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JP2674703B2 - 新規チアゾリジン誘導体及びその用途 - Google Patents

新規チアゾリジン誘導体及びその用途

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Publication number
JP2674703B2
JP2674703B2 JP63132243A JP13224388A JP2674703B2 JP 2674703 B2 JP2674703 B2 JP 2674703B2 JP 63132243 A JP63132243 A JP 63132243A JP 13224388 A JP13224388 A JP 13224388A JP 2674703 B2 JP2674703 B2 JP 2674703B2
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JP
Japan
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suam
thiazolidineamide
group
thiazolidine
compound
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JP63132243A
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雅之 齊藤
隆治 田中
直樹 樋口
昌樹 橋本
治一 深見
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Suntory Ltd
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Suntory Ltd
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規チアゾリジン誘導体およびその用途に関
し、さらに詳しくは、優れたプロリルエンドペプチダー
ゼ阻害活性を示し、抗健忘症薬として極めて有用な、後
記一般式(I)の新規チアゾリジン誘導体およびその用
途に関する。
(従来の技術) プロリルエンドペプチダーゼは、神経伝達物質とされ
ているサブスタンスP、TRH(甲状腺刺激ホルモン)お
よびノイロテンシンや記憶と関係があると考えられてい
るバソプレシンに作用し、これらを不活性化することが
知られている。
一方、長崎大学薬学部の鶴、芳本両氏は、プロリルエ
ンドペプチダーゼ活性を阻害する化合物がラットのスコ
ポラミンによる実験的健忘症を予防することを見出し、
記憶の固定にプロリルエンドペプチダーゼインヒビター
が関与すると推論した(芳本ら、昭和59年日本農芸化学
会年会講演要旨集752頁)。
この結果はプロリルエンドペプチダーゼインヒビター
が健忘症の予防及び治療に利用できる可能性を示唆して
いる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者は、上記の知見に基づき、プロリルエンドペ
プチダーゼ阻害活性が強く、安定でさらに毒性の充分低
い新規な化合物を見出すべく、天然化合物として安全性
の高いアミノ酸を原料とした化合物を合成することを試
みた。
その結果、本発明の式(I)で表される新規チアゾリ
ジン誘導体が、抗プロリルエンドペプチダーゼ活性を有
し、抗健忘症剤として極めて有用であることを見出し、
本発明を完成した。
(課題を解決するための手段) 本発明のチアゾリジン誘導体は、一般式(I): (式中、nは2あるいは3を、Xはイオウ原子、メチレ
ン基、またはヒドロキシメチレン基を、Rは非置換また
は置換フェニル基、あるいは不飽和結合を含んでいても
よい炭素数5〜20の直鎖アルキル基を、そしてYは酸素
原子、カルボニル基又はメチレン基を示すが、 ただし、Rが非置換フェニル基でありかつXがメチレ
ン基である場合、およびRが非置換フェニル基であり、
Xがイオウ原子でありかつYがメチレン基である場合を
除く)で表される。
上記一般式(I)中に含まれるアミノ酸残基部分は、
D型またはL型のいずれでもよいが、光学配置を特に示
さない時は、L型を意味するものとする。また、ヒドロ
キシプロリンはシス体、トランス体のいずれでもよい。
本明細書中で使用される略号は、下記の意味を有す
る。
Pro:プロリン Hyp:4−ヒドロキシプロリン Thp:チオプロリン DEPC:ジエチルホスホリルシアニデート WSC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール Boc:t−ブトキシカルボニル TEA:トリエチルアミン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド 本発明の一般式(I)の構造を有するチアゾリジン誘
導体は、通常のペプチド合成手段により合成することが
出来る。例えば一般式(II): R−Y−(CH2−COOH (II) (式中、R、Yおよびnは前記定義の通りである。) で表されるカルボン酸と一般式(III): (式中、Xは前記定義の通りであり、R′はメチル基ま
たはエチル基を表す。) で表されるプロリン誘導体を、反応に関与しない溶媒、
例えばDMF中で、縮合試薬、例えばWSC塩酸塩により縮合
して、一般式(IV): (式中、R、Y、n、X及びR′は前記定義通りであ
る。) で表されるアシル化プロリン誘導体とする。この化合物
(IV)を通常の方法でアルカリ加水分解してそのカルボ
ン酸とした後、再び反応に関与しない適当な溶媒、例え
ばDMF中で縮合剤、例えばDEPC−TEAを用いて、チアゾリ
ジンと縮合することにより本発明の一般式(I)で表さ
れるチアゾリジン誘導体を得ることができる。
製造されたチアゾリジン誘導体(I)は、反応終了
後、適当な分離手段、例えば、抽出、分配、再沈澱、再
結晶、カラムクロマトグラフィーなどによって精製され
る。
本発明のチアゾリジン誘導体(I)は脳内の器質性障
害に起因する精神機能症状の改善、治療に有効であり、
特に健忘症に対し有効な化合物である。本発明のチアゾ
リジン誘導体(I)は、アミノ酸残基、及びアシル基を
含む点で、従来よく知られているピラセタム誘導体系の
抗健忘症剤とは大きく異なっており、さらにアミノ酸誘
導体であるため、生体に対する毒性も極めて低いもので
ある。
本発明のチアゾリジン誘導体(I)は、単独で又は種
々の剤形で投与される。その投与量は成人に対し1日当
たり、普通10〜2000mg、好ましくは100〜1000mgの服用
量で経口投与を行うか、あるいは1〜1000mg、好ましく
は5〜500mgの服用量で非経口投与する。投与量は医師
の判断に従い、投与される疾患の種類、患者の年令、体
重、症状の程度、投与形態によっても異なることがあり
得る。
これらの活性成分及び医薬用組成物は、カプセル、錠
剤及び粉末のような固形投薬形態に、またはエリキシー
ル、シロップ及び懸濁液のような液体投薬形態で経口投
与される。非経口的に、例えば注射剤及び座薬としても
用いられる。
医薬用組成物に含まれる固形投薬としての補助剤は、
例えば固形粉末状の担体、ラクトース、サッカロース、
デキストロース、マンニット、ソルビット、セルロー
ス、ゲリシン等が挙げられる。
また、滑沢剤としては二酸化珪素、タルク、ステアリ
ン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、、結合剤
として澱粉、ゼラチン、トラガント、メチルセルロー
ス、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン等が例示される。崩壊剤としては、澱粉、
寒天等がある。
式(I)の化合物のうち、好ましい化合物は次のもの
である。尚、以下の化合物をカッコ内の番号で呼ぶこと
がある。
N−(4−フェニルブタノイル)Hyp−チアゾリジンア
ミド(SUAM−14737) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Pro−チアゾリジ
ンアミド(SUAM−14739) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Hyp−チアゾリジ
ンアミド(SUAM−14740) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Thp−チアゾリジ
ンアミド(SUAM−14738) N−オレオイル−Pro−チアゾリジンアミド(SUAM−147
47) N−オレオイル−Hyp−チアゾリジンアミド(SUAM−147
48) N−オレオイル−Thp−チアゾリジンアミド(SUAM−147
49) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕Pr
o−チアゾリジンアミド(SUAM−14741) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕Hy
p−チアゾリジンアミド(SUAM−14743) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕Th
p−チアゾリジンアミド(SUAM−14742) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕Pr
o−チアゾリジンアミド(SUAM−14745) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕Hy
p−チアゾリジンアミド(SUAM−14746) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕Th
p−チアゾリジンアミド(SUAM−14744) 次に、本発明のチアゾリジン誘導体(I)の有効性を
示す薬理学的試験例を記載する。
〔薬理学的試験例〕
抗健忘症剤の検定方法は、J.Neuropharmacology,,2
17,1967およびPsychonomic Science,25,165,1971の方法
に準じて行い、一般式(I)で表されるチアゾリジン誘
導体のプラットホーム法による受動的回避行動に対する
効果を測定した。即ち、本発明の化合物を少量のジメチ
ルスルホキシドに溶解し、蒸留水で希釈後、体重100〜1
50gのウィスター系雄性ラットに経口投与した。投与1
時間後に1.7mAのフットショックによる受動的回避学習
を100秒間行った。健忘症モデル作成のため、学習後直
ちにスコポラミン3mg/kgを腹腔内投与した。学習24時間
後に、ラットをプラットホーム上に置き、プラットホー
ムを降りるまでの時間(latency)を最高300秒まで測定
した。本発明化合物を投与しないでスコポラミン及び蒸
留水を投与した対照動物群と本発明化合物及びスコポラ
ミンを投与した動物群の各々を比較することにより効果
の判定を行った。
供試化合物 A:SUAM−14734(参考例1の化合物) B:SUAM−14737(実施例1の化合物) C:SUAM−14741(実施例9の化合物) D:SUAM−14743(実施例10の化合物) E:SUAM−14745(実施例12の化合物) F:SUAM−14746(実施例13の化合物) 試験結果を第1表に示す。
以上のラットによる実験成績より、本発明のチアゾリ
ジン誘導体が抗健忘症剤効果を有することは明らかであ
る。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
参考例1 N−(4−フェニルブタノイル)Pro−チア
ゾリジンアミド(SUAM−14734) N−(4−フェニルブタノイル)Pro(260mg)、チア
ゾリジン(90mg)を無水DMF(5ml)に溶かし、氷冷下DE
PC(160μ)を加え、次にTEA(150μ)を3分かけ
て加える。反応液を窒素雰囲気下15時間かけ混ぜた後、
酢酸エチルを加え、1N塩酸、飽和食塩水、1N水酸化ナト
リウム溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後減圧濃縮する。残渣をシリカゲルを用い
た中圧カラムクロマトグラフィー(溶媒系:酢酸エチル
/メタノール)で精製して油状の目的物(260mg)を得
た。
IR(film)ν max:1630,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.80−2.40(8H,m),2.67(2H,t,J=7H
z),2.92−3.20(2H,m),3.30−4.30(4H,m),4.46−4.
90(3H,m),7.22 & 7.23(5H,both s) 実施例1 N−(4−フェニルブタノイル)Hyp−チア
ゾリジンアミド(SUAM−14737) N−(4−フェニルブタノイル)Hyp(280mg)とチア
ゾリジン(90mg)をDEPC(160μ、TEA(150μ)の
存在下、参考例1と同様に反応させ、油状の目的物(22
0mg)を得た。
IR(film)ν max:3290,1620,750,700 NMR(CDCl3)δ:1.78−2.36(6H,m),2.65(2H,t,J=7H
z),2.91−3.19(2H,m),3.32−4.33(4H,m),4.44−4.
94(3H,m),4.54(2H,s),7.19 & 7.21(5H,both s) 参考例2 N−(4−フェニルブタノイル)Thp−チア
ゾリジンアミド(SUAM−14736) N−(4−フェニルブタノイル)Thp(280mg)とチア
ゾリジン(90mg)をDEPC(160μ)、TEA(150μ)
の存在下、参考例1と同様に反応させ、油状の目的物
(230mg)を得た。
IR(film)ν max:1640,740,700 NMR(CDCl3)δ:1.92−2.12(2H,m),2.30−2.46(2H,
m),2.60−2.74(2H,m),2.92−3.28(4H,m),3.64−4.
24(2H,m),4.57(4H,s),5.00−5.14(1H,m),7.20 &
7.22(5H,both s) 実施例2 N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Pro−
チアゾリジンアミド(SUAM−14739) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Pro(280mg)と
チアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ)、TEA(150μ
)の存在下、参考例1と同様に反応させ、油状の目的
物(210mg)を得た。
IR(film)ν max:1680,1640,740,690 NMR(CDCl3)δ:1.90−2.38(4H,m),2.48−4.22(10H,
m),4.44−4.85(3H,m),7.32−7.55(3H,m),7.97(2
H,dd,J=2 & 8Hz) 実施例3 N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Hyp−
チアゾリジンアミド(SUAM−14740) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Hyp(300mg)と
チアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ)、TEA(150μ
)の存在下、参考例1と同様に反応させ、結晶の目的
物(70mg)を得た。
融点:139〜141℃ IR(film)ν max:3400,1680,1640,750,690 NMR(CDCl3)δ:2.09−2.23(2H,m),2.57−4.29(11H,
m),4.43−4.91(4H,m),7.31−7.56(3H,m),7.96(2
H,dd,J=2 & 8Hz) 実施例4 N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Thp−
チアゾリジンアミド(SUAM−14738) N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Thp(300mg)と
チアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ)、TEA(150μ
)の存在下、参考例1と同様に反応させ、結晶の目的
(220mg)を得た。
融点:138〜140℃ IR(film)ν max:1670,1640,740,680 NMR(CDCl3)δ:2.61−4.24(10H,m),4.58(2H,br,
s),4.68−4.92(2H,m),5.08(1H,t,J=7Hz),7.32−
7.56(3H,m),7.97(2H,dd,J=2 & 8Hz) 実施例5 N−(3−ベンゾイルプロピオニル)Thp−
チアゾリジンアミド(SUAM−14738) Boc−Thp(2.3g)、チアゾリジン(900ml)をDMF(10
ml)に溶かし、氷冷下DEPC(1.6ml)を加え、次にTEA
(1.5ml)を加える。反応液を窒素雰囲気下15時間かき
混ぜた後、常法で処理してBoc−Thp−チアゾリジンアミ
ド(2.4g)を得た。
Boc−Thp−チアゾリジンアミド(2.4g)を4N塩酸−ジ
オキサン溶液(20ml)に溶かし、室温で1時間かけ混ぜ
た後、溶媒を減圧下に留去して、Thp−チアゾリジンア
ミド塩酸塩(2.1g)を得た。
Thp−チアゾリジンアミド塩酸塩(2.1g)、TEA(1.2m
l)、3−ベンゾイルプロピオン酸(1.6g)およびHOBT
(1.3g)をDMF(20ml)に溶かし、氷冷下、WSC塩酸塩
(1.6g)を加えた。反応液を16時間かき混ぜた後、常法
で処理して目的物(1.7g)を得た。
実施例6 N−オレオイル−Pro−チアゾリジンアミド
(SUAM−14747) N−オレオイル−Pro(400mg)とチアゾリジン(90m
g)をDEPC(160μ、TEA(150μ)の存在下、参考例
1と同様に反応させ、油状の目的物(340mg)を得た。
IR(film)ν max:2920,2850,1640 NMR(CDCl3)δ:0.82−0.94(3H,m),1.00−2.39(32
H),2.78−3.28(2H,m),3.36−4.30(4H,m),4.46−5.
04(3H,m),5.29−5.48(2H,m) 実施例7 N−オレオイル−Hyp−チアゾリジンアミド
(SUAM−14748) N−オレオイル−Hyp(470mg)とチオゾリジン(90mg)
をDEPC(160μ)、TEA(150μ)の存在下、参考例
1と同様に反応させ、油状の目的物(260mg)を得た。
IR(film)ν max:3280,2920,2840,1630 NMR(CDCl3)δ:0.81−0.93(3H,m),1.00−2.34(28
H),2.91−3.20(2H,m),3.42−4.31(5H,m),4.45−4.
98(4H,m),5.28−5.45(2H,m) 実施例8 N−オレオイル−Thp−チアゾリジンアミド
(SUAM−14749) N−オレオイル−Thp(430mg)とチオゾリジン(90m
g)をDEPC(160μ)、TEA(150μ)の存在下、参考
例1と同様に反応させ、油状の目的物(230mg)を得
た。
IR(film)ν max:2930,2850,1640 NMR(CDCl3)δ:0.81−0.91(3H,m),0.98−2.14(26
H),2.31−2.45(2H,m),2.81−3.40(4H,m),3.58−3.
98(2H,m),4.46−4.68(4H,m),5.08(1H,t,J=7Hz),
5.28−5.42(2H,m) 実施例9 N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Pro−チアゾリジンアミド(SUAM−14741) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕
Pro(440mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、油状の目的物(350mg)を得た。
IR(film)ν max:1630,790,720,690 NMR(CDCl3)δ:1.79−2.59(8H,m),2.89−3.17(2H,
m),3.35−4.26(4H,m),3.90(2H,s),3.97(2H,t,J=
6Hz),4.43−4.87(3H,m),6.73,−7.11(4H,m),7.18
& 7.21(5H,both,s) 実施例10 N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Hyp−チアゾリジンアミド(SUAM−14743) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕
Hyp(400mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、油状の目的物(360mg)を得た。
IR(film)ν max:3380,1630,790,720,700 NMR(CDCl3)δ:2.03−2.18(4H,m),2.43−2.59(2H,
m),2.90−3.19(2H,m),3.44−4.35(5H,m),3.91(2
H,z)3.97(2H,t,J=6Hz),4.44−4.95(4H,m),6.75,
−7.12(4H,m),7.19 & 7.21(5H,both s) 実施例11 N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Thp−チアゾリジンアミド(SUAM−14742) N−〔4−(4−ベンジルフェノキシ)ブタノイル〕
Thp(400mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、油状の目的物(250mg)を得た。
IR(film)ν max:1640,790,720,690 NMR(CDCl3)δ:2.02−2.21(2H,m),2.50−2.66(2H,
m),2.92−3.37(4H,m),3.88(2H,s),3.96(2H,t,J=
6Hz),3.52−4.28(2H,m),4.55(2H,br,s),4.65(2H,
m),5.04(1H,t,J=7Hz),6.72−7.09(4H,m),7.16 &
7.19(5H,both s) 実施例12 N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Pro−チアゾリジンアミド(SUAM−14745) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕
Pro(400mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、粉末状の目的物(330mg)を得た。
IR(film)ν max:1640,750,690 NMR(CDCl3)δ:1.76−2.64(8H,m),2.90−3,20(2H,
m),3.34−3.96(4H,m),4.08(2H,t,J=6Hz),4.40−
4.84(3H,m),6.86−7.60(11H,m) 実施例13 N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Hyp−チアゾリジンアミド(SUAM−14746) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕Hy
p(400mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、粉末状の目的物(360mg)を得た。
IR(film)ν max:3380,1630,750,690 NMR(CDCl3)δ:2.02−2.32(4H,m),2.47−2.63(2H,
m),2.89−3.16(2H,m),3.35−3.92(4H,m),4.08(2
H,t,J=6Hz),4.39−4.91(4H,m),6.84−7.61(11H,
m) 実施例14 N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタ
ノイル〕Thp−チアゾリジンアミド(SUAM−14744) N−〔4−(2−スチリルフェノキシ)ブタノイル〕
Thp(400mg)とチアゾリジン(90mg)をDEPC(160μ
)、TEA(150μ)の存在下、参考例1と同様に反応
させ、粉末状の目的物(250mg)を得た。
IR(film)ν max:1640,750,690 NMR(CDCl3)δ:2.14−2.34(2H,m),2.56−2.73(2H,
m),2.91−3.34(4H,m),3.56−3.86(2H,m),4.09(2
H,t,J=5Hz),4.40−4.84(4H,m),5.04(1H,t,J=7H
z),6,82−7.61(11H,m) なお、上記実施例で示された化合物は、いずれもクロ
ロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル及びメタノールに
可溶である。
本化合物がZ−グリシル−プロリル−β−ナフチルア
ミドのプロリルエンドペプチダーゼによる分解を阻害す
る効力について調べた結果、後述の実施例15に示される
ごとく強い抗プロリルエンドペプチダーセ活性を示し
た。
実施例15 抗プロリルエンドペプチターゼ活性の測定 抗プロリルエンドペプチターゼ活性の測定は、芳本
(T.YoshimotoおよびD.Tsuru,Agr.Biol.Chem.,42,2417
(1978))等の方法で行った。即ち、2.5mM Z−グリシ
ル−プロピル−β−ナフチルアミド(0.25ml)、0.1Mリ
ン酸緩衝液(pH7.0,0.99ml)及び本発明化合物の溶液
(0.01ml)を含む混合液を試験管中で37℃、3分間加温
した後、プロリルエンドペプチダーゼ溶液(0.2単位/m
l,0.1ml)を加え、35℃で10分間反応させた。その後、1
M酢酸緩衝液(pH4.0)中のトリトンX−100(TritonX−
100)溶液(2.0ml)を界面活性剤の最終濃度が10%とな
るように加え、室温に15分間放置した後、410nmにおけ
る吸光度(a)を測定した。同時に本発明化合物の溶液
の代わりに、緩衝液のみを用いた盲検の吸光度(b)を
測定し、プロリルエンドペプチダーゼ阻害率を次式: 〔(b−a)/b〕×100 により計算し、50%阻害に必要な量〔IC50〕を求めた。
試験結果を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 昌樹 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 深見 治一 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1 号 サントリー株式会社基礎研究所内 (56)参考文献 特開 平1−226880(JP,A) 特開 平1−250370(JP,A) 特開 平1−230578(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I): (式中、nは2あるいは3を、Xはイオウ原子、メチレ
    ン基、またはヒドロキシメチレン基を、Rは非置換また
    は置換フェニル基、あるいは不飽和結合を含んでいても
    よい炭素数5〜20の直鎖アルキル基を、そしてYは酸素
    原子、カルボニル基又はメチレン基を示すが、 ただし、Rが非置換フェニル基でありかつXがメチレン
    基である場合、およびRが非置換フェニル基であり、X
    がイオウ原子でありかつYがメチレン基である場合を除
    く) で表されるチアゾリジン誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のチアゾリジン誘導体の有効
    量および薬理学的に許容され得る担体もしくは希釈剤を
    含有してなる抗健忘症剤。
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