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JP2762601B2 - ポリビニルアセタール/ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニル樹脂含有ポジ作用カラープルーフ系 - Google Patents

ポリビニルアセタール/ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニル樹脂含有ポジ作用カラープルーフ系

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JP2762601B2
JP2762601B2 JP1221404A JP22140489A JP2762601B2 JP 2762601 B2 JP2762601 B2 JP 2762601B2 JP 1221404 A JP1221404 A JP 1221404A JP 22140489 A JP22140489 A JP 22140489A JP 2762601 B2 JP2762601 B2 JP 2762601B2
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HEKISUTO SERANIIZU CORP
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポジ作用転写型カラープルーフフィルム(co
lor proofing film、色校正フィルム)の製造方法およ
びそれに用いる感光性要素に関する。より具体的には、
本発明はナフトキノンジアジド化合物を感光剤として含
有するポジ作用カラープルーフ系に関する。
[従来の技術] グラフィックアートあるいはカラー印刷においては、
刷版の露光に用いる一組のフォトマスクを修正する際の
助けとなる色校正用のカラープルーフを作成することが
望ましい。カラープルーフは、印刷作業で得られること
になる色の品質を再現すべきである。これは、所望の網
点もしくは線画像の一貫した複製物でなければならず、
また色の得失(増強・低下)があってはならない。カラ
ープルーフの目視検査では、次の特性が明確に示される
べきである。
(a)そのフォトマスクのすべての欠陥。
(b)その材料の印刷機での印刷から予測される最善の
色の発現。
(c)全ての色の正確な階調と灰色が無彩色(ニュート
ラルグレー)であるか否か。
(d)いずれかの色の抑制および/または刷版を製版す
る前にフォトマスクフィルムを修正するための指示の必
要性の有無。
多色印刷用の色校正は、従来は実際の多色印刷に必要
な全作業工程を行う必要のある印刷機で印刷した校正刷
(プルーフシート)を用いて行われていた。かかる従来
の色校正法は、コストと時間のかかる作業であった。そ
のため、印刷機で作成した校正刷の品質を模した別の色
校正法が開発されてきた。写真製版での色校正法には、
サープリント(surprint)型とオーバーレイ型の2種類
の方式が知られている。
オーバーレイ方式の色校正法では、別々の透明プラス
チック支持体を用いて各色の色分解フィルムの画像を形
成する。次いで、着色画像を有する複数のかかる支持体
を重ね合わせて白紙の上に置き、カラープルーフを得
る。オーバーレイ方式の色校正法では、複数のプラスチ
ック支持体の重ね合わせにより、色校正用シートが暗色
化する傾向があり、その結果、得られたカラープルーフ
は、従来の印刷機による校正刷で実際に得られたものと
は著しく異なる印象のものとなるという欠点がある。こ
の方式の主な長所は、迅速であること、および2以上の
色を見当を合わせて組合せていくことにより、分色校正
刷としても利用できることである。
サープリント方式の色校正法では、1枚の受容シート
の上に、色の異なる複数の色分解フィルムから異なる色
の画像を順次形成していくことにより、1枚のカラープ
ルーフシートを作成する。これは、1枚の不透明支持体
を使用し、この不透明支持体上に相当する色のトナー、
感光性溶液もしくは感光性材料の塗布液を順次塗布して
いくことによって行われる。この方式の1例は、米国特
許第3,671,236号に記載されている。サープリント方式
のカラープルーフの長所は、色の彩度がプラスチック支
持体の重ね合わせによる影響を受けないことである。こ
の方式は、実際の印刷作業により近く、オーバーレイ方
式に固有の色の歪みがない。
米国特許第3,060,023号、同第3,060,024号、同第3,06
0,025号、同第3,481,736号および同第3,607,264号に示
されるように、光重合法または熱転写法を利用した各種
の画像複製方法が知られている。これらの方法において
は、適当な支持体上に塗布した光重合性層を写真透明ポ
ジを通して画像形成露光する。露光した層の表面を次い
で別の要素の画像受容面に押しつけて、少なくともこれ
らの要素の一方を、層の未露光部の転写温度より高温に
加熱する。次いで、この2つの要素を引き離すと、最初
の複合材料の熱転写可能な未露光の画像部が画像受容要
素に転写される。この要素が予め着色されていない場合
には、粘着性の未露光画像を所望のトナーにより選択的
に着色することもできる。着色物は、透明な未重合材料
に優先的に付着する。米国特許第3,574,049号には、
(a)仮支持体に画像を印刷し、(b)この仮支持体を
最終支持体と重ね合わせ、(c)上記(b)で作成した
積層構造物に熱および/または圧力を加え、(d)仮支
持体を最終支持体から引き離して印刷された画像を有し
ている最終支持体を得ることからなる、最終支持体に画
像を印刷するための転写印刷法が開示されている。画像
の仮支持体への親和性は、その最終支持体への親和性に
比べて低い。
米国特許第3,721,557号には、感光性要素と支持体と
の間に塗布した剥離層を利用した、カラー画像の転写方
法が開示されている。感光層を化学線により露光し、現
像すると、より可溶性の大きい部分が選択的に除去さ
れ、可視画像が形成される。この画像を有する支持体
を、適当な接着剤が塗布された受容要素に押しつけた
後、この支持体を引き剥がすと、画像の転写が行なわれ
る。各回の転写に対して、受容要素に新たな接着剤層を
塗布する。
米国特許第4,260,673号および同第4,093,464号には、
オルトキノンジアジド類を用いたポジ作用1枚型プルー
フ系が記載されている。米国特許第4,093,464号のプル
ーフ系では、着色画像を露光および現像した後に受容シ
ートに転写する。米国特許第4,260,673号に記載の方式
では、露光および現像を行う前に、ベタの着色層を受容
シートに転写する。米国特許第4,659,642号は、透明支
持体、この支持体上に設けた着色感光層、および最上面
の接着層を有するポジ作用カラープルーフ系を示してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上記米国特許第4,659,642号と同様の構成
のポジ作用カラープルーフ系を改善するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の改善は、感光層に樹脂質結合剤として、ポリ
(ビニルアセタール/ビニルアルコール/酢酸ビニル)
ターポリマーを含有させることからなる。このターポリ
マーは、皮膜形成性に優れ、現像特性もよく、カラープ
ルーフ用の感光層の形成に用いる結合剤樹脂として最適
の特性を有することが判明した。
本発明により、下記工程からなるカラー画像の改善さ
れた形成方法が提供される。
A.順に下記i)、ii)およびiii)からなる感光性要素
を用意し、 i)剥離性表面を有する支持体、 ii)感光性のポジ作用型ナフトキノンジアジド化合物;
樹脂質結合剤組成物;および少なくとも1種の着色剤を
含有する、前記剥離性表面上に設けた着色感光層、ただ
し、前記樹脂質結合剤組成物は、一般式 −A−B−C− で示される樹脂を少なくとも20重量%の量で含有し、こ
の樹脂中にはA、BおよびCの各成分の複数が規則的あ
るいはランダムな順序で存在し、ここで成分Aは構造式 で示される基であって、該樹脂中に約5〜20重量%の量
で存在し、成分Bは構造式 で示される基であって、該樹脂中に約4〜30重量%の量
で存在し、成分Cは下記構造式I、IIおよびIII (式中、Rは低級アルキル基または水素を意味する)で
示される基からなるアセタール基であって、該樹脂中に
50〜91重量%の量で存在し、アセタール基Iは成分C中
に約75〜85%含まれ、アセタール基IIは成分C中に約3
〜5%含まれ、アセタール基IIIは成分C中に約10〜22
%含まれ、各アセタール基の量は成分Cに存在するアセ
タール単位の合計モル数に基づく;および iii)ポリ酢酸ビニル含有ポリマーからなる、前記感光
層と直接接触した接着層、ただし該接着層は、室温で非
粘着性であり、加熱により活性化され、60〜90℃の範囲
内の温度で転写させることができるものである、 B.下記i)〜iii)のいずれかを実施し、 i)前記感光性要素を前記接着層を内側にして耐現像液
性の受容シートに熱および圧力を用いて積層し、剥離力
を加えて前記支持体を取り除き、前記感光層を化学線に
より画像形成露光する;または ii)前記感光層を化学線により画像形成露光し、前記感
光性要素を前記接着層を内側にして耐現像液性の受容シ
ートに熱および圧力を用いて積層し、剥離力を加えて前
記支持体を取り除く;または iii)前記感光性要素を前記接着層を内側にして耐現像
液性の受容シートに熱および圧力を用いて積層し、前記
感光層を化学線により画像形成露光し、剥離力を加えて
前記支持体を取り除く、 C.前記接着層が実質的に非粘着性である温度ににおい
て、前記感光層の露光部を適当な現像液により除去し、
そして好ましくは、 D.前記工程AないしCを少なくとも1回反復して、少な
くとも1つの異なる着色剤を含有する別の感光性要素
を、前記受容シート上の既に積層された感光層の非除去
部分の上に重ねて積層する。
本発明は、上記感光性要素にも関するものである。
[作用] 本発明の方法を実施する場合、剥離性表面を有する支
持体と、この剥離性表面上に設けた着色した感光層と、
この感光層の上に設けた接着層とから一般になる感光性
要素を使用する。場合により、ハレーション防止剤、密
着促進剤または剥離剤などの適当な添加剤を含有する層
をさらに設けることもできる。
好適態様において、この支持体は、これが受けなけれ
ばならない加熱、塗布またはその他の処理によってその
寸法、形状もしくは化学的性質の著しい変化を生じない
寸法安定性および耐薬品安定性に優れた基体材料から構
成される。好適な材料の1例はポリエチレンテレフタレ
ートである。通常の場合、支持体の厚みは約1〜10mil
(0.025〜0.25mm)、より好ましくは約2〜5mil(0.051
〜0.13mm)、特に好ましくは約2〜3mil(0.051〜0.076
mm)である。適当なフィルムとしては、ヘキスト・セラ
ニーズ社製のホスタファン(Hostaphan)3000、デュポ
ン社製のマイラー(Mylar)D、ICI社製のメリネックス
(Melinex)グレード0,052,442,516およびSが挙げられ
る。この支持体の表面は平滑でもよく、あるいはこの分
野で公知の各種の方法によりツヤ消し(無光沢)面にし
てもよい。
ツヤ消しフィルムとしては、ICI社製のメリネックス3
77および470がある。これらの材料は、余分の工程を実
施せずに最終画像に望ましいツヤ消し仕上げを与えると
いう顕著な性質を有する。この仮支持体のツヤ消し仕上
げを適当に選択することにより、最終画像の光沢を制御
することができる。この効果は、最終画像の上面が最初
はこのツヤ消し面と接しているために得られるのであ
る。仮支持体と感光層との間に別の剥離層を介在させた
場合には、この利点が得られない。ツヤ消し面への塗布
による別の利点は、その後に転写された層が、一般に平
滑面より粗面によく付着することである。
最終画像の同様のツヤ消し仕上げは、画像の光沢仕上
げの上面を上述したようなツヤ消し材料によりエンボス
することによっても得ることができる。これは、最終画
像とツヤ消し材料とを加圧加熱下に積層処理することに
より行なわれる。次いで、積層処理後にツヤ消し材料は
一般に取り除く。この方法の利点は、最終カラープルー
フの表面仕上げを変更することができることである。ま
た、ツヤ消し材料を反復使用することができる。
ツヤ消し仕上げとするための第三の方法は、モンサン
ト社より市販のバトバール(Butvar)90などの熱転写性
の接着層を、ICI社製のメリネックス329などの粗面を持
ったフィルムに塗布して用いることである。この転写性
の層を最終画像に加圧加熱下に積層処理する。次いで、
粗面を持ったフィルムを剥ぎ取る。この転写された層の
粗面が最終画像にツヤ消し仕上げを付与する。この方法
の利点は、全部の層がツヤ消しに見えること、および最
上層となった別途の転写層が画像を保護することであ
る。米国特許第4,294,909号および同第4,376,159号に
も、ツヤ消し面を得る各種の方法が記載されている。
いずれにしても、支持体は剥離性表面を有していなれ
ばならない。すなわち、支持体はこれに設けた感光層を
剥離可能に保持することができなければならない。これ
は、支持体表面が最初から剥離性のものであるか、適当
な処理により剥離性にするか、あるいは支持体表面に適
当な剥離層を設けることにより達成されうる。かかる剥
離層はポリビニルアルコールからなるものでよい。
感光層を支持体の剥離性表面に剥離可能に接合する。
感光層は、一般に、感光剤、着色剤、結合用樹脂、およ
びその他の任意成分、例えば、可塑剤、酸安定剤、界面
活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、および残留する塗
布溶剤を含有する。
感光剤は、好ましくは感光性のナフトキノンジアジド
化合物である。特に好ましい感光剤は、米国特許第4,40
7,426号に記載のビス−(3−ベンゾイル−4,5,6−トリ
ヒドロキシフェニル)メタンと2−ジアゾ−1−ナフト
ール−5−スルホン酸とのエステルでる。別の好適な感
光剤は、米国特許第4,266,001号、3,106,365号、3,148,
983号および3,201,239号に示されているものである。使
用するジアゾ化合物は、有機溶剤に可溶性のものが好ま
しい。
適当な結合用樹脂は、一般式 −A−B−C− で示される酢酸ビニル/ビニルアルコール/ビニルアセ
タールターポリマーである。この樹脂中にA、Bおよび
Cの各成分は複数づつが規則的あるいはランダムな順序
で存在し、ここで成分Aは構造式 で示される基であって、該樹脂中に約5〜20重量%の量
で存在し、成分Bは構造式 で示される基であって、該樹脂中に約4〜30重量%の量
で存在し、成分Cは下記構造式I、IIおよびIII (式中、Rは低級アルキル基または水素を意味する)で
示される基からなるアセタール基であって、該樹脂中に
50〜91重量%の量で存在し、アセタール基Iは成分C中
に約75〜85%含まれ、アセタール基IIは成分C中に約3
〜5%含まれ、アセタール基IIIは成分C中に約10〜22
%含まれる。各アセタール基の量は、成分Cに存在する
アセタール単位の合計モル数に基づいた量である。樹脂
の重要な選択基準は、これが良好な皮膜形成剤でなけれ
ばならないことである。
このビニルターポリマー樹脂は、米国特許第4,665,12
4号により詳しく説明されているので参照されたい。
本発明の感光層の形成においては、上記ターポリマー
樹脂結合剤を少なくとも約20重量%含有する樹脂質結合
剤組成物を使用する。結合剤組成物はこの樹脂のみから
なることもできるが、他の任意の適当な結合剤樹脂、例
えば、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、スチレ
ン−無水マレイン酸半エステルなどのビニル樹脂系結合
剤を、合計で80重量%まで配合することもできる。
本発明に有用な着色剤としては、各種の染料および顔
料が含まれる。特に好適な態様にあっては、平均粒径が
約1μm以下の顔料を使用する。
感光層に配合することのできる任意成分の可塑剤とし
ては、フタル酸およびリン酸エステル型のものがある。
好ましい可塑剤としては、ジブチルフタレートおよびジ
メチルフタレートが挙げられる。高分子可塑剤として
は、BFグッドリッチ社より市販のカーボセット(Carbos
et)525などのアクリル樹脂がある。現像助剤として
は、BFグッドリッチ社より市販のCarboset XL27、モン
サント社より市販のスクリプセット(Scripset)540、
およびデュポン社より市販のエルバサイト(Elvacite)
2028などの酸基含有ポリマーが挙げられる。
以上の成分をγ−ブチロラクトン、ジアセトンアルコ
ール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタ
ノール、メチルセロソルブおよびメチルエチルケトンな
どの適当な溶剤を用いて混合し、支持体の剥離性表面に
塗布し、乾燥する。好適態様にあっては、感光層の被膜
付着量は約0.1〜5.0g/m2である。特に好ましい付着量は
約0.4〜2.0g/m2である。
好適態様にあっては、感光剤は感光層に約15〜60重量
%、より好ましくは約20〜50重量%の量で存在させる。
好適態様にあっては、着色剤は感光層に約10〜40重量
%、より好ましくは約13〜34重量%の量で存在させる。
好適態様にあっては、結合用樹脂は感光層に約20〜75
重量%、より好ましくは約30〜70重量%の量で存在させ
る。
可塑剤を使用する場合、好適態様にあっては、これを
感光層に約20重量%以下、より好ましくは約15重量%以
下、特に好ましくは約12〜15重量%の量で存在させる。
感光層塗布液の代表的な処方を次に例示するが、これ
に限定されるものではない。
接着層はポリ酢酸ビニルからなり、場合により、他の
樹脂、紫外線吸収剤、螢光増白剤、帯電防止剤、および
可塑剤などの他の所望の任意成分を含有していてもよ
い。
有用なポリ酢酸ビニルの例には、ヘキスト社より市販
のモビリス(Mowilith)DM−60,20,DM−22,25,30および
これらの混合物があるが、これらに限定されるものでは
ない。
これらの樹脂を通常は水に分散させるか、メチルイソ
ブチルケトンもしくは酢酸n−ブチルなどの溶剤系に溶
解して、感光層の上に塗布する。次いで、得られた被膜
を乾燥して、約5〜30g/m2、より好ましくは約10〜20g/
m2の付着量の接着層を形成する。
接着層は、G.A.F.社製のユビヌル(Uvinul)D−50な
どの紫外線吸収剤を、任意成分として含有しうる。これ
はまた、ケンブリッジ・インダストリーズ社製のポリエ
ステル可塑剤であるレゾフレックス(Resoflex)R−29
6、BFグッドリッチ社より市販のCarboset 525などの高
分子可塑剤を含有していてもよい。この層はまた、G.A.
F.社製のガファック(Gafac)およびガフスタット(Gaf
stat)などの帯電防止剤を含有していてもよい。これは
さらに、ハーキュレス社製のニトロセルロースRS 1/2な
どの他の樹脂を含有することもできる。これはまた、チ
バ・ガイギー社製のユビテックス(Uvitex)OBなどの螢
光増白剤を含有することもできる。
接着層は、感光性要素の貯蔵および現像中に指触粘着
性を示さないものがよい。この層の軟化点は約60〜180
℃、好ましくは60〜120℃、より好ましくは60〜100℃の
範囲内がよい。
好適態様にあっては、接着層は、ポリ酢酸ビニルを接
着層の約50重量%より多量に含有する。可塑剤は約30重
量%以下の量で、紫外線吸収剤は約20重量%以下の量
で、螢光増白剤は約1.0重量%以下の量で、他の樹脂は
約50重量%までの量で含有させることができる。
代表的な接着層の処方例を次に示す。
重量% I.水 50.00Mowilith DM-22 50.00 II.酢酸イソブチル 78.00 Resoflex 1.00Mowilith 30 21.00 III.酢酸イソブチル 79.90 Uvitex OB 0.10Mowilith 30 20.00 使用時には、本発明の感光性要素を、その接着層を介
して(接着層を内側にして)受容シートに積層する。受
容シートは、使用する現像液により引き起こされる可能
性のある有害作用に耐えるものを用いる。例えば、水性
現像液を使用する場合には受容シートは耐水性のものを
用いる。この目的にはプラスチック製もしくはプラスチ
ックを被覆した受容シートが有用である。
有用な受容シートには、ICI社製のメリネックス(Mel
inex)329,339,994および3020がある。その他の白色も
しくは非白色受容シートを用いてもよい。積層処理およ
び現像処理に耐えることが必要な受容シートには、粗面
化および/または密着促進された表面が好ましい。
積層処理は、上記の着色複合材(感光性要素)の接着
層側に接触させて受容シートを重ねて置き、この2種類
の材料を1対の加熱されたラミネート化ローラのニップ
中を適当な加圧下に通過させることにより行うことがで
きる。適当な積層処理温度は通常は約60〜90℃、好まし
くは約75〜85℃の範囲内である。積層処理後、支持体を
通常は単に手での剥離力を用いて剥ぎ取る。その結果、
接着層および感光層が受容シート上に残る。
この感光層は、積層処理の前後いずれかに、この分野
で周知の手段により画像形成露光を行う。この露光は、
真空焼枠条件下にフォトマスクを通して紫外線源に露出
することにより実施できる。露光は、慣用のポジ型フラ
ットを通して化学線により行うことができる。積層処理
および支持体の剥離後に露光を行うことが、乳剤−乳剤
接触の点で好ましい。水銀蒸気放電ランプの方が、金属
ハロゲン化物ランプより好ましい。材料内での光散乱を
減少させるためにフィルターを使用してもよい。
積層、支持体の剥離および露光後に、感光層の露光部
を適当な現像液中に溶解させることにより感光層を現像
し、乾燥する。本発明の樹脂を用いた平版印刷版の現像
に使用しうる適当な現像液を使用することができる。こ
のような現像液としては、下記の化合物群から選ばれた
1種もしくは2種以上の化合物を含有する水溶液が挙げ
られる。
a)モノ硫酸オクチル、デシル、ドデシルまたはテトラ
デシルエステルのナトリウム、カリウムまたはリチウム
塩、 b)メタケイ酸のナトリウム、リチウム、カリウムまた
はアンモニウム塩、 c)ホウ酸のリチウム、カリウム、ナトリウムまたはア
ンモニウム塩、 d)炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸またはそのナト
リウム、カリウムまたはアンモニウム塩、および e)リン酸のモノ、ジまたはトリ−ナトリウムまたはカ
リウム塩。
他の適当な現像液には、水、安息香酸または安息香酸
ナトリウム、リチウムもしくはカリウム塩、およびその
ヒドロキシ置換類似化合物を含有するもの、ならびに米
国特許第4,436,807号に記載の現像液が挙げられる。こ
の現像では接着層は実質的に除去されない。好適な現像
液の処方例を下記に示すが、これに限定されるのではな
い。
現像液I. (重量%) 水 95.0 デシル硫酸ナトリウム 3.0 リン酸二ナトリウム 1.5メタケイ酸ナトリウム 0.5 現像液II. (重量%) 水 89.264 リン酸一ナトリウム 0.269 リン酸三ナトリウム 2.230テトラデシル硫酸ナトリウム 8.237 露光後の感光層から未露光画像部を残しながら露光部
をうまく除去することのできる任意の現像液を使用する
ことができる。現像液の選択は当業者が適宜行うことが
できる。
上記の方法を反復して、異なる色を持った別の感光性
要素を、既に上記のように画像を形成した同じ受容シー
トに積層処理する。通常の場合、所望画像のフルカラー
複製を得るには、4色の層を使用する。これらはシア
ン、マゼンタ、イエローおよびブラック(墨)である。
下記の実施例は本発明の例示であるが、本発明はこれ
らにより制限されるものではない。
実施例 ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニルのコポリマー
であるビノール(Vinol)523から、本発明で結合剤樹脂
として用いるターポリマー樹脂を調製する。75.0gのVin
o1 523[重量で約75〜80%のヒドロキシル基(ポリビニ
ルアルコール)を有し、平均分子量約70,000]を、水22
5.0gおよびエタノール200.0gからなる溶液中に70℃で16
時間撹拌して溶解させた後、10.13gの37%塩酸を添加
し、激しく混合しながら温度を60℃に調整する。得られ
た反応混合物にプロピオンアルデヒド37.66gを徐々に滴
下する。同時に、エタノール250.0gも同様に反応混合物
に滴下する。この混合物を、炭酸ナトリウム/水酸化ナ
トリウム(50/50)の混合物でpH7.0に中和する。生成物
を水により沈殿させて、粒状で単離する。これを残留水
分が1.0%以下となるように乾燥する。収率約96%に相
当する107gの生成物が得られる。生成物の平均分子量は
約90,000である。
標準的な分析方法を用いて分析した結果、この生成物
は酢酸エステル基13.6%、ヒドロキシル基(アルコー
ル)9.85%、およびアセタール基76.6%からなることが
判明した。アセタール基のうち、80%が6員環環式アセ
タール、4%が5員環環式アセタール、および残り16%
が分子間アセタールであることがわかった。
上に示した感光層塗布液の処方に従って、シアン、イ
エロー、マゼンタ、およびブラックの4色の感光性塗布
液を調製する。顔料は、γ−ブチロラクトンとプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルの1:1混合溶媒中に上
記ポリビニルアセタール/アルコール/アセテート樹脂
と適当な顔料とを分散させた分散液として導入する。こ
の分散液における顔料と樹脂の含有量は次の通りであ
る。
得られた塗布液を、仮支持体として使用した厚さ3mil
(0.076mm)のMelinex 516ポリエステルフィルム上に必
要な光学濃度になるように別個に塗布し、乾燥する。各
着色感光層のおよその表面密度(付着量)は、シアンが
0.8g/m2、イエローが0.9g/m2、マゼンタが1.0g/m2、ブ
ラックが1.3g/m2である。接着剤溶液、具体的には上記
処方例IIの組成を有する接着層塗布液を各感光層の上に
塗布した後、乾燥して、12g/m2の表面密度の接着層を形
成する。次いで、イエローの複合材を、その接着層側が
厚さ7mil(0.18mm)のMelinex 3020ポリエステル製受容
シートの片面に接するように重ねて80℃で積層処理す
る。積層処理後、Melinex 516の仮支持体を剥ぎ取る
と、受容シート上に接着層と感光層が残る。このイエロ
ー感光層を次いで黄色用の写真フラットを通して化学線
に露光する。露光した黄色層を有する受容シートを次い
で、27℃で上記現像液IIに感光層側を静かにパッドでこ
すりながら15秒間浸漬する。それにより、現像中に黄色
の露光部分は洗い流され、未露光部が残る。接着層は現
像液による作用を受けない。この処理後、画像が形成さ
れた材料をすすいで、乾燥する。次に、マゼンタの複合
材を、上記受容シートの黄色画像が形成された面に前記
と同様に積層処理する。マゼンタの仮支持体を前と同様
に剥ぎ取る。マゼンタの感光層を次いでマゼンタ用フラ
ットを通して露光し、黄色と同様に現像処理する。マゼ
ンタの後、同様の方法でシアン、次いでブラックの画像
を形成すると、色分解フィルムを調製するのに用いた原
図の正確な複製である4色画像が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガボール・アイ・コールター アメリカ合衆国ニュージャージー州、バ ークレイ・ハイツ、ドッグウッド・レイ ン212 (56)参考文献 特開 昭61−100748(JP,A) 特開 昭63−14144(JP,A) 特開 昭62−96506(JP,A) 特開 昭57−185034(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/004 - 7/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程A、BおよびCからなる、カラー
    画像の形成方法。 A.順に下記i)、ii)およびiii)からなる感光性要素
    を用意し、 i)剥離性表面を有する支持体、 ii)感光性のポジ作用型ナフトキノンジアジド化合物;
    樹脂質結合剤組成物;および少なくとも1種の着色剤を
    含有する、前記剥離性表面上に設けた着色感光層、ただ
    し、前記樹脂質結合剤組成物は、一般式 −A−B−C− で示される樹脂を少なくとも20重量%の量で含有し、こ
    の樹脂中にはA、BおよびCの各成分の複数が規則的あ
    るいはランダムな順序で存在し、ここで成分Aは構造式 で示される基であって、該樹脂中に5〜20重量%の量で
    存在し、成分Bは構造式 で示される基であって、該樹脂中に4〜30重量%の量で
    存在し、成分Cは下記構造式I、IIおよびIII (式中、Rは低級アルキル基または水素を意味する)で
    示される基からなるアセタール基であって、該樹脂中に
    50〜91重量%の量で存在し、アセタール基Iは成分C中
    に75〜85%含まれ、アセタール基IIは成分C中に3〜5
    %含まれ、アセタール基IIIは成分C中に10〜22%含ま
    れ、各アセタール基の量は存在するC単位の合計モル数
    に基づく;および iii)ポリ酢酸ビニル含有ポリマーからなる、前記感光
    層と直接接触した接着層、ただし該接着層は、室温で非
    粘着性であり、加熱により活性化され、60〜90℃の範囲
    内の温度で転写させることができるものである、 B.下記i)〜iii)のいずれかを実施し、 i)前記感光性要素を前記接着層を内側にして耐現像液
    性の受容シートに熱および圧力を用いて積層し、剥離力
    を加えて前記支持体を取り除き、前記感光層を化学線に
    より画像形成露光する;または ii)前記感光層を化学線により画像形成露光し、前記感
    光性要素を前記接着層を内側にして耐現像液性の受容シ
    ートに熱および圧力を用いて積層し、剥離力を加えて前
    記支持体を取り除く;または iii)前記感光性要素を前記接着層を内側にして耐現像
    液性の受容シートに熱および圧力を用いて積層し、前記
    感光層を化学線により画像形成露光し、剥離力を加えて
    前記支持体を取り除く、 C.前記接着層が実質的に非粘着性である温度ににおい
    て、前記感光層の露光部を適当な現像液により除去す
    る。
  2. 【請求項2】前記工程AないしCを少なくとも1回反復
    して、少なくとも1つの異なる着色剤を含有する別の感
    光性要素を、前記受容シート上の既に積層された感光層
    の非除去部分の上に重ねて積層することを特徴とする、
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記支持体がツヤ消し面を有している、請
    求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】前記感光層が可塑剤、酸安定剤、帯電防止
    剤、紫外線吸収剤および界面活性剤よりなる群から選ば
    れた1種もしくは2種以上の成分をさらに含有する、請
    求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】前記接着層が、紫外線吸収剤、帯電防止
    剤、他の樹脂、ニトロセルロース、螢光増白剤、および
    可塑剤よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の
    成分をさらに含有する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】下記i)、ii)およびiii)からなる感光
    性要素。 i)剥離性表面を有する支持体、 ii)感光性のポジ作用型ナフトキノンジアジド化合物;
    樹脂質結合剤組成物;および少なくとも1種の着色剤を
    含有する、前記剥離性表面上に設けた着色感光層、ただ
    し、前記樹脂質結合剤組成物は、一般式 −A−B−C− で示される樹脂を少なくとも20重量%の量で含有し、こ
    の樹脂中にはA、BおよびCの各成分の複数が規則的あ
    るいはランダムな順序で存在し、ここで成分Aは構造式 で示される基であって、該樹脂中に5〜20重量%の量で
    存在し、成分Bは構造式 で示される基であって、該樹脂中に4〜30重量%の量で
    存在し、成分Cは下記構造式I、IIおよびIII (式中、Rは低級アルキル基または水素を意味する)で
    示される基からなるアセタール基であって、該樹脂中に
    50〜91重量%の量で存在し、アセタール基Iは成分C中
    に75〜85%含まれ、アセタール基IIは成分C中に3〜5
    %含まれ、アセタール基IIIは成分C中に10〜22%含ま
    れ、各アセタール基の量は存在するC単位の合計モル数
    に基づく;および iii)ポリ酢酸ビニル含有ポリマーからなる、前記感光
    層上に設けた接着層、ただし該接着層は、室温で非粘着
    性であり、加熱により活性化され、60〜90℃の範囲内の
    温度で転写させることができるものである。
  7. 【請求項7】前記支持体がツヤ消し面を有している、請
    求項6記載の要素。
  8. 【請求項8】前記感光層が可塑剤、酸安定剤、帯電防止
    剤、紫外線吸収剤および界面活性剤よりなる群から選ば
    れた1種もしくは2種以上の成分をさらに含有する、請
    求項6記載の要素。
  9. 【請求項9】前記接着層が、紫外線吸収剤、帯電防止
    剤、他の樹脂、ニトロセルロース、螢光増白剤、および
    可塑剤よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の
    成分をさらに含有する、請求項6記載の要素。
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