JP2660389B2 - 低挿入力電気コネクター装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気コネクター装置に
関し、特に、低挿入力、高接触力の嵌合構造に特徴を有
する電気コネクター装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】過去においては、多様な単一スプリング
アーム雌接触電気端子および二重スプリングアーム雌接
触電気端子が、ピン、ブレード、エッジカード接触パッ
ド、および類似物などの雄端子との電気的な接触を行う
ために提供されてきた。満足の行く電気接触を確立する
ためには、端子の内の一方が他方に十分な接触圧力をか
け、それによって端子が最終的な係合位置にある場合に
必要最小の接触圧力がかかる結果とならなければならな
い。しかしながら、この接触圧力により挿入および引き
抜きの間に摩擦によって生じる抵抗が起こるので、雌端
子によって示される挿入に対する抵抗を克服するのに十
分な力をかけて、雄端子を雌端子に差し込まなければな
らない。更に、電気接触構造物の挿入力は、雌端子の接
触部分が挿入の間に雄端子を払拭する結果である水平摩
擦成分だけではなく、雄端子の雌端子への挿入を可能に
するために、雌端子の接触部分を持ち上げたり離して広
げるのに必要となる力を表すリフト成分を具備しなけれ
ばならない。その結果、多数の雄端子を具備する電気コ
ネクターと、これに合うようにされた相手側の電気コネ
クターに取り付けられた多数の雌端子を具備する複数回
路の電気コネクター装置内では、端子の各組に対応する
個々の挿入力は、両電気コネクターを嵌合するのに必要
な全体的な挿入力が極端に高くなるように結合する。

【０００３】挿入力の削減を特徴とする電気接触構造物
を提供するための過去の努力には、一般的には、雌端子
または雌接点の改良が含まれた。例えば、米国特許４，
１７５，８２１では、雌端子は、一対の対置されたスプ
リングアーム接触部材を具備し、対置されたスプリング
アーム接触部材の接触部分が軸方向に向かって両側にオ
フセットされると開示されている。雄ピン接点が雌端子
のスプリングアーム接触部材の間に挿入されるにつれ雄
ピン接点は雌端子上の一方のスプリングアーム接触部材
と係合し、他方のスプリングアーム接触部材と接触し、
雄ピン接点を移動する際に、一方のスプリングアーム接
触部材を持ち上げる。その結果、さらに低いピーク挿入
力が達成される。これは、雄ピン端子が一度に一つのス
プリングアーム接触部材しか持ち上げないためである。

【０００４】別の改良型低挿入力雌端子が、米国特許番
号４，６０７，９０７に開示されている。この特許の雌
接点は、その解放両端に接触部分を備える片持ち梁式ス
プリングアームが伸びる、箱のような形の部材を後方に
具備する、打ち抜き、成形された端子である。接触部分
は、前記特許の接触部分と同様に軸方向に向かって横に
オフセットされているが、さらに、この接触部分は、そ
の両方が全体的な低挿入力雌端子に役立つ、より低いス
プリング率が使用できるように、挿入域の中心線を飛び
越すように構成されている。

【０００５】挿入力の削減を特徴とした電気接触構造物
を提供するためのそれ以降の努力には、雄端子接点の改
良が含まれた。例えば、本発明の譲受人に譲渡された１
９８８年４月２６日付けの米国特許番号４，７４０，１
８０では、低挿入力電気接触構造物は、少なくとも１つ
の面が雌端子の少なくとも１つの接点と係合するように
適合された捻れた嵌合部分を備えた雄端子を具備すると
開示されている。具体的には、雄端子の捻れた嵌合部分
は、挿入の間、雌端子の一組の片持ち梁式スプリングア
ームの接触部分を、初期位置から最終的な係合位置へと
徐々に外側に押し出し、全体的な低挿入力を実現すると
同時に、雌雄端子間の高接触圧力を提供するのに効果的
である。この特許に開示される低挿入力電気接触構造物
および捻れた嵌合部分の形状は、信頼性が高い低挿入力
電気接触相互作用伝達手段を提供するのに効果的である
ことが証明されている。しかしながら、縮小化、つまり
ますます小型化される実装でさらに密集したアレイを作
り出すための個々の端子のサイズの縮小には容易に適合
できない。さらに、雄端子の立体的な嵌合部分のため、
嵌合深度が制限されてきた上に、通常、順次に行われる
嵌合操作やジグザグに行われる嵌合操作が必要となる可
能性がある応用例は可能とならない。これらの制限は多
くの応用例では重大ではないが、いくつかの特殊電気コ
ネクター装置の応用例では潜在的な問題点を提示する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、挿入力の低減を特徴とする電気接触構造物、特に、
米国特許番号４，７４０，１８０に開示されるタイプで
の改善策を提供しようとするものである。

【０００７】したがって、本発明の目的の１つは、前記
の特徴を備えたより低挿入力、高接触力を確保できる電
気コネクター装置を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明では、低挿入力嵌
合電気接触構造物は、雄端子と雌端子を具備して開示さ
れている。雄端子は、前方に伸びる嵌合部分に結合する
最終的な接触領域を具備する導体である。雌端子は、そ
の間の挿入口を定義する間が空けられた互いに対向する
接触部分を備えた一対の片持ち梁式スプリングアームを
具備する。通常、雌端子の接触部分は、雄端子が雌端子
の間が空けられた部分の間にある挿入口に差し込まれる
につれて、雄端子の嵌合部分と電気的に係合するように
適合されている。

【０００９】本発明は、従来の技術の雄端子の嵌合部分
の形状を保持し、それによって低挿入力嵌合電気接触構
造物を維持する、改良型嵌合電気接触構造物を意図して
いる。しかしながら、雄端子の嵌合部分は、接触突起部
の出現を減らし、個々の接触払拭を増やし、高密度中間
距離削減型構成を可能とするために、事実上、側面ベク
トル力成分が示されないように設計されている。具体的
には、本発明の雄端子の嵌合部分は分割され、前方に伸
び、雄端子の最終的な接触領域の外側に曲げられた一組
の対称分岐梁を形成する。対称分岐梁には、雄端子が初
期位置から、雌端子の接触部分が雄端子の最終接触領域
と係合した状態となる最終嵌合位置に移動するにつれ
て、雌端子の片持ち梁式スプリングアームの接触部分を
徐々に変形するようにされた、内側を向き横方向にずれ
た状態で内向きに対向する対称カム部分がある。したが
って、片持ち梁式スプリングアームの接触部分と対応す
る対称カム部分の間の接触圧力は、最終嵌合位置に達す
るまで徐々に増加する。

【００１０】本明細書に開示されるように、雄端子の対
称分岐梁は、嵌合方向に反対の方向および端子の嵌合面
に垂直な方向の雌端子の片持ち梁式スプリングアームに
対してだけ力成分を示すので、事実上側面ベクトル力成
分は示さない。雄端子の最終接触領域は、通常雌端子の
片持ち梁式スプリングアームの接触部分によって滑らか
に係合することができるように断面が長方形である。対
称分岐梁の対称カム部分は、雄端子の最終接触領域の
上、下面に連続する部分である。対称分岐梁の先端部分
は、雌雄端子の嵌合部分に突起部ができる機会が少なく
なるように面取りされている。雌端子の片持ち梁式スプ
リングアームの接触部分は、さらに端子を容易に嵌合す
ることができるように丸くなっている。加えて、分割さ
れた雄端子の構成によって端子嵌合長を増加することが
可能で、それによって雌雄接点の嵌合深度は、対称分岐
梁の形状を変化させることにより容易に変化し、その結
果の接点の払拭動作は希望のとおりに容易に調整するこ
とができる。最後に、比較的に複雑ではない雄端子の構
造物は打ち抜き処理と成形処理によって容易に製造可能
で、今日の高密度電気コネクターの実装アレイでさらに
緊密な中央スペーシングで動作できるように縮小化する
ことができる。

【００１１】

【実施例】詳細に、特に図１および図５を参照すると、
通常１０によって指示される、従来の技術の低挿入力嵌
合電気接触構造物、特に米国特許番号４，７４０，１８
０に開示されたものと同様の低挿入力嵌合電気接触構造
物が示されている。低挿入力嵌合電気接触構造物１０
は、通常１２によって指示される、最終接触領域１４、
および最終接触領域１４から徐々に捻れる断面を持つ前
方に拡張する嵌合部分１６を持った雄端子を具備する。
はんだテール部または接触ピンなどの背面部分１８は、
最終接触領域１４の後方の外部回路部材と係合するよう
に適合されて、提供されている。雄端子１２は希望の厚
さの薄板ストックを打ち抜き、そのあとで、図示される
ような希望の螺旋状構造あるいは捻れ構造を与えるため
に、嵌合部分１６を鍛造し、捻ることにより成形され
る。

【００１２】低挿入力嵌合電気接触構造物１０は、さら
に、通常は２０によって指示される、雄端子１２を受け
入れるように適合された雌端子を具備する。図１、図
２、および図７に詳細に示される雌端子２０は、通常は
長方形の基部２２および、基部２２の端から前方に伸び
て、横方向にずれており、かつ、垂直に対置する片持ち
梁式スプリングアーム２４と２６を具備する、金属プレ
ス加工品である。片持ち梁式スプリングアーム２４と２
６は、まず基部２２で互いに離れるように伸びてから、
長手方向に伸びるように成形されている。片持ち梁式ス
プリングアーム２４、２６の解放端２４ａと２６ａは、
雌端子２０と雄端子１２の嵌合中に雄端子１２の嵌合部
分１６と係合し、それによって嵌合部分１６が片持ち梁
式スプリングアーム２４、２６を徐々に外側に押し出す
か、あるいは初期位置から最終嵌合位置に片持ち梁式ス
プリングアーム２４、２６を変形させるように適合され
ている。雌端子２０の対置した片持ち梁式スプリングア
ーム２４、２６の構成は、通常は２８によって指示され
る、解放端２４ａと２６ａの間を伸び、その中に雄端子
１２が矢印Ａの方向で差し込まれる挿入口を形成する。

【００１３】図２は、完全に嵌合した状態の図１の従来
の技術の雄端子１２と雌端子２０を示す。嵌合操作の
間、雄端子１２の嵌合部分１６は、片持ち梁式スプリン
グアーム２４と２６の解放端２４ａと２６ａとそれぞれ
係合し、徐々に片持ち梁式スプリングアーム２４、２６
を外側に押し出し、あるいは弾性変形させ、片持ち梁式
スプリングアーム２４、２６が雄端子１２の最終接触領
域１４に沿って払拭し、図２に示されるような最終嵌合
位置に達するまで、徐々に挿入力を上げるのに効果的で
ある。

【００１４】図１、図２および図５に示される従来の技
術の前記説明から、雄端子１２の嵌合部分１６のため
に、公差によって十分な払拭が行われない応用例や、よ
り長い、より基本的なピンが順次嵌合操作処理に必要に
なる場合に雌端子２０の嵌合長を伸ばせないことが理解
できる。さらに、雄端子に捻れ立体構造に製造上および
寸法上の配慮を行うと、より緊密なスペーシングを達成
し、それによって縮小密接アレイコネクターの使用を不
必要にする低挿入力嵌合電気接触構造物のダウンサイジ
ングが簡単に行えなくなる。

【００１５】図３と４を参照すると、本発明は、雌端子
２０が図１と図２に関連して前記に説明された雌端子２
０と実質上同一となるという点で、低挿入力嵌合電気接
触構造物１０と同様に、通常３０によって指示される低
挿入力嵌合電気接触構造物に取り入れられている。した
がって、雌端子２０については、片持ち梁式スプリング
アーム２４と２６の解放端２４ａと２６ａのそれぞれに
は丸い接触部分２４ｂと２６ｂが備えられていると述べ
る以外に、さらに詳細な説明は行わない。これは、ま
た、図１と図２に示される低挿入力嵌合電気接触構造物
１０に関しても当てはまる。さらに、雌端子２０は絶縁
ハウジング（図示されていない）に取付可能であるか、
基部２２の後方に伸びる外部回路部材と係合するように
適合されるか、あるいはその両方である背面端３２を備
える。

【００１６】本発明の低挿入力嵌合電気接触構造物３０
は、通常は３４によって指示される、雌端子２０の片持
ち梁式スプリングアーム２４と２６の間にある挿入口２
８に、矢印Ｂの方向で差し込むことができる雄端子を具
備する。雄端子３４は、前記雄端子１２（図１）の最終
接触領域１４に類似した最終接触領域３６を具備する。
雄端子３４は、前記雄端子１２の背面部分１８のような
背面テール部またはピン部分を具備する場合がある。

【００１７】図５および図６を参照すると、本発明は、
雄端子３４が、従来の技術ではなかった利点とともに、
従来の技術の雄端子１２と同じ漸進的なカム動作および
その結果の低挿入力を示すことを意図している。したが
って、同じ嵌合構造の効果は雌端子２０と雄端子３４の
間に存在する。具体的には、雄端子３４は、前方に伸び
最終接触領域３６の外側に曲げられた、嵌合方向に向か
って横方向にずれた、一対の対称分岐梁３８と４０によ
って分割された構造を有している。対称分岐梁３８、４
０の先端部分３８ａ、４０ａは、図示のように面取りさ
れ、突起部ができないようにし、雌端子２０の片持ち梁
式スプリングアーム２４と２６との間でかじりが生ずる
のを回避する。

【００１８】図３と組み合わせて図６を参照すると、雄
端子３４の最終接触領域３６は、通常、図３でもっとも
よく理解されるように、断面が長方形で、互いに反対の
方向に面している上面４２と下面４４（図６）を形成す
る。対称分岐梁３８と４０は、通常、図３と６でもっと
もよく理解されるように、断面が長方形である。この断
面長方形の構成は、図６に示されるように、内向きに対
向し横方向にずれている対称カム部分３８ｂと４０ｂを
形成する。実施例では、対称分岐梁３８の対称カム部分
３８ｂは平面で、最終接触領域３６の上面４２の連続部
分を形成し、対称分岐梁４０の対称カム部分４０ｂは平
面で、同様に最終接触領域３６の下面４４の連続部分を
形成する。移行領域４１は、丸みを与えられ、非常に滑
らかな通路を提供し、後述のように、片持ち梁式スプリ
ングアーム２４と２６の丸い接触部分２４ｂと２６ｂが
それぞれ滑らかに雄端子３４と嵌合するのにつれて、対
称カム部分３８ｂ、４０ｂと最終接触領域３６の間の接
触力は一貫して徐々に増加する。

【００１９】さらに詳細に図４と組み合わせて図３を参
照すると、雄端子３４が雌端子２０に差し込まれるにつ
れ、雄端子３４の嵌合部分を形成する対称分岐梁３８と
４０は、始めは片持ち梁式スプリングアーム２４と２６
の丸い接触部分２４ｂと２６ｂとそれぞれ係合する。す
べては図６で最も良く理解されるように、初期位置から
図４に示される最終位置に移動する際に、雌端子２０の
丸い接触部分２４ｂと２６ｂは、丸みが与えられた移行
領域４１を経由して、それぞれ対称分岐梁３８と４０の
平面でなる対称カム部分３８ｂと４０ｂに沿って、雄端
子３４の最終接触領域３６の上面４２と下面４４上にス
ライドする。雄端子３４の対称分岐梁３８と４０は、片
持ち梁式スプリングアーム２４、２６を徐々に外側に押
し出すカムの動作をし、あるいは矢印Ｃ（図４と７）に
示されるように互いに反対の方向で片持ち梁式スプリン
グアーム２４、２６を弾性変形させるのに効果的で、片
持ち梁式スプリングアーム２４、２６に対してかけられ
る力のベクトルは嵌合面に垂直な方向、つまり図３の矢
印Ｂに垂直な方向でのみ存在する。対称分岐梁３８と４
０の先端に位置する面取りされた嵌合部分は、片持ち梁
式スプリングアーム２４と２６と正面から嵌合されるの
で、挿入時に突起部を示さない。さらに、両方の端子の
分割構成によって、段階的な嵌合動作が望ましい場合の
同じコネクタ一内、あるいは公差やその他の寸法上の配
慮により払拭動作を増やす必要がでてくる可能性がある
異なった応用例のどちらかで、可変嵌合長の構成が可能
となる。

【００２０】図８および図９は、前述された実施例の要
素と類似する要素を指示する符号が’又は”付の同一参
照番号を付した他の実施例で、平面を形成する対称カム
部分３８ｂ、４０ｂとは対照的に、丸みが与えられた対
称カム部分を備えた構成の、前述と同様の漸進的なカム
プロファイルを示す対称分岐梁３８’、４０’又は３
８”、４０”を備えた雄端子３４’又は３４”を示して
いる。

【００２１】最後に、図１０は、図１−９に関連して前
述されたような本発明の低挿入力嵌合電気接触構造物１
０、３０を使用した電気コネクター装置を示している。
言うまでもなく、本発明は多岐に渡る電気コネクター装
置における使用に対応できる。図１０の電気コネクタ装
置では、６２によって指示される雄コネクターは、６０
によって指示される雌コネクターのレセプタクル部分６
６に差し込むためのプラグ部分６４を具備する。雄コネ
クター６２および雌コネクター６０は、雄端子３４（図
３、図４、および図６）と雌端子２０（図１、図２、お
よび図７）の高密度アレイを構成するためにその中に取
り付けられている。例えば、雄コネクター６２のプラグ
部分６４は雄コネクター６２の嵌合方向に伸びる４列の
端子受け入れ通路７４を備え、各列に４０の端子受け入
れ通路７４があるので、アレイ内に合計１６０の端子受
け入れ通路７４を持つ。端子受け入れ通路７４は、雄コ
ネクター６２内で雌端子２０を受け入れることができる
ように形成されている。各端子受け入れ通路７４は、プ
ラグ部分６４およびレセプタクル部分６６が嵌合された
時点での雌端子２０の片持ち梁式スプリングアーム２４
と２６の横方向の移動を制限する４つの側壁によって囲
まれている。具体的には、１６０個の雌端子２０が端子
受け入れ通路７４内に取り付けられ、雌端子２０の嵌合
端は片持ち梁式スプリングアーム２４と２６で構成し、
図１０内で目に見える端子受け入れ通路７４の解放した
嵌合端の方向に面している。したがって、比較的弾力性
があり壊れやすい雌端子２０は、嵌合時の損傷または変
形あるいはその両方から保護されている。比較的堅い雄
端子１４は雌コネクター６０に取り付けられ、各雄端子
１４は雌コネクター６０と雄コネクター６２が嵌合れた
時点で端子受け入れ通路７４内に受け入れられる。すな
わち、４列４０個の雄端子３４が、雄コネクター６２に
取り付けられた雌端子２０と嵌合されるために、雌コネ
クター６０の中に取り付けられる。このような多数の嵌
合する雌雄の端子２０、３４を使用する場合、雄コネク
ター６２と雌コネクター６０を嵌合する際に必要になる
挿入力が相当大きいものであり、本発明の低挿入力嵌合
電気接触構造物の優位点が明白であることは容易に理解
できる。

【００２２】

【発明の効果】以上詳述した如く本発明によると、より
低挿入力で、而も高接触圧力を保つことのできる電気コ
ネクター装置を提供できる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の技術の低挿入力嵌合電気接触構造物の斜
視図である。

【図２】嵌合状態での、図１の低挿入力嵌合電気接触構
造物の斜視図である。

【図３】本発明の実施例の低挿入力嵌合電気接触構造物
の斜視図である。

【図４】嵌合状態での、図３の低挿入力嵌合接触構造物
の斜視図である。

【図５】図１および図２の雄端子の側面図である。

【図６】図３および図４の雄端子の側面である。

【図７】図１および図３の低挿入力嵌合電気接触構造物
の雌端子の側面図である。

【図８】本発明の第二の実施例の雄端子の側面図であ
る。

【図９】本発明の第三の実施例の雄端子の側面図であ
る。

【図１０】本発明の実施例の雄コネクターおよび雌コネ
クターで成る電気コネクター装置の斜視図である。

【符号の説明】

２０ 雌端子 ２４、２６ 片持ち梁式スプリングアーム ２４ｂ、２６ｂ 丸い接触部分 ３４ 雄端子 ３６ 最終接触領域 ３８、４０ 対称分岐梁 ３８ｂ、４０ｂ 対称カム部分

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード エイ ネルソン アメリカ合衆国 イリノイ州 グレンエ リーン ウッドクロフト 105 23ダブ リュウ (72)発明者 ミッチェル オー サリバン アメリカ合衆国 イリノイ州 ウイロウ ブロック レークヒンスデール デイア ール 410 ビー 77

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 雄端子３４と雌端子２０が低挿入力にて
   嵌合する電気コネクタ装置であって、 前記雄端子３４が、上面及び下面を持つ導体であって、
   前記上面４２及び下面４４のそれぞれが前端の嵌合部分
   １６に連続する最終接触領域３６を形成しており、 前記雌端子２０が、前記嵌合部分１６を滑らかに受け入
   れる挿入口２８を形成する互いに対向する接触部分２４
   ｂ、２６ｂであって、嵌合方向に向かって横方向に離れ
   た接触部分２４ｂ、２６ｂを備えた一対の片持ち梁式ス
   プリングアーム２４、２６を具備し、前記雄端子３４と
   の嵌合の初期位置から最終位置の間で一方の接触部分２
   ４ｂが雄端子３４の上面と係合し、他方の接触部分２６
   ｂが雄端子３４の下面と係合するように構成され、 雄端子３４と雌端子２０が嵌合の初期位置から最終位置
   に移動する時、雄端子３４の嵌合部分１６が雌端子２０
   の片持ち梁式スプリングアーム２４、２６の各接触部分
   ２４ｂ、２６ｂを徐々にかつ一律に変形させて、片持ち
   梁式スプリングアーム２４、２６の接触部分２４ｂ、２
   ６ｂと前記雄端子３４の上面４２及び下面４４との間の
   接触圧力を徐々に増加させるようにした電気コネクタ装
   置において、 前記雄端子３４の嵌合部分１６が、前記導体から不平行
   に分岐し、かつ変形しない一対の対称分岐梁３８、４０
   を備え、この対称分岐梁３８、４０は、雄端子３４と雌
   端子２０の嵌合方向に向かって横方向にずれて内向きに
   対向する対称カム部分３８ｂ、４０ｂが形成されて、こ
   の嵌合部分１６を嵌合の最終位置に向かって移動する
   時、対称カム部分３８ｂ、４０ｂが前記接触部分２４
   ｂ、２６ｂに先ず接触し続いて徐々に変形させるように
   してあり、 片持ち梁式スプリングアーム２４、２６の接触部分２４
   ｂ、２６ｂの徐々にかつ一律の変形が、最小挿入力嵌合
   電気接触構造をもたらし、また、接触圧力の徐々成る増
   加が、雄端子３４と雌端子２０間に高い接触圧力をもた
   らし、かつ、前記導体のより長い範囲に大きな払拭作用
   をもたらすことを特徴とする電気コネクタ装置。
2. 【請求項２】 雄端子３４の前記対称分割梁３８、４０
   が断面長方形となる請求項１記載の電気コネクター装
   置。
3. 【請求項３】 雄端子３４の最終接触領域３６は、断面
   が長方形で、雌端子２０の片持ち梁式スプリングアーム
   ２４、２６の接触部分２４ｂ、２６ｂによって滑らかに
   係合可能な上面４２と下面４４を備えた請求項２記載の
   電気コネクター装置。
4. 【請求項４】 対称分岐梁３８、４０の対称カム部分３
   ８ｂ、４０ｂが最終接触領域３６の上面４２と下面４４
   の連続部分を構成する請求項３記載の電気コネクター装
   置。
5. 【請求項５】 前記対称分岐梁３８、４０が嵌合時に雌
   端子２０とかじりを生ずる可能性がある突出部分が現れ
   ないように面取り済みの対称カム部分３８ａ、４０ａを
   備える請求項４記載の電気コネクター装置。
6. 【請求項６】 前記雄端子３４の対称分岐梁３８’、４
   ０’、３８”、４０”が丸みを帯びており、断面が長方
   形となる請求項１記載の電気コネクター装置。
7. 【請求項７】 雄コネクター６２が前方に延びるプラグ
   部分６４と後方に向かう成端面を備えた絶縁ハウジング
   を具備し、プラグ部分６４から成端面の間に複数の端子
   受入通路７４が形成され、各端子受入通路７４が４つの
   側壁で囲まれており、前記雌端子２０が各端子受入通路
   ７４内に取り付けられ、片持ち梁式スプリングアーム２
   ４、２６の接触部分２４ｂ、２６ｂが前記プラグ部分６
   ４の開口部の後方に、嵌合面に向かって配置されている
   と共に、雌コネクター６０が前記プラグ部分６４と嵌合
   可能としたレセプタクル部分６６が形成された絶縁ハウ
   ジングを具備し、レセプタクル部分６６に前記雄端子３
   ４が前記複数の端子受入通路７４のそれぞれと対応させ
   て配置されており、前記プラグ部分６４とレセプタクル
   部分６６を嵌合すると雄端子３４が対応する端子受入通
   路７４に受け入れられると共に、雌端子２０の片持ち梁
   式スプリングアーム２４、２６が端子受入通路７４を囲
   んだ４つの側壁によって損傷から保護され、かつ、全体
   として低い嵌合力で雄コネクター６２と雌コネクター６
   ０を嵌合できるようにしてある請求項１記載の電気コネ
   クター装置。