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JP2656656B2 - レーザ加工装置,及びそれに用いられる位置合せ装置,並びに加工ヘッド - Google Patents

レーザ加工装置,及びそれに用いられる位置合せ装置,並びに加工ヘッド

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JP2656656B2
JP2656656B2 JP2243996A JP24399690A JP2656656B2 JP 2656656 B2 JP2656656 B2 JP 2656656B2 JP 2243996 A JP2243996 A JP 2243996A JP 24399690 A JP24399690 A JP 24399690A JP 2656656 B2 JP2656656 B2 JP 2656656B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はレーザ加工装置、及びそれに用いられる位置
合せ装置、並びに加工ヘッドに係り、例えばガス絶縁開
閉装置の母線等の如く、管状に形成される容器の端面を
切削加工、あるいは容器の端部にフランジを接合する溶
接をレーザビームで行うに好適なレーザ加工装置、及び
それに用いられる位置合せ装置、並びに加工ヘッドに関
する。
〔従来の技術〕
レーザ発振器からのレーザビームを利用し、被加工物
の切断,溶接等を行うレーザ加工機としては、例えば特
開昭60−227987号公報に開示がある。
これは加工テーブル上に溶接用加工ヘッド,切断用加
工ヘッド、及び熱処理用加工ヘッドを順次載置し、ま
た、加工テーブルの下方には、被加工物がレーザ発振器
からのレーザビームの出力方向と同方向に移動できる様
にレーザを設置している。しかも、加工テーブル上の溶
接用加工ヘッドと切断用加工ヘッドは、レーザビームの
出力方向と直角方向に移動できるように構成されてい
る。
そして、被加工物の加工用途に応じて溶接用加工ヘッ
ド、あるいは溶接用加工ヘッドと切断用加工ヘッドをレ
ーザビームの出力方向と直角方向に移動させ、実際に加
工する加工ヘッドにレーザビームが入射されるのを妨げ
ないようにすると共に、加工すべき加工ヘッドの真下に
被加工物が位置するように被加工物を移動するようにし
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、各加工ヘッドが各々独立して加工テ
ーブル上に固定されているものであるため、被加工物の
加工用途に応じて加工ヘッドをその都度移動させなけれ
ばならないと共に、被加工物を加工用途に応じて加工ヘ
ッドの真下に位置させなければならず、作業性に問題が
ある。また、被加工物が小さいものであれば、各加工ヘ
ッド間の間隔をそれほど大きくとる必要はないが、被加
工物が大きいものであれば、各加工ヘッド間の間隔を大
きくとらねばならず、結果的に装置全体が大型化してし
まうという欠点がある。更に、一旦移動した加工ヘッド
を元に戻して所定の加工を行う際には、レーザ発振器か
らのレーザビームの光軸と、加工ヘッドに設けられ前記
レーザビームの経路を変えるベンドミラーの中心とを位
置合せする必要があるが、その位置合せが難しく、しか
も、移動した加工ヘッドは、加工の都度位置合せをしな
ければならず非常に煩雑となる嫌いがある。しかも、上
記従来技術は、ガス絶縁開閉装置の母線の如く、管状の
容器端面の切削加工、あるいは管状容器端面へのフラン
ジの溶接接合等の配慮はなされておらず、実際の溶接の
際には必ず生じる管端部とフランジ開先部のギャップ修
正や目違い修正等については全く考慮されない。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的と
するところは、胴管端部の切削加工,フランジとの突合
せ溶接接合を、胴管端部とフランジ開先部のギャップ修
正や目違い修正を行った上でレーザビームを開いて連続
的に行うレーザ加工装置、胴管の端部にフランジを溶接
接合する場合であっても、胴管端部とフランジ開先部に
生じるギャップ、あるいは目違いを簡単に修正できる位
置合せ装置、及び加工ヘッドをそれぞれ提供するにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明では、上記目的を達成するため、端部にフラン
ジが組合されている胴管を搬送する搬送装置と、レーザ
ビームを発振するレーザ発振器と、該レーザ発振器から
出力されたレーザビームを導くビームガイドと、移動可
能に構成され、前記ビームガイドにより導かれたレーザ
ビームを、前記胴管を加工するために照射するヘッド
と、前記搬送装置で送られてきた前記フランジが組合さ
れた胴管が、前記ヘッドの位置にきた時点で該胴管を支
持してフランジ部と胴管との突合せ溶接部の位置合せを
行う位置合せ装置とを備え、前記位置合せ装置は、溶接
すべき胴管とフランジとの突合せ部の胴管軸方向ギャッ
プを修正する幅寄せ機構と、前記胴管とフランジとの突
合せ部の胴管径方向目違いを修正する拡管機構と、該拡
管機構で拡管された状態で前記胴管を回転させる回転機
構とから成るレーザ加工装置、 固定ベース上に設置された幅寄せモータと、該幅寄せ
モータの出力軸と連結された移動用ベース駆動軸と、該
移動用ベース駆動軸の上方に移動可能に支持された移動
用ベースと、該移動用ベース上の一端にブラケットを介
して支持された拡管用シリンダと、該拡管用シリンダの
シリンダロッドとカップリングを介して一端が連結され
たスプライン軸と、該スプライン軸の他端に固定された
テーパロッドと、該テーパロッドの側方傾斜面にスライ
ドガイドを介して放射状に複数個配置された拡管コア
と、前記移動用ベースの他端に固定され、前記スプライ
ン軸を支持する支持ベースと、該支持ベースにベアリン
グを介して回転可能に支持された回転ガイドと、該回転
ガイドの端部に連結され、修正すべき胴管端部に接合さ
れたフランジと接触する加圧面板、及び前記拡管コアを
胴管長手方向から支持する支持ガイドと、前記スプライ
ン軸を回転駆動させる駆動モータとを備えている位置合
せ装置、 レーザ発振器からのレーザビームを被加工物近傍で案
内するほぼ円筒形のノズルと、該ノズル内の途中に配置
され、前記レーザビームを集光して前記被加工物上へ照
射する集光レンズと、前記ノズル内を通過し、前記被加
工物上へ吹付けられるシールドガスを導入するシールド
ガス導入手段と、前記ノズルの外周に配置され、該ノズ
ル外壁面を案内として上下動するガイドとを備え、前記
ノズルは、前記ガイドが上下動することによりその先端
部口径が変化することを特徴とする加工ヘッド、 所定個所に予め分岐管が固定された胴管を搬送する第
1の搬送装置と、該搬送装置により搬送されてきた分岐
管付胴管の各管端をレーザビームを用いて切断加工する
切断ステーションと、前記第1の搬送装置で搬送された
分岐管付胴管の各管端に前記第1の搬送装置とほぼ直角
方向に位置している第2の搬送装置で搬送されてきたフ
ランジを各々組付けるフランジ組付けステーションと、
前記第1の搬送装置で搬送されてきた分岐管付胴管の各
管端とフランジとの組付け部をレーザビームで溶接接合
する溶接ステーションとを備えているレーザ加工装置と
したものである。
〔作用〕
本発明のレーザ加工装置では、搬送装置上を搬送され
てきた被加工物が所定の位置にきて、レーザビームを照
射して所定の加工、例えば溶接,切断等を行う際に、被
加工物を移動させることなく、複数の加工ヘッドを被加
工物の加工用途に応じて切替え、あるいは選択し、若し
くは回転移動させるだけで、同一位置で溶接、あるいは
切断を連続して行うことができる。又、分岐管付胴管に
あっては、フランジ取付け前に、レーザビームで管端を
切断加工し、その後、フランジを取付け接合部をレーザ
ビームで溶接接合するので、溶接後の機械加工が不要と
なり、連続した加工作業が行える。
更に、本発明の位置合せ装置では、幅寄せ機構で溶接
すべき管状部材同志突合せ部の軸方向ギャップを修正
し、拡管装置で管状部材同志の突合せ部の径方向目違い
を修正すると共に、前記拡管装置で拡管された管状部材
を回転貴行で回転させることができるので、突合せ部の
軸方向ギャップ、及び目違いを確実に修正でき、確実な
レーザビーム溶接を行うことができる。
〔実施例〕
以下、図示した実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。
第1図に本発明のレーザ加工装置の一実施例として、
ガス絶縁開閉装置における母線等の胴管とフランジとの
溶接接合、及び胴管への穴あけ加工をレーザビームを用
いて行うシステム構成を示す。
該図において、1は搬送レールで、この搬送レール1
上を搬送台車2が移動して第1の搬送ラインが形成さ
れ、上記搬送台車2上に被加工物である胴管3を搭載し
て矢印x1で示す方向に第1の搬送ラインの途中まで胴管
3を搬送する。4は、上記第1の搬送ラインの両側に、
該第1の搬送ラインに対してほぼ直交して配置され、胴
管3の両端部に接合されるフランジ5を矢印x1,y2の方
向から搬送するコンベアであり、このコンベア4で第2
の搬送ラインを形成している。6は搬送レール1を両側
からはさむ様に配置され、搬送台車2で搬送されてきた
胴管3が所定位置にきたとき、コンベア4上を搬送され
てフランジ5の向きを変えて上記胴管3の両側にフラン
ジ5を組付けるフランジ組付装置である。このフランジ
組付装置6でフランジ5が組付けられた胴管3は、搬送
レール1上の搬送台車2により、矢印x2方向に搬送さ
れ、次工程へと進む。7は搬送レール1の途中に配置さ
れ、x2方向に搬送されてきたフランジ5が組付けられた
胴管3を回転可能に支持すると共に、フランジ5と胴3
との突合せ部の胴管軸方向ギャップの修正、及び胴管径
方向の目違いの修正を行う位置合せ装置である。8は位
置合せ装置7で支持されたフランジ付胴管3のフランジ
5との溶接接合、及び胴管3への穴あけ加工をレーザビ
ームを用いて行う回転式加工装置で、溶接用加工ヘッド
8aと切削用加工ヘッド8bとが回転可能に配置されてい
る。この回転式加工装置8は吊り装置9に支持され、x
方向、及びy方向に移動可能となっている。溶接用加工
ヘッド8aと切削用加工ヘッド8bは、z方向(上下方向)
に移動可能となっており、更に、ビームガイド10を介し
てレーザ発振器11と接続されている。尚、12はシステム
全体を制御する制御装置である。
次に、回転式加工装置8の詳細を第2図、及び第3図
を用いて説明する。
該図に示す如く、回転式加工装置8は、回転円板13上
の端部に所定間隔をもって、かつ、回転軸14と同心円上
に複数個の溶接用,切削用加工ヘッド8a〜8dが配置さ
れ、この回転円板13を駆動モータ15で回転駆動されてい
る。そして、駆動モータ15は上下移動用ベース16に固定
され、この上下移動用ベース16の一端に設けられたナッ
ト17がネジ軸18と系合し、ネジ軸18と直結している上下
移動モータ19を駆動することにより、装置全体を上下方
向(z方向)に移動させることができる。20は上下移動
用ベース16に取付けられた防塵カバーで、この防塵カバ
ー20は、第3図に示す如く、加工に使用されていない加
工ヘッドの光学系21を覆い、ごみ等が付着しないように
するものである。上記光学系21は、レーザ発振器11から
水平に出されたレーザビーム22がベンドミラー23により
下方に進路が変えられた際のレーザビーム22の光軸とそ
の光軸が一致するように回転円板13上に設置されてい
る。
次に、位置合わせ装置7の詳細を第4図,第5図及び
第6図を用いて説明する。
第6図は胴管3とフランジ5との突合せ溶接時の継目
部を示したもので、通常、両者突合せ時には、幅方向の
ギャップg,外径の目違いδが生じ、レーザビーム溶接を
行う場合のこれらの許容値はg≦0.3mm,δ=0.5mmとさ
れており、この許容値内に位置合せするために、位置合
せ装置が用いられる。
第4図、及び第5図において、固定ベース31の上面に
幅寄せモータ32があり、この幅寄せモータ32のモータ出
力軸が幅寄せ駆動用ネジ軸33と連結され、前記幅寄せ駆
動用ネジ軸33の上部には移動用ベース35がガイドレール
34に支持されている。移動用ベース35の上の一端には、
拡管用シリンダ37がブラケット36に支持されて載置され
ている。この拡管用シリンダ37には、油圧モータ37aが
油圧電磁弁37bを介して接続されている。そして、この
拡管用シリンダ37のシリンダロッド38とスプライン軸40
がカップリング39を介して連結され、これらシリンダロ
ッド38とスプライン軸40は同心軸上に配置されている。
42はパイプ回転モータで、この出力軸にギヤ43が固定さ
れ、回転とスライドを伝達するスプライン軸受41のギヤ
とかみ合っている。
一方、前記移動用ベース35の前方には、拡管用スプラ
イン軸を支持する支持ベース44が固定され、ベアリング
45を介して回転ガイド46が連結されている。この回転ガ
イド46の端部には、胴管3に溶接接合されるフランジ5
の端面と接触する加圧面板46aと、拡管コア48を支持す
る支持ガイド47が連結されている。更に前記スプライン
軸40の先端には、テーパロッド49が固定され、テーパロ
ッド49の側方傾斜面にスライドガイド54を介して拡管コ
ア48が支持されている。
また、前記固定ベース31の端部には、フランジ5を受
けるフランジ受けローラ52と胴管3を受ける胴管受けロ
ーラ53が固定されている。
次に、上記構成の位置合せ装置の位置合せ操作を説明
する。
まず、油圧電磁弁37bを操作して拡管用シリンダ37を
後退させるとテーパロッド49が後退し、拡管コア48は拡
張する。一方、拡管用シリンダ37を前進させると拡管コ
ア48は、中心軸より放射状に収縮する。また、回転モー
タ42をθ方向に回転することにより、ギヤ43とスプライ
ン軸受41を介してスプライン軸40が回転し、これと同じ
にテーパロッド49にも回転が伝わる。拡管用シリンダ37
のシリンダロッド38とスプライン軸40は、ベアリングを
内蔵したカップリング39により連結されているため、回
転動作はここで遮断される機構になっている。
さらに、固定ベース31上にある幅寄せモータ32を回転
することにより駆動用ネジ軸33が回転し、スライドレー
ル34に支持されて移動用ベース35がフランジ5と胴管3
のx方向に移動し、フランジ接触面板46aがフランジ5
の幅寄せ操作を行う。ここで、それぞれの受けローラ5
2,53に支持された胴管3とフランジ5の端部より収縮し
た状態の拡管用シリンダ37を挿入し、この拡管用シリダ
37を前進させて胴管内径に接触した時点で拡管を一時停
止させ、幅寄せモータ32を回転させて移動用ベース35を
前進させることにより、胴管3とフランジ5の幅寄せを
行う。その後、拡管用シリンダ37をさらに前進させて拡
管を行い、フランジ5と胴管3の目違いが許容値以内に
入った時点で、拡管を停止し保持する。その次に、回転
モータ42を回転させ、胴管3とフランジ5が一体となっ
て回転した後、上方にある溶接用加工ヘッド8aからレー
ザビームを照射することにより溶接が実行される。
次に、第1図に基づいて本実施例のレーザ加工装置の
動作を説明する。
本装置は、ガス絶縁開閉装置に使用される母線等を形
成する胴管とフランジとの溶接接合、あるいは胴管への
分岐用の下穴を加工する場合である。第7図(a),
(b),(c)に示す如く、通常、母線等は胴管3、及
びフランジ5を各々機械加工後、両者を接合し、その
後、胴管3に分岐管用の下穴が加工されるが、本装置を
用いて、これらの加工をレーザビームで連続的に行うも
のである。
まず、胴管3が搬送台車2に搭載されてx1方向から送
り込まれ、フランジ組付装置6の中心位置に位置決め停
止される。この時、フランジ組付装置6のテーブル面は
上方を向いており、フランジコンベア4より搬送された
フランジ5がフランジ組付装置のテーブル面で把持され
た後2台で胴管3をはさみ込む方向に90゜旋回し、胴管
3とフランジ5を組付ける。組付けられた胴管3とフラ
ンジ5は、前記搬送台車2で溶接用加工ヘッド8a直下の
位置まで搬送され、拡管・幅寄せ・回転動作を行う位置
合せ装置7の中心位置で位置決めされる。この位置合せ
装置7でフランジ5の両側面から拡管ヘッドが挿入さ
れ、所定の寸法まで拡管・位置決め後、溶接用加工ヘッ
ド8aからのレーザビームにより胴管3とフランジ5の突
合せ溶接を行う。胴管3両端の溶接が終了した後、レー
ザービームを溶接用加工ヘッドから切削用加工ヘッド8b
に切替え、胴管3の下穴加工を行う。下穴加工されたフ
ランジ付胴管は、搬送台車7に再び搭載され、次工程へ
と搬送される。
以上種々説明した本実施例によれば、ガス絶縁開閉装
置の母線等の如く、胴管とフランジからなる管状容器の
製作において、被加工物の搬送,位置決め,回転,拡管
が一貫して自動化が可能であり、大幅な原価低減が図
れ、1台のレーザ発振器を溶接加工用,穴あけ加工用に
切替えて使用できるため、管状容器の製缶作業において
熱変形の少ない管状容器を製作できる。
また、本実施例の加工装置によれば、回転円板の回転
中心と同心とした円周状に複数の加工ヘッドを配置し、
回転駆動系のベースを確実に固定しておくことにより、
割り出し回転の際ベンドミラーより反射されたレーザビ
ームの光軸と加工ヘッドの光学系の光軸を一致させるこ
とができるので、レーザビームの焦点がずれることはな
いし、使用していない加工ヘッド上面に防塵カバーを設
けているで、光学系の防塵効果があり、ビーム集光時の
異常は起こらない。
更に、本実施例の位置合せ装置によれば、胴管の内側
より拡張する拡管コアが、テーパロッドの横方向の移動
により、管の径方向に全数が均等に移動するため、変形
した管を真円に修正することができる。また、テーパロ
ッドの横方向駆動源には、油圧シリンダとその油圧回路
中にパイロットチェック弁を設ければ、拡管した寸法を
その状態で保持することができ、溶接中に寸法が変わる
ことはないし、幅寄せ駆動源に油圧モータを使用し、管
同士の開先部が合わさった状態で加圧しても、油圧回路
のリリーフ弁を使用すればモータを破損させることはな
い。
次に、本装置に用いられる加工ヘッドの他の実施例を
第8図,第9図,第10図、及び第11図を用いて説明す
る。
該図に示す如く、本実施例では、加工ヘッドを支持す
るベース51の下面にシールドガスを吹き付ける口径が変
化可能なノズル52と、このノズル52の系を調整するガイ
ド53が設けられ、前記口径が変化可能なノズル52の内部
には集光レンズ54があり、前記ガイド53は、該ガイド53
を上下移動させるエアシリンダ55と連結している。
また、前記ノズル52の上部のノズル本体56には、シー
ルドガス導入口57が付いており、シールドガス導入口57
の先には、ガスを切換える3方電磁弁58が配置されてい
る。
次に動作について説明する。レーザ発振器からのレー
ザビーム22は、ベンドミラー23により方向を変え加工ヘ
ッドの集光レンズ54に導入される。口径が変化可能なノ
ズル52は、第9図の如く、先端部が分割されており、エ
アシリンダ55の下限位置では、ガイド53が同様に下限位
置となり、前記ノズル52のバネ作用により最大開口状態
のφdoになる。また、エアシリンダ55を上限位置まで移
動すると、ガイド53は、ノズル52の開口部を縮少させ、
第11図の如く、最小開口状態φdsになる。さらに、最大
開口状態時には3方電磁弁58の入口側一方を開くことに
より、たとえば、O2ガスをノズル52に導入することがで
きる。反対に、最小開口状態時には、3方電磁弁58のも
う一方を開くことによりArガスを導入することができ
る。
以上のように、加工ヘッドのノズル径を用途(溶接、
又は切断)に応じて変えると共に、吹付けるガスの種類
を切換えることにより、レーザによる切断,溶接等の作
業を1ヘッドで行うことができる。また、レーザ加工装
置に導入することにより、レーザ複合加工装置が実現で
きる。
次に、レーザ加工装置の他の実施例を説明する。
ガス絶縁開閉装置における母線等には、上述したフラ
ンジはもとより、分岐管が接続されているものがほとん
どであり、分岐管付管端面の切削,フランジ溶接をレー
ザビームで行う場合の装置である。
まず、作業工程の概略を第12図を用いて説明する。胴
管3にアーク溶接等で予め分岐管3aを接続したもの(第
12図(a)に示す)の管端面を、第12図(b)に示す如
く、レーザビームを用いて切断し、その後、第12図
(c)に示す如く、胴管3の端部、及び分岐管3aの端部
にフランジ5,5aを組付け、その後、第12図(d)の如
く、各フランジ5,5aを各管3,3aにレーザビームで溶接す
るものである。
次に、上記作業工程を行う装置を第13図を用いて説明
する。
予め分岐管3aがアーク溶接などで接合されている胴管
3が、搬送レール1上の搬送台車2で搬送されてくる切
断ステーションがある。この切断ステーションは、
分岐管付胴管3を載置し、y方向に移動可能であると共
にα方向に回転する回転テーブル60と、レーザ発振器11
にビームガイド10aを介して接続され、かつ、切断用加
工ヘッド61を有してθ方向に旋回する旋回テーブル62と
から概略構成される。そして、胴管3、あるいは分岐管
3aの端部が切断位置にくるように回転テーブル60を回転
させ、胴管3、あるいは分岐管3aが切断位置にきたら切
断用加工ヘッド61からレーザビームを照射しながら旋回
テーブル62を旋回させて管端の切断加工を行うものであ
る。胴管3の両端と分岐管3aの端部の切断加工が終了し
たら、次工程のフランジ組付ステーションへ搬送す
る。フランジ組付ステーションの構成は、第1図で説
明したフランジ組付装置とほとんど同様であり、ここで
の説明は省略する。このフランジ組付ステーションで
胴管3の両端と分岐管3aの端部にフランジ5が組付けら
れた胴管は、次工程の溶接ステーションへ搬送され
る。
なお、この場合、胴管3と分岐管3aとが同一径であれ
ば、両方のコンベア上のフランジ5を使用して、それぞ
れに組付けることができるが、分岐管3aの径が胴管3よ
り小であれば一方のコンベア上には胴管3の径に合った
フランジを、他方のコンベア上には分岐管3aの径に合っ
たフランジを載置することにより組付け可能である。溶
接ステーションは、切断ステーションとほぼ同様な
構成となっており、異なるのは、切断用加工ヘッドにか
えて溶接用加工ヘッド63を旋回テーブル62に備えている
点である。そして、胴管3、あるいは分岐管とフランジ
5,5aとを、レーザ発振器11からのレーザビームを溶接用
加工ヘッド63から照射しながら旋回テーブル62を旋回さ
せて溶接接合するものである。
以上説明した本実施例によれば、部材単位での機械加
工ができるため、アーク溶接等の熱変形を考慮すること
なくフランジが取付けられ、しかも、レーザ溶接後の大
物機械加工が不要となり大幅なコストダウンが図れる。
また、レーザによる複合加工装置の製品化が可能とな
る。
尚、上述した実施例では、切断ステーション,溶接ス
テーションごとにレーザ発振器を設置したが、1台のレ
ーザ発振器で両者を兼用してもよい。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明のレーザ加工装置、及びそれらに
用いらる位置合せ装置、並びに加工ヘッドによれば、 端部にフランジが組合されている胴管を搬送する搬送
装置と、レーザビームを発振するレーザ発振器と、該レ
ーザ発振器から出力されたレーザビームを導くビームガ
イドと、移動可能に構成され、前記ビームガイドにより
導かれたレーザビームを、前記胴管を加工するために照
射するヘッドと、前記搬送装置で送られてきた前記フラ
ンジが組合された胴管が、前記ヘッドの位置にきた時点
で該胴管を支持してフランジ部と胴管との突合せ溶接部
の位置合せを行う位置合せ装置とを備え、前記位置合せ
装置は、溶接すべき胴管とフランジとの突合せ部の胴管
軸方向ギャップを修正する幅寄せ機構と、前記胴管とフ
ランジとの突合せ部の胴管径方向目違いを修正する拡管
機構と、該拡管機構で拡管された状態で前記胴管を回転
させる回転機構とから成るレーザ加工装置、 固定ベース上に設置された幅寄せモータと、該幅寄せ
モータの出力軸と連結された移動用ベース駆動軸と、該
移動用ベース駆動軸の上方に移動可能に支持された移動
用ベースと、該移動用ベース上の一端にブラケットを介
して支持された拡管用シリンダと、該拡管用シリンダの
シリンダロッドとカップリングを介して一端が連結され
たスプライン軸と、該スプライン軸の他端に固定された
テーパロッドと、該テーパロッドの側方傾斜面にスライ
ドガイドを介して放射状に複数個配置された拡管コア
と、前記移動用ベースの他端に固定され、前記スプライ
ン軸を支持する支持ベースと、該支持ベースにベアリン
グを介して回転可能に支持された回転ガイドと、該回転
ガイドの端部に連結され、修正すべき胴管端部に接合さ
れたフランジの端面と接触する加圧面板、及び前記拡管
コアを胴管長手方向から支持する支持ガイドと、前記ス
プライン軸を回転駆動させる駆動モータとを備えている
位置合せ装置、 レーザ発振器からのレーザビームを被加工物近傍で案
内するほぼ円筒形のノズルと、該ノズル内の途中に配置
され、前記レーザビームを集光して前記被加工物上へ照
射する集光レンズと、前記ノズル内を通過し、前記被加
工物上へ吹付けられるシールドガスを導入するシールド
ガス導入手段と、前記ノズルの外周に配置され、該ノズ
ル外壁面を案内として上下動するガイドとを備え、前記
ノズルは、前記ガイドが上下動することによりその先端
部口径が変化することを特徴とする加工ヘッド、 所定個所に予め分岐管が固定された胴管を搬送する第
1の搬送装置と、該搬送装置により搬送されてきた分岐
管付胴管の各管端をレーザビームを用いて切断加工する
切断ステーションと、前記第1の搬送装置で搬送された
分岐管付胴管の各管端に前記第1の搬送装置とほぼ直角
方向に位置している第2の搬送装置で搬送されてきたフ
ランジを各々組付けるフランジ組付けステーションと、
前記第1の搬送装置で搬送されてきた分岐管付胴管の各
管端とフランジとの組付け部をレーザビームで溶接接合
する溶接ステーションとを備えているレーザ加工装置と
したものであるから、 胴管端部の切削加工、フランジとの突合せ溶接接合
を、管端部とフランジ開先部のギャップ修正や目違い修
正を行った上でレーザビームを用いて連続的に行うこと
ができるレーザ加工装置、及び胴管の端部にフランジを
溶接接合する場合であっても、管端部とフランジ開先部
に生じるギャップ、あるいは目違いを簡単に修正できる
位置合せ装置、及び加工ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のレーザ加工装置の全体構成の一実施例
を示す斜視図、第2図はそれに使用される加工装置を示
す正面図、第3図は第2図の平面図、第4図は本実施例
装置に使用される位置合せ装置を示す断面図、第5図は
第4図をP方向から見た側面図、第6図は胴管とフラン
ジとの突合せ部の詳細を示す部分断面図、第7図は胴管
とフランジの取付け工程を示す工程図、第8図は加工ヘ
ッドの一実施例を示し、口径大の場合の断面図、第9図
はそのA−A方向から見た図、第10図は第8図において
口径小の場合の断面図、第11図はそのB−B方向から見
た図、第12図は分岐管付胴管へフランジを取付ける場合
の作業工程を示す工程図、第13図は本発明のレーザ加工
装置の他の実施例を示す全体斜視図である。 1……搬送レール、2……搬送台車、3……胴管、3a…
…分岐管、4……コンベア、5,5a……フランジ、6……
フランジ組付装置、7……位置合せ装置、8……回転式
加工装置、8a……溶接用加工ヘッド、8b……切削用加工
ヘッド、9……吊り装置、10……ビームガイド、11……
レーザ発振器、20……防塵カバー、21……光学系、22…
…レーザビーム、23……ベントミラー、52……ノズル、
60……回転テーブル、61……切断用加工ヘッド、62……
旋回テーブル、63……溶接用加工ヘッド、……切断ス
テーション、……フランジ組付ステーション、……
溶接ステーション。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 清蔵 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 佐藤 孝志 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 松島 修 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 後藤 浩二 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 村下 雅紀 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 佐藤 孝志 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (56)参考文献 特開 昭60−72694(JP,A) 特開 昭63−108992(JP,A) 特開 平1−258886(JP,A) 実開 昭63−138989(JP,U) 実開 昭61−195885(JP,U) 実開 昭63−41383(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端部にフランジが組合されている胴管を搬
    送する搬送装置と、レーザビームを発振するレーザ発振
    器と、該レーザ発振器から出力されたレーザビームを導
    くビームガイドと、移動可能に構成され、前記ビームガ
    イドにより導かれたレーザビームを、前記胴管を加工す
    るために照射するヘッドと、前記搬送装置で送られてき
    た前記フランジが組合された胴管が、前記ヘッドの位置
    にきた時点で該胴管を支持してフランジ部と胴管との突
    合せ溶接部の位置合せを行う位置合せ装置とを備え、 前記位置合せ装置は、溶接すべき胴管とフランジとの突
    合せ部の胴管軸方向ギャップを修正する幅寄せ機構と、
    前記胴管とフランジとの突合せ部の胴管径方向目違いを
    修正する拡管機構と、該拡管機構で拡管された状態で前
    記胴管を回転させる回転機構とから成ることを特徴とす
    るレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】胴管を搬送する第1の搬送ラインと、該第
    1の搬送ラインとほぼ直交し、前記胴管の端部に組合さ
    れるフランジを搬送する第2の搬送ラインと、前記第1
    の搬送ラインの途中に設置され、前記胴管の端部に第2
    の搬送ライン上を搬送されてきた前記フランジを組合せ
    るフランジ組付装置と、レーザビームを発振するレーザ
    発振器と、該レーザ発振器から出力されたレーザビーム
    を導くビームガイドと、移動可能に構成され、前記ビー
    ムガイドにより導かれたレーザビームを、前記胴管を加
    工するために照射するヘッドと、前記第1の搬送ライン
    上を搬送されてきた前記フランジが組合された胴管が、
    前記ヘッドの位置にきた時点で該胴管を支持してフラン
    ジ部と胴管との突合せ溶接部の位置合せを行う位置合せ
    装置とを備え、 前記位置合せ装置は、溶接すべき胴管とフランジとの突
    合せ部の胴管軸方向ギャップを修正する幅寄せ機構と、
    前記胴管とフランジとの突合せ部の胴管径方向目違いを
    修正する拡管機構と、該拡管機構で拡管された状態で前
    記胴管を回転させる回転機構とから成ることを特徴とす
    るレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】固定ベース上に設置された幅寄せモータ
    と、該幅寄せモータの出力軸と連結された移動用ベース
    駆動軸と、該移動用ベース駆動軸の上方に移動可能に支
    持された移動用ベースと、該移動用ベース上の一端にブ
    ラケットを介して支持された拡管用シリンダと、該拡管
    用シリンダのシリンダロッドとカップリングを介して一
    端が連結されたスプライン軸と、該スプライン軸の他端
    に固定されたテーパロッドと、該テーパロッドの側方傾
    斜面にスライドガイドを介して放射状に複数個配置され
    た拡管コアと、前記移動用ベースの他端に固定され、前
    記スプライン軸を支持する支持ベースと、該支持ベース
    にベアリングを介して回転可能に支持された回転ガイド
    と、該回転ガイドの端部に連結され、修正すべき胴管端
    部に接合されたフランジの端面と接触する加圧面板、及
    び前記拡管コアを胴管長手方向から支持する支持ガイド
    と、前記スプライン軸を回転駆動させる駆動モータとを
    備えていることを特徴とする位置合せ装置。
  4. 【請求項4】レーザ発振器からのレーザビームを被加工
    物近傍で案内するほぼ円筒形のノズルと、該ノズル内の
    途中に配置され、前記レーザビームを集光して前記被加
    工物上へ照射する集光レンズと、前記ノズル内を通過
    し、前記被加工物上へ吹付けられるシールドガスを導入
    するシールドガス導入手段と、前記ノズルの外周に配置
    され、該ノズル外壁面を案内として上下動するガイドと
    を備え、 前記ノズルは、前記ガイドが上下動することによりその
    先端部口径が変化することを特徴とする加工ヘッド。
  5. 【請求項5】前記シールドガス導入手段は、導入シール
    ドガスを切替える切替え機構を備えていることを特徴と
    する請求項4記載の加工ヘッド。
  6. 【請求項6】前記ガイドは、該ガイドを上下動させる上
    下動駆動機構を備えていることを特徴とする請求項4記
    載の加工ヘッド。
  7. 【請求項7】所定個所に予め分岐管が固定された胴管を
    搬送する第1の搬送装置と、該搬送装置により搬送され
    てきた分岐管付胴管の各管端をレーザビームを用いて切
    断加工する切断ステーションと、前記第1の搬送装置で
    搬送された分岐管付胴管の各管端に前記第1の搬送装置
    とほぼ直角方向に位置している第2の搬送装置で搬送さ
    れてきたフランジを各々組付けるフランジ組付けステー
    ションと、前記第1の搬送装置で搬送されてきた分岐管
    付胴管の各管端とフランジとの組付け部をレーザビーム
    で溶接接合する溶接ステーションとを備えていることを
    特徴とするレーザ加工装置。
  8. 【請求項8】前記切断ステーションは、前記第1の搬送
    装置の搬送方向に対してほぼ直交して配置されたレール
    と、該レール上を前記第1の搬送装置の搬送方向に対し
    て直交する方向に移動可能で、かつ、水平方向に回転可
    能な回転テーブルと、該回転テーブル上の切断すべき分
    岐管付胴管の管中心上にほぼ一致する旋回軸を有し、該
    旋回軸を中心にして前記回転テーブルの回転方向と直交
    する方向に旋回すると共に、前記分岐管付胴管の各管端
    を切断するために、レーザ発振器からのレーザビームを
    照射する切断用加工ヘッドを有している旋回テーブルと
    を備えていることを特徴とする請求項7記載のレーザ加
    工装置。
  9. 【請求項9】前記溶接ステーションは、前記第1の搬送
    装置の搬送方向に対してほぼ直交して配置されたレール
    と、該レール上を前記第1の搬送装置の搬送方向に対し
    て直交する方向に移動可能で、かつ、水平方向に回転可
    能な回転テーブルと、該回転テーブル上の溶接すべきフ
    ランジが組合わされた分岐管付胴管の管中心上にほぼ一
    致する旋回軸を有し、該旋回軸を中心にして前記回転テ
    ーブルの回転方向と直交する方向に旋回すると共に、前
    記分岐管付胴管の各管端とフランジとを溶接接合するた
    めに、レーザ発振器からのレーザビームを照射する溶接
    用加工ヘッドを有している旋回テーブルとを備えている
    ことを特徴とする請求項7記載のレーザ加工装置。
  10. 【請求項10】前記切断ステーションと溶接ステーショ
    ンへ導かれるレーザビームを出力するレーザ発振器は、
    各々のステーション毎独立して設けられていることを特
    徴とする請求項7記載のレーザ加工装置。
  11. 【請求項11】前記切断ステーションと溶接ステーショ
    ンへ導かれるレーザビームを出力するレーザ発振器は、
    各々のステーションで兼用できるように1台設置されて
    いることを特徴とする請求項7記載のレーザ加工装置。
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