JP2757188B2 - かゆみ止め剤 - Google Patents
かゆみ止め剤Info
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- JP2757188B2 JP2757188B2 JP63151974A JP15197488A JP2757188B2 JP 2757188 B2 JP2757188 B2 JP 2757188B2 JP 63151974 A JP63151974 A JP 63151974A JP 15197488 A JP15197488 A JP 15197488A JP 2757188 B2 JP2757188 B2 JP 2757188B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、腎不全又は肝、胆道系疾患に伴うかゆみ止
め外用剤に関する。
め外用剤に関する。
[従来の技術] 従来、ヒトの皮膚のかゆみを止めるには、コルチコイ
ドなど種々の薬剤が開発されてきている。しかし、これ
らの薬剤の中には、副作用が強く使用に当たって注意を
払わねばならず、また長期にわたって使用することが困
難である。一方、副作用の弱いものは、かゆみに対する
効果が弱いものが多い。特に、腎不全患者又は肝、胆道
系疾患患者がそう痒感に悩まされることが多く、その治
療には従来の薬剤を用いても効果を挙げることが殆どで
きない。
ドなど種々の薬剤が開発されてきている。しかし、これ
らの薬剤の中には、副作用が強く使用に当たって注意を
払わねばならず、また長期にわたって使用することが困
難である。一方、副作用の弱いものは、かゆみに対する
効果が弱いものが多い。特に、腎不全患者又は肝、胆道
系疾患患者がそう痒感に悩まされることが多く、その治
療には従来の薬剤を用いても効果を挙げることが殆どで
きない。
[発明の概要] 本発明者らは、副作用のない、しかも効果の優れたか
ゆみ止め剤について検討した結果、本発明を見いだし
た。
ゆみ止め剤について検討した結果、本発明を見いだし
た。
即ち、本発明は、ヨモギの抽出液を含む腎不全又は
肝、胆道系疾患に伴うかゆみ止め外用剤に関する。
肝、胆道系疾患に伴うかゆみ止め外用剤に関する。
本発明において有効成分として用いられるヨモギ
(艾)は、学名をアルテミシア・プリンセプス・パムパ
ニニ(Artemisia princeps Pampanini)と呼ばれるもの
であり、山野に自生する多年草であって、餅や団子に入
れてよもぎ餅とする。この外、ヤマヨモギ(オウヨモ
ギ)[モンタナ・パムパニニ(A.montana Pampanin
i)]も用いることが出来る。
(艾)は、学名をアルテミシア・プリンセプス・パムパ
ニニ(Artemisia princeps Pampanini)と呼ばれるもの
であり、山野に自生する多年草であって、餅や団子に入
れてよもぎ餅とする。この外、ヤマヨモギ(オウヨモ
ギ)[モンタナ・パムパニニ(A.montana Pampanin
i)]も用いることが出来る。
これらヨモギには、精油(主成分はシネオール約50
%、α−ピネン、セスキテルペン、セスキテルペンアル
コールなど)、脂肪(パルミチン酸、オレイン酸、リノ
ール酸など)、蝋質(セリルアルコール、セロチン酸、
カルナバ酸など)、コリン、アデニン、酵素(アミラー
ゼ、カタラーゼ、パーオキシダーゼなど)、ビタミン
A、B、C、Dなどが含まれるとされる。そして、ヨモ
ギには、切り傷、打撲、子宮及び痔の出血、風邪、食あ
たり、喉の痛み、血便、咳、はれもの、腹痛、下痢、ぜ
んそくに薬効があるとされてきた。本発明では、このヨ
モギの葉、茎、花及び根など全体を用いることが出来
る。そして、ヨモギの処理に当たっては、生のままでも
または乾燥したものでもよい。
%、α−ピネン、セスキテルペン、セスキテルペンアル
コールなど)、脂肪(パルミチン酸、オレイン酸、リノ
ール酸など)、蝋質(セリルアルコール、セロチン酸、
カルナバ酸など)、コリン、アデニン、酵素(アミラー
ゼ、カタラーゼ、パーオキシダーゼなど)、ビタミン
A、B、C、Dなどが含まれるとされる。そして、ヨモ
ギには、切り傷、打撲、子宮及び痔の出血、風邪、食あ
たり、喉の痛み、血便、咳、はれもの、腹痛、下痢、ぜ
んそくに薬効があるとされてきた。本発明では、このヨ
モギの葉、茎、花及び根など全体を用いることが出来
る。そして、ヨモギの処理に当たっては、生のままでも
または乾燥したものでもよい。
本発明においては、これらヨモギを1種以上の溶媒例
えば水または有機溶媒例えばメタノール、エタノール、
アセトン、酢酸エチルなどを適当量使用して処理する
が、水を用いるのが好都合である。処理においては、室
温で行うことも出来るが、加熱して行うのが好ましい。
例えば、水を使用した場合、乾燥ヨモギ100g当たり10l
以下好ましくは7l以下さらに好ましくは1〜5lを用い
る。加熱は、溶媒の沸点付近で行うのが好ましい。加熱
時間は、長ければ長くてよいが、水を用いた場合例えば
15分以上好ましくは20〜60分である。溶媒処理後、室温
に冷却して、ヨモギ本体を濾過、デカンテーションなど
で除き、抽出液を得る。
えば水または有機溶媒例えばメタノール、エタノール、
アセトン、酢酸エチルなどを適当量使用して処理する
が、水を用いるのが好都合である。処理においては、室
温で行うことも出来るが、加熱して行うのが好ましい。
例えば、水を使用した場合、乾燥ヨモギ100g当たり10l
以下好ましくは7l以下さらに好ましくは1〜5lを用い
る。加熱は、溶媒の沸点付近で行うのが好ましい。加熱
時間は、長ければ長くてよいが、水を用いた場合例えば
15分以上好ましくは20〜60分である。溶媒処理後、室温
に冷却して、ヨモギ本体を濾過、デカンテーションなど
で除き、抽出液を得る。
得られた抽出液を濃縮し、濃縮液を使用時に稀釈して
用いることも出来る。
用いることも出来る。
本発明のかゆみ止め剤は、有効成分としてヨモギの抽
出成分を含むが、それはカリウム30〜60ミリ当量/l、塩
素5〜15ミリ当量/l、カルシウム3〜10ミリ当量/dl、
鉄30〜50μg/dl、銅35〜55μg/dl、マグネシウム3〜5m
g/dlを含むのが好ましい。そして本発明のかゆみ止め剤
は、ヨモギの抽出成分の他に従来外用剤に用いられてい
る添加物を含む。
出成分を含むが、それはカリウム30〜60ミリ当量/l、塩
素5〜15ミリ当量/l、カルシウム3〜10ミリ当量/dl、
鉄30〜50μg/dl、銅35〜55μg/dl、マグネシウム3〜5m
g/dlを含むのが好ましい。そして本発明のかゆみ止め剤
は、ヨモギの抽出成分の他に従来外用剤に用いられてい
る添加物を含む。
本発明のかゆみ止め剤の剤型としては、局所への適用
が考えられ、従来から外用剤に用いられてきた剤型例え
ば軟膏剤、ローション剤、リニメント剤などが用いられ
るが、この中で使用の容易さ、患者の症状の点から考え
て、ローション剤特に溶液型のものが好ましい。これら
薬剤の製造に当たっては、従来用いられてきた方法を使
用することが出来る。そして、有効成分と共に用いられ
る添加物としては、例えば香味料、着色剤、保存剤を挙
げることが出来る。その外、本発明の液状のかゆみ止め
剤を含ませた紙又は綿などを、液体を通さない袋状物に
入れて密封し、使用に当たって取り出して患部を拭くこ
とも出来る。
が考えられ、従来から外用剤に用いられてきた剤型例え
ば軟膏剤、ローション剤、リニメント剤などが用いられ
るが、この中で使用の容易さ、患者の症状の点から考え
て、ローション剤特に溶液型のものが好ましい。これら
薬剤の製造に当たっては、従来用いられてきた方法を使
用することが出来る。そして、有効成分と共に用いられ
る添加物としては、例えば香味料、着色剤、保存剤を挙
げることが出来る。その外、本発明の液状のかゆみ止め
剤を含ませた紙又は綿などを、液体を通さない袋状物に
入れて密封し、使用に当たって取り出して患部を拭くこ
とも出来る。
本発明のかゆみ止め剤は、下記の実施例に示されるよ
うに、従来その治療が困難であった腎不全又は肝、胆道
系疾患に伴うかゆみを止めるのに極めて効果がある。
うに、従来その治療が困難であった腎不全又は肝、胆道
系疾患に伴うかゆみを止めるのに極めて効果がある。
本発明の有効成分であるヨモギは、古くから食用に供
されてきており、その毒性について問題はない。
されてきており、その毒性について問題はない。
[実施例] 次に、実施例を示す。
実施例1 ヨモギ(Artemisia princeps Pampanini)の葉及び茎
を4月下旬に採取し、水洗後、3〜4日陰干し、乾燥し
た。
を4月下旬に採取し、水洗後、3〜4日陰干し、乾燥し
た。
得られた乾燥ヨモギ50gを水2lで約20分間煮沸し、次
に冷却して濾過した。濾液500mlを原液とした。濾液の
化学組成は次の通りであった。
に冷却して濾過した。濾液500mlを原液とした。濾液の
化学組成は次の通りであった。
カリウム 43.8ミリ当量/l、塩素 11ミリ当量/l カルシウム 6.7ミリ当量/dl、鉄 44ミリ当量/dl 銅 49μg/dl、マグネシウム 3.8mg/dl アミラーゼ 8SU/dl 次に、この原液を温湯1500mlに入れ清拭用の液とし
た。一方、パッティング用として、原液500mlを0.5〜1
重量%のゼリー状とし、原液濃度で使用した。
た。一方、パッティング用として、原液500mlを0.5〜1
重量%のゼリー状とし、原液濃度で使用した。
清拭には、前述の液をタオルに吸収させ、40〜45℃で
用いた。
用いた。
かゆみを訴える腎臓疾患、透析患者14名について清
拭、パッティングを行った。止痒効果の持続時間は、次
の通りである。
拭、パッティングを行った。止痒効果の持続時間は、次
の通りである。
著効:4名(29%) 有効:9名(64%) やや有効:1名(7%) 効果なし:0名 有効率:100% 効果の判定内容は、次の通りである。
効果なし:清拭、パッティングで効果なし。
やや有効:清拭、パッティング後1〜3時間はかゆみが
とれた。
とれた。
有効:清拭、パッティング後3〜6時間はかゆみがとれ
た。
た。
著効:清拭、パッティング後6時間以上はかゆみがとれ
た。
た。
なお、これらの患者には、従来かゆみ止めに用いられ
ている薬剤例えば副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤
や清拭剤、沐浴剤などは全く無効であった。
ている薬剤例えば副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤
や清拭剤、沐浴剤などは全く無効であった。
実施例2 実施例1で用いた乾燥ヨモギ50gに対し、水2000mlを
加えて20分間煮出し、冷却し、濾過した。濾液をそのま
まかゆみを訴える肝、胆道系疾患患者及び癌患者25名に
使用した。結果は、次の通りである。
加えて20分間煮出し、冷却し、濾過した。濾液をそのま
まかゆみを訴える肝、胆道系疾患患者及び癌患者25名に
使用した。結果は、次の通りである。
著効:16名(64%) 有効:2名(8%) やや有効:5名(20%) 効果なし:2名(8%) 有効率:92%
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−298534(JP,A) 特開 平1−121220(JP,A) 特開 平1−243972(JP,A) 特公 昭38−20597(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】ヨモギの抽出液を含む腎不全又は肝、胆道
系疾患に伴うかゆみ止め外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63151974A JP2757188B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | かゆみ止め剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63151974A JP2757188B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | かゆみ止め剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01319424A JPH01319424A (ja) | 1989-12-25 |
JP2757188B2 true JP2757188B2 (ja) | 1998-05-25 |
Family
ID=15530294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63151974A Expired - Fee Related JP2757188B2 (ja) | 1988-06-20 | 1988-06-20 | かゆみ止め剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2757188B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5306625B2 (ja) * | 2007-09-28 | 2013-10-02 | 株式会社ナリス化粧品 | 神経成長因子(ngf)産生抑制剤 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62298534A (ja) * | 1986-06-18 | 1987-12-25 | Takashi Kishimoto | 抗白癬草 |
JPH01121220A (ja) * | 1987-11-06 | 1989-05-12 | Katsuo Konno | 身体の炎症治療薬 |
JPH01243972A (ja) * | 1988-03-23 | 1989-09-28 | Yoshiaki Nakajima | 花粉症に対して速効性のあるヨモギ茶の製法 |
-
1988
- 1988-06-20 JP JP63151974A patent/JP2757188B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01319424A (ja) | 1989-12-25 |
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Legal Events
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