JP2556142Y2 - ディーゼルエンジンの燃料噴射装置における潤滑装置 - Google Patents
ディーゼルエンジンの燃料噴射装置における潤滑装置Info
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- JP2556142Y2 JP2556142Y2 JP1992026025U JP2602592U JP2556142Y2 JP 2556142 Y2 JP2556142 Y2 JP 2556142Y2 JP 1992026025 U JP1992026025 U JP 1992026025U JP 2602592 U JP2602592 U JP 2602592U JP 2556142 Y2 JP2556142 Y2 JP 2556142Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ディーゼルエンジンの
燃料噴射装置における潤滑装置に関する。
燃料噴射装置における潤滑装置に関する。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジンの燃料噴射装置の従来
技術として、例えば図4に示すものがある。これは、ク
ランクケース101に燃料噴射ポンプケース102を付
設し、この燃料噴射ポンプケース102内に燃料噴射ポ
ンプ103を収容し、この燃料噴射ポンプ103の下方
に燃料噴射カム軸104を架設し、この燃料噴射カム軸
104の燃料噴射カム105に燃料噴射ポンプ103の
タペット106を載置して構成してある。
技術として、例えば図4に示すものがある。これは、ク
ランクケース101に燃料噴射ポンプケース102を付
設し、この燃料噴射ポンプケース102内に燃料噴射ポ
ンプ103を収容し、この燃料噴射ポンプ103の下方
に燃料噴射カム軸104を架設し、この燃料噴射カム軸
104の燃料噴射カム105に燃料噴射ポンプ103の
タペット106を載置して構成してある。
【0003】ところで、この従来技術では、この燃料噴
射装置を潤滑するため、燃料噴射ポンプケース102の
底側にクランクケース101内に臨む広い連通口107
を開口してある。このような構成によれば、クランクケ
ース101内で発生した潤滑油ミストが連通口107か
ら燃料噴射ポンプケース102内に流入し、燃料噴射カ
ム105のカム面108に付着して凝縮し、これが燃料
噴射カム105の回転でカム面108とタペット106
との摺動部分に巻き込まれ、その潤滑が行われる。
射装置を潤滑するため、燃料噴射ポンプケース102の
底側にクランクケース101内に臨む広い連通口107
を開口してある。このような構成によれば、クランクケ
ース101内で発生した潤滑油ミストが連通口107か
ら燃料噴射ポンプケース102内に流入し、燃料噴射カ
ム105のカム面108に付着して凝縮し、これが燃料
噴射カム105の回転でカム面108とタペット106
との摺動部分に巻き込まれ、その潤滑が行われる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記従来技術では、カ
ム面108に接触する僅かな量の潤滑油ミストのみによ
って、カム面108とタペット106との摺動部分への
潤滑が行われているので、その摺動部分への潤滑油供給
量は比較的少ない。このため、高速運転を長時間にわた
って継続すると、その摺動部分が焼き付くことがある。
ム面108に接触する僅かな量の潤滑油ミストのみによ
って、カム面108とタペット106との摺動部分への
潤滑が行われているので、その摺動部分への潤滑油供給
量は比較的少ない。このため、高速運転を長時間にわた
って継続すると、その摺動部分が焼き付くことがある。
【0005】そこで、この問題を解決するため、鎖線で
示すように、燃料噴射カム105の下方に設けた潤滑油
噴射孔109から燃料噴射カム105のカム面108に
向けて潤滑油を矢印110のように噴射し、カム面10
8に多量の潤滑油を接触させることも考えられる。しか
し、この場合には、潤滑油がカム面108の狭い範囲に
集中的に供給されるので、潤滑油がカム面108で大き
な油滴を形成し、燃料噴射カム105が高速回転する高
速運転時には、質量の大きな油滴はその遠心力によって
周囲に飛散し、カム面108とタペット106との摺動
部分への潤滑油の供給量が不足する。このため、この場
合にも、高速運転を長時間にわたって継続すると、その
摺動部分が焼き付くことがある。
示すように、燃料噴射カム105の下方に設けた潤滑油
噴射孔109から燃料噴射カム105のカム面108に
向けて潤滑油を矢印110のように噴射し、カム面10
8に多量の潤滑油を接触させることも考えられる。しか
し、この場合には、潤滑油がカム面108の狭い範囲に
集中的に供給されるので、潤滑油がカム面108で大き
な油滴を形成し、燃料噴射カム105が高速回転する高
速運転時には、質量の大きな油滴はその遠心力によって
周囲に飛散し、カム面108とタペット106との摺動
部分への潤滑油の供給量が不足する。このため、この場
合にも、高速運転を長時間にわたって継続すると、その
摺動部分が焼き付くことがある。
【0006】一方、燃料噴射ポンプケース102の内壁
の一部を膨出させてオイル溜りを形成し、このオイル溜
りに潤滑油を溜め、このオイル溜りの潤滑油内に燃料噴
射カム105の一部を浸漬させることも考えられる。こ
の場合には、潤滑油がカム面108で油膜となって持ち
上げられるうえ、カム面108のリフト用凸部で飛沫状
に跳ね上げられ、カム面108とタペット106との摺
動部分に多量の潤滑油が巻き込まれる。このため、高速
運転を長時間にわたって継続しても、カム面108とタ
ペット106との摺動部分が焼き付くことがない。
の一部を膨出させてオイル溜りを形成し、このオイル溜
りに潤滑油を溜め、このオイル溜りの潤滑油内に燃料噴
射カム105の一部を浸漬させることも考えられる。こ
の場合には、潤滑油がカム面108で油膜となって持ち
上げられるうえ、カム面108のリフト用凸部で飛沫状
に跳ね上げられ、カム面108とタペット106との摺
動部分に多量の潤滑油が巻き込まれる。このため、高速
運転を長時間にわたって継続しても、カム面108とタ
ペット106との摺動部分が焼き付くことがない。
【0007】ところが、上記オイル溜り内に潤滑油を溜
めたままの状態にしておくと、その潤滑油がカム面10
8とタペット106との摺動部分の摺動熱に連続して晒
されて早期に劣化する。しかも、エンジンの始動時に
は、上記オイル溜り内の潤滑油が燃料噴射カム105の
回転に対して抵抗になり、エンジンのスムーズな始動が
行えないおそれがある。
めたままの状態にしておくと、その潤滑油がカム面10
8とタペット106との摺動部分の摺動熱に連続して晒
されて早期に劣化する。しかも、エンジンの始動時に
は、上記オイル溜り内の潤滑油が燃料噴射カム105の
回転に対して抵抗になり、エンジンのスムーズな始動が
行えないおそれがある。
【0008】本考案では、通常の運転時には、燃料噴射
カムのカム面とタペットとの摺動部分に潤滑油を多量に
供給できながら、エンジン始動時には、上記潤滑油が燃
料噴射カムの回転に対して抵抗とならない、ディーゼル
エンジンの燃料噴射装置における潤滑装置を提供するこ
とをその課題とする。
カムのカム面とタペットとの摺動部分に潤滑油を多量に
供給できながら、エンジン始動時には、上記潤滑油が燃
料噴射カムの回転に対して抵抗とならない、ディーゼル
エンジンの燃料噴射装置における潤滑装置を提供するこ
とをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は、図4に例示す
るように、クランクケース1に燃料噴射ポンプケース2
を付設し、この燃料噴射ポンプケース2内に燃料噴射ポ
ンプ3を収容し、この燃料噴射ポンプ3の下方に燃料噴
射カム軸4を架設し、この燃料噴射カム軸4の燃料噴射
カム5に上記燃料噴射ポンプ3のタペット6を載置して
構成した、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置におい
て、例えば図1に示すように、次のようにしたことを特
徴とする。
るように、クランクケース1に燃料噴射ポンプケース2
を付設し、この燃料噴射ポンプケース2内に燃料噴射ポ
ンプ3を収容し、この燃料噴射ポンプ3の下方に燃料噴
射カム軸4を架設し、この燃料噴射カム軸4の燃料噴射
カム5に上記燃料噴射ポンプ3のタペット6を載置して
構成した、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置におい
て、例えば図1に示すように、次のようにしたことを特
徴とする。
【0010】オイルパン7内の潤滑油8をオイルポンプ
9の圧送力で、上記燃料噴射ポンプケース2内に圧送供
給するように構成し、この燃料噴射ポンプケース2に底
壁10を設け、この底壁10での上記燃料噴射カム5よ
り下方となる位置に潤滑油復帰孔11をあけ、この潤滑
油復帰孔11を通して上記燃料噴射ポンプケース2内と
上記クランクケース1内とを連通させることにより、上
記潤滑油復帰孔11を介して上記オイルパン7内と上記
燃料噴射ポンプケース2内との間で潤滑油8が循環する
ように構成し、上記潤滑油復帰孔11を通って上記燃料
噴射ポンプケース2内から上記クランクケース1内へ流
出する潤滑油8の量を、上記燃料噴射ポンプケース2内
へ圧送供給される潤滑油8の量よりも少なくして、潤滑
油8が上記燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まるよう
に構成し、上記燃料噴射カム5の一部が潤滑油8内に浸
漬するように構成した。
9の圧送力で、上記燃料噴射ポンプケース2内に圧送供
給するように構成し、この燃料噴射ポンプケース2に底
壁10を設け、この底壁10での上記燃料噴射カム5よ
り下方となる位置に潤滑油復帰孔11をあけ、この潤滑
油復帰孔11を通して上記燃料噴射ポンプケース2内と
上記クランクケース1内とを連通させることにより、上
記潤滑油復帰孔11を介して上記オイルパン7内と上記
燃料噴射ポンプケース2内との間で潤滑油8が循環する
ように構成し、上記潤滑油復帰孔11を通って上記燃料
噴射ポンプケース2内から上記クランクケース1内へ流
出する潤滑油8の量を、上記燃料噴射ポンプケース2内
へ圧送供給される潤滑油8の量よりも少なくして、潤滑
油8が上記燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まるよう
に構成し、上記燃料噴射カム5の一部が潤滑油8内に浸
漬するように構成した。
【0011】
【作用】本考案は、上記のように構成したことにより、
例えば図1に示すように、次のように作用する。 通常の
運転時には、オイルパン7内の潤滑油8が、オイルポン
プ9の圧送力によって燃料噴射ポンプケース2内に圧送
供給され、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まる。す
ると、この燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まった潤
滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸漬し、燃料噴射カム
5の回転39により、潤滑油8がカム面14で油膜とな
って持ち上げられるうえ、カム面14のリフト用凸部1
5で飛沫状に跳ね上げられ、カム面14とタペット6と
の摺動部分に多量の潤滑油8が巻き込まれる。このた
め、高速運転を長時間にわたって継続しても、カム面1
4とタペット6との摺動部分が焼き付くことがない。
例えば図1に示すように、次のように作用する。 通常の
運転時には、オイルパン7内の潤滑油8が、オイルポン
プ9の圧送力によって燃料噴射ポンプケース2内に圧送
供給され、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まる。す
ると、この燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まった潤
滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸漬し、燃料噴射カム
5の回転39により、潤滑油8がカム面14で油膜とな
って持ち上げられるうえ、カム面14のリフト用凸部1
5で飛沫状に跳ね上げられ、カム面14とタペット6と
の摺動部分に多量の潤滑油8が巻き込まれる。このた
め、高速運転を長時間にわたって継続しても、カム面1
4とタペット6との摺動部分が焼き付くことがない。
【0012】また、上記燃料噴射ポンプケース2の内底
に溜まった潤滑油8は、潤滑油復帰孔11から常に排出
されてオイルパン7内へ還流するため、燃料噴射ポンプ
ケース2内の潤滑油8が比較的短期間で入れ替わり、カ
ム面14とタペット6との摺動部分の摺動熱に同じ潤滑
油が連続して晒されることがない。従って、燃料噴射ポ
ンプケース2の内底に潤滑油8が停滞する場合に比べ、
この潤滑油8の早期劣化が防止され、潤滑油8によるカ
ム面14とタペット6との摺動部分の焼き付きの防止性
能を長期間にわたって維持できる。
に溜まった潤滑油8は、潤滑油復帰孔11から常に排出
されてオイルパン7内へ還流するため、燃料噴射ポンプ
ケース2内の潤滑油8が比較的短期間で入れ替わり、カ
ム面14とタペット6との摺動部分の摺動熱に同じ潤滑
油が連続して晒されることがない。従って、燃料噴射ポ
ンプケース2の内底に潤滑油8が停滞する場合に比べ、
この潤滑油8の早期劣化が防止され、潤滑油8によるカ
ム面14とタペット6との摺動部分の焼き付きの防止性
能を長期間にわたって維持できる。
【0013】一方、エンジンが停止すると、燃料噴射ポ
ンプケース2の内底に溜まっている潤滑油8は、潤滑油
復帰孔11から排出されて、燃料噴射カム5が潤滑油8
内に浸漬しなくなる。従って、その後のエンジン始動時
には、燃料噴射ポンプケース2内の潤滑油8が燃料噴射
カム5の回転の抵抗にはならず、エンジンの始動をスム
ーズに行える。
ンプケース2の内底に溜まっている潤滑油8は、潤滑油
復帰孔11から排出されて、燃料噴射カム5が潤滑油8
内に浸漬しなくなる。従って、その後のエンジン始動時
には、燃料噴射ポンプケース2内の潤滑油8が燃料噴射
カム5の回転の抵抗にはならず、エンジンの始動をスム
ーズに行える。
【0014】
【考案の効果】本考案は、上記のように構成され作用す
ることから次の効果を奏する。 通常のエンジンの運転状
態では、潤滑油は、燃料噴射ポンプケースの内底に溜ま
る一方で、潤滑油復帰孔を通ってオイルパン内へ常に循
環するので、燃料噴射ポンプケース内の潤滑油は比較的
短期間で入れ替わって、燃料噴射カムのカム面と、燃料
噴射ポンプのタペットとの摺動部分の摺動熱に潤滑油が
連続して晒されることがない。従って、燃料噴射ポンプ
ケースの内底に潤滑油を溜めたままにしておく場合に比
べ、潤滑油の早期劣化が防止され、潤滑油によるカム面
とタペットとの摺動部分の焼き付きの防止性能を長期間
にわたって維持できる。
ることから次の効果を奏する。 通常のエンジンの運転状
態では、潤滑油は、燃料噴射ポンプケースの内底に溜ま
る一方で、潤滑油復帰孔を通ってオイルパン内へ常に循
環するので、燃料噴射ポンプケース内の潤滑油は比較的
短期間で入れ替わって、燃料噴射カムのカム面と、燃料
噴射ポンプのタペットとの摺動部分の摺動熱に潤滑油が
連続して晒されることがない。従って、燃料噴射ポンプ
ケースの内底に潤滑油を溜めたままにしておく場合に比
べ、潤滑油の早期劣化が防止され、潤滑油によるカム面
とタペットとの摺動部分の焼き付きの防止性能を長期間
にわたって維持できる。
【0015】そのうえ、エンジンが停止したときには、
燃料噴射ポンプケースの内底に溜まっている潤滑油が潤
滑油復帰孔から排出されて、燃料噴射カムが潤滑油内に
浸漬しなくなるため、その後のエンジン始動時に、燃料
噴射ポンプケース内の潤滑油が、燃料噴射カムの回転の
抵抗になることを防止でき、エンジン始動をスムーズに
行える。
燃料噴射ポンプケースの内底に溜まっている潤滑油が潤
滑油復帰孔から排出されて、燃料噴射カムが潤滑油内に
浸漬しなくなるため、その後のエンジン始動時に、燃料
噴射ポンプケース内の潤滑油が、燃料噴射カムの回転の
抵抗になることを防止でき、エンジン始動をスムーズに
行える。
【0016】
【実施例】本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、第1実施例について説明する。図1は本考案の第
1実施例に係るディーゼルエンジンの燃料噴射装置の縦
断面正面図である。図2は図1の縦断面側面図である。
まず、第1実施例について説明する。図1は本考案の第
1実施例に係るディーゼルエンジンの燃料噴射装置の縦
断面正面図である。図2は図1の縦断面側面図である。
【0017】この第1実施例の燃料噴射装置の構成は次
の通りである。図1に示すように、クランクケース1の
上部左側に燃料噴射ポンプケース2を付設し、この燃料
噴射ポンプケース2内に燃料噴射ポンプ3を収容し、こ
の燃料噴射ポンプ3の下方に燃料噴射カム軸4を架設
し、この燃料噴射カム軸4の燃料噴射カム5に燃料噴射
ポンプ3のタペット6を載置してある。燃料噴射ポンプ
3にはボッシュ形のものを用い、タペット6には平面タ
ペットを用いている。また、図2に示すように、燃料噴
射ポンプケース2の前側にはギヤケース37を設け、こ
のギヤケース37内に燃料噴射カム軸4の先端部18を
突設し、この先端部18にカム軸入力ギヤ19を外嵌し
てある。そして、このカム軸入力ギヤ19をアイドルギ
ヤ20を介してクランクギヤ(図外)に連動連結してあ
る。
の通りである。図1に示すように、クランクケース1の
上部左側に燃料噴射ポンプケース2を付設し、この燃料
噴射ポンプケース2内に燃料噴射ポンプ3を収容し、こ
の燃料噴射ポンプ3の下方に燃料噴射カム軸4を架設
し、この燃料噴射カム軸4の燃料噴射カム5に燃料噴射
ポンプ3のタペット6を載置してある。燃料噴射ポンプ
3にはボッシュ形のものを用い、タペット6には平面タ
ペットを用いている。また、図2に示すように、燃料噴
射ポンプケース2の前側にはギヤケース37を設け、こ
のギヤケース37内に燃料噴射カム軸4の先端部18を
突設し、この先端部18にカム軸入力ギヤ19を外嵌し
てある。そして、このカム軸入力ギヤ19をアイドルギ
ヤ20を介してクランクギヤ(図外)に連動連結してあ
る。
【0018】この燃料噴射装置では、図2に示すよう
に、クランクギヤ(図外)からアイドルギヤ20・カム
軸入力ギヤ19を順に介して燃料噴射カム軸4が回転連
動され、燃料噴射カム5の回転により、タペット6が押
し上げられ、燃料噴射ポンプ3がポンプ作動する。
に、クランクギヤ(図外)からアイドルギヤ20・カム
軸入力ギヤ19を順に介して燃料噴射カム軸4が回転連
動され、燃料噴射カム5の回転により、タペット6が押
し上げられ、燃料噴射ポンプ3がポンプ作動する。
【0019】この燃料噴射装置は潤滑装置を備えてお
り、その構成は次の通りである。図1に示すように、ク
ランクケース1の下側に取り付けたオイルパン7内に潤
滑油8を溜め、この潤滑油8中にオイルポンプ9の吸入
口21を漬け、このオイルポンプ9の吐出口22に潤滑
油圧送通路23を介して、クランク軸の軸受部等の摺動
部39を連通してある。そして、この潤滑油圧送通路2
3の途中に分岐通路24を設け、この分岐通路24の通
路終端部25を燃料噴射カム軸4の下側に架設した潤滑
油噴射パイプ26に接続してある。この潤滑油噴射パイ
プ26には、燃料噴射カム5のカム面14と対向する位
置に潤滑油噴射孔27をあけ、オイルパン7内の潤滑油
8をオイルポンプ9の圧送力で、潤滑油噴射孔27から
矢印28のように噴出させ、燃料噴射ポンプケース2内
に供給するようにしてある。
り、その構成は次の通りである。図1に示すように、ク
ランクケース1の下側に取り付けたオイルパン7内に潤
滑油8を溜め、この潤滑油8中にオイルポンプ9の吸入
口21を漬け、このオイルポンプ9の吐出口22に潤滑
油圧送通路23を介して、クランク軸の軸受部等の摺動
部39を連通してある。そして、この潤滑油圧送通路2
3の途中に分岐通路24を設け、この分岐通路24の通
路終端部25を燃料噴射カム軸4の下側に架設した潤滑
油噴射パイプ26に接続してある。この潤滑油噴射パイ
プ26には、燃料噴射カム5のカム面14と対向する位
置に潤滑油噴射孔27をあけ、オイルパン7内の潤滑油
8をオイルポンプ9の圧送力で、潤滑油噴射孔27から
矢印28のように噴出させ、燃料噴射ポンプケース2内
に供給するようにしてある。
【0020】また、燃料噴射ポンプケース2に底壁10
を設け、この底壁10にクランク室1内に臨む潤滑油復
帰孔11をあけてある。この潤滑油復帰孔11は、ここ
からの潤滑油8の流出量が潤滑油噴射孔27からの潤滑
油8の噴射量よりも少なくなるような大きさに設定し、
オイルパン7内と燃料噴射ポンプケース2内との間で潤
滑油8が循環する際に燃料噴射ポンプ室2の内底に潤滑
油8が溜まるようにしてある。また、燃料噴射カム軸4
とほぼ同じ高さで、燃料噴射ポンプケース2の前壁29
(図2参照)にオーバーフロー孔30をあけてある。こ
のため、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まる潤滑油
8の油面は、燃料噴射カム軸4とほぼ同じ高さに維持さ
れ、この潤滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸漬するよ
うにしてある。
を設け、この底壁10にクランク室1内に臨む潤滑油復
帰孔11をあけてある。この潤滑油復帰孔11は、ここ
からの潤滑油8の流出量が潤滑油噴射孔27からの潤滑
油8の噴射量よりも少なくなるような大きさに設定し、
オイルパン7内と燃料噴射ポンプケース2内との間で潤
滑油8が循環する際に燃料噴射ポンプ室2の内底に潤滑
油8が溜まるようにしてある。また、燃料噴射カム軸4
とほぼ同じ高さで、燃料噴射ポンプケース2の前壁29
(図2参照)にオーバーフロー孔30をあけてある。こ
のため、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まる潤滑油
8の油面は、燃料噴射カム軸4とほぼ同じ高さに維持さ
れ、この潤滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸漬するよ
うにしてある。
【0021】この潤滑装置では、燃料噴射ポンプケース
2の内底に溜まる潤滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸
漬し、燃料噴射カム5の回転39により、潤滑油8がカ
ム面14で油膜となって持ち上げられるうえ、カム面1
4のリフト用凸部15で飛沫状に跳ね上げられ、カム面
14とタペット6との摺動部分に多量の潤滑油8が巻き
込まれる。また、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜ま
る潤滑油8は、オイルパン7との間で循環するので、カ
ム面14とタペット6との摺動部分の摺動熱に同じ潤滑
油が連続して晒されることがない。尚、図2に示すよう
に、オーバーフロー孔30からオーバーフローした潤滑
油は、矢印31のように、ギヤケース37内に流出し、
図1に示すように、矢印32のようにクランクケース1
内からオイルパン7内に戻る。
2の内底に溜まる潤滑油8に燃料噴射カム5の一部が浸
漬し、燃料噴射カム5の回転39により、潤滑油8がカ
ム面14で油膜となって持ち上げられるうえ、カム面1
4のリフト用凸部15で飛沫状に跳ね上げられ、カム面
14とタペット6との摺動部分に多量の潤滑油8が巻き
込まれる。また、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜ま
る潤滑油8は、オイルパン7との間で循環するので、カ
ム面14とタペット6との摺動部分の摺動熱に同じ潤滑
油が連続して晒されることがない。尚、図2に示すよう
に、オーバーフロー孔30からオーバーフローした潤滑
油は、矢印31のように、ギヤケース37内に流出し、
図1に示すように、矢印32のようにクランクケース1
内からオイルパン7内に戻る。
【0022】また、この潤滑油装置では、エンジンが停
止すると、オイルポンプ9が停止して、オイルパン7か
ら燃料噴射ポンプケース2内への潤滑油の供給が停止す
るので、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まった潤滑
油8は、潤滑油復帰孔11から矢印33のようにクラン
クケース1内に流れ出し、燃料噴射ポンプケース2内か
ら潤滑油8がなくなる。このため、エンジン始動直後、
燃料噴射ポンプケース2の内底に潤滑油8が一定量以上
溜まるまでは、燃料噴射カム5の一部が潤滑油8に浸漬
しないことになるが、この間は、潤滑油噴射孔27から
噴射される潤滑油を矢印28のようにカム面14に衝突
させ、その潤滑を行う。この間は、低回転のアイドリン
グ運転を行うのが通常であるため、油浴潤滑方式よりも
潤滑性能の劣るこのオイルジェット潤滑方式であって
も、カム面14とタペット6との摺動面が焼き付きを起
こすおそれはない。尚、図2において、符号34はメカ
ニカルガバナ装置である。
止すると、オイルポンプ9が停止して、オイルパン7か
ら燃料噴射ポンプケース2内への潤滑油の供給が停止す
るので、燃料噴射ポンプケース2の内底に溜まった潤滑
油8は、潤滑油復帰孔11から矢印33のようにクラン
クケース1内に流れ出し、燃料噴射ポンプケース2内か
ら潤滑油8がなくなる。このため、エンジン始動直後、
燃料噴射ポンプケース2の内底に潤滑油8が一定量以上
溜まるまでは、燃料噴射カム5の一部が潤滑油8に浸漬
しないことになるが、この間は、潤滑油噴射孔27から
噴射される潤滑油を矢印28のようにカム面14に衝突
させ、その潤滑を行う。この間は、低回転のアイドリン
グ運転を行うのが通常であるため、油浴潤滑方式よりも
潤滑性能の劣るこのオイルジェット潤滑方式であって
も、カム面14とタペット6との摺動面が焼き付きを起
こすおそれはない。尚、図2において、符号34はメカ
ニカルガバナ装置である。
【0023】次に、本考案の第2実施例について説明す
る。図3は本考案の第2実施例に係る潤滑装置の図1相
当図である。この第2実施例は、上記第1実施例とほぼ
同様の構成をなし、異なる点は、燃料噴射カム5のカム
面14から潤滑油を噴射するようにした点である。その
構造は次の通りである。
る。図3は本考案の第2実施例に係る潤滑装置の図1相
当図である。この第2実施例は、上記第1実施例とほぼ
同様の構成をなし、異なる点は、燃料噴射カム5のカム
面14から潤滑油を噴射するようにした点である。その
構造は次の通りである。
【0024】即ち、潤滑油圧送通路23の分岐通路24
の通路終端部25を燃料噴射カム軸4の軸心部にあけた
潤滑油供給通路12に連通し、オイルパン7内の潤滑油
8をオイルポンプ9の圧送力で、潤滑油供給通路12に
圧送供給するように構成してある。そして、燃料噴射カ
ム5の肉部内に潤滑油供給通路12から導出した潤滑油
噴射通路13をあけ、燃料噴射カム5のカム面14のう
ち、リフト用凸部15の回転上手側基部17に、潤滑油
噴射通路13の通路出口16を形成してある。なお、他
の構造は図1に示す第1実施例と同じである。
の通路終端部25を燃料噴射カム軸4の軸心部にあけた
潤滑油供給通路12に連通し、オイルパン7内の潤滑油
8をオイルポンプ9の圧送力で、潤滑油供給通路12に
圧送供給するように構成してある。そして、燃料噴射カ
ム5の肉部内に潤滑油供給通路12から導出した潤滑油
噴射通路13をあけ、燃料噴射カム5のカム面14のう
ち、リフト用凸部15の回転上手側基部17に、潤滑油
噴射通路13の通路出口16を形成してある。なお、他
の構造は図1に示す第1実施例と同じである。
【0025】この潤滑装置では、潤滑油噴射通路13の
通路出口16から噴出する潤滑油は、カム面14のリフ
ト用凸部15とタペット6とが接当する直前の時点で
は、リフト用凸部15とタペット6との間に噴出するこ
とになるので、この時点で噴出した潤滑油は、燃料噴射
カム5の回転による遠心力で周囲に跳ね飛ばされる間も
なく、リフト用凸部15とタペット6との摺動部分に、
確実かつ多量に巻き込まれる。
通路出口16から噴出する潤滑油は、カム面14のリフ
ト用凸部15とタペット6とが接当する直前の時点で
は、リフト用凸部15とタペット6との間に噴出するこ
とになるので、この時点で噴出した潤滑油は、燃料噴射
カム5の回転による遠心力で周囲に跳ね飛ばされる間も
なく、リフト用凸部15とタペット6との摺動部分に、
確実かつ多量に巻き込まれる。
【0026】そして、潤滑油噴射通路13の通路出口1
6から噴出した潤滑油は、その後、燃料噴射ポンプケー
ス2の内底に溜まり、カム面14を油浴潤滑する。
6から噴出した潤滑油は、その後、燃料噴射ポンプケー
ス2の内底に溜まり、カム面14を油浴潤滑する。
【図1】本考案の第1実施例に係るディーゼルエンジン
の燃料噴射装置の縦断面正面図である。
の燃料噴射装置の縦断面正面図である。
【図2】図1の縦断面側面図である。
【図3】本考案の第2実施例に係る潤滑装置の図1相当
図である。
図である。
【図4】従来技術に係るディーゼルエンジンの潤滑装置
の図1相当図である。
の図1相当図である。
1…クランクケース、2…燃料噴射ポンプケース、3…
燃料噴射ポンプ、4…燃料噴射カム軸、5…燃料噴射カ
ム、6…タペット、7…オイルパン、8…潤滑油、9…
オイルポンプ、10…2の底壁、11…潤滑油復帰孔。
燃料噴射ポンプ、4…燃料噴射カム軸、5…燃料噴射カ
ム、6…タペット、7…オイルパン、8…潤滑油、9…
オイルポンプ、10…2の底壁、11…潤滑油復帰孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 土屋 伸介 大阪府堺市石津北町64株式会社クボタ 堺製造所内 (72)考案者 村岡 明徳 大阪府堺市石津北町64株式会社クボタ 堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭63−130609(JP,U) 実開 平1−124312(JP,U) 実開 昭63−63514(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】 クランクケース(1)に燃料噴射ポンプケ
ース(2)を付設し、この燃料噴射ポンプケース(2)内に
燃料噴射ポンプ(3)を収容し、この燃料噴射ポンプ(3)
の下方に燃料噴射カム軸(4)を架設し、この燃料噴射カ
ム軸(4)の燃料噴射カム(5)に上記燃料噴射ポンプ(3)
のタペット(6)を載置して構成した、ディーゼルエンジ
ンの燃料噴射装置において、 オイルパン(7)内の潤滑油(8)をオイルポンプ(9)の圧
送力で、上記燃料噴射ポンプケース(2)内に圧送供給す
るように構成し、 この燃料噴射ポンプケース(2)に底壁(10)を設け、この
底壁(10)での上記燃料噴射カム(5)より下方となる位置
に潤滑油復帰孔(11)をあけ、この潤滑油復帰孔(11)を通
して上記燃料噴射ポンプケース(2)内と上記クランクケ
ース(1)内とを連通させることにより、上記潤滑油復帰
孔(11)を介して上記オイルパン(7)内と上記燃料噴射ポ
ンプケース(2)内との間で潤滑油(8)が循環するように
構成し 、 上記潤滑油復帰孔(11)を通って上記燃料噴射ポンプケー
ス(2)内から上記クランクケース(1)内へ流出する潤滑
油(8)の量を、上記燃料噴射ポンプケース(2)内へ圧送
供給される潤滑油(8)の量よりも少なくして、潤滑油
(8)が上記 燃料噴射ポンプケース(2)の内底に溜まるよ
うに構成し、上記燃料噴射カム(5)の一部が潤滑油(8)
内に浸漬するように構成した、 ことを特徴とするディーゼルエンジンの燃料噴射装置に
おける潤滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992026025U JP2556142Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ディーゼルエンジンの燃料噴射装置における潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992026025U JP2556142Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ディーゼルエンジンの燃料噴射装置における潤滑装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577515U JPH0577515U (ja) | 1993-10-22 |
JP2556142Y2 true JP2556142Y2 (ja) | 1997-12-03 |
Family
ID=12182166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992026025U Expired - Fee Related JP2556142Y2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ディーゼルエンジンの燃料噴射装置における潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2556142Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0828401A (ja) * | 1994-07-11 | 1996-01-30 | Isuzu Motors Ltd | 燃料噴射ポンプの軸受装置 |
JP6341169B2 (ja) | 2015-09-11 | 2018-06-13 | マツダ株式会社 | エンジンの燃料ポンプ取付構造 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6363514U (ja) * | 1986-10-15 | 1988-04-26 | ||
JPS63130609U (ja) * | 1987-02-17 | 1988-08-26 | ||
JPH01124312U (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-24 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP1992026025U patent/JP2556142Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0577515U (ja) | 1993-10-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |