JP2618491B2 - 放射線硬化性粘着テープ - Google Patents
放射線硬化性粘着テープInfo
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Description
る粘着テープに関し、さらに詳しくいえば、例えばパタ
ーンを形成したウエハを一つ一つのパターン毎に切断し
半導体素子として分割する際に使用する半導体ウエハ固
定用の放射線硬化性粘着テープに関するものである。
小片に切断分離するダイシング加工を行う際は、放射線
硬化性粘着テープを用いるピックアップ方式が提案され
ている。これは放射線、例えば紫外線のような光、また
は電子線のような電離性放射線を透過する支持体と、こ
の支持体上に塗工された放射線照射により硬化する性質
を有する粘着剤層とからなる半導体ウエハ固定用粘着テ
ープにより、ダイシング加工時の素子固定粘着力を強粘
着力とし、半導体ウエハを素子小片に切断分離後、支持
体側より放射線照射を行い放射線硬化性粘着剤層を硬化
させて、素子固定粘着力を大幅に低下させ素子小片の大
きさに関係なく、例えば25mm2以上の大きな素子であっ
ても容易にピックアップする事が出来るようにした方式
である。
粘着剤を塗工した半導体ウエハ固定用粘着テープの粘着
剤中に含まれる放射線硬化性化合物を放射線照射によっ
て硬化させ粘着剤に三次元網状化構造を与えて、その流
動性を著しく低下させる原理に基づくものである。この
ような粘着テープ及び粘着剤としては、特開昭60−1969
56号、特開昭60−201642号、特開昭61−28572号、特開
昭62−10180号等に開示されたものがある。
物の硬化反応により粘着剤を硬化させて三次元網状化構
造を与え粘着力を低下させるため、ダイシング加工時に
有していた粘着テープのゴム状弾性がピックアップ時に
は殆ど無くなってしまう結果となる。このため、従来行
われていた粘着テープの放射状延伸ができなくなるとい
う問題が生じている。このテープの延伸は回転丸刃によ
り切断分離された素子小片間の間隙が小さいので、素子
小片を粘着テープよりピックアップする際に、隣合う他
の素子小片に接触して回路面に損傷を与えることを防ぐ
目的で行われるものである。
に開示されるように透光性で伸縮性を有するフィルム状
支持体に放射線硬化性粘着剤を塗工してなる粘着テープ
が提案されている。この粘着テープでは例えば、ポリブ
テン、ポリウレタン、1,2−ポリブタジエン等に代表さ
れる樹脂が用いられている。これらの樹脂はいずれも放
射線照射前においては素子間隙を素子同士の接触を防止
するに足るだけの引き伸ばしが可能であるが、素子小片
のピックアップの際、画像認識をともなうピックアップ
装置にて必要とされる素子小片の大幅な間隙量をとろう
とすると、フィルム自体のネッキング(フィルム延伸
時、力の伝播性不良による部分的な伸びの発生)や放射
線照射後の延伸では放射線照射によるフィルム劣化が起
こりゴム状弾性を失ってしまうため、それは実際上不可
能であった。また、この粘着テープの粘着剤は特開昭60
−19695号に開示されたものと同じであり、放射線照射
後の粘着剤は、三次元網状化構造により、ゴム状弾性が
全くないものとなる。
が必要とされている。しかし、この方法では従来より各
半導体メーカーにて使用されている素子小片のピックア
ップ装置では対応することが不可能であった。(ピック
アップ装置に延伸する機構が組み込まれており、通常、
放射線照射は粘着テープを延伸する工程以前となる。) 本発明は、上記の問題点を解決した放射線硬化性粘着
テープを提供することを目的とする。すなわち放射線照
射後の粘着テープにおいてゴム状弾性(柔軟性)を維持
するとともに、素子固定粘着力の低減をも可能とした、
放射線照射後に粘着テープ延伸を行うことのできる放射
線硬化性粘着テープを提供することを目的とする。
の欠点を克服するため種々検討を重ねた結果、放射線透
過性で、かつゴム状弾性を有するフィルム状支持体上
に、放射線硬化性粘着剤層を設けてなる放射線硬化性粘
着テープの放射線硬化後の引張強伸度特性における50%
モジュラスと25%モジュラスの比が少なくとも1.2であ
り、かつ25%モジュラスが100kg/cm2以下となる場合
に、放射線硬化後粘着テープの延伸による素子間隙の拡
大が可能となることを見いだした。また、これは、所定
のゴム状弾性を有するフィルム状支持体を用い、これに
塗工するアクリル系粘着剤中に、所定比率である種の放
射線重合性シアヌレート化合物またはイソシアヌレート
化合物と放射線重合性炭素−炭素二重結合を二個有する
直鎖状のポリエステル系またはポリオール系のウレタン
アクリレート化合物を用いることにより、粘着剤が放射
線硬化によって硬化し、三次元網状化構造を生成すると
同時に、上記ゴム状柔軟性を維持することができ、放射
線照射後に、素子固定粘着力の安定した降下を引き起こ
すだけでなく、粘着テープの延伸による素子間隙の拡大
が可能となることを見出し、この知見に基づき本発明を
完成するに至った。
を有するフィルム状支持体上に、放射線硬化性粘着剤層
を設けてなる放射線硬化性粘着テープにおいて該粘着テ
ープの放射線硬化後の引張強伸度特性において50%モジ
ュラスと25%モジュラスの比が少なくとも1.2であり、
かつ25%モジュラスが100kg/cm2以下となる放射線硬化
性粘着テープで、放射線透過性でありゴム状弾性を有す
るフィルム状支持体上に、アクリル系粘着剤100重量部
に対し炭素−炭素二重結合を有するシアヌレート化合物
及びイソシアヌレート化合物の群から選ばれた少なくと
も一種の化合物10〜200重量部と炭素−炭素二重結合を
二個有する直鎖状のポリエステル系またはポリオール系
のウレタンアクリレート化合物5〜100重量部とを含有
する放射線硬化粘着剤層を設けてなることを特徴とする
放射線硬化性粘着テープを提供するものである。
は電子線などの電離性放射線をいう。
はメタクリル酸のエステルを主な構成単位とする単独重
合体またはアクリル酸又はメタクリル酸あるいはそのエ
ステルあるいはその酸アミドなどおよびその他の共重合
性コモノマーとの共重合体またはこれら重合体の混合物
である。そのモノマーおよびコモノマーとしては例えば
アクリル酸もしくはメタクリル酸のアルキルエステル、
例えばメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステ
ル、2−エチルヘキシルエステル、オクチルエステル、
グリシジルエステル、ヒドロキシメチルエステル、2−
ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプロピルエステ
ル、およびアクリル酸もしくはメタクリル酸のアミドお
よびN−置換アミド例えばN−ヒドロキシメチルアクリ
ル酸アミドもしくはメタクリル酸アミドなどがあげられ
る。これに必要に応じてポリイソシアネート化合物また
はアルキルエーテル化メラミン化合物の如き架橋剤が配
合されたものを使用できる。
トまたはイソシアヌレート化合物は、分子内にトリアジ
ン環またはイソトリアジン環を有し、さらに放射線重合
性の炭素−炭素二重結合を有する化合物であり、モノマ
ー、オリゴマーまたはこれらの混合物であっても差し支
えない。トリアジン環またはイソトリアジン環を有する
化合物は一般にハロシアン化合物、ジアニリン化合物、
ジイソシアネート化合物などを原料として常法の環化反
応によって合成することができる。さらにこのようにし
て合成された化合物に放射線重合性炭素−炭素二重結合
含有基、例えばビニル基、アリル基、アクリロキシ基も
しくはメタクリロキシ基などを含む官能基を導入して本
発明に使用される化合物が得られる。
アヌレート化合物については特に制限はないがトリアジ
ン環又はイソトリアジン環に導入された炭素−炭素二重
結合含有基がいわゆる剛直な分子構造、例えば芳香環、
異節環基等を含まないものが望ましい。その理由はこれ
らによって放射線重合性化合物に過度の剛直性を与えて
は、この発明の粘着剤が放射線硬化によって過度に脆化
するからである。したがって炭素−炭素二重結合とトリ
アジン環またはイソトリアジン環との間の結合基は原子
の自由回転性に富む基を含むことが好ましい。これらの
基を例示すると、アルキレン基、アルキリデン基などの
脂肪族基などであり、これらは−O−、−OCO−、−COO
−、−NHCO−、−NHCOO−結合などを有していてもよ
い。なおこの結合基が−O−を介してトリアジン環に結
合する場合には、この−O−に結合する3つのアルキレ
ン基、アルキリデン基などのうち少なくとも一つはその
炭素数は2以上がよい。
の具体例としては、2−プロペニルジ−3−ブテニルシ
アヌレート、2−ヒドロキシエチル ビス(2−アクリ
ロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(アクリロキ
シエチル)イソシアヌレート、トリス(メタクリロキシ
エチル)イソシアヌレート、ビス(2−アクリロキシエ
チル)2−{(5−アクリロキシヘキシル)−オキシ}
エチルイソシアヌレート、トリス(1,3−ジアクリロキ
シ−2−プロピル−オキシカルボニルアミノ−n−ヘキ
シル)イソシアヌレート、トリス(1−アクリロキシ−
3−メタクリロキシ−2−プロピル−オキシカルボニル
アミノ−n−ヘキシル)イソシアヌレートなどがあげら
れる。
ソシアヌレート化合物のモノマーまたはオリゴマーの繰
り返し単位当りの放射線重合性炭素−炭素二重結合の数
は通常少なくとも2個有するのがよく、より好ましくは
2〜6個がよい。この二重結合の数が2個未満では放射
線照射により粘着強度を低下せしめるに十分な架橋度が
得られず、また6個を越えては放射線硬化後の粘着剤の
脆化を過度にすることがある。
又はイソシアヌレート化物の配合量は通常上記アクリル
系粘着剤100重量部に対して10〜200重量部である。この
配合量が少なすぎると放射線硬化性粘着剤の放射線照射
による三次元網状化が不十分となり、アクリル系粘着剤
の流動性素子を制御することができず、容易に素子をピ
ックアップすることができる程度に素子固定粘着力が低
下せず好ましくない。また逆にこの配合量が多すぎると
アクリル系粘着剤に対する可塑化効果が大きく、ダイシ
ング時の回転丸刃による切断衝撃力または洗浄水の水圧
に耐え得るだけの十分な素子固定粘着力が得られなくな
る。
ンアクリレート化合物は、放射線重合性の炭素−炭素二
重結合を2個有し、放射線硬化後の物性においてゴム状
弾性を持つ化合物であり、その分子構造として、直鎖状
の脂肪族からなり分子内にウレタン結合を有するポリエ
ステルまたはポリオール等のウレタンアクリレート系化
合物であり、モノマーまたはオリゴマーであっても差し
支えない。このような化合物としては例えば、メタクリ
ル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレー
ト、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールアクリレート等と多価イソシアネート化合
物、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリ
レンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネ
ート、1,4−キシレンジイソシアネート、ジフェニルメ
タン−4,4−ジイソシアネート等を原料として合成する
ことができる。
中にいわゆる剛直な分子構造、例えば芳香族、異節環基
等を含まないものが好ましい。その理由は、これらによ
って放射線重合性化合物に剛直性を与えては、この発明
の粘着剤が放射線硬化により過度に脆化し、素子ピック
アップ時の粘着テープ延伸による素子間隙の引き延ばし
が十分に行えないからである。したがって末端の炭素−
炭素二重結合間の結合基は、原子の自由回転性に富む基
を含むことが好ましい。これらの基を例示すれば、アル
キレン基、アルキリデン基等の脂肪族基等であり、これ
らには、−O−、−OCO−、−COO−、−NHCO−、−NHCO
O−結合等を有していてもよい。
後のゴム状弾性とは、通常、引張強伸度測定(JIS−Z02
37)にて50%モジュラス(20℃)と25%モジュラス(20
℃)の比で少なくとも1.2以上であり、25%モジュラス
(20℃)で100kg/cm2以下となるものである。
ート化合物の配合量は、通常アクリル系粘着剤100重量
部に対して5〜100重量部であり、なおかつ、シアヌレ
ート化合物又はイソシアヌレート化合物の配合量に対し
て、100%以下、好ましくは50%以下とするのがよい。
着剤の放射線照射による三次元網状化構造に適度な柔軟
性を付与することができず、素子同士の間隙を十分に引
き延ばすことができなくなり、素子損傷の原因となり好
ましくない。また逆にこの配合量が多すぎると、アクリ
ル系粘着剤に対する可塑化効果が大きくなるとともに、
放射線効果性粘着剤の放射線照射による三次元網状化が
不十分となり素子固定粘着力が十分に低下せず好ましく
ない。
によって硬化させる場合には、光重合開始剤、例えばイ
ソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾイン
エーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロ
チオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチ
オキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメ
チルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等を併
用することができる。これらのうち1種あるいは2種以
上を粘着剤層に添加することによって、硬化反応時間ま
たは紫外線照射量が少なくとも効率よく硬化反応を進行
させ、素子固定粘着力を低下させることができる。
必要に応じて放射線照射後の素子固定粘着力を良好に低
下させるため放射線硬化性のシリコンアクリレート又は
シリコンメタアクリレートあるいは被着体である半導体
ウエハの表面に金属物質のコーティングされている特殊
処理面に対しても同様に素子固定粘着力を低下させるた
め、イオン封鎖剤等を、またタッキファイヤー、粘度調
整剤、界面活性剤などあるいはその他の改質剤および慣
用成分を配合することができる。
るフィルム状支持体としては、少なくとも二種以上の樹
脂にて構成されるものが好ましい。これは例えばゴム状
弾性を有する樹脂層(以下樹脂層Aという)に他の樹脂
層(以下樹脂層Bという)を組合せてゴム状弾性を有す
るフィルム状支持体を形成したものである。樹脂層Bの
機能はフィルム状支持体の強伸度特性を調整すること
で、放射状延伸の均一性を付与して延伸性に優れた粘着
テープを与えることにあり、支持体と放射線硬化性粘着
剤との接着性を良好し、さらに支持体の背面層に使用す
ることでブロッキングを防止するとともに樹脂層Aの放
射線による劣化を防ぐことにある。
常、引張強伸度測定(JIS−Z0237)における50%モジュ
ラス(20℃)と25%モジュラス(20℃)の比で少なくと
も1.2以上、より好ましくは1.5以上であり、25%モジュ
ラス(20℃)で70kg/cm2以下となるものである。
しては、ゴム状弾性を有する熱可塑性樹脂が好ましく用
いられ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、ジノニルフタレート、ジイソデシルフタレート
のようなフタル酸エステル、その他ポリエステル系可塑
剤、エポキシ系可塑剤、トリメリット系可塑剤を添加し
た軟質ポリ塩化ビニル、ウレタン−塩化ビニル共重合
体、エチレン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化
ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共
重合体等の塩化ビニル系共重合体、及びこれらの混合
物、または他の樹脂及びエラストマーとの混合物などが
あげられる。上記の共重合体は、グラフト共重合体を含
むことはもちろんであり、上記混合物はいわゆるアロイ
を含むことももちろんである。
はエポキシ化アマニ油等のエポキシ化植物油を添加する
こともできる。他の安定剤、滑剤、加工助剤としては公
知のものが使用できる。
晶化度が5〜50%、好ましくは15〜25%であり、1,2結
合を90%以上含む平均分子量が8万以上のシンジオタク
チック1,2−ポリブタジエン、ビカット軟化点70℃以
下、ショーアD型硬度が55以下のポリブテン−1、ショ
アーD型硬度が55以下の熱可塑性ポリウレタン、ポリエ
ステルエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン
又はスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマ
ーを水素添加した飽和熱可塑性エラストマーさらにこれ
とポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレン−αエチ
レン共重合体との混合物が使用できる。
状弾性を有する熱可塑性樹脂に組合わせて他の樹脂を用
いることができるが、この樹脂層Bは放射線透過性で柔
軟性を有することが必要である。このような樹脂として
使用し得るものとしては、低密度ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメ
チルペンテン、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、
エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アク
リル酸共重合体、アイオノマーなどのα−オレフィン単
独重合体又は共重合体あるいはこれらの混合物等が挙げ
られ、フィルム状支持体の要求特性に応じて任意に選ぶ
ことができる。
塑性樹脂、が中間層となり、樹脂層Bが両外層となるの
が好ましい。この場合フィルム状支持体の放射線硬化性
粘着剤層の接着面及び支持体背面の樹脂層としては、前
出の樹脂より任意に選ぶことができるが、接着面に対し
てはエチレン系共重合体の共重合樹脂含量が5%以上
(重量%を示す。以下同様)のものを使用し、支持体背
面には、接着面とのブロッキング等を防止するため低密
度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン等の単独重合体又はエチレン系共重合体の共重合樹
脂含量が接着面のそれと同じかあるいは少ないものを使
用することが好ましい。またフィルム表面に微細な凹凸
を施したマット処理面とすることも有効である。
性の観点から通常30〜300μmが適当である。このうち
樹脂層Aの厚さは、フィルム状支持体の要求特性に応じ
て任意に設定されるが、通常フィルム状支持体の総厚に
対して30%以上が好ましく、50〜90がより好ましい。
押出法、ラミネート法などが用いられ、この際通常のラ
ミネートフィルムの製造において普通に行われているよ
うに、樹脂層Aと樹脂層Bとの間に接着剤を塗布しても
よい。このような接着剤としては、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体又はこれをマレイン酸変性したもの等、公知
の接着剤を使用することができる。
さは通常2〜50μmとする。
る。
とn−ブチルアクリレートとの共重合体)100重量部に
ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商
品名コロネートL)3重量部、イソシアヌレート化合物
としてトリス−2−アクリロキシエチルイソシアヌレー
ト80重量部及びウレタンアクリレート系化合物(日本合
成化学工業社製、商品名ゴーセラックUV−3000B)20重
量部を添加し、さらに光重合開始剤としてα−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン1重量部を添加混合し
て放射線硬化性粘着剤を調整した。この放射線硬化性粘
着剤を、平均重合度1050のポリ塩化ビニル単独重合体10
0重量部にポリエステル系可塑剤(分量2000)45重量部
エポキシ化大豆油5重量部を添加した軟質ポリ塩化ビニ
ルを中間層とし、粘着剤の接着面に酢酸ビニル含量15%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体、また背面層に酢酸ビ
ニル含量3%のエチレン−酢酸ビニル共重合体とし、さ
らに中間層と両外層の接着層として酢酸ビニル含量25%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体を使用し、共押出加工
することによって得られた厚さ70μmのフィルム状支持
体の酢酸ビニル含量15%のエチレン−酢酸ビニル共重合
体側をコロナ処理して、乾燥後の粘着剤層厚さが10μm
となるように塗工し、放射線硬化性粘着テープを得た。
この粘着テープのフィルム状支持体のモジュラスを第1
表に示した。この粘着テープの紫外線照射後のモジュラ
スを下記第2表に示した。
のシリコンウエハを被着体とし、JIS−Z0237に基づき紫
外線照射前後の粘着力を測定した(90゜剥離、剥離速度
50mm/min、以下の実施例、比較例はこの方法による)。
この際、粘着テープに貼合するウエハの表面状態は、鏡
面、及びラッピング#600仕上げ面(表面状態がUSメッ
シュ#600相当の微細な凹凸を有する)の2つの面状態
とした。
シリコンウエハをダイシングソーで3×3mmの大きさに
フルカットし、紫外線硬化後、ウエハ拡張装置(エアー
圧2.0kg/cm2)にて延伸した際の素子間隙量を測定し素
子間隙の均一性をみた。これらの結果を下記第3表に示
した。
に、ポリイソシアネート化合物(実施例1と同じもの)
3重量部イソシアヌレート化合物として、トリス−2−
アクリロキシエチルイソシアヌレート60重量部及びウレ
タンアクリレート系化合物(三菱レーヨン社製、商品名
ダイヤビームUK−6038)20重量部、シリコンアクリレー
ト化合物(UCB社製、商品名Ebecry360)0.3重量部を添
加し、さらに光重合開始剤としてα−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン1重量部を添加混合して、放射
線硬化性粘着剤を調整した。
支持体上に同様にして塗工し、放射線硬化性粘着テープ
を得た。この粘着テープの紫外線照射後のモジュラスを
下記第2表に示した。
1,2−ポリブタジエン(日本合成ゴム(株)製JSR−RB82
0)からなる主層(厚さ60μm)を中間層とし、その両
側に副層として片面にエチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含量3%)を厚さ20μmで、他の片面にエ
チレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量10%)を
20μmの厚さで共押出加工することによって得られた厚
さ100μmのフィルム状支持体の副層のうち酢酸ビニル
含量の多い共重合体の側にコロナ処理を施し、この上に
実施例1と同様に同じ接着剤を乾燥後の厚さが10μmと
なるように塗工し、放射線硬化性粘着テープを得た。こ
の粘着テープのフィルム状支持体のモジュラスを下記第
1表に示した。また紫外線照射後のモジュラスを下記第
2表に示した。
に、ポリイソシアネート化合物(実施例1と同じもの)
3重量部と、イソシアヌレート化合物(実施例1と同じ
もの)80重量部を添加し、さらに光重合開始剤(実施例
1と同じもの)1重量部を添加混合した粘着剤を用いた
以外は実施例1と同様にして放射線硬化性粘着テープを
作製した。この粘着テープの紫外線照射後のモジュラス
を下記第2表に示した。
厚さ70μmの高密度ポリエチレンフィルム単独層を使用
した以外は、実施例1と同様にして放射線硬化性粘着テ
ープを作製した。この粘着テープのフィルム状支持体の
モジュラスを測定し下記第1表に示した。
に、ポリイソシアネート化合物(実施例1と同じもの)
3重量部と、イソシアヌレート化合物(実施例1と同じ
もの)60重量部及びテトラエチレングリコールジアクリ
レート20重量部を添加し、さらに光重合開始剤(実施例
1と同じもの)1重量部を添加混合した接着剤を用いた
以外は実施例1と同様にして放射線硬化性粘着テープを
作製した。この粘着テープの紫外線照射後のモジュラス
を下記第2表に示した。
に、ポリイソシアネート化合物(実施例1と同じもの)
80重量部を添加し、さらに光重合開始剤(実施例1と同
じもの)1重量部を添加混合した粘着剤を、厚さ100μ
mの1,2−ポリブタジエン(実施例3と同じもの)の片
面にコロナ処理を施し、この上に乾燥後の粘着剤層厚さ
が10μmとなるように塗工し、放射線硬化性粘着テープ
を作製した。
2表に示した。
いて実施例1と同様にして粘着力試験とテープ延伸試験
(素子間隔及びピックアップ装置での画像認識)を行っ
た。その結果を第3表に示した。
切断加工に用いた場合、回転丸刃による素子切断時に素
子小片の離脱や位置ずれが生ずることの無い十分に固定
することができるだけの素子固定粘着力を有し、放射線
照射後には粘着剤層が三次元網状構造をとり、なおかつ
柔軟性を有するために、素子のピックアップの際には十
分に素子固定粘着力を低下せしめることができ、また延
伸性が優れ素子小片間の間隙を均一に広げることができ
るため素子を損傷することなく容易にピックアップする
ことができるという優れた効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】放射線透過性で、かつゴム状弾性を有する
フィルム状支持体上に、放射線硬化性粘着剤層を設けて
なる放射線硬化性粘着テープにおいて、該粘着テープの
放射線硬化後の引張強伸度特性における50%モジュラス
と25%モジュラスの比が少なくとも1.2であり、かつ25
%モジュラスが100kg/cm2以下であることを特徴とする
放射線硬化性粘着テープ。 - 【請求項2】放射線硬化性粘着テープのフィルム状支持
体として50%モジュラスと25%モジュラスの比が少なく
とも1.2であり、25%モジュラスが70kg/cm2以下である
ものを使用した請求項(1)記載の放射線硬化性粘着テ
ープ。 - 【請求項3】放射線硬化性粘着テープの放射線硬化性粘
着剤層がアクリル系粘着剤100重量部に対し炭素−炭素
二重結合を有するシアヌレート化合物及びイソシアヌレ
ート化合物の群から選ばれた少なくとも一種の化合物10
〜200重量部と炭素−炭素二重結合を二個有する直鎖状
のポリエステルまたはポリオール系のウレタンアクリレ
ート化合物5〜100重量部とを含有する請求項(1)記
載の放射線硬化性粘着テープ。
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