JP2666897B2 - エンジンのスロットル弁制御装置 - Google Patents
エンジンのスロットル弁制御装置Info
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、エンジンのスロットル弁制御装置に関する
ものである。 (従来技術) 最近では、ワイヤー等の連繁手段を用いアクセルペダ
ルの踏み込み操作に機械的に連動して開閉制御されてい
たスロットル弁を例えばステッピングモータなどの電気
的な駆動手段を用いることによりアクセルペダルと独立
に開閉制御できるように構成し、基本的にはアクセルペ
ダルの踏み込み開度(操作開度)に応じた基本特性に基
づいて開度制御されるようになす一方、所定の運転領域
においては上記基本特性をアクセル開度とは独立に正ま
たは負方向に補正することによって良好な走行フイーリ
ングを得るようにしたエンジンのスロットル弁制御装置
が提案されるようになってきている(例えば特開昭61-2
32345号公報参照)。 このようなエンジンのスロットル弁制御装置では、例
えば第6図に示すように変速機シフトアップ変速後の所
定期間内上記アクセル開度AC・θに対応した基本特性以
上にスロットル弁を所定開度増大補正するように構成す
れば、当該シフトアップ変速時の加速の伸びが良好にな
って特に走行フイーリングが向上するようになる。この
間の作用を変速機のギヤ位置毎に見ると、例えば上記第
6図から明らかなように、ニュートラル状態から第1速
ギヤにシフトされ加速された場合に応答性アップにより
エンジン回転の吹き上がりが良好になり、また第2速か
ら更に第3速、第4速へ順次シフトアップされて行く場
合には上記増大補正値をそれに応じて順次大きくして行
くようにすると、高速側ほど特に加速の伸びが向上する
ようになる。 (発明が解決しようとする問題点) ところが、上記のような構成のスロットル弁の制御シ
ステムを採用すると、上述のように低速側第1速ギヤの
場合には特に応答性がアップし、また同第2速ギヤから
高速側の第3速、第4速ギヤの場合には補正量の増大に
応じて各々加速の伸び感が良好になるメリットがある反
面、当該高速ギヤでは本来低速側からのシフトアップに
よりスロットル弁開度が比較的大きく開かれているにも
拘わらず上述のような制御により更にスロットル弁開度
の方が相当に大きくなってしまう訳であるから、3元触
媒コンバータ等の排気ガス浄化装置を備えたエンジンな
どでは第5図に示すような排気ガス温度低下のための高
負荷エンリッチゾーンに移行してしまい、燃費の悪化を
招来する問題がある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の問題を解決することを目的としてな
されたもので、そのために、アクセル開度を検出するア
クセル開度検出手段と、該アクセル開度検出手段によっ
て検出されたアクセル開度に応じてスロットル弁開度を
電気的に駆動制御するスロットル弁制御手段と、変速機
の変速状態を検出する変速状態検出手段と、該変速状態
検出手段によって変速状態が検出された場合には上記ス
ロットル弁制御手段のアクセル開度に応じた制御開度を
所定開度増大補正する制御開度補正手段とを備えてなる
エンジンにおいて、上記制御開度補正手段による制御開
度の補正によってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領
域に移行するような時には上記制御開度の増大補正動作
を抑制する補正抑制手段を設けてなるものである。 (作用) 上記本発明の問題点解決手段によると、アクセル開度
に対応してスロットル弁を電気的に独自に開度制御でき
るようになす一方、変速機の変速状態を検出し、該変速
状態の検出後所定期間内は上記スロットル弁を上記実際
の開度よりも所定開度増大補正するようにしたエンジン
において、上記制御開度補正手段による制御開度の増大
補正動作によってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領
域に入るような時には、補正抑制手段が作動して制御開
度の増大補正が抑制され、当該高負荷エンリッチ領域へ
の移行が阻止される。 (実施例) 先ず、第2図および第3図は、本発明を自動車用ガソ
リンエンジンに実施した場合における同エンジンのスロ
ットル弁制御装置を示すものであり、第2図は上記実施
例装置の制御システムの概略図、第3図は同制御システ
ムにおけるエンジンコントロールユニットの制御動作を
示すフローチャートである。 先ず、最初に第2図を参照して本発明実施例の上記制
御システムの概略を説明し、その後第3図の制御内容の
説明に入る。 第2図において、先ず符号1はエンジン本体であり、
吸入空気はエアクリーナ130を介して外部より吸入さ
れ、その後エアフローメータ2、スロットチャンバ3を
経て各シリンダに供給されるようになっている。また燃
料は燃料ポンプ10により燃料タンク13から燃料フィルタ
11を介設した燃料通路12を介してエンジン側に供給され
て当該エンジンの吸気ポートに設置されたフューエルイ
ンジェクタ9により噴射されるようになっている。そし
て、走行時における上記シリンダへの吸入空気の量は、
上記スロットルチャンバ3内に設けられていてステッピ
ングモータ7により駆動される電子制御型のスロットル
弁6によって調整制御される。該スロットル弁6は、基
本的にはアクセルペダル30の操作開度AC・θに応じて電
気的に開度制御され、アイドル運動状態では最小開度状
態に維持される。 上記ステッピングモータ7は上記スロットルチャンバ
3の外側部に一体的に設けられており、後述するエンジ
ンコントロールユニット(以下、ECUと言う)90から供
給されるスロットル弁制御パルス信号STVOによって駆動
され、スロットル弁6を当該制御信号値に対応したスロ
ットル弁開度(目標スロットル弁開度TVOT)に制御する
ようになっている。この制御信号値は、上記アクセルペ
ダル30に設置されているアクセル開度検出手段31の検出
値AC・θを後述する自動変速機21のギヤ位置G-P1、G-
P2、G-P3、G-P4に応じて任意に増大補正した値が使用さ
れるようになっている。また、上記スロットル弁6に
は、スロットル開度センサ16が設けられていて、実際の
スロットル開度TVOを検出してECU90に入力する。 また、符号4は、3元触媒コンバータ8、O2センサ20
を各々備えたエンジンの排気管を示している。 一方、符号14は、上記エンジン本体1のシリンダヘッ
ド部に設けられた点火プラグであり、該点火プラグ14に
はディストリビュータ23、イグナイタ18を介して所定の
点火電圧が印加されるようになっており、この点火電圧
の印加タイミング、すなわち点火時期は上記ECU90より
上記イグナイタ18に供給される点火時期制御信号Igcに
よってコントロールされるようになっている。さらに、
符号19はブースト圧センサであり、エンジン負荷に対応
したエンジンブースト圧Poを検出して上記ECU90に入力
する。 上記ECU90は、例えば演算部であるマイクロコンピュ
ータ(CPU)を中心とし、ノック判定回路、メモリ(ROM
およびRAM)、インタフェース(I/O)回路などを備えて
構成されている。そして、このECU90の上記インターフ
ェース回路には上述の各検出信号の他に例えば図示しな
いスタータスイッチからのエンジン始動信号(ECUトリ
ガー)、エンジン回転数センサ15からのエンジン回転数
検出信号N、水温サーミスタにより検出されたエンジン
の冷却水温度の検出信号、エアフロメータ2によって検
出された吸入空気量検出信号Q等の各種の検出信号も各
々入力される。 一方、符号21は上記エンジン本体1の出力軸に連結さ
れた例えばオーバドライビング機構付ロックアップトル
クコンバータ型の自動変速機を示している。該自動変速
機21は、例えばロックアップクラッチ22、ロックアップ
制御バルブ23、ロックアップソレノイド24、ロックアッ
プコントロールユニット32等よりなるロックアップ機構
と、オーバドライビングギヤ27、オーバドライビングバ
ルブ28、オーバドライビングソレノイド34、オーバドラ
イビングスイッチ35等よりなるオーバドライビング機構
と、当該変速機自体のギヤトレン部26と、該ギヤトレン
部26を介して変速機出力軸側に設けられた回転数検出用
の遠心ガバナ29と、上記ロックアップ制御バルブ23、オ
ーバドライビングギヤ27、オーバドライビングバルブ2
8、ギヤトレン部26等をコントロールするコントロール
バルブ33と、キックダウンソレノイド36並びにキックダ
ウンスイッチ37等とを備えて構成されている。 そして、上記ロックアップコントロールユニット32
は、各種センサからの入力信号を基にオーバドライブお
よびロックアップOKの状況を判断し、各々OKの条件を具
備している場合には、上記キックダウンソレノイド36、
コントロールバルブ33を介して上記ロックアップ制御バ
ルブ23、オーバドライビングギヤ27、オーバドライビン
グバルブ28 ギヤトレン部26等を作動可能に制御すると
ともにロックアップソレノイド24にロックアップ信号を
供給してロックアップ機構のロックアップクラッチ22を
作動させて上記トルクコンバータのロックアップを行な
う。 さらに、符号41は上記自動変速機21のシフトレバー部
40に設置されたインヒビダスイッチであり、当該自動変
速機21のシフトレバー42の操作ポジションP.N.Dを検出
して該検出信号変速機コントロールユニット50に入力す
る。 変速機コントロールユニット50には、上述のようにア
クセル開度検出手段31の検出値AC・θも入力されるよう
になっており、該アクセル開度θを基準として上記自動
変速機の変速状態および変速ギヤの位置に応じて上述し
たようなスロットル弁の開度制御(制御開度補正)を行
なうに必要な信号を上記ECU90に供給する。このスロッ
トル弁の開度制御に必要な信号として、例えば上記イン
ヒビダスイッチ41のシフトポジション検出信号と変速ギ
ヤポジション検出信号があり、これらは基本となるスロ
ットル弁開度と供に変速機コントロールユニット50側か
ら上記エンジンコントロールユニット90側に供給され
る。 次に、上記第2図のECU(エンジンコントロールユニ
ット)90のスロットル弁コントロール動作について第3
図を参照して詳細に説明する。 先ず、ステップS1で上記アクセル開度検出手段31の出
力であるアクセル開度AC・θを読み込み、続いてステッ
プS2に進んで、第4図のマップを用いて上記実際に読み
込まれた上記アクセル開度AC・θに対応するスロットル
開度(基本目標値)TVO0を演算する。次に、ステップS3
に進み、上記自動変速機の変速ギヤ位置(シフトポジシ
ョンと車速に対応して自動設定される上記ギヤトレン部
26の変速ギヤ位置)G−Pを読み込み、該変速ギヤ位置
G−Pに対応してスロットル弁開度TVOを所定開度増大
補正をするための補正値ΔTVO(該補正値ΔTVOは、上記
変速機のギヤ位置G−P1,G−P2,G−P3,G−P4に各々個別
に対応してΔTVO1,ΔTVO2,ΔTVO3,ΔTVO4が設定され
ている)を演算する。 そして、さらにステップS5に進み、高速ギヤへのシフ
トアップ、すなわち変速ギヤが第3速から第4速にシフ
トアップされたか否かを判定する。その結果、YESと判
定されると、続いてステップS0に進んで先ずエンジンの
実際のブースト圧P0を読み込んだ後、次のステップS7で
該実際のエンジンブースト圧Poが所定の設定値A以下で
あるか否かを判定し、YESと判定されると更にステップS
8に進んで、上記第4速ギヤG−P4の補正値ΔTVO4の値
を本来の値ΔTVO4よりも小さなΔTVO3の値に固定した上
でステップS9に進む。この結果、第3速から第4速の従
来であれば多く第5図のエンリッチ領域に入っていた加
速状態においてもエンリッチ領域に入らず実際にエンリ
ッチ制御を必要とするような排気ガス温度の上昇を招か
ない限り、エンリッチ制御も行われないようになる。 他方、上記ステップS5,S7でNOと判定された場合に
は、各々そのままステップS9に進む。 ステップS9では、上記ステップS4で演算されたスロッ
トル補正値ΔTVOまたは上記ステップS8で置換されたス
ロットル補正値ΔTVO3に基づいて最終的な目標スロット
ル開度TVOT(TVOT=TVO+ΔTVO)を演算し、TVOTに基づ
いて実際にスロットル弁開度TVOを制御する。 (発明の効果) 本発明のエンジンのスロットル弁制御装置は、以上に
述べたように、アクセル開度を検出するアクセル開度検
出手段と、該アクセル開度検出手段によって検出された
アクセル開度に応じてスロットル弁開度を電気的に駆動
制御するスロットル弁制御手段と、変速機の変速状態を
検出する変速状態検出手段と、該変速状態検出手段によ
って変速状態が検出された場合には上記スロットル弁制
御手段のアクセル開度に応じた制御開度を所定開度増大
補正する制御開度補正手段とを備えてなるエンジンにお
いて、上記制御開度補正手段による制御開度の補正によ
ってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領域に移行する
ような時には上記制御開度の増大補正動作を抑制する補
正抑制手段を設けたことを特徴とするものである。 すなわち、該本発明のエンジンのスロットル弁制御装
置では、上記のように、アクセル開度に対応してスロッ
トル弁を電気的に独自に開度制御できるようになす一
方、変速機の変速状態を検出し、該変速状態の検出後所
定期間内は上記スロットル弁を上記実際の開度よりも所
定開度増大補正するようにしたエンジンにおいて、上記
制御開度補正手段による制御開度の増大補正動作によっ
てエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領域に入るような
時には、補正抑制手段が作動して制御開度の増大補正が
抑制され、当該高負荷エンリッチ領域への移行が阻止さ
れる。 従って、実用的に見て本来最も加速の伸びが要求され
る例えば変速機低中速ギヤ領域などでの加速の伸びを充
分に実現しながら、しかも同高速ギヤ領域などでの定常
走行時の不必要な燃費の悪化を防止することができるよ
うになる。
ものである。 (従来技術) 最近では、ワイヤー等の連繁手段を用いアクセルペダ
ルの踏み込み操作に機械的に連動して開閉制御されてい
たスロットル弁を例えばステッピングモータなどの電気
的な駆動手段を用いることによりアクセルペダルと独立
に開閉制御できるように構成し、基本的にはアクセルペ
ダルの踏み込み開度(操作開度)に応じた基本特性に基
づいて開度制御されるようになす一方、所定の運転領域
においては上記基本特性をアクセル開度とは独立に正ま
たは負方向に補正することによって良好な走行フイーリ
ングを得るようにしたエンジンのスロットル弁制御装置
が提案されるようになってきている(例えば特開昭61-2
32345号公報参照)。 このようなエンジンのスロットル弁制御装置では、例
えば第6図に示すように変速機シフトアップ変速後の所
定期間内上記アクセル開度AC・θに対応した基本特性以
上にスロットル弁を所定開度増大補正するように構成す
れば、当該シフトアップ変速時の加速の伸びが良好にな
って特に走行フイーリングが向上するようになる。この
間の作用を変速機のギヤ位置毎に見ると、例えば上記第
6図から明らかなように、ニュートラル状態から第1速
ギヤにシフトされ加速された場合に応答性アップにより
エンジン回転の吹き上がりが良好になり、また第2速か
ら更に第3速、第4速へ順次シフトアップされて行く場
合には上記増大補正値をそれに応じて順次大きくして行
くようにすると、高速側ほど特に加速の伸びが向上する
ようになる。 (発明が解決しようとする問題点) ところが、上記のような構成のスロットル弁の制御シ
ステムを採用すると、上述のように低速側第1速ギヤの
場合には特に応答性がアップし、また同第2速ギヤから
高速側の第3速、第4速ギヤの場合には補正量の増大に
応じて各々加速の伸び感が良好になるメリットがある反
面、当該高速ギヤでは本来低速側からのシフトアップに
よりスロットル弁開度が比較的大きく開かれているにも
拘わらず上述のような制御により更にスロットル弁開度
の方が相当に大きくなってしまう訳であるから、3元触
媒コンバータ等の排気ガス浄化装置を備えたエンジンな
どでは第5図に示すような排気ガス温度低下のための高
負荷エンリッチゾーンに移行してしまい、燃費の悪化を
招来する問題がある。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の問題を解決することを目的としてな
されたもので、そのために、アクセル開度を検出するア
クセル開度検出手段と、該アクセル開度検出手段によっ
て検出されたアクセル開度に応じてスロットル弁開度を
電気的に駆動制御するスロットル弁制御手段と、変速機
の変速状態を検出する変速状態検出手段と、該変速状態
検出手段によって変速状態が検出された場合には上記ス
ロットル弁制御手段のアクセル開度に応じた制御開度を
所定開度増大補正する制御開度補正手段とを備えてなる
エンジンにおいて、上記制御開度補正手段による制御開
度の補正によってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領
域に移行するような時には上記制御開度の増大補正動作
を抑制する補正抑制手段を設けてなるものである。 (作用) 上記本発明の問題点解決手段によると、アクセル開度
に対応してスロットル弁を電気的に独自に開度制御でき
るようになす一方、変速機の変速状態を検出し、該変速
状態の検出後所定期間内は上記スロットル弁を上記実際
の開度よりも所定開度増大補正するようにしたエンジン
において、上記制御開度補正手段による制御開度の増大
補正動作によってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領
域に入るような時には、補正抑制手段が作動して制御開
度の増大補正が抑制され、当該高負荷エンリッチ領域へ
の移行が阻止される。 (実施例) 先ず、第2図および第3図は、本発明を自動車用ガソ
リンエンジンに実施した場合における同エンジンのスロ
ットル弁制御装置を示すものであり、第2図は上記実施
例装置の制御システムの概略図、第3図は同制御システ
ムにおけるエンジンコントロールユニットの制御動作を
示すフローチャートである。 先ず、最初に第2図を参照して本発明実施例の上記制
御システムの概略を説明し、その後第3図の制御内容の
説明に入る。 第2図において、先ず符号1はエンジン本体であり、
吸入空気はエアクリーナ130を介して外部より吸入さ
れ、その後エアフローメータ2、スロットチャンバ3を
経て各シリンダに供給されるようになっている。また燃
料は燃料ポンプ10により燃料タンク13から燃料フィルタ
11を介設した燃料通路12を介してエンジン側に供給され
て当該エンジンの吸気ポートに設置されたフューエルイ
ンジェクタ9により噴射されるようになっている。そし
て、走行時における上記シリンダへの吸入空気の量は、
上記スロットルチャンバ3内に設けられていてステッピ
ングモータ7により駆動される電子制御型のスロットル
弁6によって調整制御される。該スロットル弁6は、基
本的にはアクセルペダル30の操作開度AC・θに応じて電
気的に開度制御され、アイドル運動状態では最小開度状
態に維持される。 上記ステッピングモータ7は上記スロットルチャンバ
3の外側部に一体的に設けられており、後述するエンジ
ンコントロールユニット(以下、ECUと言う)90から供
給されるスロットル弁制御パルス信号STVOによって駆動
され、スロットル弁6を当該制御信号値に対応したスロ
ットル弁開度(目標スロットル弁開度TVOT)に制御する
ようになっている。この制御信号値は、上記アクセルペ
ダル30に設置されているアクセル開度検出手段31の検出
値AC・θを後述する自動変速機21のギヤ位置G-P1、G-
P2、G-P3、G-P4に応じて任意に増大補正した値が使用さ
れるようになっている。また、上記スロットル弁6に
は、スロットル開度センサ16が設けられていて、実際の
スロットル開度TVOを検出してECU90に入力する。 また、符号4は、3元触媒コンバータ8、O2センサ20
を各々備えたエンジンの排気管を示している。 一方、符号14は、上記エンジン本体1のシリンダヘッ
ド部に設けられた点火プラグであり、該点火プラグ14に
はディストリビュータ23、イグナイタ18を介して所定の
点火電圧が印加されるようになっており、この点火電圧
の印加タイミング、すなわち点火時期は上記ECU90より
上記イグナイタ18に供給される点火時期制御信号Igcに
よってコントロールされるようになっている。さらに、
符号19はブースト圧センサであり、エンジン負荷に対応
したエンジンブースト圧Poを検出して上記ECU90に入力
する。 上記ECU90は、例えば演算部であるマイクロコンピュ
ータ(CPU)を中心とし、ノック判定回路、メモリ(ROM
およびRAM)、インタフェース(I/O)回路などを備えて
構成されている。そして、このECU90の上記インターフ
ェース回路には上述の各検出信号の他に例えば図示しな
いスタータスイッチからのエンジン始動信号(ECUトリ
ガー)、エンジン回転数センサ15からのエンジン回転数
検出信号N、水温サーミスタにより検出されたエンジン
の冷却水温度の検出信号、エアフロメータ2によって検
出された吸入空気量検出信号Q等の各種の検出信号も各
々入力される。 一方、符号21は上記エンジン本体1の出力軸に連結さ
れた例えばオーバドライビング機構付ロックアップトル
クコンバータ型の自動変速機を示している。該自動変速
機21は、例えばロックアップクラッチ22、ロックアップ
制御バルブ23、ロックアップソレノイド24、ロックアッ
プコントロールユニット32等よりなるロックアップ機構
と、オーバドライビングギヤ27、オーバドライビングバ
ルブ28、オーバドライビングソレノイド34、オーバドラ
イビングスイッチ35等よりなるオーバドライビング機構
と、当該変速機自体のギヤトレン部26と、該ギヤトレン
部26を介して変速機出力軸側に設けられた回転数検出用
の遠心ガバナ29と、上記ロックアップ制御バルブ23、オ
ーバドライビングギヤ27、オーバドライビングバルブ2
8、ギヤトレン部26等をコントロールするコントロール
バルブ33と、キックダウンソレノイド36並びにキックダ
ウンスイッチ37等とを備えて構成されている。 そして、上記ロックアップコントロールユニット32
は、各種センサからの入力信号を基にオーバドライブお
よびロックアップOKの状況を判断し、各々OKの条件を具
備している場合には、上記キックダウンソレノイド36、
コントロールバルブ33を介して上記ロックアップ制御バ
ルブ23、オーバドライビングギヤ27、オーバドライビン
グバルブ28 ギヤトレン部26等を作動可能に制御すると
ともにロックアップソレノイド24にロックアップ信号を
供給してロックアップ機構のロックアップクラッチ22を
作動させて上記トルクコンバータのロックアップを行な
う。 さらに、符号41は上記自動変速機21のシフトレバー部
40に設置されたインヒビダスイッチであり、当該自動変
速機21のシフトレバー42の操作ポジションP.N.Dを検出
して該検出信号変速機コントロールユニット50に入力す
る。 変速機コントロールユニット50には、上述のようにア
クセル開度検出手段31の検出値AC・θも入力されるよう
になっており、該アクセル開度θを基準として上記自動
変速機の変速状態および変速ギヤの位置に応じて上述し
たようなスロットル弁の開度制御(制御開度補正)を行
なうに必要な信号を上記ECU90に供給する。このスロッ
トル弁の開度制御に必要な信号として、例えば上記イン
ヒビダスイッチ41のシフトポジション検出信号と変速ギ
ヤポジション検出信号があり、これらは基本となるスロ
ットル弁開度と供に変速機コントロールユニット50側か
ら上記エンジンコントロールユニット90側に供給され
る。 次に、上記第2図のECU(エンジンコントロールユニ
ット)90のスロットル弁コントロール動作について第3
図を参照して詳細に説明する。 先ず、ステップS1で上記アクセル開度検出手段31の出
力であるアクセル開度AC・θを読み込み、続いてステッ
プS2に進んで、第4図のマップを用いて上記実際に読み
込まれた上記アクセル開度AC・θに対応するスロットル
開度(基本目標値)TVO0を演算する。次に、ステップS3
に進み、上記自動変速機の変速ギヤ位置(シフトポジシ
ョンと車速に対応して自動設定される上記ギヤトレン部
26の変速ギヤ位置)G−Pを読み込み、該変速ギヤ位置
G−Pに対応してスロットル弁開度TVOを所定開度増大
補正をするための補正値ΔTVO(該補正値ΔTVOは、上記
変速機のギヤ位置G−P1,G−P2,G−P3,G−P4に各々個別
に対応してΔTVO1,ΔTVO2,ΔTVO3,ΔTVO4が設定され
ている)を演算する。 そして、さらにステップS5に進み、高速ギヤへのシフ
トアップ、すなわち変速ギヤが第3速から第4速にシフ
トアップされたか否かを判定する。その結果、YESと判
定されると、続いてステップS0に進んで先ずエンジンの
実際のブースト圧P0を読み込んだ後、次のステップS7で
該実際のエンジンブースト圧Poが所定の設定値A以下で
あるか否かを判定し、YESと判定されると更にステップS
8に進んで、上記第4速ギヤG−P4の補正値ΔTVO4の値
を本来の値ΔTVO4よりも小さなΔTVO3の値に固定した上
でステップS9に進む。この結果、第3速から第4速の従
来であれば多く第5図のエンリッチ領域に入っていた加
速状態においてもエンリッチ領域に入らず実際にエンリ
ッチ制御を必要とするような排気ガス温度の上昇を招か
ない限り、エンリッチ制御も行われないようになる。 他方、上記ステップS5,S7でNOと判定された場合に
は、各々そのままステップS9に進む。 ステップS9では、上記ステップS4で演算されたスロッ
トル補正値ΔTVOまたは上記ステップS8で置換されたス
ロットル補正値ΔTVO3に基づいて最終的な目標スロット
ル開度TVOT(TVOT=TVO+ΔTVO)を演算し、TVOTに基づ
いて実際にスロットル弁開度TVOを制御する。 (発明の効果) 本発明のエンジンのスロットル弁制御装置は、以上に
述べたように、アクセル開度を検出するアクセル開度検
出手段と、該アクセル開度検出手段によって検出された
アクセル開度に応じてスロットル弁開度を電気的に駆動
制御するスロットル弁制御手段と、変速機の変速状態を
検出する変速状態検出手段と、該変速状態検出手段によ
って変速状態が検出された場合には上記スロットル弁制
御手段のアクセル開度に応じた制御開度を所定開度増大
補正する制御開度補正手段とを備えてなるエンジンにお
いて、上記制御開度補正手段による制御開度の補正によ
ってエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領域に移行する
ような時には上記制御開度の増大補正動作を抑制する補
正抑制手段を設けたことを特徴とするものである。 すなわち、該本発明のエンジンのスロットル弁制御装
置では、上記のように、アクセル開度に対応してスロッ
トル弁を電気的に独自に開度制御できるようになす一
方、変速機の変速状態を検出し、該変速状態の検出後所
定期間内は上記スロットル弁を上記実際の開度よりも所
定開度増大補正するようにしたエンジンにおいて、上記
制御開度補正手段による制御開度の増大補正動作によっ
てエンジン空燃比が高負荷エンリッチ領域に入るような
時には、補正抑制手段が作動して制御開度の増大補正が
抑制され、当該高負荷エンリッチ領域への移行が阻止さ
れる。 従って、実用的に見て本来最も加速の伸びが要求され
る例えば変速機低中速ギヤ領域などでの加速の伸びを充
分に実現しながら、しかも同高速ギヤ領域などでの定常
走行時の不必要な燃費の悪化を防止することができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のクレーム対応図、第2図は、本発明
の実施例に係るエンジンのスロットル弁制御装置のシス
テムブロック図、第3図は、同システムのエンジンコン
トロールユニットの制御動作を示すフローチャート、第
4図は、同システムにおけるアクセル開度とスロットル
開度との関係を示す特性図、第5図は、同システムにお
けるエンジン回転数とスロットル弁開度との関係から特
定される空燃比のエンリッチ領域を示す特性図、第6図
は、従来のエンジンのスロットル弁制御装置の制御動作
を示す動作特性図である。 1……エンジン本体 2……エアフロメータ 6……スロットル弁 7……ステッピングモータ 9……フューエルインジェクタ 19……ブースト圧センサ 20……O2センサ 21……自動変速機 26……ギヤトレン部 30……アクセルペダル 31……アクセル開度検出手段 40……シフトレバー部 41……インヒビダスイッチ
の実施例に係るエンジンのスロットル弁制御装置のシス
テムブロック図、第3図は、同システムのエンジンコン
トロールユニットの制御動作を示すフローチャート、第
4図は、同システムにおけるアクセル開度とスロットル
開度との関係を示す特性図、第5図は、同システムにお
けるエンジン回転数とスロットル弁開度との関係から特
定される空燃比のエンリッチ領域を示す特性図、第6図
は、従来のエンジンのスロットル弁制御装置の制御動作
を示す動作特性図である。 1……エンジン本体 2……エアフロメータ 6……スロットル弁 7……ステッピングモータ 9……フューエルインジェクタ 19……ブースト圧センサ 20……O2センサ 21……自動変速機 26……ギヤトレン部 30……アクセルペダル 31……アクセル開度検出手段 40……シフトレバー部 41……インヒビダスイッチ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.アクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
該アクセル開度検出手段によって検出されたアクセル開
度に応じてスロットル弁開度を電気的に駆動制御するス
ロットル弁制御手段と、変速機の変速状態を検出する変
速状態検出手段と、該変速状態検出手段によって変速状
態が検出された場合には上記スロットル弁制御手段のア
クセル開度に応じた制御開度を所定開度増大補正する制
御開度補正手段とを備えてなるエンジンにおいて、上記
制御開度補正手段による制御開度の補正によってエンジ
ン空燃比が高負荷エンリッチ領域に移行するような時に
は上記制御開度の増大補正動作を抑制する補正抑制手段
を設けたことを特徴とするエンジンのスロットル弁制御
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30539687A JP2666897B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | エンジンのスロットル弁制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30539687A JP2666897B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | エンジンのスロットル弁制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01147130A JPH01147130A (ja) | 1989-06-08 |
JP2666897B2 true JP2666897B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=17944617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30539687A Expired - Lifetime JP2666897B2 (ja) | 1987-12-01 | 1987-12-01 | エンジンのスロットル弁制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2666897B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR960000634B1 (ko) * | 1991-06-26 | 1996-01-10 | 마쯔다 가부시기가이샤 | 자동변속기를 장착한 엔진의 제어장치 |
-
1987
- 1987-12-01 JP JP30539687A patent/JP2666897B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01147130A (ja) | 1989-06-08 |
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