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JP2764690B2 - アッシング方法及びアッシング装置 - Google Patents

アッシング方法及びアッシング装置

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Publication number
JP2764690B2
JP2764690B2 JP6131376A JP13137694A JP2764690B2 JP 2764690 B2 JP2764690 B2 JP 2764690B2 JP 6131376 A JP6131376 A JP 6131376A JP 13137694 A JP13137694 A JP 13137694A JP 2764690 B2 JP2764690 B2 JP 2764690B2
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JP
Japan
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ashing
gas
substrate
processed
inflow
Prior art date
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Application number
JP6131376A
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English (en)
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JPH07245262A (ja
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裕二 上川
和敏 吉岡
公治 松村
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07245262A publication Critical patent/JPH07245262A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アッシング方法、及び
アッシング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の微細なパターンの形成
は、一般に露光および現象によってパターニング形成さ
れた有機高分子のフォトレジスト膜をマスクとして用
い、半導体ウエハ上に形成された下地膜をエッチング、
拡散、不純物注入などすることにより行なわれる。した
がって、マスクとして用いられたフォトレジスト膜は、
エッチング過程を経た後には、半導体ウエハの表面から
除去する必要がある。このような場合のフォトレジスト
膜を除去する処理例としてアッシング処理が行なわれ
る。この処理は露出される下地膜を傷めることなく不要
なレジスト膜を選択的に除去できる点で実用される。ま
た、このアッシング処理はレジストの除去、シリコンウ
エハ、マスクの洗浄を始めインクの除去、溶剤残留物の
除去等にも使用され、半導体プロセスのドライクリーニ
ング処理を行なう場合に適するものである。
【0003】フォトレジスト膜の除去を行なうアッシン
グ装置のうち、オゾンを含有するガスを用いたものとし
て、例えば特開昭52−20766号公報で開示された
装置がある。これは、上方に複数のアッシングガス流入
孔を備え、その下方にはベルト搬送により順次搬送可能
とされた半導体ウエハを設定し、上記アッシングガス流
入孔から上記順次搬送される半導体ウエハ表面にアッシ
ングガスを供給してアッシング処理することにより、均
一なアッシングを行なうものである。
【0004】また、よりアッシング速度を高めるため
に、予め加熱したアッシングガスを処理室内に供給し、
この処理室内に設定した半導体ウエハ表面に上記アッシ
ングガスを流入してアッシング処理する技術も使用され
ている。さらにまた、半導体ウエハ表面に供給するアッ
シングガスの乱流を抑止するために、上記半導体ウエハ
の対向位置に複数のアッシングガス流入孔及び搬出孔を
規則的に形成した対向板を使用し、上記アッシングガス
を整流して上記半導体ウエハのアッシング均一性を向上
する技術も使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記特開
昭52−20766号公報に開示された技術では、半導
体ウエハを順次搬送した状態で、この半導体ウエハ表面
にアッシングガスを流入することにより均一なアッシン
グ処理を行なおうとするものであるが、これは、所望す
るアッシングの均一性及びアッシング速度を得るために
上記半導体ウエハを下面から所定温度に加熱することの
みであるため、上記アッシングガスが半導体ウエハ表面
に供給される際に、上記アッシングガスとの接触及び流
通により半導体ウエハが冷却されてしまい、上記所望す
るアッシングの均一性及びアッシング速度が得られない
という問題があった。このような半導体ウエハの下面か
らのみの加熱では、上記所望する温度に半導体ウエハを
精密に温度設定することは極めて困難となっている。
【0006】また、上記予め加熱したアッシングガスを
処理室内に供給し、この処理室内に設定した半導体ウエ
ハ表面に上記アッシングガスを流入する技術では、上記
アッシングガス例えばオゾンガスを加熱して活性化し、
この活性化したオゾンガスが上記半導体ウエハ表面に到
達するまでの時間及び距離が長く、そのため、この活性
化したオゾンガスが不活性化即ち他の分子との結合によ
り酸素分子等となり、上記アッシング処理が困難となっ
ていた。即ち、上記オゾンガスを加熱することにより発
生する酸素原子ラジカルの寿命が非常に短かいことか
ら、上記アッシングガスを加熱してから半導体ウエハ表
面に到達するまでの時間及び距離が影響していた。その
ため、上記半導体ウエハのアッシング処理に寄与するオ
ゾンが少なくなり、結果的にアッシング速度が低下して
しまう問題点があった。
【0007】また、上記半導体ウエハの対向位置に複数
のアッシング流入孔及び排出孔を規則的に形成した対向
板を使用し、上記アッシングガスを整流して上記半導体
ウエハのアッシング均一性を向上する技術では、アッシ
ング均一性は向上するが、アッシング廃ガスを上記対向
板から排気する際、この対向板にミストが付着し、この
ミストが上記半導体ウエハ表面に飛散してこの半導体ウ
エハを汚染してしまうという問題点があった。
【0008】本発明は叙上の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、被処理基板の温度
をはじめとして、さらにはアッシングガスの温度、被処
理基板に対してアッシングガスを流入させる場合の流入
部と排出部との位置関係、当該流入部の温度、当該流入
部と被処理基板とのギャップ長を適切に設定し、被処理
基板を均一で高速にアッシングしたり、また被処理基板
の汚染をも抑制できるアッシング方法、並びにアッシン
グ装置を提供することにある。
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 前記目的を達成するた
め、請求項1によれば、処理室内にアッシングガスを導
入し、処理室内の被処理基板に対してアッシング処理を
施す方法において、前記アッシングガスは被処理基板と
対向する位置にある流入部から被処理基板に向けて流入
させるようにし、被処理基板の温度を150°C以上
(より好ましくは250°C前後)に加熱すると共に、
アッシングガスの温度も50°C以下、好ましくは25
゜C以下に設定して前記流入部から流入させて、アッシ
ング処理を行うことを特徴とする、アッシング方法が提
供される。この場合、前記流入部の温度を20°C〜3
00°Cに加熱した状態でアッシングガスを流入させて
もよい。
【0012】アッシングガスの流入部と被処理基板との
間のギャップについても留意し、被処理基板と対向する
位置にある流入部から被処理基板に向けてアッシングガ
スを流入させるようにし、前記流入部の端面と被処理基
板との間の距離は1mm〜2.5mmとし、被処理基板
の温度を150°C以上(より好ましくは250°C前
後)に加熱すると共に、前記アッシングガスの温度を5
0°C以下に設定して前記流入部から流入させるように
してもよい。
【0013】請求項においては、アッシングガスの排
出に工夫し、被処理基板と対向する面に位置する流入部
からアッシングガスを被処理基板に対して流入させると
共に、当該対向する面における前記流入部以外の位置か
らアッシングガスを排出させることを特徴とする。この
場合、さらに請求項に記載したように、被処理基板の
温度を150°C以上に加熱した状態でアッシングガス
を被処理基板に対して流入させたり、さらに請求項10
に記載したように、アッシングガスの温度を50゜C以
下に設定した状態でアッシングガスを流入させてもよ
い。
【0014】さらに以上のように構成される各アッシン
グ方法において、請求項に記載したように、被処理基
板を、アッシングガスの流入部に対して移動させつつア
ッシング処理を行うようにしたり、請求項に記載した
ように、処理室内の気体圧力を200Torr〜700
Torrに設定して、アッシング処理を施したりしても
よい。
【0015】またアッシングガスそのものについても、
請求項に記載したように、オゾンを含有するガスを使
用したり、請求項に記載したように、アッシングガス
に、N、Ar、Neから選択されるガスを混合した
り、さらには請求項に記載したように、さらにN
O、NO、NO、C、CCl、CFから
選択されるガスを混合してもよい。
【0016】一方アッシングガスの流量に関しては、請
求項1に記載したように、被処理基板1枚あたり、
7.5sl/min〜20sl/min)とりわけ10
sl/min以上にして被処理基板に対して流入させる
ことか好ましい。なおここで用いた「sl」は、常温常
圧換算での流量「l」を意味する。
【0017】そしてアッシング処理後の廃ガスの排気に
関しても、請求項1に記載したように、加熱して排気
するとよい。
【0018】アッシング装置としては、請求項1に記
載した、被処理基板を下面側から加熱するための第1の
加熱装置を前記載置台に設けると共に、被処理基板を上
面側から加熱するための第2の加熱装置を前記流入部近
傍にも設け、さらに前記アッシングガスの流入部に至る
までの流入経路に、このアッシングガスを冷却するため
の冷却機構を設けたことを特徴とする、アッシング装置
が提供される。
【0019】
【作用】後述の実施例で示されるように、被処理基板の
温度を100゜C〜350゜C、とりわけ250゜C前
後にまで加熱することにより、高速なアッシング処理が
行え、またアッシングガスの温度についても、10゜C
〜50゜C、好ましくは25゜C以下に設定することに
より、例えばオゾンの分解半減期を長くした状態でアッ
シングできるので、高速なアッシング処理が実施でき
る。
【0020】そして請求項1の発明のように、アッシン
グガスは被処理基板と対向する位置にある流入部から被
処理基板に向けて流入させるようにすれば、アッシング
処理の均一化に寄与し、その場合も、被処理基板の温度
を150°C以上(より好ましくは250°C前後)に
加熱したり、アッシングガスの温度も50°C以下、好
ましくは25゜C以下に設定して前記流入部から流入さ
せることにより、高速のアッシング処理を行うことが可
能になる。この場合、前記流入部の温度を20゜C〜3
00°Cに加熱した状態でアッシングガスを流入させれ
ば、アッシングガスの温度の調整と共に被処理基板も同
時に加熱させることが可能になる。
【0021】そして前記流入部の流入端面と被処理基板
との間の距離1mm〜2.5mmとした場合には、後
述の実施例で示されるように、最もアッシング速度を高
くした設定ができる。
【0022】請求項2、3、4のように、被処理基板と
対向する面に位置する流入部からアッシングガスを被処
理基板に対して流入させると共に、当該対向する面にお
ける前記流入部以外の位置からアッシングガスを排出さ
せるようにした場合には、ガスの流れを整然とさせて処
理を均一化させることが可能になる。また特に請求項
に記載したように、被処理基板を、アッシングガスの流
入部に対して移動させつつアッシング処理を行うように
すれば、さらに処理が偏らず均一なアッシング処理を行
うことが可能になる。
【0023】なお請求項に記載したように、処理室内
の気体圧力を200Torr〜700Torrに設定し
て、アッシング処理をすれば、適切な減圧雰囲気の下で
良好なアッシング処理を行うことができる。
【0024】また以上のようなアッシング方法において
使用するアッシングガスとして、請求項に記載したよ
うな、オゾンを含有するガスを使用すれば、酸素原子ラ
ジカルによってアッシングを行うことができ、この場
合、請求項のように、N、Ar、Neから選択され
るガスを混合すれば、これらの各ガスは不活性であり、
オゾンと反応せず、安定しているため、扱いやすいアッ
シングガスとなる。また請求項に記載したように、さ
らにNO、NO、NO、C、CCl、CF
から選択されるガスを混合すれば、アッシング適用範
囲が広がり、汎用性のあるアッシング処理が可能であ
る。
【0025】請求項1に記載したように、アッシング
ガスの流量を調節すれば、後述の実施例で示すように、
必要最小限の量で高速なアッシング処理を実施すること
が可能である。
【0026】そして請求項11に記載したように、加熱
して排気するようにすれば、廃ガス中に残存するオゾン
を分解させることができ、廃棄にあたっての汚染も防止
することができる。
【0027】請求項12に記載したアッシング装置によ
れば、第1、第2の加熱装置によって、被処理基板を両
面側から加熱させることができ、同時に流入部をも加熱
することができる。またさらに、アッシングガスの流入
部に至るまでの流入経路にこのアッシングガスを冷却す
るための冷却機構を設けたので、前記第2の加熱装置と
相俟って、アッシングガスの温度を制御することが可能
となる。
【0028】
【実施例】以下、本発明装置を半導体ウエハのアッシン
グ処理に適用した一実施例につき図面を参照して説明す
る。なお、被処理基板とガス流入排出部との相対的移動
は、この実施例では被処理基板を移動させる実施例につ
いて説明する。処理室11内には、例えば金属線等の搬
送ベルト13aで構成され、被処理基板例えば半導体ウ
エハ12を載せて搬送するベルトコンベアーからなる搬
送部13が配置されている。また、半導体ウエハ12の
下方には半導体ウエハ12を加熱する加熱部15が配置
されており、この加熱部15は温度制御装置14によっ
て制御されるヒーター15aを内蔵している。
【0029】搬送部13の上方には、図2および図3に
示すように例えば0.1〜5mm程度の幅を有し、平行
する複数の細長いスリット状の溝からなるアッシングガ
スの流入孔、排出孔である開口17a〜17jで構成さ
れるガス流入排出部17例えばガラス板が近接対向して
配置されており、このガス流入排出部17は冷却装置1
6から循環される冷却水等により冷却されている。ま
た、ガス流入排出部17のアッシングガスの流入孔であ
る開口17a〜17eはガス流量調節器18に接続され
ており、このガス流量調節器18は酸素供給源19に接
続されたオゾン発生器20に接続されている。
【0030】一方ガス流入排出部17のアッシングガス
の排出孔である開口17f〜17jは、排気装置21に
接続されている。さらに、上記ガス流入排出部17に
は、開口17a〜17jの周囲を取り囲むように埋め込
まれた加熱手段例えばヒーター22が内蔵されている。
このヒーター22は温度制御装置23により温度制御さ
れ、上記ガス流入排出部17を加熱することにより、開
口17a〜17jを通過するアッシングガスを加熱する
と共に、半導体ウエハ12表面を加熱する如く構成され
ている。また、ガス流入排出部17の開口17a〜17
eは、上記ガス流量調節器18の他に、他の第2ガス供
給源24に接続されたガス流量調節器25にも接続され
ており、必要に応じて流入可能に構成されている。
【0031】処理室11外に右方には、処理前の半導体
ウエハ12を収納する投入室26が設けられ、処理室1
1外の左方には処理後の半導体ウエハ12を収納する取
出室27が設けられている。なお、上記半導体ウエハ1
2は、例えば上記ガス流入排出部17の開口17a〜1
7jの溝と直角方向に搬送される。そして上記構成のア
ッシング装置によれば、次のようにしてアッシング処理
を行なう。
【0032】まず、投入室26に収納されている半導体
ウエハ12を図示しない投入装置により処理室11内に
順次搬入し、次に搬送部13の搬送ベルト13a上に複
数枚、順次載置し、図示しない駆動装置により移動する
搬送ベルト13aと同一速度例えば1〜50mm/se
c程度の速度で左方向に移送する。
【0033】そして、ヒーター15aを温度制御装置1
4により制御し半導体ウエハ12を例えば100〜35
0℃程度の範囲に加熱し、酸素供給源19およびオゾン
発生器20から供給されるオゾンを含有する酸素ガスを
ガス流量調節器18によって、半導体ウエハ1枚あたり
の流量が例えば7.5〜20sl/min(slは常温
常圧換算での流量)程度となるよう調節し、ガス流入排
出部17から半導体ウエハ12に向けて流入させ、排気
装置21により例えば処理室11内の気体圧力が200
〜700Torr程度の範囲になるよう排気する。同時
に、温度制御装置23によりガス流入排出部17に内蔵
されているヒーター22を温度制御して、上記ガス流入
排出部17を例えば20〜300℃程度の範囲に加熱す
る。
【0034】この時、図3における矢印で示すようにガ
ス流入排出部17と半導体ウエハ12との間にガスの流
入排出の流れが形成される。そして、この流れは、マク
ロ的に見た場合、開口17a〜17eから出て開口17
f〜17jに排出される全体的な流れ、即ちバルク流動
的な流れを形成し、この流れは半導体ウエハ12の搬送
方向と平行状態になる。
【0035】ここで、上記ガスに含まれているオゾンO
3は、上記ガス流入排出部17により流入直前に分解さ
れない程度の温度に加熱されて半導体ウエハ12に向
い、そして半導体ウエハ12の表面に接触してさらに加
熱されることにより分解し、酸素原子ラジカルが多量に
発生する。
【0036】そして、この酸素原子ラジカルが半導体ウ
エハ12の表面に被着されたフォトレジスト膜と反応
し、アッシングが行なわれフォトレジスト膜を除去す
る。アッシングによって生成した廃ガスは、直ちにガス
流入排出部17によって処理室11外に排気される。こ
の時、上記ガス流入排出部17のアッシングガス排出孔
である開口17f〜17jも同時に加熱されているた
め、ミストが付着することはなく、このミストの影響に
よる上記半導体ウエハ12の汚染を防止することができ
る。このようなミストは、主に低温部に付着する特性が
あるため、上記ガス流入排出部17に付着することはな
い。また、上記ガス流入排出部17を加熱するため、上
記アッシングガスの廃ガスを排気する際、この廃ガス中
に残存するオゾンも同時に分解することができる。次い
で、搬送ベルト13aにより処理室11の左側に移送さ
れ処理を終えた半導体ウエハ12を、図示しない取出装
置により取出室27に収納する。
【0037】なお、オゾン発生器20で生成されたオゾ
ンの寿命は温度に依存し、縦軸をオゾン分解半減期、横
軸をオゾンを含有するガスの温度とした図4のグラフの
示すように、温度が高くなるとオゾンの寿命は急激に短
くなる。このため、上記ガスの温度は25℃程度以下と
することが好ましく、一方、半導体ウエハ12の温度は
150℃程度以上に加熱することが好ましく、またガス
流入排出部17は50℃以上に加熱するのが好ましい。
【0038】図5のグラフは、縦軸をアッシング速度、
横軸をオゾンを含有するガスの流量とし、上記説明のこ
の実施例のアッシング装置におけるガス流入排出部17
と半導体ウエハ12間の距離ギャップを1.5mmとし
て6インチの半導体ウエハ12を250℃にガス流入排
出部17を200℃に加熱し、移動速度を10mm/s
ecとした場合の半導体ウエハ12のアッシング速度の
変化を示している。なお、オゾン濃度は、3〜10重量
%程度となるよう調節されている。
【0039】図6のグラフは、ガス流入排出部17と半
導体ウエハ12とのギャップ(間隔)を変化させた場合
の各々のアッシング速度の変化を表わす特性例図であ
り、ギャップが約1.5mm程度の時にアッシング速度
が最高になることを示している。そして図7のグラフ
は、ガス流入排出部17の加熱温度を変化させた場合の
アッシング速度の変化を表わす特性例図であり、ガス流
入排出部17の温度が約200℃程度の時、アッシング
速度が最高になることを示している。
【0040】このようにガス流入排出部17の加熱手段
を備えているので、上記ガス流入排出部17の温度を可
変でき、しかも半導体ウエハ12の加熱温度とは別々に
単独に可変できるので、アッシングガスを最良の処理温
度条件に容易に設定して、半導体ウエハ12表面に流入
できる。
【0041】また、上記ガス流入排出部17の温度を変
化させることにより、アッシング速度を可変できるの
で、アッシング処理末期に一定の残膜厚さで上記アッシ
ングを中止するなどのコントロールも可能となる。
【0042】前記半導体ウエハ12を移動する際、その
移動方向はガス流入排出部17から流入排出される全体
的なガスの流れ、すなわちバルク流動的な流れと平行状
態に設定されているので、アッシングガスは半導体ウエ
ハ12表面の全域に均等に流入した後上方から排気され
る。したがって、アッシングの均一度は、例えば図8に
示すように極めて良好である。
【0043】なお、上記実施例では、半導体ウエハ12
の移動は、複数枚の半導体ウエハ12を搬送部13に順
次載置してガス流入排出部17下の反応空間をワンスル
ーで一過的に所定の処理時間で通過させることについて
説明したが、他の移動例えば、上記ガス流入排出部17
下の反応空間を、所定速度で必要とするアッシング時
間、一定のストローク例えば開口17aから1個隣りの
開口17bまでの距離を1ストロークとしてスキャン方
式で往復運動をさせるように構成しても、上記同様の作
用効果が得られる。また、搬送ベルトに半導体ウエハを
載置して移動する代りに、載置台を設け、この載置台を
例えばエアシリンダーや、バルスモータ、サーボモー
タ、ステッピングモータ等を使用した回転式直進機構を
使用して、往復運動させるように構成してもよい。
【0044】さらに上記実施例では半導体ウエハのみ移
動した例について説明したが、ガス流入排出部との相対
的移動であればよく、ガス流入排出部のみ移動させても
よいし、両者を移動させてもよい。
【0045】また、この実施例ではアッシング対象とし
てフォトレジスト膜の場合について説明したが、インク
の除去を始め溶剤の除去等各種のものに適用でき、酸化
して除去できるものならば、アッシング対象はどのよう
なものでもよく、オゾンを含有するガスは酸素に限らず
オゾンと反応しないようなガス、特にN3、Ar、Ne
等のような不活性なガスにオゾンを含有させて使用する
ことができる。
【0046】さらに上記実施例では、半導体ウエハの処
理に適用した実施例について説明したが、アッシング工
程であればガラス基板上に設けるフォトマスク、プリン
ト基板、大型ディスプレイパネル、、被着されるアモル
ファスシリコン膜など何れにも適用できることは説明す
るまでもないことである。特に、LCD基板やマスク用
基板などのように、下地膜としてITO膜、アモルファ
スシリコン(αSi)、タンタル(Ta)やクロム(C
r)の如き非常に酸化されやすいデリケートな材料が使
用されているもののアッシングに際しては、上記下地膜
に損傷を与えないような処理が必要とされている。
【0047】例えば、上記アッシングを、一定の残膜厚
さで中止して、その後はウェット処理に切換える方式が
必要とされており、このためには精密なアッシングのコ
ントロールが不可欠であり、本発明を適用すれば非常に
有効である。
【0048】さらに、大型の被処理基板をアッシング処
理する場合にはガス流入排出部の形状を大型化即ち、ア
ッシングガスの流入孔排出孔である開口の長さと個数を
調整することで対応できるので、装置のスケールアップ
が容易に可能となる。
【0049】また、アッシングガスとしてオゾンを含む
酸素ガスの他に、必要に応じて第2ガスとして例えばN
2O、NO、NO2、C25、CCl4、CF4などをガス
流量調節器25により流量調整して上記酸素ガスと混合
してアッシングするようにすれば、アッシング適用範囲
を広げ汎用性のあるアッシングが可能となる。
【0050】さらに、各半導体ウエハのレジスト量また
はレジスト面積が異なってもアッシングレートは一定で
あり、且つアッシング反応空間内にある半導体ウエハの
枚数の如何にかかわらず各半導体ウエハのアッシングレ
ートは同一不変である。すなわちローディング効果がな
いため、オペレーションは容易である。
【0051】以上述べたようにこの実施例によれば、被
処理基板に対向して設けられたアッシングガス流入孔及
び排出孔を有するガス流入排出部に加熱手段を設けたこ
とにより、上記アッシングガス温度を所望するアッシン
グ速度を得る温度に容易に設定でき、更に、上記アッシ
ングガスを被処理基板直前で加熱することができるた
め、上記アッシングガスを有効に使用でき、上記被処理
基板のスループットを向上することが可能となる。
【0052】また、上記ガス流入排出部を加熱するた
め、上記アッシングガスの廃ガスをこのガス流入排出部
から排気する際に、このガス流入排出部にミストが付着
することはなく、このミストの影響による上記被処理基
板の汚染を抑止することが可能となる。
【0053】そして上記被処理基板を下方からの加熱の
みならず、上方に配置された上記ガス流入排出部の輻射
熱も伝達されるため、一定で信頼性が高く所望する温度
帯で制御をすることができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明した実施例でもわかるように、
被処理基板の温度やアッシングガスの温度を適切に設定
していることにより、オゾンの分解半減期を長くした状
態でアッシングするなどして、高速なアッシング処理が
行える。したがって請求項発明によれば、アッシン
グ処理の均一化を図ると共に、高速なアッシング処理が
可能となっている。
【0055】もちろん流入部の温度を20°C〜300
°Cに加熱した状態でアッシングガスを流入させれば、
アッシングガスの温度の調整と共に被処理基板も同時に
加熱させることが可能になり、アッシング速度の向上が
図れ、流入部の端面と被処理基板との間の距離を設定す
ることにより、さらに高速なアッシング処理を実現する
ことができる。
【0056】請求項2、3、4によれば、ガスの流れを
整然とさせて処理を均一化させることができ、特に請求
3、4の場合には、処理を均一化させることも可能で
ある。
【0057】請求項によれば、さらに処理が偏らず、
より均一なアッシング処理を行うことが可能である。
【0058】請求項によれば、切な減圧雰囲気の下
で良好なアッシング処理を行うことができる。
【0059】請求項によれば、酸素原子ラジカルによ
ってアッシングを行うことができるので、フォトレジス
ト膜のアッシングに適し、この場合請求項のように、
、Ar、Neから選択されるガスを混合すれば、扱
いやすいアッシングガスとなる。また請求項に記載し
たように、さらにNO、NO、NO、C、C
Cl、CFから選択されるガスを混合すれば、アッ
シング適用範囲が広がり、汎用性のあるアッシング処理
が可能である。
【0060】請求項1によれば、必要最小限のガス量
で、高速なアッシング処理を実施することが可能であ
る。また請求項1によれば、廃棄にあたっての汚染を
防止することができる。
【0061】そして請求項12に記載したアッシング装
置によれば、被処理基板を両面側から加熱させることが
できるので、所定の温度にまで速く加熱させることがで
き、スループットが向上する。また安定した温度維持が
可能であるので、安定したアッシング処理を実現でき、
大型の被処理基板にも対応することができる。さらには
アッシングガスの流入部も同時に加熱することができる
から、ガスの温度制御も可能である。そしてアッシング
ガスの温度に関し、さらに広範な範囲に渡ってこれを制
御することが可能であり、アッシング処理速度のコント
ロールを容易にできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかるアッシング装置の構成
を模式的に示した説明図である。
【図2】図1のアッシング装置におけるガス流入排出部
の要部底面図である。
【図3】図1のアッシング装置におけるガス流入排出部
のガスの流れを示す説明図である。
【図4】図1のアッシング装置におけるオゾンの分解半
減期と温度の関係を示すグラフである。
【図5】図1のアッシング装置におけるアッシング速度
とオゾンを含有するガス流量との関係を示すグラフであ
る。
【図6】図1のアッシング装置におけるアッシング速度
と反応空間のギャップとの関係を示すグラフである。
【図7】図1のアッシング装置におけるアッシング速度
とガス流入排出部温度との関係を示すグラフである。
【図8】図1のアッシング装置における残存レジスト膜
厚さと半導体ウエハ中心からの距離の関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
11 処理室 12 半導体ウエハ 13 搬送部 14 温度制御装置 15a ヒーター 16 冷却装置 17 ガス流入排出部 17a〜17j 開口 22 ヒーター 23 温度制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−43322(JP,A) 特開 昭62−290134(JP,A) 特開 昭63−70429(JP,A) 特開 昭63−84029(JP,A) 実開 昭62−73241(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/302

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室内にアッシングガスを導入し、処
    理室内の被処理基板に対してアッシング処理を施す方法
    において、前記アッシングガスは被処理基板と対向する
    位置にある流入部から被処理基板に向けて流入させるよ
    うにし、被処理基板の温度を150°C以上に加熱する
    と共に、前記アッシングガスの温度を50°C以下に設
    定して前記流入部から流入させることを特徴とする、
    ッシング方法。
  2. 【請求項2】 処理室内にアッシングガスを導入し、処
    理室内の被処理基板に対してアッシング処理を施す方法
    において、被処理基板と対向する面に位置する流入部か
    らアッシングガスを被処理基板に対して流入させると共
    に、当該対向する面における前記流入部以外の位置から
    アッシングガスを排出させることを特徴とする、アッシ
    ング方法。
  3. 【請求項3】 処理室内にアッシングガスを導入し、処
    理室内の被処理基板に対してアッシング処理を施す方法
    において、被処理基板の温度を150°C以上に加熱し
    た状態で被処理基板と対向する面に位置する流入部から
    アッシングガスを被処理基板に対して流入させると共
    に、当該対向する面における前記流入部以外の位置から
    アッシングガスを排出させることを特徴とする、アッシ
    ング方法。
  4. 【請求項4】 処理室内にアッシングガスを導入し、処
    理室内の被処理基板に対してアッシング処理を施す方法
    において、被処理基板の温度を150°C以上に加熱し
    た状態で、50°C以下に設定したアッシングガスを被
    処理基板と対向する面に位置する流入部から被処理基板
    に対して流入させると共に、当該対向する面における前
    記流入部以外の位置からアッシングガスを排出させるこ
    とを特徴とする、アッシング方法。
  5. 【請求項5】 被処理基板を、アッシングガスの流入部
    に対して移動させつつアッシング処理を行うことを特徴
    とする、請求項1、2、3又は4に記載のアッシング方
    法。
  6. 【請求項6】 処理室内の気体圧力を200Torr〜
    700Torrに設定して、アッシング処理を施すこと
    を特徴とする、請求項1、2、3、4又は5に記載のア
    ッシング方法。
  7. 【請求項7】 アッシングガスは、オゾンを含有するガ
    スであることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5
    又は6に記載のアッシング方法。
  8. 【請求項8】 アッシングガスに、N、Ar、Neか
    ら選択されるガスを混合したことを特徴とする、請求項
    1、2、3、4、5、6又は7に記載のアッシング方
    法。
  9. 【請求項9】 アッシングガスに、NO、NO、NO
    、C、CCl、CFから選択されるガスを
    混合したことを特徴とする、請求項1、2、3、4、
    5、6、7又は8に記載のアッシング方法。
  10. 【請求項10】 アッシングガスの流量は、被処理基板
    1枚あたり、7.5sl/min〜20sl/minと
    したことを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8又は9に記載のアッシング方法。
  11. 【請求項11】 アッシング処理後の廃ガスは、加熱し
    て排気することを特徴とする、請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8、9又は10に記載のアッシング方法。
  12. 【請求項12】 被処理基板を載置する載置台を処理室
    内に有し、前記載置台に対向して設けられた流入部か
    ら、アッシングガスを前記被処理基板に流入させて前記
    被処理基板に対してアッシング処理を施す如く構成され
    たアッシング装置において、被処理基板を下面側から加
    熱するための第1の加熱装置を前記載置台に設けると共
    に、被処理基板を上面側から加熱するための第2の加熱
    装置を前記流入部近傍にも設け、さらに前記アッシング
    ガスの流入部に至るまでの流入経路に、このアッシング
    ガスを冷却するための冷却機構を設けたことを特徴とす
    る、アッシング装置。
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