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JP2024072344A - 圧着端子 - Google Patents

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JP2024072344A
JP2024072344A JP2022183070A JP2022183070A JP2024072344A JP 2024072344 A JP2024072344 A JP 2024072344A JP 2022183070 A JP2022183070 A JP 2022183070A JP 2022183070 A JP2022183070 A JP 2022183070A JP 2024072344 A JP2024072344 A JP 2024072344A
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英彦 岩澤
Hidehiko Iwasawa
智彦 渡邉
Tomohiko Watanabe
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Yazaki Corp
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Abstract

【課題】適正に圧着することができる圧着端子を提供する。【解決手段】圧着端子1において、被覆圧着部48は、電線の被覆部が配置される第3基部41cと、第3基部41cの両側縁から電線の軸線周り方向に沿って両側に延設される一対のバレル片44,45とを含んで構成される。被覆圧着部48は、第3基部41c上に配置された被覆部を一対のバレル片44,45で覆って加締めることにより被覆部に圧着される。ここで、被覆圧着部48は、被覆部に接触する側の接触面に、被覆部の軸線周り方向に沿って、一対のバレル片44,45と第3基部41cとにわたって凸形状に延在する突条部480が軸線に沿う軸線方向Xに間隔をあけて少なくとも1つ形成されている。複数の突条部480は、導体圧着部46側の第2突条部48bの高さが、導体圧着部46側とは反対側の第1突条部48a側の高さよりも低い。【選択図】図1

Description

本発明は、圧着端子に関する。
従来、圧着端子として、例えば、特許文献1には、被覆電線の芯線部分を加締める芯線圧着部と、被覆電線の被覆部分を加締める被覆圧着部とを有し、被覆圧着部における被覆電線との接触面には、被覆電線と交差する方向に延びた溝が形成され、この溝の側面と溝に隣接する接触面とが鋭角に交わっている端子金具が記載されている。
特開2021-197265号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の端子金具は、例えば、被覆圧着部による圧縮にバラツキが生じる場合があり、この点で更なる改善の余地がある。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、適正に圧着することができる圧着端子を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る圧着端子は、導電性部材と電気的に接続される電気接続部と、電線の導体部に対して圧着される導体圧着部と、前記電線の被覆部に対して圧着される被覆圧着部と、を備え、前記被覆圧着部は、前記被覆部が配置される底板、及び、前記底板の両側縁から前記電線の軸線周り方向に沿って両側に延設される一対の加締片を含んで構成され、前記底板上に配置された前記被覆部を前記加締片で覆って加締めることにより前記被覆部に圧着され、前記被覆部に接触する側の面に、前記被覆部の前記軸線周り方向に沿って、一対の前記加締片と前記底板とにわたって凸形状に延在する突条部が前記軸線に沿う軸線方向に間隔をあけて少なくとも1つ形成され、複数の前記突条部は、前記導体圧着部側の前記突条部の高さが、前記導体圧着部側とは反対側の前記突条部側の高さよりも低いことを特徴とする。
本発明に係る圧着端子は、被覆圧着部による圧縮にバラツキが生じて、導体圧着部側の被覆部をより強く圧縮した際に、導体圧着部側の被覆部の変形を、より低い突条部によって小さくすることができる。これにより、圧着端子は、被覆部を圧着後に余分な被覆部が被覆圧着部側から導体圧着部側にはみ出すことを抑制することができ、この結果、被覆部に対して被覆圧着部を適正に圧着することができる。
図1は、実施形態に係る圧着端子の構成例を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る端子付き電線の構成例を示す斜視図である。 図3は、実施形態に係る端子付き電線の構成例を示す平面図である。 図4は、図3のP-P断面図である。 図5は、図4の一部拡大図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸線方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸線方向Xと幅方向(交差方向)Yと高さ方向Zとは、相互に交差し、典型的には直交する。軸線方向Xは、圧着端子が設けられる電線の軸線X1(図2参照)に沿う方向、当該電線が延在する延在方向、圧着端子と相手端子との挿抜方向等に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸線方向Xと交差する方向に相当する。また、図1は、圧着端子の圧着前の状態を表している。図2~図5は、圧着端子の圧着後の状態を表している。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
端子付き電線100は、車両に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものである。ここで、ワイヤハーネスは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを各装置に接続するようにしたものである。
端子付き電線100は、電線Wと、当該電線Wの端末に圧着され導通接続された圧着端子1とを備える。本実施形態に係る圧着端子1は、電線Wの被覆部W2に被覆圧着部48を適正に圧着するものである。以下、各図を参照して端子付き電線100の各構成について詳細に説明する。
電線Wは、車両に配索され、各装置を電気的に接続するものである。電線Wは、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性を有する被覆部W2とを含んで構成される。電線Wは、被覆部W2によって導体部W1を被覆した絶縁電線である。
導体部W1は、導電性を有する金属素線を複数束ねた芯線である。導体部W1は、当該複数の金属素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。
電線Wは、軸線X1に沿って線状に延在し、延在方向(軸線方向X)に対してほぼ同じ径で延びるように形成される。電線Wは、導体部W1の断面形状(軸線方向Xと交差する方向の断面形状)が略円形状、被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wは、少なくとも一方の端末において、被覆部W2が剥ぎ取られており、導体部W1が被覆部W2から露出している。電線Wは、被覆部W2から露出している当該導体部W1の端末に圧着端子1が設けられる。
圧着端子1は、電線Wが電気的に接続され、導電性を有する相手端子(導電性部材)が接続される端子金具である。圧着端子1は、電気接続部2と、連結部3と、電線圧着部4とを備える。電気接続部2と連結部3と電線圧着部4とは、全体が一体で導電性を有する金属部材によって構成される。例えば、圧着端子1は、一枚の板金を、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4等の各部に対応した形状にあわせて、打ち抜き加工、プレス加工、折り曲げ加工等の各種加工によって成形することで各部が立体的に一体で形成される。圧着端子1は、軸線方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4の順で並んで相互に連結される。
電気接続部2は、相手端子と電気的に接続される部分である。電気接続部2は、雄型の端子形状であってもよいし、雌型の端子形状であってもよい。本実施形態の電気接続部2は、雌型の端子形状として図示しており、雄型の端子形状の相手端子と電気的に接続される。なお、電気接続部2は、相手端子に限らず、アース部材等の種々の導電性の部材と電気的に接続される構成であってもよい。この場合、電気接続部2は、例えばアース部材等に締結されるいわゆる丸形端子(LA端子)形状であってもよい。
連結部3は、電気接続部2と電線圧着部4との間に介在し、当該電気接続部2と当該電線圧着部4とを連結し導通する部分である。圧着端子1は、電気接続部2と電線圧着部4とが連結部3を介して電気的に接続され、当該電線圧着部4を介して電気接続部2と電線Wの導体部W1とが電気的に接続され導通される。
電線圧着部4は、電線Wが接続され、当該電線Wの端末と圧着端子1とを電気的に接続する部分である。電線圧着部4は、電線Wの端末に加締められ圧着されることで、電線Wの端末に設けられる。電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45を含んで構成される。電線圧着部4は、基部41と二組の一対のバレル片42、43、44、45とによって電線Wに対して加締められ圧着される。
より詳細には、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45によって、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48が構成される。言い換えれば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片42、43、44、45によって構成される導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48を含んで構成される。
導体圧着部46は、基部41の一部、及び、一対のバレル片42、43によって構成される。中間部47は、基部41の一部によって構成される。被覆圧着部48は、基部41の一部、及び、一対のバレル片44、45によって構成される。電線圧着部4は、軸線方向Xに沿って電気接続部2側から反対側に向かって、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48の順で並んで相互に連結される。そして、電線圧着部4は、中間部47を介して一対のバレル片42、43と一対のバレル片44、45とが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成する。
具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って延在し、圧着端子1の圧着前の状態において、略U字状に形成された電線圧着部4の底壁となる部分である。基部41は、板厚方向が高さ方向Zに沿う板状に形成される。基部41は、圧着加工の際に電線Wの端部が載置される。基部41は、軸線方向Xの一方側に連結部3を介して電気接続部2が連結される。基部41は、各部において幅方向Yの両端部が高さ方向Zに沿って立ち上がっている。
より具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48に渡って連続する。つまり、基部41は、図1、図4に示すように、導体圧着部46を構成する第1基部41a、中間部47を構成する第2基部41b、被覆圧着部48を構成する底板としての第3基部41cが軸線方向Xに沿って連なって構成される。基部41は、第1基部41aの軸線方向Xの一方の端部に電気接続部2が連結される。また、基部41は、圧着加工前の状態において、第3基部41cの軸線方向Xの他方の端部にキャリアが連結されており、例えば、圧着加工時にキャリアから切断される。
一対のバレル片42、43は、基部41の一部である第1基部41aと共に導体圧着部46を構成する部分である。導体圧着部46は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着されることで、当該導体部W1と電気的に接続される部分である。導体圧着部46は、電線圧着部4において軸線方向Xの一端側、ここでは、電気接続部2側に設けられる。
一対のバレル片42、43は、当該導体圧着部46において第1基部41aから幅方向Y(圧着後の状態においては軸線X1周り方向Q)の両側にそれぞれ帯状に延びて形成(延設)され、第1基部41aとの間に電線Wの導体部W1を包んで加締められ圧着される部分である。一対のバレル片42、43は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。一方のバレル片42は、第1基部41aから幅方向Yの一方側に延びる。他方のバレル片43は、第1基部41aから幅方向Yの他方側に延びる。一対のバレル片42、43は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される前の状態では、第1基部41aに対して曲げ加工が施され当該第1基部41aとあわせて略U字状に成形されている。
一対のバレル片42、43は、例えば、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされる。導体圧着部46は、Bクリンプでは、第1基部41aと一対のバレル片42、43とによって導体部W1の周方向の全周を包んで圧着された状態で、一対のバレル片42、43のそれぞれが第1基部41a側に向けて折り曲げられた状態とされる。そして、導体圧着部46は、この状態で当該一対のバレル片42、43の先端がそれぞれ導体部W1に接触して押しつけられるように加締められ圧着される。このように、一対のバレル片42、43は、当該一対のバレル片42、43の間に配置されると共に第1基部41a上に配置された電線Wの導体部W1の外側を覆って導体部W1に対して加締められ圧着される。
一対のバレル片44、45は、基部41の一部である第3基部41cと共に被覆圧着部48を構成する部分である。被覆圧着部48は、電線Wの被覆部W2に対して加締められ圧着されることで、当該被覆部W2に固定される部分である。被覆圧着部48は、電線圧着部4において軸線方向Xの他端側、ここでは、電気接続部2側とは反対側に設けられる。
一対のバレル片44、45は、当該被覆圧着部48において第3基部41cの両側縁から幅方向Y(圧着後の状態においては軸線X1周り方向Q)の両側にそれぞれ帯状に延びて形成(延設)され、第3基部41cとの間に電線Wの被覆部W2を包んで加締められ圧着される部分である。一対のバレル片44、45は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。一方のバレル片44は、第3基部41cから幅方向Yの一方側に延びる。他方のバレル片45は、第3基部41cから幅方向Yの他方側に延びる。一対のバレル片44、45は、電線Wの被覆部W2に対して加締められ圧着される前の状態では、第3基部41cに対して曲げ加工が施され当該第3基部41cとあわせて略U字状に成形されている。
一対のバレル片44、45は、例えば、いわゆるラウンドクリンプと称する加締め圧着がなされる。被覆圧着部48は、ラウンドクリンプでは、第三基部40cと一対のバレル片44、45とによって被覆部W2の周方向の全周を包んで圧着された状態で、一対のバレル片44、45の先端が互いに対向するような位置関係で加締められ圧着される。このように、一対のバレル片44、45は、一対のバレル片44、45の間に配置されると共に第3基部41c上に配置された電線Wの被覆部W2の外側を覆って被覆部W2に対して加締められ圧着される。
ここでは、電線圧着部4は、軸線方向Xに対して当該被覆圧着部48と導体圧着部46との間に中間部47が介在する。中間部47は、導体圧着部46と被覆圧着部48との間に介在し、軸線方向Xに沿って当該導体圧着部46と当該被覆圧着部48とを連結する部分である。中間部47は、第2基部41bによって構成され、当該第2基部41bの軸線方向Xの一方側の端部に導体圧着部46の第1基部41aが連結され、他方側の端部に被覆圧着部48の第3基部41cが連結される。そして、中間部47は、導体部W1の中間露出部が圧着端子1から露出する部分を構成する。上述したように、一対のバレル片42、43と一対のバレル片44、45とは、それぞれ、互いの間に当該中間部47が介在することで相互に間隔をあけて分断して形成される。
上記のように構成される圧着端子1は、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が被覆部W2に圧着されることで、電線Wの端末に圧着される。この状態で、圧着端子1は、導体圧着部46と導体部W1との間に接点部位が形成され、当該接点部位を介して電線Wの導体部W1と導通接続される。そして、圧着端子1は、例えば、コネクタハウジング等に保持され、当該コネクタハウジングが相手コネクタのコネクタハウジングと相互に嵌合しコネクタ接合されることで、相手端子と電気的に接続され相互間に電気的な接点部位が形成される。この結果、圧着端子1は、当該接続部位を介して相手端子と導通接続される。
ここで、本実施形態に係る被覆圧着部48は、図1、図4、図5に示すように、被覆圧着部48の被覆部W2に接触する側の接触面481に、突条部480が形成されている。突条部480は、複数形成され、この例では、第1突条部48a、第2突条部48bの2つの突条部が形成されている。第1突条部48aと第2突条部48bとは、軸線方向Xに間隔をあけて並んで設けられている。
第1突条部48aは、第2突条部48bよりも導体圧着部46側とは反対側に設けられ、金属板の打ち出し加工により被覆部W2の軸線X1周りに沿って凸形状に形成されている。第1突条部48aは、例えば、被覆部W2の軸線X1周りに沿って、一対のバレル片44,45と第3基部41cとにわたって凸形状に延在する。言い換えれば、第1突条部48aは、被覆部W2の軸線X1周りに沿って連続して線状に形成され、被覆部W2に接触する側の接触面481から被覆部W2側に突出して形成されている。そして、第1突条部48aは、図5に示すように、当該第1突条部48aの軸線方向Xの間隔ERが、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。言い換えれば、第1突条部48aは、当該第1突条部48aの軸線方向Xの間隔ERが、先端側から基端側に向けて徐々に広くなる末広がり形状に形成されている。
第2突条部48bは、第1突条部48aよりも導体圧着部46側に設けられ、金属板の打ち出し加工により被覆部W2の軸線X1周りに沿って凸形状に形成され、第1突条部48aと同等の長さに形成されている。第2突条部48bは、例えば、被覆部W2の軸線X1周りに沿って、一対のバレル片44,45と第3基部41cとにわたって凸形状に延在する。言い換えれば、第2突条部48bは、被覆部W2の軸線X1周りに沿って連続して線状に形成され、被覆部W2に接触する側の接触面481から被覆部W2側に突出して形成されている。そして、第2突条部48bは、図5に示すように、当該第2突条部48bの軸線方向Xの間隔EFが、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。言い換えれば、第2突条部48bは、当該第2突条部48bの軸線方向Xの間隔EFが、先端側から基端側に向けて徐々に広くなる末広がり形状に形成されている。
さらに、第2突条部48bは、図5に示すように、当該第2突条部48bの高さDFが、第1突条部48aの高さDRよりも低い。ここで、第1突条部48aの高さDRは、被覆圧着部48の板厚方向(高さ方向Z)に沿った高さである。言い換えれば、第1突条部48aの高さDRは、板厚方向(高さ方向Z)において、被覆圧着部48の接触面481から第1突条部48aの上面(先端)までの距離である。第2突条部48bの高さDFは、被覆圧着部48の板厚方向(高さ方向Z)に沿った高さである。言い換えれば、第2突条部48bの高さDFは、板厚方向(高さ方向Z)において、被覆圧着部48の接触面481から第2突条部48bの上面(先端)までの距離である。
被覆圧着部48は、圧着装置を用いて被覆部W2に圧着される際に、被覆圧着部48による圧縮にバラツキが生じる傾向がある。例えば、被覆圧着部48は、導体圧着部46側とは反対側よりも導体圧着部46側の被覆部W2のほうがより被覆圧着部48による圧縮が強くなる傾向がある。この場合に、被覆圧着部48は、導体圧着部46側の第2突条部48bの高さDFが、導体圧着部46側とは反対側の第1突条部48aの高さDRよりも低いので、より強く圧縮される導体圧着部46側の被覆部W2に生じる応力を小さくすることができる。これにより、被覆圧着部48は、導体圧着部46側の被覆部W2の変形を、より低い第2突条部48bによって抑制することができる。
以上のように、実施形態に係る圧着端子1は、導電性部材と電気的に接続される電気接続部2と、電線Wの導体部W1に対して圧着される導体圧着部46と、電線Wの被覆部W2に対して圧着される被覆圧着部48とを備える。被覆圧着部48は、被覆部W2が配置される第3基部41cと、第3基部41cの両側縁から電線Wの軸線X1周り方向Qに沿って両側に延設される一対のバレル片44,45とを含んで構成される。被覆圧着部48は、第3基部41c上に配置された被覆部W2を一対のバレル片44,45で覆って加締めることにより被覆部W2に圧着される。ここで、被覆圧着部48は、被覆部W2に接触する側の接触面481に、被覆部W2の軸線X1周り方向Qに沿って、一対のバレル片44,45と第3基部41cとにわたって凸形状に延在する突条部480が軸線X1に沿う軸線方向Xに間隔をあけて少なくとも1つ形成されている。すなわち、突条部480は、軸線方向Xに間隔をあけて複数形成されている。複数の突条部480は、導体圧着部46側の第2突条部48bの高さDFが、導体圧着部46側とは反対側の第1突条部48a側の高さDRよりも低い。
この構成により、圧着端子1は、被覆圧着部48による圧縮にバラツキが生じて、導体圧着部46側の被覆部W2をより強く圧縮した際に、導体圧着部46側の被覆部W2の変形を、より低い第2突条部48bによって抑制することができる。これにより、圧着端子1は、被覆部W2を圧着後に余分な被覆部W2が被覆圧着部48側から導体圧着部46側にはみ出すことを抑制して被覆部W2の形状を整えることができ、被覆部W2の損傷を抑制することができる。ここで、圧着端子1は、例えば、腐食を防止する防食材(図示省略)を電線圧着部4に設けることで防食端子とする場合も考えられる。この場合、圧着端子1は、被覆圧着部48によって圧着後の被覆部W2の形状を整えることができるので、圧着後の被覆部W2に防食材を満遍なく設けることができ、これにより、電線Wの温度変化によって被覆部W2に負圧が発生しても、防食材によるシール性を確保することができる。この結果、圧着端子1は、被覆部W2に対して被覆圧着部48を適正に圧着することができる。
上記圧着端子1において、複数の突条部480は、当該突条部480の軸線方向Xの間隔EF(ER)が、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる先細り形状に形成されている。この構成により、圧着端子1は、被覆圧着部48により被覆部W2を圧着した際に、被覆圧着部48の突条部480を被覆部W2に食い込みやすくでき、電線Wの被覆部W2を確実に保持できる。また、圧着端子1は、突条部480を先細り形状に形成するので、成型を容易に行うことができる。
なお、上記説明では、複数の突条部480は、当該突条部480の軸線方向Xの間隔EF(ER)が、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる先細り形状に形成される例について説明したが、これに限定されない。複数の突条部480は、例えば、その間隔EF(ER)が、基端側から先端側に向けて同じ間隔等のその他の形状であってもよい。
複数の突条部480は、第1突条部48a、第2突条部48bの2つの突条部が形成される例について説明したがこれに限定されず、3つ以上の突条部が形成されてもよい。
圧着端子1は、防食端子に適用される例について説明したが、これに限定されず、防食端子以外の端子金具に適用してもよい。
一対のバレル片42、43は、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされる例について説明したが、これに限定されない。一対のバレル片42、43は、例えば、いわゆるオーバーラップクリンプと称する加締め圧着がなされてもよい。一対のバレル片42、43は、オーバーラップクリンプでは、電線Wの導体部W1に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、先端側が互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成される。
一対のバレル片44、45は、いわゆるラウンドクリンプと称する加締め圧着がなされる例について説明したが、これに限定されない。一対のバレル片44、45は、例えば、いわゆるオーバーラップクリンプと称する加締め圧着がなされてもよい。一対のバレル片44、45は、オーバーラップクリンプでは、電線Wの被覆部W2に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、先端側が互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成される。
1 圧着端子
2 電気接続部
41c 第3基部(底板)
44,45 バレル片(加締片)
46 導体圧着部
48 被覆圧着部
480 突条部
481 接触面(面)
48a 第1突条部
48b 第2突条部
DF、DR 高さ
EF、ER 間隔
Q 周り方向
W 電線
W1 導体部
W2 被覆部
X1 軸線
X 軸線方向
Y 幅方向(交差方向)

Claims (2)

  1. 導電性部材と電気的に接続される電気接続部と、
    電線の導体部に対して圧着される導体圧着部と、
    前記電線の被覆部に対して圧着される被覆圧着部と、を備え、
    前記被覆圧着部は、前記被覆部が配置される底板、及び、前記底板の両側縁から前記電線の軸線周り方向に沿って両側に延設される一対の加締片を含んで構成され、前記底板上に配置された前記被覆部を前記加締片で覆って加締めることにより前記被覆部に圧着され、
    前記被覆部に接触する側の面に、前記被覆部の前記軸線周り方向に沿って、一対の前記加締片と前記底板とにわたって凸形状に延在する突条部が前記軸線に沿う軸線方向に間隔をあけて少なくとも1つ形成され、
    複数の前記突条部は、前記導体圧着部側の前記突条部の高さが、前記導体圧着部側とは反対側の前記突条部側の高さよりも低いことを特徴とする圧着端子。
  2. 複数の前記突条部は、当該突条部の前記軸線方向の間隔が、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなる先細り形状に形成されている請求項1に記載の圧着端子。
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