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JP2024159211A - 情報処理装置、推論装置、機械学習装置、情報処理方法、推論方法、及び、機械学習方法 - Google Patents

情報処理装置、推論装置、機械学習装置、情報処理方法、推論方法、及び、機械学習方法 Download PDF

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JP2024159211A JP2023075056A JP2023075056A JP2024159211A JP 2024159211 A JP2024159211 A JP 2024159211A JP 2023075056 A JP2023075056 A JP 2023075056A JP 2023075056 A JP2023075056 A JP 2023075056A JP 2024159211 A JP2024159211 A JP 2024159211A
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竟維 黄
裕史 大滝
貴正 中村
翔 一瀬
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Abstract

Figure 2024159211000001
【課題】基板処理装置の状態を迅速かつ的確に診断することを可能とする情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置5Aは、基準となる基板処理装置2に相当する基準装置における基準処理枚数WPH-A及び基準装置情報11-Aを基準情報10-Aとして取得する基準情報取得部501と、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置における比較処理枚数WPH-B及び比較装置情報11-Bを比較情報10-Bとして取得する比較情報取得部502と、基準情報10-A及び比較情報10-Bに基づいて、基準処理枚数WPH-A及び比較処理枚数WPH-Bに差異が発生したときの原因と、差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報16を生成する診断処理部503Aとを備える。
【選択図】 図20

Description

本発明は、情報処理装置、推論装置、機械学習装置、情報処理方法、推論方法、及び、機械学習方法に関する。
半導体ウェハ等の基板に対して各種の基板処理を行う基板処理装置の1つとして、化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)処理を行う基板処理装置が知られている。このような基板処理装置は、例えば、基板の研磨処理を行う研磨ユニットと、研磨処理後の基板の仕上げ処理(例えば、洗浄処理や乾燥処理)を行う仕上げユニットと、各ユニット間で基板を搬送する搬送処理を行う搬送ユニットとを備え、各ユニットを順次動作させることで、一連の処理を実行するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-301690号公報
基板処理装置の運転を管理するときの指標として、単位時間当たりの基板の処理枚数(単位時間処理枚数)が用いられる。基板処理装置では、装置設定情報やレシピ情報等の各種のパラメータ群を参照しながら、各ユニットが有する各種の機械的な機構群が連携して動作する。そのため、単位時間処理枚数の実測値が、単位時間処理枚数の目標値と乖離している場合には、基板処理装置の状態を診断する作業として、各種のパラメータ群のうちのいずれの設定値が影響しているのか、それとも、各種の機械的な機構群のうちのいずれの調整状態が影響しているのかといった原因を特定し、その対策を実施する必要がある。しかしながら、様々なパラメータ群や機構群が複雑に関連しているため、原因の特定や対策の実施を迅速かつ的確に行うには、高度な知見や豊富な経験が求められ、難易度が高い作業であった。
本発明は、上記の課題に鑑み、基板処理装置の状態を迅速かつ的確に診断することを可能とする情報処理装置、推論装置、機械学習装置、情報処理方法、推論方法、及び、機械学習方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、
基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断する情報処理装置であって、
基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを基準情報として取得する基準情報取得部と、
前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に
関する比較装置情報とを比較情報として取得する比較情報取得部と、
前記基準情報取得部により取得された前記基準情報と、前記比較情報取得部により取得された前記比較情報とに基づいて、前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を生成する診断処理部と、を備える。
本発明の一態様に係る情報処理装置によれば、診断処理部が、基準となる基板処理装置に相当する基準装置における基準処理枚数及び基準装置情報を含む基準情報と、基準装置の比較対象となる基板処理装置に相当する比較装置における比較処理枚数及び比較装置情報を含む比較情報とに基づいて、基準処理枚数及び比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、その差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を生成する。したがって、基準処理枚数及び比較処理枚数に差異が発生したときに、基板処理装置の状態を迅速かつ的確に診断することができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、後述する発明を実施するための形態にて明らかにされる。
基板処理システム1の一例を示す全体構成図である。 基板処理装置2の一例を示す概略平面図である。 基板処理装置2におけるウェハWの搬送ルート(前半)の一例を示す概略図である。 基板処理装置2におけるウェハWの搬送ルート(後半)の一例を示す概略図である。 第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dの一例を示す斜視図である。 ロールスポンジ洗浄処理を行う第1の仕上げユニット230A、230Bの一例を示す斜視図である。 ペンスポンジ洗浄処理を行う第2の仕上げユニット231A、231Bの一例を示す斜視図である。 乾燥処理を行う第3の仕上げユニット232A、232Bの一例を示す斜視図である。 搬送部24(第2の搬送ユニット241A、241B及び移送ロボット243)一例を示す概略側面図である。 搬送部24(第3の搬送ユニット242A、242B及び移送ロボット243)の一例を示す概略側面図である。 基板処理装置2の一例を示すブロック図である。 コンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である データベース装置3により管理される生産履歴情報30の一例を示すデータ構成図である。 データベース装置3により管理される試験情報31の一例を示すデータ構成図である。 データベース装置3により管理されるシミュレーション情報32の一例を示すデータ構成図である。 機械学習装置4の一例を示すブロック図である。 学習モデル18及び学習用データ17の一例を示す図である。 機械学習装置4による機械学習方法の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る情報処理装置5Aの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置5Aの一例を示す機能説明図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置5Aによる情報処理方法の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る情報処理装置5Bの一例を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る情報処理装置5Bによる情報処理方法の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための実施形態について説明する。以下では、本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
(第1の実施形態)
図1は、基板処理システム1の一例を示す全体構成図である。本実施形態に係る基板処理システム1は、その主要な構成として、基板処理装置2と、データベース装置3と、機械学習装置4と、情報処理装置5Aと、ユーザ端末装置6とを備える。各装置2~6は、例えば、汎用又は専用のコンピュータ(後述の図12参照)で構成されるとともに、有線又は無線のネットワーク7に接続されて、各種のデータ(図1には一部のデータの送受信を破線の矢印にて図示)を相互に送受信可能に構成される。なお、各装置2~6の数やネットワーク7の接続構成は、図1の例に限られず、適宜変更してもよい。
基板処理装置2は、半導体ウェハ等の基板(以下、「ウェハ」という)Wに対して各種の基板処理を行う基板処理ユニット(詳細は後述)と、ウェハWを搬送する搬送処理ユニット(詳細は後述)とを備える。本実施形態では、基板処理装置2は、基板処理ユニットとして、研磨ユニット及び仕上げユニットを備え、研磨ユニット、仕上げユニット及び搬送処理ユニットを動作させることで、ウェハWに対して化学機械研磨処理(以下、「研磨処理」という)、仕上げ処理、搬送処理等を行う。その際、基板処理装置2は、研磨ユニット、仕上げユニット及び搬送処理ユニットの動作内容を定める装置設定情報12と、研磨処理や仕上げ処理の処理内容を定めるレシピ情報13とを参照しつつ、研磨ユニット、仕上げユニット及び搬送処理ユニットの動作を制御する。そして、基板処理装置2は、複数のウェハWに対する研磨処理、仕上げ処理、搬送処理等を繰り返す処理動作(自動運転)を実行する。
基板処理装置2は、処理動作を実行することに応じて、各種のレポートRをデータベース装置3等に送信する。各種のレポートRには、例えば、処理動作が行われたときのウェハWや各処理の時刻等を特定する工程情報、処理動作が行われたときの基板処理装置2の各部の状態や設定値等を含む装置情報11、基板処理装置2に対する作業者の操作情報等が含まれる。装置情報11には、例えば、装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14、イベント情報15等が含まれる。各情報の詳細は後述する。
データベース装置3は、本生産用の基板処理装置2を用いて処理動作(自動運転)が行われたときの履歴に関する生産履歴情報30と、試験装置(不図示)を用いて処理動作と同様の試験動作(試験運転)が行われたときの試験結果に関する試験情報31と、シミュレーション装置(不図示)を用いて処理動作と同様のシミュレーション動作(シミュレーション運転)が行われたときのシミュレーション結果に関するシミュレーション情報32とを管理する装置である。なお、試験装置は、本生産用の基板処理装置2で代用してもよいし、処理動作を試験可能な専用の装置でもよい。また、シミュレーション装置は、データベース装置3で代用してもよいし、処理動作をシミュレーション可能な専用の装置でもよい。
生産履歴情報30には、本生産用の基板処理装置2にて処理動作が行われたときに、本
生産用の基板処理装置2から送信される各種のレポートRが登録される。試験情報31には、試験装置にて所定の試験条件に従って試験動作が行われたときに、試験装置から送信される各種のレポートR(試験結果)や試験条件が登録される。シミュレーション情報32には、シミュレーション装置にて所定のシミュレーション条件に従ってシミュレーション動作が行われたときに、そのシミュレーション装置から送信されるシミュレーション結果やシミュレーション条件が登録される。シミュレーション結果には、例えば、レポートRと同様の情報が含まれる。
機械学習装置4は、機械学習の学習フェーズの主体として動作する装置である。機械学習装置4は、例えば、データベース装置3に登録された生産履歴情報30、試験情報31及びシミュレーション情報32を参照し、複数組の学習用データ17を取得する。そして、機械学習装置4は、複数組の学習用データ17に基づいて、情報処理装置5Aにて用いられる学習モデル18を機械学習により生成する。学習済みの学習モデル18は、ネットワーク7や記録媒体等を介して情報処理装置5Aに提供される。
情報処理装置5Aは、機械学習の推論フェーズの主体として動作し、機械学習装置4から提供された学習モデル18を用いて、基板処理装置2の状態を診断する装置である。
情報処理装置5Aは、基板処理装置2の状態を診断した結果として、診断情報を生成する。なお、診断対象の基板処理装置2は、基板処理装置2の組立工場から出荷される前の基板処理装置2でもよいし、組立工場から出荷された後に生産ラインに据え付けられた基板処理装置2でもよい。
ユーザ端末装置6は、作業者が使用する端末装置であり、据置型の装置でもよいし、携帯型の装置でもよい。ユーザ端末装置6は、例えば、アプリケーションプログラム、ウェブブラウザ等の表示画面を介して各種の入力操作を受け付けるとともに、表示画面を介して各種の情報(例えば、イベントの通知、装置情報11、生産履歴情報30、試験情報31、シミュレーション情報32、診断情報等)を表示する。
(基板処理装置)
図2は、基板処理装置2の一例を示す概略平面図である。図3及び図4は、基板処理装置2におけるウェハWの搬送ルートの一例を示す概略図である。基板処理装置2は、平面視で略矩形状のハウジング20の内部に、ロード/アンロード部21と、研磨部22と、仕上げ部23と、基板搬送部24と、制御ユニット25とを備えて構成される。
(ロード/アンロード部)
ロード/アンロード部21は、多数のウェハWを上下方向に収納可能なウェハカセット(FOUP等の基板カセット)がウェハカセット位置LL1、LL2に載置される第1及び第2のフロントロード部210A、210Bと、ウェハWの供給及び排出を行う供給排出ロボット211とを備える。
供給排出ロボット211は、ハウジング20の短手方向に沿って水平方向に移動可能に構成されるとともに、上下方向及び旋回方向に移動可能に構成される。供給排出ロボット211は、ウェハWを受け渡すための上下2段のハンド(不図示)を備える。一方のハンドは、研磨処理前のウェハWを受け渡すときに使用され、他方のハンドは、仕上げ処理後のウェハWを受け渡すときに使用される。ハンドは、例えば、伸縮可能であるとともに、ウェハWを上下反転可能に構成される。
供給排出ロボット211は、ウェハWの搬送処理PTとして、ウェハカセットから研磨処理前のウェハWを取り出し、第1の搬送ユニット240に供給する基板供給処理PT1と、仕上げ処理後のウェハWを仕上げ部23(本実施形態では、第3の仕上げユニット2
32A、232B)から受け取り、ウェハカセットに収納する基板排出処理PT10とを行う。
(研磨部)
研磨部22は、ウェハWの研磨処理PPをそれぞれ行う複数(本実施形態では、4つ)の研磨ユニット22A~22Dを備える。本実施形態では、第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dは、ハウジング20の長手方向に沿って並べられて配置され、研磨位置LP1~LP4にてウェハWの研磨処理PPを並行して行う。第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dは、ウェハWの受け渡しのための研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4にアクセス可能に構成される。研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4は、第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dに対して個別に設定される。
図5は、第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dの一例を示す斜視図である。本実施形態では、第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dの基本的な構成や機能は共通するものとして説明する。
第1乃至第4の研磨ユニット22A~22Dの各々は、研磨面を有する研磨パッド2200を回転可能に支持する研磨テーブル220と、ウェハWを回転可能に保持し、かつウェハWを研磨テーブル220上の研磨パッド2200に押圧しながら研磨するためのトップリング(基板保持部)221と、研磨パッド2200に研磨流体を供給する研磨流体供給部222と、ドレッサディスク2230を回転可能に支持するとともにドレッサディスク2230を研磨パッド2200の研磨面に接触させて研磨パッド2200をドレッシングするドレッサ223と、研磨パッド2200に洗浄流体を噴射するアトマイザ224とを備える。
研磨テーブル220は、研磨テーブルシャフト220aにより支持されて、その軸心周りに研磨テーブル220を回転駆動させる回転移動機構部220bと、研磨パッド2200の表面温度を調節する温調機構部220cとを備える。
トップリング221は、上下方向に移動可能なトップリングシャフト221aに支持されて、その軸心周りにトップリング221を回転駆動させる回転移動機構部221cと、トップリング221を上下方向に移動させる上下移動機構部221dと、支持シャフト221bを旋回中心にしてトップリング221を旋回(揺動)移動させる揺動移動機構部221eとを備える。回転移動機構部221c、上下移動機構部221d及び揺動移動機構部221eは、研磨パッド2200とウェハWの被研磨面との相対位置を移動させる基板移動機構部として機能する。
研磨流体供給部222は、研磨パッド2200の研磨面に研磨流体を供給する研磨流体供給ノズル222aと、支持シャフト222bに支持されて、支持シャフト222bを旋回中心にして研磨流体供給ノズル222aを旋回移動させる揺動移動機構部222cと、研磨流体の流量を調節する流量調節部222dと、研磨流体の温度を調節する温調機構部222eとを備える。研磨流体は、研磨液(スラリー)又は純水であり、さらに、薬液を含むものでもよいし、研磨液に分散剤を添加したものでもよい。
ドレッサ223は、上下方向に移動可能なドレッサシャフト223aに支持されて、その軸心周りにドレッサ223を回転駆動させる回転移動機構部223cと、ドレッサ223を上下方向に移動させる上下移動機構部223dと、支持シャフト223bを旋回中心にしてドレッサ223を旋回移動させる揺動移動機構部223eとを備える。
アトマイザ224は、支持シャフト224aに支持されて、支持シャフト224aを旋
回中心にしてアトマイザ224を旋回移動させる揺動移動機構部224bと、洗浄流体の流量を調節する流量調節部224cとを備える。洗浄流体は、液体(例えば、純水)と気体(例えば、窒素ガス)の混合流体又は液体(例えば、純水)である。
研磨処理PPでは、トップリング221が、研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4に移動し、トップリング221の下面に研磨処理前のウェハWを吸着保持することで、研磨処理前のウェハWを第2の搬送ユニット241A、241Bから受け取る。次に、トップリング221が、研磨テーブル220上の研磨位置LP1~LP4に移動し、研磨流体供給ノズル222aから研磨流体が供給された研磨パッド2200の研磨面に対してウェハWを押圧することで、ウェハWが研磨される。そして、研磨処理PPが終了すると、トップリング221は、研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4に移動し、研磨処理後のウェハWを第2の搬送ユニット241A、241Bに受け渡す。
(仕上げ部)
仕上げ部23は、ウェハWの仕上げ処理PCをそれぞれ行う複数(本実施形態では、上下2段に3種類ずつ配置された計6つ)の仕上げユニット230A~232A、230B~232Bを備える。本実施形態では、第1乃至第3の仕上げユニット230A~232Aが、ハウジング20の長手方向に沿って並べられて上段に配置されるともに、同一の構成を有する第1乃至第3の仕上げユニット230B~232Bが、ハウジング20の長手方向に沿って並べられて下段に配置される。第1乃至第3の仕上げユニット230A~232A、230B~232Bは、仕上げ位置LC1~LC3にて、その並び順(仕上げ工程順)に仕上げ処理PCをそれぞれ行う。
第1の仕上げユニット230A、230Bは、最上流工程の仕上げ処理PCとして、ロールスポンジ2300を用いて研磨処理後のウェハWを洗浄するロールスポンジ洗浄処理(第1の仕上げ処理PC1)を行う。第2の仕上げユニット231A、231Bは、ペンスポンジ2310を用いてロールスポンジ洗浄処理後のウェハWを洗浄するペンスポンジ洗浄処理(第2の仕上げ処理PC2)を行う。第3の仕上げユニット232A、232Bは、最下流工程の仕上げ処理PCとして、ペンスポンジ洗浄処理後のウェハWを乾燥させる乾燥処理(第3の仕上げ処理PC3)を行う。なお、仕上げ処理PCは、例えば、ロールスポンジ洗浄処理を省略して、ペンスポンジ洗浄処理から開始してもよい。
ロールスポンジ2300及びペンスポンジ2310は、PVA、ナイロン等の合成樹脂で形成され、多孔質構造を有する。ロールスポンジ2300及びペンスポンジ2310は、ウェハWをスクラブ洗浄するための洗浄具として機能し、第1の仕上げユニット230A、230B、及び、第2の仕上げユニット231A、231Bに交換可能にそれぞれ取り付けられる。
なお、仕上げ部23は、第1及び第2の仕上げユニット230A、230B、230A、231A、231Bのいずれかに代えて又は加えて、バフを用いてウェハWを洗浄するバフ洗浄処理を行う仕上げユニット(不図示)を備えるようにしてもよいし、第1及び第2の仕上げユニット230A、230B、230A、231A、231Bのいずれかを省略してもよい。また、本実施形態では、第1乃至第3の仕上げユニット230A~232A、230B~232Bは、ウェハWを水平置きで保持(水平保持)するものとして説明するが、ウェハWを垂直保持又は斜め保持するものでもよい。
図6は、ロールスポンジ洗浄処理を行う第1の仕上げユニット230A、230Bの一例を示す斜視図である。第1の仕上げユニット230A、230Bは、ウェハWを保持する基板保持部2301と、ウェハWに基板洗浄流体を供給する洗浄流体供給部2302と、ロールスポンジ2300を回転可能に支持するとともにロールスポンジ2300をウェ
ハWに接触させてウェハWを洗浄する基板洗浄部2303と、ロールスポンジ2300を洗浄具洗浄流体にて洗浄(セルフクリーニング)する洗浄具洗浄部2304とを備える。基板洗浄流体は、純水(リンス液)及び薬液のいずれでもよく、液体でもよいし、液体及び気体を混合させた二流体でもよいし、ドライアイスのような固体を含むものでもよい。洗浄具洗浄流体は、純水(リンス液)及び薬液のいずれでもよい。
第1の仕上げユニット230A、230Bによるロールスポンジ洗浄処理では、ウェハWは、基板保持部2301により第1の仕上げ位置LC1に保持された状態で回転される。そして、洗浄流体供給部2302からウェハWの被洗浄面に基板洗浄流体が供給された状態で、基板洗浄部2303により軸心周りに回転されたロールスポンジ2300がウェハWの被洗浄面に摺接することでウェハWは洗浄される。
図7は、ペンスポンジ洗浄処理を行う第2の仕上げユニット231A、231Bの一例を示す斜視図である。第2の仕上げユニット231A、231Bは、ウェハWを保持する基板保持部2311と、ウェハWに基板洗浄流体を供給する洗浄流体供給部2312と、ペンスポンジ2310を回転可能に支持するとともにペンスポンジ2310をウェハWに接触させてウェハWを洗浄する基板洗浄部2313と、ペンスポンジ2310を洗浄具洗浄流体にて洗浄(セルフクリーニング)する洗浄具洗浄部2314とを備える。
第2の仕上げユニット231A、231Bによるペンスポンジ洗浄処理では、ウェハWは、基板保持部2311により第2の仕上げ位置LC2に保持された状態で回転される。そして、洗浄流体供給部2312からウェハWの被洗浄面に基板洗浄流体が供給された状態で、基板洗浄部2313により軸心周りに回転されたペンスポンジ2310がウェハWの被洗浄面に摺接することでウェハWは洗浄される。
図8は、乾燥処理を行う第3の仕上げユニット232A、232Bの一例を示す斜視図である。第3の仕上げユニット232A、232Bは、ウェハWを保持する基板保持部2321と、ウェハWに基板乾燥流体を供給する乾燥流体供給部2322とを備える。基板乾燥流体は、例えば、IPA蒸気及び純水(リンス液)であり、液体でもよいし、液体及び気体を混合させた二流体でもよいし、ドライアイスのような固体を含むものでもよい。
第3の仕上げユニット232A、232Bによる乾燥処理では、ウェハWは、基板保持部2321により第3の仕上げ位置LC3に保持された状態で回転される。そして、乾燥流体供給部2322からウェハWの被洗浄面に基板乾燥流体が供給された状態で、乾燥流体供給部2322がウェハWの側縁部側(径方向外側)に移動される。その後、ウェハWは、高速回転されることでウェハWが乾燥される。
(基板搬送部)
図9は、搬送部24(第2の搬送ユニット241A、241B及び移送ロボット243)一例を示す概略側面図である。図10は、搬送部24(第3の搬送ユニット242A、242B及び移送ロボット243)の一例を示す概略側面図である。基板搬送部24は、搬送処理にて基板を搬送するときの搬送ルートが選択可能な複数の搬送処理ユニットで構成される。
基板搬送部24は、図2に示すように、第1の搬送ユニット240と、第2の搬送ユニット241A、241Bと、第3の搬送ユニット242A、242Bと、移送ロボット243とを備える。本実施形態では、第2の搬送ユニットとして、第1及び第2の研磨ユニット22A、22B側(以下「右側」という)に配置された第2の搬送ユニット241Aと、第3及び第4の研磨ユニット22C、22D側(以下「左側」という)に配置された第2の搬送ユニット241Bとを備える。また、第3の搬送ユニットとして、上段に配置
された第3の搬送ユニット242Aと、下段に配置された第3の搬送ユニット242Bとを備える。
第1の搬送ユニット240は、研磨部22及び仕上げ部23の間に配置されて、ハウジング20の長手方向に沿って、第1の搬送開始位置LS1と第1の搬送終了位置LE1との間を水平方向に移動可能に構成される。
第1の搬送ユニット240は、ウェハWの搬送処理PTとして、供給排出ロボット211により供給された研磨処理前のウェハWを第1の搬送開始位置LS1から第1の搬送終了位置LE1に搬送する研磨処理前搬送処理PT2を行う。
第2の搬送ユニット241A、241Bは、研磨部22側に配置されて、ハウジング20の長手方向に沿って水平方向に移動可能、かつ、上下方向に移動可能に構成される。
右側の第2の搬送ユニット241Aは、移送ロボット受け渡し位置LR1と研磨ユニット受け渡し位置LT1、LT2との間を互いに独立に水平方向に移動する複数(本実施形態では、上下3段に配置された計3つ)の搬送機構2410A~2412Aと、研磨ユニット受け渡し位置LT1に配置され、上下方向に移動する第1のプッシャ機構2413Aと、研磨ユニット受け渡し位置LT2に配置され、上下方向に移動する第2のプッシャ機構2414Bとを備える。
左側の第2の搬送ユニット241Bは、移送ロボット受け渡し位置LR2と研磨ユニット受け渡し位置LT3、LT4との間を互いに独立に水平方向に移動する複数(本実施形態では、上下3段に配置された計3つ)の搬送機構2410B~2412Bと、研磨ユニット受け渡し位置LT3に配置され、上下方向に移動する第1のプッシャ機構2413Bと、研磨ユニット受け渡し位置LT4に配置され、上下方向に移動する第2のプッシャ機構2414Bとを備える。
第2の搬送ユニット241A、241Bにおける複数の搬送機構2410A~2412A、2410B~2412Bの各々は、ウェハWの搬送処理PTとして、研磨処理前のウェハWを移送ロボット受け渡し位置LR1、LR2から研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4に搬送する研磨処理前搬入処理PT4と、研磨処理後のウェハWを研磨ユニット受け渡し位置LT1~LT4から移送ロボット受け渡し位置LR1、LR2に搬送する研磨処理後搬出処理PT5とを行う。
第3の搬送ユニット242A、242Bは、仕上げ部23側に配置されて、ハウジング20の長手方向に沿って、第3の搬送開始位置LS3、第1の仕上げ位置LC1、第2の仕上げ位置LC2、及び、第3の仕上げ位置LC3の間を水平方向に移動可能に構成される。
上段の第3の搬送ユニット242Aは、研磨処理後のウェハWを保持し、ウェハWが待機可能なウェハステーション2420Aと、ウェハステーション2420Aと第1乃至第3の仕上げユニット230A~232Aとの間を水平方向に移動する搬送機構2421Aとを備える。下段の第3の搬送ユニット242Bは、研磨処理後のウェハWを保持し、ウェハWが待機可能なウェハステーション2420Bと、ウェハステーション2420Bと第1乃至第3の仕上げユニット230B~232Bとの間を水平方向に移動する搬送機構2421Bとを備える。搬送機構2421A、2421Bは、ウェハWを受け渡すための左右一対のハンド2422、2423を備える。一方のハンド2422は、研磨処理後で仕上げ処理前のウェハWを受け渡すときに使用され、他方のハンド2433は、仕上げ処理後のウェハWを受け渡すときに使用される。ハンド2422、2433は、例えば、伸
縮可能であるとともに、ウェハWを上下反転可能に構成される。
第3の搬送ユニット242A、242Bにおける搬送機構2421A、2421Bは、ウェハWの搬送処理PTとして、研磨処理後のウェハWを第3の搬送開始位置LS3から仕上げ部23(本実施形態では、第1の仕上げユニット230A、230Bの第1の仕上げ位置LC1)に搬送する研磨処理後搬送処理PT7と、仕上げ処理中のウェハWを各仕上げユニット間で搬送する仕上げ中搬送処理PT8、PT9とを行う。本実施形態では、第3の搬送ユニット242A、242Bは、仕上げ中搬送処理として、第1の仕上げユニット230A、230B(第1の仕上げ位置LC1)から第2の仕上げユニット231A、231B(第2の仕上げ位置LC2)に仕上げ処理中のウェハWを搬送する第1の仕上げ中搬送処理PT8と、第2の仕上げユニット231A、231B(第2の仕上げ位置LC2)から第3の仕上げユニット232A、232B(第3の仕上げ位置LC3)に仕上げ処理中のウェハWを搬送する第2の仕上げ中搬送処理PT9とを行う。
移送ロボット243は、上下方向に移動可能、かつ、及び旋回方向に移動可能に構成される。移送ロボット243は、ウェハWを受け渡すためのハンド2430を備える。ハンド2430は、例えば、伸縮可能であるとともに、ウェハWを上下反転可能に構成される。
移送ロボット243は、ウェハWの搬送処理PTとして、研磨処理前のウェハWを第1の搬送終了位置LE1にて第1の搬送ユニット240から受け取り、移送ロボット受け渡し位置LR1、LR2にて第2の搬送ユニット241A、241Bに受け渡す研磨処理前移送処理PT3と、研磨処理後のウェハWを移送ロボット受け渡し位置LR1、LR2にて第2の搬送ユニット241A、241Bから受け取り、第3の搬送開始位置LS3にて第3の搬送ユニット242A、242Bに受け渡す研磨処理後移送処理PT6とを行う。
(制御ユニット)
図11は、基板処理装置2の一例を示すブロック図である。制御ユニット25は、各部21~24と電気的に接続されて、各部21~24を統括的に制御する制御部として機能する。以下では、研磨部22、仕上げ部23、及び、基板搬送部24の制御系(モジュール、センサ、シーケンサ)を例にして説明するが、ロード/アンロード部21も基本的な構成や機能は共通するため、説明を省略する。
研磨部22は、各基板処理ユニット(本実施形態では、第1乃至第4の研磨ユニット22A~22D)にそれぞれ配置されて、制御対象となる複数のモジュール227と、複数のモジュール227にそれぞれ配置されて、各モジュール227の制御に必要なデータ(検出値)を検出する複数のセンサ228と、各センサ228の検出値に基づいて各モジュール227の動作を制御するシーケンサ229とを備える。
仕上げ部23は、各基板処理ユニット(本実施形態では、第1乃至第3の仕上げユニット230A~232A、230B~232B)にそれぞれ配置されて、制御対象となる複数のモジュール237と、複数のモジュール237にそれぞれ配置されて、各モジュール247の制御に必要なデータ(検出値)を検出する複数のセンサ238と、各センサ238の検出値に基づいて各モジュール237の動作を制御するシーケンサ239とを備える。
基板搬送部24は、各搬送処理ユニット(本実施形態では、第1の搬送ユニット240、第2の搬送ユニット241A、241B、第3の搬送ユニット242A、242B、移送ロボット243)にそれぞれ配置されて、制御対象となる複数のモジュール247と、複数のモジュール247にそれぞれ配置されて、各モジュール247の制御に必要なデー
タ(検出値)を検出する複数のセンサ248と、各センサ248の検出値に基づいて各モジュール247の動作を制御するシーケンサ249とを備える。
モジュール227、237、247には、各部に設けられた回転モータ、リニアモータ、エアアクチュエータ、油圧アクチュエータ等が含まれて、回転運動や直線運動を行う。モジュール227、237、247には、各部の機能に応じて、リニアガイド、ボールねじ、ギヤ、ベルト、カップリング、軸受等の駆動力伝達機構が適宜組み合わせられる。また、センサ228、238、248には、例えば、リニアセンサ、エンコーダセンサ、リミットセンサ、トルクセンサ、加速度センサ、角速度センサ、電流センサ、流量センサ、圧力センサ、振動センサ、温度センサ、近接センサ等が含まれる。
制御ユニット25は、制御部250、通信部251、入力部252、出力部253、及び、記憶部254を備える。制御ユニット25は、例えば、汎用又は専用のコンピュータ(後述の図12参照)で構成される。
通信部251は、ネットワーク7に接続され、各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。入力部252は、各種の入力操作を受け付けるとともに、出力部253は、表示画面、シグナルタワー点灯、ブザー音を介して各種の情報を出力することで、ユーザインターフェースとして機能する。
記憶部254は、基板処理装置2の動作で使用される各種のプログラム(オペレーティングシステム(OS)、制御プログラム、アプリケーションプログラム、ウェブブラウザ等)やデータ(装置情報11等)を記憶する。
制御部250は、複数のシーケンサ219、229、239、249(以下、「シーケンサ群」という)を介して複数のセンサ218、228、238、248(以下、「センサ群」という)の検出値を取得するとともに、複数のモジュール217、227、237、247(以下、「モジュール群」という)を連携して動作させる。そして、基板処理装置2は、制御部250により各部21~24を制御し、ウェハカセット内の複数のウェハWに対して研磨処理PP、仕上げ処理PC、搬送処理PT等を順次行うことで、自動運転を実行する。
装置情報11には、例えば、装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14、イベント情報15等が含まれる。装置情報11は、表示画面を介して表示されるとともに、作業者により編集可能なデータである。
装置設定情報12は、基板処理装置2において複数のウェハWに対する基板処理及び搬送処理を繰り返す処理動作(自動運転)を実行したときの基板処理装置2の動作内容を定める情報である。装置設定情報12は、複数の装置設定項目を有し、複数の装置設定項目毎に設定値がそれぞれ設定されることで基板処理装置2の動作内容を定める。
装置設定項目としては、例えば、各搬送処理ユニットの座標値、移動速度、移動加速度、タイマー時間等が含まれる。また、装置設定項目としては、各基板処理ユニット(本実施形態では、研磨ユニット22A~22Dや仕上げユニット230A~232A、230B~232B)の座標値、移動速度、移動加速度、タイマー時間等が含まれる。なお、装置設定項目には、基板処理装置2の動作を制御するための制御プログラムのバージョンが含まれていてもよい。
レシピ情報13は、研磨処理PP及び仕上げ処理PCの処理内容を示す情報である。レシピ情報13は、複数のレシピ設定項目を有し、複数のレシピ設定項目毎に設定値がそれ
ぞれ設定されることで、研磨処理PP及び仕上げ処理PCの処理内容を定める。なお、レシピ情報13は、ウェハWの1枚毎に設定されていてもよいし、ロットを構成する複数枚毎に設定されていてもよい。
研磨処理PPのレシピ設定項目としては、例えば、研磨テーブル220によるテーブル回転速度、トップリング221によるトップリング押付時間、ウェハ押付荷重、ウェハ回転速度、研磨流体供給部222による研磨流体の供給量、供給タイミング、ドレッサ223によるドレッサ動作時間、アトマイザ224によるアトマイザ動作時間等が含まれる。
仕上げ処理PCのレシピ設定項目としては、例えば、ロールスポンジ洗浄処理(第1の仕上げ処理PC1)でのロールスポンジ動作時間、ロールスポンジ回転速度、ウェハ回転速度、基板洗浄流体の供給量、供給タイミング、ペンスポンジ洗浄処理(第2の仕上げ処理PC2)でのペンスポンジ動作時間、ペンスポンジ回転速度、ウェハ回転速度、基板洗浄流体の供給量、供給タイミング、ウェハ回転速度、乾燥処理(第3の仕上げ処理PC3)での乾燥動作時間、ウェハ回転速度、基板乾燥流体の供給量、供給タイミング等が含まれる。
消耗品情報14は、処理動作を実行したときに基板処理装置2にて使用された消耗品の消耗状態を、消耗品項目毎に定める情報である。消耗品としては、研磨パッド2200、ロールスポンジ2300、ペンスポンジ2310等が含まれるが、これらに限られない。消耗品項目としては、例えば、研磨パッド2200の使用回数、使用時間、使用時の圧力、ロールスポンジ2300の使用回数、使用時間、使用時の圧力、及び、ペンスポンジ2310の使用回数、使用時間、使用時の圧力等が含まれる。
イベント情報15は、処理動作を実行したときに基板処理装置2にて発生したイベントの内容を、イベント項目毎に定める情報である。イベント項目としては、例えば、発生イベントID、発生ユニットID等が含まれるが、これらに限られない。発生イベントIDは、基板処理装置2にて発生したイベントの種類(アクチュエータの動作不良、センサの異常検出等)や程度(異常停止、警告運転)をイベントIDで特定する。発生ユニットIDは、イベントが発生したユニットをユニットIDで特定する。
(各装置のハードウエア構成)
図12は、コンピュータ900の一例を示すハードウエア構成図である。基板処理装置2の制御ユニット25、データベース装置3、機械学習装置4、情報処理装置5A、及び、ユーザ端末装置6の各々は、汎用又は専用のコンピュータ900により構成される。
コンピュータ900は、図12に示すように、その主要な構成要素として、バス910、プロセッサ912、メモリ914、入力デバイス916、出力デバイス917、表示デバイス918、ストレージ装置920、通信I/F(インターフェース)部922、外部機器I/F部924、I/O(入出力)デバイスI/F部926、及び、メディア入出力部928を備える。なお、上記の構成要素は、コンピュータ900が使用される用途に応じて適宜省略されてもよい。
プロセッサ912は、1つ又は複数の演算処理装置(CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)、NPU(Neural Processing Unit)等)で構成され、コンピュータ900全体を統括する制御部として動作する。メモリ914は、各種のデータ及びプログラム930を記憶し、例えば、メインメモリとして機能する揮発性メモリ(DRAM、SRAM等)と、不揮発性メモリ(ROM
)、フラッシュメモリ等とで構成される。
入力デバイス916は、例えば、キーボード、マウス、テンキー、電子ペン等で構成され、入力部として機能する。出力デバイス917は、例えば、音(音声)出力装置、バイブレーション装置等で構成され、出力部として機能する。表示デバイス918は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー、プロジェクタ等で構成され、出力部として機能する。入力デバイス916及び表示デバイス918は、タッチパネルディスプレイのように、一体的に構成されていてもよい。ストレージ装置920は、例えば、HDD、SSD等で構成され、記憶部として機能する。ストレージ装置920は、オペレーティングシステムやプログラム930の実行に必要な各種のデータを記憶する。
通信I/F部922は、インターネットやイントラネット等のネットワーク940(図1のネットワーク7と同じであってもよい)に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う通信部として機能する。外部機器I/F部924は、カメラ、プリンタ、スキャナ、リーダライタ等の外部機器950に有線又は無線により接続され、所定の通信規格に従って外部機器950との間でデータの送受信を行う通信部として機能する。I/OデバイスI/F部926は、各種のセンサ、アクチュエータ等のI/Oデバイス960に接続され、I/Oデバイス960との間で、例えば、センサによる検出信号やアクチュエータへの制御信号等の各種の信号やデータの送受信を行う通信部として機能する。メディア入出力部928は、例えば、DVDドライブ、CDドライブ等のドライブ装置、メモリカードスロット、USBコネクタで構成され、DVD、CD、メモリカード、USBメモリ等のメディア(非一時的な記憶媒体)970に対してデータの読み書きを行う。
上記構成を有するコンピュータ900において、プロセッサ912は、ストレージ装置920に記憶されたプログラム930をメモリ914に呼び出して実行し、バス910を介してコンピュータ900の各部を制御する。なお、プログラム930は、ストレージ装置920に代えて、メモリ914に記憶されていてもよい。プログラム930は、インストール可能なファイル形式又は実行可能なファイル形式でメディア970に記録され、メディア入出力部928を介してコンピュータ900に提供されてもよい。プログラム930は、通信I/F部922を介してネットワーク940経由でダウンロードすることによりコンピュータ900に提供されてもよい。また、コンピュータ900は、プロセッサ912がプログラム930を実行することで実現する各種の機能を、例えば、FPGA、ASIC等のハードウエアで実現するものでもよい。
コンピュータ900は、例えば、据置型コンピュータや携帯型コンピュータで構成され、任意の形態の電子機器である。コンピュータ900は、クライアント型コンピュータでもよいし、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータでもよいし、例えば、制御盤、コントローラ(マイコン、プログラマブルロジックコントローラ、シーケンサを含む)等と呼ばれる組込型コンピュータでもよい。コンピュータ900は、各装置2~6以外の装置にも適用されてもよい。
(生産履歴情報30)
図13は、データベース装置3により管理される生産履歴情報30の一例を示すデータ構成図である。生産履歴情報30は、本生産用の基板処理装置2にて処理動作が行われたときに取得されたレポートRが分類されて登録されるテーブルとして、例えば、ウェハWや各処理の時刻等に関するウェハ履歴テーブル300と、装置情報11に関する装置情報テーブル301と、操作情報に関する操作履歴テーブル302とを備える。
ウェハ履歴テーブル300の各レコードには、例えば、ウェハID、装置ID、カセッ
ト番号、スロット番号、各処理の開始時刻、終了時刻、使用ユニットID等が登録される。なお、図13では、研磨処理、洗浄処理、乾燥処理が例示されているが、他の処理についても同様に登録される。使用ユニットIDは、各処理で使用されたユニットをユニットIDで特定するとともに、ユニットIDには、そのユニットの種別を示すユニット種別(例えば、搬送処理、研磨処理、ロールスポンジ洗浄処理、ペンスポンジ洗浄処理、乾燥処理等)が関連付けられる。
装置情報テーブル301の各レコードには、例えば、ウェハIDと、装置情報11に含まれる装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14、イベント情報15等が登録される。なお、装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14及びイベント情報15は、それらの情報がそのまま登録されてもよいし、それらの情報の参照先を示す情報が登録されてもよい。
操作履歴テーブル302の各レコードには、例えば、装置ID、操作時刻、ユーザ操作情報等が登録される。ユーザ操作情報は、例えば、作業者が装置設定情報12及びレシピ情報13を編集したときの編集内容(例えば、編集した装置設定項目又はレシピ設定項目と、編集前後の設定値等)を含む。また、ユーザ操作情報は、例えば、作業者が消耗品を交換した場合の交換内容(例えば、交換した消耗品の種類)を含む。
生産履歴情報30において、ウェハ履歴テーブル300を参照することで、例えば、複数のウェハWに対して処理動作が行われたときの単位時間当たりのウェハWの処理枚数(以下、「単位時間処理枚数WPH」という)が算出可能である。ウェハIDや装置IDにより関連付けられた装置情報テーブル301及び操作履歴テーブル302を参照することで、処理動作が行われたときの各種の情報が取得可能である。
(試験情報31)
図14は、データベース装置3により管理される試験情報31の一例を示すデータ構成図である。試験情報31は、試験装置にて試験動作が行われたときに取得された試験条件及び試験結果が分類されて登録される試験テーブル310を備える。
試験テーブル310の各レコードには、例えば、試験ID、試験条件、第1の単位時間処理枚数WPH-1、第1の装置情報11-1、第2の単位時間処理枚数WPH-2、第2の装置情報11-2、試験診断情報等が含まれる。
試験条件としては、試験装置において第1の試験動作と第2の試験動作とが行われるときに、第1の試験動作と第2の試験動作との間で変更される条件を定めるものある。例えば、試験条件としては、装置設定情報12に含まれる特定(複数でもよい)の装置設定項目に対する設定値を変更したときの装置設定変更内容と、レシピ情報13に含まれる特定(複数でもよい)のレシピ設定項目に対する設定値を変更したときのレシピ変更内容と、特定(複数でもよい)の消耗品を交換したときの消耗品交換内容と、機械的な調整が可能な機械的調整項目として、特定のモジュール217、227、237、247の機械的な調整値(例えば、エアアクチュエータのストローク量等)を変更したときの機械的変更内容とが挙げられる。
試験装置において、試験条件における設定値や調整値が変更される前や、消耗品が交換される前に第1の試験動作を行うことで、そのときの単位時間処理枚数WPH及び装置情報11が、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第1の装置情報11-1として登録される。また、試験装置において、試験条件における設定値や機械的な調整値が変更された後や、消耗品が交換された後に第2の試験動作を行うことで、そのときの単位時間処理枚数WPH及び装置情報11が、第2の単位時間処理枚数WPH-2及び第2の装置情報1
1-2として登録される。
試験診断情報は、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第2の単位時間処理枚数WPH-2に差異が発生したときの原因と、その差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む。その際、試験診断情報は、原因を複数の原因種別に分類した原因分類結果、及び、対策を複数の対策種別に分類した対策分類結果の少なくとも1つを含むものでもよい。原因種別は、装置設定情報12に起因する原因、レシピ情報13に起因する原因、消耗品に起因する原因、及び、基板処理装置2の機械的な原因の少なくとも1つを含む。対策種別は、装置設定情報12に関する対策、レシピ情報13に関する対策、消耗品に関する対策、及び、基板処理装置2の機械的な原因の少なくとも1つを含む。
また、試験診断情報は、原因に関連する項目として、装置設定項目、レシピ設定項目、消耗品項目、及び、機械的調整項目の少なくとも1つで特定された原因項目と、対策に関連する項目として、装置設定項目、レシピ設定項目、消耗品項目、及び、機械的調整項目との少なくとも1つで特定された対策項目との少なくとも1つを含むものでもよい。
試験診断情報は、試験条件に基づいて登録される。例えば、試験条件として、装置設定変更内容が登録されている場合には、原因種別は、装置設定情報12に起因する原因として分類され、原因項目は、その装置設定変更内容にて変更された装置設定項目で特定される。試験条件として、レシピ変更内容が登録されている場合には、原因種別は、レシピ情報13に起因する原因として分類され、原因項目は、そのレシピ変更内容にて変更されたレシピ設定項目で特定される。試験条件として、消耗品交換内容が登録されている場合には、原因種別は、消耗品に起因する原因として分類され、原因項目は、その消耗品交換内にて変更された消耗品項目で特定される。試験条件として、機械的変更内容が登録されている場合には、原因種別は、機械的な原因として分類され、原因項目は、その機械的変更内容にて変更された機械的調整項目で特定される。なお、試験診断情報は、ユーザ端末装置6を介して作業者の入力操作を受け付けることで、作業者にて入力されてもよい。
(シミュレーション情報32)
図15は、データベース装置3により管理されるシミュレーション情報32の一例を示すデータ構成図である。シミュレーション情報32は、シミュレーション装置にてシミュレーション動作が行われたときに取得されたシミュレーション条件及びシミュレーション結果が分類されて登録されるシミュレーションテーブル320を備える。
シミュレーションテーブル320の各レコードには、例えば、シミュレーションID、シミュレーション条件、第1の単位時間処理枚数WPH-1、第1の装置情報11-1、第2の単位時間処理枚数WPH-2、第2の装置情報11-2、シミュレーション診断情報等が含まれる。
シミュレーション条件としては、シミュレーション装置において第1のシミュレーション動作と第2のシミュレーション動作とが行われるときに、第1のシミュレーション動作と第2のシミュレーション動作との間で変更される条件を定めるものある。例えば、シミュレーション条件としては、装置設定情報12に含まれる特定(複数でもよい)の装置設定項目に対する設定値を変更したときの装置設定変更内容と、レシピ情報13に含まれる特定(複数でもよい)のレシピ設定項目に対する設定値を変更したときのレシピ変更内容と、特定(複数でもよい)の消耗品を交換したときの消耗品交換内容と、機械的な調整が可能な機械的調整項目として、特定のモジュール217、227、237、247の機械的な調整値(例えば、エアアクチュエータのストローク量等)を変更したときの機械的変更内容とが挙げられる。
シミュレーション装置において、シミュレーション条件における設定値や調整値が変更される前や、消耗品が交換される前に第1のシミュレーション動作を行うことで、そのときの単位時間処理枚数WPH及び装置情報11が、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第1の装置情報11-1として登録される。また、シミュレーション装置において、シミュレーション条件における設定値や機械的な調整値が変更された後や、消耗品が交換された後に第2のシミュレーション動作を行うことで、そのときの単位時間処理枚数WPH及び装置情報11が、第2の単位時間処理枚数WPH-2及び第2の装置情報11-2として登録される。
シミュレーション診断情報は、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第2の単位時間処理枚数WPH-2に差異が発生したときの原因と、その差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む。シミュレーション診断情報は、試験テーブル310と同様に、シミュレーション条件に基づいて登録されるが、ユーザ端末装置6を介して作業者の入力操作を受け付けることで、作業者にて入力されてもよい。なお、シミュレーション診断情報のデータ構成は、試験テーブル310における試験診断情報と同様であるため、詳細な説明を省略する。
(機械学習装置4)
図16は、機械学習装置4の一例を示すブロック図である。機械学習装置4は、制御部40、通信部41、学習用データ記憶部42、学習済みモデル記憶部43、入力部44、及び、出力部45を備える。
制御部40は、学習用データ取得部400及び機械学習部401として機能する。通信部41は、ネットワーク7を介して外部装置(例えば、基板処理装置2、データベース装置3、情報処理装置5A、ユーザ端末装置6、シミュレーション装置(不図示)等)と接続され、各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。入力部44は、各種の入力操作を受け付けるとともに、出力部45は、表示画面や音声を介して各種の情報を出力することで、ユーザインターフェースとして機能する。
学習用データ取得部400は、入力データしての基準情報10-A及び比較情報10-Bと、出力データとしての診断情報16で構成される学習用データ17を取得する。学習用データ17は、教師あり学習における教師データ(トレーニングデータ)、検証データ及びテストデータとして用いられるデータである。また、診断情報16は、教師あり学習における正解ラベルとして用いられるデータである。
学習用データ取得部400は、例えば、データベース装置3の生産履歴情報30、試験情報31又はシミュレーション情報32を参照することで、学習用データ17を取得する。例えば、学習用データ取得部400は、操作履歴テーブル302において、装置設定情報12やレシピ情報13の設定値が変更されたり、消耗品が交換されたりしたときの操作時刻を検出し、ウェハ履歴テーブル300及び装置情報テーブル301からそれらの時刻よりも前の単位時間処理枚数WPH及び装置情報11を基準情報10-Aとし、それらの時刻より後の単位時間処理枚数WPH及び装置情報11を比較情報10-Bとして取得する。そして、学習用データ取得部400は、それらの基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16を、例えば、ユーザ端末装置6を介して作業者の入力操作として受け付けることで、学習用データ17を取得する。
また、学習用データ取得部400は、試験テーブル310の特定のレコードから、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第1の装置情報11-1を基準情報10-Aとし、第2の単位時間処理枚数WPH-2及び第2の装置情報11-2を比較情報10-Bとし、試験診断情報を診断情報16として取得することで、学習用データ17を取得する。さら
に学習用データ取得部400は、シミュレーションテーブル320の特定のレコードから、第1の単位時間処理枚数WPH-1及び第1の装置情報11-1を基準情報10-Aとし、第2の単位時間処理枚数WPH-2及び第2の装置情報11-2を比較情報10-Bとし、シミュレーション診断情報を診断情報16として取得することで、学習用データ17を取得する。
学習用データ記憶部42は、学習用データ取得部400で取得した学習用データ17を複数組記憶するデータベースである。なお、学習用データ記憶部42を構成するデータベースの具体的な構成は適宜設計すればよい。
機械学習部401は、学習用データ記憶部42に記憶された複数組の学習用データ17を用いて機械学習を実施する。すなわち、機械学習部401は、学習モデル18に学習用データ17を複数組入力し、学習用データ17に含まれる基準情報10-A及び比較情報10-Bと、診断情報16との相関関係を学習モデル18に学習させることで、学習済みの学習モデル18を生成する。
学習済みモデル記憶部43は、機械学習部401により生成された学習済みの学習モデル18(具体的には、調整済みの重みパラメータ群)を記憶するデータベースである。学習済みモデル記憶部43に記憶された学習済みの学習モデル18は、ネットワーク7や記録媒体等を介して実システム(例えば、情報処理装置5A)に提供される。なお、図16では、学習用データ記憶部42と、学習済みモデル記憶部43とが別々の記憶部として示されているが、これらは単一の記憶部で構成されてもよい。
図17は、学習モデル18及び学習用データ17の一例を示す図である。学習モデル18の機械学習に用いられる学習用データ17は、入力データとしての基準情報10-A及び比較情報10-Bと、出力データとしての診断情報16とで構成される。
学習用データ17の入力データを構成する基準情報10-Aは、基準処理枚数WPH-Aと、基準装置情報11-Aとを含む。
基準処理枚数WPH-Aは、基準となる基板処理装置2に相当する基準装置において処理動作に相当する基準処理動作を実行したときの単位時間処理枚数WPHである。学習用データ取得部400が試験情報31又はシミュレーション情報32から学習用データ17を取得する場合には、第1の単位時間処理枚数WPH-1が、基準処理枚数WPH-Aに相当する。
基準装置情報11-Aは、基準処理動作を実行したときの基準装置に関する装置情報11である。学習用データ取得部400が試験情報31又はシミュレーション情報32から学習用データ17を取得する場合には、第1の装置情報11-1が、基準装置情報11-Aに相当する。基準装置情報11-Aは、第1の装置情報11-1と同様に、装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14、及び、イベント情報15の少なくとも1つを含む。
学習用データ17の入力データを構成する比較情報10-Bは、比較処理枚数WPH-Bと、比較装置情報11-Bとを含む。
比較処理枚数WPH-Bは、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置において処理動作に相当する比較処理動作を実行したときの単位時間処理枚数WPHである。学習用データ取得部400が試験情報31又はシミュレーション情報32から学習用データ17を取得する場合には、第2の単位時間処理枚数WPH-2が、比較処理枚
数WPH-Bに相当する。
比較装置情報11-Bは、比較処理動作を実行したときの比較装置に関する装置情報11である。学習用データ取得部400が試験情報31又はシミュレーション情報32から学習用データ17を取得する場合には、第2の装置情報11-2が、比較装置情報11-Bに相当する。比較装置情報11-Bは、第2の装置情報11-2と同様に、装置設定情報12、レシピ情報13、消耗品情報14、及び、イベント情報15の少なくとも1つを含む。
学習用データ17の出力データを構成する診断情報16は、基準処理枚数WPH-A及び比較処理枚数WPH-Bに差異が発生したときの原因と、差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む。すなわち、診断情報16は、基準処理枚数WPH-Aに対して比較処理枚数WPH-Bが少なかったり多かったりした場合の比較装置における原因や、比較処理枚数WPH-Bを基準処理枚数WPH-Aに近づけるための比較装置における対策を示すものである。学習用データ取得部400が試験情報31又はシミュレーション情報32から学習用データ17を取得する場合には、試験診断情報及びシミュレーション診断情報が、診断情報16に相当する。
その際、診断情報16は、試験診断情報及びシミュレーション診断情報と同様に、原因を複数の原因種別に分類した原因分類結果、及び、対策を複数の対策種別に分類した対策分類結果の少なくとも1つを含むものでもよい。原因種別は、装置設定情報12に起因する原因、レシピ情報13に起因する原因、消耗品に起因する原因、及び、基板処理装置2の機械的な原因の少なくとも1つを含む。対策種別は、装置設定情報12に関する対策、レシピ情報13に関する対策、消耗品に関する対策、及び、基板処理装置2の機械的な原因の少なくとも1つを含む。
また、診断情報16は、原因に関連する項目として、装置設定項目、レシピ設定項目、消耗品項目、及び、機械的調整項目の少なくとも1つで特定された原因項目と、対策に関連する項目として、装置設定項目、レシピ設定項目、消耗品項目、及び、機械的調整項目との少なくとも1つで特定された対策項目との少なくとも1つを含むものでもよい。その際、診断情報16は、原因や対策に関連する度合いが高い順に複数の原因項目や対策項目を示すものでもよい。
学習モデル18は、例えば、ニューラルネットワークの構造を採用したものであり、入力層180、中間層181、及び、出力層182を備える。各層の間には、各ニューロンをそれぞれ接続するシナプス(不図示)が張られており、各シナプスには、重みがそれぞれ対応付けられている。各シナプスの重みからなる重みパラメータ群が、機械学習により調整される。
入力層180は、入力データとしての基準情報10-A及び比較情報10-Bに対応する数のニューロンを有し、基準情報10-A及び比較情報10-Bに含まれる各パラメータ値が各ニューロンにそれぞれ入力される。出力層182は、出力データとしての診断情報16に対応する数のニューロンを有し、基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16の予測結果(推論結果)が、出力データとして出力される。
なお、学習済みモデル記憶部43に記憶される学習モデル18の数は1つに限定されず、例えば、機械学習の手法、基板処理装置2の機構の違い、基準情報10-A及び比較情報10-Bに含まれるデータの種類、診断情報16に含まれるデータの種類等のように、条件が異なる複数の学習モデル18が記憶されてもよい。その場合には、学習用データ記憶部42には、条件が異なる複数の学習モデル18にそれぞれ対応するデータ構成を有す
る複数種類の学習用データ17が記憶されるようにすればよい。
(機械学習方法)
図18は、機械学習装置4による機械学習方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS100において、学習用データ取得部400は、機械学習を開始するための事前準備として、所望の数の学習用データ17を取得し、その取得した学習用データ17を学習用データ記憶部42に記憶する。ここで準備する学習用データ17の数については、最終的に得られる学習モデル18に求められる推論精度を考慮して設定すればよい。
次に、ステップS110において、機械学習部401は、機械学習を開始すべく、学習前の学習モデル18を準備する。ここで準備する学習前の学習モデル18は、ニューラルネットワークモデルで構成されており、各シナプスの重みが初期値に設定されている。
次に、ステップS120において、機械学習部401は、学習用データ記憶部42に記憶された複数組の学習用データ17から、例えば、ランダムに1組の学習用データ17を取得する。
次に、ステップS130において、機械学習部401は、1組の学習用データ17に含まれる入力データ(基準情報10-A及び比較情報10-B)を、準備された学習前(又は学習中)の学習モデル18の入力層180に入力する。その結果、学習モデル18の出力層182から推論結果として出力データ(診断情報16)が出力されるが、当該出力データは、学習前(又は学習中)の学習モデル18によって生成されたものである。そのため、学習前(又は学習中)の状態では、推論結果として出力された出力データは、学習用データ17に含まれる正解ラベル(診断情報16)とは異なる情報を示す。
次に、ステップS140において、機械学習部401は、ステップS120において取得された1組の学習用データ17に含まれる正解ラベルと、ステップS130において出力層182から推論結果として出力された出力データとを比較し、各シナプスの重みを調整する処理(バックプロパゲーション)を実施することで、機械学習を実施する。これにより、機械学習部401は、入力データと出力データとの相関関係を学習モデル18に学習させる。
次に、ステップS150において、機械学習部401は、所定の学習終了条件が満たされたか否かを、例えば、学習用データ17に含まれる正解ラベルと、推論結果として出力された出力データとに基づく誤差関数の評価値や、学習用データ記憶部42内に記憶された未学習の学習用データ17の残数に基づいて判定する。
ステップS150において、機械学習部401が、学習終了条件が満たされておらず、機械学習を継続すると判定した場合(ステップS150でNo)、ステップS120に戻り、学習中の学習モデル18に対してステップS120~S140の工程を未学習の学習用データ17を用いて複数回実施する。一方、ステップS150において、機械学習部401が、学習終了条件が満たされて、機械学習を終了すると判定した場合(ステップS150でYes)、ステップS160に進む。
そして、ステップS160において、機械学習部401は、各シナプスに対応付けられた重みを調整することで生成された学習済みの学習モデル18(調整済みの重みパラメータ群)を学習済みモデル記憶部43に記憶し、図18に示す一連の機械学習方法を終了する。機械学習方法において、ステップS100が学習用データ記憶工程、ステップS11
0~S150が機械学習工程、ステップS160が学習済みモデル記憶工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る機械学習装置4及び機械学習方法によれば、基準となる基板処理装置2に相当する基準装置における基準処理枚数WPH-A及び基準装置情報11-Aを含む基準情報10-Aと、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置における比較処理枚数WPH-B及び比較装置情報11-Bを含む比較情報10-Bとから、基準処理枚数WPH-A及び比較処理枚数WPH-Bに差異が発生したときの原因と、その差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報16を予測(推論)することが可能な学習モデル18を提供することができる。
(情報処理装置5A)
図19は、第1の実施形態に係る情報処理装置5Aの一例を示すブロック図である。図20は、第1の実施形態に係る情報処理装置5Aの一例を示す機能説明図である。情報処理装置5Aは、制御部50、通信部51、及び、記憶部52を備える。
制御部50は、診断条件受付部500、基準情報取得部501、比較情報取得部502、診断処理部503A、及び、出力処理部504として機能する。通信部51は、ネットワーク7を介して外部装置(例えば、基板処理装置2、データベース装置3、機械学習装置4、及び、ユーザ端末装置6等)と接続され、各種のデータを送受信する通信インターフェースとして機能する。記憶部52は、情報処理装置5Aの動作で使用される各種のプログラム(オペレーティングシステムや情報処理プログラム等)やデータ(学習モデル18等)を記憶する。
診断条件受付部500は、基板処理装置2の状態を診断する際の診断条件を受け付ける。診断条件には、例えば、基準装置指定条件と、比較装置指定条件とが含まれる。診断条件受付部500は、例えば、診断条件を入力するための表示画面をユーザ端末装置6に表示させて、その表示画面に対する作業者の入力操作に応じて診断条件を受け付ける。なお、診断条件受付部500は、所定の時間毎やウェハの処理枚数毎に、事前に設定された診断条件を自動で受け付けるようにしてもよい。
基準装置指定条件は、基準となる基板処理装置2に相当する基準装置と、その基準装置において実行された基準処理動作とを特定するものである。基準装置指定条件は、例えば、(A1)装置ID及び日時の組み合わせ、(A2)装置ID及びウェハIDの組み合わせ、(A3)試験ID、(A4)シミュレーションID等により指定される。
比較装置指定条件は、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置と、その比較装置において実行された比較処理動作とを特定するものである。比較装置指定条件は、例えば、(B1)装置ID及び日時の組み合わせ、(B2)装置ID及びウェハIDの組み合わせ、(B3)試験ID、(B4)シミュレーションID等により指定される。
したがって、基準装置指定条件と、比較装置指定条件とにより、各種の診断を実現することができる。例えば、基板処理装置2の組立工場での出荷検査、生産ラインでの点検検査等において、例えば、基板処理装置2の設計スペックを満たすような基板処理装置2(複数の基板処理装置2でもよい)を上記(A3)や(A4)で基準装置として指定するとともに、検査対象の基板処理装置2を上記(B1)や(B2)で比較装置として指定することにより、実動誤差の発生状況に応じた出荷検査や点検検査を行うことができる。その際、検査にて合格済みの基板処理装置2(複数の基板処理装置2でもよい)や基板処理装置2の設計スペックを満たすような基板処理装置2が、上記(A1)や(A2)で基準装置として指定されてもよい。また、基板処理装置2の経時的な変化を確認する場合等にお
いて、例えば、過去の時点の基板処理装置2(複数の基板処理装置2でもよい)を上記(A1)や(A2)で基準装置として指定するとともに、現時点の基板処理装置2を上記(A1)や(A2)で比較装置として指定することにより、経時的な変化を確認することができる。さらに、試験装置やシミュレーション装置の精度を評価する場合等において、例えば、基板処理装置2の設計スペックを満たすような基板処理装置2(複数の基板処理装置2でもよい)を上記(A1)や(A2)で基準装置として指定するとともに、評価対象の試験装置やシミュレーション装置を上記(B3)や(B4)で比較装置として指定することにより、試験装置やシミュレーション装置の精度を評価することができる。なお、複数の基板処理装置2が基準装置として指定された場合には、それら複数の基板処理装置2に対して平均値、最大値、最小値等の演算処理を用いて、基準情報10-Aが取得されるようにすればよい。
基準情報取得部501は、基準装置において基準処理動作を実行したときの基準処理枚数WPH-Aと、基準処理動作を実行したときの基準装置に関する基準装置情報11-Aとを基準情報10-Aとして取得する。すなわち、基準情報10-Aには、基準処理枚数WPH-Aと、基準装置情報11-Aとが含まれる。基準情報取得部501は、例えば、診断条件受付部500により受け付けられた診断条件のうちの基準装置指定条件に基づいて、データベース装置3の生産履歴情報30、試験情報31又はシミュレーション情報32を参照することにより、基準情報10-Aを取得する。
比較情報取得部502は、比較装置において比較処理動作を実行したときの比較処理枚数WPH-Bと、比較処理動作を実行したときの比較装置に関する比較装置情報11-Bとを比較情報10-Bとして取得する。すなわち、比較情報10-Bには、比較処理枚数WPH-Bと、比較装置情報11-Bとが含まれる。比較情報取得部502は、例えば、診断条件受付部500により受け付けられた診断条件のうちの比較装置指定条件に基づいて、データベース装置3の生産履歴情報30、試験情報31又はシミュレーション情報32を参照することにより、比較情報10-Bを取得する。
診断処理部503Aは、基準情報取得部501により取得された基準情報10-Aと、比較情報取得部502により取得された比較情報10-Bとに基づいて、基準処理枚数WPH-A及び比較処理枚数WPH-Bに差異が発生したときの原因と、差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報16を生成する。
本実施形態では、診断処理部503Aは、基準情報取得部501により取得された基準情報10-Aと、比較情報取得部502により取得された比較情報10-Bとを学習モデル18に入力することにより、当該基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16を生成する。なお、診断情報16は、原因分類結果及び対策分類結果の少なくとも1つを含むものよいし、原因項目及び対策項目の少なくとも1つを含むものでもよい。その際、診断情報16は、原因や対策に関連する度合いが高い順に複数の原因項目や対策項目を示すものでもよい。
記憶部52には、診断処理部503Aにて用いられる学習済みの学習モデル18が記憶されている。なお、記憶部52に記憶される学習モデル18の数は1つに限定されず、例えば、機械学習の手法、基板処理装置2の機構の違い、基準情報10-A及び比較情報10-Bに含まれるデータの種類、診断情報16に含まれるデータの種類等のように、条件が異なる複数の学習済みモデルが記憶され、選択的又は並列的に利用可能としてもよい。記憶部52は、外部コンピュータ(例えば、サーバ型コンピュータやクラウド型コンピュータ)の記憶部で代用されてもよく、その場合には、診断処理部503Aは、当該外部コンピュータにアクセスすればよい。
出力処理部504は、診断処理部503Aにより生成された診断情報16を出力するための出力処理を行う。例えば、出力処理部504は、診断情報16をユーザ端末装置6に送信することで、ユーザ端末装置6によりその診断情報16に基づく表示画面が表示される。なお、出力処理部504は、診断情報16を記憶部52に記憶するようにしてもよい。
(情報処理方法)
図21は、第1の実施形態に係る情報処理装置5Aによる情報処理方法の一例を示すフローチャートである。以下では、作業者がユーザ端末装置6を操作して、特定の基板処理装置2の状態を診断する場合の動作例について説明する。
まず、ステップS200において、作業者が、ユーザ端末装置6に対して診断条件を入力する入力操作を行うと、ユーザ端末装置6は、その診断条件を情報処理装置5Aに送信する。
次に、ステップS210において、情報処理装置5Aの診断条件受付部500は、ステップS200にて送信された診断条件を受信する。
次に、ステップS220において、基準情報取得部501は、ステップS210で受信された診断条件のうちの基準装置指定条件に基づいて、データベース装置3の生産履歴情報30、試験情報31又はシミュレーション情報32を参照することにより、基準処理枚数WPH-Aと、基準装置情報11-Aとを含む基準情報10-Aを取得する。
次に、ステップS230において、比較情報取得部502は、ステップS210で受信された診断条件のうちの比較装置指定条件に基づいて、データベース装置3の生産履歴情報30,試験情報31又はシミュレーション情報32を参照することにより、比較処理枚数WPH-Bと、比較装置情報11-Bとを含む比較情報10-Bを取得する。
次に、ステップS240において、診断処理部503Aは、ステップS220で取得された基準情報10-Aと、ステップS230で取得された比較情報10-Bとを入力データとして学習モデル18に入力することで、当該基準情報10-A及び当該比較情報10-Bに対する診断情報16を出力データとして生成し、基準装置に対する比較装置の状態を診断する。
次に、ステップS250において、出力処理部504は、ステップS240で生成された診断情報16を出力するための出力処理として、その診断情報16をユーザ端末装置6に送信する。なお、診断情報16の送信先は、ユーザ端末装置6に加えて又は代えて、データベース装置3でもよい。
そして、ステップS260において、ユーザ端末装置6は、ステップS200の送信処理に対する応答として、ステップS250で送信された診断情報16を受信すると、その診断情報16に基づいて表示画面を表示することで、基準装置に対する比較装置の診断結果が作業者により確認される。上記の情報処理方法において、ステップS210が診断条件受付工程、S220が基準情報取得工程、S230が比較情報取得工程、ステップS240が診断処理工程、ステップS250が出力処理工程に相当する。
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置5A及び情報処理方法によれば、基準となる基板処理装置2に相当する基準装置における基準処理枚数WPH-A及び基準装置情報11-Aを含む基準情報10-Aと、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置における比較処理枚数WPH-B及び比較装置情報11-Bを含む比較情報
10-Bとが学習モデル18に入力されることで、当該基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16が生成されるので、基板処理装置2の状態を迅速かつ的確に診断することができる。
(第2の実施形態)
図22は、第2の実施形態に係る情報処理装置5Bの一例を示すブロック図である。第2の実施形態に係る情報処理装置5Bでは、診断処理部503Bが、ルールモデル19を用いて診断情報16を生成する点で第1の実施形態に係る情報処理装置5Aと相違する。その他の情報処理装置5Bの構成及び動作は、第1の実施形態と同様であるため、同一符号を振って詳細な説明を省略する。なお、第2の実施形態では、データベース装置3及び機械学習装置4の少なくとも一方が省略されていてもよい。
診断処理部503Bは、記憶部52に記憶されたルールモデル19に基づいて、基準情報取得部501により取得された基準情報10-Aと、比較情報取得部502により取得された比較情報10-Bとから、当該基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16を生成する。なお、記憶部52は、外部コンピュータの記憶部で代用されてもよく、その場合には、診断処理部503Bは、当該外部コンピュータにアクセスすればよい。
具体的には、診断処理部503Bは、基準装置情報11-Aに含まれる装置設定情報12と、比較装置情報11-Bに含まれる装置設定情報12とを装置設定項目毎に設定された設定値単位で比較したときの装置設定項目毎の差異値、基準装置情報11-Aに含まれるレシピ情報13と、比較装置情報11-Bに含まれるレシピ情報13とをレシピ設定項目毎に設定された設定値単位で比較したときのレシピ設定項目毎の差異値、基準装置情報11-Aに含まれる消耗品情報14と、比較装置情報11-Bに含まれる消耗品情報14とを消耗品項目毎に比較したときの消耗品項目毎の差異値、及び、基準装置情報11-Aに含まれるイベント情報15と、比較装置情報11-Bに含まれるイベント情報15とをイベント項目毎に比較したときのイベント項目毎の差異値の少なくとも1つ取得する。
そして、診断処理部503Bは、当該装置設定項目毎の差異値、当該レシピ設定項目毎の差異値、当該消耗品項目毎の差異値、及び、当該イベント項目毎の差異値の少なくとも1つに基づいて、基準情報10-A及び比較情報11Bに対する診断情報16を生成する。
ルールモデル19には、例えば、装置設定項目毎の差異値、レシピ設定項目毎の差異値、消耗品項目毎の差異値、及び、イベント項目毎の差異値の大小関係等に応じて、原因や対策を分岐し、判断するための条件式や論理式が記憶されている。そのため、診断処理部503Bは、基準装置情報11-A及び比較装置情報11-Bから取得した装置設定項目毎の差異値、レシピ設定項目毎の差異値、及び、消耗品項目毎の差異値を、ルールモデル19の条件式や論理式に適用することにより、診断情報16を生成する。
図23は、第2の実施形態に係る情報処理装置5Bによる情報処理方法の一例を示すフローチャートである。第2の実施形態に係る情報処理方法では、ステップS241(診断処理工程)において、診断処理部503Bが、ルールモデル19に基づいて、ステップS220で取得された基準情報10-Aと、ステップS230で取得された比較情報10-Bとから診断情報16を生成する点で第1の実施形態に係る情報処理装置5Aと相違する。その他は、第1の実施形態と同様であるため、同一符号を振って詳細な説明を省略する。
以上のように、本実施形態に係る情報処理装置5B及び情報処理方法によれば、基準と
なる基板処理装置2に相当する基準装置における基準処理枚数WPH-A及び基準装置情報11-Aを含む基準情報10-Aと、基準装置の比較対象となる基板処理装置2に相当する比較装置における比較処理枚数WPH-B及び比較装置情報11-Bを含む比較情報10-Bとから、当該基準情報10-A及び比較情報10-Bに対する診断情報16が生成されるので、基板処理装置2の状態を迅速かつ的確に診断することができる。
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に制約されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本発明の技術思想に含まれるものである。
上記実施形態では、データベース装置3、機械学習装置4、情報処理装置5A、5B及びユーザ端末装置6は、別々の装置で構成されたものとして説明したが、それら4つの装置が、単一の装置で構成されていてもよいし、それら4つの装置のうち任意の2つ又は3つの装置が、単一の装置で構成されていてもよい。また、機械学習装置4及び情報処理装置5A、5Bの少なくとも一方は、基板処理装置2の制御ユニット25又はユーザ端末装置6に組み込まれていてもよい。例えば、ユーザ端末装置6の記憶部62に学習モデル18又はルールモデル19を記憶し、ユーザ端末装置6の制御部60が、診断条件受付部500、基準情報取得部501、比較情報取得部502及び診断処理部503A、503Bとして機能するようにしてもよい。
上記実施形態では、基板処理装置2が、研磨処理として化学機械研磨処理を行うものとして説明したが、基板処理装置2は、化学機械研磨処理に代えて、物理機械研磨処理を行うものでもよい。また、基板処理装置2は、基板処理として、ウェハWの研磨処理及び仕上げ処理を行うものとして説明したが、基板処理装置2は、研磨処理及び仕上げ処理のいずれかを行うものでもよいし、研磨処理及び仕上げ処理に代えて又は加えて、他の基板処理を行うものでよい。
上記実施形態では、基板処理装置2が、図2に示すように、各基板処理ユニット(研磨ユニット、仕上げユニット)、及び、各搬送処理ユニットを備える場合について説明した。これに対し、基板処理装置2の構成として、各基板処理ユニット、及び、各搬送処理ユニットの数、配置、上流・下流の関係、並列関係、直列関係は、図2の例に限れられず、適宜変更してもよい。例えば、研磨ユニットの数を1又は複数にしてもよいし、仕上げユニットの数を1又は複数にしてもよい。また、搬送処理ユニットの数として、供給排出ロボットの数を1又は複数にしてもよいし、第1乃至第3の搬送ロボットの数を1又は複数にしてもよいし、移送ロボットの数を1又は複数にしてもよい。また、各基板処理ユニット、及び、各搬送処理ユニットの間でウェハWを受け渡す位置や、ウェハWを一時的に待機させる位置等を適宜変更してもよいし、それらの数を適宜追加してもよい。上記のような場合には、各処理ユニットの構成に合わせて、学習用データ17及び学習モデル18における入力データ及び出力データのデータ構成を変更すればよい。
上記実施形態では、機械学習部401による機械学習を実現する学習モデルとして、ニューラルネットワークを採用した場合について説明したが、他の機械学習のモデルを採用してもよい。他の機械学習のモデルとしては、例えば、決定木、回帰木等のツリー型、バギング、ブースティング等のアンサンブル学習、再帰型ニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワーク、LSTM等のニューラルネット型(ディープラーニングを含
む)、階層型クラスタリング、非階層型クラスタリング、k近傍法、k平均法等のクラス
タリング型、主成分分析、因子分析、ロジスティク回帰等の多変量解析、サポートベクターマシン等が挙げられる。また、機械学習部401による機械学習アルゴリズムは、教師あり学習に代えて、強化学習を採用するようにしてもよい。
(機械学習プログラム及び情報処理プログラム)
本発明は、機械学習装置4が備える各部としてコンピュータ900を機能させるプログラム(機械学習プログラム)や、機械学習方法が備える各工程をコンピュータ900に実行させるためのプログラム(機械学習プログラム)の態様で提供することもできる。また、本発明は、情報処理装置5A、5Bが備える各部としてコンピュータ900を機能させるためのプログラム(情報処理プログラム)や、上記実施形態に係る情報処理方法が備える各工程をコンピュータ900に実行させるためのプログラム(情報処理プログラム)の態様で提供することもできる。
(推論装置、推論方法及び推論プログラム)
本発明は、上記実施形態に係る情報処理装置5A(情報処理方法又は情報処理プログラム)の態様によるもののみならず、診断情報を推論するために用いられる推論装置(推論方法又は推論プログラム)の態様で提供することもできる。その場合、推論装置(推論方法又は推論プログラム)としては、メモリと、プロセッサとを含み、このうちのプロセッサが、一連の処理を実行するものとすることができる。当該一連の処理とは、基準処理枚数と基準装置情報とを基準情報10-Aとして取得する基準情報取得処理(基準情報取得工程)と、比較処理枚数と比較装置情報とを比較情報10-Bとして取得する比較情報取得処理(比較情報取得工程)と、基準情報取得処理にて基準情報10-Aを取得し、比較情報取得処理にて比較情報10-Bを取得すると、当該基準情報10-Aと、当該比較情報10-Bとに基づいて、診断情報16を推論する推論処理(推論工程)とを含む。
推論装置(推論方法又は推論プログラム)の態様で提供することで、安全支援装置を実装する場合に比して簡単に種々の装置への適用が可能となる。推論装置(推論方法又は推論プログラム)が診断情報を推論する際、上記実施形態に係る機械学習装置及び機械学習方法により生成された学習済みの学習モデルを用いて、診断情報生成部が実施する推論手法を適用してもよいことは、当業者にとって当然に理解され得るものである。
1…基板処理システム、2…基板処理装置、3…データベース装置、
4…機械学習装置、5A、5B…情報処理装置、6…ユーザ端末装置、
7…ネットワーク、
10-A…基準情報、10-B…比較情報、11…装置情報、
11-1…第1の装置情報、11-2…第2の装置情報
11-A…基準装置情報、11-B…比較装置情報、
12…装置設定情報、13…レシピ情報、14…消耗品情報、15…イベント情報、
16…診断情報、17…学習用データ、18…学習モデル、19…ルールモデル
20…ハウジング、21…ロード/アンロードユニット、22…研磨ユニット、
23…基板搬送ユニット、24…仕上げユニット、25…制御ユニット、
30…生産履歴情報、31…試験情報、32…シミュレーション情報、
40…制御部、41…通信部、42…学習用データ記憶部、43…学習モデル記憶部、
44…入力部、45…出力部、
50…制御部、51…通信部、52…記憶部、60…制御部、62…記憶部、
400…学習用データ取得部、401…機械学習部、
500…診断条件受付部、501…基準情報取得部、502…比較情報取得部、
503…診断処理部、503A、503B…診断処理部
WPH…単位時間処理枚数、
WPH-1…第1の単位時間処理枚数、WPH-2…第2の単位時間処理枚数、
WPH-A…基準処理枚数、WPH-B…比較処理枚数

Claims (11)

  1. 基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断する情報処理装置であって、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを基準情報として取得する基準情報取得部と、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを比較情報として取得する比較情報取得部と、
    前記基準情報取得部により取得された前記基準情報と、前記比較情報取得部により取得された前記比較情報とに基づいて、前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を生成する診断処理部と、を備える、
    情報処理装置。
  2. 前記基準装置情報は、
    前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置の動作内容を、複数の装置設定項目毎に設定値がそれぞれ設定されることで定める装置設定情報、
    前記基準処理動作を実行したときの前記基板処理の処理内容を、複数のレシピ設定項目毎に設定値がそれぞれ設定されることで定めるレシピ情報、
    前記基準処理動作を実行したときに前記基準装置にて使用された消耗品の状態を、前記消耗品項目毎に定める消耗品情報、及び、
    前記基準処理動作を実行したときに前記基準装置にて発生したイベントの内容を、イベント項目毎に定めるイベント情報の少なくとも1つを含み、
    前記比較装置情報は、
    前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置の動作内容を、複数の装置設定項目毎に設定値がそれぞれ設定されることで定める装置設定情報、
    前記比較処理動作を実行したときの前記基板処理の処理内容を、複数のレシピ設定項目毎に設定値がそれぞれ設定されることで定めるレシピ情報、
    前記比較処理動作を実行したときに前記比較装置にて使用された消耗品の消耗状態を、前記消耗品項目毎に定める消耗品情報、及び、
    前記基準処理動作を実行したときに前記基準装置にて発生したイベントの内容を、イベント項目毎に定めるイベント情報の少なくとも1つを含む、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記診断情報は、
    前記原因を複数の原因種別に分類した原因分類結果、及び、
    前記対策を複数の対策種別に分類した対策分類結果の少なくとも1つを含み、
    前記原因種別は、
    前記装置設定情報に起因する原因、
    前記レシピ情報に起因する原因、
    前記消耗品に起因する原因、及び、
    前記基板処理装置の機械的な原因の少なくとも1つを含む、
    前記対策種別は、
    前記装置設定情報に関する対策、
    前記レシピ情報に関する対策
    前記消耗品に関する対策、及び、
    前記基板処理装置の機械的な対策の少なくとも1つを含む、
    請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記診断情報は、
    前記原因に関連する項目として、前記装置設定項目、前記レシピ設定項目、前記消耗品項目、及び、前記基板処理装置にて機械的な調整が可能な機械的調整項目の少なくとも1つで特定された原因項目と
    前記対策に関連する項目として、前記装置設定項目、前記レシピ設定項目、前記消耗品項目、及び、前記機械的調整項目の少なくとも1つで特定された対策項目との少なくとも1つを含む、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記診断処理部は、
    前記基準装置情報に含まれる前記装置設定情報と、前記比較装置情報に含まれる前記装置設定情報とを前記装置設定項目毎に設定された設定値単位で比較したときの前記装置設定項目毎の差異値、
    前記基準装置情報に含まれる前記レシピ情報と、前記比較装置情報に含まれる前記レシピ情報とを前記レシピ設定項目毎に設定された設定値単位で比較したときの前記レシピ設定項目毎の差異値、
    前記基準装置情報に含まれる前記消耗品情報と、前記比較装置情報に含まれる前記消耗品情報とを前記消耗品項目毎に比較したときの前記消耗品項目毎の差異値、及び、
    前記基準装置情報に含まれる前記イベント情報と、前記比較装置情報に含まれる前記イベント情報とを前記イベント項目毎に比較したときの前記イベント項目毎の差異値の少なくとも1つ取得し、
    当該装置設定項目毎の差異値、当該レシピ設定項目毎の差異値、当該消耗品項目毎の差異値、及び、当該イベント項目毎の差異値の少なくとも1つに基づいて、前記基準情報及び前記比較情報に対する前記診断情報を生成する、
    請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記診断処理部は、
    前記基準情報及び前記比較情報と、前記診断情報との相関関係を機械学習により学習させた学習モデルに、前記基準情報取得部により取得された前記基準情報、及び、前記比較情報取得部により取得された前記比較情報を入力することで、当該基準情報及び当該比較情報に対する前記診断情報を生成する、
    請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. メモリと、プロセッサとを備え、
    基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断する推論装置であって、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを基準情報として取得する基準情報取得処理と、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを比較情報として取得する比較情報取得処理と、
    前記基準情報取得処理にて前記基準情報を取得し、前記比較情報取得処理にて前記比較
    情報を取得すると、当該基準情報と、当該比較情報とに基づいて、前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を推論する推論処理と、を実行する、
    推論装置。
  8. 基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断するための学習モデルを生成する機械学習装置であって、
    入力データと出力データとで構成される学習用データを複数組記憶する学習用データ記憶部と、
    複数組の前記学習用データを前記学習モデルに入力することで、前記入力データと前記出力データとの相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習部と、
    前記機械学習部により前記相関関係を学習させた前記学習モデルを記憶する学習済みモデル記憶部と、を備え、
    前記入力データは、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを含む基準情報、及び、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを含む比較情報であり、
    前記出力データは、
    前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報である、
    機械学習装置。
  9. 基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断する情報処理方法であって、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを基準情報として取得する基準情報取得工程と、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを比較情報として取得する比較情報取得工程と、
    前記基準情報取得工程により取得された前記基準情報と、前記比較情報取得工程により取得された前記比較情報とに基づいて、前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を生成する診断処理工程と、を備える、
    情報処理方法。
  10. メモリと、プロセッサとを備え、
    基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断する推論装置により実行される推論方法であって、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処
    理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを基準情報として取得する基準情報取得工程と、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを比較情報として取得する比較情報取得工程と、
    前記基準情報取得工程にて前記基準情報を取得し、前記比較情報取得工程にて前記比較情報を取得すると、当該基準情報と、当該比較情報とに基づいて、前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報を推論する推論工程と、を実行する、
    推論方法。
  11. 基板に対する基板処理を行う基板処理ユニットと、前記基板処理前及び前記基板処理後の基板を搬送する搬送処理を行う搬送処理ユニットとを備える基板処理装置の状態を診断するための学習モデルを生成する機械学習方法であって、
    入力データと出力データとで構成される学習用データを学習用データ記憶部に複数組記憶する学習用データ記憶工程と、
    複数組の前記学習用データを前記学習モデルに入力することで、前記入力データと前記出力データとの相関関係を前記学習モデルに学習させる機械学習工程と、
    前記機械学習工程により前記相関関係を学習させた前記学習モデルを学習済みモデル記憶部に記憶する学習済みモデル記憶工程と、を備え、
    前記入力データは、
    基準となる前記基板処理装置に相当する基準装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す基準処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す基準処理枚数と、前記基準処理動作を実行したときの前記基準装置に関する基準装置情報とを含む基準情報、及び、
    前記基準装置の比較対象となる前記基板処理装置に相当する比較装置において前記基板処理及び前記搬送処理を繰り返す比較処理動作を実行したときの単位時間当たりの前記基板の処理枚数を示す比較処理枚数と、前記比較処理動作を実行したときの前記比較装置に関する比較装置情報とを含む比較情報であり、
    前記出力データは、
    前記基準処理枚数及び前記比較処理枚数に差異が発生したときの原因と、前記差異を解消するための対策とのうち少なくとも一方を含む診断情報である、
    機械学習方法。
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