JP2024081319A - 電気コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】電気コネクタのシェルに対するカバーの保持力を維持しつつ、シェルに対するカバーの取り付け時に必要とされる挿入力を低減させる。【解決手段】電気コネクタ1は、レセプタクルアセンブリ2と、レセプタクルアセンブリ2を保持するシェル3と、シェル3に取り付けられたカバー4と、を含む。シェル3は、前記レセプタクルアセンブリ2を保持するための本体部31と、本体部31の一対の壁部上にそれぞれ形成された一対の係合凹部382と、を備えている。カバー4は、本体部41と、本体部41から基端側に向かってそれぞれ延伸する一対の突出片45と、一対の突出片45のそれぞれから内側に向かって延伸する係合凸部46と、を備えている。カバー4の一対の突出片45のそれぞれは、厚肉部451と、厚肉部451の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部452と、を有している。【選択図】図7
Description
本発明は、一般に、電気コネクタに関し、より具体的には、同軸ケーブルとの同軸接続を提供するために用いられる電気コネクタに関する。
電子デバイスと、他の電子デバイスとの間のケーブルを介した電気的接続を提供するために、レセプタクルコネクタとプラグコネクタの組み合わせが広く用いられている。また、近年の電子デバイスの処理能力の向上に伴い、ケーブルを介して、電子デバイスから他の電子デバイスに送信されるデータの量が増大している。大容量のデータを短い時間で送信するためには、ケーブルを介して高周波信号を送信する必要があり、ケーブルの信号伝送特性、特に、高周波帯域でのケーブルの信号伝送特性を向上させたいというニーズが存在している。このようなニーズに対し、高周波帯域での高い信号伝送特性を有する同軸ケーブルが広く用いられている。良く知られているように、同軸ケーブルは、信号を伝送するための芯線と、芯線を覆う内側絶縁層と、内側絶縁層を覆う外部導体層(編組層)と、外部導体層を覆う外側絶縁層とが同心に配置された同軸構造を有している。
このような同軸ケーブルとの同軸接続を提供するために、同軸ケーブルの芯線と電気的に接続されるコンタクトピンと、コンタクトピンを覆う絶縁性のハウジングと、ハウジングを覆い、さらに、同軸ケーブルの外部導体層と電気的に接続されるアウターコンタクトと、を備えるレセプタクルアセンブリを含む電気コネクタが広く用いられている。例えば、特許文献1は、図1に示されているような、4本の同軸ケーブル600との同軸接続を提供するためのレセプタクルコネクタ500を開示している。レセプタクルコネクタ500は、任意のデバイス内に設けられた回路基板上に搭載される。4本の同軸ケーブル600の一端部に取り付けられたプラグコネクタ700が、先端側からレセプタクルコネクタ500内に挿入され、レセプタクルコネクタ500とプラグコネクタ700が連結されると、レセプタクルコネクタ500およびプラグコネクタ700を介して、4本の同軸ケーブル600と、レセプタクルコネクタ500が搭載された回路基板との間の電気的接続が提供される。
図2に示されているように、レセプタクルコネクタ500は、プラグコネクタ700を介して4本の同軸ケーブル600にそれぞれ同軸接続される4つのレセプタクルアセンブリ510と、4つのレセプタクルアセンブリ510を保持する金属製のシェル520と、プラグコネクタ700とレセプタクルコネクタ500との連結をガイドするためにシェル520の先端側部分に取り付けられるカバー530と、を含んでいる。カバー530は、プラグコネクタ700のカバー710(図1参照)と嵌合するよう構成されている。図1に示されているように、プラグコネクタ700のカバー710をレセプタクルコネクタ500のカバー530内に挿入することにより、4本の同軸ケーブル600と4つのレセプタクルアセンブリ510との間の同軸性を確保した状態で、プラグコネクタ700とレセプタクルコネクタ500との連結を実現することができる。
図2に戻り、シェル520は、一対の対向する側壁のそれぞれの外側面上に形成された係合部521を備えている。係合部521は、先端側から基端側に向かって高さ(X方向の長さ)が漸増するスロープ形状を有している。係合部521の先端面は、斜面となっている。係合部521の基端面は、プラグコネクタ700の挿抜方向(Z方向)と直交する平坦面となっている。一方、カバー530は、筒状の本体部531と、本体部531の一対の側壁の基端部から基端側に向かってそれぞれ延伸する一対の突出片532と、一対の突出片532にそれぞれ形成された係合孔533と、を備えている。
カバー530をシェル520に取り付けるため、カバー530内にシェル520が挿入される。この際、カバー530の一対の突出片532は、シェル520の一対の係合部521の先端面上をスライドする。係合部521の先端面は斜面となっていることから、一対の突出片532が一対の係合部521上をそれぞれスライドすることにより、一対の突出片532が外側に弾性変形し、開いていく。その後、一対の突出片532の係合孔533が一対の係合部521をそれぞれ超えると、一対の突出片532が閉じる。このようなスナップフィットにより、係合孔533と係合部521とが係合し、シェル520に対してカバー530がロックされる。
上述のようなカバー530のシェル520に対する取り付け作業の際には、強い挿入力で、シェル520をカバー530内に挿入する必要がある。そのため、取り付け作業の際にカバー530およびシェル520に強い負荷が印加され、カバー530またはシェル520が変形または破損してしまうという問題があった。特に、カバー530の一対の突出片532が外側に開いていく際に、一対の突出片532が印加される負荷に耐え切れずに、屈曲または破損してしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点を鑑みたものであり、その目的は、カバーの一対の突出片の弾性を向上させることにより、シェルに対するカバーの保持力を維持しつつ、シェルに対するカバーの取り付け時に必要とされる挿入力を低減させることが可能な電気コネクタを提供することにある。
このような目的は、以下の(1)によって規定される本発明により達成される。
(1)先端側から挿入される相手側コネクタと連結可能な電気コネクタであって、
コンタクトピンと、前記コンタクトピンを内部に収納する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングを覆う金属製のアウターコンタクトと、を備えるレセプタクルアセンブリと、
前記レセプタクルアセンブリを保持する金属製のシェルと、
前記相手側コネクタの前記電気コネクタへの連結をガイドするため、前記シェルに取り付けられたカバーと、を含み、
前記シェルは、前記レセプタクルアセンブリを保持するための本体部と、前記本体部の一対の壁部上にそれぞれ形成された一対の係合凹部と、を備え、
前記カバーは、筒状の本体部と、前記本体部の一対の壁部から基端側に向かってそれぞれ延伸する一対の突出片と、前記一対の突出片のそれぞれから内側に向かって延伸する係合凸部と、を備え、
前記カバーの前記係合凸部が、前記シェルの前記一対の係合凹部にそれぞれ係合することにより、前記カバーが前記シェルに取り付けられており、
前記カバーの前記一対の突出片のそれぞれは、厚肉部と、前記厚肉部の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部と、を有していることを特徴とする電気コネクタ。
(1)先端側から挿入される相手側コネクタと連結可能な電気コネクタであって、
コンタクトピンと、前記コンタクトピンを内部に収納する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングを覆う金属製のアウターコンタクトと、を備えるレセプタクルアセンブリと、
前記レセプタクルアセンブリを保持する金属製のシェルと、
前記相手側コネクタの前記電気コネクタへの連結をガイドするため、前記シェルに取り付けられたカバーと、を含み、
前記シェルは、前記レセプタクルアセンブリを保持するための本体部と、前記本体部の一対の壁部上にそれぞれ形成された一対の係合凹部と、を備え、
前記カバーは、筒状の本体部と、前記本体部の一対の壁部から基端側に向かってそれぞれ延伸する一対の突出片と、前記一対の突出片のそれぞれから内側に向かって延伸する係合凸部と、を備え、
前記カバーの前記係合凸部が、前記シェルの前記一対の係合凹部にそれぞれ係合することにより、前記カバーが前記シェルに取り付けられており、
前記カバーの前記一対の突出片のそれぞれは、厚肉部と、前記厚肉部の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部と、を有していることを特徴とする電気コネクタ。
本発明の電気コネクタにおいては、カバーの一対の突出片のそれぞれに、薄肉部が形成されている。薄肉部を一対の突出片のそれぞれに形成することにより、一対の突出片の弾性が向上される。そのため、シェルに対するカバーの保持力を維持しつつ、シェルに対するカバーの取り付け時に必要とされる挿入力を低減させることができる。
以下、本発明の電気コネクタを、添付図面に示す好適な実施形態に基づいて、説明する。なお、以下で参照する各図は、本発明の説明のために用意された模式的な図である。図面に示された各構成要素の寸法(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法を反映したものではない。また、各図において、同一または対応する要素には、同じ参照番号が付されている。以下の説明において、各図のZ軸の正方向を「先端側」または「前側」といい、Z軸の負方向を「基端側」または「後側」といい、Y軸の正方向を「上側」といい、Y軸の負方向を「下側」といい、X軸の正方向を「手前側」といい、X軸の負方向を「奥側」ということがある。また、Z方向を「相手側コネクタの挿抜方向」といい、Y方向を「高さ方向」といい、X方向を「幅方向」ということがある。
図3は、本発明の電気コネクタ、本発明の電気コネクタが搭載される回路基板、および本発明の電気コネクタと連結される相手側コネクタを示す斜視図である。図4は、図3に示す電気コネクタの斜視図である。図5は、図3に示す電気コネクタを別の角度から見た斜視図である。図6Aは、図3に示す電気コネクタのコンタクトピンを含むYZ平面の断面図である。図6Bは、図3に示す電気コネクタのコンタクトピンを含むXZ平面の断面図である。図7は、図3に示す電気コネクタの分解斜視図である。図8は、図7に示すレセプタクルアセンブリの分解斜視図である。図9は、図8に示すハウジングを別の角度から見た斜視図である。図10は、図7に示すシェルの斜視図である。図11は、図7に示すシェルを別の角度から見た斜視図である。図12は、図7に示すカバーの斜視図である。図13は、図7に示すカバーを別の角度から見た斜視図である。図14は、電気コネクタと相手側コネクタが連結された状態のコンタクトピンを含むYZ平面の断面図である。
図3に示されているように、本発明の電気コネクタ1は、任意のデバイス内に設けられる回路基板100上に搭載されるレセプタクルコネクタである。4本の同軸ケーブル300の一端部に取り付けられた相手側コネクタ(プラグコネクタ)200が、先端側から電気コネクタ1内に挿入され、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結されると、電気コネクタ1および相手側コネクタ200を介して、4本の同軸ケーブル300と回路基板100との間の同軸接続が提供される。
同軸ケーブル300は、芯線(中心導体)310と、芯線310を覆う内側絶縁層320と、内側絶縁層320を覆う外部導体層(編組層)330と、外部導体層330を覆う外側絶縁層340とが同心に配置された同軸構造を有している。なお、図3中では省略されているが、同軸ケーブル300の他端部は、回路基板100を備えるデバイスとは別のデバイスに接続されている。そのため、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結されると、同軸ケーブル300を介して、回路基板100を備えるデバイスと、別のデバイスとの間の信号通信が可能となる。典型的には、回路基板100を備えるデバイスは、自動車の動作を制御するECU(Electronic Control Unit)であり、同軸ケーブル300の他端部が接続される他のデバイスは、カーナビ、カーオーディオ、車載カメラ、車載GPS、車載TV、車載ラジオ等の車載デバイスである。電気コネクタ1と相手側コネクタ200を連結させることによって、4本の同軸ケーブル300を介した車載デバイスとECUとの間の高速信号通信が可能となる。電気コネクタ1は、1本の同軸ケーブル300との同軸接続を提供するための1ピンコネクタであってもよいし、複数本の同軸ケーブル300の同軸接続を提供するマルチピンコネクタであってもよい。以下、電気コネクタ1は、4本の同軸ケーブル300の同軸接続を提供する4ピンコネクタであるものとして、説明を提供する。
図4~図7、特に、図7に示されているように、電気コネクタ1は、相手側コネクタ200の4つのプラグアセンブリ210(図14参照)にそれぞれ接続される4つのレセプタクルアセンブリ2と、4つのレセプタクルアセンブリ2を保持する金属製のシェル3と、相手側コネクタ200の電気コネクタ1への連結をガイドするため、シェル3の先端側部分に取り付けられたカバー4と、を含む。
4つのレセプタクルアセンブリ2は、相手側コネクタ200のプラグアセンブリ210にそれぞれ接続され、4つの同軸ケーブル600と回路基板100との間の同軸接続を提供するための部材である。図8に示されているように、4つのレセプタクルアセンブリ2のそれぞれは、相手側コネクタ200の対応するプラグアセンブリ210のコンタクトピン230(図14参照)に接触するコンタクトピン21と、コンタクトピン21を保持する絶縁性のハウジング22と、ハウジング22を覆う筒状のアウターコンタクト23と、を含んでいる。
コンタクトピン21は、銅合金等の導電性材料により構成されたロッド状部材である。コンタクトピン21は、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結した際に、相手側コネクタ200の対応するプラグアセンブリ210のコンタクトピン230と接触し、相手側コネクタ200と電気コネクタ1との間の電気的接続を提供する機能を有している。図8に示されているように、コンタクトピン21は、相手側コネクタ200の挿抜方向(Z方向)に直線状に延伸する水平延伸部211と、水平延伸部211の先端部から先端側に直線状に延伸する接点部212と、水平延伸部211の基端部から基端側に直線状に延伸する端子部213と、水平延伸部211の基端部の両側(X方向の両側面)から相手側コネクタ200の挿抜方向(Z方向)と直交するコンタクトピン21の幅方向(X方向、外側)に延伸する一対の圧入肩214と、を備えている。
水平延伸部211は、相手側コネクタ200の挿抜方向(Z方向)に直線状に延伸する板状部分である。コンタクトピン21が、ハウジング22の筒状部221に形成された挿通孔222内に圧入されると、水平延伸部211は、ハウジング22の筒状部221の内側に位置する。特に、図6Aおよび図6Bに示されているように、水平延伸部211は、ハウジング22の挿通孔222内で保持されており、これにより、コンタクトピン21が、ハウジング22によって保持される。
図8に戻り、接点部212は、水平延伸部211の先端部から先端側に直線状に延伸する円柱状部分である。また、コンタクトピン21がハウジング22によって保持された状態において、接点部212は、ハウジング22の筒状部221から先端側に突出し、露出する。電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結された際、接点部212は、相手側コネクタ200の対応するコンタクトピン230と接触し、相手側コネクタ200と電気コネクタ1との間の電気的接続が提供される。
端子部213は、水平延伸部211の基端部から基端側に突出するよう形成された円錐状部分である。コンタクトピン21がハウジング22によって保持された状態において、端子部213は、ハウジング22の筒状部221から基端側に延伸し、露出する。端子部213は、回路基板100の対応する端子120(図3参照)に接続される。
一対の圧入肩214は、水平延伸部211の基端部の両側(X方向の両側面)からコンタクトピン21の幅方向(X方向)に向かってそれぞれ延伸する板状部分である。なお、一対の圧入肩214のそれぞれの厚さ(Y方向の長さ)は、水平延伸部211の厚さと同一である。そのため、水平延伸部211の上面および一対の圧入肩214の上面は、同一平面上に位置している。同様に、水平延伸部211の下面および一対の圧入肩214の下面も、同一平面上に位置している。
一対の圧入肩214のそれぞれは、基端側(-Z方向)から先端側(+Z方向)に向かって幅(X方向の長さ)が漸減するテーパー形状を有している。また、一対の圧入肩214のそれぞれの基端面(-Z方向の端面)は、相手側コネクタ200の挿抜方向(Z方向)に対して垂直な平坦面となっている。また、一対の圧入肩214のそれぞれの傾斜する先端面(+Z方向の端面)は、先端側から基端側に向かって外側に斜めに延伸する傾斜面となっている。
互いに離間した一対の突出部を有する圧入器具(このような圧入器具は、例えば、特開2022-149019号に開示されている)によって、一対の圧入肩214の基端面を押圧することによって、コンタクトピン21が、ハウジング22の挿通孔222内に圧入される。このように、コンタクトピン21は、ハウジング22の挿通孔222内に圧入される。
図6Aおよび図6Bに示されているように、コンタクトピン21がハウジング22の挿通孔222内に挿入された状態において、水平延伸部211は、挿通孔222内に位置する。また、接点部212は、挿通孔222から先端側に向かって突出し、アウターコンタクト23内において露出している。端子部213は、挿通孔222から基端側に向かって突出し、外部に向かって露出している。一対の圧入肩214は、後述するハウジング22の凹部224内に収納されている。
ハウジング22は、樹脂材料等の弾性を有する絶縁性材料から構成されている。図8および図9に示されているように、ハウジング22は、相手側コネクタ200の挿抜方向に延伸する筒状部221と、筒状部221を相手側コネクタ200の挿抜方向に貫通する挿通孔222と、筒状部221の外周面上に等角度間隔で形成された4つのリブ223と、筒状部221の基端面上に形成され、基端側に向かって開口する凹部224と、筒状部221の外周面の上側部分および下側部分にそれぞれ対向するよう形成された一対のDカット面225と、一対のDカット面225のそれぞれの基端部上に外側に向かって突出するよう形成された2つのガタ詰めリブ226と、一対のDカット面225の基端側に位置する一対の当接面227と、を備えている。
筒状部221は、相手側コネクタ200の挿抜方向に直線状に延伸する筒状部分である。筒状部221のZ方向の長さは、コンタクトピン21の水平延伸部211のZ方向の長さと略同一となっている。筒状部221は、先端側に位置する小径部221aと、基端側に位置する大径部221bと、を備えている。小径部221aおよび大径部221bは、互いに同心となるよう一体的に形成された筒状部分であり、小径部221aは、大径部221bの先端面から先端側に突出している。小径部221aの外径は、大径部221bの外径よりも小さい。
挿通孔222は、筒状部221の小径部221aおよび大径部221bの中心に位置し、小径部221aおよび大径部221bを相手側コネクタ200の挿抜方向に貫通している。前述したように、挿通孔222内にコンタクトピン21が圧入される。4つのリブ223は、筒状部221の大径部221bの外周面上に等角度間隔で形成され、相手側コネクタ200の挿抜方向に直線状に延伸する突出部である。ハウジング22をアウターコンタクト23内に圧入する際、4つのリブ223が弾性変形し、アウターコンタクト23の内周面と接触する。このような構造により、ハウジング22とアウターコンタクト23との同軸性を確保すると共に、ハウジング22がアウターコンタクト23から離脱することを防止することができる。なお、図示の形態では、大径部221bの外周面上に4つのリブ223が等角度間隔で形成されているが、大径部221bの外周面上に等角度間隔で形成されるリブ223の数は、これに限られず、3つ、または、5つ以上のリブ223が、大径部221bの外周面上に等角度間隔で形成されてもよい。
凹部224は、コンタクトピン21をハウジング22で保持した際に、コンタクトピン21の一対の圧入肩214を内部において収納する機能を有している。凹部224は、大径部221bの基端面上に、基端側に向かって開口するよう形成されており、さらに、挿通孔222と連通している。図5および図6Bに示されているように、コンタクトピン21が挿通孔222内に圧入された状態において、一対の圧入肩214が凹部224内に収納される。また、図6Bに示されているように、凹部224の基端面(-Z方向の端面)は、圧入肩214の先端面(+Z方向の端面)の傾斜に対応して傾斜する傾斜面となっている。そのため、コンタクトピン21をハウジング22で保持した際、圧入肩214の先端面の一部が、凹部224の基端面と密着する。そのため、凹部224の基端面と圧入肩214の先端面との間に間隙は存在しない、または、非常に小さな間隙しか存在しない。
図8および図9に戻り、一対のDカット面225は、レセプタクルアセンブリ2がシェル3によって保持された状態において、レセプタクルアセンブリ2のシェル3に対するZ軸回りの回転を防止する機能を有している。一対のDカット面225は、筒状部221の大径部221bの外周面上に互いに対向するよう形成された平坦面である。図示の例では、一対のDカット面225は、大径部221bの外周面の上側部分と下側部分の先端部をXZ平面に沿ってカットすることにより得られる、Y方向に直交する対向する平坦面である。後述するように、シェル3は、レセプタクルアセンブリ2を挿通させるための挿通孔32(図10および図11参照)と、挿通孔32の内側面から、内側に向かって延伸するよう形成された当接部33と、を備えており、当接部33の内側面によって規定される開口の形状は、大径部221bの先端側部分(一対のDカット面225が形成されている部分)の外形に対応している。そのため、レセプタクルアセンブリ2を挿通孔32内に挿通させ、レセプタクルアセンブリ2をシェル3によって保持させた状態において、一対のDカット面225が、当接部33の内側面と当接し、レセプタクルアセンブリ2のシェル3に対するZ軸回りの回転を防止する。
図9に戻り、2つのガタ詰めリブ226は、レセプタクルアセンブリ2をシェル3によって保持させた状態において、一対のDカット面225と当接部33の内側面との間の隙間を埋め、シェル3の挿通孔32内でのレセプタクルアセンブリ2のガタつきを防止する機能を有している。2つのガタ詰めリブ226は、一対のDカット面225のそれぞれ上に、外側に向かって突出するよう形成されている。2つのガタ詰めリブ226のそれぞれは、Dカット面225上において、相手側コネクタ200の挿抜方向に直線状に延伸する部分である。2つのガタ詰めリブ226のそれぞれは、先端側から基端側に向かって高さが漸増する傾斜部226aと、傾斜部226aよりも基端側に位置し、高さが一定の平坦部226bと、を有している。
傾斜部226aは、先端部の上面がDカット面225と連続しており、基端部の上面が平坦部226bの上面と連続するよう、Dカット面225上に形成されている。ハウジング22をシェル3の挿通孔32内に挿通する際に、シェル3の当接部33の内側面が傾斜部226aの上面上をスライドし、挿通孔32へのハウジング22の挿通がガイドされる。平坦部226bは、Dカット面225上において、傾斜部226aの基端側に位置し、傾斜部226aと一体的に形成されている。平坦部226bの先端部は、傾斜部226aと一体化されており、さらに、平坦部226bの基端部は、当接面227と一体化されている。図6Bに示されているように、ハウジング22を挿通孔32内に挿通させ、レセプタクルアセンブリ2をシェル3によって保持させた状態において、平坦部226bは、Dカット面225とシェル3の当接部33の内側面との間で圧縮される。このような構成により、レセプタクルアセンブリ2をシェル3によって保持させた状態において、一対のDカット面225と当接部33の内側面との間の隙間を埋め、シェル3の挿通孔32内でのレセプタクルアセンブリ2のガタつきを防止することができる。なお、図示の形態では、2つのガタ詰めリブ226が一対のDカット面225のそれぞれ上に設けられているが、ガタ詰めリブ226の数はこれに限られず、1つ、または、3つ以上のガタ詰めリブ226が、一対のDカット面225のそれぞれ上に設けられていてもよい。
一対の当接面227は、シェル3の挿通孔32内へのハウジング22の先端側(+Z方向)への挿入を規制する機能を有している。一対の当接面227は、筒状部221の大径部221bの外周面上において、一対のDカット面225の基端側にそれぞれ形成されている。一対の当接面227のそれぞれは、相手側コネクタ200の挿抜方向に対して直交する平坦面である。図6Aに示されているように、基端側から、シェル3の挿通孔32内にハウジング22を挿入すると、一対の当接面227が、挿通孔32の内側面上に形成された当接部33の基端面に当接し、挿通孔32内へのハウジング22の挿入が規制される。このような構成により、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めが実行される。
前述のように、本発明の電気コネクタ1においては、シェル3に対するハウジング22の回転が一対のDカット面225とシェル3の当接部33の内側面との係合によって防止され、かつ、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めが、一対の当接面227と当接部33の基端面との当接によって正確に実行される。そのため、シェル3の挿通孔32内でのハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)の座屈を効果的に防止することができる。
また、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めを正確に実行することが可能であるため、ハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)をシェル3に取り付ける際に生じる組み立て公差を大幅に抑制することができる。さらに、ハウジング22の一対の当接面227と、シェル3の当接部33の基端面との当接によって、挿通孔32内へのハウジング22の挿入が規制されるため、電気コネクタ1が組み立てられた状態において、ハウジング22が先端側に引っ張られた際にも、ハウジング22の先端側への移動が規制される。そのため、電気コネクタ1が組み立てられた後におけるハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)の組み立て位置ズレを防止することができる。さらに、本発明の電気コネクタ1においては、シェル3に対するハウジング22の回転が防止され、さらに、シェル3に対するハウジング22の位置決めが正確に実行されるため、ハウジング22内に圧入されているコンタクトピン21と、グランドとしての機能を果たすシェル3との間の離間距離を確実に一定に保つことができる。この結果、電気コネクタ1の高周波信号の伝送特性を安定させることができる。
図8に戻り、アウターコンタクト23は、金属材料から構成される筒状部材である。アウターコンタクト23は、筒状の本体部231と、本体部231の外周面から外側に突出する4つのリブ232と、本体部231の外周面から外側に突出する一対の位置決め突起233と、を備えている。
本体部231は、相手側コネクタ200の挿抜方向に直線状に延伸する筒状部分である。4つのリブ232は、アウターコンタクト23のシェル3の挿通孔32からの自重による離脱防止、および、アウターコンタクト23とシェル3の挿通孔32との同軸性の確保のために形成されている。4つのリブ232は、本体部231の基端側部分の外周面上に、等角度間隔で形成され、相手側コネクタ200の挿抜方向に直線状に延伸している。アウターコンタクト23を挿通孔32内に圧入する際、4つのリブ232が挿通孔32の内側面に当接する。このように、4つのリブ232が挿通孔32の内側面に当接するので、アウターコンタクト23が挿通孔32内で固定される。これにより、挿通孔32からのアウターコンタクト23の自重による抜けを防止することができる。また、4つのリブ232が挿通孔32の内側面に当接するので、アウターコンタクト23と挿通孔32との同軸性を確保することができる。なお、図示の形態では、本体部231の基端側部分の外周面上に4つのリブ232が等角度間隔で形成されているが、本体部231の基端側部分の外周面上に等角度間隔で形成されるリブ232の数は、これに限られず、3つ、または、5つ以上のリブ232が、本体部231の基端側部分の外周面上に等角度間隔で形成されてもよい。
一対の位置決め突起233は、アウターコンタクト23のシェル3に対する取り付け角度を規制するために設けられている。一対の位置決め突起233のそれぞれは、本体部231の外周面から外側に直線状に延伸するよう形成された板状部分である。一対の位置決め突起233は、間隙を介して互いに対向している。一対の位置決め突起233のそれぞれは、基端部が本体部231の外周面と一体化しており、本体部231の径方向に直線状に延伸している。一対の位置決め突起233のそれぞれの高さは、本体部231の外周面上に形成された4つのリブ232の高さよりも高い。一対の位置決め突起233を、後述するシェル3の位置決め凹部39(図10参照)内に挿入するような姿勢で、シェル3の挿通孔32内にアウターコンタクト23が圧入されるので、アウターコンタクト23のシェル3に対する取り付け角度が規制される。
図7に戻り、シェル3は、電気コネクタ1の各コンポーネントを収納するハウジングとしての機能と、4つのアウターコンタクト23および回路基板100上のグランド端子110との間を電気的に接続する電気経路としての機能を有する。図10および図11に示されているように、シェル3は、金属材料により構成された直方体状の部材である。シェル3は、板状の本体部31と、本体部31をZ方向に貫通する4つの挿通孔32と、4つの挿通孔32のそれぞれの内側面から内側に向かって延伸するよう形成された当接部33と、本体部31のX方向の両側面上にそれぞれ形成された一対の逃げ部34と、本体部31の上側部分(+Y方向部分)および下側部分(-Y方向部分)から外側に延伸するよう形成された一対のグランド端子ベース35と、一対のグランド端子ベース35の基端面から基端側に延伸する4つのグランド端子36と、本体部31のX方向の両側面のそれぞれ上にZ方向に互いに離間して延伸するよう形成された一対の壁部37と、一対の壁部37の内側面と本体部31のX方向の側面によって規定されるカバー受け部38と、アウターコンタクト23の一対の位置決め突起233を受けるための4つの位置決め凹部39と、を備えている。
本体部31は、Z方向から見た際、角部がR加工された四角形状の平面形状を有する板状部分である。4つの挿通孔32は、4つのレセプタクルアセンブリ2をそれぞれ挿通させるために、本体部31に形成された円形孔である。4つの挿通孔32は、互いに等間隔で離間した2×2の行列状となるように、本体部31をZ方向に貫通するよう形成されている。挿通孔32の径は、アウターコンタクト23の本体部231の外径と略等しい。そのため、アウターコンタクト23を先端側から挿通孔32内に圧入することにより、シェル3に対してアウターコンタクト23を取り付けることができる。
4つの当接部33のそれぞれは、挿通孔32内におけるハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)の回転を防止すると共に、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めを実行するために設けられている。当接部33は、挿通孔32の内側面上の基端側部分から内側に向かって延伸するよう形成されている。また、当接部33の先端面および基端面は、Z方向に直交する平坦面となっている。当接部33は、当接部33の内側面によって規定される開口の形状が、前述したハウジング22の先端側部分(一対のDカット面225が形成されている部分)の外形に対応するよう、構成されている。このような構成により、前述したように、シェル3に対するハウジング22の回転が一対のDカット面225とシェル3の当接部33の内側面との係合によって防止され、かつ、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めが、一対の当接面227と当接部33の基端面との当接によって正確に実行される。
一対の逃げ部34は、シェル3に対するカバー4の位置決めを実行するために設けられている。一対の逃げ部34は、本体部31のX方向の両側面の先端側部分にそれぞれ形成されている。一対の逃げ部34は、後述するカバー4の一対の位置決め凸部44に対応する位置および形状で形成されており、一対の位置決め凸部44をそれぞれ一対の逃げ部34内に挿入することにより、シェル3に対するカバー4の位置決めが実行される。
一対のグランド端子ベース35は、本体部31の上側(+Y方向側)の縁部および下側部分(-Y方向側)の縁部に、基端側に延伸するようそれぞれ形成されている。さらに、Z方向からの平面視において、一対のグランド端子ベース35のそれぞれは、本体部31から外側(Y方向側)に突出している。2つのグランド端子36が一方のグランド端子ベース35の基端面から基端側に延伸するよう形成されており、残りの2つのグランド端子36が他方のグランド端子ベース35の基端面から基端側に延伸するよう形成されている。4つのグランド端子36を、一対のグランド端子ベース35上に設けることにより、4つのグランド端子36の根元部分における、こじり強度(Z軸回りへの負荷に対する強度)を向上させることができる。
4つのグランド端子36は、回路基板100の対応するグランド端子110(図3参照)にそれぞれ接続される。前述のように、アウターコンタクト23の4つのリブ232は、圧入により、シェル3の挿通孔32の内側面上に当接するので、シェル3とアウターコンタクト23は、電気的に接続される。さらに、シェル3は、グランド端子36を介して、グランド端子110に電気的に接続されるので、シェル3に電気的に接続されたアウターコンタクト23の電位が、グランド電位と等しくなる。
一対の壁部37は、本体部31のX方向の両側面上に、カバー4の一対の突出片45をそれぞれ受けるための一対のカバー受け部38を形成するために設けられている。一対の壁部37は、本体部31の先端面の縁部から基端側に延伸し、先端側から基端側に向かって幅(Y方向の長さ)が漸増する傾斜部371と、傾斜部371の基端部から基端側に向かって直線状に延伸し、幅(Y方向の長さ)が一定の直進部372と、を備えている。傾斜部371の先端面は、本体部31の先端面と連続し、かつ、Z方向に対して垂直な平坦面となっている。傾斜部371の外側面(Y方向の外側面)は、Y方向に対して垂直な平坦面となっている一方、傾斜部371の内側面(Y方向の内側面)は、外側から内側に向かって傾斜する平坦な斜面となっている。直進部372は、傾斜部371の基端部から基端側に向かって直線状に延伸しており、グランド端子ベース35と一体化されている。また、直進部372のX方向の側面は、グランド端子ベース35のX方向の側面と連続した平坦面となっている。
一対のカバー受け部38は、本体部31のX方向の両側面上にそれぞれ形成されており、カバー4の一対の突出片45をそれぞれ受ける機能を有している。カバー受け部38は、本体部31のX方向の側面と、壁部37の内側面(Y方向の内側面)によって規定されている。前述のように、壁部37の傾斜部371の内側面は、外側から内側に向かって傾斜する平坦な斜面となっているため、傾斜部371が形成されている部分において、カバー受け部38のY方向の開口幅は、先端側から基端側に向かって漸減している。一方、直進部372が形成されている部分において、カバー受け部38のY方向の開口幅は、一定である。このような構成により、シェル3に対するカバー4の取り付けをガイドすることができる。
また、図11に示されているように、一対のカバー受け部38のそれぞれは、先端側(+Z方向)に位置する厚肉部381と、厚肉部381より基端側(-Z方向)に位置する係合凹部382と、を備えている。厚肉部381は、本体部31のX方向の側面の先端側部分であり、X方向に垂直な平坦面である。係合凹部382は、本体部31のX方向の側面の基端側部分を切り欠くよう形成された凹部である。係合凹部382の形状は、図示の形態では、カバー受け部38を高さ方向(Y方向)全域に渡って延伸する矩形である。係合凹部382の形状および深さは、後述するカバー4の係合凸部46の形状に応じて適宜設定される。また、係合凹部382の厚さ(X方向の長さ)は、厚肉部381の厚さよりも薄い。
係合凹部382の先端面383は、Z方向に対して垂直な平坦面であり、厚肉部381のX方向側の面と、係合凹部382の底面(X方向側の面)とを接続している。後述するように、カバー4をシェル3に取り付けるため、シェル3の先端側部分がカバー4の基端側開口414内に挿入されると、カバー4の一対の係合凸部46が、スナップフィットによって、先端面383にそれぞれ係合する。このような構成により、カバー4がシェル3の先端側部分に取り付けられ、カバー4がシェル3に対してロックされる。
図6Bに特に明確に示されているように、カバー4の一対の係合凸部46が、スナップフィットによって、シェル3の一対のカバー受け部38の係合凹部382内にそれぞれ収納される。そのため、カバー4に対して+Z方向の外力が印加されたとしても、係合凸部46が、係合凹部382の先端面383に係合しているので、カバー4のシェル3からの離脱が防止されている。
図10に戻り、位置決め凹部39は、アウターコンタクト23の一対の位置決め突起233を受けるために形成されている。位置決め凹部39は、本体部31の先端面上において、挿通孔32と連通し、かつ、挿通孔32の径方向に延伸するよう形成されている。一対の位置決め突起233が位置決め凹部39内に位置するような姿勢で、アウターコンタクト23が挿通孔32内に圧入される。このような構成により、アウターコンタクト23のシェル3に対する位置決めが可能となる。アウターコンタクト23が挿通孔32内に圧入された状態において、一対の位置決め突起233の基端面が、位置決め凹部39に挿入される。また、位置決め凹部39の深さ(Z方向の長さ)は、アウターコンタクト23を挿通孔32内に圧入した状態において、アウターコンタクト23の一対の位置決め突起233の先端部が、位置決め凹部39から先端側に露出するよう調整されている。そのため、カバー4をシェル3に取り付けた際に、一対の位置決め突起233が、シェル3とカバー4との間で挟持される。
図7に戻り、カバー4は、シェル3の先端側部分に取り付けられ、電気コネクタ1と相手側コネクタ200との連結をガイドする機能を有している。図12および図13に示されているように、角筒状の本体部41と、本体部41の基端面上に形成された4つの圧入凹部42と、4つの圧入凹部42内にそれぞれ形成された4つの突起43と、本体部41の内側面上に形成された一対の位置決め凸部44と、本体部41から基端側に延伸する一対の突出片45と、一対の突出片45の内側面の基端側縁部から内側にそれぞれ向かって延伸する一対の係合凸部46と、を備えている。
本体部41は、筒状部411と、筒状部411の上側部分から基端側に延伸する上側受け部412と、筒状部411の下側部分から基端側に延伸する下側受け部413と、上側受け部412と下側受け部の内側面によって規定される基端側開口414と、筒状部411の先端側部分の内側面によって規定される先端側開口415と、を有している。基端側開口414内にシェル3の先端側部分が挿入されることにより、シェル3の先端側部分にカバー4が取り付けられる。さらに、電気コネクタ1が組み立てられた状態において、先端側開口415内に相手側コネクタ200が差し込まれることにより、電気コネクタ1と相手側コネクタ200との連結がガイドされる。
上側受け部412は、筒状部411の基端面の上側部分から基端側に延伸する部分である。上側受け部412の内側面は、シェル3の本体部31の先端側部分の上側部分に対応する形状を有している。下側受け部413は、筒状部411の基端面の下側部分から基端側に延伸する部分である。下側受け部413の内側面は、本体部31の先端側部分の下側部分に対応する形状を有している。このような構成により、カバー4がシェル3に取り付けられた際、上側受け部412および下側受け部413の内側面が本体部31の先端側部分とフィットし、シェル3を上下方向から支持する。
基端側開口414は、上側受け部412および下側受け部413の内側面によって規定される。先端側開口415は、相手側コネクタ200のカバー220の外径に対応する内側形状を有しており、相手側コネクタ200が先端側開口415内に挿入すると、カバー220の外側面が先端側開口415の内側面と係合する。カバー220の外側面が先端側開口415の内側面と係合した状態で、相手側コネクタ200が本体部41内にスライドされることにより、電気コネクタ1と相手側コネクタ200との連結がガイドされる。
図13に示されているように、4つの圧入凹部42は、本体部41の基端面上に形成されている。4つの圧入凹部42のそれぞれは、前述したシェル3の位置決め凹部39に対応した位置および形状で、本体部41の基端面上に形成されている。カバー4をシェル3に取り付けた際に、4つの圧入凹部42は、4つの位置決め凹部39とそれぞれ対向する。4つの突起43のそれぞれは、先端側から基端側に向かって径が漸減する円錐形状を有しており、圧入凹部42内に形成されている。前述したように、位置決め凹部39内には、アウターコンタクト23の一対の位置決め突起233が位置しており、さらに、一対の位置決め突起233の先端部が、位置決め凹部39から先端側に突出している。そのため、カバー4をシェル3に取り付けると、突起43が一対の位置決め突起233の先端部と接触する。そのため、カバー4をシェル3に取り付けた際、一対の位置決め突起233が、カバー4とシェル3との間で挟持される。
一対の位置決め凸部44は、シェル3の本体部31上に形成された一対の逃げ部34内にそれぞれ挿入され、シェル3に対するカバー4の位置決めを実行するために形成されている。一対の位置決め凸部44は、筒状部411のX方向側の内側面から内側に突出し、さらに、一対の突出片45の内側面に延伸するよう形成されている。一対の位置決め凸部44は、一対の逃げ部34に対応した形状を有している。そのため、シェル3の先端側部分がカバー4の基端側開口414内に挿入されると、一対の位置決め凸部44が、一対の逃げ部34内にそれぞれ収納され、シェル3に対するカバー4の位置決めが実行される。
一対の突出片45は、本体部41のX方向の一対の対向する側面(壁部)の基端部から基端側に向かって延伸する板状部分である。一対の突出片45は、間隙を介して互いに対向している。一対の突出片45のそれぞれは、前述したシェル3の一対のカバー受け部38のそれぞれと対応する形状を有しており、カバー4をシェル3に取り付けた際、一対の突出片45が一対のカバー受け部38内にそれぞれ収納される。
一対の突出片45のそれぞれは、本体部41のX方向の側面(壁部)の基端部から基端側に向かって互いに離間して延伸する一対の厚肉部451と、一対の厚肉部451の間に位置し、本体部41のX方向の側面(壁部)の基端部から基端側に向かって延伸する薄肉部452と、を備えている。
図13に示されているように、厚肉部451および薄肉部452のそれぞれの先端部(+Z方向側部分)は、本体部41のX方向の側面の基端部から連続的に基端側に向かって延伸し、さらに、先端側から基端側に向けて厚さ(X方向の長さ)が漸減する部分である。厚肉部451の先端部の内側面は、X方向に対して垂直な平坦面となっており、厚肉部451の先端部の外側面は、先端側から基端側に向かうにつれて内側に向かって傾斜する斜面となっている。厚肉部451および薄肉部452のそれぞれの基端部は、テーパー状の先端部から基端側に向かって直線状に延伸し、さらに、先端側から基端側に向けて高さが一定な部分である。一対の厚肉部451のそれぞれは、突出片45のY方向の両端部にそれぞれ位置しており、薄肉部452を介して、互いに離間している。
薄肉部452は、一対の厚肉部451の間に位置し、一対の厚肉部451を接続している。薄肉部452は、突出片45のY方向の略中央部に、基端側に向かって延伸する部分である。
薄肉部452は、突出片45の外側面のY方向の略中央部を切り欠くようにして形成されている。薄肉部452の外側面は、一対の厚肉部451の外側面よりも、内側に位置している。そのため、薄肉部452の厚さ(X方向の長さ)は、一対の厚肉部451のそれぞれの厚さよりも薄い。このような薄肉部452を突出片45に形成することにより、突出片45のX方向への弾性を向上させることができる。後述するように、カバー4をシェル3の先端側部分に取り付ける際に、一対の突出片45は、シェル3のカバー受け部38と接触し、外側に向かって弾性変形し、開いていく。本発明の電気コネクタ1においては、薄肉部452を突出片45に形成することにより、突出片45のX方向への弾性が向上されているので、シェル3に対するカバー4の取り付け時に必要とされる挿入力、すなわち、一対の突出片45を外側に向かって弾性変形させるために必要とされる力を低減させることができる。
図13に示されているように、一対の係合凸部46は、一対の突出片45の内側面の基端部から内側に向かってそれぞれ突出するテーパー状部分である。図示の様態では、一対の係合凸部46のそれぞれは、突出片45の内側面の基端部の上側部分および下側部分から、互いにY方向に離間した状態で内側に突出する2つの係合凸部46を含んでいるが、突出片45の内側面の基端部に形成される係合凸部46の数はこれに限られない。スナップフィットによって、シェル3の先端側部分にカバー4を取り付けることができ、さらに、シェル3の先端側部分からカバー4の離脱を防止することができれば、1つ、または、3つ以上の係合凸部46が、突出片45の内側面の基端部に形成されていてもよい。
係合凸部46は、基端側に位置する傾斜部461と、傾斜部461の先端部から直線状に延伸する平坦部462と、を備えている。傾斜部461は、基端面が突出片45の基端部と連続し、基端側から先端側に向かって高さ(X方向の長さ)が増減する部分である。傾斜部461の内側面は、基端側から先端側に向かって、内側方向に傾斜する傾斜面となっている。シェル3に対するカバー4の取り付け時に、シェル3のカバー受け部38が傾斜部461の内側面上をスライドし、これにより、突出片45が外側に徐々に弾性変形され、開かれる。平坦部462は、傾斜部461の先端部から直線状に延伸し、基端側から先端側に向かって高さが一定となっている部分である。平坦部462の先端面は、Z方向に対して垂直な平坦面となっている。平坦部462の先端面が、スナップフィットにより、シェル3のカバー受け部38の先端面383と係合することにより、シェル3の先端側部分に対してカバー4が取り付けられる。
以上説明したようなコンポーネントを含む電気コネクタ1は、例えば、以下のような手順で組み立てることができる。最初に、圧入器具(例えば、特開2022-149019号に開示されている圧入器具)を用いて、4つのハウジング22内に4つのコンタクトピン21をそれぞれ圧入する。4つのハウジング22内への4つのコンタクトピン21の圧入は、同じ手順によって実行されるので、以下、1つのコンタクトピン21を1つのハウジング22内へ圧入する手順を代表的に説明する。
最初に、コンタクトピン21の接点部212が、ハウジング22の挿通孔222内に挿入される。次に、圧入器具の一対の突出部を、コンタクトピン21の一対の圧入肩214の基端面の全体に当接させる。次に、圧入器具の一対の突出部によって、コンタクトピン21の一対の圧入肩214の基端面の全体を押圧し、挿通孔222内にコンタクトピン21を圧入する。一対の圧入肩214が、ハウジング22の基端面上に形成された凹部224内に収納されると、コンタクトピン21のハウジング22内への圧入が完了する。
次に、4つのアウターコンタクト23を、先端側からシェル3の4つの挿通孔32内にそれぞれ圧入し、4つのアウターコンタクト23をシェル3に取り付ける。4つの挿通孔32内への4つのアウターコンタクト23の圧入は、同じ手順によって実行されるので、以下、1つのアウターコンタクト23を、1つの挿通孔32内へ圧入する手順を代表的に説明する。アウターコンタクト23の一対の位置決め突起233がシェル3の位置決め凹部39内に位置するような姿勢で、アウターコンタクト23が、先端側から、挿通孔32内にそれぞれ圧入される。また、アウターコンタクト23が挿通孔32内に圧入されると、アウターコンタクト23の4つのリブ232が、挿通孔32の内側面に接触するので、アウターコンタクト23が挿通孔32内で固定される。
次に、コンタクトピン21がそれぞれ圧入された4つのハウジング22を、基端側から、シェル3内にそれぞれ圧入する。シェル3内への4つのハウジング22の圧入は、同じ手順によって実行されるので、以下、1つのハウジング22を、基端側からシェル3内へ圧入する手順を説明する。最初に、ハウジング22の筒状部221が、基端側から、挿通孔32の内側面から内側に向かって延伸する当接部33の内側面によって規定される開口内に挿通される。前述のように、当接部33の内側面によって規定される開口は、筒状部221の大径部221bの外径に対応した形状を有し、かつ、筒状部221の外周面上には一対のDカット面225が形成されていることから、一対のDカット面225が、当接部33の内側面によって規定される開口とフィットするような姿勢で、ハウジング22が、基端側から挿通孔32内へ挿入される。
ハウジング22のシェル3内への挿入は、ハウジング22の一対の当接面227が、シェル3の当接部33の基端面に当接し、シェル3内へのハウジング22の挿入が規制されることにより終了する。また、この状態において、一対のDカット面225が、当接部33の内側面と係合し、シェル3に対するハウジング22の回転が防止される。さらに、一対のDカット面225のそれぞれ上に設けられたガタ詰めリブ226が、Dカット面225と当接部33の内側面との間で圧縮される。このような構成により、一対のDカット面225と当接部33の内側面との間の隙間が埋められるので、シェル3の挿通孔32内でのハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)のガタつきを防止することができる。
シェル3内へのハウジング22の圧入が完了した状態において、ハウジング22の筒状部221上に形成された4つのリブ223が、アウターコンタクト23の内周面に、圧縮された状態で接触する。そのため、ハウジング22がアウターコンタクト23内で固定される。
次に、先端側から、カバー4をシェル3に取り付ける。具体的には、カバー4の一対の突出片45が、シェル3の一対のカバー受け部38内にそれぞれ挿入されるような姿勢で、カバー4の基端側開口414内にシェル3の先端側部分が圧入される。この際、カバー4の一対の係合凸部46の傾斜部461の傾斜面上を、一対のカバー受け部38がそれぞれスライドし、カバー4内へシェル3が挿入されるにつれ、一対の突出片45が外側に弾性変形し、開いていく。カバー4内へのシェル3の挿入が進み、一対の係合凸部46の平坦部462が、一対のカバー受け部38の係合凹部382の先端面383を超えると、一対の突出片45が内側に弾性復元し、スナップフィットにより、一対の係合凸部46の平坦部462の先端面が、シェル3のカバー受け部38の先端面383と係合する。このようなスナップフィットによる係合によって、カバー4のシェル3の先端側部分に対する取り付けが完了する。ここまで、電気コネクタ1の組立手順の1例について詳述したが、本発明の電気コネクタ1の組立手順は、これに限られず、適切な任意の組立手順によって、電気コネクタ1を組み立てることができる。
図14は、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結された状態のコンタクトピン21を含むYZ平面の断面図である。図14に示されているように、先端側から、電気コネクタ1に対して相手側コネクタ200が挿入され、相手側コネクタ200のカバー220が、電気コネクタ1のカバー4の先端側開口415内に挿入されると、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結される。この状態において、電気コネクタ1のコンタクトピン21の接点部212は、相手側コネクタ200の対応するプラグアセンブリ210のコンタクトピン230と接触する。コンタクトピン230は、対応する同軸ケーブル300の芯線310に接続されている。そのため、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結された状態において、電気コネクタ1のコンタクトピン21は、相手側コネクタ200のコンタクトピン230を介して、同軸ケーブル300の芯線310に電気的に接続される。
さらに、電気コネクタ1のアウターコンタクト23は、相手側コネクタ200の対応するプラグアセンブリ210のアウターコンタクト240とそれぞれ接触する。アウターコンタクト240は、対応する同軸ケーブル300の外部導体層330に接続されている。そのため、電気コネクタ1と相手側コネクタ200が連結された状態において、アウターコンタクト23は、相手側コネクタ200の対応するアウターコンタクト240を介して、同軸ケーブル300の外部導体層330に電気的に接続される。このような構成により、電気コネクタ1は、相手側コネクタ200を介して、4本の同軸ケーブル300に同軸接続される。
上述のように、本発明の電気コネクタ1は、カバー4の本体部41から基端側に延伸する一対の突出片45のそれぞれが、一対の厚肉部451と、一対の厚肉部451の間に位置する薄肉部452と、を備えるよう、構成されている。このような薄肉部452を突出片45に形成することにより、突出片45のX方向への弾性を向上させることができるため、カバー4をシェル3の先端側部分に取り付ける際に、一対の突出片45を外側に向かって容易に弾性変形させることができる。そのため、シェル3に対するカバー4の取り付け時に必要とされる挿入力、すなわち、一対の突出片45を外側に向かって弾性変形させるために必要とされる力を低減させることができる。
また、シェル3に対するカバー4の取り付けは、カバー4の一対の係合凸部46の平坦部462の先端面と、シェル3のカバー受け部38の先端面383との間のスナップフィットによって実行されるので、シェル3に対するカバー4の保持力を十分に確保することができ、シェル3からのカバー4の離脱を防止することができる。このように、本発明の電気コネクタ1によれば、シェル3に対するカバー4の保持力を維持しつつ、シェル3に対するカバー4の取り付け時に必要とされる挿入力を低減させることが可能となる。
さらに、本発明の電気コネクタ1は、ハウジング22が一対のDカット面225および一対の当接面227を備え、さらに、シェル3が当接部33を備える、よう構成されている。そのため、シェル3に対するハウジング22の回転が一対のDカット面225と当接部33の内側面との係合によって防止され、かつ、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めが、一対の当接面227と当接部33の基端面との当接によって正確に実行される。このような構成により、挿通孔32内でのハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)の座屈を効果的に防止することができる。また、シェル3に対するハウジング22のZ方向の位置決めを正確に実行することが可能であるため、ハウジング22(レセプタクルアセンブリ2)をシェル3に取り付ける際に生じる組み立て公差を大幅に抑制することができる。
また、シェル3に対するハウジング22の回転が防止され、さらに、シェル3に対するハウジング22の位置決めが正確に実行されるため、ハウジング22内に圧入されているコンタクトピン21と、グランドとしての機能を果たすシェル3との間の離間距離を確実に一定に保つことができる。この結果、電気コネクタ1の高周波信号の伝送特性を安定させることができる。
以上、本発明の電気コネクタを図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、本発明の各構成に任意の構成のものを付加することができる。
本発明の属する分野および技術における当業者であれば、本発明の原理、考え方、および範囲から有意に逸脱することなく、記述された本発明の電気コネクタの構成の変更を実行可能であろうし、変更された構成を有する電気コネクタもまた、本発明の範囲内である。
また、図面に示された電気コネクタの構成要素の数や種類は、説明のための例示にすぎず、本発明は必ずしもこれに限られない。本発明の原理および意図から逸脱しない範囲において、任意の構成要素が追加若しくは組み合わされ、または任意の構成要素が削除された態様も、本発明の範囲内である。
また、参考のため、本発明の実施形態に係る電気コネクタの6面図を図15~図20に示す。図15は、本発明の電気コネクタの平面図である。図16は、本発明の電気コネクタの底面図である。図17は、本発明の電気コネクタの正面図である。図18は、本発明の電気コネクタの背面図である。図19は、本発明の電気コネクタの左側面図である。図20は、本発明の電気コネクタの右側面図である。
1…電気コネクタ 2…レセプタクルアセンブリ 21…コンタクトピン 211…水平延伸部 212…接点部 213…端子部 214…圧入肩 22…ハウジング 221…筒状部 221a…小径部 221b…大径部 222…挿通孔 223…リブ 224…凹部 225…Dカット面 226…ガタ詰めリブ 226a…傾斜部 226b…平坦部 227…当接面 23…アウターコンタクト 231…本体部 232…リブ 233…位置決め突起 3…シェル 31…本体部 32…挿通孔 33…当接部 34…逃げ部 35…グランド端子ベース 36…グランド端子 37…壁部 371…傾斜部 372…直進部 38…カバー受け部 381…厚肉部 382…係合凹部 383…先端面 39…位置決め凹部 4…カバー 41…本体部 411…筒状部 412…上側受け部 413…下側受け部 414…基端側開口 415…先端側開口 42…圧入凹部 43…突起 44…位置決め凸部 45…突出片 451…厚肉部 452…薄肉部 46…係合凸部 461…傾斜部 462…平坦部 100…回路基板 110…グランド端子 120…端子 200…相手側コネクタ 210…プラグアセンブリ 220…カバー 230…コンタクトピン 240…アウターコンタクト 300…同軸ケーブル 310…芯線 320…内側絶縁層 330…外部導体層 340…外側絶縁層 500…レセプタクルコネクタ 510…レセプタクルアセンブリ 520…シェル 521…係合部 530…カバー 531…本体部 532…突出片 533…係合孔 600…同軸ケーブル 700…プラグコネクタ 710…カバー
Claims (8)
- 先端側から挿入される相手側コネクタと連結可能な電気コネクタであって、
コンタクトピンと、前記コンタクトピンを内部に収納する絶縁性のハウジングと、前記ハウジングを覆う金属製のアウターコンタクトと、を備えるレセプタクルアセンブリと、
前記レセプタクルアセンブリを保持する金属製のシェルと、
前記相手側コネクタの前記電気コネクタへの連結をガイドするため、前記シェルに取り付けられたカバーと、を含み、
前記シェルは、前記レセプタクルアセンブリを保持するための本体部と、前記本体部の一対の壁部上にそれぞれ形成された一対の係合凹部と、を備え、
前記カバーは、筒状の本体部と、前記本体部の一対の壁部から基端側に向かってそれぞれ延伸する一対の突出片と、前記一対の突出片のそれぞれから内側に向かって延伸する係合凸部と、を備え、
前記カバーの前記係合凸部が、前記シェルの前記一対の係合凹部にそれぞれ係合することにより、前記カバーが前記シェルに取り付けられており、
前記カバーの前記一対の突出片のそれぞれは、厚肉部と、前記厚肉部の厚さよりも薄い厚さを有する薄肉部と、を有していることを特徴とする電気コネクタ。 - 前記カバーの前記厚肉部は、前記相手側コネクタの挿抜方向に直線状に延伸する上側厚肉部と、前記相手側コネクタの前記挿抜方向に直線状に延伸し、前記上側厚肉部よりも下方に位置する下側厚肉部を含み、
前記カバーの前記薄肉部は、前記相手側コネクタの前記挿抜方向に直線状に延伸し、かつ、前記相手側コネクタの前記挿抜方向と直交する高さ方向において、前記上側厚肉部と前記下側厚肉部との間に位置している請求項1に記載の電気コネクタ。 - 前記レセプタクルアセンブリの前記ハウジングは、
前記相手側コネクタの挿抜方向に直線状に延伸する円筒部と、
前記円筒部の外周面上にそれぞれ形成された一対の対向するDカット面と、
前記一対のDカット面の前記基端側にそれぞれ位置し、前記相手側コネクタの前記挿抜方向と直交する一対の当接面と、を備えている請求項1に記載の電気コネクタ。 - 前記シェルは、前記本体部を前記相手側コネクタの前記挿抜方向に貫通し、前記レセプタクルアセンブリが挿通される挿通孔と、前記挿通孔の内側面から、内側に向かって延伸するよう形成された当接部と、をさらに備えており、
前記レセプタクルアセンブリの前記ハウジングの前記一対のDカット面が、前記シェルの前記当接部の内側面に係合し、
前記レセプタクルセンブリの前記ハウジングの前記一対の当接面が、前記シェルの前記当接部の基端面に当接している請求項3に記載の電気コネクタ。 - 前記ハウジングは、前記一対のDカット面上であって、前記一対の当接面に隣接する部分に、外側に向かって突出するよう形成されたガタ詰めリブを有しており、
前記ガタ詰めリブが、前記一対のDカット面と前記シェルの前記当接部の前記内側面との間で圧縮されている請求項4に記載の電気コネクタ。 - 前記ガタ詰めリブは、前記先端側から前記基端側に向かって高さが漸増する傾斜部と、前記傾斜部よりも前記基端側に位置し、高さが一定の平坦部と、を有しており、
前記傾斜部と前記平坦部は、前記傾斜部の基端部の上面と前記平坦部の上面とが連続するよう、一体的に形成されている請求項5に記載の電気コネクタ。 - 前記ハウジングの前記一対の当接面のそれぞれは、前記相手側コネクタの前記挿抜方向と直交し、前記先端側を向く平坦面である請求項4に記載の電気コネクタ。
- 前記シェルの前記一対の係合凹部は、前記本体部の前記一対の壁部の基端側部分上にそれぞれ形成されており、
前記カバーの前記係合凸部が、前記シェルの前記一対の係合凹部の先端面にスナップフィットにより係合することにより、前記カバーが前記シェルに取り付けられている請求項1に記載の電気コネクタ。
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