JP2558997B2 - ディジタルオーディオ信号の符号化方法 - Google Patents
ディジタルオーディオ信号の符号化方法Info
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Description
号を圧縮して符号化する際のディジタルオーディオ信号
の符号化方法に関する。
の符号化方法では、ダウンサンプリング周波数と量子化
ビット数の積、すなわち、帯域別伝送情報量がその帯域
の明瞭度指数貢献度と等しくなるように量子化ビット数
を制御していた(例えば、中田和男著;「音声の高能率
符号化」1986,56−61頁)。
号化方法を説明するためのブロック図である。図4にお
いて、13は符号化装置、14は復号化装置である。符
号化装置13において、15はオーディオ信号を複数の
サブバンドに分割するための帯域分割部、16はサブバ
ンド信号のサンプルを一定のサンプル数ごとに量子化お
よび符号化するための量子化および符号化部、17は符
号化されたサブバンド信号を伝送または記録するための
多重化部、18はサブバンド信号のサンプルを量子化す
る際の量子化ビット数を一定のサンプル数ごとに定める
量子化ビット数割り当て部である。符号化に当たって、
帯域分割の仕方を、その帯域内の明瞭度指数貢献度が等
しくなるように分割し、そのダウンサンプリング周波数
と割り当てビット数の積、すなわち、帯域別伝送情報量
がその貢献度と等しくなるようにビット数を割り当てて
いた。
送または記録されたサブバンド信号を分配するための分
配部19、サブバンド信号のサンプルを逆量子化および
復号化するための逆量子化および復号化部20、サブバ
ンド信号を全帯域のオーディオ信号に合成するための帯
域合成部21という構成で、復号を行なっている。
たオーディオ信号の符号化装置の量子化ビット制御方法
では、帯域別情報量がその明瞭度指数貢献度と等しくな
るようにビットを制御しており、情報を効率よく符号化
するには有効であった。しかしながら、音楽や音声のよ
うに人間の聴覚によって認識されるものに対して、全部
の情報を均一に符号化することは、人間の感覚にとって
重要な情報に、より多くのビットを割り当てているとは
言えず、限られた符号化容量を効率的に使用していると
は言えないという課題があった。
れた符号化容量のなかで、人間の聴覚にとって重要な情
報を効率よく符号化するためのディジタルオーディオ信
号の符号化方法を提供することを目的としている。
するために、ディジタルオーディオ信号を複数のサブバ
ンド信号に分割し、前記サブバンド信号を人間の聴覚系
の特性に基づいて符号化するディジタルオーディオ信号
の符号化方法であって、前記サブバンド信号のサンプル
を符号化する際の量子化ビット数を、各サブバンド信号
のレベルに応じた重み付けと各サブバンドごとに定めら
れる重み付けとによって得られる指標と、あらかじめ定
められた符号化ビットレートによって制御するものであ
る。
を用いて入力信号を符号化すると、人間の聴覚にとって
重要な情報が効率よく符号化できるため、従来のように
同じ符号化ビットレートによって符号化した場合と比べ
て、良好な音質が得られるように作用する。
符号化方法における、量子化ビット数割り当て部の一実
施例について、図面を参照しながら説明する。
ロック図である。図1において、1はレベル算出部、2
は対数値算出部、3は指標算出部、4は量子化ビット数
算出部、5は対数値に対する重み付けテーブル、6はサ
ブバンドに対する重み付けテーブルである。
部の動作について説明する。まず、帯域分割部において
複数のサブバンド信号に分割された各サブバンド信号の
一定数のサンプルがレベル算出部1に入力されると、各
サブバンドのレベルが算出される。レベル算出の一例と
しては、各サブバンド信号の一定数のサンプルのうち、
ピーク値を求めることによって、該当サブバンドのレベ
ルとすることができる。この結果、所定の時間内のサブ
バンド信号のエネルギーが小さい場合でも、ピークの大
きな音質上重要な成分が含まれる場合には、そのサブバ
ンド信号のレベルは大きいことになり、エネルギーなど
からレベルを定めた場合よりもより多くの量子化ビット
数が割り当てられる可能性がある。
ンドのレベルの対数値を算出する。対数値算出部2にお
ける効果的な実施例について、図面を参照しながら説明
する。図2は最小可聴しきい値を示す図であり、7は横
軸を周波数、縦軸を音圧としたときの最小可聴しきい値
の曲線である。この曲線より下の範囲を聴きとれるのは
聴力の良い人であることが、Fletcherらによっ
て報告されている。したがって各サブバンド信号ごとに
算出されたレベルの対数値が、サブバンド帯域内の最小
可聴しきい値より小さい場合、該当サブバンド信号が零
に設定されるようにする。この結果、限定された符号化
ビットをよりレベルの高いサブバンドに有効に割り当て
ることができる。
な実施例について、図面を参照しながら説明する。図3
は各サブバンド信号のレベルを0dBとしたときの他のサ
ブバンド信号に及ぼすマスキングしきい値を示す。マス
キングとは一つの刺激が、他の刺激によって隠蔽され、
そのために聴取対象となった刺激(音声)の聴取能力が
低下する現象をいう(三浦種敏監修;「聴覚と音声」1
980,111頁)。例えば、曲線8は0から750k
Hzの帯域を持つ第1のサブバンド信号から750から1
500Hzの帯域を持つ第2のサブバンド信号に対するマ
スキングしきい値を示したものである。また、曲線9は
750から1500Hzの帯域を持つ第2のサブバンド信
号から1500から2250Hzの帯域を持つ第3のサブ
バンド信号に対するマスキングしきい値を示したもので
ある。同様に曲線10は第3のサブバンド信号から第4
のサブバンド信号に対するマスキングしきい値を、曲線
11は第4のサブバンド信号から第5のサブバンド信号
に対するマスキングしきい値を、また、曲線12は第5
のサブバンド信号から第6のサブバンド信号に対するマ
スキングしきい値を示したものである。さらに、第7番
目以上のサブバンドが存在する場合には、同様にマスキ
ングしきい値を設定することができる。
のレベルに対応する、一方のサブバンド信号から他方の
サブバンド信号に及ぼすマスキングしきい値を計算し、
サブバンド信号のレベルが他のサブバンド信号によって
生じるマスキングしきい値より小さい場合、該当サブバ
ンド信号を0に設定する。この結果、限定された符号化
ビットを、マスクされていない、人間にとってより聴こ
えやすいサブバンド信号に有効に割り当てることができ
る。
ドの量子化ビット数を算出するための指標を算出する。
この際、あらかじめ各サブバンドのレベルの対数値にし
たがって定められる重み付けの値が登録されている、対
数値に対する重み付けテーブル5と、あらかじめ各サブ
バンドごとに定められる重み付けの値が登録されてい
る、サブバンドに対する重み付けテーブル6を参照する
ことによって、指標を算出する。指標算出の一例として
は、各サブバンドのレベルの対数値に応じた重みとサブ
バンドごとに定められた重みを乗じて、該当サブバンド
の指標とすることができる。
ブバンドに対する重み付けテーブルの一例である。
およびサブバンドに対する重み付けテーブル6は数式を
用いてその都度導くことも可能である。例えば、対数値
に対する重み付けとしては、対数値のべき乗を用いるこ
とができる。
サブバンドに対する量子化ビット数を算出する。量子化
ビット数算出部4では、指標算出部3で求められた各サ
ブバンドに対する指標と、あらかじめ与えられる符号化
のための全帯域に許される符号化ビットレートから、各
サブバンド信号の一定数のサンプルに対する量子化ビッ
ト数を算出する。
サブバンドごとに量子化ビット数を決定する際に、量子
化ビット数を割り当てる対象であるサブバンドについて
の指標の和に対する各サブバンドの指標の比に基づいて
各サブバンドの量子化ビット数を制御することもでき
る。すなわち、量子化ビット数割り当て対象であるi番
目のサブバンドの指標をW(i)とすると、量子化ビッ
ト数割り当て対象である全部のサブバンドの指標の和S
を
数を
ンドに割り当てられる量子化ビット数は指標の値に基づ
いて簡単に求めることができる。
対数値と周波数に応じた重み付けテーブルを参照して、
各サブバンドに対する重みを決定し、この重みをもとに
各サブバンドごとに量子化ビット数を決めるための指標
を求め、量子化ビット数を決定し、人間の聴覚にとって
重要な要素であるオーディオ信号のレベルと周波数を考
慮しているので、良好な音質を得ることができる。ま
た、本量子化ビット数割り当て部は帯域分割部において
分割された各サブバンド信号のサンプル値を用いて、し
かも重みはあらかじめ重み付けテーブルに登録されてい
るので、容易な処理で効果的な結果が得られる。
なディジタルオーディオ信号の符号化方法を提供するも
のであって、以下に記述するような効果を奏する。すな
わち、ディジタルオーディオ信号を複数のサブバンド信
号に分割し、サブバント信号のサンプルの量子化ビット
数を人間の聴覚系の特性に基づいて減少し、符号化する
方法であるから、限られた符号化容量のなかで、人間の
聴覚にとって重要な情報を効率よく符号化することがで
きる。しかも、一定の時間ごとに量子化ビット数を入力
されたディジタルオーディオ信号の特性に合わせて決定
するので、いかなる種類のオーディオ信号にも適した、
オーディオ信号の符号化方法を提供することができる。
の符号化装置の量子化ビット数割り当て部のブロック図
ブロック図
Claims (5)
- 【請求項1】ディジタルオーディオ信号を複数のサブバ
ンド信号に分割し、前記サブバンド信号を人間の聴覚系
の特性に基づいて符号化するディジタルオーディオ信号
の符号化方法であって、前記サブバンド信号のサンプル
を符号化する際の量子化ビット数を、各サブバンド信号
のレベルに応じた重み付けと各サブバンドごとに定めら
れる重み付けとによって得られる指標と、あらかじめ定
められた符号化ビットレートによって制御することを特
徴とするディジタルオーディオ信号の符号化方法。 - 【請求項2】サブバンド信号のサンプルを符号化する際
の量子化ビット数を、前記サブバンド信号の指標の和に
対する各サブバンド信号の指標の比に基づいて制御する
ことを特徴とする請求項1記載のディジタルオーディオ
信号の符号化方法。 - 【請求項3】サブバンド信号のレベルが、サブバンド帯
域内の最小可聴しきい値より小さい場合には、前記サブ
バンド信号のレベルを零に設定することを特徴とする請
求項1または請求項2記載のディジタルオーディオ信号
の符号化方法。 - 【請求項4】サブバンド信号のレベルが、他のサブバン
ド信号によって生じるマスキングしきい値より小さい場
合には、前記サブバンド信号のレベルを零に設定するこ
とを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のデ
ィジタルオーディオ信号の符号化方法。 - 【請求項5】サブバンド信号のレベルが、前記サブバン
ド信号の所定時間のピーク値によって定められることを
特徴とする請求項1、2、3、4のいずれかに記載のデ
ィジタルオーディオ信号の符号化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4224482A JP2558997B2 (ja) | 1991-12-03 | 1992-08-25 | ディジタルオーディオ信号の符号化方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP31896291 | 1991-12-03 | ||
JP4224482A JP2558997B2 (ja) | 1991-12-03 | 1992-08-25 | ディジタルオーディオ信号の符号化方法 |
Publications (2)
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---|---|
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JP2558997B2 true JP2558997B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=26526084
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4224482A Expired - Lifetime JP2558997B2 (ja) | 1991-12-03 | 1992-08-25 | ディジタルオーディオ信号の符号化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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DE102004049457B3 (de) * | 2004-10-11 | 2006-07-06 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Verfahren und Vorrichtung zur Extraktion einer einem Audiosignal zu Grunde liegenden Melodie |
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JP4862136B2 (ja) * | 2006-12-08 | 2012-01-25 | 株式会社Jvcケンウッド | 音声信号処理装置 |
-
1992
- 1992-08-25 JP JP4224482A patent/JP2558997B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH06291671A (ja) | 1994-10-18 |
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