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JP2777297B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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Publication number
JP2777297B2
JP2777297B2 JP3262386A JP26238691A JP2777297B2 JP 2777297 B2 JP2777297 B2 JP 2777297B2 JP 3262386 A JP3262386 A JP 3262386A JP 26238691 A JP26238691 A JP 26238691A JP 2777297 B2 JP2777297 B2 JP 2777297B2
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JP
Japan
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shift
speed
hydraulic
oil
hydraulic servo
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明 鈴木
和典 石川
秀顕 大坪
秀洋 大庭
弘道 木村
邦裕 岩月
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Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オーバドライブ装置付きの自動変
速機においては、前進3段後進1段の主変速ユニットに
オーバドライブプラネタリギヤユニットから成る副変速
ユニットを加えて前進4段後進1段の変速段を実現して
いる。この場合、上記副変速ユニットは、トルクコンバ
ータで得られる回転を入力する入力軸、プラネタリギヤ
ユニット、該プラネタリギヤユニットのサンギヤを自動
変速機ケースに対して係脱するオーバドライブブレー
キ、上記サンギヤとキャリヤ間を係脱するオーバドライ
ブダイレクトクラッチ、リングギヤに連結される出力軸
等から成っている。そして、上記オーバドライブブレー
キを自動変速機ケースに係合することによって増速を行
い、オーバドライブダイレクトクラッチを係合すること
によってプラネタリギヤユニットを直結状態にするよう
になっている。
【0003】また、上記主変速ユニットは、二つのプラ
ネタリギヤユニットを有しており、両プラネタリギヤユ
ニットの各要素をブレーキ及びクラッチの係脱によって
選択的に連結し、前進3段後進1段の変速段を得てい
る。そして、1速から3速までの変速段においては、上
記オーバドライブプラネタリギヤユニットを直結状態に
し、4速の変速段においては、オーバドライブプラネタ
リギヤユニットを増速状態にして前進4段後進1段の変
速段を実現している。
【0004】ここで、上記両プラネタリギヤユニットの
各要素を選択的に連結するためのブレーキ及びクラッチ
は、いずれも油圧サーボに油を給排することによって係
脱されるようになっている。そのため、油圧回路が配設
され、各種バルブを切り換えることによって調圧された
油が各油圧サーボに対して給排される。ところで、上記
自動変速機においてエンジントルクが増大するのに伴
い、変速ショックを低減するとともに変速特性を多様化
するため、上記オーバドライブプラネタリギヤユニット
による増速機能を追加して前進5段後進1段の変速段を
実現した自動変速機が提供されている(例えば、特開昭
61−55451号公報参照)。この場合、例えば従来
の1速と2速の間に新たに2速を追加し、従来の2速、
3速、4速をそれぞれ3速、4速、5速としている。上
記新しい2速においては、主変速ユニットは1速状態の
ままに維持され、副変速ユニットはオーバドライブブレ
ーキが係合されて増速状態にされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機の制御装置においては、主変速ユニット
と副変速ユニットのいずれか一方がダウンシフトの変速
を行い、他方がアップシフトの変速を行うような同時変
速を行うことがあるが、この第1の変速が行われている
間に第2の変速が行われると変速ショックが発生するこ
とがある。
【0006】ここで、主変速ユニット及び副変速ユニッ
トのいずれか一方がアップシフトの変速を行うととも
に、他方がダウンシフトの変速を行うような変速を同時
変速と定義する。そして、上記同時変速中に例えば負荷
が減小し、高速側の他の変速段の変速点に達すると、第
2の変速判断が行われるが、他の変速段が上記副変速ユ
ニットを再び増速状態にするような変速段である場合、
上記同時変速において解放される途中の第1の摩擦係合
要素が再び係合されることになり、該第1の摩擦係合要
素の係合油圧が一時的に低下して変速ショックを発生し
てしまう。
【0007】すなわち、上記同時変速においては、第1
の摩擦係合要素が解放されて副変速ユニットが直結状態
になるとともに、第2の摩擦係合要素が係合されて主変
速ユニットが増速状態になる。この場合、主変速ユニッ
トの第2の摩擦係合要素が係合するより副変速ユニット
の第1の摩擦係合要素の解放が遅れると、副変速ユニッ
トのダウンシフトの変速が遅れてしまい、自動変速機全
体では一旦アップシフトの変速を行った後にダウンシフ
トの変速が行われ変速ショックが発生することになる。
【0008】そこで、上記第1の摩擦係合要素を解放す
る際に、第1の摩擦係合要素の油圧サーボをアキュムレ
ータから切り離し、油圧サーボ内の油圧を制御しながら
第2の摩擦係合要素を係合させるようにしている。とこ
ろが、このような制御によって同時変速を行っている間
に第2の変速判断が行われると、第1の摩擦係合要素を
解放するために油圧サーボ内の油をドレーンする間に、
再び第1の摩擦係合要素を係合する必要が生じ、一旦切
り離されたアキュムレータが再び接続されることにな
る。その際、油路内の油が上記アキュムレータに供給さ
れるため、上記油圧サーボ内の油圧が一時的ではあるが
急激に低下し、自動変速機全体で同時変速におけるダウ
ンシフトの変速が急速に進行し、変速ショックが大きく
なってしまう。
【0009】本発明は、上記従来の自動変速機の制御装
置の問題点を解決して、主変速ユニット及び副変速ユニ
ットの同時変速中において変速ショックが発生するのを
防止することができる自動変速機の制御装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機の制御装置においては、副変速ユニット及び該
副変速ユニットに連結された主変速ユニットを備え、該
主変速ユニット及び副変速ユニットの一方がアップシフ
トの変速を行い、他方がダウンシフトの変速を行う同時
変速によって多段の変速段を達成するようになってい
る。そして、変速段を検出する変速段検出手段と、車両
の走行条件を検出する手段と、前記走行条件の信号を受
けて変速判断を行い、変速信号を発生させる変速判断手
段と、前記変速信号を受けて、各摩擦係合要素の油圧サ
ーボに対して選択的に油を給排し、かつ、前記油圧サー
ボ内の油圧を制御する油圧制御回路とを有する。
【0011】また、該油圧制御回路は、レギュレータバ
ルブ、該レギュレータバルブに信号油圧を供給してライ
ン圧を調整する調整手段、調整されたライン圧が給排さ
れる油圧サーボ、該油圧サーボの過渡特性を制御するア
キュムレータ、及び前記同時変速に伴って解放される摩
擦係合要素に対応する所定の油圧サーボと該油圧サーボ
に対応するアキュムレータとの間に配設されたリレーバ
ルブを備える。
【0012】そして、前記変速判断手段は、前記同時変
速における第1の変速段への変速判断が行われたとき
に、前記リレーバルブによって前記所定の油圧サーボと
アキュムレータとの間を切り離し、前記所定の油圧サー
ボ内の油圧を制御する手段、及び前記同時変速中におい
て、第2の変速段への変速判断が行われたときに、前記
所定の油圧サーボ内の油圧を制御して解放中の摩擦係合
要素を係合させて、現在の変速段と第2の変速段との間
の中間段を形成する手段を備える。さらに、前記調整手
段は、前記変速段検出手段によって前記中間段が検出さ
れた後、前記所定の油圧サーボと該油圧サーボに対応す
るアキュムレータとの間が接続される前に、前記ライン
圧を上昇させる手段を備える。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
自動変速機の制御装置においては、副変速ユニット及び
該副変速ユニットに連結された主変速ユニットを備え、
該主変速ユニット及び副変速ユニットの一方がアップシ
フトの変速を行い、他方がダウンシフトの変速を行う同
時変速によって多段の変速段を達成するようになってい
る。そして、変速段を検出する変速段検出手段と、車両
の走行条件を検出する手段と、前記走行条件の信号を受
けて変速判断を行い、変速信号を発生させる変速判断手
段と、前記変速信号を受けて、各摩擦係合要素の油圧サ
ーボに対して選択的に油を給排し、かつ、前記油圧サー
ボ内の油圧を制御する油圧制御回路とを有する。
【0014】また、該油圧制御回路は、レギュレータバ
ルブ、該レギュレータバルブに信号油圧を供給してライ
ン圧を調整する調整手段、調整されたライン圧が給排さ
れる油圧サーボ、該油圧サーボの過渡特性を制御するア
キュムレータ、及び前記同時変速に伴って解放される摩
擦係合要素に対応する所定の油圧サーボと該油圧サーボ
に対応するアキュムレータとの間に配設されたリレーバ
ルブを備える。そして、前記変速判断手段は、前記同時
変速における第1の変速段への変速判断が行われたとき
に、前記リレーバルブによって前記所定の油圧サーボと
アキュムレータとの間を切り離し、前記所定の油圧サー
ボ内の油圧を制御する手段、及び前記同時変速中におい
て、第2の変速段への変速判断が行われたときに、前記
所定の油圧サーボ内の油圧を制御して解放中の摩擦係合
要素を係合させて、現在の変速段と第2の変速段との間
の中間段を形成する手段を備える。さらに、前記調整手
段は、前記変速段検出手段によって前記中間段が検出さ
れた後、前記所定の油圧サーボと該油圧サーボに対応す
るアキュムレータとの間が接続される前に、前記ライン
圧を上昇させる手段を備える。
【0015】この場合、同時変速における第1の変速段
への変速判断が行われると、リレーバルブによって前記
所定の油圧サーボとアキュムレータとの間が切り離さ
れ、前記所定の油圧サーボ内の油圧が制御される。した
がって、同時変速に伴う摩擦係合要素の解放と係合との
タイミングのずれを無くすことができ、変速ショックが
発生するのを防止することができる。
【0016】また、同時変速中において、第2の変速段
への変速判断が行われると、前記所定の油圧サーボ内の
油圧が制御され、解放中の摩擦係合要素が係合させら
れ、現在の変速段と第2の変速段との間の中間段が形成
される。さらに、前記変速段検出手段によって前記中間
段が検出された後、前記所定の油圧サーボと該油圧サー
ボに対応するアキュムレータとの間が接続される前に、
前記ライン圧が上昇させられる。したがって、前記所定
の油圧サーボと該油圧サーボに対応するアキュムレータ
との間が接続されたときに、前記所定の油圧サーボ内の
油圧が低下するのを抑制することができ、変速ショック
が発生するのを防止することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の自動変速機の制
御装置の概略図である。この自動変速機は、そのトラン
スミッション部としてトルクコンバータ20と、副変速
ユニット40と、前進3段後進1段の主変速ユニット6
0を備えている。そして、上記トルクコンバータ20
は、ポンプインペラ21、タービンランナ22、ステー
タ23及びロックアップクラッチ24を備えている。上
記ポンプインペラ21は、エンジン1のクランク軸10
と連結され、タービンランナ22は副変速ユニット40
におけるプラネタリギヤユニットのキャリヤ41に入力
軸25を介して連結されている。
【0018】上記副変速ユニット40においては、この
キャリヤ41によって回転可能に支持されたプラネタリ
ピニオン42がサンギヤ43及びリングギヤ44と噛合
している。また、サンギヤ43とキャリヤ41間には、
第3クラッチC0及び第3ワンウェイクラッチF0が設
けられており、サンギヤ43とハウジングHu間には第
4ブレーキB0が設けられている。
【0019】上記主変速ユニット60には、フロント側
プラネタリギヤユニット及びリヤ側プラネタリギヤユニ
ットが備えられている。これらプラネタリギヤユニット
は、それぞれ共通のサンギヤ61、リングギヤ62,6
3、プラネタリピニオン64,65、及びキャリヤ6
6,67から成る。副変速ユニット40のリングギヤ4
4は、入力軸26及び第1クラッチC1を介して上記リ
ングギヤ62に連結されている。また、上記第1クラッ
チC1とサンギヤ61間には第2クラッチC2が設けら
れている。さらに、上記キャリヤ66は上記リングギヤ
63と連結されており、これらキャリヤ66及びリング
ギヤ63は出力軸70と連結されている。一方、上記キ
ャリヤ67とハウジングHu間には第3ブレーキB3及
び第2ワンウェイクラッチF2が設けられており、さら
に、サンギヤ61とハウジングHu間には、第1ワンウ
ェイクラッチF1を介して第2ブレーキB2が設けら
れ、また、サンギヤ61とハウジングHu間には、第1
ブレーキB1が設けられている。
【0020】この自動変速機は、上述のようにトランス
ミッション部を備え、エンジン1の負荷状態を反映して
いるスロットル開度θを検出するスロットルセンサ10
0、第3クラッチC0の図示しないクラッチドラムに対
向して配設されクラッチドラムの回転数NC0を検出する
回転数センサ、第2クラッチC2の図示しないクラッチ
ドラムに対向して配設されクラッチドラムの回転数NC2
を検出する回転数センサ58、出力軸70に対向して配
設され出力軸70の回転数N0 を検出する回転数センサ
60、車速を検出する図示しない車速センサ等の信号が
自動変速機制御装置(ECT)104に入力されるよう
になっている。該自動変速機制御装置104は、CP
U、RAM、ROM等から成り、あらかじめ設定された
変速パターンに従って油圧制御回路106内の第1〜第
3ソレノイドバルブS1〜S3及び図示しないリニアソ
レノイドバルブSLU,SLN,SLTが制御され、各
クラッチ、ブレーキが係脱されて変速制御が行われる。
【0021】また、110はシフトポジションセンサで
あり、運転者によって操作されるシフトレバー62の
N,D,3,2,L,Rのシフト位置を検出する。ま
た、上記第1ソレノイドバルブS1は主変速ユニット6
0の図示しない1−2シフトバルブを制御し、第2ソレ
ノイドバルブS2は主変速ユニット60の図示しない2
−3シフトバルブを制御し、第3ソレノイドバルブS3
は副変速ユニット40の増速状態及び直結状態を切り換
える図示しない3−4シフトバルブを制御し、また、リ
ニアソレノイドバルブSLTはスロットル開度θに対応
して図示しないプライマリレギュレータバルブを制御
し、リニアソレノイドバルブSLNは図示しないアキュ
ムレータコントロールバルブを介して第4ブレーキB0
のアキュムレータの背圧を制御し、リニアソレノイドバ
ルブSLUはロックアップクラッチ24を制御する。
【0022】次に、上記構成の自動変速機の作動につい
て説明する。図2は本発明の自動変速機の作動を示す図
である。図において、○印は係合状態を示し、×印はエ
ンジンブレーキ使用時にのみ係合状態になることを示し
ている。すなわち、D,3, 2,Lの各レンジにおける
1速時は、第1ソレノイドバルブS1がオフ状態、第2
ソレノイドバルブS2がオン状態、第3ソレノイドバル
ブS3がオン状態になって、その結果第3クラッチC0
及び第1クラッチC1が係合され、第3ワンウェイクラ
ッチF0及び第2ワンウェイクラッチF2がロックさ
れ、他は解放状態になっている。したがって、オーバド
ライブプラネタリギヤユニットは、第3クラッチC0及
び第3ワンウェイクラッチF0を介して直結状態にな
り、入力軸25の回転はそのまま主変速ユニット60の
入力軸26に伝達される。また、主変速ユニット60で
は、入力軸26の回転が第1クラッチC1を介してリヤ
側プラネタリギヤユニットのリングギヤ62に伝達さ
れ、それがキャリヤ66及び該キャリヤ66と一体的に
形成された出力軸70に伝達される。この時、サンギヤ
61を介してフロント側プラネタリギヤユニットのキャ
リヤ67に左方向の回転力を付与するが、第2ワンウェ
イクラッチF2がロックされて該回転が阻止され、プラ
ネタリピニオン64は自転して出力軸70と一体的に形
成されたリングギヤ63に減速された回転を伝達する。
【0023】また、D, 3, 2の各レンジにおける2速
時は、第1ソレノイドバルブS1がオフ状態、第2ソレ
ノイドバルブS2がオン状態、第3ソレノイドバルブS
3がオフ状態になって、第3クラッチC0が解放され、
第3ワンウェイクラッチF0がフリー状態になり、第4
ブレーキB0が係合され、第2ワンウェイクラッチF2
がロックされる。
【0024】この時、オーバドライブプラネタリギヤユ
ニットは、第3クラッチC0が解放されるとともに第4
ブレーキB0が係合されるように切り換えられる。した
がって、サンギヤ43の回転が第4ブレーキB0によっ
て阻止され、キャリヤ41が回転しながらプラネタリピ
ニオン42が自転してリングギヤ44に回転を伝達し、
直結状態の主変速ユニット60の入力軸26に増速回転
が伝達される。
【0025】また、主変速ユニット60は、入力軸26
の回転が第1クラッチC1を介してリヤ側プラネタリギ
ヤユニットのリングギヤ62に伝達され、それがキャリ
ヤ66及び該キャリヤ66と一体的に形成された出力軸
70に伝達される。この時、サンギヤ61を介してフロ
ント側プラネタリギヤユニットのキャリヤ67に左方向
の回転力を付与するが、第2ワンウェイクラッチF2が
ロックされて該回転が阻止され、プラネタリピニオン6
4は自転して出力軸70と一体的に形成されたリングギ
ヤ63に2速の回転を伝達する。
【0026】次に、D, 3, 2, Lの各レンジにおける
3速時は、第1ソレノイドバルブS1、第2ソレノイド
バルブS2、第3ソレノイドバルブS3がいずれもオン
状態になる。これにより、第3クラッチC0、第1クラ
ッチC1及び第2ブレーキB2が係合され、第3ワンウ
ェイクラッチF0及び第1ワンウェイクラッチF1がロ
ックされ、他は解放状態になる。したがって、オーバド
ライブプラネタリギヤユニットは直結状態になり、入力
軸25の回転がそのまま主変速ユニット60の入力軸2
6に伝達される。また、主変速ユニット60は、入力軸
26の回転が第1クラッチC1を介してリヤ側プラネタ
リギヤユニットのリングギヤ62に伝達され、プラネタ
リピニオン64を介してサンギヤ61に左方向の回転力
を付与するが、該サンギヤ61は第2ブレーキB2の係
合に伴い第1ワンウェイクラッチF1がロックされて該
方向の回転が阻止され、したがって、プラネタリピニオ
ン64は自転しながらキャリヤ66が回転し、リヤ側プ
ラネタリギヤユニットのみを経由して3速の回転が出力
軸70に伝達される。
【0027】また、Dレンジ及び3レンジにおける4速
時は、第1ソレノイドバルブS1がオン状態、第2ソレ
ノイドバルブS2がオフ状態、第3ソレノイドバルブS
3がオン状態になり、第3クラッチC0、第1クラッチ
C1、第2クラッチC2及び第2ブレーキB2が係合
し、第3ワンウェイクラッチF0がロックされ、他は解
放状態になる。したがって、オーバドライブプラネタリ
ギヤユニットは直結状態になり、また主変速ユニット6
0は、両クラッチC1,C2の係合によってリヤ側プラ
ネタリギヤユニットが一体的に連結されて、入力軸26
の回転はそのまま出力軸70に4速の回転として伝達さ
れる。
【0028】そして、Dレンジにおける5速時すなわち
最高速段は、第1ソレノイドバルブS1がオン状態、第
2ソレノイドバルブS2及び第3ソレノイドバルブS3
がオフ状態になり、第1クラッチC1、第2クラッチC
2及び第2ブレーキB2が係合される。したがって、主
変速ユニット60は4速時と同様に直結状態にあるが、
オーバドライブプラネタリギヤユニットは、第3クラッ
チC0が解放されるとともに第4ブレーキB0が係合さ
れるように切り換えられる。したがって、サンギヤ43
が第4ブレーキB0によってロックされ、キャリヤ41
が回転しながらプラネタリピニオン42が自転してリン
グギヤ44に回転を伝達し、直結状態にある主変速ユニ
ット60の入力軸26に増速回転が5速の回転として伝
達される。
【0029】一方、ダウンシフトの変速を行う場合は、
5→4変速時に、第3クラッチC0が係合されるととも
に第4ブレーキB0が解放され、また、4→3変速時
に、第2クラッチC2が解放され、3→2変速時に、第
3クラッチC0及び第2ブレーキB2が解放されるとと
もに第4ブレーキB0が係合され、そして、2→1変速
時に、第3クラッチC0が係合されるとともに第4ブレ
ーキB0が解放される。
【0030】一方、図示しないマニュアルバルブを3レ
ンジに操作した場合、1速時、2速時及び4速時におい
ては上記Dレンジの場合と同様である。そして、3速時
に、第1クラッチC1、第3クラッチC0及び第2ブレ
ーキB2に加えて第1ブレーキB1が係合され、主変速
ユニット60のサンギヤ61をロックし、エンジンブレ
ーキをきかせる。
【0031】また、マニュアルバルブを2レンジに操作
した場合、1速時においては上記Dレンジの場合と同様
である。そして、2速時に第1クラッチC1及び第4ブ
レーキB0に加えて第3ブレーキB3が係合され、主変
速ユニット60のフロント側プラネタリギヤユニットの
キャリヤ67をロックし、エンジンブレーキをきかせ
る。また、3速時に第3クラッチC0、第1クラッチC
1及び第2ブレーキB2に加えて第1ブレーキB1が係
合され、主変速ユニット60のサンギヤ61をロック
し、エンジンブレーキをきかせる。
【0032】そして、マニュアルバルブをLレンジに操
作した場合、1速時に第1クラッチC1及び第3クラッ
チC0に加えて第3ブレーキB3が係合され、主変速ユ
ニット60のフロント側プラネタリギヤユニットのキャ
リヤ67をロックし、エンジンブレーキをきかせる。ま
た、3速時に第3クラッチC0、第1クラッチC1及び
第2ブレーキB2に加えて第1ブレーキB1が係合さ
れ、主変速ユニット60のサンギヤ61をロックし、エ
ンジンブレーキをきかせる。
【0033】また、Rレンジ時は、第1ソレノイドバル
ブS1がオフ状態、第2ソレノイドバルブS2がオン状
態、第3ソレノイドバルブS3がオン状態になって、第
3クラッチC0、第2クラッチC2及び第3ブレーキB
3は係合され、第3ワンウェイクラッチF0がロックさ
れ、他は解放状態になる。したがって、オーバドライブ
プラネタリギヤユニットは直結状態になり、また、主変
速ユニット60は、入力軸26の回転が第2クラッチC
2によって直接サンギヤ61に伝達され、かつ、第3ブ
レーキB3によってフロント側プラネタリギヤユニット
のキャリヤ67の回転がロックされているので、サンギ
ヤ61の回転はプラネタリピニオン64の自転を介して
リングギヤ62に逆回転として伝達され、出力軸70を
逆回転させる。
【0034】また、マニュアルバルブをRレンジに操作
しても、車速が所定速度例えば9km/h以上にある場
合、第1ソレノイドバルブS1がオン状態になり、第2
クラッチC2が解放状態になって、逆回転状態にはなら
ない。図3は本発明の自動変速機の制御装置における油
圧制御回路の要部を示す第1の回路図、図4は本発明の
自動変速機の制御装置における油圧制御回路の要部を示
す第2の回路図である。
【0035】図3及び図4の油路の端部に付与されてい
る数字及びアルファベットから成る符号は、図3の油圧
回路部分と図4の油圧回路部分が接続されていることを
示すためのものである。図において、11は2速と3速
を切り換える1−2シフトバルブであり、上端の制御油
室11mに第1ソレノイドバルブS1からの油を受け、
1速時及び2速時で右半位置を取り、3速時〜5速時で
左半位置を取る。12は3速と4速を切り換える2−3
シフトバルブである。また、13は第4ブレーキB0の
油圧サーボB−0への油の給排を切り換えるための3−
4シフトバルブであり、第3ソレノイドバルブS3をオ
ン状態又はオフ状態にすることによって制御され、1速
時、3速時及び4速時で右半位置を、2速時及び5速時
で左半位置を取る。
【0036】31は第4ブレーキB0を解放する時の油
圧を制御するためのB−0コントロールバルブ、32は
第1リレーバルブ、33は各油圧サーボに付設されたア
キュムレータの背圧を制御するためのアキュムレータコ
ントロールバルブ、34は第4ブレーキB0を係合する
時に油圧の上昇を調整するためのB−0アキュムレー
タ、35は第2ブレーキB2を係合する時に油圧の上昇
を調整するためのB−2アキュムレータ、38は運転席
に設けられたシフトレバー62に連動して操作されるマ
ニュアルバルブ、39はソレノイドリレーバルブ、50
は第2リレーバルブ、51,71はチェックバルブ、7
2はプライマリレギュレータバルブである。
【0037】上記アキュムレータコントロールバルブ3
3は下端に制御油室33mを有しており、2→3変速時
に該制御油室33mに第2リレーバルブ50を介してB
−0アキュムレータ34の背圧が供給されるようになっ
ていて、該B−0アキュムレータ34の背圧を減圧す
る。また、第1リレーバルブ32は、2→3変速時及び
3→2変速時に上端の制御油室32mに油が供給されて
右半位置を取り、1速時、3速時及び4速時に中間部の
制御油室32kに油が供給されて制御位置を取り、4速
時及び5速時に下端の制御油室32nに油が供給されて
左半位置を取る。そして、2→3変速時においては右半
位置になって、第4ブレーキB0のドレーンコントロー
ルを容易にする。
【0038】3→2変速時においては、第2リレーバル
ブ50と油圧サーボB−0間を連通状態に置き、油圧サ
ーボB−0を急速に係合させる。そして、1速−2速間
の変速時、及び4速−5速間の変速時においては左半位
置を取り、マニュアルバルブ38からのライン圧PL
油をポート32b及びポート32aを介してB−0コン
トロールバルブ31の下端の制御油室31mに供給し、
上記B−0コントロールバルブ31を左半位置に固定さ
せる。
【0039】上記B−0コントロールバルブ31は、ポ
ート31bとポート31c間を結ぶオリフィス回路を有
していて油圧サーボB−0の油の給排の制御パターンを
切り換える。すなわち、2速時において下端の制御油室
31mに上記第1リレーバルブ32の油が供給されて左
半位置を取り、3−4シフトバルブ13からの油を油圧
サーボB−0に供給するが、2→3変速の開始時に上記
第1リレーバルブ32が切り換わり、下端の制御油室3
1mの油がドレーンされて右半位置を取り、上記オリフ
ィス回路が閉鎖され、3−4シフトバルブ13と油圧サ
ーボB−0間が遮断される。したがって、2→3変速の
開始時に油圧サーボB−0の係合油圧が保持される。
【0040】また、2→3変速時以外においては、下端
の制御油室31mに上記第1リレーバルブ32の油が供
給されて左半位置を取るため、1→2変速時及び4→5
変速時において上記オリフィス回路が開放され、該オリ
フィス回路を介して油圧サーボB−0に油を急速に供給
することができる。2→3変速時にはリニアソレノイド
バルブSLUの制御圧PSLu の油がソレノイドリレーバ
ルブ39を介して中間部の制御油室31kに供給され、
油圧サーボB−0の係合油圧をフィードバック制御して
油圧サーボB−0の油をドレーンする。
【0041】第2リレーバルブ50は、上端の制御油室
50mにライン圧PL の油が供給され、下端の制御油室
50nにリニアソレノイドバルブSLUの制御圧PSLu
の油がソレノイドリレーバルブ39を介して供給され
る。そして、2→3変速の開始と同時にリニアソレノイ
ドバルブSLUからの油が供給されて左半位置になり、
第4ブレーキB0の油圧サーボB−0とB−0アキュム
レータ34間を遮断して、油圧サーボB−0の油のドレ
ーンを独立して制御する。そのため、2→3変速時に第
3ソレノイドバルブS3はオフ状態にされる。
【0042】この時、同時に上記アキュムレータコント
ロールバルブ33からB−0アキュムレータ34、B−
2アキュムレータ35等の背圧室に供給される油を、上
記アキュムレータコントロールバルブ33の制御油室3
3mに信号油圧として供給し、背圧を通常の約75%に
減圧する。また、2→3変速時以外においては、上端の
制御油室にライン圧PL の油が供給されて右半位置を取
る。
【0043】72はプライマリレギュレータバルブであ
り、リニアソレノイドバルブSLTで調整された制御圧
SLT の油を制御油室72mに受け、ポート72a及び
ポート72bにライン圧PL を発生する。次に、第4ブ
レーキB0の油圧サーボB−0内の油をドレーンする時
(第4ブレーキB0を解放する時)の制御について説明
する。
【0044】この自動変速機においては、第4ブレーキ
B0を解放させる変速は、2→1変速、5→4変速及び
2→3変速のみである。このうち、2→1変速、及び5
→4変速はいずれも主変速ユニット60が変化しない変
速であるため、第4ブレーキB0の解放は特に配慮しな
くてもよい。これに対し、2→3変速は、同時に主変速
ユニット60が1速から2速のアップシフトの変速が行
われるため、極めて精密な調圧制御が必要となる。
【0045】そのため、第4ブレーキB0を解放する場
合に、副変速ユニット40のみが単独で変速する場合と
主変速ユニット60と副変速ユニット40が同時変速さ
れる場合とで油路が切り換えられるようになっている。
すなわち、2→3変速時においては、第2リレーバルブ
50を左半位置(制御油室50mにチェックバルブ51
からの油が供給されない状態)にして、第2リレーバル
ブ50のポート50bとポート50c間を遮断する。
【0046】その結果、B−0アキュムレータ34と第
4ブレーキB0の油圧サーボB−0間の油路が遮断され
るため、主変速ユニット60の変速段を達成するための
第2ブレーキB2に付設されているB−2アキュムレー
タ35をリニアソレノイドバルブSLN及びアキュムレ
ータコントロールバルブ33によって自由に制御するこ
とができ、しかもその影響が油圧サーボB−0に全く及
ばないようにすることができるようになる。
【0047】一方、第1リレーバルブ32が右半位置に
なるため、B−0コントロールバルブ31の制御油室3
1mのDレンジ圧PD の油がドレーンされ、B−0コン
トロールバルブ31が調圧可能な状態になる。すなわ
ち、B−0コントロールバルブ31が右半位置(上記制
御油室31mのDレンジ圧PD の油をドレーンした状
態)では、ポート31dに供給される制御圧PSLU とス
プリング荷重FS2によってライン圧PL が調圧され、調
圧された油がポート31cから吐出される。なお、ポー
ト31dに供給される制御圧PSLU の油は、リニアソレ
ノイドバルブSLUによって発生させられ、これがソレ
ノイドリレーバルブ39を介して供給されるようになっ
ている。
【0048】したがって、第4ブレーキB0の油圧サー
ボB−0の油をドレーンする場合は、リニアソレノイド
バルブSLUによって調圧された制御圧PSLU の油をB
−0コントロールバルブ31に供給し、該B−0コント
ロールバルブ31によって調圧して、その解放時の油圧
をきめ細かく制御することができるようになっている。
【0049】ところで、上記自動変速機においては、2
速時において第4ブレーキB0が係合され、3速時及び
4速時において第4ブレーキB0が解放されるとともに
第2ブレーキB2が係合され、5速時において第4ブレ
ーキB0が再び係合されるようになっている。そこで、
第4ブレーキB0を係脱する場合の動作について説明す
る。
【0050】第4ブレーキB0が係合する変速には、主
変速ユニット60はそのままで、副変速ユニット40の
みが単独で変速する場合(例えば1→2変速、及び4→
5変速)と、主変速ユニット60がダウンシフトの変速
を行うとともに副変速ユニット40がアップシフトの変
速を行うような同時変速(例えば3→2変速)とがあ
る。この場合、主変速ユニット60と副変速ユニット4
0が同時変速することによって変速段を達成するような
後者の場合は、変速のシーケンス制御上第4ブレーキB
0が係合するまでのタイムラグはできるだけ小さくする
ことが望まれる。一方、副変速ユニット40のみが単独
で変速するような前者の場合は、特にそのような必要性
はない。むしろ比較的ゆっくりと係合した方が変速特性
上好ましい。
【0051】すなわち、第4ブレーキB0を係合する場
合には、第3ソレノイドバルブS3がオフ状態にされ、
3−4シフトバルブ13が左半位置になり、ポート13
aに供給されるライン圧PL の油がポート13bから吐
出される。一方、上記B−0コントロールバルブ31は
左半位置(第1リレーバルブ32のポート32aとポー
ト32bとが接続され、B−0コントロールバルブ31
の制御油室31mにDレンジ圧PD の油を供給した状
態)になり、ポート31bに供給されるライン圧PL
油が調圧されないでそのままポート31cから吐出され
る。
【0052】上記第1リレーバルブ32は、制御油室3
2mに第2ブレーキB2の係合油圧の油が供給され、ポ
ート32cに第4クラッチC0の係合油圧の油が供給さ
れ、制御油室32nに第2クラッチC2の係合油圧の油
が供給され、これら各係合油圧とスプリング荷重Fs3
のバランスによってポート32dとポート32e間、ポ
ート32aとポート32b間が接続、遮断されるように
なっている。そして、上記第1リレーバルブ32は、3
→2変速時に制御油室32mに第2ブレーキB2の係合
油圧の油が供給され右半位置になり、第4ブレーキB0
に供給する油を増加する。
【0053】したがって、3→2変速の判断が発生する
と、第4ブレーキB0の油圧サーボB−0に油を供給す
るための油路は、小オリフィス52の油路及び大オリフ
ィス53の油路の2系統となり油路抵抗が小さくなっ
て、第4ブレーキB0は速やかに係合される。なお、3
→2変速以外で第4ブレーキB0を解放状態から係合状
態とする1→2変速時及び4→5変速時において、上記
第1リレーバルブ32は左半位置になり、第4ブレーキ
B0の油圧サーボB−0に油を供給するための油路は、
小オリフィス52側のみになる。
【0054】ここで、第4ブレーキB0の油圧サーボB
−0に油が供給される場合は、小オリフィス52側のみ
から供給される場合であっても、これに加えて大オリフ
ィス53側からも油が供給される場合であっても、いず
れもB−0アキュムレータ34が接続されていて、該B
−0アキュムレータ34が機能する。そのため、第2リ
レーバルブ50は、その制御油室50mにチェックバル
ブ51から油が供給されており、2→3変速時以外はす
べて右半位置になるように構成されている。また、チェ
ックバルブ51においては、第4クラッチC0の係合油
圧及びLレンジ圧、2レンジ圧が発生したときにそれぞ
れの圧力の油を吐出するようになっている。
【0055】すなわち、第4ブレーキB0の油圧サーボ
B−0に油が供給される時(第4ブレーキB0が係合さ
れる時)は、基本的にB−0アキュムレータ34によっ
てその過渡特性が制御される。該B−0アキュムレータ
34は、リニアソレノイドバルブSLN及びアキュムレ
ータコントロールバルブ33によって制御される。一
方、上記B−0コントロールバルブ31は、第4ブレー
キB0が係合される時には第1リレーバルブ32から制
御油室31mに油が供給されて左半位置になり、調圧機
能は有しない。
【0056】このように、第4ブレーキB0の係合時は
専らB−0アキュムレータ34の調圧機能によって制御
される。ここで、第1の変速判断に基づいて主変速ユニ
ット60及び副変速ユニット40が同時変速中に第2の
変速判断が行われたときの動作について説明する。上述
したように2→3変速時においては、第1の変速段とし
ての3速の変速段の変速判断が行われると、B−0アキ
ュムレータ34と油圧サーボB−0との間の油路が遮断
され、一方、B−0コントロールバルブ31が調圧可能
な状態にされ、リニアソレノイドバルブSLUによって
調圧された制御圧PSLU の油がB−0コントロールバル
ブ31に供給される。その結果、油圧サーボB−0の油
を細かく制御してドレーンすることができる。
【0057】このように、油圧サーボB−0の油を細か
く制御してドレーンしている時に5速の変速判断が行わ
れると、再び第4ブレーキB0を係合する必要が生じ、
一旦切り離されたB−0アキュムレータ34が再び接続
されることになる。その際、油路内の油がB−0アキュ
ムレータ34に供給されるため、油圧サーボB−0内の
油圧が一時的ではあるが急激に低下し、自動変速機全体
で同時変速におけるダウンシフトの変速が急速に進行
し、変速ショックが大きくなってしまう。
【0058】そこで、第2の変速段としての5速への変
速を遅らせ、一旦増速状態を形成し、2→3.5→5変
速とし、中間段として3.5速の変速段を達成すること
によって変速ショックの発生を防止している。上記構成
の自動変速機の制御装置において、自動変速機制御装置
104は変速判断手段を有しており、該変速判断手段は
車速信号、スロットル開度信号等の車両の走行条件に基
づいて、変速の種類ごとに設定された変速点によって変
速するか否かを判断し、変速判断を行うようになってい
る。
【0059】そして、主変速ユニット60と副変速ユニ
ット40の同時変速中、すなわち2→3変速時におい
て、第2の変速判断として5速の変速信号が発生させら
れた場合に、該変速信号の出力をあらかじめ設定された
時間だけ遅延させることができるようになっている。2
→3変速時においては、リニアソレノイドバルブSLU
において電気信号によって調圧された制御圧PSLU の油
がB−0コントロールバルブ31の中間部の制御油室3
1kに供給され、油圧サーボB−0内の油が制御されな
がらドレーンされる。そして、2→3変速が完了する前
に第2の変速判断として5速の変速判断が行われると、
第2の変速出力として変速信号が発生するが、該変速信
号の出力は所定時間遅らされ、その間油圧制御回路10
6に入力されない。続いて、自動変速機制御装置104
がリニアソレノイドバルブSLUに電気信号を送り、調
圧された制御圧PSLU の油がB−0コントロールバルブ
31に供給され、油圧サーボB−0内に油が制御されな
がら供給される。この時、油圧サーボB−0とB−0ア
キュムレータ34間は第2リレーバルブ50によって遮
断されている。
【0060】そして、上記第4ブレーキB0の油圧サー
ボB−0内の油圧PB0が上昇して第4ブレーキB0の係
合が完了すると、主変速ユニット60は2速状態のまま
として、副変速ユニット40を増速状態にする3.5速
が形成される。そして、この間上記自動変速機内の回転
部材である第3クラッチC0及び第2クラッチC2のク
ラッチドラムに対向して配設された回転数センサ56,
58によって回転数NC0,NC2を検出し、増速状態が完
全に達成されて第3クラッチC0の回転数NC0がほぼ
0、例えば50rpmになると、第2の変速出力として
5速の変速信号が油圧制御回路106に出力される。一
方、上記リニアソレノイドバルブSLUに送られる電気
信号が制御されて、上記第2リレーバルブ50の制御油
室50nの油圧が高められ、上記第2リレーバルブ50
は左半位置になり、油圧サーボB−0とB−0アキュム
レータ34間が接続させられ、該B−0アキュムレータ
34が機能を開始する。したがって、第4ブレーキB0
の油圧サーボB−0内の油圧PB0はB−0アキュムレー
タ34に制御されながら上昇する。
【0061】また、第2クラッチC2の油圧サーボC−
2への油の供給が開始させられ、5速に変速が行われ
る。この場合、上記第2クラッチC2の油圧サーボC−
2内の油圧は、図示しないC−2アキュムレータの過渡
特性によって制御される。ところで、B−0アキュムレ
ータ34が再び接続されるのに伴い、油圧サーボB−0
に供給される油の一部が該B−0アキュムレータ34に
流れ込むため、一時的に油圧PB0が低下する。
【0062】そこで、上記油圧サーボB−0とB−0ア
キュムレータ34間が接続させられる前に、あらかじめ
油圧サーボB−0に供給されるライン圧PLが上昇させ
られるようになっている。すなわち、自動変速機制御装
置104は上記回転数NC0,NC2が設定値、例えば50
0rpmになった時点で上記リニアソレノイドバルブS
LTに電気信号を送り、該リニアソレノイドバルブSL
Tから吐出される油の制御圧PSLT を変え、プライマリ
レギュレータバルブ72を制御し、該プライマリレギュ
レータバルブ72のポート72aから吐出される油のラ
イン圧PL が上昇させられる。このようにすることによ
って、上記油圧サーボB−0内の油圧PB0の低下を防止
している。
【0063】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させるこ
とが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の制御装置の概略図であ
る。
【図2】本発明の自動変速機の作動を示す図である。
【図3】本発明の自動変速機の制御装置における油圧制
御回路の要部を示す第1の回路図である。
【図4】本発明の自動変速機の制御装置における油圧制
御回路の要部を示す第2の回路図である。
【符号の説明】
34 B−0アキュムレータ 40 副変速ユニット 50 第2リレーバルブ 60 主変速ユニット 72 プライマリレギュレータバルブ 104 自動変速機制御装置 106 油圧制御回路 B2 第2ブレーキ B0 第4ブレーキ B−0 油圧サーボ SLU リニアソレノイドバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大坪 秀顕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大庭 秀洋 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 木村 弘道 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 岩月 邦裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−136049(JP,A) 特開 昭61−99750(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 副変速ユニット及び該副変速ユニットに
    連結された主変速ユニットを備え該主変速ユニット及
    び副変速ユニットの一方がアップシフトの変速を行い、
    他方がダウンシフトの変速を行う同時変速によって多段
    の変速段を達成する自動変速機の制御装置において、
    速段を検出する変速段検出手段と、車両の走行条件を検
    出する手段と、前記走行条件の信号を受けて変速判断を
    行い、変速信号を発生させる変速判断手段と、前記変速
    信号を受けて、各摩擦係合要素の油圧サーボに対して選
    択的に油を給排し、かつ、前記油圧サーボ内の油圧を制
    御する油圧制御回路とを有するとともに、該油圧制御回
    路は、レギュレータバルブ、該レギュレータバルブに信
    号油圧を供給してライン圧を調整する調整手段、調整さ
    れたライン圧が給排される油圧サーボ、該油圧サーボの
    過渡特性を制御するアキュムレータ、及び前記同時変速
    に伴って解放される摩擦係合要素に対応する所定の油圧
    サーボと該油圧サーボに対応するアキュムレータとの間
    に配設されたリレーバルブを備え、前記変速判断手段
    は、前記同時変速における第1の変速段への変速判断が
    行われたときに、前記リレーバルブによって前記所定の
    油圧サーボとアキュムレータとの間を切り離し、前記所
    定の油圧サーボ内の油圧を制御する手段、及び前記同時
    変速中において、第2の変速段への変速判断が行われた
    ときに、前記所定の油圧サーボ内の油圧を制御して解放
    中の摩擦係合要素を係合させて、現在の変速段と第2の
    変速段との間の中間段を形成する手段を備え、前記調整
    手段は、前記変速段検出手段によって前記中間段が検出
    された後、前記所定の油圧サーボと該油圧サーボに対応
    するアキュムレータとの間が接続される前に記ラ
    ン圧を上昇させる手段を備えることを特徴とする自動変
    速機の制御装置。
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