JP2674545B2 - 赤外線検出器及びその駆動方法 - Google Patents
赤外線検出器及びその駆動方法Info
- Publication number
- JP2674545B2 JP2674545B2 JP7026246A JP2624695A JP2674545B2 JP 2674545 B2 JP2674545 B2 JP 2674545B2 JP 7026246 A JP7026246 A JP 7026246A JP 2624695 A JP2624695 A JP 2624695A JP 2674545 B2 JP2674545 B2 JP 2674545B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- infrared
- layer
- infrared detector
- detector
- reflecting layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 24
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 16
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 claims description 9
- WQJQOUPTWCFRMM-UHFFFAOYSA-N tungsten disilicide Chemical group [Si]#[W]#[Si] WQJQOUPTWCFRMM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 229910021342 tungsten silicide Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 64
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 19
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 13
- 229910052814 silicon oxide Inorganic materials 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 239000010936 titanium Substances 0.000 description 8
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 description 8
- RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N Titanium Chemical compound [Ti] RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 7
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 7
- NRTOMJZYCJJWKI-UHFFFAOYSA-N Titanium nitride Chemical compound [Ti]#N NRTOMJZYCJJWKI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 229910052581 Si3N4 Inorganic materials 0.000 description 5
- 229910021420 polycrystalline silicon Inorganic materials 0.000 description 5
- HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N silicon nitride Chemical compound N12[Si]34N5[Si]62N3[Si]51N64 HQVNEWCFYHHQES-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 4
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 3
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- OAKJQQAXSVQMHS-UHFFFAOYSA-N Hydrazine Chemical compound NN OAKJQQAXSVQMHS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000005288 electromagnetic effect Effects 0.000 description 2
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 2
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 2
- 239000012670 alkaline solution Substances 0.000 description 1
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000003321 amplification Effects 0.000 description 1
- 238000013461 design Methods 0.000 description 1
- 238000011161 development Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 description 1
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 1
- WQGWDDDVZFFDIG-UHFFFAOYSA-N pyrogallol Chemical compound OC1=CC=CC(O)=C1O WQGWDDDVZFFDIG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 1
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 1
- 150000003608 titanium Chemical class 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
- G01J5/58—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry using absorption; using extinction effect
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
- G01J5/02—Constructional details
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
- G01J5/02—Constructional details
- G01J5/0225—Shape of the cavity itself or of elements contained in or suspended over the cavity
- G01J5/0245—Shape of the cavity itself or of elements contained in or suspended over the cavity for performing thermal shunt
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01J—MEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
- G01J5/00—Radiation pyrometry, e.g. infrared or optical thermometry
- G01J5/02—Constructional details
- G01J5/03—Arrangements for indicating or recording specially adapted for radiation pyrometers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
- Radiation Pyrometers (AREA)
Description
駆動方法に関し、特に、防犯、監視、誘導、医療、工業
計測等に広く応用される赤外線検出器に関するもので、
さらに詳細には、熱を電気信号に変換する熱電変換素子
を持つ熱型赤外線検出器、及びその駆動方法に関するも
のである。
外線検出器の需要が高まっており、それに伴い、安価で
高性能な熱型赤外線検出器の開発が望まれている。従来
の技術を図6(a)(b)で説明する。図6(a)は、
従来の熱型赤外線検出器の断面図であり、図6(b)は
その平面図である。従来の熱型赤外線検出器は、図6
(a)、(b)に示すように、半導体基板(29)上に
走査回路(30)とその上に空洞(31)を有し、その
空洞の上に梁(ダイアフラム)と、その梁上に熱電変換
素子(32)と赤外線吸収層(34)を持っている。
ロメータが用いられており、ボロメータは温度によって
抵抗が変化する素子であり、このチタンをボロメータと
して用いている。一方、梁の中には、チタンボロメータ
(32)、シリコン酸化膜(33)、赤外線吸収層(3
4)としての窒化チタンの3つの層が形成され、これは
赤外線吸収層を形成しており、真中のシリコン酸化膜
(33)の厚さをλ/(4n)(nはシリコン酸化膜の
屈折率、λは入射赤外線の波長)に設定することによっ
て、チタンボロメータで反射された赤外線は、窒化チタ
ン(34)に吸収される。
の間隙に定在波を作って共振する電磁気学的効果を利用
したものである。チタンボロメータ(32)は、熱電変
換素子と赤外線反射膜を兼ねている。梁は空洞上に形成
し、長い足によって熱の逃げを防いでおり、吸収された
赤外線は梁全体の温度上昇を引き起こす。これによって
梁上のチタンボロメータ(32)は抵抗変化を起こし、
その抵抗変化を走査回路によって外部に取り出している
(例えば、C. Hilsum による「Infrar
ed Absorption of Thin Met
al Films 」、JOURNAL OFTHE
OPTICAL SOCIETY OF AMERIC
A, VOL. 44, NO.3, 1954、及び
特許願6−189144参照)。
化チタン、シリコン酸化膜、チタンボロメータ(反射
膜)を用いているが、λ/(4n)の間隙としてシリコ
ン酸化膜の代わりに真空を利用している従来例もある
(例えば、特開平2−196929参照)。この場合、
空洞の下にアルミの反射膜があり、空洞の上のダイヤフ
ラム中に赤外線吸収層である窒化チタンがある。真空の
場合屈折率nはほぼ1であり、空洞の間隙はλ/4にし
ている。
期的に遮断するチョッパーを赤外線検出器の前面に有し
ている。一般にチョッパーは、入射赤外線を一時的に遮
断して、いろいろな理由により変化する赤外線検出器の
オフセット(ドリフト)を校正するために用いられる。
例えば、ボロメータを使用した熱型赤外線検出器では、
検出器自体の温度変化は、そのまま信号となって影響を
与える。入射赤外線によるダイヤフラムの温度変化は、
1℃の温度差の対象物を見たとき0.002℃程度であ
るため、検出器自体の温度変化はたとえわずかでも大き
な影響を与える。また、赤外線検出器を出た後の信号
は、通常何回かの増幅と固定パターン除去等の補正を行
う。これらの回路にも大きな温度ドリフトがあり、信号
に影響を与える。そのため、入射赤外線の遮断時の信号
レベルを基準点とすることで、この影響を補正している
ものである。
検出器は、最適な吸収が行われる波長が間隙の距離で決
まりものであるが、赤外線吸収層が固定であるため、入
射赤外線の波長が変わった場合感度が低下する問題があ
る。例えば、室温付近の300度K程度の対象物を観測
する場合、最大のパワーが現れる波長は10μm付近な
のに対して、1000度K程度の高温対象物を観測する
場合この波長は4μm付近となる。
に合わせた場合、10μmの波長にとっては最適である
が、それからずれた波長にとっては、最適な吸収が行わ
れない。さらに入射赤外線を周期的に遮断するチョッパ
ーは、通常モータ等で駆動しているため、小型化、消費
電力の点で問題がある。チョッパーを用いない赤外線検
出器では、大きな温度ドリフトが発生してしまうという
問題がある。
と空間を挟んで対向する梁を有し、梁に赤外線を吸収さ
せる層を有している赤外線検出器において、前記梁を赤
外線反射層間との距離を調整できるように設け、前記空
間を挟んで対向する梁と赤外線反射層間の距離を入射赤
外線の波長に対応して変化させることを特徴とする赤外
線検出器である。また、本発明は、赤外線反射層側が、
半導体基板およびこの半導体基板中に走査回路を持つこ
とを特徴とする赤外線検出器である。
を調整できるように設けられている梁が、内部応力の異
なる2つの層を組み合わせたバイメタル構造を有してい
ることを特徴とする赤外線検出器である。また、本発明
は、赤外線反射層が、タングステンシリサイドであるこ
とを特徴とする赤外線検出器である。また、本発明は、
赤外線反射層間との距離を調整できるように設けられて
いる梁が、赤外線反射層側に配置した第1の導電層と梁
側に配置した第2の導電層の両者の間に印加する電圧に
より赤外線波長に応じて変化させるものであることを特
徴とする赤外線検出器である。
んで対向する梁を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有
している赤外線検出器の駆動方法において、入射赤外線
の波長に対応し、空間を挟んで対向する梁と赤外線反射
層間の距離を変化させることを特徴とする赤外線検出器
の駆動方法である。また、本発明は、赤外線反射層と空
間を挟んで対向する梁を有し、梁に赤外線を吸収させる
層を有している赤外線検出器の駆動方法において、梁の
面と赤外線反射層の構造物の面を一時的に接触させるこ
とを特徴とする赤外線検出器の駆動方法である。
んで対向する梁を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有
している赤外線検出器の駆動方法において、入射赤外線
の波長に対応し、空間を挟んで対向する梁と赤外線反射
層間の距離を変化させ、かつ梁の面と赤外線反射層の構
造物の面を一時的に接触させることを特徴とする赤外線
検出器の駆動方法である。また、本発明は、赤外線反射
層の構造物側に配置した第1の導電層と梁側に配置した
第2の導電層を持ち、両者の間に印加する電圧を変化さ
せて、空間を挟んで対向する梁と赤外線反射層間の距離
を変化させることを特徴とする赤外線検出器の駆動方法
である。
間を挟んで対向する梁を持ち、梁に赤外線を吸収させる
赤外線検出器において、信号によって梁と赤外線反射層
間の距離を変化させ吸収波長帯を変えているものであ
り、入射赤外線の波長に合わせ、最適な吸収を行わせる
ように吸収する赤外線の波長を変化させることができる
ものである。また、本願発明の赤外線検出器では空洞を
挟んで対向する梁と構造物を持ち、梁に赤外線を吸収さ
せる赤外線検出器において、梁の面と構造物の面を一時
的に接触させ、梁の温度上昇を抑制して、その時の信号
レベルを基準レベルに利用することで、ドリフトを補正
しているものである。
する。 [実施例1]図1は、本発明の一実施例の赤外線検出器
の斜視図および断面図である。図1(a)(b)の赤外
線検出器の斜視図と断面図に示すように、半導体基板
(1)上にMOSFETまたはバイポーラトランジスタ
などで構成される走査回路(2)を形成し、その上に赤
外線反射層(3)、酸化膜(4)を順次形成する。赤外
線反射層の上方には、空洞(5)と梁(ダイヤフラム)
(6)が形成されている。
て形成される。空洞(5)となるべき部分に多結晶シリ
コンを形成し、その上に梁(6)となる層を全面に形成
する。梁(6)となる層は、長い足部(10)を持つよ
うに、その一部をエッチングにより取り除く。このエッ
チングした部分は多結晶シリコンが露出する。次いで、
多結晶シリコンをKOHやヒドラジンなどのアルカリ性
溶液でエッチングして取り除き、図1(a)の斜視図に
示すように、宙に浮いた梁構造が形成される。
入射し、梁(6)で一部吸収された後、赤外線反射層
(3)で反射される。空洞(5)の間隙dは、入射赤外
線の波長λに対してλ/(4n)(空洞の場合nはほぼ
1)に設定しており、反射した赤外線は空洞内に定在波
を作り、電磁気学的効果により梁中の赤外線吸収層
(8)に吸収される。赤外線吸収層(8)は、通常厚さ
数百Å程度の薄い窒化チタンを用いる。赤外線反射層
(3)は、赤外線反射率の高い導体が用いられる。
(3)は、どちらも導体であり、両者の間に電圧(9)
を印加すると、クーロン力が働く。梁の足部(10)
は、バネ性を有しており(バネ性を持たせる構造につい
ては後述するが、例えば、バイメタル構造)、この印加
電圧(9)のVaを変化させることによって空洞の間隙
dを可逆的に変化させることができる。これによって最
適な吸収波長を変えることができる。
軸は赤外線波長(μm)、縦軸は赤外線吸収率(%)で
ある。例えば、印加電圧がOVで、d=2.5μmとな
るように設計しておくと、図2に示すように、d=2.
5μmでは赤外線吸収率は波長10μmあたりにピーク
がある。この時、赤外線波長が4μmあたりの波長に対
しては、赤外線吸収率は非常に小さくなる。印加電圧
(9)を与えてクーロン力によって、空洞の間隙dを1
μmとすることで、赤外線波長4μmあたりの波長に対
しても高い吸収率をもたせることができる。
性、dの初期値d0(Va=0の時のd)、その他の設
計によって変わってくるが、d0=2.5μmの時、2
0V程度でd=0にできる。つまり、Vaを0から20
Vまで変化させることによって、dを2.5μmから0
μm(接触)まで変化させることができ、最適な吸収波
長を10μm以下の任意の波長にもっていくことができ
る。当然のことながら、印加電圧は絶対値が問題であ
り、極性はどちらでもよい。
せることについて、赤外線反射層、赤外線吸収層間に電
圧を印加した説明を行ったが、梁と基板の間にクーロン
力が働けば、他の導体層を使用することもできる。さら
に、梁と基板間に力が働けば良いため、本発明は力の発
生をクーロン力だけに限定するものではない。
を持つ必要がある。一般に金属は高い赤外線反射率を有
するが、その製造の工程で用いられる多結晶シリコンは
通常600℃程度のCVDで形成するため、この点を考
慮して赤外線反射層の材料を選択することが好ましい。
一般の半導体ラインで、多結晶シリコン工程以前に形成
できる導体として、タングステンシリサイドがある。タ
ングステンシリサイドは比較的高い赤外線反射率を持っ
ており、赤外線反射層として使用できる。
(6)は、赤外線を吸収して温度上昇を起こす部分であ
るが、足部(10)を通じて熱の逃げが大きいと温度上
昇の効率が低下する。そのため足部(10)の熱コンダ
クタンスを小さくする必要がある。熱コンダクタンスを
小さくするには、熱伝導率の小さな材料を使うと共に、
足部(10)の断面積を小さくする必要がある。シリコ
ン酸化膜は、熱伝導率が非常に小さな材料であるが、シ
リコン酸化膜単層だけでは梁を安定的に宙に浮かせるの
に十分な強度が得られない。そのため断面積を大きくす
る必要があるが、それでは、熱の逃げが大きくなってし
まう。
干熱伝導率が大きいが、非常に硬い膜である。また、シ
リコン酸化膜は一般に延びる方向の内部応力を持ってお
り、シリコン窒化膜は逆に縮む方向の内部応力を持って
いる。シリコン酸化膜を下層に、シリコン窒化膜を上層
にして重ね合わせ、一端を固定した構造は、いわゆるバ
イメタル効果によって上方に浮く力が働き、比較的小さ
な断面積でも十分な強度が得られる。また、前述したよ
うに足部にバネ性をもたせることができる。例えば、足
部の幅が2μm程度、シリコン酸化膜の厚さが3000
Å、シリコン窒化膜の厚さが500Åの構造において、
50μm角程度の受光面を十分に浮かせる強度がある。
シリコン酸化膜、シリコン窒化膜以外の組合せでも、内
部応力が異なっていれば以上の効果は当然得られる。
例について図3、図4で説明する。図3は回路図であ
り、図4は断面図である。上記実施例1の説明では省略
してきたが、梁中には梁の温度上昇を電気信号に変換す
る熱電変換素子がある。これは、たとえば熱電対であっ
たり、ボロメータであったり、パイロであったりする。
ボロメータを例に取った場合、図3のような回路構成と
なる。これは図4のような断面構造となる。
赤外線吸収層(13)は、梁上に置かれている。ボロメ
ータ(12)の一端と赤外線吸収層(13)はコンタク
ト(14)で接触し、グラウンド(15)につがなって
いる。ボロメータ(12)のもう一方の端子は、負荷抵
抗(16)を介してバイアス電圧(17)が与えられる
と共に、走査回路につながっている。赤外線反射層(1
8)には、空洞の間隙dを変化させるための可変電圧V
aが与えられている。梁の温度上昇は、ボロメータの抵
抗値を変化させ、その変化は走査回路を通じて外部に出
力される。
板(21)上に走査回路(20)を形成し、その上に赤
外線反射層(18)が形成されている。赤外線反射層
(18)の上方には、空洞(5)と梁(ダイヤフラム)
(6)が形成されている。ボロメータ(12)と赤外線
吸収層(13)は、梁上に置かれている。そして図3で
示したようになっている。空洞の間隙dを変化させるた
めの可変電圧Vaが与えられるものであるが、印加電圧
Vaを大きくすることで、d=0つまり梁と基板を接触
させることができる。これによって梁の熱を基板に逃が
し、温度上昇を抑えることができる。入射光を遮断する
チョッパーが無くても、入射赤外線を遮断した状態とな
り、この時のレベルを基準レベルとすることで、赤外線
検出器や回路のドリフトを除去することができる。
ブロックダイヤグラムおよびタイミング図である。図5
は、空洞の間隙dを変化させるための可変電圧Vaを大
きくすることで、d=0つまり梁と基板を接触させるこ
とを行うブロック図とタイミング図を示したものであ
る。図5(a)のブロックダイヤグラムには、駆動回路
(28)、赤外線検出器(22)、アンプ1(23)、
固定パターンノイズ補正回路(24)、アンプ2(2
5)、クランプ回路(26)、A/D変換(27)を有
しているものである。
ランプパルスの3つのタイミング図を示す。Vaは前述
してきた空洞の間隙dを変化させるための電圧である。
可変電圧Vaを梁と基板が接触する電圧にして、パルス
状に印加する。パルスが印加された時、つまり梁が基板
に接触して温度上昇が0となった時に、信号線のクラン
プを行う。これによって信号は、入射赤外線がゼロの状
態を基準として観測されるため、ドリフトの影響は除去
される。
は、図5のような回路に限定されず、デジタル回路によ
る処理等色々な回路が考えられる。また、梁の熱を逃が
す方法として、基板に接触させるだけでなく、例えば図
4の上方に熱を逃がす構造物を形成して、それに接触さ
せる等色々な方法が考えられる。さらに接触させる力と
してクーロン力を使った説明を行ったが、本発明はこれ
に限定されるものではない。他にも、磁力を使う方法、
ローレンツ力を使う方法、熱膨張を使う方法等様々で行
うことができる。
赤外線検出器は、吸収する赤外線の波長を変化させるこ
とができ、入射赤外線の波長に合わせた最適な吸収を行
わせることができる。すなわち、入射赤外線の波長が変
わった場合でも感度が低下するすることがないという効
果を奏するものである。さらにチョッパーを使用せずに
ドリフトの除去ができ、小型化、低消費電力化が可能と
なるという効果を奏するものである。
ある。
る。
る。
びタイミング図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 赤外線反射層と空間を挟んで対向する梁
を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有している赤外線
検出器において、前記梁を赤外線反射層間との距離を調
整できるように設け、前記空間を挟んで対向する梁と赤
外線反射層間の距離を入射赤外線の波長に対応して変化
させることを特徴とする赤外線検出器。 - 【請求項2】 赤外線反射層側が、半導体基板及び、こ
の半導体基板中に走査回路を持つことを特徴とする請求
項1記載の赤外線検出器。 - 【請求項3】 赤外線反射層間との距離を調整できるよ
うに設けられている梁が、内部応力の異なる2つの層を
組み合わせたバイメタル構造を有していることを特徴と
する請求項1または2記載の赤外線検出器。 - 【請求項4】 赤外線反射層が、タングステンシリサイ
ドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の赤外線検出器。 - 【請求項5】 赤外線反射層間との距離を調整できるよ
うに設けられている梁が、赤外線反射層側に配置した第
1の導電層と梁側に配置した第2の導電層の両者の間に
印加する電圧により赤外線波長に応じて変化させるもの
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
の赤外線検出器。 - 【請求項6】 赤外線反射層と空間を挟んで対向する梁
を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有している赤外線
検出器の駆動方法において、入射赤外線の波長に対応
し、空間を挟んで対向する梁と赤外線反射層間の距離を
変化させることを特徴とする赤外線検出器の駆動方法。 - 【請求項7】 赤外線反射層と空間を挟んで対向する梁
を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有している赤外線
検出器の駆動方法において、梁の面と赤外線反射層の構
造物の面を一時的に接触させることを特徴とする赤外線
検出器の駆動方法。 - 【請求項8】 赤外線反射層と空間を挟んで対向する梁
を有し、梁に赤外線を吸収させる層を有している赤外線
検出器の駆動方法において、入射赤外線の波長に対応
し、空間を挟んで対向する梁と赤外線反射層間の距離を
変化させ、かつ梁の面と赤外線反射層の構造物の面を一
時的に接触させることを特徴とする赤外線検出器の駆動
方法。 - 【請求項9】 赤外線反射層の構造物側に配置した第1
の導電層と梁側に配置した第2の導電層を持ち、両者の
間に印加する電圧を変化させて、空間を挟んで対向する
梁と赤外線反射層間の距離を変化させることを特徴とす
る請求項6〜8のいずれかに記載の赤外線検出器の駆動
方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7026246A JP2674545B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 赤外線検出器及びその駆動方法 |
US08/586,404 US5656816A (en) | 1995-01-20 | 1996-01-16 | Infrared detector and drive method therefor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7026246A JP2674545B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 赤外線検出器及びその駆動方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08201177A JPH08201177A (ja) | 1996-08-09 |
JP2674545B2 true JP2674545B2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12187942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7026246A Expired - Fee Related JP2674545B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 赤外線検出器及びその駆動方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5656816A (ja) |
JP (1) | JP2674545B2 (ja) |
Families Citing this family (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09257587A (ja) * | 1996-03-26 | 1997-10-03 | Terumo Corp | 非接触型温度計 |
JP2856180B2 (ja) * | 1996-11-27 | 1999-02-10 | 日本電気株式会社 | 熱型赤外線検出素子とその製造方法 |
EP0867701A1 (en) * | 1997-03-28 | 1998-09-30 | Interuniversitair Microelektronica Centrum Vzw | Method of fabrication of an infrared radiation detector and more particularly an infrared sensitive bolometer |
JP3196823B2 (ja) * | 1997-06-11 | 2001-08-06 | 日本電気株式会社 | 半導体装置 |
JP3149919B2 (ja) * | 1997-12-03 | 2001-03-26 | 日本電気株式会社 | 固体撮像素子及びこれを用いた読み出し回路 |
WO2000034751A1 (en) * | 1998-12-04 | 2000-06-15 | Daewoo Electronics Co., Ltd. | Infrared bolometer and method for manufacturing same |
JP3597069B2 (ja) | 1999-01-12 | 2004-12-02 | 日本電気株式会社 | 複数の赤外波長帯を検出する熱型赤外アレイセンサ |
FR2826725B1 (fr) * | 2001-06-28 | 2004-02-27 | Commissariat Energie Atomique | Microbolometres resistants aux temperatures de scenes elevees. |
JP3675770B2 (ja) | 2002-03-22 | 2005-07-27 | 株式会社東芝 | 熱型赤外線撮像素子 |
JP5201780B2 (ja) * | 2004-06-14 | 2013-06-05 | ルネサスエレクトロニクス株式会社 | 光検出器および光検出装置 |
US7460246B2 (en) | 2004-09-27 | 2008-12-02 | Idc, Llc | Method and system for sensing light using interferometric elements |
US7351973B2 (en) * | 2005-02-15 | 2008-04-01 | Delphi Technologies, Inc. | Apparatus and method for providing thermal conductance in thermally responsive photonic imaging devices |
JP5010244B2 (ja) * | 2005-12-15 | 2012-08-29 | オンセミコンダクター・トレーディング・リミテッド | 半導体装置 |
JP2007165696A (ja) | 2005-12-15 | 2007-06-28 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
US7755048B2 (en) * | 2006-05-30 | 2010-07-13 | Ying Hsu | Large format thermoelectric infrared detector and method of fabrication |
US8047710B2 (en) * | 2006-10-11 | 2011-11-01 | Panasonic Corporation | Electronic device |
JP5597862B2 (ja) * | 2007-03-27 | 2014-10-01 | 日本電気株式会社 | ボロメータ型THz波検出器 |
JP5301108B2 (ja) * | 2007-04-20 | 2013-09-25 | セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー | 半導体装置 |
FR2919049B1 (fr) * | 2007-07-20 | 2009-10-02 | Ulis Soc Par Actions Simplifie | Detecteur de rayonnement electromagnetique et procede de fabrication d'un tel detecteur |
JP2009032929A (ja) * | 2007-07-27 | 2009-02-12 | Sanyo Electric Co Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
US7750301B1 (en) * | 2007-10-02 | 2010-07-06 | Flir Systems, Inc. | Microbolometer optical cavity tuning and calibration systems and methods |
US7723686B2 (en) * | 2008-08-14 | 2010-05-25 | Hanvision Co., Ltd. | Image sensor for detecting wide spectrum and method of manufacturing the same |
US8847160B2 (en) | 2008-11-13 | 2014-09-30 | Hanvision Co., Ltd. | Semiconductor for sensing infrared radiation and method thereof |
US8039797B2 (en) * | 2008-11-13 | 2011-10-18 | Han Vision Co., Ltd. | Semiconductor for sensing infrared radiation and method thereof |
JPWO2011062034A1 (ja) * | 2009-11-17 | 2013-04-04 | 日本電気株式会社 | ガス検出装置 |
WO2016057880A1 (en) | 2014-10-10 | 2016-04-14 | Robert Bosch Gmbh | Method to modulate the sensitivity of a bolometer via negative interference |
CN107340060B (zh) * | 2017-06-27 | 2020-01-10 | 上海集成电路研发中心有限公司 | 红外传感器结构、制备方法及探测系统 |
CN107367330B (zh) * | 2017-06-27 | 2019-11-22 | 上海集成电路研发中心有限公司 | 红外传感器结构及其制备方法、探测系统 |
EP3933357B1 (en) * | 2019-02-28 | 2023-11-01 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Infrared sensor and infrared sensor array |
TWI724708B (zh) | 2019-12-24 | 2021-04-11 | 財團法人工業技術研究院 | 具有阻擋元件的微機電紅外光感測裝置 |
CN112748474B (zh) * | 2020-12-31 | 2024-07-23 | 上海集成电路研发中心有限公司 | 一种高效的红外探测器结构 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0354369B1 (en) * | 1988-08-12 | 1995-07-26 | Texas Instruments Incorporated | Infrared detector |
US5231532A (en) * | 1992-02-05 | 1993-07-27 | Texas Instruments Incorporated | Switchable resonant filter for optical radiation |
US5298748A (en) * | 1992-06-15 | 1994-03-29 | California Institute Of Technology | Uncooled tunneling infrared sensor |
-
1995
- 1995-01-20 JP JP7026246A patent/JP2674545B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-01-16 US US08/586,404 patent/US5656816A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5656816A (en) | 1997-08-12 |
JPH08201177A (ja) | 1996-08-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2674545B2 (ja) | 赤外線検出器及びその駆動方法 | |
JP3460810B2 (ja) | 熱分離構造を有する熱型赤外線検出器 | |
US6392233B1 (en) | Optomechanical radiant energy detector | |
EP1045232B1 (en) | Infrared sensor and method of manufacturing the same | |
JP2834202B2 (ja) | 赤外線検出器 | |
JP3097591B2 (ja) | 熱型赤外線検出素子 | |
US5367167A (en) | Uncooled infrared detector and method for forming the same | |
JP2856180B2 (ja) | 熱型赤外線検出素子とその製造方法 | |
KR100313909B1 (ko) | 적외선 센서 및 그 제조방법 | |
US7544942B2 (en) | Thermal detector for electromagnetic radiation and infrared detection device using such detectors | |
JPH06317475A (ja) | 赤外線センサおよびその製造方法 | |
KR19990071248A (ko) | 써모파일 센서 및 그 제조방법 | |
JP4137999B2 (ja) | 反射性半導体基板 | |
JP2009174917A (ja) | 赤外線検出素子、及び赤外線検出素子の製造方法 | |
US5852321A (en) | Thermal type infrared radiation solid state image pick-up device | |
CN113340436B (zh) | 一种非制冷cmos红外探测器 | |
JP2003329515A (ja) | ボロメータ型赤外線固体撮像素子 | |
JP2910448B2 (ja) | 赤外線センサ | |
JP3132197B2 (ja) | 熱型赤外線センサ | |
KR100539395B1 (ko) | 2층 구조의 비냉각형 적외선 센서 | |
US5286975A (en) | Pyro-electric type infrared-ray sensor | |
JPH1164111A (ja) | 赤外線検出素子 | |
JP2000186958A (ja) | 熱型赤外線検出素子 | |
JP2006300623A (ja) | 赤外線センサ | |
JP2000304603A (ja) | 赤外線検出器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070718 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080718 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090718 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100718 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718 Year of fee payment: 16 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |