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JP2662067B2 - 多自由度動吸振器 - Google Patents

多自由度動吸振器

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JP2662067B2
JP2662067B2 JP2006894A JP689490A JP2662067B2 JP 2662067 B2 JP2662067 B2 JP 2662067B2 JP 2006894 A JP2006894 A JP 2006894A JP 689490 A JP689490 A JP 689490A JP 2662067 B2 JP2662067 B2 JP 2662067B2
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JP
Japan
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dynamic vibration
vibration absorber
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freedom
weights
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JPH03213742A (ja
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紀英 小鹿
宏二 近藤
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Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
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Publication date
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は地震、風などの外力により生ずる構造物の応
答を低減するための動吸振器に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、機械の分野で主として機械振動の対策に用いら
れていた動吸振器が、風や地震などによる建物の振動を
抑制する目的で建築の分野にも適用され、吸振器系を構
成する付加質量としての重り、バネおよびダンパーから
なる基本的な動吸振器の他、スロッシングダンパー(特
開昭62-101764号公報参照)、振り子式動吸振器(特開
昭63-254247号公報参照)など種々の形式の動吸振器が
開発されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、従来の構造物用の動吸振器は1自由度の動
吸振器であり、第2図(b)のモデル図に表現されるよ
うに、建物の頂部に1質点のバネーマスを設けて、建物
の応答の1次振動数成分を低減させるものである。これ
は第3図(a),(b)に示す伝達関数の比較におい
て、第3図(b)の左のピーク(1次振動数)がかなり
小さくなっていることに対応する。
しかし、図から明らかなように右のピーク(2次振動
数)については低減効果はみられない。
本発明では自由度が1の単一動吸振器に対し、自由度
が2以上の多自由度の動吸振器を構成し、構造物の1次
および2次、あるいは数次の固有振動数に対応する複数
の振動モードを有する動吸振器とすることにより、地震
などの外乱に対する建物の応答をより低減し、効率のよ
い制震を行うことを目的としたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の多自由度動吸振器は、構造物に設置した複数
個の重りと、各重りを構造物に対し直列に接続する複数
のばねとからなり、構造物の1次〜数次の固有振動数に
応じて各ばねを調整したものである。
この場合、1つの多自由度動吸振器が、対象とする固
有振動数の次数に応じた複数の振動モードを有すること
になる。
構造物の振動特性にもよるが、最も簡単な構造として
は2自由度とし、2個の重りを2つのばねで構造物に対
し直列に接続した構造となる。このときのばねの調整
は、多自由度動吸振器の1次の振動モードにおける振動
数が構造物の1次固有振動数の近傍になるようにし、2
次の振動モードにおける振動数が構造物の2次固有振動
数の近傍になるようにするものである。
重りおよびばねの材質、形状、大きさなどは特に限定
されず、多自由度とする以外、従来の動吸振器と同様に
考えることができ、設置スペースや、制震効率、経済性
などを考慮して設計すればよい。
〔実施例〕
第2図(a)は構造物を2質点(M01),(M02)と2つの
ばね(K01,h01),(K02,h02)として表現した解析モデル
(基本モデル)である。これに対し、第2図(b)が従
来の1自由度の動吸振器の解析モデルであり、上述した
第2図(a)の2質点系の構造物のモデルに対し、重り
としての1つの付加質量(m21)と重りと構造物を結ぶば
ね(k21,h21)を設けたものである。また、第2図(c)
が本発明の多自由度動吸振器の解析モデルであり、重り
としての2つの付加質量(m11),(m12)と、これら2つの
重りと構造物を直列に結ぶ2つのばね(k11,h11),(k12,h
12)を設けたものである。
上述の解析モデルにおいて、構造物の2質点の重量を
M01=M02=392t、ばね剛性K01=20t/cm、K02=30t/cm、
減衰率h01=h02=1%、1自由度の動吸振器の重りの重
量m21=7.84t、ばね剛性k21=0.20t/cm、減衰率h21=10
%、多自由度動吸振器の第1および第2の重りの重量m
11=m12=3.92t、ばね剛性k11=0.20t/cm、k12=0.30t/
cm、減衰率h11=h12=10%として計算した場合の解析結
果を第3図(a)〜(c)および第4図〜第7図に示
す。なお、この場合の第2図(a)の基本モデルにおけ
る1次の固有周期T1は1.26秒、2次の固有周期T2は0.51
秒である。
第3図(a)〜(c)はそれぞれ第2図(a)〜
(c)の解析モデルに対応する地動に対する質点1の周
波数伝達関数を示したもので、第3図(b)に示すよう
に1自由度の動吸振器では1次の固有振動数に対応する
加速度応答倍率のピークが減少しているのに対し、第3
図(c)に示すように多自由度(2自由度)動吸振器で
は1次および2次の固有振動数に対応する加速度応答倍
率のピークが減少している。
第4図および第5図はそれぞれ第2図(a)および第
2図(c)の解析モデルについて、地震波としてエルセ
ントロNS成分100Galを入力した場合の構造物の質点1の
相対変位と絶対加速度を応答時刻歴として示したもので
ある。図中、実線が本発明の多自由度(2自由度)動吸
振器を設置した場合、点線が構造物のみの場合である。
第6図および第7図は同様に構造物の質点2の相対変位
と絶対加速度を応答時刻歴として示したものである。
また、第8図〜第11図は第2図(b)および第2図
(c)の解析モデルについて、第4図〜第7図と同様の
応答時刻歴を示したものである。図中、点線が1自由度
の動吸振器を設置した場合、実線は本発明の多自由度
(2自由度)動吸振器を設置した場合である。
これらの図より本発明の多自由度動吸振器を用いた場
合、質点1、2いずれにおいても相対変位および絶対加
速度の低減効果が大きく、1自由度の動吸振器で低減で
きない質点1の絶対速度や、質点2の相対変位、絶対加
速度にも大きな低減効果があることが分かる。
第1図は2自由度動吸振器の具体的な構造の一例を示
したもので、重り2,4については鋼製またはコンクリー
ト製の直方体を用い、ばね3,5として円筒形の高減衰ゴ
ムを用いている。この場合、ばね値の調整は例えばゴム
の個数を変えるなどして行うことができる。
〔発明の効果〕
本発明の多自由度動吸振器では複数の重りおよびばね
を対象とする構造物の各振動モード(固有振動数)に応
じて調整することにより、1次の固有振動数だけでな
く、2次以降の固有振動数についても動吸振器が地震エ
ネルギーを吸収し、構造物の応答を効率よく低減させる
ことができる。
また、単一の動吸振器で構造物の複数の固有振動数に
対処できるため、同時に複数の固有振動数に対する制震
を行おうとする場合において、動吸振器の設置位置や設
置数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多自由度動吸振器の一実施例を示す概
念図、第2図(a)〜(c)はそれぞれ構造物、1自由
度の動吸振器を設けた構造物、本発明の多自由度動吸振
器を設けた構造物の解析モデル図、第3図(a)〜
(c)はそれぞれ第2図(a)〜(c)の解析モデルに
対する質点1の周波数伝達関数のグラフ、第4図〜第7
図は基本モデルと本発明の多自由度動吸振器の比較例を
示したもので、第4図および第5図はそれぞれ解析にお
ける質点1の相対変位と絶対加速度を応答時刻歴とした
グラフ、第6図および第7図はそれぞれ解析における質
点2の相対変位と絶対加速度を応答時刻歴としたグラ
フ、第8図〜第11図は同様に従来の1自由度の動吸振器
と本発明の多自由度動吸振器の比較例を示したもので、
第8図および第9図はそれぞれ解析における質点1の相
対変位と絶対加速度を応答時刻歴としたグラフ、第10図
および第11図はそれぞれ解析における質点2の相対変位
と絶対加速度を応答時刻歴としたグラフである。 1……構造物、2,4……重り、3,5……ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−233537(JP,A) 実開 昭50−96325(JP,U) 実開 昭60−24968(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物に設置した複数個の重りと、前記複
    数個の重りを前記構造物に対し直列に接続する複数のば
    ねとからなり、構造物の1次から数次の固有振動数に応
    じて前記各ばねを調整することで、単一の動吸振器にそ
    れぞれ構造物の1次〜数次の固有振動数と同調する振動
    数の複数の振動モードを持たせたことを特徴とする多自
    由度動吸振器。
  2. 【請求項2】構造物に設置した2個の重りと、前記2個
    の重りを前記構造物に対し直列に接続するばねとからな
    り、構造物の1次固有振動数および2次固有振動数に応
    じて前記各ばねを調整することで、単一の動吸振器にそ
    れぞれ構造物の1次固有振動数および2次固有振動数と
    同調する振動数の2つの振動モードを持たせたことを特
    徴とする多自由度動吸振器。
  3. 【請求項3】前記ばねは複数個の円筒形の高減衰ゴムか
    らなる請求項1または2記載の多自由度動吸振器。
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