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JP2024541059A - Bcmaモノクローナル抗体及び抗体薬物複合体 - Google Patents

Bcmaモノクローナル抗体及び抗体薬物複合体 Download PDF

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JP2024541059A
JP2024541059A JP2024526537A JP2024526537A JP2024541059A JP 2024541059 A JP2024541059 A JP 2024541059A JP 2024526537 A JP2024526537 A JP 2024526537A JP 2024526537 A JP2024526537 A JP 2024526537A JP 2024541059 A JP2024541059 A JP 2024541059A
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och
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JP2024526537A
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ヨンシン ジャオ,ロバート
ジア,ジュンシャン
チェン,ユンシュア
ヤン,チンリャン
フアン,ユアンユアン
チャン,リィンリー
リー,ウェンジュン
グオ,フイフイ
イェ,ハンボー
イェ,ジカン
チョウ,ユー
ワン,ジュアン
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Hangzhou Dac Biotech Co Ltd
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Abstract

本開示は、細胞毒素と共役した、B細胞成熟抗原(BCMA)に対する抗体若しくはモノクローナル抗体を含む抗体薬物複合体(ADC)、又はその抗原結合断片に関する。BCMA抗体とそのADCは、BCMAの検出だけでなく、多発性骨髄腫細胞、B細胞又は形質細胞媒介疾患、免疫疾患の治療に有用である。更に、医薬組成物及び医学的治療方法が開示される。

Description

本願は、2021年11月3日に出願されたPCT/CN2021/128453の利益を主張し、これを参照として本明細書に組み込む。
配列表の参照
本願には、2022年10月10日に作成され、40KBを含む、FE00688PCT-Sequence listing xmlという名前のファイルに電子配列リストが含まれる。これは参照により本明細書に組み込まれる。
B細胞成熟抗原(BCMA、CD269)は、腫瘍壊死因子(TNF)受容体スーパーファミリーのメンバーである(非特許文献1)。BCMAは2つの異なるリガンド、B細胞活性化因子(BAFF;BlyS、TALL-1、TNFSF13B、及びTHANKとしても知られる)及び増殖誘導リガンド(APRIL、TNFSF13)に結合する(非特許文献2及び3)。BCMAのリガンドは、更に2つのTNF受容体、膜貫通活性化因子、カルシウムモジュレーター、シクロフィリンリガンド相互作用因子(TACI)、及びBAFF受容体(BR3とも呼ばれるBAFF-R)に結合する(非特許文献4)。従って、BCMAは、長期の液性免疫を維持する形質細胞の生存を仲介する機能的活性のために、主に知られている。
BCMAの発現は、多くのがん、自己免疫疾患、及び感染症と関連付けられている(非特許文献5)。BCMAタンパク質は、多発性骨髄腫患者由来の形質細胞の表面に高度に発現している(非特許文献6~8)。そのため、BCMAは過去10年間、多発性骨髄腫及び自己免疫疾患の治療標的として広く研究された(非特許文献9及び10)。
多発性骨髄腫(MM)は、世界中で頻繁に発生する血液悪性腫瘍である(非特許文献11)。これは、モノクローナル免疫グロブリンの産生の有無にかかわらず、形質細胞の増殖を特徴とする血液悪性腫瘍である。MM患者の管理は通常、導入/ネオアジュバント療法(化学療法、放射線、手術、バイオホスホネートを含む)から始まり、通常は、デキサメタゾンを含むプロテアソーム阻害剤(PI)、免疫調節剤(IMID)、続いて対象となる患者において自家(造血)幹細胞移植(ASCT)が行われる。過去5年間に、米国FDAは、多発性骨髄腫の治療のための、3個のモノクローナル抗体(ダラツムマブ、イサツキシマブ、エロツズマブ)、エクスポーター-1阻害剤(セリネキソール)、抗BCMA抗体-薬物共役体(ベランタマブマフォドチン)、及び2個のBCMAキメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法(idecabtagenevicleucel及びciltacabtageneautoleucel)を承認した。多発性骨髄腫のBCMA、GPRC5D、及びFCRH5を標的とする二重特異性抗体を含む、新規の標的及び構築物を用いた多くの臨床試験が進行中である。治療レジメンの段階的な改善により、多発性骨髄腫(MM)患者の生存期間は、大幅に延長した。それでも、MMは依然として予後不良の悪夢であり、この疾患自体は依然として不治の病である(非特許文献12及び13)。そして、モノクローナル抗体の使用を含む、複数の治療ライン後に進行した患者の全生存期間の中央値は、わずか8.6か月である。新たに承認されたBCMA CAR-T細胞療法は、臨床研究で全体的な有効性が80%を超えることが実証されているが、患者の自己細胞からの製造には、独自の制限や課題があり、結果として非常に高価な治療費がかかる。ファーストインクラスのBCMA ADCであるベランタマブマフォドチンの場合、MMに対する全奏効率がわずか32%で、更にこのADC患者の60%以上において、用量調整、用量遅延、治療中止を必要とするいくつかの眼毒性という特有の副作用が報告された(非特許文献14)。従って、実行可能性、安全性、及び有望な有効性の点で、より多くのMM治療の選択肢、特に、既存の薬剤の耐性を克服する治療法が、依然として緊急に必要とされている。
Marino, S. F.,et al, Data Brief. 2015, 6: 394-7. doi: 10. 1016/j.dib.2015.12.023 Schiemann, B, et al, Science. 2001, 293(5537):2111-4 Vidal-Laliena, M. et al., Cell Imunol. 236(1-2): 6-16 Yan, M. et al., Curr Biol. 2001, 11 (19): 1547-52 Coquery, C. M. and Erickson, L. D. Crit. Rev. Immunol. 2012; 32(4): 287-305 Novak et al., Blood, 103(2): 689-694 (2004) Neri et al., Clinical Cancer Research, 73(19): 5903-5909 (2007) Moreaux et al., Blood、703 (8): 3148-3157 (2004) Ni, B. and Hou, J., Hematology. 2022, 27(1):343-352 Tan, CR and Shah, UA, CurrHematolMalig Rep. 2021, 16(5): 367-383 Sung, H, et al, CA Cancer J Clin.2021, 71(3): 209-249 Davis, JA et al, J Oncol Pharm Pract. 2022 Jan 10, doi: 10.1177/10781552211073517 Fuchsl, F. and Krackhardt, A. M. Cells. 2022 Jan 25;11(3),doi: 10.3390/cells11030410). Wahab, A. et al, Front Oncol. 2021, 11:678634. doi: 10.3389/fonc.2021.678634
本願において、我々は、BCMA抗体、及びB細胞成熟抗原(BCMA)に対して向けられ、細胞毒性剤と結合したBCMAモノクローナル抗体又はそのBCMA抗原結合断片を含む、抗体-薬物共役体(ADC)を開示する。BCMA抗体とそのADCは、BCMAの検出だけでなく、様々ながん、自己免疫性疾患、及び感染症の治療及び診断に有用である。本発明においても、これらのBCMA ADCを構築するために、特異的共役方法(PCT/CN2021/128453)の技法が引き続き適用される。更に、医薬組成物、スクリーニング、及び医学的治療方法が開示される。
本発明は、BCMA(CD269)に特異的に結合する抗原結合タンパク質、例えばBCMAに特異的に結合し、BCMA受容体へのBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗体を提供する。本発明はまた、BCMAに特異的に結合し、BCMAへのBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害し、且つ内部移行することができる抗原結合タンパク質を提供する。BCMAモノクローナル抗体は、(a)配列番号1の相補性決定領域1(HCDR1)アミノ酸配列、配列番号2のHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のHCDR3を含む重鎖可変領域;並びに(b)配列番号4のLCDR1アミノ酸配列、配列番号5のLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号6のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
本発明はまた、B細胞成熟抗原(BCMA)に対する、細胞毒性剤と共役したモノクローナル抗体又はその抗原結合断片を含む抗体薬物結合体(ADC)を提供する。更なる実施形態では、抗原結合タンパク質は、チューブリシン類縁体、PBD二量体、又はオーリスタチン類縁体等の毒素と共役される。
更に、本発明は、前述の抗体-薬物共役体及び薬学的に許容される担体を含む組成物、並びに多発性骨髄腫細胞をADCと接触させることによって、BCMAを発現する多発性骨髄腫細胞(多発性骨髄腫幹細胞を含む)を死滅させる方法を提供する。
本発明の別の態様では、抗体媒介疾患若しくは形質細胞媒介疾患、又は多発性骨髄腫(MM)等の形質細胞悪性腫瘍等のB細胞関連障害若しくは疾患に罹患しているヒト患者を治療する方法が提供される。該方法は、治療有効量の本明細書に記載の抗原結合抗体及び/又はそのADCを前記患者に投与する工程を含む。
本発明の更なる態様では、関節リウマチ、乾癬、1型糖尿病、又は多発性硬化症に罹患しているヒト患者を治療する方法が提供され、この方法は、治療有効量の本明細書に記載の抗原結合タンパク質及び/又はADCを前記患者に投与する工程を含む。
組換え発現TrxA-BCMAに対する、ハイブリドーマ抗体BCMA-A2-6H4-5D2、及び陽性対照抗体J6M0の結合親和性を示す。 組換え発現TrxA-BCMAに対する、ハイブリドーマ抗体BCMA-A2-6H4-5D2、キメラ抗体c5D2、ヒト化抗体hu5D2、及び陽性対照抗体J6M0の結合親和性を示す。 内在性BCMA発現細胞株NCI-H929に対する、ヒト化抗体hu5D2、hu5D2結合ADC、及びアイソタイプ対照抗体の結合親和性を示す。 抗体薬物共役体であるhu5D2-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)による、BCMA過剰発現RPMI-8226細胞株の死滅を示す。 ADC J6M0-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)、裸のhu5D2抗体、非共役チューブリシンB類縁体(化合物390)、及び及びパクリタキセルと比較した、抗体薬物共役体であるhu5D2-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)による細胞株NCI-H929の死滅を示す。 ADC J6M0-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)、裸のhu5D2抗体、非共役チューブリシンB類縁体(化合物390)、及び及びパクリタキセルと比較した、抗体薬物共役体であるhu5D2-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)による細胞株MM.1Sの死滅を示す。 ADC J6M0-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)、裸のhu5D2抗体、非共役チューブリシンB類縁体(化合物390)、及び及びパクリタキセルと比較した、抗体薬物共役体であるhu5D2-チューブリシンB類縁体共役体(C-390)によるBCMA陰性発現細胞株Jurkatの死滅を示す。 パクリタキセルと比較した、BCMA抗体(hu5D2)-薬物共役体:C-221、C-202、C-88、C-326、C-30によるBCMA発現細胞株U266B1の死滅を示す。 BCMA抗体の糖ペプチドのMS/MS娘イオン又はプロダクトイオンスペクトルを示す。(a):非グリコシル化ペプチド;(b):糖ペプチドを含むMan5;(c):G0F-GlcNAc含有糖ペプチド;(d):G0含有糖ペプチド;(e):糖ペプチドを含むG0F;(f):糖ペプチドを含むG1;(g):糖ペプチドを含むG1F;(h):糖ペプチドを含むG2F。 N-脱グリコシル化及び還元後のBCMA-チューブリシンB類縁体ADC(C-390)の中レベルの特性評価。(a)脱グリコシル化及びDTT還元後に得られたADC断片のrpHPLCクロマトグラム。0個又は1個の薬物分子が結合した軽鎖(LC)(L0及びL1)、(b)0個、1個、2個、又は3個の薬物分子が結合した重鎖(H0、H1、H2、及びH3)。 BCMA ADC(C-390)の薬物搭載ペプチドの割合。(a):0個又は1個の薬剤分子が結合したLCペプチド[GEC](D0及びD1)。(b):アーム部で0個又は1個の薬剤分子が結合したHCペプチド[SCDK](D0及びD1)。(c):ヒンジ部で0個、1個、又は2個の薬剤分子が結合したHCペプチド[THTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPK](D0、D1、及びD2)。 BCMA-ADC(C-390)の薬物搭載ペプチドのMS/MS娘イオンスペクトル又はプロダクトイオンスペクトルを示す。 (a):重鎖[SC(223)DK]+1 薬物; (b):重鎖[THTC(229)PPCPAPELLGGPSVFLFPPKPK]+1 薬物; (c):重鎖[THTCPPC(232)PAPELLGGPSVFLFPPKPK]+1 薬物; (d):重鎖[THTC(229)PPC(232)PAPELLGGPSVFLFPPKPK]+2 薬物; (e):軽鎖[GEC(219)]+1 薬物。 BCMA-mcMMAF(ベランタマブmcMMAF)及びPBS緩衝液(対照)と比較した、ヒト多発性骨髄腫NCI-H929細胞異種移植マウスモデルを用いた、一連の単回用量(3mg/kg)による、BCMA(hu5D2)ADC(C-68a、C-115、C-192、C-202、C-221、C-290、C-306、C-385、C-390、C-399、C-402、C-417,DARは表7に示す。)の腫瘍体積の変化を示す。本図は、13個の共役体の全てが抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍活性の順序は、C-385<C-306<C-290<C-68a<C-115<BCMA-mcMMAF<C-192<C-202<C-399<C-390<C-417<C-402<C-221であることを示している。 ベランタマブmcMMAF及びPBS緩衝液(対照)と比較した、ヒト多発性骨髄腫JJN-3細胞異種移植マウスモデルを用いた、一連の単回用量(5mg/kg)による、hu5D2-ADCの腫瘍体積の変化を示す。本図は、9個の共役体の全てが抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍活性の順序は、パクリタキセル<C-385<ベランタマブmcMMAF<C-195<C-137<C-181b<C-126<C-83<C-277<C-258であることを示している。 ベランタマブmcMMAF及びPBS緩衝液(対照)と比較した、ヒト多発性骨髄腫NCI-H929細胞異種移植マウスモデルを用いた、一連の単回用量(2mg/kg)による、hu5D2-ADCの腫瘍体積の変化を示す。本図は、7個の共役体の全てが抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍活性の順序は、ベランタマブmcMMAF<C-406<C-396<C-399<C-400<C-221b<C-402であることを示している。 ビス連結体の成分の一般的な合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス連結体の成分の一般的な合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス連結体の成分の一般的な合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 チューブリシンB類縁体の成分の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むカンプトテシン類縁体及びアマニチン類似体の成分の合成を示す。 ビス共役連結体を含むアマニチン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むアマニチン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むアマニチン類縁体の合成を示す。 ビス共役連結体を含むアマニチン類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体及びPBD類縁体の成分を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むPBD類縁体の合成を示す。 連結体を含むPBD類縁体の合成を示す。 連結体を含むPBD類縁体及び連結体を含むチューブリシンB類縁体の成分の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。 連結体を含むチューブリシンB類縁体の合成を示す。
定義
「アルキル」とは、炭素原子から1個又は2個の水素原子を除去することによってアルカンから誘導される脂肪族炭化水素基又は一価基を指す。鎖中にC~C(1~8の炭素原子)を有する直鎖状又は分岐でもよい。「分岐」とは、直鎖状のアルキル基に1又は複数の低級C数アルキル基、例えば、メチル、エチル、又はプロピル基が結合していることを指す。アルキル基の具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、3-ペンチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルペンチル、2,3-ジメチルペンチル、3,3-ジメチルペンチル、2,3,4-トリメチルペンチル、3-メチルヘキシル、2,2-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルヘキシル、2,5-ジメチルヘキシル、3,5-ジメチルヘキシル、2,4-ジメチルペンチル、2-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-ヘプチル、イソヘプチル、n-オクチル、及びイソオクチルが含まれる。C~Cアルキル基は未置換でもよく、1又は複数の置換基(但し、次の置換基に制限されない)で置換されてもよい。前記置換基としては、-C-Cアルキル、-O-(C~Cアルキル)、-アリール、-C(O)R’、-OC(O)R’、-C(O)OR’、-C(O)NH、-C(O)NHR’、-C(O)N(R’)、-NHC(O)R’、-SR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-OH、-ハロゲン、-N、-NH、-NH(R’)、-N(R’)、及び-CNが挙げられ、尚、R’はそれぞれ独立にC~Cアルキル及びアリールから選択される。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素原子を指し、フッ素及び塩素原子が好ましい。
「ヘテロアルキル」とは、1~4個の炭素原子が独立して、O、S、及びNからなる群から選択されたヘテロ原子よりに置換されたC~Cアルキルをいう。
「炭素環」(Carbocycle)は、炭素数3~8の単環系又は炭素数7~13の二環系の飽和又は不飽和環を指す。単環系炭素環類は、3~6、より典型的には5又は6の環原子を有する。二環系炭素環類は、7~12の環原子を有し、二環系[4,5]、[5,5]、[5,6]、又は[6,6]として配置されるか、あるいは9~10の環原子を有し、二環系[5,6]又は[6,6]として配置される。代表的なC~Cの炭素環類(C~C carbocycles)には、-シクロプロピル、-シクロブチル、-シクロペンチル、-シクロペンタジエニル、-シクロヘキシル、-シクロヘキセニル、-1,3-シクロヘキサジエニル、-1,4-シクロヘキサジエニル、-シクロヘプチル、-1,3-シクロヘプタジエニル、-1,3,5-シクロヘプタトリエニル、-シクロオクチル、及び-シクロオクタジエニルが含まれるが、これらに限定されない。
~C炭素環(C~C carbocycle)は、3、4、5、6、7、又は8個の炭素原子を有する飽和又は不飽和非芳香族炭化水素炭素環状化合物を指す。C~C炭素環は未置換のものでもよく、あるいは1以上の置換基で置換されたものでもよい。前記置換基としては、これらに限定されないが、-C~Cアルキル、-O-(C~Cアルキル)、-アリール、-C(O)R’、-OC(O)R’、-C(O)OR’、-C(O)NH、-C(O)NHR’、-C(O)N(R’)、-NHC(O)R’、-SR’、-S(O)R’、-S(O)R’、-OH、-ハロゲン、-N、-NH、-NH(R’)、-N(R’)、及び-CNが含まれ、ここで、R’はそれぞれ独立にC~Cアルキル及びアリールから選択される。
「アルケニル」は、炭素-炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素基を指し、鎖中に2~8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状でもよい。アルケニル基には、例えば、エテニル、プロペニル、n-ブテニル、i-ブテニル、3-メチルブト-2-エニル、n-ペンテニル、ヘキシレニル、ヘプテニル、オクテニルが含まれる。
「アルキニル」は、炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素基を指し、鎖中に2~8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝状であってもよい。アルキニル基には、例えば、エチニル、プロピニル、n-ブチニル、2-ブチニル、3-メチルブチニル、5-ペンチニル、n-ペンチニル、ヘキシリニル、ヘプチニル、オクチニルが含まれる。
「アルキレン」は、親のアルカンの同一又は2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することにより由来する2個の1価基中心を有する、炭素数1~18の、飽和の、直鎖状又は分岐状鎖又は環状炭化水素基を指す。典型的なアルキレン基には、メチレン(-CH-)、1,2-エチル(-CHCH-)、1,3-プロピル(-CHCHCH-)、1,4-ブチル(-CHCHCHCH-)等が含まれるが、これらに限定されない。
「アルケニレン」は、親のアルケンの同一又は2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することにより由来する2個の1価基中心を有する、炭素数2~18の、不飽和の、直鎖状又は分岐状鎖又は環状炭化水素基を指す。典型的なアルケニレン基には、1,2-エチレン(-CH=CH-)が含まれるが、これらに限定されない。
「アルキニレン」は、親のアルキンの同一又は2つの異なる炭素原子から2つの水素原子を除去することにより由来する2個の1価基中心を有する、炭素数2~18の、不飽和の、直鎖状又は分岐状鎖又は環状炭化水素基を指す。典型的なアルキニレン基には、アセチレン、プロパルギル、及び4-ペンチニルが含まれるが、これらに限定されない。
「アリール」又はArは、3~14個の炭素原子、好ましくは6~10個の炭素原子を含む、1又は数個の環からなる芳香族又はヘテロ芳香族基を指す。「ヘテロ芳香族基」の語は、芳香族基上の1又は数個の炭素、好ましくは1、2、3、又は4個の炭素原子が、O、N、Si、Se、P、又はS、好ましくはO、S、及びNで置き換えられたものを指す。アリール又はArの語はまた、1又は数個のH原子が独立して、-R’、-ハロゲン、-OR’、又は-SR’、-NR’R’’、-N=NR’、-N=R’、-NR’R’’、-NO、-S(O)R’、-S(O)R’、-S(O)OR’、-OS(O)OR’、-PR’R’’、-P(O)R’R’’、-P(OR’)(OR’’)、-P(O)(OR’)(OR’’)、又は-OP(O)(OR’)(OR’’)により置き換えられたものも指す。前記R’、R’’は独立して、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、カルボニル、又は薬学的塩である。
「複素環」(Heterocycle)は、1~4個の環炭素原子が独立して、O、N、S、Se、B、Si、及びPの群からのヘテロ原子で置換されている環系をいう。好ましいヘテロ原子はO、N、及びSである。複素環は、The Handbook of Chemistry and Physics、第78版、CRC Press、Inc.、1997-1998、p225-226頁に記載されており、その開示は参照により本明細書に組み込まれる。好ましい非芳香族複素環には、これらに限定されないが、エポキシ、アジリジニル、チラニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリジニル、オキシラニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニル、ジオキソラニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、ピラニル、イミダゾリニル、ピロリニル、ピラゾリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリミジニル、ジヒドロチオピラニル、アゼパニル、並びにフェニル基との縮合から生じる縮合系が含まれる。
「ヘテロアリール」又は芳香族複素環の語は、3~14員、好ましくは5~10員の芳香族ヘテロ、単環式、二環式、又は多環式の環をいう。その例には、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、チエニル、ピリミジニル、ピラジニル、テトラゾリル、インドリル、キノリニル、プリニル、イミダゾリル、チエニル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、フラニル、ベンゾフラニル、1,2,4-チアジアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾイル、テトラゾリル、イソキノリル、ベンゾチエニル、イソベンゾフリル、ピラゾリル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、イソキサゾリル、ピリジル-N-オキシド、及びフェニル基との縮合から生じる縮合系が含まれる。
「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「ヘテロアリール」、「複素環基」(heterocyclic)等には、2個の水素原子が除去されることにより形成される、対応する「アルキレン」、「シクロアルキレン」、「アルケニレン」、「アルキニレン」、「アリーレン」、「ヘテロアリーレン」、「複素環基」(heterocyclene)等をも指す。
「アリールアルキル」は、炭素原子、典型的には末端又はsp炭素原子に結合した水素原子の1つがアリール基で置換されている、非環式アルキル基を指す。典型的なアリールアルキル基には、これらに限定されないが、ベンジル、2-フェニルエタン-1-イル、2-フェニルエテン-1-イル、ナフチルメチル、2-ナフチルエタン-1-イル、2-ナフチルエテン-1-イル、ナフトベンジル、2-ナフトフェニルエタン-1-イル等が含まれる。
「ヘテロアリールアルキル」は、炭素原子、典型的には末端又はsp炭素原子に結合した水素原子の1つがヘテロアリール基で置換されている、非環式アルキル基を指す。典型的なヘテロアリールアルキル基には、これらに限定されないが、2-ベンズイミダゾリルメチル、2-フリルエチル等が含まれる。
「ヒドロキシ保護基」の例には、これらに限定されないが、メトキシメチルエーテル、2-メトキシエトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、ベンジルエーテル、p-メトキシベンジルエーテル、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、t-ブチルジメチルシリルエーテル、トリフェニルメチルシリルエーテル、酢酸エステル、置換酢酸エステル、ピバロエート、ベンゾエート、メタンスルホネート、及びp-トルエンスルホネートが含まれる。
「脱離基」とは、別の官能基によって置換されることができる官能基を指す。このような離脱基は、当該技術分野でよく知られており、例えば、これらに限定されないが、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、メタンスルホニル(メシル)、p-トルエンスルホニル(トシル)、トリフルオロメチルスルホニル(トリフラート)、及びトリフルオロメチルスルホネートが含まれる。脱離基として好ましくは、ニトロフェノール;N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS);フェノール;ジニトロフェノール;ペンタフルオロフェノール;テトラフルオロフェノール;ジフルオロフェノール;モノフルオロフェノール;ペンタクロロフェノール;トリフラート;イミダゾール;ジクロロフェノール;テトラクロロフェノール;1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;トシレート;メシレート;2-エチル-5-フェニルイソキサゾリウム-3’-スルホネート、自己若しくは他の酸無水物とで形成された酸無水物(例えば、無水酢酸、無水ギ酸);又はペプチドカップリング反応のための、若しくはミツノブ反応のための縮合試薬により生成する中間体から選択される。
本明細書で以下の略語を使用することができ、以下に示された定義を有する:Boc、tert-ブトキシカルボニル;BroP、ブロモトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;CDI、1,1’-カルボニルジイミダゾール;DCC、ジシクロヘキシルカルボジイミド;DCE、1,2-ジクロロエタン;DCM、ジクロロメタン;DIAD、アゾジカルボン酸ジイソプロピル;DIBAL-H、水素化ジイソブチルアルミニウム;DIPEA、ジイソプロピルエチルアミン;DEPC、ジエチルホスホロアニジエート;DMA、N,N-ジメチルアセトアミド;DMAP、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン;DMF、N,N-ジメチルホルムアミド;DMSO、ジメチルスルホキシド;DTT、ジチオスレイトール;EDC、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;ESI-MS、エレクトロスプレー質量分析;HATU、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’-N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩;HOBt、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;HPLC、高圧液体クロマトグラフィー;NHS、N-ヒドロキシスクシンイミド;MMP、4-メチルモルホリン;PAB、p-アミノベンジル;PBS、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.0~7.5);PEG、ポリエチレングリコール;SEC、サイズ排除クロマトグラフィー;TCEP、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン;TFA、トリフルオロ酢酸;THF、テトラヒドロフラン;Val、バリン。
「アミノ酸(複数可)」は、天然及び/又は非天然アミノ酸、好ましくはα-アミノ酸であり得る。天然アミノ酸は、遺伝暗号によってコードされるものであり、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、チロシン、トリプトファン、及びバリンである。非天然アミノ酸は、タンパク質形成アミノ酸の派生形であり、例えば、ヒドロキシプロリン、ランチオニン、2-アミノイソ酪酸、デヒドロアラニン、γ-アミノ酪酸(神経伝達物質)、オルニチン、シトルリン、β-アラニン(3-アミノプロパン酸)、γ-カルボキシグルタメート、セレノシステイン(ほとんどの真核生物と同様に存在するが、DNAによって直接コードされていない)、ピロリジン(一部の古細菌と1つの細菌にのみ含まれる)、N-ホルミルメチオニン(多くの場合、細菌、ミトコンドリア、葉緑体のタンパク質の最初のアミノ酸)、5-ヒドロキシトリプトファン、L-ジヒドロキシフェニルアラニン、トリヨードチロニン、L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)、及びO-ホスホセリンが含まれる。アミノ酸という用語は、アミノ酸類縁体及び模倣物も含む。類縁体は、R基が天然アミノ酸の中に見いだされるものではないことを除いて、天然アミノ酸の同じ一般的なHN(R)CHCOH構造を有する化合物である。類縁体の例には、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニン-スルホキシド、及びメチオニンメチルスルホニウムが含まれる。好ましくは、アミノ酸模倣物は、α-アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、それと同様に機能する化合物である。用語「非天然アミノ酸」は、「D」の立体化学形態を表すことを意図しており、天然アミノ酸は「L」形態である。本願において1~8個のアミノ酸が使用される場合、アミノ酸配列はプロテアーゼの切断認識配列であることが好ましい。多くの切断認識配列が当該分野において公知であり、例えば、Matayoshi et al. Science 247: 954 (1990);Dunn et al. Meth. Enzymol. 241: 254 (1994);Seidah et al. Meth. Enzymol. 244: 175 (1994);Thornberry, Meth. Enzymol. 244: 615 (1994);Weber et al. Meth. Enzymol. 244: 595 (1994);Smith et al. Meth. Enzymol. 244: 412 (1994);及びBouvier et al. Meth. Enzymol. 248: 614 (1995)を参照;その開示は参照により本明細書に組み込まれる。特に、配列はVal-Cit、Ala-Val、Ala-Ala、Val-Val、Val-Ala-Val、Lys-Lys、Ala-Asn-Val、Val-Leu-Lys、Cit-Cit、Val-Lys、Ala-Ala-Asn、Lys、Cit、Ser、及びGluからなる群から選択される。
「薬学的に」又は「薬学的に許容される」とは、対応する化合物又は化合物組成物が適切な方法で動物又は人間に投与した際に、有害で、アレルギー又は他の有害反応を生じさせないことを指す。
「薬学的に許容される溶媒和物」又は「溶媒和物」は、1又は複数の溶媒分子と開示された化合物との会合を指す。薬理学的に許容される溶媒和物を形成する溶媒の例には、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンが含まれるが、これらに限定されない。
薬学的に許容される補助材料は、全ての担体、希釈剤、助剤又は成形剤を含み、例えば、保存剤、抗酸化剤、充填剤、崩壊剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、溶剤、分散性媒質、コーティング剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張剤、吸収遅延剤等を含む。医薬分野において、活性を有する薬物成分にこれら補助材料を加えるという方法は一般的な方法である。補助材料が薬物活性成分と相容しない場合を除き、薬物成分に補助材料を加入することが妥当であるとは言える。良好な結果を得るために、活性を有する補助材料を薬物成分に加入してもよい。
本願発明において、「薬用可能な塩」とは、本発明の化合物の塩類誘導物を指す。適当な修飾により、本願発明に係る化合物が相応の酸塩又はアルカリ塩に形成され得る。薬用可能な塩としては、常用の無毒の塩又は第四級アンモニウムを含み、これら塩は、本願発明に係る化合物と相応の無毒の無機酸又は有機酸によって調製され得る。例えば、無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、アミノスルホン酸、リン酸及び硝酸等を含み、有機酸としては、酢酸、プロピオ酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、トルエンスルホン酸、シュウ酸、フマル酸、及び乳酸等を含み、これら酸は薬学的に許容される塩に用いることが可能である。他の塩としては、トロメタモール、メグルミン、ピロールエタノール等のアンモニウム塩、及びナトリウム、カリウム、カルシウム、亜鉛、マグネシウム等の金属塩を含む。
本願発明において、薬学的な塩は、従来の化学方法により、酸性又は塩基性残基を含む親化合物から製造することができる。一般的に、これらの塩は、水、有機溶媒、又は両者の混合溶媒中で、これらの化合物の遊離酸又は遊離塩基形態と化学量論的な量の適切な塩基又は酸との反応により得ることができる。非水系の反応溶媒として一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、又はアセトニトリルが好ましい。適切な塩のリストとしては、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」,第17版.Mack Publishing Company,Easton,PA,1985,第1418頁に挙げられ、当該開示は参照として組み込まれる。
「投与する」(Administering)又は「投与」(Administration)とは、医薬品又はその他の薬剤を対象に譲渡、送達、導入、運搬する任意の態様をいう。このような態様には、経口投与、局所接触、静脈内、腹腔内、筋肉内、病巣、鼻腔、皮下、又は腔投与が含まれる。また、本発明によって企図されるのは、薬剤を投与する際の装置又は機器の利用である。このような装置は、能動輸送又は受動輸送を利用することができ、低速放出又は高速放出送達装置でもよい。
生物学的緩衝剤の略称及び化学名は以下の通りである:
ACES(N-(2-アセトアミド)-2-アミノエタンスルホン酸は、pH6.1~7.5(pKa=6.88)での緩衝に使用される。
ADA(N-(2-アセトアミド)イミノ二酢酸、N-(カルバモイルメチル)イミノ二酢酸)は、pH6.0~7.2(pKa=6.65)での緩衝に有用である。
AMPD(2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール))は、pH7.8~9.7での緩衝に有用である。
AMPSO(N-(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)-3-アミノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)。
BES(N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸)。
Bicine(N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)グリシン)、ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ-トリス(ヒドロキシメチル)メタン)は、pH5.8~7.2(pKa=8.35)での緩衝に使用される。
BisTris (ビス-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-トリス(ヒドロキシメチル)メタン)。
BisTrisビストリスプロパン(1,3-ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン)。
DIPSO(N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)は、pH7.0~8.2での緩衝に使用される。
Gly-Gly(ジグリシン、グリシル-グリシン)は、pH7.5~8.9(pKa=8.30)での緩衝に使用される。
HEBPS(N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N’-(4-ブタンスルホン酸)は、より高いpKa(pKa=8.30)を持つHEPES及びEPPSの同族体であり、pH7.6~9.0での緩衝に使用される。
HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸;2-モルホリノエタンスルホン酸;2-(4-モルホリノ)エタンスルホン酸;2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;モルホリン-4-エタンスルホン酸水和物)は、pH6.8~8.2での緩衝に広く使用され、20℃でのpKa:7.45-7.65である。
HEPPS又はEPPS(3-[4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジニル]プロパンスルホン酸水和物、4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)水和物)は、pH7.3-8.7(pKa=8.00/ピペラジン環)での緩衝剤として使用される。
HEPPSO(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)水和物)。
MES(2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸、一水和物)は、pH5.2~7.1(pKa:6.16)での緩衝剤として使用される。
MOBS(4-モルフォリンブタンスルホン酸;3-(N-モルフォリノ)ブタンスルホン酸ヘミナトリウム塩)は、より高いpKa/を持つMES及びMOPSの同族体であり、pH6.9~8.3(pKa:7.6)の緩衝溶液に使用される。
MOPS(4-モルホリンプロパンスルホン酸ナトリウム塩)。
MOPSO(β-ヒドロキシ-4-モルホリンプロパンスルホン酸、3-モルホリノ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)。
PIPES(ピペラジン-1,4-ビス(2―エタンスルホン酸)は、pH6.1~7.5(pKa=6.80)で緩衝するために使用される。
POPSO(ピペラジン-1,4-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)二水和物)。
TAPS([(2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]-1-プロパンスルホン酸)。
TAPSO(2-ヒドロキシ-3-[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]-1-プロパンスルホン酸)。
TES(2-[(2-ヒドロキシ-1,1-ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸)。
トリシン(ピペラジン-N,N’-ビス[2-ヒドロキシプロパンスルホン酸])は、pH7.4~8.8(pKa:8.16)で緩衝するために使用される。
「抗体」という用語は、本明細書では最も広い意味で使用され、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、所望の抗原結合活性を示す抗体断片及び抗体を含む融合タンパク質、並びに抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の他の修飾された構成を含むが、これらに限定されない様々な抗体構造を包含する。抗体には、IgG、IgA、又はIgM(又はそのサブクラス)等の任意のクラスの抗体が含まれ、抗体は特定のクラスである必要はない。抗体の重鎖の定常領域のアミノ酸配列に応じて、免疫グロブリンは様々なクラスに割り当てることができる。免疫グロブリンには、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgMの5つの主要なクラスがあり、これらのいくつかは、更にサブクラス(アイソタイプ)、たとえば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、及びIgA2に分類できる。免疫グロブリンの様々なクラスに対応する重鎖定常領域は、それぞれアルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、及びミューと呼ばれる。様々なさクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造と三次元構成はよく知られている。「抗体断片」は、無傷の抗体の一部を含み、無傷の抗体が結合する抗原に結合する、無傷の抗体以外の分子を指す。抗体断片の例としては、これらに限られないが、Fv、Fab、Fab’、Fab-SH、F(ab’):ダイアボディ、線状抗体、単鎖抗体分子(例えば、scFv)、抗体断片(複数可)から形成した多特異抗体断片が挙げられる。「ヒト化」抗体は、非ヒトHVR由来のアミノ酸残基及びヒトFR由来のアミノ酸残基を含むキメラ抗体を指す。特定の実施形態では、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的にすべてを含み、HVR(例えば、CDR)の全て又は実質的に全てが非ヒト抗体のものに対応し、かつ全て又は実質的に全てのHVR(例えばCDR)が非ヒト抗体の可変ドメインに対応する。実質的に全てのFRはヒト抗体のFRに対応する。ヒト化抗体は場合により、ヒト抗体に由来する抗体定常領域の少なくとも一部を含んでもよい。抗体の「ヒト化形態」、例えば非ヒト抗体は、ヒト化を受けた抗体を指す。「可変領域」又は「可変ドメイン」という用語は、抗体の抗原への結合に関与する抗体重鎖又は軽鎖のドメインを指す。天然抗体の重鎖と軽鎖の可変ドメイン(それぞれVH及びVL)は、一般に同様の構造を持ち、各ドメインは4つの保存されたフレームワーク領域(FR)と3つの超可変領域(HVR)を含む(例えば、Kindt et al., Kuby Immunology, 6th ed., WH Freeman and Co., page 91 (2007)を参照)。単一のVH又はVLドメインは、抗原結合特異性を付与するのに十分であり得る。更に、特定の抗原に結合する抗体は、抗原に結合する抗体からVH又はVLドメインを使用して単離され、それぞれ相補的なVH又はVLドメインのライブラリーをスクリーニングし得る。例えば、Portolano et al., J. Immunol.150: 880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352: 624-628 (1991)。
本明細書で使用する「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均質な抗体の集団から得られた抗体、即ち、集団を構成する個々の抗体は、微量に存在し得る自然発生の突然変異を除いて同一であることを意味する。モノクローナル抗体は、単一の抗原部位に特異的に作用し、高い特異性を有する。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に均質な抗体集団から得られた抗体であることを示すものであり、特定の方法による抗体の製造を要求するものと解釈することはできない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohler and Milstein,Nature 256:495,1975によって最初に記載されたハイブリドーマ法、又は米国特許第4,816,567号に記載されているような組換えDNA法によって作製することができる。モノクローナル抗体は、例えば、McCafferty et al.,Nature 348:552-554,1990に記載された技術を使用して生成されたファージライブラリから単離することもできる。
本明細書で使用される場合、「ヒト化」抗体は、キメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖、又は非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含むその断片(Fv、Fab、Fab’、F(ab’)2、又は抗体のサブシークエンスに結合する他の抗原など)である非ヒト(例えばマウス)抗体の形態を指す。好ましくは、ヒト化抗体は、レシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基が、所望の特異性、親和性、及び容量を有するマウス、ラット、又はウサギ等の非ヒト種(ドナー抗体)のCDR由来の残基によって置換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。場合によっては、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基が、対応する非ヒト残基によって置換される。更に、ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、インポートされたCDR又はフレームワーク配列にも見出されないが、抗体の性能を更に改良及び最適化するために含まれる残基を含んでもよい。一般に、ヒト化抗体は、少なくとも1つ、典型的には2つの可変ドメインの実質的に全てを含み、その中で、CDR領域の全て又は実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、FR領域の全て又は実質的に全てが、ヒト免疫グロブリンのコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体は、最適には、免疫グロブリン定常領域又はドメイン(Fc)、典型的にはヒト免疫グロブリンの定常領域又はドメイン(Fc)の少なくとも一部も含むであろう。国際公開第99/58572号に記載されているように、修飾されたFc領域を有する抗体が好ましい。他の形態のヒト化抗体は、元の抗体の1以上のCDRに「由来する」、1以上のCDRとも呼ばれる、元の抗体に対して変更された1以上のCDR(CDR L1、CDR L2、CDR L3、CDR H1、CDR H2、又はCDR H3)を有する。
本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」は、ヒトによって産生される抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体、及び/又は本明細書に開示され、若しくは当業者に既知のヒト抗体を作製するための技術のいずれかを使用して作製された抗体を意味する。ヒト抗体のこの定義には、少なくとも1つのヒト重鎖ポリペプチド又は少なくとも1つのヒト軽鎖ポリペプチドを含む抗体が含まれる。そのような一例は、マウス軽鎖及びヒト重鎖ポリペプチドを含む抗体である。ヒト抗体は、当技術分野で知られている様々な技術を使用して産生することができる。一実施形態では、ヒト抗体はファージライブラリから選択され、そのファージライブラリはヒト抗体を発現する(Vaughan et al., Nature Biotechnology, 14:309-314, 1996;Sheets et al., Proc. Natl. Acad. Sci (USA) 95:6157-6162, 1998; Hoogenboom and Winter, J. Mol. Biol., 227:381, 1991; Marks et al., J. Mol. Biol., 222:581, 1991)。ヒト抗体はまた、内因性遺伝子座の代わりにヒト免疫グロブリン遺伝子座が遺伝子導入された動物、例えば内因性免疫グロブリン遺伝子が部分的又は完全に不活化されたマウスの免疫化によって作製することもできる。このアプローチは、米国特許第5,545,807号;5,545,806号;5,569,825号;5、625、126号;5,633,425号に記載されている。あるいは、ヒト抗体は、標的抗原に対する抗体を産生するヒトBリンパ球を不死化することによって調製することもできる(そのようなBリンパ球は、個体から、またはcDNAの単一細胞クローニングから回収することができる、又はインビトロで免疫化されている)。例えば、Cole et al. Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss、p. 77、1985; Boerner et al., J. Immunol., 147 (1):86-95, 1991; 及び米国特許第5,750,373を参照。
用語「キメラ抗体」は、可変領域配列がある種に由来し、定常領域配列が別の種に由来する抗体、例えば、可変領域配列がマウス抗体に由来し、定常領域配列がヒト抗体に由来する抗体を指すことを意図している。
用語「ポリペプチド」、「オリゴペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」は、本明細書では互換的に使用され、任意の長さ、好ましくは比較的短い(例えば、10~100アミノ酸)アミノ酸の鎖を指す。鎖は直鎖であっても分枝鎖であってもよく、修飾されたアミノ酸を含んでもよく、及び/又は非アミノ酸によって中断されていてもよい。この用語には、自然に又は介入による修飾、例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、又は標識成分との結合等の他の操作又は修飾がされたアミノ酸鎖も含まれる。また、例えば、1以上のアミノ酸の類縁体(例えば、非天然アミノ酸等を含む)を含むポリペプチド、及び当技術分野で知られている他の修飾もこの定義に含まれる。ポリペプチドは単鎖又は結合鎖として存在し得ることが理解される。
「一価抗体」は、1分子あたり1個の抗原結合部位を含む(例えば、IgG又はFab)。いくつかのケースでは、1価抗体は、1以上の抗原結合部位を有することができるが、結合部位は異なる抗原由来である。
「単一特異的抗体」は、抗原上の同一のエピトープに結合する2個の結合部位のような、1分子あたり2個の同一の抗原結合部位を含む(例えば、IgG)。従って、それらは1種類の抗原分子を結合するために競合する。天然に存在する抗体のほとんどは、単一特異的である。いくつかのケースでは、単一特異的抗体が一価抗体(例えば、Fab)でもよい。
「二価抗体」は、1分子あたり2個の抗原結合部位を含む(例えば、IgG)。いくつかのケースでは、2個の結合部位が同じ抗原特異性を持つ場合がある。しかしながら、二価抗体は二重特異的であり得る。
「二重特異的」(bispecific)又は「二重特異的」(dual-specific)は、2個の異なる抗原結合部位を有するハイブリッド抗体である。二重特異的抗体の2個の抗原結合部位は、同一の又は異なるタンパク質標的に位置する、2個の異なるエピトープに結合する。
「二重機能性」抗体は、両腕に同じ抗原結合部位(即ち、同じアミノ酸配列)を有するが、それぞれが2個の異なる抗原を認識することができる抗体である。
「ヘテロ多量体」、「ヘテロ多量体複合体」、又は「ヘテロ多量体ポリペプチド」は、第1ポリペプチド及び第2ポリペプチドを少なくとも含み、第2ポリペプチドは、第1ポリペプチドと少なくとも1つのアミノ酸残基において、アミノ酸配列が異なる分子である。ヘテロ多量体は、第1及び第2ポリペプチドにより形成される「ヘテロ二量体」を含んでもよく、又は第1及び第2ポリペプチドに加えてポリペプチドが存在する場合に形成されるより高度な3次構造を含んでもよい。
「ヘテロ二量体」、「ヘテロ二量体タンパク質」、「ヘテロ二量体複合体」、又は「ヘテロ二量体ポリペプチド」は、第1ペプチドと第2ペプチドを含む分子であり、第2ペプチドのアミノ酸配列は、第1ペプチドのアミノ酸配列と少なくとも1つのアミノ酸残基において異なる。
本特許出願において、「ヒンジ領域」、「ヒンジ配列」及びその変異体は、当該分野において良く知られている意味を含み、例えば、Janeway et al., ImmunoBiology: the immune system in health and disease, (Elsevier Science Ltd., NY) (4th ed., 1999); Bloom et al., Protein Science (1997), 6:407-415; Humphreys et al., J. Immunol. Methods (1997), 209:193-202に示されている。
本特許出願において、「免疫グロブリン様ヒンジ領域」、「免疫グロブリン様ヒンジ配列」、及びその変異体は、免疫グロブリン様分子又は抗体様分子(例えば、イムノアドヘシン)のヒンジ領域及びヒンジ配列を指す。いくつかの実施形態において、免疫グロブリン様ヒンジ領域は、そのキメラ形態、例えば、キメラIgG1/2ヒンジ領域を含む、IgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4サブタイプのいずれか、又はIgA、IgE、IgD、若しくはIgMから来る、又はそれに由来することができる。
本特許出願において、用語「免疫エフェクター細胞」又は「エフェクター細胞」は、ヒト免疫系における天然の細胞レパートリー内の細胞を意味し、これが活性化されて標的細胞の生存能に影響を及ぼすことができる。標的細胞の生存能には、細胞が生存、増殖、及び/又は他の細胞と相互作用する能力が含まれる。
本発明の抗体は、当該技術分野において周知の技術、例えば、組換え技術、ファージディスプレイ技術、合成技術、又はこれらの技術と当該分野における他の先行技術(例えば、Jayasena, S. D., Clin Chem., 45: 1628-50, 1999及びFellouse, FA, et al., J. Mol. Biol., 373(4): 924-40, 2007を参照)との組み合わせにより調製することができる。
本特許出願において、用語「細胞毒性剤」は、細胞機能を阻害又は防止し、及び/又は細胞死若しくは破壊を引き起こす物質を指す。細胞毒性剤には、放射性同位体(例えば、At211、I131、I125、Y90、In111、Re186、Re188、Sm153、Bi212、P32、Pb212、Zr89、F18、及びLuの放射性同位体、例えばLu177);化学療法剤又は薬物(例えば、チューブリシン、メイタンシン、オーリスタチン、DNA副溝結合剤(PBD二量体等)、デュカルマイシン(ducarmysin)、トポイソメラーゼ阻害剤、RNAポリメラーゼ阻害剤、DNAアルキル化剤、メトトレキサート、アドリアマイシン、ビンカアルカロイド(ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトポシド)、ドキソルビシン、メルファラン、マイトマイシンC、クロランブシル、ダウノルビシン又は他の挿入剤);成長阻害剤;核酸分解酵素等の酵素及びその断片;抗生物質;細菌、真菌、植物、又は動物起源の小分子毒素又は酵素活性毒素等の毒素(その断片及び/又は変異体を含む);並びに本出願を通じて開示される様々な抗腫瘍剤又は抗癌剤が含まれるが、これらに限定されない。
「連結体」とは、抗体を薬物部分に共有結合させる共有結合又は原子鎖を含む化学部分を指す。様々な実施形態において、連結体には、アルキルジイル、アリールジイル、ヘテロアリールジイル等の二価ラジカル、-(CRO(CR-等の部分、アルキルオキシの繰り返し単位(例えば、ポリエチレンオキシ、PEG、ポリメチレンオキシ)、及びアルキルアミノ(例えば、ポリエチレンアミノ);二酸エステル及びアミドとしては、コハク酸エステル、コハク酸アミド、ジグリコール酸エステル、マロン酸エステル、及びカプロアミドが挙げられる。様々な実施形態において、連結体は、バリン、フェニルアラニン、リジン、及びホモリジン等の1又は複数のアミノ酸残基を含むことができる。
本明細書及び特許請求の範囲において、用語「comprise」(含む)、「comprising」(含む)、「including」(含む)、及び「includes」(含む)は、特徴、整数、成分、又は工程の存在を示すために使用され、しかしながら、それらは、1又は複数の他の特徴、整数、成分、工程、若しくはそれら群の存在又は共存を排除するものではない。本明細書に開示された新規の共役体は、架橋連結体を使用する。いくつかの適切な連結体及びそれらの合成例は、本願明細書の実施形態1~468に記載されている。
BCMA抗体及びその抗体薬物共役体
本発明は、BCMA(CD269)に特異的に結合するモノクローナル抗体を提供する。特に断りのない限り、BCMAはヒトBCMAを意味する。例示的なヒトの核酸及びアミノ酸配列は、配列番号1及び2によって提供される。文脈から特に明らかでない限り、BCMAへの言及は、少なくともタンパク質の細胞外ドメイン(配列番号7のおよそ残基1~54)及び時には完全なタンパク質を意味する。
本発明は、ヒト対象における医学的障害の治療方法を提供し、この医学的障害は、B細胞成熟抗原(BCMA)を発現する病原性B細胞の存在に関連しており、この方法は、単離されたモノクローナル抗体又はBCMA(CD269)に結合するその抗原結合断片をヒト対象に投与することを含む。
本発明のBCMA抗体(例えば、hu5D2)は、実施例に記載されているように、ヒトBCMAに特異的に結合するヒト化モノクローナル抗体である。5D2抗体はハイブリドーマBCMA-A2-6H4-5D2によって産生された。中国典型培養物保存センター(CCTCC)への寄託は、ブダペスト条約に基づいて、2022年6月23日に行われた。CCTCCは、中国湖北省武漢市、郵便番号430000の武漢大学にある。CCTCCの寄託には、CCTCC C2022188のアクセッション番号が割り当てられた。Hu5D2抗体は、BCMAとそのリガンド(APRIL及びBAFF)の両方への結合を阻害します。Hu5D2抗体は、ヒトIgG1に結合するとADCCを誘発し、Fcγ受容体を介したシグナル伝達を誘発する。Hu5D2抗体を抗体薬物共役体に組み込んで、結合した薬物をBCMAを発現する細胞の内部に送達することもできる。
Hu5D2抗体は、ヒトBCMAに特異的に結合し、そのリガンドへの結合を阻害し、結合した薬物をBCMAを発現する細胞の内部に送達できる別のヒト化モノクローナル抗体である。
本発明は、膜結合標的に結合し、内部移行することができる抗原結合タンパク質を提供する。更なる実施形態では、本発明の抗原結合タンパク質及び細胞毒性剤を含む免疫共役体が提供される。更なる実施形態では、抗原結合タンパク質はADCCエフェクター機能を有し、例えば抗原結合タンパク質は、増強されたADCCエフェクター機能を有する。
このような一実施形態では、BCMAに特異的に結合する、例えばヒトBCMA(hBCMA)に特異的に結合し、BCMA受容体へのBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害する抗原結合タンパク質又はその断片が提供される。
更なる実施形態では、本発明の抗原結合タンパク質又は断片は、BCMAに特異的に結合し、BCMAへのBAFF及び/又はAPRILの結合を阻害し、ここで、抗原結合タンパク質又はその断片は、FcγRIIIAに結合し、FcgRIIIA媒介エフェクターを媒介する能力、又は増強されたFc.γRIIIA媒介エフェクター機能を有する。本明細書で提供される本発明の一実施形態では、抗原結合タンパク質は内部移行することができる。
本発明の一態様では、非膜結合BCMA、例えば血清BCMAに結合する、本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質が提供される。
本発明の一態様では、本明細書に記載の抗原結合タンパク質が提供され、ここで、抗原結合タンパク質は、配列番号3又は配列番号3のバリアントのCDRH3を含む。
本発明の更なる態様では、以下の1以上を更に含む、本明細書に記載の抗原結合タンパク質が提供される:配列番号1のCDRH1、配列番号2のCDRH2、配列番号4のCDRL1、配列番号5のCDRL2、及び/又は配列番号6のCDRL3、並びにそれらのバリアント。
本発明の抗原結合タンパク質は、天然抗体又はその機能的断片若しくは同等物の構造にフォーマットされ得る本発明の重鎖可変領域及び軽鎖可変領域を含み得る。従って、本発明の抗原結合タンパク質は、適切な軽鎖と組み合わせた場合、全長抗体、(Fab’)2断片、Fab断片、又はそれらの等価物(scFV、二量体、三量体、若しくは四量体、タンデム抗体等)にフォーマットされた本発明のVH領域を含み得る。抗体は、IgG1、IgG2、IgG3、若しくはIgG4;又はIgM、 IgA、IgE若しくはIgD、あるいはそれらの修飾されたバリアントでもよい。抗体重鎖の定常ドメインは、それに応じて選択され得る。軽鎖定常ドメインは、カッパ又はラムダ定常ドメインであってもよい。更に、抗原結合タンパク質は、全てのクラスの修飾、例えばIgG二量体、もはやFc受容体に結合しない、又はC1q結合を媒介しないFc変異体を含み得る。抗原結合タンパク質は、抗原結合領域及び非免疫グロブリン領域を含む、国際公開第WO86/001533号パンフレットに記載されているタイプのキメラ抗体であってもよい。
定常領域は、必要な機能に応じて選択され、例えば、IgG1は補体への結合を通じて溶解能力を示し、及び/又はADCC(抗体依存性細胞傷害)を媒介する。
本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号10及び11に記載の可変領域を有するマウス抗体、又はその非マウス等価物、例えばラット、ヒト、キメラ若しくはヒト化バリアントに由来する。例えば、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号10に記載の可変重鎖配列及び/又は配列番号11に記載の可変軽鎖配列を有する抗体に由来する。
本発明の一態様では、配列番号8、10、又は13のいずれか1つから選択される単離重鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。
本発明の別の態様では、配列番号9、11、又は15のいずれか1つから選択される単離された軽鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。
本発明の更なる態様では、配列番号8、10、又は13のいずれか1つから選択される単離された重鎖可変ドメイン及び配列番号9、11、又は15のいずれか1つから選択される単離された軽鎖可変ドメインを含む抗原結合タンパク質が提供される。
一態様では、本発明の抗原結合タンパク質は、配列番号20又は22によってコードされる重鎖可変領域及び配列番号21又は23によってコードされる軽鎖可変領域を含む抗原結合タンパク質が提供される。
一態様では、単離された可変重鎖をコードするポリヌクレオチドが提供され、前記ポリヌクレオチドは、配列番号28、29、又は30を含む。
一態様では、単離された可変軽鎖をコードするポリヌクレオチドが提供され、前記ポリヌクレオチドは、配列番号31、32、又は33を含む。
更なる態様では、抗原結合タンパク質は、本明細書に記載の軽鎖のいずれかと組み合わせて、本明細書に記載の可変重鎖のいずれか1つを含み得る。
一態様では、抗原結合タンパク質は、本明細書に記載の本発明による1以上のCDR、又は本明細書に記載の本発明の重鎖若しくは軽鎖可変ドメインのいずれか1つ若しくは両方を含む、抗体又はその抗原結合断片である。一実施形態では、抗原結合タンパク質は霊長類BCMAに結合する。1つのそのような実施形態において、抗原結合タンパク質は更に、非ヒト霊長類BCMA、例えばカニクイザルBCMAに結合する。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、dAb、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ、ミニ抗体、及びミニボディからなる群から選択される。
本発明の一態様では、抗原結合タンパク質はヒト化抗体又はキメラ抗体であり、更なる態様では、抗体はヒト化されている。一態様では、抗体はモノクローナル抗体である。
別の態様では、抗原結合タンパク質は、例えばBiacoreによって測定される場合、高い親和性でヒトBCMAに結合し、抗原結合タンパク質は、20nM以下の親和性、又は15nM以下の親和性、又は5nM以下の親和性で、又は1000pM以下の親和性、又は500pM以下の親和性、又は400pM以下の親和性、又は300pM以下の親和性、又は例えば約120pMの親和性で、ヒトBCMAに結合する。更なる実施形態では、抗原結合タンパク質は、Biacoreによって測定した場合、約100pM~約500pM、又は約100pM~約400pM、または約100pM~約300pMで、ヒトBCMAに結合する。本発明の一実施形態では、抗原結合タンパク質は、150pM未満の親和性で、BCMAに結合する。
1つのそのような実施形態では、これは、例えば実施例4に記載されるように、Biacoreによって測定される。
別の態様では、抗原結合タンパク質はヒトBCMAに結合し、細胞中和アッセイにおいてBCMA受容体に対するリガンドBAFF及び/又はAPRILの結合を中和し、ここで、抗原結合タンパク質は約1nM~約500nM、又は約1nM~約100nM、又は約1nM~約50nM、又は約1nM~約25nM、又は約5nM~約15nMの1050を有する。本発明の更なる実施形態において、抗原結合タンパク質は、細胞中和アッセイにおいてBCMAに結合し、BCMAを中和し、ここで抗原結合タンパク質は約10nMの1050を有する。
抗原結合タンパク質、例えば本発明の抗体は、本発明の抗原結合タンパク質のコード配列を含む発現ベクターによる宿主細胞のトランスフェクションによって産生され得る。発現ベクター又は組換えプラスミドは、抗原結合タンパク質のコード配列を、宿主細胞内での複製及び発現、並びに/又は宿主細胞からの分泌を制御できる従来の調節制御配列と機能的に結合して配置することによって産生される。調節配列には、プロモーター配列、例えばCMVプロモーター、及び他の既知の抗体に由来し得るシグナル配列が含まれる。同様に、相補的な抗原結合タンパク質の軽鎖又は重鎖をコードするDNA配列を有する第2の発現ベクターを作製することができる。特定の実施形態では、この第2の発現ベクターは、各ポリペプチド鎖が機能的に発現されることを可能な限り保証するために、コード配列及び選択マーカーに関する限りを除いて第1の発現ベクターと同一である。あるいは、抗原結合タンパク質の重鎖及び軽鎖コード配列が単一のベクター上に存在してもよい。
選択された宿主細胞は、従来の技術によって第1及び第2のベクターの両方で同時トランスフェクトされ(又は単に単一のベクターによってトランスフェクトされ)、組換え又は合成の軽鎖及び重鎖の両方を含む本発明のトランスフェクトされた宿主細胞を作製する。次いで、トランスフェクトされた細胞を従来の技術によって培養して、本発明の操作された抗原結合タンパク質を産生する。組換え重鎖及び/又は軽鎖の両方の結合を含む抗原結合タンパク質は、ELISA又はRIA等の適切なアッセイによって培養物からスクリーニングされる。同様の従来技術を使用して、他の抗原結合タンパク質を構築することができる。
本発明の方法及び組成物の構築において使用されるクローニング及びサブクローニング工程に適したベクターは、当業者によって選択され得る。例えば、従来のpUCシリーズのクローニングベクターを使用することができる。ベクターの1つであるpUC19は、AmershamBio science(英国、バッキンガムシャー)又はGenScript(中国、南京)等の供給会社から市販されている。更に、容易に複製でき、豊富なクローニング部位及び選択可能な遺伝子(例えば、抗生物質耐性)を有し、容易に操作できる任意のベクターをクローニングに使用することができる。従って、クローニングベクターの選択は、本発明における限定要因ではない。
発現ベクターはまた、異種DNA配列、例えば、哺乳動物ジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子(DHFR)の発現を増幅するのに適した遺伝子によって特徴づけることもできる。他のベクター配列には、ウシ成長ホルモン(BGH)及びベータグロビン プロモーター配列(ベータグロプロ)などのポリAシグナル配列が含まれる。本明細書で有用な発現ベクターは、当業者に周知の技術によって合成することができる。
このようなベクターの成分、例えば、レプリコン、選択遺伝子、エンハンサー、プロモーター、シグナル配列等は、商業的又は天然源から得ることができ、あるいは、発現及び/又は選択された宿主内の組換えDNAの産物の分泌を指示する際に使用するための既知の手順によって合成することができる。。哺乳類、細菌、昆虫、酵母、および真菌の発現用に多数の種類が当技術分野で知られている他の適切な発現ベクターも、この目的のために選択され得る。
本発明はまた、本発明の抗原結合タンパク質のコード配列を含む組換えプラスミドでトランスフェクトされた細胞株も包含する。これらのクローニングベクターのクローニング及び他の操作に有用な宿主細胞も従来のものである。しかしながら、大腸菌の様々な株からの細胞は、クローニングベクターの複製及び本発明の抗原結合タンパク質の構築における他の工程に使用することができる。
本発明の抗原結合タンパク質の発現に適した宿主細胞又は細胞株には、NS0、Sp2/0、CHO(例えばDG44)、COS、HEK、線維芽細胞(例えば3T3)、及び骨髄腫細胞等の哺乳動物細胞が含まれる。例えば、本発明の抗原結合タンパク質は、CHO又は骨髄腫細胞において発現され得る。ヒト細胞を使用することもできるため、分子をヒトのグリコシル化パターンで修飾することが可能になる。
あるいは、他の真核細胞株を使用してもよい。適切な哺乳動物宿主細胞の選択、並びに形質転換、培養、増幅、スクリーニング及び産物の生産及び精製のための方法は、当技術分野で知られている。例えば、Sambrook et al., (1989). Molecular cloning: a laboratory manual, 2nded. Cold Spring Harbor Laboratry, Cold Spring Harbor, N. Y.を参照されたい。
細菌細胞は、本発明の組換えFab又は他の実施形態の発現に適した宿主細胞として有用であることが証明され得る(例えば、Pluckthun,A.,Immunol.Rev.,130:151-188(1992)を参照)。しかし、細菌細胞内で発現されるタンパク質は、折り畳まれていない、若しくは不適切に折りたたまれた形態、又は非グリコシル化形態となる傾向があるため、細菌細胞内で産生された組換えFabは、抗原結合能の保持についてスクリーニングする必要がある。細菌細胞によって発現される分子が適切に折り畳まれた形で生成される場合、その細菌細胞は望ましい宿主となるか、又は別の実施形態では、分子は細菌宿主内で発現し、その後再び折り畳まれる可能性がある。例えば、バイオテクノロジーの分野では、発現に使用される様々な大腸菌株が宿主細胞としてよく知られている。枯草菌、ストレプトミセス属、他の桿菌等の様々な菌株もこの方法で使用することができる。
所望の場合、当業者に公知の酵母細胞の株も宿主細胞として利用でき、また昆虫細胞、例えばショウジョウバエ及び鱗翅目、並びにウイルス発現系も利用できる。例えば、Miller et al., Genetic Engineering,8:277-298, Plenum Press(1986)及びMcGuire,S et a., Trends Genet. (2004) 20, 384-391, 並びにそこに引用されている参考文献を参照されたい。
ベクターを構築することができる一般的な方法、本発明の宿主細胞を産生するのに必要なトランスフェクション方法、及びそのような宿主細胞から本発明の抗原結合タンパク質を産生するのに必要な培養方法は、全て従来の技術であり得る。典型的には、本発明の培養方法は、通常、懸濁液中で細胞を無血清で培養することによる無血清培養方法である。同様に、本発明の抗原結合タンパク質は、生成後、アンモニウム沈殿、アフィニティーカラム、カラムクロマトグラフィー、ゲル電気泳動等を含む当技術分野の標準手順に従って細胞培養内容物から精製することができる。このような技術は当業者の範囲内であり、本発明を限定するものではない。例えば、改変された抗体の調製は、WO99/058679及びWO96/016990に記載されている。抗原結合タンパク質の更に別の発現方法は、米国特許第4,873,316号に記載されているような、トランスジェニック動物における発現を利用することができる。これは、動物のカゼインプロモーターを使用する発現系に関するものであり、このプロモーターを哺乳動物にトランスジェニックに組み込むと、雌が乳汁中に所望の組換えタンパク質を産生できるようにする。
本発明の更なる実施形態では、本発明の抗体を産生する方法が提供され、この方法は、本発明の抗体の軽鎖及び/又は重鎖をコードするベクターで形質転換又はトランスフェクトされた宿主細胞を培養する工程と、それにより生成された抗体を回収する工程を含む。
本発明によれば、ヒトBCMAに結合してその活性を中和する本発明の抗BCMA抗体を産生する方法が提供される。抗体の重鎖をコードする第1のベクターを提供する工程と、抗体の軽鎖をコードする第2のベクターを提供する工程と、前記第1及び第2のベクターを用いて哺乳類宿主細胞(例えばCHO)を形質転換する工程;工程(c)の宿主細胞を、前記宿主細胞から前記培養培地への抗体の分泌を促す条件下で培養する工程;工程(d)の分泌された抗体を回収する工程を含む。
所望の方法で発現させた抗体は、適切なアッセイを使用して、インビトロ活性について検査される。現在、BCMAへの抗体の定性的及び定量的な結合を評価するために、従来のELISAアッセイ形式が使用されている。更に、他のインビトロアッセイを使用して、通常のクリアランス機構にもかかわらず、体内の抗体の残留性を評価するために行われるその後のヒト臨床研究の前に中和効果を検証することもできる。
治療の用量及び期間は、ヒトの循環における本発明の分子(抗体及び抗体薬物共役体)の相対的な持続期間に関連し、治療される状態に応じて当業者によって調整され得る。そして患者の一般的な健康状態。最大の治療効果を達成するには、長期間(例えば、4~6ヶ月)にわたる反復投薬(例えば、週に1回、又は2週間に1回、又は3週間に1回、又は4週間に1回)が必要となり得ることが想定される。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの発現カセットを含む組換え形質転換、トランスフェクト、又は形質導入された宿主細胞が提供され、例えば、発現カセットが本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質の重鎖をコードするポリヌクレオチドを含む。更に、本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質の軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含むか、または2つの発現カセットがあり、第1のカセットが軽鎖をコードし、第2のカセットが重鎖をコードする。例えば、一実施形態では、第1の発現カセットは、本明細書に記載の本発明による定常領域に連結された定常領域又はその抗原結合断片を含む抗原結合タンパク質の重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、更に、本明細書に記載の本発明による定常領域又は定常領域に連結されたその抗原結合断片を含む抗原結合タンパク質の軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む第2の発現カセットを含み、例えば、第1の発現カセットは、配列番号18又は25から選択される重鎖をコードするポリヌクレオチドを含み、第2の発現カセットは、配列番号19又は27から選択される軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む。
本発明の別の実施形態では、定常領域又は本明細書に記載の定常領域と結合するその抗原結合断片を含む抗体の重鎖及び/又は軽鎖をコードする1以上の発現カセットを含むベクターを含む、安定に形質転換された宿主細胞が提供される。例えば、そのような宿主細胞は、軽鎖をコードする第1のベクター及び重鎖をコードする第2のベクターを含んでもよく、例えば、第1のベクターは、配列番号18又は25から選択される重鎖をコードし、及び第2のベクターは、例えば、配列番号19又は27の軽鎖である軽鎖をコードする。そのような例の1つでは、第1のベクターは、配列番号18から選択される重鎖をコードし、第2のベクターは、例えば、配列番号19の軽鎖である軽鎖をコードする。
本発明の別の実施形態では、本明細書に記載の本発明による宿主細胞が提供され、ここで細胞は真核細胞、例えば細胞は哺乳動物である。このような細胞株の例としては、CHO又はNS0が挙げられる。
本発明の別の実施形態では、本明細書に記載の本発明による定常領域又は定常領域に連結されたその抗原結合断片を含む抗体の産生方法が提供され、この方法は宿主細胞を培地、例えば無血清培地中で培養する工程を含む。
本発明の別の実施形態では、本明細書に記載の本発明による方法であって、前記抗体が、無血清培地を含む前記抗体に対して少なくとも95%以上(例えば、98%以上)までさらに精製される方法が提供される。
更に別の実施形態では、抗原結合タンパク質及び薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物が提供される。
本発明の別の実施形態では、本明細書に記載の本発明による組成物を使用説明書と共に含むパーツのキットが提供される。
本発明の治療薬の投与様式は、治療薬を宿主に送達する任意の適切な経路であり得る。本発明の抗原結合タンパク質及び医薬組成物は、非経口投与、即ち、皮下(sc)、髄腔内、腹腔内、筋肉内(im)、又は静脈内(iv)に特に有用である。このような一実施形態では、本発明の抗原結合タンパク質は静脈内又は皮下に投与される。
本発明の治療剤は、薬学的に許容される担体中に活性成分として有効量の本発明の抗原結合タンパク質を含有する医薬組成物として調製され得る。一実施形態では、本発明の予防薬は、直ちに注射できる形態の抗原結合タンパク質を含む水性懸濁液又は溶液である。一実施形態では、懸濁液又は溶液は生理学的pHで緩衝される。一実施形態では、非経口投与用の組成物は、薬学的に許容される担体に溶解された本発明の抗原結合タンパク質の溶液又はそのカクテルを含むであろう。一実施形態では、担体は水性担体である。様々な水性担体、例えば、0.9%生理食塩水、0.3%グリシン等が使用され得る。これらの溶液は無菌にすることができ、一般に粒子状物質を含まない。これらの溶液は、従来の周知の滅菌技術(例えば、濾過)によって滅菌することができる。組成物は、生理学的条件に近づけるために必要に応じて、pH調整剤及び緩衝剤等の薬学的に許容される補助物質を含んでもよい。そのような薬学的製剤中の本発明の抗原結合タンパク質の濃度は、広範囲に変化し得る、すなわち、約0.5%未満からであり得る。通常、少なくとも約1重量%から約15又は20重量%程度であり、選択された特定の投与様式に従って、主に流体量、粘度等に基づいて選択される。
従って、静脈内注入用の本発明の医薬組成物は、約250mlの滅菌リンゲル液、及びリンゲル液1ml当たり約1~約30または5mg~約25mgの本発明の抗原結合タンパク質を含むように作製することができる。非経口投与可能な組成物を調製するための実際の方法は周知であるか、又は当業者には明らかであり、例えば、Remington's Pharmaceutical Science、15. sup. th ed., Mack Publishing Company, PA, USAに更に詳細に記載されている。本発明の静脈内投与可能な抗原結合タンパク質製剤の調製については、Parkins D.and Lasmar U. "The formulation of Biopharmaceutical products", Pharm. Sci. Tech. Today, 3 (2000) 129-137; Wang, W "Instability, stabilisation and formulation of liquid protein pharmaceuticals", Int. J. Pharm 185 (1999) 129-188;Jorgensen, L. et al, “Recent trends in stabilising peptides and proteins in pharmaceutical formulation - considerations in the choice of excipients” Expert Opin Drug Deliv. 6 (2009) 1219-1230; Akers, M. J. “Excipient-Drug interactions in Parenteral Formulations”, J. Pharm Sci 91 (2002) 2283-2300; Imamura, K et al “Effects of types of sugar on stabilization of Protein in the dried state", J Pharm Sci 92 (2003) 266-274; Izutsu, Kkojima, S. "Excipient crystallinity and its protein-structure-stabilizing effect during freeze-drying”, J. Pharm. Pharmacol, 54 (2002) 1033-1039; Johnson, R, et al "Mannitol-sucrose mixtures--versatile formulations for protein lyophilization", J. Pharm. Sci, 91 (2002) 914-922; Kerwin B.“Polysorbates 20 and 80 used in the formulation of protein biotherapeutics: structure and degradation pathways” J. Pharm Sci. 97 (2008) 2924-2935; Ha, E., et al "Peroxide formation in polysorbate 80 and protein stability", J. Pharm Sci, 91 (2002), 2252-2264, and He, F., et al, “Effect of sugar molecules on the viscosity of high concentration monoclonal antibody solutions” Pharm Res. 28 (2011) 1552-1560を参照されたい。その全内容は、参照により本明細書に組み込まれ、読者は特に参照される。
一実施形態では、本発明の抗体は、医薬製剤中にある場合、単位用量形態で存在する。適切な治療上有効な用量は、当業者によって容易に決定されるであろう。適切な用量は、患者の体重に従って計算することができ、例えば、適切な用量は、約0.1~約200mg/kg、例えば約1~約20mg/kg、例えば約10~約20mg/kg、又は例えば約1~約15mg/kg、例えば約5~約15mg/kgの範囲であり得る。ヒトにおける多発性骨髄腫、SLE、又はIPT等の状態を効果的に治療するために、適切な用量は、約0.1~約2000mg、例えば約0.1~約500mg、例えば約500mg、例えば約0.1mg~約150mg、又は約0.1~約80mg、又は約0.1~約60mg、又は約0.1~約40mg、又は例えば約1~約100mg、又は約1~約50mgの範囲内であり得る。本発明の抗原結合タンパク質は、非経口的に、例えば皮下、静脈内又は筋肉内に投与され得る。このような用量は、必要に応じて、医師が適切に選択した適切な時間間隔で繰り返すことができる。
本明細書に記載の抗原結合タンパク質は、保存のために凍結乾燥し、使用前に適切な担体中で再構成することができる。この技術は、従来の免疫グロブリン及び当技術分野で知られている過酸化物および再構成技術に対して有効であることが示されている。
本発明の別の態様では、医薬に使用するための、本明細書に記載の抗原結合タンパク質が提供される。
本発明の一態様では、関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症、又は乾癬の治療に使用するための、本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質が提供され、前記方法は、治療有効量の本明細書に記載の抗原結合タンパク質を、前記患者に投与する工程を含む。
本発明の一実施形態では、ヒトにおけるがんを治療するための方法であって、BCMAに特異的に結合する抗原結合タンパク質を前記ヒトに投与することを含む方法が提供される。場合によっては、抗原結合タンパク質は免疫複合体の一部である。
本発明の別の態様では、多発性骨髄腫(MM)、リンパ性白血病(CLL)、非分泌型多発性骨髄腫、くすぶり型多発性骨髄腫、意義不明の単クローン性ガンマ症(MGUS)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)、ワルデンストロムマクログロブリン血症、形質細胞性白血病、原発性アミロイドーシス(AL)、重鎖疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型およびII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着病、グッドパスチャー症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡および類天疱瘡障害、表皮剥離症後天性水疱症、又はBCMA発現を伴う任意の非ホジキンリンパ腫B細胞白血病若しくはホジキンリンパ腫(HL)、又は組換えタンパク質補充療法に対して患者が中和抗体を発現する任意の疾患であって、前記方法が、前記患者に治療有効量の、本明細書に記載の抗原結合タンパク質を投与する工程を含む疾患から選択される、B細胞媒介疾患若しくは形質細胞媒介疾患、又は抗体媒介疾患若しくは障害の治療に使用するための、本明細書に記載の本発明による抗体が提供される。
B細胞障害は、B細胞の発生/免疫グロブリン産生の欠陥(免疫不全)と過剰/制御されていない増殖(リンパ腫、白血病)に分類できる。本明細書で使用される場合、B細胞障害は、両方のタイプの疾患を指し、抗原結合タンパク質を用いてB細胞障害を治療するための方法が提供される。
特定の態様では、疾患又は障害は、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ性白血病(CLL)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンストロムマクログロブリン血症からなる群から選択される。
本発明の一態様では、疾患は、多発性骨髄腫、くすぶり多発性骨髄腫(SMM)、又は孤立性形質細胞腫(骨、髄外)である。
本発明の一態様では、疾患は多発性骨髄腫である。
本発明の一態様では、疾患は全身性エリテマトーデス(SLE)である。
本発明の一態様では、疾患は特発性血小板減少性紫斑病(ITP)である。
本明細書に記載の疾患及び障害の治療のための薬剤の製造における、本明細書に記載の抗原結合タンパク質の使用も提供される。
例えば、本発明の一態様では、BCMAとリガンドBAFF及びAPRILとの間の相互作用の調節(阻害又は又はブロック等)に応答する疾患及び障害の治療又は予防における使用のための、本明細書に記載の抗原結合タンパク質の使用が提供される。
本発明の別の態様では、関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症、関節リウマチ、又は乾癬から選択される抗体媒介又は形質細胞媒介の疾患又は障害の治療又は予防における使用のための、本明細書に記載の抗原結合タンパク質の使用が提供される。
本発明の別の態様では、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ性白血病(CLL)、意義不明の単クローン性ガンマトーシス(MGUS)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンストロム・マクログロブリン血症、原発性アミロイドーシス(AL)、重鎖疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型およびII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着疾患、グッドパスチャーズ症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡及び類天疱瘡障害及び後天性表皮水疱症、BCMA発現を伴う非ホジキンリンパ腫及び白血病、又は組換えタンパク質補充療法に対して患者が中和抗体を発現する任意の疾患であって、前記方法が、前記患者に治療有効量の、本明細書に記載の抗原結合タンパク質を投与する工程を含む疾患から選択される、形質細胞媒介疾患若しくは障害の治療又は予防に使用するための、本明細書に記載の抗体の使用が提供される。
一態様では、本発明は、関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症若しくは乾癬、又は抗体媒介又は形質細胞媒介の疾患又は障害の治療又は予防のための、本発明の抗体又はその機能的断片と薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供し、前記抗体媒介又は形質細胞媒介の疾患又は障害は、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ性白血病(CLL)、意義不明の単クローン性ガンマグロブリン症(MGUS)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンストロムマクログロブリン血症、原発性から選択される細胞媒介疾患または障害アミロイドーシス(AL)、重鎖疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型及びII型クリオグロブリン血症、軽鎖沈着疾患、グッドパスチャーズ症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡および類天疱瘡障害後天性表皮水疱症、BCMA発現を伴う任意の非ホジキンリンパ腫及び白血病、又は組換えタンパク質補充療法に対して患者が中和抗体を発現する任意の疾患であって、前記方法が、前記患者に治療有効量の、本明細書に記載の抗原結合タンパク質を投与する工程を含む疾患から選択される。
本発明の別の実施形態では、関節リウマチ、1型糖尿病、多発性硬化症若しくは乾癬、又は抗体媒介性若しくは形質細胞媒介性の障害若しくは疾患に罹患しているヒト患者を治療する方法が提供され、その方法は、本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質の治療有効量、例えば、以下から選択される抗体媒介又は形質細胞媒介の疾患又は障害に罹患しているヒト患者を治療する方法が提供される。本発明の別の態様では、多発性骨髄腫(MM)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、意義不明のモノクローナルガンマグロブリン血症(MGUS)から選択される、抗体媒介性または形質細胞媒介性の疾患または障害の治療に使用するための、本明細書に記載の本発明による抗原結合タンパク質が提供される。)、くすぶり型多発性骨髄腫(SMM)、孤立性形質細胞腫(骨、髄外)、ワルデンストロムマクログロブリン血症、原発性アミロイドーシス(AL)、重鎖疾患、全身性エリテマトーデス(SLE)、POEMS症候群/骨硬化性骨髄腫、I型およびII型クリオグロブリン血症、軽症連鎖沈着病、グッドパスチャーズ症候群、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、急性糸球体腎炎、天疱瘡および類天疱瘡障害および後天性表皮水疱症、BCMA発現を伴う非ホジキンリンパ腫および白血病、または組換えタンパク質補充療法に対して患者が中和抗体を生成する疾患であり、ここで、前記方法は、本発明による抗原結合タンパク質を含む医薬組成物を薬学的に許容される担体と組み合わせて投与する工程を含む。
更なる実施形態では、多発性骨髄腫(MM)に罹患したヒト患者を治療する方法が提供される。
BCMA抗体は、養子細胞移入(ACT)、二重特異性T細胞エンゲージャー(BiTE)、及びナノ粒子等、BCMAを標的とすることが望ましい任意の治療法に有用である。一実施形態では、本開示は、T細胞活性化部分に連結された、本明細書に記載のBCMAモノクローナル抗体の抗原結合ドメインを含むキメラ抗原受容体(CAR)を提供する。「キメラ抗原受容体(CAR)」は、T細胞シグナル伝達部分又はT細胞活性化部分に連結された抗体の抗原結合ドメイン(例えば、単鎖可変フラグメント(scFv))を含む、人工的に構築されたハイブリッドタンパク質またはポリペプチドである。CAR構造は過去20年にわたって進化し、最も一般的にはモノクローナル抗体(mAb)に由来する一本鎖可変フラグメント(scFv)とTCR鎖のシグナル伝達モチーフ(「第一世代」CARと呼ばれる(例えば、Okur, FV、Brenner, MK、Methods Mol. Biol., 651: 319-45 (2010); 及びLee et al.、Clin. Cancer. Res.、18(10): 2780-2790 (2012)を参照))を組み込んでいる。最近では、例えばインビボでの増殖、細胞毒性、及び持続性を増強するCD28、4-1BB(CD137)、及び/又はCD134(OX-40)からの共刺激活性化モチーフを1つ(「第2世代」)又は2つ(「第3世代」)導入した、第2世代及び第3世代のCARが開発された(例えば、Finney et al., J. Immunol., 172: 104-13 (2004); Altvater et al, Clin Exp Immunol. 144(3): 447-57 (2006); Chu et al., J Transl Med. 20(1): 240 (2022) ; Maher et al., Nat Biotechnol., 20:70-5 (2002); Milone et al., Mol Ther., 17: 1453-64 (2009); SafarzadehKozani et al, Biomark res. 10(1): 24(2022); Xu et al, Blood Sci. 1(2): 156-160 (2019) 及びQian et al., Front Immunol. 13: 841425 (2022)を参照)。
CARの抗原結合ドメインは、本明細書に記載されるように、モノクローナル抗体全体又はモノクローナル抗体断片を含み得る。一実施形態では、CARの抗原結合ドメインは、抗BCMAモノクローナル抗体の単鎖Fv(scFv)フラグメントを含み得る。キメラ抗原受容体及びCARを生成する方法は、例えば、Ohmine K, and Uchibori R. Int J Hematol. 115(6): 799-810 (2022); Ding L, et al, Stem Cell Investig. 8:1 (2021); Riviere、I. and M. Sadelain, Mol. Ther., 25(5): 1117-1124 (2017); Chan L. Y. et al., Biomedicines. 10(4): 804 (2022); Davila, M. L. and M. Sadelain, Int. J. Hematol., 104(1): 6-17 (2016); 及びMohty et al, Leukemia. 33(12): 2767-2778 (2019) に更に記述されている。
「抗体-薬物複合体(ADC)」という用語は、化学連結体を介して細胞毒性剤(一般に、高い全身毒性を有する小分子薬物)に結合したモノクローナル抗体(mAb)を含む化合物を指す。ADCは次の式で表される:
Figure 2024541059000001

式中、D、D、及びDは、一般にペイロードと呼ばれる小分子細胞毒素又は機能性小分子である。L、L、及びLは連結体である。いくつかの実施形態では、ADCは、連結体を含むように化学的に修飾された小分子細胞毒素を含んでもよく、又は連結体は、トレースレス連結体と呼ばれるペイロードの一部である。連結体は一般に、細胞毒素を抗体又はその抗原結合断片に結合させるために使用される。細胞表面上の標的抗原に結合すると、ADCは内部移行してリソソームに輸送され、そこで切断可能な連結体のタンパク質分解(例えば、リソソームに見られるカテプシンBによる)、又は切断不可能な連結を介して細胞毒素に結合している場合には、抗体のタンパク質分解のいずれかによって、細胞毒素が放出される。次に、細胞毒素はリソソームから細胞質ゾル又は核に移動し、そこで作用機序に応じて標的に結合する。
抗体-薬物共役体は、抗体全体又は抗体断片を含み得る。抗体全体は通常、重(H)鎖ポリペプチドの2つの同一コピーと軽(L)鎖ポリペプチドの2つの同一コピーの4つのポリペプチドで構成される。各重鎖には1つのN末端可変(VH)領域と3つのC末端定常(CH1、CH2、CH3)領域が含まれ、各軽鎖には1つのN末端可変(VL)領域と1つのC末端定常(CL)が含まれる。軽鎖と重鎖の各ペアの可変領域は、抗体の抗原結合部位を形成する。VH領域とVL領域は同じ一般構造を持ち、各領域は4つのフレームワーク領域を含み、その配列は比較的保存されている。フレームワーク領域は、3つの相補性決定領域(CDR)によって接続されている。CDR1、CDR2、CDR3として知られる3つのCDRは、抗原結合を担う抗体の「超可変領域」を形成する。
ADCは、抗体の抗原結合断片を含み得る。「抗体断片」、「抗原結合断片」、「抗体の機能的断片」、及び「抗原結合部分」という用語は、本明細書では互換的に使用され、抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体の1又は複数の断片又は部分を指す。抗体断片は、例えば、1つ以上のCDR、可変領域(又はその一部)、定常領域(又はその一部)、又はそれらの組み合わせを含み得る。抗体フラグメントの例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない。(i)VL、VH、CL、及びCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片;(ii)F(ab’)2断片。これは、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片である;(iii)抗体の単一アームのVL及びVHドメインからなるFv断片;(iv)単鎖Fv(scFv)。これは、2つのドメインを単一のポリペプチド鎖として合成できるようにする合成連結体によって結合されたFv断片の2つのドメイン(即ち、VL及びVH)からなる一価の分子である(例えば、 Kabat EA, Wu TT., J Immunol. 1991, 147(5): 1709-19を参照)、並びに(v)ポリペプチド鎖の二量体であるダイアボディであり、各ポリペプチド鎖は、同じポリペプチド鎖上のVHとVLの間の対形成を可能にするには短すぎるペプチド連結体によるVLにより、異なるVH-VLポリペプチド鎖上の相補的ドメイン間の対形成が促進され、2つの機能的な抗原結合部位を有する二量体分子が生成される(例えば、Hudson P. J, Kortt A. A, J Immunol Methods. 1999, 231(1-2): 177-89; Holliger P, Winter G. Cancer Immunol Immunother. 1997, 45(3-4):128-30を参照)。
一実施形態では、本明細書に記載の抗体-薬物共役体は、B細胞成熟抗原(BCMA、CD269としても知られる)に対するモノクローナル抗体又はその抗原結合断片を含む。モノクローナル抗体又はその抗原結合断片は、(a)配列番号1の相補性決定領域1(HCDR1)アミノ酸配列、配列番号2のHCDR2アミノ酸配列、及び配列番号3のHCDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変領域、並びに(b)配列番号4の相補性決定領域1(LCDR1)アミノ酸配列、配列番号5のLCDR2アミノ酸配列、及び配列番号6のLCDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み得る。別の実施形態では、モノクローナル抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。
BCMAに対するモノクローナル抗体又はその抗原結合断片は、BCMA又はそのエピトープに対する任意の適切な結合親和性を含み得る。「親和性」という用語は、2つの薬剤の可逆的結合の平衡定数を指し、解離定数(K)として表される。対象の抗原又はエピトープに対する抗体又はその抗原結合断片の親和性は、当技術分野で知られている任意の方法を使用して測定することができる。このような方法としては、例えば、蛍光活性化細胞選別(FACS)、表面プラズモン共鳴(例えば、BiacoreTM、ProteOnTM)、生体層干渉法(BLI、例えば、Octet)、動態排除アッセイ(例えば、KinExATM)、分離可能ビーズ(例えば、磁気ビーズ)、抗原パニング、及び/又はELISA(例えば、J R Crowther、Methods Mol Biol.2000、149:III-IV、1-413を参照)。特定の抗体の結合親和性は、結合親和性を分析するために使用される方法に応じて変化することが当技術分野で知られている。
エピトープに対する抗体の親和性等、リガンドに対する結合剤の親和性は、例えば、約1ピコモル(pM)から約1マイクロモル(1μM)(例えば、約1ピコモル(pM)~約1ナノモル(nM)、又は約1nM~約1マイクロモル(μM))であり得る。一実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗原結合断片は、100ナノモル以下(例えば、100nM、約90nM、約80nM、約70nM、約60nM、約50nM、約40nM、約30nM、約20nM、もしくは約10nM、又は前述の値のいずれか2つによって定義される範囲)のKdで、BCMAと結合し得る。
別の実施形態では、モノクローナル抗体は、10ナノモル以下(例えば、約9nM、約8nM、約7nM、約6nM、約5nM、約4nM、約3nM、約2nM、約1nM、約0.9nM、約0.8nM、約0.7nM、約0.6nM、約0.5nM、約0.4nM、約0.3nM、約0.2nM、約0.1nM、約0.05nM、約0.02nM、約0.01nM、約0.001nM、又は前述の値のいずれか2つによって定義される範囲)のKdで、BCMAに結合し得る。
別の実施形態では、モノクローナル抗体は、200pM以下(例えば、約190pM、約175pM、約150pM、約125pM、約110pM、約100pM、約90pM、約80pM、約70pM、約60pM、約50pM、約40pM、約30pM、約25pM、約20pM、約15pM、約10pM、約5pM、約1pM、又は前述の値のいずれか2つによって定義される範囲)のKdで、BCMAに結合し得る。
一実施形態では、表面プラズモン共鳴(SPR)によって測定される、モノマー性BCMAに対するBCMA抗体又はその抗原結合断片の親和性は、約90nM、約80nM、約70nM、約60nM、約50nM、約40nM、約30nM、又は前述の値の任意の2つによって規定される範囲、例えば、約50nM~約70nM、約55nM~約65nM、又は約58nM~約62nMである。
一実施形態では、FACSによって測定される、膜結合BCMAに対するBCMA抗体又はその抗原結合断片の親和性は、10ナノモル以下(例えば、約9nM、約8nM、約7nM、約6nM、約5nM、約4nM、約3nM、約2nM、約1nM、約0.9nM、約0.8nM、約0.7nM、約0.6nM、約0.5nM、約0.4nM、約0.3nMnM、約0.2nM、約0.1nM、約0.05nM、約0.02nM、約0.01nM、約0.001nM、又は前述の値の任意の2つによって定義される範囲)である。
モノクローナル抗体の抗原結合部分又は断片は、その部分がBCMAに結合する限り、任意のサイズであり得る。この点において、BCMAに対するモノクローナル抗体(本明細書では「抗BCMAモノクローナル抗体」とも呼ばれる)の抗原結合部分又は断片は、望ましくは約5~25個のアミノ酸を含む(例えば、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、35、又は前述の値の任意の2つによって定義される範囲)。
一実施形態では、抗体-薬物共役体は、抗BCMAモノクローナル抗体の可変領域を含む。この点において、ADCは、抗BCMAモノクローナル抗体の軽鎖可変領域、重鎖可変領域、又は軽鎖可変領域と重鎖可変領域の両方を含み得る。好ましくは、ADCは、抗BCMAモノクローナル抗体の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を含む。一実施形態では、本明細書に記載されるADCのモノクローナル抗体は、(a)相補性決定領域1(HCDR1)アミノ酸配列TSFLIHW(配列番号1)、HCDR2アミノ酸配列FIIPGNGGTKYNQKFQ(配列番号2)、及びHCDR3アミノ酸配列YDGSFEGYFDV(配列番号3)を含む重鎖可変領域、並びに(b)相補性決定領域1(LCDR1)アミノ酸配列SSQSLVHSDGNTYLH(配列番号4)、LCDR2アミノ酸配列KVSNRDS(配列番号5)、及びLCDR3アミノ酸配列SQSTHWPWT(配列番号6)を含む軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、本明細書に記載されるADCのモノクローナル抗体は、配列番号8のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域及び/又は配列番号9のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み得る。
BCMAモノクローナル抗体又はその抗原結合断片は、部位特異的又は非部位特異的共役方法を含む当技術分野で公知の任意の適切な方法を使用して、細胞毒素に結合され得る。従来の抗体の共役戦略は、典型的には、リジン又はシステインを介してペイロードを抗体、その抗原結合断片にランダムに(即ち、非特異的に)共役させることに依存している。従って、いくつかの態様では、抗体又はその抗原結合断片は、例えば、抗体又は抗体断片の部分還元、その後の連結部分の有無にかかわらず、所望の薬剤との反応によって、細胞毒性剤にランダムに共役される。例えば、抗体又はその抗原結合断片は、ジチオスレイトール(DTT)、TCEP、チオレテノール(thiolethenol)、又は類似の還元剤を使用して還元され得る。次いで、連結部分の有無にかかわらず、細胞毒性剤を、ジメチルスルホキシド(DMSO)又はDMAの存在下で、還元された抗体又は抗体断片にモル過剰で添加することができる。共役後、未反応の薬剤をクエンチするために、過剰な遊離システインを添加することができる。細胞毒性剤は、アミノ反応性基、フェノール反応性基、又はその他の反応性基(例えばNHS、PFP)を有する連結部分の有無にかかわらず、共役体を形成するために、DMSO又はDMAの存在下で、抗体又は抗体断片にモル過剰で直接添加することができる。次いで、反応混合物をクロマトグラフィー又はリン酸緩衝食塩水(PBS)への緩衝液交換によって精製することができる。
「細胞毒素」(cytotoxin)及び「細胞毒性剤」(cytotoxic agent)という用語は、細胞の機能を阻害若しくは抑制し、及び/又は細胞の破壊(細胞死)を引き起こし、及び/又は抗増殖効果を及ぼす任意の分子を指す。ADCの細胞毒素又は細胞毒性物質は、当該技術分野において、ADCの「ペイロード」とも呼ばれる。多くのクラスの細胞毒性剤が、ADC分子において潜在的な有用性を有することが当技術分野で知られており、本明細書に記載のADCにおいて使用することができる。このような種類の細胞毒性剤としては、例えば、抗微小管剤(例えば、チューブリシン、オーリスタチン、及びメイタンシノイド)、DNA副溝結合剤(例えば、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)又はインドリノベンゾジアゼピン(IGN))、RNAポリメラーゼII阻害剤(例えば、アマトキシン)、DNAトポイソメラーゼI阻害剤(例えば、カンプトテシン)及びDNAアルキル化剤(例えば、デュオカルマイシン、CC-1065、ピロロベンゾジアゼピン又はインドリノベンゾジアゼピンの擬二量体)を含む。本明細書に記載されるADCにおいて使用され得る特定の細胞毒性剤は、これらに限定されないが、例えば、チューブリシン、アマニチン、オーリスタチン、カリケアマイシン、カンプトテシン、ダウノマイシン、ドキソルビシン、デュオカルマイシン、ドラスタチン、エンジイン、レキシトロプシン、タキサン、ピューロマイシン、メイタンシノイド、ビンカアルカロイド、及びピロロベンゾジアゼピン(PBD)を含む。より具体的には、細胞毒性剤は、例えば、チューブリシン、オーリスタチン(AFP、MMAF、MMAE、AEB、AEVB、E)、パクリタキセル、ドセタキセル、CC-1065(デュカルマイシン、DC1、DC4、CBI二量体)、カンプトテシン(SN-38、トポテカン)、モルホリノ-ドキソルビシン、リゾキシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、ドラスタチン-10、エキノマイシン、コンブレタスタチン、カリケアマイシン、メイタンシン(DM1、DM4、DM21)、ビンブラスチン、メトトレキサート、ネトロプシン、又はそれらの誘導体若しくは類縁体であり得る。ADCでの使用に適した細胞毒素は、例えば、国際特許出願公開第PCT/CN2021/128453号にも記載されている。
一般に、化学療法剤又は機能性化合物も本発明のBCMA抗体に共役させることができる。化学療法剤又は機能性化合物は、以下からなる群から選択される:
(1)以下からなる群から選択される化学療法剤:
a)以下からなる群から選択されるアルキル化剤:ナイトロジェンマスタード:クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、ダカルバジン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキサイド、マンノムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ミトラクトール、ピポブロマン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、チオテパ、トロホスファミド、ウラシルマスタード;CC-1065並びにアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシンの合成類似体;デュオカルマイシン並びにその合成類似体であるKW-2189及びCBI-TMI;ベンゾジアゼピン二量体又はピロロベンゾジアゼピン(PBD)二量体、トマイマイシン二量体、インドリノベンゾジアゼピン二量体、イミダゾベンゾチアヂアゼピン二量体、又はオキサゾリジノベンゾジアゼピン二量体;カルムスチン、ロムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ニムスチン、ラニムスチンを含むニトロソ尿素化合物;ブスルファン、トレオスルファン、イムプロスルファン、及びピポスルファンを含むアルキルスルホネート;トリアゼン又はダカルバジン;カルボプラチン、シスプラチン、及びオキサリプラチンを含む白金含有化合物;アジリジン類、ベンゾドパ、カルボクオン、メツレドパ、及びウレドパ;エチレンイミン類、並びにアルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミン、トリメチロロメラミン(trimethylolomelamine)を含むメチラメラミン類;
b)以下からなる群から選択される植物アルカロイド:ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ナベルビンを含むビンカアルカロイド類;パクリタキセル及びドセタキセルを含むタキソイド類並びにこれらの類似体;DM1、DM2、DM3、DM4、DM5、DM6、DM7、メイタンシン、アンサマイトシンを含むメイタンシノイド類並びにこれらの類似体;クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8の群を含むクリプトフィシン類;エポチロン類、エリュテロビン、ディスコデルモライド、ブリオスタチン類、ドロスタチン類、オーリスタチン類、チューブリシン類、セファロスタチン類;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;
c)以下から選択されるDNAトポイソメラーゼ阻害剤:9-アミノカンプトテシン、カンプトテシン、クリスナトール、ダウノマイシン、エトポシド、リン酸エトポシド、イリノテカン、ミトキサントロン、ノバントロン、レチノイン酸(レチノール類)、テニポシド、トポテカン、9-ニトロカンプトテシン又はRFS 2000を含むエピポドフィリン類;及びマイトマイシン類、並びにそれらの類縁体;
d)以下から選択される代謝拮抗剤:{[抗葉酸:(DHFR阻害剤:メトトレキサート、トリメトレキサート、デノプテリン、プテロプテリン、アミノプテリン(4-アミノプテロイン酸)、又はその他の葉酸類縁体を含む。);IMPデヒドロゲナーゼ阻害剤(ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリン、EICARを含む。);リボヌクレオチド還元酵素阻害薬(ヒドロキシウレア、デフェロキサミンを含む。)];[ピリミジン類縁体:ウラシル類縁体(アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、ラルチトレキセドを含む。);シトシン類似体:(シタラビン、シトシンアラビノシド、フルダラビンを含む。);プリン類縁体:(アザチオプリン、フルダラビン、メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン)を含む。];フォリン酸等の葉酸補充剤}、及びニコチンアミドリン酸リボヌクレアーゼ(NAMPT)阻害剤;
e)以下から選択されるホルモン療法剤:受容体拮抗薬:[抗エストロゲン:(メゲストロール、ラロキシフェン、タモキシフェンを含む);LHRHアゴニスト:(ゴセレリン、酢酸リュープロリドを含む);抗アンドロゲン:(ビカルタミド、フルタミド、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、ゴセレリン、リュープロリド、メピチオスタン、ニルタミド、テストラクトン、トリロスタン、及び他の類似のアンドロゲン阻害剤を含む。)];レチノイド類/三角筋:[ビタミンD3類縁体:(CB1093、EB1089、KH1060、コレカルシフェロール、エルゴカルシフェロールを含む);光線力学的療法剤:(ベルテポルフィン、フタロシアニン、光増感剤Pc4、デメトキシヒポクレリンAを含む);サイトカイン類:(インターフェロンα、インターフェロンγ、腫瘍壊死因子(TNF)、TNFドメイン含有ヒトタンパク質を含む)]};
f)以下から選択されるキナーゼ阻害剤:BIBW2992(抗EGFR/Erb2)、イマチニブ、ゲフィチニブ、ペガプタニブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、スニチニブ、エルロチニブ、ニロチニブ、ラパチニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、バンデタニブ、E7080(抗VEGFR2)、ムブリチニブ、ポナチニブ、バフェチニブ、ボスチニブ、カボザンチニブ、ビスモデギブ、イニパリブ、ルキソリチニブ、CYT387、アキシチニブ、チボザニブ、ソラフェニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、トラスツズマブ、ラニビズマブ、パニツムマブ、イスピネシブ;
g)オラパリブ、ニラパリブ、イニパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、CEP9722(セファロン)、E7016(エーザイ)、BGB-290(ベイジーン)、又は3-アミノベンズアミドからなる群から選択されるポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤;
h)エンジイン系抗生物質(カリケアマイシン類、カリケアマイシンγ1、δ1、α1、又はβ1;ダイネミシンA及びデオキシダイネミシンを含むダイネミシン;エスペラミシン、ケダルシジン、C-1027、マズロペプチン、又はネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォアから選択される。)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、アンスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン類、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン;クロモマイシン類、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン、エピルビシン、エリブリン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン類(nitomycins)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン類、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン(streptonigrin)、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンから選択される抗生物質;
i)ポリケチド(アセトゲニン類)、ブラタシン及びブラタシノン;ゲムシタビン、エポキソミシン類及びカルフィルゾミブ、ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドマイド、トセドスタット、ザイブレスタット、PLX4032、STA-9090、スチムバックス(Stimuvax)、アロベクチン-7、ザイゲバ、プロベンジ、エルボイ、イソプレニル化阻害剤及びロバスタチン、ドーパミン作動性神経毒及び1-メチル-4-フェニルピリジンイオン、細胞周期阻害剤(スタウロスポリンを含む。)、アクチノマイシン類(アクチノマイシンD、ダクチノマイシンを含む。)、アマニチン類、ブレオマイシン類(ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ペプロマイシンを含む。)、アントラサイクリン類(ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシンを含む。)、ミトキサントロン、MDR阻害剤又はベラパミル、Ca2+ATP阻害剤又はタプシガルギン、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタット(MGCD0103)、ベリノスタット、PCI-24781、エンチノスタット、SB939、レスミノスタット、ギビノスタット、AR-42、CUDC-101、スルフォラファン、トリコスタチンAを含む。);タプシガルギン、セレコキシブ、グリタゾン類、エピガロカテキンガレート、ジスルフィラム、サリノスポラミドA、抗副腎薬(アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンカからなる群から選択される);アセグラトン;アルドホスファミドクリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン(amsacrine);アラビノシド、ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルフォルニチン(DFMO)、エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エトクルシド、硝酸ガリウム、ガシトシン、ヒドロキシ尿素;イバンドロネート、レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テニュアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン類(T2トキシン、ベルカリンA、ロリジンA、及びアングイジンを含む。);ウレタン、siRNA、アンチセンス医薬;
(2)抗自己免疫疾患薬:シクロスポリン、シクロスポリンA、アミノカプロン酸、アザチオプリン、ブロモクリプチン、クロラムブシル、クロロキン、シクロホスファミド、コルチコイド類(アムシノニド、ベタメタゾン、ブデソニド、ヒドロコルチゾン、フルニソリド、フルチカゾンプロピオン酸エステル、フルオコートロンダナゾール(fluocortolone danazol)、デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾンを含む。)、DHEA、エタネルセプト、ヒドロキシクロロキン、インフリキシマブ、メロキシカム、メトトレキサート、モフェチル、ミコフェノール酸、プレドニゾン、シロリムス、タクロリムス;
(3)抗感染症薬(以下を含むがこれらに限定されない):
a)アミノグリコシド類:アミカシン、アストロマイシン、ゲンタマイシン(ネチルマイシン、シソマイシン、イセパマイシン)、ハイグロマイシンB、カナマイシン(アミカシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン)、ネオマイシン(フラマイシン、パロモマイシン、リボスタマイシン)、ネチルマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ベルダミシン;
b)アンフェニコール類:アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアンフェニコール;
c)アンサマイシン類:ゲルダナマイシン、ハービマイシン;
d)カルバペネム類:ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、イミペネム、シラスタチン、メロペネム、パニペネム;
e)セフェム類:カルバセフェム(ロラカルベフ)、セファセトリル、セファクロル、セフラジン、セファドロキシル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン又はセファロチン、セファレキシン、セファログリシン、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファザフル、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペン、セフダロキシム、セフェピム、セフミノックス、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキサジン、セフテゾル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフメノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォチアム、セフォゾプラン、セファレキシン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフチブテン、セフチオレン、セフチゾキシム、セフトビプロル、セフトリアキソン、セフロキシム、セフゾナム、セファマイシン(セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾールを含む。)、オキサセフェム(フロモキセフ、ラタモキセフ);
f)糖ペプチド類:ブレオマイシン、バンコマイシン(オリタバンシン、テラバンシンを含む。)、テイコプラニン(ダルババンシン)、ラモプラニン;
g)グリシルサイクリン類:チゲサイクリン;
h)β-ラクタマーゼ阻害剤:ペナム(スルバクタム、タゾバクタム)、クラバム(クラブラン酸);
i)リンコサミド類:クリンダマイシン、リンコマイシン;
j)リポペプチド類:ダプトマイシン、A54145、カルシウム依存性抗生物質(CDA);
k)マクロライド類:アジスロマイシン、セスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フルリスロマイシン、ジョサマイシン、ケトライド(テリスロマイシン、セスロマイシン)、ミデカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、リファマイシン(リファンピシンン、リファンピン、リファブチン、リファペンチン)、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、タクロリムス(FK506)、トロレアンドマイシン、テリスロマイシンン;
l)モノバクタム類:アズトレオナム、チゲモナム;
m)オキサゾリジノン類:リネゾリド;
n)ペニシリン類:アモキシシリン、アンピシリン、ピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン、アジドシリン、アズロシリン、ベンジルペニシリン、ベンザチンベンジルペニシリン、ベンザチンフェノキシメチルペニシリン、クロメトシリン、プロカインベンジルペニシリン、カルベニシリン(カリンダシリン)、クロキサシリン、ジクロキサシリン、エピシリン、フルクロキサシリン、メシリナム(ピブメシリナム)、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペナメシリン、ペニシリン、フェネチシリン、フェノキシメチルペニシリン、ピペラシリン、プロピシリン、スルベニシリン、テモシリン、チカルシリン;
o)ポリペプチド類:バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB;
p)キノロン類:アラトロフロキサシン、バロフロキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、フロキシン、ガレノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、カノトロバフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、オルビフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、シタフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン;
q)ストレプトグラミン類:プリスチナマイシン、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン;
r)スルホンアミド類:マフェニド、プロントジル、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルファニルアミド、スルファサラジン、スルフィソキサゾール、トリメトプリム、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コ-トリモキサゾール);
s)ステロイド系抗菌薬:フシジン酸等;
t)テトラサイクリン類:ドキシサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ロリテトラサイクリン、テトラサイクリン、グリシルサイクリン(チゲサイクリン等);
u)その他の抗生物質:アンノナシン、アルスフェナミン、バクトプレノール阻害剤(バシトラシン)、DADAL/AR阻害剤(サイクロセリン)、ジクチオスタチン、ディスコデルモライド、エレウテロビン、エポチロン、エタンブトール、エトポシド、ファロペネム、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、ラウリマリド、メトロニダゾール、ムピロシン、マイコラクトン、NAM合成阻害剤(ホスホマイシン)、ニトロフラントイン、パクリタキセル、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、リファンピシン(リファンピン)、タゾバクタムチニダゾール、ウバリシン;
(4)抗ウイルス薬:
a)侵入/融合阻害剤:アプラビロック、マラビロク、ビクリビロック、gp41(エンフビルチド)、PRO140、CD4(イバリズマブ);
b)インテグラーゼ阻害剤:ラルテグラビル、エルビテグラビル、グロボイドナンA;
c)成熟阻害剤:ベビリマット、ヴィヴェコン;
d)ノイラミニダーゼ阻害剤:オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル;
e)ヌクレオシド及びヌクレオチド:アバカビル、アシクロビル、アデフォビル、アムドキソビル、アプリシタビン、ブリブジン、シドフォビル、クレブジン、デキセルブシタビン、ジダノシン(DDI)、エルブシタビン、エムトリシタビン(FTC)、エンテカビル、ファムシクロビル、フルオロウラシル(5-FU)、3’-フルオロ置換2’,3’-デオキシヌクレオシド類似体(例えば、3’-フルオロ-2’,3’-ジデオキシチミジン(FLT)及び3’-フルオロ-2’,3’-ジデオキシグアノシン(FLG)からなる群を含む)、ホミビルセン、ガンシクロビル、イドクスウリジン、ラミブジン(3TC)、L-ヌクレオシド(例えば、β-L-チミジン及びβ-L-2’-デオキシシチジンからなる群を含む)、ペンシクロビル、ラシビル、リバビリン、スタンピジン、スタブジンセット(d4T)、タリバビリン(ビラミジン)、テルビブジン、テノホビル、トリフルリジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ザルシタビン(ddC)、ジドブジン(AZT);
f)非ヌクレオシド:アマンタジン、アテビリジン、カプラビリン、ジアリルピリミジン(エトラビリン、リルピビリン)、デラビルジン、ドコサノール、エミビリン、エファビレンツ、ホスカルネット(ホスホリルギ酸)、イミキモド、インターフェロンα、ロビリド、ロデノシン、メチサゾン、ネビラピン、NOV-205、ペグインターフェロンα、ポドフィロトキシン、リファンピシン、リマンタジン、レシキモド(R-848)、トロマンタジン;
g)プロテアーゼ阻害剤:アンプレナビル、アタザナビル、ボセプレビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、プレコナリル、リトナビル、サキナビル、テラプレビル(VX-950)、チプラナビル;
h)その他の抗ウイルス薬:アブザイム、アルビドール、カラノリドA、セラゲニン、シアノビリン-N、ジアリルピリミジン、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ホスカルネット、グリフィスシン、タリバビリン(ビラミジン)、ヒドロキシウレア、KP-1461、ミルテフォシン、プレコナリル、ポートマントー阻害剤、リバビリン、セリシクリブ;
(5)H、11C、14C、18F、32P、35S、64Cu、68Ga、86Y、99Tc、111In、123I、124I、125I、131I、133Xe、177Lu、211At、又は213Bi(放射性核種)からなる群から選択することができる放射性同位体。
(6)UV光、蛍光光、IR光、近IR光、可視光を吸収する能力を有する発色団分子;黄色素胞、赤色素胞、虹色素胞、白色素胞、黒色素胞、青色素胞;光で光を再放射する蛍光性化学物質である蛍光分子のクラス又はサブクラス;視覚的光感受性分子のクラス又はサブクラス;発光分子のクラス又はサブクラス;ルミネッセンス分子のクラス又はサブクラス;及びルシフェリン化合物のクラス又はサブクラス;以下から選択される非タンパク質有機蛍光体:キサンテン誘導体(フルオレセイン、ローダミン、オレゴングリーン、エオシン、及びテキサスレッドを含む);シアニン誘導体(シアニン、インドカルボシアニン、オキサカルボシアニン、チアカルボシアニン、及びメロシアニンを含む);スクアレン誘導体及び環置換スクアライン(Seta、SeTau、及びSquare色素を含む);ナフタレン誘導体(ダンシル及びプロダン誘導体を含む);クマリン誘導体;オキサジアゾール誘導体(ピリジルオキサゾール、ニトロベンゾキサジアゾール、及びベンゾオキサジアゾールを含む);アントラセン誘導体(DRAQ5、DRAQ7、及びCyTRAK Orangeを含むアントラキノン類を含む);ピレン誘導体(カスケードブルー);オキサジン誘導体(ナイルレッド、ナイルブルー、クレシルバイオレット、オキサジン170を含む)。アクリジン誘導体(プロフラビン、アクリジンオレンジ、アクリジンイエローを含む)。アリールメチン誘導体(オーラミン、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーンを含む)。テトラピロール誘導体(ポルフィン、フタロシアニン、ビリルビンを含む);以下を含むフルオロフォア化合物の類縁体及び誘導体:CF色素、DRAQ及びCyTRAKプローブ、BODIPY、Alexa Fluor、DyLight Fluor、Atto及びTrancy、FluoProbes、Abberior色素、DY及びMegaStokes色素、SulfoCy色素、HiLyte Fluor、Seta、SeTau及びSquare色素、Quasar及びCal Flour色素、SureLight色素(APC、RPEPerCP、フィコビリソーム)、APC、APCXL、RPE、BPE、アロフィコシアニン(APC)、アミノクマリン、APC-Cy7共役体、BODIPY-FL、カスケードブルー、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy3B、Cy5、Cy5.5、Cy7、フルオレセイン、FluorX、ヒドロキシクマリン、リサミンローダミンB、ルシファーイエロー、メトキシクマリン、NBD、Pacific Blue、Pacific Orange、PE-Cy5共役体、PE-Cy7共役体、PerCP、R-フィコエリトリン(PE)、Red613、Seta-555-アジド、Seta-555-DBCO、Seta-555-NHS、Seta-580-NHS、Seta-680-NHS、Seta-780-NHS、Seta-APC-780、Seta-PerCP-680、Seta-R-PE-670、SeTau380-NHS、SeTau405-マレイミド、SeTau405-NHS、SeTau425-NHS、SeTau647-NHS、テキサスレッド、TRITC、TruRed、X-ローダミン、7-AAD(7-アミノアクチノマイシンD、CG選択性)、アクリジンオレンジ、クロモマイシンA3、CyTRAKオレンジ(赤色励起暗)、DAPI、DRAQ5、DRAQ7、エチジウムブロマイド、ヘキスト33258、ヘキスト33342、LDS751、ミスラマイシン、ヨウ化プロピジウム(PI)、SYTOXブルー、SYTOXグリーン、SYTOXオレンジ、チアゾールオレンジ、TO-PRO:シアニン単量体、TOTO-1、TO-PRO-1、TOTO-3、TO-PRO-3、YOseta-1、YOYO-1;以下の化合物又はその誘導体を含む蛍光色素:DCFH(2’7’ジクロロジヒドロ-フルオレセイン、酸化型)、DHR(ジヒドロローダミン123、酸化型、光触媒酸化)、Fluo-3(AMエステル、pH>6)、Fluo-4(AMエステル、pH7.2)、Indo-1(AMエステル、低/高カルシウム(Ca2+))、SNARF(pH6/9)、アロフィコシアニン(APC)、AmCyan1(四量体、Clontech)、AsRed2(四量体、Clontech)、Azamiグリーン(単量体)、アズライト、B-フィコエリトリン(BPE)、セルリアン、CyPet、DsRed単量体(Clontech)、DsRed2(「RFP」)、EBFP、EBFP2、ECFP、EGFP(弱二量体)、エメラルド(弱二量体)、EYFP(弱二量体)、GFP(S65A変異体)、GFP(S65C変異体)、GFP(S65L変異体)、GFP(S65T変異体)、GFP(Y66F変異体)、GFP(Y66H変異体)、GFP(Y66W変異体)、GFPuv、HcRed1、J-Red、カチューシャ、Kusabira Orange(単量体、MBL)、mCFP、mCherry、mCitrine、Midriishi Cyan(二量体、MBL)、mKate(TagFP635、単量体)、mKeima-Red(単量体)、mKO、mOrange、mPlum、mRaspberry、mRFP1(単量体)、mStrawberry、mTFP1、mTurquoise2、P3(フィコビリソーム複合体)、Peridinin Chlorophyll(PerCP)、R-フィコエリトリン(RPE)、T-Sapphire、TagCFP(二量体)、TagGFP(二量体)、TagRFP(二量体)、TagYFP(二量体)、tdTomato(タンデム二量体)、トパーズ、TurboFP602(二量体)、TurboFP635(二量体)、TurboGFP(二量体)、TurboRFP(二量体)、TurboYFP635(二量体)、ビーナス、天然型GFP、YPet、Zsグリーン1(四量体)、Zsイエロー1(四量体)、並びにそれらの誘導体;
(7)以下から選択することができる細胞受容体アゴニスト又は細胞刺激分子:葉酸誘導体;グルタミン酸尿素誘導体;ソマトスタチン及びその類縁体(オクトレオチド(サンドスタチン)及びランレオチド(ソマチリン)からからなる群から選択される);芳香族スルホンアミド;下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)(PAC1);血管作動性腸管ペプチド(VIP/PACAP)(VPAC1、VPAC2);メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH);コレシストキニン(CCK)/ガストリン受容体アゴニスト、ボンベシン(Pyr-Gln-Arg-Leu-Gly-Asn-Gln-Trp-Ala-Val-Gly-His-Leu-Met-NHからなる群から選択)/ガストリン放出ペプチド(GRP);ニューロテンシン受容体リガンド(NTR1、NTR2、NTR3)、サブスタンスP(NK1受容体)リガンド;ニューロペプチドY(Y1~Y6);RGD(Arg-Gly-Asp)、NGR(Asn-Gly-Arg)、二量体及び多量体環状RGDペプチド(cRGDfVから選択)、TAASGVRSMH、及びLTLRWVGLMS(コンドロイチン硫酸プロテオグリカンNG2受容体リガンド)、及びF3ペプチドを含むホーミングペプチド;細胞膜透過ペプチド(CPP);ペプチドホルモン、テストステロン産生と同様に、卵胞刺激ホルモン(FSH)及び黄体形成ホルモン(LH)を標的として働く、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト及びアンタゴニスト、並びに性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニストであって、ブセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ゴナドレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ゴセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-)Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-AzGly-NH)、ヒストレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-His(N-ベンジル)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、リュープロリド(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ナファレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-2Nal-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、トリプトレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ナファレリン、デスロレリン、アバレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-(N-Me)Tyr-D-Asn-Leu-イソプロピルLys-Pro-DAla-NH)、セトロレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-Cit-Leu-Arg-Pro-D-Ala-NH)、デガレリクス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-4-アミノPhe(L-ヒドロオロチル)-D-4-アミノPhe(カルバモイル)-Leu-イソプロピルLys-Pro-D-Ala-NH)、及びガニレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Leu-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Pro-D-Ala-NH)からなる群から選択される;トール様受容体(TLR)リガンド、C型レクチン、及びNodlike Receptor(NLR)リガンドから選択されるパターン認識受容体(PRR);カルシトニン受容体アゴニスト;インテグリン受容体及びその受容体サブタイプ(αVβ1、αVβ3、αVβ5、αVβ6、α6β4、α7β1、αLβ2、αIIbβ3からなる群から選択される)アゴニスト(GRGDSPK、シクロ(RGDfV)(L1)及びその誘導体[シクロ(-N(Me)R-GDfV)、シクロ(R-Sar-DfV)、シクロ(RG-N(Me)D-fV)、シクロ(RGD-N(Me)f-V)、シクロ(RGDf-N(Me)V-)(シレンギチド)]からなる群から選択される;アンチカリン(リポカリンの誘導体);アドネクチン(10番目のFN3(フィブロネクチン));設計されたアンキリンリピートタンパク質(DARPins);アビマー;EGF受容体又はVEGF受容体アゴニスト;
(8)上記の任意の薬物の、薬学的に許容される塩、酸、誘導体、水和物若しくは水和塩;又は結晶構造、又は上記薬物のいずれかの光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー。
別の実施形態では、薬物Dは、哺乳動物に投与される場合に、細胞結合抗体又は抗体様タンパク質分子の半減期を延長するために使用されるポリアルキレングリコールとすることができる。ポリアルキレングリコールには、これらに限定されないが、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)、及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体から選択されるポリアルキレングリコールが含まれる;特に好ましくはPEGであり、より特に好ましくは、単官能的に活性化されたヒドロキシPEG(例えば、ヒドロキシPEG-モノカルボン酸、ヒドロキシPEG-モノアルデヒド、ヒドロキシPEG-モノアミン、ヒドロキシPEG-モノヒドラジド、ヒドロキシPEG-モノカルバジド、ヒドロキシPEG-モノヨードアセトアミド、ヒドロキシPEG-モノマレイミド、ヒドロキシPEG-オルトピリジンジスルフィド、ヒドロキシPEG-モノオキシム、ヒドロキシPEG-モノフェニルカーボネート、ヒドロキシPEG-モノフェニルグリオキサール、ヒドロキシPEG-モノチアゾリジン-2-チオン、ヒドロキシPEG-モノチオエステル、ヒドロキシPEG-モノチオール、ヒドロキシPEG-モノトリアジン、及びヒドロキシPEG-モノビニルスルホンを含む、一端で活性化されたヒドロキシPEG)である。
特定のそのような実施形態では、ポリアルキレングリコールは、約10ダルトン~約200kDa、好ましくは約88Da~約40kDaの分子量;それぞれ約88Da~約40kDaの分子量を有する2つの分岐;及びより好ましくは、それぞれ約88Da~約20kDaの2つの分岐を有する。特定の一実施形態では、ポリアルキレングリコールはポリ(エチレン)グリコールであり、約10kDa;約20kDa、又は約40kDaの分子量を有する。特定の実施形態では、PEGは、PEG 10kDa(直鎖又は分枝)、PEG 20kDa(直鎖又は分枝)、又はPEG 40kDa(直鎖又は分枝)である。多くの米国特許、例えば、米国特許第5,428,128; 5,621,039; 5,622,986; 5,643,575; 5,728,560; 5,730,990; 5,738,846; 5,811,076; 5,824,701; 5,840,900; 5,880,131; 5,900,402; 5,902,588; 5,919,455; 5,951,974; 5,965,119; 5,965,566; 5,969,040; 5,981,709; 6,011,042; 6,042,822; 6,113,906; 6,127,355; 6,132,713; 6,177,087; 6,180,095が、直鎖又は分枝の「非抗原性」PEGポリマー及びその誘導体又は共役体の調製を開示している。
更に別の実施形態では、Dは、より好ましくは強力な細胞毒性剤であり、チューブリシン及びその類縁体、メイタンシン及びその類縁体、タキサン及びその類縁体、CC-1065及びその類縁体、ダウノルビシン又はドキソルビシン及びその類縁体、アマトキシン及びその類縁体、ベンゾジアゼピン二量体(ピロロベンゾジアゼピン(PBD)、トマイマイシン、アントラマイシン、インドリノベンゾジアゼピン、イミダゾベンゾチアジアゼピン、又はオキサゾリジノベンゾジアゼピンの二量体)及びその類縁体、カリケアマイシン及びエンジイン抗生物質類縁体、アクチノマイシン及びその類縁体、アザセリン及びその類縁体、ブレオマイシン及びその類縁体、エピルビシン及びその類縁体、タモキシフェン及びその類縁体、イダルビシン及びその類縁体、ドラスタチン及びその類縁体、オーリスタチン(モノメチルオーリスタチン(MMAE)、MMAF、オーリスタチンPYE、オーリスタチンTP、オーリスタチン2-AQ、6-AQ、EB(AEB)、及びEFP(AEFP)を含む)及びその類縁体、コンブレタスタチン、デュオカルマイシン及びその類縁体、カンプトテシン及びその類縁体、ゲルダナマイシン及びその類縁体、メトトレキサート及びその類縁体、チオテパ及びその類縁体、ビンデシン及びその類縁体、ビンクリスチン及びその類縁体、ヘミアステリン及びその類縁体、ナズマミド及びその類縁体、スプライセオスタチン、プラジエノリド、ミクロギニン(microginin)及びその類縁体、ラジオスミン(radiosumin)及びその類縁体、アルテロバクチン及びその類縁体、ミクロスクレロデルミン及びその類縁体、テオネラミド及びその類縁体、エスペラマイシン及びその類縁体、PNU-159682及びその類縁体、プロテインキナーゼ阻害剤、MEK阻害剤、KSP阻害剤、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)阻害剤、免疫毒素、特定の細胞受容体アゴニスト、細胞刺激分子又は細胞内シグナル分子、1又は2以上のDNA、RNA、mRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、及びPIWI相互作用RNA(piRNA)、並びに上述の薬物の立体異性体、等価体、類縁体、又は誘導体から選択される。
チューブリシン及びその類縁体は、当技術分野で周知であり、既知の方法に従って天然源から単離することも、既知の方法に従って合成的に調製することもできる(例えば、Balasubramanian, R., et al. J. Med. Chem., 2009, 52, 238-40; Wipf, P., et al. Org. Lett., 2004, 6, 4057-60; Pando, O., et al. J. Am. Chem. Soc., 2011, 133, 7692-5; Reddy 、J. A., et al. Mol. Pharmaceutics, 2009, 6, 1518-25; Raghavan, B., et al. J. Med. Chem., 2008, 51, 1530-33; Patterson, A. W., et al. J. Org. Chem., 2008, 73, 4362-9; Pando, O., et al. Org. Lett., 2009, 11 (24), 5567-9; Wipf, P., et al. Org. Lett., 2007、9 (8)、1605-7; Friestad, G. K.、Org. Lett.、2004、6、3249-52; Peltier, H.M. et al., J. Am. Chem. Soc.、2006、128、16018-9; Chandrasekhar, S., et al. J. Org. Chem., 2009, 74, 9531-4; Liu, Y., et al. Mol. Pharmaceutics, 2012, 9, 168-75; Friestad, G. K., et al Org. Lett., 2009, 11, 1095-8; Kubicek, K., et al., Angew Chem Int Ed Engl, 2010.49: 4809-12; Chai, Y., et al., Chem Biol, 2010, 17 : 296-309; Ullrich, A., et al.,Angew Chem Int Ed Engl、2009、48、4422-5; Sani, M., et al., Angew Chem Int Ed Engl、2007、46、3526-9。 Domling, A., et al., Angew Chem Int Ed Engl、2006、45、7235-9; 特許出願:Zanda, M., et al., カナダ特許出願CA 2710693 (2011); Chai, Y., et al., 欧州特許出願2174947 (2010), WO 2010034724; Leamon, C., et al., WO2010033733、WO2009002993; Ellman, J., et al., PCT WO2009134279; WO 2009012958、米国出願20110263650、20110021568; Matschiner, G., et al., WO2009095447; Vlahov, I., et al., WO2009055562、WO2008112873; Low, P., et al., WO2009026177; Richter W., WO2008138561; Kjems, J., et al.,WO 2008125116; Davis, M., et al., WO2008076333; Diener, J., et al., 米国特許出願第20070041901、WO2006096754; Matschiner, G., et al., WO2006056464; Vaghefi, F., et al., WO2006033913; Doemling, A., ドイツ特許出願DE102004030227, WO2004005327, WO2004005326, WO2004005269; Stanton, M., et al,米 国特許第20040249130; Hoefle, G., et al, Ger. OffenDE10254439、DE10241152、DE10008089; Leung, D., et al, WO2002077036; Reichenbach, H., et al, Ger. Offen. DE19638870; Wolfgang, R.、US20120129779; Chen, H。本特許出願の方法による細胞結合分子との共役のためのチューブリシンの好ましい構造は、PCT/IB2012/053554の特許出願に記載されている。
以下の式(IV)を有するチューブリシン類縁体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩;又は多形結晶構造;又はその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー若しくはエナンチオマー:
Figure 2024541059000002

式中、
Figure 2024541059000003


は独立して、L及び/又はLと結合する結合部位である。2つの
Figure 2024541059000004


がL及びLの両方に結合する場合、RとR、又はZとZが二重結合であることが好ましい。
、R、R、及びRは独立して、H、C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、又は複素環;C~Cアリール、Ar-アルキル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、炭素環、又はアルキルカルボニルである;又はR、R、R、R、R、R1112、又はR1314は、3~7員の炭素環、シクロアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、芳香族、又は複素芳香族環系を形成する;L又はLに独立して又は同時に結合する場合、R及びRが独立して欠いてもよい;YはN又はCHである。
式中、R、R、R、R10、及びR11は独立して、H、又はC~Cアルキル若しくはヘテロアルキルである。
式中、Rは独立して、H、R14、-R14C(=O)X15;又は-R1415である;XはO、S、S-S、NH、CH、又はNR14である。
式中、Rは、H、OH、-O-、=O、-OR14、-OC(=O)R14、-OC(=O)NHR14-、-OC(=O)R14SSR15-、OP(=O)(OR14)-、-OC(=O)NR1415、OP(=O)(OR14)、又はOR14OP(=O)(OR15)から選択される。
11は独立して、H、R14、-R14C(=O)R15、-R14C(=O)X15であり、式中、Xは、-O-、-S-、-NH-、又は-N(R14)-である。
12は、-COOH、-COSH、-CONH、CONHNH、CONHNHR15、-CONH(R15)、-COOR15、-R15COR16、-R15COOR16、-R15C(O)NH、-R15C(O)NHR16、-COSR15、R15S(=O)16、-R15P(=O)(OR17、-R15OP(=O)(OR17、-COOCHOP(=O)(OR17、-COXSO17、-COOR1516、テトラゾール、イミダゾール、又はトリアゾールである;Xは、-O-、-S-、-NH-、-N(R15)-、-OR15-、-SR15-、CH、又は-NHR15-である;;R12がL又はLに結合する場合、R12は、-C(O)O-、-C(O)NH-、-C(=O)NHS(O)15-、又は-C(=O)N(R15)-である。
13及びR14は独立して、C~Cアルキル、ヘテロアルキル:C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキルである。
及びZは独立して、H、O、S、NH、N(R15)、NHNH、-OH、-SH、-NH、NH、NHNH2、-NH(R15)、-OR15、CO、-COX2、-COX2R16、R17、F、Cl、Br、I、SR16、NR1617、N=NR16、N=R16、NO2、SOR1617、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR1617、POR1617、PO2R1617、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)R17、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)NHR17;-O-(C~C12グリコシド)、-N-(C~C12グリコシド);C~Cアルキル、ヘテロアルキル;C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、炭素環式、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール、又は2~8個の炭素原子のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド(NH(Aa)1~8又はCO(Aa)1~8(N末端又はC末端(Aa)、r=1~8個の同一の又は異なるアミノ酸配列)、又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0~約1000の整数である)、あるいはそれらの上記の基の組み合わせである;Xは、O、S、S-S、NH、CH、OH、SH、NH、CHR15、又はNR15である。
15、R16、及びR17は独立して、H、C~Cアルキル、ヘテロアルキル;C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール、アルキルカルボニル、又はNa、K、Cs、Li、Ca2+、Mg、Zn2+、N(R)(R)(R)(R)、若しくはHN(COH)塩である。
及びYは独立して、N又はCHである;qは0又は1である;q=0の場合、Yは存在せず、Y、Y、Y、及びYは独立して、CH、N、NH、O、S、又はN(R1)であるため、Y、Y、Y、Y、及びYは、フラン、ピロールチオフェン、チアゾール、オキサゾール及びイミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾールの複素芳香環を形成する;q=1の場合、Y、Y、Y、Y、及びYは独立して、CH又はNであるため、Y、Y、Y、Y、Y、及びYは、ベンゼン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、テトラジン、ペンタジンの芳香環を形成する。
チューブリシン類縁体は特に、以下に示す構造を有する:
Figure 2024541059000005
Figure 2024541059000006
Figure 2024541059000007
Figure 2024541059000008
Figure 2024541059000009
Figure 2024541059000010
Figure 2024541059000011
Figure 2024541059000012
Figure 2024541059000013
Figure 2024541059000014
Figure 2024541059000015
Figure 2024541059000016
Figure 2024541059000017

式中、R20は、H;C~Cの直鎖又は分枝アルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718);又は炭素原子数1~8個のカルボン酸塩、エステル、エーテル、若しくはアミド;又は1~8個のアミノ酸;又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約1000までの整数である);あるいは、R20が存在せず、酸素原子がケトンを形成する、又は上記の組み合わせである;
及びZは独立して、H、OH、NH、O、NH、COOH、COO、C(O)、C(O)、C(O)NH、C(O)NH、R18、OCHOP(O)(OR18、OC(O)OP(O)(OR18、OPO(OR18、NHPO(OR18、OP(O)(OR18)OP(O)(OR18、OC(O)R18、OC(O)NHR18、OSO(OR18)、O-(C~C12-グリコシド)、C~Cの直鎖又は分岐アルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である。
17及びR18は独立して、H、直鎖又は分枝アルキル又はヘテロアルキル、C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である。
19は、H、OH、NH、OSO(OR18)、XCHOP(O)(OR18、XPO(OR18、XC(O)OP(O)(OR18、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C~Cアルキル又はカルボン酸塩; C~Cアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール又はアルキルカルボニル;又は医薬用塩である。
Xは、O、S、NH、NHNH、又はCHである。
は、上記の定義と同じである;
式中、式(IV-01)~(IV-79)中の結合部位
Figure 2024541059000018


は、式(IV)に記載の結合部位と同じである。
カリケアマイシン及びその関連するエンジイン抗生物質は、以下に記載されている: Nicolaou, K. C. et al, Science 1992, 256, 1172-1178; Proc. Natl. Acad. Sci USA. 1993, 90, 5881-8), U.S. Patent Nos. 4, 970, 198; 5, 053, 394; 5, 108, 912; 5, 264, 586; 5, 384, 412; 5, 606, 040; 5, 712, 374; 5, 714, 586; 5, 739, 116; 5, 770, 701; 5, 770, 710; 5, 773, 001; 5, 877, 296; 6, 015, 562; 6, 124, 310; 8, 153, 768。例示的なエンジインとしては、カリケアマイシン、エスペラマイシン、ウンシアラマイシン、ダイネマイシン、及びそれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。カリケアマイシンの構造は好ましくは次の式、又は化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又は多形結晶構造、又はその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー若しくはエナンチオマーである。
Figure 2024541059000019

ゲルダナマイシンは、Hsp90(熱ショックタンパク質90)に結合するベンゾキノンアンサマイシン系抗生物質であり、抗腫瘍薬として使用されている。例示的なゲルダナマイシンには、17-AAG(17-N-アリルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン)及び17-DMAG(17-ジメチルアミノエチルアミノ-17-デメトキシゲルダナマイシン)が含まれるが、これらに限定されない。
メイタンシン又はその誘導体であるメイタンシノイドは、チューブリンの重合阻害を通じて有糸分裂中の微小管形成を阻害することにより、細胞増殖を阻害する。Remillard et al., Science 189:1002-1005 (1975)を参照。例示的なメイタンシン及びメイタンシノイドとしては、メルタンシン(DM1、DM4)、メイタンシノール及びその誘導体、並びにアンサマイトシンが挙げられるが、これらに限定されない。メイタンシノイドは、米国特許第4, 256, 746, 4, 361, 650, 4, 307, 016, 4, 294, 757, 4, 294, 757, 4, 371, 533, 4, 424, 219, 4, 331, 598, 4, 450, 254, 4, 364, 866, 4, 313, 946, 4, 315, 929 4, 362, 663, 4, 322, 348, 4, 371, 533, 4, 424, 219, 5, 208, 020, 5, 416, 064, 5, 208, 020; 5, 416, 064; 6, 333.410; 6, 441, 163; 6, 716, 821, 7, 276, 497, 7, 301, 019, 7, 303, 749, 7, 368, 565, 7, 411, 063, 7, 851, 432,、および 8, 163, 888に記載されている。メイタンシノイドの構造は、好ましくは、次の式で表される:
Figure 2024541059000020

カンプトテシン(CPTs)とその誘導体は、DNAの再ライゲーションを防止し、その結果アポトーシスを引き起こす DNA 損傷を生じさせるトポイソメラーゼ阻害剤であり、以下の文献に記載されている:Shang, X. F. et al、Med Res Rev. 2018、38(3) 775-828; Botella, P. and Rivero-Buceta, E.J Control Release 2017、247: 28-54; Martino, E.ら、Bioorg Med Chem Lett. 2017、27(4):701-707; Lu, A., et al.,、Acta Pharmacol Sin 2007、28(2): 307-314。カンプトテシンには、SN-38、トポテカン、イリノテカン(CPT-11)、シラテカン(DB-67、AR-67)、コシテカン(BNP-1350)、エチリノテカン、エキサテカン、ルルトテカン、ギマテカン(ST1481)、ベロテカン(CKD-602)、ルビテカン、及び他のいくつかが含まれる(Shang, X. F. et al, Med Res Rev. 2018, 38(3):775-828)。これまでのところ、トポテカン、イリノテカン、ベロテカンの3つのCPT類縁体が承認され、がん化学療法に使用されており(Palakurthi, S., Expert Opin Drug Deliv. 2015;12(12):1911-21; Shang, X. F. et al, Med Res Rev. 2018, 38(3):775-828)、SN-38及びエキサテカンの両者は、臨床試験でADC共役体のペイロードとして使用することに成功している(Ocean, A. J. et al, Cancer. 2017, 123(19): 3843-3854; Starodub, A.N., et al, Clin Cancer Res. 2015, 21(17): 3870-8; Cardillo, T.M., et al, Bioconjug Chem. 2015, 26(5): 919-31; Ogitani, Y . et al, Bioorg Med Chem Lett. 2016, 26(20): 5069-5072; Takekawa, N. et al, Int J Cancer. 2017 Oct 15;141(8):1682-1689. 米国特許 7, 591, 994; 7, 999, 083, 8, 080, 250, 8, 268, 317; 米国特許出願20130090458, 20140099258, 20150297748, 20160279259)。
カンプトテシン(CPT)は、以下の式に示す構造、又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーである:
Figure 2024541059000021

式中、R、R、及びRは独立して、H、F、Cl、Br、CN、NO、C~Cアルキル;O-C~Cアルキル;NH-C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数2~8個のエステル、エーテル、アミド、カーボネート、尿素、又はカルバメートから選択される;RはH、OH、NH、C~Cアルキル;O-C~Cアルキル;NH-C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;又は炭素原子数2~8個のエステル、エーテル、アミド、カーボネート、尿素、又はカルバメートである;あるいは、R、R、及びRは独立して、5~7員の炭素環、複素環、ヘテロシクロアルキル、芳香族、又は複素芳香族環系を形成する。
Figure 2024541059000022


は、L1又はL2と結合できる分子内部位である。
カンプトテシンの構造は、次の式、又は1つ以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーが好ましい:
Figure 2024541059000023
Figure 2024541059000024
Figure 2024541059000025

式中、
Figure 2024541059000026


はL又はLとの結合部位である;
は、H、OH、NH、COOH、C(O)NH、OCHOP(O)(OR18、OC(O)OP(O)(OR18、OPO(OR18、NHPO(OR18、OC(O)R18、OP(O)(OR18)OP(O)(OR18、OC(O)NHR18、OC(O)N(CNCH、OSO(OR18)、O-(C-C12-グリコシド)、OC(O)N(CCHN(CCH、O-(C~Cの直鎖状又は分岐状のアルキル)、C~Cの直鎖状又は分岐状のアルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝状のアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝上のアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718);R17及びR18は独立して、H、直鎖状又は分枝状のアルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝状のアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cのの直鎖状又は分枝状のアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である。
コンブレタスタチンは、腫瘍内の血管破壊特性を持つ天然のフェノールである。例示的なコンブレタスタチン及びその誘導体には、コンブレタスタチンA-4(CA-4)、CA4-βGal、CA-4PD、CA4-NPs、及びオンブラブリンが含まれるが、これらに限定されない:
Figure 2024541059000027

細胞毒性天然物であるパクリタキセル(タキソール)、半合成誘導体であるドセタキセル(タキソテール)を含むタキサン、及び共役に好ましいそれらの類縁体は、K C. Nicolaou et al., J. Am. Chem. Soc. 117, 2409-20, (1995); Ojima et al, J. Med. Chem. 39:3889-3896 (1996); 40:267-78 (1997); 45, 5620-3 (2002); Ojima et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 96:4256-61 (1999); Kim et al., Bull. Korean Chem. Soc., 20, 1389-90 (1999); Miller, et al. J. Med. Chem., 47, 4802-5 (2004); U.S. Patent No. 5, 475, 011 5, 728, 849, 5, 811, 452; 6, 340, 701; 6, 372, 738; 6, 391, 913, 6.436, 931; 6, 589, 979; 6, 596, 757; 6, 706, 708; 7, 008, 942; 7, 186, 851; 7, 217, 819; 7, 276, 499; 7, 598, 290; 及び7, 667, 054に例示される。タキサンの構造は、次の式が好ましい。
Figure 2024541059000028

式中、
Figure 2024541059000029


は、L又はLとの結合部位である;Ar及びAr’は独立して、アリール又はヘテロアリールである。
アントラサイクリンは、DNA鎖が切断され、抗体様タンパク質に共有結合している酵素-DNA複合体を安定化することができる哺乳動物のDNAトポイソメラーゼII阻害剤である。これらの抗がん剤は、過去数十年間、多くの形態の固形腫瘍や急性白血病の治療において重要な役割を果たし続けている。しかし、アントラサイクリンは心血管疾患の罹患及び死亡を引き起こす(Sagi, J.C., et al, Pharmacogenomics. 2016, 17(9), 1075-87; McGowan, J.V., et al, Cardiovasc Drugs Ther. 2017, 31(1), 63-75)。従って、心臓毒性を軽減しながらそのような分子の比活性を高めるために、研究者らは、これらの薬剤の治療指数を改善するための一般的なアプローチとして、アントラサイクリンと細胞結合抗体又は抗体様タンパク質分子との結合を積極的に使用している(Mollaev, M. et al, Int J Pharm. 2018 Dec 29. pii: S0378-5173(18) 30991-8; Rossin, R., et al, Bioconjug Chem. 2016, 27(7):1697-706; Dal Corso, A,. et al, J Control Release. 2017, 264:211-218)。 例示的なアントラサイクリンとしては、ダウノルビシン、ドキソルビシン(即ち、アドリアマイシン)、エピルビシン、イダルビシン、バルルビシン、及びミトキサントロンが含まれるが、これらに限定されない。本願に使用されるアントラサイクリンの構造は、好ましくは、次の式で表される:
Figure 2024541059000030
Figure 2024541059000031

ビンカアルカロイドは、がん細胞の分裂能力を阻害することによって作用する、抗有糸分裂及び抗微小管アルカロイド剤のセットです。ビンカアルカロイドには、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ロイロシン、ビノレルビン、カタランチン、ビンドリン、ビンカミノール、ビネリジン、ミノビンシン、メトキシミノビンシン、ミノビンシニン、ビンカディフホルミン、デソキシビンカミノール、ビンカマジン、ビンカミン、ビンポセチン、およびビンブルニンが含まれる。ビンカアルカロイドの構造は、好ましくは次の式を有するビンブラスチン、ビンクリスチンである:
Figure 2024541059000032
Figure 2024541059000033

ドラスタチン及びそのペプチド類縁体並びに誘導体であるオーリスタチンは、抗がん作用及び抗真菌作用があることが示されている非常に強力な抗有糸分裂剤です。例えば、米国特許第5, 663, 149及びPettit et al., Antimicrob. Agents Chemother. 42:2961-2965, 1998を参照。例示的なドラスタチン及びオーリスタチンとしては、ドラスタチン10、オーリスタチンE(AE)、オーリスタチンEB(AEB)、オーリスタチンEFP(AEFP)、MMAD(モノメチルオーリスタチンDまたはモノメチルドラスタチン10)、MMAF(モノメチルオーリスタチンF又はN-メチルバリン-バリン-ドライソロイイン-ドラプロイン-フェニルアラニン)、MMAE(モノメチルオーリスタチンE又はN-メチルバリン-バリン-ドライソロイイン-ドラプロイン-ノルエフェドリン)、5-ベンゾイル吉草酸-AEエステル(AEVB)、オーリスタチンFフェニレンジアミン(AFP)、及びおよびその他の新規オーリスタチンが含まれるが、これらに限定されない。オーリスタチンは、Int. J. Oncol. 15: 367-72 (1999); Molecular Cancer Therapeutics, vol. 3, No. 8, pp. 921-32 (2004); 米国出願番号 11134826、20060074008、2006022925。米国特許番号 4414205、4753894、4764368、4816444、4879278、4943628、4978744、5122368、 5165923、5169774、5286637、5410024、5521284、5530097、5554725、5585089、5599902、5629197、 5635483、5654399、5663149、5665860、5708146、5714586、5741892、5767236、5767237、5780588、5821337、5840699、5965537、600493 4、6033876、6034065、6048720、6054297、6054561、6124431、6143721、6162930、6214345、6239104、6323315、 6342219、6342221、6407213、6569834、6620911、6639055、6884869、6913748、7090843、7091186、7097840、7098305、7098308、749829 8、7375078、7462352、7553816、7659241、7662387、7745394、7754681、7829531、7837980、7837995、7902338に記載されている。オーリスタチン類縁体の構造は、好ましくは、以下の式(Ih-01)、(Ih-02)、(Ih-03)、(Ih-04)、(Ih-05)、(Ih-06)、(Ih-07)、(Ih-08)、(Ih-09)、(Ih-10)、及び(Ih-11)、又は1つ以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーである:
Figure 2024541059000034

式中、R、R、R、R、及びRは独立して、H;C~Cの直鎖状若しくは分枝状のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル、エーテル、アミド、アミン、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))(式中、pは1~約5000の整数である)を有するポリエチレンオキシ単位である;2つのR:R、R、R、又はRは、一緒になってもよい。アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員環を形成することができる。
及びYは、接続部位(L1及び/又はL2と独立して結合する)
Figure 2024541059000036


と結合している場合、独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである;または、接続部位
Figure 2024541059000037

と結合していない場合、OH、NH、NHNH、NHR、SH、C(O)OH、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)OH、NHC(O)NH、NHC(O)SH、OC(O)NH(R)、N(R)C(O)NH(R)、C(O)NHNHC(O)OH、及びC(O)NHRである。
12は、OH、NH、NHR、NHNH、NHNHCOOH、O-R-COOH、NH-R-COOH、NH-(Aa)COOH、O(CHCHO)CHCHOH、O(CHCHO)CHCHNH、NH(CHCHO)CHCHNH、NR1’、NHOH、NHOR、O(CHCHO)CHCHCOOH、NH(CHCHO)CHCHCOOH、NH-Ar-COOH、NH-Ar-NH、O(CHCHO)CHCHNHSOH、NH(CHCHO)CHCHNHSOH、R-NHSOH、NH-R-NHSOH、O(CHCHO)CHCHNHPO、NH(CHCHO)CHCHNHPO、OR、R-NHPO、R-OPO、O(CHCHO)CHCHOPO、OR-NHPO、NH-R-NHPO、NH(CHCHNH)CHCHNH、NH(CHCHS)CHCHNH、NH(CHCHNH)CHCHOH、NH(CHCHS)CHCHOH、NH-R-NH、又はNH(CHCHO)CHCHNHPOであり、Aaは1~8個の同一又は異なるアミノ酸である;pは1~5000である。
、R、R、R、R、R5’、Z、Z、及びnは、上記の定義と同じである。
ヘミアステリン及びその類縁体(HTI-286等)は、チューブリンに結合し、正常な微小管の動態を破壊し、化学量論量で微小管を解重合する。メイタンシノイドの構造は、好ましくは次の式である:
Figure 2024541059000038

式中、R、R、R、R、及びRは独立して、H;C~C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル、エーテル、アミド、アミン、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))を有するポリエチレンオキシ単位(式中、pは1~約5000の整数である);Rは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員の環を形成することができる。
エリブリンは、既存の微小管のプラス末端にある少数の高親和性部位に主に結合しており、細胞毒性と非細胞毒性の両方の作用機序を有する。その細胞毒性効果は、その抗有糸分裂活性に関連しており、長期かつ不可逆的な有糸分裂阻害の後にがん細胞のアポトーシスが誘導される(Kuznetsov, G. et al, Cancer Research. 2004, 64 (16): 5760-6.; Towle, M. Jら、Cancer Research、2010、71 (2): 496-505)。ヒト乳がんモデルにおける前臨床研究では、その細胞毒性、抗有糸分裂に基づくメカニズムに加えて、エリブリンがその抗有糸分裂効果とは無関係と思われる生存がん細胞や残存腫瘍の生物学にも複雑な効果を及ぼすことが示されている。エリブリンは、アントラサイクリン系とタキサン系の両方の化学療法を含む、末期疾患に対して少なくとも2つの化学療法レジメンを受けた転移性乳がんの治療薬として、又は手術で除去できない(切除不能)若しくは進行している(転移性)脂肪肉腫(軟部肉腫の一種)の治療薬として、米国FDAによって承認されている。エリブリンは、ADC共役体のペイロードとして使用されている(US20170252458)。エリブリンの構造は、好ましくは次の式Eb01である:
Figure 2024541059000039

ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ阻害剤(NAMPT)は、その強力な活性の独特のメカニズムにより、興味深いADCペイロードとなり得る(Sampath D, et al, Pharmacol Ther 2015; 151, 16-31)。NAMPTは細胞内のニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)レベルを調節する。NADは、エネルギーと同化代謝をサポートする必須の酸化還元補因子として機能する。NADは、代謝においていくつかの重要な役割を果たす。酸化還元反応では補酵素として、ADPリボシル化反応ではADPリボース部分の供与体として、セカンドメッセンジャー分子である環状ADPリボースの前駆体として作用する他、細菌のDNAリガーゼの基質及びNADを使用してタンパク質からアセチル基を除去するサーチュインと呼ばれる酵素群としても作用する。これらの代謝機能に加えて、NADはアデニンヌクレオチドとして出現し、自発的に、又は制御された機構によって細胞から放出され(Smyth L. M, et al, J. Biol. Chem. 2004, 279 (47), 48893-903; Billington R. A, et al, Mol Med. 2006, 12, 324-7)、従って、重要な細胞外の役割を持つことができる(Billington R. A, et al, Mol Med. 2006, 12, 324-7)。NAMPTの阻害剤が存在すると、NADレベルが代謝に必要なレベルを下回って低下し、エネルギー危機が生じ、細胞死につながる。これまでのところ、臨床NAMPT阻害剤候補FK-866、CHS-828、及びGMX-1777が臨床試験に進みましたが、いずれも客観的な反応が得られる前に用量制限毒性に遭遇した (Holen K., et al, Invest New Drugs 2008, 26, 45-51; Hovstadius, P., et al, Clin Cancer Res 2002, 8, 2843-50; Pishvaian, M. J., et al, J Clin Oncol 2009, 27, 3581)。従って、NAMPT阻害剤の標的送達にADCを使用すると、全身毒性を回避して、より広範な治療指数を達成できる可能性がある。NAMPT阻害剤の構造は、好ましくは次の式、NP01、NP02、NP03、NP04、NP05、NP06、NP07、NP08、及びNP09、又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーである:
Figure 2024541059000040

式中、
Figure 2024541059000041

は上記と同じである;Xは、F、Cl、Br、I、OH、OR、R、OPO、OSOH、NHR、OCOR、NHCORである。
ベンゾジアゼピン二量体及びその類縁体(例えば、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)若しくは(トマイマイシン)の二量体、インドリノベンゾジアゼピン(IGN)の二量体、イミダゾベンゾチアジアゼピンの二量体、又はオキサゾリジノベンゾジアゼピンの二量体)は、二本鎖DNAに結合するイミン官能基1以上のを含む抗腫瘍剤、又はそれらの同等物である。PBD及びIGN分子は天然産物であるアトラマイシン(athramycin)に基づいており、プリン-グアニン-プリン配列を優先して配列選択的にDNAと相互作用する。本発明において好ましいベンゾジアゼピン二量体は、以下に例示されている:米国特許第8, 153, 627; 8,034,808; 7,834,005; 7, 741, 319; 7, 704, 924; 7,691,848; 7,678,787; 7,612,062; 7、608、615; 7,557,099; 7, 528, 128; 7, 528, 126; 7,511,032; 7, 429, 658; 7, 407, 951; 7, 326, 700; 7,312、210; 7,265、105; 7,202,239; 7,189,710; 7,173,026; 7,109,193; 7,067,511; 7,064,120; 7,056,913; 7,049,311; 7,022,699; 7,015,215; 6,979,684; 6,951,853; 6,884,799; 6,800,622; 6, 747, 144; 6,660,856; 6, 608, 192; 6,562,806; 6, 977, 254; 6,951,853; 6,909,006; 6, 344, 451; 5,880,122; 4, 935, 362; 4,764,616; 4,761,412; 4,723,007; 4,723,003; 4,683,230; 4,663,453; 4,508,647; 4, 464, 467; 4,427,587; 4,000,304; 米国特許出願公開20100203007、20100316656、20030195196。抗体-ベンゾジアゼピン二量体の共役体の構造の例を、以下のPB01、PB02、PB03、PB04、PB05、PB06、PB07、PB08、PB09、PB10、PB11、PB12、PB13、PB14、PB15、PB16、PB17、PB18、PB19、及びPB20に示す。
Figure 2024541059000042
Figure 2024541059000043
Figure 2024541059000044


Figure 2024541059000045


又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー。
式中、X、X、Y、Y、Z、Z、及びnは、上記と同じ定義である。好ましくは、X、X、Y、及びYは独立して、O、N、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。
、R、R、R1’、R2’、及びR3’は独立して、H;F;Cl;=O;=S;OH;SH;C-C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル(COOR又は-OC(O)R)、エステル(OR)、アミド(CONR)、カーバメート(OCONR)、アミン(NHR、NR5’)、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン(-C(O)NHOH、-ONHC(O)R);又は1~20個の天然若しくは非天然アミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))を有するポリエチレンオキシ単位であり、式中、pは1~約1000の整数である;2個のR:R、R、R、R1’2’、R2’3’、又はR1’3’は独立して、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員の環を形成することができる。
及びYは独立して、N、NH、CH、若しくはCRであり、又はX及びYはのいずれか1つは欠いてもよい。
及びRは、C~Cの直鎖又は分枝アルキル、ヘテロアルキル;C~Cアリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アシルオシル、アルキルアリール、アルキルアリールオキシル、アルキルアリールアミノ、アルキルアリールチオール;又は1~6個の同一の又は異なるアミノ酸/ペプチド配列(Ar)r(r=1-6)である。
、R、R5’、R、R12、及びR12’は独立して、H、OH、NH、NH(CH)、NHNH、COOH、SH、OZ、SZ、F、Cl、又はC-C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、アシルオキシルアミンである。
は、H、OP(O)(OM)(OM)、OCHOP(O)(OM)(OM)、OSO、又はO-グリコシド(グルコシド、ガラクトシド、マンノシド、グルクロノシド/グルクロニド、アロシド、フルクトシド等)、NH-グリコシド、S-グリコシド、若しくはCH-グリコシドである;M及びMは独立して、H、Na、K、Ca、Mg、NH、NRである;
は、CH、N、P(O)NH、P(O)NR、CHC(O)NH、C~Cアリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アシルオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアミノ、又はAa(アミノ酸、好ましくはLys、Phe、Asp、Glu、Ser、Thr、His、Cys、Tyr、Trp、Gln、Asn、Argから選択される)である。
Figure 2024541059000046

は、上記と同じ定義である。
CC-1065類縁体及びデュオカルマイシン類縁体も、本発明の方法の共役に好ましく使用される。CC-1065類縁体及びデュオカルマイシン類縁体の例、並びにそれらの合成は、以下に記載されている。Warpehoski, et al, J. Med. Chem. 31:590 603 (1988); D. Boger et al., J. Org. Chem; 66; 6654-61、2001; 米国特許番号: 4169888、4391904、4671958、4816567、4912227、4923990、4952394、4975278、4978757、4994578、5037993、5070092、5084468 、5101038、5117006、5137877、5138059、5147786、5187186、5223409、5225539、5288514、5324483、 5332740、5332837、5334528、5403484、5427908、5475092、5495009、5530101、5545806、5547667、5569825、5571698、5573922、558071 7、5585089、5585499、5587161、5595499、5606017、5622929、5625126、5629430、5633425、5641780、5660829、 5661016、5686237、5693762、5703080、5712374、5714586、5739116、5739350、5770429、5773001、5773435、5786377 5786486、5789650 、5814318、5846545、5874299、5877296、5877397、5885793、5939598、5962216、5969108、5985908、6060608、6066742 、6075181、6103236、6114598、6130237、6132722、6143901、6150584、6162963、6172197、6180370、6194612、6214345、6262271、6281 354、6310209、6329497、6342480、6486326、6512101、6521404、6534660、6544731、6548530、6555313、6555693 、6566336、6、586、618、6593081、6630579、6756397、6759509、6762179、6884869、6897034、6946455、7049316、7087600、7091186、7115573、7129261、7214663、7223837、7304032、7329507 、7,329,760、7,388,026、7,655,660、7,655,661、7,906,545、及び8,012,978。本特許の連結体を介した抗体-CC-1065類縁体の共役体の構造の例は、以下のCC01、CC02、CC03、CC04、CC05、CC06、及びCC07に示されている。
Figure 2024541059000047

式中、
、X、Y、及びYは、接続部位
Figure 2024541059000048

と結合している場合、独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである;または、接続部位
Figure 2024541059000049

と結合していない場合、OH、NH、NHNH、NHR、SH、C(O)OH、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)OH、NHC(O)NH、NHC(O)SH、OC(O)NH(R)、N(R)C(O)NH(R)、C(O)NHNHC(O)OH、及びC(O)NHRである。
は、H、PO(OM)(OM)、SO、CHPO(OM)(OM)、CHN(CHCHNC(O)-、O(CHCHNC(O)-、R、又はグリコシドである;R、R、R、M、M、及びnは、上記の定義と同じである。
アマトキシン及びその類縁体は、少なくとも10種類の有毒化合物を含むサブグループであり、いくつかの有毒キノコ属に最初に見出され、最もよく知られているタマゴテングダケ及び他のいくつかのキノコでも本特許の共役に好ましく使用される。これら10個のアマトキシン類、即ち、α-アマニチン、β-アマニチン、γ-アマニチン、ε-アマニチン、アマヌリン、アマヌリン酸、アマニンアミド、及びアマニン、プロアマヌリンは、35個のアミノ酸を含むタンパク質の合成前駆体として合成され、最終的に8個のアミノ酸プロリルオリゴペプチダーゼによって開裂された剛直な二環式ペプチドである(Litten, W. 1975 Scientific American232 (3): 90-101;H. E. Hallen, et al 2007 Proc. Nat. Aca. Sci. USA 104, 19097-101; K. Baumann, et al, 1993 Biochemistry 32 (15): 4043-50; Karlson-Stiber C, Persson H. 2003, Toxicon 42 (4): 339-49; Horgen, P. A. et al. 1978 Arch. Microbio. 118 (3): 317-9)。アマトキシン類は、RNAポリメラーゼII(Pol II)を阻害し、遺伝子の転写及びタンパク質の生合成を遮断することにより、細胞を殺す(Brodner, O. G. and Wieland, T. 1976 Biochemistry, 15(16): 3480-4; Fiume, L., Curr Probl Clin Biochem, 1977, 7: 23-8; Karlson-Stiber C, Persson H. 2003, Toxicon 42(4): 339-49; Chafin, D. R. , Guo, H. & Price, D. H. 1995 J. Biol. Chem. 270 (32): 19114-19; Wieland (1983) Int. J. Pept. Protein Res. 22(3): 257-76.)。アマトキシン類は、タマゴテングダケから収集して(Yocum, R. R. 1978 Biochemistry 17(18): 3786-9; Zhang, P. et al, 2005, FEMS Microbiol. Lett.252(2), 223-8)、又は担子菌門(Basidiomycete)を用いた発酵により(Muraoka, S. and Shinozawa T., 2000 J. Biosci. Bioeng. 89(1): 73-6)、又はA. Fissaを用いた発酵により(Guo, X. W., et al, 2006 Wei Sheng Wu Xue Bao 46(3): 373-8)、又はコレラタケモシクハヒメアジロガサモドキの培養により(WO/1990/009799, JP11137291)、調製することができる。しかし、これらの単離及び発酵の収率はかなり低い(培養物5mg/l未満)。過去30年間において、アマトキシン及びその類縁体の調製方法がいくつか報告されており(W. E. Savige, A. Fontana, Chem. Commun. 1976, 600-1; Zanotti, G., et al, Int J Pept Protein Res, 1981. 18(2): 162-8; Wieland, T., et al, Eur. J. Biochem. 1981, 117, 161-4; P. A. Bartlett, et al, Tetrahedron Lett. 1982, 23, 619-22; Zanotti, G., et al., Biochim Biophys Acta, 1986. 870(3): 454-62; Zanotti, G., et al., Int. J. Peptide Protein Res. 1987, 30, 323-9; Zanotti, G., et al., Int. J. Peptide Protein Res. 1987, 30, 450-9; Zanotti, G., et al., Int J Pept Protein Res, 1988. 32(1): 9-20; G. Zanotti, T. et al, Int. J. Peptide Protein Res. 1989, 34, 222-8; Zanotti, G., et al., Int J Pept Protein Res, 1990. 35(3): 263-70; Mullersman, J. E. and J. F. Preston, 3rd, Int J Pept Protein Res, 1991. 37(6): 544-51; Mullersman, J.E., et al, Int J Pept Protein Res, 1991. 38(5): 409-16; Zanotti, G., et al, Int J Pept Protein Res, 1992. 40(6): 551-8; Schmitt, W. et al, J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 4380-7; Anderson, M.O., et al, J. Org. Chem., 2005, 70(12): 4578-84; J. P. May, et al, J. Org. Chem. 2005, 70, 8424-30; F. Brueckner, P. Cramer, Nat. Struct. Mol. Biol. 2008, 15, 811-8; J. P. May, D. M. Perrin, Chem. Eur. J. 2008, 14, 3404-9; J. P. May, et al, Chem. Eur. J. 2008, 14, 3410-17; Q. Wang, et al, Eur. J. Org. Chem. 2002, 834-9; May, J. P. and D. M. Perrin, Biopolymers, 2007. 88(5): 714-24; May, J. P., et al., Chemistry, 2008. 14(11): 3410-7; S. De Lamo Marin, et al, Eur. J. Org. Chem. 2010, 3985-9; Pousse, G., et al., Org Lett, 2010. 12(16): 3582-5; Luo, H., et al., Chem Biol, 2014. 21(12): 1610-7; Zhao, L., et al., Chembiochem, 2015. 16(10): 1420-5)、これらのほとんどは部分合成法である。その極めて強力な効力と特有の細胞毒性メカニズムにより、アマトキシン類は共役のペイロードとして用いられている(Fiume, L., Lancet, 1969. 2 (7625): 853-4; Barbanti-Brodano, G. and L. Fiume, Nat New Biol, 1973. 243(130): 281-3; Bonetti, E., M. et al, Arch Toxicol, 1976. 35(1): p. 69-73; Davis, M. T., Preston, J. F. Science 1981, 213, 1385-1388; Preston, J.F., et al, Arch Biochem Biophys, 1981. 209(1): 63-71; H. Faulstich, et al, Biochemistry 1981, 20, 6498-504; Barak, L.S., et al., Proc Natl Acad Sci U S A, 1981. 78(5): 3034-8; Faulstich, H. and L. Fiume, Methods Enzymol, 1985. 112: 225-37; Zhelev, Z., A. et al, Toxicon, 1987. 25(9): 981-7; Khalacheva, K., et al, Eksp Med Morfol, 1990. 29(3): 26-30; U. Bermbach, H. Faulstich, Biochemistry 1990, 29, 6839-45; Mullersman, J. E. and J. F. Preston, Int. J. Peptide Protein Res. 1991, 37, 544-51; Mullersman, J.E. and J.F. Preston, Biochem Cell Biol, 1991. 69(7): 418-27; J. Anderl, H. Echner, H. Faulstich, Beilstein J. Org. Chem. 2012, 8, 2072-84; Moldenhauer, G., et al, J. Natl. Cancer Inst. 2012, 104, 622-34; A. Moshnikova, et al; Biochemistry 2013, 52, 1171-8; Zhao, L., et al., Chembiochem, 2015. 16(10): 1420-5; Zhou, B., et al., Biosens Bioelectron, 2015. 68: 189-96; WO2014/043403, US20150218220, EP 1661584)。我々はしばらくの間、アマトキシン類の共役を研究していた。本発明に適用されるアマトキシン類の構造は、好ましくは、以下のAm01、Am02、及びAm03、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーである:
Figure 2024541059000050

式中、
及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、CHNH、CHO、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。
、R、及びRは独立して、H、OH、OR、NH、NHR、C~Cアルキル、又は欠いている。
は、O、O、NR、NH、又は欠いている。
10は、CH、O、NH、NR、NHC(O)、NHC(O)NH、NHC(O)O、OC(O)O、C(O)、OC(O)、OC(O)(NR)、(NR)C(O)(NR)、C(O)R、又は欠いている。
11は、OH、NH、NHR、NHNH、NHNHCOOH、O-R-COOH、NH-R-COOH、NH-(Aa)COOH、O(CHCHO)CHCHOH、O(CHCHO)CHCHNH、NH(CHCHO)CHCHNH、NR、O(CHCHO)CHCH-COOH、NH(CHCHO)CHCHCOOH、NH-Ar-COOH、NH-Ar-NH、O(CHCHO)CHCH-NHSOH、NH(CHCHO)CHCHNHSOH、R-NHSOH、NH-R-NHSOH、O(CHCHO)-CHCHNHPO、NH(CHCHO)CHCHNHPO、OR、R-NHPO、R-OPO、O(CHCHO)CHCHOPO、OR-NHPO、NH-R-NHPO、又はNH(CHCHO)CH-CHNHPOであり、ここで、(Aa)は1~8個のアミノ酸である。
n及びmは独立して、1~20である。
pは1~5000である。
、R、Ar、及び
Figure 2024541059000051

は、上記の定義と同じである。
スプライセオスタチン類及びプラジエノリド類は、スプライシングを阻害し、スプライセオソームSF3bと相互作用する抗腫瘍化合物である。スプライセオスタチン類の例は、これらに限定されないが、Sp-01のコア構造を有する、スプライセオスタチンA、FR901464、及び(2S,3Z)-5-{[(2R,3R,5S,6S)-6-{(2E,4E)-5-[(3R,4R,5R,7S)-7-(2-ヒドラジニル-2-オキソエチル)-4-ヒドロキシ-1,6-ジオキサスピロ[2.5]オクト-5-イル]-3-メチルペンタ-2,4-ジエン-1-イル-1}-2,5-ジメチルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-イル]アミノ}-5-オキソペンタ-3-エン-2-イルアセテートである:
Figure 2024541059000052
プラジエノリド類の例は、これらに限定されないが、プラジエノライドB、プラジエノライドD、及びE7107である。
抗体様タンパク質のセリン、スレオニン、又はチロシンアミノ酸にリン酸基(PO)を付加する酵素の作用をブロックするプロテインキナーゼ阻害剤は、タンパク質の機能を調節できる。がんにおけるプロテインキナーゼ(変異体又は過剰発現キナーゼを含む。)の過剰活性、又は他の疾患要因を克服するために細胞機能を調節による疾患の治療に用いることができる。プロテインキナーゼ阻害剤の構造は、好ましくは、以下の式PK01~PK40を有するアダボセルチブ、アファチニブ、アキシチニブ、バフェチニブ、ボスチニブ、コビメチニブ、クリゾチニブ、カボザンチニブ、ダサチニブ、エントレクチニブ、エルダフィチニブ、エルロチニブ、エルロチニブ、フォスタマチニブ、ゲフィチニブ、イブルチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、レンバチニブ、ムブリチニブ、ニロチニブ、パゾパニブ、ペガプタニブ、ポナチニブ、レバスチニブ、レゴラフェニブ、ルキソリチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、SU6656、トファシチニブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、エントレクチニブ、パルボシクリブ、リボシクリブ、アベマシクリブ、ダコミチニブ、ネラチニブ、ロシレチニブ(CO-1686)、オシメルチニブ、AZD3759、ナザルチニブ(EGF816)である:
Figure 2024541059000053
Figure 2024541059000054
Figure 2024541059000055

Figure 2024541059000056
Figure 2024541059000057

Figure 2024541059000058

式中、Z及びZ5’は独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRから選択される。
MEK阻害剤は、一部のがんで過剰に活性化することが多い分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼMEK1及び/又はMEK2を阻害する。MEK阻害剤は、BRAF変異黒色腫、KRAS/BRAF変異結腸直腸がん、乳がん、及び非小細胞肺がん(NSCLC)の治療に特に使用されます。MEK阻害剤は、PD0325901、セルメチニブ(AZD6244)、コビメチニブ(XL518)、レファメチニブ、トラメチニブ(GSK1120212)、ピマセルチブ、ビニメチニブ(MEK162)、AZD8330、RO4987655、RO5126766、WX-554、E6201、GDC-0623、PD-325901、及びTAK-733から選択される。好ましいMEK阻害剤は、以下の式を有するトラメチニブ(GSK1120212)、コビメチニブ(XL518)、ビニメチニブ(MEK162)、セルメチニブから選択される:
Figure 2024541059000059

式中、Zは、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRから選択される。
共役体のペイロードとして使用されるプロテアーゼ阻害剤は、好ましくは、以下の構造を有するカルフィルゾミブ、クリンダマイシン、レタパムリン、及びインジブリンから選択される:
Figure 2024541059000060

免疫毒素は通常、細菌又は植物タンパク質から誘導される細胞毒性タンパク質である高分子薬物であり、例えば、ジフテリア毒素(DT)、コレラ毒素(CT)、トリコサンチン(TCS)、ジアンチン(Dianthin)、シュードモナス外毒素A(ETA)、発赤毒素、ジフテリア毒素、AB毒素、III型外毒素等が挙げられる。また、活性化するためにタンパク質加水分解処理を必要とする、毒性が高い細菌性孔形成プロ毒素でもよい。このプロ毒素の例としては、プロエロリジン及びその遺伝的改変体であるトプサリシンが挙げられる。トプサリシンは、前立腺に存在する酵素によって選択的に活性化されるように設計された修飾された組換えタンパク質であり、隣接する組織及び神経に損傷を与えることなく、局所的な細胞死や組織破壊を引き起こす。本発明における免疫毒素は、好ましくは、本発明における方法によって、遊離のアミノ基、チオール基、又はカルボキシル基を有するアミノ酸、更に好ましくは、N-末端アミノ酸と共役する。
更に、細胞受容体アゴニスト、細胞刺激分子、又は細胞内シグナル伝達分子は、本発明の方法によって、薬物Dとして共役することができる。
細胞結合リガンド及び受容体アゴニストは、以下から選択される:葉酸誘導体;グルタミン酸尿素誘導体;ソマトスタチン及びその類縁体(オクトレオチド(サンドスタチン)及びランレオチド(ソマチリン)からからなる群から選択される);芳香族スルホンアミド;下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)(PAC1);血管作動性腸管ペプチド(VIP/PACAP)(VPAC1、VPAC2);メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH);コレシストキニン(CCK)/ガストリン受容体アゴニスト、ボンベシン(Pyr-Gln-Arg-Leu-Gly-Asn-Gln-Trp-Ala-Val-Gly-His-Leu-Met-NHからなる群から選択)/ガストリン放出ペプチド(GRP);ニューロテンシン受容体リガンド(NTR1、NTR2、NTR3)、サブスタンスP(NK1受容体)リガンド;ニューロペプチドY(Y1~Y6);RGD(Arg-Gly-Asp)、NGR(Asn-Gly-Arg)、二量体及び多量体環状RGDペプチド(cRGDfVから選択)、TAASGVRSMH、及びLTLRWVGLMS(コンドロイチン硫酸プロテオグリカンNG2受容体リガンド)、及びF3ペプチドを含むホーミングペプチド;細胞膜透過ペプチド(CPP);ペプチドホルモン、テストステロン産生と同様に、卵胞刺激ホルモン(FSH)及び黄体形成ホルモン(LH)を標的として働く、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト及びアンタゴニスト、並びに性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニストであって、ブセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ゴナドレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ゴセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-)Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-AzGly-NH)、ヒストレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-His(N-ベンジル)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、リュープロリド(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ナファレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-2Nal-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、トリプトレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ナファレリン、デスロレリン、アバレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-(N-Me)Tyr-D-Asn-Leu-イソプロピルLys-Pro-DAla-NH)、セトロレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-Cit-Leu-Arg-Pro-D-Ala-NH)、デガレリクス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-4-アミノPhe(L-ヒドロオロチル)-D-4-アミノPhe(カルバモイル)-Leu-イソプロピルLys-Pro-D-Ala-NH)、及びガニレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Leu-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Pro-D-Ala-NH)からなる群から選択される;トール様受容体(TLR)リガンド、C型レクチン、及びNodlike Receptor(NLR)リガンドから選択されるパターン認識受容体(PRR);カルシトニン受容体アゴニスト;インテグリン受容体及びその受容体サブタイプ(αVβ1、αVβ3、αVβ5、αVβ6、α6β4、α7β1、αLβ2、αIIbβ3からなる群から選択される)アゴニスト(GRGDSPK、シクロ(RGDfV)(L1)及びその誘導体[シクロ(-N(Me)R-GDfV)、シクロ(R-Sar-DfV)、シクロ(RG-N(Me)D-fV)、シクロ(RGD-N(Me)f-V)、シクロ(RGDf-N(Me)V-)(シレンギチド)]からなる群から選択される;アンチカリン(リポカリンの誘導体);アドネクチン(10番目のFN3(フィブロネクチン));設計されたアンキリンリピートタンパク質(DARPins);アビマー;EGF受容体又はVEGF受容体アゴニスト;
細胞結合分子/リガンド又は細胞受容体アゴニストは、以下から選択される:LB01(葉酸)、LB02(PMSAリガンド)、LB03(PMSAリガンド)、LB04(PMSAリガンド)、LB05(ソマトスタチン)、LB06(ソマトスタチン)、LB07(オクトレオチド、ソマトスタチン類縁体)、LB08(ラマレオチド、ソマトスタチン類縁体)、LB09(バプレオチド(サンバー)、ソマトスタチン類縁体)、LB10(CAIXリガンド)、LB11(CAIXリガンド)、LB12(ガストリン放出ペプチド受容体(GRPr)、MBA)、LB13(黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)リガンド及びGnRH)、LB14(黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)及びGnRHリガンド)、LB15(GnRHアンタゴニスト、アバレリックス)、LB16(コバラミン、ビタミンB12類縁体)、LB17(コバラミン、ビタミンB12類縁体)、LB18(αβインテグリン受容体のための、環状RGDペンタペプチド)、LB19(VEGF受容体のためのヘテロ二価ペプチドリガンド)、LB20(ニューロメジンB)、LB21(Gタンパク質共役受容体のためのボンベシン)、LB22(トール様受容体のためのTLR)、LB23(アンドロゲン受容体のための)、LB24(αインテグリン受容体のためのシレンギチド(Cilengitide)/シクロ(-RGDfV-))、LB23(フルドロコルチゾン)、LB25(リファブチン類縁体)、LB26(リファブチン類縁体)、LB27(リファブチン類縁体)、LB28(フルドロコルチゾン)、LB29(デキサメタゾン)、LB30(プロピオン酸フルチカゾン)、LB31(ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、LB32(トリアムシノロンアセトニド)、LB33(プレドニゾン)、LB34(プレドニゾロン)、LB35(メチルプレドニゾロン)、LB36(ベタメタゾン)、LB37(イリノテカン類縁体)、LB38(クリゾチニブ類縁体)、LB39(ボルテゾミブ類縁体)、LB40(カルフィルゾミブ類縁体)、LB41(カルフィルゾミブ類縁体)、LB42(リュープロリド類縁体)、LB43(トリプトレリン類縁体)、LB44(クリンダマイシン)、LB45(リラグルチド類縁体)、LB46(セマグルチド類縁体)、LB47(レタパムリン類縁体)、LB48(インジブリン類縁体)、LB49(ビンブラスチン類縁体)、LB50(リキシセナチド類縁体)、LB51(オシメルチニブ類縁体)、LB52(ヌクレオシド類縁体)、LB53(エルロチニブ類縁体)、又はLB54(ラパチニブ類縁体);
Figure 2024541059000061
Figure 2024541059000062
Figure 2024541059000063
Figure 2024541059000064
Figure 2024541059000065
Figure 2024541059000066
Figure 2024541059000067
Figure 2024541059000068
Figure 2024541059000069
Figure 2024541059000070

式中、X及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。
別の実施形態では、1又は2以上のDNA、RNA、mRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、及びPIWI相互作用RNA(piRNA)を薬物として、本発明の方法により共役される:
Figure 2024541059000071

式中、
Figure 2024541059000072


は、本特許の側鎖連結体との結合部位である。
Figure 2024541059000073


は、DNA、RNA、mRNA、siRNA、miRNA、又はpiRNAの一本鎖又は二本鎖である;X及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。
及びLは、同一の又は異なる、それぞれ独立して、O、NH、S、NHNH、N(R)、N(R)N(R’)、又は式(OCHCHOR、(OCHCH(CH))OR、NH(CHCHO)OR、NH(CHCH(CH)O)pR3OR、N[(CHCHO)][(CHCHO)p’3’、(OCHCHCOOR、又はCHCH(OCHCHCOORのポリエチレンオキシ単位(式中、pおよびp’は独立して、0~約1000から選択される整数である)、又はそれらの組み合わせ;C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C-Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;から選択され、ここで、R及びR3’は独立して、H、C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルのアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数1~8個のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は定義中に記載されている1~8個の天然又は非天然アミノ酸;又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約1000までの整数である)、又はそれらの組み合わせである。
又はLは、自壊性又は非自壊性成分、ペプチジル単位、ヒドラゾン結合、ジスルフィド、エステル、オキシム、アミド、又はチオエーテル結合を含んでもよく、前記自壊性ユニットは、これらに限定されないが、2-アミノイミダゾール-5-メタノール誘導体、複素環式PAB類縁体、β-グルクロニド、及びオルト又はパラアミノベンジルアセタールを含む、パラアミオベンジルカルバモイル(PAB)基と電子的に類似する芳香族化合物を含む。
好ましくは、前記自壊性連結体成分は、以下の構造のいずれかを有する:
Figure 2024541059000074

式中、()で標識された原子は、追加のスペーサー、放出可能な連結体単位、細胞傷害性薬剤、及び/又は細胞結合分子(CBA)との結合点である;X、Y、Z、及びZは独立して、NH、O又はSである;Zは独立して、H、NH、O、又はSである;vは0又は1である;Uは独立して、H、OH、C-Cアルキル、(OCHCH、F、Cl、Br、I、OR、SR、NR5’、N=NR、N=R、NR5’、NO、SOR5’、SO、SO、OSO、PR5’、POR5’、PO5’、OPO(OR)(OR5’)、又はOCHPO(OR)(OR5’)であり、式中、R及びR5’は上記の通りである;好ましくはR及びR5’は独立して、H、C-Cアルキル;C-Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C-Cアリール、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル;又は薬用陽イオン塩から選択される。
前記非自壊性連結体成分は、以下の構造のいずれかを有する:
Figure 2024541059000075
Figure 2024541059000076

式中、()で標識された原子は、追加スペーサーR、放出可能連結体単位、細胞毒性剤、及び/又は結合分子との結合点である;X、Y、U、R、R5’は、上記で定義されたとおりである;rは0~100である;m及びnは独立して0~6である;
より好ましくは、L又はLは、6-マレイミドカプロイル(「MC」)、マレイミドプロパノイル(「MP」)、バリン-シトルリン(「val-cit」又は「vc」)、アラニン-フェニルアラニン(「ala-phe」又は「af」)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(「PAB」)、4-チオペンタン酸(「SPP」)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1 カルボキシレート(「MCC」)、(4-アセチル)アミノ安息香酸(「SIAB」)、4-チオ酪酸(SPDB)、4-チオ-2-ヒドロキシスルホニル酪酸(2-スルホ-SPDB)、又は1~8個の天然又は非天然アミノ酸単位を有する天然又は非天然ペプチドである1又は複数の連結体成分から構成されてもよい。
更に好ましくは、L又はLは放出可能連結体でもよい。放出可能連結体の語は、pH不安定性、酸不安定性、塩基不安定性、酸化不安定性、代謝不安定性、生物化学的不安定性、又は酵素不安定性等の、生理的条件で崩壊することができる少なくとも1つの結合を含む連結体を示す。そのような結合の破壊を引き起こす生理的条件は、生物学的又は代謝的プロセスを必ずしも含む必要はなく、その代わりとして、加水分解又は置換反応、例えば、サイトゾルpHよりも低いpHを有するエンドソーム、及び/又は悪性細胞内のミリモル範囲の豊富なグルタチオン等の細胞内チオールとのジスルフィド結合交換反応のような、標準的な化学反応を含んでもよい。
前記放出可能連結体(L、L又はL)の例には、以下が含まれるが、これらに限定されない:
-(CR(Aa)(CR(OCHCH-、-(CR(CR(Aa)(OCHCH-、-(Aa)-(CR(CR(OCHCH-、-(CR(CR(OCHCH(Aa)-、-(CR-(CR=CR)(CR10(Aa)(OCHCH-、-(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(Aa)(NR11CO)(CR10(OCHCH-、-(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(CO)(Aa)-(CR10(OCHCH-、-(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR-(OCO)(Aa)(CR10-(OCHCH-、-(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR-フェニル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-フリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-オキサゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-チアゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-チエニル-(CO)(CR-、-(CR-イミダゾリル-(CO)(CR-、-(CR-モルホリノ-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-ピペラジノ-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-N-メチルピペラジン-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-(Aa)フェニル-、-(CR-(Aa)フリル-、-(CR-オキサゾリル(Aa)-、-(CR-チアゾリル(Aa)-、-(CR-チエニル(Aa)-、-(CR-イミダゾリル(Aa)-、-(CR-モルホリノ-(Aa)-、-(CR-ピペラジノ-(Aa)-、-(CR-N-メチルピペラジノ-(Aa)-、-K(CR(Aa)(CR(OCHCH-、-K(CR(CR(Aa)(OCHCH-、-K(Aa)(CR(CR(OCHCH-、-K(CR(CR(OCHCH(Aa)-、-K(CR(CR=R)(CR10(Aa)(OCHCH-、-K(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(Aa)(NR11CO)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR-フェニル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-フリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-オキサゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-チアゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-チエニル-(CO)(CR-、-K(CR-イミダゾリル-(CO)(CR-、-K(CR-モルホリノ-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-ピペラジノ-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-N-メチルピペラジン-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-(Aa)フェニル-、-K(CR-(Aa)フリル-、-K(CR-オキサゾリル(Aa)-、-K(CR-チアゾリル(Aa)-、-K(CR-チエニル(Aa)-、-K(CR-イミダゾリル(Aa)-、-K(CR-モルホリノ-(Aa)-、-K(CR-ピペラジノ-(Aa)G-、-K(CR-N-メチルピペラジノ-(Aa)
式中、m、Aa、m、n、R、R、及びRの定義は上記の通りである;t及びrは独立して0~100である;R、R、及びRは独立して、H;ハロゲン化物;C~Cアルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、エーテル、エステル、アミン、若しくはアミドから選択され、1以上のハロゲン化物、CN、NR、CF、OR、アリール、複素環、S(O)R、SO、-COH、-SOH、-OR、-CO、-CONR、-PO12、-POH、又はP(O)R3’で任意に置換されていてもよい;KはNR、-SS-、-C(=O)-、-C(=O)NH-、-C(=O)O-、-C=NH-O-、-C=N-NH-、-C(=O)NH-NH-、O、S、Se、B、又はC~C複素芳香環である。
前記連結体L及びLの構造には、以下の構造又はそれらの組み合わせとすることができる:
Figure 2024541059000077
Figure 2024541059000078
Figure 2024541059000079
Figure 2024541059000080
Figure 2024541059000081
Figure 2024541059000082
Figure 2024541059000083

式中、X、X、X、X、又はXは独立して、NH、NHNH;N(R12);N(R12)N(R12’);O;S;C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;CHOR12、CHSR12、CHNHR12、又は1~8個のアミノ酸である;式中、R12及びR12’は独立して、H;C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数1~8個のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約100までの整数である);又はそれらの組み合わせである。
好ましくは、L及びLは独立して、以下から選択される:
Figure 2024541059000084
Figure 2024541059000085

式中、
Figure 2024541059000086


は薬物又は連結体L若しくはLと結合する部位である;「#」は、抗体のS(チオール)、O(フェノール)、NH(アミノ)、CHO(アルデヒド)、C(=O)(ケトン)、C(O)(NH)(アミド)、C(O)(OH)(カルボキシレート)と結合する部位である;AaはL-又はD-天然又は非天然アミノ酸である。
はH、C-Cアルキル、OH、CHOH、CHCHOH、NH、SH、SCH、CHCOOH、CHCHCOOH、CHCHCHCHNH、C、CH、CHOH、CH(OH)CH、CHC(O)NH、CHCHC(O)NH、CHCHCHNHC(=NH)NHである。
rは0~12である;rが0でない場合、(Aa)rはアミノ酸又は同一若しくは異なる配列のペプチド単位である;
=1-18;m=1-100;m=1-8;m=0-8;m=1-8である。
は、NH、OCHNH、NHC(=O)、NHNH、C(=O)NH、N(R)、SO、P(O)(OH)、NHS(O)、NHS(O)NH、NHS(O)NHC(O)、NHS(O)NHC(O)O、NHS(O)NHC(O)NH、NHP(O)(OH)、NHP(O)(OH)NH、OP(O)(OH)O、NHP(O)(OH)O、OP(O)(OH)NH、S、O、OP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)O、OCHCHO、OCHCHNH、N(CHCHN、NHCNH、CHである;
は、NHC(=O)、NHS(O)、NH(SO)、NHS(O)NH、NHP(O)(OH)NH、又はC(O)NHである;
は、H、(O=)CR、(O=)CNHR、RCOOH、R(COCHNH)mH、R(Aa)r、又はR(COCHNCHm2Hであり、ここで、Rは、上記で定義されたものである。
Lv1’は以下から選択される:
Figure 2024541059000087
Figure 2024541059000088
Figure 2024541059000089
Figure 2024541059000090
Figure 2024541059000091
Figure 2024541059000092


式中、
Figure 2024541059000093


は薬物又は連結体L若しくはLと結合する部位である;「#」は、抗体のS(チオール)、O(フェノール)、NH(アミノ)、CHO(アルデヒド)、C(=O)(ケトン)、C(O)(NH)(アミド)、C(O)(OH)(カルボキシレート)と結合する部位である;式中、R、X’、及びX’は上記の通りである;XはO、NH、S、CHである;2つの原子の中央にある結合
Figure 2024541059000094


は、当該2つの原子のいずれかと結合できることを意味する;
より好ましくは、L及びLは独立して、以下から選択される:
Figure 2024541059000095

式中、
AaはL-又はD-天然又は非天然アミノ酸である;
はH、C-Cアルキル、OH、CHOH、CHCHOH、NH、SH、SCH、CHCOOH、CHCHCOOH、CHCHCHCHNH、C、CH、CHOH、CH(OH)CH、CHC(O)NH、CHCHC(O)NH、CHCHCHNHC(=NH)NHである;
rは0~12である;rが0でない場合、(Aa)rはアミノ酸又は同一若しくは異なる配列のペプチド単位である;
=1-18;m=1-100;m=1-8;m=0-8;m=1-8である;
は、NH、OCHNH、NHC(=O)、NHNH、C(=O)NH、N(R)、SO、P(O)(OH)、NHS(O)、NHS(O)NH、NHS(O)NHC(O)、NHS(O)NHC(O)O、NHS(O)NHC(O)NH、NHP(O)(OH)、NHP(O)(OH)NH、OP(O)(OH)O、NHP(O)(OH)O、OP(O)(OH)NH、S、O、OP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)O、OCHCHO、OCHCHNH、N(CHCHN、NHCNH、CHである;
は、NHC(=O)、NHS(O)、NH(SO)、NHS(O)NH、NHP(O)(OH)NH、又はC(O)NHである;
は、H、(O=)CR、(O=)CNHR、RCOOH、R(COCHNH)mH、R(Aa)r、又はR(COCHNCHm2Hであり、ここで、Rは、上記で定義されたものである。
特定の実施形態では、式(I)、(II)、及び(III)の共役体は、それぞれ以下の式(IV)、(V)および(VI)を有する化合物と抗体との共役反応を介して調製される:
Figure 2024541059000096

Lv及びLvは反応性基であり、独立して以下から選択される:
Figure 2024541059000097
Figure 2024541059000098
Figure 2024541059000099
Figure 2024541059000100
Figure 2024541059000101
Figure 2024541059000102
Figure 2024541059000103
Figure 2024541059000104
Figure 2024541059000105

式中、X’及びX2’は独立して、F、Cl、Br、I、OTf、OMs、OC(NO)、OC(NO、OC、OCHF、又はLvである;Xは、O、NH、N(R)、またはCHである;R及びRは独立してH、R、芳香族、複素芳香族、又は芳香族基であり、1又はいくつかのH原子は独立して、-R、-ハロゲン、-OR、-SR、-NR、-NO、-S(O)R、-S(O)、又は-COORによって置換される;LvおよびLv’は独立して、F、Cl、Br、I、ニトロフェノキシル、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、フェノキシル、ベンゼンチオール、ジニトロフェノキシル、ペンタフルオロフェノキシル、テトラフルオロフェノキシル、ジフルオロフェノキシル、モノフルオロフェノキシル、ペンタクロロフェノキシル、トリフレート、イミダゾール、ジクロロフェノキシル、テトラクロロフェノキシル、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、トシレート、メシル酸塩、2-エチル-5-フェニルイソオキサゾリウム-3’-スルホネート、自身又は他の無水物とで形成される無水物、無水アセチル、無水ホルミル、又はペプチドカップリング反応若しくはミツノブ反応のための縮合試薬と共に生成される中間分子から選択される脱離基である。
式(V)及び式(VI)において、
Figure 2024541059000106


は、以下から選択することができる。
Figure 2024541059000107
Figure 2024541059000108
Figure 2024541059000109
Figure 2024541059000110
Figure 2024541059000111
Figure 2024541059000112
Figure 2024541059000113
Figure 2024541059000114

式中、Lv、Lv’、X’、及びX’は上記の通りである。2つの原子の中央にある結合
Figure 2024541059000115


は、当該2つの原子のいずれかと結合できることを意味する。
いくつかの実施形態では、本特許発明の方法の元で、以下に示す式(VII)、(VIII)、又は(IX)を有する連結体を、抗体又は抗体様タンパク質中の選択的に還元されたチオール(通常は、抗体又は抗体様タンパク質がIgG抗体である場合、重鎖と軽鎖との間のチオール)と最初に反応させ、次いで、細胞毒性剤又は細胞毒性剤/連結体と縮合させて、上記に示す式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成することができる:
Figure 2024541059000116

式中、L、L、E、Lv、及びLvは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)の上記と同じ定義である。
Lv及びLvは独立して、以下から選択される。
Figure 2024541059000117
Figure 2024541059000118

式中、X1’は、F、Cl、Br、I、OTs(トシレート)、OTf(トリフレート)、OMs(メシレート)、OC(NO)、OC(NO、OC、OCHF、又はLvである;X2’は、O、NH、N(R)、又はCHである;R及びRは独立して、H、R、芳香族、複素芳香族、又は1若しくはいくつかのH原子が独立して、-R、-ハロゲン、-OR、-SR、-NR、-NO、-S(O)R、-S(O)、又は-COORによって置換された芳香族基である;Lv及びLv3’は独立して、F、Cl、Br、I、ニトロフェノキシル;N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS);フェノキシル;ベンゼンチオール、ジニトロフェノキシル;ペンタフルオロフェノキシル;テトラフルオロフェノキシル;ジフルオロフェノキシル;モノフルオロフェノキシル;ペンタクロロフェノキシル;トリフレート;イミダゾール;ジクロロフェノキシル;テトラクロロフェノキシル;1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;トシレート;メシル酸塩;2-エチル-5-フェニルイソオキサゾリウム-3’-スルホネート、自身又は無水アセチル及び無水ホルミルから選択される他の無水物とで形成される無水物、又はペプチドカップリング反応若しくはミツノブ反応のための縮合試薬と共に生成される中間分子から選択される脱離基である;ここで、反応がLv又はLvと抗体、特に抗体中のチオールとの間の反応よりも少なくとも1倍速いか遅い限り、官能基Lv及び/又はLvは、細胞毒性剤中のチオールとも反応することができる。
いくつかの実施形態では、本特許の方法の元で、抗体様タンパク質に特定のチオールを導入し、通常は、抗体又は抗体様タンパク質がIgG抗体である場合、重鎖と軽鎖との間にチオールを生成し、次いで、共役方法において、チオールを以下の式(VII)、(VIII)、又は(IX)の連結体と同時に又は連続的に反応させて、以下の式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体/連結体複合体分子を形成し、続いて、薬物D又はDと独立して反応させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成する:
Figure 2024541059000119

式中、Lv、Lv、L、L、E、Lv1’、Lv2’、mAb、n、及びn’は、上記の定義と同じである。
いくつかの実施形態では、本発明の方法の下で、上記の式(VII)、(VIII)、又は(IX)の連結体は、最初に細胞毒性剤と反応して、式(IV)、(V)、又は(VI)の細胞毒性剤/連結体複合体分子を形成し、続いて抗体又は抗体様タンパク質中の還元チオールと独立に反応させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成することができる。式(VII)、(VIII)、又は(IX)の細胞毒性剤との第1段階の縮合反応は、別個のポット内で行うことができ、得られた式(IV)、(V)、(VI)の細胞毒性剤/連結体複合体は任意に、抗体様タンパク質中の還元されたチオールと結合させる前に、クロマトグラフィー、抽出、又は沈殿によって精製することができる。抗体様タンパク質におけるジスルフィド結合の特異的還元の第1工程及び式(IV)、(V)、(VI)との結合反応は、中間体を分離せずに同じポット内で行うことが好ましい。
細胞毒性剤に対するLv及び/又はLvとの間の反応と、抗体様タンパク質中のチオールに対するLv及び/又はLvとの間の反応を区別するために、式(VIII)、(IX)、又は(X)の連結体が関与する反応は、同一の又は異なる反応ポッドで異なる条件で行うことができる。例えば、アミノ基を有する医薬品は、EDC、TBTU、BroP等の縮合試薬の存在下、連結体中のカルボキシル基と縮合することにより、アミド結合を有する、修飾された式(IV)、(V)、又は(VI)の薬剤/連結体複合体を得ることができる。この縮合反応は、アミノ基を有する薬剤と反応して、式(III)、(IV)、又は(V)の薬剤/連結体複合体を提供することができる、式(VII)、(VIII)、又は(IX)の連結体の一端にあるカルボキシル基を、n-ヒドロキシイミド(NHS)、ペンタフルオロフェニル、ジニトロフェニルエステル、又はカルボン酸塩化物等により活性化させ、その後、同時に又は逐次に、本発明の方法により、抗体様タンパク質のチオールと共役させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成することによって、生理的緩衝液中で進行させることができる。別の実施形態では、一端にチオール反応性基(例えば、マレイミド、ビニルスルホニル、ハロアセチル、アクリル、置換プロピオリック(propiolic))を有し、他端には、薬物と反応可能な基(例えば、ヒドロキシスクシンイミジル(NHS)、ペンタフルオロフェニル、ジニトロフェニルエステル、アミノ、アルキルオキシアミノ、又はクリックケミストリーが可能な基(例えば、アジド、アルキン、ジベンゾシクロオクチン、BCN((1R,8S,9s)-ビシクロ[6.1.0]ノン-4-イン-9-イルメタノール))の両者を有する式(VII)、(VIII)、又は(IX)の連結体は、pH4.5~7.5、2℃~40℃(好ましくは2℃~8℃)の緩衝溶液において、0~30%の水と混合することができる(混溶性)有機溶媒を加えるか、又は加えずに、本願の方法を適用して、抗体様タンパク質(好ましくは、抗体)のチオールとの共役を進め、それぞれ独立して、式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体共役体を得ることができる。次いで、式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体-連結体共役体中の反応性基と反応することができる薬物を反応溶液に順次又は同時に加え、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を得ることができる。任意に、薬物との縮合前に、式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体-連結体共役体を精製することができ、第2工程の縮合条件は、例えば、pHを6.5~8.5に調整する、及び/又は、温度を20~45℃に調整する等により、変更することができる。
いくつかの実施形態では、共役方法中、薬物と共役する前に、抗体様タンパク質は、アミンからスルフヒドリル(スクシンイミジル(NHS)エステル/マレイミド、NHSエステル/ピリジルジチオール、NHSエステル/ハロアセチル)への連結体、ジアジリン(SDA)からスルフヒドリルへの連結体、アジドからスルフヒドリルへの連結体、アルキンからスルフヒドリルへの連結体、スルフヒドリルから炭水化物(マレイミド/ヒドラジド、ピリジルジチオール/ヒドラジド、ハロアセチル/ヒドラジド)への連結体、ヒドロキシルからスルフヒドリル(イソシアネート/マレイミド)への連結体、、スルフヒドリルからDNA(マレイミド/ソラレン、ピリジルジチオール/ソラレン、ハロアセチル/ソラレン)への連結体、、スルフヒドリルからカルボキシル(カルボジイミド)への連結体のような、式(X)、(XI)、又は(XII)のヘテロ二官能性架橋連結体との結合により修飾され得る。
式(X)、(XI)、又は(XII)の修飾された抗体-連結体複合体と反応して最終共役体を与える薬物/細胞毒性剤の反応基は、それに応じて異なる方法によることができる。例えば、ジスルフィド結合を介して連結された共役体は、本発明による抗体様タンパク質の還元及び共役により、2℃~8℃、pH4.5~6.0で、式(VI)、(VII)、又は(VIII)の連結体を抗体に共役する最初の工程と、それに続いて、pH6.5~8.0、20℃~40℃で、遊離チオール基を含む薬物と修飾された抗体に結合した連結体内のジスルフィド結合(例えばピリジルジチオ部分)との間のジスルフィド交換により達成される。共役のための遊離チオールを含む薬物を添加する前に、過剰な還元剤(TCEP又はトリ(3-ヒドロキシルプロピル)ホスフィン等)を反応容器から除去するか、あるいはアジド化合物(例えば、4-(アジドメチル)安息香酸)を添加してクエンチすることが好ましい。チオエーテルを介して連結された共役体の合成は、2℃~8℃、pH4.5~6.0で、マレイミド、ハロアセチル、エチルスルホニル、又は置換プロピオール基の両方のチオール反応性末端を含む連結体と、本特許出願の方法によって還元された抗体中のチオールとの最初の反応により、式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体-連結体複合体を生成し、続いてpH6.5~8.0、20℃~40℃で、チオールを含む薬物と反応させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を得ることにより達成される。チオエーテル結合共役体の2段階反応のために、同じpH及び/又は温度条件が選択される場合、反応性の二重末端チオールを含む連結体は、4倍以上の当量で共役に使用される。ジスルフィド又はチオール-エーテル結合共役体の好ましい合成方法は、式(IV)、(V)、又は(VI)のジスルフィド又はチオール-エーテル結合を有する薬物-連結体複合体の最初の化学合成と、続いて、本発明の方法に従ってタンパク質(抗体)中のチオールと反応させることによるものであることに留意されたい。酸に不安定なヒドラゾン結合を有する共役体の合成は、当該技術分野で公知の方法により、カルボニル基と連結体中のヒドラジド部分とを反応させることによって達成することができる(例えば、P. Hamann et al., Cancer Res. 53, 3336-34, 1993; B. Laguzza et al., J. Med. Chem., 32; 548-55, 1959; P. Trail et al., Cancer Res., 57; 100-5, 1997)。トリアゾール結合を有する共役体の合成は、クリックケミストリー(Huisgen付加環化)を介して、薬物の1-イン基と連結体内のアジド部分とを反応させることによって達成できる(Lutz, J-F. et al、2008、Adv. Drug Del Rev. 60, 958-70; Sletten, E.M. et al 2011, Acc Chem. Research 44, 666-76)。オキシムを介して結合した共役体の合成は、ケトン又はアルデヒドを含む修飾抗体様タンパク質とオキシアミン基を含む薬物との反応によって達成される。ヒドロキシル基又はチオール基を有する薬物は、弱塩基の存在下、例えば、pH8.0~9.5で、ハロゲン、特にカルボン酸のαハロゲン化物を有する式(X)、(XI)、又は(XII)の修飾連結体と反応し、式(IV)、(V)、又は(VI)のエーテル又はチオールエーテル結合を有する修飾薬物/連結体複合体を得ることができる。ヒドロキシル基を含む薬物は、EDC又はDCC等の脱水剤の存在下で、カルボキシル基を有する式(X)、(XI)、又は(XII)の連結体と縮合してエステル結合を形成し、次いで、薬物/連結体複合体は、本発明の方法の下で、抗体との結合を受ける。アミノ基を含む薬剤は、式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体-連結体上の、NHS、イミダゾール、ニトロフェノキシルのカルボキシルエステル;N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS);メチルスルホニルフェノキシル;ジニトロフェノキシル;ペンタフルオロフェノキシル;テトラフルオロフェノキシル;ジフルオロフェノキシル;モノフルオロフェノキシル;ペンタクロロフェノキシル;トリフレート;イミダゾール;ジクロロフェノキシル;テトラクロロフェノキシル;1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;トシレート;メシレート;2-エチル-5-フェニルイソオキサゾリウム-3’-スルホネートと縮合して、式(I)、(II)、又は(III)のアミド結合を介した共役体を得ることができる。抗体-薬物共役の多くの通常の化学的及び生化学的プロセスが当技術分野で知られている(例えば、 Mada, Y. and Mendelsohn, BA,Expert Opin Biol Ther. 2021, 21(7): 963-975; Puthenveetil, S., Methods Mol Biol. 2020、2078: 99-112; van Delft, F.、およびLambert, JM 編「 Chemical Linkers in Antibody-Drug Conjugates (ADCs)」, Royal Soc. Chem. Pub., 22. 12月. 2021、ISBN 978-1-83916-263-3, doi:10.1039/9781839165153; Tumey, LN編、「Antibody-Drug Conjugates, Methods and Protocols」、Springer Pub.、2020、ISBN: 978-1-4939 -9929-3; Khongorzul, P. et al, Mol Cancer Res. 2020,18(1):3-19; 及びこれらの書籍や論文に組み込まれている多くの参考文献)。
いくつかの実施形態では、BCMA抗体共役体は、好ましくは、以下の3つの重要な工程を含む均一共役方法を介して調製される:
(a)抗体内の鎖間ジスルフィド結合を選択的に還元し、チオール基を産生するために、有効量の亜鉛カチオン-アミノキレート/錯体(Zn(NRm1 2+)及び還元剤(例えば、トリス(2-カルボキシエチル))の存在下、緩衝系(例えば、PBS、Mes、Bis-Tris、Bis-Trisプロパン、Pipes、Aces、Mopso、Bes、Mops、Hepes、Tes、Pipps、Dipso、Tapso、Heppso、Tris-up、Tris-HCl、トリシン、Hepps、Gly-Gly、ビシン、Taps、Hepee、アセテート、ヒスチジン、クエン酸塩、MES、又はホウ酸塩)で抗体をインキュベートすること;
(b)工程(a)で生じたチオール基と反応させるために、チオール反応性基(例えば、マレイミド末端を含む薬物)を有する、式(VII)、(VIII)若しくは(IX)の連結体、又は(IV)、(V)若しくは(VI)のペイロード/連結体複合体/アセンブリを有効量添加すること;並びに
(c)未反応のチオール基を再酸化するために、有効量の酸化剤(例えば、デヒドロアスコルビン酸)を加え、次いで得られた共役体を精製すること;
(d)工程(c)は、任意に、チオール反応性基(例えば、マレイミド)を含む過剰な共役連結体又は連結体/ペイロード複合体をクエンチするために、有効量のシスチンを添加し、同時に又は逐次に、未反応の還元剤(例えば、TCEP又はトリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン)をクエンチするために、アジド化合物(例えば、4-(アジドメチル)安息香酸)又はジスルフィド化合物(例えば、シスチン)を添加することに置き換えることができる。未反応の還元剤(例えば、TCEP)をクエンチするためのシスチンの添加は、チオール反応性基(例えば、マレイミド)を含む過剰な共役連結体又は連結体/ペイロード複合体を同時にクエンチすることができるシステインを形成することができる。
式Zn(NRm1 2+中のR、R及びRはそれぞれ独立に、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C-Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又はヘテロアリールから選択される。m1は、1、2、3、4、5、6、7、又は8である。好ましくは、m1は、1、2、3又は4である。
加えて、(NRm1は、二量体、三量体、四量体、五量体、又は六量体を形成することができ、これらの重合体はN、R、R及び/又はR間で共有結合し、複素環、炭素環、ヘテロ二環、又は炭素二環を形成することができる。
工程(a)で使用される前記遷移金属カチオン-アミノ錯体M(NRm1 m2+の濃度は、タンパク質モルの0.5~20当量であり、エタノール、メタノール、プロパノール、プロパンジオール、DMA、DMSO、THF、又はCHCNから選ばれる水混和性有機溶媒と共に、前記反応溶液に加えることができる。
前記還元剤は有機ホスフィンであり、好ましくはトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TECP)又はトリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィンから選択され、反応溶液中で0.02mM~1.0mMの濃度で、又はタンパク質モルの1.0~20当量で使用される。工程(c)で添加される酸化剤は、DHAA、Fe3+、I、Cu2+、Mn3+、MnO、又はFe3+/Iの混合物でもよい。前記酸化剤は、0.02mM~1.0mMの濃度で、又はタンパク質モルの1~100当量で、前記反応溶液中で使用される。共役反応における最適pHは通常、約5.0~8.0、好ましくは約5.5~7.5である。結合反応における最適温度は通常、約-5~約40℃、好ましくは約0~37℃、より好ましくは約2~8℃である。共役反応の最適時間は通常、約15分から約48時間、好ましくは約30分から一晩(10~16時間)である。最適な反応条件(pH、温度、緩衝液、反応物質の濃度等)は、特に使用する抗体様タンパク質、ペイロード/連結体リンカー複合体、還元剤及び/又はM(NRm1 m2+に依存する。
更なる実施形態では、均一共役方法の下で、得られた式(I)、(II)、又は(III)の共役体は、抗体の重鎖と軽鎖の間のシステイン部位に75%以上結合しており、15%未満が抗体の重鎖と重鎖の間のシステイン部位(ヒンジ領域)に結合している。通常、式(I)、(II)、又は(III)では、薬物/抗体比(DAR)が4に設定されている場合、抗体内の薬物数のパーセンテージの分布は次のようになる:D0<1%、D2<10%、D4>65%、D6<10%、D8<10%;式(VII)の場合。
得られた共役体は、標準的な生物化学方法、例えばSephadex G25又はSephacryl S300カラムによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン(陽イオンまたは陰イオン)交換、又は透析(限外濾過又は過濾過(UF)及び透析濾過(DF))により精製することができる。いくつかの場合では、細胞結合分子として小分子抗体様タンパク質(例えば<100KD)を小分子薬剤で共役させた場合、クロマトグラフィー、例えばHPLC、中圧カラムクロマトグラフィー、又はイオン交換クロマトグラフィーによって精製することができる。
一般に、式(I)、(II)、又は(III)の共役体は、ワンポット反応のように、式(IV)、(V)、又は(VI)の薬物/連結体複合体から生成されることが好ましい。抗体様タンパク質から還元されたチオールが式(IV)、(V)、又は(VI)の薬物/連結体複合体の末端にあるチオール反応性基と反応する場合、反応中の遊離チオールの数の測定を通じて、ジスルフィド結合の効率的な還元とチオールの共役をモニターするために、エルマン試薬を任意に使用することができる。190~390nm、好ましくは240~380nm、より好ましくは240~330nmの範囲の波長でのUV分光分析が、(結合のモニタリングを介して)反応を補助するために使用されることが好ましい。従って、共役反応は、温度制御環境下での石英セル又はパイレックス(登録商標)フラスコ内で測定又は実行できる。共役体の薬物/タンパク質(抗体)比(DAR)は、薬物及びタンパク質の濃度の計算を介して、240~380nmの範囲の波長でUVによって、各薬物/タンパク質断片の積分面積の測定を介して、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC-HPLC)によって、あるいはキャピラリー電気泳動(CE)、及び/又はLC-MS、LC-MS/MS、若しくはCE-MS(各薬物/タンパク質断片のLC又はCEの積分面積とMSのピーク強度の両方の測定を介した、液体クロマトグラフィー(LC)又はCEと質量分析計(MS)との組み合わせ)によって測定することもできる。本発明の共役方法では、薬物又は薬物/連結体複合体が水系緩衝液によく溶けない場合、最大30%の水と混和可能な(混和性)有機溶媒、例えばDMA、DMF、エタノール、メタノール、アセトン、アセトニトリル、THF、イソプロパノール、ジオキサン、プロピレングリコール、又はエチレンジオールを共溶媒として、水系緩衝液に追加できる。
抗体様タンパク質の修飾のための水系溶液は、pH4~9、好ましくは6.0~7.5の間で緩衝され、これらのpH範囲に有用な非求核性緩衝塩を含むことができる。代表的な緩衝剤としては、リン酸塩、酢酸塩、トリエタノールアミンHCl、HEPES、及びMOPS緩衝剤が挙げられ、更に、例えばシクロデキストリン、ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、スクロース、及び塩(例えば、NaCl、KCl)等の追加の成分を含むことができる。共役方法に使用される他の生物学的緩衝液は、定義セクションにリストされている。反応の進行状況は、252nmでの吸収の減少又は280nmでの吸収の増加、あるいはその他の適切な波長での変化を測定することによって監視することができる。反応が完了した後、修飾された細胞結合剤の単離は、常用の方法、例えば、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、又はシリカゲル若しくはアルミナ上のカラムクロマトグラフィー、結晶化、予備薄層クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、又はHPLCにより行うことができる。
抗体様タンパク質の修飾にジスルフィド交換反応を使用する場合、修飾の程度は、UVスペクトルを介して放出されるニトロピリジンチオン、ジニトロピリジンジチオン、ピリジンチオン、カルボキシアミドピリジンジチオン、及びジカルボキシアミドピリジンジチオン基の吸光度を測定することによって評価することができる。発色団基を有しない共役体において、修飾又は共役反応は、LC-MS、好ましくはUPLC-QTOF質量分析法、又はキャピラリー電気泳動法(CEMS)により監視することができる。本明細書に記載されている側鎖架橋連結体は、適宜の置換基を有する任意の薬剤、好ましくは細胞毒性剤と反応し得る多様な官能基を有する。例えば、アミノ又はヒドロキシ置換基を有する修飾細胞結合分子は、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルを有する薬剤と反応することができ、チオール置換基を有する修飾細胞結合分子は、マレイミド又はハロアセチル基を有する薬剤と反応することができる。更に、カルボニル置換基(ケトン又はアルデヒド)を有する修飾細胞結合分子は、ヒドラジド又はアルキルオキシアミンを有する薬剤と反応することができる。当業者は、連結体上の利用可能な官能基の既知の反応性に基づいて、使用する連結体を容易に決定することができる。
処方と適用
本願のBCMA抗体共役体は、液体に製剤化されるか、又は凍結乾燥され、その後液体製剤に再構成されるのに適している。液体処方中又は処方された凍結乾燥粉末中の共役体は、処方中の主要な成分として0.01重量%~99重量%を占めることがある。一般に、高レベルの抗体凝集なしで患者に送達するための0.1g/L~300g/Lの濃度の共役体活性成分を含む凍結乾燥前の液体製剤は、1以上のポリオール(例えば、糖)、pH4.5~7.5を有する緩衝剤、界面活性剤(例えばポリソルベート20又は80)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸及び/又はメチオニン)、等張化剤(例えば、マンニトール、ソルビトール又はNaCl)、EDTA等のキレート剤、金属錯体(例:Zn-タンパク質錯体);ポリエステル等の生分解性ポリマー;保存料(例えば、ベンジルアルコール)、及び/又は遊離アミノ酸を含み得る。
製剤での使用に適した緩衝剤は、これらに限定されないが、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、又はフタル酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム、又はトリヒドロキシエチルアミノ塩等の有機酸塩;トリス、トロメタミン塩酸塩、硫酸塩、又はリン酸塩緩衝液を含む。更に、アミノ酸カチオン成分も緩衝剤として使用できる。このようなアミノ酸成分には、アルギニン、グリシン、グリシルグリシン、及びヒスチジンが含まれるが、これらに限定されない。アルギニン緩衝液には、酢酸アルギニン、塩化アルギニン、リン酸アルギニン、硫酸アルギニン、コハク酸アルギニン等が含まれる。一実施形態では、アルギニン緩衝液は酢酸アルギニンである。ヒスチジン緩衝液の例には、塩化ヒスチジン-塩化アルギニン、酢酸ヒスチジン-酢酸アルギニン、リン酸ヒスチジン-リン酸アルギニン、硫酸ヒスチジン-硫酸アルギニン、コハク酸ヒスチジン-コハク酸アルギニン等が含まれる。緩衝液の製剤のpHは4.5~7.5、好ましくは約4.5~約6.5、より好ましくは約5.0~約6.2である。いくつかの実施形態では、緩衝液中の有機酸塩の濃度は、約10mMから約500mMである。
製剤中に任意に含まれる「ポリオール」は、複数のヒドロキシル基を有する物質である。ポリオールは、液体製剤及び凍結乾燥製剤の両方において、安定化賦形剤及び/又は等張剤として使用することができる。ポリオールは、生物医薬品を物理的及び化学的分解経路から保護することができる。優先的に除外された共溶媒は、タンパク質界面での溶媒の有効表面張力を増加させ、それによって最もエネルギー的に好ましい構造的コンフォメーションは、表面積が最も小さいものになる。ポリオールには、糖(還元糖及び非還元糖)、糖アルコール及び糖酸が含まれる。「還元糖」は、金属イオンを還元したり、タンパク質のリジンや他のアミノ基と共有結合的に反応したりすることができるヘミアセタール基を含むものであり、「非還元糖」は、還元糖のこれらの特性を持たないものである。還元糖の例は、フルクトース、マンノース、マルトース、ラクトース、アラビノース、キシロース、リボース、ラムノース、ガラクトース、及びグルコースである。非還元糖には、スクロース、トレハロース、ソルボース、メレジトース、及びラフィノースが含まれる。糖アルコールは、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール、スレイトール、ソルビトール、及びグリセロールから選択される。糖酸には、L-グルコン酸塩及びその金属塩が含まれる。液体配合物又は調製された凍結乾燥固体中のポリオールは、0.0重量%~20重量%であり得る。好ましくは、約0.1%~15%の濃度の非還元糖、スクロース、又はトレハロースが製剤中で選択され、トレハロースの溶液安定性のため、トレハロースはスクロースよりも好ましい。
製剤中に任意に含まれる界面活性剤は、ポリソルベート(ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート65、ポリソルベート80、ポリソルベート81、ポリソルベート85等)、ポロキサマー(例えば、ポロキサマー188、ポリ(エチレンオキシド)-ポリ(プロピレンオキシド)、ポロキサマー407又はポリエチレン-ポリプロピレングリコール等);トリトン;ドデシル硫酸ナトリウム(SDS);ラウリル硫酸ナトリウム;オクチルグリコシドナトリウム;ラウリル-、ミリスチル-、リノレイル-、又はステアリル-スルホベタイン;ラウリル-、ミリスチル-、リノレイル-、又はステアリル-サルコシン;リノレイル-、ミリスチル-、又はセチル-ベタイン;ラウロアミドプロピル-、コカミドプロピル-、リノールアミドプロピル-、ミリスタミドプロピル-、パルミミドプロピル-、又はイソステアラミド-プロピル-ベタイン(例:ラウロアミドプロピル);ミリスタミドプロピル-、パルミドプロピル-、又はイソステアラミド-プロピル-ジメチルアミン;メチルココイルナトリウム、又はメチルオレイルタウリン酸ナトリウム;ドデシルベタイン、ドデシルジメチルアミンオキシド、コカミドプロピルベタイン、及びココアンフォグリシネート、「MONAQUAT」(商標)シリーズ(例:イソステアリルエチルイミドニウムエトサルフェート);ポリエチルグリコール、ポリプロピレングリコール、及びエチレンとプロピレングリコールとのコポリマー(例:Pluronics、PF68等);から選択される。好適な界面活性剤は、ポリソルベート20、40、60、又は80(Tween 20、40、60、又は80)等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである。製剤中の界面活性剤の濃度は、0.0重量%~約2.0重量%の範囲である。特定の実施形態では、界面活性剤の濃度は、約0.01%~約0.2%である。一実施形態では、界面活性剤濃度は約0.02%である。
製剤中に任意に含まれる「保存剤」は、細菌の活性を本質的に減少させる化合物である。潜在的な防腐剤の例には、オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム、塩化ヘキサメトニウム、塩化ベンザルコニウム(アルキル基が長鎖化合物である塩化アルキルベンジルジメチルアンモニウムの混合物)、及び塩化ベンゼトニウムが含まれる。他のタイプの防腐剤には、フェノール、ブチル及びベンジルアルコール等の芳香族アルコール、メチル又はプロピルパラベン等のアルキルパラベン、カテコール、レゾルシノール、シクロヘキサノール、3-ペンタノール、及びm-クレゾールが含まれる。液体配合物又は調製された凍結乾燥粉末中の保存剤は、0.0重量%~5.0重量%であり得る。一実施形態では、本明細書の保存剤は、ベンジルアルコールである。
バルク原料又は製剤中の等張化剤若しくは浸透圧調整剤としての、適切な遊離のアミノ酸は、これらに限定されないが、アルギニン、シスチン、グリシン、リジン、ヒスチジン、オルニチン、イソロイシン、ロイシン、アラニン、グリシングルタミン酸又はアスパラギン酸から選択される。塩基性アミノ酸、即ち、アルギニン、リジン、及び/又はヒスチジンを含むものが好ましい。組成物がヒスチジンを含むと、それは緩衝剤及び遊離のアミノ酸の両方として機能し得るが、ヒスチジン緩衝剤を用いた場合、典型的には非ヒスチジン遊離アミノ酸、例えば、ヒスチジン緩衝剤とリジンを含む。アミノ酸は、D-及び/又はL-のいずれでもよいが、通常はL-体である。アミノ酸は、任意の安定な塩、例えば、アルギニン-HCl等の塩酸塩で存在してもよい。液体製剤又は調製された凍結乾燥粉末中のアミノ酸は、0.0重量%~30重量%とすることができる。
製剤中の抗酸化剤は任意に、メチオニン、グルタチオン、システイン、シスチン、又はアスコルビン酸から選択され、液体製剤中の濃度は最大約5mg/ml、又は製剤化された凍結乾燥粉末中の濃度は0.0wt%から5.0wt%とすることができる。製剤は任意に、例えばEDTA、EGTA等の金属キレート剤を含むことができ、液体製剤中の濃度は最大約2mM、又は製剤化された凍結乾燥粉末中の濃度は0.0%~0.3%とすることができる。
最終的な製剤は、緩衝液調整剤(例えば、HCl、HSO、酢酸、HPO、クエン酸等の酸、又はNaOH、KOH、NHOH、エタノールアミン、ジエタノールアミン若しくはトリエタノールアミン、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸三ナトリウム、トロメタミン等の塩基)で、好ましいpHに調整できる。製剤は、「等張性」に制御する必要がある。これは、対象の製剤が人間の血液と本質的に同じ浸透圧であることを意味する。等張製剤は一般に、約250~350mOsmの浸透圧を有する。等張性は、例えば、蒸気圧又は氷結タイプの浸透圧計を使用して測定することができる。等張剤は、マンニトール、ソルビトール、酢酸ナトリウム、塩化カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、クエン酸三ナトリウム、又はNaClから選択される。一般に、緩衝塩及び等張剤の両方は、製剤中で最大30重量%を占め得る。
特許出願の液体製剤又は凍結乾燥製剤のいずれかで有用であり得る他の賦形剤には、例えば、フコース、セロビオース、マルトトリオース、メリビオース、オクツロース、リボース、キシリトール、アルギニン、ヒスチジン、グリシン、アラニン、メチオニン、グルタミン酸、リジン、イミダゾール、グリシルグリシン、マンノシルグリセレート、Triton X-100、Pluoronic F-127、セルロース、シクロデキストリン、(2-ヒドロキシプロピル)-β-シクロデキストリン、デキストラン(10、40又は70kD)、ポリデキストロース、マルトデキストリン、フィコール、ゼラチン 、ヒドロキシプロピルメタ、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ZnCl、亜鉛、酸化亜鉛、クエン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、トロメタミン、銅、フィブロネクチン、ヘパリン、ヒト血清アルブミン、プロタミン、グリセリン、グリセロール、EDTA、メタクレゾール、ベンジルアルコール、フェノール、多価アルコール、又は多価アルコール、第1級又は第2級ヒドロキシル基に還元されたカルボニル基を有する炭水化物の水素化形態が含まれる。
本特許出願の水性医薬組成物で利用できる他の企図される賦形剤には、例えば、香味剤、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、帯電防止剤、リン脂質又は脂肪酸等の脂質、コレステロール等のステロイド、血清アルブミン(ヒト血清アルブミン)、組換えヒトアルブミン、ゼラチン、カゼイン等のタンパク質賦形剤、ナトリウム等の塩形成対イオン等が含まれる。本発明の製剤での使用に適したこれら及び追加の既知の医薬品賦形剤及び/又は添加剤は、例えば「The Handbook of Pharmaceutical Excipients,4th edition,Rowe et al.,Eds.,American Pharmaceuticals Association(2003);and Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21th edition,Gennaro,Ed.,Lippincott Williams & Wilkins(2005)。」で挙げられているように、本技術分野において周知である。
医薬品容器又は容器は、特許出願の共役体のいずれかの医薬製剤を保持するために使用される。容器は、バイアル、ボトル、プレフィルドシリンジ、プレフィルド、又はオートインジェクターシリンジである。液体処方は、ホウケイ酸バイアル又はソーダ石灰ガラスバイアル中でケーキ又は粉末の形態に凍結乾燥又はドラム乾燥することができる。固体粉末はまた、効率的な噴霧乾燥によって調製され、次いで、保管及び流通のためにバイアル又は製薬容器に詰められてもよい。
更なる実施形態では、本発明は、以下の工程を含む、製剤を調製するための方法を提供する。(a)共役体、賦形剤、及び緩衝系を含む製剤を凍結乾燥するステップ、及び(b)工程(a)の凍結乾燥混合物を、再構成された製剤が安定するように再構成媒体中で再構成する。工程(a)の製剤は、安定剤と、上記の増量剤、塩、界面活性剤及び保存剤を含む群から選択される1以上の賦形剤とを更に含み得る。再構成媒体として、いくつかの希釈された有機酸又は水、即ち滅菌水又は注射用静菌水(BWFI)を使用することができる。再構成媒体は、水、即ち無菌水、注射用静菌水(BWFI)、又は酢酸、プロピオン酸、コハク酸、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウムの酸性溶液、塩化マグネシウムの酸性溶液、及びアルギニンの酸性溶液からなる群から、約10~約250mMの量で選択できる。
本願の共役体の液体医薬製剤は、様々な事前定義された特性を示す必要がある。タンパク質/抗体は製造及び保管中に可溶性及び不溶性の凝集体を形成する傾向があるため、液体医薬品の主な懸念の1つは安定性である。更に、溶液中で様々な化学反応(脱アミノ化、酸化、クリッピング、異性化等)が発生し、分解生成物レベルの増加や生物活性の損失につながる可能性がある。好ましくは、液体又は凍結乾燥製剤中の共役体は、25℃で6ヶ月を超える保存期間を示す必要がある。より好ましくは、共役体は、液体又は凍結乾燥製剤のいずれかで、25℃で12ヶ月を超える保存期間を示す必要がある。最も好ましい液体製剤は、2~8℃で約24~36か月の保存期間を示し、凍結乾燥製剤は、2~8℃で約60か月までの保存期間を示す必要がある。液体製剤と凍結乾燥製剤はどちらも-20℃、又は-70℃で少なくとも2年間の貯蔵寿命を示す必要がある。
ある実施形態では、製剤は冷凍(例えば、-20℃又は-70℃)及び解凍後、例えば1、2、又は3回の冷凍及び解凍サイクル後に安定である。安定性は、薬物/抗体(タンパク質)比率及び凝集体形成の評価(例えば、紫外、サイズ排除クロマトグラフィーの使用、濁度の測定、及び目視検査等);カチオン交換クロマトグラフィー、イメージキャピラリー等の電気的集束又はキャピラリーゾーン帯電泳動を用いる電荷の異質性の評価;アミノ基末端又はカルボキシル基末端の配列解析;質量分析、又はマトリックス支援レーザー脱離イオン化/飛行時間型質量分析(MALDI/TOF MS)、又はHPLC-MS/MS;抗体の減少又は完全性の比較のためのSDS-PAGE分析;ペプチドマップ(例えば、トリプシンやリシン-炭素)の分析;抗体の生物活性又は抗原結合機能の評価;等の、様々な方法により定性的及び/又は定量的に評価することができる。不安定性は、凝集、脱アミド化(例えば、Asn脱アミド化)、酸化(例えば、Met酸化)、異性化(例えば、Asp異性化)、剪断/加水分解/断裂(例えば、ヒンジ部断裂)、コハク酸イミド形成、不対システイン、N-末端延長、C-末端プロセッシング、異化グリコシル化のいずれか1種又は2種以上を含むことができる。
安定な共役体はまた、医薬製剤中で「その生物学的活性を保持する」こと、例えば、特定の時点、例えば12ヶ月での共役体の生物学的活性が、医薬製剤が調製された時点において抗原結合アッセイ及び/又はインビトロでの細胞毒性アッセイ等により決定された生物学的活性の約20%以内、好ましくは約10%以内(アッセイの誤差内)であることも必要である。
インビボ臨床適用のために、本発明の共役体は、溶液の形式又は注射のために滅菌水に再溶解することができる凍結乾燥固体の形式で提供され得る。適切な共役体の投与方法の例は以下のとおりである。8~108週間にわたって、毎日、毎週、2週間毎、3週間毎、4週間毎、又は毎月1回、共役体を静脈ボーラス投与する。ボーラス投与量を50~1000mLの生理食塩液に溶解させ、生理食塩液に任意にヒト血清アルブミンを加えることができる(例えば、0.5~1mlの濃縮ヒト血清アルブミン溶液を100mg/ml)。薬剤投与量は約50μg~20mg/kg体重・週であり、静脈注射(毎回の注射量が10μg~200mg/kgの範囲)である。4~108週間の治療が終了後、患者は、第2のコースの治療を受け入れることができる。投与経路、賦形剤、希釈剤、投与量、治療期間を含め、詳細な治療方法は、経験ある外科医によって決定することができる。
インビボ又はエクスビボ法によって細胞群を選択的に死滅させることにより疾患を治療する例としては、いずれかの種類のがん、自己免疫疾患、移植拒絶反応、及び感染症(ウイルス、細菌又は寄生虫を含む)が挙げられる。
所望の生物学的効果を達成するために必要とされる共役体の量は、共役体の化学的特性、有効性及び生物学的利用能、疾患の類型、患者の人種、患者の病的状態、投与経路、並びに必要な投与量を決定する全ての要因、投与される送達及びレジメンを含む多くの要因に応じて変化する。
一般論として、本発明の連結体を介した共役体は、0.1~10%w/vの濃度で該共役体を含むように、生理的緩衝液に溶解した非経口投与のための製剤であってもよい。典型的な用量の範囲は、1日、毎週、2週間、3週間、又は毎月あたり1μg/kg体重~0.1g/kg体重であり、好ましい用量の範囲は、毎週、2週間、3週間、又は毎月あたり0.01mg/kg体重~25mg/kg体重である。好ましい薬物投与量は、例えば、疾患又は障害の進行の型及び程度、個々の患者の全体的な健康状態、選択された薬物の相対的な生物学的活性、化合物の剤形、投与様式(静脈内、筋肉内、又はその他)、選択された投与様式における薬物の薬物動態学的特性、並びに投与速度(単回注射又は連続注入)及び投与スケジュール(一定時間内に投与の頻度)等の変数に適切に依存する場合がある。
いくつかの実施形態では、再構成された共役体が、皮下、筋肉、又は身体の他の組織に注射される場合、ヒアルロニダーゼ(HAase)が共役体と共に投与されることが好ましい。ここでヒアルロニダーゼは、患者の身体に注射された共役体を吸収するのを助けるために使用される。ヒアルロニダーゼは、20~200単位用量、好ましくは60~160単位用量で相乗的に使用される。
本発明の共役体は、単位剤量(unit dose)で投与することもでき、ここで、「単位剤量」とは、一人の患者に投与される一回の用量を意味し、簡単で便利な包装とするで使用することができ、活性な共役体自体又は後述の薬学的に許容される組成物として物理的及び化学的に安定な単位剤量を維持している。そのため、典型的な1日/1週/2週/1月の総投与量の範囲は、0.01~100mg/kgである。一般的な指針として、ヒトに対する単位用量は、1日あたり、又は1週間あたり、2週間あたり(biweekly)、3週間あたり、又は1月あたり1~3000mgの範囲である。好ましくは、単位用量範囲は、1mg~500mgを月に1~4回投与し、更に好ましくは、1mg~100mgを週に1回、又は2週間に1回、又は3週間に1回投与することである。ここで与えられた共役体は、1種以上の薬学的に許容される賦形剤を医薬組成物に添加することによって調製することができる。単位剤量の薬剤は、経口投与のために、錠剤、単純カプセルまたは軟カプセルとして;鼻腔内投与のために、粉末、点鼻剤、またはエアロゾルとして;または、皮膚投与のために、例えば軟膏、クリーム、ローション、ゲルまたはスプレーまたは皮膚パッチとして投与されることができる。組成物は、好都合には単位剤形で投与することができ、任意の薬学の技術分野における公知の方法で用意することができ、例えば、「Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21th ed.; Lippincott Williams & Wilkins: Philadelphia, PA, 2005年」に記載の方法を参照できる。
好ましい製剤には、本発明の化合物が経口投与又は非経口投与のために製剤化された医薬組成物が含まれる。例えば、錠剤、丸薬(ピル)、粉末、カプセル、トローチ等の経口投与製剤は、以下の原料又は類似の性質を有する他の化合物の1以上を含むことができる:微結晶性セルロース又はトラガカントゴム等の結合剤;デンプン又はラクトース等の希釈剤;デンプン及びセルロース誘導体等の分散剤;ステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤;コロイド状シリカ等の滑剤;スクロース又はサッカリン等の甘味剤;ペパーミント又はサリチル酸メチル等の着香剤。カプセルは、硬質又は軟質の形式で、ゼラチンの混合により、あるいは任意に可塑剤との混合で得られ、デンプンカプセルも同様に得られる。更に、投与単位は、その物理的形態を改変するために、例えば、糖衣、シェラック又は腸溶剤等の様々な異なる材料を含めることができる。シロップ又はエリキシル剤等の他の経口剤形は、甘味剤、保存剤、顔料、着色剤及び調味剤を含むことができる。更に、活性化合物は、別の処理及び製剤で速溶性剤形、徐放性又は持続放出剤形を製造することができ、このような徐放制剤は、二重モードであることが好ましい。好ましい錠剤製剤は、混合物で、ラクトース、コーンスターチ、ケイ酸マグネシウム、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、若しくはタルク又はその組み合わせを含有する。
非経口投与用の液体製剤は、無菌の水性又は非水性溶液、懸濁液及びエマルションが挙げられる。液体薬剤は、結合剤、緩衝剤、防腐剤、キレート剤、甘味剤、香味剤及び着色剤等を含有してもよい。非水性溶媒には、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油等の植物油、及びオレイン酸エチル等の有機酸エステルが含まれる。水性担体には、水及びエタノールの混合物、緩衝剤並びに生理食塩水が含まれる。特に、生体適合性、生分解性ラクチドポリマー、ラクチド/グリコライドコポリマー、又はポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマーは、活性化合物の放出を制御する原料として使用することができる。静脈投与用の媒体には、流体並びに栄養補充液及びリンゲルデキストロース(Ringer’s dextrose)に基づく電解質補充液等が含まれる。これらの活性化合物のための他の可能な非経口送達系には、エチレン-酢酸ビニルコポリマー粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム、及びリポソームが含まれる。
選択的な他の投与方法は吸入剤を含み、吸入剤は乾燥粉末、エアロゾル及び滴剤を含む。吸入剤は、例えば、ポリオキシエチレン-9-ラウリルエーテル、グリココール酸塩、デオキシコール酸塩を含む水溶液又は点鼻用液滴の形態若しくは鼻腔内適用のためのゲルとして投与するための油性溶液でもよい。口腔内投与用製剤、例えば錠剤又はトローチ剤は、スクロース又はアラビアゴム等の風味剤及びグリココール酸等のその他の添加剤を含有してもよい。直腸投与に適した製剤は、好ましくは、例えば、カカオバター等の固体基剤を含み、サリチル酸を含んでもよい単位投与の坐剤として与えられる。皮膚局所用製剤として好ましくは、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、スプレー、エアロゾル又はオイルの形態が好ましい。基剤としてワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール及びアルコール並びにそれらの混合物を含む。経皮投与に適した製剤は、別々のパッチとして与えることができ、また、ポリマー又は接着剤に溶解又は分散された、親油性エマルジョン又は緩衝化された水溶液とすることができる。
更に、別の実施形態では、治療有効量の式(I)、(II)、(III)の共役体、又は本特許を通じて記載される任意の共役体を含む医薬組成物は、がん、自己免疫疾患、又は感染症に相乗的に効果的な治療又は予防のために、化学療法剤,放射線療法、免疫療法剤、自己免疫障害剤、抗感染症剤、又は他の共役体等の他の治療薬と共同投与(coadministered)することができる。本明細書で使用される「共同投与」という用語は、抗体又はADCが効果を増強できるように、1以上の追加の治療薬と本明細書に記載の抗体若しくはADC、又は抗体若しくはADC含有組成物を十分に近い時間で投与すること、又はその逆を指す。この点に関して、抗体若しくはADC、又はそれらを含む組成物を最初に投与し、1以上の追加の治療薬を2番目に投与することもでき、あるいはその逆も可能である。例えば、抗体若しくはADC、又はそれらを含む組成物は、多発性骨髄腫の治療又は予防のために他の薬剤(例えば、アジュバントとして)と組み合わせて投与され得る。この点において、抗体若しくはADC、又は抗体若しくはADC含有組成物は、例えば当技術分野で公知の任意の適切な化学療法剤、電離放射線、小分子抗がん剤、がんワクチン、生物学的療法(例、他のモノクローナル抗体、がんを殺すウイルス、遺伝子療法、及び養子T細胞移植)、及び/又は手術を含む少なくとも1つの他の抗がん剤と組み合わせて使用することができる。一態様では、相乗剤又は放射線療法は、共役体の投与の少なくとも1時間、12時間、1日、1週間、2週間、3週間、1ヶ月、更なる態様では数ヶ月前又は後に投与することができる。
前記相乗剤は、好ましくは、以下の薬物のうちの1つ又はいくつかから選択される:アバタセプト、酢酸アビラテロン、アブラキサン、アセトアミノフェン/ヒドロコドン、アカラブルチニブ、アデュカヌマブ、アダリムマブ、ADXS31-142、ADXS-HER2、アファチニブジマレイン酸塩、アルデスロイキン、アレクチニブ、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アドトラスツズマブ エムタンシン、アンフェタミン/デキストロアンフェタミン、アナストロゾール、アリピプラゾール、アントラサイクリン、アリピプラゾール、アタザナビル、アテゾリズマブ、アトルバスタチン、アベルマブ、アキシカブタゲン シロロイセル、アキシチニブ、ベリノスタット、生BCG、ズマブ、ベキサロテン、ブリナツモマブ、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブ ベドチン、ブリガチニブ、ブデソニド、ブデソニド/ホルモテロール、ブプレノルフィン、カバジタキセル、カボザンチニブ、カプマチニブ、カペシタビン、カーフィルゾミブ、キメラ抗原受容体改変T(CAR-T)細胞、セレコキシブ、セリチニブ、セツキシマブ、チダミド、シクロスポリン、シナカルセト、クリゾチニブ、コビメチニブ、コセンティクス、クリゾチニブ、CTL019、ダビガトラン、ダブラフェニブ、ダカルバジン、ダクリズマブ、ダコモチニブ、ダプトマイシン、ダラツムマブ、ダルベポエチンアルファ、ダルナビル、ダサチニブ、デニロイキン・ディフティトックス、デノスマブ、デパコート、デクスランソプラゾール、キシメチルフェニデート、デキサメタゾン、ジヌツキシマブ、ドキシサイクリン、デュロキセチン、デュベリシブ、デュルバル ウマブ、エロツズマブ、エムトリシタビン/リルピビリン/テノホビル、フマル酸ジソプロキシル、エムトリシットビン/テノホビル/エファビレンツ、エノキサパリン、エンサルチニブ、エンザルタミド、エポエチンα、エルロチニブ、エソメプラゾール、エスゾピクロン、エベロリムス、エクセメスタン、エベロリムス、エクセナチドER、エゼチミブ、エゼチミブ/シンバスタチン、フェノフィブラート、フィルグラスチム、フィンゴリモド、プロピオン酸フルチカゾン、フルチカゾン/サルメテロール、フルベストラント、ガジバ、ゲフィチニブ、グラチラマー、酢酸ゴセレリン、イコチニブ、イマチニブ、イブリツモマブ チウキセタン、イブルチニブ、イデラリブ、イホスファミド、インフリキシマブ、イミキモド、イムシスト、免疫BCG、イニパリブ、インスリンアスパルト、インスリンデテミル、インスリングラルギン、インスリンリスプロ、インターフェロンアルファ、インターフェロンα1b、インターフェロンα2a、インターフェロンアルファα2b、インターフェロンβ、インターフェロンβ1a、インターフェロンβ1b、インターフェロンγ1a、イアパチニブ、イピリムマブ、臭化イプラトロピウム/サルブタモール、イキサゾミブ、鹿沼、酢酸ランレオチド、レナリドミド、レナリオミド、メシル酸レンバチニブ、レトロゾール、レボチロキシン、レボチロキシン、リドカイン、リネゾリド、リラグルチド、エグザムフェタミン、LN-144、ロルラチニブ、メマンチン、メチルフェニデート、メトプロロール、メキニスト、メリシタビン/リルピビリン/テノホビル、モダフィニル、モメタゾン、ミシダック-C、ネシツムマブ、ネラチニブ、ニロチニブ、ニラパリブ、ニボルマブ、オファツムマブ、オビヌツズマブ、オラパリブ、オルメサルタン、オルメサルタン/ヒドロクロロトジアジド、オマリズマブ、オメガ-3脂肪酸エチルエステル、オンコリン、オセルタミビル、オシメルチニブ、オキシコドン、パルボシクリブ、パリビズマブ、パニツムマブ、パノビノスタット、パゾパニブ、ペンブロリズマブ、PD-1抗体、PD-L1抗体、ペメトレキセド、ペルツズマブ、肺炎球菌複合体ワクチン、ポマリドマイド、ポジオチニブ、プレガバリン、プロスカバックス、プロプラノロール、クエチアピン、ラベプラゾール、塩化ラジウム223、ラロキシフェン、ラルテグラビル、ラムシルマブ、ラニビズマブ、レゴラフェニブ、リツキシマブ、リバロキサバン、ロミデプシン、ロスバスタチン、リン酸ルキソリチニブ、サルブタモール、サボリチニブ、セマグルチド、そうですね、シルデナフィル、シルツキシマブ、シプルーセルT、シタグリプチン、シタグリプチン/メトホルミン、ソリフェナシン、ソラネズマブ、ソニデギブ、ソラフェニブ、スニチニブ、タクロリムス、タクリムス、タダラフィル、タモキシフェン、タフィンラー、タリモゲン ラヘルパレプベク、タラゾパリブ、テラポレブリブ、IR/エムトリシタビン、テノフォビル フマル酸ジソプロキシル、テストステロンゲル、サリドマイド、TICE BCG、臭化チオトロピウム、チサゲンルクルーセル、トレミフェン、トラメチニブ、トラスツズマブ、トラスツズマブ デルクステカン、トラベクテジン(エクテイナサイジン743)、トラメチニブ、トレメリムマブ、トリフルリジン/チピラシル、トレチノイン、ウステキヌマブ、バルサルタン、ベリパリブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ベネトクラクス、ボリノスタット、ジブアフリベルセプト、ゾスタバックス、およびそれらの類似体、誘導体、薬学的に許容される塩、担体、希釈剤もしくは賦形剤、またはそれらの組み合わせ。
いくつかの実施形態では、本開示は、上記の抗体又は抗体薬物共役体と、薬学的に許容される(例えば、生理学的に許容される)担体と、を含む組成物も提供する。当技術分野で知られている任意の適切な担体を本発明の範囲内で使用することができる。担体の選択は、部分的には、組成物が投与され得る特定の部位、及び組成物を投与するために使用される特定の方法によって決定される。組成物は場合により無菌であってもよい。組成物は、例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 21st Edition,Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, PA (2001)に記載されている従来の技術に従って生成することができる。
本発明の組成物は、望ましくは、多発性骨髄腫を治療又は予防するのに有効な量の抗体又はADCを含む。従って、本開示は、多発性骨髄腫細胞を死滅させる方法を提供し、該方法は、BCMAを発現する多発性骨髄腫細胞を、本明細書に記載の抗体若しくはADCと、又は本明細書に記載の抗体若しくはADCを含む組成物と接触させることを含み、それにより、抗体又はADCが、多発性骨髄腫細胞上のBCMAに結合し、多発性骨髄腫細胞を死滅させる。本開示はまた、多発性骨髄腫を治療するための薬剤の製造における、本明細書に記載の抗体若しくはADC、又は抗体若しくはADCを含む組成物の使用を提供する。本明細書で考察するように、形質細胞骨髄腫又はケーラー病としても知られる多発性骨髄腫は、通常は抗体の産生を担う白血球の一種である形質細胞のがんである(Raab et al., Lancet, 374: 324-329 (2009))。多発性骨髄腫は、年間100,000人あたり1~4人が罹患する。理由はまだ不明であるが、この病気は男性に多く見られ、一般的に、アフリカ系アメリカ人では白人アメリカ人の2倍見られる。多発性骨髄腫は血液悪性腫瘍の中で最も頻度が低く(14%)、全がんの1%を占める。多発性骨髄腫の治療には通常、大量の化学療法とその後の造血幹細胞移植(同種又は自家)が含まれる。しかし、そのような治療を受けた多発性骨髄腫患者では、一般的に再発率が高い。上記で考察したように、BCMAは多発性骨髄腫細胞によって高度に発現される。
本明細書で実証されるように、BCMAは、多発性骨髄腫幹細胞上でも発現される。従って、本開示は、多発性骨髄腫幹細胞を死滅させる方法を提供し、この方法は、BCMAを発現する多発性骨髄腫幹細胞を、本明細書に記載の抗体-薬物共役体、又は本明細書に記載のADCを含む組成物と接触させることを含み、それによって、抗体-薬物共役体が、多発性骨髄腫幹細胞上のBCMAに結合し、多発性骨髄腫幹細胞を死滅させる。多発性骨髄腫幹細胞は、多発性骨髄腫患者の骨髄において、CD19の表面発現及びCD138表面発現の欠如によって同定できる(例えば、Matsui et al., Blood, 103:2332-6 (2004)を参照)。これらの細胞は独特のクローン原性を持ち、免疫不全マウスに移植されるが、CD138+CD19-として定義される骨髄腫形質細胞は移植されない。多発性骨髄腫幹細胞はまた、現行の治療法に対して耐性がある(Matsui et al., Cancer Res., 68: 190-7 (2008))。従って、本発明は、BCMAを発現するがんを有する、又はがんを有するリスクのある患者を治療する方法であって、上記のBCMA抗体又はBCMA ADCを有効なレジメンで患者に投与することを含む方法を提供する。任意選択で、がんは血液がんである。任意選択で、血液がんは、骨髄腫、白血病、又はリンパ腫である。任意選択で、血液がんは多発性骨髄腫である。任意選択で、血液がんは非ホジキンリンパ腫(NHL)又はホジキンリンパ腫である。任意選択で、血液がんは、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄増殖症候群(MPS)、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、又はバーケットリンパ腫である。
本明細書で使用される場合、用語「治療」、「治療すること」等は、所望の薬理学的及び/又は生理学的効果を得ることを指す。好ましくは、その効果は治療的であり、即ち、その効果は、疾患及び/又は疾患に起因する有害な症状を部分的または完全に治癒する。この目的のために、本発明の方法は、「治療有効量」の抗体若しくはADC、又は抗体もしくはADCと薬学的に許容される担体を含む組成物を投与することを含む。「治療有効量」とは、所望の治療結果を達成するために必要な用量及び期間で有効な量を指す。治療有効量は、個体の病状、年齢、性別、体重、個体において所望の応答を誘発する抗体又はADCの能力等の要因に応じて変わり得る。例えば、本発明のADCの治療有効量は、多発性骨髄腫細胞上のBCMAに結合し、それらを破壊する量である。
治療の薬理学的及び/又は生理学的効果は予防的で、即ち、その効果は疾患又はその症状を完全又は部分的に予防するものであり得る。この点において、本発明の方法は、「予防有効量」のADC又はADCを含む組成物を、多発性骨髄腫の素因のある哺乳動物に投与することを含む。「予防的有効量」とは、所望の予防結果(例えば、疾患発症の予防)を達成するために必要な用量及び期間で有効な量を指す。治療効果又は予防効果は、治療を受けた患者の定期的な評価によって監視できる。一実施形態では、本明細書に記載のADCは、BCMA発現骨髄腫細胞の増殖を少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約100%)阻害又は抑制する。細胞増殖は、標識ヌクレオシド(例えば、3H-チミジン又はブロモデオキシウリジンBrd(U))のゲノムDNAへの取り込みを測定する等、当技術分野で公知の任意の適切な方法(例えば、Madhavan,HN,J. Stem Cells Regen. Med. 3(1): 12-14 (2007) を参照)を使用して測定することができる。
いくつかの実施態様において、BCMA抗体及びBCMA ADCの発明は更に、効果的な投与計画で、上記の抗体若しくはADCのいずれかを患者に投与することにより、BCMAを発現する免疫細胞によって媒介される免疫障害を有する、又は有するリスクのある患者を治療する方法を提供する。任意選択で、前記障害はB細胞媒介性障害である。任意選択で、前記免疫障害は、関節リウマチ、全身性狼瘡E(SLE)、I型糖尿病、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、血小板減少性紫斑病、多発性硬化症、乾癬、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、バセドウ病、原発性胆汁性肝硬変、ウェゲナー肉芽腫症、結核、及び移植片対宿主病である。
いくつかの実施態様において、BCMA抗体及びBCMA ADCの発明は更に、効果的な投与計画で、上記の抗体若しくはADCのいずれかを患者に投与すること、又は上記の抗体若しくはADCのいずれかと、化学療法剤、放射線療法、免疫療法剤、自己免疫障害剤、抗感染症剤、又は他の共役体等の、他の治療薬とを同時に、患者に投与することにより、がん、自己免疫疾患、感染症、ウイルス疾患、又は病原性感染症を有する、又はそれらを有するリスクのある患者を治療する方法を提供する。
標的となるがんには、これらに限定されるものではないが、副腎皮質がん、肛門がん、膀胱がん、脳腫瘍(成人、脳幹グリオーマ、子供、小脳星状細胞腫、脳星状細胞腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性及び松果体腫瘍、視覚路及び視床下部膠腫)、乳がん、カルチノイド腫瘍、胃腸、原発不明がん腫、子宮頸がん腫、大腸がん腫、子宮内膜がん、食道がん、肝外胆管がん、ユーイング・ファミリー腫瘍(PNET)、頭蓋外悪性胚細胞腫瘍、眼がん、眼内黒色腫、胆嚢がん、胃がん(胃)、胚細胞腫瘍、性腺外、妊娠栄養膜腫瘍、頭頸部がん、下咽頭がん、膵島細胞がん種、腎臓がん(腎細胞がん)、喉頭がん腫、白血病(急性リンパ芽球性、急性骨髄性、慢性リンパ性、慢性骨髄性、毛様細胞)、口唇および口腔がん、肝臓がん、肺がん(非小細胞、小細胞、リンパ腫(AIDS関連、中枢神経系、皮膚T細胞、ホジキン病、非ホジキン病、悪性中皮腫、黒色腫、メルケル細胞がん腫、原発不明の転移性扁平首がん、多発性骨髄腫及びその他の形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄増殖症候群、鼻咽頭がん、神経芽細胞腫、口腔がん、咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん(上皮、生殖細胞腫瘍、低悪性ポテンシャル腫瘍)、膵臓がん(外分泌腺、膵島細胞がん)、副鼻腔及び鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、褐色細胞腫がん、下垂体がん、形質細胞腫、前立腺がん、横紋筋肉腫、直腸がん、腎細胞がん(腎がん)、腎盂及び尿管(移行細胞)、唾液腺がん、セザリー症候群、皮膚がん、皮膚がん(皮膚様T細胞リンパ腫、カポジ肉腫、黒色腫)、小腸がん、軟部組織肉腫、胃がん、精巣がん、胸腺腫(悪性)、甲状腺がん、尿道がん、子宮がん(肉腫)、子供の異常ながん、膣がん、外陰がん、ウィルムス腫瘍が含まれる。
前記自己免疫疾患には、これらに限定されないが、自己免疫性胃酸欠乏慢性活動性肝炎、急性散在性脳脊髄炎、急性出血性白質脳炎、アジソン病、無ガンマグロブリン血症、円形脱毛症、筋萎縮性側索硬化症、強直性脊椎炎、アンチ-GMB/TBM腎炎、抗リン脂質症候群、抗シンセターゼ症候群、関節炎、アトピー性アレルギー、アトピー性皮膚炎、自己免疫性再生不良性貧血、自己免疫性心筋症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性内耳疾患、自己免疫性リンパ球増殖症候群、自己免疫性末梢神経系疾患、自己免疫性膵炎、複数の自己免疫性内分泌障害I、II、III型、自己免疫性プロゲステロン皮膚炎、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性ブドウ膜炎、バーロー病/バーロー同心性硬化症、ベーチェット病、Berger病、Bickerstaff脳炎、Blau症候群、水疱性類天疱瘡、キャッスルマン病、シャーガス病、慢性疲労性免疫機能障害症候群、慢性炎症性脱髄性多発神経障害、慢性再発性多病巣性骨髄炎、慢性ライム病、慢性閉塞性肺疾患、アレルギー性肉芽腫性血管炎、瘢痕性類天疱瘡、セリアック病、コーガン症候群、寒冷凝集素症、補体成分C2欠損症、頭部動脈炎、クレスト症候群、クローン病(特発性炎症性腸疾患)、クッシング症候群、皮膚白血球破砕性血管炎、悪性萎縮性丘疹症、有痛脂肪症、疱疹状皮膚炎、皮膚筋炎、1型糖尿病、びまん性皮膚強皮症、心筋梗塞症、円板状紅斑性狼瘡、湿疹、子宮内膜症、付着部炎関連関節炎、好酸球性筋膜炎、後天性表皮水疱症、結節性紅斑、特発性混合クリオグロブリン血症、エバンス症候群、進行性骨化性線維形成異常症、線維筋痛症、線維筋炎、線維化性肺胞隔炎、胃炎、消化管類天疱瘡、巨細胞性動脈炎、腎球体腎炎、グッドパスチャー症候群、バセドウ病、ギラン・バレー症候群、橋本脳症、橋本甲状腺炎、溶血性貧血、アレルギー性紫斑病、妊娠性疱疹、化膿性汗腺炎、ヒューズ症候群(抗リン脂質抗体症候群)、低ガンマグロブリン血症、特発性炎症性脱髄疾患、特発性肺線維症、特発性血小板減少性紫斑病(自己免疫性血小板減少性紫斑病)、IgA腎症(Berger病)、封入体筋炎、炎症性脱髄性多発性神経障害、間質性膀胱炎、過敏性腸症候群、若年性特発性関節炎、若年性関節リウマチ、皮膚粘膜リンパ節症候群、ランバート・イートン筋無力症候群、白血球破壊性血管炎、扁平苔癬、硬化性苔癬、リニアIgA疾患(LAD)、ルー・ゲーリッグ病(筋萎縮性側索硬化症)、狼瘡様肝炎、紅斑性狼瘡、ブラウ症候群、メニエール病、顕微鏡的多発血管炎、ミラー・フィッシャー症候群、混合結合組織病、強皮症、ミュシャ-ヤコブ病、マックル・ウェルズ症候群、多発性骨髄腫、多発性硬化症、重症筋無力症、筋炎、ナルコレプシー、視神経脊髄炎(デビック病)、神経性筋、眼瘢痕性類天疱瘡、オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群、オード甲状腺炎、回帰性リウマチ、パンダ症候群(合併連鎖球菌感染症の児童自己免疫神経精神障害)、腫瘍小脳変性症、発作性夜間血色素尿症、パリー・ロンベルク症候群、パーソネージージョージア症候群、扁平部炎症、天疱瘡、尋常性天疱瘡、悪性貧血、静脈周囲性脳脊髓炎、POEMS症候群、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、進行性炎症性神経障害、乾癬、乾癬性関節炎、壊疽性膿皮症、純赤血球無形成性貧血、ラスムッセン脳炎、レイノー病、再発性多発性軟骨炎、ライター症候群、下肢静止不能症候群、後腹膜線維症、関節リウマチ、リウマチ熱、サルコイドーシス、統合失調症、シュミット症候群、シュニッツラー症候群、強膜炎、強皮症、シェーグレン症候群、脊椎関節症、粘着性血症候群、スティル病、スティッフマン症候群、亜急性細菌性心内膜炎、スザック症候群、急性熱性好中球皮膚病、シデナム舞踏病、交感性眼炎、高安動脈炎、側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)、トロサ・ハント症候群、横断性脊髄炎、潰瘍性大腸炎(特発性炎症性腸疾患)、未分化結合組織病、未分化脊椎関節症、血管炎、白斑、ウェゲナー肉芽腫症、ウィルソン症候群、ウェストコット-アルドリッチ症候群が含まれる。
前記感染症には、これらに限定されないが、アシネトバクター感染症、放線菌症、アフリカ眠り病(アフリカトリパノソーマ症)、エイズ(後天性免疫不全症候群)、アメーバ症、アナプラズマ、炭疽菌、細菌結核感染、アルゼンチン出血熱、回虫症、アスペルギルス症、アストロウイルス感染症、バベシア症、セレウス菌感染症、細菌性肺炎、細菌性膣炎、バクテロイデス感染、バランチジウム症、ベイリー線虫回虫感染症、BKウイルス感染、黒色砂毛、ブラストシスホミニス感染症、ブラストミセス、ボリビア出血熱、ボレリア感染症、ボツリヌス中毒(及び乳児ボツリヌス症)、ブラジル出血熱、ブルセラ症、バークホルデリア感染症、ブルーリ潰瘍、感染カリシウイルス(ノロウイルス、サポウイルス)、カンピロバクター感染症、カンジダ感染症(カンジダ症、鵞口瘡)、キャット・スクラッチ病、蜂巣炎、シャーガス病(アメリカトリパノソーマ症)、軟性下疳、水痘、衣原体、肺炎衣原体感染、霍乱、着色真菌症、肝吸虫病、クロストリジウム・ディフィシル感染症、コクシジオイデス症、コロラドダニ熱、風邪(急性ウイルス性鼻咽頭炎、急性鼻炎)、クロイツフェルト・ヤコブ病、クリミア-コンゴ出血熱、クリプトコッカス、クリプトスポリジウム、皮膚幼虫移行、シクロスポラ感染症、嚢虫症、サイトメガロウイルス感染、デング熱、二核アメーバ症、ジフテリア、裂頭条虫症、メジナ虫症、エボラ出血熱、包虫症、エールリヒア症、蟯虫(蟯虫感染症)、腸球菌感染症、エンテロウイルス感染症、発疹チフス、伝染性紅斑(第五病)、子供急性発疹、肥大吸虫症、片吸虫病、致死性家族性不眠症、フィラリア症、ウェルシュ菌によって引き起こされる食中毒、非寄生アメーバ感染症、フゾバクテリウム感染症、ガス壊疽(クロストリジウム筋壊死)、ジオトリクム症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、ランブル鞭毛虫症、鼻疽、顎口虫症、淋病、鼡径部肉芽腫(ドノヴァン症)、A群連鎖球菌感染症、B群連鎖球菌感染症、インフルエンザ菌感染症、手足口病(HFMD)、ハンタウイルス肺症候群、ヘリコバクターピロリ感染、溶血性尿毒症症候群、腎症候性出血熱、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎、単純ヘルペス、ヒストプラスマ症、鉤虫感染、人間バルカンウイルス感染、人間エールリヒア症エバンス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ヒトメタニューモウイルス感染症、ヒト単球性エー.リキア症、ヒト乳頭腫ウイルス感染、ヒトパラインフルエンザウイルス感染、小形条虫症、インフルエンザ、イソスポーラ症、川崎病、単核(球)症、キム菌感染、クールー、ラッサ熱、レジオネラ症(在郷軍人症)、レジオネラ症(ポンティアック熱)、リーシュマニア症、ハンセン病、レプトスピラ症、リステリア症、ライム病(ライムボレリア)、リンパフィラリア症(象皮病)、リンパ球性脈絡髄膜炎、マラリア、マールブルグ出血熱、麻疹、類鼻疽(ホイットモア病)、髄膜炎、髄膜炎菌性疾患、メタゴニムス症、微胞子虫症、伝染性軟属腫、流行性耳下腺炎、発疹チフス(風土病発疹チフス)、マイコプラズマ肺炎、菌腫、ハエ病、新生児結膜炎(新生児眼炎)、クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD、nvCJD)、ノカルジア症、オンコセルカ症(失明性のフィラリア症)、副コクシジオイデス症(南米ブラストミセス)、肺吸虫症、パスツレラ病、アタマジラミ(アタマジラミ)、ボディシラミ病(ボディシラミ)、ケジラミ病(ケジラミ、Crarbice)、骨盤内炎症性疾患、百日咳(Woopingcough)、疫病、肺炎球菌感染症、カリニ肺炎、肺炎、ポリオ、プレボテラ感染症、PAME、進行性多巣性白質脳症、オウム病、Q熱、狂犬病、ラット咬傷発熱、呼吸器合胞体ウイルス感染、ライノウイルス感染、リケッチア感染症、リケッチア、リフトバレー熱、ロッキー山紅斑熱、ロタウイルス感染症、風疹、サルモネラ症、SARS(重症急性呼吸器症候群)、疥癬、住血吸虫症、敗血症、下痢(赤痢)、帯状疱疹(Herpeszoster)、天然痘、スポロトリクム、ブドウ球菌食中毒、ブドウ球菌感染、線虫、梅毒、条虫症、破傷風(開口障害)、白癬性毛瘡(Barber’sitch)、手部白癬、黒色ひこう疹、足部白癬、爪白癬、癜風、トキソカラ症(眼幼虫移行症)、トキソカラ症(内臓幼虫移行症)、トキソプラズマ症、旋毛虫、トリコモナス症、クリプトビオシス(鞭虫感染症)、肺結核症、野兎病、尿素分解尿素マイコプラズマ感染、ベネズエラウマ脳炎、ベネズエラ出血熱、ウイルス性肺炎、ウエストナイル熱、白髪根粒菌病、偽結核菌感染症、エルシニア症、黄熱病、接合菌症が含まれる。
前記病原性株には、これらに限定されないが、アシネトバクター・バウマニ、アクチオマイセス・イスラエリー、アクチノマイセス・オドントリチカス(Actinomycesodontolyticus)、プロピオニバクテリウム・プロピオニカス、トリパノソーマ・ブルーセイ、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、赤痢アメーバ、アナプラズマ属、炭疽菌、メチルスヘモリティクム(Arcanobacteriumhaemolyticum)、フニンウイルス、回虫、アスペルギルス、アストロウイルス科、バベシア属、セレウス菌細菌属、マルチプル・バクテリア、バクテロイデス属、結腸ポーチ繊毛虫、ベイリー回虫線虫属、BKウイルス、ピエドライア・ホルタエ(Piedraiahortae)、ブラストシスティス・ホミニス、皮炎芽生菌病、マクポ・ウイルス、ボレリア属、ボツリヌス菌、サビア、ブルセラ属、通常バークホルデリア・セパシア及び他のバークホルデリア種、マイコバクテリウム・ウルセランス、カリシウイルス科ファミリー、カンピロバクター菌、通常カンジダ・アルビカンス及び他のカンジダ種、バルトネラ・ヘンセラ菌(英:Bartonellahenselae)、A群連鎖球菌及びブドウ球菌、クルーズトリパノソーマ、軟性下疳菌、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、クラミジア・トラコマチス、クラミジア・ニューモニエ、コレラ菌、フォンセカエ・ペドロソイ、肝吸虫症、クロストリジウム・ディフィシレ、コクシジオイデス・イミティス、コクシジオイデス・ポサダシ、コロラドダニ熱ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、クロイツフェルト・ヤコブ病・プリオン、クリミア-コンゴ出血熱ウイルス、クリプトコックス・ネオフォルマンス、クリプトスポリジウム属、猫鉤虫、共寄生虫、シクロスポラ、有鉤条虫、サイトメガロウイルス、デング熱ウイルス(DEN-1、DEN-2、DEN-3及びDEN-4)-フラビウイルス、双核アメーバ、コリネバクテリウム・ジフテリア、裂頭条虫属、メジナ虫(Dracunculusmedinensis)、エボラウイルス、エキノコックス属、エーリキア属、蟯虫、エンテロコッカス属、エンテロウイルス属、発疹チフス・リケッチア、パルボウイルスB19、ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型、肥大吸虫、肝蛭及び巨大肝蛭、FFIプリオン、フィラリアヘッド上科、ウェルシュ菌、フソバクテリウム、ウェルシュ菌、他のクロストリジウム属、ゲオトリクムカンジドウム、GSSプリオン、ランブル鞭毛虫(Giardialamblia)、バークホルデリア鼻疽菌、顎口顎線虫、剛棘顎口虫、淋菌、肉芽腫菌、化膿連鎖球菌、ストレプトコッカス・アガラクティエ、インフルエンザ菌、腸内ウイルス、ほとんどのコクサッキーA型ウイルス、腸内ウイルス71型、シンノンブルウイルス、ヘリコバクター・ピロリ、大腸菌O158:H7、ブニヤウイルス科、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、ヒストプラスマ・カプスラーツム、十二指腸鉤虫、アメリカ鉤虫、インフルエンザ菌、ボカ人間ウイルス、エーリキア・エウィンギ(Ehrlichiaewingii)、アナプラズマ・ファゴサイトフィルム、ヒトメタニューモウイルス、エールリッヒア・シャフェンシス、ヒトパピローマウイルス、ヒトパラインフルエンザウイルス、矮小条虫、縮小条虫、エプスタイン・バー・ウイルス、オルトミクソウイルス科、イソスポーラ・ベリ(Isosporabelli)、キンゲラ・キンゲ(Kingellakingae)、肺炎桿菌、クレブシエラオツェーナ、クレブシエラリノシェレロモーティス(Klebsiellarhinoscleromotis)、クーループリオン、ラッサ熱ウイルス、レジオネラ・ニューモフィラ、レジオネラ・ニューモフィラ、リーシュマニア、ハンセン菌とマイコバクテリウム・レプロマトーシス(Mycobacteriumlepromatosis)、レプトスピラ属、リステリア菌、ボレリア病及び他のボレリア種、バンクロフト糸状虫及びマレー糸状虫、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、プラスモジウム属(Plasmodiumgenus)、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、偽鼻疽菌(Burkholderiapseudomallei)、髄膜炎菌、横川吸虫、微胞子虫門、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)、ムンプスウイルス、リケッチア・チフィ、マイコプラズマ・ニューモニエ、種々の細菌(アクチノミセトーマ)及び真菌(真菌性菌腫)、寄生ハエの幼虫の双翅目、クラミジア・トラコマチスや淋菌、vCJDプリオン、ノカルジア・アステロイデス及び他のノカルジア種、回旋糸状虫、ブラジルブラストミセス、肺吸虫及びその他の肺吸虫属、パスツレラ属、アタマジラミ、コロモジラミ、フチルス・プビス(Phthiruspubis)、百日咳菌、ペスト菌、肺炎球菌、ニューモシスチス嚢虫症、ポリオウイルス、プレボテラ属、ネグレリアのアメーバ、JCウイルス、オウム病クラミジア、コクシエラ・バーネッティ、狂犬病ウイルス、ビーズチェーン大腸菌及びラット咬傷発熱スピロヘータ、呼吸器RSウイルス、リノスポリジウム・セーベリ、ライノウイルス、リケッチア属、リケッチアダニ、リフトバレー熱ウイルス、ロッキー山紅斑熱リケッチア、ロタウイルス、風疹ウイルス、サルモネラ属、非定型肺炎コロナウイルス、疥癬ダニ、住血吸虫属、赤痢菌、水痘帯状疱疹ウイルス、大痘瘡又は小痘瘡、スポロトリックス・シェンキー、ブドウ球菌属、黄色ブドウ球菌、化膿連鎖球菌、糞線虫、梅毒スピロヘータ、条虫属、破傷風菌、白癬、トリコフィトン・トンズランス、白癬、エピデルモフィトン・フロッコースム、紅色白癬菌及び毛瘡白癬菌、紅色白癬菌、ホルテア・ウェルネッキ、白癬、マラセチア属、イヌ回虫や猫回虫、トキソプラズマ、旋毛虫、膣トリコモナス、鞭虫、結核菌、トゥーラホットフランシス細菌、ウレアプラズマ・ウレアリティカム、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、コレラ菌、グアナリトウイルス、西ナイルウイルス、白髪胞子菌、仮性結核菌、腸炎エルシニア、黄熱病ウイルス、ケカビ目(ムコール症)と昆虫メッシュカビ(エントモフトラ症)、緑膿菌、カンピロバクター胎児(ビブリオ)、アエロモナス細菌、エドワードシエラ属、タルダ、ペスト菌、志賀赤痢菌、赤痢菌、赤痢ソンネ、ネズミチフス菌、トレポネーマ・ペルテヌエ、トレポネーマカラテネウム、フェンセンブルグドルフェリ、ボレリア・ブルグドルフェリ、レプトスピラ出血性黄疸、ニューモシスチスカリニ、ウシ流産菌、ブタ流産菌、マルタ熱菌、マイコプラズマ属、発疹チフスリケッチア、リケッチアツツツガムシ、クラミジア属、病原性真菌(アスペルギルス・フミガーツス、カンジダ・アルビカンス、ヒストプラスマカプスラーツム);原虫(赤痢アメーバ、膣トリコモナス、人トリコモナス、トリパノソーマガンビエンス、ローデシアトリパノソーマ、ドノバンリーシュマニア、リーシュマニア熱帯、リーシュマニアブラジル、ニューモシスチスカリニ肺炎、三日熱マラリア原虫、熱帯熱マラリア原虫、悪性マラリア);又は蠕虫(日本住血吸虫、マンソン住血吸虫、ビルハルツ住血吸虫と鉤虫)が含まれる。
病原性ウイルスには、以下のものが含まれるが、これらに限定されない:ポックスウイルス科(Poxyiridae)、ヘルペスウイルス科、アデノウイルス科、パポバウイルス科、エンテロウイルス科、ピコルナウイルス科、パルボウイルス科、レオウイルス科、レトロウイルス科、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、流行性耳下腺炎、麻疹、呼吸器合胞体ウイルス、風疹、アルボウイルス、ラブドウイルス、アレナウイルス科、非A/非B型肝炎ウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、ロタウイルス、腫瘍ウイルス[例えば、HBV(肝細胞癌)、HPV(子宮頸癌、肛門癌)、カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(カポジ肉腫)、EBウイルス(鼻咽頭癌、バーキットリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫)、MCPyV(メルケル細胞癌)、SV40(シミアンウイルス40)、HCV(肝細胞癌)、HTLV-I(成人T細胞白血病/リンパ腫)];ウイルスによって引き起こされる免疫疾患:[例えば、ヒト免疫不全ウイルス(AIDS)]、CNSウイルス:[例えば、JCV(進行性多巣性白質脳症)、MeV(亜急性硬化性全脳炎)、LCV(リンパ球性脈絡髄膜炎)、アルボウイルス脳炎、オルトミクソウイルスウイルス科(推定)(嗜眠性脳炎)、RV(狂犬病)、水疱性口内炎、ヘルペスウイルス性髄膜炎、ラムゼイ・ハント症候群II型;ポリオウイルス(急性灰白髄炎、ポリオ後症候群)、HTLV-I(熱帯性痙性麻痺)];サイトメガロウイルス(CMV網膜炎、HSV(ヘルペス性角膜炎));心血管病ウイルス[例えばCBV(心膜炎、心筋炎)];呼吸器系/急性鼻咽頭炎/ウイルス性肺炎:[EBウイルス(EBV感染症/伝染性単核球症)、サイトメガロウイルス、SARSコロナウイルス(重症急性呼吸器系症候群)、オルトミクソウイルスウイルス科:インフルエンザウイルスA/B/C(インフルエンザ/鳥インフルエンザ)、パラミクソウイルス:ヒトパラインフルエンザウイルス(パラインフルエンザ)、RSV(ヒト呼吸器合胞体ウイルス)、hMPV];消化系ウイルス[MuV(流行性耳下腺炎)、サイトメガロウイルス(CMV性食道炎);アデノウイルス(アデノウイルス感染);ロタウイルス、ノロウイルス、アストロウイルス、コロナウイルス、HBV(B型肝炎ウイルス)、CBV、HAV(A型肝炎ウイルス)、HCV(C型肝炎ウイルス)、HDV(D型肝炎ウイルス)、HEV(E型肝炎ウイルス)、HGV(G型肝炎ウイルス)];泌尿生殖器系ウイルス[例えば、BKウイルス、MuV(流行性耳下腺炎)]等の該病原性ウイルス疾患が含まれる。
更なる目的によれば、本願発明は、本発明の共役体及び薬学的に受け入れられる担体、希釈剤、又は賦形剤を共に含む、癌、感染症、又は自己免疫疾患を治療するための医薬組成物にも関する。癌、感染症、及び自己免疫疾患を治療するための方法は、インビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)又はエクスビボ(ex vivo)で実行することができる。インビトロ療法の例としては、目標抗原を発現しない望ましい変異体以外の全ての細胞を死滅させるため、又は所望でない抗原を表現する変異体を死滅させるための細胞培養処理を含む。エクスビボ療法の例としては、移植(HSCT)の実行に先立って造血幹細胞(HSC)を処理し、患部又は悪性細胞を殺すために、これを同一患者の体内へ戻すことを含む。例えば、癌及び自己免疫疾患の治療における自家移植に先立って、骨髄から癌細胞又はリンパ球細胞を除去するための、又は移植片対宿主病を防ぐために、移植に先立って、同種異系の骨髄又は組織からT細胞及び他のリンパ細胞を除去するための臨床的エキソビボ処理は、以下により実施することができる。患者又は他の個体から骨髄細胞を獲得した後、濃度範囲が約1pM~0.1mMとなるように、本願発明の共役体を加えた血清含有培地で、37℃で30分間~約48時間培養する。的確な濃度条件及び培養時間(=用量)は、経験豊富な臨床医によって容易に決められる。培養終了後、骨髄細胞を血清含有培地で洗浄し、静脈内注射等の既知の方法によって人体へ戻す。骨髄細胞の獲得及び再注入治療の間に、患者が他の治療(例えば、廃絶化学療法又は全身照射)を受けている場合、処理後の骨髄細胞は、標準的な医療装置を用いた液体窒素により冷凍保存される。
本明細書に引用される出版物、特許出願、及び特許を含む全ての参考文献は、あたかも各参考文献が参照により組み込まれることが個別かつ具体的に示され、その全体が本明細書に記載されるのと同じ程度まで、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明を説明する文脈(特に特許請求の範囲の文脈)における用語「a」と「an」、「the」と「少なくとも1つ」及び同様の指示語の使用は、本明細書に別段の指示がある場合、又は文脈と明らかに矛盾する場合を除き、単数形と複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。1以上の項目のリストに続いて「少なくとも1つ」という用語を使用する場合(例えば、「A及びBの少なくとも1つ」)、本明細書に別段の記載がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、リストされた項目から選択される1つの項目(A又はB)、又はリストされた項目の2以上の任意の組み合わせ(A及びB)を意味すると解釈されるべきである。「含む」、「有する」、「含む」、及び「含む」という用語は、特に断りのない限り、無制限の用語(即ち、「含むがそれに限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書に別段の記載がない限り、その範囲内にあるそれぞれの個別の値を個別に参照する簡略的な方法として機能することを単に意図しており、個別の各値は、あたかも本明細書に個別に記載されているかのように明細書に組み込まれる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行することができる。本明細書で提供されるあらゆる例、又は例示的な表現(例えば、「等」)の使用は、単に本発明をより良く理解することを目的としており、別段の請求がない限り、本発明の範囲に制限を課すものではない。本明細書の如何なる文言も、請求項に記載されていない要素を本発明の実施に必須であると示すものとして解釈されるべきではない。
本明細書では、本発明を実施するための発明者に知られている最良のモードを含めて、本発明の好ましい実施形態について説明する。これらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を読めば当業者には明らかになるであろう。本発明者らは、当業者がそのような変形を必要に応じて採用することを期待しており、本発明が本明細書に具体的に記載されている以外の方法で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用される法律によって認められる、本明細書に添付の特許請求の範囲に記載された主題の全ての修正及び均等物を含む。更に、本明細書に別段の指示がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、あらゆる可能な変形における上述の要素の任意の組み合わせが本発明に包含される。
以下の実施例は本発明を更に説明するものであるが、もちろん、いかなる意味においてもその範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
以下の実施例によって本願発明を更に説明するが、これら実施例は、本願の範囲を制限することを意図するものではない。以下の実施例に記載した細胞株は、特に説明のない限り、米国タイプカルチャーコレクション(ATCC)、ドイツのブラウンシュヴァイクにあるドイツ微生物細胞培養コレクション(DMSZ)、又は中国科学院の上海細胞培養研究所により特定された条件に基づいて、培地中で維持した。特に説明のない限り、細胞培養試薬は全てInvitrogen社より提供された。無水溶媒は全て市販品であり、且つ窒素封入密封ボトルで貯蔵した。PEG化合物は、中国嘉興市のBiomatrik Incから購入した。一部の化合物は、合成を参照していない場合、中国の医薬品開発業務受託機関(CRO)(例:Wuxi Apptec、Haoyuan Chemexpress、Raybow Pharma)によって提供された。実験動物は、GemPharmatech Co.,Ltd(中国・ナジン)及びShanghai SLAC Laboratory Animal Co.,Ltd.(中国・上海)経由で、National Resource Center of Model Miceから購入した。T-DM1は、中国香港の薬局経由でRocheから購入た。他の全ての試薬及び溶媒は、最高の基準に従って購入し、更なる精製なしで使用した。分取HPLCによる分離は、Varain PreStar HPLCにより行った。HPLC 分析は Agilent 1260で実行された。質量スペクトルデータは、Wasters Acquity UPLC分離モジュール及びAcquity TUV検出器を備えたWaters Xwvo QTOFで取得した。NMRスペクトルは、浙江理工大学化学科にあるZhongke-niujin WNMR-I 400MHz装置により記録した。化学シフト(δ)は百万分の1(ppm)単位とし、0.00でテトラメチルシランを標準とし、結合定数(J)の単位はHzとした。C、H、及び/又はNの元素分析は、浙江理工大学化学科から提供され、Elementar UNICUBEで実施された。金属原子の定量分析は、Agilent ICPOES 730 ICP-MSで行った。
実施例1.B細胞成熟抗原(BCMA)に対するモノクローナル抗体の生成
Kilpatrick et al., Hybridoma, 16(4): 381-389 (1997)に記載されているRIMMS免疫化レジメンに従って、生後6週齢のBalB/cに、精製組換えヒト(rHu)TrxA-BCMAを4回皮下注射をした。マウスは、2~3日の間隔で13日間かけて免疫化された。免疫化の各ラウンドでは、まずマウスをイソフルランで麻酔した。免疫原は、完全または不完全フロイントアジュバント中で乳化された。金アジュバント(Sigma-Aldrich)を複数の部位に両側に注射した。13日目に試験採血を採取し、抗原ELISAで分析した。良好な血清力価を有するマウスは、腹腔内に融合前ブーストを与えられ、17日目に屠殺された。脾臓細胞が採取され、ポリエチレングリコール融合法(Roche Diagnostics)に従って、骨髄腫細胞株P3-X63-Ag8.653と融合され、安定なハイブリドーマが生成された。
抗BCMA特異的ハイブリドーマは、直接結合ELISAでハイブリドーマ上清をスクリーニングし、続いてBCMA発現RPMI-8226-BCMA細胞上でFACSを行うことによって同定した。陽性ハイブリドーマは、インビトロでRPMI-8226-BCMA細胞に結合し内部移行する能力について、細胞株上で発現されたBCMAへのFACS結合により、さらに試験した。
選別及びサブクローンの後、BCMA-A2-6H4-5D2が選択され、抗BCMA抗体J6M0(米国特許第9,273,141号に記載されており、本願ではベランタマブ又はDXA009Bと呼ばれる)と共に、Elisaアッセイによって、抗体結合親和性が決定され、その結果を図1に示す。中国典型培養物保存センター(CCTCC)への寄託は、ブダペスト条約に基づいて、2022年6月23日に行われた。CCTCCは、中国湖北省武漢市、郵便番号430000の武漢大学にある。CCTCCの寄託には、CCTCC C2022188のアクセッション番号が割り当てられた。
モノクローナル抗体BCMA-A2-6H4-5D2の重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表1に示す。
この実施例の結果は、BCMAに対するモノクローナル抗体の産生を実証している。
Figure 2024541059000120

実施例2.BCMA-A2-6H4-5D2のヒト化モノクローナル抗体の生成
BCMA-A2-6H4-5D2(配列番号10)のVHと、ヒトIgG1 HC定常ドメイン(配列番号12、配列番号23によりコードされる)との融合によって構築されたキメラ抗体c5D2 HC(配列番号13)、及びBCMA-A2-6H4-5D2(配列番号11)と、ヒトκLC定常ドメイン(配列番号14、配列番号26によりコードされる)との融合によって構築されたキメラ抗体c5D2 LC(配列番号15)。ヒト生殖細胞系遺伝子アミノ酸を有する5D2の対応するアミノ酸の置換によって生成されたヒト化抗体hu5D2 HC(配列番号8)、ヒト生殖細胞系遺伝子アミノ酸を有する5D2の対応するアミノ酸の置換によって生成されたヒト化抗体hu5D2 LC(配列番号9)。hu5D2の親和性を図2に示す。
モノクローナル抗体c5D2及びhu5D2の重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列を表2に示す。
Figure 2024541059000121

実施例3.マレイミド基末端を有する細胞毒性剤と共役したBCMAモノクローナル抗体を含む抗体-薬物共役体(ADC)を生成するトリデーショナル(tridational)法
hu5D2モノクローナル抗体を、マレイミド基末端を有する細胞毒性剤と共役させた。具体的には、PBS pH7.2、1mMEDTA(エチレンジアミン四酢酸)中で、精製された抗体を、3.2~4.2モル過剰の還元剤TCEP(トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン)と共に、37℃で1時間インキュベートした。その後、10%(v/v)DMA又はDMSO中のストック溶液からの、マレイミド基末端を有する細胞毒素のペイロード約6.5~9.0当量を添加し、続いて穏やかに攪拌させながら室温で1時間から3時間インキュベートした。共役反応は、必要に応じて、4モル当量(ペイロードを超える)のN-アセチルシステインを添加することによってクエンチされた。インキュベーション後、10,000MWCO透析カセットを使用して、4℃、pH5.0~7.2のPBS中で2~10回透析することにより、還元剤及び過剰なペイロード/連結体複合体を除去した。
共役方法では、0.1~10%の凝集体が形成される場合がある。高分子凝集体、システインでクエンチされたペイロードを含む共役試薬は、例えば Thompson et al., J. Control Release, 236: 100-116 (2016) に記載されているように、セラミックヒドロキシアパタイトII型クロマトグラフィー(CHT)を使用して除去できる。ADCは、必要に応じて、25mMヒスチジン-HCl、7%スクロース、0.02%ポリソルベート-20又は80、pH6中で製剤化された。
モノマー含量、凝集体、及び断片を決定するために、TSKgel.RTM.G3000WXLカラム(東ソーバイオサイエンス、東京、日本)にロードされた100m(100μL容量)の抗体又はADCを使用して、分析用サイズ排除クロマトグラフィー(SEC-HPLC)を実行した。移動相は、0.1M 硫酸ナトリウム、0.1M リン酸ナトリウム、及び10%イソプロパノール、pH6.8で構成され、流速は1mL/分であり、各分析は室温で10~45分間実行された。疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC-HPLC)は、共役と薬物ロード分布を評価するために使用され、ブチル非多孔質樹脂(NPR)カラム(4.6mm ID×3.5cm、2.5μm、東ソーバイオサイエンス)を使用して実行された。移動相Aは、25mM Tris-HCl、1.5M (NHSO、pH8.0で構成された;移動相Bは、25mM Tris-HCl及び5%イソプロパノール、pH8.0で構成された。濃度1mg/mLの抗体又はADC100μLをロードし、流速1mL/分、5%Bから100%Bの勾配で、10~30分間かけて溶出させた。鎖特異的共役を確認するために、還元逆相クロマトグラフィー(rRP-HPLC)を使用した。抗体及びADCは、PBS(pH7.2)中の42mMジチオスレイトール(DTT)を使用して、37℃で20分間還元された。10μgの還元抗体又はADCをポリマー逆相媒体(PLRP-S)1000Aカラム(2.1×50mm)(Agilent Technologies、カリフォルニア州サンタクララ)にロードし、80℃、流速1mL/分で、5%Bから100%B(移動相A:水中の0.1%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.1%トリフルオロ酢酸)の勾配で、20~35分間かけて溶出させた。
重鎖及び軽鎖での共役及び薬物/抗体比(DAR)は、Agilent 6230 TOF(Agilent Technologies、カリフォルニア州サンタクララ)に接続されたAgilent 1290シリーズuHPLCで実行される還元液体クロマトグラフィー質量分析(rLCMS)によって決定された。2μgの還元抗体又はADCをZORBAX.RTM.上にロードし、高速分解能高解像度(RRHD)300-ジフェニルカラム(2.1×50mm、1.8μm)(Agilent Technologies、カリフォルニア州サンタクララ)を使用し、2.1分後に80%B(移動相A:水中の0.1%ギ酸及び移動相B:アセトニトリル中の0.1%ギ酸)のステップ勾配を使用して、0.5mL/分の流速で溶出させた。ポジティブ飛行時間型MSスキャンを取得し、MassHunterソフトウェア(Agilent Technologies、カリフォルニア州サンタクララ)を使用してデータ収集及び処理を実行した。
実施例4.BCMA発現細胞株の作製方法
安定した細胞株は、全長BCMAクローン又はGFPタンパク質を共発現する空のベクターのいずれかを、RPMI-8226細胞にトランスフェクトすることによって開発された。フローサイトメトリーにより、トランスフェクトされたBCMA(RPMI-8226-BCMA)の表面でのBCMAの陽性発現が確認された。これらの細胞株は、その後、クローン化されたBCMA抗体の特異性を確認するためのツールとして使用された。
実施例5.可溶性および膜結合型BCMAに対する、本明細書に記載のモノクローナルBCMA抗体及びADCの結合親和性
BCMA-A2-6H4-5D2、hu5D2、及びc5D2の可溶性BCMAへの結合は、Elisaアッセイを使用して決定した。Elisaアッセイは、37℃で1時間、1μg/mlの可溶性BCMA(50μL/ウェル)でコーティングし、その後、PBS+2%BSAでブロッキングすることで行った。一定範囲の抗体濃度を希釈し、プレコートしたElisaプレートに添加して、37℃で1時間インキュベートし、続いてPBST洗浄(BioTek 405)を3回行った後、50μL/ウェルで、ヤギ抗ヒトIgG(Fab特異的)-ペルオキシダーゼ(Sigma-Aldrich)(1:20000希釈)を、検出のために添加した。検出前に、プレートをPBSTで3回洗浄し、その後、TMBを添加し、2M HSOの添加により停止した。この実験の結果を図2に示す。
hu5D2、c5D2、及びhu5D2-tub196の膜結合型ヒトBCMAへの結合を、BCMAを内因的に発現する多発性骨髄腫細胞株(NCI-H929)におけるフローサイトメトリーを使用して評価した。結合アッセイは、抗BCMA抗体を200,000細胞と4℃で30分間インキュベートし、その後PBS+2%FBS(FACS緩衝液)で2回洗浄することによって実施した。抗体濃度の範囲は、11点の4倍希釈系列を使用して評価した。次いで、細胞を、5μg/mLのヤギ抗ヒトIgG Fc二次抗体、PE(Thermo Fisher Scientific)と共に4℃でインキュベートし、続いてPBS+2%FBSで2回洗浄した。細胞を200μLのPBS+2%FBSに再懸濁した。
生存単一細胞の蛍光は、Guava easyCyte HT サイトメーターを使用して測定した。平均蛍光強度値を使用して結合割合を決定し、EC50をPrismソフトウェアを使用して決定した。この実験の結果を図3に示す。
実施例6.抗体-薬物共役体を使用して、インビトロで多発性骨髄腫細胞を死滅させる方法
化合物322又は390等のチューブリシン類縁体と共役したhu5D2又はその親和性最適化クローンを含む抗体-薬物共役体による多発性骨髄腫及び形質細胞性白血病細胞株の死滅を、CCK8キット(同仁堂研究所、日本)で推奨されているプロトコールを使用して、インビトロで評価した。簡単に説明すると、180μL RPMI+10% FBS中の5000個の細胞を、96ウェルプレートの内側のウェルに加えた。以下のBCMA発現細胞株について試験した:RPMI-8226-BCMA 、NCI-H929、MM.1S、及びJurkatも試験した。抗体-薬物共役体を、RPMI+10% FBSで10倍ストック(100μg/mL)に希釈した。次いで、治療薬をRPMI+10% FBSで1:10に連続希釈した。このシリーズの20μLを3つずつ細胞に添加すると、最高濃度の10μg/mLから最低濃度の0vg/mLまでの範囲の抗体-薬物共役体の8点の用量曲線が得られた。プレートを37℃、5%COで96時間インキュベートした。インキュベーション期間の終わりに、10μLの基質溶液を各ウェルに添加した。SpectraMax i3x プレートリーダー(Molecular Device,USA)を使用して、450nmでの吸光度を測定した。データをGraphPad Prismor Excelソフトウェアを使用して分析及びグラフ化し、50%阻害濃度(IC50)を決定した。この実験の結果を、図4A、4B、4C、4Dに示す。
実施例7.LC-MSによる、BCMA抗体のグリコシル化部位分析
サンプル情報:組換えヒト化抗BCMAモノクローナル抗体(DXA009 DS)、バッチ番号は009A2201B(本願の出願人であるハンジョウ DAC バイオテクノロジー Co.,Ltd.が製造)。
サンプル調製:アスパラギンの位置にグリカンが結合した糖ペプチドEEQYNSTYR(配列番号34)。組換えヒト化抗BCMAモノクローナル抗体(DXA009 DS、バッチ番号は009A2201B)を6M尿素、10mMジチオスレイトールで56℃で約40分間、変性及び還元し、アルキル化を行い(約30mMヨードアセトアミド、暗所、室温で40分間)、50mM NH4HCOで希釈し、トリプシンで消化した(1/50、酵素/基質重量比、4時間、37℃)。
糖ペプチドの質量と応答を表3に示す。糖ペプチド種(Man5、G0F-GlcNAc、G0、G0F、G1、G1F、及びG2Fを含む)の割合を表4に示す。糖ペプチドのMS/MS娘イオン又は生成物イオンスペクトルを図5に示す((a)-(h))。
Figure 2024541059000122

従って、N-グリコシドの位置は、Asn(N)-300で確認される。
Figure 2024541059000123

UPLCの条件:LCシステム:Waters ACQUITY UPLC H-Classシステム;検出器:ACQUITY UPLC TUV;吸収波長:214nm;トラップカラム:ACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm、2.1×100mmカラム。移動相A:水中の0.1%ギ酸(FA)、移動相B:ACN中の0.1%ギ酸(FA);95分間で1%から40%、続いて10分間で40%から80%、その後5分間で80%から80%の移動相B(0.1%FA含有ACN)の直線勾配を使用して、流速0.25ml/分でクロマトグラフィー分離を実行した。
MS条件:MSシステム:Waters Xevo-G2XS Q-TOF;イオン化モード:ESIポジティブ;感度モード;データ取得:MS;質量範囲:m/z100-2500Da。インフォマティクス:UNIFI V1.8.2.169 ソフトウェア(Waters)を使用したデータ分析。
実施例8.LC-MSによる、脱グリコシル化BCMA-Tub ADCの分子量の減少及びDAR分析
サンプル調製:5mMジチオスレイトールを使用して、37℃で約2時間、ADC(例:(DXC009 DP))を還元し、続いてPNGase Fを使用して、37℃で一晩、脱グリコシル化工程を行い、図6及び7に示すように、6個の断片が生成した。HC及びLCは、裸の形又は最大3個のペイロードを運ぶ共役形態で存在していた。各ADC断片の質量及びADCの平均DARを表5に示す。従来の共役ADCの平均DARの計算には、次の式を使用した。
Figure 2024541059000124

平均DAR=L1/(L0+L1)×2+H1/(H0+H1+H2+H3)×2+H2/(H0+H1+H2+H3)×2+
H3/(H0+H1+H2+H3)×2
方法の条件:UPLCシステム:Waters ACQUITY UPLC H-Classシステム;検出器:ACQUITY UPLC TUV;吸収波長:280nm;トラップカラム:ACQUITY UPLC C4 1.7μm、2.1×50mmカラム。移動相A:水中の0.1%ギ酸(FA)、移動相B:ACN中の0.1%ギ酸(FA);2分間で5%から25%、続いて8分間で25%から45%、その後2分間で45%から85%の移動相Bの直線勾配を使用して、流速0.4ml/分でクロマトグラフィー分離を実行した。
MS条件:MSシステム:Waters Xevo-G2XS Q-TOF;イオン化モード:ESIポジティブ;質量範囲:m/z500-4000Da。インフォマティクス:UNIFI V1.8.2.169 ソフトウェア(Waters)を使用したデータ分析。
実施例9.LC-MSによるBCMA-ADCの薬物結合部位分析
サンプル調製:組換えヒト化抗BCMAモノクローナル抗体-チューブリシンB共役体(例:DXC009DP)、バッチ番号は22030251、パックサイズは100mg/ボトル、ハンジョウ DAC バイオテクノロジーCo.,Ltd.によって製造された。ADCサンプルは変性及び還元され(6M尿素、10mMジチオスレイトール、56℃、約40分間)、アルキル化され(約30mMヨードアセトアミド、暗所、室温で40分間)、50mM HEPESで希釈し、トリプシンで消化(1/50、酵素/基質の重量比、4時間、37℃)。
ADCの薬物ロードペプチドを表6に示す。各ADC断片の質量及び平均DARを図7に示す。ADCの薬物ロードペプチドのMS/MS娘イオンスペクトル又はプロダクトイオンスペクトルを図2に示す。
Figure 2024541059000125

方法の条件:LCシステム:Waters ACQUITY UPLC H-Classシステム;検出器:ACQUITY UPLC TUV;吸収波長:214nm;トラップカラム:ACQUITY UPLC C4 1.7μm、2.1×100mmカラム。移動相A:水中の0.1%ギ酸(FA)、移動相B:ACN中の0.1%ギ酸(FA);95分間で1%から40%、続いて10分間で40%から80%、その後5分間で80%から80%の移動相B(0.1%FA含有ACN)の直線勾配を使用して、流速0.25ml/分でクロマトグラフィー分離を実行した。
MS条件:MSシステム:Waters Xevo-G2XS Q-TOF;イオン化モード:ESIポジティブ、感度モード;データ取得:MS;質量範囲:m/z100-2500Da。インフォマティクス:UNIFI V1.8.2.169 ソフトウェア(Waters)を使用したデータ分析。
実施例10.メソ-2,3-ビス((2,4-ジメトキシベンジル)アミノ)コハク酸(2)の合成
Figure 2024541059000126

メソ-2,3-ジブロモコハク酸(500 g、1.80 mol)のエタノール(3.6 L)溶液に、トリメチルアミン(729 g、7.20 mol)を加え、続いて2,4-ジメトキシベンジルアミン(903 g、5.4 mol)を加えた。添加完了後、混合物を90℃に加熱し、還流下で一晩撹拌した。混合物を室温に冷却し、形成された固体を濾過し、エタノールですすぎ、乾燥させて、メソ-2,3-ビス(2,4-ジメトキシベンジルアミノ)コハク酸(600g、収率72%)を得た。
実施例11.メソ-2,3-ジアミノコハク酸(3)の合成
Figure 2024541059000127

メソ-2,3-ビス(2,4-ジメトキシベンジルアミノ)コハク酸(800g、1.78mol)のジクロロメタン(100mL)溶液を、室温で一晩、トリフルオロ酢酸(2035g、17.8mol)で処理した。混合物を濃縮し、次いで1N NaOH(6L)をゆっくりと加え、30分間撹拌した。沈殿物を濾去し、溶液を塩酸水溶液でpH5~6に調整した。得られた白色沈殿を濾過により収集し、水ですすぎ、乾燥させて、メソ-2,3-ジアミノコハク酸(217 g、収率78%)を得た。
実施例12.メソ-2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)コハク酸(4)の合成
Figure 2024541059000128

メソ-2,3-ジアミノコハク酸(386g、2.6mol)を2N NaOH(6.5L)に溶解し、1,4-ジオキサン(2.1L)と混合した。溶液を0℃に冷却し、内部温度を5℃未満に維持するような速度でクロロギ酸ベンジル(1333g,7.8モル)を加えた。添加完了後、混合物を3時間撹拌し、0℃に温めた。室温で一晩撹拌した。反応物を水(2L)で希釈し、酢酸エチル(2×1L)で洗浄した。水層を濃塩酸で酸性化した。pH3に達するまでHClを加え、次いで酢酸エチル(3×2L)で抽出した。有機相を合わせ、水(1L)で洗浄し、無水Na2 SO4で乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン/石油エーテル(1:1)で粉砕し、濾過してメソ-2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)コハク酸(900g,83%)を得た。
実施例13;4,4’-((2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジ酪酸ジ-tert-ブチル(6)の合成
Figure 2024541059000129

化合物4(10g、28.7mmol)およびアミノ酪酸tert-ブチル塩酸塩(11.2g、57.4mol)のテトラヒドロフラン溶液(200mL)に、HATU(32.8g、86.3mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(19mL、115mmol)を加え、反応物を室温で一晩撹拌し、水(400mL)で希釈し、10分間撹拌し、濾過し、オーブンで乾燥させて白色固体を得た(17.7g、収率>100%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 51 N 4 O 10計算値、699.35;実測値、699.35。
実施例14.4,4’-((2,3-ジアミノスクシニル)ビス(アザンジイル))ジ酪酸ジ-tert-ブチル(7 )の合成
Figure 2024541059000130

化合物6(16g、22.9mmol)をメタノール(200mL)に溶解し、次いでPd/C(2.0g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を再充填し、60℃に加熱し、反応が完了するまで撹拌した。濾過および濃縮により、生成物7(9.8g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 20 H 39 N 4 O 6計算値、431.28;実測値、431.28。
実施例15.化合物9の合成
Figure 2024541059000131

化合物7(9.8g、22.8mmol)をジクロロメタン(200mL)に溶解し、エキソ-3,6-エポキシ-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物(7.5g、45.5mmol)およびトリエチルアミン(6.3ml、45.5ミリモル)を加えた。反応が完了するまで室温で撹拌し、次いで濃縮乾固して、白色泡状固体(17.3 g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 51 N 4 O 14計算値、763.33;実測値、763.33。
実施例16.ジ-tert-ブチル4,4’-((2,3-ビス((4R,7S)-1,3-ジオキソ-1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-2H)-4,7-エポキシイソインドール-2-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート ( 10 ) の合成
Figure 2024541059000132

DMF(300mL)に溶解した化合物9(17.3g、22.7mmol)の溶液に、EDC(13g、68.2mmol)、HOBt(9.2g、68.2mmol)、およびDBU(10.4g、68.2mmol)をゆっくり加えた。混合物を60℃に加熱し、5時間撹拌し、室温に冷却し、水(1L)に注ぎ、ジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。合わせた有機相を2N HCl(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を石油エーテル/酢酸エチル(200mL/500mL)で粉砕し、白色固体を濾別した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、白色泡状固体(8.2 g、収率49%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 47 N 4 O 12計算値、727.31。実測値、727.31。
実施例17 ジ-tert-ブチル 4,4'-((2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート(11)の合成
Figure 2024541059000133

化合物10(8.2g、11.2mmol)をトルエン(80mL)とDMF(80mL)の混合物に溶解し、120℃に加熱し、還流下で4時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、30分間以上撹拌すると、白色固体が沈殿し、次いでこれを濾過によって収集し、乾燥させて、所望の生成物を得た(3.0g、収率45%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 28 H 39 N 4 O 10計算値、591.26。実測値、591.26。
実施例18.4,4’-((2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジ酪酸(12)の合成
Figure 2024541059000134

化合物11(1.6g、2.7mmol)をジクロロメタン(10mL)およびトリフルオロ酢酸(10mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、次いでジクロロメタンと2回共蒸発させ、残渣をジクロロメタンおよび酢酸エチル(10mL/10mL)で粉砕して、白色固体(1.3g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 20 H 23 N 4 O 10計算値、479.13;実測値、479.13。
実施例19.ジベンジル((3R,4S)-2,5-ジオキソテトラヒドロフラン-3,4-ジイル)-ジカルバメート(13)の合成
Figure 2024541059000135

メソ-2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)コハク酸(100g、0.24mol)のAc2O(1L)溶液を90℃で6時間加熱し、冷却し、濃縮した。乾燥。残渣をトルエンと共蒸発させ、次いでアセトン(200mL)と石油エーテル(400mL)の混合物で粉砕した。白色固体(80gのジアステレオマー混合物)を収集し、ジクロロメタン(300mL)とともに一晩撹拌した。白色固体としてラセミ混合物(61g)を収集し、ラセミ/メソ混合物も母液から回収した。これを再処理して、きれいなメソ化合物(2g)および他のラセミ/メソ混合物(15g)を得た。
実施例20.ジ-tert-ブチル 4,4’-(((2R,3R)-2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート(14)の合成
Figure 2024541059000136

テトラヒドロフラン(1L)に溶解した化合物13(60g,0.151モル)の溶液に、アミノ酪酸tert-ブチル塩酸塩(31g,0.151モル)を加えた。溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミン(42mL,0.302mmol)を加えた。反応物を室温に温め、30分間撹拌した。アミノ酪酸tert-ブチル(31g、0.151mol)、HATU(86.12g、0.226mol)およびトリエチルアミン(42mL、0.302mmol)の別の部分を加え、反応物を室温で一晩撹拌し、水(2L)で希釈し、10分間撹拌し、濾過して白色固体(93g、収率88.13%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 51 N 4 O 10計算値、699.35。実測値、699.35。
実施例21.4,4'-(((2R,3R)-2,3-ジアミノスクシニル)ビス(アザンジイル))ジ酪酸ジ-tert-ブチル(15)の合成
Figure 2024541059000137

化合物14(93g,0.133モル)をメタノール(2L)に溶解し、次いでPd/C(10g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を再充填し、60℃に加熱し、6時間撹拌した。濾過および濃縮により、生成物7(57g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 20 H 39 N 4 O 6計算値、431.28、実測値、431.28。
実施例22.化合物16の合成
Figure 2024541059000138

化合物15(57g、0.13mol)をジクロロメタン(600mL)、エキソ-3,6-エポキシ-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物(46g、0.27mol)およびトリエチルアミン(36ml、0.27モル)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、濃縮乾固し、ジクロロメタンと共蒸発させて白色泡状固体(100g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 51 N 4 O 14計算値、763.33;実測値、763.33。
実施例23.ジ-tert-ブチル 4,4'-(((2R,3R)-2,3-ビス((4R,7S)-1,3-ジオキソ-1,3,3a,4,7),7a-ヘキサヒドロ-2H-4,7-エポキシイソインドール-2-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート(17)の合成
Figure 2024541059000139

化合物16(100g、0.13mol)のDMF溶液(1L)に、EDC(75g、0.39mol)、HOBt(53g、0.39mol)、およびDBU(59g、0.39mol)をゆっくり加えた。混合物を60℃に加熱し、5時間撹拌し、室温に冷却し、水(2L)に注ぎ、ジクロロメタン(3×500mL)で抽出した。合わせた有機相を2N HCl(300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を石油エーテル/酢酸エチル(200mL/500mL)で粉砕し、白色固体を濾別した。濾液を濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、白色泡状固体(67 g、収率70%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 36 H 47 N 4 O 12計算値、727.31;実測値、727.31。
実施例24.ジ-tert-ブチル 4,4'-(((2R,3R)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート(18)の合成
Figure 2024541059000140

化合物17(67g、92mmol)をトルエン(600mL)とDMF(60mL)の混合物に溶解し、120℃に加熱し、還流下で4時間撹拌した。次いで、反応物を室温に冷却し、30分間以上撹拌すると、白色固体が沈殿し、次いでこれを濾過によって収集し、乾燥させて、所望の生成物を得た(41g、収率75%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 28 H 39 N 4 O 10計算値、591.26;実測値、591.26。
実施例25.4,4’-(((2R,3R)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))二酪酸( 19 ) の合成
Figure 2024541059000141

化合物18(41g、69mmol)をジクロロメタン(200mL)およびトリフルオロ酢酸(200mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。反応物を濃縮し、次いでジクロロメタンと2回共蒸発させ、残渣をジクロロメタンおよび酢酸エチル(200mL/200mL)で粉砕して、白色固体(33g、収率99%)を得た。
実施例26.tert-ブチル(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシネート( 21 ) の合成
Figure 2024541059000142

(S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20, 23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-酸(20、4.0 g、5.34 mmol)およびH-Gly-OBu・HCl(0.9 g、5.34 mmol)のTHF(40 mL)溶液に、HATU(3.05 g、8.01 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.5 mL、10.68ミリモル)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)で精製し、化合物21(4.1g、収率89%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 41 H 72 N 3 O 16計算値、862.48。実測値、862.48。
実施例27.tert-ブチル(S)-(37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))グリシネート(22)の合成
化合物21(2.9g,3.3mmol)をTHF(50mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.3 g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物2(2.1g、収率84%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 33 H 66 N 3 O 14計算値、728.45; 実測値728.45。
実施例28.ジ-tert-ブチル(5S,13S,14S,22S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7、12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル) )-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサンジオエート( 23 ) の合成
Figure 2024541059000143

化合物19(120mg,0.251mmol)および化合物22(365mg,0.502mmol)のTHF(10mL)およびDMF(5mL)混合溶媒中溶液に、HATU(286mg、0.75mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(82μL、0.5mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解し、水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩を加え、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)によって精製して、化合物23(0.3g、収率62%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 86 H 149 N 10 O 36計算値、1898.01;実測値、1898.01。
実施例29.(5S,13S,14S,22S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,12,15 20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6 、11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサン二酸( 24 ) の合成
Figure 2024541059000144

化合物23(0.3g、0.158mmol)をギ酸(10mL)およびジクロロメタン(5mL)に溶解し、次いで60℃に加熱した。反応物を、LC-MSによって示されるように完了するまで撹拌し、次いで濃縮して、表題化合物を得た(280mg、収率100%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 78 H 133 N 10 O 36計算値、1785.88。実測値1785.88。
実施例30.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- ((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5、8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(25)の合成
Figure 2024541059000145

化合物24(200mg、0.102mmol)およびメシル酸エキサテカン(108mg、0.204mmol)をDMF(5mL)に溶解し、HATU(116mg、0.306mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(71μL、0.408mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物25(120mg、収率46%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 126 H 173 F 2 N 16 O 42計算値、2620.18;実測値、2620.18。
実施例31.tert-ブチル (S)-(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシネート(26)の合成
Figure 2024541059000146

化合物20(5g、6.78mmol)およびH-Gly-Gly-OBu・HCl(1.5g、6.78mmol)のTHF(50mL)中溶液に、HATU(3.81g、10.01mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.8ml、13.35ミリモル)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)で精製し、化合物26(3.7g、収率60%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 43 H 75 N 4 O 17計算値、919.50;実測値、919.50。
実施例32.tert-ブチル(S)-(S)-(37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン)-38-オイル)グリシルグリシネート( 27 ) の合成
Figure 2024541059000147

化合物26(819mg、0.89mmol)をTHF(20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.1g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物27(700mg、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 35 H 69 N 4 O 15計算値、785.47;実測値、785.47。
実施例33. ジ-tert-ブチル(8S,16S,17S,25S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7、10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン) -36-イル)-3,6,9,14,19,24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジオアート ( 28 ) の合成
Figure 2024541059000148

化合物19(180mg、0.376mmol)および化合物27(649mg、0.828mmol)のTHF(10mL)およびDMF(5mL)混合溶媒中溶液に、HATU(429mg、1.13mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(186μL、1.13mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解し、水(30mL)、飽和重炭酸ナトリウム(30mL)、2N HCl(30mL)、およびブライン(30mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩を加え、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)によって精製して、化合物を得た(0.45g、収率59%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 90 H 155 N 12 O 38計算値、2012.05;実測値、2012.05。
実施例34.(8S,16S,17S,25S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,10,15 18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル) -3,6,9,14,19,24,27,30-オクタアザドトリアコンタン二酸( 29 ) の合成
Figure 2024541059000149

化合物28(0.30g、0.194mmol)をギ酸(10mL)およびジクロロメタン(5mL)に溶解し、次いで60℃に加熱した。反応物を、LC-MSによって示されるように完了するまで撹拌し、次いで濃縮して、表題化合物を得た(280mg、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 82 H 139 N 12 O 38計算値、1899.92;実測値、1899.92。
実施例35 (2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37-( (2-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12,13 ,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバモイル)- 31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(30)の合成
Figure 2024541059000150

化合物29(142mg、0.075mmol)およびメシル酸エキサテカン(65mg、0.15mmol)をDMF(5mL)に溶解し、HATU(85mg、0.225mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(37μL、0.225mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た(60mg、収率28%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 130 H 179 F 2 N 18 O 4計算値、2734.22;実測値、2734.22。
実施例36.tert-ブチル(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシネート( 32 ) の合成
Figure 2024541059000151

化合物20(5.00g、6.78mmol)およびtert-ブチル(4-アミノブタノイル)グリシネート塩酸塩(31、1.71g、6.78mmol)のTHF(50mL)中溶液に、HATU(3.81g、10.01mmol)およびジイソプロピルエチルアミン (1.8mL、13.35mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)で精製し、化合物32(5.4g、収率85%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C45H78N4O17計算値、947.54;実測値、947.57。
実施例37.tert-ブチル(S)-(37-アミノ-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39-ジアザトリテトラコンタン) -43-オイル)グリシネート( 33 ) の合成
Figure 2024541059000152

化合物32(819mg、0.86mmol)をTHF(20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.1g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物を得た(700mg、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 37 H 73 N 4 O 15計算値、813.50;実測値、813.50。
実施例38.ジ-tert-ブチル(10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,9、12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン) -36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタンジオエート( 34 ) の合成
Figure 2024541059000153

化合物19(246mg、0.514mmol)および化合物33(1.0g、1.286mmol)のTHF(10mL)およびDMF(5mL)混合溶媒中溶液に、HATU(586mg、1.54mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(245μL、1.54mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解し、水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩を加え、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)によって精製して、表題化合物を得た(0.54g、収率51%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 94 H 163 N 12 O 38計算値、2068.11;実測値、2068.11。
実施例39.(10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,9,12,17 20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル) -3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタン二酸( 35)の合成
Figure 2024541059000154

化合物34(0.50g、0.242mmol)をギ酸(10mL)およびジクロロメタン(5mL)に溶解し、次いで60℃に加熱した。反応物を、LC-MSによって示されるように完了するまで撹拌し、次いで濃縮して、表題化合物を得た(470mg、収率100%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 86 H 147 N 12 O 38計算値、1955.99;実測値、1955.99。
実施例40.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- ((4-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12, 13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-4-オキソブチル)カルバモイル) -31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド( 36 ) の合成
Figure 2024541059000155

化合物35(200mg,0.102mmol)およびメシル酸エキサテカン(108mg,0.204mmol)をDMF(5mL)に溶解し、HATU(116mg、0.306mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(53μL、0.306mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た(120mg、収率42%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 130 H 179 F 2 N 18 O 4計算値、2734.22;実測値、2734.22。
実施例41.tert-ブチル((ベンジルオキシ)カルボニル)グリシルグリシルグリシネート(38)の合成
Figure 2024541059000156

Cbz-Gly-Gly-OH(20.3g、76.2mmol)およびH-Gly-OBu(10.0g、76.2mmol)をジクロロメタン(300mL)に溶解し、氷水浴中で0℃に冷却した。HATU(34.8g、91.5mmol)およびトリエチルアミン(32mL、228.7mmol)を加えた後、反応物を室温まで温め、一晩撹拌した。反応溶液を飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:MeOH=20:1)で精製し、目的物25g(収率86%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 18 H 25 N 3 O 6計算値、380.17;実測値、379.9。
実施例42.グリシルグリシルグリシンtert-ブチル(39)の合成
Figure 2024541059000157

化合物38(16.5g、43.5mmol)をTHF(300mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(2.0g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。4時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、オフホワイトの固体(10.2g、収率95%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 10 H 19 N 3 O 4計算値、246.14。実測値、246.14。
実施例43.tert-ブチル(S)-(S)-(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20、23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシルグリシネート(40)の合成
Figure 2024541059000158

化合物20(5.0g、6.78mmol)および化合物39 (1.67g、6.78mmol)のTHF(50mL)中溶液に、HATU(3.81g、10.01mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.8ml、13.35mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)で精製し、化合物40(4.3g、収率65%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 47 H 77 N 5 O 18計算値、976.53;実測値、976.53。
実施例44.tert-ブチル(S)-(S)-(S)-(37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ)-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシルグリシネート(41)の合成
Figure 2024541059000159

化合物40(1.5g、1.53mmol)をTHF(20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.1g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物41(1.3g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 37 H 71 N 5 O 16計算値、842.49;実測値、842.49。
実施例45.ジ-tert-ブチル(11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7、10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオエート( 42 )の合成
Figure 2024541059000160

化合物20(911mg、1.08mmol)および化合物41(225mg、0.470mmol)をDMF(5mL)に溶解し、HATU(536mg、1.411mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.233mL、1.411mmol)を加えた。反応混合物を30分間撹拌し、その後50mLの水に注ぎ、40mLのジクロロメタンで3回抽出した。有機相を20mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製して、化合物42を油状物として得た(671mg、0.316mmol、67%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 94 H 160 N 14 O 40計算値、2127.37;実測値、2128.16。
実施例46.(11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,10,13 ,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン- 36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタン二酸(43)の合成
Figure 2024541059000161

化合物42(671mg、0.316mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)で処理した。8時間撹拌した後、反応溶液を濃縮し、化合物43を油状物として得た(456mg、0.226mmol、71%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 86 H 144 N 14 O 40計算値、2015.16;実測値、2016.09。
実施例47.ビス(ペルフルオロフェニル)(11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,710,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオエート(44)の合成
Figure 2024541059000162

化合物43(323mg、0.160mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、ペンタフルオロフェノール(73.8mg、0.401mmol)およびEDCI(76.8mg、0.401mmol)を加えた。3時間撹拌した後、反応溶液を10mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して化合物44を油状物として得た(376mg、0.160mmol、99%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 98 H 142 F 10 N 14 O 40計算値、2347.26;実測値、2348.26。
実施例48.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- ((2-((2-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(45)の合成
Figure 2024541059000163

化合物44(188mg、0.080mmol)およびメシル酸エキサテカン(87mg、0.200mmol)をDMF(2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.053mL、0.321mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物45を固体として得た(48mg、0.017mmol、21%)。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 134 H 184 F 2 N 20 O 46計算値、2850.04;実測値、1426.00。
実施例49.(S)-(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシン( 46 ) の合成
Figure 2024541059000164

化合物26(12.0g、13.06mmol)をジクロロメタン(20mL)およびギ酸(40mL)に溶解した。3時間撹拌した後、反応溶液を濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、水で2回、ブラインで1回洗浄した。溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物46(10.4g、収率92%)を得た。
実施例50.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシル-L-アラニネート( 47 ) の合成
Figure 2024541059000165

30mLのジクロロメタン中の化合物46(2.10g,2.43mmol)の溶液に、H-Ala-OBu(0.53g,2.92mmol)、HATU(1.41g,3.65mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.63g,4.87mmol)を順次添加し、反応を室温で30分間実施した。反応溶液に水を加え、層を分離した。有機相を0.5N HCl、0.5N NaHCOおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル)により精製し、適切な画分を濃縮して表題化合物を得た(1.4g、収率58%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 46 H 79 N 5 O 18計算値、991.54;実測値、991.20。
実施例51.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシル-L-アラニネート( 48 ) の合成
Figure 2024541059000166

化合物47(1.4g、1.40mmol)をTHF(20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.1g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物48(1.2g、収率99%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 38 H 73 N 5 O 16計算値、856.51;実測値、857.00。
実施例52.ジ-tert-ブチル(2S,11S,19S,20S,28S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル) -2,37-ジメチル-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17 、20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオエート(49)の合成
Figure 2024541059000167

化合物19(0.31g、0.64ミリモル)のDMF溶液(5mL)に、化合物48(1.2g、1.4ミリモル)のDMF溶液(5mL)を加え、続いてHATU(0.75g、1.93ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(0.35g、2.57mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、濃縮し、ジクロロメタンに溶解し、水、0.5N HCl、0.5NaHCO、およびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮して表題を得た。化合物(1.1g、収率79%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 96 H 164 N 14 O 40計算値、2154.12;実測値、2155.40。
実施例53.(2S,11S,19S,20S,28S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,37-ジメチル-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23, 26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタン二酸(50)の合成
Figure 2024541059000168

化合物49(1.1g、0.51mmol)をジクロロメタン(10mL)およびギ酸(20mL)に溶解した。50℃で2時間撹拌した後、反応溶液を濃縮し、残渣を分取HPLC(水/アセトニトリル)で精製して、化合物50(300mg、収率30%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 88 H 148 N 14 O 40計算値、2042.00;実測値、2043.2。
実施例54.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- ((2-((2-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2, 3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2 -イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32、 38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(51)の合成
Figure 2024541059000169

化合物50(70.0mg、0.034mmol)のDMF溶液(1mL)に、メシル酸エキサテカン(32.0mg、0.075mmol)およびHATU(39.0mg、0.103mmol)を加え、続いてジイソプロピルエチルアミン(18mg、0.137mmol)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌し、濃縮し、分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製した。画分プールを合わせ、濃縮し、凍結乾燥して、表題化合物を得た(57.3 mg、収率58%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 136 H 188 F 2 N 20 O 46計算値、2876.30;実測値、2878.10。
実施例55.tert-ブチル((ベンジルオキシ)カルボニル)グリシルグリシルグリシルグリシネート(52)の合成
Figure 2024541059000170

50mLのジクロロメタン中の化合物39(1.92g、7.83mmol)の溶液に、H-Ala-OBu(1.96g,9.41mmol)、HATU(3.56g,9.41mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.22g,9.41mmol)を順次加え、反応物を室温で30分間撹拌した。そして水で急冷した。相分離後、有機相を0.5N HCl、0.5N NaHCOおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物を得た(2.74 g、収率80%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 20 H 28 N 4 O 7計算値、437.20; 実測値、437.20。
実施例56.グリシルグリシルグリシンtert-ブチルグリシネート(53)の合成
Figure 2024541059000171

化合物52(2.74g、6.28mmol)をTHF(20mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.10g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物53(1.90g、収率99%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 12 H 22 N 4 O 5計算値、303.16;実測値、303.18。
実施例57.tert-ブチル(S)-(S)-(S)-(S)-(37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14、17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシルグリシルグリシネート(54)の合成
Figure 2024541059000172

化合物20(4.5g、6.01mmol)およびH-Gly-Gly-Gly-Gly-OBu(1.9g、6.28mmol)のTHF(20mL)およびDMF(20mL)中溶液に、HATU(3.43g、 9.01mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.9mL、12.0mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)で精製し、化合物54(4.9g、収率79%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 47 H 81 N 6 O 19計算値、1033.55;実測値、1033.55。
実施例58.tert-ブチル(S)-(S)-(S)-(S)-(37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシルグリシルグリシネート(55)の合成
Figure 2024541059000173

化合物54(4.9g、4.7mmol)をTHF(80mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.5g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物を得た(700mg、収率100%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 39 H 75 N 6 O 17計算値、899.51。実測値、899.51。
実施例59.ジ-tert-ブチル(14S,22S,23S,31S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7、10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26 、29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオエート(56)の合成
Figure 2024541059000174

化合物19(1.0g、2.09mmol)および化合物55(3.7g、4.1mmol)のTHF(30mL)およびDMF(15mL)混合溶媒中溶液に、HATU(2.38mg、6.27mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.4mL、8.36mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(300mL)に溶解し、水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩を加え、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン/MeOH=100/0から20/1から10/1)によって精製して、表題化合物を得た(3.2g、収率68%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 98 H 167 N 16 O 42計算値、2240.13;実測値、2240.13。
実施例60.(14S,22S,23S,31S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ- 32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタン二酸(57)の合成
Figure 2024541059000175

化合物56(3.2g、1.4mmol)をギ酸(20mL)およびジクロロメタン(10mL)に溶解し、次いで60℃に加熱した。反応物を、LC-MSによって示されるように完了するまで撹拌し、次いで濃縮して、表題化合物を得た(690mg、収率22%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 90 H 151 N 16 O 42計算値、2128.01;実測値、2128.01。
実施例61.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- ((2-((2-((2-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2, 3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド( 58a ) の合成
Figure 2024541059000176

化合物57(420mg、0.197mmol)およびメシル酸エキサテカン(209mg、0.395mmol)をDMF(5mL)に溶解し、HATU(255mg、0.592mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(130μL、0.789mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物を得た(274mg、収率47%)。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 138 H 191 F 2 N 22 O 48計算値、2962.31;実測値、2962.31。
実施例62.tert-ブチル((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-アラニル-L-アラニネート(59)の合成
Figure 2024541059000177

Cbz-Ala-OH(15.0g、67.1mmol)及びH-Ala-OBuHCl(12.3g、67.7mmol)をジクロロメタン (100 mL) に溶解し、0℃に冷却し、EDC (25.7 g、134 mmol)を加え、続いてジイソプロピルエチルアミン(18.0g、134mmol)を滴下した。約30分間撹拌した後、反応物を水100mL、ブライン100mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製し、石油エーテルおよび酢酸エチルで溶出して、無色の液体を得た(19.2g、収率81%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 18 H 27 N 2 O 5計算値、351.18;実測値、351.18
実施例63.((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-アラニル-L-アラニン(60)の合成
Figure 2024541059000178

化合物59(5.0g、14.0mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、20mLのトリフルオロ酢酸で室温で4時間処理し、濃縮乾固し、50mLのジクロロメタンと共蒸発させ、濃縮乾固し、酢酸エチル/石油エーテルで洗浄し、濾過し、乾燥させて、白色固体を得た(3.6g、収率84%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 14 H 19 N 2 O 5計算値、295.12;実測値、295.12。
実施例64.L-アラニル-L-アラニン酸tert-ブチル(61)の合成
Figure 2024541059000179

化合物59(10.0g、29.0mmol)をTHF(80mL)に溶解し、10%Pd/C(1.1g)を加えた。反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、次いで水素バルーン下、室温で4時間、および45~50℃で2時間撹拌し、次いで濾過し、濃縮乾固した。酢酸エチル中の2M HClを加え、溶液を蒸発乾固させて、化合物61を白色固体として得た(5.8g、収率80%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 10 H 21 N 2 O 3計算値、217.15。実測値、217.15。
実施例65.tert-ブチル((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(62)の合成
Figure 2024541059000180

化合物60(3.0g、10.2mmol)および化合物61(3.0g、13.8mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、これにEDC(3.91g、20.4mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(2.67g、20.4mmol)を加え、反応物を0℃で1時間撹拌し、濾過し、濃縮して、灰色の固体(5.0g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 24 H 37 N 4 O 7計算値、493.26;実測値、493.26。
実施例66.L-アラニル-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネートtert-ブチル(63)の合成
Figure 2024541059000181

粗化合物62(5.0g、10.0mmol)をメタノール(160mL)に溶解し、10%Pd/C(1.1g)を加えた。反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、次いで水素バルーン下、室温で1時間撹拌し、濾過し、濃縮乾固して油を得た(3.0g、収率82%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 16 H 31 N 4 O 5計算値、359.22;実測値、359.22。
実施例67.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート( 64 )の合成
Figure 2024541059000182

化合物63(1.8g、2.404mmol)および化合物20(1.0g,2.874mmol)をTHF(30mL)に溶解し、HATU(1.36g,3.592mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.7g,4.789mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、水20mLおよびジクロロメタン25mLで希釈し、分離した有機相を5%NaCO、1M HClで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固し、分取HPLCにより精製して、無色の液体を得た(1.5g、収率57%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 51 H 89 N 6 O 19計算値、1089.61。実測値、1089.61。
実施例68.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(65)の合成
Figure 2024541059000183

化合物64(1.0g、0.918mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、10%Pd/C(0.23g)を加え、反応フラスコを3回真空にして水素を再充填し、次いで、水素バルーン下、室温で2時間撹拌し、濾過し、濃縮乾固して油10(0.9g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 43 H 83 N 6 O 17計算値、955.57。実測値、955.57。
実施例69.ジ-tert-ブチル(2S,5S,8S,11S,14S,22S,23S,31S,34S,37S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,11,34,37,40,43-オクタメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35 、38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3、6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオエート(66)の合成
Figure 2024541059000184

化合物19(204.9mg、0.428mmol)および化合物65(880mg、0.921mmol)をTHF(10mL)およびDMF(10mL)に溶解し、HATU(485mg、1.27mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(216.5mg、1.27mmol)を加え、反応物を室温で約30分間撹拌し、濃縮し、ジクロロメタン(40mL)で希釈し、30mLのブラインで洗浄した。水相を100mLのジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、無色の油を得た(985 mg、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 106 H 183 N 16 O 42計算値、2352.26;実測値、2352.26。
実施例70.(2S,5S,8S,11S,14S,22S,23S,31S,34S,37S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-2,5,8,11,34,37,40,43-オクタメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12 、15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタン二酸( 67 )の合成
Figure 2024541059000185

化合物66 (985 mg、0.419 mmol) をジクロロメタン (10 mL) および 20 mL のギ酸に溶解し、55~60℃で 3 時間反応させ、濃縮乾固し、分取 HPLC で精製して、無色の油を得た(0.6g、収率64%)。MS-ESI (m/z): [M + H]+ C 98 H 167 N 16 O 42計算値、2240.13。実測値、2240.13。
実施例71.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- (((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2- b]キノリン-1-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(68a); (2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37-(((4S, 7S,10S,13S)-1-((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[ 3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-11-イル)-4,7,10-トリメチル-3,6,9,12-テトラオキソ-2,5,8,11 -テトラアザテトラデカン-13-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(68b); (2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37-(( S )-1-(((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-(4-(((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9 -メトキシ-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-11-イル)メチル)ピペラジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバモイル)- 31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(68c)の合成
Figure 2024541059000186

化合物67(202.2mg、0.090mmol)、HATU(110.3mg、0.290mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(46.5mg、0.360mmol)のDMF(10mL)溶液に、それぞれメシル酸エキサテカン(98.5mg、0.185mmol)、(S)-11-(アミノメチル)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9-メトキシ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3、 14(4H,12H)-ジオン、HCl塩 (86.2 mg、0.187 mmol)、または(S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9-メトキシ-11-(ピペラジン-1-イルメチル)-1H -ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,14(4H,12H)-ジオン、HCl塩 (98.8 mg、0.186 mmol)をそれぞれ加えた。反応物を室温で約3時間撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製し、凍結乾燥して、それぞれ化合物68aを淡黄色固体として(189.1mg、収率67%)、 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 146 H 207 F 2 N 22 O 48計算値、3074.73;実測値、3074.73; 68bを淡黄色固体として(192.2mg、収率70%)、 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 142 H 203 F 2 N 22 O 50計算値、3054.40。実測値、3054.90;または68cを淡黄色固体としてそれぞれ得た(205.8mg、収率71%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 150 H 217 F 2 N 24 O 50計算値、3192.51;実測値、3192.95;。
実施例72.ジ-tert-ブチル5,5’-((((10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,9,12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26 ,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン)) (4R,4'R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタノエート) ( 70 ) の合成
Figure 2024541059000187

化合物35(720mg、0.368mmol)および(R)-5-(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸tert-ブチル(69、350mg、0.920mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解し、これにEDCI(211mg、1.10mmol)を加え、反応物を0.5時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。粗生成物を分取HPLC(H2O中57%MeCN)により精製して、化合物70を油状物として得た(200mg、0.075mmol、20.27%)。 MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 126 H 206 N 16 O 46計算値、1342.05;実測値、1341.91。
実施例73.(4R,4'R)-5,5'-((((10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,9,12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸) ( 71 ) の合成
Figure 2024541059000188

化合物70(200mg、0.075mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1mL)を加え、反応物を一晩撹拌し、その後濃縮し、ジクロロメタンと2回共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させた。化合物71を油状物として得た(176.69mg,0.075mmol,100.00%) MS-ESI(m/z):[M+2H] 2+C108H174N16O42計算値、1184.60;実測値、1185.17。
実施例74.(4R,4'R)-5,5'-((((10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,9,12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20, 23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13 -トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)( 72a );及び (R,R,S,S,S,4R,4'R)-5,5'-((((10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2) ,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,9,12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11, 14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタン-1,36-ジオイル)ビス(アザンジイル) ))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル(-2,8-ジメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)(72b)の合成
Figure 2024541059000189

化合物71(88mg、0.037mmol)のDMF溶液(1mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.025mL、0.149mmol)に、9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキシラート(Tub-1、64mg、0.093mmol)またはペルフルオロフェニル2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキシレート(Tub-3、67mg、0.095mmol)をそれぞれ加えた。反応物を4時間撹拌し、分取HPLCによって精製して、化合物72aを固体として得て(72mg、0.021mmol、57%)。 MS-ESI (m/z): [M + 3H] 3+ C 158 H 254 N 24 O 52 S 2計算値、1128.91。実測値、1129.72、または化合物72bを固体として得た(69mg、0.020mmol、54%)。MS-ESI (m/z): [M + 3H] 3+ C 160 H 261 N 24 O 52 S 2計算値、1138.26,実測値、1139.15。
実施例75.(4R,4'R)-5,5'-((((10S,18S,19S,27S)-18,19-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-) 1-イル)-4,9,12,17,20,25,28,33-オクタオキソ-10,27-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26 ,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16,21,26,29,34-オクタアザヘキサトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)(73)の合成
Figure 2024541059000190

化合物71(83.75mg、0.035mmol)およびペルフルオロフェニル2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4、 7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキシレート( Tub- 2、60 mg、0.088 mmol)をDMF (1.5 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.023 mL、 0.141mmol)を添加した。反応物を2時間撹拌し、分取HPLCで精製して固体の化合物73(54mg、0.016mmol、45%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + 3H] 3+ C 158 H 258 N 24 O 50 S 2計算値、1120.68;実測値、1120.48。
実施例76.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-バリル-L-アラニネート( 74 ) の合成
Figure 2024541059000191

化合物20(8.0g、10.7mmol)およびH-Val-Ala-OBu(2.7g,10.7mmol)をジクロロメタン(150mL)に溶解し、HATU(5.4g、13.9mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(2.8g、21.4mmol)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製し、表題化合物9.4g(収率90%)を得た。MS m/z: 976.1 ([M+H]+)。
実施例77.((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-バリル-L-アラニン( 75 ) の合成
Figure 2024541059000192

化合物74(9.4g,9.6mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(50mL)で室温で1時間処理した。反応溶液を濃縮してトリフルオロ酢酸の大部分を除去し、200mLのジクロロメタンで希釈し、溶液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8.1gの表題化合物を収率82%で得た。MS m/z: 919.9 ([M + H] + )。
実施例78.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23、26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-バリル-L-アラニネート(76)の合成
Figure 2024541059000193

化合物75(8.1g、8.8mmol)をジクロロメタン(120mL)に溶解し、EDCI(6.1g、32mmol)およびNHS(2.5g、21.3mmol)を0℃で加え、反応物を0℃で撹拌した。1時間反応させた後、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、8.1gの表題化合物を得た(収率91%)。MS m/z: 1017.1([M + H] + )。
実施例79.(2S,4R)-5-(3-((37S,40S,43S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41 -トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル) )アミノ)-2-メチルペンタン酸( 78 ) の合成
Figure 2024541059000194

化合物76(8.1g、7.9mmol)および(2S,4R)-5-(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸(77、2.7g、7.9mmol)をTHF(150mL)に溶解し、50℃に加熱し、一晩撹拌した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で精製して、8.0gの表題化合物を得た(収率82%)。 MS m/z: 1240.1([M + H] + )。
実施例80.(2S,4R)-5-(3-((37S,40S,43S)-37-アミノ-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8、11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸( 79 ) の合成
Figure 2024541059000195

化合物78(8.0g、6.4mmol)をイソプロパノール(100mL)に溶解し、パラジウム炭素(10重量%、2g)を加え、反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、50℃で4時間加熱した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、6.8gの表題化合物を得た(収率96%)。 MS m/z: 1106.1([M + H] + )。
実施例81.ビス(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)4,4’-(((2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-))ピロール-1-イル)スクシニル)ビス(アザンジイル))ジブチレート ( 80 ) の合成
Figure 2024541059000196

化合物19(2.40g、5.0mmol)をDMF(100mL)に溶解し、EDCI(2.86g,15mmol)およびNHS(1.41g,12mmol))を0℃で加え、反応物を0℃で1時間撹拌し、その後濃縮した。残渣をジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、3.19gの表題化合物を得た(収率95%)。
実施例82.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2 ,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ- 8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19 、24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸)(81)の合成
Figure 2024541059000197

化合物80(400mg、0.6mmol)および化合物79(1.3g、1.2mmol)をTHF(15mL)に溶解し、50℃に加熱し、一晩撹拌した。反応溶液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥後に670mgの表題化合物を得た(収率42%)。MS: m/z=1328.0[1/2M+H+]。
実施例83.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2 ,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ- 8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19 、24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノ-2-メチルペンタン酸)(82)の合成
Figure 2024541059000198

化合物81(670mg、0.25mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(4mL)とともに室温で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製し、凍結乾燥後に500mgの表題化合物を得た(収率80%)。 MS m/z: 1227.1([M + 2H] 2+ )。
実施例84.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2 ,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ- 8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19 ,24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)- 2-メチルペンタン酸) ( 83 )の合成
Figure 2024541059000199

化合物82(200mg、0.08mmol)およびTub-1(120mg、0.16mmol)のDMF(2mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(30mg、0.24mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。次いで、反応溶液を分取HPLCによって精製し、凍結乾燥後に50mgの生成物を得た(収率18%)。MS m/z: 1736.1([M + 2H] 2+ )。
実施例85.tert-ブチル(R)-5-(3-(2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)アセトアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸tert-ブチル(84)の合成
Figure 2024541059000200

Cbz-Gly-OH(2.09g、10.0mmol)をジクロロメタン(150mL)に溶解し、化合物69 (4.19g、11.0mmol)およびEDCI(3.83g、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、粗生成物をシリカゲルカラム(20%-50%EA/PE)で精製して、化合物84を得た(4.88g、収率85%)。
実施例86.(R)-5-(3-(2-アミノアセトアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸tert-ブチル(85)の合成
Figure 2024541059000201

化合物84(1.44g、2.52mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、Pd/C(10%湿潤、0.3g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を3回再充填し、次いで水素バルーン下で6時間撹拌し、濾過し、濃縮し、50mLのジクロロメタンと共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させて、化合物85を得た(0.9g、収率82%)。
実施例87.ジ-tert-ブチル5,5’-((((11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-)) 1-イル)-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20 ,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ) -3,1-フェニレン))(4R,4'R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸) ( 86 ) の合成
Figure 2024541059000202

100mLの一口反応フラスコ中で、化合物29 (840mg、0.44mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、混合物を室温で磁気撹拌し、次に化合物85(391mg、0.89mmol)およびEDC(362mg、1.89mmol)を加えた。反応を室温で1時間実施し、次いでブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物86(244mg、収率20%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 126 H 204 N 18 O 48計算値、1370.55。実測値、1370.56。
実施例88.(4R,4'R)-5,5'-((((11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14, 17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸)(87)の合成
Figure 2024541059000203

100mLの一口反応フラスコ中で、化合物86(244mg、0.089mmol)、ジクロロメタン(8mL)およびトリフルオロ酢酸(8mL)を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、オイルポンプに載せて化合物87を得、これをさらに精製せずに使用した(収率100%と仮定した。)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 108 H 172 N 18 O 44計算値、1214.33;実測値、1214.02。
実施例89.(4R,4'R)-5,5'-((((11S,19S,20S,28S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14, 17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス( 4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8 (-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)(88)の合成
Figure 2024541059000204

100mLの一口反応フラスコ中で、化合物87(前工程からの粗生成物、0.089mmol)およびTub-1(128mg,0.185mmol)のDMF(10mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(128mg、0.990mmol)を滴下した。室温で5時間撹拌した後、反応物を減圧下で濃縮した。残渣を10mLのジクロロメタンで希釈し、0.2mLのギ酸を滴下し、混合物を濃縮し、次いで分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物88(40mg、収率13%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 158 H 252 N 26 O 54 S 2計算値、1723.00。実測値、1722.84。
実施例90.ジ-tert-ブチル5,5’-((((14S,22S,23S,31S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14 、17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))(4R,4'R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタンノエート) (89 ) の合成
Figure 2024541059000205

化合物43 (350 mg、0.17 mmol)および化合物85 (170 mg、0.38 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液にEDCI (100 mg、0.52 mmol)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。LCMSは反応の完了を示した。そして、反応溶液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(アセトニトリル/0.1%HCOOHを含む水)により精製して、170mgの表題化合物を得た(収率34%)。
実施例91.(4R,4'R)-5,5'-((((14S,22S,23S,31S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8, 11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸) ( 90 ) の合成
Figure 2024541059000206

化合物89(170mg、0.06mmol)をジクロロメタン(4mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2mL)と室温で2時間反応させた。反応混合物を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/0.1%HCOOHを含む水)により精製して、140mgの表題化合物を得た。(収率93%)。 MS m/z: 1271.0 ([M + 2H] 2+ )。
実施例92:(4R,4'R)-5,5'-((((14S,22S,23S,31S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-)ピロール-1-イル)-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11 、14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル- 2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)(91)の合成
Figure 2024541059000207

化合物90(140mg、0.05mmol)およびTub-1(95mg、0.14mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、次いでDIEA(20mg)を溶液に加え、室温で1時間撹拌した。LCMSは反応の完了を示した。そして、反応溶液を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/0.1%HCOOHを含む水)により精製して、150mgの表題化合物を得た(収率75%)。 MS m/z: 1780.0 ([M + 2H] 2+ )。
実施例93.ジ-tert-ブチル(13S,21S,22S,30S)-21,22-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,12,15,20,23,28,31,36,39-デカオキソ-13,30-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,14,19,24,29,32,37,40-デカアザドテトラコンタンジオエート( 92 ) の合成
Figure 2024541059000208

化合物35(870mg、0.445mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、ペンタフルオロフェノール(245mg、1.334mmol)およびDIC(224mg、1.779mmol)を加えた。1時間撹拌した後、H-Gly-OBu・HCl(164mg、0.978mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.294mL、1.779mmol)を加えた。反応物を25分間撹拌し、次いで20mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して化合物92を油として得た(970mg、0.444mmol、99%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 98 H 168 N 14 O 40計算値、2183.48;実測値、2185.45。
実施例94.(13S,21S,22S,30S)-21,22-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,12,15 20,23,28,31,36,39-デカオキソ-13,30-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン- 36-イル)-3,6,11,14,19,24,29,32,37,40-デカアザドテトラコンタン二酸(93)の合成
Figure 2024541059000209

化合物92(0.97g、0.444mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)で処理した。反応溶液を一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、油を得た(636mg、0.307mmol、69%)。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 90 H 152 N 14 O 40計算値、2071.26;実測値、2071.72。
実施例95.ジ-tert-ブチル5,5’-((((16S,24S,25S,33S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14 、17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))(4R,4'R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸) (94 ) の合成
Figure 2024541059000210

化合物93(636mg、0.307mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、化合物85(296mg、0.676mmol)およびEDCI(177mg、0.922mmol)を加えた。1時間後、反応混合物を20mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物94を油状物として得た(263mg、0.090mmol、29%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 134 H 218 N 20 O 50計算値、1456.15。実測値、1455.84。
実施例96.(4R,4'R)-5,5'-((((16S,24S,25S,33S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8, 11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸) ( 95 ) の合成
Figure 2024541059000211

化合物94(263mg、0.090mmol)をジクロロメタン(12mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(6mL)で処理した。反応物を5時間撹拌し、濃縮乾固した。化合物95を油として得た(234mg、0.090mmol、99%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 116 H 186 N 20 O 46計算値、1299.93;実測値、1299.77。
実施例97.(4R,4'R)-5,5'-((((16S,24S,25S,33S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8, 11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3 、9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸)(96)の合成
Figure 2024541059000212

化合物95(234mg、0.090mmol)およびTub-2(152mg、0.225mmol)のDMF(2mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.060mL、0.360mmol)を加え、反応物を5時間撹拌し、そしてギ酸で中和した。混合物を分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物96を固体として得た(100mg、0.028mmol、31%)。MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 166 H 270 N 28 O 54 S 2計算値、1794.63。実測値、1794.83。
実施例98.ジ-tert-ブチル(2S,13S,21S,22S,30S,41S)-21,22-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,41-ジメチル-4,7,12,15,20,23,28,31,36,39-デカオキソ-13,30-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17 、20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,14,19,24,29,32,37,40-デカアザドテトラコンタンジオエート(97)の合成
Figure 2024541059000213

化合物35(827mg、0.423mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、ペンタフルオロフェノール(233.46mg、1.268mmol)およびDIC(213.41mg、1.691mmol)を加えた。1時間撹拌した後、H-Ala-OtBu・HCl(169mg、0.930mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.280mL、1.691mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、次いで20mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、化合物97を油として得た(934mg、0.423mmol、99.94%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 100 H 172 N 14 O 40計算値、2211.53;実測値、2212.50。
実施例99;(2S,13S,21S,22S,30S,41S)-21,22-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,41-ジメチル-4,7,12,15,20,23,28,31,36,39-デカオキソ-13,30-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,14,19,24,29,32,37,40-デカアザドテトラコンタン二酸(98)の合成。
Figure 2024541059000214

化合物97(0.93g、0.421mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)で一晩処理した。反応溶液を濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物98を油状物として得た(695mg、0.331mmol、79%)。MS-ESI (m/z): [M + H]+ C92H156N14O40計算値、2099.32;実測値、2100.87。
実施例100;ジ-tert-ブチル5,5’-((((2S,5S,16S,24S,25S,33S,44S,47S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,44,47-テトラメチル-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))(4R,4’R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタノエート)(100)の合成
Figure 2024541059000215

化合物98(695mg、0.331mmol)及びtert-ブチル(R)-5-(3-((S)-2-アミノプロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸(99、329mg、0.729mmol)をジクロロメタン(30mL)に溶解し、EDCI(190mg、0.994mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、次いで20mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物100を油状物として得た(231mg、0.076mol、23.52%)。MS-ESI(m/z):[M+2H]2+C138H226N20O50 計算値、1484.21; 実測値、1484.44。
実施例101;(4R,4’R)-5,5’-((((2S,5S,16S,24S,25S,33S,44S,47S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ)-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,44,47-テトラメチル-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸)(101)の合成
Figure 2024541059000216

化合物100(231mg、0.078mmol)をジクロロメタン(8mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(4mL)で処理した。反応物を3時間撹拌し、次いで濃縮し、ジクロロメタンと2回共蒸発させた。化合物101を油として得た(206mg、0.078mmol、99%)。 MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 120 H 194 N 20 O 46計算値、1327.98;実測値、1327.73。
実施例102.(4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,16S,24S,25S,33S,44S,47S)-24,25-ビス(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,44,47-テトラメチル-4,7,10,15,18,23,26,31,34,39,42,45-ドデカオキソ-16,33-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14 、17,22,27,32,35,40,43,46-ドデカアザオクタテトラコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((3S,6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸) ( 102 ) の合成
Figure 2024541059000217

化合物101(206mg、0.078mmol)およびTub-2(131mg、0.194mmol)をDMF(2mL)に溶解し、次いでジイソプロピルエチルアミン(0.051mL、0.311mmol)を加えた。反応物を4時間撹拌し、ギ酸で中和し、分取HPLC(アセトニトリル/水、0.1%ギ酸を含む)で精製して、化合物102を固体として得た(90mg、0.02mmol、収率30%) 。 MS-ESI (m/z): [M + 4H] 4+ C 170 H 278 N 28 O 54 S 2計算値、911.84。実測値、911.67。
実施例103.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-アラニネート(103)の合成
Figure 2024541059000218

Cbz-Ala-OH (8.93 g、40 mmol) をジクロロメタン (300 mL) に溶解し、NHS (9.20 g、80 mmol) を加え、5 分間撹拌した後、EDCI (23.00 g、120 mmol) を分けて加えた。添加完了後、反応物を室温で3時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得た。これをさらに精製することなく次の工程で使用し、収率100%とした。
実施例104.(2S,4R)-5-(3-((S)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)プロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ) -2-メチルペンタン酸 ( 104 ) の合成
Figure 2024541059000219

化合物103(前工程からの粗生成物、40mmol)および化合物77(13.54g、40mmol)をテトラヒドロフラン(300mL)に溶解し、還流下で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム(MeOH/ジクロロメタン)によって精製して、化合物104(13.5g、収率62%)を得た。
実施例105.(2S,4R)-5-(3-((S)-2-アミノプロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸(105)の合成
Figure 2024541059000220

化合物104(3.70g、6.80mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、Pd/C(10%湿潤、0.7g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を3回再充填し、次いで水素バルーン下で6時間撹拌し、濾過し、濃縮し、50mLのジクロロメタンと共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させて、化合物105( 2.79g、収率100%)。
実施例106.(2S,4R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)プロパンアミド)プロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4 -((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸( 106 ) の合成
Figure 2024541059000221

化合物105(2.79、6.8mmol)および化合物103(2.18g、6.8mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解し、還流下で4時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、次いでジクロロメタンで希釈し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム(MeOH/ジクロロメタン)によって精製して、化合物106(2.2g、収率53%)を得た。
実施例107.(2S,4R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-アミノプロパンアミド)プロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ) -2-メチルペンタン酸( 107 ) の合成
Figure 2024541059000222

化合物106(1.39g、2.26mmol)をメタノール(50mL)に溶解し、Pd/C(10%湿潤、0.3g)を加えた。反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、次いで水素バルーン下で4時間撹拌し、濾過し、濃縮し、50mLのジクロロメタンと共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させて、化合物107(1.01g、収率93%)。
実施例108.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニネート( 108 ) の合成
Figure 2024541059000223

H-Ala-O t Bu HCl(3.63g,2.00mmol)および化合物20(1.48g、2.40mmol)をTHF(30mL)に溶解し、HATU(1.36g、2.40mmol)およびトリエチルアミン(0.33mL、2.40mmol)を加えた。反応物を室温で1時間撹拌し、濃縮し、水20mLおよびジクロロメタン25mLで希釈し、分離した有機相を5%Na2CO3 、 1M HClで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾固し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、無色の液体を得た(1.51g、収率86%)。 MS-ESI (m/z): [M + H]+ C 42 H 73 N 3 O 16計算値、876.50。実測値、876.50。
実施例109.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))-L-アラニネート ( 109 ) の合成
Figure 2024541059000224

化合物108(1.50g、1.70mmol)をメタノール(80mL)に溶解し、10%Pd/C(0.20g)を加え、反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、次いで、水素バルーン下、室温で2時間撹拌し、濾過し、乾燥するまで濃縮して油を得た(1.26g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 34 H 67 N 3 O 14計算値、742.46;実測値、742.50。
実施例110.ジ-tert-ブチル(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,25-ジメチル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29 -デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサンジオエート( 110 ) の合成
Figure 2024541059000225

化合物19(0.41g、0.85mmol)および化合物109(1.26g、1.70mmol)をTHF(10mL)およびDMF(10mL)に溶解し、HATU(0.78g、2.04mmol)およびトリエチルアミン(0.28mL、2.04mmol)を加えた。反応物を室温で約30分間撹拌し、濃縮し、ジクロロメタン(40mL)で希釈し、30mLのブラインで洗浄した。水相を100mLのジクロロメタンで2回抽出し、有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、無色の油(1.44g、収率88%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 88 H 152 N 10 O 36計算値、1926.04;実測値、1926.04。
実施例111.(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,25-ジメチル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサン二酸( 111 ) の合成
Figure 2024541059000226

化合物110(1.44g、0.75mmol)をジクロロメタン(10mL)およびギ酸(20mL)に溶解し、55~60℃で3時間撹拌し、濃縮乾固し、分取HPLCで精製して無色油状物を得た(1.36 g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 80 H 136 N 10 O 36計算値、1813.91。実測値、1813.95。
実施例112.ビス(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H)-ピロール-1-イル)-2,25-ジメチル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17, 20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサンジオエート(112)の合成
Figure 2024541059000227

化合物111(0.50g、0.276mmol)をジクロロメタン(50mL)に溶解し、NHS(0.13g、1.103mmol)を加え、5分間撹拌し、次いで、EDCI(0.32g、1.656mmol)を氷水下で加えた。次いで、反応物を室温に温め、3時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これを精製せずに直接使用した(収率100%と仮定)。 MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 88 H 142 N 12 O 40計算値、1005.08。実測値、1004.80。
実施例113.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20 -ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21、 26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル) -3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル) )アミノ)-2-メチルペンタン酸) ( 113 ) の合成
Figure 2024541059000228

化合物112(前工程からの粗生成物、0.276mmol)および化合物107(0.25g、0.521mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。濃縮後、粗生成物を分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、化合物113(268mg、収率35%)を得た。MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 126 H 204 N 18 O 48計算値、1370.55。実測値、1370.93。
実施例114.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20 -ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21、 26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル) -3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノ-2-メチルペンタン酸)(114)の合成
Figure 2024541059000229

100mLの一口反応フラスコ中で、化合物113(268mg、0.098mmol)、ジクロロメタン(12mL)およびトリフルオロ酢酸(3mL)を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、オイルポンプに載せて化合物114を得、これをさらに精製することなくそのまま使用した(収率100%と仮定)。
実施例115.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19, 20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21 、26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-( (6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチルペンタン酸)(115)の合成
Figure 2024541059000230

100mLの一口反応フラスコ中で、化合物114(前の工程からの粗生成物、0.098mmol)およびTub-1(122mg、0.176mmol)のDMF(10mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(101mg、10mL)を滴下した。室温で5時間撹拌した後、反応物を減圧下で濃縮した。残渣を10mLのジクロロメタンで希釈し、0.2mLのギ酸を滴下し、混合物を濃縮し、次いで分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、表題化合物を得た(106mg、収率30%)。 MS-ESI (m/z): [M + 2H] 2+ C 166 H 268 N 26 O 54 S 2計算値、1779.11;実測値、1779.40。
実施例116.tert-ブチル(R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)プロパンアミド)プロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸(116)の合成
Figure 2024541059000231

化合物99(1.33g、2.945mmol)およびCbz-Ala-OH(0.69g、3.093mmol)のジクロロメタン(20mL)中溶液に、EDCI(1.13g、5.891mmol)を加え、反応物を1時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、分取HPLCで精製して、表題化合物を得た(1.65g、2.512mmol、85%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 34 H 48 N 4 O 9計算値、657.34; 実測値、657.31。
実施例117.tert-ブチル(R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-アミノプロパンアミド)プロパンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸(117)の合成
Figure 2024541059000232

化合物116(1.65g、0.003mol)のメタノール(20mL)溶液に、10%Pd/C(0.27g、0.003mol)を加え、反応フラスコを真空にし、水素を3回充填した。次いで、水素バルーン下、室温で2時間撹拌し、濾過し、濃縮乾固して、化合物117(1.24g、収率95%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 26 H 42 N 4 O 7計算値、523.31;実測値523.29。
実施例118.ジ-tert-ブチル5,5’-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20-ビス(2,5-))ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35 -デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9、 12,17,22, 27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン)) (4R,4'R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸)(118)の合成
Figure 2024541059000233

化合物112(0.34g、0.647mmol)および化合物117(0.65g、0.324mmol)をTHF(15mL)に溶解した。反応混合物を1時間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物118(0.25g、収率27%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 132 H 216 N 18 O 48計算値、1411.75。実測値1412.88。
実施例119. (4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S, 31S,34S,37S)-19,20-bis( 2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29 、32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3、 6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオイル)-ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸)(119)の合成
Figure 2024541059000234

化合物118(0.25g、0.089mmol)をジクロロメタン(8mL)およびトリフルオロ酢酸(8mL)に溶解した。1時間撹拌した後、反応溶液を濃縮して化合物119(0.413g、収率>100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 114 H 184 N 18 O 44計算値、1255.63。実測値 1256.01。
実施例120.(4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20-bis(2),5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29, 32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6 、9,12,17,22,27, 30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11 -イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸) ( 120 ) の合成
Figure 2024541059000235

化合物119(0.12g、0.175mmol)およびTub-1(0.22g、0.088mmol)をDMF(2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.116mL、0.701mmol)を滴下した。反応物を2時間撹拌し、分取HPLCによって精製して、化合物120(0.119g、収率38%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 164 H 264 N 26 O 54 S 2計算値、1763.91; 実測値 1765.30。
実施例121.(2S,2'S,4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-bis(2),5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ- 8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19 ,24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S )-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチルペンタン酸)(121)の合成
Figure 2024541059000236

化合物82(250mg、0.102mmol)およびTub-2(207mg、0.306mmol)をDMF(2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(0.034mL、0.204mmol)を加えた。反応物を6時間撹拌し、分取HPLCによって精製して、化合物121(180mg、収率51%)を得た。 ESI-MS (m/z): [M+2H] 2 + C 164 H 270 N 24 O 50 S 2計算値、1720.94。実測値1721.94。
実施例122.tert-ブチル(R)-5-(3-((37S,40S,43S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38、 41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸(122)の合成
Figure 2024541059000237

化合物76(6.0g、5.9mmol)および化合物69(2.7g、7.1mmol)をTHF(100mL)に溶解し、60℃で20時間加熱した。反応物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ジクロロメタン:MeOH=20:1)で精製して、7.1gの所望の生成物を灰色固体として得た(収率93%)。
実施例123.tert-ブチル(R)-5-(3-((37S,40S,43S)-37-アミノ-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5, 8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタン酸 ( 123 )の合成
Figure 2024541059000238

化合物122(7.1g、5.7mmol)をイソプロパノール(80mL)に溶解し、Pd/C(10%湿潤、0.8g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を3回充填し、水素バルーン下で50℃で2.5時間撹拌し、濾過し、濃縮し、オイルポンプで乾燥させて、灰色の固体(5.9g、収率93%)。
実施例124.ジ-tert-ブチル5,5’-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ-2、 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31 -オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19,24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))(4R,4’R)-ビス(4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタノエート)(124)の合成
Figure 2024541059000239

化合物80(510mg、0.7mmol)および化合物123(1900mg、1.7mmol)をDMF(20mL)に溶解し、0℃に冷却した。N-メチルモルホリン(190mg、1.9mmol)を加え、反応を0℃で3時間継続した。反応溶液をジクロロメタン(50mL)で希釈し、ブライン(4×60mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(ジクロロメタン:MeOH=20:1~6:1)で精製し、目的物1.2gを褐灰色の油として得た(収率58%)。ESI-MS (m/z): [M+2H] 2+ C 130 H 214 N 16 O 46計算値、1368.75。 1369.34実測値。
実施例125.(4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19,24,27 、30-オクタアザドトリアコンタンジオイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-アミノペンタン酸)(125)の合成
Figure 2024541059000240

化合物124(500mg、0.18mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5mL)で2時間処理した。反応溶液を濃縮して、600 mgの粗生成物を橙赤色の油として得た。 ESI-MS (m/z): [M+2H] 2+ C 112 H 182 N 16 O 42計算値、1213.63; 実測値1213.83。
実施例126.(4R,4'R)-5,5'-((((2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19,24,27 ,30-オクタアザドトリアコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4-ヒドロキシ-3,1-フェニレン))ビス(4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル) -9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)ペンタン酸) ( 126 )の合成
Figure 2024541059000241

化合物125 (440 mg、0.18 mmol) およびTub-1 (320 mg、0.45 mmol) を DMF (5 mL) に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン (70 mg、0.54 mmol) を0℃で加えて撹拌し、反応物を0℃で3時間継続した。反応溶液を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、92mgの所望の生成物を白色固体として得た(収率15%)。ESI-MS (m/z): [M+2H] 2+ C 162 H 262 N 24 O 52 S 計算値、1720.90; 実測値1721.66。
実施例127.tert-ブチル((S)-35-アミノ-24-メチル-1-(11-オキシダニル)-29-オキソ-3,6,9,12,15,18,21,24l3,27 -ノナオキサ-30-アザヘキサトリアコンタン-36-オイル)-L-バリル-L-アラニネート( 127 ) の合成
Figure 2024541059000242

化合物74(15g、15.4mmol)をイソプロピルアルコール(150mL)に溶解し、パラジウム炭素(10重量%、2.0g)を加え、反応フラスコを真空にし、水素を3回充填した。2日間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物127(12g、収率92%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 39 H 77 N 4 O 15計算値、841.53; 実測値841.53。
実施例128.ジ-tert-ブチル(2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-)1-イル)-5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8) 、11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19,24,27,30-オクタアザドトリアコンタンジオエート(128)の合成
Figure 2024541059000243

化合物127(5.5g、6.6mmol)および化合物19(1.5g、3.1mmol)のDMF(100mL)中溶液に、HATU(4.8g、12.5mmol)およびNMM(1.3g、12.5mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで真空下で濃縮し、水(200mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物128(6.5g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 98 H 171 N 12 O 38計算値、1063.08。実測値 1063.78。
実施例129.(2S,5S,8S,16S,17S,25S,28S,31S)-16,17-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)- 5,28-ジイソプロピル-2,31-ジメチル-4,7,10,15,18,23,26,29-オクタオキソ-8,25-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14, 17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,14,19,24,27,30-オクタアザドトリアコンタン二酸(129)の合成
Figure 2024541059000244

化合物128(6.5g、3.1mmol)をジクロロメタン(50mL)およびトリフルオロ酢酸(50mL)に溶解した。混合物を2時間撹拌し、真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物129(3.1g、収率50%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 90 H 155 N 12 O 38計算値、1006.03; 実測値1006.13。
実施例130.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37 -(((S)-1-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2 ,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-1-オキソプロパン- 2-イル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ- 32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(130)の合成
Figure 2024541059000245

化合物129(280mg、0.139mmol)およびメシル酸エキサテカン(148mg、0.278mmol)のDMF(5mL)溶液に、HATU(158mg、0.417mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(92μL、0.557mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物130(101mg、収率25%)を得た。 MS-ESI (m/z): C 138 H 195 F 2 N 18 O 44 [M+2H] 2+計算値: 1424.18、実測値 1425.00。
実施例131.tert-ブチル((ベンジルオキシ)カルボニル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(131)の合成
Figure 2024541059000246

化合物61(4.0g、18.49mmol)およびCbz-Ala-OH(4.1g、18.49mmol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、これにEDCI(7.0g、36.51mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(4.7g、36.36mmol)を加えた。を5℃で添加した。約0.5時間撹拌した後、反応物を水およびブラインで洗浄し、シリカゲルカラムで精製し、ジクロロメタンおよびメタノールで溶出して、化合物131を白色固体として得た(1.6g、収率20%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 21 H 32 N 3 O 6計算値、422.22; 実測値422.22。
実施例132.L-アラニル-L-アラニル-L-アラニン酸tert-ブチル(132)の合成
Figure 2024541059000247

化合物131(1.6g、3.79mmol)をメタノール(100mL)に溶解し、10%Pd/C(0.16g)を加え、反応フラスコを真空にし、水素を3回充填し、次いで水素バルーン下、室温で1時間撹拌し、濾過し、濃縮して、化合物132を無色の液体として得た(1.1g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 13 H 26 N 3 O 4計算値、288.18; 実測値288.18。
実施例133.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート( 133 ) の合成
Figure 2024541059000248

化合物132(1.1g、3.83mmol)および化合物20 (2.6g、3.47mmol)をTHF(50mL)に溶解し、HATU(2.0g、5.25mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.9g、6.94mmol)を5℃で加えた。約0.5時間撹拌した後、反応物を濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、水(100mL)、5%Na 2 CO 3 (80mL)、1M HCl(80mL)で洗浄し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、ジクロロメタンおよびメタノールで溶出して、化合物133を白色固体として得た(2.9g、収率81%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 48 H 84 N 5 O 18計算値、1018.57; 実測値 1018.57。
実施例134.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(134)の合成
Figure 2024541059000249

化合物133(2.9g、2.84mmol)をメタノール(150mL)に溶解し、10%Pd/C(0.29g)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を3回再充填し、次いで水素バルーン下、室温で1時間撹拌し、濾過し、濃縮して、化合物134を無色油状物として得た(2.5g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 40 H 78 N 5 O 16計算値、884.54; 実測値884.54。
実施例135.ジ-tert-ブチル(2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-)1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27, 30,33,36-デカアザオクタトリアコンタンジオエート ( 135 ) の合成
Figure 2024541059000250

化合物134(0.83g、0.94mmol)および化合物19(204.3mg、0.43mmol)をTHF(10mL)およびDMF(10mL)の混合溶媒に溶解した。HATU(470mg、1.24mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(216mg、1.67mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、ジクロロメタン100mLで希釈し、ブライン(50mL)で洗浄し、濃縮して、化合物135を無色油状物として得た(0.924g、収率100%)。MS-ESI (m/z): [M+2H] 2+ C 100 H 173 N 14 O 40計算値、1106.04; 実測値1106.25。
実施例136.(2S,5S,8S,11S,19S,20S,28S,31S,34S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1) -イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29, 32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ- 2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36 -デカアザオクタトリアコンタン二酸( 136 )の合成
Figure 2024541059000251

化合物135(924.1mg、0.42mmol)を10mLのジクロロメタンおよび20mLのギ酸に溶解した。55~60℃で3時間撹拌した後、反応物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物136を白色固体として得た(0.42g、収率48%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 92 H 157 N 14 O 40計算値、1050.03; 実測値1050.03。
実施例137.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37 -(((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10 ,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11 、14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(137)の合成
Figure 2024541059000252

化合物136(202.5mg、0.09mmol)およびエキサテカン(111.1mg、0.21mmol)を10mLのDMFに溶解し、HATU(110.0mg、0.29mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(50.0mg、0.38mmol)を加えた。反応物を室温で約30分間撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物137を白色固体として得た(176.0mg、収率62%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 140 H 197 F 2 N 20 O 46計算値、1467.18。実測値1468.62。
実施例138.ジ-tert-ブチル(2S,5S,8S,11S,28S,31S,34S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-)1-イル)-2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18, 21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ) -2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33, 36-デカアザオクタトリアコンタンジオエート ( 138 ) の合成
Figure 2024541059000253

化合物134(4.07g、4.60mmol)および化合物12(1.00g、2.09mmol)のDMF(40ml)中溶液に、HATU(2.38g、6.27mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.69mL、4.18mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで真空下で濃縮し、水(200mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物138(4.6g、収率100% )を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 100 H 173 N 14 O 40計算値、2210.19; 実測値2210.19。
実施例139.(2S,5S,8S,11S,28S,31S,34S,37S)-19,20-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)- 2,5,8,31,34,37-ヘキサメチル-4,7,10,13,18,21,26,29,32,35-デカオキソ-11,28-ビス(31-オキソ-2,5, 8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,17,22,27,30,33,36-デカアザオクタトリアコンタン二酸 ( 139 )の合成
Figure 2024541059000254

化合物138(4.6g、1.2mmol)をギ酸(40mL)およびジクロロメタン(20mL)に溶解した。混合物を60℃に加熱し、3時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物139(2.7g、収率61%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 92 H 158 N 14 O 40計算値、2098.06; 実測値 2098.06。
実施例140.2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1-((S)-31,39-ジオキソ-37-((( S)-1-オキソ-1-(((S)-1-オキソ-1-(((S)-3-オキソブタン-2-イル)アミノ)プロパン-2-イル)アミノ)プロパン-2-イル)カルバモイル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)-N4-((S)-37-(((S )-1-(((S)-1-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ- 1,2,3,9,10,12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-1 -オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17, 20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(140)の合成
Figure 2024541059000255

化合物139(300mg、0.143mmol)およびメシル酸エキサテカン(152mg、0.286mmol)のDMF(10mL)中溶液に、HATU(163mg、0.429mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(94μL、0.572mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、生成物140(263mg、収率62%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 140 H 197 F 2 N 20 O 46計算値、2932.36; 実測値2932.36。
実施例141.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-バリネート( 141 ) の合成
Figure 2024541059000256

化合物20(10.0g、13.4mmol)およびH-Val-OtBu・HCl(2.40g、13.8mmol)のTHF(100mL)中溶液に、HATU(7.60g、20.0mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(4.4mL、26.7ミリモル)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(200mL)で希釈し、水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩を加え、濾過し、濃縮して化合物141(12.0g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 44 H 78 N 3 O 16計算値、904.53; 実測値904.53。
実施例142.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))-L-バリネート( 142 ) の合成
Figure 2024541059000257

化合物141(10.0g、11.1mmol)をTHF(100mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(1.0g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物142(8.6g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 36 H 72 N 3 O 14計算値、770.49。実測値 770.49。
実施例143.ジ-tert-ブチル(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,25-ジイソプロピル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29 -デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサンジオエート ( 143 ) の合成
Figure 2024541059000258

化合物19(1.20g、2.5mmol)および化合物142(4.10g、5.5mmol)のTHF(50mL)及びDMF(10mL)の混合溶液に、HATU(2.80g、7.5mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.0mL、7.5mmol)を加えた。反応物を、LC-MSによって示される完了まで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をジクロロメタン(200mL)に溶解し、水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、ナトリウム上で乾燥させた。硫酸塩で洗浄し、濾過し、濃縮して表題化合物を得た(4.8g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 92 H 161 N 10 O 36計算値、1982.10; 実測値1982.10。
実施例144.(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,25-ジイソプロピル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサン二酸( 144 ) の合成
Figure 2024541059000259

化合物143(4.8g、2.5mmol)をギ酸(40mL)およびジクロロメタン(20mL)に溶解し、次いで60℃に加熱した。反応物を、LC-MSによって示される完了まで撹拌し、次いで濃縮して、表題化合物を得た(2.2g、収率48%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 84 H 145 N 10 O 36計算値、1869.97; 実測値1869.97。
実施例145.(2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)アセトアミド)メチルアセテート(146 )の合成。
Figure 2024541059000260

下でFmoc-Gly-Gly-OH (7.3 g、20.6 mmol) のテトラヒドロフラン (100 mL) およびトルエン (30 mL) 溶液に、ピリジン (2 mL、24.8 mmol) を加え、続いて、四酢酸鉛(11g、24.8mmol)を加えた。反応混合物を5時間加熱還流し、室温に冷却し、次いで濾過した。濾液を濃縮し、酢酸エチル(300mL)および水(50mL)で希釈した。分離した有機相をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、石油エーテル/酢酸エチルで溶出して、白色固体(7.1 g、収率76%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 20 H 20 N 2 O 5計算値、369.14; 実測値369.14。
実施例146.ベンジル(2-ヒドロキシアセチル)-L-アラニネート(147)の合成
Figure 2024541059000261

グリコール酸(3.3 g、43.39 mmol)およびH-Ala-OBn・HCl(8.5 g、39.44 mmol)をジクロロメタン(100 mL)に溶解し、これにEDCI(11.3 g、59.17 mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(13.0 ml、78.89 mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで水(50ml)、ブライン(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラム(PE/EA=10/0から1/1から0/10)によって精製して、表題化合物を得た(2.9g、収率31%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 12 H 16 NO 4計算値、238.10; 実測値238.10。
実施例147.ベンジル(2-((2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)アセトアミド)メトキシ)アセチル)-L-アラニネート(148)の合成
Figure 2024541059000262

トルエン(60ml)中の化合物147(2.9g、12.22mmol)および化合物146(4.5g、12.22mmol)および触媒量のPPTS(0.3g)の混合物を、100℃で2時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、得られた白色固体を濾別し、濾液を濃縮し、酢酸エチル100mLで希釈し、水(50ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(PE/EA=10/0から1/1から1/3から0/10)で精製し、表題化合物を得た(2.8g、収率42%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 30 H 32 N 3 O 7計算値、546.22; 実測値546.22。
実施例148.(2-((2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)アセトアミド)メトキシ)アセチル)-L-アラニン(149)の合成
Figure 2024541059000263

化合物148(2.0g、3.66mmol)をメタノール(40mL)に溶解し、10%パラジウム炭素(0.2g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物149(1.45g、収率86%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 23 H 26 N 3 O 7計算値、456.17; 実測値456.17。
実施例149.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(2-(((2-(((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ)) -4-メチル-10,13-ジオキソ-2,3,9,10,13,15-ヘキサヒドロ-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2] -b]キノリン-1-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエトキシ)メチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート (150 ) の合成
Figure 2024541059000264

化合物149(300mg、0.659mmol)およびメシル酸エキサテカン(350mg、0.659mmol)をDMF(10mL)に溶解し、HATU(375mg、0.988mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(217μL、1.317mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、表題化合物150(400mg、収率70%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 47 H 45 FN 6 O 10計算値、873.32; 実測値873.32。
実施例150.(S)-2-(2-((2-アミノアセトアミド)メトキシ)アセトアミド)-N-((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル- 10,13-ジオキソ-2,3,9,10,13,15-ヘキサヒドロ-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン- 1-イル)プロパンアミド(151)の合成
Figure 2024541059000265

化合物150(170mg、0.195mmol)をDMF(4mL)とピペリジン(0.4mL)の混合物に溶解し、反応が完了するまで室温で撹拌した。溶媒を除去し、残渣をDMF(3mL)と共蒸発させて表題化合物を得、これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した(0.13g、収率100%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 32 H 35 FN 6 O 8計算値、651.25; 実測値 651.26。
実施例151.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- (((2S,13S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10, 12,13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2,14-ジメチル-1,4,9 ,12-テトラオキソ-6-オキサ-3,8,11-トリアザペンタデカン-13-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド(152)の合成
Figure 2024541059000266

化合物144(180mg、0.096mmol)および化合物151(125mg、0.193mmol)をDMF(5mL)に溶解し、約0℃に冷却した。 HATU(109mg、0.289mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(31μL、0.193mmol)を加え、反応物を室温に温め、完了するまで撹拌した。溶媒を除去し、残渣を分取HPLCで精製して、化合物152(101mg、収率34%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+3H] 3+ C 148 H 210 F 2 N 22 O 50計算値、1045.81。実測値 1046.10。
実施例152.(2-((2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)アセトアミド)メトキシ)アセチル)グリシン(154)の合成
Figure 2024541059000267

化合物153(600.3mg、1.1mmol)を20mLのMeOHに溶解し、10重量%Pd/C(10.1mg、0.1mmol)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。1時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、酢酸エチルで粉砕した。白色固体を濾過により回収した(420.2mg、収率84%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 22 H 24 N 3 O 7計算値、442.15;実測値: 442.15。
実施例153.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(2-(((2-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル)) -10,13-ジオキソ-2,3,9,10,13,15-ヘキサヒドロ-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエトキシ)メチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート( 155 ) の合成
Figure 2024541059000268

化合物154(302.1mg、0.68mmol)を10mLのDMFに溶解し、氷水浴上で0℃まで冷却した。エキサテカン(325.1 mg、0.61 mmol)およびHATU (387.5 mmol、1.01 mmol)を加え、続いてジイソプロピルエチルアミン(180.2μL、1.36 mmol)を滴下した。反応物を室温で約20分間撹拌し、濾過した。濾液を分取HPLCにより精製して、表題化合物を得た(135.2mg、収率23%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 46 H 44 FN 6 O 10計算値、859.30;実測値: 859.30。
実施例154.2-アミノ-N-((2-((2-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-2))、3,9,10,13,15-ヘキサヒドロ-1H,12H-ベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)- 2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエトキシ)メチル)アセトアミド(156)の合成
Figure 2024541059000269

化合物155(135mg、0.157mmol)を5mLのDMFに溶解し、0.5mLのピペリジンを加え、反応物を室温で20分間撹拌し、濃縮し、DMFに再溶解し、再度濃縮して表題化合物を得た (100.9 mg、収率 > 100%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 31 H 34 FN 6 O 8計算値、637.23;実測値: 637.23。
実施例155.(2S,3S)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス((S)-37- (((S)-1-(((1S,9S)-9-エチル-5-フルオロ-9-ヒドロキシ-4-メチル-10,13-ジオキソ-1,2,3,9,10,12, 13,15-オクタヒドロベンゾ[de]ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-1-イル)アミノ)-14-メチル-1,4,9,12-テトラオキソ-6-オキサ-3,8,11-トリアザペンタデカン-13-イル)カルバモイル)-31,39-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32、38-ジアザドテトラコンタン-42-イル)スクシンアミド( 157 )の合成
Figure 2024541059000270

化合物144(140.2mg、0.075mmol)および化合物156(100.9mg、0.157mmol)を5mLのDMFに溶解し、0℃に冷却し、HATU(86.2mg、0.224mmol)を加え、続いてジイソプロピルエチルアミン(23.6mg、0.15mmol)を滴下した。反応物を室温まで温め、20分間撹拌した後、混合物を分取HPLCで精製した。画分を濃縮し、凍結乾燥して、表題化合物を得た(36.6 mg、収率16%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 146 H 207 F 2 N 22 O 50計算値、3106.42;実測値: 3106.42。
実施例156.1-(2-アミノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-クロロエタン-1-オン(158)の合成
Figure 2024541059000271

3-フルオロ-4-メトキシアニリン(5g、35.4mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液を、氷水で冷却した三塩化ホウ素(ジクロロメタン中1M、38.9mL)溶液に滴下した。反応物を10分間撹拌し、次いでクロロアセトニトリル(3.2g、42.5ミリモル)および三塩化アルミニウム(5.2g、38.9ミリモル)を加えた。添加が完了した後、反応物を室温まで温め、次いで一晩還流した。次いで、反応混合物を約0℃に冷却し、2M HCl(80mL)でクエンチし、室温で2時間撹拌した。層を分離し、水相をジクロロメタン(3×80mL)で抽出した。合わせた有機相を水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムで精製し、石油エーテル/酢酸エチルで溶出して、化合物158(2g、収率26%)を黄色の物質として得た。固体。 ESI-MS m/z: [M + H] + C 9 H 9 ClFNO 2計算値、218.03; 実測値218.03。
実施例157.(S)-11-(クロロメチル)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9-メトキシ-1,12-ジヒドロ-14H-ピラノ[3',4':6, 7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-3,14(4H)-ジオン ( 160 )の合成
Figure 2024541059000272

化合物158(0.50g、2.29mmol)および化合物159(0.57g、2.19mmol)を無水トルエン(40mL)に溶解し、p-トルエンスルホン酸(42mg、0.219mmol)を加えた。懸濁液を2日間加熱還流し、室温まで放冷した。約3分の2のトルエンを除去した後、残渣を濾過し、フィルターケーキをジクロロメタンで洗浄し、風乾して、化合物160(0.7g、収率72%)を灰色の粉末状固体として得た。 ESI-MS m/z: [M + H] + C 22 H 18 ClFN 2 O 5計算値、445.09; 実測値445.09。
実施例158.(S)-(1-((4-(ヒドロキシメチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル(161)の合成
Figure 2024541059000273

p-アミノベンジルアルコール(5.0 g、0.04 mol)およびBoc-L-アラニン(8.0 g、0.042 mol)を無水THF(100 mL)に溶解し、2-エトキシ-1-エトキシカルボニル-1,2-ジヒドロキノリン(11 g、0.044モル)を加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(300mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機相を水(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を酢酸エチル/石油エーテル(1:3)で粉砕し、濾過して、化合物161(9.8g、収率84%)を白色固体として得た。ESI-MS m/z: [M + H] + C 15 H 22 N 2 O 4計算値、295.16。実測値295.16。
実施例159.(S)-(1-((4-(ブロモメチル)フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバミン酸tert-ブチル(162)の合成
Figure 2024541059000274

化合物161(3.5g、11.9mmol)および四臭化炭素(5.9g、17.8mmol)をジクロロメタン(80mL)に溶解し、約0℃に冷却し、トリフェニルホスフィン(4.7g、17.8mmol)を加えた。反応物を室温に温め、30分間撹拌し、次いで20gのシリカゲルを加え、混合し、ロータリーエバポレーターで乾燥し、シリカゲルカラム(100gのシリカゲル)にロードし、石油エーテル/エチルで溶出した。酢酸塩を生成させて化合物162(2.6g、収率62%)を得た。ESI-MS m/z: [M + H] + C 15 H 21 BrN 2 O 3計算値、357.07; 実測値357.07。
実施例160.(S)-4-(((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)-1-(4-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル)-1-メチルピペラジン-1-イウム( 164 )の合成
Figure 2024541059000275

化合物162(2.3g、6.4mmol)および(9H-フルオレン-9-イル)メチル4-メチルピペラジン-1-カルボキシラート(163、2.1g、6.4mmol)を無水THF(100mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。ほとんどのTHFをロータリーエバポレーターで除去した後、酢酸エチル(200mL)を残渣に加えた。得られたスラリーを濾過して、白色固体(3.8 g、収率87%)を得た。 ESI-MS m/z: M + C 35 H 43 N 4 O 5計算値、599.32。実測値599.32。
実施例161.(S)-1-(4-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル)-1-メチルピペラジン-1-イウム(165)の合成
Figure 2024541059000276

化合物164(3.12g、4.6mmol)をDMF(25mL)に溶解し、ピペリジン(3mL)を加えた。室温で2時間撹拌した後、200mLの酢酸エチルを加え、10分間撹拌した。混合物を濾過して、白色固体(1.54 g、収率77%)を得た。 ESI-MS m/z: M + C 20 H 33 N 4 O 3計算値、377.26。実測値377.26。
実施例162.1-(4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル)-4-(((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-)9-メトキシ-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-11-イル)メチル) -1-メチルピペラジン-1-イウム ( 166 ) の合成
Figure 2024541059000277

化合物165(0.30g、0.66mmol)、化合物160(0.25g、0.56mmol)のDMF(10mL)中混合物を0℃で30分間撹拌し、次にN,N-ジイソプロピルエチルアミン(49μL、0.28mmol)を加えた。反応物を室温に温め、一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLC(アセトニトリル/ギ酸を含む水)により精製して、化合物166(0.40g、収率80%)を得た。 ESI-MS m/z: C 42 H 50 FN 6 O 8のM +計算値、785.37。実測値 785.37。
実施例163.1-(4-((S)-2-アミノプロパンアミド)ベンジル)-4-(((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-9-メトキシ-3,14-)ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-11-イル)メチル)-1-メチルピペラジン-1-イウム( 167 ) の合成
Figure 2024541059000278

化合物166(0.30g、0.35mmol)をジクロロメタンとトリフルオロ酢酸の混合物(3mL/3mL)に溶解し、室温で30分間撹拌した。次いで、混合物を濃縮し、真空ポンプで乾燥させて、化合物167(0.27g、収率100%)を黄色固体として得た。 ESI-MS m/z: M + C 37 H 42 FN 6 O 6計算値、685.31。実測値 685.31。
実施例164:化合物168の合成。
Figure 2024541059000279

化合物20(50mg、0.1mmol)および化合物167(160mg、0.23mmol)をDMF(3mL)に溶解し、HATU(120mg、0.3mmol)およびNMM(65mg、0.6mmol)を加え、室温で2時間0℃で撹拌した。反応溶液を分取HPLC(アセトニトリル/0.1%HCOOHを含む水)により直接精製して、86mgの化合物168を収率46%で得た。 ESI-MS m/z:M 2+C 94 H 102 F 2 N 16 O 20計算値、906.4;実測値907.1。
実施例165.1-(2-アミノ-4-フルオロ-5-メトキシフェニル)エタン-1-オン(169)の合成
Figure 2024541059000280

3-フルオロ-4-メトキシアニリン(5.0g、35.4mmol)のジクロロメタン(20mL)溶液に、BCl3(1M、39.0mL)のジクロロメタン溶液を0℃で加え、続いてCH3CN(2.2mL、42.5mmol)およびAlCl3(5.2g、38.9mmol)を加えた。混合物を加熱還流し、還流下で一晩撹拌し、0℃に冷却した。2N HCl(80mL)を加え、2時間撹拌し、次いで酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、水(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製して、黄色固体(0.7 g、収率11%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 9 H 11 FNO 2計算値、184.07; 実測値184.07。
実施例166.1-(2-アミノ-4-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)エタン-1-オン(170)の合成
Figure 2024541059000281

化合物169(0.71g、3.87mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に、BBr3(1M、7.7mL)を加えた。溶液を室温に温め、48時間撹拌し、0℃に冷却し、水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を合わせ、水(100mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムで精製して、黄色の固体(0.4 g、収率60%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 8 H 9 FNO 2計算値、170.05; 実測値170.05。
実施例167.(S)-4-エチル-8-フルオロ-4,9-ジヒドロキシ-11-メチル-1,12-ジヒドロ-14H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1],2-b]キノリン-3,14(4H)-ジオン ( 171) の合成
Figure 2024541059000282

トルエン(80mL)中の化合物170 (2.65 g、10.05 mmol) および (S)-4-エチル-4-ヒドロキシ-7,8-ジヒドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,6,10(4H)-トリオン(2.65g、10.05mmol)に、p-トルエンスルホン酸(0.1g)を加え、混合物を加熱還流し、24時間撹拌し、室温まで冷却した。得られた固体を濾過した。ジクロロメタンですすぎ、乾燥させて、化合物171(1.3g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 21 H 18 FN 2 O 5計算値、397.11; 実測値397.11。
実施例168.(S)-1-(tert-ブチル) 4-(4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-)テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル)ピペラジン-1,4-ジカルボキシラート(172 ) の合成
Figure 2024541059000283

1-ピペラジンカルボン酸tert-ブチル(1.0 g、5.36 mmol)およびピリジニウム(0.65 ml、8.05 mmol)のジクロロメタン(5 mL)溶液に、0℃でトリホスゲン(1.9 g、6.44 mmol)を加えた。混合物を室温に温め、1時間撹拌し、次いで、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、1N HCl(10mL)で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色固体を得た。(1.3g、収率100%)。
化合物171(400mg、1.01mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.33mL、2.02mol)のDMF(5mL)溶液に、上記化合物(326mg、1.31mmol)を0℃で加えた。混合物を室温に温め、4時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して、茶色の固体(430mg、収率70%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 31 H 33 FN 4 O 8計算値、609.23; 実測値609.23。
実施例169.(S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル ピペラジン-1-カルボキシレート ( 173 ) の合成
Figure 2024541059000284

化合物172(100mg、0.164mmol)をジクロロメタン(6mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)に溶解し、反応物を30分間撹拌し、その後濃縮し、ジクロロメタンと2回共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させた。化合物173を茶色の固体として得た(83mg、100.00%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 26 H 26 FN 4 O 6計算値、509.18; 実測値509.18。
実施例170.tert-ブチル((S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)グリシルグリシル-L-アラニル-L-アラニネート( 174 ) の合成
Figure 2024541059000285

化合物46(3.02g、3.5mmol)およびH-Ala-Ala-OBu(0.9g、3.56mmol)のTHF(60mL)中溶液に、HATU(1.99g、5.23mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.1 mL、6.95ミリモル)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで真空下で濃縮し、水(100mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)、飽和重炭酸ナトリウム(50mL)、2N HCl(50mL)、およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、化合物174(3.6g、を収率100%)得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C49H84N6O19計算値、1061.58。実測値 1061.58。
実施例171.tert-ブチル((S)-37-アミノ-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル))グリシルグリシル-L-アラニル-L-アラニネート( 175 )の合成
Figure 2024541059000286

化合物174(3.6g、3.88mmol)をTHF(60mL)に溶解し、パラジウム炭素(10重量%、0.4g)を加え、反応フラスコを排気し、水素を3回充填した。2時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物175(2.6g、収率74%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 41 H 79 N 6 O 17計算値、927.54; 実測値 927.54。
実施例172.ジ-tert-ブチル(2S,5S,14S,22S,23S,31S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-)1-イル)-2,5,40,43-テトラメチル-4,7,10,13,16,21,24,29, 32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ) -2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33, 36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオエート ( 176 ) の合成
Figure 2024541059000287

化合物175(2.6g、2.8mmol)および化合物19(0.6g、1.25mmol)のTHF/DMF(20mL/4mL)中溶液に、HATU(1.43g、3.76mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.62mL、3.79mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで真空下で濃縮し、水(200mL)に注ぎ、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物176(2.8g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 102 H 175 N 16 O 42計算値、2296.20; 実測値2296.20。
実施例173.(2S,5S,14S,22S,23S,31S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)- 2,5,40,43-テトラメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5, 8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42 -ドデカアザテトラテトラコンタン二酸( 177 )の合成
Figure 2024541059000288

化合物176(2.8g、1.2mmol)をギ酸(40mL)およびジクロロメタン(20mL)に溶解した。混合物を50℃に加熱し、一晩撹拌し、次いで、真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物177 (1.6g、収率61%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 94 H 159 N 16 O 42計算値、2184.07; 実測値2184.07。
実施例174.ビス((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3', 4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル) 4,4'-((2S,5S,14S,22S,23S,31S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,40,43-テトラメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32、 35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3 、6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジオイル)ビス(ピペラジン-1-カルボキシレート)(178 )の合成
Figure 2024541059000289

化合物177(125mg、0.057mmol)および化合物173(58mg、0.115mmol)のDMF(5mL)溶液に、HATU(65mg、0.173mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(38μL、0.230mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物178(67mg、収率37%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 146 H 205 F 2 N 24 O 52計算値、3164.40; 実測値3164.40。
実施例175.(S)-tert-ブチル(4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3] ',4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル)エタン-1,2-ジイルビス(メチルカルバメート) ( 179 ) の合成
Figure 2024541059000290

0℃で、tert-ブチル 2-(メチルアミノ)エチルカルバメート(1.0g、5.74mmol)及びピリジニウム(0.69ml、8.61mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に、トリホスゲン(2.0g、6.89mmol)を加えた。混合物を室温に温め、1時間撹拌し、ジクロロメタン(50mL)で希釈し、1N HCl(10mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮して、黄色の油(1.3g、収率100%)を得た。
0℃で、化合物171(712mg、1.79mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.59ml、3.59mol)のDMF(10mL)溶液に、上記化合物(710mg、3.00mmol)およびDMAP(43mg、0.36mmol)を加えた。反応物を室温に温め、一晩撹拌し、次いで真空下で濃縮し、シリカゲルカラムによって精製して、褐色固体(700 mg、収率65%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 30 H 34 FN 4 O 8計算値、597.23; 実測値597.23。
実施例176. (S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3',4] ':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル メチル(2-(メチルアミノ)エチル)カルバメート ( 180 ) の合成
Figure 2024541059000291

化合物179(55mg、0.092mmol)をジクロロメタン(3mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1mL)を加え、反応物を30分間撹拌し、次いで濃縮し、ジクロロメタンと2回共蒸発させ、オイルポンプで乾燥させて、化合物180を褐色固体として得た(50mg、収率>100.00%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 25 H 26 FN 4 O 6計算値497.18。 実測値497.18。
実施例177.ビス((S)-4-エチル-8-フルオロ-4-ヒドロキシ-11-メチル-3,14-ジオキソ-3,4,12,14-テトラヒドロ-1H-ピラノ[3', 4':6,7]インドリジノ[1,2-b]キノリン-9-イル) ((5S,8S,17S,25S,26S,34S,43S,46S)-25,26-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-3,5,8,43,46,49-ヘキサメチル-4,7,10,13,16,19,24,27,32,35 、38,41,44,47,48-ペンタデカオキソ-17,34-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36 -イル)-3,6,9,12,15,18,23,28,33,36,39,42,45,49-テトラデカアザヘンペンタコンタン-1,51-ジイル)ビス(メチルカルバメート)( 181 )の合成
Figure 2024541059000292

化合物173(168mg、0.08mmol)および化合物180(81mg、0.16mmol)のDMF(5mL)溶液に、HATU(100mg、0.26mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(52μL、0.32mmol)を加えた。反応物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物181(97mg、収率39%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 144 H 207 F 2 N 22 O 50計算値、3081.42、実測値 3081.42。
実施例178.(4-(4-((4-(((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)アミノ)-4-オキソブチル)アミノ)-2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4-オキソブタンアミド)ブタノイル)-L-バリン ( 184)の合成
Figure 2024541059000293

化合物12(2.0g、4.18mmol)の混合物に、3-(エチルイミノメチリデンアミノ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(3.2g、16.72mmol)およびN-ヒドロキシスクシンイミド(1.9 g、16.72 ミリモル)を加えた。混合物を完全に変換するまで室温で撹拌し、DCM(100mL)で希釈し、ブライン(200mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、オフホワイトの固体を得た。
得られた化合物をDMF(50mL)に溶解し、バリン(1.5g、12.54mmol)を加えた。混合物を完全に変換するまで室温で撹拌し、次いで分取HPLCによって直接精製して、化合物184(2.2g、収率78%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 30 H 40 N 6 O 12計算値、677.27;実測値、677.53。
実施例179.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(4-(2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-4-((4 -(((R)-1-((2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)オキシ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)アミノ)-4-オキソブタンアミド)ブタノイル)-L-バリネート ( 185 )の合成
Figure 2024541059000294

化合物184 (1.0g、1.48mmol)の無水アセトニトリル(40mL)の混合物に、3-(エチルイミノメチリデンアミノ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(1.2g、5.92mmol)およびN-ヒドロキシスクシンイミド( 685mg、5.92mmol)を加えた。混合物を完全に変換するまで室温で撹拌し、DCM (50 mL)で希釈し、ブライン(150 mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、化合物185(1.2g、収率93%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M + H] + C 38 H 46 N 8 O 16計算値、871.30;実測値、871.65。
実施例180.(S)-1-(4-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル)-4-(クロロカルボニル)-1-メチルピペラジン-1-イウム(187)の合成
Figure 2024541059000295

186(300mg、0.796mmol)のDCM(15mL)溶液に、トリホスゲン(98mg、0.318mmol)を0℃で加えた。反応物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物187(190mg、収率54%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M] + C 21 H 32 ClN 4 O 4計算値、439.20; 実測値439.35。
実施例181.化合物188の合成
Figure 2024541059000296

化合物187 (42.9 mg、0.099 mmol) の DMF (1 mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン (12.6 mg、0.099 mmol) を0℃で加えた。反応物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いで分取HPLCによって精製して、化合物189(36mg、収率83%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M] + C 60 H 85 N 14 O 18 S 計算値、1321.58; 実測値 1321.69。
実施例182.化合物189の合成
Figure 2024541059000297

化合物188(36mg、27.2μmol)のTFA/DCM(1/10、1mL)溶液を、変換が完了するまで室温で撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、化合物189(35mg、粗生成物、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M] + C 55 H 77 N 14 O 16 S +計算値、1221.58; 実測値1221.70。
実施例183.化合物190の合成
Figure 2024541059000298

化合物185(4mg、4.59μmol)および化合物189(11.8mg、9.65μmol)の無水DMF(2mL)混合物に、0℃でジイソプロピルエチルアミン(1.5mg、11.47μmol)を加えた。
混合物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物190(8.6mg、収率60%)をオフホワイトの固体として得た。MS-ESI (m/z): [M] + C 140 H 190 N 34 O 42 S 2計算値、1541.66;実測値、1541.69。
実施例184.ビス(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)(2S,5S,13S,14S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-)1H-ピロール-1-イル)-2,25-ジイソプロピル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-5,22-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17 、20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサンジオエート(191)の合成
Figure 2024541059000299

化合物144(100mg、53.47μmol)の混合物に、3-(エチルイミノメチリデンアミノ)-N,N-ジメチルプロパン-1-アミン塩酸塩(41mg、214μmol)およびN-ヒドロキシスクシンイミド(25mg、214μmol)を加えた。混合物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いでDCM(10mL)で希釈し、ブライン(2×10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、化合物191(100mg、収率91%)を油状物として得た。MS-ESI (m/z): [M + H] + C 92 H 150 N 12 O 40計算値、2064.01;実測値2064.12。
実施例185:化合物192の合成
Figure 2024541059000300

0℃で、化合物191(8mg、3.88μmol)および化合物189(10mg、8.14μmol)の無水DMF(2mL)混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(1.5mg、11.47μmol)を加えた。混合物が完全に変換するまで0℃で撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物192(10.6mg、収率64%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M] + C 194 H 294 N 38 O 66 S 2計算値、2138.03;実測値、2138.03。
実施例186.(2S,5S,22S,25S)-13,14-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-5,22-ジイソプロピル-2,25-ジメチル-4,7,12,15,20,23-ヘキサオキソ-3,6,11,16,21,24-ヘキサアザヘキサコサン二酸(193)の合成
Figure 2024541059000301

化合物185(600mg、689μmol)およびL-アナリン(184mg、2.07mmol)の無水DMF(20mL)混合物に、0℃でジイソプロピルエチルアミン(267mg、2.07mmol)を加えた。混合物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物193(510mg、収率91%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 36 H 50 N 8 O 14計算値、819.36。実測値、819.53。
実施例187.2,3-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-N1,N4-ビス(4-(((S)-3-メチル-)1-オキソ-1-(((S)-1-オキソ-1-((4-オキソシクロヘキシル)アミノ)プロパン-2-イル)アミノ)ブタン-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)スクシンアミド ( 194 )の合成
Figure 2024541059000302

0℃で、化合物193(100mg、122μmol)および4-アミノシクロヘキサン-1-オン塩酸塩(55mg、366μmol)の混合物に、4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド (DMTMM、135 mg、488μmol)を加えた。混合物が完全に変換するまで0℃で撹拌し、DCM(10mL)で希釈し、ブライン(3×10mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムで精製して、化合物194 (110mg、収率89%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 48 H 68 N 10 O 14計算値、1009.49;実測値、1009.68。
実施例188.化合物195の合成
Figure 2024541059000303

化合物191(5mg、4.95μmol)、トルエン-4-スルホン酸(1mg、5.86μmol)およびα-アマンチン(182、9.6mg、10.41μmol)の混合物の無水THF溶液(5mL)を、完全に変換されるまで60℃で撹拌した。混合物を真空下で濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物195(4.6mg、収率33%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 128 H 174 N 28 O 42 S 2計算値、2840.18;実測値、2840.75。
実施例189;3-(4-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)フェニル)アクリル酸(197)の合成
Figure 2024541059000304

0℃で、4-アミノ桂皮酸 (1.0 g、6.13 mmol)及びN-(9-フルオレニルメトキシカルボニルオキシ) スクシンイミド (2.3 g、6.74 mmol) の DCM (20 mL) 混合物に、トリメチルアミン (930 mg、9.21 mmol) を加えた。混合物が完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いでブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムで精製して、化合物197 (2.2g、収率93%)を白色固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 24 H 19 NO 4計算値、386.13;実測値、386.24。
実施例190;(9H-フルオレン-9-イル)メチル(E)-(4-(3-(メトキシ(メチル)アミノ)-3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェニル)カルバメート(198)の合成
Figure 2024541059000305

0℃で、化合物197(2.0g、5.19mmol)およびN-メトキシメタンアミン(610mg、6.23mmol)の混合物に、HATU(3.0g、7.80mmol)およびトリメチルアミン(1.1g、10.20mmol)を加えた。混合物が完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いでブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムで精製して、化合物198 (1.8g、収率81%)を白色固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 26 H 24 N 2 O 4計算値、429.17;実測値、429.30
実施例191.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(E)-(4-(3-オキソプロパ-1-エン-1-イル)フェニル)カルバメート(199)の合成
Figure 2024541059000306

化合物198(1.8g、4.20mmol)のDCM(20mL)中混合物を、N2下で-60℃まで冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(12.6mL、12.6mmol、THF中1.0M)を混合物に滴下した。追加後、混合物を完全に変換するまで-60℃で撹拌した。反応を10%NH4Clでクエンチし、次いでブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をフラッシュカラムで精製して、化合物199 (900mg、収率58%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 24 H 19 NO 3計算値、370.17;実測値、370.58。
実施例192.化合物200の合成
Figure 2024541059000307

化合物199 (8.8 mg、23.94 μmol)、トルエン-4-スルホン酸(1 mg、5.86 μmol)およびα-アマンチン(20.0 mg、21.76 μmol)の混合物を、完全に変換するまで、60℃で撹拌し、真空下で濃縮した。残留物をフラッシュカラムで精製して、化合物200(16mg、収率57.9%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 63 H 71 N 11 O 16 S 計算値、1270.48。実測値、1270.85。
実施例193.化合物201の合成
Figure 2024541059000308

化合物200(16mg、12.60μmol)のピペリジン/DMF(1mL、1/10)中溶液を室温で10分間撹拌し、真空下で濃縮して化合物201(16mg、粗製)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 48 H 61 N 11 O 14 S 計算値、1048.48。実測値、1048.85。
実施例194.化合物202の合成
Figure 2024541059000309

0℃で、無水DMF(1mL)中の化合物193(5mg、6.11μmol)および化合物201(13mg、12.81μmol)の混合物に、DMTMM(4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド) (7 mg、24.44μmol)を加えた。混合物が完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いで分取HPLCによって精製して、化合物202(10mg、収率57%)をオフホワイトの固体として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 132 H 168 N 30 O 40 S 2計算値、2878.44;実測値、2878.92。
実施例195;(2R,3R)-2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-4-((4-(tert-ブトキシ)-4-オキソブチル)アミノ)-4-オキソブタン酸(203)の合成
Figure 2024541059000310

化合物13(4.25g、10.68mmol、1.0当量)およびDMAP(13mg、0.11mmol、0.01当量)の混合物に、アミノ酪酸t-ブチル(1.78g、11.21mmol、 1.05当量)の無水DCM溶液(10 mL)に加えた。添加が完了した後、化合物13は完全に溶解し、反応物を室温で一晩撹拌した。粗生成物をシリカゲルカラムにロードし、3~5%MeOH/DCMで溶出した。画分を合わせて濃縮し、残渣をPE/DCM(1:1)で粉砕して、3.3gの白色固体を得た(収率56%)。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 28 H 36 N 3 O 9計算値558.2。実測値、558.2。
実施例196.1-ベンジル25-(tert-ブチル)(18R,19R)-18,19-ビス(((ベンジルオキシ)-カルボニル)アミノ)-17,20-ジオキソ-4,7,10-13-テトラオキサ-16,21-ジアザペンタコサンジオエート ( 204 ) の合成
Figure 2024541059000311

ベンジル 1-アミノ-3,6,9,12-テトラオキサペンタデカン-15-オエート (365 mg、1.03 mmol、1.0 当量) を10 mL の DMF に溶解し、氷水浴上で冷却した。これに、DIPEA(0.53g、4.12mmol、4.0当量)、化合物203 (0.56g、1.03mmol、1.0当量)およびHATU(1.17g、3.09mmol、3.0当量)を順に加えた。氷水浴上で1時間撹拌した後、100mLの水を加え、固体が沈殿した。固体を濾過により回収し、水で洗浄し、DCMに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を少量のDCMに溶解し、シリカゲルカラムにロードし、0~10%MeOH/DCMで溶離して、0.60gの淡黄色泡状物を得た(収率65%)。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C46H62N4O14計算値895.43。;実測値、895.40。
実施例197.(20R,21R)-20,21-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-3,19,22-トリオキソ-1-フェニル-2,6,9,12,15-ペンタオキサ-18,23-ジアザヘプタコサン-27-酸(205)の合成
Figure 2024541059000312

化合物204(0.60g、0.67mmol、1.0当量)を5mLのDCMに溶解し、5mLのTFAとともに室温で3時間撹拌し、反応の完了をLCMSによって監視した。DCMを除去し、残留物をDCMと3回共蒸発させ、高真空ポンプ上に置いた。粗生成物を少量のDCMに溶解し、シリカゲルカラムにロードし、次いで15~20%MeOH/DCMで溶出した。画分を合わせ、濃縮して、0.34gの白色泡状物を得た(収率60%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 42 H 54 N 4 O 14計算値839.36、実測値、839.45。
実施例198.1-ベンジル25-(ペルフルオロフェニル)(18R,19R)-18,19-ビス(((ベンジル-オキシ)カルボニル)アミノ)-17,20-ジオキソ-4,7,10,13-テトラオキサ-16,21-ジアザペンタコサンジオエート( 206 ) の合成
Figure 2024541059000313

化合物205(0.34g、0.40mmol、1.0当量)を10mLのDCMに溶解し、これにペンタフルオロフェノール(0.081g、0.44mmol、1.1当量)及びEDC(0.38g、2.0mmol、5.0当量)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで(2×10mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を次のステップで直接使用した。MS-ESI (m/z): [M+H]+ C48H53F5N4O14計算値1561.6;実測値、1561.6。
実施例199;化合物207の合成
Figure 2024541059000314

前の工程からの粗生成物(0.40mmol、1.0当量)を10mLのDMFに溶解し、氷水浴上で冷却した。これに、化合物183(0.39g、0.4mmol、1.0当量)及びDIPEA(0.15g、1.2mmol、3.0当量)を順次加えた。氷水浴上で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、少量のDCMに再溶解し、シリカゲルカラムに負荷し、0~20%MeOH/DCMで溶出して、無色の油を得た(0.40g、収率58%)。MS-ESI (m/z): [M+2H]2+ C81H107N15O26S計算値: 869.86; 実測値、869.96。
実施例200;化合物208の合成
Figure 2024541059000315

化合物207(0.40g、0.23mmol、1.0当量)をメタノール5mLに溶解し、乾燥パラジウム炭素(0.1g、10重量%)を加え、反応フラスコを排気し、Hを3回充填した。反応混合物をH下で一晩撹拌し、濾過し、濾液を濃縮して0.32gの粗物質を得て、これを次の反応に直接使用した。MS-ESI (m/z): [M+2H]2+ C58H89N15O22S計算値690.80。実測値、690.85。
実施例201;化合物209の合成
Figure 2024541059000316

前の工程からの粗生成物(0.32g、0.23mmol、1.0当量)を2mLのエタノール及び0.2mLの0.1M NaH2PO4に溶解し、N-(4-マレイミドブチリルオキシ)スクシンイミド(0.19g、0.69mmol、3.0当量)を加え、反応物を室温で一晩撹拌し、次いで濃縮し、DCMに再溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残留物を少量のDCMに溶解し、シリカゲルカラムに負荷し、0~20%MeOH/DCMで溶出して、無色の油(0.13g、収率33%)を得た。MS-ESI (m/z) : [M+2H] 2+C 74 H 103 N 17 O 28 S計算値855.84。実測値、855.86。
実施例202;ジ-tert-ブチル(6S,13S)-9,10-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5,8,11,14-テトラオキソ-6,13-ビス(4-(((2,2,2-トリクロロエトキシ)カルボニル)アミノ)ブチル)-4,7,12,15-テトラアザオクタデカンジオアート(211)の合成
Figure 2024541059000317

DMA(60mL)中の(S)-3-(2-アミノ-6-(((2,2,2-トリクロロエトキシ)カルボニル)アミノ)ヘキサンアミド)プロパン酸tert-ブチル(6.88 g、14.4 mmol)及び2,3-ビス(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)コハク酸(5.00g、12.0mmol)に、EDC・HCl(2.76g、14.4mmol)およびDIPEA(4.7mL、26.4mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで150mLのジクロロメタンで希釈し、分液漏斗中の100mLの水に注いだ。有機相を分離し、ブライン(2×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(10~80%酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、表題化合物211 (13.0g、収率85%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] +C 52 H 72 Cl 6 N 8 O 16計算値638.16。実測値、638.18。
実施例203.ジ-tert-ブチル(6S,13S)-9,10-ジアミノ-5,8,11,14-テトラオキソ-6,13-ビス(4-(((2,2,2-トリクロロエトキシ)))カルボニル)アミノ)ブチル)-4,7,12,15-テトラアザオクタデカンジオエート( 212) の合成
Figure 2024541059000318

化合物211(12.4g、9.72mmol)のメタノール(50mL)溶液に、水素化ボトル中のPd/C(10重量%、0.10g)を加えた。ボトルを排気し、水素を3回再充填した後、混合物を2時間振盪し、セライト(濾過助剤)を通して濾過し、濾液を濃縮して、化合物212(9.47g、収率97%)を無色の油として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 36 H 60 Cl 6 N 8 O 12 計算値1007.25。実測値、1007.82。
実施例204.ジ-tert-ブチル(6S,13S)-9,10-ビス(3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパンアミド)-5、8,11,14-テトラオキソ-6,13-ビス(4-(((2,2,2-トリクロロエトキシ)カルボニル)アミノ)ブチル)-4,7,12,15-テトラアザオクタデカン二酸(213)の合成
Figure 2024541059000319

化合物210(9.47g、9.40mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパン酸(1.91g、11.3mmol)およびEDC・HCl(2.17g、11.3mmol)を加え、続いてDIPEA(4.0mL、23.5mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(10~80%酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、無色の油(9.49g、収率77%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+2H] 2+C 50 H 70 Cl 6 N 10 O 18計算値655.15。実測値、655.10。
実施例205.(6S,13S)-9,10-ビス(3-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)プロパンアミド)-5,8,11,14 -テトラオキソ-6,13-ビス(4-(((2,2,2-トリクロロエトキシ)カルボニル)アミノ)ブチル)-4,7,12,15-テトラアザオクタデカン二酸( 214 ) の合成
Figure 2024541059000320

化合物213(9.49g、7.60mmol)のTHF(15mL)溶液を、0℃で30分間、4N HCl(2mL)で処理し、その後濃縮し、短シリカゲルカラムにロードし、0~15%メタノール/ジクロロメタンで溶出させて無色の油を得た(8.50g、収率93%)。 MS-ESI (m/z) : [M+2H] 2+C 42 H 54 Cl 6 N 10 O 18計算値599.08。実測値、599.10。
実施例206.化合物215の合成。
Figure 2024541059000321

化合物183(10.0mg、0.0109mmol)および化合物214(6.5mg、0.00545mmol)のDMF(1mL)溶液に、TBTU(3.50mg、0.0109mmol)およびDIPEA(2.0μL、0.0109mmol)を加え、混合物を室温で2時間撹拌した。高真空下でDMFを除去した後、残渣を分取HPLC(アセトニトリル/水)により精製して、無色の油状物(14.0mg)を得た。この油をTHF (1.0 mL)に溶解し、0℃で30分間、TBAF (THF中1.0 M、35 μL)で処理し、その後濃縮し、短シリカゲルカラム(0-10% メタノール/ジクロロメタン)で精製し、無色の油状物(10.0 mg、収率34%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+3H] 3+ C 114 H 158 N 32 O 38 S 2計算値883.36。実測値、883.36。
実施例207.tert-ブチル((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31-オキソ-2,5,8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(216)の合成
Figure 2024541059000322

化合物134(1.70g、1.92mmol)および4-マレイミドブタン酸(0.35g、1.92mmol)を20mLのDCMに溶解し、EDC・HCl(0.74g)を加えた。0℃で2時間撹拌した後、反応物を50mLのDCMで希釈し、50mLの水、50mLのブラインで洗浄し、濃縮して白色固体(1.9g、収率94%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 48 H 85 N 6 O 19計算値1049.58; 実測値、1049.58。
実施例208.((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31-オキソ-2,5,8,11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニン(217)の合成
Figure 2024541059000323

化合物216(1.9g,1.81mmol)を15mLのDCMおよび15mLのTFAに溶解した。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮し、次いで分取HPLCによって精製して、無色の液体(1.1g、収率63%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 44 H 77 N 6 O 19計算値993.52; 実測値、993.52。
実施例209.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31-オキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニネート(218)の合成
Figure 2024541059000324

化合物217(1.1g,1.14mmol)を40mLのDCMに溶解し、NHS(0.21g、1.82mmol)およびEDC・HCl(0.45g、2.35mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応物を水50mL、ブライン50mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して白色固体(1.0g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 48 H 80 N 7 O 21計算値1090.53;実測値、1090.55。
実施例210.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S, 46S)-37-(4-(2,5-ジオキソ- 2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46-トリメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23 、26,29-デカオキサ-32,39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(219)の合成
Figure 2024541059000325

化合物218(1.00g,0.91mmol)および化合物77(0.43g,1.27mmol)を40mLのTHFに溶解した。50℃で一晩撹拌した後、反応物を濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、無色の液体(0.50g、収率33%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 61 H 101 N 8 O 23 計算値1313.69; 実測値、1313.69.・
実施例211.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S, 46S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40, 43, 46-トリメチル-31, 38, 41, 44-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ- 32、39、42、45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(220)の合成
Figure 2024541059000326

化合物219(286mg、0.22mmol)を10mLのDCMおよび10mLのTFAに溶解した。室温で1時間撹拌した後、反応物を濃縮して、淡黄色の液体(563mg、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] +C 56 H 93 N 8 O 21 計算値1213.64;実測値、1213.64。
実施例212.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S, 46S)-37- (4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46-トリメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8 、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42、45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(221)の合成
Figure 2024541059000327

化合物220(260.0mg、0.21mmol)およびTub-1(178mg、0.26mmol)を10mLのDMFに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(499mg、3.86mmol)をpH~9になるまで加えた。0℃で0.5時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色の液体(407mg、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 81 H 133 N 12 O 26 S計算値1721.91。実測値、1721.91。
実施例213.tert-ブチル(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシネート(222)の合成
Figure 2024541059000328

化合物27(6.10g、0.007モル)をDCM(80mL)に溶解し、ペンタフルオロフェノール(1.83g、0.010モル)およびN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(1.67g、0.013モル)を加えた。1時間攪拌した後、4-マレイミドブタン酸(1.22g、0.007モル)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.2mL、0.013モル)を加えた。反応物を1時間撹拌し、100mLの水、ブライン、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(DCM/MeOH=100/12)で精製して、化合物222(6.85g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 47 H 82 N 6 O 19計算値1035.56; 実測値、 1035.61 。
実施例214.(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシン(223)の合成
Figure 2024541059000329

化合物222(6.85g、0.007モル)をDCM(30mL)およびTFA(15mL)に溶解した。反応物を一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物223(6.03g、収率93%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 43 H 74 N 6 O 19計算値979.50;実測値、980.21 。
実施例215.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31、38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシネート(224)の合成
Figure 2024541059000330

化合物223(3.52g、0.004モル)をDCM(40mL)に溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(0.54g、0.005モル)およびEDC・HCl(1.24g、0.006モル)を加えた。反応物を1.5時間撹拌し、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、化合物224(3.20g、収率8.3%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 47 H 77 N 7 O 21計算値1076.52;実測値、1076.69。
実施例216.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ- 1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 43, 46-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44, 47 -テトラアザノナトトラコンタン-49-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 225 )の合成
Figure 2024541059000331

化合物224(3.20g、0.003モル)および化合物77(1.21g、0.004モル)をTHF(30mL)に溶解し、25℃で2日間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物225を得た(2.66g、収率69%)。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 60 H 98 N 8 O 23計算値1299.67;実測値、1300.30。
実施例217.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31, 38, 43, 46-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44, 47-テトラアザノナテトラコンタン-49-アミド) -4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 226 ) の合成
Figure 2024541059000332

化合物225(2.66g、0.002モル)をDCM(10mL)およびTFA(20mL)に溶解した。反応物を2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、化合物226(2.46g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 55 H 90 N 8 O 21 計算値 1199.62; 実測値、1199.92。
実施例218.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 43, 46-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29 -デカオキサ-32,39,44,47-テトラアザノナテトラコンタン-49-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 227 ) の合成
Figure 2024541059000333

化合物226 (2.46g、0.002モル)およびTub-1(1.71g、0.002モル)をDMF(30mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.339mL、0.002モル)を加えた。反応物を1時間撹拌した。濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して化合物227(1.225g、収率35%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 80 H 130 N 12 O 26 S計算値1707.89; 実測値、1708.42。
実施例219.tert-ブチル (S)-(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシルグリシネート(228)の合成
Figure 2024541059000334

化合物41(1.85g、2.00mmol)および4-マレイミドブタン酸(0.46g、2.50mmol)を20mLのDCMに溶解し、EDC・HCl(0.58g、3.00mmol)を加えた。0℃で2時間撹拌した後、反応物を50mLのDCMで希釈し、50mLの水、50mLのブラインで洗浄し、濃縮して白色固体(2.10g、収率95%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 49 H 85 N 7 O 20計算値1092.58;実測値、1092.58。
実施例220.(S)-(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシルグリシン(229)の合成
Figure 2024541059000335

化合物228(2.10g 、1.92mmol)をDCM(30mL)およびTFA(15mL)に溶解した。反応物を一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物229(1.83g、収率92%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 45 H 75 N 7 O 20計算値1036.52; 実測値、1036.55。
実施例221.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(S)-(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシルグリシネート(230 ) の合成
Figure 2024541059000336

化合物229(500mg、0.483mmol)をDCM(10mL)に溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(67mg、0.579mmol)およびEDC・HCl(139mg、0.724mmol)を加えた。反応物を室温で6時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物230(546mg、収率99%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 49 H 80 N 8 O 22計算値1133.54;実測値、1134.01。
実施例222.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ- 1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38、43、46、49-ペンタオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、44 、47、50-ペンタアザドペンタコンタン-52-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(231)の合成
Figure 2024541059000337

化合物230(360mg、0.318mmol)および化合物77(129mg、0.381mmol)をTHF(15mL)およびDCM(10mL)に溶解した。反応物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物231(200mg、0.147mmol、収率46%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 62 H 101 N 9 O 24計算値 1356.70; 実測値、1357.00。
実施例223.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31、38、43、46、49-ペンタオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、44、47、50-ペンタアザドペンタコンタン- 52-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 232 ) の合成
Figure 2024541059000338

化合物231(200mg、0.147mmol)をDCM(4mL)およびTFA(2mL)に溶解した。2時間撹拌した後、反応溶液を濃縮して232(185mg、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 57 H 93 N 9 O 22計算値1256.64;実測値、1257.07。
実施例224;(2S,4R)-4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43,46,49-ペンタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32、39、44、47、50-ペンタアザドペンタコンタン-52-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(233)の合成
Figure 2024541059000339

化合物232(185mg、0.147mmol)およびTub-1(102mg、0.147mmol)をDMF(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.097mL、0.589mmol)を加えた。反応物を一晩撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物233(107mg、収率41%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 82 H 133 N 13 O 27 S計算値1764.92;実測値、1765.19。
実施例225;tert-ブチル(S)-2-((4-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)アセテート(236)の合成
Figure 2024541059000340

化合物234(8.40g、9.11mmol)および化合物235(2.59g、10.9mmol)を60mLのDCMに溶解した。EDC・HCl( 3.48g、18.2mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン( 3.49g、18.2mmol )を加えた。反応物を0℃で1時間撹拌し、水100mLで洗浄し、水相をDCM50mLで抽出した。有機相を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル/石油エーテルで溶出するシリカゲルカラムおよび分取HPLCによって精製して、化合物236を茶色の液体として得た(3.0g、収率29%)。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 54 H 89 N 6 O 20計算値1141.61;実測値、1141.61。
実施例226.(S)-2-((4-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)酢酸(237)の合成
Figure 2024541059000341

化合物236(3.0g、2.63mmol)を30mLのギ酸および30mLのDCMに溶解した。反応物を40~50℃で3時間撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物237を無色の液体として得た(1.2g、収率42%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 50 H 81 N 6 O 20計算値1085.54; 実測値、1085.54。
実施例227.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(S)-2-((4-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31, 38, 43-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)アセテート ( 238 ) の合成
Figure 2024541059000342

化合物237(450mg、0.41mmol)およびN-ヒドロキシスクシンイミド(71mg、0.617mmol)を10mLのDCMに溶解し、次いでEDC・HCl(126mg、0.657mmol)を加えた。室温で3時間撹拌した後、反応物を水30mL、ブライン30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、238を無色の液体として得た(0.71g 、収率100%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 54 H 84 N 7 O 22計算値1182.56; 実測値、1182.56。
実施例228.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-(2-(((4-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32、 39、44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)アセトアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(239)の合成
Figure 2024541059000343

化合物238(710mg,0.41mmol)および化合物77(174mg、0.51ミリモル)を10mLのTHFに溶解し、50~55℃で一晩撹拌した。次いで、反応物を濃縮し、30mLのDCMで希釈し、30mLの水、30mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLCで精製して、無色の液体を得た(114mg、収率20%)MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 67 H 105 N 8 O 24計算値1405.72;実測値、1405.72。
実施例229;(2S,4R)-4-アミノ-5-(3-(2-((4-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)アセトアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(240)の合成
Figure 2024541059000344

化合物239(100mg,0.07mmol)を10mLのDCMおよび3mLのTFAに溶解した。0℃で2時間撹拌した後、反応物を濃縮して無色の液体(0.50g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 62 H 97 N 8 O 22計算値13.5.66; 実測値、1305.66。
実施例230.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチルの合成-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-(2-((4-((S)-37) -(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20, 23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)ベンジル)オキシ)アセトアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(241)の合成
Figure 2024541059000345

化合物239(92.8mg,0.07mmol)およびTub-1 (60.2mg,0.08mmol)を10mLのDMFに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(445mg、3.44mmol)を加えた。0℃で0.5時間、室温で2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色固体(75mg、収率58%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 87 H 137 N 12 O 27 S計算値1813.94。実測値、1813.94。
実施例231.tert-ブチル(S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43,48-テトラオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29、49-ウンデカオキサ-32、39、44、47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-オエート(244 ) の合成
Figure 2024541059000346

化合物243(2.80g、12.8mmol)および化合物242(4.44g、5.13mmol)をDCM(50mL)、HATU(2.14g、5.64mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、15.4mmol)に溶解した。反応物を3時間撹拌し、次いで濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=100/8)によって精製して、化合物244(4.70g、収率86%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 48 H 84 N 6 O 20計算値1065.57; 実測値、1065.94。
実施例232.(S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43,48-テトラオキソ-2,5、8、11、14、17、20、23、26、29、49-ウンデカオキサ-32、39、44、47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-酸(245)の合成
Figure 2024541059000347

化合物244(4.70g,0.004mol)をDCM(40mL)およびTFA(20mL)に溶解した。反応物を一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物245(1.00g、収率22%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 44 H 76 N 6 O 20計算値1009.51;実測値、1009.72。
実施例233.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ- 1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 43, 48-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29, 49-ウンデカオキサ-32, 39, 44 、47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(246)の合成
Figure 2024541059000348

化合物245(343mg,0.340mmol)をDCM(10mL)に溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(47mg,0.408mmol)およびEDC・HCl(98mg、0.510mmol)を加えた。反応物を4時間撹拌し、ブライン(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を20mLの無水THFに溶解し、化合物77(138mg、0.408mmol)を加えた。反応物を一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物246(177mg、収率39%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 61 H 100 N 8 O 24計算値1329.69; 実測値、1329.98。
実施例234.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31, 38, 43, 48-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29, 49-ウンデカオキサ-32, 39, 44, 47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸 ( 247 ) の合成
Figure 2024541059000349

化合物246(177mg、0.133mol)をDCM(4mL)およびTFA(2mL)に溶解した。反応物を1時間撹拌し、濃縮して化合物247(0.16g、収率97%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 56 H 92 N 8 O 22 計算値1229.63; 実測値、1231.31。
実施例235.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6, 9-ジイソプロピル-2, 3, 3, 8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12 -オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ- 1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 43, 48-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29, 49-ウンデカオキサ-32, 39, 44 、47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(248)の合成
Figure 2024541059000350

化合物247(160mg、0.130mmol)およびTub-1(90mg、0.130mmol)をDMF(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(17mg、0.130mmol)を加えた。反応物を4時間撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物248(127mg、収率56%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 81 H 132 N 12 O 27 S計算値1737.90; 実測値、1738.58。
実施例236.tert-ブチル(6S、9S、12S、15S)-6-(3-メトキシ-3-オキソプロピル)-2、2、9、12、15-ペンタメチル-4、7、10、13-テトラオキソ-3-オキサ-5,8,11,14-テトラアザヘキサデカン-16-オエート(249) の合成
Figure 2024541059000351

化合物132(4.00g、0.014mol)およびBoc-Glu(OMe)-OH(3.64g、0.014mol)をDCM(100mL)に溶解し、HATU(7.94g、0.021mol)およびTEA(3.870mol)を加えた。反応物を1.5時間撹拌し、ブライン(2×150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物249(7.39g、収率100%)を得た。これをさらに精製せずに次の工程で直接使用した。MS-ESI (m/z): [M+H] +C 24 H 42 N 4 O 9計算値531.30; 実測値、531.26。
実施例237.((S)-2-アミノ-5-メトキシ-5-オキソペンタノイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニン(250)の合成
Figure 2024541059000352

化合物249(7.39g、0.014モル)をDCM(20mL)およびTFA(20mL)に溶解した。反応物を一晩撹拌し、濃縮して化合物250(5.21g、収率100%)を得た。さらに精製せずに次の工程で使用した。MS-ESI (m/z):[M+H] +C 15 H 26 N 4 O 7計算値375.18; 実測値、375.22。
実施例238.((S)-2-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-5-メトキシ-5-オキソペンタノイル)-L-アラニル-L-アラニル-L-アラニン ( 251 ) の合成
Figure 2024541059000353

化合物250(1.38g、0.004mol)をDCM(60mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、0.007mol)を加え、続いて4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(2.06g、0.008mol)を加えた。3時間撹拌した後、反応物を水(2×100mL)で抽出し、水相を濃縮して白色固体(1.40g、収率70%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 23 H 33 N 5 O 10 計算値540.22;実測値、540.29。
実施例239.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(2S,5S,8S,11S)-16-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-11-(3-メトキシ-3-オキソプロピル)-2,5,8-トリメチル-4,7,10,13-テトラオキソ-3,6,9,12-テトラアザヘキサデカノエート(252)の合成
Figure 2024541059000354

化合物251(1.40g、0.003mol)をDCM(100mL)に溶解し、NHS(0.33g、0.003mol)およびEDC・HCl(0.99g、0.005mol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、50mLのブラインで洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して化合物252(1.65g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 27 H 36 N 6 O 12計算値637.24; 実測値、637.36。
実施例240.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((6S, 9S, 12S, 15S)-6-(4-(2,5-ジオキソ- 2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-9,12,15-トリメチル-3,7,10,13-テトラオキソ-2-オキサ-8,11,14-トリアザヘキサデカン-16-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸 ( 253 )。
Figure 2024541059000355

化合物252 (1.65 g、0.003 mol)および化合物77 (0.88 g、0.003 mol)をTHF (50 mL)に溶解し、50℃で一晩反応させた。濃縮および分取HPLCによる精製により、化合物253 (0.17 g、7.6 % 収率)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 40 H 57 N 7 O 14計算値860.40; 実測値、860.44。
実施例241.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((6S, 9S, 12S, 15S)-6-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H) -ピロール-1-イル)ブタンアミド)-9,12,15-トリメチル-3,7,10,13-テトラオキソ-2-オキサ-8,11,14-トリアザヘキサデカン-16-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)- 2-メチルペンタン酸 ( 254 ) の合成
Figure 2024541059000356

化合物253(0.17g,0.198mmol)をDCM(4mL)およびTFA(4mL)に溶解した。反応物を1時間撹拌し、濃縮して化合物254(0.15g、収率100%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 35 H 49 N 7 O 12計算値760.34;実測値、760.42。
実施例242.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((6S, 9S, 12S, 15S)-6- (4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-9,12,15-トリメチル-3,7,10,13-テトラオキソ-2-オキサ-8 、11,14-トリアザヘキサデカン-16-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(255)の合成
Figure 2024541059000357

化合物254(0.14g、0.20mmol )およびTub-1(0.15g、0.21mol)をDMF(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.098mL、0.001mol)を加えた。1時間撹拌し、分取HPLCにより直接精製して、化合物255(55mg、収率22%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 60 H 89 N 11 O 17 S計算値1268.62;実測値、1268.94。
実施例243.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29 -デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 256 )の合成
Figure 2024541059000358

DCM(20mL)中の4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(2.6mmol)の溶液に、化合物79(1.95g、1.7mmol)およびN-メチルモルホリン(0.53g、5.2mmol)を加えた。室温で一晩撹拌した後、反応物をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、白色固体を得た(1.8g、収率80%)。 MS-ESI (m/z) :[M + H ] + C 60 H 99 N 7 O 22計算値1270.68; 実測値、1271.24。
実施例244.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール) -1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39、 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(257)の合成
Figure 2024541059000359

化合物256(1.8g,1.4mmol)をDCM(10mL)およびTFA(10mL)に溶解した。反応物を室温で2時間撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物257(1.6g、収率95%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H ] +C 55 H 91 N 7 O 20計算値、1170.63;実測値、1171.10。
実施例245.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4 -(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14 、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(258)の合成
Figure 2024541059000360

化合物257(520mg、0.44mmol)およびTub-1(320mg、0.44mmol)を5mLのDMFに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(90mg、0.67mmol)を0℃で加えた。0℃で2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、オフホワイトの固体(435mg、収率58%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H ] + C 80 H 131 N 11 O 25 S 計算値1678.90;実測値、1679.56。
実施例246;(2S,4R)-4-アミノ-5-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)-2-メチルペンタン酸(260)の合成
Figure 2024541059000361

化合物259(2.0g、5.43mmol)をメタノール性HCl(4M、20mL)に溶解し、3時間撹拌し、次いで濃縮して黄色油を得た(1.66g、収率100%)。MS-ESI (m/z):[M+H]+ C12H16N2O5計算値269.12。実測値、269.32。
実施例247.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル)-2-メチルペンタン酸 ( 261 )の合成
Figure 2024541059000362

化合物260(1.5g、5.59mmol)およびTub-1(3.9g、5.59mmol)を30mLのDMFに溶解し、0℃に冷却し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5g、11.2mmol)を加えた。0℃で2時間撹拌した後、反応物をDCM(50mL)で希釈し、ブライン(4×50mL)で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色固体を得た(3.5g、収率80%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 37 H 56 N 6 O 10 S計算値777.38。実測値、 777.58。
実施例248.ベンジル (2S, 4R)-5-(4-(ベンジルオキシ)-3-ニトロフェニル)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル))-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチルペンタン酸( 262 ) の合成
Figure 2024541059000363

化合物261(3.5g、4.51mmol)および臭化ベンジル(2.3g、13.5mmol)を乾燥DMF(60mL)に溶解し、氷水浴中で0℃に冷却した。水素ナトリウム(540mg、60wt%)を少しずつ加え、添加後、反応物を室温に温め、一晩撹拌した。溶液をDCM(100mL)で希釈し、ブライン(4×100mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(DCM/MeOH=20:1~10:1)によって精製して、黄色の固体(2.8g、収率65%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 51 H 68 N 6 O 10 S計算値957.47。実測値、 957.85。
実施例249.ベンジル(2S, 4R)-5-(3-アミノ-4-(ベンジルオキシ)フェニル)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-)ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-ペンタン酸メチル(263)の合成
Figure 2024541059000364

化合物262(2.8g、2.93mmol)を収率95%のエタノール(50mL)に溶解し、塩化アンモニウム(1.6g、29.25mmol)および鉄粉(1.6g、29.25mmol)を加え、反応物を還流下で加熱した。一晩中。溶液をDCM(100mL)で希釈し、ブライン(200mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルカラム(DCM/MeOH=1:0~20:1)で精製して、黄色の固体(2.3g、収率85%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 51 H 70 N 6 O 8 S計算値、927.51 ;実測値、 927.65。
実施例250;ベンジル(2S,4R)-5-(3-((S)-37-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,44-ウンデカオキサ-32,39,42-トリアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-(ベンジルオキシ)フェニル)-4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチルペンタン酸(265)の合成
Figure 2024541059000365

化合物264(750mg、0.75mmol)および化合物263(700mg、0.75mmol)をDMC(20mL)に溶解し、PyBrOP(360mg、0.85mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(100mg、0.75mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=20:1~10:1)で精製して、黄褐色の固体(420mg、収率29%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 99 H 142 N 10 O 25 S計算値1903.99。実測値、 1904.53。
実施例251.ベンジル(2S,4R)-5-(3-((S)-37-アミノ-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23, 26, 29, 44-ウンデカオキサ-32, 39, 42-トリアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-(ベンジルオキシ)フェニル)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)- sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)- 2-メチルペンタン酸 ( 266 )の合成
Figure 2024541059000366

化合物265(420mg、0.22mmol)をイソプロパノール(10mL)に溶解し、パラジウム炭素(100mg、10wt%)を加え、反応フラスコを真空にし、水素を3回充填し、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、分取HPLCで精製して白色固体を得た(110mg、収率33%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 70 H 120 N 10 O 23 S計算値 1501.83 ;実測値、 1502.12。
実施例252.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29, 44 -ウンデカオキサ-32,39,42-トリアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 267 ) の合成
Figure 2024541059000367

化合物266(110mg、0.07mmol)および4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(21mg、0.07mmol)のDCM(5mL)溶液に、N-メチルモルホリン(10mg、0.07mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物267(15mg、収率12%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 78 H 127 N 11 O 26 S計算値 1666.87 ;実測値、 1667.52。
実施例253.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(S)-2-((S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタン酸 ( 269 ) の合成
Figure 2024541059000368

200mLのDCM中の化合物268(4.00g、8.06mmol)の溶液に、NHS(1.39g、12.10mmol)およびEDC・HCl(3.09g、16.13mmol)を加えた。反応物を4時間撹拌し、100mLの水で希釈し、濾過して、4.40gの白色固体を得た(収率92%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 30 H 35 N 5 O 8 計算値594.25;実測値、594.25。
実施例254.(2S, 4R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-((((9H-フルオレン-9-イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)-3 -メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸( 270 ) の合成
Figure 2024541059000369

150mLの無水THF中の化合物269(2.00g、3.37mmol)および化合物77(1.25g、3.70mmol)の溶液を70℃で一晩加熱した。反応物を濃縮し、シリカゲルカラム(11% MeOH/DCM)で精製して、赤色固体(0.79 g、収率29%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 43 H 56 N 6 O 10 計算値817.41;実測値、817.32。
実施例255.(2S, 4R)-5-(3-((S)-2-((S)-2-アミノ-3-メチルブタンアミド)-5-ウレイドペンタンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-( (tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸( 271 )の合成
Figure 2024541059000370

化合物270(0.79g、0.97mmol)のDMF溶液をピペリジン(0.50mL)とともに室温で10分間撹拌し、次いで濃縮し、5mLのTHFと共蒸発させて、化合物271を得た(0.87g、収率>100%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 28 H 46 N 6 O 8計算値595.34;実測値、595.35。
実施例256.(2S, 4R)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-43 -(3-ウレイドプロピル)-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-( (tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-メチルペンタン酸( 273 ) の合成
Figure 2024541059000371

粗化合物271(0.97mmol)および化合物272(1.34mmol)の20mLの無水THF中溶液を、70℃で0.5時間加熱した。反応物を濃縮し、シリカゲルカラム(13%MeOH/DCM)で精製して、化合物273(1.13g、収率88%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 63 H 104 N 8 O 22計算値1325.73;実測値、1326.28。
実施例257.(2S, 4R)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-アミノ-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-43-(3-ウレイドプロピル)-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)- 2-メチルペンタン酸 ( 274 ) の合成
Figure 2024541059000372

化合物273(1.13g、8.52mmol)をメタノール(20mL)に溶解し、パラジウム炭素(310mg、10wt%)を加え、反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、30℃で2時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して化合物274(0.77g、収率75%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 55 H 98 N 8 O 20計算値1191.69;実測値、1192.10。
実施例258.(2S, 4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-43-(3-ウレイドプロピル)-2, 5 , 8, 11, 14, 17, 20, 23 、26,29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(275)の合成
Figure 2024541059000373

化合物274(0.77g、6.44mmol)および4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.18g、6.55mmol)のTHF(20mL)中溶液を30℃で1時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)により精製し、化合物275(0.66g、収率76%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 63 H 105 N 9 O 23計算値1356.73;実測値、1356.33。
実施例259.(2S, 4R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール) -1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-31,38,41-トリオキソ-43-(3-ウレイドプロピル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ- 32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(276)の合成
Figure 2024541059000374

化合物276(0.66g、4.86mmol)のDCM(10mL)中溶液をTFA(10mL)とともに40分間撹拌した。次いで濃縮して、粗生成物を得た(1.02g、収率>100%)。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 58 H 97 N 9 O 21計算値1256.68;実測値、1257.23。
実施例260.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4 -(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-31,38,41-トリオキソ-43-(3-ウレイドプロピル)-2,5,8 、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(277)の合成
Figure 2024541059000375

化合物276(0.31g、2.47mmol)およびTub-1(0.17g、2.49mmol)を2mLのDMFに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(163μL、0.99mmol)を加え、2時間撹拌した。反応物を濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物277(343mg、収率79%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] +C 83 H 137 N 13 O 26 S計算値1764.95;実測値、1765.99。
実施例261.tert-ブチル(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシネート(278)の合成
Figure 2024541059000376

化合物234(1.60g、1.73mmol)、ペンタフルオロフェノール(0.47g、2.55mmol)およびN,N’-ジイソプロピルカルボジイミド(0.43g、3.40mmol)を20mLのDCMに溶解し、2時間撹拌した。次いで、H-Gly-O t Bu(0.32g 、 1.91mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン( 0.45g 、 3.47mmol)を加え、反応物を一晩撹拌し、50mLの水、50mLのブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。粗製物をシリカゲルカラムで精製して、化合物278を淡黄色液体として得た(1.5g、収率83%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 47 H 83 N 6 O 19 計算値1035.56;実測値、1035.56。
実施例262.(S)-(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシルグリシン(279)の合成
Figure 2024541059000377

化合物278(1.50g、1.45mmol)をDCM(10mL)に溶解し、20mLのギ酸とともに撹拌した。40℃で2時間撹拌した後、反応物を濃縮して、化合物279を無色の液体として得た(1.50g、収率100%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 43 H 75 N 6 O 19計算値979.50;実測値、979.50。
実施例263.tert-ブチル((2R,4S)-1-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-31, 38, 43, 46-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44, 47-テトラアザノナテトラコンタン-49-アミド) -4-ヒドロキシフェニル)-5-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-4-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)カルバメート( 281 ) の合成
Figure 2024541059000378

化合物279(500mg、0.51mmol)および化合物280(234mg、0.61mmol)を10mLのDCMおよび3mLのDMFに溶解し、0℃で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラムで精製して、化合物281を淡黄色液体として得た(0.22g、収率32%) MS-ESI (m/z): [M+H] + C 62 H 104 N 9 O 23計算値1342.72;実測値、1342.72。
実施例264.N-((S)-6-((4-((2-((2-((5-((2R,4S)-2-アミノ-5-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)) )-4-メチル-5-オキソペンチル)-2-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-4-オキソブチル)アミノ)-5-(4-(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド ( 282 )の合成
Figure 2024541059000379

化合物281(0.11g、0.08mmol)を6mLのDCMおよび2mLのTFAに溶解した。反応物を0℃で2時間撹拌し、次いで濃縮して、化合物282を淡黄色液体として得た( 0.10g、収率100%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 57 H 96 N 9 O 21計算値1242.66;実測値、1242.66。
実施例265.(1R, 3R)-3-((2S, 3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-N, 3-ジメチルペンタンアミド)-1-(4-(((2R) 、4S)-1-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38、43、46 -テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44, 47-テトラアザノナテトラコンタン-49-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-5-((2 -ヒドロキシエチル)アミノ)-4-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)チアゾール-2-イル)-4-メチルペンチルアセテート( 283 )の合成
Figure 2024541059000380

化合物282 ( 0.10 g、0.08 mmol )およびTub-1 (61 mg、0.08 mmol) を 5 mL の DMF に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン( 125 mg、0.96 mmol ) を0℃で添加して pH を~9に調整した。反応物を0℃で2時間、室温で1時間撹拌し、分取HPLCで直接精製して、化合物283を淡黄色液体として得た(45mg、収率31%)。MS-ESI (m/z) : [M+H] + C82H136N13O26S計算値1750.94。実測値、1750.94。
実施例266.(2S, 4R)-4-(2-((6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7-ジオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-( 2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17 、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(284)の合成
Figure 2024541059000381

化合物257(300mg、0.256mmol)およびTub-3(175mg、0.256mmol)のDMF(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(66mg、0.512mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物284(60mg、収率14%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H ] + C 79 H 131 N11O 24 S計算値 1650.90。実測値、 1651.50。
実施例267.tert-ブチル (R)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-40-イソプロピル-43-メチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタノエート(286)の合成
Figure 2024541059000382

化合物76(6.0g、5.9mmol)および化合物69 (2.7g、7.1mmol)のTHF(100mL)中溶液を60℃で20時間加熱し、次いで濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=20:1)で精製して、化合物286をオフホワイトの固体として得た(7.1g、収率93%)。 MS-ESI (m/z):[M+H ] + C 164 H 266 N 24 O 52 S 2計算値3472.19; 実測値、 3472.95 。
実施例268.tert-ブチル(R)-5-(3-((37S、40S、43S)-37-アミノ-40-イソプロピル-43-メチル-31、38、41-トリオキソ-2、5、 8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ペンタノエート ( 287 )の合成
Figure 2024541059000383

イソプロパノール(80mL)中の化合物286(7.1g、5.7mmol)の溶液に、Pd/C(5重量%、800mg)を加えた。反応フラスコを排気し、水素を再充填することを3回繰り返した後、50℃に加熱し、2.5時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、オフホワイトの固体(5.9 g、収率93%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H ] +C 55 H 98 N 6 O 19 計算値1147.69;実測値、1148.12 。
実施例269.tert-ブチル(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2)、5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31、38、41-トリオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、 29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタノエート(288)の合成
Figure 2024541059000384

化合物287(2.0g、1.7mmol)、4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(2.6mmol)およびN-メチルモルホリン(0.53g、5.2mmol)のDCM(20mL)中溶液を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物をブライン(2×20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム( DCM/MeOH=20:1 )で精製して、化合物288 (2.1g、収率91%)を淡褐色油状物として得た。 MS-ESI (m/z): [M+H ] +C 63 H 105 N 7 O 22計算値1312.73;実測値、1313.12。
実施例270.(R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1) -イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 289 ) の合成
Figure 2024541059000385

化合物288(2g、1.5mmol)のDCM(10mL)中溶液を、室温で2時間、TFA(10mL)で処理した。次いで、溶液を濃縮し、残渣を分取HPLCによって精製して、白色固体(1.4g、収率78%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 54 H 89 N 7 O 20計算値1156.63; 実測値、1157.23。
実施例271.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S、40S、43S)-37-(4-( 2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17 、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(290)の合成
Figure 2024541059000386

化合物289(1.37g、1.19mmol)、Tub-1(0.90g、1.30mmol)のDMF(12mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.31g、2.37mmol)を0℃で加えた。溶液を0℃で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、白色固体を得た(880mg、収率45%)。 MS-ESI (m/z):[M+H] +C 79 H 129 N 11 O 25 S計算値1664.89。実測値、1665.63。
実施例272.(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40, 43-ジメチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32 、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(293)の合成
Figure 2024541059000387

化合物291(470mg、0.51mmol)および化合物292(250mg、0.66mmol)のDCM(10mL)溶液に、EDC・HCl(120mg、0.63mmol)を0℃で加えた。1時間後、反応溶液を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=10:1)で精製して、化合物293 ( 390mg、収率56%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 57 H 93 N 7 O 22計算値1229.64;実測値、1229.64。
実施例273.(R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1) -イル)ブタンアミド)-40, 43-ジメチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン- 44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(294 )の合成
Figure 2024541059000388

化合物293(390mg、0.30mmol)のDCM(10mL)溶液を、室温で1時間、TFA(5mL)で処理し、その後濃縮して化合物294(580mg、収率>100%)を得て、次の工程で直接使用した。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 52 H 85 N 7 O 20計算値1129.64;実測値、1129.64。
実施例274.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S、40S、43S)-37-(4-( 2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43-ジメチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20 、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(295)の合成
Figure 2024541059000389

化合物294(580mg、0.43mmol)、Tub-1(210mg、0.31mmol)のDMF(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.3mL)を0℃で加えた。溶液を0℃で2時間撹拌した後、濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して白色固体(227mg、収率46%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 77 H 125 N 11 O 25 S計算値1636.86;実測値、1636.86。
実施例275.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31-オキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-バリネート(297)の合成
Figure 2024541059000390

化合物296(879.0mg、1.0mmol)のDCM(30mL)溶液に、NHS(126.6mg、1.1mmol)およびEDC・HCl(383.4mg、2.0mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、水でクエンチした。有機相を分離し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、表題化合物を得た(1.1g、収率>100)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 44 H 74 N 5 O 19 計算値976.49;実測値: 976.49 。
実施例276.tert-ブチル(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5) -ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32、 39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(298)の合成
Figure 2024541059000391

化合物297(550mg、0.5mmol)をTHF(10mL)に溶解した。化合物85(215.0mg、0.5mmol)を溶液に添加し、完全に消費されるまで撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物298(201mg、収率31%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 62 H 104 N 7 O 22計算値1298.72;実測値、1298.72。
実施例277.(R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル))ブタンアミド)-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド) -4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸 ( 299 ) の合成
Figure 2024541059000392

化合物298(101mg、0.078mmol)のDCM(1mL)溶液を、室温で1時間、TFA(2mL)で処理し、その後濃縮して化合物299(128mg、収率>100%)を得て、次の工程で直接使用した。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 53 H 88 N 7 O 20計算値1142.60;実測値、1142.60。
実施例278.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S、40S)-37-(4-(2、 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26 、29-デカオキサ-32,39,42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(300)の合成
Figure 2024541059000393

化合物299(70mg、0.06mmol)、Tub-1(40mg、0.06mmol)のDMF(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(15mg、0.12mmol)を0℃で加えた。溶液を室温で2時間撹拌した後、濃縮し、残渣を分取HPLCで精製して、白色固体を得た(38mg、収率38%)。MS-ESI (m/z): [M+H] +C 78 H 128 N 11 O 25 S計算値1650.87;実測値、1650.87 。
実施例279.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-(((S)-1)-(((S)-1-(2,5-ジオキソピロリジン-1-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2、 5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド(302 )の合成
Figure 2024541059000394

化合物301(300mg、0.325mmol)、NHS(42mg、0.36mmol)およびEDC・HCl(95mg、0.50mmol)のDCM(3mL)中溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、水(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄し、乾燥し、濃縮して、化合物302(280mg、収率85%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 45 H 72 N 6 O 20計算値1017.48; 実測値1017.48。
実施例280.tert-ブチル(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((37S, 40S, 43S, 46S)-37-(4-(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46-トリメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17,20、 23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(304)の合成
Figure 2024541059000395

化合物302(280mg、0.28ミリモル)および化合物303(200mg、0.44ミリモル)のTHF(5mL)中溶液を室温で2時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(DCM/MeOH=10:1)で精製して、化合物304(180mg、収率48%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 64 H 106 N 8 O 23 計算値1355.74;実測値、1355.74。
実施例281.(R)-4-アミノ-5-(3-((37S, 40S, 43S, 46S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール) -1-イル)ブタンアミド)-40, 43, 46-トリメチル-31, 38, 41, 44-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32、 39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(305)の合成
Figure 2024541059000396

化合物307(180mg、0.13mmol)のDCM(6mL)溶液を、室温で1時間、TFA(3mL)で処理し、次いで濃縮して化合物305(300mg、収率>100%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 55 H 90 N 8 O 21計算値1199.62;実測値、1199.62。
実施例282.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S、40S、43S、46S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46-トリメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11 、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42、45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(306)の合成
Figure 2024541059000397

化合物305(160mg、0.13mmol)、Tub-1(100mg、0.14mmol)のDMF(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.3mmol)を0℃で加えた。室温に温め、1時間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して、白色固体を得た(58mg、収率25%)。MS-ESI (m/z): [M+H] +C 80 H 130 N 12 O 26 S計算値1707.89;実測値、1707.89。
実施例283.メチル(S)-5-(((S)-1-(((S)-1-(((S)-1-((5-((R)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-オキソペンチル)-2-ヒドロキシフェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-4-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-5-オキソペンタノエート(307)の合成
Figure 2024541059000398

化合物251(0.28g、0.5mmol)および化合物69(0.20g、0.5mmol)のDMF(2mL)溶液に、HATU(0.30g、0.8mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(130μL、0.8ミリモル)を加えた。反応物を室温で10分間撹拌し、分取HPLCによって直接精製して、白色固体を得た(324mg、収率69%)。MS-ESI(m/z) :[M+H] +C 43 H 63 N 7 O 14計算値902.44;実測値、902.81。
実施例284.(R)-4-アミノ-5-(3-((6S, 9S, 12S, 15S)-6-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール) -1-イル)ブタンアミド)-9,12,15-トリメチル-3,7,10,13-テトラオキソ-2-オキサ-8,11,14-トリアザヘキサデカン-16-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 308 )の合成
Figure 2024541059000399

化合物307 (0.32g,0.36mmol)のDCM(10mL)中溶液を、室温で1時間、TFA(10mL)で処理し、次いで濃縮して化合物308(0.27g、収率>100)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 34 H 47 N 7 O 12計算値746.33;実測値、746.67。
実施例285.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((6S、9S、12S、15S)-6-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-9,12,15-トリメチル-3,7,10,13-テトラオキソ-2-オキサ-8,11 、14-トリアザヘキサデカン-16-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(309)の合成
Figure 2024541059000400

化合物308 (0.27g,0.36mmol)、 Tub-1 ( 0.25g , 0.36mmol )のDMF(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(180μL、1.09mmol)を加えた。溶液を室温で30分間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCで精製して白色固体(367mg、収率59%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 59 H 87 N 11 O 17 S 計算値1254.60;実測値、1255.32。
実施例286.(1R, 3R)-1-(4-(((R)-5-アミノ-1-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23 、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-5-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)チアゾール-2-イル)-3-((2S、3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-N,3-ジメチルペンタンアミド)-4-メチルペンチルアセテート(310)の合成
Figure 2024541059000401

化合物290(300mg、0.2mmol)のDCM(10mL)溶液に、NHS(31mg、0.27mmol)およびEDC・HCl(52mg、0.27mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で1時間撹拌し、塩化アンモニウム(15mg、0.4mmol)およびN-メチルモルホリン(55mg、0.54mmol)を加えた。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。LC-MSは中間体の完全な変換を示し、次いで粗生成物を分取HPLCによって直接精製して、化合物310(140mg、収率47%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 79 H 130 N 12 O 24 S計算値1663.90、実測値 1664.93。
実施例287.(1R, 3R)-3-((2S, 3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-N, 3-ジメチルペンタンアミド)-1-(4-(((R )-1-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43 -メチル-31, 38, 41-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-5-ヒドラジニル-5-オキソペンタン-2-イル)カルバモイル)チアゾール-2-イル)-4-メチルペンチルアセテート(312)の合成
Figure 2024541059000402

化合物290(300mg、0.2mmol)のDCM(10mL)溶液に、NHS(42mg、0.36mmol)およびEDC・HCl(70mg、0.36mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で1時間撹拌し、ヒドラジン(20mg 、 0.36mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(70mg 、 0.54mmol)を加えた。反応混合物を室温に温め、一晩撹拌した。LC-MSは、中間体の完全な変換を示し、次いで、粗生成物を分取HPLCによって直接精製して、化合物312 (100mg、収率33%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 79 H 131 N 13 O 24 S計算値1678.92;実測値、1678.90。
実施例288.(S,E)-37-((4-((2-(tert-ブトキシ)-2-オキソエチル)アミノ)-4-オキソブチル)カルバモイル)-31,39,44-トリオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、38、43-トリアザヘプタテトラコント-45-エン-47-酸(314)の合成
Figure 2024541059000403

化合物313(1.3g、0.001モル)のアセトニトリル(20mL)および炭酸ナトリウム溶液(10mL)中の混合物を一晩撹拌した。有機溶媒を除去し、30mLの水を溶液に加えた。希塩酸でpHを弱酸性に調整した後、溶液をDCM (5×30 mL)で抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物314(1.30g、収率98%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 45 H 81 N 5 O 19計算値996.55;実測値、996.65。
実施例289.1-(tert-ブチル)20-メチル(S、E)-4、9、12、17-テトラオキソ-10-(31-オキソ-2、5、8、11、14、17、20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,8,11,16-テトラアザイコス-18-エンジオエート(315)の合成
Figure 2024541059000404

化合物314(1.30g、0.001mol)の溶液に、氷水浴上で塩化チオニル(0.095mL、0.001mol)を滴下した。浴を取り外した後、反応物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物315(474mg、収率36%)を得た。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 46 H 83 N 5 O 19計算値1010.57; 実測値1010.61。
実施例290.(S,E)-(37-(4-(4-メトキシ-4-オキソブト-2-エンアミド)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシン(316)の合成
Figure 2024541059000405

化合物315(474mg、0.469mmol)のDCM(10mL)中溶液を、室温で4時間、TFA(5mL)で処理し、濃縮し、分取HPLCにより精製して、化合物316(213mg、47.33%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 42 H 75 N 5 O 19計算値954.51。実測値、954.87 。
実施例291.メチル(S,E)-37-((4-((2-((5-((R)-5-(tert-ブトキシ)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-)) 5-オキソペンチル)-2-ヒドロキシフェニル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-4-オキソブチル)カルバモイル)-31,39,44-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23, 26,29-デカオキサ-32,38,43-トリアザヘプタテトラコント-45-エン-47-オエート(317)の合成
Figure 2024541059000406

化合物316(213mg、0.223ミリモル)および化合物69(144mg、0.378ミリモル)のDCM(10mL)中溶液に、EDC・HCl(74mg、0.386ミリモル)を加えた。反応物を室温で3時間撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物317(171mg、収率59%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 62 H 105 N 7 O 23計算値1316.73;実測値、1317.66。
実施例292.(R)-4-アミノ-5-(4-ヒドロキシ-3-((S)-37-(4-((E)-4-メトキシ-4-オキソブト-2-エナミド)ブタンアミド)-31, 38, 43-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)フェニル)ペンタン酸( 318 )の合成
Figure 2024541059000407

化合物317(171mg 、0.130mmol)をDCM(3mL)およびTFA(1mL)に溶解した。溶液を室温で2時間撹拌し、濃縮して化合物318(0.15g、収率100%)を得た。MS-ESI(m/z) C 53 H 89 N 7 O 21 [M+H] +計算値1160.61;実測値、1161.26。
実施例293.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-ヒドロキシ-3-((S)-37-(4-((E )-4-メトキシ-4-オキソブト-2-エナミド)ブタンアミド)-31, 38, 43-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39 、44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)フェニル)ペンタン酸(319)の合成
Figure 2024541059000408

化合物318(150mg、0.129mmol)およびTub-1(89mg、0.129mmol)のDMF(2mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.021mL、0.129mmol)を加えた。反応物を室温で1.5時間撹拌し、分取HPLCによって直接精製して、化合物319(17mg、収率8%)を得た。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 78 H 129 N 11 O 26 S計算値1668.88;実測値、1669.34。
実施例294.tert-ブチル(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ) -1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38、43、48-テトラオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29、49-ウンデカオキサ-32、39、 44,47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(320)の合成
Figure 2024541059000409

化合物245(327mg、0.324mmol)および化合物69(148mg、0.389mmol)をDCM(10mL)に溶解し、EDC・HCl(75mg、0.389mmol)を加え、反応物を1時間撹拌し、そして直接次の工程に進んだ。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 64 H 106 N 8 O 24計算値1371.73;実測値、1372.41。
実施例295.(R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド) )-31, 38, 43, 48-テトラオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29, 49-ウンデカオキサ-32, 39, 44, 47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド) -4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 321 ) の合成。
Figure 2024541059000410

前の工程の反応混合物に、 10 mLのTFAを加えた。反応物を1時間撹拌し、濃縮し、分取HPLCによって精製して、化合物321(0.20g、収率51%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 55 H 90 N 8 O 22 計算値1215.62;実測値、1216.25。
実施例296.(R)-4-(2-((6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4、7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43,48-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,49 -ウンデカオキサ-32,39,44,47-テトラアザヘンペンタコンタン-51-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 322 ) の合成
Figure 2024541059000411

化合物321(200mg、0.165mmol)およびTub-1(114mg、0.165mmol)をDMF(2mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.027mL、0.165mmol)を加え、4時間撹拌した。反応物を分取HPLCにより直接精製して、化合物322(94mg、収率33%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 80 H 130 N 12 O 27 S計算値1723.89; 測値、1724.81。
実施例297.2,5-ジオキソピロリジン-1-イル(S)-(37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31、38-ジオキソ-2、5、8、11、14、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39-ジアザトリテトラコンタン-43-オイル)グリシネート(323)の合成
Figure 2024541059000412

化合物234(1.0g、1.08mmol)のDCM(20mL)溶液に、NHS(0.15g、1.30mmol)およびEDC・HCl(0.43g、2.17mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、水でクエンチした。層を分離し、有機相をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物323(1.1g、収率99%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 45 H 75 N 6 O 20計算値1019.50;実測値、 1019.50。
実施例298.tert-ブチル(R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ) -1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38, 43-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44-トリアザヘキサテトラコンタン- 46-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 324 ) の合成
Figure 2024541059000413

化合物323(1.1g、1.08mmol)をTHF(10mL)に溶解した。化合物69(215.0mg、0.5mmol)を溶液に加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を濃縮し、シリカゲルカラム(6%MeOH/DCM)によって精製して、化合物324(200mg、収率15%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 61 H 102 N 7 O 22計算値1284.70;実測値、 1284.70。
実施例299.(R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド) )-31, 38, 43-トリオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32, 39, 44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸酸( 325 ) の合成
Figure 2024541059000414

化合物324(180mg、0.15mmol)のDCM(4mL)溶液を、室温で2時間、TFA(2mL)で処理し、濃縮し、MTBE(10mL)で粉砕して化合物325を得た(174mg、収率> 100%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 52 H 86 N 7 O 20計算値1128.58;実測値、1128.58。
実施例300.(R)-4-(2-((3S,6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4,7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(326)の合成
Figure 2024541059000415

化合物325(174mg、0.15mmol)のDMF溶液(0.5mL)に、Tub-4(98mg、0.13mmol)のDMF溶液(0.5mL)を加え、続いてN,N-ジイソプロピルエチルアミン(40mg、0.29mmol)を加えた。。溶液を室温で30分間撹拌し、次いで濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、化合物326を得た(3.4mg、収率14%)。MS-ESI (m/z) :[M+H]+ C78H128N11O25S計算値1650.87;実測値1650.87。
実施例301.(2S, 4R)-4-(2-((3S, 6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 328 ) の合成
Figure 2024541059000416

Tub-4 (95 mg、0.13 mmol)および化合物327 (150 mg、0.13 mmol)のDMF (2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(34 mg、0.36 mmol)を0℃で加えた。反応物を室温に温め、2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物328 (50mg、収率23%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 79 H 130 N 11 O 25 S計算値1666.01;実測値、 1666.01。
実施例302.(R)-4-(2-((3S, 6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3, 9-ジイソプロピル-2, 8-ジメチル-4、7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38-ジオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39 -ジアザトリテトラコンタン-43-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸( 330 ) の合成
Figure 2024541059000417

Tub-4 (49 mg、0.070 mmol) および化合物329 (74 mg、0.070 mmol) のDMF (2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.036 mL、0.28 mmol) を室温で加えた。3時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物330(51mg、収率46%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 76 H 124 N 10 O 24 S 計算値1593.85;実測値、1594.62。
実施例303.(2S, 4R)-4-(2-((3S, 6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2, 5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31, 38-ジオキソ-2, 5, 8, 11, 14, 17, 20, 23, 26, 29-デカオキサ-32 、39-ジアザトリテトラコンタン-43-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(332)の合成
Figure 2024541059000418

Tub-4 (100 mg、0.14 mmol) および化合物331 (146 mg、0.14 mmol) のDMF (2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (0.073 mL、0.42 mmol) を室温で加えた。3.5時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物332(82mg、収率37%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 75 H 122 N 10 O 23 S計算値1563.84;実測値、1564.46。
実施例304.(R)-4-(2-((3S, 6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3, 9-ジイソプロピル-2, 8-ジメチル-4、7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32 、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(334)の合成
Figure 2024541059000419

Tub-4 (117 mg、0.17 mmol) および化合物333 (180 mg、0.17 mmol) の DMF (2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン (45 mg、0.33 mmol) を室温で加えた。2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物334(73mg、収率27%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 76 H 124 N 11 O 25 S計算値1622.84;実測値、 1622.84。
実施例305.(R)-4-(2-((3S, 6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3, 9-ジイソプロピル-2, 8-ジメチル-4、7、13-トリオキソ-12-オキサ-2、5、8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S、40S、43S)-37-(4-( 2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17 、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(335)の合成
Figure 2024541059000420

Tub-4 (185 mg、0.256 mmol)および化合物316 (300 mg、0.256 mmol)のDMF (5 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(66 mg、0.512 mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物335 (120mg、収率29%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 80 H 131 N 11 O 25 S計算値1678.90;実測値、1679.30。
実施例306.(2S, 4R)-4-(2-((3S, 6S, 9R, 11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3,9-ジイソプロピル-2,8-ジメチル-4, 7, 13-トリオキソ-12-オキサ-2, 5, 8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4 -(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14 、17、20、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(336)の合成
Figure 2024541059000421

Tub-2 (180 mg、0.256 mmol)および化合物257 (300 mg、0.256 mmol)のDMF (5 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(66 mg、0.512 mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物336 (90mg、収率20%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H + ] C 80 H 133 N 11 O 24 S計算値1664.92。実測値、1665.50。
実施例307.(R)-4-(2-((3S, 6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3, 9-ジイソプロピル-2, 8-ジメチル-4、7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((37S, 40S, 43S)-37-(4-(2, 5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20 、23、26、29-デカオキサ-32、39、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(337)の合成
Figure 2024541059000422

Tub-2 (58.1 mg、0.085 mmol)および化合物316 (128.0 mg、0.094 mmol)のDMF (2 mL)溶液に、 N,N-ジイソプロピルエチルアミン(20 mg、0.17 mmol)を0℃で加えた。反応物を室温に温め、2時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物337(26mg、収率19%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 79 H 132 N 11 O 24 S計算値1650.91;実測値、1650.91。
実施例308.(R)-4-(2-((3S, 6S, 9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-3, 9-ジイソプロピル-2, 8-ジメチル-4、7-ジオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ- 2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,41-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39 、42-トリアザテトラテトラコンタン-44-アミド)-4-ヒドロキシフェニル)ペンタン酸(338)の合成
Figure 2024541059000423

Tub-2 ( 37.0 mg、0.055 mmol)および化合物333 (60.0 mg、0.055 mmol)のDMF (2 mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.009 mL、0.055 mmol)を0℃で加えた。反応物を室温に温め、2.5時間撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物338(52mg、収率60%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 75 H 123 N 11 O 24 S計算値594.83;実測値、1596.26。
実施例309.(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)((2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロペンチル)メタノン(342)の合成
Figure 2024541059000424

化合物340(30.3g、0.1モル)、化合物341(10.1g、0.1モル)のDMF(500mL)溶液に、トリエチルアミン(20.1g、0.2モル)およびHATU(49.4g、0.13モル)を室温で加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、DCM(2L)で希釈し、水、ブラインで2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラム(EA/PE)で精製した。 = 30%-100%)、表題化合物を得た(36.8 g、収率95%)。
実施例310;(1R)-2-(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロベンゾイル)シクロペンタン-1-カルバルデヒド(343)の合成
Figure 2024541059000425

N2下、DCM(150mL)中の塩化オキサリル(4.34g、34.19mmol)の溶液をドライアイス/アセトンバッチ上で冷却し、これにDCM(30mL)中のDMSO(5.57g、71.23mmol)を滴下し、反応物を-65℃以下に20分間維持した。滴下後、100mLのDCM中の化合物342(11.01g、28.49mmol)の溶液を滴下し、反応物を-65℃未満に保ち、20分間撹拌した。60mLのDCM中のTEA(14.42g、142.47mmol)の溶液を最後に滴下した。添加完了後、ドライアイス/アセトン浴を取り外し、反応物を室温まで徐々に温め、1時間撹拌し、次いで0.2N HCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー精製(EA/PE=20%~100%)により、表題化合物を得た(9.1g、収率83%)。
実施例311.(S)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-1,2,3,10,11,11a-ヘキサヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-5-オン( 344 ) の合成
Figure 2024541059000426

化合物343(9.1g、23.67mmol)、パラジウム/炭素(2.0g、10重量%)を水素化反応フラスコに投入し、反応物を水素下、室温で一晩撹拌し、濾過し、濃縮して得た。表題化合物(5.8g、収率98%)。
実施例312.(S)-8-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-1,2,3,10,11,11a-ヘキサヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2- a][1,4]ジアゼピン-5-オン( 345 )の合成
Figure 2024541059000427

化合物344(4.3g、17.32mmol)のDCM(150mL)溶液に、イミダゾール(2.4g、34.64mmol)およびTBSCl(3.1g、20.78mmol)を加えた。添加後、混合物を室温で2時間反応させ、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー((EA/PE=20%-100%)によって精製して、表題化合物を得た(3.7g、収率59%)。
実施例313.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(S)-(2-(8-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-2-オキソエチル)カルバメート( 347 ) の合成
Figure 2024541059000428

化合物345(1.09g、3.00mmol)およびピリジン(0.36g、4.50mmol)のDCM(50mL)中溶液を氷/水で冷却した。化合物346(1.14g、3.60mmol)を加え、1時間撹拌した。反応溶液を0.3N HCl溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=20%~100%)によって精製して、表題化合物を得た(1.35g、収率70%)。
実施例314.(S)-10-グリシル-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-1,2,3,10,11,11a-ヘキサヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][ 1,4]ジアゼピン-5-オン( 348 ) の合成
Figure 2024541059000429

化合物347(1.01g、1.57mmol)をDCM(20mL)に溶解し、これにピロリジン(1mL)を室温で加えた。添加後、反応物を室温で3時間撹拌し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=0%~30%)により表題化合物を得た(0.41g、収率85%)。
実施例315.tert-ブチル (S)-(2-(8-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2- a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-2-オキソエチル)カルバメート( 349 )の合成
Figure 2024541059000430

化合物348(0.41g、1.34mmol)をDCM(20mL)に溶解し、二炭酸ジ-t-ブチル(0.35g、1.61mmol)を室温で加えた。添加後、反応物を室温で2時間撹拌し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=20%~100%)によって精製して、表題化合物を得た(0.20g、収率37%)。
実施例316.(4-(ベンジルオキシ)-5-メトキシ-2-ニトロフェニル)((2R)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンチル)メタノン(350)の合成
Figure 2024541059000431

化合物342(38.0g、0.10mol)のDCM(1000mL)溶液に、イミダゾール(27.2g、0.40mol)およびTBSCl(30.1g、0.20mmol)を撹拌しながら加えた。添加後、反応物を室温で2時間撹拌し、次いで水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=10%~50%)によって精製して、表題化合物(45.0g、収率90%)を得た。
実施例317.(2-アミノ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル)((2R)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンチル)メタノン(351)の合成
Figure 2024541059000432

化合物350(45g、90mmol)、メタノール(800mL)、パラジウム/炭素(8.0g、10重量%)を水素化反応フラスコに入れた。フラスコを3回排気し、水素を再充填し、室温で一晩撹拌した。濾過し、オイルポンプ下で濃縮して、表題化合物を得た(34g、収率100%)。
実施例318.(2-アミノ-5-メトキシ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)((2R)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンチル)メタノン(352)の合成
Figure 2024541059000433

化合物351(19.0g、0.05mol)、イミダゾール(6.8g、0.1mol)およびTIPSCl(14.4g、0.075mmol)の酢酸エチル(30mL)中混合物を加熱還流し、1時間撹拌した。冷却後、DCMを加え、混合物を水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=10%~50%)によって精製して、表題化合物を得た(22g、収率82%)。
実施例319;アリル(2-((2R)-2-(((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)シクロペンタン-1-カルボニル)-4-メトキシ-5-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)カルバメート( 353 )の合成
Figure 2024541059000434

化合物352(92.7g、0.173mol)のDCM(500mL)溶液に、ピリジン(31.3g、0.397mol)を撹拌しながら加えた。混合物をドライアイス/アセトン浴で冷却し、クロロギ酸アリル(24.97 g、0.207 mol)を約-65℃で滴下した。添加後、ドライアイス/アセトン浴を取り外し、反応物を室温まで自然に温め、3時間撹拌した。反応溶液を0.3N HCl溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(104g、収率99%)を得た。
実施例320.アリル(2-((2R)-2-(ヒドロキシメチル)シクロペンタン-1-カルボニル)-4-メトキシ-5-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)カルバメート(354)の合成
Figure 2024541059000435

化合物353(104g、0.173モル)の酢酸(600mL)、メタノール(85mL)、THF(85mL)および水(170mL)中溶液を室温で8時間撹拌し、次いで酢酸エチルで希釈し、洗浄した。水で3回、ブラインで1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=30%~70%)によって精製して、表題化合物を得た(59g、2工程にわたる収率69%)。
実施例321. アリル(11aS)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-8-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1],2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 355 ) の合成
Figure 2024541059000436

N2下、DCM(400mL)中の塩化オキサリル(19.9g、155mmol)の溶液をドライアイス/アセトンバッチ上で冷却し、これにDCM50mL中のDMSO(23.4g、299mmol)の溶液を加えた。を滴下し、反応物を-65℃以下に20分間維持した。追加後、200mLのDCM中の化合物354(59.0g、119mmol)の溶液を滴下し、反応物を-65℃未満に保ち、20分間撹拌した。100mLのDCM中のTEA(60.6g、598mmol)の溶液を最後に滴下した。添加完了後、ドライアイス/アセトン浴を取り外し、反応物を室温まで徐々に温め、1時間撹拌し、次いで0.2NHCl、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー精製(EA/PE=10%~50%)により、表題化合物を得た(49.7g、収率84%)。
実施例322 アリル(11aS)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-8-((トリイソプロピルシリル)オキシ)-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 356 ) の合成
Figure 2024541059000437

化合物355(5.8g、11.82mmol)のDCM(100mL)溶液に、2,6-ルチジン(5.07g、47.28mmol)およびTBSOTf(9.37g、35.46mmol)を加えた。添加後、反応物を室温で2時間撹拌し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=10%~50%)によって精製して、表題化合物を得た(6.3g、収率88%)。
実施例323 アリル(11aS)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ [1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 357 ) の合成
Figure 2024541059000438

化合物356(6.3g、10.41mmol)および酢酸リチウム(0.69g、10.41mmol)の混合物を室温で4時間撹拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、水で3回、ブラインで1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=30%~100%)によって精製して、表題化合物を得た(3.3g、収率70%)。
実施例324;アリル(11aS)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-8-((5-ヨードペンチル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ- 1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 358 ) の合成
Figure 2024541059000439

化合物357(1.39g、3mmol)のアセトン(100mL)溶液に、ジヨードペンタン(4.86g、15mmol)および炭酸カリウム(0.62g、4.5mmol)を撹拌しながら加えた。添加後、反応物を還流下で8時間加熱し、冷却後、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=20%~80%)によって直接精製して、表題化合物(1.85g、収率93%)を得た。
実施例325.アリル(11aS)-8-((5-(((S)-10-((tert-ブトキシカルボニル)グリシル)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11),11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート(359 ) の合成
Figure 2024541059000440

化合物349(121mg、0.3mmol)をアセトン(20mL)に溶解し、これに化合物359(197mg、0.3mmol)および炭酸カリウム(83mg、0.6mmol)を撹拌しながら加えた。反応物を還流下で8時間加熱し、冷却後、カラムクロマトグラフィー(MeOH/DCM=0%~10%)によって直接精製して、表題化合物を得た(240mg、収率85%)。
実施例326.アリル(11aS)-8-((5-(((S)-10-グリシル-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 360 ) の合成
Figure 2024541059000441

化合物359(199.9mg、0.21mmol)を2mLのTFAおよび6mLのDCMに溶解し、室温で約3時間撹拌し、10mLのDCMで希釈し、5mLのブラインおよび5mLの飽和重炭酸ナトリウムで洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、淡黄色泡状固体(177.5mg、収率100%)を得た。MS-ESI(m/z) :[M+H] +C 37 H 48 N 5 O 10 計算値721.33;実測値721.33。
実施例327.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-(((S)-1-(((S)-1-((2-((S)-7-メトキシ-8-(((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-2-オキソエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2 -イル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド( 361 ) の合成
Figure 2024541059000442

化合物360(77.0mg、0.11mmol)を2mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.6mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で20分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、2mLのDCM中の化合物291 (147.6mg,0.16mmol)およびEDC・HCl(40.9mg,0.21mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色固体(65mg、収率41%)を得た。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 74 H 111 N 10 O 24 計算値1523.77; 実測値1523.77。
実施例328.N-((5S,8S,11S,14S)-14-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-1-((S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2- a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1 ,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-5,8,11-トリメチル-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-3,6,9,12-テトラアザオクタデカン-18-イル)-2、 5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド( 362 )の合成
Figure 2024541059000443

化合物360(77.0mg、0.11mmol)を4mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.6mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で20分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、2mLのDCM中の化合物217 (175.3mg,0.17mmol)およびEDC・HCl(41.0mg,0.21mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色固体(18.6mg、収率11%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 77 H 116 N 11 O 25計算値1594.81; 実測値1594.81。
実施例329.(9H-フルオレン-9-イル)メチル(S)-(1-クロロ-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(364)の合成
Figure 2024541059000444

Fmoc-Ala-OH(10.4g,33.40mmol)を100mL DCMに溶解し、これに6滴のDMF、12mLのSOClを加えた。反応混合物を40~50℃に加熱し、1時間還流し、室温に冷却し、濃縮した。残渣を50mLのn-ヘキサンで粉砕し、濾過し、乾燥させて、白色固体を得た(9.7g、収率88%)。MS-ESI(m/z):[M+H] + C 18 H 18 NO 4計算値312.12; 実測値312.12。
実施例330.(9H-フルオレン-9-イル)メチル((S)-1-((S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(366 ) の合成
Figure 2024541059000445

化合物364(1.23g、3.03mmol)および化合物365(1.00g、3.03mmol)を10mLのDCMに溶解し、室温で約5時間撹拌した。反応物を40mLのDCMで希釈し、40mLの0.3N HCl、50mLのブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル)で精製して、淡黄色固体(1.4g、収率73%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 38 H 38 N 3 O 6計算値632.27; 実測値632.27。
実施例331.(S)-10-(L-アラニル)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-1,2,3,10,11,11a-ヘキサヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピロロ[1]、2-a][1,4]ジアゼピン-5-オン( 367 ) の合成
Figure 2024541059000446

10mLのDCM中の化合物366 (0.66g,1.04mmol)の混合物および1mLのピロリジンを室温で1時間撹拌し、濃縮して、淡黄色固体(1.06g、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 23 H 28 N 3 O 4計算値410.20; 実測値 410.20。
実施例332.tert-ブチル((S)-1-((S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e])ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート( 368 ) の合成
Figure 2024541059000447

化合物367(430mg、1.05mmol)のDCM(10mL)溶液に、二炭酸ジ-tert-ブチル(901.1mg、4.13mmol)、DMAP(24mg、0.196mmol)を加え、混合物を10℃で撹拌した。室温で3時間放置し、シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル)で直接精製して、無色の油を得た(297.1mg、収率55%)。MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 28 H 36 N 3 O 6計算値510.25; 実測値510.25。
実施例333.tert-ブチル((S)-1-((S)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[ 1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート( 369 )の合成
Figure 2024541059000448

化合物368(567mg、1.11mmol)、メタノール(60mL)、パラジウム/炭素(126mg、10重量%)を水素化反応フラスコに入れた。フラスコを3回排気し、水素を再充填し、室温で一晩撹拌した。濾過し、オイルポンプ下で濃縮して、無色の油を得た(469mg、収率100%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 21 H 30 N 3 O 6計算値420.21; 実測値420.21。
実施例334;アリル(11aS)-8-((5-(((S)-10-((tert-ブトキシカルボニル)-L-アラニル)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5, 10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ) -7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート(370 )の合成
Figure 2024541059000449

化合物40mLのアセトン中の化合物369(254mg、0.61mmol)および化合物358(598mg、0.91mmol)の混合物、並びに炭酸カリウム(167.0mg、1.21mmol)を加熱還流し、7時間撹拌した。反応物を濃縮し、シリカゲルカラム(酢酸エチル/石油エーテル、次いでジクロロメタン/メタノール)で精製して、淡黄色固体(413mg、収率72%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 49 H 72 IN 5 O 12 Si 計算値950.49;実測値950.49。
実施例335.アリル(11aS)-8-((5-(((S)-10-(L-アラニル)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3、 11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 371 ) の合成
Figure 2024541059000450

化合物370(413mg、0.43mmol)を2mLのTFAおよび6mLのDCMに溶解し、室温で2時間撹拌し、濃縮した。残渣を20mLのDCMで希釈し、6mLのブライン、6mLの飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色固体(334mg、収率100%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 38 H 50 IN 5 O 10計算値736.35; 実測値736.35。
実施例336.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-((4-(((S)-1-((S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-4-オキソブチル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド(372)の合成
Figure 2024541059000451

化合物371(79.9mg、0.11mmol)を8mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.7mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、8mLのDCM中の化合物242 (140mg,0.16mmol)およびEDC・HCl(42.0mg,0.22mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、茶色の油を得た(33mg、収率20%)。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 73 H 110 IN 9 O 23計算値1480.76;実測値1480.76。
実施例337.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-((4-((2 -(((R)-1-((S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2- a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-2-オキソエチル)アミノ)-4-オキソブチル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド(373)の合成
Figure 2024541059000452

化合物371(79.9mg、0.11mmol)を8mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.7mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、8mLのDCM中の化合物234 (150mg,0.16mmol)およびEDC・HCl(42.0mg,0.22mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色固体(32mg、収率19%)を得た。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 75 H 113 IN 10 O 24計算値1537.79; 実測値1537.79。
実施例338.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-(((S)-1-(((S)-1-(((R)-1-((S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3、 5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド( 374 ) の合成
Figure 2024541059000453

化合物371(79.9mg、0.11mmol)を8mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.7mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、10mLのDCM中の化合物291 (164mg,0.17mmol)およびEDC・HCl(42.0mg,0.22mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、茶色の油を得た(56mg、収率32%)。MS-ESI (m/z):[M+H] + C 75 H 113 IN 10 O 24計算値1537.79; 実測値1537.79。
実施例339.N-((2S,5S,8S,11S,14S)-14-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-1-((S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1, 2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a] [1,4]ジアゼピン-10(5H)-イル)-2,5,8,11-テトラメチル-1,4,7,10,13-ペンタオキソ-3,6,9,12-テトラアザオクタデカン-18-イル)-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド( 375 ) の合成
Figure 2024541059000454

化合物371(79.9mg、0.11mmol)を10mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(7.7mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、10mLのDCM中の化合物217 (162mg,0.16mmol)およびEDC・HCl(43.0mg,0.22mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、茶色の油を得た(45mg、収率25%)。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 78 H 118 IN 11 O 25計算値1608.82; 測値1608.82。
実施例340.4-ニトロフェニル(S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート(377)の合成
Figure 2024541059000455

化合物365(2.03g、6.0mmol)のDCM(100mL)溶液に、DIPEA(0.93g、7.2mmol)およびクロロギ酸4-ニトロフェニル(1.33g、6.6mmol)を撹拌しながら加えた。添加後、混合物を室温で一晩撹拌し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=20%~100%)によって精製して、表題化合物を得た(2.6g、収率86%)。
実施例341.4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル(S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 379 ) の合成
Figure 2024541059000456

化合物378(0.71g、2.4mmol)の無水THF(5mL)およびDMA(10mL)中溶液を氷塩バッチ中で0℃未満に冷却した。LiHMDS(2.4mL、1mol/L)をN2下で滴下し、反応物を0℃未満に20分間維持した。tert-ブチル(S)-(1-((4-(ヒドロキシメチル)-フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(化合物 377) (1.01 g、2 mmol) の 10 mL溶液THFを滴下し、反応物を0℃以下に20分間維持し、室温に温めて4時間撹拌した。反応溶液をDCMで希釈し、塩化アンモニウム溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/PE=20%~100%)によって精製して、表題化合物を得た(0.84g、収率63%)。
実施例342.4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル(S)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 380 ) の合成
Figure 2024541059000457

化合物379(1.17g、1.77mmol)、メタノール(25mL)、パラジウム/炭素(0.20g、10重量%)を水素化反応フラスコに入れた。フラスコを排気し、水素を再充填することを3回繰り返し、0℃で1時間撹拌した。濾過し、オイルポンプ下で濃縮して、表題化合物を得た(0.91g、収率90%)。
実施例343;アリル(11aR)-8-((5-(((R)-10-(((4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a] [1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 381 ) の合成
Figure 2024541059000458

80mLのアセトン中の化合物380(0.91g、1.6mmol)および化合物358(1.37g、2.1mmol)の混合物、並びに炭酸カリウム(0.44g、3.2mmol)を加熱還流し、8時間撹拌した。反応物をシリカゲルカラム(0~10%MeOH/DCM)によって直接精製して、表題化合物を得た(1.4g、収率79%)。
実施例344;アリル(11aR)-8-((5-(((R)-10-(((4-((S)-2-アミノプロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-7-メトキシ-5 -オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11 -ヒドロキシ-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 382 )の合成
Figure 2024541059000459

化合物381(0.70g、0.64mmol)を15mLのDCMに溶解し、5℃に冷却し、これにTFA(5mL)を加え、室温で40分間撹拌した。反応物をDCMで希釈し、10%飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム(0~15%MeOH/DCM)によって精製して、表題化合物を得た(0.38g、収率66%)。
実施例345.4-((S)-2-アミノプロパンアミド)ベンジル(R)-7-メトキシ-8-((5-(((R)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 383 ) の合成
Figure 2024541059000460

化合物382(62mg、0.07mmol)を2mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(4.7mg、0.07mmol)および触媒量のPd(PPh3)4(1mg)を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物をDMFで希釈し、蒸発させてDCMを除去した。得られた粗生成物のDMF溶液を次の工程で直接使用した。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 42 H 50 N 6 O 9 計算値:783.90; 実測値783.85。
実施例346.4-((37S,40S,43S,46S,49S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46,49-テトラメチル-31,38,41,44,47-ペンタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45 ,48-ペンタアザペンタコンタン-50-アミド)ベンジル (S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 384 ) の合成
Figure 2024541059000461

化合物382(100mg、0.11mmol)を10mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(8.0mg、0.11mmol)および触媒量のPd(PPh3)4を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物を0~5℃に冷却し、10mLのDCM中の化合物217 (156mg,0.17mmol)およびEDC・HCl(86.6mg,0.45mmol)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して白色固体を得た(43mg、収率22%)。MS-ESI(m/z) :[M+H] + C 86 H 125 IN 12 O 27計算値1756.87; 実測値1756.87。
実施例347;((((2S,5S,8S,11S,14S,22S,23S,31S,34S,37S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-)ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,11,34,37,40,43-オクタメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6,9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4,1-フェニレン))ビス(メチレン)(11aS,11a’S)-ビス(7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート)(385)の合成
Figure 2024541059000462

化合物136(73mg、0.035mmol)、HATU(40mg、0.105mmol)のDMF(1mL)中溶液を室温で15分間撹拌した。次いで、DMF中の383の粗生成物(0.07mmol)を反応溶液に加え、続いてDIPEA(14mg、0.105mmol)を加えた。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を分取HPLCにより直接精製して、淡黄色固体(45mg、収率18%)を得た。MS-ESI (m/z):[2M+H] + C 176 H 252 N 26 O 56計算値:1815.08; 実測値1815.11。
実施例348.(S)-2,5-ジオキソピロリジン-1-イル 37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタン-46-オエート( 387 ) の合成
Figure 2024541059000463

化合物234(12.6g、13.7mmol)をDCM(150mL)に溶解し、N-ヒドロキシスクシンイミド(3.2g、27.8mmol)およびEDC・HCl(7.9g、41.2mmol)を氷水浴上で加えた。反応物を室温で3.5時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して化合物387(14.0g)を得、これを次の工程で直接使用した。 MS-ESI (m/z) : [M+H] +C 4 5 H 7 5 N 6 O 2 0 計算値10 19 .5 0;実測値1019. 58。
実施例349.(2S,4R)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール) -1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 388 ) の合成
Figure 2024541059000464

化合物387(14.0g、13.7mmol)および化合物77(4.2g、12.3mmol)をTHF(150mL)に溶解し、25℃で8時間撹拌し、濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。水相を塩化固形物で飽和させ、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(MeOH/CH2Cl2)で精製して、化合物388(7.6g、2工程で収率50%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 58 H 9 6 N 7 O 2 2計算値12 42.65。実測値、1 242.65 。
実施例350.(2S,4R)-4-アミノ-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド) -31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,44-トリアザヘキサテトラコンタンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 389 )の合成
Figure 2024541059000465

化合物388(0.50g、0.40mmol)をDCM(10mL)およびTFA(5mL)に溶解した。反応物を1時間撹拌し、次いで濃縮して化合物389(0.46g)を得た。これを次の工程で直接使用した。MS-ESI(m/z) :[M+H] +C 5 3 H 88 N 7 O 2 0計算値11 42.60。実測値、11 42.62 。
実施例351.(2S,4R)-4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(3-((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ) -2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31,38,43-トリオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32、39,44-トリアザヘキサテトラコンタンアミド)-4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(390)の合成
Figure 2024541059000466

化合物389(0.46g 、 0.40mmol)およびTub-1(0.30g、0.44mol)をDMF(5mL)に溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.52g、4.0mol)を加えた。氷塩浴上に加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(10mL)およびギ酸(0.5mL)に溶解し、再度濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製して、化合物390(0.26g、収率40%)を得た。MS-ESI(m/z) :[M+H] +C 78 H 1 28 N 1 1 O 2 5 S計算値1 650.87。実測値、1 650.87 。
実施例352.(5S,8S,11S)-tert-ブチル 11-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-5,8-ジメチル-4,7,10,17-テトラオキソ-19,22,25,28,31、34,37,40,43,46-デカオキサ-2,3,6,9,16-ペンタアザヘプタテトラコンタン-1-オエート(392)の合成
Figure 2024541059000467

化合物391(2.67g、3.00mmol)およびカルバジン酸tert-ブチル(0.48g、3.60mmol)のDCM(20mL)中溶液に、EDC・HCl(0.69g、3.60mmol)を加え、反応物を撹拌した1時間洗浄し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、シリカゲルカラム(MeOH/CH2Cl2)で精製して、表題化合物を得た(2.56g、収率85%)。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 46 H 80 N 6 O 18計算値1005.55。実測値、1005.65。
実施例353.(5S,8S,11S)-tert-ブチル 11-アミノ-5,8-ジメチル-4,7,10,17-テトラオキソ-19,22,25,28,31,34,37,40,43,46-デカオキサ-2,3,6,9,16-ペンタアザヘプタテトラコンタン-1-オエート( 393 ) の合成
Figure 2024541059000468

化合物392 (2.56 g、2.55 mmol) のメタノール (20 mL) 溶液に、10 wt% Pd/C (0.30 g) を加え、反応フラスコを排気し、水素を再充填することを 3 回繰り返した。次いで、水素バルーン下、室温で2時間撹拌し、濾過し、濃縮乾固して、化合物393(2.10g、収率94%)を得た。 MS-ESI (m/z): [M+H] + C 38 H 74 N 6 O 16計算値871.52。実測値、871.56。
実施例354.(5S,8S,11S)-tert-ブチル 11-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-5,8-ジメチル-47,10,17-テトラオキソ-19,22,25,28,31,34,37,40,43,46-デカオキサ-2,3,6,9,16-ペンタアザヘプタテトラコンタン-1-オエート(394)の合成
Figure 2024541059000469

化合物393(2.10g、2.41mmol)および4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(0.81g、2.89mmol)のDCM(25mL)中溶液に、N-メチルモルホリン(0.29g、2.89mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、次いでシリカゲルカラム(MeOH/CH2Cl2)によって精製して、化合物394(2.30g、収率92%)を得た。MS-ESI (m/z):[M + H] + C 46 H 81 N 7 O 19計算値1036.56;実測値、 1037.20。
実施例355.N-((S)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-(((S)-1-((( S)-1-ヒドラジニル-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14,17,20,23、 26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド(395)の合成
Figure 2024541059000470

化合物394(0.52g、0.50mmol)のDCM(10mL)中溶液をTFA(5mL)とともに30分間撹拌した。次いで、濃縮して粗生成物(0.45g)を得、これを次のステップで直接使用する。 MS-ESI (m/z) :[M+H] +C 41 H 73 N 7 O 17 936.51。実測値、936.55。
実施例356.(1R,3R)-3-((2S,3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-N,3-ジメチルペンタンアミド)-1-(4-(((37S,40S, 43S,48S,50R)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,48-トリメチル-31,38,41、 44,47-ペンタオキソ-51-フェニル-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45,46-ペンタアザヘンペンタコンタン-50-イル)カルバモイル)チアゾール-2-イル)-4-メチルペンチルアセテート(396)の合成
Figure 2024541059000471

0℃で、化合物395(0.045g、0.050mmol)およびTub-5 (0.039g,0.055mmol)の混合物に、HATU(0.021g、0.055mmol)およびトリメチルアミン(5.5mg、0.055mmol)を加えた。混合物を完全に変換するまで0℃で撹拌し、次いでブライン(20mL)で2回洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物を分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物396(0.042g、収率52%)を白色泡状物として得た。 MS -ESI (m/z) :[M+2H] 2+ C 78 H 128 N 12 O 23 S計算値、817.45;実測値、817.56。
実施例357.(2S,4R)-4-(2-((6S,9R,11R)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-13-(4-ニトロフェノキシ)-4,7,13-トリオキソ-6-プロピル-12-オキサ-2,5,8-トリアザトリデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチル-5-フェニルペンタン酸(397)の合成
Figure 2024541059000472

0℃で、Tub-6(0.034g、0.050mmol)および4-ニトロベンゾイルクロリド(0.011g、0.060mmol)の混合物に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(8mg、0.060mmol)を加えた。30分間撹拌した後、反応混合物を短いシリカゲルカラムにロードし、MeOH/CH2Cl2で溶出した。画分を合わせ、濃縮して、表題化合物を得た(0.030 g、収率72%)。MS-ESI (m/z): [M+H] + C 41 H 56 N 6 O 10 S計算値825.38。実測値、825.60。
実施例358.N-((S)-6-(((S)-1-(((S)-1-((2-アミノエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)アミノ)-1-オキソプロパン- 2-イル)アミノ)-5-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-6-オキソヘキシル)-2,5,8,11,14 、17,20,23,26,29-デカオキサヘントリアコンタン-31-アミド(398 )の合成
Figure 2024541059000473

tert-ブチル ((37S,40S,43S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43-ジメチル-31、 38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-イル)カルバメート(0.043 g、0.040 mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、TFA(2.5mL)で30分間処理し、次いで反応物を濃縮して表題化合物を得た。これを次の工程で直接使用した。
実施例359.(2S,4R)-4-(2-((37S,40S,43S,51R,53R,56S)-56-((S)-sec-ブチル)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-53-イソプロピル-40,43,54,59,59,60-ヘキサメチル-31,38,41,44,49,55,58 -ヘプタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,50-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48,54,57,60-オクタアザヘンヘキサコンタン-51-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-2-メチル-5-フェニルペンタン酸( 399 ) 。
Figure 2024541059000474

化合物397(0.030g、0.036mmol)および化合物398 (0.040mmol)のDMF(5mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(13mg、0.10mmol)を0℃で加えた。反応物を0℃で撹拌し、濃縮し、次いで分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物399 (53mg、収率90%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+2H] 2+C 79 H 130 N 12 O 24 S 計算値832.45。実測値、832.56。
実施例360.(1R,3R)-3-((2S,3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-N,3-ジメチルペンタンアミド)-1-(4-(((37S,40S, 43S,50S,52R)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,50-トリメチル-31,38,41、 44,49-ペンタオキソ-53-フェニル-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45,48-ペンタアザトリペンタコンタン-52-イル)カルバモイル)チアゾール-2-イル)-4-メチルペンチルアセテート(400)の合成
Figure 2024541059000475

氷水浴上で冷却したTub-5(29mg、0.040mmol)および化合物398 (0.040mmol)のDMF(10mL)溶液に、HATU(0.19g、0.050mmol)およびトリエチルアミン(10mg、0.10ミリモル)を加えた。反応物を室温に温め、一晩撹拌し、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、白色泡状物(55mg、収率83%)を得た。 MS -ESI (m/z):[M + 2H] 2+C 80 H 132 N 12 O 23 S計算値831.46;実測値、832.58。
実施例361.(37S,40S,43S)-2,5-ジオキソピロリジン-1-イル 37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40、 43-ジメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタン-47-オアート( 401 )の合成
Figure 2024541059000476

((S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザオクタトリアコンタン-38-オイル)-L-アラニル-L-アラニルグリシン(0.98 g、0.10 mmol) の DCM ( 10 mL )溶液に、 N-ヒドロキシスクシンイミド ( 14mg、0.12mmol )およびEDC・HCl(23mg、0.12mmol )を氷水浴上で加えた。反応物を室温で3.5時間撹拌し、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して化合物401(0.11g)を得、これを次の工程で直接使用した。 MS-ESI (m/z) :[M+H] + C 47 H 77 N 7 O 21 計算値1076.52;実測値、1077.50。
実施例362.(2S,4R)-4-(2-((6S,9R,11R)-6-((S)-sec-ブチル)-9-イソプロピル-2,3,3,8-テトラメチル-4, 7,13-トリオキソ-12-オキサ-2,5,8-トリアザテトラデカン-11-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-((37R,40R,43R)-37-(4-(2 ,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43-ジメチル-31,38,41,44-テトラオキソ-2,5,8,11,14,17, 20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45-テトラアザヘプタテトラコンタンアミド)フェニル)-2-メチルペンタン酸(402 ) 。
Figure 2024541059000477

化合物401(0.11g、0.10mmol)およびTub-7(44mg、0.06mmol)を2mLのDMFに溶解し、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(13mg、0.10mmol)を加えた。室温で2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取HPLCで精製して、淡黄色の液体(62mg、収率61%)を得た。MS-ESI (m/z) :[M+2H] 2+ C 80 H 130 N 12 O 25 S計算値846.45。実測値、846.40。
実施例363.ベンジル((37S,40S,43S)-40-イソプロピル-43-メチル-31,38,41,44,47,50-ヘキサオキソ-2,5,8,11,14,17,20、23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45,48-ペンタアザペンタコンタン-37-イル)カルバメート(403)の合成
Figure 2024541059000478

ジクロロメタン (5 mL ) 中のベンジル ((37S,40S,43S)-40-イソプロピル-50-メトキシ-43-メチル-31,38,41,44,47-ペンタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,51-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48-ペンタアザドペンタコンタン-37-イル)カルバメート(102 mg、0.10 mmol) に、p-トルエンスルホンアミド(1.7 mg、0.010 mmol)を加えた。反応混合物を一晩撹拌し、濃縮し、高速シリカゲルカラム(酢酸エチル/ジクロロメタン)で精製して、無色の油を得た(69 mg、収率68%) 。 MS-ESI (m/z):[M+2H] 2+ C 47 H 80 N 6 O 18計算値509.27。実測値、509.26。
実施例364.(2S,4R)-4-(2-((37S,40S,43S,55S,58R,60R)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-55-((S)- sec-ブチル)-40,58-ジイソプロピル-43,51,52,52,57-ペンタメチル-31,38,41,44,47,53,56,62-オクタオキソ-2,5,8,11,14 、17,20,23,26,29,61-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48,51,54,57-オクタアザトリヘキサコンタン-60-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-2-メチルペンタン酸(404)の合成
Figure 2024541059000479

0℃で、化合物403(69mg、0.068mmol)およびTub-8(48mg、0.060mmol)のイソプロピルアルコール(2.0mL)溶液に、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(38mg、0.18mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで濃縮し、分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、白色泡状物(92mg、収率85%)を得た。 MS-ESI (m/z) :[M+2H] 2+C 90 H 141 N 11 O 25 S計算値904.99。実測値、 905.10 。
実施例365.(2S,4R)-4-(2-((37S,40S,43S,55S,58R,60R)-37-アミノ-55-((S)-sec-ブチル)-40,58 -ジイソプロピル-43,51,52,52,57-ペンタメチル-31,38,41,44,47,53,56,62-オクタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26 ,29,61-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48,51,54,57-オクタアザトリヘキサコンタン-60-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸( 405 )の合成
Figure 2024541059000480

化合物404(92mg、0.051mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、パラジウム炭素(10wt%、10mg)を加え、反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、1時間撹拌した。 4時間。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して表題化合物を得た(77 mg、収率96%)。 MS-ESI (m/z) :[M+2H] 2+ C 75 H 129 N 11 O 23 S計算値、792.95。実測値、973.91。
実施例366.(2S,4R)-4-(2-((37S,40S,43S,55S,58R,60R)-55-((S)-sec-ブチル)-37-(4-(2 ,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-60-ヒドロキシ-40,58-ジイソプロピル-43,51,52,52,57-ペンタメチル-31,38,41, 44,47,53,56-ヘプタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45,48,51,54,57-オクタアザヘキサコンタン- 60-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(406)の合成
Figure 2024541059000481

化合物405(77mg、0.048mmol)および4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(13mg、0.048mmol)のTHF(1.5mL)およびPBS(pH6.2、1.0mL)中溶液を室温で一晩撹拌し、濃縮した次いで、分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、化合物406(47mg、収率58%)を得た。MS-ESI (m/z):[M+2H] 2+ C 81 H 134 N 12 O 25 S計算値854.46。実測値、 854.20。
実施例367.(2S,4R)-ベンジル 4-(2-((37S,40S,43S,53R,55R)-37-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-52-((2S,3S)の合成-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド)-3-メチルペンタノイル)-53-イソプロピル-40,43-ジメチル-31,38,41,44,49,57-ヘキサオキソ-2,5,8, 11,14,17,20,23,26,29,56-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48,52-ヘキサアザオクタペンタコンタン-55-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-(ベンジルオキシ) )フェニル)-2-メチルペンタン酸(408)の合成
Figure 2024541059000482

化合物407 (50mg,0.05mmol)およびTub-9 (58mg,0.06mmol)をDMF(2.5mL)に溶解し、これにEDC・HCl(17mg、0.09mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(19mg、0.15mmol)を加え、反応物を0.5時間撹拌し、次いで濃縮乾固した。粗生成物を分取HPLC(水/アセトニトリル)により精製して、化合物408を油状物として得た(83mg、収率88%)。MS-ESI (m/z) :[M + 2H] 2+ C 96 H 145 N 11 O 25 S計算値942.00。実測値、942.12。
実施例368.(2S,4R)-4-(2-((37S,40S,43S,53R,55R)-52-((2S,3S)-2-(2-(ジメチルアミノ)-2-メチルプロパンアミド))-3-メチルペンタノイル)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-53-イソプロピル-40,43-ジメチル-31,38、 41,44,49,57-ヘキサオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29,56-ウンデカオキサ-32,39,42,45,48,52-ヘキサアザオクタペンタコンタン-55-イル)チアゾール-4-カルボキサミド)-5-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルペンタン酸(409)の合成
Figure 2024541059000483

化合物408(83mg、0.044mmol)をメタノール(5mL)に溶解し、パラジウム炭素(10wt%、10mg)を加え、反応フラスコを3回排気し、水素を再充填し、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し、THF(1.5mL)およびPBS(pH6.2、1.0mL)に再溶解し、4-マレイミド酪酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(1.2mg 、 0.04.3mmol )を加えた。室温で一晩撹拌した。反応物を濃縮し、分取HPLC(水/アセトニトリル)によって精製して、表題化合物を得た(34mg 、収率45 % )。MS-ESI (m/z) :[M+2H] 2+ C 82 H 134 N 12 O 26 S計算値867.46 ; 実測値 868.02。
実施例369.4-ニトロフェニル(S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1、 2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 410 )の合成
Figure 2024541059000484

DCM(100mL)中の(S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-2-メチレン-1,2,3,10,11,11a-ヘキサヒドロ-5H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-5-オン(2.118g、6.051mmol)に、DIPEA(0.931g、7.201mmol)およびクロロギ酸4-ニトロフェニル(1.331g、6.601mmol)を撹拌しながら加えた。添加後、混合物を室温で一晩撹拌し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/DCM=15%~45%)で精製して、表題化合物を得た(2.618g、収率84%)。[M+H]+ C28H26N3O7計算値:516.177; 実測値、 516.195 。
実施例370.4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル(S)-8-(ベンジルオキシ)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 411 ) の合成
Figure 2024541059000485

化合物410(0.70g、1.36mmol)の無水THF(5mL)およびDMA(10mL)中溶液を氷塩バッチ中で0℃未満に冷却した。LiHMDS(2.4mL、1mol/L)をN2下で滴下し、反応物を0℃未満に20分間維持した。 tert-ブチル (S)-(1-((4-(ヒドロキシメチル)-フェニル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート (化合物 377) (1.01 g、2.0 mmol) の 10 mLTHF溶液を滴下し、反応物を0℃以下に20分間維持し、室温に温めて4時間撹拌した。反応溶液をDCMで希釈し、塩化アンモニウム溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EA/DCM=15%~40%)で精製して、表題化合物を得た(0.59g、収率65%)。MS, [M+H]+ C37H43N4O8計算値:671.31; 実測値、 671.60 。
実施例371.4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)ベンジル(S)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 412 ) の合成
Figure 2024541059000486

DCM(15mL)中の化合物411 (1.10g,1.64mmol)を、室温で45分間、AlCl(0.65g、4.93mmol)およびN,N-ジメチルアニリン(0.30g、2.48mmol)で処理した。混合物をDCM(15ml)で希釈し、0.1M HCl(10ml)、ブライン(10ml)、5%NaHCO溶液およびブライン(10ml)で洗浄し、無水NaSOで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EA/DCM=20%-40%)によって精製し、表題化合物を得た(0.685g、収率72%)。MS,[M+H] +C 30 H 37 N 4 O 8計算値:581.26; 実測値、 581.40 。
実施例372.(11aR)-アリル11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-8-((5-ヨードペンチル)オキシ)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11, 11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート ( 413 ) の合成
Figure 2024541059000487

(11aR)-アリル 11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-8-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[ e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシラート(1.45 g、3.06 mmol)のアセトン(100 mL)溶液に、ジヨードペンタン(4.86 g、15 mmol)および炭酸カリウム(0.62g、4.5mmol)を撹拌しながら加えた。添加後、反応物を還流下で8時間加熱し、冷却後、カラムクロマトグラフィー(EA/DCM=15%~30%)によって直接精製して、表題化合物(1.87g、収率91%)を得た。 MS,[M+H] + C 29 H 44 IN 2 O 6 Si計算値:671.20; 実測値、 671.45 。
実施例373.(11aR)-アリル8-((5-(((R)-10-(((4-((S)-2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-プロパンアミド)ベンジル)オキシ)カルボニル)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e ]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート ( 414 ) の合成
Figure 2024541059000488

80mLのアセトン中の化合物413(0.90g、1.34mmol)および化合物412(0.80g、1.38mmol)の混合物、および炭酸カリウム(0.44g、3.2mmol)を加熱還流し、8時間撹拌した。反応物をシリカゲルカラム(0~10%MeOH/DCM)により直接精製して、表題化合物を得た(1.13g、収率75%)。MS,[M+H] +C 59 H 79 N 6 O 14 Si 計算値1123.542; 実測値、 1123.565 。
実施例374.(11aR)-アリル8-((5-(((R)-10-(((4-((S)-2-アミノプロパンアミド)ベンジル)-オキシ)カルボニル)-7-メトキシ- 2-メチレン-5-オキソ-2,3,5,10,11,11a-ヘキサヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-11-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 415 ) の合成
Figure 2024541059000489

化合物414(0.70g、0.62mmol)を15mLのジオキサンに溶解し、5℃に冷却し、これに濃HCl(5mL)を加え、室温で40分間撹拌した。反応物をジオキサン/トルエンで希釈し、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム(1:5:25、Et3N/MeOH/アセトン)によって精製して、表題化合物(0.41g、収率72%)を得た。 MS,[M+H] + C 48 H 57 N 6 O 12計算値:909.40実測値、 909.60 。
実施例375.(R)-4-((S)-2-アミノプロパンアミド)ベンジル 7-メトキシ-8-((5-(((R)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-2-メチレン-5-オキソ-2 、3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート(415)の合成
Figure 2024541059000490

化合物414(115mg、0.126mmol)を2mLのDCMに溶解し、これにピロリジン(19.0mg、0.28mmol)および触媒量のPd(PPh3)4(3mg)を加え、次いで室温で30分間撹拌した。反応物をDMFで希釈し、蒸発させてDCMを除去した。得られた粗生成物のDMF溶液を次の工程で直接使用した。 MS-ESI (m/z):[M+H] + C 44 H 51 N 6 O 9計算値:807.37; 実測値807.50。
実施例376.4-((37S,40S,43S,46S,49S)-37-(4-(2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)ブタンアミド)-40,43,46,49-テトラメチル-31,38,41,44,47-ペンタオキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32,39,42,45 ,48-ペンタアザペンタコンタン-50-アミド)ベンジル (S)-7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a][1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート( 416 ) の合成
Figure 2024541059000491

化合物415(約105mg、約0.131mmol)を10mLのDMFに溶解し、これに化合物218(158.0mg、0.145mmol)およびDIPEA(0.1ml)を加えた。2時間撹拌した後、反応物を濃縮し、分取C-18 HPLCによって精製して、白色固体を得た(118mg、収率51%)。MS-ESI(m/z):[M+H] + C 88 H 125 IN 12 O 27計算値1780.87; 実測値1781.25。
実施例377.((((2S,5S,8S,11S,14S,22S,23S,31S,34S,37S,40S,43S)-22,23-ビス(2,5-ジオキソ-2,5-)ジヒドロ-1H-ピロール-1-イル)-2,5,8,11,34,37,40,43-オクタメチル-4,7,10,13,16,21,24,29,32,35,38 ,41-ドデカオキソ-14,31-ビス(31-オキソ-2,5,8,11,14,17,20,23,26,29-デカオキサ-32-アザヘキサトリアコンタン-36-イル)-3,6, 9,12,15,20,25,30,33,36,39,42-ドデカアザテトラテトラコンタンジイル)ビス(アザンジイル))ビス(4,1-フェニレン))ビス(メチレン) (11aS,11a'S)-ビス(7-メトキシ-8-((5-(((S)-7-メトキシ-2-メチレン-5-オキソ-2,3,5,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a] [1,4]ジアゼピン-8-イル)オキシ)ペンチル)オキシ)-2-メチレン-5-オキソ-2,3,11,11a-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[e]ピロロ[1,2-a] [1,4]ジアゼピン-10(5H)-カルボキシレート) ( 417 ) の合成
Figure 2024541059000492

化合物136(73mg、0.035mmol)、HATU(40mg、0.105mmol)のDMF(1mL)中溶液を室温で15分間撹拌した。次いで、DMF中の415の粗生成物(60mg、0.074mmol)を反応溶液に加え、続いてDIPEA(5mg、0.039mmol)を加えた。室温で90分間撹拌した後、反応混合物を分取HPLCにより直接精製して、淡黄色固体(61mg、収率47%)を得た。MS-ESI (m/z): [M+H] 2+C 180 H 253 N 26 O 56計算値:1837.3875; 実測値1837.3960。
実施例378;均一共役反応によるBCMA共役体の調製
2~8℃で、BCMA抗体を含む溶液(10~30mg/mL、20mMPBS、pH5.5~7.5)に、亜鉛アミノ錯体(例えば、亜鉛2-メチルプロパン-1,2-ジアミン塩化物錯体)(10~60mM、使用した抗体の1.0~5.0当量)及びTCEP(100mM、使用した抗体の2.5~4.5当量)を順に加えた。2~8℃で12~16時間(一晩)インキュベートした後、ペイロード/連結体複合体(100~200mM、使用した抗体の2.0~8.0当量)を導入し、2~8℃でさらに2~4時間インキュベートした。インキュベート後、シスチン又は4-(アジドメチル)安息香酸(100~200mM、使用した抗体の4.0~8.0当量)を添加して、過剰なTCEPを除去し、システイン(100~200mM、2.0~6.0当量)を添加して、過剰なペイロードを除去し、EDTA(100~200mM、抗体の4.0~6.0当量)を添加して、亜鉛をトラップし、DHAA(100~200mM、抗体の8.0~30.0当量)を添加して、抗体内の遊離チオール基を酸化(再架橋)した。反応混合物は最終的に脱塩カラム(Zeba Spin Desalting Columns、40K MWCO)、UF/DF、又はイオン交換クロマトグラフィーを使用して精製され、HIC-HPLC又はHPLC-MSを使用して、薬物/抗体比(DAR)を分析した。
従来の共役方法と均一共役方法の両方で調製された共役体の構造を以下に示す:
Figure 2024541059000493
Figure 2024541059000494
Figure 2024541059000495
Figure 2024541059000496
Figure 2024541059000497
Figure 2024541059000498
Figure 2024541059000499
Figure 2024541059000500
Figure 2024541059000501
Figure 2024541059000502
Figure 2024541059000504
Figure 2024541059000505
Figure 2024541059000506
Figure 2024541059000507
Figure 2024541059000508

式中、mAbは本発明の抗体であり、n=1~20、好ましくはn=2~8である。
実施例379;DAR分析
HIC-HPLCを使用して、DARを分析した。HPLCパラメーターは次のとおりである:
Figure 2024541059000509

実施例380;共役体の製剤の一般的な調製
4mLの滅菌水中、240mgのスクロース、0.8mgのポリソルベート-80、24mgのクエン酸ナトリウムを含む10mLのホウケイ酸バイアル中の80mgの各共役体(BCMA、Her2、EGFR、CD33、Trop2、Steap1、CD56、PSMA、B7H3、及びHer3の抗体を含む):C-25,C-30,C-36,C-45,C-51,C-58,C-68a,C-68b,C-68c,C-72a,C-72b,C-73,C-83,C-88,C-91,C-96,C-102,C-115,C-120,C-121,C-126,C-130,C-137,C-140,C-152,C-157,C-168,C-178,C-181a,C-181b,C-181c,C-181d,C-190,C-192,C-195,C-202,C-209,C-215,C-221,C-227,C-233,C-241,C-255,C-258,C-267,C-277,C-283,C-284,C-290,C-295,C-300,C-306,C-309,C-310,C-312,C-319,C-322,C-326,C-328,C-330,C-332,C-334,C-335,C-336,C-337,C-338,C-361,C-362,C-372,C-373,C-374,C-375,C-384,C-385,C-390,C-396,C-399,C-400,C-402,C-406,C-409,C-416,C-417の液体製剤を、クエン酸を用いてpH6.0に調整した。次に、各共役体溶液を-65℃~0℃の温度で凍結乾燥し、室温まで減圧し(5~10Torr)、乾燥ケーキを形成した。ケーキ複合体は2~8℃で保存し、その後使用するために4mLの滅菌水で再構成した。
実施例381;パクリタキセル及び従来の共役方法(Doronina, S, O., et al, Bioconjug Chem. 2006, 17(1):114-24)を用いて社内で調製されたベランタマブmc-MMAF共役体と比較した、BCMA共役体:C-25,C-30,C-36,C-45,C-51,C-58,C-68a,C-68b,C-68c,C-72a,C-72b,C-73,C-83,C-88,C-91,C-96,C-102,C-115,C-120,C-121,C-126,C-130,C-137,C-140,C-152,C-157,C-168,C-178,C-181a,C-181b,C-181c,C-181d,C-190,C-192,C-195,C-202,C-209,C-215,C-221,C-227,C-233,C-241,C-255,C-258,C-267,C-277,C-283,C-284,C-290,C-295,C-300,C-306,C-309,C-310,C-312,C-319,C-322,C-326,C-328,C-330,C-332,C-334,C-335,C-336,C-337,C-338,C-361,C-362,C-372,C-373,C-374,C-375,C-384,C-385,C-390,C-396,C-399,C-400,C-402,C-406,C-409,C-416,C-417のインビトロ細胞毒性評価
細胞毒性アッセイに用いた細胞株は、(1)ATCCから入手したNCI-H929、JJN3、U266、及びMM1S、並びにMM1S8226-2A1細胞、8226-2A1細胞は、ATCCのRPMI-8226の培養及びクローンピッキングによる、ミエローマ抗原発現細胞である。細胞は提供者のマニュアルに従って増殖させた。アッセイを実行するために、細胞(180μl、6000細胞)を96ウェルプレートのウェルにそれぞれ加え、37℃、5%COで24時間インキュベートした。次いで、適切な細胞培養培地(総量0.2mL)中で、細胞を種々の濃度の試験用化合物(20μl)で処理した。対照ウェルは、細胞と培地を含むが、試験化合物を欠いている。プレートを37℃、5%COで120時間インキュベートした。次いでMTT(5mg/ml)をウェル(20μl)に添加し、プレートを37℃で1.5時間インキュベートした。その後、培地を注意深く除去し、DMSO(180μl)を加えた。15分間振とうした後、620nmの基準フィルタを用いて490nmと570nmで吸光度を測定した。阻害率%は次の式に従って計算された:阻害率%=[1-(分析値-ブランク)/(対照-ブランク)]×100。BCMA-ADCのMTT結果を表7に示す。
表7;腫瘍細胞NCI-H929、MM1S、JJN-3に対するBCMA抗体共役体のMTTアッセイ(6000細胞、96時間インキュベーション)。表7に示されるDARは、本発明の均一結合プロセスによって調製された結合DARであった:
Figure 2024541059000510
Figure 2024541059000511

実施例382;インビボでの抗腫瘍活性(異種移植片腫瘍としてそれぞれ、NCI-H929又はMM1Sを有するBALB/cヌードマウス)
ヒト多発性骨髄腫NCI-H929細胞又はJJN-3細胞に対する、Belantamabmc-MMAFと併用したBCMA共役体C-68a,C-83,C-115,C-126,C-137,C-181b,C-192,C-195,C-202,C-212b,C-258,C-277,C-290,C-306,C-385,C-390,C-396,C-399,C-400,C-402,C-406,及びC-417のインビボでの有効性を、異種移植モデルにおいて評価した。生後5週齢の雌BALB/cヌードマウス(1群あたり6匹)に、0.1mLの無血清培地中の各がん細胞(5×10細胞/マウス)を右肩下の領域に皮下接種した。腫瘍を6~8日間で150mmの平均サイズまで、又は8~9日間で200mmの平均サイズまで増殖させた。次いで、動物を無作為に異なる群に分けた(1群あたり6匹)。第1群のマウスは対照群として、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)ビヒクルで処理した。他の群は、NCI-H929細胞モデルの場合は2又は3mg/Kgの用量で、JJN-3細胞モデルの場合は5mg/Kgの用量で静脈内投与され、それぞれPBS中の共役体で処理した。腫瘍の3つの寸法を3日又は4日ごと(週2回)に測定し、腫瘍体積を式:腫瘍体積=1/2(長さ×幅×高さ)を用いて計算した。動物の体重も同時に測定した。以下の基準の1つに該当する場合、マウスを屠殺した:(1)前処理重量から20%を超える体重減少、(2)1500mmより大きい腫瘍体積、(3)食物及び水に到達するにはあまりにも元気がない、又は(4)皮膚壊死。腫瘍が触診できなかった場合、マウスは腫瘍がないと判断した。
結果を図9~11にプロットした。全ての共役体が、投与された用量では動物の体重減少を引き起こさなかった。全ての共役体は、PBS緩衝液と比較して、抗腫瘍活性を示し、BCMA共役体の多くは、Belantamabmc-MMAFよりも優れた抗腫瘍活性を示した。
本明細書に記載されている配列は以下の通りである:
配列番号1-hu5D2-HCDR1
TSFLIHW
配列番号2-hu5D2-HCDR2
FIIPGNGGTKYNQKFQ
配列番号3-hu5D2-HCDR3
YDGSFEGYFDV
配列番号4-hu5D2-LCDR1
SSQSLVHSDGNTYLH
配列番号5-hu5D2-LCDR2
KVSNRDS
配列番号6-hu5D2-LCDR3
SQSTHWPWT
配列番号7-BCMA-extracellular-domain
mlqmagqcsqneyfdsllhacipcqlrcssntppltcqrycnasvtnsvkgtna
配列番号8-hu5D2-heavy-chain
qvqlvqsgaevvkpgasvkmsckasgytftsflihwvkqapgqglewigfiipgnggtkynqkfqgkatltsdtssstaymelsslrsedsavyycarydgsfegyfdvwgqgttltvssastkgpsvfplapsskstsggtaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssslgtqtyicnvnhkpsntkvdkkvepkscdkthtcppcpapellggpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevkfnwyvdgvevhnaktkpreeqynstyrvvsvltvlhqdwlngkeykckvsnkalpapiektiskakgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppvldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
配列番号9-hu5D2-Light-chain
dvvmtqsplslpvslrqpasiscrssqslvhsdgntylhwylqkpgqsprlliykvsnrdsgvpdrfsgsgsgtdftlkisrveaedlgvyfcsqsthwpwtfgqgtkleikrtvaapsvfifppsdeqlksgtasvvcllnnfypreakvqwkvdnalqsgnsqesvteqdskdstyslsstltlskadyekhkvyacevthqglsspvtksfnrgec
配列番号10-5D2-VH
evqlqqsgpelvkpgasvkmsckasgytftsflihwvkqkpgqglewigfiipyndgtkynekfkgkatltsdkssstaymelssltsedsavyycarydgsfegyfdvwgagttltvssa
配列番号11-5D2-VL
dvlmtqtplslpvslrdqasiscrssqslvhsdgntylhwylqkpgqspklliykvsnrfsgvpdrfsgsgsgtdftlkisrveaedlgvyfcsqsthvpwtfgggtkleik
配列番号12-IgG1-constant
stkgpsvfplapsskstsggtaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssslgtqtyicnvnhkpsntkvdkkvepkscdkthtcppcpapellggpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevkfnwyvdgvevhnaktkpreeqynstyrvvsvltvlhqdwlngkeykckvsnkalpapiektiskakgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppvldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
配列番号13-c5D2-HC
evqlqqsgpelvkpgasvkmsckasgytftsflihwvkqkpgqglewigfiipyndgtkynekfkgkatltsdkssstaymelssltsedsavyycarydgsfegyfdvwgagttltvssastkgpsvfplapsskstsggtaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssslgtqtyicnvnhkpsntkvdkkvepkscdkthtcppcpapellggpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevkfnwyvdgvevhnaktkpreeqynstyrvvsvltvlhqdwlngkeykckvsnkalpapiektiskakgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppvldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
配列番号14-Kappa-constant
tvaapsvfifppsdeqlksgtasvvcllnnfypreakvqwkvdnalqsgnsqesvteqdskdstyslsstltlskadyekhkvyacevthqglsspvtksfnrgec
配列番号15-c5D2-LC
dvlmtqtplslpvslrdqasiscrssqslvhsdgntylhwylqkpgqspklliykvsnrfsgvpdrfsgsgsgtdftlkisrveaedlgvyfcsqsthvpwtfgggtkleiktvaapsvfifppsdeqlksgtasvvcllnnfypreakvqwkvdnalqsgnsqesvteqdskdstyslsstltlskadyekhkvyacevthqglsspvtksfnrgec
配列番号16-hu5D2-VH
qvqlvqsgaevvkpgasvkmsckasgytftsflihwvkqapgqglewigfiipgnggtkynqkfqgkatltsdtssstaymelsslrsedsavyycarydgsfegyfdvwgqgttltvssa
配列番号17-hu5D2-VL
dvvmtqsplslpvslrqpasiscrssqslvhsdgntylhwylqkpgqsprlliykvsnrdsgvpdrfsgsgsgtdftlkisrveaedlgvyfcsqsthwpwtfgqgtkleikr
配列番号18-hu5D2-heavy-chain
atggagttcggcctgtcctgggtgttcctggtggccctgtttaggggagtgcagtgccaggtgcagctggtgcagagcggagctgaggtggtgaagccaggagctagcgtgaagatgtcttgtaaggcctccggctacaccttcacatcttttctgatccactgggtgaagcaggctccaggacagggactggagtggatcggcttcatcatccctggcaacggcggcaccaagtacaatcagaagtttcagggcaaggccaccctgacatccgacacctccagctctacagcttatatggagctgtccagcctgaggtctgaggattccgccgtgtactattgcgctcggtacgacggcagcttcgagggctattttgacgtgtggggccagggcaccacactgacagtgtctagcgcttctaccaagggaccatccgtgttcccactggccccctccagcaagtccaccagcggaggaacagccgctctgggatgcctggtgaaggactacttcccagagcccgtgacagtgagctggaactctggcgctctgacctccggcgtgcacacatttccagctgtgctgcagtcttccggcctgtacagcctgagctctgtggtgaccgtgccctccagctctctgggcacccagacatatatctgcaacgtgaatcacaagccatccaatacaaaggtggacaagaaggtggagcccaagagctgtgataagacccatacatgccccccttgtcctgccccagagctgctgggaggaccatccgtgttcctgtttccacccaagcctaaggacaccctgatgatctctaggacccccgaggtgacatgcgtggtggtggacgtgtcccacgaggaccccgaggtgaagtttaactggtacgtggatggcgtggaggtgcataatgctaagaccaagcctagggaggagcagtacaacagcacctatcgggtggtgtctgtgctgacagtgctgcaccaggattggctgaacggcaaggagtataagtgcaaggtgagcaataaggccctgcccgctcctatcgagaagaccatctctaaggccaagggccagcctagagagccacaggtgtacacactgcctccaagccgcgaggagatgaccaagaaccaggtgtctctgacatgtctggtgaagggcttctatccttctgacatcgctgtggagtgggagtccaatggccagccagagaacaattacaagaccacaccccctgtgctggactccgatggcagcttctttctgtattccaagctgaccgtggataagagcagatggcagcagggcaacgtgttttcttgctccgtgatgcatgaggctctgcacaatcattatacacagaagagcctgtctctgtcccctggcaagtga
配列番号19-hu5D2-Light-chain
atggagttcggcctgtcctgggtgttcctggtggccctgtttagaggcgtgcagtgcgacgtggtcatgacacagtcccccctgagcctgcctgtgagcctgagacagcccgcttctatctcctgtcgctccagccagtctctggtgcattccgatggcaacacctacctgcattggtatctgcagaagccaggccagtctccccgcctgctgatctacaaggtgagcaatagggactctggcgtgcctgatcggttcagcggctctggctccggaaccgactttacactgaagatctccagggtggaggccgaggatctgggcgtgtatttctgcagccagtctacccactggccatggacatttggccagggcaccaagctggagatcaagcggacagtggcggcgccgtccgtgttcatctttccccctagcgacgagcagctgaagagcggcaccgcctctgtggtgtgcctgctgaacaatttctacccaagggaggccaaggtgcagtggaaggtggataacgctctgcagagcggcaattctcaggagtccgtgaccgagcaggacagcaaggattctacatattccctgtccagcaccctgacactgtctaaggccgactacgagaagcacaaggtgtatgcttgcgaggtgacccatcagggcctgtcttcccccgtgacaaagtcctttaaccggggcgagtgttgatga
配列番号20-hu5D2-VH
caggtgcagctggtgcagagcggagctgaggtggtgaagccaggagctagcgtgaagatgtcttgtaaggcctccggctacaccttcacatcttttctgatccactgggtgaagcaggctccaggacagggactggagtggatcggcttcatcatccctggcaacggcggcaccaagtacaatcagaagtttcagggcaaggccaccctgacatccgacacctccagctctacagcttatatggagctgtccagcctgaggtctgaggattccgccgtgtactattgcgctcggtacgacggcagcttcgagggctattttgacgtgtggggccagggcaccacactgacagtgtctagcgct
配列番号21-hu5D2-VL
gacgtggtcatgacacagtcccccctgagcctgcctgtgagcctgagacagcccgcttctatctcctgtcgctccagccagtctctggtgcattccgatggcaacacctacctgcattggtatctgcagaagccaggccagtctccccgcctgctgatctacaaggtgagcaatagggactctggcgtgcctgatcggttcagcggctctggctccggaaccgactttacactgaagatctccagggtggaggccgaggatctgggcgtgtatttctgcagccagtctacccactggccatggacatttggccagggcaccaagctggagatcaag
配列番号22-5D2-VH
gaggtccagctccagcagtctggacctgagctggtaaagcctggggcttcagtgaagatgtcctgcaaggcttctggatacacattcactagctttcttatacactgggtgaagcagaagcctgggcagggccttgagtggattggatttattattccttacaatgatggtactaagtacaatgagaagttcaaaggcaaggccacactgacttcagacaaatcctccagcacagcctacatggaactcagcagcctgacctctgaagactctgcggtctattactgtgcaagatatgatggtagcttcgagggttacttcgatgtctggggcgcagggaccactctcacagtctcctcggcc
配列番号23-5D2-VL
gacgttttgatgacccagactccactctccctgcctgtcagtcttagagatcaagcctccatctcttgcagatctagtcagagccttgtacacagtgatggaaacacctatttacattggtacctgcagaagccaggccagtctccaaagctcctgatctacaaagtttccaaccgattttcaggggtcccagacaggttcagtggcagtggatcagggacagatttcacactcaagatcagcagagtggaggctgaggatctgggagtttatttctgctctcaaagtacacatgttccgtggacgttcggtggaggcaccaagctggaaatcaaa
配列番号24-IgG1-constant
tctaccaagggaccatccgtgttcccactggccccctccagcaagtccaccagcggaggaacagccgctctgggatgcctggtgaaggactacttcccagagcccgtgacagtgagctggaactctggcgctctgacctccggcgtgcacacatttccagctgtgctgcagtcttccggcctgtacagcctgagctctgtggtgaccgtgccctccagctctctgggcacccagacatatatctgcaacgtgaatcacaagccatccaatacaaaggtggacaagaaggtggagcccaagagctgtgataagacccatacatgccccccttgtcctgccccagagctgctgggaggaccatccgtgttcctgtttccacccaagcctaaggacaccctgatgatctctaggacccccgaggtgacatgcgtggtggtggacgtgtcccacgaggaccccgaggtgaagtttaactggtacgtggatggcgtggaggtgcataatgctaagaccaagcctagggaggagcagtacaacagcacctatcgggtggtgtctgtgctgacagtgctgcaccaggattggctgaacggcaaggagtataagtgcaaggtgagcaataaggccctgcccgctcctatcgagaagaccatctctaaggccaagggccagcctagagagccacaggtgtacacactgcctccaagccgcgaggagatgaccaagaaccaggtgtctctgacatgtctggtgaagggcttctatccttctgacatcgctgtggagtgggagtccaatggccagccagagaacaattacaagaccacaccccctgtgctggactccgatggcagcttctttctgtattccaagctgaccgtggataagagcagatggcagcagggcaacgtgttttcttgctccgtgatgcatgaggctctgcacaatcattatacacagaagagcctgtctctgtcccctggcaag
配列番号25-c5D2-HC
gaggtccagctccagcagtctggacctgagctggtaaagcctggggcttcagtgaagatgtcctgcaaggcttctggatacacattcactagctttcttatacactgggtgaagcagaagcctgggcagggccttgagtggattggatttattattccttacaatgatggtactaagtacaatgagaagttcaaaggcaaggccacactgacttcagacaaatcctccagcacagcctacatggaactcagcagcctgacctctgaagactctgcggtctattactgtgcaagatatgatggtagcttcgagggttacttcgatgtctggggcgcagggaccactctcacagtctcctcggcctctaccaagggaccatccgtgttcccactggccccctccagcaagtccaccagcggaggaacagccgctctgggatgcctggtgaaggactacttcccagagcccgtgacagtgagctggaactctggcgctctgacctccggcgtgcacacatttccagctgtgctgcagtcttccggcctgtacagcctgagctctgtggtgaccgtgccctccagctctctgggcacccagacatatatctgcaacgtgaatcacaagccatccaatacaaaggtggacaagaaggtggagcccaagagctgtgataagacccatacatgccccccttgtcctgccccagagctgctgggaggaccatccgtgttcctgtttccacccaagcctaaggacaccctgatgatctctaggacccccgaggtgacatgcgtggtggtggacgtgtcccacgaggaccccgaggtgaagtttaactggtacgtggatggcgtggaggtgcataatgctaagaccaagcctagggaggagcagtacaacagcacctatcgggtggtgtctgtgctgacagtgctgcaccaggattggctgaacggcaaggagtataagtgcaaggtgagcaataaggccctgcccgctcctatcgagaagaccatctctaaggccaagggccagcctagagagccacaggtgtacacactgcctccaagccgcgaggagatgaccaagaaccaggtgtctctgacatgtctggtgaagggcttctatccttctgacatcgctgtggagtgggagtccaatggccagccagagaacaattacaagaccacaccccctgtgctggactccgatggcagcttctttctgtattccaagctgaccgtggataagagcagatggcagcagggcaacgtgttttcttgctccgtgatgcatgaggctctgcacaatcattatacacagaagagcctgtctctgtcccctggcaag
配列番号26-Kappa-constant
cgtgaggtggcggcgccgtccgtgttcatctttccccctagcgacgagcagctgaagagcggcaccgcctctgtggtgtgcctgctgaacaatttctacccaagggaggccaaggtgcagtggaaggtggataacgctctgcagagcggcaattctcaggagtccgtgaccgagcaggacagcaaggattctacatattccctgtccagcaccctgacactgtctaaggccgactacgagaagcacaaggtgtatgcttgcgaggtgacccatcagggcctgtcttcccccgtgacaaagtcctttaaccggggcgagtgt
配列番号27-c5D2-LC
gacgttttgatgacccagactccactctccctgcctgtcagtcttagagatcaagcctccatctcttgcagatctagtcagagccttgtacacagtgatggaaacacctatttacattggtacctgcagaagccaggccagtctccaaagctcctgatctacaaagtttccaaccgattttcaggggtcccagacaggttcagtggcagtggatcagggacagatttcacactcaagatcagcagagtggaggctgaggatctgggagtttatttctgctctcaaagtacacatgttccgtggacgttcggtggaggcaccaagctggaaatcaaacgtgaggtggcggcgccgtccgtgttcatctttccccctagcgacgagcagctgaagagcggcaccgcctctgtggtgtgcctgctgaacaatttctacccaagggaggccaaggtgcagtggaaggtggataacgctctgcagagcggcaattctcaggagtccgtgaccgagcaggacagcaaggattctacatattccctgtccagcaccctgacactgtctaaggccgactacgagaagcacaaggtgtatgcttgcgaggtgacccatcagggcctgtcttcccccgtgacaaagtcctttaaccggggcgagtgt
配列番号28-hu5D2-HCDR1
acatcttttctgatccactgg
配列番号29-hu5D2-HCDR2
ttcatcatccctggcaacggcggcaccaagtacaatcagaagtttcag
配列番号30-hu5D2-HCDR3
tacgacggcagcttcgagggctattttgacgtg
配列番号31-hu5D2-LCDR1
tccagccagtctctggtgcattccgatggcaacacctacctgcat
配列番号32-hu5D2-LCDR2
aaggtgagcaatagggactct
配列番号33-hu5D2-LCDR3
Agccagtctacccactggccatggaca
配列番号34
EEQYNSTYR
配列番号35
THTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPK

Claims (21)

  1. B細胞成熟抗原(BCMA又はCD269)と結合する、単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合フラグメントであって、
    前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、
    (i)配列番号1(TSFLIHW)を含むCDR H1、配列番号2(FIIPGNGGTKYNQKFQ)を含むCDR H2、及び配列番号3(YDGSFEGYFDV)を含むCDR H3を含むVHドメイン;並びに
    (ii)配列番号4(SSQSLVVHSDGNTYLH)を含むCDR L1、配列番号5(KVSNRDS)を含むCDR L2、及び配列番号6(SQSTHWPWT)を含むCDR L3を含むVLドメイン;
    を含み、
    前記病原性B細胞の存在に関連する医学的障害は、形質細胞のがん又はBリンパ細胞のがんである、単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合フラグメント。
  2. 前記形質細胞のがんが、多発性骨髄腫、形質細胞腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、若しくは形質細胞白血病である、又は前記Bリンパ球のがんがホジキン病である、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合断片。
  3. VL及びVHドメインがそれぞれ、ヒトIg kappa(配列番号14又は配列番号26でコードされている)及びIgG1(配列番号12又は配列番号24でコードされている)の定常ドメインと融合している、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合断片。
  4. 配列番号10若しくは配列番号16を含むVHドメインと、配列番号11若しくは配列番号17を含むVLドメインと、を含む;
    配列番号8若しくは配列番号13を含む重鎖を含む;又は、
    配列番号9若しくは配列番号15を含む軽鎖を含む、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合断片。
  5. キメラ、ヒト化、部分ヒト化、二重特異的、若しくは単鎖抗体、又はその組み合わせである、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体またはその抗原結合断片。
  6. (i)配列番号20若しくは配列番号22によってコードされる配列を含むVHドメイン;及び(ii)配列番号21若しくは配列番号23によってコードされる配列を含むVLドメインを含む、又は
    配列番号18若しくは配列番号25によってコードされる重鎖を含む;
    配列番号19若しくは配列番号27によってコードされる軽鎖を含む、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合断片。
  7. グリコシル化されている、請求項1に記載の単離されたモノクローナル抗体又は抗原結合断片。
  8. 重鎖のAsn300にN-結合オリゴ糖鎖を含む、請求項7に記載の単離されたモノクローナル抗体又はその抗原結合断片。
  9. 細胞毒素と共役し、モノクローナル抗体又はその抗原結合断片を含む、B細胞成熟抗原(BCMA)に対する抗体-薬物共役体(ADC)であって、
    前記モノクローナル抗体は、
    (a)配列番号1のアミノ酸配列である相補性決定領域1(CDR H1)、配列番号2のアミノ酸配列であるCDR H2、及び配列番号3のアミノ酸配列であるCDR H3を含む重鎖可変領域;並びに、
    (b)配列番号4のアミノ酸配列である相補性決定領域1(CDR L1)、配列番号5のアミノ酸配列であるCDR L2、及び配列番号6のアミノ酸配列であるCDR L3を含む軽鎖可変領域;
    を含む、抗体-薬物共役体(ADC)。
  10. 次の式を有する、請求項9に記載の抗体-薬物共役体:
    Figure 2024541059000512


    式中、D、D、及びDは、一般にペイロードと呼ばれる小分子細胞毒素又は機能性小分子である;L、L1、及びL2は連結体である;mAbは、請求項1~8のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体又はその抗原結合断片である。
  11. 前記細胞毒素又は機能性小分子D、D、及びDが、以下からなる群から独立して選択される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    1)以下からなる群から選択される化学療法剤:
    a)以下からなる群から選択されるアルキル化剤:ナイトロジェンマスタード:クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、ダカルバジン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキサイド、マンノムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ミトラクトール、ピポブロマン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、チオテパ、トロホスファミド、ウラシルマスタード;CC-1065並びにアドゼレシン、カルゼレシン及びビゼレシンの合成類似体;デュオカルマイシン並びにその合成類似体であるKW-2189及びCBI-TMI;ベンゾジアゼピン二量体又はピロロベンゾジアゼピン(PBD)二量体、トマイマイシン二量体、インドリノベンゾジアゼピン二量体、イミダゾベンゾチアヂアゼピン二量体、又はオキサゾリジノベンゾジアゼピン二量体;カルムスチン、ロムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ニムスチン、ラニムスチンを含むニトロソ尿素化合物;ブスルファン、トレオスルファン、イムプロスルファン、及びピポスルファンを含むアルキルスルホネート;トリアゼン又はダカルバジン;カルボプラチン、シスプラチン、及びオキサリプラチンを含む白金含有化合物;アジリジン類、ベンゾドパ、カルボクオン、メツレドパ、及びウレドパ;エチレンイミン類、並びにアルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミン、トリメチロロメラミン(trimethylolomelamine)を含むメチラメラミン類;
    b)以下からなる群から選択される植物アルカロイド:ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ナベルビンを含むビンカアルカロイド類;パクリタキセル及びドセタキセルを含むタキソイド類並びにこれらの類似体;DM1、DM2、DM3、DM4、DM5、DM6、DM7、メイタンシン、アンサマイトシンを含むメイタンシノイド類並びにこれらの類似体;クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8の群を含むクリプトフィシン類;エポチロン類、エリュテロビン、ディスコデルモライド、ブリオスタチン類、ドロスタチン類、オーリスタチン類、チューブリシン類、セファロスタチン類;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;
    c)以下から選択されるDNAトポイソメラーゼ阻害剤:9-アミノカンプトテシン、カンプトテシン、クリスナトール、ダウノマイシン、エトポシド、リン酸エトポシド、イリノテカン、ミトキサントロン、ノバントロン、レチノイン酸(レチノール類)、テニポシド、トポテカン、9-ニトロカンプトテシン又はRFS 2000を含むエピポドフィリン類;及びマイトマイシン類、並びにそれらの類縁体;
    d)以下から選択される代謝拮抗剤:{[抗葉酸:(DHFR阻害剤:メトトレキサート、トリメトレキサート、デノプテリン、プテロプテリン、アミノプテリン(4-アミノプテロイン酸)、又はその他の葉酸類縁体を含む。);IMPデヒドロゲナーゼ阻害剤(ミコフェノール酸、チアゾフリン、リバビリン、EICARを含む。);リボヌクレオチド還元酵素阻害薬(ヒドロキシウレア、デフェロキサミンを含む。)];[ピリミジン類縁体:ウラシル類縁体(アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、5-フルオロウラシル、フロクスウリジン、ラルチトレキセドを含む。);シトシン類似体:(シタラビン、シトシンアラビノシド、フルダラビンを含む。);プリン類縁体:(アザチオプリン、フルダラビン、メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン)を含む。];フォリン酸等の葉酸補充剤}、及びニコチンアミドリン酸リボヌクレアーゼ(NAMPT)阻害剤;
    e)以下から選択されるホルモン療法剤:受容体拮抗薬:[抗エストロゲン:(メゲストロール、ラロキシフェン、タモキシフェンを含む);LHRHアゴニスト:(ゴセレリン、酢酸リュープロリドを含む);抗アンドロゲン:(ビカルタミド、フルタミド、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、ゴセレリン、リュープロリド、メピチオスタン、ニルタミド、テストラクトン、トリロスタン、及び他の類似のアンドロゲン阻害剤を含む。)];レチノイド類/三角筋:[ビタミンD3類縁体:(CB1093、EB1089、KH1060、コレカルシフェロール、エルゴカルシフェロールを含む);光線力学的療法剤:(ベルテポルフィン、フタロシアニン、光増感剤Pc4、デメトキシヒポクレリンAを含む);サイトカイン類:(インターフェロンα、インターフェロンγ、腫瘍壊死因子(TNF)、TNFドメイン含有ヒトタンパク質を含む)]};
    f)以下から選択されるキナーゼ阻害剤:BIBW2992(抗EGFR/Erb2)、イマチニブ、ゲフィチニブ、ペガプタニブ、ソラフェニブ、ダサチニブ、スニチニブ、エルロチニブ、ニロチニブ、ラパチニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、バンデタニブ、E7080(抗VEGFR2)、ムブリチニブ、ポナチニブ、バフェチニブ、ボスチニブ、カボザンチニブ、ビスモデギブ、イニパリブ、ルキソリチニブ、CYT387、アキシチニブ、チボザニブ、ソラフェニブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、トラスツズマブ、ラニビズマブ、パニツムマブ、イスピネシブ;
    g)オラパリブ、ニラパリブ、イニパリブ、タラゾパリブ、ベリパリブ、CEP9722(セファロン)、E7016(エーザイ)、BGB-290(ベイジーン)、又は3-アミノベンズアミドからなる群から選択されるポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤;
    h)エンジイン系抗生物質(カリケアマイシン類、カリケアマイシンγ1、δ1、α1、又はβ1;ダイネミシンA及びデオキシダイネミシンを含むダイネミシン;エスペラミシン、ケダルシジン、C-1027、マズロペプチン、又はネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連する色素タンパク質エンジイン抗生物質クロモフォアから選択される。)、アクラシノマイシン類、アクチノマイシン、アンスラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン類、カクチノマイシン(cactinomycin)、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン;クロモマイシン類、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン、モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン、エピルビシン、エリブリン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン類(nitomycins)、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン類、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、クエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン(streptonigrin)、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシンから選択される抗生物質;
    i)ポリケチド(アセトゲニン類)、ブラタシン及びブラタシノン;ゲムシタビン、エポキソミシン類及びカルフィルゾミブ、ボルテゾミブ、サリドマイド、レナリドミド、ポマリドマイド、トセドスタット、ザイブレスタット、PLX4032、STA-9090、スチムバックス(Stimuvax)、アロベクチン-7、ザイゲバ、プロベンジ、エルボイ、イソプレニル化阻害剤及びロバスタチン、ドーパミン作動性神経毒及び1-メチル-4-フェニルピリジンイオン、細胞周期阻害剤(スタウロスポリンを含む。)、アクチノマイシン類(アクチノマイシンD、ダクチノマイシンを含む。)、アマニチン類、ブレオマイシン類(ブレオマイシンA2、ブレオマイシンB2、ペプロマイシンを含む。)、アントラサイクリン類(ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシンを含む。)、ミトキサントロン、MDR阻害剤又はベラパミル、Ca2+ATP阻害剤又はタプシガルギン、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(ボリノスタット、ロミデプシン、パノビノスタット、バルプロ酸、モセチノスタット(MGCD0103)、ベリノスタット、PCI-24781、エンチノスタット、SB939、レスミノスタット、ギビノスタット、AR-42、CUDC-101、スルフォラファン、トリコスタチンAを含む。);タプシガルギン、セレコキシブ、グリタゾン類、エピガロカテキンガレート、ジスルフィラム、サリノスポラミドA、抗副腎薬(アミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンカからなる群から選択される);アセグラトン;アルドホスファミドクリコシド;アミノレブリン酸;アムサクリン(amsacrine);アラビノシド、ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルシン;ジアジコン;エルフォルニチン(DFMO)、エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エトクルシド、硝酸ガリウム、ガシトシン、ヒドロキシ尿素;イバンドロネート、レンチナン;ロニダミン;ミトグアゾン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ポドフィリン酸;2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テニュアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2’’-トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン類(T2トキシン、ベルカリンA、ロリジンA、及びアングイジンを含む。);ウレタン、siRNA、アンチセンス医薬、核酸分解酵素;
    2)抗自己免疫疾患薬:シクロスポリン、シクロスポリンA、アミノカプロン酸、アザチオプリン、ブロモクリプチン、クロラムブシル、クロロキン、シクロホスファミド、コルチコイド類(アムシノニド、ベタメタゾン、ブデソニド、ヒドロコルチゾン、フルニソリド、フルチカゾンプロピオン酸エステル、フルオコートロンダナゾール(fluocortolone danazol)、デキサメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾンを含む。)、DHEA、エタネルセプト、ヒドロキシクロロキン、インフリキシマブ、メロキシカム、メトトレキサート、モフェチル、ミコフェノール酸、プレドニゾン、シロリムス、タクロリムス;
    3)抗感染症薬(以下を含むがこれらに限定されない):
    a)アミノグリコシド類:アミカシン、アストロマイシン、ゲンタマイシン(ネチルマイシン、シソマイシン、イセパマイシン)、ハイグロマイシンB、カナマイシン(アミカシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ジベカシン、トブラマイシン)、ネオマイシン(フラマイシン、パロモマイシン、リボスタマイシン)、ネチルマイシン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ベルダミシン;
    b)アンフェニコール類:アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアンフェニコール;
    c)アンサマイシン類:ゲルダナマイシン、ハービマイシン;
    d)カルバペネム類:ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、イミペネム、シラスタチン、メロペネム、パニペネム;
    e)セフェム類:カルバセフェム(ロラカルベフ)、セファセトリル、セファクロル、セフラジン、セファドロキシル、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン又はセファロチン、セファレキシン、セファログリシン、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファザフル、セファゼドン、セファゾリン、セフブペラゾン、セフカペン、セフダロキシム、セフェピム、セフミノックス、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキサジン、セフテゾル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフメノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォチアム、セフォゾプラン、セファレキシン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフスロジン、セフタジジム、セフテラム、セフチブテン、セフチオレン、セフチゾキシム、セフトビプロル、セフトリアキソン、セフロキシム、セフゾナム、セファマイシン(セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾールを含む。)、オキサセフェム(フロモキセフ、ラタモキセフ);
    f)糖ペプチド類:ブレオマイシン、バンコマイシン(オリタバンシン、テラバンシンを含む。)、テイコプラニン(ダルババンシン)、ラモプラニン;
    g)グリシルサイクリン類:チゲサイクリン;
    h)β-ラクタマーゼ阻害剤:ペナム(スルバクタム、タゾバクタム)、クラバム(クラブラン酸);
    i)リンコサミド類:クリンダマイシン、リンコマイシン;
    j)リポペプチド類:ダプトマイシン、A54145、カルシウム依存性抗生物質(CDA);
    k)マクロライド類:アジスロマイシン、セスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フルリスロマイシン、ジョサマイシン、ケトライド(テリスロマイシン、セスロマイシン)、ミデカマイシン、ミオカマイシン、オレアンドマイシン、リファマイシン(リファンピシンン、リファンピン、リファブチン、リファペンチン)、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、タクロリムス(FK506)、トロレアンドマイシン、テリスロマイシンン;
    l)モノバクタム類:アズトレオナム、チゲモナム;
    m)オキサゾリジノン類:リネゾリド;
    n)ペニシリン類:アモキシシリン、アンピシリン、ピバンピシリン、ヘタシリン、バカンピシリン、メタンピシリン、タランピシリン、アジドシリン、アズロシリン、ベンジルペニシリン、ベンザチンベンジルペニシリン、ベンザチンフェノキシメチルペニシリン、クロメトシリン、プロカインベンジルペニシリン、カルベニシリン(カリンダシリン)、クロキサシリン、ジクロキサシリン、エピシリン、フルクロキサシリン、メシリナム(ピブメシリナム)、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペナメシリン、ペニシリン、フェネチシリン、フェノキシメチルペニシリン、ピペラシリン、プロピシリン、スルベニシリン、テモシリン、チカルシリン;
    o)ポリペプチド類:バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB;
    p)キノロン類:アラトロフロキサシン、バロフロキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、フロキシン、ガレノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、カノトロバフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、オルビフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、シタフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン;
    q)ストレプトグラミン類:プリスチナマイシン、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン;
    r)スルホンアミド類:マフェニド、プロントジル、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルファニルアミド、スルファサラジン、スルフィソキサゾール、トリメトプリム、トリメトプリム-スルファメトキサゾール(コ-トリモキサゾール);
    s)ステロイド系抗菌薬:フシジン酸等;
    t)テトラサイクリン類:ドキシサイクリン、クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ロリテトラサイクリン、テトラサイクリン、グリシルサイクリン(チゲサイクリン等);
    u)その他の抗生物質:アンノナシン、アルスフェナミン、バクトプレノール阻害剤(バシトラシン)、DADAL/AR阻害剤(サイクロセリン)、ジクチオスタチン、ディスコデルモライド、エレウテロビン、エポチロン、エタンブトール、エトポシド、ファロペネム、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、ラウリマリド、メトロニダゾール、ムピロシン、マイコラクトン、NAM合成阻害剤(ホスホマイシン)、ニトロフラントイン、パクリタキセル、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、リファンピシン(リファンピン)、タゾバクタムチニダゾール、ウバリシン;
    4)抗ウイルス薬:
    a)侵入/融合阻害剤:アプラビロック、マラビロク、ビクリビロック、gp41(エンフビルチド)、PRO140、CD4(イバリズマブ);
    b)インテグラーゼ阻害剤:ラルテグラビル、エルビテグラビル、グロボイドナンA;
    c)成熟阻害剤:ベビリマット、ヴィヴェコン;
    d)ノイラミニダーゼ阻害剤:オセルタミビル、ザナミビル、ペラミビル;
    e)ヌクレオシド及びヌクレオチド:アバカビル、アシクロビル、アデフォビル、アムドキソビル、アプリシタビン、ブリブジン、シドフォビル、クレブジン、デキセルブシタビン、ジダノシン(DDI)、エルブシタビン、エムトリシタビン(FTC)、エンテカビル、ファムシクロビル、フルオロウラシル(5-FU)、3’-フルオロ置換2’,3’-デオキシヌクレオシド類似体(例えば、3’-フルオロ-2’,3’-ジデオキシチミジン(FLT)及び3’-フルオロ-2’,3’-ジデオキシグアノシン(FLG)からなる群を含む)、ホミビルセン、ガンシクロビル、イドクスウリジン、ラミブジン(3TC)、L-ヌクレオシド(例えば、β-L-チミジン及びβ-L-2’-デオキシシチジンからなる群を含む)、ペンシクロビル、ラシビル、リバビリン、スタンピジン、スタブジンセット(d4T)、タリバビリン(ビラミジン)、テルビブジン、テノホビル、トリフルリジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ザルシタビン(ddC)、ジドブジン(AZT);
    f)非ヌクレオシド:アマンタジン、アテビリジン、カプラビリン、ジアリルピリミジン(エトラビリン、リルピビリン)、デラビルジン、ドコサノール、エミビリン、エファビレンツ、ホスカルネット(ホスホリルギ酸)、イミキモド、インターフェロンα、ロビリド、ロデノシン、メチサゾン、ネビラピン、NOV-205、ペグインターフェロンα、ポドフィロトキシン、リファンピシン、リマンタジン、レシキモド(R-848)、トロマンタジン;
    g)プロテアーゼ阻害剤:アンプレナビル、アタザナビル、ボセプレビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、プレコナリル、リトナビル、サキナビル、テラプレビル(VX-950)、チプラナビル;
    h)その他の抗ウイルス薬:アブザイム、アルビドール、カラノリドA、セラゲニン、シアノビリン-N、ジアリルピリミジン、没食子酸エピガロカテキン(EGCG)、ホスカルネット、グリフィスシン、タリバビリン(ビラミジン)、ヒドロキシウレア、KP-1461、ミルテフォシン、プレコナリル、ポートマントー阻害剤、リバビリン、セリシクリブ;
    (5)本発明により調製される共役体に用いられる薬物には、放射性同位体も含まれる。放射性同位体(放射性核種)の例は、H、11C、14C、18F、32P、35S、64Cu、68Ga、86Y、99Tc、111In、123I、124I、125I、131I、133Xe、177Lu、211At、又は213Biである;
    6)UV光、蛍光光、IR光、近IR光、可視光を吸収する能力を有する発色団分子;黄色素胞、赤色素胞、虹色素胞、白色素胞、黒色素胞、青色素胞;光で光を再放射する蛍光性化学物質である蛍光分子のクラス又はサブクラス;視覚的光感受性分子のクラス又はサブクラス;発光分子のクラス又はサブクラス;ルミネッセンス分子のクラス又はサブクラス;及びルシフェリン化合物のクラス又はサブクラス;
    以下から選択される非タンパク質有機蛍光体:キサンテン誘導体(フルオレセイン、ローダミン、オレゴングリーン、エオシン、及びテキサスレッドを含む);シアニン誘導体(シアニン、インドカルボシアニン、オキサカルボシアニン、チアカルボシアニン、及びメロシアニンを含む);スクアレン誘導体及び環置換スクアライン(Seta、SeTau、及びSquare色素を含む);ナフタレン誘導体(ダンシル及びプロダン誘導体を含む);クマリン誘導体;オキサジアゾール誘導体(ピリジルオキサゾール、ニトロベンゾキサジアゾール、及びベンゾオキサジアゾールを含む);アントラセン誘導体(DRAQ5、DRAQ7、及びCyTRAK Orangeを含むアントラキノン類を含む);ピレン誘導体(カスケードブルー);オキサジン誘導体(ナイルレッド、ナイルブルー、クレシルバイオレット、オキサジン170を含む)。アクリジン誘導体(プロフラビン、アクリジンオレンジ、アクリジンイエローを含む)。アリールメチン誘導体(オーラミン、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーンを含む)。テトラピロール誘導体(ポルフィン、フタロシアニン、ビリルビンを含む);
    以下を含むフルオロフォア化合物の類縁体及び誘導体:CF色素、DRAQ及びCyTRAKプローブ、BODIPY、Alexa Fluor、DyLight Fluor、Atto及びTrancy、FluoProbes、Abberior色素、DY及びMegaStokes色素、SulfoCy色素、HiLyte Fluor、Seta、SeTau及びSquare色素、Quasar及びCal Flour色素、SureLight色素(APC、RPEPerCP、フィコビリソーム)、APC、APCXL、RPE、BPE、アロフィコシアニン(APC)、アミノクマリン、APC-Cy7共役体、BODIPY-FL、カスケードブルー、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy3B、Cy5、Cy5.5、Cy7、フルオレセイン、FluorX、ヒドロキシクマリン、リサミンローダミンB、ルシファーイエロー、メトキシクマリン、NBD、Pacific Blue、Pacific Orange、PE-Cy5共役体、PE-Cy7共役体、PerCP、R-フィコエリトリン(PE)、Red613、Seta-555-アジド、Seta-555-DBCO、Seta-555-NHS、Seta-580-NHS、Seta-680-NHS、Seta-780-NHS、Seta-APC-780、Seta-PerCP-680、Seta-R-PE-670、SeTau380-NHS、SeTau405-マレイミド、SeTau405-NHS、SeTau425-NHS、SeTau647-NHS、テキサスレッド、TRITC、TruRed、X-ローダミン、7-AAD(7-アミノアクチノマイシンD、CG選択性)、アクリジンオレンジ、クロモマイシンA3、CyTRAKオレンジ(赤色励起暗)、DAPI、DRAQ5、DRAQ7、エチジウムブロマイド、ヘキスト33258、ヘキスト33342、LDS751、ミスラマイシン、ヨウ化プロピジウム(PI)、SYTOXブルー、SYTOXグリーン、SYTOXオレンジ、チアゾールオレンジ、TO-PRO:シアニン単量体、TOTO-1、TO-PRO-1、TOTO-3、TO-PRO-3、YOseta-1、YOYO-1;以下の化合物又はその誘導体を含む蛍光色素:DCFH(2’7’ジクロロジヒドロ-フルオレセイン、酸化型)、DHR(ジヒドロローダミン123、酸化型、光触媒酸化)、Fluo-3(AMエステル、pH>6)、Fluo-4(AMエステル、pH7.2)、Indo-1(AMエステル、低/高カルシウム(Ca2+))、SNARF(pH6/9)、アロフィコシアニン(APC)、AmCyan1(四量体、Clontech)、AsRed2(四量体、Clontech)、Azamiグリーン(単量体)、アズライト、B-フィコエリトリン(BPE)、セルリアン、CyPet、DsRed単量体(Clontech)、DsRed2(「RFP」)、EBFP、EBFP2、ECFP、EGFP(弱二量体)、エメラルド(弱二量体)、EYFP(弱二量体)、GFP(S65A変異体)、GFP(S65C変異体)、GFP(S65L変異体)、GFP(S65T変異体)、GFP(Y66F変異体)、GFP(Y66H変異体)、GFP(Y66W変異体)、GFPuv、HcRed1、J-Red、カチューシャ、Kusabira Orange(単量体、MBL)、mCFP、mCherry、mCitrine、Midriishi Cyan(二量体、MBL)、mKate(TagFP635、単量体)、mKeima-Red(単量体)、mKO、mOrange、mPlum、mRaspberry、mRFP1(単量体)、mStrawberry、mTFP1、mTurquoise2、P3(フィコビリソーム複合体)、Peridinin Chlorophyll(PerCP)、R-フィコエリトリン(RPE)、T-Sapphire、TagCFP(二量体)、TagGFP(二量体)、TagRFP(二量体)、TagYFP(二量体)、tdTomato(タンデム二量体)、トパーズ、TurboFP602(二量体)、TurboFP635(二量体)、TurboGFP(二量体)、TurboRFP(二量体)、TurboYFP635(二量体)、ビーナス、天然型GFP、YPet、Zsグリーン1(四量体)、Zsイエロー1(四量体)、並びにそれらの誘導体;
    7)以下から選択される細胞受容体アゴニスト又は細胞刺激分子:葉酸誘導体;グルタミン酸尿素誘導体;ソマトスタチン及びその類縁体(オクトレオチド(サンドスタチン)及びランレオチド(ソマチリン)からからなる群から選択される);芳香族スルホンアミド;下垂体アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド(PACAP)(PAC1);血管作動性腸管ペプチド(VIP/PACAP)(VPAC1、VPAC2);メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH);コレシストキニン(CCK)/ガストリン受容体アゴニスト、ボンベシン(Pyr-Gln-Arg-Leu-Gly-Asn-Gln-Trp-Ala-Val-Gly-His-Leu-Met-NHからなる群から選択)/ガストリン放出ペプチド(GRP);ニューロテンシン受容体リガンド(NTR1、NTR2、NTR3)、サブスタンスP(NK1受容体)リガンド;ニューロペプチドY(Y1~Y6);RGD(Arg-Gly-Asp)、NGR(Asn-Gly-Arg)、二量体及び多量体環状RGDペプチド(cRGDfVから選択)、TAASGVRSMH、及びLTLRWVGLMS(コンドロイチン硫酸プロテオグリカンNG2受容体リガンド)、及びF3ペプチドを含むホーミングペプチド;細胞膜透過ペプチド(CPP);ペプチドホルモン、テストステロン産生と同様に、卵胞刺激ホルモン(FSH)及び黄体形成ホルモン(LH)を標的として働く、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アゴニスト及びアンタゴニスト、並びに性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)アゴニストであって、ブセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ゴナドレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-Gly-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ゴセレリン(Pyr-His-Trp-Ser-)Tyr-D-Ser(OtBu)-Leu-Arg-Pro-AzGly-NH)、ヒストレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-His(N-ベンジル)-Leu-Arg-Pro-NHEt)、リュープロリド(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Leu-Leu-Arg-Pro-NHEt)、ナファレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-2Nal-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、トリプトレリン(Pyr-His-Trp-Ser-Tyr-D-Trp-Leu-Arg-Pro-Gly-NH)、ナファレリン、デスロレリン、アバレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-(N-Me)Tyr-D-Asn-Leu-イソプロピルLys-Pro-DAla-NH)、セトロレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-Cit-Leu-Arg-Pro-D-Ala-NH)、デガレリクス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-4-アミノPhe(L-ヒドロオロチル)-D-4-アミノPhe(カルバモイル)-Leu-イソプロピルLys-Pro-D-Ala-NH)、及びガニレリックス(Ac-D-2Nal-D-4-クロロPhe-D-3-(3-ピリジル)Ala-Ser-Tyr-D-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Leu-(N9,N10-ジエチル)-ホモArg-Pro-D-Ala-NH)からなる群から選択される;トール様受容体(TLR)リガンド、C型レクチン、及びNodlike Receptor(NLR)リガンドから選択されるパターン認識受容体(PRR);カルシトニン受容体アゴニスト;インテグリン受容体及びその受容体サブタイプ(αVβ1、αVβ3、αVβ5、αVβ6、α6β4、α7β1、αLβ2、αIIbβ3からなる群から選択される)アゴニスト(GRGDSPK、シクロ(RGDfV)(L1)及びその誘導体[シクロ(-N(Me)R-GDfV)、シクロ(R-Sar-DfV)、シクロ(RG-N(Me)D-fV)、シクロ(RGD-N(Me)f-V)、シクロ(RGDf-N(Me)V-)(シレンギチド)]からなる群から選択される;アンチカリン(リポカリンの誘導体);アドネクチン(10番目のFN3(フィブロネクチン));設計されたアンキリンリピートタンパク質(DARPins);アビマー;EGF受容体又はVEGF受容体アゴニスト;
    (8)上記の任意の薬物の、薬学的に許容される塩、酸、誘導体、水和物若しくは水和塩;又は結晶構造;又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー。
  12. 前記細胞毒素D、D及びDは独立して、抗微小管剤、DNA小溝結合剤、RNAポリメラーゼII阻害剤、DNAトポイソメラーゼI又はIII阻害剤、又はDNAアルキル化剤であり、チューブリシン、アマニチン、オーリスタチン(AFP、MMAF、MMAE、AEB、AEBA、Eの類縁体を含む。)、カリケアマイシン、カンプトテシン(SN-38、トポテカン、又はエキサテカンを含む。)、エトポシド、テニポシド、ダウノマイシン、ドキソルビシン(モルノリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシンを含む。)、デュオカルマイシン(CC1605類縁体、DC1、DC4、CBI-二量体を含む。)、ドラスタチン、エンジイン、エリブリン、レキシトロプシン、タキサン、ピューロマイシン、メイタンシノイド、ビンカアルカロイド、パクリタキセル、ドセタキセル、ピロロベンゾジアゼピン類(PBD、IGNを含む)、リゾキシン、ドラスタチン、エキノマイシン、コンブレスタチン、ビンカアルカロイド、カリケアマシシン、メイタンシン(DM1、DM4、DM21)、ゲルダナマイシン、ビンブラスチンン、メソトレキセート、ヘミアステリン、ネトロプシン、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ阻害剤(NAMPT)、スプライセオスタチン、プラジエノリド、プロテインキナーゼ阻害剤、MEK阻害剤、プロテイナーゼ阻害剤、免疫毒素、細胞受容体アゴニスト、及びこれらの誘導体物又は類縁体から選択される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:

    (a)以下の式(IV)を有するチューブリシン及びその類縁体、又は1以上の同位体を有する誘導体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又は多形結晶構造、又はその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000513


    式中、
    Figure 2024541059000514

    は、それらのうちの1つ又は2つが独立して、L及び/又はLに結合できる結合部位である;2つの
    Figure 2024541059000515


    がLとLの両方に結合する場合、R及びR、又はZとZが二重結合部位であることが好ましい。

    、R1’、R、R、及びRは独立して、H、C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、又は複素環;C~Cアリール、Ar-アルキル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、炭素環、又はアルキルカルボニルである;又はR、R、R、R、R、R1112、又はR1314は、3~7員の炭素環、シクロアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、芳香族、又は複素芳香族環系を形成する;L又はLに独立して又は同時に結合する場合、R及びRが独立して欠いてもよい;
    、R、R、R10、及びR11は独立して、H、又はC~Cアルキル若しくはヘテロアルキルであり;
    は独立して、H、R14、-R14C(=O)X15;又は-R1415である;XはO、S、S-S、NH、CH、又はNR14である;
    は、H、OH、=O、-OR14、-OC(=O)R14、-OC(=O)NHR14-、-OC(=O)R1415-、OP(=O)(OR14-、-OC(=O)NR1415、又はOR14OP(=O)(OR15から選択される;RがL又はLに結合する場合、Rは、-O-、-OC(=O)NH-、又は-OC(=O)N(R14)-である;
    11は独立して、H、R14、-R14C(=O)R15、-R14C(=O)X15であり、式中、Xは、-O-、-S-、-NH-、又は-N(R14)-である;
    12は、-COOH、-COSH、-CONH、CONHNH、CONHNHR15、-CONH(R15)、-COOR15、-R15COR16、-R15COOR16、-R15C(O)NH、-R15C(O)NHR16、-COSR15、R15S(=O)16、-R15P(=O)(OR17、-R15OP(=O)(OR17、-COOCHOP(=O)(OR17、-COXSO17、-COOR1516、テトラゾール、イミダゾール、又はトリアゾールである;Xは、-O-、-S-、-NH-、-N(R15)-、-OR15-、-SR15-、CH、又は-NHR15-である;;R12がL又はLに結合する場合、R12は、-C(O)O-、-C(O)NH-、-C(=O)NHS(O)15-、又は-C(=O)N(R15)-である;
    13及びR14は独立して、C~Cアルキル、ヘテロアルキル:C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキルである;
    及びZは独立して、H、O、S、NH、N(R15)、NHNH、-OH、-SH、-NH、NH、NHNH2、-NH(R15)、-OR15、CO、-COX2、-COX2R16、R17、F、Cl、Br、I、SR16、NR1617、N=NR16、N=R16、NO2、SOR1617、SO2R16、SO3R16、OSO3R16、PR1617、POR1617、PO2R1617、OP(O)(OR17)2、OCH2OP(O)(OR17)2、OC(O)R17、OC(O)OP(O)(OR17)2、PO(OR16)(OR17)、OP(O)(OR17)OP(O)(OR17)2、OC(O)NHR17;-O-(C~C12グリコシド)、-N-(C~C12グリコシド);C~Cアルキル、ヘテロアルキル;C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、炭素環式、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール、又は2~8個の炭素原子のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド(NH(Aa)1~8又はCO(Aa)1~8(N末端又はC末端(Aa)、r=1~8個の同一の又は異なるアミノ酸配列)、又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0~約1000の整数である)、あるいはそれらの上記の基の組み合わせである;Xは、O、S、S-S、NH、CH、OH、SH、NH、CHR15、又はNR15である;
    15、R16、及びR17は独立して、H、C~Cアルキル、ヘテロアルキル;C~Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール、アルキルカルボニル、又はNa、K、Cs、Li、Ca2+、Mg、Zn2+、N(R)(R)(R)(R)、若しくはHN(COH)塩である;
    及びYは独立して、N又はCHである;qは0又は1である;q=0の場合、Yは存在せず、Y、Y、Y、及びYは独立して、CH、N、NH、O、S、又はN(R1)であるため、Y、Y、Y、Y、及びYは、フラン、ピロールチオフェン、チアゾール、オキサゾール及びイミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾールの複素芳香環を形成する;q=1の場合、Y、Y、Y、Y、及びYは独立して、CH又はNであるため、Y、Y、Y、Y、Y、及びYは、ベンゼン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、テトラジン、ペンタジンの芳香環を形成する;

    チューブリシン類縁体は特に、以下に示す構造を有する:
    Figure 2024541059000516
    Figure 2024541059000517
    Figure 2024541059000518
    Figure 2024541059000519
    Figure 2024541059000521
    Figure 2024541059000522
    Figure 2024541059000523
    Figure 2024541059000524
    Figure 2024541059000525
    Figure 2024541059000526
    Figure 2024541059000527
    Figure 2024541059000528


    式中、
    20は、H;C~Cの直鎖又は分枝アルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718);又は炭素原子数1~8個のカルボン酸塩、エステル、エーテル、若しくはアミド;又は1~8個のアミノ酸;又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約1000までの整数である);あるいは、R20が存在せず、酸素原子がケトンを形成する、又は上記の組み合わせである;
    及びZは独立して、H、OH、NH、O、NH、COOH、COO、C(O)、C(O)、C(O)NH、C(O)NH、R18、OCHOP(O)(OR18、OC(O)OP(O)(OR18、OPO(OR18、NHPO(OR18、OP(O)(OR18)OP(O)(OR18、OC(O)R18、OC(O)NHR18、OSO(OR18)、O-(C~C12-グリコシド)、C~Cの直鎖又は分岐アルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である;
    17及びR18は独立して、H、直鎖又は分枝アルキル又はヘテロアルキル、C~Cの直鎖又は分枝アルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖又は分枝アリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である;
    19は、H、OH、NH、OSO(OR18)、XCHOP(O)(OR18、XPO(OR18、XC(O)OP(O)(OR18、XC(O)R18、XC(O)NHR18、C~Cアルキル又はカルボン酸塩; C~Cアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール又はアルキルカルボニル;又は医薬用塩である;
    Xは、O、S、NH、NHNH、又はCHである;
    は、上記の定義と同じである;
    式(IV-01)~(IV-94)中の結合部位
    Figure 2024541059000529


    は、ここでは省略されるが、請求項12-(a)の式(IV)に示されるのと同じ位置に続いている。

    (b)以下の式を有するカリケアマイシン及びその関連するエンジイン抗生物質、又は化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又は多形結晶構造、又はその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーは以下の構造式を有し、カリケアマイシン、ゲルダナマイシン、メイタンシノイド、エリブリン、及びスプライセオスタチンはそれぞれ、以下の構造式を有する:
    Figure 2024541059000530


    (c)以下の構造を有するゲルダナマイシン:
    Figure 2024541059000531

    式中、XはO、NH、CHであり、
    Figure 2024541059000532


    は、L又はLとの結合部位である。

    (d)以下の式を有するメイタンシン又はその誘導体であるメイタンシノイド、又は1以上の同位体を有する誘導体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又は多形結晶構造、又はその光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000533


    (e)以下の式で表されるカンプトテシン(CPT)若しくはその誘導体、又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000534


    式中、
    、R、及びRは独立して、H、F、Cl、Br、CN、NO、C~Cアルキル;O-C~Cアルキル;NH-C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数2~8個のエステル、エーテル、アミド、カーボネート、尿素、又はカルバメートから選択される;
    はH、OH、NH、C~Cアルキル;O-C~Cアルキル;NH-C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;又は炭素原子数2~8個のエステル、エーテル、アミド、カーボネート、尿素、又はカルバメートである;
    あるいは、R、R、及びRは独立して、5~7員の炭素環、複素環、ヘテロシクロアルキル、芳香族、又は複素芳香族環系を形成する;
    Figure 2024541059000535


    は、L1又はL2と結合できる分子内部位である;

    前記カンプトテシン(CPT)又はその誘導体(Cpt-I)、又は1つ以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマーは、特に以下の式を有する:
    Figure 2024541059000536
    Figure 2024541059000537
    Figure 2024541059000538
    Figure 2024541059000539
    Figure 2024541059000540


    式中、
    は、H、OH、NH、COOH、C(O)NH、OCHOP(O)(OR18、OC(O)OP(O)(OR18、OPO(OR18、NHPO(OR18、OC(O)R18、OP(O)(OR18)OP(O)(OR18、OC(O)NHR18、OC(O)N(CNCH、OSO(OR18)、O-(C-C12-グリコシド)、OC(O)N(CCHN(CCH、O-(C~Cの直鎖状又は分岐状のアルキル)、C~Cの直鎖状又は分岐状のアルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝状のアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝上のアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718);R17及びR18は独立して、H、直鎖状又は分枝状のアルキル又はヘテロアルキル;C~Cの直鎖状又は分枝状のアルケニル、アルキニル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cのの直鎖状又は分枝状のアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;カーボネート(-C(O)OR17)、カーバメート(-C(O)NR1718)である;
    及びRは独立して、H;O-C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アラルキルから選択される;
    上記CPT構造(Icp-01~Icp-24)における接続部位
    Figure 2024541059000541


    はここでは省略されるが、(Cpt-I)で示される位置と同じその定義である。

    (f)以下の式を有するコンブレタスタチン、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000542


    (g)以下の式を有するタキサン及びその誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000543


    式中、
    Figure 2024541059000544


    は、L又はLとの結合部位である;Ar及びAr’は独立して、アリール又はヘテロアリールである。

    (h)以下の式を有するアントラサイクリン及びその誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000545
    Figure 2024541059000546


    (i)以下の式を有するビンカアルカロイド及びその誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000547
    Figure 2024541059000548


    (j)以下の式(Ih-01)、(Ih-02)、(Ih-03)、(Ih-04)、(Ih-05)、(Ih-06)、(Ih-07)、(Ih-08)、(Ih-09)、(Ih-10)、及び(Ih-11)を有するドラスタチン、オーリスタンチン、及びそれらの誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000549


    式中、
    、R、R、R、及びRは独立して、H;C~Cの直鎖状若しくは分枝状のアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル、エーテル、アミド、アミン、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH又は(OCHCH(CH))(式中、pは1~約5000の整数である)を有するポリエチレンオキシ単位である;2つのR:R、R、R、又はRは、一緒になってもよい、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員環を形成することができる;
    及びYは、接続部位(L1及び/又はL2と独立して結合する)
    Figure 2024541059000551
    と結合している場合、独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NHRである;または、接続部位
    Figure 2024541059000552
    と結合していない場合、OH、NH、NHNH、NHR、SH、C(O)OH、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)OH、NHC(O)NH、NHC(O)SH、OC(O)NH(R)、N(R)C(O)NH(R)、C(O)NHNHC(O)OH、及びC(O)NHRである;
    12は、OH、NH、NHR、NHNH、NHNHCOOH、O-R-COOH、NH-R-COOH、NH-(Aa)COOH、O(CHCHO)CHCHOH、O(CHCHO)CHCHNH、NH(CHCHO)CHCHNH、NR1’、NHOH、NHOR、O(CHCHO)CHCHCOOH、NH(CHCHO)CHCHCOOH、NH-Ar-COOH、NH-Ar-NH、O(CHCHO)CHCHNHSOH、NH(CHCHO)CHCHNHSOH、R-NHSOH、NH-R-NHSOH、O(CHCHO)CHCHNHPO、NH(CHCHO)CHCHNHPO、OR、R-NHPO、R-OPO、O(CHCHO)CHCHOPO、OR-NHPO、NH-R-NHPO、NH(CHCHNH)CHCHNH、NH(CHCHS)CHCHNH、NH(CHCHNH)CHCHOH、NH(CHCHS)CHCHOH、NH-R-NH、又はNH(CHCHO)CHCHNHPOであり、Aaは1~8個の同一又は異なるアミノ酸である;pは1~5000である;
    、R、R、R、R、R5’、Z、Z、及びnは、上記の定義と同じである。

    (k)以下の式を有するヘミアステリン及びその誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000553


    式中、
    Figure 2024541059000554

    は、L又はLとの結合部位である;R、R、R、R、及びRは独立して、H;C~C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル、エーテル、アミド、アミン、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン;又は1~8個のアミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))を有するポリエチレンオキシ単位(式中、pは1~約5000の整数である);Rは、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員の環を形成することができる。

    (l)以下の式を有するエリブリン及びその誘導体、又は1種以上の元素同位体置換体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は旋光異性体、ラセミ体、非鏡像異性体、若しくは鏡像異性体:
    Figure 2024541059000555

    (m)以下の式NP01、NP02、NP03、NP04、NP05、NP06、NP07、NP08、及びNP09を有する、ニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼ(NAMPT)阻害剤、又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000556


    式中、
    Figure 2024541059000557

    は上記と同じである;
    は、F、Cl、Br、I、OH、OR、R、OPO、OSOH、NHR、OCOR、NHCORである;

    (n)式PB01、PB02、PB03、PB04、PB05、PB06、PB07、PB08、PB09、PB10、PB11、PB12、PB13、PB14、PB15、PB16、PB17、PB18、PB19、PB20を有する、ベンゾジアゼピン二量体及びその類縁体、又は1以上の化学元素の同位体、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多形結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000558
    Figure 2024541059000559
    Figure 2024541059000560
    Figure 2024541059000561


    式中、
    、X、Y、及びY、Z、Z、及びnは上記と同じ定義である;好ましくは、X、X、Y、及びYは独立して、O、N、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである;
    、R、R、R1’、R2’、及びR3’は独立して、H;F;Cl;=O;=S;OH;SH;C-C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、アルケニル、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、エステル(COOR又は-OC(O)R)、エステル(OR)、アミド(CONR)、カーバメート(OCONR)、アミン(NHR、NR5’)、ヘテロシクロアルキル、又はアシルオキシルアミン(-C(O)NHOH、-ONHC(O)R);又は1~20個の天然若しくは非天然アミノ酸を含むペプチド、又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))を有するポリエチレンオキシ単位であり、式中、pは1~約1000の整数である;2個のR:R、R、R、R1’2’、R2’3’、又はR1’3’は独立して、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、又はアルキルシクロアルキル基の3~8員の環を形成することができる;
    及びYは独立して、N、NH、CH、若しくはCRであり、又はX及びYはのいずれか1つは欠いてもよい;
    及びRは、C~Cの直鎖又は分枝鎖アルキル、ヘテロアルキル;C~Cアリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アシロキシル、アルキルアリール、アルキルアリールオキシル、アルキルアリールアミノ、アルキルアリールチオール;又は1~6個の同一の又は異なるアミノ酸/ペプチド配列(Ar)r(r=1-6)である;
    、R、R5’、R、R12、及びR12’は独立して、H、OH、NH、NH(CH)、NHNH、COOH、SH、OZ、SZ、F、Cl、又はC-C直鎖若しくは分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、アシルオキシルアミンである;
    は、H、OP(O)(OM)(OM)、OCHOP(O)(OM)(OM)、OSO、又はO-グリコシド(グルコシド、ガラクトシド、マンノシド、グルクロノシド/グルクロニド、アロシド、フルクトシド等)、NH-グリコシド、S-グリコシド、若しくはCH-グリコシドである;M及びMは独立して、H、Na、K、Ca、Mg、NH、NRである;
    は、CH、N、P(O)NH、P(O)NR、CHC(O)NH、C-Cアリール、ヘテロアリール、アルキルシクロアルキル、アシルオキシル、アルキルアリール、アルキルアリールオキシル、アルキルアリールアミノ、又はAa(アミノ酸、好ましくはLys、Phe、Asp、Glu、Ser、Thr、His、Cys、Tyr、Trp、Gln、Asn、Argから選択される。)である;
    Figure 2024541059000562

    は、上記の定義と同じである;

    (o)式CC01、CC02、CC03、CC04、CC05、CC06、及びCC07の構造を有する、CC-1065類縁体及びドカルマイシン(doucarmycin)類縁体並びにそれらの誘導体:
    Figure 2024541059000563
    Figure 2024541059000564


    式中、
    、X、Y、及びYは、接続部位
    Figure 2024541059000565

    と結合している場合、独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである;または、接続部位
    Figure 2024541059000566

    と結合していない場合、OH、NH、NHNH、NHR、SH、C(O)OH、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)OH、NHC(O)NH、NHC(O)SH、OC(O)NH(R)、N(R)C(O)NH(R)、C(O)NHNHC(O)OH、及びC(O)NHRである;
    は、H、PO(OM)(OM)、SO、CHPO(OM)(OM)、CHN(CHCHNC(O)-、O(CHCHNC(O)-、R、又はグリコシドである;
    、R、R、M、M、及びnは、上記の定義と同じである。

    (p)以下の式Am01、Am02、及びAm03を有する、アマトキシン及びその類縁体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000567


    式中、
    及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、CHNH、CHO、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである;
    、R、及びRは独立して、H、OH、OR、NH、NHR、C~Cアルキル、又は欠いている;
    は、O、O、NR、NH、又は欠いている;
    10は、CH、O、NH、NR、NHC(O)、NHC(O)NH、NHC(O)O、OC(O)O、C(O)、OC(O)、OC(O)(NR)、(NR)C(O)(NR)、C(O)R、又は欠いている;
    11は、OH、NH、NHR、NHNH、NHNHCOOH、O-R-COOH、NH-R-COOH、NH-(Aa)COOH、O(CHCHO)CHCHOH、O(CHCHO)CHCHNH、NH(CHCHO)CHCHNH、NR、O(CHCHO)CHCH-COOH、NH(CHCHO)CHCHCOOH、NH-Ar-COOH、NH-Ar-NH、O(CHCHO)CHCH-NHSOH、NH(CHCHO)CHCHNHSOH、R-NHSOH、NH-R-NHSOH、O(CHCHO)-CHCHNHPO、NH(CHCHO)CHCHNHPO、OR、R-NHPO、R-OPO、O(CHCHO)CHCHOPO、OR-NHPO、NH-R-NHPO、又はNH(CHCHO)CH-CHNHPOであり、ここで、(Aa)は1~8個のアミノ酸である;
    n及びmは独立して、1~20である;
    pは1~5000である;
    、R、Ar、及び
    Figure 2024541059000568

    は、上記の定義と同じである。

    (q)以下の式を有する、スプライセオスタチン類及びプラジエノリド類並びにそれらの誘導体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000569


    (r)以下の式PK01~PK40を有する、プロテインキナーゼ阻害剤及びその誘導体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000570
    Figure 2024541059000571
    Figure 2024541059000572
    Figure 2024541059000573
    Figure 2024541059000574
    Figure 2024541059000575


    式中、
    及びZ5’は独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRから選択される;
    Figure 2024541059000576

    は、L又はLとの結合部位である;

    (s)以下の式を有する、MEK阻害剤及びその誘導体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000577


    式中、
    は、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R2)、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRから選択される;
    Figure 2024541059000578

    は、L又はLとの結合部位である;

    (t)以下の式を有する、プロテアーゼ阻害剤及びその誘導体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000579

    (u)本発明の共役体のペイロードとして有用な免疫毒素は、ジフテリア毒素(DT)、コレラ毒素(CT)、トリコサンチン(TCS)、ジアンチン(Dianthin)、シュードモナス外毒素A(ETA)、発赤毒素、ジフテリア毒素、AB毒素、III型外毒素、プロアエロリシン(proaerolysin)、及びトプサリシン(topsalysin)から選択される;免疫毒素は、タンパク質融合のバイオエンジニアリングを介して、又は免疫毒素のアミノ酸の遊離アミノ基、チオール、又はカルボキシル基を介して、本発明の抗体と組み立てられる;

    (v)以下の式を有する、細胞結合分子/リガンド又は細胞受容体アゴニスト及びそれらの誘導体、又は1若しくは複数の化学元素の同位体置換、又は薬学的に許容される塩、水和物、若しくは水和塩、又はこれらの化合物の多結晶構造、又は光学異性体、ラセミ体、ジアステレオマー、若しくはエナンチオマー:
    Figure 2024541059000580
    Figure 2024541059000581
    Figure 2024541059000582
    Figure 2024541059000583
    Figure 2024541059000584
    Figure 2024541059000585
    Figure 2024541059000586
    Figure 2024541059000587


    式中、
    Figure 2024541059000590

    は、L又はLとの結合部位である;X及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。

    (w)以下の構造を有する、化学療法剤/機能性化合物として本発明のBCMA抗体と共役される1又は2以上のDNA、RNA、mRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、マイクロRNA(miRNA)、及びPIWI相互作用RNA(piRNA):
    Figure 2024541059000591


    式中、
    Figure 2024541059000592

    は、本特許の側鎖連結体との結合部位である;
    Figure 2024541059000593

    は、DNA、RNA、mRNA、siRNA、miRNA、又はpiRNAの一本鎖又は二本鎖である;
    及びYは独立して、O、NH、NHNH、NR、S、C(O)O、C(O)NH、OC(O)NH、OC(O)O、NHC(O)NH、NHC(O)S、OC(O)N(R)、N(R)C(O)N(R)、CH、C(O)NHNHC(O)、及びC(O)NRである。
  13. 連結体L及びLが独立して、以下からなる群から選択される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    O、NH、S、NHNH、N(R)、N(R)N(R’)、又は式(OCHCHOR、(OCHCH(CH))OR、NH(CHCHO)OR、NH(CHCH(CH)O)pR3OR、N[(CHCHO)][(CHCHO)p’3’、(OCHCHCOOR、又はCHCH(OCHCHCOORのポリエチレンオキシ単位(式中、pおよびp’は独立して、0~約1000から選択される整数である)、又はそれらの組み合わせ;C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C-Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;から選択され、ここで、R及びR3’は独立して、H、C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルのアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数1~8個のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は定義中に記載されている1~8個の天然又は非天然アミノ酸;又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約1000までの整数である)、又はそれらの組み合わせである;

    又はLは、自壊性又は非自壊性成分、ペプチジル単位、ヒドラゾン結合、ジスルフィド、エステル、オキシム、アミド、又はチオエーテル結合を含んでもよく、前記自壊性ユニットは、2-アミノイミダゾール-5-メタノール誘導体、複素環式PAB類縁体、β-グルクロニド、及びオルト又はパラアミノベンジルアセタールを含む、パラアミオベンジルカルバモイル(PAB)基を含む;

    前記自壊性連結体成分は、以下の構造のいずれかを有する;
    Figure 2024541059000594


    式中、()で標識された原子は、追加のスペーサー、放出可能な連結体単位、細胞傷害性薬剤、及び/又は細胞結合分子(CBA)との結合点である;X、Y、Z、及びZは独立して、NH、O又はSである;Zは独立して、H、NH、O、又はSである;vは0又は1である;Uは独立して、H、OH、C-Cアルキル、(OCHCH、F、Cl、Br、I、OR、SR、NR5’、N=NR、N=R、NR5’、NO、SOR5’、SO、SO、OSO、PR5’、POR5’、PO5’、OPO(OR)(OR5’)、又はOCHPO(OR)(OR5’)であり、式中、R及びR5’は上記の通りである;好ましくはR及びR5’は独立して、H、C-Cアルキル;C-Cアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル;C-Cアリール、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル;又は薬用陽イオン塩から選択される;

    前記非自壊性連結体成分は、以下の構造のいずれかを有する;
    Figure 2024541059000595
    Figure 2024541059000596


    式中、()で標識された原子は、追加スペーサーR、放出可能連結体単位、細胞毒性剤、及び/又は結合分子との結合点である;X、Y、U、R、R5’は、上記で定義されたとおりである;rは0~100である;m及びnは独立して0~6である;

    又はLは独立して、6-マレイミドカプロイル(「MC」)、マレイミドプロパノイル(「MP」)、バリン-シトルリン(「val-cit」又は「vc」)、アラニン-フェニルアラニン(「ala-phe」又は「af」)、p-アミノベンジルオキシカルボニル(「PAB」)、4-チオペンタン酸(「SPP」)、4-(N-マレイミドメチル)シクロヘキサン-1 カルボキシレート(「MCC」)、(4-アセチル)アミノ安息香酸(「SIAB」)、4-チオ酪酸(SPDB)、4-チオ-2-ヒドロキシスルホニル酪酸(2-スルホ-SPDB)、又は1~8個の天然又は非天然アミノ酸単位を有する天然又は非天然ペプチドである1又は複数の連結体成分から構成されてもよい。

    又はLは、pH不安定性、酸不安定性、塩基不安定性、酸化不安定性、代謝不安定性、生物化学的不安定性、又は酵素不安定性等の、生理的条件で崩壊することができる少なくとも1つの結合を含む連結体でもよい。前記放出可能連結体(L又はL)の例には、以下が含まれる:-(CR(Aa)(CR(OCHCH-、-(CR(CR(Aa)(OCHCH-、-(Aa)-(CR(CR(OCHCH-、-(CR(CR(OCHCH(Aa)-、-(CR-(CR=CR)(CR10(Aa)(OCHCH-、-(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(Aa)(NR11CO)(CR10(OCHCH-、-(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(CO)(Aa)-(CR10(OCHCH-、-(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR-(OCO)(Aa)(CR10-(OCHCH-、-(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-(CR-フェニル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-フリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-オキサゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-チアゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-チエニル-(CO)(CR-、-(CR-イミダゾリル-(CO)(CR-、-(CR-モルホリノ-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-ピペラジノ-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-N-メチルピペラジン-(CO)(Aa)(CR-、-(CR-(Aa)フェニル-、-(CR-(Aa)フリル-、-(CR-オキサゾリル(Aa)-、-(CR-チアゾリル(Aa)-、-(CR-チエニル(Aa)-、-(CR-イミダゾリル(Aa)-、-(CR-モルホリノ-(Aa)-、-(CR-ピペラジノ-(Aa)-、-(CR-N-メチルピペラジノ-(Aa)-、-K(CR(Aa)(CR(OCHCH-、-K(CR(CR(Aa)(OCHCH-、-K(Aa)(CR(CR(OCHCH-、-K(CR(CR(OCHCH(Aa)-、-K(CR(CR=R)(CR10(Aa)(OCHCH-、-K(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(Aa)(NR11CO)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(NR11CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(OCNR)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR(CO)(Aa)(CR10(OCHCH-、-K(CR-フェニル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-フリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-オキサゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-チアゾリル-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-チエニル-(CO)(CR-、-K(CR-イミダゾリル-(CO)(CR-、-K(CR-モルホリノ-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-ピペラジノ-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-N-メチルピペラジン-(CO)(Aa)(CR-、-K(CR-(Aa)フェニル-、-K(CR-(Aa)フリル-、-K(CR-オキサゾリル(Aa)-、-K(CR-チアゾリル(Aa)-、-K(CR-チエニル(Aa)-、-K(CR-イミダゾリル(Aa)-、-K(CR-モルホリノ-(Aa)-、-K(CR-ピペラジノ-(Aa)G-、-K(CR-N-メチルピペラジノ-(Aa);式中、m、Aa、m、n、R、R、及びRの定義は上記の通りである;t及びrは独立して0~100である;R、R、及びRは独立して、H;ハロゲン化物;C~C
    アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、エーテル、エステル、アミン、若しくはアミドから選択され、1以上のハロゲン化物、CN、NR、CF、OR、アリール、複素環、S(O)R、SO、-COH、-SOH、-OR、-CO、-CONR、-PO12、-POH、又はP(O)R3’で任意に置換されていてもよい;KはNR、-SS-、-C(=O)-、-C(=O)NH-、-C(=O)O-、-C=NH-O-、-C=N-NH-、-C(=O)NH-NH-、O、S、Se、B、又はC~C複素芳香環である。

    前記連結体L及び/又はLの構造は、以下の構造又はそれらの組み合わせとすることができる:
    Figure 2024541059000597
    Figure 2024541059000598
    Figure 2024541059000599
    Figure 2024541059000600
    Figure 2024541059000601
    Figure 2024541059000602
    Figure 2024541059000603


    、X、X、X、又はXは独立して、NH、NHNH;N(R12);N(R12)N(R12’);O;S;C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;CHOR12、CHSR12、CHNHR12、又は1~8個のアミノ酸である;式中、R12及びR12’は独立して、H;C~Cアルキル;C~Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C~Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数1~8個のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約100までの整数である);又はそれらの組み合わせである;
  14. 連結体L及びLが独立して、以下からなる群から選択される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    Figure 2024541059000604
    Figure 2024541059000605


    式中、
    Figure 2024541059000606


    は薬物又は連結体L若しくはLと結合する部位である;「#」は、抗体のS(チオール)、O(フェノール)、NH(アミノ)、CHO(アルデヒド)、C(=O)(ケトン)、C(O)(NH)(アミド)、C(O)(OH)(カルボキシレート)と結合する部位である;AaはL-又はD-天然又は非天然アミノ酸である;
    はH、C-Cアルキル、OH、CHOH、CHCHOH、NH、SH、SCH、CHCOOH、CHCHCOOH、CHCHCHCHNH、C、CH、CHOH、CH(OH)CH、CHC(O)NH、CHCHC(O)NH、CHCHCHNHC(=NH)NHである;
    rは0~12である;rが0でない場合、(Aa)rはアミノ酸又は同一若しくは異なる配列のペプチド単位である;
    =1-18;m=1-100;m=1-8;m=0-8;m=1-8である;
    は、NH、OCHNH、NHC(=O)、NHNH、C(=O)NH、N(R)、SO、P(O)(OH)、NHS(O)、NHS(O)NH、NHS(O)NHC(O)、NHS(O)NHC(O)O、NHS(O)NHC(O)NH、NHP(O)(OH)、NHP(O)(OH)NH、OP(O)(OH)O、NHP(O)(OH)O、OP(O)(OH)NH、S、O、OP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)O、OCHCHO、OCHCHNH、N(CHCHN、NHCNH、CHである;
    は、NHC(=O)、NHS(O)、NH(SO)、NHS(O)NH、NHP(O)(OH)NH、又はC(O)NHである;
    は、H、(O=)CR、(O=)CNHR、RCOOH、R(COCHNH)mH、R(Aa)r、又はR(COCHNCHm2Hであり、ここで、Rは、上記で定義されたものである。

    Lv1’は以下から選択される:
    Figure 2024541059000607
    Figure 2024541059000608
    Figure 2024541059000609
    Figure 2024541059000610
    Figure 2024541059000611
    Figure 2024541059000612


    式中、
    Figure 2024541059000613


    は薬物又は連結体L若しくはLと結合する部位である;「#」は、抗体のS(チオール)、O(フェノール)、NH(アミノ)、CHO(アルデヒド)、C(=O)(ケトン)、C(O)(NH)(アミド)、C(O)(OH)(カルボキシレート)と結合する部位である;式中、R、X’、及びX’は上記の通りである;XはO、NH、S、CHである;2つの原子の中央にある結合
    Figure 2024541059000614


    は、当該2つの原子のいずれかと結合できることを意味する;
  15. 連結体L及びLが独立して、以下の式(If)及び(Ig)である、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    Figure 2024541059000615


    式中、
    AaはL-又はD-天然又は非天然アミノ酸である;
    はH、C-Cアルキル、OH、CHOH、CHCHOH、NH、SH、SCH、CHCOOH、CHCHCOOH、CHCHCHCHNH、C、CH、CHOH、CH(OH)CH、CHC(O)NH、CHCHC(O)NH、CHCHCHNHC(=NH)NHである;
    rは0~12である;rが0でない場合、(Aa)rはアミノ酸又は同一若しくは異なる配列のペプチド単位である;
    =1-18;m=1-100;m=1-8;m=0-8;m=1-8である;
    は、NH、OCHNH、NHC(=O)、NHNH、C(=O)NH、N(R)、SO、P(O)(OH)、NHS(O)、NHS(O)NH、NHS(O)NHC(O)、NHS(O)NHC(O)O、NHS(O)NHC(O)NH、NHP(O)(OH)、NHP(O)(OH)NH、OP(O)(OH)O、NHP(O)(OH)O、OP(O)(OH)NH、S、O、OP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)NH、NHP(O)(OH)OP(O)(OH)O、OCHCHO、OCHCHNH、N(CHCHN、NHCNH、CHである;
    は、NHC(=O)、NHS(O)、NH(SO)、NHS(O)NH、NHP(O)(OH)NH、又はC(O)NHである;
    は、H、(O=)CR、(O=)CNHR、RCOOH、R(COCHNH)mH、R(Aa)r、又はR(COCHNCHm2Hであり、ここで、Rは、上記で定義されたものである。
  16. 以下の式(IV)、(V)、又は(VI)を有する薬物/連結体複合体をそれぞれ、本発明の抗体中のアミノ酸と反応させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成することにより調製される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    Figure 2024541059000616


    式中、
    Lv及びLvは反応性基であり、独立して以下から選択される:
    Figure 2024541059000617
    Figure 2024541059000618
    Figure 2024541059000619
    Figure 2024541059000620
    Figure 2024541059000621
    Figure 2024541059000622
    Figure 2024541059000623
    Figure 2024541059000624


    式中、
    ’及びX2’は独立して、F、Cl、Br、I、OTf、OMs、OC(NO)、OC(NO、OC、OCHF、又はLvである;Xは、O、NH、N(R)、またはCHである;R及びRは独立してH、R、芳香族、複素芳香族、又は芳香族基であり、1又はいくつかのH原子は独立して、-R、-ハロゲン、-OR、-SR、-NR、-NO、-S(O)R、-S(O)、又は-COORによって置換される;LvおよびLv’は独立して、F、Cl、Br、I、ニトロフェノキシル、N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)、フェノキシル、ベンゼンチオール、ジニトロフェノキシル、ペンタフルオロフェノキシル、テトラフルオロフェノキシル、ジフルオロフェノキシル、モノフルオロフェノキシル、ペンタクロロフェノキシル、トリフレート、イミダゾール、ジクロロフェノキシル、テトラクロロフェノキシル、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、トシレート、メシル酸塩、2-エチル-5-フェニルイソオキサゾリウム-3’-スルホネート、自身又は他の無水物とで形成される無水物、無水アセチル、無水ホルミル、又はペプチドカップリング反応若しくはミツノブ反応のための縮合試薬と共に生成される中間分子から選択される脱離基である;

    1’及びL2’は、同一の又は異なる、それぞれ独立して、O、NH、S、S-S、NHNH、N(R)、N(R)N(R’)、C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C-Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;C-C(2~8個の炭素原子)のエステル、エーテル、又はアミド;上記定義に記載された1~8個の天然又は非天然アミノ酸;式(OCHCH、(OCHCH(CH))、(OCHCHOR、(OCHCH(CH))OR、NH(CHCHO)OR、NH(CHCH(CH)O)pR3OR、N[(CHCHO)][(CHCHO)3’]、(OCHCHCOOR、又はCHCH(OCHCHCOORのポリエチレンオキシ単位(式中、p及びp’は独立して、0~約1000から選択される整数である)、又はそれらの組み合わせであり、ここで、R及びR3’は独立して、H、C-Cアルキル;C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルのアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、ヘテロアリール;又は炭素原子数1~8個のエステル、エーテル、若しくはアミド;又は定義中に記載されている1~8個の天然又は非天然アミノ酸;又は式(OCHCH若しくは(OCHCH(CH))のポリエチレンオキシ単位(式中、pは0から約1000までの整数である)、又はそれらの組み合わせである;

    1’及び/又はL2’は、自壊性又は非自壊性成分、ペプチジル単位、ヒドラゾン結合、ジスルフィド、エステル、オキシム、アミド、又はチオエーテル結合を含んでもよい。前記自壊性ユニット及び非自壊性成分はいずれも、請求項13の定義と同じである。

    式(V)及び式(VI)において、
    Figure 2024541059000625


    は、以下から選択することができる:
    Figure 2024541059000626
    Figure 2024541059000627
    Figure 2024541059000628
    Figure 2024541059000629
    Figure 2024541059000630
    Figure 2024541059000631
    Figure 2024541059000632


    式中、Lv、Lv’、X’、及びX’は上記の通りである;2つの原子の中央にある結合
    Figure 2024541059000633


    は、当該2つの原子のいずれかと結合できることを意味する;
  17. 先に、以下に示す式(VII)、(VIII)、又は(IX)を有する連結体が、細胞毒性剤と反応して式(IV)、(V)、又は(VI)の化合物を形成し、次いで、前記抗体中のアミノ酸と反応して、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成することにより調製される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    Figure 2024541059000634


    式中、L1’、L2’、E、Lv、及びLvは、式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)について上記と同じ定義である;

    Lv及びLvは独立して、以下から選択される:
    Figure 2024541059000635
    Figure 2024541059000636


    式中、
    X1’は、F、Cl、Br、I、OTs(トシレート)、OTf(トリフレート)、OMs(メシレート)、OC(NO)、OC(NO、OC、OCHF、又はLvである;X2’は、O、NH、N(R)、又はCHである;R及びRは独立して、H、R、芳香族、複素芳香族、又は1若しくはいくつかのH原子が独立して、-R、-ハロゲン、-OR、-SR、-NR、-NO、-S(O)R、-S(O)、又は-COORによって置換された芳香族基である;

    Lv及びLv3’は独立して、F、Cl、Br、I、ニトロフェノキシル;N-ヒドロキシスクシンイミド(NHS);フェノキシル;ベンゼンチオール、ジニトロフェノキシル;ペンタフルオロフェノキシル;テトラフルオロフェノキシル;ジフルオロフェノキシル;モノフルオロフェノキシル;ペンタクロロフェノキシル;トリフレート;イミダゾール;ジクロロフェノキシル;テトラクロロフェノキシル;1-ヒドロキシベンゾトリアゾール;トシレート;メシル酸塩;2-エチル-5-フェニルイソオキサゾリウム-3’-スルホネート、自身又は無水アセチル及び無水ホルミルから選択される他の無水物とで形成される無水物、又はペプチドカップリング反応若しくはミツノブ反応のための縮合試薬と共に生成される中間分子から選択される脱離基である;ここで、反応がLv又はLvと抗体中のチオールとの間の反応よりも少なくとも1倍速いか遅い限り、官能基Lv及び/又はLvは、細胞毒性剤中のチオールとも反応することができる。
  18. 請求項10に記載の抗体-薬物共役体は、ジスルフィド結合の還元により、前記抗体中にチオール基を生成し、次いで、該チオールと請求項17の式(VII)、(VIII)、又は(IX)の連結体とを同時に又は逐次的に反応させて、以下の式(X)、(XI)、又は(XII)の抗体/連結体複合体分子を形成し、続いて、細胞毒性薬D又はDと独立に反応させて、式(I)、(II)、又は(III)の共役体を形成する:
    Figure 2024541059000637


    式中、Lv、Lv、L1、L、L、E、Lv1’、及びLv2’、mAb、n、及びn’は、請求項13、14、15、16、及び17と同じ定義である。
  19. 以下の工程を含む均質共役方法により製造される、請求項10に記載の抗体-薬物共役体:
    (a)抗体内の鎖間ジスルフィド結合を選択的に還元し、メルカプト基を産生するために、有効量の亜鉛カチオン-アミノキレート/錯体(Zn(NRm1 m2+)及び還元剤の存在下、緩衝系で本発明の抗体をインキュベートすること;
    (b)工程(a)で生じたチオール基と反応させるために、請求項16に記載の式(IV)、(V)、若しくは(VI)のペイロード/連結体複合体、又は請求項17に記載の式(VII)、(VIII)、若しくは(IX)の連結体を有効量添加すること;及び
    (c)任意に、未反応のメルカプト基を再酸化するために、有効量の酸化剤(例えば、デヒドロアスコルビン酸)を加えること;
    (d)及び次いで、得られた共役体を精製すること;
    (e)任意の前記工程(c)は、未反応の還元剤をクエンチするために、有効量のシスチン又は関連するジスルフィド化合物を添加し、一方、チオール反応性基を含む連結体又は連結体/ペイロード複合体の過剰な共役をクエンチするために、シスチンの還元からシステインを生成することに置き換えることができ、過剰の連結体又は連結体/ペイロード複合体分子をクエンチするために、有効量のシステイン又は関連メルカプト化合物を添加することもできる;
    前記亜鉛カチオン-アミノキレート/錯体Zn(NRm1 m2+中のR、R及びRはそれぞれ独立に、C-Cアルキル、C-Cヘテロアルキル、アルキルシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル;C-Cアリール、Ar-アルキル、複素環、炭素環、シクロアルキル、ヘテロアルキルシクロアルキル、アルキルカルボニル、又はヘテロアリールから選択され;m1は、1、2、3、又は4であり;
    前記Zn(NRm1 m2+は、以下から選択される;Zn(NHCH 2+、Zn(NHCHCH 2+、Zn(NHCHCHCH 2+、Zn(NHCH(CH 2+、Zn(NHC(CH 2+、Zn(NHCHC(CH 2+、Zn(NH(CH 2+、Zn(NH(CHCH 2+、Zn(NH(CH(CH 2+、Zn(NH(C(CH 2+、Zn(NH(CH(CHCH3) 2+、Zn(NH(CHC(CH 2+、Zn(NH(CHC(CHCH 2+、Zn(NH(CHCHC(CH 2+、Zn(NHCHCHOH) 2+、Zn(NH(CHCHOH) 2+、Zn(N(CHCHOH) 2+、Zn(NHCHCOOH) 2+、Zn(NHCHCONH 2+、Zn(NHCHCOOCH 2+、Zn(NHCHCOOCHCH 2+、Zn(NHCHCOOC(CH 2+、Zn(NHCHCOOCH(CH 2+、Zn(NHCHCHCOOH) 2+、Zn(NH(CHCOOH) 2+、Zn(N(CHCHCOOH) 2+、Zn(NHCH 2+、Zn(NHCHCH 2+、Zn(NHCHCHCH 2+、Zn(NHCH(CH 2+、Zn(NHC(CH 2+、Zn(NHCHC(CH 2+、Zn(NH(CH 2+、Zn(NH(CHCH 2+、Zn(NH(CH(CH 2+、Zn(NH(C(CH 2+、Zn(NH(CH(CHCH 2+、Zn(NH(CHC(CH 2+、Zn(NH(CHC(CHCH 2+、Zn(NH(CHCHC(CH 2+、Zn(NHCHCHOH) 2+、Zn(NH(CHCHOH) 2+、Zn(N(CHCHOH) 2+、Zn(NHCHCOOH) 2+、Zn(NHCHCONH 2+、Zn(NHCHCOOCH 2+、Zn(NHCHCOOCHCH 2+、Zn(NHCHCOOC(CH 2+、Zn(NHCHCOOCH(CH 2+、Zn(NHCHCHCOOH) 2+、Zn(NH(CHCOOH) 2+、Zn(N(CHCHCOOH) 2+
    Figure 2024541059000638
    Figure 2024541059000639


    全ての前記錯体カチオンは、Cl、Br、I、SO 2-、HSO 、NO 、PO 3-、HPO 2-、HPO 、CO 2-、HCO 、HCOO、CHCOO、FCCOO、ClCCOO、FCHCOO、ClCHCOO、FCHCOO、ClCHCOO、BF 、SO 2-、HSO 、CHSO 、CCHSO 、CSO 、CCOO、CCHCOO、C、C(OH)COO、C、C(NO)O、及びC(NOから選択されるアニオンと共に塩として形成されていてもよい;
    前記反応溶液中の前記遷移金属カチオン-アミノ錯体の濃度は、0.01mM~1.0mM、又は抗体モルあたり0.5~20当量であり、エタノール、メタノール、プロパノール、プロパンジオール、DMA、DMSO、THF、又はCHCNから選ばれる水混和性有機溶媒と共に、前記反応溶液に加えることができる。
    前記還元剤は、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)(P(CH2CH2COOH))又はトリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン(P(CHCHCHOH))であり、これらは、抗体モルあたり1.0~20当量で用いられる;
    前記酸化剤は、DHAA、Fe3+、I、Cu2+、Mn3+、MnO、又はFe3+/Iの混合物から選択される;反応溶液中で使用される前記酸化剤の濃度は、0.02mM~1.0mM、又は抗体モルあたり1~100当量である;
    共役反応のpHは通常、約5.0から8.0、好ましくは約5.5から7.5である;共溶媒として、最大30%のDMA、DMF、エタノール、メタノール、アセトン、アセトニトリル、THF、イソプロピルアルコール、ジオキサン、プロピレングリコール、又はエチレングリコールから選択される水と混合(混和)可能な有機溶媒を、水系緩衝溶液に加えることができる;
    共役反応の最適温度は通常、約-5℃から40℃、好ましくは約0℃から37℃;更に好ましくは約2℃から8℃である;共役反応の最適反応時間は約15分から約48時間、好ましくは30分から16時間である;
    前記共役体は、Sephadex G25又はSephacryl S300カラムゲル濾過、吸着クロマトグラフィー、イオン(カチオン又はアニオン)交換クロマトグラフィー、又は透析(限外濾過又は超濾過(UF)及び/又は透析濾過(DF)により精製することができる。
  20. 請求項19に記載の均質共役方法により製造され、得られた式(I)、(II)、(III)、(X)、(XI)または(XII)の共役体は、主に(60%超)、抗体の重軽鎖間のシステイン部位と結合しており、薬物/抗体比率(DAR)を4とした場合、抗体中の薬物百分率分布は、D0<5%、D2<10%、D4>60%、D6<10%、D8<10%であり、
    前記共役体の薬物/抗体比(DAR)は、UV(検出波長240~380nm)、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC-HPLC)、逆相クロマトグラフィー(RP-HPLC)、毛細管電気泳動法(CE)、LC-MS、CE-MS、又はLC-MS/MSによって測定される。
  21. 請求項10又は20に記載の抗体-薬物共役体は、以下の構造を有する:
    Figure 2024541059000640
    Figure 2024541059000641
    Figure 2024541059000642
    Figure 2024541059000643
    Figure 2024541059000644
    Figure 2024541059000645
    Figure 2024541059000646
    Figure 2024541059000647
    Figure 2024541059000648
    Figure 2024541059000649
    Figure 2024541059000650
    Figure 2024541059000651
    Figure 2024541059000652
    Figure 2024541059000653
    Figure 2024541059000654


    式中、mAbは本発明の抗体であり、n=1~20、好ましくはn=2~8である。
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