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JP2695678B2 - 排煙脱硫方法 - Google Patents

排煙脱硫方法

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JP2695678B2
JP2695678B2 JP2159869A JP15986990A JP2695678B2 JP 2695678 B2 JP2695678 B2 JP 2695678B2 JP 2159869 A JP2159869 A JP 2159869A JP 15986990 A JP15986990 A JP 15986990A JP 2695678 B2 JP2695678 B2 JP 2695678B2
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徹 高品
雅和 鬼塚
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    • C01F11/00Compounds of calcium, strontium, or barium
    • C01F11/46Sulfates
    • C01F11/464Sulfates of Ca from gases containing sulfur oxides
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
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    • B01D53/46Removing components of defined structure
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は排煙脱硫方法に関し、特に石炭燃焼排ガスの
ようなフライアッシュを含む排煙の脱硫方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に知られている湿式石灰法による排煙脱硫法を実
施する場合、排ガス中には有害成分としてSOxの他にHF
が含まれる場合がある。石灰燃焼排ガス中に存在する各
成分の1例を示すと、SOxが約1000ppm、HFが約40ppmで
ある。
このような排ガスをCaCO3をSO2吸収剤として湿式排ガ
ス処理塔で処理すると次のような反応が生じる。
CaCO3+SO2→CaSO3+CO2 (1) CaCO3+2HF→CaF2+CO2+H2O (2) 〔発明が解決しようとする課題〕 排ガス中にフライアッシュが多く含まれている場合、
このフライアッシュ中に含まれるAl成分が溶解し、ガス
中からのHFと反応してAlのフッ素化合物(以下AlFxで示
す)を生成し、このAlFxは石灰石(CaCO3)の溶解作用
を妨害することが知られている。(特開昭55−167023) またこのために、塩基性ナトリウム塩を添加して不具
合を防止する方法が前記の公報に示されている。
従って、SO2とHFを含む排ガスを処理するに当たり、H
F量に見合って塩基性ナトリウム塩を添加してやれば、A
lFxに起因する不具合のない排ガス処理方法として有効
であることがうかがい知れる。しかし、この場合、供給
されたナトリウムが吸収液中に溶存して存在するため、
排水量を減少させようとすると、吸収液中のナトリウム
の濃度が増加し、石膏として吸収しようとする場合、回
収石膏の純度が低下するおそれがある。
また、アルカリ化合物をパルス的に添加し、吸収液の
pHを一時的に上昇させることにより、AlFxに起因する不
具合を防止する方法も知られている(特開昭60−12202
9)。
たゞし、この場合には、脱硫性能が低下してから回復
するまで、短時間ではあるが脱硫性能が低下するおそれ
がある。加えて、湿式石灰法の副生石膏の純度からみる
と、石膏中にフライアッシュが混入することは純度を低
下することにつながるという問題があった。
本発明は上記技術水準に鑑み、従来技術におけるよう
な不具合のない排ガスの処理方法を提供しようとするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はフライアッシュを含む排ガスをガス吸収工程
に導き、該ガス吸収工程で吸収剤として炭酸カルシウム
を含む吸収液スラリーを使用して排ガス中のSO2とフラ
イアッシュを除去すると共に、該ガス吸収工程を循環す
る吸収液スラリーに空気を吹き込んで酸化し石膏とする
排ガス処理方法において、吸収液スラリーの一部を該ガ
ス吸収工程により抜き出して磁場に導き、該吸収液スラ
リー中よりフライアッシュを分離回収すると共に、分離
後の吸収液スラリーの一部又は全部を該ガス吸収工程に
戻すことを特徴とする吸収液スラリーからフライアッシ
ュを分離回収する排煙脱硫方法である。
〔作用〕
フライアッシュの組成は燃料である石炭の組成によっ
て変化するが、一般にケイ素、アルミニウム、鉄の酸化
物を主成分としている。この成分のうち鉄の酸化物は磁
性が強いため、電磁石は永久磁石を用いて磁力線が集中
するような磁場をつくり、この中にフライアッシュを含
む吸収液スラリーを導くと磁力によりフライアッシュの
みが磁石近傍に移動し分離回収される作用がある。本発
明はこの原理を応用したものである。
通常、吸収液スラリー中には、フライアッシュの他に
未反応の炭酸カルシウムと石膏の混合物が懸濁粒子とし
て含まれるが、これらの磁性は小さく、上述のとおり磁
場下ではフライアッシュのみの分離回収が可能である。
分離後の吸収液のスラリーの一部又は全部を吸収工程に
戻すことにより吸収液スラリー中のAl溶出源であるフラ
イアッシュを除去することが可能となるためAlFxに起因
する不具合を解消することができると共に、吸収液スラ
リーを濾過処理して得られる副生石膏に混入するフライ
アッシュ量を低減できることとなる。
例えば、吸収液スラリー中には20wt%のスラリーを含
む場合があり、このうち18.0wt%は石膏、0.5wt%は石
灰石、1.5wt%が混入フライアッシュとし、濾過後の副
生石膏がスラリー中と同一の組成をもつとすれば得られ
る副生石膏の純度は90wt%と計算される。今、本発明の
方法を適用し、スラリー中よりフライアッシュ除去し、
その除去率を90%とすれば、上記例に対応する吸収液ス
ラリー中のフライアッシュ濃度は0.15wt%となり、得ら
れる副生石膏純度は96.5wt%まで向上できることとな
る。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図によって説明する。
小型微粉炭焚き(図示なし)からの排ガス200Nm3/hを
分取し、第1図に示す本発明になる吸収液スラリーの処
理方法によって処理した。
被処理排ガスの温度と熱交換器(図示なし)によって
入口温度110℃、フライアッシュ濃度はサイクロンとバ
グフィルター(図示なし)により約400mg/Nm3に調整さ
れている。入口SO2濃度は3000ppm、HF濃度は40ppmであ
った。
被処理排ガスはライン1より吸収塔2に導入され、SO
2,HF及びフライアッシュがガス中より除去された後、ラ
イン3より排出される。吸収塔2下には吸収液スラリー
を保有するスラリータンク4が設けられ、底部にはライ
ン6より酸化用空気が供給される。吸収液スラリーはス
ラリータンク4から吸収液ポンプ5により吸収塔2上部
に循環される。
吸収液スラリーの一部はライン7により抜き出され、
フライアッシュ分離器8に送られる。フライアッシュ分
離器8は内筒9と外周に設置された電磁石10より構成さ
れており、吸収液スラリーに磁場をかける構造となって
いる。
磁力により通水中のスラリーよりフライアッシュのみ
が内筒9面に補集され分離回収される。
一定時間毎にライン11に付設されたバルブ12が開き、
工業用水がフライアッシュ分離器8に通水され、ライン
13を経て内筒9に補集されていたフライアッシュは系外
に搬送排出される。この際、電磁石10への電力供給は停
止し、フライアッシュを内筒9面より離脱すると共に、
バルブ14は開、バルブ15は閉状態とし、フライアッシュ
を系外へ排出する。
フライアッシュ分離を終えたスラリーの一部はライン
16を経てスラリータンク4に循環される。又残りのスラ
リーはタンク17を経て遠心分離機18に供給され、ここで
高純度の石膏19が分離される。石膏分離後の濾液はライ
ン20により一部は排水され、残りはライン21により石灰
石調製タンク22に送液される。石灰石スラリー調製タン
ク22にはライン23より石灰石粉が供給され、所定濃度の
石灰石スラリーとされた後、石灰石スラリー供給ポンプ
24にて一定量がスラリータンク4に供給される。なお、
石灰石スラリー調製タンク22には濾液に加えメークアッ
プ水が系外からライン25を通じて供給される。
以上の条件下、フライアッシュ分離器8に5000ガウス
の磁場をかけ定常運転を実施したところ、出口ガス中の
SO2濃度は115ppmで安定に運転でき、スラリータンク4
の吸収スラリーpHは5.6であった。また吸収液中のCaCO3
濃度は0.05mol/となり、CaCO3の反応性は良好であっ
た。
吸収液濾液中のAl,F濃度を測定したところ、それぞれ
1.0mg/、25mg/の微量であった。また得られた石膏
の純度を分析したところ96%以上であり白色を呈してい
た。
(比較例) 前記実施例と同一の装置、ガス条件にて電磁石10への
電力供給を停止し、他は同一の操作条件にて運転した。
この比較例では運転開始以降、次第にスラリータンク4
の吸収液スラリーpHが低下し最終的に4.4となった。吸
収液中のCaCO3濃度は実施例と同一に制御しているため
0.05mol/で変わらないものの、pHの低下から前記実施
例に比べCaCO3の反応性が著しく低下した。出口ガス中
のSO2濃度は280ppmで脱硫率も低下した。
この吸収液濾液中のAl,F濃度はそれぞれ86mg/、140
mg/であった。また得られた石膏の純度を分析したと
ころ92%でありフライアッシュの混入により灰色を呈し
ていた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば排ガス中のフラ
イアッシュとHFに起因する悪影響の除外がなされ、CaCO
3の活性を維持し、かつ、高純度の石膏を回収すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明する概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼塚 雅和 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 井上 健治 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22 号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (56)参考文献 特開 平3−238023(JP,A) 特開 平2−152522(JP,A) 特開 平2−48021(JP,A) 特開 昭55−167023(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フライアッシュを含む排ガスをガス吸収工
    程に導き、該ガス吸収工程で吸収剤として炭酸カルシウ
    ムを含む吸収液スラリーを使用して排ガス中のSO2とフ
    ライアッシュを除去すると共に、該ガス吸収工程を循環
    する吸収液スラリーに空気を吹き込んで酸化し石膏とす
    る排ガス処理方法において、吸収液スラリーの一部を該
    ガス吸収工程より抜き出して磁場に導き、該吸収液スラ
    リー中よりフライアッシュを分離回収すると共に、分離
    後の吸収液スラリーの一部又は全部を該ガス吸収工程に
    戻すことを特徴とする吸収液スラリーからフライアッシ
    ュを分離回収する排煙脱硫方法。
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