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JP2780572B2 - オリゴヌクレオチドの酵素的合成法及びオリゴヌクレオチドのプライマーとしての使用 - Google Patents

オリゴヌクレオチドの酵素的合成法及びオリゴヌクレオチドのプライマーとしての使用

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JP2780572B2
JP2780572B2 JP4172022A JP17202292A JP2780572B2 JP 2780572 B2 JP2780572 B2 JP 2780572B2 JP 4172022 A JP4172022 A JP 4172022A JP 17202292 A JP17202292 A JP 17202292A JP 2780572 B2 JP2780572 B2 JP 2780572B2
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mer
pmol
ribonucleotide
dna
same
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功一 西垣
保則 木下
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オリゴヌクレオチドの
酵素的合成法、特に、テトラマーブロックを用いたオリ
ゴヌクレオチドの酵素的合成法に関する。更に本発明
は、鎖中にリボヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド
のDNA合成用プライマーおよびDNA配列識別用プロ
ーブに関する。
【0002】
【従来の技術】今日では、遺伝子工学の発達にともな
い、多数の種類のオリゴマーを少量ずつ必要とする機会
は多くなってきている。たとえば、酵素的DNA合成用
のプライマーとして、あるいは特定の配列の探索プロー
ブとして用いられる。そこで、必要に応じてその場で合
成するためにDNA合成機が開発されてきた。しかし、
合成機を用いるにしても、ヒト遺伝子(約30億塩基
長)の全DNA塩基配列決定のような巨大なプロジェク
トには能率性や経済性の観点から方法的改善が要求され
る。この場合には長い(約1万塩基長)DNA断片を直
接扱えて、かつ簡便なプライマーリレー法のようなDN
A塩基配列決定法に関する能率的実験方法の開発が必要
である。さらにそこで必要とする多種のDNAオリゴマ
ーの調製にあたってはDNA自動合成機を用いる場合で
も効率的な合成法や操作法が求められる。本来、高額な
機械に依存しない方法はそれ自体、重要でもある。
【0003】塩基数1万のDNAに対する特異的なDN
A合成プライマーや識別用のプローブとしての長さは、
多くの場合オクタマー(以下、“8マー”の方式で略記
する。)以上の長さが必要であることが示されている。
そのような機能的DNAオリゴマーである8マーを能率
的に調製する方法として4マーを基本ブロックとした合
成法が報告されている(山本ら、日化誌1988(2)
p189−193)。この方法は、予め保護基で保護し
た2つのテトラマーを有機化学に縮合するものである。
【0004】しかし、この方法では8マーを効率良く合
成できるが、脱保護等の操作が必要であり、簡便さの点
で改良が望まれる。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明の目的は、DNA合成用プ
ライマーおよびDNA配列識別用プローブとして使用可
能なオリゴヌクレオチドを、比較的容易に合成する方法
を提供することにある。
【0006】さらに、本発明の別の目的は、新規なオリ
ゴヌクレオチドを用いるDNA合成用プライマーおよび
DNA配列識別用プローブを提供することにある。
【0007】
【発明の構成】本発明は、ヌクレオチド数が2〜20で
あり、かつ5' 末端にリン酸基を有するオリゴヌクレオ
チドの一種又は二種以上と、少なくとも3’末端にリボ
ヌクレオチド基を有し、残りのヌクレオチドの一部また
は全部がデオキシリボヌクレオチドであり、ヌクレオチ
ド数が2〜20であるオリゴヌクレオチドの一種又は二
種以上とを、RNAリガーゼの存在下連結してオリゴヌ
クレオチドを合成する方法であって、上記連結をアデノ
シン三リン酸及び2価の金属イオンの存在下で行うこと
を含むオリゴヌクレオチドの合成法に関する。
【0008】さらに本発明は、3' 末端にリボヌクレオ
チド基を有する5マーdN1 dN2dN3 dN4 rN5
(式中、dN1 、dN2 、dN3 及びdN4 は同一又は
異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN5 はリボ
ヌクレオチドを示す)と5' 末端にリン酸基を有する4
マーpdN6 dN7 dN8 dN9 (式中、dN6 、dN
7 、dN8 及びdN9 は同一又は異なるデオキシリボヌ
クレオチドを示し、pdN6 は5' 末端をリン酸化した
デオキシリボヌクレオチドを示す)とをRNAリガーゼ
の存在下連結して9マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN
5 dN6dN7 dN8 dN9 を合成する方法であって、
上記連結をアデノシン三リン酸及び2価の金属イオンの
存在下で行うことを含むオリゴヌクレオチドの合成法に
関する。
【0009】さらに本発明は、3’末端にリボヌクレオ
チド基を有する10マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN
5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10(式中、dN1 、d
2、dN3 dN6 rN7 dN8 及びdN9 は同一又は
異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN5 及びr
10は同一又は異なるリボヌクレオチドを示す)と5’
末端にリン酸基を有する4マーpdN11dN12dN13
14又は9マーpdN11dN12dN13dN14rN15dN
16dN17dN18dN19(式中、dN11、dN12、d
13、dN14、dN16、dN17、dN18及びdN19は同
一又は異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN15
はリボクレオチドを示し、pdN11は5’末端をリン酸
化したデオキシリボヌクレオチドを示す)とをRNAリ
ガーゼの存在下連結して14マーdN1 dN2 dN3
4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN
12dN13dN14又は19マーdN1 dN2 dN3 dN4
rN5 dN6dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN12
dN13dN14rN15dN16dN17 dN18dN19を合成
する方法、又は3' 末端にリボヌクレオチド基を有する
15マーdN1 dN2 dN3 dN4rN5 dN6 dN7
dN8 dN9 rN10dN11dN12dN13dN14rN
15(式中、dN1 、dN2 、dN3 、dN6 、dN7
dN8 、dN9 、dN11、dN12、dN13及びdN14
同一又は異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN
5、rN10及びrN15は同一又は異なるリボヌクレオチ
ドを示す)と5' 末端にリン酸基を有する4マーpdN
16dN17dN18dN19(式中、dN16、dN17、dN18
及びdN19は同一又は異なるデオキシリボヌクレオチド
を示し、pdN16は5' 末端をリン酸化したデオキシリ
ボヌクレオチドを示す)とをRNAリガーゼの存在下連
結して19マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN6
dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN12dN13dN14
15dN16dN17dN18dN19を合成する方法であっ
て、上記連結をアデノシン三リン酸及び2価の金属イオ
ンの存在下で行うことを含むオリゴヌクレオチドの合成
法に関する。
【0010】オリゴヌクレオチドの合成法の好ましい態
様は、上記の3' 末端にリボヌクレオチド基を有する5
マー、10マー又は15マーと上記の5' 末端にリン酸
基を有する4マー又は9マーとをRNAリガーゼの存在
下連結して9マー、14マー又は19マーを合成する方
法であって、上記連結を緩衝液中、アデノシン三リン酸
(ATP)、マグネシウムイオン、ポリエチレングリコ
ール及びヘキサアンミンコバルトクロライドの存在下で
行うことを含むオリゴヌクレオチドの合成法である。
【0011】さらに本発明は、前記本発明のオリゴヌク
レオチドの合成法であって、合成されるオリゴヌクレオ
チドが、ヌクレオチド数が9〜19のオリゴヌクレオチ
ドであり、少なくとも1つのヌクレオチドはリボヌクレ
オチドであり、残りのヌクレオチドはデオキシヌクレオ
チドであるDNA合成用プライマーまたはDNA配列識
別用プローブである合成法に関する。
【0012】以下本発明について説明する。本発明の合
成法の原料は、ヌクレオチド数が2〜20、好ましくは
4〜10であり、かつ5' 末端にリン酸基を有するオリ
ゴヌクレオチド(以下、ドナーということがある)、及
び3' 末端にリボヌクレオチド基を有するヌクレオチド
数が2〜20好ましくは4〜15であるオリゴヌクレオ
チド(以下、アクセプターということがある)である。
特に、5' 末端にリン酸基を有するオリゴヌクレオチド
は、DNAオリゴマー及びリボヌクレオチド基を1つ含
有するDNAオリゴマーであることが好ましい。もう一
方のオリゴヌクレオチドは、3' 末端にリボヌクレオチ
ドを有するDNAオリゴマー及び3' 末端にリボヌクレ
オチド基を有し、かつリボヌクレオチド基を1つ又は2
つ含有するDNAオリゴマーであることが好ましい。
【0013】さらに好ましくは、本発明の合成法の原料
は、3' 末端にリボヌクレオチドを有する5マー(ペン
タマー)、10マー又は15マー(以下アクセプターと
いうことがある)と5' 末端にリン酸基を有する4マー
(テトラマー)又は9マー(以下ドナーということがあ
る)である。
【0014】アクセプター及びドナーとなる原料のオリ
ゴヌクレオチド中のデオキシリボヌクレオチドを構成す
る塩基及びリボヌクレオチドを構成する塩基は、アデニ
ン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)及びチミン
(T)のいずれかである。
【0015】本発明では、アクセプターであるオリゴヌ
クレオチド、例えばdN1 dN2 dN3 dN4 rN5
ドナーであるオリゴヌクレオチド、例えばpdN6 dN
7 dN8 dN9 とのRNAリガーゼによる連結を、少な
くともATP及び2価金属イオンの存在下で行う。この
系中で上記連結を行うことにより、比較的短いオリゴマ
ーである上記アクセプターとドナーの連結反応を容易に
進行させることができる。
【0016】好ましくは、この連結は、緩衝液中、AT
P、マグネシウムイオン、ポリエチレングリコール(P
EG)及びヘキサアンミンコバルトクロライド(HC
C)の存在下で行う。この系中で上記連結を行うことに
より、アクセプターとドナーの使用量が化学量論比に近
くてもほぼ定量的に連結反応が進行する。このことは、
合成した9マー等のオリゴヌクレオチドをDNA合成用
プライマーとして精製することなしに使用する際に、非
常に有利である。化学量論比に近い使用量で連結すれば
擬似プライマーとして機能する可能性がある未反応のア
クセプター又はドナーの含有量を激減させることができ
るからである。
【0017】原料となるアクセプター及びドナーは公知
の方法で合成することができる。例えば、アクセプター
として、dN1 dN2 dN3 dN4 rN5 のような3'
末端にリボヌクレオチドを有するDNAオリゴマーは、
4マーdN1 dN2 dN3 dN4 のようなDNAオリゴ
マーに、リボヌクレオチドをターミナルデオキシヌクレ
オチジルトランスフェラーゼ(以下TdTと略記する)
の存在下で連結させることにより合成できる。又、ドナ
ーは、4マーdN6 dN7 dN8 dN9 等のオリゴヌク
レオチドをポリヌクレオチドキナーゼの存在下でリン酸
化することにより合成することができる。
【0018】本発明では、アクセプター及びドナーの合
成を連結反応と同様の条件で行うこと、即ち、同一の緩
衝液中に、マグネシウムイオン、ポリエチレングリコー
ル及びヘキサアンミンコバルトクロライドを含有するも
のを用いることが、連結反応を簡便にできるという観点
から好ましい。
【0019】即ち、例えば、アクセプターであるdN1
dN2 dN3 dN4 rN5 の合成を、4マーdN1 dN
2 dN3 dN4 とリボヌクレオチド三リン酸rN5 TP
とを、緩衝液中、TdT、マグネシウムイオン、ポリエ
チレングリコール及びヘキサアンミンコバルトクロライ
ドの存在下で連結することにより行うことが好ましい。
【0020】さらに、例えば、10マーdN1 dN2
3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10及び
15マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7
dN8 dN9 rN10dN11dN12dN13dN14rN
15が、それぞれ、9マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN
5 dN6 dN7 dN8 dN9 とリボヌクレオチド三リン
酸rN10TPとを、及び14マーdN1 dN2 dN3
4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN
12dN13dN14とリボヌクレオチド三リン酸rN15TP
とを、緩衝液中、ターミナルデオキシヌクレオチジルト
ランスフェラーゼ、マグネシウムイオン、ポリエチレン
グリコール及びヘキサアンミンコバルトクロライドの存
在下で連結することにより得られることが好ましい。
【0021】また、例えば、ドナーであるpdN6 dN
7 dN8 dN9 の合成を、緩衝液中、ポリヌクレオチド
キナーゼ、アデノシン三リン酸、マグネシウムイオン、
ポリエチレングリコール及びヘキサアンミンコバルトク
ロライドの存在下で、dN6dN7 dN8 dN9 をリン
酸化することにより行うことが好ましい。
【0022】さらに、例えば、4マーpdN11dN12
13dN14、9マーpdN11dN12dN13dN14rN15
dN16dN17dN18dN19及び4マーpdN16dN17
18dN19が、それぞれ4マーdN11dN12dN13dN
14、9マーdN11dN12dN13dN14rN15dN16dN
17dN18dN19及び4マーdN16dN17dN18dN
19を、緩衝液中、ポリヌクレオチドキナーゼ、アデノシ
ン三リン酸、マグネシウムイオン、ポリエチレングリコ
ール及びヘキサアンミンコバルトクロライドの存在下で
リン酸化することにより得られることが好ましい。
【0023】アクセプターであるdN1 dN2 dN3
4 rN5 等の合成反応条件は、TdTの種類によって
も異なるが、例えば35〜40℃で10分間〜2時間と
することができる。ドナーであるpdN6 dN7 dN8
dN9 等の合成反応条件は、ポリヌクレオチドリガーゼ
の種類によっても異なるが、例えば35〜40℃で10
分間〜2時間とすることができる。
【0024】アクセプターであるdN1 dN2 dN3
4 rN5 等を含む反応混合物、及びドナーであるpd
6 dN7 dN8 dN9 等を含む反応混合物は、そのま
ま混合し、さらにRNAリガーゼ等を添加して連結反応
に用いることができる。但し、RNAリガーゼの添加前
に、それぞれの反応混合物中に含まれる酵素TdT及び
キナーゼを失活させるために、例えば100℃、2分間
熱処理を行う。この熱処理は、各反応混合物についてそ
れぞれ行う。
【0025】上記4マーdN1 dN2 dN3 dN4 及び
dN6 dN7 dN8 dN9 等のDANオリゴマー及びR
NAオリゴマーは、いずれも市販品又はDNA合成機
(例えばアプライドバイオシステムズ社製381A)を
用いて合成することにより容易に入手できる。又、ドナ
ーである9マーは本発明の方法により合成できる。さら
にアクセプターである10マーは、該9マーにTdTを
用いてリボヌクレオチドを連結させることにより合成で
きる。また、アクセプターである15マーも、本発明の
方法により合成した14マーにTdTを用いてリボヌク
レオチドを連結させることにより合成できる。
【0026】連結においてアクセプターとドナーはほぼ
化学量論比で使用することが好ましい。但し、どちらか
一方を過剰に用いることもできる。しかし、一方を大過
剰に使用することは前述のように未反応のアクセプター
又はドナーの含有量を増加させ好ましくない。通常はモ
ル比でドナー1に対してアクセプター1〜5の範囲とす
ることが好ましい。
【0027】RNAリガーゼとしてはT4RNAリガー
ゼを用いることが入手が容易であり、好ましい。T4R
NAリガーゼの使用量は、1〜50ユニットとすること
が適当である。
【0028】本発明において緩衝液には、特に制限はな
く、pHを中性付近(pH:約7〜8)に維持できるも
のであれば良い。例えば、トリス緩衝液、ヘペス緩衝
液、リン酸緩衝液等を挙げることができる。トリス緩衝
液としては、トリス−塩酸緩衝液であり、濃度は、例え
ば10〜100mMの範囲とし、pHは7〜8に調整す
ることが適当である。
【0029】ATP(アデノシン三リン酸)の濃度は1
0〜1000μM、好ましくは50〜500μMとする
ことが適当である。
【0030】ポリエチレングリコール(PEG)は、例
えば分子量2000〜10000、好ましくは6000
〜8000であり、緩衝液全量に対して1〜40wt
%、好ましくは15〜30wt%とすることが適当であ
る。
【0031】2価の金属イオンとしては、マグネシウム
イオン、マンガンイオンとを例示できる。なかでも、マ
グネシウムイオンを用いることが好ましい。マグネシウ
ムイオン源としては、例えば塩化マグネシウムを用いる
ことができる。濃度は、1〜50mM、好ましくは5〜
20mMとすることが適当である。
【0032】ヘキサアンミンコバルトクロライド(HC
C)は、0.5〜20mM、好ましくは1〜10mMが
適当である。
【0033】上記緩衝液には、さらにジチオスレイトー
ル(DTT)、牛血清アルブミン(BSA)等を添加す
ることもできる。ジチオスレイトールは、1〜50mM
の濃度とすることが適当である。また、BSAは、1〜
50μg/mlとすることが適当である。
【0034】連結反応温度は、RNAリガーゼの種類に
よっても異なるが、T4RNAリガーゼを用いる場合に
は、常温付近、例えば20〜30℃とすることが適当で
ある。また、反応時間は、反応温度によっても異なる
が、例えば1〜10時間とすることができる。
【0035】上記本発明の方法により合成される9マー
〜19マー等のオリゴヌクレオチドは、DNA合成用プ
ライマー及びDNA配列識別用プローブとして用いるこ
とができる。
【0036】本発明の合成用プライマーは、例えば、オ
リゴヌクレオチドが、9マーdN1dN2 dN3 dN4
rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 、14マーdN1 dN
2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10
dN11dN12dN13dN14又は19マーdN1 dN2
3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10dN
11dN12dN13dN14rN15dN16dN17dN18dN19
(式中、dN1 、dN2 、dN3 、dN4 、dN6 、d
7 、dN8 、dN9 、dN11、dN12、dN13、dN
14、dN16、dN17、dN18、及びdN19は、同一又は
異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN5 、rN
10及びrN15は同一又は異なるリボヌクレオチドを示
す)である。
【0037】本発明のDNA配列識別用プローブは、例
えば、オリゴヌクレオチドが、9マーdN1 dN2 dN
3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 、14マーd
1dN2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN
9 rN10dN11dN12dN13dN14又は19マーdN1
dN2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9
10dN11dN12dN13dN14rN15dN16dN17dN
18dN19(式中、dN1 、dN2 、dN3 、dN4 、d
6 、dN7 、dN8 、dN9 、dN11、dN 12、dN
13、dN14、dN16、dN17、dN18、及びdN19は、
同一又は異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN
5 、rN10及びrN15は同一又は異なるリボヌクレオチ
ドを示す)である。
【0038】本発明のDNA合成用プライマーを用いた
DNAの合成は、例えば、カレント・プロトコルズ・イ
ン・モレキュラー・バイオロジー(Current Protocols
in Molecular Biology)(John Wiley & Sons, Inc.)の
7.4.1〜9に記載の方法に基づいて行うことができ
る。具体的には、テンプレートとなるDNAとテンプレ
ートDNAの所定の位置の塩基配列と相補関係にある塩
基配列を有する本発明のDNA合成用プライマーとを混
合し、熱変性(例えば、60〜80℃で5〜30分間)
し、次いでアニーリング(例えば、40〜50℃で10
〜60分間)することによりプライマーをテンプレート
DNAの所定の位置に結合させる。次に4種のdNT
P、即ち、dATP、dCTP、dGTP及びdTTP
を加えて、クレノーフラグメントの存在下、例えば40
〜60℃で10〜60分間反応させることで、プライマ
ーを開始位置にテンプレートDNAと相補関係にある塩
基配列を有するDNAを合成することができる。
【0039】又、本発明のDNA配列識別用プローブの
使用は、例えば、カレント・プロトコルズ・イン・モレ
キュラー・バイオロジー(Current Protocols in Molec
ularBiology)(John Wiley & Sons, Inc.)の2.9.
10〜13に記載の方法に基づいて行うことができる。
本発明のDNA配列識別用プローブの使用は、例えば、
一部の塩基配列が分かっているが、全体は塩基配列は未
知のDNAの識別に有用である。例えばcDNAのライ
ブラリーのスクリーニングに際して有用である。例え
ば、本発明のDNA配列識別用プローブに蛍光発色団を
付加したものを、cDNAのライブラリーを含むベクタ
ーで形質転換した宿主のコロニーに接触させることで、
DNA配列識別用プローブと相補関係にある塩基配列を
有するcDNAを他のcDNAと識別することが可能で
ある。或いは、プラスミドの制限酵素による開裂部位の
前後のDNAと相補関係にある塩基配列を有するDNA
配列識別用プローブを用いることで、外来遺伝子をこの
開裂部位に組み込んだプラスミドとそれ以外のプラスミ
ドとを区別することも可能である。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0041】尚、以下の実施例において用いた酵素は以
下の通りである。 T4RNAリガーゼ(タカラ製):T4amN82に感
染した大腸菌B株由来 T4ポリヌクレオチド(タカラ製):T4pseT遺伝
子を持つ大腸菌594(λCM21)NM575由来又
はT4amN82に感染した大腸菌A19株由来 NEB:T4ポリヌクレオチドキナーゼを過剰生産する
組換え体大腸菌W3110株(λRC4)由来 TdT(タカラ製):子牛胸腺由来
【0042】実施例1(GTTGrAGTTGの調製) (GTTGrAの調製)市販のGTTG500pモル、
rATP1nモル及びTdT10ユニットを含む下記の
組成を有する標準溶液10μlを調製した。この溶液を
37℃で1時間放置し、次いでGTTGrAの生成を電
気泳動法により確認した。
【0043】(GTTGリン酸化(pGTTGの調
製))市販のGTTG500pモル、rATP1nモル
及び10ユニットのポリヌクレオチドキナーゼを下記標
準溶液に溶解して全量を10μlにした。この溶液を3
7℃で1時間放置し、次いでpGTTGの生成を電気泳
動法により確認した。
【0044】(GTTGrAとpGTTGの連結)前記
で得られたGTTGrA500pモル、pGTTG10
0pモル、rATP1nモルおよび、T4RNAリガー
ゼ(タカラ社製)50ユニットを含む下記に示す標準溶
液10μlを25℃で4時間反応させた。
【0045】その結果、GTTGrAとrGTTGが連
結してGTTGrAGTTGが生成していることを電気
泳動法により確認した。
【0046】標準溶液 50mM トリスーHCl緩衝液(pH8.0) 10mM MgCl2 5mM DTT(ジチオスレイトール) 25% PEG6000 1mM HCC(ヘキサアンミンコバルトクロライド) 10μg/ml BSA(牛血清アルブミン)
【0047】実施例2(TGAGrCCATTの調製) (TGAG+rC→TGAGrC)市販のDNA合成機
により合成したTGAG500pモル、rCTP1nモ
ルおよびTdT13ユニットを実施例1に示した標準溶
液に溶解して全量を10μlにした。この試料を5つ用
意し、1つは調製直後に、又、残りの4つは、37℃で
それぞれ30分、1、2又は4時間反応させた後に電気
泳動法によりTGAGrCの生成を確認した。その結
果、試料調製後30分間にTGAGの全量が反応してT
GAGrCが生成されていた。
【0048】(CATTのリン酸化)市販のDNA合成
機により合成したCATT500pモル、rATP1n
モル及び10ユニットのポリヌクレオチドキナーゼ(ニ
ューイングランドバイオラボズ(New Englan
d Biolabs)社製)を実施例1に示した標準溶
液に溶解して全量を10μlにした。この試料を5つ用
意し、1つは調製直後に、又残りの4つは37℃でそれ
ぞれ30分、1、2又は4時間反応させた後に電気泳動
法によりpCATTの生成を確認した。その結果、試料
調製後30分以内にCATTの全量がリン酸化されてp
CATTに変換されていた。
【0049】(TGAGrC+pCATT→TGAGr
CCATT)先に合成したTGAGrC250pモル相
当の反応液5μlと先に合成したpCATT250pモ
ル相当の反応液5μlとrATP500pモルを含有す
る溶液1μl及びT4RNAリガーゼ50ユニットを含
む溶液1μlを実施例1に示した標準溶液5μlと混合
して全量を12μlとした。
【0050】この試料を5つ用意して、1つは調製直後
に、又残りの4つは25℃でそれぞれ30分、1、2又
は4時間反応させた後に電気泳動法によりTGAGrC
CATTの生成を確認した。その結果、試料調製後30
分以内に連結反応は完了していた。
【0051】実施例3(TGAGrCCATTの調製) TGAG1.5nモル、rCTP2nモル及び13ユニ
ットのTdTを用いて37℃で1時間、実施例2と同様
の条件でTGAGrCを得た。これとは別にCATT1
nモル、rATP2nモル、10ユニットのポリヌクレ
オチドキナーゼを用いて37℃で1時間、実施例2と同
様の条件でpCATTを得た。
【0052】TGAGrCとpCATTとのモル比を
1:1、3:1又は5;1にして連結反応を行った。即
ち、100pモルに相当するpCATTの反応液1μ
l、2mMのrATP溶液1μlおよびT4RNAリガ
ーゼ50ユニットを100pモル、300pモル又は5
00pモルに相当するTGAGrCの反応液に混合し、
実施例1と同様の条件で1時間反応させてTGAGrC
CATTを得た。いずれの条件でもほぼ定量的に連結反
応が進行したことが、電気泳動法により確認された。
【0053】実施例4(プライマー活性の確認) 実施例3で得られたTGAGrCCATTを含む、反応
条件の異なる3種類の反応物のプライマー活性を確認し
た。大腸菌のバクテリオファージM13の一本鎖DNA
(M13ssDNA)をテンプレートとして使用した。
【0054】上記TGAGrCCATT生成物はこのD
NAの♯2607−♯2615に完全相補で、ここから
プライマーの下流にあるもっとも近い制限酵素HaeII
I (タカラ酒造社)の認識切断部位(♯2556)まで
の切断フラグメントがプライミングインジケーター(6
0塩基長)となる。
【0055】テンプレートとして、M13ssDNA1
pモル及びプライマーとしてpCATTとTGAGrC
のモル比の異なる各反応液((A)1:1、(B)3;
1(C)5:1)をpCATT1pモル相当または2p
モル相当用いた。または参照としてTGAGrC5pモ
ルとpCATT1pモルの混合物またはTGAGrC1
0pモルとpCATT2pモルの混合物もプライマーと
して用いた。伸長反応バッファとして7mMトリス−H
Cl(pH7.5)、0.1mM EDTA、20mM
NaCl、7mM MgCl2 を用い、上記テンプレ
ートとプライマを含めて全量を18μlとし、70℃、
10分変性し、次いで45℃、30分アニーリングし
た。
【0056】この反応混合物にdNTP(各4mM)1
μlとクレノーフラグメント4ユニット((タカラ酒造
社)1μl)を加えて全量を20μlとして45℃30
分反応させた。次いで80℃、5分処理して酵素を失活
させた。次に反応液に制限酵素HaeIII 、12ユニッ
ト(タカラ酒造社、1μl)を加えて37℃、1時間反
応させた。反応液の半分を電気泳動(8%ポリアクリル
アミド/8M尿素ゲル、300V、1時間)させ銀染色
で検出した。
【0057】その結果を、参考写真1に示す。レーン1
から9までの条件と60塩基長にプライミングインジケ
ーター(PI)が出現したか否かを以下の表1にまとめ
る。
【0058】 表 1 ─────────────────────────────────── レーン 条件 PIの出現 ─────────────────────────────────── 1 M13ssDNAのHaeIII 処理 なし 2 プライマー(A)1pモル使用 あり 3 プライマー(B)1pモル使用 あり 4 プライマー(C)1pモル使用 あり 5 TGAGrC5pモル、pCATT1pモル使用 なし 6 プライマー(A)2pモル使用 あり 7 プライマー(B)2pモル使用 あり 8 プライマー(C)2pモル使用 あり 9 TGAGrC5pモル、pCATT1pモル使用 なし ───────────────────────────────────
【0059】実施例5(GTTGrCGTTGの調製) (GTTGrCの調製)市販のGTTG250pモル、
rCTP500pモル、TdT13ユニットを実施例1
に示す標準溶液で全量を10μlとした。この試料を4
つ用意し、1つは調製直後、又残りの3つはそれぞれ3
7℃で10分、20分又は30分後にGTTGrCの生
成を電気泳動により確認した。その結果、30分でGT
TGrCの生成はほぼ完了したことを確認した。
【0060】(GTTGのリン酸化)市販のGTTG2
50pモル、rATP500pモル、キナーゼ10ユニ
ットを実施例1に示す標準溶液で全量を10μlとし
た。この試料を4つ用意し、1つは調製直後、又、残り
の3つはそれぞれ調製後10分、20分又は30分後に
pGTTGの生成を電気泳動法により確認した。その結
果、GTTGのリン酸化は調製後10分でほぼ完了して
いた。
【0061】(GTTGrCとpGTTGとの連結)G
TTGrC75pモルとpGTTG25pモルに相当す
る各反応液又はGTTGrC25pモルとpGTTG2
5pモルに相当する各反応液とrATP500pモルT
4RNAリガーゼ50ユニットを標準溶液で全量を10
μlとした。この試料を2本又は4本用意して調製直後
又は25℃で10分、20分又は30分後にGTTGr
CGTTGの生成を確認した。その結果、GTTGrC
/pGTTG=3で30分後に生成物のバンドが出現し
ているのが確認できた。
【0062】実施例6(GTTGrAGTTGの調製) 実施例1と同様の方法により得られたGTTGrA50
0pモル、実施例1と同様の方法により得られたpGT
TG10pモル、rATP1nモルおよび、T4RNA
リガーゼ(タカラ社製)50ユニットを含む50mMヘ
ペス−NaOH緩衝液(pH7.9)(10mM Mn
Cl2 、10mM DTT(ジチオスレイトール)、5
0μg/ml BSA(牛血清アルブミン))10μl
を17℃で5時間反応させた。
【0063】その結果、GTTGrAとrGTTGが連
結してGTTGrAGTTGが生成していることを電気
泳動法により確認した。
【0064】実施例7(TGAGrCTGAGの調製) 実施例2と同様の方法により得られたTGAGrC50
0pモル、実施例1と同様の方法により得られたpTG
AG10pモル、rATP1nモルおよび、T4RNA
リガーゼ(タカラ社製)50ユニットを含む50mMヘ
ペス−NaOH緩衝液(pH7.9)(10mM Mn
Cl2 、10mM DTT(ジチオスレイトール)、5
0μg/ml BSA(牛血清アルブミン))10μl
を17℃で5時間反応させた。
【0065】その結果、TGAGrCとrTGAGが連
結してTGAGrCTGAGが生成していることを電気
泳動法により確認した。
【0066】 実施例8(CGGArGTGAGrAATAGの調製) (CGGA+rG→CGGArG)市販のDNA合成機
により合成したCGGA250pモル、rGTP1nモ
ルおよびTdT10ユニットを実施例1に示した標準溶
液に溶解して全量を10μlにした。この試料を37
℃、1時間反応させた。CGGArGの生成は電気泳動
法により確認した。
【0067】(TGAGのリン酸化)市販のDNA合成
機により合成したTGAG250pモル、rATP1n
モル及び10ユニットのポリヌクレオチドキナーゼ(ニ
ューイングランドバイオラボズ(New Englan
d Biolabs)社製)を実施例1に示した標準溶
液に溶解して全量を10μlにした。この試料を37
℃、4時間反応させた。pTGAGの生成は電気泳動法
により確認した。
【0068】(CGGArG+pTGAG→CGGAr
GTGAG)先に合成したCGGArG250pモル相
当の反応液8μlと先に合成したpTGAG250pモ
ル相当の反応液4μlとrATP1nモルを含有する溶
液1μl及びT4RNAリガーゼ50ユニットを含む溶
液1μlを実施例1に示した標準溶液5μlと混合して
全量を17μlとした。
【0069】この試料を25℃で1時間反応させた。C
GGArGTGAGは電気泳動法により確認した。
【0070】(CGGArGTGAG+rA→CGGA
rGTGAGrA)先に合成したCGGArGTGAG
の反応液14μl並びにrATP1nモル及び10ユニ
ットのTdTを実施例1の標準溶液各1μlに溶解した
溶液を混合して全量を16μlとした。この試料を37
℃で1時間反応させた。CGGArGTGAGrAの生
成は電気泳動法により確認した。
【0071】(ATAGのリン酸化)市販のDNA合成
機により合成したATAG250pモル、rATP1n
モル及び10ユニットのポリヌクレオチドキナーゼ(ニ
ューイングランドバイオラボズ(New Englan
d Biolabs)社製)を実施例1に示した標準溶
液に溶解して全量を10μlにした。この試料を37
℃、1時間反応させた。pATAGの生成は電気泳動法
により確認した。
【0072】(CGGArGTGAGrA+pATAG
→CGGArGTGAGrAATAG)先に合成したC
GGArGTGAGrA250pモル相当の反応液10
μlと先に合成したpATAG250pモル相当の反応
液2μlとrATP1nモルを含有する溶液1μl及び
T4RNAリガーゼ50ユニットを含む溶液1μlを実
施例1に示した標準溶液5μlと混合して全量を16μ
lとした。
【0073】この試料を25℃で1時間反応させた。C
GGArGTGAGrAATAGの生成は電気泳動法に
より確認した。
【0074】実施例9(プライマー活性の確認) 実施例8で得られたCGGArGTGAGrAATAG
を含む反応物のプライマー活性を確認した。大腸菌のバ
クテリオファージM13の一本鎖DNA(M13ssD
NA)をテンプレートとして使用した。
【0075】上記CGGArGTGAGrAATAG生
成物はこのDNAの♯1619−♯1633に完全相補
で、ここからプライマーの下流にあるもっとも近い制限
酵素HaeIII (タカラ酒造社)の認識部位(♯139
8)までの切断フラグメントがプライミングインジゲー
ター(236塩基長)となる。
【0076】テンプレートとして、M13ssDNA1
pモル及びプライマーとしてCGGArGTGAGrA
ATAG以外に以下の表に示すものを参照として用い
た。伸長反応バッファとして7mMトリス−HCl(p
H7.5)、0.1mM EDTA、20mM NaC
l、7mM MgCl2 を用い、上記テンプレートとプ
ライマを含めて全量を18μlとし、70℃、10分変
性し、次いで45℃、30分アニーリングした。
【0077】この反応混合物にdNTP(各4mM)1
μlとクレノーフラグメント4ユニット((タカラ酒造
社)1μl)を加えて45℃30分反応させた。次いで
80℃、5分処理して酵素を失活させた。次に反応液に
制限酵素HaeIII 、12ユニット(タカラ酒造社、1
μl)を加えて37℃、1時間反応させた。反応液の半
分を電気泳動(4%ポリアクリルアミド/8M尿素ゲ
ル、300V、1時間)させ銀染色で検出した。
【0078】その結果を、参考写真2に示す。レーン1
から10までの条件と236塩基長にプライミングイン
ジケーター(PI)が出現したか否かを以下の表2にま
とめる。
【0079】 表 2 ──────────────────────────────────── レーン 条件 PIの出現 ──────────────────────────────────── 1 CGGArG(6pモル)+pTGAG(3pモル) なし 2 CGGArGTGAG反応物(3pモル相当) あり(弱) 3 CGGArGTGA反応物(9pモル相当) あり(弱) 4 CGGArG(6pモル)+pTGAG(3pモル) +pATAG(3モル) なし 5 CGGArGTGAGrAATAG反応物(3pモル相当)あり(強) 6 CGGArGTGAGrAATAG反応物(9pモル相当)あり(強) 7 GGAGTGAG(既知DNAオリゴマー)(1pモル) あり(強) 8 なし(テンプレート) なし 9 CGGArG(18pモル)+pTGAG(9pモル) なし 10 CGGArG(18pモル)+pTGAG(9pモル) +pATAG(9pモル) なし ────────────────────────────────────
【0080】実施例10 (PCRへの応用) 実施例8で得られたオリゴヌクレオチドCGGArGT
GAGrAATAGのPCRのプライマーとしての応用
を検討した。反応及び分析は以下に示す条件で行った。
【0081】CGGArGTGAGrAATAG合成反
応物のPCRへの応用 反応緩衝液:10mMトリス−HCl(pH7.5)、
50mM KCl、3mM MgCl2 、5μg/ml
ゼラチン、各50μM dNTP テンプレート:M13ssDNA(1fモル) 合成酵素:AmpliTaq(タカラ、0.5ユニッ
ト) プライマー1:CGGArGTGAGrAATAG合成
反応物(9pモル相当) プライマー2:GCTGAGGGTGACGATCCC
GC(P1、2pモル) 反応条件:40サイクル(変性:92℃、70秒、アニ
ール:45℃、300秒、合成:60℃、150秒/サ
イクル) 分析:反応液10μlを8M尿素/4%ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動で分析した。
【0082】電気泳動の結果を参考写真3に示す。尚、
各レーンに使用したプライマーを以下の表3に示す。P
lは、M13ssDNAの♯1369−1389の配列
に相当し、テトラマー三個付加物(14マー)は、♯1
619−1633に相補的であることから264塩基長
のバンドの生成が期待され、これが検出されたことから
発明のオリゴヌクレオチドのPCRへの応用が可能であ
ることが示された(レーン2)。
【0083】 表 3 ──────────────────────────────────── レーン 使用したプライマー ──────────────────────────────────── 1 CGAGTGAG(2pモル)+Pl(2pモル) 2 CGGArGTGAGrAATAG反応物(9pモル相当) +Pl(2pモル) 3 CGGArGTGAG(9pモル相当)+Pl(2pモル) 4 CGGArG(18pモル)+pTGAG(9pモル) +pATAG(9pモル) 5 Pl(2pモル) 6 GGAGTGAG(2pモル) 7 CGGArGTGAGrAATAG反応物(9pモル相当) 8 ナシ ────────────────────────────────────
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−190086(JP,A) 欧州公開67597(EP,A1) Nucleic Acids Res earch,Vol.8[17](1980) P.3909−3916 Eur,J.Biochem,Vo l.105(1980)P.481−487 J.Mol.Evol.,Vol.23 (1986)P.320−327 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/10 - 15/11 C12Q 1/68 C07H 21/02 - 21/04 C12P 19/34 WPI(DIALOG) REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヌクレオチド数が2〜20であり、かつ
    ' 末端にリン酸基を有するオリゴヌクレオチドの一種
    又は二種以上と、少なくとも3’末端にリボヌクレオチ
    ド基を有し、残りのヌクレオチドの一部または全部がデ
    オキシリボヌクレオチドであり、ヌクレオチド数が2〜
    20であるオリゴヌクレオチドの一種又は二種以上と
    を、RNAリガーゼの存在下連結してオリゴヌクレオチ
    ドを合成する方法であって、上記連結をアデノシン三リ
    ン酸及び2価の金属イオンの存在下で行うことを含むオ
    リゴヌクレオチドの合成法。
  2. 【請求項2】 3' 末端にリボヌクレオチド基を有する
    5マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 (式中、d
    1 、dN2 、dN3 及びdN4 は同一又は異なるデオ
    キシリボヌクレオチドを示し、rN5 はリボヌクレオチ
    ドを示す)と5' 末端にリン酸基を有する4マーpdN
    6 dN7 dN8 dN9 (式中、dN6 、dN7 、dN8
    及びdN9 は同一又は異なるデオキシリボヌクレオチド
    を示し、pdN6 は5' 末端をリン酸化したデオキシリ
    ボヌクレオチドを示す)とをRNAリガーゼの存在下連
    結して9マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN6
    7 dN8 dN9 を合成する方法であって、 上記連結をアデノシン三リン酸及び2価の金属イオンの
    存在下で行うことを含むオリゴヌクレオチドの合成法。
  3. 【請求項3】 3' 末端にリボヌクレオチド基を有する
    10マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7
    dN8 dN9 rN10(式中、dN1 、dN2 、dN3
    dN4 、dN6 、dN7 、dN8 及びdN9 は同一又は
    異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN5 及びr
    10は同一又は異なるリボヌクレオチドを示す)と5'
    末端にリン酸基を有する4マーpdN11dN12dN13
    14又は9マーpdN11dN12dN13dN14rN15dN
    16dN17dN18dN19(式中、dN11、dN12、d
    13、dN14、dN16、dN17、dN18及びdN19は同
    一又は異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、rN15
    はリボヌクレオチドを示し、pdN11は5' 末端をリン
    酸化したデオキシリボヌクレオチドを示す)とをRNA
    リガーゼの存在下連結して14マーdN1 dN2 dN3
    dN4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10dN11
    12dN13dN14又は19マーdN1 dN2 dN3 dN
    4 rN5 dN6 dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN12
    dN13dN14rN15dN16dN17dN18dN19を合成す
    る方法、又は3' 末端にリボヌクレオチド基を有する1
    5マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN6 dN7
    8 dN9 rN10dN11dN12dN13dN14rN15(式
    中、dN1 、dN2 、dN3 、dN6 、dN7 、d
    8 、dN9 、dN11、dN12、dN13及びdN14は同
    一又は異なるデオキシリボヌクレオチドを示し、r
    5 、rN10及びrN15は同一又は異なるリボヌクレオ
    チドを示す)と5' 末端にリン酸基を有する4マーpd
    16dN17dN18dN19(式中、dN16、dN17、dN
    18及びdN19は同一又は異なるデオキシリボヌクレオチ
    ドを示し、pdN16は5' 末端をリン酸化したデオキシ
    リボヌクレオチドを示す)とをRNAリガーゼの存在下
    連結して19マーdN1 dN2 dN3 dN4 rN5 dN
    6 dN7 dN8 dN9 rN10dN11dN12dN13dN14
    rN15dN16dN17dN18dN19を合成する方法であっ
    て、 上記連結をアデノシン三リン酸及び2価の金属イオンの
    存在下で行うことを含むオリゴヌクレオチドの合成法。
  4. 【請求項4】 ヌクレオチド数が9〜19のオリゴヌク
    レオチドであり、少なくとも1つのヌクレオチドはリボ
    ヌクレオチドであり、残りのヌクレオチドはデオキシヌ
    クレオチドであるDNA合成用プライマーを合成する請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の合成法。
  5. 【請求項5】 ヌクレオチド数が9〜19のオリゴヌク
    レオチドであり、少なくとも1つのヌクレオチドはリボ
    ヌクレオチドであり、残りのヌクレオチドはデオキシヌ
    クレオチドであるDNA配列識別用プローブを合成する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の合成法。
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Title
Eur,J.Biochem,Vol.105(1980)P.481−487
J.Mol.Evol.,Vol.23(1986)P.320−327
Nucleic Acids Research,Vol.8[17](1980)P.3909−3916

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JPH05292967A (ja) 1993-11-09

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