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JP2509784B2 - フェイジング・チャネルで送信する装置および方法 - Google Patents

フェイジング・チャネルで送信する装置および方法

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JP2509784B2
JP2509784B2 JP4326308A JP32630892A JP2509784B2 JP 2509784 B2 JP2509784 B2 JP 2509784B2 JP 4326308 A JP4326308 A JP 4326308A JP 32630892 A JP32630892 A JP 32630892A JP 2509784 B2 JP2509784 B2 JP 2509784B2
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    • H03M13/00Coding, decoding or code conversion, for error detection or error correction; Coding theory basic assumptions; Coding bounds; Error probability evaluation methods; Channel models; Simulation or testing of codes
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    • HELECTRICITY
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    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/18Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
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  • Signal Processing (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)
  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Transmission Systems Not Characterized By The Medium Used For Transmission (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェージング・チャネ
ルを介するデジタル形式の情報伝送に関する。
【0002】
【従来の技術】特にデジタル・セルラ移動無線の分野で
無線電気通信がますます盛んになったことから、そのよ
うなシステムの帯域幅の効率の改善に対する要求が生ま
れた。この目的のために、米国特許第5,029,185号(199
1,7,2、発明者:L.F.ウェイ(Wei))に開示され、
「移動無線のための符号化変調」と題したビルトイン・
タイム=ダイバーシティ方式のような効率的な符号化変
調方式が開発された。これらのシステムでは、約4乃至
8kbit/sec(kbps)の範囲で動作するいわゆる符号
励起線形予測(CELP)符号器などの低ビット速度音
声符号器の使用によって、帯域幅効率の増加も達成され
た。
【0003】低ビット速度の符号器における音声情報の
表現は、符号化された情報のある部分が、受信側におい
て理解できる音声に再生できるという点で他の部分より
相当な重要度を持つように行われる。例えば、CELP
符号器の場合、前記のいわゆる「重要な情報」は、a)
線形予測符号化(LPC)パラメータ、b)ピッチ、お
よびc)その音声が発せられたもの(発声)か発せられ
なかったもの(非発声)かを示す1つの情報ビットから
なる。このように、伝送方式はチャネル状態により必要
ならば仮に「比較的重要でない」情報を犠牲にしても
「重要な情報」を高度な信頼性をもって通信できること
が望ましい。ここでは、このような伝送方式を一般に
「不均一なエラー保護」を与える方式と称する。また、
ここで留意すべきことは、例えば2つの等級に限られる
のではなく、重要度の異なる所望の数の等級の情報があ
る得ることである。
【0004】不均一なエラー保護を与える伝送方式は、
実際には当分野において周知である。このような周知の
技術は、例えば、カール=エリック ダブリュ.サンド
バーグ(Carl-Erik W. Sundberg)、「音声信号のため
の最適荷重PCM(Optimum Weighted PCM for Speech
Signals)」、IEEE Transactions on Communications,V
ol.COM-26, No.6, June 1978, pp.872-881、また、カー
ル=エリック ダブリュ.サンドバーグ(Carl-Erik W.
Sundberg)他、「ガウスおよびレイリーのフェイジン
グ・チャネルによる対数PCM荷重QAM伝送(Logari
thmic PCM weighted QAM transmission over Gaussian
and Rayleigh fading channels)」、IEEE Proceeding
s, Vol.134, Pt.F, No.6, October 1987, pp.557-570、
に例示されている。本発明が関係するこの種の無線通信
は、一般にいわゆるフェイジング・チャネル(これは、
いわゆるレイリー・チャネルまたは疑似レイリー・チャ
ネルを意味し、増加的なレイリー雑音が主な雑音現象で
ある)によって実施される。しかしながら、一般に(符
号化変調に対する)従来の技術は、増加的な白色ガウス
雑音が主な雑音現象であるようなチャネルによる情報伝
送を背景とした不均一なエラー保護の問題を扱ってきた
ため、それらの方式は、フェイジング環境に使用された
場合、効率的には機能しない。また、2相または4相シ
フトキーイングされた信号に関連して不均一なエラー保
護を与える方式も当分野で周知である。ジェー.ハゲナ
ウア(J. Hagenauer)、エヌ.セシャドリ(N. Seshadr
i)およびカール=エリック ダブリュ.サンドバーグ
(Carl-Erik W. Sundberg)、「デジタル移動無線のた
めの速度両立性パンクチャド畳み込み符号(Rate-compa
tible punctured convolutional codes for digital mo
bile radio)」、IEEE Transactions on Communication
s, Vol.37, No.7, July 1990が参考になる。しかし、こ
れらの方式は、チャネルの信号対雑音比(SNR)にか
かわらず、記号あたり最大2ビットに制限され、従っ
て、帯域幅の点で非効率的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、当分野には、
フェイジング・チャネル環境において不均一なエラー保
護を与えらることができる有効で帯域幅および電力の面
で効率的な伝送方式に対する必要性が残されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の必要性を
満たす。具体的には、本発明の原理により、マルチレベ
ル・チャネル符号を用いて情報が符号化される。これ
は、a)各等級の情報が異なるそれぞれのチャネル符号
を用いて冗長符号化され、b)結果的にマルチレベル符
号化されたワードにより所定の信号コンステレーション
の信号点を伝送するために選択することを意味する。実
施例では、何れの等級の情報に使用される符号に対して
も、その最小ハミング距離(以下において定義する)
は、それほど重要でない等級の情報に使用される符号に
対する最小ハミング距離より大きい方が好ましい。高い
SNRにおいて適切なインタリービング(後述)、およ
びコヒーレント検出または差分コヒーレント検出を仮定
したレイリー・フェイジングによって特徴付けられるチ
ャネルのエラー確率は、(例えば最尤復号的な方法の使
用を仮定して)信号対雑音比を最小ハミング距離で累乗
したものの逆数に比例する第一の一般に適切な近似であ
り、数1で表される。ただし、dHiは最小ハミング距離
であり、γiは比例定数であり、Pe(i)は復号時のエ
ラー確率である。このようにして、異なる等級のデータ
には、異なる水準のエラー保護が与えられる。
【0007】以下において詳細に説明するように、比例
定数γiは、i番目の等級のデータに対する最近近傍の
平均数のその等級に対する積距離に対する比に主に依存
する。これらのパラメータは、チャネル符号、および信
号コンステレーションの設計によって決定され、後者に
は、例えばコンステレーションの幾何学的条件、信号点
のラベルの付け方、およびチャネル符号出力のラベルへ
の割り当て方法が含まれる。このように、本発明にした
がい、チャネル符号および信号コンステレーションの設
計を適切に関係付けて選択することにより、種々の異な
るデータの等級に対し特に望まれるエラー確率を容易に
達成することができる。
【0008】従来の技術では、フェイジング・チャネル
環境におけるマルチレベル符号の使用が開示されてはい
るが、均一なエラー保護を与える環境に限られている。
例としては、1990年3月ニュー・ジャージー州プリンス
トンの「情報の科学およびシステムに関する会議(Conf
erence on Information Science and Systems)」(p.8
53-p.857)におけるN.セシャドリ(Seshadri)および
C.ーE.W.サンドバーグによる「レイリー・フェイ
ジング・チャネルのための大きな時間的多様性を有する
マルチレベル符号(Multi-level codes with large tim
e-diversity for the Rayleigh fading channel)」が
ある。
【0009】
【実施例】実施例の説明に進む前に、本明細書において
説明する種々のデジタル信号方式の概念は、例えばデジ
タル無線分野および音声帯域伝送分野においてすべて周
知であるため、ここでは詳細に説明する必要がないこと
に留意されたい。これらの中には、Nをある整数とした
2N次元のチャネル記号コンステレーションを用いる多
次元信号方式、トレリス符号化、スクランブリング(攪
乱方式)、通過帯域の整形、等化、ビタビまたは最尤復
号化などが含まれる。これらの概念の説明は、次の文献
にある。米国特許第3,810,021号(1974年5月7
日、発明者:I.カレット(Kalet)他)、米国特許第
4,015,222号(1977年5月29日、発明者:J.ウ
ェルナー(Werner))、米国特許第4,170,764号(19
79年10月9日、発明者:J.サルツ(Salz)他)、
米国特許第4,247,940号(1981年1月27日、発明
者:K.H.ミューラー(Mueller))、米国特許第4,3
04,962号(1981年12月8日、発明者:R.D.フ
レイカシ(Fracassi)他)、米国特許第4,457,004号
(1984年6月26日、発明者:A.ガーショウ(Ge
rsho)他)、米国特許第4,489,418号(1984年12
月18日、発明者:J.E.マゾ(Mazo))、米国特許
第4,520,490号(1985年5月28日、発明者:L.
ウェイ(Wei))、米国特許第4,597,090号(1986年
6月24日、発明者:G.D.フォーニ(Forney)二
世)。
【0010】また、文脈から明らかなとおり、図示した
種々の信号導線にはアナログ信号または直列もしくは並
列のビットを通してもよい。
【0011】図1は、自動車に登載されるようなデジタ
ル・セルラ移動無線端末を表す。同図において、音声信
号源101により、音声情報を表すアナログ音声信号を
生成し、この信号を音声符号器104に渡す。この符号
器は、前記の種類のCELP符号器であり、データ・ス
トリーム、即ちデータ要素からなるデジタル信号を生成
する。このとき、これらのデータ要素の少なくとも1つ
の部分集合が、それらのデータ要素の残りの部分によっ
て表される情報の部分より重要な情報の部分を表す。具
体的には、各データ要素は、データ・ビットであり、連
続したM個の記号期間の各期間に平均K=k1+k2+k
3の情報ビットが生成される。記号期間は、N個の信号
期間からなり、(後述のように)2Nがコンステレーシ
ョンの次元数である。信号期間は、T秒の持続時間を有
するので、各記号期間は、NT秒の持続時間を持つ。こ
こに明示的に開示した実施例は、偶然に2次元のコンス
テレーションを使用している、即ち、N=1である。従
って、これらの実施例の場合、信号期間と記号期間とは
同じになる。
【0012】前記のK個の情報ビットのうち、導線10
5に現れるM記号期間あたりk1ビットのストリームの
内部のビットは、導線106に現れるM記号期間あたり
k2ビットより重要であり、そして、これらのビット
は、導線107に現れるM記号期間あたりk3ビットよ
り重要である。これらの3つの導線上のビットは、ここ
では等級1、等級2、および等級3とそれぞれ称する。
【0013】導線105〜107上のビットは、スクラ
ンブラ110〜112で独立してスクランブルされ、M
記号期間あたり導線105〜107に現れるビット数と
同数のビットが導線115〜117にそれぞれ出力され
る。(特に指定された実施例では、スクランブル処理が
必要でないこともある。)スクランブル処理は、慣例的
に直列のビット・ストリームで行われる。従って、図1
に明示的には示していないが、スクランブラ110〜1
12は、スクランブル処理の前にそれぞれの入力ビット
に対し並列/直列変換を行い、さらに出力において直列
/並列変換を行うものと仮定できる。次に、信号はチャ
ネル符号化され、チャネルに割り当てられる。具体的に
は、導線115〜117上のビットが、マルチレベル符
号器120に接続される。詳細に後述するように、この
チャネル符号器は、導線115〜117でビットをそれ
ぞれ受信する3つのチャネル符号器からなる。これらの
3つの符号器は、M記号期間の各ブロックの間に、M個
の多重ビット(例えば3ビット)のマルチレベル符号化
されたワードのブロックを1つ生成する。Mは、(k1
+k2+k3)/3より大きいので、このマルチレベル符
号器は、冗長符号器である、即ち入力より多くのビット
が出力される。マルチレベル符号化されたワードを導線
121上に生成するべく符号器120によって実施され
るマルチレベル符号は、いわゆる固有の時間ダイバーシ
ティである。これらのビットは、マルチレベル符号化さ
れたワードからなり、それらの値の組み合わせによっ
て、(詳細に後述する図5のコンステレーションのよう
な)チャネル記号からなる所定のコンステレーションの
特定のチャネル記号を選択、即ち特定する。特定された
チャネル記号の複素平面座標がコンステレーション・マ
ッパー131(これは、例えば参照テーブルまたは論理
要素をそのまま組み合わせたものとして実現される)に
よって出力される。マルチレベル符号の固有の時間ダイ
バーシティを利用できるように、複素平面座標は、イン
タリーバ141により標準的な要領でインタリーブされ
る。このインタリーブ処理は標準的なので、現在の目的
のためには、インタリーバの機能が符号化されたブロッ
クからなる信号点の間に適切な時間的分離を与えて、そ
れらの信号点に関係するフェイジング事象が一般に独立
することを保証することである点に留意するだけで十分
である。インタリーバ141の出力は、変調器151に
与えられ、結果としてのアナログ信号が、アンテナ15
2によって自由空間通信チャネルを介して離れたデジタ
ル・セルラ移動無線のセルに放送される。
【0014】本発明の理論的基礎を理解するために、こ
こで図3を考察する。図3は、デジタル・セルラ移動無
線において通常使用される一般的な種類の標準的な2次
元データ伝送コンステレーションを示す。この標準的な
方式(慣例的に微分位相転位キーイング(DPSK)に
よる変調と称する)において、それぞれ2つの情報ビッ
トからなるデータ・ワードが、4つの可能な2次元チャ
ネル記号の1つへとそれぞれ割り当てられる。各信号点
の位相角(正のX軸から測定した)により、送信される
信号点に関係付けられたビット・パタンを送信するため
に、その特定の信号点が経なければならない変化を示
す。さらに具体的には、いわゆるπ/4転位DPSK
(コンステレーション全体が連続する信号期間に45度
回転される)を用いることができる。(この代わりに、
各信号点が関係付けられたビット・パタンを直接表す非
微分(コヒーレント)PSKを適切な用途に使用するこ
とができる。)各チャネル記号は、同相座標、即ちI座
標を水平軸に、直交位相座標、即ちQ座標を垂直軸に有
する。信号点は、等しい大きさを有する----半径1の円
上にある----ので、各座標軸におけるチャネル記号の座
標は、±1/21/2である。従って、各記号とそれに最
も近い記号の各々との間の距離は、すべての記号に対し
て同じであり、この距離は21/2である。この一様な配
置の結果として、両方の情報ビットに対して本質的に同
量の雑音免疫性が与えられる。
【0015】ここで有用な用語----「ハミング距離」、
「最小ハミング距離」、「最近近傍の数」、および「積
距離」---を定義する。即ち、コンステレーションから
選ばれた信号点の2つの異なるシーケンス間の「ハミン
グ距離」は、2つのシーケンスの内部で信号点が異なる
位置の数である。「最小ハミング距離」は、(シーケン
スの可能なすべての対を考慮した)前記のハミング距離
のすべての中の最小値である。この時点では符号化され
ない伝送方式を仮定しているので、信号点のすべての可
能なシーケンスが許される。このような理由から、符号
化されない伝送方式に対する最小ハミング距離は「1」
である。いわゆる固有の時間的多様性を有する符号は、
「1」より大きい最小ハミング距離を有し、実際には、
その時間的多様性の測度が最小ハミング距離である。
「積距離」は、互いから最小ハミング距離にあるシーケ
ンス(「最近近傍シーケンス」として知られる)の対応
する信号点の間のゼロでないユークリッド距離の2乗の
すべての積である。現在の場合、積距離は「2」であ
る。「最近近傍の数」は、2の積距離を有する伝送され
るシーケンスまで最小ハミング距離であるようなシーケ
ンスの平均数であり、この場合、「最近近傍の数」は、
「2」である。
【0016】周知のとおり、記号を(この例では)4以
上有する「拡張した」2次元コンステレーションがトレ
リスまたはその他のチャネル符号に関連して使用される
符号化変調方式を用いて、対域幅の効率(信号期間あた
りの情報ビット)を犠牲にすることなく雑音免疫性を改
善することが可能である。例えば、前記の米国特許第5,
029,185号には、拡張PSKコンステレーションをトレ
リスおよびブロック符号と組み合わせて使用し、図3の
符号化されない場合を凌ぐ10dB以上改善した雑音免
疫性を与えながら、信号期間あたり約2情報ビットの伝
送を与えることが開示されている。
【0017】図3の場合、すべての情報ビットに対して
同じ量の雑音免疫性が与えられる。従って、前記のよう
に、当分野には、フェイジング・チャネルの環境下で不
均一なエラー保護を与えるような有効かつ帯域幅および
電力の面で効率的な伝送方式に対する必要性----本発明
によって満たされる必要性---が残されている。
【0018】具体的には、本発明の原理により、マルチ
レベル・チャネル符号を用いて情報を符号化する。これ
は、a)各等級の情報が、それぞれの異なるチャネル符
号を用いて符号化されること、およびb)その結果とし
て得られる符号化された出力が、送信用の所定の信号コ
ンステレーションの信号点を選択すること、を意味す
る。
【0019】このため図4を説明する。同図は、マルチ
レベル(例えば3レベル)チャネル符号器120の実施
例である。前記のように、最も重要なものから最も重要
でないものまで3つの等級のデータが導線115〜11
7上で受信される。これら3つの等級に対するビット・
ストリームは、i1、i2およびi3で示され、それぞれ
のチャネル符号器40i(i=1,2,3)、即ち符号器4
01、402および403に加えられる。これらの符号
器は、それぞれ冗長符号Ci(i=1,2,3)、即ちC1、C
2およびC3を実施する。これら3つの符号器からの出力
ビット・ストリームーーーー後述のように、バッファ41
1、412および413において緩衝される---は、b
1、b2およびb3で示され、それぞれ導線122〜12
4に現れる。出力ビット・ストリームを構成する要素
は、次のように表すことができる。ただし、上付きの添
え字は時間を示す。
【数2】 マルチレベル符号器の出力は次のとおりである。
【数3】
【0020】インデックスbjは、図5に示した8-PS
Kコンステレーションの例の特定の信号点を選択するた
めにコンステレーション・マッパー131に適用される
アドレスを構成する。このコンステレーションの8つの
信号点は、それぞれ関係付けられたラベル(2進形式と
10進形式(括弧内)の両方で示した)を有し、これら
はアドレスとして使用される。特定の符号および特定の
コンステレーションに対しある全体的エラー確率を達成
するために信号点のラベルを割り当てる種々の方法を以
下において説明する。
【0021】符号器40i(i=1,2,3)によってそれ
ぞれ表される符号は、パラメータ集合(M、kiおよび
dHi;i=1,2,3)によって特徴付けられる。ここで、
前文で導入されたMは符号のブロック長、kiは出力ブ
ロックを生成するために符号器40iに加える必要のあ
る情報ビットの数、そしてdHiは符号Ciの最小ハミン
グ距離(説明済み)である。これらの符号は、例えば次
のとおりである。即ち、符号C1は、符号語0000および1
111からなる(4,1,4)2進反復符号であり、符号C2
は、偶数パリティを有する(4,3,2)2進パリティ検査
符号であり、そして符号C3は、(4,4,1)符号で、この
例では冗長性が付加されないことを意味する。つまり、
等級3は全く符号化されない。M=4であり、かつ各信
号点が2次元信号点であるため、全体的な符号化変調方
式は、8次元である。等級1のビットは、最も重要なも
ので、C1符号によって符号化され、等級2のビット
は、2番目に重要なもので、C2符号によって符号化さ
れ、等級3のビットは、3番目に重要なもので、C3符
号によって符号化される。コンステレーション・マッパ
ー131に3ビットのアドレスを処理中に規則的に与え
るために、それぞれ長さM=4のバッファ411、41
2および413を備え、既に述べたように符号器40
1、402および403の出力を緩衝する。従って、K
=k1+k2+k3=8であることが分かる。つまり、M
=4の記号期間の各ブロックの間に8つの情報ビットが
送信され、信号期間あたり2ビットのビット速度を与え
る。データの中の1/8=12.5%が等級1であり、
データの3/8=37.5%が等級2であり、データの
4/8=50%が等級3である。
【0022】最小ハミング距離の分離、即ち固有の時間
的多様性を都合よく使用するためには、M個の信号点の
何れの1ブロックの中の記号も独立してフェイジングを
受ける必要がある。実際には、これは、前述のようにイ
ンタリーバ141によって与えられるインタリーブ処理
によって実現される。
【0023】ここで、本実施例におけるデータの各等級
に対するエラー確率を具体的に考察する。まず、一般的
なセルラ移動無線のチャネルは、レイリー(Rayleigh)
フェイジング・チャネルであることに留意する。このよ
うなチャネルに対するエラー確率は、信号対雑音比(S
NR)の最小ハミング距離による累乗の逆数に比例する
第1の一般に適切な近似(例えば、最尤復号方式の使用
を仮定して)となる。これは、i番目の等級のデータに
対して、数1のようになる。ただし、dHiは 最小ハミ
ング距離、Pe(i)は 復号時のエラー確率、そし
て、 γiは 比例定数である。従って、等級1に対
する最小ハミング距離は、「4」であり、それほど重要
でないデータに対する最小ハミング距離(これは「2」
である)より大きいので、本発明によれる前者に対する
エラー確率は、最小のSNRを仮定し、第1に比例定数
γiの寄与分を無視すれば、後者に対するそれより良好
(即ち、低い)である。
【0024】勿論、比例定数γiもPe(i)に寄与する
ことは容易に理解できる。具体的には、各γiは、i番
目の等級のデータに対する最近近傍の平均数の、その等
級に対するいわゆる積距離に対する、比である。これら
のパラメータは、選択された符号のほか、信号コンステ
レーションの設計によっても決定される。信号コンステ
レーションの設計には、例えば、コンステレーションの
幾何学的条件、信号点のラベルの付け方、およびチャネ
ル符号の出力のラベルへの割り当て方が含まれる。この
ように、本発明によれば、異なる種々のデータ等級に対
して望まれる特定のエラー確率は、チャネル符号および
信号コンステレーションの設計を適切に組み合わせて選
択することにより容易に実現することができる。実用上
重要なほぼすべての実例において、符号の選択およびコ
ンステレーションの設計は、dH1>dH2>dH3...に対
するPe(1)<Pe(2)<Pe(3)...という結果が
γiの値により変わらないように、行われる。
【0025】等級1のデータに対する積距離は、0.5
874=0.119であり、このことは、符号C1の最小
ハミング距離が「4」であること、および符号C1の出
力によってアドレス指定されるビット----ビットb1---
-が異なる信号コンステレーションの最近近傍の間のユ
ークリッド距離の2乗が0.587であることに注目す
ることによって確認することができる。送信されるマル
チレベル符号化された任意のワードに対応して、0.1
19の積距離を有しハミング距離4にある8次マルチレ
ベル符号化されたワードが存在するので、この符号に対
する最近近傍の数は8である。従って、γ1=8/0.
119=67.23である。
【0026】等級2のデータの場合、積距離は22=4
である。このことは、符号C2の最小ハミング距離が
「2」であること、およびこの符号の出力によってアド
レス指定されるビットが異なる信号コンステレーション
の最近近傍の間のユークリッド距離の2乗が2.0であ
ることに注目することにより確認することができる。マ
ルチレベル符号化された各ワードに対して(i1が正し
く復号されたものと仮定して)、情報シーケンスi2に
エラーが生じる可能性があるハミング距離2にある6次
マルチレベル符号化されたワードが存在するので、この
符号に対する最近近傍の数は6である。従って、γ2=
6/4=1.5である。
【0027】等級3のデータの場合、積距離は2.0で
ある。このことは、この符号の出力によってアドレス指
定されるビットが異なる信号コンステレーションの最近
近傍の間のユークリッド距離の2乗が2.0であること
から、符号化されない場合(この例では符号C3の存在
がそうである)に対する最小ハミング距離が「1」であ
ることに注目することによって確認することができる。
ユークリッド距離の2乗=2にはただ1つの近傍しかな
いので(符号C2およびC1によって符号化されたビット
が正しく復号されたものと仮定して)、この符号に対す
る最近近傍の数は、「1」である。従って、γ3=1/
2=0.5である。そこで、全体として次のようにな
る。 γ1=8/0.119=67.2 γ2=6/4=1.5 γ3=1.0/2.0=0.5 従って、データの等級1、2および3は、次のエラー確
率を有する。 Pe(1)=67.2[1/SNR]4e(2)=1.5[1/SNR]2e(3)=0.15[1/SNR]1 少なくともSNRがある最小値より大きい場合、必要に
応じて、等級1に最高レベルのエラー保護(最小のエラ
ー確率)を与え、等級2に2番目に高いレベルのエラー
保護を与え、さらに等級3に3番目に高いレベルのエラ
ー保護を与える。
【0028】(本明細書で掲げた他のすべての例と同様
に、この例でも、M個の信号点からなるブロック内部の
信号点に関係付けられたフェイジング事象が一般に独立
であることを保証するために、インタリーバがそれらの
点の間の時間に十分な分離を与えるものと仮定する。)
【0029】以上より、直ちに明かなことは、異なる符
号を用いて異なる最小ハミング距離を与え、かつ異なる
コンステレーションを用いて異なる比例定数を与えるこ
とにより、保護レベルの種々の異なる組を与えることが
できることである。ここで、少ない別の可能性(これら
は、勿論、例であり、如何なる意味においても余すとこ
ろがないわけではない)を提示する。図5のコンステレ
ーションおよび信号点のラベルの付け方を引き続き使用
しながら、符号を変えることから始める。
【0030】例えば、次の符号の集合を用いる16次元
ブロック符号化変調方式を考察する。C1は、パラメー
タ集合(8,4,4)の拡張ハミング符号である。C2
は、偶数パリティを有するパラメータ集合(8,7,
2)の2進パリテ ィ検査符号である。C
3は、偶数パリティを有する(8,7,2)の2進パリ
ティ検査符号であ る。K=k1+k2+k3
=18であることが分かる。つまり、M=8の記号期間
の各ブロックの間に18の情報ビットが送信され、信号
期間あたり2.25ビットのビット速度が与えられる。
データの4/18=22.2%が等級1であり、データ
の7/18=39.9%が等級2であり、さらにデータ
の7/18=39.9%が等級3である。そこで、全体
的にみると、 γ1=244/0.119=1882.35 γ2=28/4.0=7.0 γ3=28/4.0=7.0 であるから、データの等級1、2および3は、次のエラ
ー確率を有する。
【数4】
【0031】この場合、等級2および3に同じレベルの
エラー保護が与えられ、事実上、3レベルではなく2レ
ベルの不均一なエラー保護方式を与えることが容易に分
かる。しかしながら、以下において明らかになるとお
り、最小ハミング距離に影響を与えることなく、異なる
コンステレーションの設計を用いることにより、比例定
数に変化をもたらし、これによって、等級2および3に
対し異なるレベルのエラー保護を与えることができる。
【0032】ここで、次の符号の集合を用いる32次元
ブロック符号化変調方式を考察する。C1は、(16,
11,4)の拡張ハミング符号である。C2は、偶数パ
リティを有する(16,15,2)の2進パリティ検査
符号 である。C3は、偶数パリティを有す
る(16,15,2)の2進パリティ検査符号
である。K=k1+k2+k3=41であることが分
かる。つまり、M=16の記号期間の各ブロックの間に
41の情報ビットが送信され、信号期間あたり2.56
ビットのビット速度が与えられる。データの11/41
=26.8%が等級1であり、データの15/41=3
6.6%が等級2であり、さらにデータの15/41=
36.6%が等級3である。そこで、全体的にみると、 γ1=2240/0.119=18823.5 γ2=120/4=30 γ3=120/4=30 であるから、データの等級1、2および3は、次のエラ
ー確率を有する。
【数5】
【0033】この場合、エラー確率は、前の例の場合と
ほぼ同じである。しかし、記号あたりのビット数が異な
る。
【0034】ここで、3レベルではなく2レベルのエラ
ー保護を与える符号化変調方式を考察する。この場合、
等級1の保護には2進畳み込み符号を使用し、等級2の
保護にはブロック符号を使用する。具体的には、符号は
次のとおりである。C1は、速度R=1/2の畳み込み
符号である。C2は、偶数パリティを有する(L,L−
1,2)の2進パリティ検査符号 であ
る。さらに具体的には、C1は、例えばJ.G.プロア
キス(Proakis)の「デジタル通信」第2版(1989
年マグロウ=ヒル発行)に説明されている種類の望まし
い符号の記憶に対する最大自由距離(dfree)符号であ
る。符号C1によって出力される2つのビットによりビ
ットb1およびb2を決定し、符号C2の出力によりb3を
決定する。この場合、長さLのブロック中に送信される
ビットの総数は、K=(2L−1)であり、信号期間あ
たり2−(1/L)ビットのビット速度を与える。適切
な大きさのLに対し、等級1および2の各々にビットの
約50%が含まれる。例えば、符号C1が記憶2の畳み
込み符号であり、かつL=10ならば、次のようにな
る。 γ1=1/2.25=0.44 γ2=45/16=2.81
【0035】さらに、周知のとおり、ブロック符号に対
する最小ハミング距離の役割に対応する畳み込み符号の
パラメータは、この場合、(dfree−2)=3である。
一般に、ここで説明したように用いられる畳み込み符号
に対する時間的多様性の値の上限は、dfree−2であ
る。記憶2の符号の場合、この上限が達成される。次
に、全体的にみると、データ等級1および2は、次のエ
ラー確率を有する。
【数6】
【0036】(この例の場合、前記のエラー確率および
特に指定された積距離を達成するために、図5に示した
ラベルの割り当てを変更しなければならない。0000のラ
ベルは、そのコンステレーションの同じ信号点に割り当
てる。その他のラベルは、この場合、反時計回りに00
1、011、010、100、101、111および110となる。)
【0037】前記の例が示すことは、種々の---a)最
小ハミング距離(または畳み込み符号の自由距離)およ
びb)ブロック符号の長さ---を有する符号を用いるこ
とによって、種々のレベルのエラー保護、信号期間あた
りの全体的なビット、および(または)種々の等級に割
り当てられるビットの割合を得ることができると言うこ
とである。既に述べたように、種々の異なるコンステレ
ーションを用いることによって比例定数γiを変更する
ことにより、一層の柔軟性が得られる。
【0038】図6および7に、信号点が不均一に配置さ
れた8点PSKコンステレーションを示す。結果的に、
これらに対し、a)最近近傍の数、およびb)図5のコ
ンステレーションに対して得られるものとは異なる積距
離を与えることができる。このように、異なる比例定数
を得ることができるので好都合である。
【0039】これらのコンステレーションを8次元ブロ
ック符号に対し既に説明した符号の第1の集合と関連さ
せて使用することを考察する。
【0040】具体的には、図6のコンステレーションに
おいて、ビットb1(これは、符号器401によって出
力されるビットである)が異なる任意の2つの信号点の
間の最小ユークリッド距離の2乗は、2.0である。故
に、図5のコンステレーションの代わりにこのコンステ
レーションを使用すると、等級1に対する積距離が0.
119から16へと増加する。しかしながら、等級2に
対する積距離は、4から0.43へと減少し、一方、等
級3に対する積距離は、2.0から1.0へと減少す
る。等級1に対する最近近傍の数が、8から1に減少す
る一方、等級2および3に対しては、以前と同じで、そ
れぞれ6および1のままである。従って、比例定数の値
は、次のとおりである。 γ1=1/16=0.0625 γ2=6/0.43=13.95 γ3=1.0/0.43=2.33 このとき、全体的な結果として、等級2および3に対す
るエラー保護を犠牲にして等級1に対しさらに大きなエ
ラー保護を与えることになる。このように、等級1のデ
ータ・ビットがより良いエラー確率に支配される最小の
SNRは、図5のコンステレーションの場合より図6の
それの場合の方が厳密に低い。
【0041】図7のコンステレーションの場合、具体的
には、ビットb1またはb2(これは、符号器401およ
び402によって出力されるビットである)の何れかが
異なる2つの信号点の間の最小ユークリッド距離の2乗
は1.0である。従って、図5のコンステレーションの
代わりにこのコンステレーションを用いると、等級1に
対する積距離が0.119から1.0に増大する。しか
しながら、等級2に対する積距離は4.0から1.0に
減少し、等級3に対する積距離は4から0.43に減少
する。等級1に対する最近近傍の数は、8から1に減少
し、等級2に対しては6のままであり、等級3に対して
は1のままである。従って、比例定数は次の値となる。 γ1=1/1=1 γ2=6/1=6 γ3=1/0.43=2.32 ここで、全体的な結果として、他の2つのコンステレー
ションの何れの場合より、等級2および3の間のエラー
保護のレベルの点でより大きな隔たりを与えることにな
る。等級1は、図5のコンステレーションを使用する場
合より、依然としてより多くの保護を有するが、図6の
コンステレーションを使用する場合ほどではない。
【0042】同じ最小ハミング距離を有する符号を使用
することも可能である。この場合でも、例えば、図6お
よび7のような不均一な信号コンステレーションを用い
ることによって異なる値のγiを持つことにより不均一
なエラー保護を得ることも可能である。
【0043】ここで、図2の受信機を説明する。アンテ
ナ152から放送されたアナログ・セルラ無線信号は、
アンテナ201によって受信され、直ちに通常のフロン
ト・エンド処理(これには、最低、復調およびA/D変
換が含まれる)を受ける。復調は、コヒーレントな復
調、微分的にコヒーレントな復調、非コヒーレントな復
調などの周知の方法の何れによっても実施することがで
きる。また、フロント・エンド処理には、当分野におい
て周知の等化、タイミングの再生、自動利得制御などの
ような他の処理を含めてもよい。フロント・エンド処理
211の出力は、デインタリーバ221に加えられ、そ
こで、送信器におけるインタリーバ141の逆の仕事が
行われ、これによって信号点が本来の順序に戻される。
デインタリーバの出力は、マルチレベル復号器231に
渡され、マルチレベル符号器120によって符号化され
た情報ビットを再生する仕事が行われる。一般的な場
合、最尤復号アルゴリズムが用いられる。具体的には、
マルチレベル符号が十分に単純な場合、徹底的なテーブ
ル参照方式を使用することができる。さらに複雑な符号
の場合、マルチレベル符号を構成する符号が有限状態復
号器の実現を許すならば、ビタビ・アルゴリズムを用い
ることができる。マルチレベル符号の状態の数が多すぎ
て最尤符号器を現実的に実施できない場合、多段復号方
式を使用することができる。この方式は、例えば、通信
に関するIEEE会報(1989年3月、第37巻p.222-p.22
9)のA.R.カルダバンク(Calderbank)による「マ
ルチレベル符号および多段復号(Multilevel codes and
multi-stage decoding)」に説明がある。1990年
3月ニュー・ジャージー州プリンストンの「通信の科学
およびシステムに関する会議(Conference on Informat
ion Science and Systems)」(p.853-p.857)のN.セ
シャドリ(Seshadri)およびC.-E.W.サンドバー
グによる「レイリー・フェイジング・チャネルのための
大きな時間的多様性を有するマルチレベル符号」に説明
されているような改善された多段復号方式を使用するこ
ともできる。さらに具体的には、この場合、構成要素の
符号の何れかが、複雑で、例えばリード=ソロモン、ブ
ロック符号であるならば、そのような符号のための最尤
復号器の動作を模倣する周知の復号技術の何れかを用い
て、その符号を多段復号器の内部で扱うことができる。
【0044】マルチレベル復号器231によって出力さ
れるビットは、3つの並列ストリーム(導線115〜1
17の3つのストリームに対応する)で、それぞれのデ
スクランブラ241〜243に与えられ、そこで、送信
機におけるスクランブラ110〜112の逆関数が実行
される。次に、音声復号器253が、送信機の音声符号
器104の逆関数を実行して、電話網に渡される再構成
された音声信号を与える。電話網には、一般に、受信機
が共に配置されるセルラ移動無線交換システムが含まれ
る。
【0045】他の方向の送信における通信を支援するた
めにセル基地および移動(自動車)基地にも、それぞれ
図1および2のものと類似の送信機および受信機を備え
ている。
【0046】以上は、本発明の原理の単なる説明であ
る。例えば、種々の符号およびコンステレーション、さ
らにはその次元も含めて、すべて例である。所望の任意
の符号およびコンステレーションを使用することができ
る。特に、符号に関しては、前記の最初の例の符号C3
の場合のように実際には冗長符号化されないデータ・ス
トリームであっても、レートR=1の冗長符号によって
符号化される言うことができる。つまり、「符号化せ
ず」は、符号化の一形式であると見なすことができ、さ
らにここで明確にする目的のために符号化の一形式であ
ると見なす。コンステレーションについては、特に、所
望の数の信号点を有する種々の一様または不均一な編成
のコンステレーションを有利に用いて異なる比例的内容
を与えることができる。
【0047】さらに、マルチレベル符号を多重に用いて
データ・ストリームのそれぞれの集合を符号化し、種々
のマルチレベル符号によってアドレス指定される信号点
を時間的に多重化することにより、所望の任意の数のエ
ラー保護を支援することができる。
【0048】本発明は、音声符号器に限らず、不均一な
エラー保護を必要とする(画像、ファクシミリのよう
な)如何なる種類のソース符号器とも連携して便宜を図
るために使用することができる。
【0049】また、送信機および受信機の種々の機能要
素を個別的な要素として示したが、それらの要素の機能
は、一般に、適切にプログラムされたプロセッサ・チッ
プ、デジタル信号プロセッサ(DSP)チップなどを用
いて実施される。
【0050】尚、特許請求の範囲に記載した参照番号
は、発明の容易なる理解のためで、その技術的範囲を制
限するように解釈されるべきではない。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、フ
ェイジング・チャネル環境において不均一なエラー保護
を与えながら帯域幅および電力の面で効率的な伝送をお
こなうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を具体化する送信機のブロック図
である。
【図2】図1の送信機によって送信された信号に対する
受信機のブロック図である。
【図3】本発明の原理の説明に役立つ信号コンステレー
ションを表す図である。
【図4】図1の送信機において使用されるマルチレベル
符号器のブロック図である。
【図5】図1の送信機において実証的に使用できる信号
コンステレーションを表す図である。
【図6】図1の送信機において実証的に使用できる信号
コンステレーションを表す図である。
【図7】図1の送信機において実証的に使用できる信号
コンステレーションを表す図である。
【符号の説明】
101 音声信号源 104 音声符号器 110〜112 スクランブラ 120 マルチレベル符号器 131 コンステレーション・マッパー 141 インタリーバ 151 変調器 211 フロント・エンド処理器 221 デインタリーバ 231 マルチレベル復号器 241〜243デスクランブラ 253 音声復号器 401〜403 符号器 411〜413 Mビット・バッファ
フロントページの続き (72)発明者 カール−エリック ウィルヘルム サン ドバーグ アメリカ合衆国 07928 ニュージャー ジー チャサム、ヒッコリー プレース エ−11、25 (56)参考文献 特開 平2−291744(JP,A) 特開 平3−70337(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レイリーフェイジングによって特徴づけ
    られる通信チャネルにより複数のデータストリームを送
    信するデータ送信装置において、 マルチレベル符号化されたワードを生成するために、前
    記複数のデータストリームをそれぞれ関係づけられた冗
    長符号を用いて符号化する手段(120)と、 所定の信号コンステレーションの信号点を前記のマルチ
    レベル符号化されたワードの値の関数として選択する手
    段(131)と、 選択された信号点を表す信号を前記通信チャネルによっ
    て送信する手段(141,151)とからなり、 前記通信チャネルにおいて、i番目のデータストリーム
    に対し、 【数1】 が成立し、ここで SNRは、前記通信チャネルの信号対雑音比であり、 dHiは、前記i番目のデータストリームを符号化する符
    号に対する最小ハミング距離であり、 Pe(i)は、前記i番目のデータストリームに対する
    復号時の誤り確率であり、 γiは、前記i番目のデータストリームに対する比例定
    数であり、かつ前記符号および前記コンステレーション
    の関数でもあり、 前記符号および前記コンステレーションが、iの値の減
    少にともないPe(i)の値が減少するように、選択さ
    れることを特徴とするデータ送信装置。
  2. 【請求項2】 各比例定数γiが、i番目のデータスト
    リームに対するコンステレーションの最近近傍の平均数
    の、当該コンステレーションの積距離に対する比である
    ことを特徴とする請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 前記コンステレーションの信号点の振幅
    が、等しい大きさであることを特徴とする請求項1の装
    置。
  4. 【請求項4】 前記信号点は、位相に関して非一様な間
    隔で配置されていることを特徴とする請求項3の装置。
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