JP2500529B2 - 面型光半導体素子 - Google Patents
面型光半導体素子Info
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Description
いられる円筒状垂直キャビティ面発光半導体レーザなど
の面型光半導体素子に関する。
光半導体レーザなどの面型光半導体素子はコンピュータ
間のデータ伝送や、光コンピューティングに欠かせない
キーデバイスとなる。面発光半導体レーザとしては従来
の基板に水平に発振する半導体レーザで、端面に45°
ミラーを形成し、それによって発振光を垂直方向に折り
曲げて出すものがあるが、ここでいう面発光半導体レー
ザは本当に基板に垂直な方向に光を行き来させて発振さ
せるレーザをいう。
は、例えば、エレクトロニクス・レターズ(Electron.Le
tt.)の25巻、20号、1989年の1377〜137
8頁に内容が詳述されている。この面発光半導体レーザ
は、円筒状の垂直キャビティを有し、その垂直キャビテ
ィ内において活性層は上下の半導体多層膜によって挟ま
れている。このように円筒状の垂直キャビティを有する
従来の面発光半導体レーザの断面構造を図3に示す。同
図に於いて、100Å厚のInGaAs(λ≒980n
m)歪量子井戸から成る活性層326の上下にはp型半
導体多層膜325とn型半導体多層膜327が形成さ
れ、それらがレーザ発振用の反射鏡となって、レーザ発
振が起こる。図3では光がGaAsから成るn型半導体
基板328を通して、下側に出てくる。p型半導体多層
膜325はλ/4厚(λは媒質内波長)から成るp−A
lAs317,315,313,…と、これもλ/4厚
から成るp−GaAs316,314が、15.5ペア
交互に積層されて形成されている。n型半導体多層膜3
27は、λ/4厚から成るn−AlAs318,32
0,322と、これもλ/4厚から成るn−GaAs3
19,321が24.5ペア交互に積層されて形成され
ている。324はCrlAuから成るp型電極であり、
通常コンタクトを取るために行うアロイはしていない。
その理由は、98%近い反射率を有するAuをp型半導
体多層膜325の上につけることで、p型半導体多層膜
の層数を減らせられるからである。共振器長が短い垂直
キャビティ面発光半導体レーザでは、上下の反射鏡の反
射率を99.9%近くに上げる必要があり、そうしない
としきい値電流が上昇してしまう。半導体多層膜だけ
で、高反射率のミラーを形成しようとすると、全体の層
厚が厚くなり、上下に段差が生じてプロセスが難しくな
る。図3の様に上部にノンアロイのAuをつけておけ
ば、それによってp型半導体多層膜325の層数が減ら
せられ、全体の高さを低く抑えることができる。330
はp−GaAsから成る位相補償用の半導体層である。
問題点は反射鏡として作用する半導体多層膜での光吸収
が発振しきい値に影響を及ぼし、しきい値を上昇させる
点にあった。図3ではレーザ光の波長は980nmで、
活性層326、周囲のクラッド層や半導体多層膜はそれ
よりもバンドギャップ波長の大きい材料で形成されてい
るので、一見してそこでの光吸収は、問題にならないよ
うに思えるが、実際は効く。そこでの光吸収の原因は主
としてフリー・キャリア吸収による。フリー・キャリア
吸収αfc(cm-1)は αfc≒3×10-18 n+7×10-18 p…(1) で表わせられる。(1)式で、n,pはそれぞれcm-3単
位で表わした電子と正孔の密度である。図3ではn型半
導体多層膜327は24.5ペア、p型半導体多層膜3
25は15.5ペア形成されており、厚さにするとそれ
ぞれ約3.69μm,2.26μmとなる。そして、キ
ャリア濃度はp型半導体多層膜325ではAlAs,G
aAsも共に2×1018cm-3である。また、n型半導体
多層膜327も共に2×1018cm-3であるが、AlAs
の層で実際に活性化して有効に効くキャリア密度はそれ
以下になっている。レーザの発振しきい値Ithは光吸収
損失とミラー損失の和で決まり、また微分量子効率ηD
はそれらの比で決まる。図3では光吸収損失とミラー損
失は、同じオーダの値となるように設計されているがη
D を数10%と実用上で必要な値を得るにはそのことが
必要となる。
が減らせられれば、反射率を上げる(すなわち層数を増
やす)、ことによってηD を維持したままIthを下げら
れることになる。ところが、半導体多層膜では層数を増
やして反射率を上げようとすると、そこでの光吸収損失
もこれに比例して増えてしまうという問題があった。
子は、半導体基板の上に形成され半導体多層膜反射鏡を
下部に有し、第2導電型の多層膜反射鏡を上部に有し、
それらの反射鏡の間にレーザ発振用半導体活性層を有す
る面型光半導体素子に於いて、前記半導体多層膜反射鏡
で前記レーザ発振用半導体活性層に近い側は、前記第2
導電型とは反対の第1導電型とし、また残りはノンドー
プとし、前記半導体多層膜で第1導電型とした部分に通
電用の電極が形成されていることを特徴とする。
うにする。本発明によれば電流経路となる所はドーピン
グして第1導電型とするが、残りはノンドープとするこ
とができる。それによって上下方向に行き来する光に対
して半導体多層膜中での光吸収を小さくでき、低しきい
値化が達成できる。
ある。126はInGaAs(λ=0.98μm)から
成る活性層で、それがλ/4厚のp−AlAs113と
p−GaAs114から成る15.5ペアのp型半導体
多層膜125と、λ/4厚でn−AlAs117とn−
GaAs118の2ペアの繰り返しから成り、更にその
下にノンドープAlAs119とノンドープGaAs1
20の22.5ペアの繰り返しから成るn型半導体多層
膜127とで挟まれている。p−AlAs113とp−
GaAs114はBeドープでドープ濃度は2×1018
cm-3である。n−AlAs117とn−GaAs118
はSiドープで、ドープ濃度は2×1018cm-3である。
ノンドープ領域116はp- でキャリア濃度は1×10
15cm-3である。MBE法で半導体層をエピタキシャル成
長しているが、ノンドープ層はp- となる。124はC
r/Auから成るp型電極で、p−GaAs130は位
相補償用に挿入した半導体層である。n型電極123と
129はAuGeNi/Auから成り、図1ではメサの
両側に2個ある様に描いてあるがリング状(内径40μ
mφ)の形をしている。また、p型半導体多層膜125
とn型半導体多層膜127の間隔は媒質内波長λの整数
倍にする必要があるが、この実施例ではλとした。メサ
径は30μmφでHClとH2 O2 をベースにしたエッ
チング液を使って、図1の様にn−GaAs118の表
面でエッチングを止めた。AlAsとGaAsではエッ
チングの選択がとれ、ALAsはGaAsに比べて非常
に速くエッチングされる。ウエハーの色の変化を見てい
れば図1の様な所でエッチングを止めることは極めて容
易にできる。図1の実施例では電流はp型電極124よ
りn−AlAs117,n−GaAs118を通ってn
型電極123,129に流れる。一方、光はn型半導体
多層膜127の全体を見ることになるが、24.5ペア
中、22.5ペアはノンドープ領域116となっている
ので、光吸収損失はぐっと減らされることになり、しき
い値電流の低減が可能となった。
である。垂直共振器型VSTEPとよばれる素子で、p
n pn 構造が上下方向に形成されており、高インピーダ
ンスのOFF状態、低インピーダンスのON状態と2つ
の安定状態が電流−電圧特性に表われる。この素子は下
方向からの光入射によってスイッチングし、OFFから
ONになると、レーザ発振し、下方向に光が出る。レー
ザ発振を起こすために、In0.2 Ga0.8 Asから成る
活性層205が内部に形成されている。p型半導体多層
膜208とn型半導体多層膜202は、上下方向に共振
器を形成するための反射鏡として作用する。p型半導体
多層膜208は15.5ペア、n型半導体多層膜202
は24.5ペア形成されている。n型半導体多層膜20
2の内、2ペアはnドープ領域220(ST,2×10
18cm-3)となっており、残りの下部にある22.5ペア
はノンドープ領域221となっている。InGaAs活
性層205を含むメサの径は30μmφでp型電極21
5はCr/Auから成り、n型電極216,217はA
uGeNi/Auから成る。n型電極216,217は
実際には図1の場合と同様にリング状をしておりその内
径は40μmφであり、ON状態に於ける発振しきい値
電流の大幅な低減が可能になった。
体多層膜中での光吸収損失を減らし、面方向へのレーザ
発振のしきい値電流を減らすことが可能な面型光半導体
素子が実現できる。
n型電極 126,326 活性層 125,208,325 p型半導体多層膜 130,214,330 p−GaAs 124,215,324 p型電極 113,218,313,315,317 p−Al
As 114,219,314,316 p−GaAs 117,220,322,320,318 n−Al
As 118,221,321,319 n−GaAs 115,220 nドープ領域 116,221 ノンドープ領域 119,222 ノンドープAlAs 120,223 ノンドープGaAs 224 n−GaAs基板 203 p−GaAs 204,206 i−GaAs 205 InGaAs活性層 207 n−GaAs
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体基板の上に形成され半導体多層膜
反射鏡を下部に有し、第2導電型の多層膜反射鏡を上部
に有し、それらの反射鏡の間にレーザ発振用半導体活性
層を有する面型光半導体素子に於いて、前記半導体多層
膜反射鏡で、前記レーザ発振用半導体活性層に近い側は
前記第2導電型とは反対の第1導電型とし、また残りは
ノン・ドープとし、前記半導体多層膜で第1導電型とし
た部分に通電用の電極が形成されていることを特徴とす
る面型光半導体素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41692890A JP2500529B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 面型光半導体素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41692890A JP2500529B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 面型光半導体素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04234183A JPH04234183A (ja) | 1992-08-21 |
JP2500529B2 true JP2500529B2 (ja) | 1996-05-29 |
Family
ID=18525103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41692890A Expired - Lifetime JP2500529B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 面型光半導体素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2500529B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US7372886B2 (en) * | 2004-06-07 | 2008-05-13 | Avago Technologies Fiber Ip Pte Ltd | High thermal conductivity vertical cavity surface emitting laser (VCSEL) |
JP4915197B2 (ja) * | 2006-10-11 | 2012-04-11 | 富士ゼロックス株式会社 | 面発光型半導体レーザおよびその製造方法 |
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-
1990
- 1990-12-28 JP JP41692890A patent/JP2500529B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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