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JP2798281B2 - 粒子配列レーザー焼結方法及びその装置 - Google Patents

粒子配列レーザー焼結方法及びその装置

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JP2798281B2
JP2798281B2 JP1284270A JP28427089A JP2798281B2 JP 2798281 B2 JP2798281 B2 JP 2798281B2 JP 1284270 A JP1284270 A JP 1284270A JP 28427089 A JP28427089 A JP 28427089A JP 2798281 B2 JP2798281 B2 JP 2798281B2
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sintering
laser
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龍三 渡辺
亮 川崎
正之 新野
正弘 結城
敏一 村山
敏夫 入沢
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龍三 渡辺
亮 川崎
航空宇宙技術研究所長
石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、セラミックスや金属などの粉末をセラミ
ックスや金属などの母材表面に配列しながらレーザーで
加熱焼結することを繰り返す粒子配列レーザー焼結方法
及びその装置に関し、セラミックスと金属のような異種
素材間に連続的に組成を変化させた中間層を配置した傾
斜機能材料などを簡単に焼結して得ることができるよう
にしたものである。
[従来の技術] 新規な材料の開発研究の進展にともない従来の単純な
張り合わせ材料と異なり、表と裏の性質が全く異なり、
しかも表から裏にいくにしたがって徐々に原子・分子レ
ベルでの性質が連続的に変化する傾斜機能材料が開発さ
れつつある。
この傾斜機能材料としては、例えば、宇宙往還機ある
いは核融合炉などで使用する熱応力緩和機能を備えた超
高温材料があり、セラミックスと金属の異種材料間に連
続的に組成を変化させた中間層(傾斜組成制御層)を配
置し、熱膨張をはじめとする物性値や組織を連続的に変
化させ、セラミックスによって耐熱性を与えると同時
に、金属によって熱伝導性及び機械的強度を与えるよう
にしている。さらに、傾斜機能材料によれば、熱応力緩
和機能だけでなく、組成変化とともにヤング率、熱膨張
率、熱伝導率、電気伝導率などの特性値の変化を制御す
ることにより、求められる環境に適合した機能性を持た
せることができる。また、傾斜機能材料としては、複合
材とするものだけでなく、均一材において組織に傾斜機
能を持たせるようにするものも考えられている。
このような傾斜機能材料の作製法の一つとして粉末冶
金法があり、所定の傾斜組成とした粉末成形体を作り、
これを加熱焼結することが考えられている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、傾斜機能材料を焼結する場合、焼結炉等で
一定の焼結温度で加熱焼結しようとしても、例えばセラ
ミックスと金属とでは焼結温度が異なるため焼結でき
ず、セラミックスの焼結温度に保持した場合には、金属
が溶融するなどの問題があり、金属の焼結温度に保持す
る場合には、セラミックスの焼結が不十分になってしま
うという問題がある。
この発明はかかる従来技術の課題に鑑みてなされたも
ので、傾斜機能材料など焼結温度範囲が広いものであっ
てもその組成などに応じて適正な条件で焼結することが
できる粒子配列レーザー焼結方法及びその装置を提供し
ようとするものである。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、この発明の粒子配列レーザ
ー焼結方法は、異種素材間に連続的に組成を変化させた
中間層を配置した傾斜機能材料を焼結するに際し、母材
表面から順次異種素材となるように組成が連続して変化
する粉末を同一焼結条件で焼結可能な厚さに配列するこ
とを繰り返し、各粉末の配列ごとにその組成に対する適
正焼結条件でレーザーを照射して加熱焼結させることを
繰り返すようにしたことを特徴とするものである。
また、この発明の粒子配列レーザー焼結装置は、母材
表面から順次異種素材となるように組成が連続して変化
する被焼結粉末を同一焼結条件で焼結可能な厚さに配列
することを繰り返す噴射ノズルと、この母材上の被焼結
粉末の各粉末の配列ごとにその組成に対する適正焼結条
件でレーザーを照射して加熱焼結させることを繰り返す
レーザー加熱装置とでなることを特徴とするものであ
る。
[作 用] この粒子配列レーザー焼結方法によれば、母材表面か
ら順次異種素材となるように組成が連続して変化する粉
末を同一焼結条件で焼結可能な厚さに配列することを繰
り返し、各粉末の配列ごとにその組成に対する適正焼結
条件でレーザーを照射して加熱焼結させることを繰り返
すようにしており、各配列粉末の組成に応じた適正焼結
温度で焼結を行うようにしている。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
また、この粒子配列レーザー焼結装置によれば、母材
表面から噴射ノズルで順次異種素材となるように組成が
連続して変化する被焼結粉末を同一焼結条件で焼結可能
な厚さに配列することを繰り返し、この母材上の被焼結
粉末の各粉末の配列ごとにレーザー加熱装置でその組成
に対する適正焼結条件でレーザーを照射して加熱焼結さ
せることを繰り返すようにしており、これによって焼結
材を得るようにしている。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても各配列の被焼結粉末を適正な焼結
温度にして容易に焼結することができる。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図面に基づき詳細に説明
する。
第1図はこの発明の粒子配列レーザー焼結方法の一実
施例にかかる概略工程図である。
この粒子配列レーザー焼結方法では、例えば表面がセ
ラミックス11で裏面が金属12で、中間層がこれらの組成
が連続的に変化する中間層で構成される傾斜機能材料が
作られる。
まず、裏面となる金属12の母材13を用意する。この金
属母材13としては、金属粉末14を後で分離することがで
きるセラミックス材などの表面にノズル15などで薄く配
列し、この金属粉末14にレーザー16を照射して加熱し、
金属粉末14の適正焼結温度で加熱焼結し、この金属粉末
14の焼結部分の上にさらに金属粉末14をノズル15などで
配列することを繰り返して所定の厚さにした金属100%
の組成のものなどが使用される。
次に、このような金属12が100%の母材13上には、金
属粉末14とセラミックス11の粉末17とが混合された粉末
が、ノズル15などから母材13表面に配列される。そし
て、この金属粉末14とセラミックス11の粉末17との混合
された粉末を配列する場合には、金属粉末14に僅かにセ
ラミックスの粉末17が混合された粉末を金属母材13上に
配列し、レーザーを照射して混合金属の適正焼結温度ま
で加熱して焼結する。
そして、この混合粉末の焼結体上に、金属粉末14にさ
らにセラミックス11の粉末17を加えてセラミックスの組
成を多くした混合粉末が配列され、再びレーザーが照射
されてこの混合粉末の適正焼結温度まで加熱されて焼結
される。
こうして混合粉末の組成が次第にセラミックス100%
に近付くように変化され、混合粉末の配列とレーザー照
射が繰り返されて所定の組成の傾斜機能材料が作られ
る。
したがって、セラミックス11と金属12とで適正な焼結
温度が異なる場合であっても、これらの混合粉末を配列
し、これを直ちにレーザー照射によって加熱焼結するよ
うにしているので、レーザーによる加熱量のコントロー
ルだけで、混合粉末の適正焼結温度に加熱することがで
き、傾斜機能材料を容易に焼結することができる。
次に、このような粒子配列レーザー焼結方法を実施す
るための装置の一実施例について、第2図により説明す
る。
この粒子配列レーザー焼結装置20では、耐圧気密構造
の焼結チャンバー21を備えている。
この焼結チャンバー21には、内部を所定の焼結雰囲気
にするため、真空吸引口22が設けられ、図示しない真空
吸引装置に接続されるとともに、雰囲気ガス供給口23が
設けられて図示しないアルゴンガスなどの雰囲気ガス供
給装置に接続されている。
また、この焼結チャンバー21内には、被焼結体24をX,
Y,Z軸の直交する3軸方向に駆動される可動台25が設け
られている。
この可動台25の上部には、セラミックスと金属の混合
粉末などの被焼結粉末26を母材27上に配列するための噴
射ノズル28の先端部が配置され、噴射ノズル28の中間部
が焼結チャンバー21にノズル位置調節装置29を介して取
付けられ先端位置を調整できるようになっている。
また、この噴射ノズル28の焼結チャンバー21の外部に
は、被焼結粉末の供給機30が設けられ、コントローラ31
によって噴射ノズル28の位置とともにセラミックスと金
属の組成などが制御される。
このような噴射ノズル28の先端に向けてレーザーを照
射して被焼結粉末を加熱焼結するため、可動台25の上部
の焼結チャンバー21にレーザー照射窓32が形成され、焼
結チャンバー21外部にミラー33及びレーザー装置34が設
置されており、ミラー33はミラー駆動装置で動かすこと
ができるとともに、レーザー装置34はコントローラ31に
よってその照射量などが制御されるようになっている。
このように構成された粒子配列レーザー焼結装置20で
は、まず、焼結チャンバー21内が真空吸引口22によって
真空状態とされた後、雰囲気ガス供給口23から雰囲気ガ
スが供給されて所定の雰囲気に調整される。
この後、可動台25を駆動装置によってX−Y方向に動
かしながら母材27の表面の一端から他端に向けて噴射ノ
ズル28から、まず金属100%の被焼結粉末26を配列す
る。この被焼結粉末26の配列に際しては、粉末の飛散な
どを防止するため粉末にバインダーを加えるようにする
ことが好ましい。
こうして配列された被焼結粉末26上には、レーザー装
置34からミラー33及びレーザー照射窓32を介してレーザ
ーが照射され、焼結温度まで加熱されて焼結される。こ
のレーザーによる加熱焼結は、被焼結粉末26の配列直後
にレーザーを照射するようにて点毎としたり、母材27の
表面全体への被焼結粉末26の配列が終了した後、レーザ
ーの照射を開始するようにして面毎に行なう。
こうして母材27表面に薄く金属100%の被焼結体24が
形成された後、金属にわずかなセラミックスが混合され
た被焼結粉末26を噴射ノズル28から被焼結体24の表面に
積層するように配列し、レーザーを照射して加熱焼結す
る。
このような組成の連続的に変化した被焼結粉末26を既
に焼結された被焼結体24の表面に積層するようにするこ
とを繰返し、最も上の表面がセラミックス100%となる
ようにして焼結が完了する。
このような粒子配列レーザー焼結装置20によれば、傾
斜機能材料のように表面と裏面とで組成がことなるため
焼結温度が異なる場合にも、被焼結粉末を薄く配列し、
これをレーザーで加熱焼結するようにしているので、各
層の被焼結粉末を適正焼結温度で焼結することができ
る。
また、加熱量の調整もレーザー装置で行うようにして
いるので、簡単に制御できる。
尚、この実施例では、被焼結粉末の噴射ノズルを焼結
チャンバー内に設けて被焼結粉末の配列直後のレーザー
による加熱焼結をも可能としているが、焼結チャンバー
の外部に噴射ノズルを設け、レーザー照射の都度焼結チ
ャンバー内入れるようにすることも可能である。
また、表裏で材料の異なる傾斜機能材料の場合に限ら
ず、単一組成の材料の場合で焼結温度を連続的に変える
ようにして物理的性質に傾斜機能を持たせるようにする
場合にも適用でき、レーザーによる照射量などをコント
ロールするようにすれば良い。
さらに、この発明の要旨を変更しない範囲で各構成要
素に変更を加えても良いことは言うまでもない。
[発明の効果] 以上、実施例とともに具体的に説明したようにこの発
明の粒子配列レーザー焼結方法によれば、母材表面から
順次異種素材となるように組成が連続して変化する粉末
を同一焼結条件で焼結可能な厚さに配列することを繰り
返し、各粉末の配列ごとにその組成に対する適正焼結条
件でレーザーを照射して加熱焼結させることを繰り返す
ようにしたので、各配列粉末の組成に応じた適正焼結温
度で焼結を行うことができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても容易に焼結することができる。
また、この発明の粒子配列レーザー焼結装置によれ
ば、被焼結粉末を配列する噴射ノズルとレーザー加熱装
置を備えたので、母材表面から噴射ノズルで順次異種素
材となるように組成が連続して変化する被焼結粉末を同
一焼結条件で焼結可能な厚さに配列することを繰り返す
ことができるとともに、この母材上の被焼結粉末の各粉
末の配列ごとにレーザー加熱装置でその組成に対する適
正焼結条件でレーザーを照射して加熱焼結させることを
繰り返すことができ、これによって簡単に焼結材を得る
ことができる。
したがって、セラミックスと金属などの異種材料の傾
斜機能材料や均一材料で組織に傾斜機能を与える傾斜機
能材料などであっても各配列の被焼結粉末を適正な焼結
温度にして容易に焼結することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の粒子配列レーザー焼結方法の一実施
例にかかる概略工程図である。 第2図はこの発明の粒子配列レーザー焼結装置の一実施
例にかかる概略構成図である。 11:セラミックス、12:金属、13:母材、14:金属粉末、1
5:ノズル、16:レーザー、17:セラミックス粉末、 20:粒子配列レーザー焼結装置、21:焼結チャンバー、2
2:真空吸引口、23:雰囲気ガス供給口、24:被焼結体、2
5:可動台、26:被焼結粉末、27:母材、28:噴射ノズル、2
9:ノズル位置調節装置、30:供給機、31:コントローラ、
32:レーザー照射窓、33:ミラー、34:レーザー装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 龍三 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学工学部材料加工学科 (72)発明者 川崎 亮 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉(番地な し) 東北大学工学部材料加工学科 (72)発明者 新野 正之 宮城県仙台市若林区南小泉1―3―7 (72)発明者 結城 正弘 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 村山 敏一 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 入沢 敏夫 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石川島播磨重工業株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 平1−127630(JP,A) 特開 平1−152284(JP,A) 特開 昭63−4077(JP,A) 特開 昭63−230802(JP,A) 特表 平1−502890(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 7/00 - 7/08,3/105 C04B 35/64 C23C 24/10,26/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異種素材間に連続的に組成を変化させた中
    間層を配置した傾斜機能材料を焼結するに際し、母材表
    面から順次異種素材となるように組成が連続して変化す
    る粉末を同一焼結条件で焼結可能な厚さに配列すること
    を繰り返し、各粉末の配列ごとにその組成に対する適正
    焼結条件でレーザーを照射して加熱焼結させることを繰
    り返すようにしたことを特徴とする粒子配列レーザー焼
    結方法。
  2. 【請求項2】母材表面から順次異種素材となるように組
    成が連続して変化する被焼結粉末を同一焼結条件で焼結
    可能な厚さに配列することを繰り返す噴射ノズルと、こ
    の母材上の被焼結粉末の各粉末の配列ごとにその組成に
    対する適正焼結条件でレーザーを照射して加熱焼結させ
    ることを繰り返すレーザー加熱装置とでなることを特徴
    とする粒子配列レーザー焼結装置。
JP1284270A 1989-10-31 1989-10-31 粒子配列レーザー焼結方法及びその装置 Expired - Lifetime JP2798281B2 (ja)

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