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JP2023112364A - 制御装置 - Google Patents

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JP2023112364A
JP2023112364A JP2022014113A JP2022014113A JP2023112364A JP 2023112364 A JP2023112364 A JP 2023112364A JP 2022014113 A JP2022014113 A JP 2022014113A JP 2022014113 A JP2022014113 A JP 2022014113A JP 2023112364 A JP2023112364 A JP 2023112364A
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達磨 北澤
Tatsuma Kitazawa
彩香 元辻
Ayaka MOTOTSUJI
幸平 望月
Kohei Mochizuki
崇 宮崎
Takashi Miyazaki
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】運転者の状況に合わせて危険を回避するための適切な発光制御を行う。【解決手段】制御装置は、運転者の状態を検出した検出情報に基づいて車室に配置された発光体の制御を行う発光体制御部を備えるものとした。【選択図】図2

Description

本発明は制御装置に関し、特に車室内に配置された発光体の発光制御を行う制御装置についての技術に関する。
車両の運転においては運転者の見落とし等による危険を回避するために、各種の装置が開示されている。例えば、下記特許文献1においては、移動体周囲の状況を運転者に知らせることが可能なシステムに関する発明が開示されている。具体的には、走行する上で注意しなければならない対象を検出した場合に、該対象が存在する方向に設置されている照明パネルを強制的に点灯または点滅させることが記載されている。
特開2012-221487号公報
しかし、このような発光制御は、運転者の状態を考慮してなされたものではなく、必ずしも適切な発光制御になるとは限らない。
本発明は、上記問題点の解決を図るものであり、運転者の状況に合わせて危険を回避するための適切な発光制御を行うことを目的とする。
本発明の制御装置は、運転者の状態を検出した検出情報に基づいて車室に配置された発光体の制御を行う発光体制御部を備えたものである。
運転者の状態の検出結果に応じて発光体の制御を行うことにより、運転者に適切な示唆を行うことが可能となる。
本発明によれば、安全性の向上や快適性の向上など各種の効果を得ることができる。
本発明の車両の構成例を示すブロック図である。 車室発光体の配置例を示す図である。 発光体の構成例を示す図である。 車外発光体の配置例を示す図である。 第1の態様における発光態様を説明するための図である。 図6から図9までの各図と共に第2の態様における発光態様を説明するための図である。 第2の態様における発光態様を説明するための図であり図6に続く状態を示す図である。 第2の態様における発光態様を説明するための図であり図7に続く状態を示す図である。 第2の態様における発光態様を説明するための図であり図8に続く状態を示す図である。 第1の実施の形態における発光体制御部が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における発光態様を説明するための図である。 第3の実施の形態における発光体制御部が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
<1.第1の実施の形態>
第1の実施の形態における車両1は、図1に示すように、車両制御システム2と車室発光体ユニット3と車外発光体ユニット4とを備えている。
車両制御システム2は、運転者の状態を検出した検出情報を用いて車両1の車室5及び車外を照射する各種発光体を制御する制御装置6を備えたものである。
車両制御システム2は、制御装置6と、制御装置6に対して各種の情報を提供するセンサ類、具体的には、舵角センサ7、車速センサ8、ドライバセンサ9、車外センサ10及びナビゲーションユニット11と、を備えている。なお、車両制御システム2は、車両1を制御するために必要な各部を備えているが、図1及び以降の説明においては、本発明に係る部分のみを抜粋する。
制御装置6は、車室5に向けて光を照射する車室発光体ユニット3と、車両1の外部(即ち車外)に向けて光を照射する車外発光体ユニット4と、を制御する発光体制御部12を有して構成されている。
制御装置6は、1または複数のECU(Electronic Control Unit)によって構成されていてもよい。例えば、制御装置6は、車室発光体ユニット3を制御する発光体制御部12としてのECUと、車外発光体ユニット4を制御する発光体制御部12としてのECUとを備えていてもよい。
また、更に細かく、発光体の役割ごとに異なるECUによって制御装置6が構成されていてもよい。
発光体制御部12は、後述する各種の処理を行うことにより、発光体を用いて運転者に対する各種の通知を行う。
舵角センサ7は、操舵輪の舵角を検出するセンサである。
車速センサ8は、例えば、車両1の車輪の回転速度を検出しそこから車両1の走行速度(車速)を検出するセンサである。
ドライバセンサ9は、車室5に配置されたカメラ装置などであり、運転者を撮影した撮像画像に基づいて運転者の状態を検出するためのセンサ装置である。このようなカメラ装置としては、例えば、可視光に感度を有するものや赤外光に感度を有するものなどを挙げることができる。
なお、撮像画像から運転者の状態を推定するための処理の一部が制御装置6に設けられていてもよい。
また、ドライバセンサ9は、1台のカメラ装置から構成されていてもよいし、複数台のカメラ装置から構成されていてもよい。そして複数台のカメラ装置から構成される場合には、運転者についての各種の情報を取得するために異なる種類のセンサを備えたカメラ装置を有して構成されていてもよいし、運転者の正面や側面等のように運転者の異なる角度についての情報を得るために配置位置が異なる複数台のカメラ装置から構成されていてもよい。
第1の実施の形態におけるドライバセンサ9は、特に、運転者の視線を検出する。
車外センサ10は、車両1の外部についてのセンシング情報を出力するセンサである。具体的には、車外センサ10は、車両1の近傍を移動する歩行者や自転車やバイク、或いは、車両1の近傍に位置する障害物等を検出する。また、車外センサ10は、車外の明度や天候等を検出するセンサを含み得るものである。
ナビゲーションユニット11は、ナビゲーション処理のための構成を包括的に示しており、経路案内や現在地表示の処理を行うマイクロプロセッサ、地図データベース、表示装置、入力装置、音声出力装置などを有する。ナビゲーションユニット11の構成及び処理については公知のものであるとして詳細説明を省く。
舵角センサ7、車速センサ8、ドライバセンサ9、車外センサ10及びナビゲーションユニット11は、発光体制御のための情報を発光体制御部12に提供するが、第1の実施の形態においては特に、ドライバセンサ9、車外センサ10から提供された情報に基づいて発光体制御部12による発光体の制御が行われる。
車室発光体ユニット3は、車室発光体13Aと、車室発光体ドライバ14とを備えて構成されている。車室発光体13Aは、例えば、車両1のドア部15やインストルメントパネル16やピラー17或いはステアリングコラム18等の各部に配置されている。
車室発光体ドライバ14は、車室発光体13Aと共に設けられ、入力される発光体制御部12の制御信号に基づいて所定の制御電圧を車室発光体13Aに出力することにより発光体の発光を行う。車室発光体ドライバ14は、車室発光体13Aを所定の色、所定の光度及び所定のパターンで発光させるものである。また、車室発光体ドライバ14は、車室発光体13Aの発光の向きを変更可能とされていてもよい。
車室発光体ドライバ14は、一つの車室発光体13Aごとに一つ設けられていてもよいし、複数の車室発光体13Aごとに一つ設けられていてもよい。
車外発光体ユニット4は、車外発光体13Bと、車外発光体ドライバ19とを備えて構成されている。車外発光体13Bは、前照灯ユニット内に配置されたハイビーム用の発光体やロービーム用の発光体、或いは、ターンシグナルランプとしての発光体や、コーナリングランプとしての発光体や、フォグランプとしての発光体など、車外に向けて光を照射する発光体を指す。
以降の説明においては、車室発光体13Aと車外発光体13Bを区別せずに発光体制御部12の制御対象としての発光体を指す場合には単に「発光体13」と記載する。
<2.発光体等の配置例>
車両1の車室5に配置された車室発光体13Aの配置例について図2を参照して説明する。
具体的に、車両1の運転席側のドア部15のドアパネル20の上部には、上方に向けて或いは上方やや車室側に向けて光を出射するように複数の車室発光体13Aaが車両前後方向に並んで配置されている。車両1の助手席側のドア部15についても同様に複数の車室発光体13Aaが配置されている。
ドア部15に配置された車室発光体13Aaを利用することにより、車両1の側方などに運転者の視線を誘導することが可能となる。
また、車両1のインストルメントパネル16の上部の縁にそって複数の車室発光体13Abが車幅方向に並んで配置されている。なお、図2に示すように、インストルメントパネル16の上面における車両前後方向の前方側及び後方側の縁部に車室発光体13Abが配置されていてもよいし、前方側と後方側の何れか一方の縁部に車室発光体13Abが配置されていてもよい。
車両1のピラー17(Aピラー)の下端部にも車室発光体13Acが配置されている。
更に、運転席側のインストルメントパネル16においては、複数の車室発光体13Adが上下方向に並んで配置されている。
このように、運転者の前方に配置された車室発光体13Ab、13Ac、13Adだけでなく側方に配置された車室発光体13Aaを用いることから、車室発光体13Aの発光を立体的に運転者に知覚させるための多種多様な発光パターンを実現することができ、直感的で分かりやすい注意喚起等の示唆を行うことが可能となる。
なお、図2に示す例では、一つの車室発光体13Aが一つの独立した発光部とされているが、複数の車室発光体13Aを有した一つの発光部とされていてもよい。例えば、図3に示すように、ライン状に発光する発光部として内部に車室発光体13Aが複数配置されていてもよい。また、その場合には、隣接する車室発光体13Aの発光強度を徐々に変化させることにより、発光箇所が配置方向に滑らかに移動しているように視認させてもよい。
図2に示すように、インストルメントパネル16における運転席の正面の部分には、ドライバセンサ9としてのカメラが配置されている。
本実施の形態においては、ドライバセンサ9によって撮像された画像を解析することにより、運転者の視線方向を推定することが可能である。
なお、ドライバセンサ9としてのカメラの配置箇所は、ステアリングコラム18や、ルームミラー(バックミラー)等に配置されていてもよい。また、図2に示す例では、ドライバセンサ9としてのカメラが一つ配置されているが、複数のカメラがドライバセンサ9として配置されていてもよい。
次に、車両1における車外発光体13Bの配置例について図4を参照して説明する。
前照灯灯具ユニット21の内部には、車外発光体13Bとしてのハイビーム用発光体13Baと、ロービーム用発光体13Bbとが配置されている。また、車両1の前面における車幅方向の両端部には車外発光体13Bとしての車幅灯13Bcが配置され、車両1の側面の前端部には車外発光体13Bとして車両1の側方を照射可能なコーナリングランプ13Bdが配置されている。
なお、ハイビーム用発光体13Baとロービーム用発光体13Bbが共通の一つの発光体とされ、その代わりに可動シェードが設けられることによりハイビームとロービームの切り替えが可能とされていてもよい。
なお、図4に示す車外発光体13Bは一例であり、他にもフォグランプなど各種の車外発光体13Bが車両1に配置されていてもよい。
<3.発光態様>
第1の実施の形態における車室発光体13A及び車外発光体13Bの発光態様について各種の例を説明する。
<3-1.第1の態様>
第1の態様は、運転者の視線に応じて車室発光体13Aの発光態様の変更、或いは、車室発光体13Aの発光の有無を変更する。即ち、ドライバセンサ9によって検出される運転者の検出情報は、運転者の視線に関する情報とされる。
左側車線走行時における車両1の右折時を例に挙げて説明する。車両1の右折時には対向車に気を配る余り、歩道を渡ろうとする歩行者や自転車等への注意がおろそかになり接触してしまう事故が発生しやすい。
第1の態様においては、ドライバセンサ9の出力に基づいた結果、運転者の視線が歩行者などの注意対象物OBに向けられていないと判定した場合に、注意対象物OBが存在する方向に位置する車室発光体13Aを発光させる。
ここで、運転者の視線が向けられていると判定されるのは、視線が向けられている瞬間のみを指すのではなく、直前の所定期間内(例えば2秒以内など)に一度でも視線が向けられている場合も含む。即ち、直前の所定期間内に注意対象物OBに対して視線が向けられていれば、運転者は既に注意対象物OBを認識済みであるとして車室発光体13Aを発光させなくてもよい。
図5に一例を挙げる。車両1の右折先の歩道をこれから渡ろうとしている二人の歩行者(注意対象物OB1、OB2)が存在する。車両1の右側から歩道を渡ろうとしている注意対象物OB1に対して視線が向けられていないと判定した場合には、車室発光体13Aのうち、運転席側のドア部15に配置された車室発光体13Aaを発光させることにより、運転者に注意対象物OB1を視認させる。
また、車両1の左前方から歩道を渡ろうとしている注意対象物OB2に対して視線が向けられていないと判定した場合には、車室発光体13Aのうち、インストルメントパネル16に配置された車室発光体13Ab(特に、助手席の正面に配置された車室発光体13Ab)を発光させることにより、運転者に注意対象物OB2を視認させる。
なお、図5に示す発光対象の車室発光体13Aの位置は一例であり、車両1に対する歩行者の位置が変われば、発光対象の車室発光体13Aを変えることが望ましい。
なお、歩道を横断使用とする方向者などの注意対象物OBが大量に存在する場合には、全ての注意対象物OBを運転者が見落としてしまうことは考えにくいため、車室発光体13Aの発光を行わなくてもよい。
このように、運転者の視線を検出しその結果に応じて発光体13の制御を行うことにより、よそ見運転についての警告や、運転者が気付いていない注意対象物OBについての警告を目的とした発光体制御が可能となる。
なお、車両1と注意対象物OBの距離に応じて発光態様を変えてもよい。例えば、車両1と注意対象物OBが所定距離よりも遠い場合には車室発光体13Aを緑色に発光させ、所定距離よりも近づいた場合には黄色や赤色に発光させる。
また、車両1と注意対象物OBが近いほど、車室発光体13Aの光量を増してもよいし、点滅発光させる場合には点滅周期を早めてもよい。また、車両1と注意対象物OBが更に近づいた場合には、発光対象の車室発光体13Aだけでなく、その近傍に配置されたその他の車室発光体13Aなどを発光させることにより、運転者に対してより強く注意を促してもよい。即ち、危険度の度合いに基づいて発光体13の発光色や発光態様を変えることにより、運転者に危険度を通知してもよい。
なお、上述する発光制御を行った結果、運転者の視線情報に基づいて注意対象物OBを視認したと推定できる場合には、該発光制御を解除してもよいし、或いは、発光強度を下げてもよい。
発光体13の発光は、運転者の気を引きすぎてしまい、注意対象物OBに視線を向けさせることができない場合がある。
しかし、運転者が注意対象物OBを視認したと推定できた場合には、自動的に発光体13の減光或いは消灯を行うことにより、発光による煩わしさを軽減すると共に自然と運転者の視線を車外へと向けさせることが可能となり、安全性の向上を図ることができる。
<3-2.第2の態様>
第2の態様は、第1の態様と同様に運転者の視線に応じて車室発光体13Aの発光態様の変更、或いは、車室発光体13Aの発光の有無を変更すると共に、運転者の視線を適切に誘導するためのシーケンシャル点灯制御を行う。
具体的に図6を参照して説明する。
図6においては、運転者の視線方向が方向Dr1として示されている。即ち、運転者は、車両1の進行方向のやや左側に視線を向けている状態であり、車両1の右側から右折先の歩道を渡ろうとしている歩行者である注意対象物OBに気がついていない状態と推定される。
先ず、運転者の視線の方向である方向Dr1に配置された車室発光体13Abを点灯させる。
次に、発光中の車室発光体13Abに隣接した車室発光体13Abのうち、注意対象物OB1側に配置された車室発光体13Abを発光させる。このとき、最初に発光させた車室発光体13Abは消灯或いは減光させて構わない(図7参照)。
このように隣接する車室発光体13Aを順次点灯(シーケンシャル点灯)させていき、最後に注意対象物OBが位置する方向Dr2に配置された車室発光体13A(本例においては、車室発光体13Aa)を発光させる(図8参照)。
このようなシーケンシャル点灯の制御は、運転者の視線が注意対象物OBが位置する方向へと向けられるまで断続的に繰り返されてもよい。
このように、運転者の現在の視線の方向に基づいて決定された最初に点灯させる車室発光体13Aから、注意対象物OBが位置する方向に配置された車室発光体13Aまで順に点灯させるシーケンシャル点灯を行うことで、運転者の視線誘導をより確実に行うことができる。そして、車室発光体13Aの制御によって運転者の視線を適切に誘導することにより、運転者自身に危険を認識させることができ、事故防止及び安全運転に寄与することができる。
特に、運転者の視界の中心付近からシーケンシャル点灯が始まることで、運転者の注意を引きやすく、運転者の視線誘導を迅速に行うことができる。
なお、図8に示す状態から更に車外発光体13Bを発光させてもよい。
例えば、図8に示す状態の場合、運転者の視線がドア部15の車室発光体13Aaに向けられてしまい、車外に位置する注意対象物OB1に向けられない可能性が考えられる。
このような場合に備えて、運転者の視線が注意対象物OB1が位置する方向に配置された車室発光体13Aに向けられたと推定された場合に、車室発光体13Aを全て消灯すると共に車外における注意対象物OB1が位置する方向を照射する所定の発光体を発光させる制御を更に行ってもよい。図9に示す例では、所定の発光体として、車外発光体13Bの一つであるコーナリングランプ13Bdが発光された状態を示している。
これにより、車両1の車外における所定の方向が車外発光体13Bによって照射され、注意対象物OB1などの車外の物体等を運転者に認識させることができ、安全性をより向上させることができる。
なお、注意対象物OB1の位置によっては、コーナリングランプ13Bdではなくロービーム用発光体13bなどを発光させてもよい。
なお、本実施の形態において車室発光体13Aや車外発光体13Bを発光させる際の発光強度や発光色は、天候や時間帯や道路照明の有無等によって適切に設定されることが望ましい。例えば、天候が「晴れ」の場合や、時間帯が「昼間」の場合や、街灯などの道路照明が多い場合(大規模幹線道路走行中など)には、環境光が明るいため、相対的に発光体13の発光強度を強めることや、点滅発光における発光周期を短くすることなどが考えられる。また、発光色については、より目立つ色にすることが考えられる。
一方、天候が「曇り」や「雨」の場合や、時間帯が「夜間」である場合、更に道路照明が少ない場合には、環境光が暗いため、相対的に発光体13の発光強度を弱めることや、点滅発光における発光周期を長くすることなどが考えられる。また、発光色については、より目立ち過ぎない色にすることが考えられる。
また、本実施の形態のように、車両1の右左折時、特に、右側車線走行環境における左折時や左側車線走行環境における右折時のように、対向車や歩行者や自転車など確認すべき対象が多く存在し得る状況において、誘導のために発光体13の発光制御を行うことにより、運転者の視線を適切に誘導して運転者に危険を認識させることができ、安全性の向上を図ることができる。
なお、運転者の確認不足が繰り返されるごとに、発光体13の発光強度や発光周期を上昇させてもよい。例えば、運転者が右折をするたびに注意対象物OBの見落としが発生する場合には、そのたびに、発光体13の発光態様をより目立つ態様に変更していくことで、運転者の確認不足を認識させることができ、安全運転に寄与することができる。また、運転者の運転技能の向上に寄与することが可能となる。
また、運転者の視線が適切に誘導されたことを検出した場合にコーナリングランプ13Bdを点灯させるのではなく、ターンシグナルランプに対する操作がされたことに応じて交差点進入前にコーナリングランプ13Bdを予め点灯させておき、運転者の視線が適切に誘導されたことを検出した場合に、既に点灯済みのコーナリングランプ13Bdの発光強度を上昇させることにより注意対象物OBに対して視線を誘導するように制御を行ってもよい。
<3-3.処理例>
第1の態様及び第2の態様における発光制御を行うために発光体制御部12が実行する処理の一例について図10を参照して説明する。
発光体制御部12はステップS101において、各種のセンシングを開始させる。具体的には、ドライバセンサ9を用いて運転者の視線についての情報の取得を開始させる。また、車外センサ10を用いて、車両1の周囲に存在する他車両や歩行者等の検出を開始する。また、ナビゲーションユニット11から走行予定の経路情報を取得することにより、右折や左折の予定を取得してもよい。
発光体制御部12はステップS102において、車両1の右折や左折を検出したか否かを判定する。例えば、ナビゲーションユニット11から得た情報に基づいて右折や左折を行う可能性が高いと判定した場合に右折や左折を検出したと判定してもよいし、運転者が左右のターンシグナルランプを点灯させる操作を行ったことを検出したことで右折や左折を検出したと判定してもよい。
なお、ステップS102の右左折の検出は、実際に右折や左折を行わない可能性があったとしても、検出するようにしてもよい。例えば、車両1が右折した場合に注意すべき注意対象物OBが存在することを検出した場合に、右折操作を行うかどうか不明な運転者に注意喚起したとしても、早期に注意を促すことにより安全性を向上させる効果を得ることができる。一方、右折を行わないにも関わらず注意を促してしまったとしても、走行安全上問題が起きることは考えにくい。従って、実際の右左折の有無によらず右左折を検出して早期に注意を促すことにより安全性の面で大きな利益を得るようにしてもよい。
右左折を検出していないと判定した場合、発光体制御部12は再度ステップS102の処理へと戻る。
一方、右左折を検出したと判定した場合、発光体制御部12はステップS103において、注意対象物OBを検出したか否かを更に判定する。
注意対象物OBを検出したと判定した場合、即ち、右左折が行われる可能性があり、且つ、注意対象物OBを検出している場合、発光体制御部12はステップS104において、注意対象物OBを運転者が視認したかどうかを判定する。
注意対象物OBを検出しており、且つ、その注意対象物OBを運転者が視認していないと判定した場合、発光体制御部12はステップS105において、運転者に注意対象物OBを視認させるための発光制御、即ち、第1の態様であれば注意対象物OBが存在する方向に配置された車室発光体13Aを発光させる制御であり、第2の態様であれば運転者の視界から順に車室発光体13Aを発光させるシーケンシャル点灯を行うための制御を行う。
続いて、発光体制御部12はステップS106において、右左折が完了したか否かを判定する。右左折が完了していないと判定した場合、発光体制御部12は再度ステップS104へと戻り、運転者が注意対象物OBを視認したか否かを判定する。
ステップS104において、運転者が注意対象物OBを視認したと判定した場合、或いは、ステップS103において注意対象物OBが検出されていないと判定した場合、発光体制御部12はステップS107において、右左折が完了したか否かを判定する。
右左折が完了していないと判定した場合、発光体制御部12はステップS103へと戻り、注意対象物OBを検出したか否かを判定する。
なお、車両1の右左折が完了するまで発光体制御部12がステップS103、S104及びS107の各処理を繰り返し実行することで、時間と共に変化する車両1の周囲環境のセンシングにより新たに検出した歩行者等の注意対象物OBについて、適切な発光制御を行うことができる。
なお、ステップS105の発光制御を終えた後にステップS104において運転者が注意対象物OBを視認したと判定した場合、発光体制御部12はステップS107の処理の前に車外発光体13Bを点灯させることにより注意対象物OBをより強く認識させるような処理を行ってもよい。
ステップS107において右左折が完了したと判定した場合、発光体制御部12はステップS108において、発光制御を終了させてステップS102の処理へと戻る。このとき、注意喚起のための発光状態とは異なる通常の発光状態へと遷移してもよい。
<4.第2の実施の形態>
第2の実施の形態における車両1は、検出した運転者の状態(視線)に応じた発光を行うと共に、車外において検出された歩行者等の注意対象物OB(移動体)の移動方向に応じて発光態様を変更するものである。
車両1や車両制御システム2の構成は図1で説明したものと同様である。また、車室発光体13Aや車外発光体13Bの配置等についても、図2や図4で説明したものと同様である。
なお、以下の説明では、車両1の右折時の発光制御について説明する。
図11は、車両1の右折時に右折先の横断歩道を運転者から見て左から右に横断しようとしている歩行者がいる状況を示している。
車両1の発光体制御部12は、車外センサ10から得た歩行者としての注意対象物OBの位置及び移動方向についての情報と、ドライバセンサ9から得た運転者の視線の情報に基づいて、運転者が注意対象物OBに視線を向けていないと判定した場合に、車室発光体13Aを所定の順序で発光する制御を行う。
ここで車室発光体13Aの発光についての所定の順序とは、注意対象物OBの移動方向に応じたものとされる。
具体的に、図11に示す状況は、運転者から見て左から右へと注意対象物OBが移動している状況であることから、図11に示すようにインストルメントパネル16に配置された一つの車室発光体13Abを発光させた後、図中に矢印で示す方向Dr3に沿って車室発光体13Abを発光させた後、更に、方向Dr4に沿って車室発光体13Aaを発光させる。即ち、発光体制御部12は、検出された歩行者等の注意対象物OBの移動方向に応じて車室発光体13Aをシーケンシャル点灯させる。
なお、車室発光体13Aのシーケンシャル点灯を繰り返し行う場合には、その点滅周期をターンシグナルランプと同じ周期とすることが考えられる。ターンシグナルランプの点滅周期は、車両が右左折をすること及びそれに注意を払う必要があることを示すものとして一般的な点滅周期であることから、運転者に注意喚起を行うための点滅周期として適切なものと考えられる。
第2の実施の形態における発光制御を行うために発光体制御部12が実行する処理は、図10に示したものと同様である。
即ち、ステップS102で車両1の右左折を検出し、且つ、ステップS103で注意対象物OBを検出し、且つ、ステップS104でその注意対象物OBを運転者が視認していないと判定した場合に、ステップS105の発光制御を行う。この発光制御においては、上述したように、視認していない注意対象物OBの移動方向に応じた発光を行う。
なお、車両1の左から右へ移動する注意対象物OBと、右から左へ移動する注意対象物OBが存在する場合には、運転者が視線を向けていない方の注意対象物OBの移動方向に応じた発光制御を行う。
これにより、運転者は、自分が視認している歩行者の移動方向とは異なる方向に車室発光体13Aがシーケンシャルに発光している状況を知覚することで、自分が認識していない歩行者等の注意対象物OBが存在することを把握することができる。
このように、車両1の近傍を通行する歩行者や自転車或いは二輪自動車が存在し、それらに対して運転者が注意を払っていないと推定される場合に、歩行者等の移動方向に合わせて発光体13のシーケンシャル点灯を行うことで、運転者に歩行者等を認識させることが可能となり、安全性の向上に寄与することができる。
また、発光体制御部12は、車外センサ10からのセンシング情報を適切に取得できなかった場合には、運転者が認識していない注意対象物OBが存在する可能性があるとして、注意喚起のための発光制御を行ってもよい。
具体的には、センシング情報の異常を通知するために車室発光体13Aを赤色や黄色などの警告色で点灯させる制御を発光体制御部12が行ってもよい。
車外のセンシング情報が得られなかった場合には、運転者に対して正常な注意喚起を実行できない虞がある。従って、そのような場合に赤色や黄色に発光体13を発光させることで運転者にセンシングが正常に実行されていないことを運転者に認識させ、運転者自身に車両周囲の安全確認を促す契機とすることができ、安全性の向上に寄与することができる。
<5.第3の実施の形態>
第3の実施の形態における車両1は、第1及び第2の実施の形態と異なり、運転者の操作状態に応じて発光体制御部12が発光体13の制御を行うものである。即ち、発光体制御部12は、運転者の状態を検出した検出情報として運転者が運転する車両1が所定状態に置かれるような運転者の操作状態を検出したことを示す情報を取得した場合に、発光体13を所定の態様で発光させる制御を行う。
具体的には、発光体制御部12は、運転者が運転する車両1が所定状態に置かれる運転者の操作状態を検出したことを示す情報を舵角センサ7や車速センサ8やナビゲーションユニット11等から得た場合に、発光体13の制御を行うことにより運転者に対する注意喚起を促す。
本実施の形態における発光制御の例を幾つか説明する。
一つ目の例は、運転者の操作状態によって車両1の車速が所定速度以上となった場合に発光体制御部12が車室発光体13Aの発光制御を行うものである。
例えば、車速が一定以上の速度であれば、発光体制御部12は車室発光体13Aaや車室発光体13Abを緑色に点滅発光させる。更に車速が早くなった場合には、発光色を黄色や赤色など運転者がより緊急性を感じやすい色に変化させると共に、点滅周期を早くする。
二つ目の例は、車外センサ10から得たセンシング情報により先行車との車間距離が一定距離未満であることを検出した場合に、発光体制御部12が車室発光体13Aの発光制御を行うものである。
例えば、先行車との車間距離が一定距離未満であれば、発光体制御部12は車室発光体13Aaや車室発光体13Abを緑色に点滅発光させる。更に先行車のブレーキが踏まれるなどして車間距離がより一層短くなった場合には、黄色や赤色など運転者がより緊急性を感じやすい色に発光体13の発光色を変化させると共に、点滅周期を早くする。
三つ目の例は、ナビゲーションユニット11から得た情報により車両1の進行経路上にカーブが存在することを示す情報を取得できた場合に、発光体制御部12は車室発光体13Aaや車室発光体13Abを緑色に点滅発光させる。
更に、当該カーブに差し掛かった場合に、舵角センサ7から取得した操舵角がカーブを曲がりきるのに必要な操舵角よりも小さい場合に、黄色や赤色など運転者がより緊急性を感じやすい色に発光体13の発光色を変化させると共に、点滅周期を早くする。
四つ目の例は、検出情報として車両1における燃費が所定値以上であることを取得した場合に、車室発光体13Aaや車室発光体13Abを緑色に点灯させる制御を行う。
一方、車両1における燃費が所定値未満であることを示す検出情報を取得した場合に、発光体制御部12は車室発光体13Aaや車室発光体13Abを黄色や赤色に点灯させる制御を行う。
以上の各例で説明したように、車両1の所定状態とは、車速が一定速度以上とされた状態や、先行車との車間距離が一定距離未満とされた状態や、燃費の良い走行状態及び燃費の悪い走行状態や、車両1の走行経路上にあるカーブの曲率に対して操舵角が小さくそのままでは曲がりきれないと推定される状態などであり、それらは運転者の操作状態によって引き起こされる状態である。
このような各種状態を運転者に通知することで、安全性を確保するための運転操作を促すことや、燃費の高い運転を促すことや、急制動を回避させるための運転操作を促すことなどが可能となる。
第3の実施の形態における発光制御を行うために発光体制御部12が実行する処理の一例を図12に示す。
発光体制御部12はステップS201において、センシング情報及びその他情報の取得を開始する。これにより、車速情報や車間距離の情報や経路情報や操舵角の情報や燃費の情報などの取得が開始される。
発光体制御部12はステップS202において、検出情報が所定の条件に合致したか否か、即ち、発光体13の発光条件が成立したか否かを判定する。発光条件が成立していないと判定した場合、ステップS202の処理が繰り返し実行される。
一方、発光条件が成立したと判定した場合、発光体制御部12はステップS203において、成立した条件に基づいて発光態様を決定する。
続いて、発光体制御部12はステップS204において、発光体13の発光制御を行う。これにより、各種の情報が運転者に通知される。
発光体制御部12はステップS205において、発光終了条件が成立したか否かを判定する。発光終了条件が成立していないと判定した場合、ステップS204の処理が繰り返し実行される。
一方、発光終了条件が成立したと判定した場合、発光体制御部12は図12に示す一連の処理を終了する。
<6.まとめ>
以上説明してきたように、車両1の車両制御システム2が有する制御装置6は、運転者の状態を検出した検出情報に基づいて車室5に配置された発光体13の制御を行う発光体制御部12を備えている。
運転者の状態の検出結果に応じて発光体13の制御を行うことにより、運転者に適切な示唆を行うことが可能となる。
従って、安全性の向上や快適性の向上など各種の効果を得ることができる。
なお、上述した各種の例は、適宜組み合わせて実施することが可能である。
1 車両
5 車室
6 制御装置
12 発光体制御部
13 発光体
13A、13Aa、13Ab、13Ac、13Ad 車室発光体(発光体)
13B 車外発光体(発光体、所定の発光体)
13Ba ハイビーム用発光体(発光体、所定の発光体)
13Bb ロービーム用発光体(発光体、所定の発光体)
13Bc 車幅灯(発光体、所定の発光体)
13Bd コーナリングランプ(発光体、所定の発光体)
15 ドア部

Claims (11)

  1. 運転者の状態を検出した検出情報に基づいて車室に配置された発光体の制御を行う発光体制御部を備えた
    制御装置。
  2. 前記検出情報は、前記運転者の視線に関する情報とされ、
    前記発光体制御部は、前記発光体の制御として前記運転者の視線を誘導するための制御を行う
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記発光体制御部は、前記誘導のための制御として、前記誘導の方向に従って複数の前記発光体を順次点灯させるシーケンシャル点灯を行う
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記発光体制御部は、前記誘導を開始する場合に、前記運転者の視界の中心に近い前記発光体を始点として前記シーケンシャル点灯を行う
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記発光体制御部は、前記運転者が運転する車両の右左折時において前記誘導のための制御を行う
    請求項2から請求項4の何れかに記載の制御装置。
  6. 前記発光体制御部は、前記検出情報として前記運転者の視線が目的の方向に向けられたことを示す情報を取得した場合に、前記発光体の発光を抑える制御を行う
    請求項2から請求項5の何れかに記載の制御装置。
  7. 前記発光体制御部は、前記検出情報として前記運転者の視線が前記目的の方向に向けられたことを示す情報を取得した場合に、車外における前記目的の方向を照射する所定の発光体を発光させる制御を更に行う
    請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記検出情報は、前記運転者の視線に関する情報とされ、
    前記発光体制御部は、前記運転者の視線が目的の方向以外に向けられており且つ車外に移動体が検出されている場合に、前記発光体の制御として前記移動体の移動方向に従って複数の前記発光体を順次点灯させるシーケンシャル点灯を行う
    請求項1に記載の制御装置。
  9. 前記発光体制御部は、前記車外についてのセンシング情報が正常に得られなかった場合に、前記発光体を警告色に点灯させる制御を行う
    請求項8に記載の制御装置。
  10. 前記発光体制御部は、前記検出情報として前記運転者が運転する車両が所定状態に置かれる前記運転者の操作状態を検出したことを示す情報を取得した場合に、前記発光体の制御として前記運転者に対する注意喚起を促すための制御を行う
    請求項1に記載の制御装置。
  11. 前記発光体制御部は、車両のドア部に配置された前記発光体の制御を行う
    請求項1から請求項10の何れかに記載の制御装置。
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