(16)を介して前記ピッチ捕集受槽(15)と凹状流水路
(14)の傾斜上端部とを流水管(17)で連結することに
より流水循環経路を構成し、該流水循環経路を介して凹
状流水路(14)に連続的に流水する構造からなるもので
ある。
〔作 用〕
トンネル炉を走行中に発生した液状のピッチ成分は、
台車のピッチ流出ノズルを経て凹状流水路を流水中に落
下する。落下時、ピッチ成分は滴状に分断されて流水と
接触し、凝固しながら流水に同伴して移送される。この
間にピッチ成分は流動ならびに凝縮作用を受けて急速に
直径1〜5mm程度の球形に造粒される。したがって、そ
の後は小球状ピッチの状態により凹状流水路の傾斜面に
沿って自然に自己転動し、自動的に捕集系統に流排出さ
れる。
〔実施例〕
以下、本発明を図示した一実施例に基づいて説明す
る。
第1図は、本発明に係るトンネル炉の縦断面略図、第
2図は炉の予熱帯域を示す横断面図である。図中、1は
炉壁、2は連結状態で炉内を送行する台車である。台車
2は、上部にガス排出孔3を有するサガー4を、黒鉛素
材5を搭載した受皿6を介して台座7上に覆設した構造
からなり、スカート板8を炉壁の摺動サンドシール装置
9に挿入して台座上下の雰囲気を遮断した状態で軌道10
上を走行する。受皿および台座7には、中央位置にそれ
ぞれ連通する1個ないし複数個のピッチ流出ノズル11、
11′が付設されている。
12は炉天井部に設けたガス導出口で、炉上の排ガス吸
引ダクト13に連結する。
14は、台車のピッチ流出ノズル11′直下に位置する炉
床に敷設された凹状流水路で、少くともピッチ溶出が著
しい予熱帯域に相当する炉長範囲に流水可能な傾斜面を
もたせて設置する。傾斜形状は、第1図に例示したV型
傾斜のほか、一方傾斜に設計することもできる。該凹状
流水路14は、炉床にピット溝として掘設するか、適宜な
金属材料で製作した樋を付設することにより形成され
る。
炉運転にあたり、凹状流水路14に連続的に水を流す。
ブッシャー装置により予熱帯域に送入された台車2は加
熱作用を受け、搭載した処理黒鉛素材からピッチ成分の
溶出がはじまる。溶出ピッチ成分は受皿6面に流下し、
一部は気化してサガー4上部のガス排出孔3からガス導
出口12を経て、排ガスダクト13により適宜な処理装置に
至る。
受皿6に溜まった液状のピッチ成分は、台車のピッチ
流出ノズル11′を経て凹状流水路14の流水中に落下す
る。落下時、ピッチ成分は滴状に分断されて流水と接触
し、凝固しながら流水に同伴して移送する。この間にピ
ッチ成分は流動作用により直径1〜5mm程度の球形に造
粒され、凹状流水路14を傾斜面に沿って自然に転動す
る。
ピッチ溶出現象は、台車が予熱帯中央部にさしかかっ
た時点で最強となり、一時に多量の液状ピッチを流出す
るが、流水による炉底部の冷却効果と相俟って、流下す
る液状ピッチが気化することなく極めて円滑に上記流排
出が進行する。この状態は、ピッチ成分の溶出が完結す
る予熱帯域の終点に至るまで継続する。
固形化した球形ピッチを伴った流水はピッチ捕集受槽
15に入り、固液分離操作によりピッチ成分を分離捕集す
る。回収したピッチは、浸透材あるいは燃料として再利
用される。
流水循環経路の構成は、固液分離後の水をポンプ16に
より汲み上げ、凹状流水路14の傾斜上端部に連通する流
水管17に還元する。この回路機構により流水は連続的に
循環して円滑にピッチ流排出を進行させることができ
る。
このようにして、ピッチ溶出が完結した台車は、引続
き焼成帯域に進行して焼成処理を受け、さらに冷却帯域
を経て操業を完了する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、コンベヤ等の機械的運搬機構のない
簡易な炉構造により台車下部に流出する液状ピッチ成分
を完全に回収することができるから、煩雑な点検補修を
おこなうことなしに常に安全かつ円滑な炉運転が保障さ
れる。そのうえ、回収したピッチ成分は浸透材あるいは
燃料として再利用できるから、公害防止および原価削減
の面からも実用的効果をもたらす利益がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るトンネル炉構造を例示した縦断面
略図、第2図は炉の予熱帯域を示した横断面図である。 1……炉壁、2……台車、 3……ガス排出孔、4……サガー、 5……黒鉛素材、6……受皿、 7……台座、8……スカート板、 9……摺動サンドシール装置、10……軌道、 11……ピッチ流出ノズル、12……ガス導出口、 13……排ガス吸引ダクト、14……凹状流水路、 15……ピッチ捕集受槽、16……ポンプ、 17……流水管。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】台車のピッチ流出ノズル(11′)真下に位
    置する炉床の少くとも予熱帯域に相当する炉長範囲に、
    傾斜面を有する凹状流水路(14)を敷設し、凹状流水路
    (14)の傾斜下端部がピッチ捕集受槽(15)に連通し、
    ポンプ(16)を介して前記ピッチ捕集受槽(15)と凹状
    流水路(14)の傾斜上端部とを流水管(17)で連結する
    ことにより流水循環経路を構成し、該流水循環経路を介
    して凹状流水路(14)に連続的に流水する構造の黒鉛素
    材二次焼成用トンネル炉。
JP63239974A 1988-09-26 1988-09-26 黒鉛素材二次焼成用トンネル炉 Expired - Fee Related JP2704736B2 (ja)

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JPH0289988A JPH0289988A (ja) 1990-03-29
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