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JP2779208B2 - 織機回転数の制御方法および装置 - Google Patents

織機回転数の制御方法および装置

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JP2779208B2
JP2779208B2 JP1146661A JP14666189A JP2779208B2 JP 2779208 B2 JP2779208 B2 JP 2779208B2 JP 1146661 A JP1146661 A JP 1146661A JP 14666189 A JP14666189 A JP 14666189A JP 2779208 B2 JP2779208 B2 JP 2779208B2
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JP
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time
loom
test operation
operation time
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勉 西念
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Tsudakoma Corp
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Tsudakoma Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、織機の回転数を制御する方法および装置に
関し、特に、生産量が増加するように織機の回転数を制
御する方法および装置に関する。
(従来の技術) 織機の場合、生産量が最大になる回転数は、織機およ
び織布の種類のみならず、作業者の能力、織布の品質の
許容度等にも依存する。このため、織機では、回転数を
上げることにより、生産量が減少することがあり、また
逆に回転数を下げることにより生産量が増加することが
ある。
これは、回転数を上げることにより、経糸の切断、緯
入れ不良等が発生しやすくなるから、これらに起因する
織機の停止回数すなわち停台回数が増加することによ
る。織機の停台回数が増加すると、作業者の作業の余裕
および織機の稼動率が低下するから、生産量がさらに減
少し、また織布の品質が低下する。
織機の回転数を制御することにより、生産量を増加さ
せる織機制御法の1つとして、特開昭61−239057号公報
に記載されているように、織機の稼動率に余裕があると
き織機の回転数を上げる方法がある。
(解決しようとする課題) しかし、この制御方法は、回転数を変更した結果とし
て得られる稼動率を基に、その後の回転数を決定するか
ら、たとえば、稼動率増加→回転数増加→停台回数増加
→稼動率減少→回転数減少→停台回数減少→稼動率増加
→回転数増加、と繰り返すことになる。このため、公知
の前記制御方法では、一時的に回転数を減少させなけれ
ばならないから、最終的な生産量の増加は少ない。
本発明は、単位時間当りの生産量が最大になるいわゆ
る最適回転数で織機を運転することができるようにする
ことを目的とする。
(課題を解決する手段、発明の作用、効果) 本発明の、織機の回転数を制御する方法は、織機の試
し運転を異なる回転数で複数回行って稼動時間を回転数
毎に求め、求めた各稼動時間および各回転数を用いて稼
動時間Rと回転数Nとの関係を示す近似式を求め、その
近似式と、生産量P=回転数N×稼動時間Rなる関係式
とを同時に満足する回転数の重根値を求め、織機の回転
数を求めた重根値に制御することを含む。
本発明の、織機の回転数を制御する装置は、織機の試
し運転を異なる回転数で複数回行わせる制御手段と、稼
動時間を回転数毎に求め、求めた各稼動時間および試し
運転時の各回転数を用いて稼動時間Rと回転数Nとの関
係を示す近似式を求め、その近似式と、生産量P=回転
数N×稼動時間Rなる関係式とを同時に満足する回転数
の重根値を求める演算手段とを含み、前記制御手段は、
さらに、織機の回転数を求めた重根値に制御する。
織布工場において、シフト当りの織物の生産量P(ピ
ック)、織機の回転数N(rpm)および稼動時間R
(分)は、一般に、 で表わすことができる。但し、T0は、単位時間たとえば
シフト時間(分)であり、通常既知である。また、n
は、停止回数である。さらに、τsは、S回目の停止時
の停止時間(分)であり、S回目の停止時の織工待時間
(Ws)とS回目の停止時の修復時間(Vs)との和であ
る。ここで、織工待時間とは織機が停台してから織工が
修復にやってくるまでの時間をいい、また、修復時間と
は織工が修復に要した時間をいう。
(1)式から、 R=P/N (3) を得ることができるから、P,NおよびRの関係は、生産
量Pをパラメータとして第1図に示すように複数(第1
図では6つ)の双曲線P1〜P6で表わすことができる。但
し、生産量は、 P1>P2>P3>P4>P5>P6 である。
ここで、一般に、回転数を増加させると停止回数が増
加し、よって、稼動時間は減少する。そこで、回転数N
と稼動時間Rとの関係を示す近似式を第1図に示す線L
Rで表わすことができるならば、この近似式と、双曲線
の式である(1)式とから、生産量が最大となる最適回
転数を得ることができる。第1図の場合、6つの双曲線
のうち、前述の関係を満足するものは、線LRと接する
または交差する曲線P3〜P6であるが、最も多い生産量に
対応する曲線は線LRと接する曲線P3であり、またその
接点A0の座標が最大生産量P3に対応する稼動時間および
最適回転数N0である。
このように、回転数Nと稼動時間Rとの関係が既知で
あれば、P,NおよびRの関係を示す多数の曲線のうち線
LRと接する曲線を判定し、目的とする最適回転数は、
両者の接点に対応する回転数として得ることができる。
しかし、前記したn、τs、Ws、Vs等が織機の種類、
織布の種類、作業者の能力、織布の品質の許容度等によ
り異なるから、回転数と稼動時間との関係を示す線LR
がどのような直線または曲線であるかは不明であり、し
たがって回転数と稼動時間との関係を示す関数R=f
(N)すなわち回転数と稼動時間との関係式が如何なる
ものであるかは不明である。
これに対し、(2)式より総停止時間は回転数の増加
にともなって増加する傾向にあることから、総停止時間
と回転数Nとの関係は第1図に直線Lτで近似して示す
ことができる。但し、図中、直線Lτの縦軸は、総停止
時間を示す。
そこで、 を示す直線Lτを、未定係数aおよびbを用いて、 と直線近似させ、(4)式を(2)式に代入することに
より、回転数Nと稼動時間Rとの関係を示す線LRは、 R=T0−aN−b (5) で表わすことができる。そこで(5)式を(1)式に代
入して、 aN2−(T0−b)N+P=0 (6) を得ることができる。(6)式の解は、 N=[(T0−b)±{(T0−b)−4aP}1/2]/2a である。
最大生産量は前述のように(5)式の線と(1)式の
曲線とが接するとき、すなわち式(6)の重根を有する
ときのPの値であるから、(6)式の判別式 (T0−b)−4aP=0 (7) の解 P=(T0−b)2/4a (8) が最大生産量であり、 N=(T0−b)/2a (9) が最適回転数である。
本発明では、試し運転により得た各稼動時間および各
回転数を用いて回転数と稼動時間との関係を示す関数す
なわち線LR中の不定係数aおよびbを求め、求めた不
定係数aおよびbを用いて最適回転数を求める。なお、
不定係数aおよびbは、シフト時間T0が既知であるか
ら、各稼動時間および各回転数をたとえば(5)式に代
入して得られた連立方程式を解くことにより、あるい
は、最小二乗法等の回帰分析により求めることができ
る。また、最適回転数は、求めた不定係数aおよびbを
(9)式に代入することにより、求めることができる。
上記の説明では、回転数と稼動時間との関係を示す関
数および総停止時間が直線で表わされるものとしたが、
たとえば総停止時間が 等の曲線で表わされる場合にも適用することができる。
本発明によれば、複数回の試し運転により得た回転数
および稼動時間を用いて、求めた各稼動時間および各回
転数を用いて稼動時間Rと回転数Nとの関係を示す近似
式を求め、その近似式と、生産量P=回転数N×稼動時
間Rなる関係式とを同時に満足する回転数の重根値を求
め、織機の回転数を求めた重根値に制御するから、従来
求めることができなかった最適回転数を求めることがで
き、単位時間当りの生産量を最大にすることができる。
試し運転時の回転数は、ファジイ推論により決定する
ことができる。このようにすれば、試し運転時の回転数
が最適回転数に近い値になり、また、最適回転数に近い
回転数による稼動時間を求めることができるから、得ら
れた不定係数および最適回転数の確からしさが向上す
る。
稼動時間を、単位時間に満たない所定時間の試し運転
をした後に予測することが好ましい。試し運転時間が長
い程、得られる試し運転の稼動時間および最適回転数の
確からしさが向上する。しかし、試し運転時間が長い
と、多量の織布が試し運転中に製織されることになり、
結果として生産量はあまり増加しない。これに対し、試
し運転の稼動時間から単位時間当りの稼動時間を予測す
れば、実際の試し運転時間は短いが、試し運転時間を長
くした場合とほぼ同じ結果を得ることができるから、生
産量は増加する。
同一の仕掛品の複数台の織機の試し運転を同時に行う
ことにより、試し運転毎の稼動時間を複数台の織機の総
稼動時間として求めることが好ましい。このようにすれ
ば、個々の織機の試し運転時間が短くても、複数台のデ
ータを合計することにより、試し運転時間を長くしたと
きと同じ結果を得ることができるから、生産量が増加す
る。
試し運転中の織機の停止回数を計数し、計数値が所定
の値を越えたときまたは越えると予想されるとき、試し
運転時の回転数を変更することが好ましい。これによ
り、試し運転中の織布の品質の低下を防止することがで
きる。また、基準の停止回数を満足しない回転数は、最
適回転数から離れているから、このような条件の基での
データを使用して得た最適回転数の確からしさは小さい
が、前記のようにすれば、基準の停止回数を満足する回
転数で試し運転をすることになるから、得られた最適回
転数の確からしさが向上する。
(実施例) 第2図を参照するに、織機10は、緯糸12のための回転
式の測長貯留装置14を含む。緯糸12は、給糸体16に巻き
付けられており、また、給糸体16から測長貯留装置14を
経て既知の緯入れ装置18に供給されて、緯入れ装置18に
より経糸20の開口22に緯入れされる。
非緯入れ時、緯糸12は、これの先端部が電磁ソレノイ
ド24により作動されるピン26と係合し、測長兼貯留用ド
ラム28の外周面から解舒されることを阻止されており、
また、ヤーンガイド30の回転により測長兼貯留用ドラム
28の外周面に所定長さ巻き付けられて貯留される。これ
に対し、緯入れ時、緯糸12は、ピン26から解舒され、ま
た、緯入れ装置18のメインノズル32から流体とともに噴
射されて経糸20の開口22へ入れられる。緯入れ装置18
は、緯入れ時に緯糸12を所定の方向へ進める流体を噴射
する複数のサブノズル34を含む。
メインノズル32には、圧縮源36の作動流体が圧力調整
器38および開閉弁40を介して供給される。これに対し、
各サブノズル34には、圧力源36の作動流体が圧力調整器
42および開閉弁44を介して供給される。
各経糸20は、第3図に示すように、送出しビーム46に
巻き付けられている。送出しビーム46から繰り出される
経糸20は、テンションロール48を経て製織部へ供給され
る。経糸20は、製織部において、複数の綜絖50により開
口22を形成され、該開口に緯糸12が入れられ、該緯糸が
筬52で織り前に打ちつけられることにより、織布54に織
り上げられる。織布54は、ブレストビーム56、ガイドロ
ール58、テイクアップロール60およびガイドロール62を
経て布巻きビーム64に巻き取られる。
織機10は、また、筬52を作動させる主軸66用のモータ
68を含む。モータ68の回転は、連結機構70により主軸66
に伝達される。主軸66には、該主軸の回転角度に対応し
た回転角度信号を発生するエンコーダ72と、主軸66のた
めの電磁ブレーキ74とが連結されている。測長貯留装置
14、緯入れ装置18、送出しビーム46、綜絖50、筬52およ
びテイクアップロール60は、主軸66の回転に同期して作
動される。
第2図に示すように、織機10のための制御装置は、主
コントローラ76と、試し運転時の回転数、試し運転時間
等を設定する入力ユニット78と、該入力ユニットに設定
されたデータおよび稼動モニタ80から供給される信号を
基に織機の最適な回転数を算出する回転数コントローラ
82と、該回転数コントローラの出力信号を基にモータ68
を所定の回転数で回転させる回転コントローラ84とを含
む。
主コントローラ76は、緯入れがなされなかったときに
その旨を意味する緯止め信号を発生する既知の緯入れ検
出器86の出力信号と、経糸20が切断したときにその旨を
意味する経止め信号を発生する既知のドロッパ装置88の
出力信号と、エンコーダ72の出力信号と、回転数コント
ローラ82の出力信号とを受ける。緯入れ検出器86は、緯
糸12の有無に対応した電気信号を発生する既知の緯糸セ
ンサ90の出力信号を基に所定の電気信号を発生する。
主コントローラ76は、各入力信号と、内部メモリに記
憶されている制御情報とを基に、緯糸12の測長、緯糸12
の貯留、緯入れ、経糸20の送出し、綜絖50の作動、織布
54の巻取り、織機を構成する各機器の起動および停止等
の制御に必要なシーケンス制御を行い、また、緯止め信
号、経止め信号および織機10が運転状態にあるか否かを
意味する運転信号を稼動モニタ80に出力する。
稼動モニタ80は、エンコーダ72から供給される回転角
度信号、並びに、主コントローラ76から供給される緯止
め信号、経止め信号および織機運転信号を基に、織布54
の生産量、緯糸12に起因する緯止め停台レベル、経糸20
に起因する経止め停台レベル、織機全体の停台レベルで
ある織機停台レベル、織機の停止回数、織機の停止時
間、織機の稼動時間、織機の運転時間および織機の稼動
率を算出し、これらを回転数コントローラ82および表示
モニタ92へ供給する。ここで、停台レベルとは単位生産
量当りの停台回数を意味する。
入力ユニット78は、試し運転時間すなわち測定時間お
よび試し運転時の回転数すなわち測定回転数を設定する
複数対の設定器94および96と、回転数コントローラ82に
試し運転の開始指令を入力する押し釦スイッチ98とを備
える。設定器94,96に設定された値は、回転数コントロ
ーラ82に供給され、また、表示モニタ92に供給される。
回転数コントローラ82は、稼動モニタ80および入力ユ
ニット78から供給される各データを基に織機の回転数を
算出し、該回転数に対応する信号を圧力コントローラ10
0と、タイミングコントローラ102とに出力する。
圧力コントローラ100は、回転数コントローラ82から
供給される信号を基に、圧力源36から緯入れ装置18のメ
インノズル32およびサブノズル34へ供給する作動流体の
圧力を調整すべく、圧力調整器38,42を制御する。これ
に対し、タイミングコントローラ102は、回転数コント
ローラ82から供給される信号を基に、作動流体用の開閉
弁40,44を制御するとともに、電磁ソレノイド24を制御
する。
各種の情報を発生する稼動モニタ80は、第4図に示す
ように、主軸66用のエンコーダ72からの主軸の回転角度
信号ならびに主コントローラ76からの緯止め信号、経止
め信号および織機が運転中であることを示す運転信号
を、それぞれ、端子104,106,108および110に受ける。
回転角度信号は、比較器112に供給されて、該比較器
において基準角度設定器114に設定された基準角度たと
えば0度と比較される。比較器112は、回転角度信号が
基準角度であるとき、パルス信号を出力する。このパル
ス信号は、カウンタ116において計数される。カウンタ1
16の計数値は、回転角度信号が所定の値になるたびに前
記パルス信号が出力されるから、生産量を表わす情報と
して端子118から出力される。
緯止め信号は、緯糸に起因する停台回数を得るべく、
カウンタ120に供給される。カウンタ120の計数値は、緯
止め停台回数を表わす信号として除算器122へ供給さ
れ、該除算器においてカウンタ116から供給される生産
量により除算される。除算器122の出力信号は、単位生
産量(たとえば、10万ピック数)当りの緯止め停台回数
を得るべく、乗算器124において設定器126に設定された
値で乗算された後、緯止め停台レベルを表わす情報とし
て端子128から出力される。
これに対し、経止め信号は、経糸に起因する停台回数
を得るべくカウンタ130に供給される。カウンタ130の計
数値は、経止め停台回数を表わす信号として除算器132
へ供給され、該除算器においてカウンタ116から供給さ
れる生産量により除算される、除算器132の出力信号
は、単位生産量(たとえば、10万ピック数)当りの経止
め停台回数を得るべく、乗算器134において設定器136に
設定された値で乗算された後、経止め停台レベルを表わ
す情報として端子138から出力される。
カウンタ120および130の計数値は、また、緯糸および
経糸に起因する織機停止回数を得るべく加算器140で加
算される。加算器140から出力される値は、織機の停止
回数を表わす情報として端子142から出力される。
加算器140から出力される値は、また、除算器144に供
給され、該除算器においてカウンタ116からの生産量に
対応する値で除算される。除算器144から出力される値
は、単位生産量(たとえば、10万ピック数)当りの織機
停台レベルを得るべく、乗算器146において設定器148に
設定された値で乗算された後、緯糸および経糸に起因す
る織機停台レベルを表わす情報として端子150から出力
される。
運転信号は、2入力のアンドゲート152の一方の入力
端子に供給されるとともに、他の2入力のアンドゲート
154の他方の入力端子にインバータ156を介して供給され
る。両アンドゲート152,154の他方の入力端子には、発
振器158から一定周波数のクロック信号が供給されてい
る。アンドゲート152および154の出力信号は、それぞ
れ、カウンタ160および162で計数される。
カウンタ160の計数値は、織機が稼動しているときだ
けアンドゲート152が開放されるから、織機の実際の運
転時間すなわち稼動時間を表わす。これに対し、カウン
タ162の計数値は、織機が稼動していないときだけアン
ドゲート154が開放されるから、織機の停止時間を表わ
す。カウンタ160および162の計数値は、それぞれ、端子
164および166から出力される。
カウンタ160,162の計数値は、加算器168において加算
された後、除算器170に供給される。カウンタ160の計数
値は、また、稼動率を得るべく、除算器170において加
算器168から供給される値により除算された後、除算器1
72において設定器174に設定された一定の値(100)を乗
算される。乗算器172の出力信号は、稼動率を表わす情
報として、端子176から出力される。
加算器168の出力信号は、稼動時間と停止時間の和で
ある運転時間を表わす情報として、端子178から出力さ
れる。
端子118,128,138,142,150,164,166,176,178に得られ
る各情報は、回転数コントローラ82に供給され、また、
表示モニタ92に表示される。
設定器126,136,148に設定する値は、たとえば10万と
することができる。これに対し、設定器174に設定する
値は100である。
なお、緯止め停台レベル、経止め停台レベルおよび織
機停台レベルは、織布の単位長さ当り、単位運転時間当
りまたは単位稼動時間当りの停止回数としてもよい。
次に、第5図を参照して回転数コントローラ82の作用
について説明する。
スイッチ98が操作されると、回転数コントローラ82
は、先ず一対の設定器94,96に設定されている複数の測
定回転数および測定時間を読み込み、織機の回転数を読
み込んだ測定回転数に変更し、稼動モニタ80から供給さ
れる運転時間が読み込んだ時間に達したか否かを判定
し、運転時間が所定の値に達したとき、回転数Nと稼動
時間Rとをメモリに記憶し、織機の回転数を設定されて
いる次の測定回数に変更する工程を複数回繰り返す{ス
テップ(1)〜(4)}。
これにより、織機の試し運転が異なる回転数で一定時
間ずつ複数回行われて、稼動時間および回転数が試し運
転毎に得られる。前記稼動時間は、試し運転時の実際の
稼動時間であってもよいし、試し運転時の稼動時間を基
にして得た単位時間(たとえば、一シフト時間)当りの
稼動時間であってもよい。試し運転時間は、一定である
ことが好ましいが、試し運転毎に異なってもよい。
次いで、回転数コントローラ82は、試し運転毎の稼動
時間および回転数ならびに一シフト時間T0を基に、関数
R=f(N)たとえば稼動時間Rと回転数Nとの関係を
示す(5)式の演算をする{ステップ(5)}。この推
論は、試し運転毎の稼動時間および回転数ならびに一シ
フト時間T0を(5)式に代入して、あるいは、最小二乗
法等の回帰分析により不定係数a,bを算出することがで
きる。
次いで、回転数コントローラ82は、算出した不定係数
a,bを用いて、(9)式の演算を行って、最適回転数を
求め{ステップ(6)}、織機10の回転数を求めた最適
回転数に変更する{ステップ(7)}。
織機10を上記のようにして得た最適回転数で運転すれ
ば、最適回転数が、生産量P、回転数Nおよび稼動時間
Rの関係を示す曲線と、回転数Nおよび稼動時間Rの関
数R=f(N)に対応する線との接点に対応する回転数
であるから、最大の生産量を得ることができる。
上記の試し運転は、同一の仕掛品を織製する複数台の
織機について同時に行い、試し運転の回転数毎の稼動時
間を複数台の織機の総稼動時間として得ることが好まし
い。
ステップ(1)と(2)の間において、織機の停止回
数が所定の値を越えたとき、試し運転時の回転数を減少
させることができる。この場合、新たな回転数によるデ
ータをそれまでの回転数によるデータに加算してもよい
が、停止回数が所定の値を越えるまでのデータを削除
し、新たな回転数によるデータを得ることが好ましい。
次に、試し運転時の回転数を、現状の稼動時間Rおよ
び停止回数nとを利用してファジイ推論により決定する
実施例について説明する。
ファジイ推論機能を備えた回転数コントローラ82は、
第6図(A)、(B)および(C)に示すメンバーシッ
プ関数と、図示しない複数のファジイ制御規則とが記憶
されたメモリを備える。
第6図(A)に示すメンバーシップ関数BおよびS
は、それぞれ、稼動時間Rについての「多い」および
「少ない」という言語に対応しており、また、稼動時間
Rが対応する言語に属する確からしさを表現している。
第6図(B)に示すメンバーシップ関数BおよびSは、
それぞれ、停止回数nについての「多い」および「少な
い」という言語に対応しており、また、停止回数nが対
応する言語に属する確からしさを表現している。第6図
(A)、(B)に示す各メンバーシップ関数は、対応す
る言語がファジイ制御規則の前件部にどの程度合致する
かすなわち適合度の推論に用いられる。
これに対し、第6図(C)に示すメンバーシップ関数
UB、US、DSおよびDBは、それぞれ、「回転数を上げ
ろ」、「回転数を少し上げろ」、「回転数を少し下げ
ろ」および「回転数を下げろ」という言語に対応してお
り、また、増減すべき回転数が対応する言語に属する確
からしさを表現している。これらは、前記適合度を基に
ファジイ制御規則の後件部を推論するときに用いられ
る。
回転数コントローラ82に記憶されているファジイ制御
規則R1〜R4は、たとえば、次のとおりである。
R1:稼動時間Rが大で、停止回数nが小ならば、回転
数を上げろ(UB) R2:稼動時間Rが大で、停止回数nが大ならば、回転
数を少し上げろ(US) R3:稼動時間Rが小で、停止回数nが小ならば、回転
数を少し下げろ(DS) R4:稼動時間Rが小で、停止回数nが大ならば、回転
数を下げろ(DB) 上記の各メンバーシップ関数および各ファイジ制御規
則を用いる回転数コントローラ82は、スイッチ98が操作
されたことにより、先ず現状の稼動時間Rと停止回数n
とを取り込んだ後、ファジイ制御規則R1〜R4の前件部の
言語に対応したメンバーシップ関数に対する稼動時間R
および停止回数nの合致度すなわち適合度をファジイ制
御規則毎に求める。
次いで、回転数コントローラ82は、求めた適合度を利
用して、ファジイ制御規則R1〜R4の後件部の言語に対応
したメンバーシップ関数に対する適合度をファジイ制御
規則毎に推論し、推論結果を重ね合わせることにより合
成メンバーシップ関数を求め、求めた合成メンバーシッ
プ関数の重心の値を求めることにより増減すべき回転数
ΔNを求め、その後、織機10の回転数を、求めた回転数
ΔNと現在の回転数Nとの和に対応する値に変更して次
の試し運転をする。
以後の試し運転時も、回転数コントローラ82は、上記
のようにして増減すべき回転数ΔNを求めた後、織機10
の回転数を、求めた回転数ΔNと現在の回転数Nとの和
に対応する値に変更して次の試し運転をする。
試し運転時の回転数は、実際の停止回数および実際の
稼動時間の代りに、予想停止回数および予想生産量、予
想停止回数と基準値との差Δnおよび予想生産量と基準
値との差ΔP等、他のデータを利用してファジイ推論に
より決定することができる。
たとえば、Δn、ΔPを用いてファジイ推論をする場
合、Δn、ΔPについて「多い」「少ない」という言語
に対応するメンバーシップ関数として第6図(A)およ
び(B)と類似のメンバーシップ関数を用い、「回転数
を上げろ」、「回転数を少し上げろ」、「回転数を少し
下げろ」および「回転数を下げろ」という言語に対応す
るメンバーシップ関数として第6図(C)と類似のメン
バーシップ関数を用いることができる。また、ファジイ
制御規則は、次のとおりとすればよい。
R1:Δnが負で、ΔPが正ならば、回転数を上げろ R2:Δn、ΔPがともに負ならば、回転数を少し上げ
ろ R3:Δn、ΔPがともに正ならば、回転数を少し下げ
ろ R4:Δnが正で、ΔPが負ならば、回転数を下げろ 予想停止回数および予想生産量は、現在までの停止回
数、現在までの生産量、現在までの経過時間、現在まで
の稼動時間、シフト時間等から算出することができる。
この演算は、回転数コントローラ82により行われる。な
お、ファジイ推論の手法は、上記のものに限らず、他の
公知の手法によってもよい。
次に、第7図を参照して、試し運転中に、単位時間
(たとえば、一シフト時間)当りの停止回数と稼動時間
とを予測し、予測した停止回数および稼動時間とを利用
して、生産量が最大になる最適回転数を算出する実施例
について説明する。
回転数コントローラ82は、スイッチ98が操作されたこ
とにより、先ず前記したように試し運転の回転数を設定
器94に設定された初期値に変更し、その試し運転での停
止毎に予想される一シフト時間当りの停止回数を算出
し、予想停止回数が基準値を越えているか否かを判定す
る{ステップ(2)(3)}。
予想停止回数が基準値を越えていないと、回転数コン
トローラ82は、試し運転が設定器96に設定された所定の
測定時間に達するまで、ステップ(2)(3)を繰り返
す{ステップ(4)}。
予想停止回数が基準値を越えるか、試し運転が所定時
間経過すると、回転数コントローラ82は、一シフト時間
当りの停止回数および稼動時間を予想し、そのときの回
転数と予想稼動時間とをメモリに記憶する{ステップ
(5)}。
次いで、回転数コントローラ82は、予想停止回数と予
想稼動時間とにより次回の試し運転の回転数をファジイ
推論により求め{ステップ(1)}、次の試し運転を遂
行していく。
このように、回転数コントローラ82は、ステップ
(1)〜(5)を所定回繰り返すことにより、試し運転
毎にその回転数に対応した予想稼動時間を得る。
そのデータ数が所定数に達すると、ステップ(1)〜
(5)の繰り返しを中止し{ステップ(6)}、回転数
コントローラ82は、得られた試し運転毎の予想稼動時間
および回転数ならびに一シフト時間T0を基に、関数R=
f(N)すなわち稼動時間と回転数との関係を示すたと
えば(5)式を推論する{ステップ(7)}。この推論
は、試し運転毎の稼動時間および回転数を(5)式に代
入して得られる複数の数式を連立方程式として解くこと
により、あるいは、最小二乗法等の回帰分析により不定
係数a,bを算出することにより行うことができる。
次いで、回転数コントローラ82は、算出した不定係数
a,bを用いて、(9)式の演算を行って、最適回転数を
求め{ステップ(8)}、織機10の回転数を求めた最適
回転数に変更する{ステップ(9)}。
上記のようにして最適回転数を求めれば、実際の試し
運転時間を短くしても、試し運転時間を長くした場合と
ほぼ同じ結果を得ることができるから、生産量は増加す
る。
予想停止回数、予想停止時間および予想稼動時間は、
次のようにして算出することができる。
いま、測定回転数を(N+ΔN)とし、また、 t=測定開始からの経過時間 i=測定開始から時間t経過するまでに測定された停
止回数 =測定開始から単位時間T0経過するまでに測定され
ると予想される停止回数 i=測定開始からi回目の停止の停止時間 =測定開始から時間t経過するまでに測定された停
止一回当たりの平均停止時間 とすると、測定される停止回数は測定時間に比例すると
考えられるから、 =n+Δ=(T0/t)i (10) となり、単位時間T0当たりの予想停止回数は、測定開始
時から単位時間T0を経過するまでに測定されると予想さ
れる停止回数と同等であるから、単位時間T0に達する
前の経過時間tにおいて(10)式から予想することがで
きる。
また、平均停止時間は、 であり、時間tおよびT0のいずれにおいても不変である
とすれば、停止1回当たりの予想平均停止時間τは測定
された停止1回当たりの平均停止時間と同じすなわち である。
よって、 =時間T0当たりの予想停止時間 とすれば、 となるから、時間T0における予想停止時間は、時間T0
達する前の時間tにおいて(11)式から予想することが
できる。また、時間T0における予想稼動時間は、T0から
予想停止時間を減じた値であるから、時間T0に達する前
の時間tにおいて予想することができる。
予想停止回数、予想停止時間および予想稼動時間を経
過時間tが短い時点で判定すると、経過時間tが長い場
合に比べ、得られた値すなわち予想値の確からしさが小
さい。このため、予想値の確からしさが大きい時点で予
想停止回数、予想停止時間および予想稼動時間を判定す
ることが好ましい。
また、経過時間tにたとえば第8図に示すような重み
wを付けて、単位時間T0当たりの予想停止回数、予想停
止時間および予想稼動時間を判定することができる。経
過時間の重みwを考慮した単位時間T0当たりの予想停止
回数′および停止1回当たりの予想平均停止時間 は、 ′=n+w(−n) =n(1−w)+w(T0/t)i 但し、 n=回転数がNときの単位時間T0当たりの停止回数 となり、最終的な予想停止時間T′は、 から求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理を説明するための図、第2図は本
発明の制御装置を備えた織機の一実施例を線図的に示す
図、第3図は第2図の織機の経糸の経路を示す概略図、
第4図は第2図の織機で用いる稼動モニタの一実施例を
示す回路図、第5図は回転数コントローラの作用を説明
するための図、第6図はファジイ推論機能を備えた回転
数コントローラで用いるメンバーシップ関数の一実施例
を示す図、第7図は回転数コントローラの他の作用を説
明するための図、第8図は予想停止時間等の算出に用い
る重み付けを説明するための図である。 10:織機、12:緯糸、 20:経糸、50:綜絖、 52:筬、54:織布、 68:主軸用モータ、76,主コントローラ、 78:入力ユニット、80:稼動モニタ、 82:回転数コントローラ、84:回転コントローラ。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】織機の試し運転を異なる回転数で複数回行
    って稼動時間を回転数毎に求め、求めた各稼動時間およ
    び各回転数を用いて稼動時間Rと回転数Nとの関係を示
    す近似式を求め、その近似式と、生産量P=回転数N×
    稼動時間Rなる関係式とを同時に満足する回転数の重根
    値を求め、織機の回転数を求めた重根値に制御すること
    を含む、織機回転数の制御方法。
  2. 【請求項2】前記試し運転時の回転数をファジイ推論に
    より決定する、請求項(1)に記載の織機回転数の制御
    方法。
  3. 【請求項3】前記稼動時間は、所定時間試し運転をした
    後に予測した単位時間当りの可動時間である、請求項
    (1)に記載の織機回転数の制御方法。
  4. 【請求項4】同一の仕掛品の複数台の織機の試し運転を
    同時に行うことにより、前記稼動時間を前記複数台の織
    機の総稼動時間として求める、請求項(1)に記載の織
    機回転数の制御方法。
  5. 【請求項5】さらに、試し運転中の織機の停止回数を計
    数し、計数値が所定の値を越えたときまたは越えると予
    想されるとき、試し運転時の回転数を変更することを含
    む、請求項(1)に記載の織機回転数の制御方法。
  6. 【請求項6】織機の試し運転を異なる回転数で複数回行
    わせる制御手段と、稼動時間を回転数毎に求め、求めた
    各稼動時間および試し運転時の各回転数を用いて稼動時
    間Rと回転数Nとの関係を示す近似式を求め、その近似
    式と、生産量P=回転数N×稼動時間Rなる関係式とを
    同時に満足する回転数の重根値を求める演算手段とを含
    み、前記制御手段は、さらに、織機の回転数を求めた重
    根値に制御する、織機回転数の制御装置。
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DE90306262T DE69004744T2 (de) 1989-06-12 1990-06-08 Regelungsverfahren für die Drehfrequenz einer Webmaschine und Vorrichtung dafür.
EP90306262A EP0403175B1 (en) 1989-06-12 1990-06-08 Method for controlling rotational frequency of weaving machine and apparatus therefor
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