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JP2641575B2 - グルコース無侵襲計測装置 - Google Patents

グルコース無侵襲計測装置

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JP2641575B2
JP2641575B2 JP1313620A JP31362089A JP2641575B2 JP 2641575 B2 JP2641575 B2 JP 2641575B2 JP 1313620 A JP1313620 A JP 1313620A JP 31362089 A JP31362089 A JP 31362089A JP 2641575 B2 JP2641575 B2 JP 2641575B2
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JP
Japan
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glucose
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blood
light
absorption
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JP1313620A
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JPH03173535A (ja
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基弘 滝内
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、グルコース(血糖値)の無侵襲的測定方法
に関する。
従来の技術 人間の血液は次の表に示すような成分からなる。
血糖は血しょうおよび有形成分(赤血球,白血球,血
小板等)の水分中に一様に分布している。血液中の遊離
糖としてはグルコースの比率が極めて高くグルコースに
焦点を合わせて分析すれば他の糖はほとんど検出されな
い。グルコース(血糖値)の正常値は75〜110mg/d1とさ
れており、糖尿病の検査法の一つである負荷試験ではぶ
どう糖を経口投与し血液中のグルコース濃度の時間変動
を測定している。第8図に負荷試験の際の血液中のグル
コース濃度の時間変動の例を示す。aは正常者、bは耐
糖能障害者、cは耐尿病患者の場合を示す。たゞしぶど
う糖75gr経口投与した場合である。
注射器等を用いて人体より血液を採取しその採血試料
を分析してグルコース(血糖値)を求める破壊的または
侵襲的グルコース測定法は公知で分析には従来より酵素
電極法,比色法等種々の方法が実用化され多数の特許出
願も公開されている。一方非破壊的ないしは無侵襲的方
法としては皮膚を通して体表面に拡散して来るグルコー
スの濃度を皮膚表面に押しつけたセンサで測定する経皮
的方法や生体組織中をレーザ光を透過させて特定波長で
の吸光度を測定することによってグルコース濃度を求め
る方法が提案されている。
発明が解決しようとする課題 採血試料を分析してグルコース濃度を求める侵襲的ま
たは破壊的な方法は患者に苦痛を与えるため論外であ
る。無侵襲的な測定法として、例えば特開昭61−25541
号公報「経皮グルコースセンサ」は皮膚加温機構を有す
るセンサを人体の皮膚表面に押し付けて体内から皮膚を
通して拡散して来るグルコースの濃度を測定する方法で
あるが、加温加圧することによって皮膚表面に跡形が長
く残ることがある上にこの方法では組織血管中を現在循
環しつつある血液を直接測定するわけではないので組織
中拡散のための時間遅れ、拡散中の変化等の問題を避け
ることができなかった。
また例えば米国特許4,169,676号公報(血液中の代謝
産物の測定方法)「Method for determining of metabo
lic products in the blood」では、炭酸ガスレーザ光
を用い内部多重全反射吸収スペクトル法(ATR)法によ
って皮膚表面部のグルコース濃度を求めている。この方
法ではレーザ光を用いるためにある程度、エネルギー強
度の強い光を用いることができるが、測定波長は10μm
近傍の水分を含んだ生体組織の吸収の非常に大なる赤外
領域にあって組織の限られた深さまで(約30μmまでと
いう報告もある)しかし測定できないという問題があっ
た。
さらにまた特開昭60−236631号公報「グルコースの測
光検出方法とその装置」では、生体組織中も比較的良く
透過する近赤外領域の光を利用しているが、この特許出
願が測定に用いている波長では濃度と吸光度との間の直
線性が悪く実用上問題があった。
課題を解決するための手段 本発明は上述の問題点を解決するため、生体組織中で
の吸収が大なる赤外領域を避け、生体組織中も比較的よ
く透過する近赤外線を利用して毛細血管の存在する深さ
まで測定光を透過させるとともに最適測定波長帯を選ぶ
ことによってグルコース濃度と吸光度との間に良好な直
線関係を得て実用的なグルコース無侵襲計測装置を可能
としたものである。
作用 周知のごとく簡単な光学素子を用いれば、集光したり
光路を任意の方向に向けることができる。これによって
測定したい部位に集中的に光を照射する。照射された光
は生体組織表面で一部は反射され、一部は組織中で吸収
される。残余が生体組織中を透過し再び組織外へ出てく
る。一般に水を含んだ生体組織では近赤外領域における
光の透過率は他の領域に比べてかなり大きく実測によれ
ば約2mm厚みの組織で10-5から10-3にも達する。一方こ
の領域においてよく用いられるPbS赤外線検出素子の感
度は80V/W・cm-2程度のものは現在市販されており、容
易に入手可能である。また10-6V程度の電圧も測定容易
である。したがって生体組織に何等の損傷を与えない程
度のエネルギー量照射で生体組織の透過光測定は容易に
可能である。
水分を含んだ生体組織の分光吸収スペクトルを測定す
ると、1.4〜1.5および1.9〜2μm付近に水による吸収
のピークが見られると同時に他の波長でも組織中に含ま
れている物質の種類と濃度に関係した吸収のパターンが
観測される。実験の結果、水溶液のグルコースによる吸
収波長帯としては、1600〜1750nmの波長帯を用い、グル
コースの吸収に関係のない基準波長帯としては1200〜13
00nmを用いるのが実用上望ましいことが判明した。
実 施 例 以下本発明の実施例について説明する。
実施例1 実施した計測系の概念的なブロック図を第3図に示
す。
ハロゲン電球よりなる光源1より発した光束は光学系
2を通りチョッパ3で規則的に断続された後、回折格子
型分光器4に入り、この分光器4の射出スリットの直後
に置かれた試料5を透過してPbS赤外線検出器よりなる
センサ6に入射する。チョッパ3に取り付けられたセン
サ7によりチョッパ回転数が検出され、得られた信号を
参照信号としてセンサ6の出力信号がロックインアンプ
8により増幅されてコンピュータ9により演算記録さ
れ、演算結果は必要に応じて試料の分光透過特性,吸光
度などの形で出力される。
成人男性の指爪の1.2μm〜2.4μmの近赤外領域での
分光吸収特性測定結果を第4図に示す。縦軸に透過率の
逆数の常用対数すなわち吸光度を、横軸に波長をとって
示してある。1.4〜1.5および1.9〜2μm帯での水によ
る吸収のピークが示されていると同時に爪中に含まれて
いる成分物質による多数の吸収ピークが見られる。
純水の分光吸収特性(試料透過距離0.5mm)を第5図
に、グルコース粉末試料(若干の水分を含む)の分光吸
収特性を第6図にそれぞれ示す。
希釈法により各種濃度のグルコース水溶液を調製し、
これらと水との分光吸光度差を測定した結果を第7図に
示す。1200〜1300nmの波長領域では吸光度差はグルコー
スの濃度が変化してもほとんど変化せず、1600〜1750nm
の波長領域ではグルコース濃度とともに吸光度差が変化
していく様子が明確に認められる。1600〜1750nmを測定
波長領域とし、1200〜1300nmを基準波長領域として吸光
度差より演算処理した数値と水溶液のグルコース濃度と
の関係を第1図において実線で示す。図の縦軸における
PGはグルコース水溶液の1600〜1750nm範囲における分光
透過率の平均値を表わし、PGRは同じくグルコース水溶
液の基準波長1200〜1300nmの場合を示す。またPWは純水
の1600〜1750nm範囲における分光透過率の平均値を表わ
し、PWRは同じく純水の基準波長1200〜1300nmの場合を
示す。このような演算処理を行った数値はグルコース濃
度に対して直線性を示すことがわかる。この際の演算処
理の方法は公知であり、基本原理としてLambert−Beer
の法則を用いている。なお、同図中点線で示した曲線は
測定波長領域を1575±15nmとした場合である。
なお、補正値(0.01)とは光学測定系に対する実験装
置固有の補正定数である。
実施例2 他の実施例について第2図を用いて詳細に説明する。
第2図において、光源21より射出し、一部は直接に指
23の爪と反対側(指腹部側)を照射し、他の一部は指組
織中を透過して指爪付近で焦点を結ぶように調整された
凹面反射鏡22によって反射された後、同じく指面を照射
し、指組織中を拡散しながら透過し指爪24に達し、これ
を透過して外部に出る。このように指組織中を透過した
光線の一部はレンズ25およびフィルタ27を通ってPbSセ
ンサ29に達し、増幅器31を経て演算装置33に信号が送ら
れる。他の一部は同様にレンズ26およびフィルタ28を通
ってPbSセンサ30に達し、増幅器32を経て演算装置33に
信号が送られる。フィルタ27および28はそれぞれ前述の
グルコース吸収波長領域,基準波長領域に対応する波長
帯の近赤外線を透過する特性を有するものである。これ
によって指先端部の毛細血管中の血液に含まれているグ
ルコース濃度(血糖値)が無侵襲的に測定される。
発明の効果 以上の説明から明らかなように本発明は、1600〜1750
nmの帯域と1200〜1300nmの帯域の近赤外光を利用するこ
とによって、生体組織を透過させることができ、かつ生
体中に含まれているグルコースによる分光吸収特性がグ
ルコース濃度と一定の関係にあるため、生体を破壊する
ことなく無侵襲で生体内のグルコース濃度を測定するこ
とができるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は吸光度よりの演算値とグルコース濃度との関係
を示す図、第2図は本発明によるグルコース無侵襲計測
装置の一実施例の概略構成図、第3図は本発明の一実施
例における計測系の概念的なブロック図、第4図は成人
爪の近赤外線領域における分光吸収特性の測定結果の一
例を示す図、第5図は実施例において使用した純水の分
光吸収特性を示す図、第6図は同じく近赤外領域でのグ
ルコースの分光吸収特性を示す図、第7図は種々の濃度
のグルコース水溶液と水との分光吸光度差を示す図、第
8図はぶどう糖経口投与時の血液中のグルコース濃度の
時間経過を示す特性図である。 21……光源、23……指。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体組織中のグルコースに特有な吸収波長
    帯域1600〜1750nmの光線とグルコースの吸収によらない
    基準波長帯域1200〜1300nmの光線を発生させる手段と、
    前記吸収波長帯域の光線および前記基準波長帯域の光線
    を生体に照射させる手段と、前記生体を介した前記吸収
    波長帯域の光線エネルギーと前記基準波長帯域の光線エ
    ネルギーをそれぞれ電気信号に変換する第1第2の光電
    変換手段と、前記第1第2の光電変換手段の出力の平均
    値をもとに前記生体を介した前記吸収波長帯域の光線エ
    ネルギーと前記基準波長帯域の光線エネルギーの差違を
    演算処理する手段を具備し、前記演算手段の出力からグ
    ルコース濃度を求めることを特徴とするグルコース無侵
    襲計測装置。
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