JP2652055B2 - 貴金属オルガノゾル調製用パック及びその製造法 - Google Patents
貴金属オルガノゾル調製用パック及びその製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業状の利用分野〕 本発明は、貴金属オルガノゾル調製用パック及びその
製造法に関するものであり、本発明に係る貴金属オルガ
ノゾル調製用パックは、プラスチックス、繊維及び無機
物質等の染色または着色に用いられる貴金属オルガノゾ
ルを調製するために使用される。
製造法に関するものであり、本発明に係る貴金属オルガ
ノゾル調製用パックは、プラスチックス、繊維及び無機
物質等の染色または着色に用いられる貴金属オルガノゾ
ルを調製するために使用される。
プラスチックス、紙や不織布などの繊維成形物及び無
機物質等の商品価値の一つの基準としてその色調が挙げ
られており、基本的に鮮明な色調を得るための染色また
は着色が不可欠な条件とされている。
機物質等の商品価値の一つの基準としてその色調が挙げ
られており、基本的に鮮明な色調を得るための染色また
は着色が不可欠な条件とされている。
従来より、プラスチックス、紙や不織布などの繊維成
形物及び無機物質等を染色または着色するに当たって、
赤色または黄色の透明液体である金又は銀オルガノゾル
(以下、貴金属オルガノゾルという。)を使用し、各種
物質の表面上に塗布または含浸させた後に分散媒である
揮発性の有機溶媒を蒸発させることによって該表面上に
金又は銀コロイドを付与し、鮮明な色調を得るという方
法(特開昭62−121640号公報)が提案されている。
形物及び無機物質等を染色または着色するに当たって、
赤色または黄色の透明液体である金又は銀オルガノゾル
(以下、貴金属オルガノゾルという。)を使用し、各種
物質の表面上に塗布または含浸させた後に分散媒である
揮発性の有機溶媒を蒸発させることによって該表面上に
金又は銀コロイドを付与し、鮮明な色調を得るという方
法(特開昭62−121640号公報)が提案されている。
各種物質の染色または着色のために用いられている上
記貴金属オルガノゾルは、貴金属ヒドロゾルから凝集沈
澱物を形成させた後、水溶液部分を過またはデカンテ
ーションにより除き、または水溶液共存下に有機溶媒を
加えて再溶解させてなる溶液である。
記貴金属オルガノゾルは、貴金属ヒドロゾルから凝集沈
澱物を形成させた後、水溶液部分を過またはデカンテ
ーションにより除き、または水溶液共存下に有機溶媒を
加えて再溶解させてなる溶液である。
前述の貴金属オルガノゾルの製造には、貴金属ヒドロ
ゾルを凝集沈澱させた後、有機溶媒に再溶解させる工
程、又は、水溶液共存下に有機溶媒を加えた後、水相と
有機溶媒相とを分離する為の工程に特殊な大型分液装置
が必須不可欠とされている。
ゾルを凝集沈澱させた後、有機溶媒に再溶解させる工
程、又は、水溶液共存下に有機溶媒を加えた後、水相と
有機溶媒相とを分離する為の工程に特殊な大型分液装置
が必須不可欠とされている。
また、多量の有機溶媒を使用する上、貴金属オルガノ
ゾルを製造後に貯蔵しておく場合には安全で耐有機溶媒
性で且つ貴金属に腐食されない特殊な容器が必要とな
る。更には、工程の安全面、或いは貴金属オルガノゾル
の輸送面に対しても注意する必要があり、全般的にその
取扱いには不便であるという諸問題があった。
ゾルを製造後に貯蔵しておく場合には安全で耐有機溶媒
性で且つ貴金属に腐食されない特殊な容器が必要とな
る。更には、工程の安全面、或いは貴金属オルガノゾル
の輸送面に対しても注意する必要があり、全般的にその
取扱いには不便であるという諸問題があった。
本発明は、上記諸問題を解決することを技術的課題と
するものである。
するものである。
本発明者らは、前記技術的課題を解決するために長期
に亘り鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒で再溶解させる
前の貴金属ヒドロゾルを凝集沈澱させた貴金属コロイド
に着目し、予め、該貴金属コロイド粒子を担持させさ担
持物又は該担持物により回収した貴金属コロイド粒子を
得、次いでこの担持物又は貴金属コロイド粒子を有機溶
媒中に投入し、担持されている貴金属コロイド粒子又は
担持物より回収した貴金属コロイド粒子を有機溶媒に解
膠して貴金属オルガノゾルを調製することができれば、
貴金属オルガノゾルの製造時における従来の特殊な大型
分液装置の必要性が無くなると同時に、貴金属コロイド
粒子を担持させてなる担持物又は担持物により回収した
貴金属コロイド粒子には有機溶媒を含んでおらず、よっ
て、貯蔵に際しても特別な容器は必要もなく、増して
や、安全衛生、輸送面に対しても特別注意を払うことも
回避できると考えた。更に本発明者は取扱い至便の為に
貴金属コロイド粒子を担持させた担持物又は担持物より
回収した貴金属コロイド粒子のパック化という着想を
得、本発明を完成するに至ったのである。
に亘り鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒で再溶解させる
前の貴金属ヒドロゾルを凝集沈澱させた貴金属コロイド
に着目し、予め、該貴金属コロイド粒子を担持させさ担
持物又は該担持物により回収した貴金属コロイド粒子を
得、次いでこの担持物又は貴金属コロイド粒子を有機溶
媒中に投入し、担持されている貴金属コロイド粒子又は
担持物より回収した貴金属コロイド粒子を有機溶媒に解
膠して貴金属オルガノゾルを調製することができれば、
貴金属オルガノゾルの製造時における従来の特殊な大型
分液装置の必要性が無くなると同時に、貴金属コロイド
粒子を担持させてなる担持物又は担持物により回収した
貴金属コロイド粒子には有機溶媒を含んでおらず、よっ
て、貯蔵に際しても特別な容器は必要もなく、増して
や、安全衛生、輸送面に対しても特別注意を払うことも
回避できると考えた。更に本発明者は取扱い至便の為に
貴金属コロイド粒子を担持させた担持物又は担持物より
回収した貴金属コロイド粒子のパック化という着想を
得、本発明を完成するに至ったのである。
即ち、本発明は、金又は銀コロイド粒子を担持させた
担持物か、金コロイド粒子及び銀コロイド粒子のいずれ
かを、通液性パック材に封入してなる貴金属オルガノゾ
ル調製用パック並びに金又は銀塩水溶液を還元処理して
得られた金又は銀ヒドロゾル中に電解質を添加して金又
は銀コロイドを凝集沈澱させ、次いで材を用いて別
し、水洗することにより該材に金又は銀コロイド粒子
を担持させ、続いて該担持物を乾燥した担持物又は該担
持物により回収した金又は銀コロイド粒子を通液性パッ
ク材に封入することを特徴とする貴金属オルガノゾル調
製用パックの製造法である。
担持物か、金コロイド粒子及び銀コロイド粒子のいずれ
かを、通液性パック材に封入してなる貴金属オルガノゾ
ル調製用パック並びに金又は銀塩水溶液を還元処理して
得られた金又は銀ヒドロゾル中に電解質を添加して金又
は銀コロイドを凝集沈澱させ、次いで材を用いて別
し、水洗することにより該材に金又は銀コロイド粒子
を担持させ、続いて該担持物を乾燥した担持物又は該担
持物により回収した金又は銀コロイド粒子を通液性パッ
ク材に封入することを特徴とする貴金属オルガノゾル調
製用パックの製造法である。
先ず、本発明において最も重要な点は、金又は銀ヒド
ロゾルを凝集沈澱させ得られる金又は銀コロイド粒子を
担持させた担持物又は該担持物により回収した金又は銀
コロイド粒子を通液性パック材に封入した点にある。こ
の貴金属オルガノゾル調製用パックを、各種物質の染色
または着色のために使用する場合には、該パックを所要
の有機溶媒中に投入し、パック内の担持物に担持されて
いる金又は銀コロイド粒子、担持物より回収した金コロ
イド粒子及び銀コロイド粒子のいずれかを、有機溶媒に
解膠することによって金又は銀オルガノゾルを調製して
使用することができる。この際、使用されるパックの量
に応じて所望の量の有機溶媒で賄うことができる。
ロゾルを凝集沈澱させ得られる金又は銀コロイド粒子を
担持させた担持物又は該担持物により回収した金又は銀
コロイド粒子を通液性パック材に封入した点にある。こ
の貴金属オルガノゾル調製用パックを、各種物質の染色
または着色のために使用する場合には、該パックを所要
の有機溶媒中に投入し、パック内の担持物に担持されて
いる金又は銀コロイド粒子、担持物より回収した金コロ
イド粒子及び銀コロイド粒子のいずれかを、有機溶媒に
解膠することによって金又は銀オルガノゾルを調製して
使用することができる。この際、使用されるパックの量
に応じて所望の量の有機溶媒で賄うことができる。
また、銀オルガノゾルは無電解金属めっきにおける触
媒付与のために使用することも可能である。
媒付与のために使用することも可能である。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
る。
本発明における貴金属オルガノゾル調製用パックの出
発物である金又は銀ヒドロゾルは、次の方法により調製
することができる。
発物である金又は銀ヒドロゾルは、次の方法により調製
することができる。
陽イオン性、陰イオン性及び非イオン性界面活性剤の
一種又は二種以上の存在下、金又は銀塩水溶液、好まし
くは塩化金(III)酸又は硝酸銀(I)水溶液を水素化
ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン
などの還元剤で還元処理して得られる。
一種又は二種以上の存在下、金又は銀塩水溶液、好まし
くは塩化金(III)酸又は硝酸銀(I)水溶液を水素化
ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、ヒドラジン
などの還元剤で還元処理して得られる。
また、上記方法で得られる金又は銀ヒドロゾルから凝
集沈澱物を形成させるためには、金又は銀ヒドロゾル中
に電解質を添加する方法がとられる。電解質としては、
塩化カルシウム、塩化バリウム、臭化ナトリウム、硝酸
カルシウム等のアルカリ土類金属の塩化物、臭化物、又
は、硝酸塩の水溶液又は固体が固体できる。この場合電
解質の濃度が金又は銀のモル比に対して30倍以上であれ
ば凝集沈澱させることができる。
集沈澱物を形成させるためには、金又は銀ヒドロゾル中
に電解質を添加する方法がとられる。電解質としては、
塩化カルシウム、塩化バリウム、臭化ナトリウム、硝酸
カルシウム等のアルカリ土類金属の塩化物、臭化物、又
は、硝酸塩の水溶液又は固体が固体できる。この場合電
解質の濃度が金又は銀のモル比に対して30倍以上であれ
ば凝集沈澱させることができる。
生成した凝集沈澱物は、ヌッチェ等で過、水洗する
ことにより水溶液部分は除去され、担持物となる材上
に金又は銀コロイド粒子が担持される。次いで、該金又
は銀コロイド粒子を担持している材を乾燥した担持物
又は該担持物より回収した金又は銀コロイド粒子を通液
性パック材に封入して貴金属オルガノゾル調製用パック
を得る。
ことにより水溶液部分は除去され、担持物となる材上
に金又は銀コロイド粒子が担持される。次いで、該金又
は銀コロイド粒子を担持している材を乾燥した担持物
又は該担持物より回収した金又は銀コロイド粒子を通液
性パック材に封入して貴金属オルガノゾル調製用パック
を得る。
材としては、紙、メンブランフィルタ、布等が
使用できる。
使用できる。
乾燥温度は金又は銀金属が酸化されない温度範囲で且
つ材が焼けない温度範囲であればよい。
つ材が焼けない温度範囲であればよい。
担持物から金又は銀コロイド粒子の回収は、担持した
コロイド粒子を軽くふるい落とすか、担持物上のコロイ
ド粒子をスパチュラ等を用いてかき集める方法で行うこ
とができる。
コロイド粒子を軽くふるい落とすか、担持物上のコロイ
ド粒子をスパチュラ等を用いてかき集める方法で行うこ
とができる。
また、通液性パック材としては、使用する有機溶媒の
浸透可能なもので、且つ不溶なものであれば使用でき、
特に強い湿潤強度を有し、通気性のある材質のパック材
が好ましい。例えば、紙、不織布の素材が使用できる。
紙の場合には比較的繊維長の長いパルプ、あるいは合成
繊維や半合成繊維をパルプ状にしたもの、不織布の場合
には合成樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリア
ミドなど)からなる繊維や半合成繊維(レーヨン、アセ
テートなど)が好ましい。紙や不織布は従来のどのよう
な方法によって製造されたものでもよいが、あまり目の
詰まったものや、厚めのものは好ましくない。例えば目
付量で示すと20〜40g/m2範囲のものが好ましい。
浸透可能なもので、且つ不溶なものであれば使用でき、
特に強い湿潤強度を有し、通気性のある材質のパック材
が好ましい。例えば、紙、不織布の素材が使用できる。
紙の場合には比較的繊維長の長いパルプ、あるいは合成
繊維や半合成繊維をパルプ状にしたもの、不織布の場合
には合成樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリア
ミドなど)からなる繊維や半合成繊維(レーヨン、アセ
テートなど)が好ましい。紙や不織布は従来のどのよう
な方法によって製造されたものでもよいが、あまり目の
詰まったものや、厚めのものは好ましくない。例えば目
付量で示すと20〜40g/m2範囲のものが好ましい。
本発明の貴金属オルガノゾル調製用パックを用いて、
各種物質を染色または着色するには、該パックを有機溶
媒中に投入し、パック内に封入されている担持物に担持
されている金又は銀コロイド粒子又は該担持物より回収
した金又は銀コロイド粒子を解膠して金又は銀オルガノ
ゾルを調製する。
各種物質を染色または着色するには、該パックを有機溶
媒中に投入し、パック内に封入されている担持物に担持
されている金又は銀コロイド粒子又は該担持物より回収
した金又は銀コロイド粒子を解膠して金又は銀オルガノ
ゾルを調製する。
担持物に担持されている金又は銀コロイド粒子又は該
担持物より回収した金又は銀コロイド粒子を解膠させる
処理方法としては超音波照射処理が好ましい。
担持物より回収した金又は銀コロイド粒子を解膠させる
処理方法としては超音波照射処理が好ましい。
金又は銀オルガノゾルを調製する際に、有機溶媒とし
て用いられる物質としては、ヘキサン、ベンゼン等の炭
化水素、クロロホルム等のハロゲン置換炭化水素が使用
できる。
て用いられる物質としては、ヘキサン、ベンゼン等の炭
化水素、クロロホルム等のハロゲン置換炭化水素が使用
できる。
本発明の貴金属オルガノゾル調製用パックを用いて調
製される貴金属オルガノゾルは、その分散状態が極めて
安定で、常温で数ケ月以上の長期間に亘って、沈澱を生
じることなく均一に透明な状態で保存できる。
製される貴金属オルガノゾルは、その分散状態が極めて
安定で、常温で数ケ月以上の長期間に亘って、沈澱を生
じることなく均一に透明な状態で保存できる。
次に、実施例及び使用例により本発明を説明する。
〔実施例1〕 セチルピリジウムクロライド500mgを純水10mlに溶解
し、純水で900mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌し
ながら、水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液50mlに
加え、これに塩化金(III)酸0.5molの水溶液50mlを滴
下すると溶液の色が暗赤色に急変し、均一透明な金ヒド
ロゾル1が得られた。続いて該金ヒドロゾル中に硝酸
カルシウム100mmol水溶液100mlを加え、暗赤色沈澱を形
成させた後、ヌッチェで過、水洗することにより紙
(No.6)上に金コロイド粒子を担持させ、次いで該担持
物を60℃で乾燥した後担持されている金コロイド粒子を
スパチュラで用いてかき集めることにより担持物から54
9mgの金コロイド粒子を回収した。
し、純水で900mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌し
ながら、水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液50mlに
加え、これに塩化金(III)酸0.5molの水溶液50mlを滴
下すると溶液の色が暗赤色に急変し、均一透明な金ヒド
ロゾル1が得られた。続いて該金ヒドロゾル中に硝酸
カルシウム100mmol水溶液100mlを加え、暗赤色沈澱を形
成させた後、ヌッチェで過、水洗することにより紙
(No.6)上に金コロイド粒子を担持させ、次いで該担持
物を60℃で乾燥した後担持されている金コロイド粒子を
スパチュラで用いてかき集めることにより担持物から54
9mgの金コロイド粒子を回収した。
回収した金コロイド粒子を、目付が約20g/m2のティー
バッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業(株)
製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した袋に封
入し、袋の口を加熱して溶融接着して金オルガノゾル調
製用パックを得た。
バッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業(株)
製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した袋に封
入し、袋の口を加熱して溶融接着して金オルガノゾル調
製用パックを得た。
〔実施例2〕 セチルピリジウムクロライド500mgを純水10mlに溶解
し、純水で985mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌し
ながら、水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液10mlに
加え、これに硝酸銀(I)0.5mmolの水溶液5mlを滴下す
ると溶液の色が黄褐色に急変し、均一透明な銀ヒドロゾ
ル1が得られた。続いて該銀ヒドロゾル中に硝酸カル
シウム1mol水溶液200mlを加え、沈澱を形成させた後、
ヌッチェで過、水洗することにより紙(No.6)上に
銀コロイド粒子を担持させ、次いで該担持物を60℃で乾
燥した後担持されている銀コロイド粒子を軽くふるい落
とすことにより担持物から490mgの銀コロイド粒子を回
収した。
し、純水で985mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌し
ながら、水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液10mlに
加え、これに硝酸銀(I)0.5mmolの水溶液5mlを滴下す
ると溶液の色が黄褐色に急変し、均一透明な銀ヒドロゾ
ル1が得られた。続いて該銀ヒドロゾル中に硝酸カル
シウム1mol水溶液200mlを加え、沈澱を形成させた後、
ヌッチェで過、水洗することにより紙(No.6)上に
銀コロイド粒子を担持させ、次いで該担持物を60℃で乾
燥した後担持されている銀コロイド粒子を軽くふるい落
とすことにより担持物から490mgの銀コロイド粒子を回
収した。
回収した銀コロイド粒子を、目付が約20g/m2のティー
バッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業(株)
製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した袋に封
入し、袋の口を加熱して溶融接着して銀オルガノゾル調
製用パックを得た。
バッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業(株)
製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した袋に封
入し、袋の口を加熱して溶融接着して銀オルガノゾル調
製用パックを得た。
〔実施例3〕 塩化金(III)酸0.5mmolを純水5mlに溶解し、純水988
mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌しながら、ステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド100mgの水溶液2
mlを加え、これに水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶
液10mlを滴下すると溶液の色が暗赤色に急変し、均一透
明な金ヒドロゾル1が得られた。続いて該金ヒドロゾ
ル中に塩化バリウム100mmolを水溶液200mlを加え、暗赤
色沈澱を形成させた後、ヌッチェで過、水洗すること
によりメンブランフィルター上に金コロイド粒子を担持
させ、次いで80℃で乾燥して0.15gの金コロイド粒子を
担持した担持物を得た。得られた金コロイド粒子担持物
を、目付が約20g/m2のティーバッグフィルター紙(ヒー
トロンGS(日本紙業(株)製)を用いて得た3cm×4cmの
大きさで紐を附した袋に封入し、袋の口を加熱して溶融
接着して金オルガノゾル調製用パックを得た。
mlに希釈した。この溶液を激しく撹拌しながら、ステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド100mgの水溶液2
mlを加え、これに水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶
液10mlを滴下すると溶液の色が暗赤色に急変し、均一透
明な金ヒドロゾル1が得られた。続いて該金ヒドロゾ
ル中に塩化バリウム100mmolを水溶液200mlを加え、暗赤
色沈澱を形成させた後、ヌッチェで過、水洗すること
によりメンブランフィルター上に金コロイド粒子を担持
させ、次いで80℃で乾燥して0.15gの金コロイド粒子を
担持した担持物を得た。得られた金コロイド粒子担持物
を、目付が約20g/m2のティーバッグフィルター紙(ヒー
トロンGS(日本紙業(株)製)を用いて得た3cm×4cmの
大きさで紐を附した袋に封入し、袋の口を加熱して溶融
接着して金オルガノゾル調製用パックを得た。
〔実施例4〕 硝酸銀(I)0.5mmolを純水5mlに溶解し、純水988ml
に希釈した。この溶液を激しく撹拌しながら、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム100mgの水溶液2mlに加
え、これに水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液10ml
滴下すると溶液の色が黄褐色に急変し、均一透明な銀ヒ
ドロゾル1が得られた。続いて該銀ヒドロゾル中に塩
化カルシウム500mmol水溶液100mlを加え、黄褐色沈澱を
形成させた後、ヌッチェで過、水洗することにより
紙(No.6)上に銀コロイド粒子を担持させ、次いで70乾
燥して0.10gの銀コロイド粒子を担持した担持物を得
た。
に希釈した。この溶液を激しく撹拌しながら、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム100mgの水溶液2mlに加
え、これに水素化ホウ素ナトリウム75.5mgの水溶液10ml
滴下すると溶液の色が黄褐色に急変し、均一透明な銀ヒ
ドロゾル1が得られた。続いて該銀ヒドロゾル中に塩
化カルシウム500mmol水溶液100mlを加え、黄褐色沈澱を
形成させた後、ヌッチェで過、水洗することにより
紙(No.6)上に銀コロイド粒子を担持させ、次いで70乾
燥して0.10gの銀コロイド粒子を担持した担持物を得
た。
得られた銀コロイド粒子担持物を、目付が約40g/m2の
ティーバッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業
(株)製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した
袋に封入し、袋の口を加熱して溶融接着して銀オルガノ
ゾル調製用パックを得た。
ティーバッグフィルター紙(ヒートパックMW(日本紙業
(株)製)を用いて得た3cm×4cmの大きさで紐を附した
袋に封入し、袋の口を加熱して溶融接着して銀オルガノ
ゾル調製用パックを得た。
〔使用例1〕 実施例1により得られた金オルガノゾル調製用パック
1袋をトルエンが100mlが入っている容器中に投入し、
超音波照射処理を30分間施してパック内の金コロイド粒
子を解膠させた後、該パックを引き上げ金コロイド濃度
が0.10wt%のトルエンを分散媒とする暗赤色透明な金オ
ルガノゾルを調製した。
1袋をトルエンが100mlが入っている容器中に投入し、
超音波照射処理を30分間施してパック内の金コロイド粒
子を解膠させた後、該パックを引き上げ金コロイド濃度
が0.10wt%のトルエンを分散媒とする暗赤色透明な金オ
ルガノゾルを調製した。
次いで、上記金オルガノゾル溶液を、酸化アルミニウ
ム成型体(2.5cm×1.0cm×0.05cm)表面上に刷毛で塗布
した後トルエンを蒸発させた。
ム成型体(2.5cm×1.0cm×0.05cm)表面上に刷毛で塗布
した後トルエンを蒸発させた。
得られた酸化アルミニウム成型体の表面は、金コロイ
ドが付与され赤紫色を呈していた。
ドが付与され赤紫色を呈していた。
尚、金オルガノゾル調製用パックで調製した金オルガ
ノゾルは、常温で約6ケ月後においても沈澱を生じるこ
となく均一透明なものであった。
ノゾルは、常温で約6ケ月後においても沈澱を生じるこ
となく均一透明なものであった。
〔使用例2〕 実施例2により得られた銀オルガノゾル調製用パック
1袋をトルエンが100mlが入っている容器中に投入し、
超音波照射処理を30分間施してパック内の銀コロイド粒
子を解膠させた後、該パックを引き上げ銀コロイド濃度
が0.098wt%のトルエンを分散媒とする黄色透明な銀オ
ルガノゾルを調製した。
1袋をトルエンが100mlが入っている容器中に投入し、
超音波照射処理を30分間施してパック内の銀コロイド粒
子を解膠させた後、該パックを引き上げ銀コロイド濃度
が0.098wt%のトルエンを分散媒とする黄色透明な銀オ
ルガノゾルを調製した。
次いで、上記銀オルガノゾル溶液中にポリエステル繊
維(3cm×4cm)を室温で1分間浸漬した後、溶液中から
引き上げ風乾し、黄色に染まったポリエステル繊維を得
た。
維(3cm×4cm)を室温で1分間浸漬した後、溶液中から
引き上げ風乾し、黄色に染まったポリエステル繊維を得
た。
尚、銀オルガノゾル調製用パックで調製した銀オルガ
ノゾルは、常温で約6ケ月後においても沈澱を生じるこ
となく均一透明なものであった。
ノゾルは、常温で約6ケ月後においても沈澱を生じるこ
となく均一透明なものであった。
本発明に係る貴金属オルガノゾル調製用パックを使用
して貴金属オルガノゾルを調製する場合には、従来の貴
金属オルガノゾルの調製時に見られるような、貴金属ヒ
ドロゾルを凝集沈澱させた後、有機溶媒に再溶解させる
工程及び水相と有機溶媒相とを分離する為の工程に必要
とされている特殊な大型分液装置は不必要となる。
して貴金属オルガノゾルを調製する場合には、従来の貴
金属オルガノゾルの調製時に見られるような、貴金属ヒ
ドロゾルを凝集沈澱させた後、有機溶媒に再溶解させる
工程及び水相と有機溶媒相とを分離する為の工程に必要
とされている特殊な大型分液装置は不必要となる。
また、貴金属オルガノゾル調製用パックは、有機溶媒
を全く使用しておらず、大量に製造してもこの貯蔵、輸
送面に対して安全で衛生的であると同時に、所定量の有
機溶媒に所定量のパックを投入し、ついで超音波等の機
械的な処理で担持物に担持されている貴金属コロイド粒
子又は該担持物により回収し貴金属コロイド粒子を解膠
させ容易に貴金属オルガノゾルを調製することができ、
携帯に便利でしかも長時間の保存に耐えることができる
ものである。
を全く使用しておらず、大量に製造してもこの貯蔵、輸
送面に対して安全で衛生的であると同時に、所定量の有
機溶媒に所定量のパックを投入し、ついで超音波等の機
械的な処理で担持物に担持されている貴金属コロイド粒
子又は該担持物により回収し貴金属コロイド粒子を解膠
させ容易に貴金属オルガノゾルを調製することができ、
携帯に便利でしかも長時間の保存に耐えることができる
ものである。
更に、貴金属オルガノゾル調製用パックを用いて調製
される貴金属オルガノゾルを使用して各種物質を染色ま
たは着色した場合美麗な色彩を容易に付与できる。
される貴金属オルガノゾルを使用して各種物質を染色ま
たは着色した場合美麗な色彩を容易に付与できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−121640(JP,A) 特開 平2−48035(JP,A) 特開 平2−48036(JP,A) 特開 平2−229544(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】金又は銀コロイド粒子を担持させた担持物
を通液性パック材に封入してなる貴金属オルガノゾル調
製用パック。 - 【請求項2】金又は銀コロイド粒子を通液性パック材に
封入してなる貴金属オルガノゾル調製用パック。 - 【請求項3】金又は銀塩水溶液を還元処理して得られた
金又は銀ヒドロゾル中に電解質を添加して金又は銀コロ
イドを凝集沈澱させ、次いで材を用いて別し、水洗
することにより該材に金又は銀コロイド粒子を担持さ
せ、続いて該担持物を乾燥した後、通液性パック材に封
入することを特徴とする貴金属オルガノゾル調製用パッ
クの製造法。 - 【請求項4】金又は銀塩水溶液を還元処理して得られた
金又は銀ヒドロゾル中に電解質を添加して金又は銀コロ
イドを凝集沈澱させ、次いで材を用いて別し、水洗
することにより該材に金又は銀コロイド粒子を担持さ
せ、続いて該担持物を乾燥した後、当該担持物より回収
した金又は銀コロイド粒子を通液性パック材に封入する
ことを特徴とする貴金属オルガノゾル調製用パックの製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31727688A JP2652055B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 貴金属オルガノゾル調製用パック及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31727688A JP2652055B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 貴金属オルガノゾル調製用パック及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02160875A JPH02160875A (ja) | 1990-06-20 |
JP2652055B2 true JP2652055B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=18086424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31727688A Expired - Fee Related JP2652055B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | 貴金属オルガノゾル調製用パック及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652055B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1118683B1 (en) * | 2000-01-20 | 2004-10-20 | MEMBRAFLOW GMBH & CO. KG Filtersysteme | Membrane filter process and apparatus for the purification and/or treatment of suspensions of precious metal compounds |
-
1988
- 1988-12-14 JP JP31727688A patent/JP2652055B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02160875A (ja) | 1990-06-20 |
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