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JP2526637B2 - p−体を高含量とするジアルキルベンゼンの製造法 - Google Patents

p−体を高含量とするジアルキルベンゼンの製造法

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JP2526637B2
JP2526637B2 JP63162113A JP16211388A JP2526637B2 JP 2526637 B2 JP2526637 B2 JP 2526637B2 JP 63162113 A JP63162113 A JP 63162113A JP 16211388 A JP16211388 A JP 16211388A JP 2526637 B2 JP2526637 B2 JP 2526637B2
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reaction
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reaction step
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明 竹下
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進 塚田
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住友化学工業株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C15/00Cyclic hydrocarbons containing only six-membered aromatic rings as cyclic parts
    • C07C15/02Monocyclic hydrocarbons

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はパラジアルキルベンゼン(以下p−ジアルキ
ルベンゼンという)の製造方法の改良に関する。
p−ジアルキルベンゼン、例えばパライソプロピルト
ルエン(以下p−シメンという)は、例えばパラクレゾ
ールの原料として重要な化合物であり、また、パラジイ
ソプロピルベンゼンは、ハイドロキノンの原料として重
要な化合物である。
<従来の技術及びその問題点> イソプロピルトルエン(以下シメンという)、ジイソ
プロピルベンゼンなどのジアルキルベンゼンには、o−
体、m−体及びp−体の3種の異性体が存在する。これ
らジアルキルベンゼンは、例えばシメンは、通常塩化ア
ルミニウムなどを触媒としてトルエンをプロピレンでア
ルキル化して合成されるが、このようにして得られるシ
メンは前記した3種の異性体を含み、各異性体の比率
は、平衡組成に近い。
即ち、塩化アルミニウムはアルキル化触媒として強力
な活性を保有する故に工業的にも有用な触媒として使用
されている。
しかし塩化アルミニウムはアルキル化触媒としての作
用を示すとともに異性化触媒としての作用を示すことが
知られている。
従って、アルキル化に伴う異性化反応のために、生成
物中は、m−シメンが大量に存在するという結果に終
り、m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は約65
〜70%となる(有機合成化学第38巻第7号 p.714(198
0))。
更に、上記反応においては、通常アルキル化の進行し
たジイソプロピルトルエン、トリイソプロピルベンゼン
などのポリアルキルベンゼン(以下ポリアルキルベンゼ
ンという)が多量に副生する。
<発明が解決しようとする課題> このような混合シメンを原料として製造されるクレゾ
ールは、その異性体の比率がシメンの平衡組成に依存す
ることになる。クレゾールの各異性体に対する需要はシ
メンの平衡組成で決定されるクレゾール各異性体の生産
比率とは必ずしも一致しないので需要に合わせて製造で
きることが望ましい。ある特定のシメン異性体のみを高
含量に製造できれば、シメンの平衡組成で決定されてい
るクレゾール各異性体の生産比率を変更できることにな
り、この意味からも工業的意義は大きいといえる。
パラクレゾールは、酸化防止剤あるいは医農薬原料と
して、その重要性はますます高まってきており、シメン
異性体の平衡組成より過剰に存在する製造方法の確立が
望まれている。
平衡組成のシメンから得られるクレゾール中のメタク
レゾール/(パラクレゾール+メタクレゾール)比は約
65〜70%であるが、メタクレゾールとパラクレゾールの
沸点差が非常に小さい為にそのままでは蒸留分離は難か
しく、例えばブチル化→蒸留分離→脱ブチル化という複
雑な方法によらなければならず、分離に要する費用が高
くなるだけでなく、このように分離したメタクレゾール
は、パラクレゾールの必要量を確保しようとすれば、過
剰となって最適な生産量を決定する上で大きな障害とな
っている。
一方、混合シメンの段階で異性体が安価な方法で分離
できれば、必要としないm−シメン異性体はポリイソプ
ロピルトルエンと共に反応系にリサイクルされ、異性化
後有効なp−シメンを高含量となったシメンが結果とし
て得られる事になり極めて好都合である。
シメンの酸化とそれに引き続き行なわれる分解反応
(いわゆるHPO法)においては、o−シメンから得られ
るオルトクレゾールは収率が低く、又生成する副生物の
ために他の異性体の酸化、分解収率に悪影響を与える。
従って、パラクレゾールを高効率で得るためにはシメ
ン中のp−シメン含量を高くするだけでなく、o−シメ
ン含量を実質的に悪影響を与えない範囲まで低下させね
ばならない。
上記課題を解決する方策として、塩化アルミニウムを
必須成分とするフリーデルクラフツ触媒の存在下にトル
エンとプロピレンとを反応せしめるアルキル化反応工程
で生成したシメン、ポリイソプロピルトルエン及び未反
応トルエン等を主成分とする反応生成物を、蒸留工程か
ら循環されるポリイソプロピルトルエンと共に塩化アル
ミニウムを必須成分とするフリーデルクラフツ触媒の存
在下にトランスアルキル化反応工程を行い、引き続きト
ランスアルキル化反応工程生成物を蒸留により、シメン
留分とその他留分とに分留し、シメンを製品として取得
し、一方製品として取得しないその他の留分、例えばト
ルエン留分はアルキル化反応工程及び/又はトランスア
ルキル化反応工程へ、ポリイソプロピルトルエンはトラ
ンスアルキル化反応工程へ循環する方法が考えられる。
しかしながら、この様な方法で得られるシメンの異性
体比率は、平衡組成に近く、p−シメンを高含量で得よ
うとする本発明の目的は程遠いものであることが判明し
た。すなわち、たとえ、m−シメンを高含量とするシメ
ンを蒸留により分離し、p−シメンを高含量とする製品
シメンを得ようとしても、平衡組成に近いシメンを蒸留
することは、蒸留の負荷が大きく、かつm−シメンを高
含量とするシメンを大量に留去しなければならない為エ
ネルギー的にも、又、生産効率的にも極めて不利とな
る。
従ってポリイソプロピルトルエン及び/又はm−シメ
ンを高含量とするシメンを、反応系にリサイクルし、な
おかつ、反応系より得られるシメンのp−シメン比率
が、平衡組成より過剰にすることができれば、極めて好
都合である。
<課題を解決するための手段> 本発明者らは、このような事情に鑑み鋭意検討を重ね
た結果、トランスアルキル化反応工程、アルキル化反応
工程、異性化反応工程及び蒸留工程をたくみに組合わせ
ることによって、p−シメンを高含量とするシメンの製
造方法を見い出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明は、 (I)フリーデルクラフツ触媒の存在下、アルキル化さ
れていてもよいベンゼンと下記蒸留工程(IV)から循環
されるポリアルキルベンゼン及び/又はm−体を高含量
とするジアルキルベンゼン異性体混合物、及び未反応の
アルキル化されていてもよいベンゼンの一部又は全部と
を反応せしめるトランスアルキル化反応工程 (II)上記トランスアルキル化反応工程(I)の生成物
を、必要により下記蒸留工程(IV)から循環される未反
応のアルキル化されていてもよいベンゼンの一部とを、
触媒の存在下、アルキル化剤と反応させてジアルキルベ
ンゼン異性体混合物を製造するアルキル化反応工程 (III)上記アルキル化反応工程(II)の生成物を、ア
ルキル化剤の実質的な非存在下に、フリーデルクラフツ
触媒の存在下、異性化反応せしめる異性化反応工程 (IV)上記異性化反応工程(III)の生成物を、前記ト
ランスアルキル化反応工程(I)に循環されるべきポリ
アルキルベンゼン、m−体を高含量とするジアルキルベ
ンゼン異性体混合物及び未反応のアルキル化されていて
もよいベンゼンを、p−体を高含量とするジアルキルベ
ンゼン異性体混合物から分離する蒸留工程 の各工程からなることを特徴とするp−体を高含量とす
るジアルキルベンゼンの製造法である。
本発明にいうアルキル化されていてもよいベンゼンと
しては、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプ
ロピルベンゼン(クメン)等を例示することができる。
本発明にいうジアルキルベンゼン異性体混合物として
は、シメン、ジイソプロピルベンゼン、キシレン或いは
エチルトルエン、ジエチルベンゼン等の異性体混合物が
挙げられる。
本発明にいう蒸留工程(IV)から循環されるポリアル
キルベンゼンとは、ジイソプロピルトルエン、トリイソ
プロピルベンゼン等をいう。
本発明に用いるアルキル化剤としては、エチレン、ブ
ロピレン、ブチレン等の低級オレフィン類、エタノー
ル、イソプロパノール等の低級アルコール類又はメチル
クロライド、エチルクロライド、イソプロピルクロライ
ド、イソプロピルブロマイド等のハロゲン化低級アルキ
ル類が挙げられるが、中でもプロピレンが好ましく用い
られる。
以下、本発明の方法の好ましい実施の態様を、ジアル
キルベンゼンとしてシメンを例に、第1図に基づいて更
に詳しく説明する。
第1図は本発明の反応工程の主要部のフローシート図
である。
図中、(I)はトランスアルキル化反応工程、(II)
はアルキル化反応工程、(III)は異性化反応工程、(I
V)は蒸留・分離工程を表わす。
また、図中の数字は次の意味を有する。
1 アルキル化されていてもよいベンゼン(具体例;ト
ルエン) 2 触媒 3 アルキル化剤(具体例;プロピレン) 4 p−体を高含量とするジアルキルベンゼン (具体例;p−シメンを高含量とするシメン) 5 m−体を高含量とするジアルキルベンゼン (具体例;m−シメンを高含量とするシメン) 6 ポリアルキルベンゼン(具体例;ポリイソプロピル
トルエン) 7 未反応のアルキル化されていてもよいベンゼン(具
体例;未反応トルエン) まず、トランスアルキル化反応工程(I)では、原料
のトルエン(図では1と表示)と触媒(図では2−Iと
表示)及び蒸留工程(IV)から分離された主としてm−
シメンを高含量とするシメン(図では5と表示)、ポリ
イソプロピルトルエン(図では6と表示)及び未反応ト
ルエン(図では7と表示)の一部又は全部とによってト
ランスアルキル化反応が行われる。
次にアルキル化反応工程(II)では、上記トランスア
ルキル化反応工程の生成物を、必要により蒸留工程(I
V)から分離された未反応トルエン7の一部と共に、触
媒の存在下、プロピレン(図では3と表示)と反応させ
る。
次に異性化反応工程(III)では、プロピレンの実質
的な非存在下、フリーデルクラフツ触媒の存在下に、上
記アルキル化反応生成物を異性化反応せしめる。
次に、蒸留工程(IV)では、m−シメンを高含量とす
るシメン(図では5と表示)、ポリイソプロピルトルエ
ン6及び未反応トルエン7をp−シメンを高含量とする
シメン(図では4と表示)から分離する。この分離され
たm−シメンを高含量とするシメン5、ポリイソプロピ
ルトルエン6及び未反応トルエン7は最初のトランスア
ルキル化工程(I)に循環され、一方、目的とするp−
シメンを高含量とするシメン4は分取される。
本発明は以上の(I)〜(IV)の各工程を経ることを
必須とするが、更に必要によっては、本発明の趣旨に適
合する範囲で、例えば各工程を二段階で行ったり、他の
追加・補充的工程を組み入れることはさしつかえない。
以下、本発明の各工程について、更に詳しく説明す
る。
本発明の各工程のうち、(I)〜(III)の工程は触
媒の存在下に行われるが、この中で、トランスアルキル
化反応工程(I)及び異性化反応工程(III)の各工程
はフリーデルクラフツ触媒の存在下でおこなわれること
を必須とする。
又、(I)〜(III)の各工程の反応槽の数は、特に
制限されるものでなく目的の組成に到達するのに必要な
滞留時間を保持させるために、随時必要な槽を連続して
使用することができる。経済生あるいは運転管理上の制
約からこれら各工程での反応槽数は1〜5槽の間で選ば
れるのが好ましい。
ここで用いられるフリーデルクラフト触媒としては、
塩化アルミニウムを必須成分とするものが、特に好まし
く用いられる。具体的には、例えば三塩化アルミニウム
1モル部に対して助触媒としての塩化水素約0.3ないし
約2モル部及びトルエン、シメンなどの芳香族炭化水素
から調製される触媒が好ましく用いられる。ここで、三
塩化アルミニウム、塩化水素及び芳香族炭化水素が接触
するとこれらが反応して複雑な構造を有する高比重の油
状の複合体をつくり該複合体は低比重の芳香族炭化水素
相とは別の相を形成する。そしてこの複合体は、アルキ
ル化反応、トランスアルキル化反応及び異性化反応のフ
リーデルクラフツ触媒として機能する。
従って、トランスアルキル化反応工程(I)及び異性
化反応工程(III)では、上記複合体相と芳香族炭化水
素相とが接触して、トランスアルキル化反応、アルキル
化反応及び異性化反応が進行することになる。
本発明のアルキル化反応工程(II)で使用される触媒
は、フリーデルクラフツ触媒に限定されないが、勿論前
記複合体相とする塩化アルミニウム触媒も好ましく使用
される。
その他に、フリーデルクラフツ触媒として、G.A.OLAH
「フリーデルクラフツおよび関連反応」第1巻第191〜1
97頁(1963)に記載された論文に挙げられているような
触媒を使用することができる。
本発明の方法に使用しうるフリーデルクラフツ触媒
は、特に周期律表第3a、4a、5a、1b、2b、4b、5b、6b、
7bおよび8族の元素のハロゲン化物であり、これらは操
作条件下で液体もしくは固体であって、たとえばアルミ
ニウム、錫、燐、アンチモン、砒素、ビスマス、チタ
ン、タンタル、ニオブ、ジルコニウム、バナジウム、タ
ングステン、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、銀およびカドミウムの塩化物、臭化物、フッ
化物および沃化物である。
これらハロゲン化物の特定例としては、塩化アルミニ
ウム、臭化アルミニウム、塩化第二錫および第一錫、臭
化第二錫および第一錫、三塩化ビスマス、四塩化チタ
ン、4塩化ジルコニウム、五フッ化アンチモン、六塩化
タングステン、塩化モリブデン、塩化第二鉄、塩化第一
鉄、臭化第二鉄、臭化第一鉄、塩化第一銅、塩化第二
銅、塩化銀および塩化亜鉛を挙げることができる。
これらフリーデルクラフツ触媒として好ましくは、塩
化アルミニウム、塩化第二鉄、四塩化ジルコニウムおよ
び四塩化チタンが挙げられる。より好ましくは塩化アル
ミニウムであり、トルエンとの複合体として使用すると
更に好都合である。
これら触媒は、単独で使用されるだけでなく他触媒と
組み合わせて使用することもできる。即ち、塩化アルミ
ニウムと塩化第二鉄、塩化第一銅あるいは塩化銀等がそ
の組み合わせ例として挙げることができる。
更に塩化アルミニウムと金属塩化物の組み合わせも挙
げることができる。即ち、塩化アルミニウムと塩化ナト
リウムあるいは塩化リチウム、あるいは塩化カルシウム
等を挙げることができる。
更に、塩化アルミニウムとある種の有機化合物との錯
体も例示することができる。具体的には、塩化アルミニ
ウムと四塩化炭素、クロロホルム、エーテル類、リン化
合物、酸素化合物およびニトロメタン等の錯体も使用す
ることができる。
さらに或る種のルイス酸と水素酸との錯体も使用する
ことができる。即ち、たとえば錯体SbF5・HFあるいはBF
3・HF等を挙げることができる。
本発明の工程において、重要なことは、アルキル化剤
と反応せしめるアルキル化反応工程(II)において、生
成するジアルキルベンゼン中のo−異性体比率を約10%
以上、好ましくは約20%以上とし、かつ、m−異性体/
(p−異性体+m−異性体)比を約65%以下、好ましく
は約50%以下とすることである。そしてこのアルキル化
反応生成物を、アルキル化剤の実質的な非存在下に、好
ましくは約30〜100℃の反応温度で塩化アルミニウムを
必須成分とするフリーデルクラフツ触媒によりo−異性
体比率を約10%以下、好ましくは約8%以下となるまで
異性化反応せしめる事である。このことがp−体を高含
量とするジアルキルベンゼンを製造するための好結果に
つながるのである。
以下、本発明を更に詳述することにより本発明の目
的、利点等がより理解されるであろう。
トランスアルキル化反応工程(I)では、該工程
(I)に供給されるベンゼン核に対して0.1〜10モル
%、好ましくは0.1〜5モル%、より好ましくは0.2〜1
モル%の前記触媒が存在するようにし、異性化反応工程
(III)では該工程(III)に供給されるベンゼン核に対
して0.05〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%、より
好ましくは0.5〜2モル%の前記触媒が存在するように
する。
アルキル化反応工程(II)で使用する触媒の量は、該
工程(II)に供給されるベンゼン核に対して0.01〜10モ
ル%、好ましくは0.1〜5モル%、より好ましくは0.1〜
1モル%である。ここで、前工程のトランスアルキル化
反応工程(I)により持ち込まれる触媒量で充分のとき
は、新たに供給することを省くことができる。
塩化アルミニウムと組み合わせて使用される金属化合
物あるいは有機化合物の量は塩化アルミニウムに対して
0.5〜10モル比となる様な量である。好ましくは0.5〜5
モル比、より好ましくは1.0〜3モル比である。
本発明のトランスアルキル化反応工程(I)、アルキ
ル化反応工程(II)および異性化反応工程(III)は回
分式、半連続式、又は連続式反応として行われる。
又、トランスアルキル化工程(I)、アルキル化工程
(II)、異性化工程(III)は、必要な反応時間に準じ
て適当な反応槽数で行われる。
使用される触媒は、各工程毎に分離あるいは除去する
ことも可能であるが、分離あるいは除去せずに、異性化
反応工程(III)の生成物より分離あるいは除去するこ
とによって蒸留工程へ供することも可能である。
前記工程(I)〜工程(III)の工業的実施態様とし
て下記の方式を例示することができる。
工程(I)の反応混合物から高比重触媒相を分離し、
分離された触媒相を工程(I)に循環するか、あるいは
工程(III)に供給する。あるいは一部あるいは全量を
工程(II)に供給する。
工程(II)においては、新たに触媒を添加するか、塩
化アルミニウムを使用する場合は、工程(I)から供給
される触媒相を含んだ反応混合物に例えば四塩化炭素を
添加して充分な錯体形成を終えた後、プロピレンと反応
せしめ反応混合物より錯体相を分離した後、あるいは分
離することなく工程(III)に供給する。工程(III)に
おいては、工程(I)から分離された触媒相あるいは/
およびあらたな触媒の供給を受け、異性化反応を実施せ
しめる。
又、分離された触媒相は、工程(III)において再使
用することができ、その際触媒相は、そのままあるい
は、実質的に水分を含有しない塩化水素ガス等を吹き込
むことによって活性を高めた後使用することもある。
又、工程(III)において反応系内に実質的に水分を
含有しない塩化水素ガスを吹き込むことによって、触媒
活性を高め、反応を円滑に進めことができる。
本発明のトランスアルキル化化反応工程(I)は、原
料トルエンと、蒸留工程(IV)から循環されるポリイソ
プロピルトルエン及び/又はm−シメンを高含量とする
シメン等とが反応して、熱力学的に平衡な組成となる工
程であり、その組成としてはポリイソプロピルトルエン
2〜8%、シメン20〜50%、トルエン70%〜40%であ
り、シメン中のo−シメン比率は3〜5%、m−シメン
/(p−シメン+m−シメン)比は約70%である。充分
平衡に達しない時点で停止すれば、m−シメン/(p−
シメン+m−シメン)比は、70%以上となり、本発明の
主旨から言えば不利な組成となる。
本工程(I)の反応温度は約30〜120℃、好ましく
は、約60〜120℃である。
次に、アルキル化反応工程(II)の意義については前
述したが、その反応温度は約0〜120℃、好ましくは約3
0〜100℃である。
使用されるプロピレンの量は、プロピレン/トルエン
のモル比が0.1〜10.0、好ましくは0.5〜2.0モル比、よ
り好ましくは0.6〜1.0モル比として実施することが、本
発明の目的を達する上で好ましい要件の一つとなる。
反応時間は、他の条件、即ち反応温度、プロピレン使
用量、使用触媒及びその量によって異なるが、目的の組
成に到達するのに約0.5〜10時間で充分である。
このアルキル化反応工程(II)における目標の組成
は、生成するシメン中のo−シメン比率が約10%以上、
好ましくは約20%以上、より好ましくは約30%以上と
し、かつ、m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比
を約65%以下、好ましくは約50%以下、より好ましくは
約40%以下とすることである。
このような組成とするべく、上記各反応条件の組み合
わせを最適化する必要がある。
アルキル化反応工程(II)の反応生成物は引き続き異
性化反応工程(III)へ供給されるが、該反応生成物か
ら触媒を分離することによってあるいは分離することな
く全量を異性化反応工程(III)へ供給しても良い。
本異性化反応工程(III)においては、前工程(II)
において高含量に含まれるo−シメン比率を約10%以
下、より好ましくは約8%以下となるまで異性化反応せ
しめる事が本プロセスの工業的意味として重要である。
この時、m−シメンの比率を高める事なく実質的にp
−シメンが平衡組成よりも過剰にする必要がある。
反応温度は約30〜100℃、好ましくは約40〜80℃であ
る。
反応時間は、他の条件、即ち反応温度、触媒使用量等
によって異なるが、目的の組成に到達するのに約0.1〜1
0時間で充分である。
ここで、o−シメン比率を約10%以下、より好ましく
は約8%以下とするのは、いわゆるHPO法クレゾール合
成において他の異性体の酸化、分解反応に実質的に悪影
響を与えない範囲の上限値を言っているのであるが、こ
の値を、無意味に下げる事は、本反応が熱力学的に平衡
組成に近づいていくためにm−シメンの比率を高める事
になり好ましくない。
従って、本異性化反応工程(III)における反応条件
の管理は本発明の目的を達する上で極めて重要である。
本異性化反応工程(III)からの反応生成物は触媒と
分離した後、あるいは分離することなく、アルカリによ
る洗浄、水洗等により完全に触媒を除去し、蒸留工程
(IV)に供給される。なお、上記分離された触媒は、循
環再使用も可能である。
該蒸留工程(IV)では、蒸留によりp−シメンを高含
量とするシメンを製品として取得する。
高沸成分であるアルキル化の進行したポリイソプロピ
ルトルエンは、前述したトランスアルキル化反応工程
(I)へ循環される。又、低沸成分である未反応トルエ
ン留分はトランスアルキル化反応工程(I)、及び必要
によりアルキル化反応工程(II)へ循環される。
更に蒸留その他種々の手段によりm−シメンを高含量
とするシメンを分取し、トランスアルキル化反応工程
(I)へ循環される。あるいは循環せずm−シメンを高
含量とするシメンを製品として取得することも可能であ
る。
以上述べた本発明の方法によって、p−シメンを高含
量とするシメンを製品として取得することができる。
ここで、蒸留により得られるm−シメンを高含量とす
るシメン中のm−シメン/(p−シメン+m−シメン)
比は、蒸留条件によって自由に調整可能であるが、その
比は、約50〜90%、好ましくは約65〜90%、より好まし
くは約70〜85%である。
以上の(I)〜(IV)の工程は連続的に実施すること
が推奨される。
<発明の効果> 本発明の効果をジアルキルベンゼンとして、シメンを
用いる場合について説明すると、かくして、従来m−シ
メン/(p−シメン+m−シメン)比が約70%というm
−シメンが大量にできる平衡組成のものしか得られなか
ったのに対して、本発明で明らかとなった様にm−シメ
ン/(p−シメン+m−シメン)比が約40〜60%という
驚くべき比率を達成し得た。あるいは工程(IV)におい
て分離されるm−シメンを高含量とするシメンを工程
(I)に循環せずに製品として取得するならば実にm−
シメン/(p−シメン+m−シメン)比が約40〜90%と
いう比率を自由に調整可能となった。
年間数万トン規模のクレゾール生産に対して従来固定
的であったメタクレゾールとパラクレゾールの生産比率
が、本発明の方法により各クレゾールの需要増に対して
柔軟に対応できる事が可能になった事は、極めて重要で
ある。
<実施例> 以下、本発明方法を実施例によって説明するが、本発
明は以下の実施例によって何ら限定されるものではな
い。
なお以下の実施例においてパーセント(%)は特別に
ことわらない限り重量%を示す。
実施例1 蒸留工程から循環されるトルエン515部/Hr、ポリアル
キルベンゼン(ジイソプロピルトルエン)275部/Hr及び
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比率85%のシ
メン193部/Hr、さらに新しいトルエン327部/Hrとをトラ
ンスアルキル化反応槽へ供給した。触媒として液状塩化
アルミニウム(組成;塩化アルミニウム26%、トルエン
70%、塩酸4%)40部/Hrを供給した。トランスアルキ
ル化反応槽の温度は105℃とした。滞留時間約2時間
後、反応生成物の組成は、トルエン60%、ポリアルキル
ベンゼン5%、シメン35%であった。シメン中のm−シ
メン/(p−シメン+m−シメン)比は69%であり、o
−シメン比率は3%であった。
上記トランスアルキル化反応槽の反応生成物は、アル
キル化反応槽へ供給され、同時にプロピレン149部/Hr吹
き込んだ。
アルキル化反応槽の反応温度は75℃とした。滞留時間
約2時間後の反応生成物組成は、トルエン32%、ポリア
ルキルベンゼン20%、シメン48%であった。シメン中の
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は48%であ
り、o−シメン比率は25%であった。
アルキル化反応槽の反応生成物が異性化反応槽へ供給
され、同時に触媒分離工程より循環される触媒と、新し
く液状塩化アルミニウム(組成;同上)30部/Hrを供給
した。異性化反応槽の反応温度は60℃とした。滞留時間
約1時間後の反応生成物組成はシメン含量50%であり、
シメン中のm−シメン/(p−シメン+m−シメン)比
は55%であり、o−シメン比率は7%であった。
異性化反応槽での反応生成物は、触媒分離器に供給さ
れ、比重の高い触媒相は異性化反応槽に循環され一部は
系外に排出された、油相部は、アルカリ洗浄及び水洗浄
により完全に触媒成分を除去し約1400部/Hrで蒸留工程
へ供給された。
蒸留工程では、まず、低沸成分である未反応トルエン
及び高沸成分であるポリアルキルベンゼンを分離し、も
っと高沸の成分は系外に排出した。
シメン留分は更に蒸留によりm−シメン比率の高い留
分を分離した後、p−シメンを高含量とするシメンを製
品として約600部/Hr取得した。
トルエン、ポリアルキルベンゼン及びm−シメン比率
の高いシメンは、トランスアルキル化槽へ循環され、製
品のシメンの組成は、純度99.9%以上、m−シメン/
(p−シメン+m−シメン)比率48%、o−シメン比率
8%であった。
実施例2 蒸留工程から循環されるトルエン515部/Hr、ポリアル
キルベンゼン(ジイソプロピルトルエン)275部/Hr及び
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比率85%のシ
メン193部/Hr、さらに新しいトルエン327部/Hrとをトラ
ンスアルキル化反応槽へ供給した。触媒として液状塩化
アルミニウム(組成;同上)40部/Hr供給した。トラン
スアルキル化反応槽の温度は105℃とした。滞留時間約
2時間後、反応生成物の組成は、トルエン60%、ポリア
ルキルベンゼン5%、シメン35%であった。シメン中の
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は69%であ
り、o−シメン比率は3%であった。
上記トランスアルキル化反応槽の反応生成物は、触媒
調整槽に供給され、同時に四塩化炭素15部/Hrを添加し
た。滞留時間30分後、アルキル化反応槽へ供給され、同
時にプロピレン149部/Hr吹き込んだ。
アルキル化反応槽の反応温度は75℃とした。滞留時間
約2時間後の反応生成物組成は、トルエン29%、ポリア
ルキルベンゼン28%、シメン43%であった。シメン中の
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は45%であ
り、o−シメン比率は29%であった。
アルキル化反応槽の反応生成物が異性化反応槽へ供給
され、同時に触媒分離工程より循環される触媒と、新し
く液状塩化アルミニウム(組成;同上)60部/Hr供給し
た。異性化反応槽の反応温度は60℃とした。滞留時間約
1時間後の反応生成物組成はシメン含量49%であり、シ
メン中のm−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は
53%であり、o−シメン比率は8%であった。
異性化反応槽での反応生成物は、触媒分離器に供給さ
れ、比重の高い触媒相は異性化反応槽に循環され一部は
系外に排出された。油相部は、アルカリ洗浄及び水洗浄
により完全に触媒成分を除去し約1400部/Hrで蒸留工程
へ供給された。
蒸留工程では、まず低沸成分である未反応トルエン及
び高沸成分であるポリアルキルベンゼンを分離し、もっ
と高沸の成分は系外に排出した。
シメン留分は更に蒸留によりm−シメン比率の高い留
分を分離した後、p−シメンを高含量とするシメンを製
品として約600部/Hr取得した。
トルエン、ポリアルキルベンゼン及びm−シメン比率
の高いシメンは、トランスアルキル化槽へ循環され、製
品シメンの組成は、純度99.9%以上、m−シメン/(p
−シメン+m−シメン)比率45%、o−シメン比率8%
であった。
実施例3 蒸留工程から循環されるトルエン515部/Hr、ポリアル
キルベンゼン(ジイソプロピルトルエン)275部/Hr及び
m−シメン/(P−シメン+m−シメン)比率90%のシ
メン193部/Hr、さらに新しいトルエン327部/Hrとをトラ
ンスアルキル化反応槽へ供給した。触媒として液状塩化
アルミニウム(組成;同上)40%/Hr供給した。トラン
スアルキル化反応槽の温度は100℃とした。滞留時間約
2時間後、反応生成物の組成は、トルエン60%、ポリア
ルキルベンゼン5%、シメン35%であった。シメン中の
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は69%であ
り、o−シメン比率は3%であった。
上記トランスアルキル化反応槽の反応生成物は、アル
キル化反応槽へ供給され、同時にプロピレン149部/Hr、
塩化ナトリウム7部/Hrを添加した。
アルキル化反応槽の反応温度は80℃とした。滞留時間
約2時間後の反応生成物組成は、トルエン42%、ポリア
ルキルベンゼン19%、シメン39%であった。シメン中の
m−シメン/(p−シメン+m−シメン)比は46%であ
り、o−シメン比率は25%であった。
アルキル化反応槽の反応生成物が異性化反応槽へ供給
され、新しく液状塩化アルミニウム(組成;同上)60部
/Hr供給した。異性化反応槽の反応温度は60℃とした。
滞留時間約1時間後の反応生成物組成はシメン含量47%
であり、シメン中のm−シメン/(p−シメン+m−シ
メン)比は56%であり、o−シメン比率は7%であっ
た。
異性化反応での反応生成物は、アルカリ洗浄及び水洗
浄により完全に触媒成分を除去し約1400部/Hrで蒸留工
程へ供給された。
蒸留工程では、まず低沸成分である未反応トルエン及
び高沸成分であるポリアルキルベンゼンを分離し、もっ
と高沸の成分は系外に排出した。
シメン留分は更に蒸留によりm−シメン比率の高い留
分を分離した後、p−シメンを高含量とするシメンを製
品として約600部/Hr取得した。
トルエン、ポリアルキルベンゼン及びm−シメン比率
の高いシメンは、トランスアルキル化槽へ循環され、製
品シメンの組成は、純度99.9%以上、m−シメン/(p
−シメン+m−シメン)比率40%、o−シメン比率9%
であった。
実施例4 蒸留工程から循環されるクメン665部/Hr、ポリアルキ
ルベンゼン(トリイソプロピルベンゼン)317部/Hr、及
びm−ジイソプロピルベンゼン226部/Hr、さらに新しい
クメン422部/Hrとをトランスアルキル化反応槽へ供給し
た。触媒として液状塩化アルミニウム(組成;塩化アル
ミニウム26%、クメン70%、塩酸4%)40部/Hr供給し
た。トランスアルキル化反応槽の温度は100℃とした。
滞留時間約2時間後、反応生成物の組成は、クメン61
%、ポリアルキルベンゼン8%、ジイソプロピルベンゼ
ン31%であった。ジイソプロピルベンゼン中のm−ジイ
ソプロピルベンゼン/(p−ジイソプロピルベンゼン+
m−ジイソプロピルベンゼン)比は72%であり、o−ジ
イソプロピルベンゼン比率は3%であった。
上記トランスアルキル化反応槽の反応生成物は、アル
キル化反応槽へ供給され、同時にプロピレン149部/Hrを
添加した。
アルキル化反応槽の反応温度は90℃とした。滞留時間
約2時間後の反応生成物組成は、クメン38%、ポリアル
キルベンゼン22%、ジイソプロピルベンゼン40%であっ
た。ジイソプロピルベンゼン中のm−ジイソプロピルベ
ンゼン/(p−ジイソプロピルベンゼン+m−ジイソプ
ロピルベンゼン)比は41%であり、o−ジイソプロピル
ベンゼン比率は20%であった。
アルキル化反応槽の反応生成物は異性化反応槽へ供給
され、新しく液状塩化アルミニウム(組成;同上)60部
/Hr供給した。異性化反応槽の反応温度は60℃とした。
滞留時間約1時間後の反応生成物組成は、ジイソプロピ
ルベンゼン含量52%であり、ジイソプロピルベンゼン中
のm−ジイソプロピルベンゼン/(p−ジイソプロピル
ベンゼン+m−ジイソプロピルベンゼン)比は57%であ
り、o−ジイソプロピルベンゼン比率は3%であった。
異性化反応での反応生成物は、アルカリ洗浄及び水洗
浄により完全に触媒成分を除去し約1780部/Hrで蒸留工
程へ供給された。
蒸留工程では、まず低沸成分である未反応クメン及び
高沸成分であるポリアルキルベンゼンを分離し、もっと
高沸の成分は系外に排出した。
ジイソプロピルベンゼン留分は更に蒸留によりm−ジ
イソプロピルベンゼン比率の高い留分を分離した後、p
−ジイソプロピルベンゼンを高含量とするジイソプロピ
ルベンゼンを製品として約550部/Hr取得した。
クメン、ポリアルキルベンゼン及びm−ジイソプロピ
ルベンゼン比率の高いジイソプロピルベンゼンは、トラ
ンスアルキル化槽へ循環され、製品ジイソプロピルベン
ゼンの組成は、純度99.9%以上、m−ジイソプロピルベ
ンゼン/(p−ジイソプロピルベンゼン+m−ジイソプ
ロピルベンゼン)比率23%、o−ジイソプロピルベンゼ
ン比率は5%であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の反応工程の主要部のフローシート図
である。 図中、記号、数字は次の意味を表わす。 (I)……トランスアルキル化反応工程、 (II)……アルキル化反応工程、 (III)……異性化反応工程、 (IV)……蒸留・分離工程、 1……アルキル化されていてもよいベンゼン(具体例;
トルエン) 2……触媒 3……アルキル化剤(具体例;プロピレン) 4……p−体を高含量とするジアルキルベンゼン (具体例;p−シメンを高含量とするシメン) 5……m−体を高含量とするジアルキルベンゼン (具体例;m−シメンを高含量とするシメン) 6……ポリアルキルベンゼン(具体例;ポリイソプロピ
ルトルエン) 7……未反応のアルキル化されていてもよいベンゼン
(具体例;未反応トルエン)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 塚田 進 大分県大分市大字鶴崎2200番地 住友化 学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭49−54336(JP,A) 特開 昭50−41823(JP,A) 特開 平2−85220(JP,A) 特公 昭31−9124(JP,B1) 特公 昭31−3422(JP,B1)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(I)フリーデルクラフツ触媒の存在下、
    アルキル化されていてもよいベンゼンと下記蒸留工程
    (IV)から循環されるポリアルキルベンゼン及び/又は
    m−体を高含量とするジアルキルベンゼン異性体混合
    物、及び未反応のアルキル化されていてもよいベンゼン
    の一部又は全部とを反応せしめるトランスアルキル化反
    応工程 (II)上記トランスアルキル化反応工程(I)の生成物
    を、必要により下記蒸留工程(IV)から循環される未反
    応のアルキル化されていてもよいベンゼンの一部とを、
    触媒の存在下、アルキル化剤と反応させてジアルキルベ
    ンゼン異性体混合物を製造するアルキル化反応工程 (III)上記アルキル化反応工程(II)の生成物を、ア
    ルキル化剤の実質的な非存在下に、フリーデルクラフツ
    触媒の存在下、異性化反応せしめる異性化反応工程 (IV)上記異性化反応工程(III)の生成物を、前記ト
    ランスアルキル化反応工程(I)に循環されるべきポリ
    アルキルベンゼン、m−体を高含量とするジアルキルベ
    ンゼン異性体混合物及び未反応のアルキル化されていて
    もよいベンゼンを、p−体を高含量とするジアルキルベ
    ンゼン異性体混合物から分離する蒸留工程 の各工程からなることを特徴とするp−体を高含量とす
    るジアルキルベンゼンの製造法。
  2. 【請求項2】アルキル化反応工程(II)において、生成
    するジアルキルベンゼン異性体混合物中におけるo−体
    比率を約10%以上とし、かつm−体/(p−体+m−
    体)比を約65%以下として反応を終えることを特徴とす
    る請求項(1)に記載の方法。
  3. 【請求項3】異性化反応工程(III)を、約30〜100℃の
    温度で行なう請求項(1)又は(2)に記載の方法。
  4. 【請求項4】異性化反応工程(III)において、生成す
    るジアルキルベンゼン異性体混合物中におけるo−体比
    率を約10%以下として反応を終えることを特徴とする請
    求項(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】トランスアルキル化反応工程(I)を、約
    30〜120℃の温度で行う請求項(1)〜(4)のいずれ
    かに記載の方法。
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