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JP2561689B2 - 神経疾患用治療薬 - Google Patents

神経疾患用治療薬

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Publication number
JP2561689B2
JP2561689B2 JP62501286A JP50128687A JP2561689B2 JP 2561689 B2 JP2561689 B2 JP 2561689B2 JP 62501286 A JP62501286 A JP 62501286A JP 50128687 A JP50128687 A JP 50128687A JP 2561689 B2 JP2561689 B2 JP 2561689B2
Authority
JP
Japan
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group
carbon atoms
compound
pyrimidine
solution
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP62501286A
Other languages
English (en)
Inventor
昭 栗屋
卓雄 中野
昶 小林
健栄 譚
和利 堀込
忠之 佐々木
恵一 横山
裕康 大野
穂滋 加藤
巧 北原
郁夫 冨野
滋 諌山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MITSUI SEIYAKU KOGYO KK
MITSUI SEKYU KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
MITSUI SEIYAKU KOGYO KK
MITSUI SEKYU KAGAKU KOGYO KK
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Filing date
Publication date
Application filed by MITSUI SEIYAKU KOGYO KK, MITSUI SEKYU KAGAKU KOGYO KK filed Critical MITSUI SEIYAKU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は動物の末梢神経系及び中枢神経系の神経疾患
の新規な治療用剤に関する。更に詳しくは、特定の2−
ピペラジノピリミジン誘導体又は医薬として許容される
その塩を含有する神経疾患の新規な治療用剤に関する。
背景技術 神経疾患、即ち中枢神経系疾患及び末梢神経系疾患の
治療において、中枢神経系用治療剤の研究及び応用はさ
かんに行われているが、それに比べ末梢神経系疾患、特
に末梢神経障害の治療剤は世界的にわずかしか実用に供
されていないのが現状である。
特開昭52−34912号公報には、ガングリオシドを、媒
体中に分散または溶解せしめることからなる、中枢神経
系および末梢神経系における神経刺激伝達障害に起因す
る療理に有効な医薬が開示されている。この公開公報に
開示された天然糖脂質であるガングリオシド(イタリア
でクロナシアルCronassialなる製品が発売されてい
る。)及びビタミン類の一種であるメコバラミンのみが
これまで末梢神経系疾患に臨床応用されているが必ずし
も十分な効果が得られていない。
特公昭59−28548号公報には、下記式 で表わされる2−イソプロピルアミノピリミジンオルト
燐酸塩およびそれを含有する末梢神経病治療剤が開示さ
れている。上記公告公報に開示された上記化合物(一般
名Isaxonine phosphate、イサキソニンリン酸塩、以下
イサキソニンと略記する)は、合成品としては、本発明
者の知る限り、末梢神経障害の臨床研究に供された最初
の化合物である(Lanouvelle Presse Medicale(ラ ヌ
ベル プレセ メディカル)第16巻、1189〜1280頁(19
82))が、現在は実際に市販されてはいない模様であ
り、合成化合物で末梢神経障害の治療に供されているも
のは知られていない。
生体中には神経の成長、再生に作用する因子が知ら
れ、神経成長因子(nerve growth factor、NGF)または
神経栄養因子(neurotrophic factor)などと呼ばれて
いる。これらの因子は高分子のタンパク質であり、神経
疾患への適応にはまだ技術的に解決する問題が多い。
特開昭59−222424号公報には、牛脳より抽出されたガ
ングリオシド混合物やガングリオシドの中の単一成分が
神経の初代培養細胞や神経芽腫瘍細胞の増殖や神経突起
の形成および突起の伸長に促進的に作用すること、及び
神経障害の動物モデルにおいてもメコバラミン同様の効
果を有することが開示されている。更にまた前記のよう
に実際にガングリオシドが臨床的に末梢神経障害、中枢
神経障害(精神病とは異なる)の治療に使用されてい
る。
しかしながら、ガングリオシドは異種の動物由来の天
然抽出物であり、それ自身のあるいは夾雑物の抗原性の
問題があり、また製薬上、均一な安定な物質として規格
設定することはなかなか困難であるという問題もある。
一方特開昭59−144765号公報には、下記式(I) 式中、PおよびQのうちのいずれか一方は水素、ヒド
ロキシル基または低級アルキル基であり、他方は水素で
あり、Xは下記の基である。
CO−R1基(R1は低級アルキル基)、 (R2は水素、低級アルキル、フェニル、p−ヒドロキシ
フェニル、ベンジル、p−ヒドロキシベンジル、ヒドロ
キシメチル、1−ヒドロキシエチル又は3−インドリル
メチル基であり、R3は水素;低級アルキルカルボニル;
ベンゾイル;グリシン、フェニルグリシン、アラニン、
バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、
チロシン、セリン、トレオニン又はトリプトファンから
選択されたアミノ酸から誘導されたアシル基;又は上記
アミノ酸の2種から構成されるジペプチドから誘導され
るアシル基であり、又はR2及びR3はともにエチレン基を
形成する。)、 AlK−COOY基(AIKは1〜4の炭素原子を有する直鎖又
は側鎖のアルキレン基、Yは水素又は低級アルキル
基)、 AlK−CH2OZ(AlKは上記と同じ、Zは水素、低級アル
キル、(低級アルコキシ)−低級アルキル、低級アルキ
ルカルボニル基)、AlK−CO−W(AlKは上記と同じ、W
は低級アルキル基)。
を有する2−(1−ピペラジニル)ピリミジンまたは薬
学的に許容し得るその酸付加塩が開示されている。
同公開公報には、上記式(I)の化合物又はその酸付
加塩がドーパミン性精神治療活性を有することが記載さ
れている。
特開昭59−144,766号公報には、2−(1−ピペラジ
ニル)ピリミジンのジカルボン酸と酸付加塩およびこの
化合物がドーパミン性機構を有する良好な向精神活性、
特に抗精神病活性、抗憂うつ症活性および精神安定鎮静
活性を有することが記載されている。
特開昭59−155316号公報には、下記式 ここで、R1は水素またはヒドロキシ基、R2は水素また
は炭素数1〜6ケのアルキル基である、 で表わされる2−ピペラジノピリミジン類又はその薬理
的に許容される酸付加塩を有効成分とするドーパミン作
用性向精神性活性を有する薬剤が開示されている。
さらに、国際公開WO85/00168号公報には、下記式 で表わされる2−(1−ピペラジニル)ピリミジン・2
−ナフタレンスルホネートおよびこの化合物がドーパミ
ン向精神性作用を有することが開示されている。
しかしながら、上記4件の公開公報のどれにも、2−
ピペラジノピリミジン類が神経細胞再生の効果を有しあ
るいは末梢神経障害、精神病ではない中枢神経障害等へ
適用し得ることは何んら記載も示唆もなされていない。
それ故、本発明の目的は、新規な神経疾患用治療薬を
提供することにある。
本発明の他の目的は、神経細胞再生、修復の効果を有
する新規な神経疾患用治療薬を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、末梢神経の障害疾患へ適
用し得る新規な神経疾患治療薬を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、神経伝達物質の作用系、
代謝系などの異常が第一義的関与を行っているとみなさ
れる精神病とは異なる中枢神経の障害疾患へ適用しうる
新規な神経疾患治療薬を提供することにある。
すなわち本発明でいう神経疾患とは哺乳動物の末梢神
経の障害疾患あるいは神経伝達物質の作用系、代謝系な
どの異常が第一義的関与を行っているとみなされる精神
病とは異なる中枢神経の障害疾患を指すものである。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から
明らかとなろう。
発明の開示 本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、下
記式(I) ここで、 R1は水素原子、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜
5のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜5のアルコキ
シカルボニルメチル基、ベンジル基、3,4−ジメトキシ
ベンゾイル基又は3,4−メチレンジオキシベンジル基で
あり; R2は水素原子、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキ
ルアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数2
〜4のアルコキシカルボニル基であり; R3は水素原子、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル
基、各アルキル基の炭素数が1〜9のジアルキルアミノ
カルボニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はヒドロ
キシエチル基であり;又は R2とR3は、それらが結合している炭素原子と一緒にな
って、5〜7員の炭素環又は異節原子がN、Oもしくは
Sである複素環を形成することができ;そして R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数
1〜4のアルキルチオ基である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容しうる
塩を活性成分として含有することを特徴とする神経疾患
用治療薬によって達成される。
上記式(I)において、R1は水素原子、炭素数2〜4
のアシル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、
炭素数3〜5のアルコキシカルボニルメチル基、ベンジ
ル基又は3,4−メチレンジオキシベンジル基である。
炭素数2〜4のアシル基としては、例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチロイル、イソブチロイル等を挙
げることができる。
炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基としては、例
えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等を挙
げることができる。
また炭素数3〜5のアルコキシカルボニルメチル基と
しては、例えばメトキシカルボニルメチル、エトキシカ
ルボニルメチル等を挙げることができる。
上記式(I)において、R2は水素原子、アミノ基、炭
素数1〜4のモノアルキルアミノ基、炭素数1〜5のア
ルコキシ基又は炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基
である。
炭素数1〜4のモノアルキルアミノ基としては、例え
ばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソ
プロピルアミノ、sec−ブチルアミノを挙げることがで
きる。
炭素数1〜5のアルコキシ基としては、例えば、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシを
挙げることができる。
炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基としては、R1
について上記したと同じ基を例示することができる。
上記式(I)において、R3は水素原子、炭素数2〜4
のアルコキシカルボニル基、各アルキル基の炭素数が1
〜9のジアルキルアミノカルボニル基、炭素数1〜5の
アルコキシ基又はヒドロキシエチル基である。
炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基としては、R1
について上記したと同じ基を例示することができる。
各アルキル基の炭素数が1〜9のジアルキルアミノカ
ルボニル基としては、例えばジメチルアミノカルボニ
ル、ジエチルアミノカルボニル、ジイソプロピルアミノ
カルボニル、ジブチルアミノカルボニル等を挙げること
ができる。
炭素数1〜5のアルコキシ基としてはR2について上記
したと同じ基を例示することができる。
また、上記式(I)において、R2とR3は、それらが結
合している炭素原子と一緒になって、4〜7員の炭素環
又は異節原子がN、OもしくはSである複素環を形成す
ることができる。
R2とR3が一緒になった基としては、例えば、 (a)、CH2 l1 ここで、l1は2、3又は4の数である、 ここで、Xは=O又はN−R5であり、R5はヒドロキシ
ル基、ベンジルスルホニルオキシ基又はトルエンスルホ
ニルオキシ基であり、そしてl2は2、3又は4の数であ
る、 ここで、 R6は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素
数2〜4のアルキル基が炭素数1〜4のアルコキシ基で
置換されたアルコキシアルキル基であり、 R7およびR8は同一もしくは異なり、水素原子又は炭素
数1〜4のアルキル基であり、そして l3は2で且つl4は0であるか、又はl3は0で且つl4
1である、 ここで、R9は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基
であり、そして l5は2又は3の数である、 ここで、 R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
1〜4のアシル基又はカルバモイルメチル基であり、そ
して l6は1又は2の数である、 ここで、R11は水素原子、ホルミル基、炭素数1〜4
のアルキル基又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、
そして R12は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
3〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のヒドロキシアル
キル基、炭素数2〜4のアルキル基が炭素数1〜4のア
ルコキシ基で置換されたアルコキシアルキル基、ベンジ
ル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である、 ここで、R13及びR14は同一もしくは異なり、水素原子
又は炭素数1〜4のアルキル基であり、そして 17は0,2又は3の数である、 (h)−E−G− ここで、E−Gは、−OCH2CH2−、−OC(CH3)=CH
−、 −CH2OCO−、−OCOCH2−、−CH2C(CH3)OCO−、 −N(CH3)CH2CH2−、−CH=CH−CH=CH−、 −CH=C(OCH3)−C(OCH3)=CH−、又は である、 で表わされる基を好適なものとして例示できる。
上記(C)のR6の炭素数1〜4のアルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、sec−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル等を
挙げることができる。
R6の炭素数2〜4のアルキル基が炭素数1〜4のアル
コキシ基で置換されたアルコキシアルキル基としては、
例えばメトキシエチル、エトキシエチル、プロポキシエ
チル、ブトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブ
チル等を挙げることができる。
R7およびR8の炭素数1〜4のアルキル基としては、R6
について記載したと同じものを例示できる。
上記(d)のR9の炭素数1〜4のアルキル基として
は、R6について記載したものと同じものを例示できる。
上記(e)のR10の炭素数1〜10のアルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミ
ル、ヘキシル、ヘプチル、ノニル、デシル等を挙げるこ
とができる。
R10の炭素数1〜4のアシル基としては、例えばホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチロイル等を挙げる
ことができる。
上記(f)のR11の炭素数1〜4のアルキル基として
は、R6について記載したと同じものを例示できる。
また、R11の炭素数7〜9のアラルキル基としては、
例えばベンジル、4−メチルベンジル、4−メトキシベ
ンジル、4−ニトロベンジル、2−フェニルエチル、3
−フェニルエチル等を挙げることができる。
R12の炭素数1〜4のアルキル基としては、R6につい
て記載したものと同じものを例示できる。
R12の炭素数3〜4のアルケニル基としては、例えば
アリル、4−メチルアリル、3−メチルアリルを挙げる
ことができる。
R12の炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基として
は、例えば2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロ
ピル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシプロピ
ル、2−ヒドロキシブチル等を挙げることができる。
R12の炭素数2〜4のアルキル基が炭素数1〜4のア
ルコキシ基で置換されたアルコキシアルキル基として
は、R6について上記したと同じものを例示することがで
きる。
上記(g)のR13およびR14の炭素数1〜4のアルキル
基としては、R6について例示したものと同じものを例示
することができる。
さらに、上記式(I)において、R4の炭素数1〜4の
アルキル基としても、R6について上記したと同じ基を例
示することができる。
R4の炭素数1〜4のアルキルチオ基としては、例え
ば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチ
オ、イソプロピルチオ、sec−ブチルチオ等を挙げるこ
とができる。
本発明の神経疾患用治療薬の活性成分である上記式
(I)で表される化合物の具体例を、便宜的に、R2とR3
の定義によって、幾つかの群に分けて、以下に例示す
る。
R2およびR3が結合していない化合物、 (104)、(102)のマレイン酸塩 (108)、(106)のマレイン酸塩 (112)、(110)のマレイン酸塩 (116)、(114)のマレイン酸塩 (120)、(118)のマレイン酸塩 (124)、(122)のマレイン酸塩 (128)、(126)のマレイン酸塩 (132)、(130)のマレイン酸塩 (136)、(134)のマレイン酸塩 (140)、(138)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp215〜217℃ (144)、(142)の塩酸塩 R2とR3が結合して、基CH2 l1である下記式(I)
−a ここで、R1、R4およびl1の定義は上記に同じである。
で表わされる化合物、 mp107〜113℃ (202)、(200)の塩酸塩 mp300゜以上 (206)、(204)のマレイン酸塩 mp165〜167℃ R2およびR3が結合して、 である下記式 ここで、R1、R4、Xおよびl2の定義は上記に同じであ
る、 で表わされる化合物、 (302)、(300)の塩酸塩 mp288〜290℃(分解) R2およびR3が結合して、基 である下記式(I)−b ここで、R1、R4、R6、R7、R8、l3およびl4の定義は上
記に同じである、 で表わされる化合物: (406)、(404)の塩酸塩 mp300℃以上 (408)、(404)のマレイン酸塩mp179〜182℃ (410)、(404)のシュウ酸塩 mp254〜256℃ (412)、(404)のp−トルエンスルホン酢塩mp224〜2
55℃ (414)、(404)のクエン酸塩 mp187〜188℃ (416)、(404)の酒石酸塩 mp230〜232℃(分解) (418)、(404)のリン酸塩 mp286〜289℃(分解) (420)、(404)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp282
〜283℃(分解) (424)、(422)の塩酸塩 mp300℃以上 (428)、(426)の塩酸塩 mp257〜259℃ (430)、(426)のマレイン酸塩mp158〜160℃ (434)、(432)の2−ナフタレンスルホン酸塩mp74〜
82℃ (438)、(436)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp234
℃〜239(分解) (446)、(444)のマレイン酸塩 mp181〜183℃ (450)、(448)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp211
〜212℃ (454)、(452)の塩酸塩 (466)、(464)の塩酸塩 mp300゜以上 (468)、(464)のマレイン酸塩mp181〜183℃(分解) R2およびR3が結合して、基 である下記式(I)−d ここで、R1、R4、R9およびl5の定義は上記に同じであ
る、 で表わされる化合物: (502)、(500)の塩酸塩 R2およびR3が結合して、基 である 下記式(I)−e ここで、R1、R4、R10およびl6の定義は上記に同じで
ある、 で表わされる化合物: mp182〜183℃ (602)、(600)の塩酸塩 mp300℃以上 (604)、(600)のマレイン酸塩 mp193〜195℃ (606)、(600)のリン酸塩 mp300℃以上 (608)、(600)のナフタレンスルホン酸塩mp272〜273
(612)、(610)の塩酸塩 mp245〜250℃ (616)、(614)の塩酸塩 mp300℃以上 (620)、(618)の塩酸塩 mp300℃以上 (624)、(622)の塩酸塩 mp250〜255℃(分解) (628)、(626)の塩酸塩 mp275〜280℃(分解) (638)、(636)のマレイン酸塩 mp151〜152℃ (642)、(640)のマレイン酸塩 mp202〜203℃ (646)、(644)のマレイン酸塩 mp134〜136℃ (650)、(648)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp260
〜263℃(分解) (654)、(652)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp276
〜277℃(分解) (670)、(668)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp180
〜184℃ (674)、(672)の2−ナフタレンスルホン酸塩mp70〜
77℃ (678)、(676)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp236
〜237℃(分解) R2およびR3が結合して、基 である下記式 (I)−f ここで、R1、R4、R11およびR12の定義は、上記に同じ
である、 で表わされる化合物: (701)、(700)の塩酸塩、 (707)、(706)の塩酸塩 (710)、(708)の塩酸塩 mp277〜279℃ (713)、(712)の塩酸塩 (715)、(714)の塩酸塩 (744)、(742)の塩酸塩 mp300℃以上 (748)、(746)の塩酸塩 R2およびR3が結合して、基 である下記式(I)−g、 ここで、R1、R4、R13、R14およびl7の定義は上記に同
じである、 で表わされる化合物: (802)、(800)の塩酸塩 R2およびR3が結合して、基E−Gである下記式(I)
−h ここで、R1、R4およびE−Gの定義は上記に同じであ
る、 で表わされる化合物: (902)、(900)の塩酸塩 mp294℃(分解) (906)、(904)の塩酸塩 mp300℃以上 (910)、(908)のマレイン酸塩 mp183〜185℃ (914)、(912)の2−ナフタレンスルホン酸塩 mp160
〜162℃ (918)、(916)の塩酸塩 mp274〜276℃(分解) (922)、(920)のp−トルエンスルホン酸塩mp214〜2
18℃(分解) (936)、(934)のマレイン酸塩 (940)、(938)の塩酸塩 本発明の活性成分として用いられる上記式(I)の化
合物は、それ自体公知の方法、とりわけ特開昭61−1405
68号、特開昭61−87627号および特開昭61−1040568号に
記載された方法およびこれらの方法で得られた中間体を
それ自体公知の方法(例えば保護基の還元的除去)で処
理することによって製造することができる。後述する実
施例1A〜48Aには、各化合物の製造法が詳細に記載され
ている。
式(I)の化合物は、通常医薬組成物の形で用いら
れ、経口、皮下、筋肉内、静脈内、鼻内、皮膚透過およ
び直腸経路といった種々の経路により投薬される。
本発明は製薬的に許容される担体と活性成分としての
一般式(I)の化合物若しくはその薬学的に許容される
塩を含有する製薬調合物を包含する。薬学的に許容され
る塩には、例えば酸付加塩あるいは第4級アンモニウム
(又はアミン)塩が包含される。
前記化合物(1)の薬学的に許容しうる塩類として
は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸
塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、
フマル酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸
塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ナフタレンスルホ
ン酸塩などの薬学的に許容しうるアニオンを含む非毒性
酸付加塩を形成する酸から形成される塩類もしくはそれ
らの水和物および第4級アンモニウム(又はアミン)塩
類もしくはそれらの水和物を含む。
本発明の組成物は、例えば錠剤、カプセル、散剤、顆
粒、トローチ、カシエー、エリキシル、乳濁液、溶液、
シロップ、懸濁液、エアロゾル、軟膏、無菌注射器、成
形パップ、テープ、軟質および硬質ゼラチンカプセル、
坐薬、ペレツト、凍結乾燥粉末およびマイクロスフィア
した凍結乾燥粉末、無菌包装粉末などの形にすることが
できる。製薬的に許容される担体の例は、乳糖、ぶどう
糖、蔗糖、ソルビトール、マンニトール、とうもろこし
澱粉、結晶セルロース、アラビアゴム、リン酸カルシウ
ム、アルジネート、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロー
ス、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム、ゼラチ
ン、シロップ、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルヒドロキシ安息香酸エステル、プロピ
ルヒドロキシ安息香酸エステル、タルク、ステアリン酸
マグネシウム、不活性なポリマー類、水または鉱油など
である。
固体または液体組成物のいずれも、上記のような充填
剤、結合剤、滑沢剤、湿潤剤、崩壊剤、乳濁および懸濁
剤、保存剤、甘味剤あるいは芳香剤などを含み得る。本
組成物は、また患者に投薬の後、活性成分が急速に、持
続的にまたは遅延的に放出されるように処方することが
できる。
経口投与の場合、式(I)の化合物は、担体および稀
釈剤と混合され、錠剤、カプセル剤などの形にされる。
非経口投与の場合、活性成分は10%ブドウ糖水溶液、等
張食塩水、無菌水あるいは類似の液体に溶解され、静脈
内に点滴または注射により、あるいは筋肉内注射により
投与されるべくバイアルまたはアンプルに密閉される。
有利には溶解補助剤や局所麻酔剤、保存剤および緩衝剤
も媒体中に含めることもできる。安定性を増すために
は、本組成物をバイアルやアンプルに注入した後に、凍
結乾燥することも可能である。非経口投与の他の場合と
しては軟膏剤、パップ剤として経皮的に投与される製剤
がある。この場合成型パップやテープ剤が有利である。
本組成物は単位投薬量形状あたり0.1ないし2000mg、
より一般的には0.5ないし1000mgの活性成分を含有す
る。
式(I)の化合物は広い投薬量範囲にわたって有効で
ある。たとえば、一日あたりの投薬量は普通0.003mg/kg
ないし100mg/kgの範囲に入る。実際に投与される化合物
の量は、投与される化合物によりまた個々の患者の年
令、体重、反応、患者の症状の程度、投与経路等によ
り、医者により決定される。従って上記の投与量範囲は
本発明の範囲を限定するものではない。一日の投薬回数
は1〜6回、通常1〜4回が適当である。
式(I)の化合物は、それ自体で有効な抹消神経障
害、中枢神経障害治療剤であるが、必要ならば一つまた
はそれ以上の他の同効薬との組合せによっても投薬でき
る。そのような付加的な薬剤にガングリオシ類、メコバ
ラミン、イサキソニンなどがある。
本発明に用いる化合物(I)の製剤例及び生物学的活
性につき、以下に一連の実施例BおよびCでより詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下に示
す組成物の実施例は活性成分として本文中に記載の化合
物の一つあるいは一般式(I)に含まれる他の医薬化合
物の一つを用いている。
実施例 実施例1A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6
−オキソフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号92
0): (1)、2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロ
キシピリミジン−5−酢酸エチルエステル(特開昭61−
140568号の参考例70に従って製造した)20g(56.1mmo
l)、85%KOH錠剤7.5g(114mmol)およびエタノール320
mlの混合物を1時間還流し、反応混合物を濃縮して固型
物を得た。これに塩酸および飽和重曹水を加えてpH4と
し、再び濃縮した。得られた粗結晶を水から再結晶して
2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロキシピリ
ミジン−5−酢酸17g(収率92%)を無色固体として得
た。1 H−NMRスペクトル(CDCl3−CD3OD溶液、δppm): 2.62(4H、m)、3.36(2H、s)、3.65(6H、m)、7.
38(5H、m)、7.60(1H、s)。
(2)、上記(1)で得た化合物3.28g(10mmol)を40m
lのクロロホルムに溶かし、得られた溶液にトリフルオ
ロ酢酸無水物4.2g(20mmol)を加えて室温で2時間攪拌
した。反応混合物を濃縮したのち、飽和重曹水および酢
酸エチルを加えて抽出した。有機層を乾燥および濃縮し
て得た紫色固体を酢酸エチルでリスラリーして、表記化
合物を無色結晶(1.42g、収率46%)として得た。
融点:164.5〜166.5℃(分解)、 赤外線吸収スペクトル(CHCl3溶液、cm-1): 1821、1631、1559。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.52(4H、m)、3.58(2H、s)、3.70(2H、2本の
s)、3.86(4H、m)、7.36(5H、m)、8.12(1H、
s)。
実施例2A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6
−オキソフロ[2,3−d]ピリミジンのp−トルエンス
ルホン酸塩(化合物番号922): 実施例1Aで得られた化合物(920)0.16g(0.5mmol)
に30mlの酢酸エチルを加えて加熱し、溶液とした。この
溶液にp−トルエンスルホン酸0.086g(0.5mmol)の酢
酸エチル(5ml)溶液を加え、析出した結晶を過する
ことによって表記化合物の結晶0.23g(収率96%)を得
た。
融点:214〜218℃(分解) 実施例3A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−7
−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミ
ジンの2−ナフタレンスルホン酸塩(化合物番号43
4): 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
7−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリ
ミジン(特開昭61−140568号の参考例54に従って製造し
た)1.29g(4.0mmol)を200mlのエタノールに溶かし、
得られた溶液に2−ナフタレンスルホン酸0.83g(4.0mm
ol)のエタノール(20ml)溶液を加え、室温で1時間攪
拌した。反応混合物を濃縮して表記化合物の無色固体を
2.1g得た。
融点:74〜82℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.12(3H、s)、3.35(8H、m)、3.52(2H、s)、4.
32(2H、bs)、7.52(5H、m)、7.5〜8.3(8H、m)。
実施例4A 2−(4−アセチルピペラジノ)−5.6−ジヒドロ−7
−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミ
ジン(化合物番号440): 2−ピペラジノ−5,6−ジヒドロ−7−メチル−6−
オキソ(7H)ピロロ[2,3−d)ピリミジン(特開昭61
−140568号の参考例55に従って製造した)1.44g(6.18m
mol)、トリエチルアミン1.01gおよびクロロホルム(20
ml)から成る溶液に無水酢酸1.02g(10.0mmol)を滴下
し、室温で15分間攪拌した。反応混合物を濃縮して得た
固型物に酢酸エチルを加えて50℃でリスラリーした。放
冷後、過することによって表記化合物1.02g(収率60
%)を粗結晶として得た。この結晶をクロロホルム/酢
酸エチル=1/10で再結晶して純品を得た。
融点:194〜195℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.16(3H、s)、3.20(3H、s)、3.43(2H、2本の
s)、3.5〜4.0(8H、m)、7.92(1H、s)。
実施例5A 5,6−ジヒドロ−7−メチル−6−オキソ−2−ピペラ
ジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンのリン酸塩
(化合物番号418) 5,6−ジヒドロ−7−メチル−6−オキソ−2−ピペ
ラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(特開昭61
−140568号の参考例55に従って製造した)1.4g(6.0mmo
l)のエタノール(40ml)溶液に、リン酸0.6gのエタノ
ール(10ml)溶液を加えた。析出した結晶を取して目
的物1.5g(収率76%)を得た。
融点:286〜289℃(分解)、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.0(4H、m)、3.09(3H、s)、3.49(2H、s)、3.9
0(4H、m)、7.99(1H、s)。
同様にして下記化合物を製造した。
実施例6A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6−(1−メチルプ
ロピル)−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ
[3,4−d]ピリミジン(化合物番号656) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−クロロメチル
ピリミジン−5−酢酸エチル(特開昭61−140568号の参
考例41に従って製造した)3.0g(8mmol)をn−ブタノ
ール30mlに溶かし、1−メチルプロピルアミン5.9g(80
mmol)を加えた。60℃で3時間、130℃で4時間攪拌し
た。反応終了後、溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルと水
に溶解した。水層を分離した後、酢酸エチル層を飽和重
曹水で洗浄した。無水MgSO4で乾燥した後、酢酸エチル
を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(酢酸エチル)で精製して、目的物0.7g(収率23
%)を得た。
融点:131〜134℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 0.88(3H、t、J=7Hz)、1.24(3H、d、J=7Hz)、
1.52(2H、m)、2.52(4H、m)、3.58(2H、s)、3.
96(4H、m)、4.12(2H、s)、4.30(1H、m)、7.36
(5H、m)、8.68(1H、s)。
同様にして下記化合物を製造した。
実施例7A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6−アセチル−5−
オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミ
ジン(化合物番号664) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5−オキソ−5,6
−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン(特開
昭61−140568号の参考例42に従って製造した)2.0g(6.
5mmol)とテトラヒドロフラン60mlの混合物に、60%NaH
0.3g(7.5mmol)を20℃で加え10分間攪拌した。その後
臭化アセチル2mlを加え1時間攪拌した。反応液を飽和
重曹水溶液に注ぎ、CH2Cl2で抽出後溶媒を留去した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:MeO
H=95:5)で精製して、目的物1.0g(収率44%)を得
た。
融点176〜178℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.54(4H、m)、2.65(3H、s)、3.58(2H、s)、4.
02(4H、m)、4.60(2H、s)、7.36(5H、m)、8.74
(1H、s)。
実施例8A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6−カルボモイルメ
チル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−
d]ピリミジン(化合物番号666) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6−エトキシカル
ボニルメチル−5−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロ
ロ[3,4−d]ピリミジン1.0g(2.5mmol,実施例6Aの化
合物662)に28%アンモニア水3.6g(59mmol)およびエ
タノール4mlを加え、室温で一晩攪拌した。反応液を濃
縮後、水とCH2Cl2を加えて抽出した。水層を分離した
後、CH2Cl2層を無水MgSO4で乾燥した。CH2Cl2を減圧留
去し、残渣を酢酸エチルで洗浄して、目的物0.5g(収率
57%)を得た。
融点:229〜232℃(分解)、1 H−NMRスペクトル(CDCl3−DMSO−d6溶液、δppm): 2.52(4H、m)、3.58(2H、s)、3.96(4H、m)、4.
22(2H、s)、4.39(2H、s)、7.36(5H、m)8.65
(1H、s)。
実施例9A 6−アセチル−2−ピペラジノ−5−オキソ−5,6−ジ
ヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン(化合物番
号648) 6−アセチル−2−(4−ベンジルピペラジノ)−5
−オキソ−5,6−ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリ
ミジン0.8g(2.4mmol、実施例7Aの化合物664)、10%Pd
/C0.2g、エタノール40mlの混合物を水素雰囲気下70℃で
4時間攪拌した。反応終了後、Pd/Cを別し、エタノー
ルを減圧下に留去して、目的物0.56g(収率90%を得
た。
融点:164〜167℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.66(3H、s)、2.96(4H、m)、3.98(4H、m)、4,
62(2H、s)、8.75(1H、s)。
同様にして下記の化合物を製造した。
実施例10A 6−アセチル−2−ピペラジノ−5−オキソ−5,6−ジ
ヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジンのナフタレ
ン−2−スルホン酸塩(化合物番号650) 6−アセチル−2−ピペラジノ−5−オキソ−5,6−
ジヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン0.20g(0.
77mmol実施例9Aの化合物648)の20%塩化メチレンエタ
ノール(25ml)溶液に、ナフタレン−2−スルホン酸1
水和物0.17gのエタノール(10ml)溶液を加えた。析出
した結晶を別して、目的物0.24g(収率67%)を得
た。
融点:260〜263℃(分解)、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 2.68(3H、s)、3.42(4H、m)、4.26(4H、m)、4.
78(2H、s)、7.6〜8.3(7H)、9.03(1H、s)。
同様にして下記化合物を製造した。
実施例11A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−5.7
−ジメチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリ
ミジン(化合物番号456) (1)、1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫酸塩
2.67g(10mmol)、tert−C4H9OK1.12g(10mmol)、tert
−C4H9OH12mlの混合物に2−ホルミル−3−メチルコハ
ク酸エチル[Zhur.Obshchei Khim.、30、2250(196
0)]2.16g(10mmol)のtert−C4H9OH(3ml)溶液を加
え、その後、6時間還流した。冷却後、水とCHCl3を加
えて抽出を行い、CHCl3層を無水HgSO4で乾燥し、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(CH2Cl2:CH3OH=95:5)で精製して2−(4−ベン
ジルピペラジノ)−5−(1−エトキシカルボニルエチ
ル)−4−ヒドロキシピリミジン0.68g(収率23%)を
得た。
融点:145〜148℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.17(3H、t、J=7Hz)、1.39(3H、d、7Hz)、2.56
(4H、m)、3.56(3H、m)、3.74(4H、m)、4.04
(2H、q、J=7Hz)、7.35(5H、m)、7.68(1H、
s)。
(2)、上記(1)と同様にして得られた該化合物4.6g
(12.4mmol)とオキシ塩化リン35gの溶液を2時間還流
した。反応溶液を水に注ぎ、エーテルで抽出した後、エ
ーテル層を無水MgSO4で乾燥し、溶媒を減圧留去して2
−(4−ベンジルピペラジノ)−5−(1−エトキシカ
ルボニルエチル)−4−クロロピリミジン3.2g(収率67
%)を油状物として得た。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.24(3H、t、J=7Hz)、1.48(3H、d、7Hz)、2.50
(4H、m)、3.56(2H、s)、3.82(5H、m)、4.16
(2H、q、J=7Hz)、7.34(5H、m)、8.18(1H、
s)。
(3)、上記(2)で得られた化合物3.2g(8.2mmol)4
0%CH3NH2メタノール溶液1.3g(16.5mmol)、エタノー
ル7mlの混合物を加圧容器に入れて、120℃で6時間加熱
した。その後減圧下で溶媒を除き、水を加えクロロホル
ムで抽出した有機層を無水MgSO4で乾燥した後、溶媒を
減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー(酢酸エチル)で精製して表記目的物2.1g(収率75
%)を得た。
融点142〜146℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.44(3H、d、J=7Hz)、2.52(4H、m)、3.19(3
H、s)、3.41(1H、q、J=7Hz)、3.57(2H、s)、
3.87(4H、m)、7.35(5H、m)、7.90(1H、s)。
実施例12A 5,6−ジヒドロ−5,7−ジメチル−6−オキソ−2−ピペ
ラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番
号444) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
5,7−ジメチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピ
リミジン1.9g(5.6mmol、実施例11Aの化合物456)と10
%Pd−C0.2gをエタノール70mlに溶かし、水素雰囲気下7
0℃で4時間攪拌した。反応終了後Pd−Cを別し、エ
タノールを減圧下留去して目的物1.26g(収率91%)を
得た。
融点:167.2〜169.2℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.44(3H、d、J=7Hz)、2.94(4H、m)、3.22(3
H、s)、3.42(1H、q、J=7Hz),3.82(4H、m)、
7.92(1H、s)。
実施例13A 5,6−ジヒドロ−5,7−ジメチル−6−オキソ−2−ピペ
ラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンのマレイン
酸塩(化合物番号446) 5,6−ジヒドロ−5,7−ジメチル−6−オキソ−2−ピ
ペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.29g(1.
2mmol、実施例12Aの化合物444)をエタノール20mlに溶
かした液に、マレイン酸0.14g(1.2mmol)のエタノール
(6ml)溶液を加えた。析出した結晶を取して目的物
0.26g(収率59%)を得た。
融点:181〜183℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO_d6溶液、δppm): 1.34(3H、d、J=7Hz)、3.10(3H、s)、3.20(4
H、m)、3.55(1H、d、J=7Hz)、3.96(4H、m)、
6.05(2H、s)、8.10(1H、s)。
実施例14A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6
−オキソ−5,5,7−トリメチル(7H)ピロロ[2,3−d]
ピリミジン(化合物番号458) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
7−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリ
ミジン(特開昭61−140568号の参考例54に従って製造し
た)4.0g(12.4mmol)を、テトラヒドロフラン200mlに
溶解し、60%NaH2.5g(62.5mmol)を20℃で加え10分間
攪拌した。その後ヨウ化メチル4mlを加え1時間攪拌し
た。反応液を水に注ぎ、CH2Cl2で抽出後、溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して、目的物を1.3g(収率30%)得た。
融点:76〜79℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.36(6H、s)、2.50(4H、m)、3.19(3H、s)、3.
54(2H、s)、3.86(4H、m)、7.34(5H、m)、7.88
(1H、s)。
ヨウ化メチルのかわりにブロモ酢酸エチルを用い同様
にして化合物682を、2−(4−ベンジルピペラジノ)
−5,6−ジヒドロ−7−メチル−6−オキソ(7H)ピロ
ロ[2,3−d]ピリミジンとヨウ化メチルのかわりに2
−(4−ベンジルピラジノ))−5−オキソ−5,6−ジ
ヒドロ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン(特開昭61
−140568号の参考例42に従って製造した)と塩化プロピ
オニルを用い同様にして化合物684を、2−(4−ベン
ジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−6−メチル−5−
オキソ(7H)ピロロ[3,4−d]ピリミジン(特開昭61
−140568号の参考例44に従って製造した)を用い同様に
して化合物680を合成した。
実施例15A 5,6−ジヒドロ−6−オキソ−2−ピペラジノ−5,5,7−
トリメチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合
物番号448) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
6−オキソ−5,5,7−トリメチル(7H)ピロロ[2,3−
d]ピリミジン1,1g(3.1mmol、実施例14Aの化合物45
8)、10%Pd−C0.1g、エタノール40mlの混合物を水素雰
囲気下70℃で4時間攪拌した。放冷後Pd−Cを別し、
エタノールを減圧留去して、目的物を0.76g(収率94
%)を得た。
融点:113〜116℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.38(6H、s)、2.94(4H、m)、3.22(3H、s)、3,
83(4H、m)、7.90(1H、s)。
2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
6−オキソ−5,5,7−トリメチル(7H)ピロロ[2,3−
d]ピリミジンのかわりに実施例14Aで製造した化合物6
82、684、680を用いて、同様にして以下の化合物を製造
した。
実施例16A 5,6−ジヒドロ−6−オキソ−2−ピペラジノ−5,5,7−
トリメチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンのナフ
タレン−2−スルホン酸塩(化合物番号450) 5,6−ジヒドロ−6−オキソ−2−ピペラジノ−5,5,7
−トリメチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.20g
(0.77mmol、実施例15Aの化合物448)のエタノール(10
ml)溶液に、ナフタレン−2−スルホン酸1水和物0.17
g(0.77mmol)のエタノール(10ml)溶液を加えて、室
温で1時間攪拌した。溶媒を減圧で留去し、残渣をエー
テルで洗浄して、目的物0.2g(収率81%)を得た。
融点:211〜212℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.36(6H、s)、3.15(3H、s)、3.36(4H、m)、4.
15(4H、m)、7.55(2H、m)、7.90(5H、m)、8.44
(1H、s)。
5,6−ジヒドロ−6−オキソ−2−ピペラジノ−5,5,7
−トリメチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンのか
わりに実施例15Aで製造した化合物672、676、668を用い
て、同様にして以下の化合物を製造した。
実施例17A 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2[4−(3,4−メチレン
ジオキシフェニルメチル)ピペラジノ]−6−オキソ
(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号436) ピペロニルアルコール2.5g(16.4mmol)、SOCl32,3g
(19.3mmol)、CH2Cl2100mlの溶液を1時間攪拌した。
その後5,6−ジヒドロ−7−メチル−6−オキソ−2−
ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(特開
昭61−140568号の参考例55に従って製造した)3.8g(1
6.3mmol)とトリエチルアミン2.5gを加えて30分間攪拌
後、2時間還流を行った。反応液を水中で注ぎCH2Cl2
抽出し、無水MgSO4で乾燥した。減圧濃縮して得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し
て、目的物0.5g(収率8%)を得た。
融点:122〜124℃1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.47(4H、m)、3.14(3H、s)、3.25(2H、s)、3.
43(2H、s)、3.82(4H、m)、5.91(2H、s)、6.74
(2H、s)、6.87(1H、s)、7.86(1H、s)。
実施例18A 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2[4−(3,4−メチレン
ジオキシフェニルメチル)ピペラジノ]−6−オキソ
(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンのナフタレン−2
−スルホン酸塩(化合物番号438) 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2[4−(3,4−メチレ
ンジオキシフェニルメチル)ピペラジノ]−6−オキソ
(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン1.0g(2.7mmol、実
施例17Aの化合物436)、ナフタレン−2−スルホン酸1
水和物0.6g(2.7mmol)、CH2Cl250ml、エタノール50ml
の溶液を室温で1時間攪拌した。その後溶媒を減圧留去
し、残渣をエタノールで洗浄して、目的物1.4g(収率90
%)を得た。
融点:234〜239℃(分解)、1 H−NMRスペクトル(DMSO_d6_CDCl3溶液、δppm): 3.12(3H、s)、3.36(8H、m)、3.48(2H、s)、4.
32(2H、s)、6.05(2H、s)、6.95(2H、m)、7.12
(1H、s)、7.52(2H、m)、7.90(5H、m)、8.25
(1H、s)。
実施例19A 2−(4−エトキシカルボニルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロ−7−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−
d]ピリミジン(化合物番号442) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
7−メチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリ
ミジン(特開昭61−140568号の参考例54に従って製造し
た)2.0g(6.2mmol)、60%NaH0.3g(6.8mmol)、テト
ラヒドロフラン60mlの混合物に、クロロギ酸エチル2.0g
(18.4mmol)を加え、2時間攪拌した。反後液を水中に
注ぎ、CH2Cl2で抽出した。有機層を無水MgSO4で乾燥し
た後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムトグラフ
ィーで精製して目的物0.5g(収率26%)を得た。
融点:170〜171℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.30(3H、t、J=7Hz)、3.23(3H、s)、3.45(2
H、s)、3.56(4H、m)、3.84(4H、m)、4.20(2
H、q、J=7Hz)、7.94(1H、s)。
実施例20A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロ−7−(2−メトキシエチル)−6−オキソ(7
H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号460) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−クロロピリミ
ジン−5−酢酸エチル30.0g(0.08mol、特開昭61−1405
68号参考例71に従つて製造した)に、エタノール200m
l、メトキシエチルアミン12.02g(0.16mol)を加え、オ
ートクレーブ中、150℃で7時間加熱した。エタノール
を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで精製することにより標記化合物19.1gを得た
(収率65%)1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.51(4H,m)、3.38(3H,s)、3.44(2H,s)、3.57(2
H,s)、3.82(8H,m)、7.36(5H,s)、7.92(1H,s)。
実施例21A 5,6−ジヒドロ−7−(2−メトキシエチ
ル)−6−オキソ−2−ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3
−d]ピリミジン(化合物番号426) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
7−(2−メトキシエチル)−6−オキソ(7H)ピロロ
[2,3−d]ピリミジン13.0g(35.4mmol、実施例20Aの
化合物460)を、エタノール180molに溶解し、10%パラ
ジウム−炭素1.3g存在下、常圧70℃で1.5時間、水素添
加した。触媒を過後、エタノールを減圧下留去するこ
とにより標記化合物9.82gを得た(収率〜100%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.92(4H,m)、3.38(3H,s)、3.44(2H,s)、3.80(8
H,m)、7.92(1H,s)。
実施例22A 5,6−ジヒドロ−7−(2−メトキシエチ
ル)−6−オキソ−2−ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3
−d]ピリミジンのマレイン酸塩(化合物番号430) 5,6−ジヒドロ−7−(2−メトキシエチル)−6−
オキソ−2−ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリ
ミジン3.0g(11mmol、実施例21Aの化合物426)のエタノ
ール(100ml)溶液に、マレイン酸1.3g(11mmol)のエ
タノール(30ml)溶液を加えて、1時間攪拌した。析出
した結晶を取して目的物3.3g(収率76%)を得た。
融点:158〜160℃。1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.2〜3.8(13H)、3.95(4H,m)、6.06(2H,s)、8.06
(1H,s)。
実施例23A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,7−ジ
ヒドロ−5−オキソフロ[3,4−d]ピリミジン(化合
物番号924) (1).2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−クロロメ
チルピリミジン−5−カルボン酸エチルエステル5.0g
(13.3mmol、特開昭61−140568参考例41に従つて製造し
た)に、エタノール80ml、85%水酸化カリウム2.64g(4
0.0mmol)を加えて、30分間還流した。エタノールを減
圧下濃縮し、水を加え残渣を溶解し、濃塩酸でpH約4に
した。生成した結晶を過し、アセトンで洗浄すること
により2−(4−ベンジルピペラジノ)−4−ヒドロキ
シメチルピリミジン−5−カルボン酸1.93gを結晶とし
て得た(収率44%)。
融点:252〜253℃(分解)1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.16(4H,m)、4.00(6H,m)、4.80(2H,s)、7.54(5
H,m)、8.79(1H,s)。
(2).上記(1)で得たカルボン酸0.40g(1.22mmo
l)に、ベンゼン50ml、無水酢酸0.15g(1.48mmol)、酢
酸ナトリウム0.12g(1.46mmol)を加えて、10.5時間還
流した。10%炭酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル
で抽出した。酢酸エチル層を乾燥後濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーで精製することにより
標記化合物0.15gを得た(収率40%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.54(4H,m)、3.58(2H,s)、4.00(4H,m)、5.04(2
H,s)、7.36(5H,s)、8.75(1H,s)。
実施例24A 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−2−ピペラジ
ノフロ[3,4−d]ピリミジン(化合物番号908) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,7−ジヒドロ−
5−オキソフロ[3,4−d]ピリミジン1.5g(4.8mmol、
実施例23Aの化合物924)、10%Pd−C 0.2g、エタノー
ル60mlの混合物を水素雰囲気下70℃、4時間攪拌した。
反応終了後、Pd−Cを別し、エタノールを減圧留去し
て、目的物1.0g(収率94%)を得た。
融点:159〜160℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.05(1H,s)、2.95(4H,m)、3.97(4H,m)、5.03(2
H,s)、8.74(1H,s)。
実施例25A 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−2−ピペラジ
ノフロ[3,4−d]ピリミジンのマレイン酸塩(化合物
番号910) 5,7−ジヒドロ−5−オキソ−2−ピペラジノフロ
[3,4−d]ピリミジン0.22g(1.0mmol、実施例24Aの化
合物908)のエタノール(30ml)溶液に、マレイン酸0.1
2g(1.0mmol)のエタノール(15ml)溶液を加えて、室
温で1時間攪拌した。析出した結晶を取して、目的物
0.20g(収率60%)を得た。融点:183〜185℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.28(4H,m)、4.12(4H,m)、5.25(2H,s)、6.03(2
H,s)、8.92(1H,s)。
実施例26A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6,7−ジ
ヒドロ(5H)シクロペンタピリミジン(化合物番号20
8) ナトリウムメトキシド6.55g(0.121mol)のエタノー
ル(500ml)溶液に1−アミジノ−4−ベンジルピペラ
ジン硫酸塩32.43g(0.121mol)を加え、得られた懸濁液
に2−ヒドロキシメチレンシクロペンタノン13.6g[0.1
21mol、W.T.Caldwell et al.,J.Am.Chem.Soc.,63、2188
(1941)に記載の方法で合成]のエタノール(90ml)の
溶液を1時間で滴下した。滴下後、8時間還流し、エタ
ノールを留去後、濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラ
フイーで精製することにより標記化合物2.18gを得た
(収率6%)。
融点:90〜95℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.04(2H,quinter,J=7Hz)、2.52(4H,m)、2.78(2H,
t,J=7Hz)、2.81(2H,t,J=7Hz)、3.56(2H,s)、3.8
3(4H,m)、7.35(5H,s)、8.12(1H,s)。
実施例27A 6,7−ジヒドロ−2−ピペラジノ(5H)シク
ロペンタピリミジン(化合物番号200) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−6,7−ジヒドロ(5
H)シクロペンタピリミジン2.0g(6.79mmol、実施例26A
の化合物208)をエタノール40mlに溶解し、10%パラジ
ウム−炭素0.20gの存在下常圧70℃で水素添加した。4
時間後触媒を過し、エタノールを留去することにより
標記化合物1.38gを結晶として得た(収率99%)。
融点:107〜113℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.05(2H,quinter,J=7Hz)、2.80(2H,t,J=7Hz)、2.
83(2H,t,J=7Hz)、2.96(4H,m)、3.81(4H,m)、8.1
3(1H,s)。
実施例28A 6,7−ジヒドロ−2−ピペラジノ(5H)シク
ロペンタピリミジンの塩酸塩(化合物番号202) 6,7−ジヒドロ−2−ピペラジノ(5H)シクロペンタ
ピリミジン0.47g(2.30mmol、実施例27Aの化合物200)
をエタノール5mlに溶解し、濃塩酸0.22g(2.57mmol)を
加え、室温で10分間攪拌し、アセトン40mlを加え、さら
に10分間攪拌した。析出した結晶を過することにより
標記化合物0.22gを得た(収率40%)。
融点:>300℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 2.00(2H,quinter,J=7Hz)、2.78(4H,t,J=7Hz)、3.
12(4H,m)、3.96(4H,m)、8.24(1H,s)、9.33(2H,b
r)。
実施例29A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号926) (1).エタノール360mlに2−ヒドロキシメチレンブ
チロラクトンナトリウム塩10.0g[73.5mmol、J.O.Fisse
ki et al.,J.Org.,Chem.29、2670(1964)に記載の方法
で合成]、1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫酸
塩19.6g(73.3mmol)を加え5時間還流した。エタノー
ルを留去後、水を加えてクロロホルムで抽出した。クロ
ロホルム層を乾燥後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフイーで精製することにより、2−(4−ベンジ
ルピペラジノ)−4−ヒドロキシ−5−(2−ヒドロキ
シエチル)ピリミジン6.66gを結晶として得た(収率29
%)。
融点:166〜170℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.56(6H,m)、3.56(2H,s)、3.60−3.90(6H,m)、7.
35(5H,s)、7.67(1H,s)。
(2).上記(1)で得た化合物2.0g(6.36mmol)に、
0℃で塩化チオニル40mlを加え、0℃で4時間、室温で
12時間攪拌した。過剰の塩化チオニルを減圧下留去し、
水を加えて残渣を溶解し、2N−水酸化ナトリウム水溶液
でアルカリ性にしてクロロホルムで抽出した。クロロホ
ルム層を乾燥後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイーで精製することにより標記化合物1.03gを結晶と
して得た(収率55%)。
融点:121〜123℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.48(4H,m)、3.09(2H,t,J=7Hz)、3.55(2H,s)、
3.81(4H,m)、4.60(2H,t,J=7Hz)、7.34(5H,s)、
7.99(1H,s)。
実施例30A 5,6−ジヒドロ−2−ピペラジノフロ[2,3
−d]ピリミジン(化合物番号900) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロフ
ロ[2,3−d]ピリミジン1.21g(4.08mmol、実施例29A
の化合物926)をエタノール40mlに溶解し、10%パラジ
ウム−炭素0.14gの存在下常圧70℃で水素添加した。4
時間後触媒を過し、エタノールを留去することにより
標記化合物0.81gを結晶として得た(収率96%)。
融点:74〜78℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.49(1H,s)、2.92(4H,m)、3.12(2H,dt,J=1,7H
z)、3.80(4H,m)、4.62(2H,t,J=7Hz)、8.00(1H,
t,J=1Hz)。
実施例31A 5,6−ジヒドロ−2−ピペラジノフロ[2,3
−d]ピリミジン塩酸塩(化合物番号902) 5,6−ジヒドロ−2−ピペラジノフロ[2,3−d]ピリ
ミジン0.23g(1.12mmol、実施例30Aの化合物900)をエ
タノール10mlに溶解し、濃塩酸0.12g(1.18mmol)を加
えて室温で1時間攪拌した。析出した結晶を過し、ア
セトンで洗浄することにより標記化合物0.27gを得た
(収率〜100%)。
融点:294℃(分解)、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 3.16(6H,m)、3.92(4H,m)、4.70(3H,t,J=8Hz)、
8.10(1H,s)、9.54(2H,br)。
実施例32A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4,6−ジ
メチルフロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号928) 1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫酸塩14.45g
(54.1mmol)にDMSO15ml、85%水酸化カリウム3.57g(5
4.1mmol)、3−カルボメトキシ−5−ヘキシン−2−
オン10.0g[64.9mmol、K.E.Schulte et al.,Arch.Phar
m.,295、627(1962)に記載の方法で合成]を加え、140
℃で4.5時間加熱した。水を加えて、クロロホルムで抽
出し、クロロホルム層を水および飽和食塩水で洗浄後、
乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで精製することにより標記化合物を黄色油状物
として、4.84g得た(収率28%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.36(3H,d,J=1Hz)、2.47(3H,s)、2.51(4H,m)、
3.55(2H,s)、3.87(4H,m)、6.17(1H、q、J=1H
z)、7.34(5H,s)。
実施例33A 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3
−d]ピリミジン(化合物番号904) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−4,6−ジメチルフ
ロ[2,3−d]ピリミジン4.23g(13.1mmol、実施例32A
の化合物928)を、エタノール50mlに溶解し、10%パラ
ジウム−炭素0.40gの存在下、常圧70℃で水素添加し
た。5時間後触媒を過し、触媒をクロロルムで洗浄し
た。エタノール層とクロロホルム層を合わせて濃縮し、
エタノールより再結晶することにより標記化合物1.94g
を結晶として得た(収率64%)。
融点:〉300℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3−DMSO−d6溶液、δppm): 2.40(3H,d,J=1Hz)、2.50(3H,s)、3.19(4H,m)、
4.12(4H,m)、6.35(1H,q,J=1Hz)。
実施例34A 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3
−d]ピリミジンの塩酸塩(化合物番号906) 4,6−ジメチル−2−ピペラジノフロ[2,3−d]ピリ
ミジン0.81g(3.49mmol、実施例33Aの化合物904)をエ
タノール200mlに加熱して、溶解し、濃塩酸0.39g(3.84
mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。エタノールを減
圧下留去し、残渣をアセトンで洗浄することにより標記
化合物0.88gを結晶として得た(収率94%)。
融点:〉300℃、1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 2.36(3H,d,J=1Hz)、2.50(3H,s)、3.12(4H,m)、
3.98(4H,m)、6.57(1H,q,J=1Hz)、9.60(2H,br)。
実施例35A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロ−7−メチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ン(化合物番号930) (1) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒ
ドロ−7−メチル−6−オキソ(7H)ヒロロ[2,3−
d]ピリミジン(特開昭61−140568号の参考例54に従っ
て製造した)8.0gとエタノール400mlに水素化ホウ素ナ
トリウム2.24gを加え、1.5時間加熱還流した。反応液を
濃縮した後、残渣に水と酢酸エチルを加えて抽出した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフイー(メ
タノール:クロロホルム=1:10)で精製し、さらにトル
エンで再結晶することによって、2−(4−ベンジルピ
ペラジノ)−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−メチ
ルアミノピリミジンの無色結晶2.4gを得た。融点119〜1
20℃、収率30%。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.3〜2.7(6H、m)、2,94(3H、d、J=4.3Hz)、3.5
5(2H、s)、3.6〜3.9(6H、m)、5.50(1H、brd、J
=4.3Hz)7.2〜7.5(5H、m)、7.61(1H、s)。
(2) 上記(1)で得られた化合物8.0gとピリジン80
mlを−10〜0℃に冷却し、この中にp−トルエンスルホ
ニルクロライド5.3gのピリジン100mlの溶液を滴下し
た。滴下後、0〜5℃で6時間反応した。反応液に炭素
水素ナトリウム2.5gの水30mlの溶液を徐々に加え、さら
に15分間撹拌した。これに水200mlと酢酸エチル300mlを
加え、抽出した後酢酸エチル層を水200mlで洗浄した。
酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸
エチルを留去した。この残渣をテトラヒドロフラン100m
lに懸濁した中に、60%水素化ナトリウム2.4gをヘキサ
ンで洗浄した物を、テトラヒドロフランに懸濁して加え
た。室温で5時間反応後、氷水10mlを徐々に加え、次に
溶媒を留去した。残渣に水200mlと酢酸エチル300mlを加
え、水層を分離した後、酢酸エチル層を水200mlで洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残
渣をシリカゲルクロマトグラフイー(アセトン:ヘキサ
ン=1:1)で精製し目的物の茶褐色結晶1.6gを得た。収
率21%、融点:105〜107℃。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.48(4H、m)、2.84(2H、t、J=9Hz)、3.50(2
H、t、J=9Hz)、3.55(2H、s)、3.78(4H、m)、
7.34(5H、s)、7.60(1H、s)。
実施例36A 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピペラジ
ノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物番号91
2) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
7−メチル(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施
例35Aの化合物930)1.4gと10%pd/c0.14gにエタノール1
5mlを加え、水素雰囲気下、60℃で8時間撹拌した。冷
却後、10%pd/cを別し、溶媒を留去して、無色結晶の
目的物0.94gを得た。融点:63〜65℃、収率95%。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.90(2H、t、J=9Hz)、2.92(4H、m)、3.48(2
H、t、J=9Hz)、3.74(4H、m)、7.62(1H、s)。
実施例37A 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピペラジ
ノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジンの2−ナフタレ
ンスルホン酸塩(化合物番号914) 5,6−ジヒドロ−7−メチル−2−ピペラジノ(7H)
ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例36Aの化合物91
2)0.25gのエタノール10mlの溶液に、2−ナフタレンス
ルホン酸1水和物0.26gのエタノール10mlの溶液を加え
た。溶媒を留去して、無色結晶の目的物0.49gを得た。
融点:160〜162℃、収率100%。1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶媒、δppm): 2.88(3H、s)、2.7〜3.7(8H、m)、7.4〜8.1(7
H、m)、8.14(1H、s)。
実施例38A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−7,8−ジ
ヒドロ−7−メチル−5−オキソ(5H)ピラノ[4,3−
d]ピリミジン(化合物番号932) 4,6−ジオキソ−2−メチルオキサン0.5gとオルトギ
酸メチル2.0mlと無水酢酸50mlを130℃で3時間撹拌し
た。反応後、エバポレーターで溶媒を留去し、液体状の
物質を得た。1−アミジノ−4−ベンジルピペラジン硫
酸塩1.04gを2%KOH溶液10mlに加え室温で30分撹拌した
後、この溶液に上記液体状の物質を加え、室温で1時間
撹拌した。反応後、メタノールを留去し、水30mlを加
え、塩化メチレン50mlで抽出した。塩化メチレン層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー(塩化メチレン:酢酸エチル=2:1)を行い、
白色固体状の標記化合物0.82gを得た(収率62%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.56(3H、d、J=8.6Hz)、2.56(4H、m)、2.84(2
H、d、J=7.6Hz)、3.60(2H、s)、4.00(4H、
m)、4.70(1H、m)、7.38(5H、s)、8.86(1H、
s)。
実施例39A 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−
2−ピペラジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジン
(化合物番号916) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−7,8−ジヒドロ−
7−メチル−5−オキソ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリ
ミジン(実施例38Aの化合物932)0.15gをエタノール30m
lに溶かし、10%pd/c30mgを窒素雰囲気下で加え50℃で
2時間撹拌した。反応後、pd−cを過し、溶液を濃縮
して0.12gの固体を得た(収率99%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.52(3H、d、J=6.8Hz)、2.84(2H、d、J=7.6H
z)、2.94(4H、m)、3.96(4H、m)、4.64(1H、
m)、8.86(1H、s)。
実施例40A 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−
2−ピペラジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジンの
塩酸塩(化合物番号918) 7,8−ジヒドロ−7−メチル−5−オキソ−2−ピペ
ラジノ(5H)ピラノ[4,3−d]ピリミジン(実施例39A
の化合物916)0.12gに塩酸飽和エタノール溶液5mlを加
え、10分間室温で撹拌した後、濃縮して0.13gの固体状
の標記化合物を得た。融点274〜276℃(分解)。
実施例41A 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジ
ヒドロ−4,7−ジメチル−6−オキソ(7H)ピロロ[2,3
−d]ピリミジン(化合物番号462) (1) 水酸化カリウム3.1gを200mlのエタノールに加
え、30分かくはんした後、1−アミジノ−4−ベンジル
ピペラジン硫酸塩12.4gを加えて10分間室温でかくはん
した。この溶液にアセチルコハク酸ジエチル12.4gを加
え2時間還流した後、トルエン200mlを加えて3時間還
流した。反応後エタノールを留去し、塩酸水溶液50ml中
へ注いだ。この溶液にNaHCO3を加えて中和し、析出した
固体を水洗し、P2O5上で乾燥したところ、2.55gの白色
固体状の2−(4−ベンジルピペラジノ)−5−エトキ
シカルボニルメチル−4−ヒドロキシ−6−メチルピリ
ミジンを得た(収率15%)。1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 1.36(3H、t、J=7.6Hz)、2.25(3H、s)、2.57(4
H、m)、3.55(2H、s)、3.69(2H、s)、3.77(4
H、m)、4.24(4H、q、J=7.6Hz)、7.51(5H、
s)。
(2) 上記(1)で得られた化合物2.7gとオキシ塩化
リン20g3時間還流した。減圧下、オキシ塩化リンを留去
した後、トルエン10mlを加え、固体を取した。この固
体を塩化メチレン50ml、飽和重ソウ水50mlと共に約1時
間撹拌した。トルエン層と塩化メチレン層を合わせ無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶液を濃縮したところ2.
61gの茶かっ色固体状の2−(4−ベンジルピペラジ
ノ)−5−エトキシカルボニルメチル−4−クロロ−6
−メチルピリミジンが得られた(収率92%)。1 H−NMRスペクトル(DMSO−d6溶液、δppm): 1.26(3H、t、J=7.6Hz)、2.35(3H、s)、2.48(4
H、m)、3.56(2H、s)、3.65(2H、s)、3.82(4
H、m)、4.18(2H、q、J=7.6Hz)、7.34(5H、
s)。
(3) 上記(2)で得られた化合物2.61gとメチルア
ミン1.04gを含む40%メチルアミンメタノール溶液をエ
タノールに溶かし、50mlのオートクレーブ中で窒素雰囲
気下、120℃で18時間撹拌した。放冷後、析出した赤色
結晶を過し、固体を得た。液を3mlまで濃縮し、2
次晶を得た。1次晶と2次晶を合わせて1.56gの赤色結
晶状の標記化合物を得た(収率62%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.22(3H、s)、2.50(4H、m)、3.18(3H、s)、3.
34(2H、s)、3.56(2H、s)、3.86(4H、m)、7.35
(5H、s)。
実施例42A 5,6−ジヒドロ−4,7−ジメチル−6−オキ
ソ−2−ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ン(化合物番号464) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5,6−ジヒドロ−
4,7−ジメチル−6−オキソ(7H)ピロロピリミジン
(実施例41Aの化合物462)1.56g(4.6ミリモル)をエタ
ノール60mlに溶かし、10%pd/c500mgを窒素雰囲気下で
加え、70℃で2時間撹拌した。反応後、pd−cを過し
溶液を濃縮したところ、1.04gの淡黄色固体状の標記化
合物を得た(収率91%)。1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 2.24(3H、s)、2.92(4H、m)、3.20(3H、s)、3.
36(2H、s)、3.82(4H、m)。
実施例43A 5,6−ジヒドロ−4,7−ジメチル−6−オキ
ソ−2−ピペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジ
ンの塩酸塩(化合物番号466) 5,6−ジヒドロ−4,7−ジメチル−6−オキソ−2−ピ
ペラジノ(7H)ピロロ[2,3−d]ピリミジン0.20gを塩
酸飽和エタノール20mlに溶かし、室温で10分間撹拌した
後、濃縮したところ、0.21gの淡黄色固体状の標記化合
物を得た。融点300℃以上。
実施例44A 2−(4−エトキシカルボニルメチルピペラジノ)−4
−イソプロピルアミノピリミジン−5−カルボン酸メチ
ル(化合物番号100) 2−ピペラジノ−4−イソプロピルアミノピリミジン
−5−カルボン酸メチル(特開昭61−140568号の参考例
69に従って製造した)0.9g(3.2mmol)、CHCl310ml、ト
リエチルアミン0.54g(5.3mmol)の溶液に、ブロモ酢酸
エチル0.5g(3.1mmol)を加えて、室温で6時間撹拌し
た。その後、水とCHCl3を加えて抽出し、CHCl3層を無水
MgSO4で乾燥した。減圧下CHCl3を留去し、残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー(酢酸エチル)で精製し
て、目的物1.0g(収率88%)を得た。
融点:78〜79℃、1 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.27(6H、d、J=7Hz)、1.31(3H、t、J=7Hz)、
2.64(4H、m)、3.27(2H、s)、3.82(3H、s)、3.
96(4H、m)、4.22(2H、q、J=7Hz)、4.26(1H、
m)、7.94(1H、br.d、J=7Hz)、8.59(1H、s)。
実施例45A 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−
メチルアミノピリミジン(化合物番号138) 2−(4−ベンジルピペラジノ)−5−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−メチルアミノピリミジン0.8g(2.45
mmol)、10%Pd−C 0.1g、エタノール10mlの混合物を水
素雰囲気下60℃で7時間かくはんした。反応混合物を放
冷後、過で触媒を除き、液を濃縮して表記化合物0.
56g(収率96%)を結晶として得た。
融点:195〜197℃、1 H−NMR(CDCl3−DMSO−d6溶液、δppm): 2.50(2H、t、J=7Hz)、2.92(3H、s)、2.98(4
H、m)、3.62(2H、t、J=7Hz)、3.84(4H、m)、
6.45(1H、br)、7.58(1H、s)。
実施例46A 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4−
メチルアミノピリミジンの2−ナフタレンスルホン酸塩
(化合物番号140) 2−ピペラジノ−5−(2−ヒドロキシエチル)−4
−メチルアミノピリミジン0.19g(0.8mmol)のエタノー
ル30ml溶液に、2−ナフタレンスルホン酸0.18g(0.8mm
ol)のエタノール10ml溶液を加え、室温で30分かくはん
した。反応混合物を濃縮後、析出した固体をエーテル−
トルエン−エタノールの混合溶媒でスラリーした。固体
を過し、減圧乾燥して表記化合物0.2g(収率54%)を
無色結晶として得た。
融点:215〜217℃ 実施例47A 6,7−ジメトキシ−2−(4−(3,4−ジメトキシベンゾ
イルピペラジノ)キナゾリン(化合物番号944) 1−(3,4−ジメトキシベンゾイル)ピペラジン(特
開昭56−150072号に記載の方法で合成した。)125mgと
2−クロロ−6,7−ジメトキシナゾリン112mgにイソアミ
ルアルコール2mlを加え、120℃で5.5時間撹拌した。イ
ソアミルアルコールを留去後、薄層クロマトグラフイー
(酢酸エチル)で精製し、無色結晶状の標記化合物102m
gを得た(収率47%)。融点188〜190℃。1 H−NMR(CDCl3溶液、δppm): 3.78(4H、brs)、3.94(3H、s)、3.97(3H、s)、
3.99(3H、s)、4.04(3H、s)、4.1(4H、brs)、6.
8〜7.2(5H、m)、8.85(1H、s)。
実施例48A 特開昭61−140568号に記載の方法に従って、本願発明
の上記式(I)に包含される化合物すなわち化合物番号
(204)、(206)、 (300)、(302)、(304)、(306)、(308)、(40
0)、 (402)、(404)、(406)、(408)、(420)、(42
2)、 (424)、(428)、(432)、(452)、(454)、(50
0)、 (502)、(504)、(506)、(600)、(602)、(60
4)、 (606)、(603)、(610)、(612)、(614)、(61
6)、 (618)、(620)、(622)、(624)、(626)、(62
8)、 (630)、(632)、(634)、(700)、(701)、(70
2)、 (704)、(706)、(707)、(708)、(710)、(71
2)、 (714)、(716)、(718)、(720)、(722)、(72
4)、(726)、(728)、(730)、(732)、(734)、
(736)、 (738)、(740)、(742)、(744)、(746)、(74
8)、 (800)、(802)、(804)、(806)、(936)、(93
8)、 (940)、(942)も同様にして製造した。
それらの中から化合物番号700番代の幾つかの化合物
の物性値を示せば以下のとおりである。
化合物 734 融点:170〜172℃ 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤;cm-1) 1657、1618、15781 H−核磁気共鳴スペクトル (重クロロホルム;ppm) 1.33(6H、t、J=7.2)、1.66(1H、s)、2.17(3
H、d、J=1.3)、2.94(4H、m)、3.97(6H、m)、
7.10(1H、q、J=1.3)、9.24(1H、s) 化合物 714 融点:143℃ 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤:cm-1) 3325、1660、1622、15761 H−核磁気共鳴スペクトル (重ジメチルスルホキシド;ppm) 0.88(3H、t、J=8Hz)、1.66(2H、m)、2.75(4
H、t、J=6Hz)、2.8(1H、2.75と重複)、3.76〜3.9
1(6H、m)、6.22(1H、d、J=8Hz)、7.73(1H、
d、J=8Hz)、9.08(1H、s) 化合物 712 融点:161℃ 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤:cm-1) 3430、1652、1618、15841 H−核磁気共鳴スペクトル (重クロロホルム;ppm) 1.31(6H、d、J=8Hz)、2.92(4H、br.s)、3.92(4
H、br.s)、5.05(1H、sel、J=8Hz)、6.2(1H、br.
s)、6.29(1H、d、J=8Hz)、7.83(1H、d、J=8H
z)、9.08(1H、s) 化合物 700 融点:252.8℃(エタノール再結晶) mass.:231(M+1 H−核磁気共鳴スペクトル: (δ:ppm in DMSO d−6) 2.87(4H、br.s)、3.88(4H、br.s)、5.73(1H、d、
J=7Hz)、6.98(1H、d、J=7Hz)、9.02(1H、s) 化合物 740 融点:231.7℃ 質量スペクトル:349(分子イオンピーク) 赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤:cm-1) 3400、2920、1654、1617、15741 H−核磁気共鳴スペクトル (重ジメチルスルホキシド;ppm) 1.24(3H、t、J=7Hz)、2.96(4H、br.s)、3.80〜
4.12(8H、m)、7.24(5H、s)、7.80(1H、s)、8.
06(1H、s) 化合物 708 融点:149〜152℃ 赤外線吸収スペクトル(KBr CHCl3;cm-1) 1655、1645、1620、15751 H−核磁気共鳴スペクトル (重クロロホルム;ppm) 1.34(3H、t、J=7Hz)、1.87(1H、br.s)、2.94(4
H、t、J=6Hz)、3.96(6H、m)、6.27(1H、d、J
=8Hz)、7.29(1H、d、J=8Hz)、9.22(1H、s) 化合物 706 オイル状態1 H−核磁気共鳴スペクトル (重クロロホルム;δppm) 2.93(4H、m)、3.50(3H、s)、3.94(4H、m)、4.
40(1H、br.s)、6.25(1H、d、J=8Hz)、7.25(1
H、d、J=8Hz)、9.23(1H、s) 化合物 742 融点:300℃以上 赤外線吸収スペクトル(ヌジヨール;cm-1) 3400、1688、16551 H−NMRスペクトル(CDCl3溶液、δppm): 1.40(3H、t、J=7.0Hz)、2.95(4H、m)、4.08(6
H、m)、8.19(1H、s)、9.20(1H、s)、10.55(1
H、s) 実施例 1B 活性成分10mgを含有する錠剤は以下のようにして製造
される。
錠剤当り 活性成分 10mg トウモロコシデンプン 55mg 結晶セルロース 35mg ポリビニルピロリドン 5mg (10%水溶液として) カルボキシメチルセルロース・カルシウム 10mg ステアリン酸マグネシウム 4mgタルク 1mg 合計120mg 活性成分、澱粉および結晶セルロースを80メッシュふ
るいを通し、完全に混合する。得られた粉末にポリビニ
ルピロリドン溶液を混合し造粒した後、18メッシュのふ
るいを通す。このようにして製造した顆粒を50〜60℃で
乾燥し、再度18メッシュのふるいにより整粒する。前も
って80メッシュのふるいにかけておいたカルボキシルメ
チルセルロースカルシウムおよびステアリ酸マグネシウ
ムおよびタルクを顆粒に加え、混合した後、製錠機によ
り各々120mgの重量の錠剤を製造する。
実施例 2B 活性成分200mgを含有する錠剤は以下のようにして製
造される。
錠剤当り 活性成分 200mg トウモロコシデンプン 50mg 結晶セルロース 42mg 軽質無水ケイ酸 7mgステアリン酸マグネシウム 1mg 合計300mg 上記成分を80メッシュふるいを通し、完全に混合す
る。得られた粉末を圧縮成形し、重量300mgの錠剤を製
造する。
実施例 3B 活性成分100mgを含有するカプセル剤は以下のように
して製造される。
カプセル当り 活性成分 100mg トウモロコシデンプン 40mg 乳糖 5mgステアリン酸マグネシウム 5mg 合計150mg 上記成分を混ぜ合せ、80メッシュふるいを通し、完全
に混合する。得られた粉末を150mgずつカプセルに充填
する。
実施例3B−1 活性成分5mgを含有するカプセル剤は以下のようにし
て製造される。
カプセル当り 活性成分 5mg トウモロコシデンプン 10mg 乳糖 5mgステアリン酸マグネシウム 5mg 合計25mg 上記成分を混ぜ合せ、80メッシュふるいを通し、完全
に混合する。得られた粉末を25mgずつカプセルに充填す
る。
実施例 4B 活性成分5mgを含有するバイアル入り用時溶解注射剤
は以下のようにして製造される。
バイアル当り 活性成分 5mg マンニトール 50mg 用事、注射用蒸留水1mlを用いて溶解し、使用する。
実施例 5B 活性成分50mgを含有するアンプル入り注射剤は以下の
ようにして製造される。
アンプル当り 活性成分 50mg 塩化ナトリウム 18mg注射用蒸留水 適量 合計2ml 実施例 6B 活性成分17.5mgを含有する粘着性貼付製剤は以下のよ
うにして製造される。
ポリアクリル酸アンモニウム10部を水60部に溶解す
る。一方グリセリンジグリシジルエーテル2部を水10部
に加熱しつつ溶解する。更にもう一方でポリエチレング
リコール(グレード400)10部、水10部、活性成分1部
を攪拌溶解する。ついでポリアクリル酸アンモニウムの
水溶液を攪拌しつつグリセリンジグリシジルエーテルの
水溶液及びポリエチレングリコールの活性成分含有水溶
液を添加混合した薬物含有含水ゲル用溶液を、柔軟性の
あるプラスチックフイルムに活性成分が平方センチメー
トル当り0.5mgとなるように塗布し、表面を剥離紙で覆
い35平方センチメートルに切断し、製剤とした。
実施例 7B 活性成分10mを含有する粘着性貼付剤は以下のように
して製造される。
ポリアクリル酸ナトリウム100部、グリセリン100部、
水150部、トリエポキシプロピルイソシアヌレート0.2
部、エタノール100部、ミリスチン酸イソプロピル25
部、プロピレングリコール25部及び活性成分15部の混合
水溶ゾル液を調製した。次にこのゾル液をレーヨン不織
布とポリエチレンフイルムとからなる複合フイルムの不
織布面に100μm厚に塗布して薬剤含有の粘着剤層を形
成した。この層中に含まれる放出補助物質(ミリスチン
酸イソプロピルとプロピレングリコール)の含量は約20
重量%であった。その後25℃で24時間架橋し、上記粘着
剤界面に剥離フイルムを貼り合せ、更にこれを35平方セ
ンチメートルに切断し製剤とした。
実施例8B ポリ(dl−乳酸−グリコール酸)共重合体(75:25)
(分子量約2000)を塩化メチレン:n−プロパノール(4:
1)200mlに溶解し、5%の溶液を調製した。次いで活性
成分100mgを塩化メチレン:n−プロパノール(4:1)50ml
に懸濁した溶液を上記の共重合体塩化メチレン:n−プロ
パノール溶液に加え、攪拌機で1,000rpmで混合し、混合
溶液にした。この混合溶液を予め40℃に保温しておいた
1%ヒアルロン酸水溶液1000mlに加え、500rpmの速度で
撹拌し乳化させ、活性成分を含有するマイクロスフイア
を生成させた。次いで、このマイクロスフイアを遠心分
離により集め、予め40℃に保温してある蒸溜水で6回洗
浄し、室温で減圧乾燥した。以上の工程はすて無菌的に
行った。
実施例9B 活性成分10mg、ポリdl乳酸(数平均分子量2000)100m
gを塩化メチレン/エタノール混合溶液(容量混合比5:
1)0.6mlに溶解し、0.5%ポリビニルアルコール水溶液2
00ml中にホモジナイザーで乳化分散後、約4時間撹拌し
てo/w型液中、乾燥を行って、油相を固化させた。生成
したマイクロスフイアを遠心分離機で捕集し、精製水で
洗浄後、水に再分散して凍結乾燥し粉末として得た。以
上の工程はすべて無菌的に行った。
前記式(I)の化合物の神経系細胞に対する生物活性
をin vitroで試験した。神経系細胞としては樹立された
ヒト神経芽腫瘍細胞GOTO株(Sekiguchi,M.,Oota,T.,Sak
akibara,K.,Inui,N.&Fujii,G.,Japan.J.Exp.Med.,49,6
7−83(1979)参照)及び神経芽腫瘍細胞NB−1株(Miy
ake,S.,Shimo,Y.,Kitamura,T.,Nojyo,Y.,Nakamura,T.,I
mashuku,S.and Abe,T.,The Autonomic Nergous System,
10,115〜120(1973)参照)、またマウス神経芽細胞腫n
euro−2a株(大日本製薬)、NS−20Y株などである。前
記神経細胞を37℃の5%炭酸ガスインキュベーター内で
対数増殖期まで増殖させ、ついで式(I)の化合物とと
もに一定時間培養した。その結果、式(I)の化合物は
コントロールの培養と比較しては、有意差をもって顕著
に、また対照薬のイサキソニン(特公昭59−28548記載
の化合物)と比較しても同等以上の、神経細胞増殖促進
活性、神経突起形成および神経突起伸長促進活性を持つ
ことが明らかになった。
また上記の神経芽腫瘍細胞の他に、ラット副腎髄質細
胞PC−12株に対する本発明の式(I)の化合物の生物活
性を試験した。PC−12細胞株はNGFを添加処理すること
により、神経突起が伸長するが、その際、本発明化合物
(I)を加えると、PC−12細胞へのNGFの結合及びNGFの
細胞内への取込みが増加することが示された。
更にウサギ上顎神経節細胞(superior cervical gang
lion)へのNGFの結合に対する本発明の化合物(I)の
効果を調べたところ、NGF結合を促進させることが見い
出された。
また、ラツト、マウスの胎児あるいは新生仔あるいは
幼若仔の脳の各神経細胞あるいは脊髄細胞を、本発明化
合物(I)を加えると、各神経系細胞の神経突起形成お
よび神経突起伸長が促進されることが示された。
次に末梢神経障害モデルである坐骨神経、総排骨神経
あるいは脛骨神経を圧挫したラツトあるいはマウスを作
製し、本発明の化合物の効果を試験したところ足指の指
間距離、歩行行動のおよびヒラメ筋、長趾伸筋、脛骨筋
などの筋質量の正常値への回復に対して、また圧挫した
部位より一定距離はなれた神経部位に達する再生神経の
数、太さ、全横断面における単位面積当りの有髄神経軸
索数(軸索密度)、有髄軸索の短径および単位面積に占
める軸索面積の割合(軸索占有率)などの改善に対し
て、本発明化合物(I)は促進効果を有することが明ら
かになった。
また坐骨神経、総排骨神経などを切断したマウスに本
発明化合物(I)を投与したところ、再生軸索の発芽と
伸長を促進することが示された。更に坐骨神経を切断
し、糸で縫合したラツト、脛骨神経を切断し縫合したラ
ツトあるいは神経と半腱様筋とを切断し、筋肉を縫合し
たラツトに本発明化合物(I)を投与したところ、神
経、筋の修復・再生を本発明化合物(I)は促進するこ
とが明らかにされた。また舌下神経、視神経などを切断
されたラツト、マウスあるいは脊髄を損傷されたラツ
ト、ネコ、ウサギ、サルなどにおいて、本発明化合物
(I)を投与したところ、各動物の神経・筋等の障害の
修復、回復が促進されることも明らかにされた。
さらに中枢神経障害モデルをラット、マウス等で作製
し本発明の化合物(I)の薬効を試験した。すなわち、
まずラット脳の黒質ドーパミン細胞を、6−ヒドロキシ
ド−パミンの微量注入により化学的に破壊し、運動障害
を起こさせた。次に2週間後ラット脳の破壊側の尾状核
に胎児脳ドーパミン細胞を移植して運動障害の改善を計
った。すなわち、移植の日より、本発明の化合物(I)
を連日2週間ip投与し、運動障害の改善および移植細胞
の成育に対する作用を調べた。本発明の化合物(I)
は、運動障害の改善等への促進効果を有することが明ら
かになった。
またインボテン酸、カイニン酸などを脳内に注入して
障害を起こしたラット、マウスに本発明化合物(I)を
投与したところ、障害の修復、回復の促進が観察され
た。
また水銀中毒により神経障害をおこしたラット、マウ
ス等を作製し、本発明の化合物(I)の活性を試験した
ところ、各神経、脊髄の修復・再生の促進がみられ、症
状の改善、正常状態への回復に対する促進効果、治療効
果を有することが示された。
このようにして、本発明の化合物(I)は、哺乳動物
の末梢神経障害あるいは中枢神経障害などの各種神経疾
患の改善・治療剤として有用であることが明らかにされ
た。
これらの神経系疾患としては、各種のニューロパチー
が代表としてあげられる。例えば、外傷性あるいは炎症
性、免疫学的原因の神経根病変を含めて、運動原性、知
覚性およびあるいは客観性の反射遅滞を伴った種々の末
梢神経障害、およびアルコールや薬剤性の、また糖尿病
性等の代謝性の、また特発性の末梢神経障害などがあげ
られる。より具体的には、顔面神経麻痺、坐骨神経麻
痺、正中神経麻痺、橈骨神経麻痺、尺骨神経麻痺、手根
間症候群、総腓骨神経麻痺など身体各部の神経絞扼症候
群(絞扼性神経障害)、圧迫性神経障害、また神経形成
不全(neuroaplasia)、ニユーラプクラシー(neurapra
xia)、脊髄性筋萎縮症、筋ジストロフィー、重症筋無
力症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、急性散在性
脳脊髄炎、ギラン・バレー症候群、ワクチン接種後脳
炎、スモン、痴呆、アルツハイマー症候群、脊髄損傷、
頭蓋損傷予後、脳虚血、脳梗塞あるいは脳出血後遺症、
リウマチなどがあげられるが、これらに限定されない。
さらに本発明化合物の毒性試験を行ったところ、その毒
性は弱く、安全な医薬品として用いうることがわかっ
た。
実施例 1C 本発明にかかわる化合物の神経芽腫瘍細胞に対する効
果を以下の方法で検討した。
すなわち対数増殖期の神経芽腫瘍細胞GOTO株を牛胎児
血清(FCS)を含んだ培養液[45%RPMI 1640培地、45%
Modified Eagle′s Medium(MEM培地)及び10%FCSより
成り、ペニシリンGナトリウム(100unit/ml)及び硫酸
ストレプトマイシン(100μg/ml)を含有する]を用
い、35mmポリスチレン製デイッシュ(コーニング社製)
に、各々2〜6×104cells/皿となるよう2mlずつ分注
し、37℃で空気中に5%の炭酸ガスを含む炭酸ガス培養
器中で1〜2日培養した。次にこの培養液を除いた後、
新しい無血清の培養液(50%RPMI培地及び50%MEM培地
より成り、ペニシリンGナトリウム、硫酸ストレプトマ
イシンは前記と同量含有)を2mlを加え、その時同時
に、予め滅菌した種々の濃度の各化合物のPBS溶液(リ
ン酸緩衝生理食塩水)をそれぞれの皿に加えた。そして
24時間培養後に生細胞数を測定し、またその際写真撮影
を行い、写真から細胞あたりの神経突起の数及び長さを
測定した。生細胞数は、3〜6皿につきエリトロシン色
素染色に対する抵抗性により計数し、神経突起の数及び
長さについては、6枚の写真(1枚につき200個以上の
細胞)について測定した。
また簡便な評価法として、ヒト由来GOTO株およびマウ
ス由来neuro−2e株の神経突起の長さが細胞の長径と同
じかそれ以上の突起を持つ細胞の数を全体の細胞数で割
った比率を求める方法も用いた。結果を表1および表2
に示す。
更にまた検体の効果を試験する目的で以下の方法も採
用した。
すなわち、10%のFCSを含む倍地Dulbecco′s Modifie
d Eagle′s Medium(DMEM)中で対数増殖期のマウスneu
ro−2a株の細胞を1,000cells/ウエル(well)となるよ
うに、48ウエルのプレートにまいた。各ウエル0.25mlの
培養液で、1日培養し、そのあと各検体及びFCSを含む
倍地に換え24時間更に培養した。次に倍地と同量(0.25
ml)の4%グルタルアルデヒド溶液を添加し、室温に2
時間放置し、細胞を固定した。水洗後、0.05%メチレン
ブルー水溶液を加え、細胞を染色し、顕微鏡下で肉眼的
に神経突起伸展細胞(細胞の長径の2倍以上の長さの突
起を1本以上有する細胞とした)をカウントし、全体の
細胞数に体する割合を求めた。ウエル中央の底につけた
マークを中心として左右連続5視野以上(ウエル全表面
積の2%以上)観察し、細胞数にして200個以上につい
てカウントした。1薬剤最高6濃度をとり、1薬剤濃度
につき3例実施し、数値は平均値±S.D.で表わした。結
果を表3に示す。
実施例 2C 坐骨神経圧挫ラットに対する治療効果: 末梢神経障害モデルの坐骨神経圧挫ラットに対する本
発明の化合物(408)の治療効果を(1)圧挫側後肢の
行動変化および(2)筋重量の変化を末梢神経の変性と
再生過程の指標として試験した。
実験にはウイスター系雄性ラット(6週令)を1群7
匹使用した。坐骨神経圧挫は、山津らの方法(山津清
実、金子武稔、北原晟文、大川功、日薬理誌、72、,259
〜268(1979)参照)および長谷川らの方法(長谷川和
雄、三国直二、酒井豊、日薬理誌、74、721〜734(197
8)参照)に従って行った。すなわち、ベントバルビタ
ール麻酔下(40mg/kg、i.p.)に左側坐骨神経を大腿部
で露出し、脛骨神経と腓骨神経の分岐部より5mm中枢部
を巾2mm、すき間0.1mmをもった改造動脈クレンメを使用
した、5分間圧挫した。術後、無作為に各試験群に振り
分けた。
薬剤としては、本発明の化合物(408)を選び、圧挫
同日より22日目まで1日1回腹腔内投与した。対照群と
して、メコバラミン(Gedeon Richter Ltd.製)投与群
及び0.9%生理食塩水投与群をもうけた。各測定項目は
圧挫後経時的(1、4、7、10、14、17、21、23日目)
に測定した。
(1) 圧挫後後肢の行動変化 神経の変性と再生を機能面から示す良い指標であり、
また経日的にその変動を測定することができる利点を有
している指間距離の測定を行った。
指間距離の測定は長谷川の方法(Hasegawa、K.,Exper
ientia、34、750〜751)(1978)参照)に従って後肢の
第1指と第5指の間の距離を測定した。
圧挫側の距離の正常側の距離に対する比率を求め%で
表わし、その平均値と標準誤差(S.E.)を表4に示す。
対照である生理食塩水投与部に対して、試験群の測定
値がスチユーデントのt−検定で有意差のあったものは
数値の右肩に、p<0.05のものは※印を、p<0.01のも
のは※※印を付記した。
圧挫間の指間距離は圧挫直後より正常側の約半分(50
%)の値を示し、10日目まで下り気味の状態が続き、各
群間の差は認められなかった。14日目及び17日目に、薬
剤投与各群の回復が進んだが、生食群との有意差は出な
かった。21日目には検体投与群およびメコバラミン投与
群は生食群よりも明らかに回復を早める傾向が見られ、
生食群に比し有意差も示された。23日目にも回復は進ん
だ。
(2) 筋重量の変化 除神経あるいは神経の障害により、その支配下筋の萎
縮が起こり、それが神経の再支配により徐々に回復する
ことが知られ、定量性の筋重量の変化を指標として選ん
だ。術後23日目にペントバルビタール麻酔下に両後肢の
ヒラメ筋を摘出しその重量を測定した。圧挫側ヒラメ筋
の重量の正常側ヒラメ筋重量に対する比率を求め%で表
わした。各群の測定値の平均値をその標準誤差(S.E.)
とともに表4に示す。
別の実験の試験では、生食投与群では、筋重量は圧挫
2日目より減少し始め、正常側の約90%となり、10〜14
日目ではそれは最低の40%程度となり、筋萎縮は最高に
達した。その後、徐々に回復を始めた。
本実験では21日目に用量依存的に、本発明化合物投与
群が生食投与群に比し有意差をもって、筋重量の回復を
促進していることが明らかになった。
実施例2C−1 坐骨神経切断ラツトに対する修復治療効果 体重200gのウイスターラツトの右坐骨神経を膝窩分岐
部より1cm近位で切断後、10−0ナイロン糸で縫合し、
術直後より本発明の化合物(604)を1mg/kg/日(1mg
群)、5mg/kg/日(5mg群)を腹腔内投与した群と生食の
み(対照群)を投与した群を作製した。術後1週から6
週まで毎週、ラットの後足に墨汁を塗って指間距離比率
Toe Spread Index(TSI)[正常側の第1指と第5指の
距離−実験側のこの距離/正常側のこの距離]を計測し
た。また、毎週各群5匹ずつの坐骨神経を坐骨切痕で刺
激して、腓腹筋に刺入した針電極で誘発筋電図を記載し
た後、後脛骨神経を足関節レベルで採取して、常法によ
りエポン包埋し薄切標本を作製した。800倍の光顕写真
で単位面積あたりの有髄軸索数(軸索密度)と有髄軸索
の短径および単位面積に占める軸索面積の割合(軸索占
有率)を求めた。さらに、電顕で軸索再生過程を観察し
た。
[結果] wilcoxon検定によれば、TSIは2週で5mg群と
1mg群が対照群より小さかった(p<0.05)。組織学的
検討で、各群とも3週より再生軸索が観察され、6週で
小さなminifascicleの形成を認めた。軸索密度は5週で
5mg群が1群より大きく(p<0.05)、6週で1mg群と5m
g群が対照群より大きかった(p<0.01)。軸索短径は
4週で5mg群が1mg群に対して有意に大きかった(p<0.
05)。また、軸索占有率は5週で5mg群が1mg群と対照群
に比べて大きく(p<0.01)、6週でも1mg群と5mg群が
対照群より大きかった(p<0.01)。以上より本発明の
化合物(604)は神経再生に対し促進的に働くと考えら
れた。
実施例2C−2 末梢神経・筋切断ラットに対する治療効果 雄性9週令SD系ラットの坐骨神経・半腱様筋枝(脛骨
側)と半腱様筋を麻痺下切断し、直ちに筋肉を縫合し
た。術後直後から本発明の化合物(604)を5mg/kg/日腹
腔内投与する群30匹と生食のみを投与する群(対照群)
30匹、更に手術をしないintactな、生食のみを投与する
群(intact群)36匹の各ラットを用意し、12週間連続投
与した。各週ごとに神経・筋接合部end platesの数、筋
線維型の数とその割合、密度などを測定した。
[結果] 本発明の化合物(604)は術後2週目の神経
・筋接合部end platesの数を対照群の2.5倍にし、増加
速度を速めた。また化合物(604)は、4週目に一過性
に筋線維数を正常intact群の1.5倍ほど増加させた(p
<0.01)のに対し、対照群はintact群に比して10数%減
少した。そして8週目には化合物(604)投与群の筋線
維数が正常値に戻ったのに対し、対照群は12週目にも30
%もの筋線維ロスが生じた(p<0.01)。この実験系で
は除神経側(脛骨側)の筋線維ロスが顕著であるが、本
発明の化合物(604)は、神経の再支配を促進し、筋線
維のロスをほぼ完全に防止することが示され、前記の各
種の神経・筋障害疾患の改善、治療に有効な薬物である
と考えられた。
実施例2C−3 有機水銀中毒性神経障害ラットに対する治療効果 体重250〜270gのWKAラットを各群6匹ずつの3群に分
け、塩化メチル水銀(以下MMC)を1回、4mg/kg、胃ゾ
ンデを用いて隔日8回投与し、投与終了1週間後より、
1群には本発明の化合物(604)を10mg/kg連日8週間腹
腔内投与し、2群にはmecobalimin(以下MCB)を0.5mg/
kg連日8週間腹腔内投与し、3群には生食を同様に投与
した。投与後各群のラットを屠殺し、神経脊髄の障害を
形態学的に観察した。生食投与群では末梢神経に異常線
維が多数(15〜20%)認められたのに対して、化合物
(604)投与群、MCB投与群では異常神経数がそれぞれ、
平均3.5%、平均5.2%と極めて少なく、これら薬剤によ
る治療効果が示された。また脊髄後索での変性について
は、生食投与群では多数の(平均12〜20線維/脊髄後
索)変性神経を認めたのに対し、MCB投与群では平均5
〜8線維/脊髄後索であり、化合物(604)投与群では
殆ど変性線維が認められず、脊髄枝変性に対して化合物
(604)の高い治療効果が明らかとなり、前記の様々な
神経系障害に本発明化合物は有効であると考えられた。
実施例 3C ラット脳細胞障害による運動障害の、胎児脳細胞移植
による改善に対する促進効果。
雌性ウイスター系4週令ラット(体重100g)の脳左側
黒質ドーバミン細胞を6−ヒドロキシド−バミンの微量
注入により破壊した。破壊ラットは数日間にわたり、破
壊と反対側に自発回転傾向を示したが、その後は見かり
上、行動異常を示さなかった。破壊ラットにメタンフエ
タミン(5mg/kg、i.p.)投与を行うと、破壊側に回転運
動を起こした。
薬剤破壊から2週間後、胎生14〜17日のラット胎児脳
の脳幹よりドーバミン細胞を含む部分(黒質および腹側
被蓋部)を切り出し、細切後、トリブシン処理、37℃、
30分インキユベートし、その後ピペツテイングにより組
織をサスペンジヨンとした。ついで破壊側の尾状核にこ
のサスペンジヨンを5μlずつ2ヶ所に合計10μl(細
胞として約105個)移植した。
移植の日から薬剤を100mg/kg i.p.で連日2週間投与
した。メタンフエタミン投与惹起の回転運動を、移植お
よび薬剤投与の2週間前、1週間前、2週間後および4
週間後について調べた。メタンフエタミン投与後10分お
きに6回、最初の1分間について回転運動数を数え、総
計して1分間あたりの平均回転運動数を算出した。
結果を表5にまとめて示す。
表5に示された結果から、薬剤投与後2週間および4
週間のラットは、生食投与ラットに比較して、回転運動
数が減り、化合物(I)は神経修復、再生の促進効果、
運動機能の回復効果を有することが明らかとなった。
実施例 4C 本発明にかかる化合物の急性毒性を以下の方法で検討
した。
すなわち、動物は雄性ddy系5週令マウスおよび雄性
ウイスター系8週令ラット5匹を1群として使用した。
化合物は生理食塩水に溶解して経口(P.O.)投与し、投
与24時間後に毒性を判定した。結果を表6および表7に
示した。
発明の効果 本発明の一般式(I)の化合物は前記のように神経系
細胞の増殖や神経突起の形成および伸長に促進的な効力
を持ち、また神経障害ラット、マウス等においても神経
再生効果および運動機能回復効果を有し、抹消神経障害
や中枢神経障害などの神経系疾患の改善、治療に好適に
使用されうる。また、知覚・感覚機能及び自律機能に関
与する神経組織・細胞の障害に起因する神経系疾患の回
復および改善治療にも好適に使用されることが期待され
る。
本発明の化合物(I)は、実施例1C、表1、表2およ
び表3に示すように、対照のイサキソニン同等以上の生
物学的活性を持つことが明らかにされた。また本発明の
化合物(I)の毒性は、実施例4C、表6および表7に示
すように一般に弱い。本発明の化合物(I)はこのよう
に、一般に活性が高くまた毒性が弱い、安全性の高い薬
剤と考えられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 487/04 140 9271−4C C07D 487/04 140 150 9271−4C 150 491/048 9271−4C 491/048 (72)発明者 譚 健栄 神奈川県鎌倉市雪の下1丁目12番25号 (72)発明者 堀込 和利 千葉県茂原市萩原町1丁目103番地 (72)発明者 佐々木 忠之 千葉県茂原市東郷2142番地 (72)発明者 横山 恵一 山口県岩国市御庄2丁目103番地9号 (72)発明者 大野 裕康 山口県岩国市室の木町1丁目2番6号 (72)発明者 加藤 穂滋 山口県玖珂郡和木町和木3丁目5番3号 (72)発明者 北原 巧 広島県大竹市御園1丁目3番4号 (72)発明者 冨野 郁夫 広島県大竹市御園1丁目2番7号 (72)発明者 諌山 滋 東京都渋谷区元代々木町49−20−506

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I) ここで、 R1は水素原子、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜5
    のアルコキシカルボニル基、炭素数3〜5のアルコキシ
    カルボニルメチル基、ベンジル基、3,4−ジメトキシベ
    ンゾイル基又は3,4−メチレンジオキシベンジル基であ
    り; R2は水素原子、アミノ基、炭素数1〜4のモノアルキル
    アミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数2〜
    4のアルコキシカルボニル基であり; R3は水素原子、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル
    基、各アルキル基の炭素数が1〜9のジアルキルアミノ
    カルボニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はヒドロ
    キシエチル基であり;又は R2とR3は、それらが結合している炭素原子と一緒になっ
    て、4〜7員の炭素環又は異節原子がN,OもしくはSで
    ある複素環を形成することができ、そして R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数1
    〜4のアルキルチオ基である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容しうる
    塩を活性成分として含有することを特徴とする神経疾患
    用治療薬。
  2. 【請求項2】下記式(Ia ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、そして11は2、3又は4の数である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  3. 【請求項3】下記式(Ib ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 Xは=O又は=N−R5であり、 R5はヒドロキシル基、ベンゼンスルホニルオキシ基又は
    トルエンスルホニルオキシ基であり、そして 12は2、3又は4の数である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  4. 【請求項4】下記式(Ic ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 R6は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数2
    〜4のアルキル基が炭素数1〜4のアルコキシ基で置換
    されたアルコキシアルキル基であり; R7およびR8は、同一もしくは異なり、水素原子又は炭素
    数1〜4のアルキル基であり、そして 13は2で且つ14は0であるか又は 13は0で且つ14は1である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項の治療薬。
  5. 【請求項5】下記式(Id ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 R9は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、そ
    して15は2又は3の数である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  6. 【請求項6】下記式(Ie ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1
    〜4のアシル基又はカルバモイルメチル基であり、そし
    て 16は1又は2の数である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  7. 【請求項7】下記式(If ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 R11は水素原子、ホルミル基、炭素数1〜4のアルキル
    基又は炭素数7〜9のアラルキル基であり、そして R12は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3
    〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のヒドロキシアルキ
    ル基、炭素数2〜4のアルキル基が炭素数1〜4のアル
    コキシ基で置換されたアルコキシアルキル基、ベンジル
    基、又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  8. 【請求項8】下記式(Ig ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 R13およびR14は、同一もしくは異なり、水素原子又は炭
    素数1〜4のアルキル基であり、そして 17は0,2又は3の数である、 で表わされるピリミジン類又はその薬学的に許容される
    塩を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  9. 【請求項9】下記式(Ih ここで、R1およびR4の定義は上記式(I)に同じであ
    り、 E−Gは、−OCH2CH2−、−OC(CH3)=CH−、 −CH2OCO−、−OCOCH2−、−CH2C(CH3)OCO−、 −N(CH3)CH2CH2−、−CH=CH−CH=CH−、 −CH=C(OCH3)−C(OCH3)=CH−、又は である、 で表わされるピリミジン又はその薬学的に許容される塩
    を活性成分とする請求の範囲第1項に記載の治療薬。
  10. 【請求項10】上記薬学的に許容される塩が塩酸塩、臭
    化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸
    塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、
    乳酸塩、酒石酸塩、安息香酸、クエン酸塩、グルコン酸
    塩、糖酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホ
    ン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩および第4級アンモニ
    ウム塩より成る群から選らばれる請求の範囲第1項に記
    載の治療薬。
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