JP2023038161A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤を提供する。【解決手段】皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。【選択図】なし
Description
本発明は、皮膚外用剤に関する。
近年の調査によれば、人の日常生活における菌又はウイルスの感染経路としては接触感染が多いことが知られてきている。接触感染は主として、菌又はウイルスの感染者、ドアノブ、ハンドル、食器、玩具、その他日用品、内装品等の被接触物に手指が接触することにより起こる。
このような日常生活での接触行動による菌又はウイルスの接触感染を予防する方法が求められている。
手指を介しての菌又はウイルスの接触感染を予防する方法として、手指にアルコール系消毒剤等を適用して殺菌消毒する方法が知られている。しかしながら、殺菌乃至消毒成分として用いられるエタノール等のアルコールは揮発性が高く、手指に殺菌、殺ウイルス効果を付与するという観点では効果の持続性が充分ではなかった。
手指を介しての菌又はウイルスの接触感染を予防する方法として、手指にアルコール系消毒剤等を適用して殺菌消毒する方法が知られている。しかしながら、殺菌乃至消毒成分として用いられるエタノール等のアルコールは揮発性が高く、手指に殺菌、殺ウイルス効果を付与するという観点では効果の持続性が充分ではなかった。
そこで、予め手指に菌又はウイルスに対する防御機能を付与する方法が検討されている。当該方法によれば、菌又はウイルスへの感染防止効果が継続して得られるので、外出先などで手洗い場がない環境下でも接触感染を予防することができる。特に、菌又はウイルスが付着した被接触物に繰り返し接触した場合でも感染を防止できる点で好ましい。
特許文献1には、ナイアシンアミドまたはその誘導体;塩化ジデシルジメチルアンモニウムを含む第1の第4級アンモニウム塩;塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等の第2の第4級アンモニウム塩;及び、化粧品として許容される基剤を含む手指消毒剤組成物等の局所組成物が、長期間持続する抗菌効果を提供できることが開示されている。
特許文献1の開示技術において使用される殺菌剤及び抗菌剤は、人体への安全性等の観点から、皮膚用の組成物中への配合量が実質的に制限される。そのため、殺菌剤又は抗菌剤による皮膚の殺菌又は殺ウイルス活性については充分なものとはいえず、さらなる改善が望まれていた。
本発明は、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明は、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、所定の有機酸又はその塩を含有する皮膚外用剤組成物を、所定要件を満たすように吐出し得る容器に収容してなる皮膚外用剤を用いることで、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。
[2]乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、方法。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
すなわち本発明は、下記に関する。
[1]皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。
[2]乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、方法。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
本発明によれば、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤を提供できる。
[定義]
本明細書において「酸型で存在する成分(A1)」とは、成分(A)に由来する乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸のうち、組成物中で乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸として存在する成分を意味する。また以下の記載において、成分(A)に由来する乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸のうち、組成物中で乳酸イオン、ピルビン酸イオン及びウロカニン酸イオンとして存在する成分を「解離型で存在する成分(A2)」ともいう。
本明細書において「酸型で存在する成分(A1)」とは、成分(A)に由来する乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸のうち、組成物中で乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸として存在する成分を意味する。また以下の記載において、成分(A)に由来する乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸のうち、組成物中で乳酸イオン、ピルビン酸イオン及びウロカニン酸イオンとして存在する成分を「解離型で存在する成分(A2)」ともいう。
本明細書において「殺菌又は殺ウイルス性」とは、皮膚外用剤組成物を適用した皮膚表面の殺菌又は殺ウイルス性を意味する。例えばセラチア菌に対する殺菌性は、具体的には実施例に記載の方法により評価することができる。その他の菌及びウイルスに対する殺菌、殺ウイルス性は、技術常識を参酌して評価することができる。
本明細書において「殺菌又は殺ウイルス性を発揮する」とは、(1)皮膚外用剤組成物を皮膚表面に適用した後に該皮膚表面に付着した菌・ウイルスに対して発現される殺菌・殺ウイルス効果、(2)皮膚に付着した菌・ウイルスに対し、組成物を適用することにより発現される殺菌・殺ウイルス効果、(3)皮膚を菌・ウイルスを媒介しない皮膚に整える効果、(4)皮膚を菌・ウイルスから保護し、衛生的に保つ効果、(5)皮膚を介した菌・ウイルスの伝播及び接触感染を防止する効果、及び(6)菌・ウイルスに対する皮膚の感染防御力を高める効果、等を付与する概念を包含するものである。
[皮膚外用剤]
本発明の皮膚外用剤は、皮膚外用剤組成物(以下、単に「組成物」ともいう)が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤である。
すなわち、本発明の皮膚外用剤は、前記皮膚外用剤組成物と、前記定量吐出容器とからなる皮膚外用製品を意味する。
本発明の皮膚外用剤は上記構成を有することにより、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性が低いものである。
本発明の皮膚外用剤は、皮膚外用剤組成物(以下、単に「組成物」ともいう)が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤である。
すなわち、本発明の皮膚外用剤は、前記皮膚外用剤組成物と、前記定量吐出容器とからなる皮膚外用製品を意味する。
本発明の皮膚外用剤は上記構成を有することにより、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性が低いものである。
本発明の皮膚外用剤が上記効果を奏する理由については定かではないが、次のように考えられる。
本発明の皮膚外用剤は、殺菌又は殺ウイルス成分として成分(A)を用いたものである。成分(A)である乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸は、汗腺から供給されるなどして本来ヒトの皮膚上に存在しており、特に手指上において、菌、ウイルス等に対する殺菌、殺ウイルス機能を担っていることを本発明者らは知見した。そのため、成分(A)を含有する皮膚外用剤組成物は殺菌又は殺ウイルス性を有しながらも、皮膚刺激性が少なく、人体安全性の高い組成物とすることができると考えられる。
上記の殺菌又は殺ウイルス性に関して、成分(A)を含有する組成物においても、pHが低い方が殺菌又は殺ウイルス性が高いことは知られている。例えば成分(A)である乳酸は、水溶液中で酸型(CH3CH(OH)COOH)と解離型(CH3CH(OH)COO-)の形態を取り得るが、酸型の方が電荷をもたず、菌又はウイルス内に取り込まれやすいことから、酸型の方が高い殺菌又は殺ウイルス性を発現すると考えられる。
本発明の皮膚外用剤は、殺菌又は殺ウイルス成分として成分(A)を用いたものである。成分(A)である乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸は、汗腺から供給されるなどして本来ヒトの皮膚上に存在しており、特に手指上において、菌、ウイルス等に対する殺菌、殺ウイルス機能を担っていることを本発明者らは知見した。そのため、成分(A)を含有する皮膚外用剤組成物は殺菌又は殺ウイルス性を有しながらも、皮膚刺激性が少なく、人体安全性の高い組成物とすることができると考えられる。
上記の殺菌又は殺ウイルス性に関して、成分(A)を含有する組成物においても、pHが低い方が殺菌又は殺ウイルス性が高いことは知られている。例えば成分(A)である乳酸は、水溶液中で酸型(CH3CH(OH)COOH)と解離型(CH3CH(OH)COO-)の形態を取り得るが、酸型の方が電荷をもたず、菌又はウイルス内に取り込まれやすいことから、酸型の方が高い殺菌又は殺ウイルス性を発現すると考えられる。
その一方で、成分(A)を含有する組成物においても、低pH領域の組成物では皮膚刺激性を生じる懸念がある。
そこで本発明者らは、皮膚に適用される皮膚外用剤組成物中の前記酸のうち、酸型で存在する成分(A1)の含有量に着目した。そして、成分(A)を含有する皮膚外用剤組成物を定量吐出容器に収容し、該容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)を所定の範囲とすることで、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性を低減できることを見出した。
そこで本発明者らは、皮膚に適用される皮膚外用剤組成物中の前記酸のうち、酸型で存在する成分(A1)の含有量に着目した。そして、成分(A)を含有する皮膚外用剤組成物を定量吐出容器に収容し、該容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)を所定の範囲とすることで、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性を低減できることを見出した。
本発明の皮膚外用剤は、前記皮膚外用剤組成物が前記定量吐出容器に収容されてなるものであり、該定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中に含まれる成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である。吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が上記範囲であることにより、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤となる。また、本発明の皮膚外用剤は、1回の吐出操作により「吐出される組成物中に含まれる成分(A1)の含有量」が上記範囲となるよう制御されるものであるため、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮しつつも、皮膚への低刺激性を実現する量となる成分(A1)を、簡便かつ安定的に皮膚に供給できる。
定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.2mg以上、さらに好ましくは0.4mg以上、よりさらに好ましくは0.5mg以上、よりさらに好ましくは1.0mg以上、よりさらに好ましくは2.0mg以上であり、組成物を連続して皮膚に連用しても皮膚刺激性を抑制しやすくする観点から、好ましくは60mg以下、より好ましくは50mg以下、さらに好ましくは45mg以下である。そして、定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、0.05mg以上80mg以下であり、好ましくは0.1mg以上60mg以下、より好ましくは0.2mg以上60mg以下、さらに好ましくは0.4mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは0.5mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは1.0mg以上45mg以下、よりさらに好ましくは2.0mg以上45mg以下である。
1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、実施例に記載の方法により算出することができる。
1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、実施例に記載の方法により算出することができる。
1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、本発明の皮膚外用剤に用いる組成物中の成分(A)の含有量、組成物のpH、組成物の粘度、及び定量吐出容器の種類及び1回の吐出操作による吐出量、又はこれらの組み合わせにより制御できる。
本発明の皮膚外用剤において、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物の量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点、及び皮膚への塗布性向上の観点から、好ましくは0.05g以上、より好ましくは0.1g以上、さらに好ましくは0.2g以上であり、皮膚刺激性を抑制する観点、及び皮膚への塗布後のたれ落ちを抑制する観点から、好ましくは3.0g以下、より好ましくは2.5g以下、さらに好ましくは2.0g以下である。そして、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物の量は、好ましくは0.05g以上3.0g以下、より好ましくは0.1g以上2.5g以下、さらに好ましくは0.2g以上2.0g以下である。
<定量吐出容器>
本発明の皮膚外用剤は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有する皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなるものである。
本明細書において「定量吐出容器」とは、皮膚外用剤組成物を収容することが可能な容器であって、容器の内容物である皮膚外用剤組成物を、吐出操作を行うことにより略一定量吐出することが可能な容器をいう。
本発明の皮膚外用剤は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有する皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなるものである。
本明細書において「定量吐出容器」とは、皮膚外用剤組成物を収容することが可能な容器であって、容器の内容物である皮膚外用剤組成物を、吐出操作を行うことにより略一定量吐出することが可能な容器をいう。
定量吐出容器としては、ストローク式、スクイーズ式等の押圧式容器;電動ディスペンサー式容器;等が挙げられる。また、1回使い切りの個包装タイプの容器も、本発明における定量吐出容器に包含されるものとする。
押圧式容器のうち、ストローク式の押圧式容器としてはポンプタイプ、スプレータイプの容器が挙げられ、特開2019-51949号公報に記載のストローク式の押圧式容器等を例示できる。またスクイーズ式の押圧式容器としては、特開2001-151283号公報に記載のスクイーズ式の押圧式容器等を例示できる。
電動ディスペンサー式容器としては、例えば、センサー部に手をかざすことで自動的に内容物が一定量吐出される機構を備えた容器が挙げられる。
押圧式容器のうち、ストローク式の押圧式容器としてはポンプタイプ、スプレータイプの容器が挙げられ、特開2019-51949号公報に記載のストローク式の押圧式容器等を例示できる。またスクイーズ式の押圧式容器としては、特開2001-151283号公報に記載のスクイーズ式の押圧式容器等を例示できる。
電動ディスペンサー式容器としては、例えば、センサー部に手をかざすことで自動的に内容物が一定量吐出される機構を備えた容器が挙げられる。
本明細書においては、定量吐出容器の1回の吐出操作を以下のように定義する。
定量吐出容器がストローク式の押圧式容器である場合には、1回の吐出操作とは、該容器をフルストロークで1回押圧する操作である。ここでいうフルストロークとは、ストロークにより7kgの荷重を3秒間かけた状態を意味する。
定量吐出容器がスクイーズ式の押圧式容器である場合には、1回の吐出操作とは、該容器の押圧部を1回押圧してスクイーズ変形させる操作である。ここでいうスクイーズ変形とは、押圧により7kgの荷重を3秒間かけた状態を意味する。また容器の押圧部とは、容器の形状によっても異なるが、例えば容器の側面外周部を意味する。
定量吐出容器が 電動ディスペンサーである場合には、1回の吐出操作とは、例えば、容器の内容物の吐出を制御するセンサー部に1回手をかざす操作である。
定量吐出容器がストローク式の押圧式容器である場合には、1回の吐出操作とは、該容器をフルストロークで1回押圧する操作である。ここでいうフルストロークとは、ストロークにより7kgの荷重を3秒間かけた状態を意味する。
定量吐出容器がスクイーズ式の押圧式容器である場合には、1回の吐出操作とは、該容器の押圧部を1回押圧してスクイーズ変形させる操作である。ここでいうスクイーズ変形とは、押圧により7kgの荷重を3秒間かけた状態を意味する。また容器の押圧部とは、容器の形状によっても異なるが、例えば容器の側面外周部を意味する。
定量吐出容器が 電動ディスペンサーである場合には、1回の吐出操作とは、例えば、容器の内容物の吐出を制御するセンサー部に1回手をかざす操作である。
複数回の吐出を想定した定量吐出容器の容量は特に制限されないが、皮膚外用剤組成物を収容する観点から、通常、5mL以上、2,000mL以下の範囲である。
<皮膚外用剤組成物>
本発明の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物(以下、本発明における皮膚外用剤組成物又は本発明における組成物ともいう)は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有する組成物である。該組成物は前記定量吐出容器に収容され、定量吐出容器から吐出して用いられる。
本発明の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物(以下、本発明における皮膚外用剤組成物又は本発明における組成物ともいう)は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有する組成物である。該組成物は前記定量吐出容器に収容され、定量吐出容器から吐出して用いられる。
(成分(A))
成分(A)は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩である。成分(A)は殺菌又は殺ウイルス成分として作用する。
乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸の塩としては、乳酸又はピルビン酸の、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点、並びに入手容易性の観点から、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸の、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、カリウム塩、ナトリウム塩、及びカルシウム塩からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましい。
殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、成分(A)としては乳酸又はその塩が好ましく、乳酸、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、乳酸を含むことがさらに好ましい。
成分(A)が乳酸を含む場合、成分(A)全量中における乳酸又はその塩の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
成分(A)は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩である。成分(A)は殺菌又は殺ウイルス成分として作用する。
乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸の塩としては、乳酸又はピルビン酸の、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点、並びに入手容易性の観点から、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸の、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる1種以上が好ましく、カリウム塩、ナトリウム塩、及びカルシウム塩からなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上がさらに好ましい。
殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、成分(A)としては乳酸又はその塩が好ましく、乳酸、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上がより好ましく、乳酸を含むことがさらに好ましい。
成分(A)が乳酸を含む場合、成分(A)全量中における乳酸又はその塩の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である。
本発明における組成物中の成分(A)の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.2質量%以上、よりさらに好ましくは0.3質量%以上、よりさらに好ましくは0.5質量%以上である。また、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5.0質量%以下、よりさらに好ましくは4.0質量%以下、よりさらに好ましくは3.0質量%以下、よりさらに好ましくは2.5質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以下である。そして、組成物中の成分(A)の含有量は、好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以上5.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.0質量%以下である。
なお本明細書において、成分(A)が塩を含む場合、「成分(A)の含有量」とは、前記酸(「酸型で存在する成分(A1)」及び「解離型で存在する成分(A2)」)の量と、前記塩の量を解離型へ換算した量との合算量をいう。
なお本明細書において、成分(A)が塩を含む場合、「成分(A)の含有量」とは、前記酸(「酸型で存在する成分(A1)」及び「解離型で存在する成分(A2)」)の量と、前記塩の量を解離型へ換算した量との合算量をいう。
本発明における組成物中の成分(A1)の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.04質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上、よりさらに好ましくは0.1質量%以上、よりさらに好ましくは0.2質量%以上、よりさらに好ましくは0.3質量%以上である。また、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、さらに好ましくは4.0質量%以下、よりさらに好ましくは3.0質量%以下、よりさらに好ましくは2.5質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以下、よりさらに好ましくは1.0質量%以下である。そして、本発明における組成物中の成分(A1)の含有量は、好ましくは0.02質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.04質量%以上5.0質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上2.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上1.0質量%以下である。
本発明における組成物中の成分(A1)の含有量は、本発明における組成物中に存在する前記成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、下記式より算出することができる。
組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)=組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]
ここで、「組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]」とは、組成物中に存在する成分(A1)及び成分(A2)の合計に対する成分(A1)のモル比を意味し、本発明における具体的には実施例に記載の方法により算出することができる。
組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.4以上である。また、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.55以下、さらに好ましくは0.5以下である。そして、組成物中に存在する前記成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]は、好ましくは0.2以上0.6以下、より好ましくは0.3以上0.55以下、さらに好ましくは0.4以上0.5以下である。
組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)=組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]
ここで、「組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]」とは、組成物中に存在する成分(A1)及び成分(A2)の合計に対する成分(A1)のモル比を意味し、本発明における具体的には実施例に記載の方法により算出することができる。
組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは0.2以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.4以上である。また、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.55以下、さらに好ましくは0.5以下である。そして、組成物中に存在する前記成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]は、好ましくは0.2以上0.6以下、より好ましくは0.3以上0.55以下、さらに好ましくは0.4以上0.5以下である。
(成分(B):ノニオン性増粘剤)
皮膚外用剤組成物は、使用感を向上させる観点から、さらに成分(B)として、ノニオン性増粘剤を含有することができる。本明細書において「使用感が良好」とは、皮膚外用剤組成物を皮膚に適用し乾燥させた後、水で濡らした際にきしみ感が少なく、感触が良好であることを意味する。
本発明の組成物に用いる成分(B)は、使用感を向上させる観点、殺菌又は殺ウイルス性を向上又は維持する観点、及び、組成物への溶解性を向上させる観点から、水溶性のノニオン性増粘剤であることが好ましい。当該成分(B)の具体例としては、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエーテル類;プロピレングリコールアルギネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース、澱粉又はその誘導体等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、殺菌又は殺ウイルス性を維持する観点、及び、組成物の使用感を向上させる観点から、成分(B)は好ましくはセルロースエーテル類及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはヒドロキシエチルセルロース及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロースである。
皮膚外用剤組成物は、使用感を向上させる観点から、さらに成分(B)として、ノニオン性増粘剤を含有することができる。本明細書において「使用感が良好」とは、皮膚外用剤組成物を皮膚に適用し乾燥させた後、水で濡らした際にきしみ感が少なく、感触が良好であることを意味する。
本発明の組成物に用いる成分(B)は、使用感を向上させる観点、殺菌又は殺ウイルス性を向上又は維持する観点、及び、組成物への溶解性を向上させる観点から、水溶性のノニオン性増粘剤であることが好ましい。当該成分(B)の具体例としては、ヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースエーテル類;プロピレングリコールアルギネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース、澱粉又はその誘導体等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
上記の中でも、殺菌又は殺ウイルス性を維持する観点、及び、組成物の使用感を向上させる観点から、成分(B)は好ましくはセルロースエーテル類及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはヒドロキシエチルセルロース及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロースである。
成分(B)として用いられるポリビニルアルコールの重合度は、組成物の使用感を向上させる観点から、好ましくは500以上、より好ましくは700以上、さらに好ましくは1,000以上、よりさらに好ましくは1,500以上、よりさらに好ましくは2,000以上であり、組成物の吐出性の観点から、好ましくは8,000以下、より好ましくは6,000以下、さらに好ましくは5,000以下である。そして、ポリビニルアルコールの重合度は、好ましくは500以上8,000以下、より好ましくは700以上8,000以下、さらに好ましくは1,000以上6,000以下、よりさらに好ましくは1,500以上6,000以下、よりさらに好ましくは2,000以上5,000以下である。
ポリビニルアルコールのケン価度は特に制限されないが、組成物の使用感を向上させる観点から、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、よりさらに好ましくは95モル%以上であり、100モル%以下である。
ポリビニルアルコールのケン価度は特に制限されないが、組成物の使用感を向上させる観点から、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、よりさらに好ましくは95モル%以上であり、100モル%以下である。
成分(B)として、市販のノニオン性増粘剤を用いることもできる。ヒドロキシエチルセルロースとしては、Ashland(株)製「Natrosol HEC 250HHX」、(株)ダイセル製「HEC ダイセル 850SE」等、ポリビニルアルコールとしては、日本酢ビ・ポバール(株)製「JC-40」等が挙げられる。
成分(B)を用いる場合、本発明における組成物中の成分(B)の含有量は、組成物の使用感向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上、よりさらに好ましくは0.1質量%以上、よりさらに好ましくは0.2質量%以上であり、本発明における組成物の吐出性、及び、殺菌又は殺ウイルス性を向上又は維持する観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、よりさらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下である。そして、本発明における組成物中の成分(B)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、より好ましくは0.02質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上5質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上3質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上1質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上0.5質量%以下である。
(水)
本発明における皮膚外用剤組成物は、成分(A)を溶解させる観点、及び組成物の吐出性向上の観点から、さらに水を含有することが好ましい。該組成物中の水の含有量は、成分(A)を溶解させる観点、及び吐出性向上の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、好ましくは99.95質量%以下である。
本発明における皮膚外用剤組成物は、成分(A)を溶解させる観点、及び組成物の吐出性向上の観点から、さらに水を含有することが好ましい。該組成物中の水の含有量は、成分(A)を溶解させる観点、及び吐出性向上の観点から、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、好ましくは99.95質量%以下である。
本発明における皮膚外用剤組成物中の成分(A)及び水の合計含有量は、本発明の効果を得る観点、成分(A)の溶解性の観点、及び吐出性向上の観点から、好ましくは70.05質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、100質量%以下である。
(ポリオール)
本発明における皮膚外用剤組成物は、該組成物の極性を皮膚表面の極性に近づけ、皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点から、さらにポリオールを含有することができる。
本発明における皮膚外用剤組成物は、該組成物の極性を皮膚表面の極性に近づけ、皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点から、さらにポリオールを含有することができる。
ポリオールとしては、オクタノール/水分配係数であるlogPow値が-2.0以上を満たすものが好ましく利用できる。logPow値が高いほど疎水性が高いことを示し、かかるポリオールを所定量組成物に含有させることで、組成物を疎水化し、純水よりも皮膚に馴染みやすくすることが期待できる。
ここで、
Pow:1-オクタノールと水の2つの溶媒相中にポリオールを加えて平衡状態となった時の、その2つの溶媒相におけるポリオールの濃度比
logPow=log10(1-オクタノール相中のポリオールの濃度/水相中のポリオールの濃度)
である。
ポリオールのlogPow値は、Renxiao Wang et al., J.Chem.Inf.Model.2007,Vol.47,pp.2140に記載のアルゴリズム「XLOGP3」を使用して計算値を求めることができる。
ここで、
Pow:1-オクタノールと水の2つの溶媒相中にポリオールを加えて平衡状態となった時の、その2つの溶媒相におけるポリオールの濃度比
logPow=log10(1-オクタノール相中のポリオールの濃度/水相中のポリオールの濃度)
である。
ポリオールのlogPow値は、Renxiao Wang et al., J.Chem.Inf.Model.2007,Vol.47,pp.2140に記載のアルゴリズム「XLOGP3」を使用して計算値を求めることができる。
ポリオールの具体例としては、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-ノナンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,2-ヘキサデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール等の直鎖状ジオール;
グリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,7-ヘプタントリオール、1,2,8-オクタントリオール、1,2,9-ノナントリオール、1,2,10-デカントリオール等の直鎖状トリオール;
2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、トリプロピレングリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、3-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2-プロパンジオール、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテル、3,7,11,15-テトラメチルヘキサデカン-1,2,3-トリオール等の分岐鎖状ジオール又はトリオール;及び、
ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、PPG-10ブタンジオール等のポリマー;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
グリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,7-ヘプタントリオール、1,2,8-オクタントリオール、1,2,9-ノナントリオール、1,2,10-デカントリオール等の直鎖状トリオール;
2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、トリプロピレングリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、3-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2-プロパンジオール、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテル、3,7,11,15-テトラメチルヘキサデカン-1,2,3-トリオール等の分岐鎖状ジオール又はトリオール;及び、
ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、PPG-10ブタンジオール等のポリマー;等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。
本発明における皮膚外用剤組成物がポリオールを含有する場合、皮膚外用剤組成物中のポリオールの含有量は、皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、さらに好ましくは0.5質量%以上、よりさらに好ましくは1.0質量%以上であり、よりさらに好ましくは1.5質量%以上、よりさらに好ましくは2.0質量%以上であり、また、塗布時のべたつき低減の観点から、好ましくは50%質量%以下、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。そして、皮膚外用剤組成物中のポリオールの含有量は、好ましくは0.05質量%以上50%質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50%質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.0質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.5質量%以上20質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以上20質量%以下である。
(pH調整剤)
本発明における皮膚外用剤組成物は、pHを好適範囲に調整する観点で、pH調整剤を含有することが好ましい。
pH調整剤は、組成物のpHを所望の範囲に調整できる成分であればよく、例えば、酸成分、アルカリ成分、緩衝剤成分等を用いることができる。これらの中でも、成分(A)を含有する組成物の25℃におけるpHを後述する範囲(好ましくは3.5以上)とする観点から、pH調整剤として、少なくともアルカリ成分を用いることが好ましい。
該アルカリ成分としては、有機アルカリ剤、無機アルカリ剤のいずれも用いることができるが、水への溶解性、入手容易性及び経済性の観点から、好ましくは無機アルカリ剤である。
無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の金属炭酸塩等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、入手容易性及び経済性の観点から、好ましくはアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはアルカリ金属の金属水酸化物であり、さらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上であり、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウムである。
皮膚外用剤組成物がpH調整剤を含有する場合、組成物中のpH調整剤の含有量は、組成物のpHを所望の範囲に調整できる量であればよい。
本発明における皮膚外用剤組成物は、pHを好適範囲に調整する観点で、pH調整剤を含有することが好ましい。
pH調整剤は、組成物のpHを所望の範囲に調整できる成分であればよく、例えば、酸成分、アルカリ成分、緩衝剤成分等を用いることができる。これらの中でも、成分(A)を含有する組成物の25℃におけるpHを後述する範囲(好ましくは3.5以上)とする観点から、pH調整剤として、少なくともアルカリ成分を用いることが好ましい。
該アルカリ成分としては、有機アルカリ剤、無機アルカリ剤のいずれも用いることができるが、水への溶解性、入手容易性及び経済性の観点から、好ましくは無機アルカリ剤である。
無機アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の金属炭酸塩等が挙げられ、これらのうち1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、入手容易性及び経済性の観点から、好ましくはアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上であり、より好ましくはアルカリ金属の金属水酸化物であり、さらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上であり、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウムである。
皮膚外用剤組成物がpH調整剤を含有する場合、組成物中のpH調整剤の含有量は、組成物のpHを所望の範囲に調整できる量であればよい。
(金属イオン濃度)
本発明において、本発明における皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有割合を高める観点からは、本発明における皮膚外用剤組成物中の成分(A)の含有量を高めることが好ましい。さらに、皮膚外用剤組成物中の成分(A)の含有量を高めた場合にも、pHを目的範囲内に制御する観点から、皮膚外用剤組成物には、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上が好適に用いられる。アルカリ金属の水酸化物、及びアルカリ土類金属の水酸化物については前記の通りである。
アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上が用いられる結果、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、好ましくは0.002mol/L以上、より好ましくは0.005mol/L以上、さらに好ましくは0.01mol/L以上、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上となる。一方で、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、皮膚のミネラルバランス維持の観点から、好ましくは0.80mol/L以下、より好ましくは0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.20mol/L以下である。そして、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、好ましくは0.002mol/L以上0.80mol/L以下、より好ましくは0.002mol/L以上0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.005mol/L以上0.50mol/L以下、よりさらに好ましくは0.01mol/L以上0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上0.20mol/L以下である。
本発明において、本発明における皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有割合を高める観点からは、本発明における皮膚外用剤組成物中の成分(A)の含有量を高めることが好ましい。さらに、皮膚外用剤組成物中の成分(A)の含有量を高めた場合にも、pHを目的範囲内に制御する観点から、皮膚外用剤組成物には、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上が好適に用いられる。アルカリ金属の水酸化物、及びアルカリ土類金属の水酸化物については前記の通りである。
アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上が用いられる結果、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、好ましくは0.002mol/L以上、より好ましくは0.005mol/L以上、さらに好ましくは0.01mol/L以上、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上となる。一方で、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、皮膚のミネラルバランス維持の観点から、好ましくは0.80mol/L以下、より好ましくは0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.20mol/L以下である。そして、皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度は、好ましくは0.002mol/L以上0.80mol/L以下、より好ましくは0.002mol/L以上0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.005mol/L以上0.50mol/L以下、よりさらに好ましくは0.01mol/L以上0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上0.20mol/L以下である。
本明細書において「皮膚外用剤組成物中の金属イオン濃度」とは、該組成物中に存在する全金属イオンの濃度を意味する。本発明に用いる組成物においては、主として、成分(A)に包含される所定の有機酸塩に由来する金属イオン、及び前記pH調整剤に由来する金属イオンの濃度の合計である。
一般に、組成物中に金属イオンが存在すると、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤の殺菌効果を阻害する傾向がある。しかしながら本発明に用いる皮膚外用剤組成物では、成分(A)による殺菌又は殺ウイルス性が金属イオンにより阻害されることがないため、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮できる。
組成物中の金属イオン濃度は、イオン選択性電極法により測定することができる。
一般に、組成物中に金属イオンが存在すると、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤の殺菌効果を阻害する傾向がある。しかしながら本発明に用いる皮膚外用剤組成物では、成分(A)による殺菌又は殺ウイルス性が金属イオンにより阻害されることがないため、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮できる。
組成物中の金属イオン濃度は、イオン選択性電極法により測定することができる。
(その他の成分)
本発明における皮膚外用剤組成物には、上記以外に、必要に応じて他の成分、例えば、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、制汗剤、香料、保湿剤、感触調整剤、抗炎症剤等を含有させることもできる。
本発明における皮膚外用剤組成物には、上記以外に、必要に応じて他の成分、例えば、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、制汗剤、香料、保湿剤、感触調整剤、抗炎症剤等を含有させることもできる。
本発明における皮膚外用剤組成物は、成分(A)を殺菌又は殺ウイルス成分として用いた組成物である観点で、エタノール、イソプロパノール等の炭素数4以下のモノアルコールを配合せずとも、殺菌又は殺ウイルス性を発現することができる。さらに、皮膚刺激性を抑制する観点から、該組成物中の炭素数4以下のモノアルコールの含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以下、よりさらに好ましくは10質量%以下であり、よりさらに好ましくは5.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは1.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、実質0質量%とすることが最も好ましい。
(成分(C):成分(A)以外の有機酸又はその塩)
皮膚外用剤組成物は、成分(A)を殺菌又は殺ウイルス成分として用いた組成物である観点で、成分(A)以外の有機酸又はその塩(以下、「成分(C)」とも称する)を配合せずとも、殺菌又は殺ウイルス性を発現することができる。この観点、及び皮膚刺激性を抑制する観点から、組成物中の成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%未満、よりさらに好ましくは0.1質量%未満であり、実質0質量%とすることが最も好ましい。
なお本明細書において、成分(C)が有機酸塩である場合、「成分(C)の含有量」とは、該有機酸に換算した量をいう。
皮膚外用剤組成物は、成分(A)を殺菌又は殺ウイルス成分として用いた組成物である観点で、成分(A)以外の有機酸又はその塩(以下、「成分(C)」とも称する)を配合せずとも、殺菌又は殺ウイルス性を発現することができる。この観点、及び皮膚刺激性を抑制する観点から、組成物中の成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の含有量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%未満、よりさらに好ましくは0.1質量%未満であり、実質0質量%とすることが最も好ましい。
なお本明細書において、成分(C)が有機酸塩である場合、「成分(C)の含有量」とは、該有機酸に換算した量をいう。
また、皮膚外用剤組成物中の、成分(A)に対する、成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]は、殺菌又は殺ウイルス性を維持する観点、及び皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.6以下、よりさらに好ましくは0.5以下、よりさらに好ましくは0.3以下、よりさらに好ましくは0.2以下、よりさらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、よりさらに好ましくは実質0である。
なお、成分(C)に相当する、成分(A)以外の有機酸又はその塩としては、成分(A)以外のカルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物、又はこれらの塩が挙げられる。
上記カルボン酸系化合物又はその塩としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の、炭素数4以下の脂肪族モノカルボン酸;安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸;リンゴ酸、グリコール酸、ヒドロキシアクリル酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピロリドンカルボン酸;又はこれらの塩が挙げられる。
上記スルホン酸系化合物又はその塩としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸;p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸;又はこれらの塩が挙げられる。
上記有機酸の塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
上記カルボン酸系化合物又はその塩としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸等の、炭素数4以下の脂肪族モノカルボン酸;安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;ポリグルタミン酸等のポリカルボン酸;リンゴ酸、グリコール酸、ヒドロキシアクリル酸、グリセリン酸、酒石酸、クエン酸等のヒドロキシカルボン酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;ピロリドンカルボン酸;又はこれらの塩が挙げられる。
上記スルホン酸系化合物又はその塩としては、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の脂肪族スルホン酸;p-トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の芳香族スルホン酸;又はこれらの塩が挙げられる。
上記有機酸の塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アミン塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
皮膚外用剤組成物は、成分(A)を殺菌又は殺ウイルス成分として用いた組成物である観点で、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の第四級アンモニウム塩;塩化アルキルジアミノエチルグリシン及びアルキルポリアミノエチルグリシン等の両性界面活性剤;クロルヘキシジングルコン酸等のビグアナイド;次亜塩素酸ナトリウム;グルタラール、フタラール、ホルマリン等のアルデヒド;ポピドンヨード;ヨードチンキ;フェノール;クレゾール石ケン液;過酢酸;オキシドール;等の殺菌剤を配合せずとも、殺菌又は殺ウイルス性を発現する。この観点、及び皮膚刺激性を抑制する観点から、該組成物中の殺菌剤の含有量は好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.07質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.03質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、実質0質量%とすることが最も好ましい。一方、上記殺菌剤を配合する場合、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、該組成物中の殺菌剤の含有量は好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上である。
また、成分(A)に対する上記殺菌剤の質量比(殺菌剤/成分(A))は、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.03以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、実質0とすることが最も好ましい。一方、上記殺菌剤を配合する場合、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、成分(A)に対する上記殺菌剤の質量比(殺菌剤/成分(A))は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上である。
なお、本明細書において、上述の殺菌剤であり、かつ界面活性剤としても働く剤は、殺菌剤であると定義する。
また、成分(A)に対する上記殺菌剤の質量比(殺菌剤/成分(A))は、皮膚刺激性を抑制する観点から、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.03以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、実質0とすることが最も好ましい。一方、上記殺菌剤を配合する場合、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、成分(A)に対する上記殺菌剤の質量比(殺菌剤/成分(A))は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上である。
なお、本明細書において、上述の殺菌剤であり、かつ界面活性剤としても働く剤は、殺菌剤であると定義する。
(粘度)
皮膚外用剤組成物の25℃における粘度は、定量吐出容器の吐出操作1回あたりの吐出量を均一化する観点、及び、皮膚への塗布性向上の観点から、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは2.0mPa・s以上、さらに好ましくは3.0mPa・s以上であり、定量吐出容器による吐出性向上の観点、及び、殺菌又は殺ウイルス性を向上又は維持する観点から、好ましくは30,000mPa・s以下、より好ましくは25,000mPa・s以下、さらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である。
皮膚外用剤組成物が低粘度であるほど皮膚への供給量を制御し難くなるが、本発明の皮膚外用剤によれば、低粘度の組成物であっても一定量を吐出して皮膚に供給できる点で有利である。
組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つポンプタイプの押圧式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性及び塗布時の塗り広げやすさを高める観点から、よりさらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには100mPa・s以上であってもよい。
組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つスプレータイプの押圧式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性及び塗布時の塗り広げやすさを高める観点から、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには10.0mPa・s以上であってもよい。
皮膚外用剤組成物の25℃における粘度は、定量吐出容器の吐出操作1回あたりの吐出量を均一化する観点、及び、皮膚への塗布性向上の観点から、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは2.0mPa・s以上、さらに好ましくは3.0mPa・s以上であり、定量吐出容器による吐出性向上の観点、及び、殺菌又は殺ウイルス性を向上又は維持する観点から、好ましくは30,000mPa・s以下、より好ましくは25,000mPa・s以下、さらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である。
皮膚外用剤組成物が低粘度であるほど皮膚への供給量を制御し難くなるが、本発明の皮膚外用剤によれば、低粘度の組成物であっても一定量を吐出して皮膚に供給できる点で有利である。
組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つポンプタイプの押圧式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性及び塗布時の塗り広げやすさを高める観点から、よりさらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには100mPa・s以上であってもよい。
組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つスプレータイプの押圧式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性及び塗布時の塗り広げやすさを高める観点から、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには10.0mPa・s以上であってもよい。
組成物を収容する定量吐出容器がスクイーズ式の押圧式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、定量吐出性の観点から、よりさらに好ましくは25,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下であり、同様の観点から、よりさらに好ましくは100mPa・s以上、よりさらに好ましくは500mPa・s以上である。
組成物を収容する定量吐出容器が電動ディスペンサー式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性の観点から、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには10.0mPa・s以上であってもよい。
組成物の25℃における粘度は、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
組成物を収容する定量吐出容器が電動ディスペンサー式容器である場合、該組成物の25℃における粘度は、吐出性の観点から、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下である。また、吐出時の液だれを防ぐ観点及び塗布時のこぼれにくさの観点から、5.0mPa・s以上、さらには10.0mPa・s以上であってもよい。
組成物の25℃における粘度は、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
(pH)
皮膚外用剤組成物は、本発明における組成物中の成分(A1)の含有割合を調整する観点、及び、皮膚刺激性を抑制する観点から、25℃におけるpHが、好ましくは3.5以上、より好ましくは3.7以上である。また、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下である。そして、皮膚外用剤組成物の25℃におけるpHは、好ましくは3.5以上5.0以下、より好ましくは3.5以上4.5以下、さらに好ましくは3.7以上4.5以下である。
組成物の25℃におけるpHは、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
皮膚外用剤組成物は、本発明における組成物中の成分(A1)の含有割合を調整する観点、及び、皮膚刺激性を抑制する観点から、25℃におけるpHが、好ましくは3.5以上、より好ましくは3.7以上である。また、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.5以下である。そして、皮膚外用剤組成物の25℃におけるpHは、好ましくは3.5以上5.0以下、より好ましくは3.5以上4.5以下、さらに好ましくは3.7以上4.5以下である。
組成物の25℃におけるpHは、具体的には実施例に記載の方法により測定できる。
<皮膚外用剤組成物の形態>
本発明に用いる皮膚外用剤組成物は、25℃において流動性を有するものであればよい。形態は特に制限されず、例えば、液状、ジェル状、クリーム状、泡状とすることができる。皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点からは、液状であることが好ましい。また、皮膚に適用した際、皮膚からの垂れ落ちを防ぎ、意図どおりの量で成分(A1)を皮膚へ供給する観点からは、ジェル状、クリーム状、泡状であることが好ましい。
さらに、組成物は乳化組成物の形態であってもよく、該乳化組成物としては水中油型乳化組成物、油中水型乳化組成物のいずれでもよい。皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点からは、水中油型乳化組成物であることが好ましい。また、皮膚に適用した際、皮膚からの垂れ落ちを防ぎ、意図どおりの量で成分(A1)を供給する観点からは、油中水型乳化組成物であることが好ましい。
本発明に用いる皮膚外用剤組成物は、25℃において流動性を有するものであればよい。形態は特に制限されず、例えば、液状、ジェル状、クリーム状、泡状とすることができる。皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点からは、液状であることが好ましい。また、皮膚に適用した際、皮膚からの垂れ落ちを防ぎ、意図どおりの量で成分(A1)を皮膚へ供給する観点からは、ジェル状、クリーム状、泡状であることが好ましい。
さらに、組成物は乳化組成物の形態であってもよく、該乳化組成物としては水中油型乳化組成物、油中水型乳化組成物のいずれでもよい。皮膚へ塗り広げやすく、意図する塗布面においてムラなく殺菌又は殺ウイルス成分を発揮させる観点からは、水中油型乳化組成物であることが好ましい。また、皮膚に適用した際、皮膚からの垂れ落ちを防ぎ、意図どおりの量で成分(A1)を供給する観点からは、油中水型乳化組成物であることが好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、下記(I)又は(II)の態様であることがより好ましい。
(I)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記成分(A)が乳酸又はその塩であり、
前記組成物中の、前記成分(A)に対する、前記成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が1未満であり、
前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、皮膚外用剤。
(II)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記組成物が、さらにノニオン性増粘剤(B)を含有し、
前記組成物の25℃における粘度が、100mPa・s以上10,000mPa・s以下である、皮膚外用剤。
(I)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記成分(A)が乳酸又はその塩であり、
前記組成物中の、前記成分(A)に対する、前記成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が1未満であり、
前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、皮膚外用剤。
(II)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記組成物が、さらにノニオン性増粘剤(B)を含有し、
前記組成物の25℃における粘度が、100mPa・s以上10,000mPa・s以下である、皮膚外用剤。
前記(I)の態様の皮膚外用剤は、上記構成を有することにより、顕著な殺菌又は殺ウイルス性向上効果を奏する。
前記(I)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物中の、成分(A)に対する、成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]は、1未満であり、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.5以下、よりさらに好ましくは0.3以下、よりさらに好ましくは0.2以下、よりさらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、よりさらに好ましくは実質0である。
前記(I)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃におけるpHは、3.5以上5.0以下であり、好ましくは3.5以上4.5以下、より好ましくは3.7以上4.5以下である。
その他の要件並びにその好適範囲については、前記と同じである。
前記(I)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物中の、成分(A)に対する、成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]は、1未満であり、好ましくは0.8以下、より好ましくは0.6以下、さらに好ましくは0.5以下、よりさらに好ましくは0.3以下、よりさらに好ましくは0.2以下、よりさらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、よりさらに好ましくは実質0である。
前記(I)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃におけるpHは、3.5以上5.0以下であり、好ましくは3.5以上4.5以下、より好ましくは3.7以上4.5以下である。
その他の要件並びにその好適範囲については、前記と同じである。
前記(II)の態様の皮膚外用剤は、上記構成を有することにより、殺菌又は殺ウイルス性と、より良好な使用感とを両立することができる。
前記(II)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃における粘度は、殺菌又は殺ウイルス性を維持する観点、及び使用感向上の観点から、100mPa・s以上、10,000mPa・s以下であり、好ましくは100mPa・s以上5,000mPa・s以下であり、より好ましくは100mPa・s以上8,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは100mPa・s以上2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上、1,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上800mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以上700mPa・s以下である。
その他の要件並びにその好適範囲については、前記と同じである。
前記(II)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃における粘度は、殺菌又は殺ウイルス性を維持する観点、及び使用感向上の観点から、100mPa・s以上、10,000mPa・s以下であり、好ましくは100mPa・s以上5,000mPa・s以下であり、より好ましくは100mPa・s以上8,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは100mPa・s以上2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上、1,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上800mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以上700mPa・s以下である。
その他の要件並びにその好適範囲については、前記と同じである。
<皮膚外用剤の形態>
本発明の皮膚外用剤は、吐出した組成物中に含まれる、殺菌又は殺ウイルス成分である成分(A)を皮膚表面に残留させることで、皮膚表面において殺菌又は殺ウイルス性を発揮する。該効果を得る観点から、本発明の皮膚外用剤はリーブオン皮膚外用剤であることが好ましい。すなわち本発明の皮膚外用剤を使用する際には、定量吐出容器より吐出した組成物を皮膚に塗布等により適用した後に該組成物を水洗等で除去せず、皮膚表面に残留させて使用する。
菌又はウイルスによる接触感染を防ぐという観点からは、本発明の皮膚外用剤は、手指用のリーブオン皮膚外用剤であることがより好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、吐出した組成物中に含まれる、殺菌又は殺ウイルス成分である成分(A)を皮膚表面に残留させることで、皮膚表面において殺菌又は殺ウイルス性を発揮する。該効果を得る観点から、本発明の皮膚外用剤はリーブオン皮膚外用剤であることが好ましい。すなわち本発明の皮膚外用剤を使用する際には、定量吐出容器より吐出した組成物を皮膚に塗布等により適用した後に該組成物を水洗等で除去せず、皮膚表面に残留させて使用する。
菌又はウイルスによる接触感染を防ぐという観点からは、本発明の皮膚外用剤は、手指用のリーブオン皮膚外用剤であることがより好ましい。
<殺菌又は殺ウイルス性を発現する対象となる菌又はウイルス>
本発明の皮膚外用剤が殺菌又は殺ウイルス性を発現する対象となる菌又はウイルスとしては、酸との接触により不活性化又は死滅するものであれば特に制限されず、例えば厚生労働省の保育所における感染症対策ガイドラインに記載の微生物を適用することができると考えられる。
具体的には、菌としてはグラム陽性細菌である炭疽菌、結核菌、溶血性レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌等、あるいはグラム陰性細菌である野兎病菌、ペスト菌、ブルセラ菌、鼻疽菌、コレラ菌、サルモネラ菌、赤痢菌、腸管出血性大腸菌、百日咳菌等が挙げられる。また、ウイルスとしては、エンベロープウイルスであるアレナウイルス、エボラウイルス、痘そうウイルス、ナイロウイルス、マールブルグウイルス、コロナウイルス、サル痘ウイルス、ベータコロナウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、ヘルペスウイルス、ムンプスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、風しんウイルス、麻しんウイルス等、及びノンエンベロープウイルスであるエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス等が挙げられる。
なお、本実施例では、セラチア菌を例に挙げて殺菌及び殺ウイルス性を評価しているが、本発明が対象とする菌又はウイルスはこれに限定されない。
本発明の皮膚外用剤が殺菌又は殺ウイルス性を発現する対象となる菌又はウイルスとしては、酸との接触により不活性化又は死滅するものであれば特に制限されず、例えば厚生労働省の保育所における感染症対策ガイドラインに記載の微生物を適用することができると考えられる。
具体的には、菌としてはグラム陽性細菌である炭疽菌、結核菌、溶血性レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌等、あるいはグラム陰性細菌である野兎病菌、ペスト菌、ブルセラ菌、鼻疽菌、コレラ菌、サルモネラ菌、赤痢菌、腸管出血性大腸菌、百日咳菌等が挙げられる。また、ウイルスとしては、エンベロープウイルスであるアレナウイルス、エボラウイルス、痘そうウイルス、ナイロウイルス、マールブルグウイルス、コロナウイルス、サル痘ウイルス、ベータコロナウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、ヘルペスウイルス、ムンプスウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、風しんウイルス、麻しんウイルス等、及びノンエンベロープウイルスであるエンテロウイルス、アデノウイルス、コクサッキーウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス等が挙げられる。
なお、本実施例では、セラチア菌を例に挙げて殺菌及び殺ウイルス性を評価しているが、本発明が対象とする菌又はウイルスはこれに限定されない。
[成分(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法]
本発明はまた、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する方法(以下、単に「本発明の方法」ともいう)を提供する。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
本発明はまた、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する方法(以下、単に「本発明の方法」ともいう)を提供する。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
本発明の方法によれば、皮膚表面において優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性を抑制することができる。成分(A)、該成分(A)を含有する組成物、定量吐出容器、及びこれらの好適態様については前記と同じである。
工程(I)においては、予め水、石鹸、ボディソープ、ハンドソープ等を用いて、皮膚表面の適用部位を洗浄する。洗浄後の皮膚は、生来存在する乳酸等の成分が洗い流され、外界に存在する菌やウイルスの防御力が低下している状態であることから、工程(I)を行った後に工程(II)で前記組成物を適用し、本発明の方法を実施することが好ましい。
工程(I)で洗浄を行った後、皮膚表面の適用部位は風乾等により乾燥させてから工程(II)を行うことができる。
工程(II)では、工程(I)において洗浄した皮膚表面の適用部位に、前記成分(A)を含有する組成物を吐出する。定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、殺菌又は殺ウイルス性向上の観点から、0.05mg以上であり、好ましくは0.1mg以上、より好ましくは0.2mg以上、さらに好ましくは0.4mg以上、よりさらに好ましくは0.5mg以上、よりさらに好ましくは1.0mg以上、よりさらに好ましくは2.0mg以上であり、皮膚刺激性を抑制する観点から、80mg以下であり、好ましくは60mg以下、より好ましくは50mg以下、さらに好ましくは45mg以下である。そして、定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、0.05mg以上80mg以下であり、好ましくは0.1mg以上60mg以下、より好ましくは0.2mg以上60mg以下、さらに好ましくは0.4mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは0.5mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは1.0mg以上45mg以下、よりさらに好ましくは2.0mg以上45mg以下である。
1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、前記と同様の方法で求めることができる。
1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量は、前記と同様の方法で求めることができる。
工程(II)で前記組成物を皮膚に供給した後は、水洗等で該組成物を除去せず、皮膚表面に残留させることが好ましい。該組成物をリーブオン製剤として用いて、殺菌又は殺ウイルス成分である成分(A)を皮膚表面に残留させることにより、皮膚表面に殺菌又は殺ウイルス性を付与できるためである。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下を開示する。
<1>
皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。
<2>
前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.1mg以上60mg以下、より好ましくは0.2mg以上60mg以下、さらに好ましくは0.4mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは0.5mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは1.0mg以上45mg以下、よりさらに好ましくは2.0mg以上45mg以下である、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>
前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物の量が、好ましくは0.05g以上3.0g以下、より好ましくは0.1g以上2.5g以下、さらに好ましくは0.2g以上2.0g以下である、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>
前記成分(A)が乳酸又はその塩、好ましくは乳酸、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは乳酸を含む、<1>~<3>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<5>
前記成分(A)が乳酸を含み、成分(A)全量中における乳酸又はその塩の含有量が、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である、<1>~<4>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<6>
前記組成物中の成分(A)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以上5.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.0質量%以下である、<1>~<5>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<7>
前記組成物中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.02質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.04質量%以上5.0質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上2.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上1.0質量%以下である、<1>~<6>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<8>
前記組成物中に存在する前記成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、前記組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]が、好ましくは0.2以上0.6以下、より好ましくは0.3以上0.55以下、さらに好ましくは0.4以上0.5以下である、<1>~<7>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<9>
前記組成物がさらに成分(B)としてノニオン性増粘剤を含有する、<1>~<8>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<10>
前記成分(B)が水溶性のノニオン性増粘剤、好ましくはセルロースエーテル類、プロピレングリコールアルギネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース、澱粉又はその誘導体からなる群から選ばれる1種又は2種以上、より好ましくはセルロースエーテル類及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上であり、さらに好ましくはヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロース及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロースである、<9>に記載の皮膚外用剤。
<11>
前記ポリビニルアルコールの重合度が、好ましくは500以上8,000以下、より好ましくは700以上8,000以下、さらに好ましくは1,000以上6,000以下、よりさらに好ましくは1,500以上6,000以下、よりさらに好ましくは2,000以上5,000以下である、<10>に記載の皮膚外用剤。
<12>
前記ポリビニルアルコールのケン価度が、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、よりさらに好ましくは95モル%以上であり、100モル%以下である、<10>又は<11>に記載の皮膚外用剤。
<13>
前記組成物中の成分(B)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、より好ましくは0.02質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上5質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上3質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上1質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上0.5質量%以下である、<9>~<12>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<14>
前記組成物がさらに水を含有し、該組成物中の水の含有量が、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、好ましくは99.95質量%以下である、<1>~<13>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<15>
前記組成物中の成分(A)及び水の合計含有量が、好ましくは70.05質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、100質量%以下である、<1>~<14>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<1>
皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。
<2>
前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.1mg以上60mg以下、より好ましくは0.2mg以上60mg以下、さらに好ましくは0.4mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは0.5mg以上50mg以下、よりさらに好ましくは1.0mg以上45mg以下、よりさらに好ましくは2.0mg以上45mg以下である、<1>に記載の皮膚外用剤。
<3>
前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物の量が、好ましくは0.05g以上3.0g以下、より好ましくは0.1g以上2.5g以下、さらに好ましくは0.2g以上2.0g以下である、<1>又は<2>に記載の皮膚外用剤。
<4>
前記成分(A)が乳酸又はその塩、好ましくは乳酸、乳酸カリウム、乳酸ナトリウム、及び乳酸カルシウムからなる群から選ばれる1種以上、より好ましくは乳酸を含む、<1>~<3>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<5>
前記成分(A)が乳酸を含み、成分(A)全量中における乳酸又はその塩の含有量が、好ましくは80質量%以上であり、より好ましくは90質量%以上であり、最も好ましくは100質量%である、<1>~<4>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<6>
前記組成物中の成分(A)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、より好ましくは0.05質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、さらに好ましくは0.2質量%以上5.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以上2.0質量%以下である、<1>~<5>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<7>
前記組成物中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.02質量%以上10質量%以下、より好ましくは0.04質量%以上5.0質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上4.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上3.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上2.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上2.0質量%以下、よりさらに好ましくは0.3質量%以上1.0質量%以下である、<1>~<6>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<8>
前記組成物中に存在する前記成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、前記組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)}]が、好ましくは0.2以上0.6以下、より好ましくは0.3以上0.55以下、さらに好ましくは0.4以上0.5以下である、<1>~<7>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<9>
前記組成物がさらに成分(B)としてノニオン性増粘剤を含有する、<1>~<8>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<10>
前記成分(B)が水溶性のノニオン性増粘剤、好ましくはセルロースエーテル類、プロピレングリコールアルギネート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグアーガム、ローカストビーンガム、アミロース、ヒドロキシエチルアミロース、澱粉又はその誘導体からなる群から選ばれる1種又は2種以上、より好ましくはセルロースエーテル類及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上であり、さらに好ましくはヒドロキシブチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロース及びポリビニルアルコールからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくはヒドロキシエチルセルロースである、<9>に記載の皮膚外用剤。
<11>
前記ポリビニルアルコールの重合度が、好ましくは500以上8,000以下、より好ましくは700以上8,000以下、さらに好ましくは1,000以上6,000以下、よりさらに好ましくは1,500以上6,000以下、よりさらに好ましくは2,000以上5,000以下である、<10>に記載の皮膚外用剤。
<12>
前記ポリビニルアルコールのケン価度が、好ましくは80モル%以上、より好ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、よりさらに好ましくは95モル%以上であり、100モル%以下である、<10>又は<11>に記載の皮膚外用剤。
<13>
前記組成物中の成分(B)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、より好ましくは0.02質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以上15質量%以下、よりさらに好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上5質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上3質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上1質量%以下、よりさらに好ましくは0.2質量%以上0.5質量%以下である、<9>~<12>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<14>
前記組成物がさらに水を含有し、該組成物中の水の含有量が、好ましくは40質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、好ましくは99.95質量%以下である、<1>~<13>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<15>
前記組成物中の成分(A)及び水の合計含有量が、好ましくは70.05質量%以上、より好ましくは75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは85質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上、よりさらに好ましくは95質量%以上であり、また、100質量%以下である、<1>~<14>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<16>
前記組成物がさらにポリオールを含有する、<1>~<15>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<17>
前記ポリオールが、オクタノール/水分配係数であるlogPow値が-2.0以上を満たす、<16>に記載の皮膚外用剤。
<18>
前記ポリオールが、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-ノナンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,2-ヘキサデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、グリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,7-ヘプタントリオール、1,2,8-オクタントリオール、1,2,9-ノナントリオール、1,2,10-デカントリオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、トリプロピレングリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、3-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2-プロパンジオール、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテル、3,7,11,15-テトラメチルヘキサデカン-1,2,3-トリオール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、及びPPG-10ブタンジオールからなる群から選ばれる1種以上である、<16>又は<17>に記載の皮膚外用剤。
<19>
前記組成物中のポリオールの含有量が、好ましくは0.05質量%以上50%質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50%質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.0質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.5質量%以上20質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以上20質量%以下である、<16>~<18>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<20>
前記組成物がpH調整剤、好ましくは無機アルカリ剤、より好ましくはアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはアルカリ金属の金属水酸化物、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウムを含有する、<1>~<19>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<21>
前記組成物中の金属イオン濃度が、好ましくは0.002mol/L以上0.80mol/L以下、より好ましくは0.002mol/L以上0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.005mol/L以上0.50mol/L以下、よりさらに好ましくは0.01mol/L以上0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上0.20mol/L以下である、<1>~<20>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<22>
前記組成物中の炭素数4以下のモノアルコールの含有量が、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以下、よりさらに好ましくは10質量%以下であり、よりさらに好ましくは5.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは1.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<21>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<23>
前記組成物中の成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の含有量が、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%未満、よりさらに好ましくは0.1質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<22>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<24>
前記組成物中の、成分(A)に対する、成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.6以下、よりさらに好ましくは0.5以下、よりさらに好ましくは0.3以下、よりさらに好ましくは0.2以下、よりさらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、よりさらに好ましくは実質0である、<23>に記載の皮膚外用剤。
<25>
前記組成物中の殺菌剤の含有量が、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.07質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.03質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<24>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<26>
前記組成物が殺菌剤を含有し、該組成物中の殺菌剤の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上である、<1>~<25>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
前記組成物がさらにポリオールを含有する、<1>~<15>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<17>
前記ポリオールが、オクタノール/水分配係数であるlogPow値が-2.0以上を満たす、<16>に記載の皮膚外用剤。
<18>
前記ポリオールが、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)、1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2-ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、2,3-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-ノナンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-デカンジオール、1,10-デカンジオール、1,2-ドデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,2-テトラデカンジオール、1,2-ヘキサデカンジオール、1,16-ヘキサデカンジオール、グリセリン、1,2,3-ブタントリオール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、1,2,6-ヘキサントリオール、1,2,7-ヘプタントリオール、1,2,8-オクタントリオール、1,2,9-ノナントリオール、1,2,10-デカントリオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、2-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、トリプロピレングリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、3-(2-エチルヘキシルオキシ)-1,2-プロパンジオール、(ラウリル/ミリスチル)グリコールヒドロキシプロピルエーテル、3,7,11,15-テトラメチルヘキサデカン-1,2,3-トリオール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン、及びPPG-10ブタンジオールからなる群から選ばれる1種以上である、<16>又は<17>に記載の皮膚外用剤。
<19>
前記組成物中のポリオールの含有量が、好ましくは0.05質量%以上50%質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上50%質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.0質量%以上30質量%以下、よりさらに好ましくは1.5質量%以上20質量%以下、よりさらに好ましくは2.0質量%以上20質量%以下である、<16>~<18>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<20>
前記組成物がpH調整剤、好ましくは無機アルカリ剤、より好ましくはアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選ばれる1種以上、さらに好ましくはアルカリ金属の金属水酸化物、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選ばれる1種以上、よりさらに好ましくは水酸化ナトリウムを含有する、<1>~<19>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<21>
前記組成物中の金属イオン濃度が、好ましくは0.002mol/L以上0.80mol/L以下、より好ましくは0.002mol/L以上0.50mol/L以下、さらに好ましくは0.005mol/L以上0.50mol/L以下、よりさらに好ましくは0.01mol/L以上0.30mol/L以下、よりさらに好ましくは0.02mol/L以上0.20mol/L以下である、<1>~<20>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<22>
前記組成物中の炭素数4以下のモノアルコールの含有量が、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、よりさらに好ましくは30質量%以下、よりさらに好ましくは10質量%以下であり、よりさらに好ましくは5.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは1.0質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<21>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<23>
前記組成物中の成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の含有量が、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%以下、よりさらに好ましくは0.5質量%未満、よりさらに好ましくは0.1質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<22>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<24>
前記組成物中の、成分(A)に対する、成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が、好ましくは1未満であり、より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.6以下、よりさらに好ましくは0.5以下、よりさらに好ましくは0.3以下、よりさらに好ましくは0.2以下、よりさらに好ましくは0.1以下、よりさらに好ましくは0.05以下、よりさらに好ましくは0.01以下であり、よりさらに好ましくは実質0である、<23>に記載の皮膚外用剤。
<25>
前記組成物中の殺菌剤の含有量が、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、よりさらに好ましくは3質量%以下、よりさらに好ましくは1質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.07質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.05質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.03質量%以下であり、よりさらに好ましくは0.01質量%未満であり、最も好ましくは実質0質量%である、<1>~<24>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<26>
前記組成物が殺菌剤を含有し、該組成物中の殺菌剤の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上である、<1>~<25>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<27>
前記組成物の25℃における粘度が、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは2.0mPa・s以上、さらに好ましくは3.0mPa・s以上であり、好ましくは30,000mPa・s以下、より好ましくは25,000mPa・s以下、さらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である、<1>~<26>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<28>
前記組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つポンプタイプの押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは100mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<29>
前記組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つスプレータイプの押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは10.0mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<30>
前記組成物を収容する定量吐出容器がスクイーズ式の押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは25,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上、よりさらに好ましくは500mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<31>
前記組成物を収容する定量吐出容器が電動ディスペンサー式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは10.0mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<32>
前記組成物の25℃におけるpHが、好ましくは3.5以上5.0以下、より好ましくは3.5以上4.5以下、さらに好ましくは3.7以上4.5以下である、<1>~<31>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<33>
下記(I)又は(II)の態様である、<1>~<32>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
(I)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記成分(A)が乳酸又はその塩であり、
前記組成物中の、前記成分(A)に対する、前記成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が1未満であり、
前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、皮膚外用剤。
(II)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記組成物が、さらにノニオン性増粘剤(B)を含有し、
前記組成物の25℃における粘度が、100mPa・s以上10,000mPa・s以下である、皮膚外用剤。
<34>
前記(II)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃における粘度が、好ましくは100mPa・s以上5,000mPa・s以下であり、より好ましくは100mPa・s以上8,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは100mPa・s以上2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上1,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上800mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以上700mPa・s以下である、<33>に記載の皮膚外用剤。
<35>
前記組成物が液状、ジェル状、クリーム状、又は泡状である、<1>~<34>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<36>
前記皮膚外用剤がリーブオン皮膚外用剤、好ましくは手指用のリーブオン皮膚外用剤である、<1>~<35>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<37>
皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用製品であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用製品。
<38>
乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、方法。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
前記組成物の25℃における粘度が、好ましくは1.0mPa・s以上、より好ましくは2.0mPa・s以上、さらに好ましくは3.0mPa・s以上であり、好ましくは30,000mPa・s以下、より好ましくは25,000mPa・s以下、さらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは5,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは1,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは700mPa・s以下である、<1>~<26>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<28>
前記組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つポンプタイプの押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは100mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<29>
前記組成物を収容する定量吐出容器がストローク式で且つスプレータイプの押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは10.0mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<30>
前記組成物を収容する定量吐出容器がスクイーズ式の押圧式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは25,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは10,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは8,000mPa・s以下、よりさらに好ましくは6,500mPa・s以下、よりさらに好ましくは2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上、よりさらに好ましくは500mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<31>
前記組成物を収容する定量吐出容器が電動ディスペンサー式容器であり、該組成物の25℃における粘度が、よりさらに好ましくは800mPa・s以下、よりさらに好ましくは500mPa・s以下、よりさらに好ましくは300mPa・s以下、よりさらに好ましくは200mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは5.0mPa・s以上、よりさらに好ましくは10.0mPa・s以上である、<27>に記載の皮膚外用剤。
<32>
前記組成物の25℃におけるpHが、好ましくは3.5以上5.0以下、より好ましくは3.5以上4.5以下、さらに好ましくは3.7以上4.5以下である、<1>~<31>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<33>
下記(I)又は(II)の態様である、<1>~<32>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
(I)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記成分(A)が乳酸又はその塩であり、
前記組成物中の、前記成分(A)に対する、前記成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が1未満であり、
前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、皮膚外用剤。
(II)皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である皮膚外用剤において、
前記組成物が、さらにノニオン性増粘剤(B)を含有し、
前記組成物の25℃における粘度が、100mPa・s以上10,000mPa・s以下である、皮膚外用剤。
<34>
前記(II)の態様の皮膚外用剤に用いる皮膚外用剤組成物の25℃における粘度が、好ましくは100mPa・s以上5,000mPa・s以下であり、より好ましくは100mPa・s以上8,000mPa・s以下であり、さらに好ましくは100mPa・s以上2,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上1,000mPa・s以下であり、よりさらに好ましくは100mPa・s以上800mPa・s以下、よりさらに好ましくは100mPa・s以上700mPa・s以下である、<33>に記載の皮膚外用剤。
<35>
前記組成物が液状、ジェル状、クリーム状、又は泡状である、<1>~<34>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<36>
前記皮膚外用剤がリーブオン皮膚外用剤、好ましくは手指用のリーブオン皮膚外用剤である、<1>~<35>のいずれか1に記載の皮膚外用剤。
<37>
皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用製品であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用製品。
<38>
乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、方法。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は実施例の範囲に限定されない。なお本実施例において、各種測定及び評価は以下の方法により行った。
(ナトリウムイオン濃度)
皮膚外用剤組成物のナトリウムイオン濃度は、pH調整剤(濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液)の配合量から計算で求めた。
なお、本実施例及び比較例の組成物に含まれる金属イオンはナトリウムイオンのみであるとみなす。
皮膚外用剤組成物のナトリウムイオン濃度は、pH調整剤(濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液)の配合量から計算で求めた。
なお、本実施例及び比較例の組成物に含まれる金属イオンはナトリウムイオンのみであるとみなす。
(粘度)
皮膚外用剤組成物の粘度は、25℃において振動式粘度計((株)セコニック製「VM-10AL」を用いて3回測定し、その平均値とした。
対象の粘度に応じた測定条件は以下である:
・粘度:1~100mPa・s
治具M1、回転数60rpm
・粘度100mPa・s超1,000mPa・s以下
治具M2、回転数30rpm
・粘度1,000mPa・s超10,000mPa・s以下
治具M3、回転数12rpm
・粘度10,000mPa・s超100,000mPa・s以下
治具M4、回転数6rpm
皮膚外用剤組成物の粘度は、25℃において振動式粘度計((株)セコニック製「VM-10AL」を用いて3回測定し、その平均値とした。
対象の粘度に応じた測定条件は以下である:
・粘度:1~100mPa・s
治具M1、回転数60rpm
・粘度100mPa・s超1,000mPa・s以下
治具M2、回転数30rpm
・粘度1,000mPa・s超10,000mPa・s以下
治具M3、回転数12rpm
・粘度10,000mPa・s超100,000mPa・s以下
治具M4、回転数6rpm
(pH)
皮膚外用剤組成物のpHは、25℃において電極6367-10D((株)堀場製作所製)を用いて測定した。
皮膚外用剤組成物のpHは、25℃において電極6367-10D((株)堀場製作所製)を用いて測定した。
(皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有量)
皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)は、組成物中に存在する成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、以下の計算式より求められる。
皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)=組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×{組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]}
また、吐出された組成物中の成分(A1)の含有量(mg)は、以下の計算式より求められる。
吐出された組成物中の成分(A1)の含有量(mg)=組成物の質量(g)×1000×組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×{組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]}÷100
皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)は、組成物中に存在する成分(A)に由来する酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)、解離型で存在するものを成分(A2)とした場合に、以下の計算式より求められる。
皮膚外用剤組成物中の成分(A1)の含有量(質量%)=組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×{組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]}
また、吐出された組成物中の成分(A1)の含有量(mg)は、以下の計算式より求められる。
吐出された組成物中の成分(A1)の含有量(mg)=組成物の質量(g)×1000×組成物中の成分(A)の含有量(質量%)×{組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]}÷100
ここで、「組成物中のモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]」は、以下の計算により求められる。以下の記載において、成分(A1)のモル量を「HA」、成分(A2)のモル量を「A-」と表記する。
pH=pKa+log(A-/HA)
log(A-/HA)=pH-pKa
A-/HA=10^(pH-pKa)
A-=10^(pH-pKa)×HA
上記より、モル比[(A1)/{(A1)+(A2)]は
HA/(HA+A-)=HA/(HA+10^(pH-pKa)×HA)
=1/(1+10^(pH-pKa))
ここで、成分(A)として乳酸を用いた場合(pKa=3.86)、
モル比[乳酸/(乳酸+乳酸イオン)]=1/(1+10^(x-3.86))
(xは、組成物のpH又は皮膚表面のpHを示す。)
pH=pKa+log(A-/HA)
log(A-/HA)=pH-pKa
A-/HA=10^(pH-pKa)
A-=10^(pH-pKa)×HA
上記より、モル比[(A1)/{(A1)+(A2)]は
HA/(HA+A-)=HA/(HA+10^(pH-pKa)×HA)
=1/(1+10^(pH-pKa))
ここで、成分(A)として乳酸を用いた場合(pKa=3.86)、
モル比[乳酸/(乳酸+乳酸イオン)]=1/(1+10^(x-3.86))
(xは、組成物のpH又は皮膚表面のpHを示す。)
なお、成分(A)が複数の成分からなる場合は、以下のような算出方法を本発明では定義する。
組成物のpHを先述の方法で測定し、複数成分のそれぞれのpKaを上記の計算式に代入することで、それぞれの成分におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を求める。次に、それぞれの成分におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を足し合わせることで、複数種の成分(A)を用いた場合におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を得ることができる。
組成物のpHを先述の方法で測定し、複数成分のそれぞれのpKaを上記の計算式に代入することで、それぞれの成分におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を求める。次に、それぞれの成分におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を足し合わせることで、複数種の成分(A)を用いた場合におけるモル比[(A1)/{(A1)+(A2)]を得ることができる。
実施例1~12、比較例1~8(皮膚外用剤組成物の調製及び評価)
表1~2に示す量の各成分を配合し、室温にて混合した後、pH調整剤として濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて各表に記載のpHに調整し、皮膚外用剤組成物を調製した。表1~2に記載した配合量は、各成分の有効成分量(質量%)である。
この皮膚外用剤組成物を定量吐出容器に収容後、表1及び表2に記載の量で吐出させ、次のモデル実験を行った。具体的には、ピペットマン(ギルソン製)を用いて、表1及び表2に記載の組成物を、後述する方法により、両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量を皮膚表面に適用し、in vivo殺菌性及び皮膚刺激性を評価した。
なお、「両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量」とは、吐出した組成物の量(g)を両手の掌の平均面積である500cm2で除した量をいう。両手の掌の平均面積の値500cm2は、Hyuk Choi et al., ”Palm surface area database and estimation formula in Korean children using the alginate method” (Applied Ergonomics,Vol.42(2011),873-882)のTable2に記載の、片手の表面積の相加平均値であるTPSA(total palm surface area mean palm area with fingers)の値に基づいて概算した値である。より詳細には、Table 2に記載の男性のTPSAのTotal値(cm2)と女性のTPSAのTotal値(cm2)の相加平均値を算出し、この2倍の値を両手の掌の平均面積とした。
表1~2に示す量の各成分を配合し、室温にて混合した後、pH調整剤として濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて各表に記載のpHに調整し、皮膚外用剤組成物を調製した。表1~2に記載した配合量は、各成分の有効成分量(質量%)である。
この皮膚外用剤組成物を定量吐出容器に収容後、表1及び表2に記載の量で吐出させ、次のモデル実験を行った。具体的には、ピペットマン(ギルソン製)を用いて、表1及び表2に記載の組成物を、後述する方法により、両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量を皮膚表面に適用し、in vivo殺菌性及び皮膚刺激性を評価した。
なお、「両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量」とは、吐出した組成物の量(g)を両手の掌の平均面積である500cm2で除した量をいう。両手の掌の平均面積の値500cm2は、Hyuk Choi et al., ”Palm surface area database and estimation formula in Korean children using the alginate method” (Applied Ergonomics,Vol.42(2011),873-882)のTable2に記載の、片手の表面積の相加平均値であるTPSA(total palm surface area mean palm area with fingers)の値に基づいて概算した値である。より詳細には、Table 2に記載の男性のTPSAのTotal値(cm2)と女性のTPSAのTotal値(cm2)の相加平均値を算出し、この2倍の値を両手の掌の平均面積とした。
(菌液の調製)
in vivo殺菌性評価には、下記方法により調製したセラチア菌の菌液を用いた。
セラチア菌としてはNBRC12648株を用いた。この菌を、LB液体培地にて培養し、遠心により菌体を回収した後、純水を用いてOD600=10になるように調整した。
in vivo殺菌性評価には、下記方法により調製したセラチア菌の菌液を用いた。
セラチア菌としてはNBRC12648株を用いた。この菌を、LB液体培地にて培養し、遠心により菌体を回収した後、純水を用いてOD600=10になるように調整した。
(in vivo殺菌性:表1)
被験者の前腕内側部を「ビオレu Rg」(花王(株)製)を用いて洗浄した。5~10分待機後、皮膚外用剤組成物を、1回の吐出操作により定量吐出容器から吐出し、前腕内側部の皮膚表面1cm2(1cm×1cm)の範囲に、両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量になるよう適用し塗り広げた。定量吐出容器の種類、1回の吐出操作により吐出された皮膚外用剤組成物の量は表1に記載の通りである。
5分間静置して乾燥した後、前記方法で調整したセラチア菌液を、組成物適用後の皮膚表面に一定量(1μL/cm2)塗布した。この状態で3分静置して乾燥させた後、スワブ2本を用いて塗布した菌液を回収した。回収した菌を氷冷することで反応(組成物の菌液への作用)を停止させた。
次いで、インキュベーションリーダー「HiTS」((株)サイニクス製)を用いて下記方法により生存菌数を測定して、菌数の減少量(生存菌数/初期の生菌数)を確認した。
インキュベーションリーダー「HiTS」中で37℃にて液体培養し、波長600nmにおける吸光度(濁度)を経時で測定して、菌液中の生菌数の増殖曲線を作成した。同時に既知の生菌数を有する菌液を段階希釈し、同様に培養及び増殖曲線の作成を行い、一定の濁度に到達する時間と生菌数との検量線を作成した。一定濁度に到達するまでの時間と検量線の関係より、反応停止後の菌液中の生存菌数を推定し、菌数の減少量を確認した。
菌数の減少度合い(対数減少値)については、上記菌数減少量の-log値をとり、表1に示した。この値が大きいほど、in vivo殺菌性が高いことを意味する。
被験者の前腕内側部を「ビオレu Rg」(花王(株)製)を用いて洗浄した。5~10分待機後、皮膚外用剤組成物を、1回の吐出操作により定量吐出容器から吐出し、前腕内側部の皮膚表面1cm2(1cm×1cm)の範囲に、両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量になるよう適用し塗り広げた。定量吐出容器の種類、1回の吐出操作により吐出された皮膚外用剤組成物の量は表1に記載の通りである。
5分間静置して乾燥した後、前記方法で調整したセラチア菌液を、組成物適用後の皮膚表面に一定量(1μL/cm2)塗布した。この状態で3分静置して乾燥させた後、スワブ2本を用いて塗布した菌液を回収した。回収した菌を氷冷することで反応(組成物の菌液への作用)を停止させた。
次いで、インキュベーションリーダー「HiTS」((株)サイニクス製)を用いて下記方法により生存菌数を測定して、菌数の減少量(生存菌数/初期の生菌数)を確認した。
インキュベーションリーダー「HiTS」中で37℃にて液体培養し、波長600nmにおける吸光度(濁度)を経時で測定して、菌液中の生菌数の増殖曲線を作成した。同時に既知の生菌数を有する菌液を段階希釈し、同様に培養及び増殖曲線の作成を行い、一定の濁度に到達する時間と生菌数との検量線を作成した。一定濁度に到達するまでの時間と検量線の関係より、反応停止後の菌液中の生存菌数を推定し、菌数の減少量を確認した。
菌数の減少度合い(対数減少値)については、上記菌数減少量の-log値をとり、表1に示した。この値が大きいほど、in vivo殺菌性が高いことを意味する。
(in vivo殺菌性:表2)
上記において、表2に記載の皮膚外用剤組成物(実施例5、比較例1及び比較例8)を用い、該組成物を皮膚表面に塗布した後の静置時間を1、2、3、4、5分間とし、それぞれにデータを取得したこと以外は、上記と同様の操作を行った。菌数の減少度合い(対数減少値)については、菌数減少量の-log値をとり、表2に示した。
上記において、表2に記載の皮膚外用剤組成物(実施例5、比較例1及び比較例8)を用い、該組成物を皮膚表面に塗布した後の静置時間を1、2、3、4、5分間とし、それぞれにデータを取得したこと以外は、上記と同様の操作を行った。菌数の減少度合い(対数減少値)については、菌数減少量の-log値をとり、表2に示した。
(皮膚刺激性)
被験者の前腕内側部を「ビオレu Rg」(花王(株)製)を用いて洗浄し、さらに水道水及び純水で洗浄した。5~10分待機後、皮膚外用剤組成物を5回の吐出操作により定量吐出容器から吐出し、直径9mmのろ紙(パッチテスター「トリイ」、リバテープ製薬(株)製)に両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量になるよう適用し浸み込ませた。このろ紙を前腕内側部の皮膚表面に載置し、上からシールして、60分間静置した。60分後にシールを剥がし、その30分後に皮膚表面に赤みが出ているか否かを目視観察した。表1中、赤みが出ていない場合を「-」、赤みがでている場合を「+」と表記した。「-」評価であれば皮膚刺激性がないことを意味する。
被験者の前腕内側部を「ビオレu Rg」(花王(株)製)を用いて洗浄し、さらに水道水及び純水で洗浄した。5~10分待機後、皮膚外用剤組成物を5回の吐出操作により定量吐出容器から吐出し、直径9mmのろ紙(パッチテスター「トリイ」、リバテープ製薬(株)製)に両手の掌全体に塗り広げた条件に相当する量になるよう適用し浸み込ませた。このろ紙を前腕内側部の皮膚表面に載置し、上からシールして、60分間静置した。60分後にシールを剥がし、その30分後に皮膚表面に赤みが出ているか否かを目視観察した。表1中、赤みが出ていない場合を「-」、赤みがでている場合を「+」と表記した。「-」評価であれば皮膚刺激性がないことを意味する。
<組成物中の配合成分>
(A)乳酸:富士フイルム和光純薬(株)製「乳酸(アクティブ:90%)」
(C1)クエン酸:富士フイルム和光純薬(株)製
(C2)ピロリドンカルボン酸:富士フイルム和光純薬(株)製
pH調整剤:濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液
・塩酸水溶液:富士フイルム和光純薬(株)製「塩酸(1mol/L)」
・水酸化ナトリウム水溶液:関東化学(株)製「NaOH(水酸化ナトリウム水溶液)48%」を水酸化ナトリウム1mol/L水溶液になるように調整して使用した。
塩化ベンザルコニウム:東京化成工業(株)製「塩化ベンザルコニウム(50%水溶液)」
(A)乳酸:富士フイルム和光純薬(株)製「乳酸(アクティブ:90%)」
(C1)クエン酸:富士フイルム和光純薬(株)製
(C2)ピロリドンカルボン酸:富士フイルム和光純薬(株)製
pH調整剤:濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液
・塩酸水溶液:富士フイルム和光純薬(株)製「塩酸(1mol/L)」
・水酸化ナトリウム水溶液:関東化学(株)製「NaOH(水酸化ナトリウム水溶液)48%」を水酸化ナトリウム1mol/L水溶液になるように調整して使用した。
塩化ベンザルコニウム:東京化成工業(株)製「塩化ベンザルコニウム(50%水溶液)」
表1より、本実施例の皮膚外用剤を用いると、皮膚表面の殺菌性が高く、且つ皮膚刺激性を抑制することができることがわかる。また表2に示すように、本実施例で用いる皮膚外用剤組成物は、既存の殺菌剤である塩化ベンザルコニウム水溶液(比較例8)とは異なり、皮膚に塗布した後、時間が経過するにつれて殺菌性が低下することなく、寧ろ向上する傾向があることがわかる。
実施例13~29
(皮膚外用剤組成物の吐出試験)
表3に示す量の各成分を配合し、室温にて混合した後、pH調整剤として濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて表3に記載のpHに調整し、皮膚外用剤組成物を調製した。表3に記載した配合量は、各成分の有効成分量(質量%)である。
この皮膚外用剤組成物を表3に記載の定量吐出容器(ストローク式のスプレー容器X又はポンプ容器Y)に充填し、容器入り皮膚外用剤を得た。皮膚外用剤組成物の充填量は、スプレー容器Xには50mL、ポンプ容器Yには120mLとした。また、各々吐出操作を1回行い、1回の吐出操作により吐出される組成物量を確認した。1回の吐出操作は、定量吐出容器のストロークに7kgの荷重を3秒間かけた状態とした。
(皮膚外用剤組成物の吐出試験)
表3に示す量の各成分を配合し、室温にて混合した後、pH調整剤として濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて表3に記載のpHに調整し、皮膚外用剤組成物を調製した。表3に記載した配合量は、各成分の有効成分量(質量%)である。
この皮膚外用剤組成物を表3に記載の定量吐出容器(ストローク式のスプレー容器X又はポンプ容器Y)に充填し、容器入り皮膚外用剤を得た。皮膚外用剤組成物の充填量は、スプレー容器Xには50mL、ポンプ容器Yには120mLとした。また、各々吐出操作を1回行い、1回の吐出操作により吐出される組成物量を確認した。1回の吐出操作は、定量吐出容器のストロークに7kgの荷重を3秒間かけた状態とした。
(in vivo殺菌性)
表1のin vivo殺菌性と同様の方法で評価を行った。
表1のin vivo殺菌性と同様の方法で評価を行った。
(使用感)
表3に記載の皮膚外用剤組成物1.0gを吐出し、両手全体に馴染むまで塗り広げて乾燥させた。その後、指先を20℃、80mL/sの流量の水道水で1秒間濡らした後、指先を擦り合わせた際のきしみ感を評価した。評価は専門パネラー5名により下記の基準で行い、スコアの平均値を評価値とした。
<定量吐出容器Xを用いた場合>
1:実施例13よりきしみ感を強く感じる
2:実施例13よりややきしみ感を感じる
3:実施例13と同等
4:実施例13よりややきしみ感が弱い
5:実施例13よりきしみ感が弱い
<定量吐出容器Yを用いた場合>
1:実施例16よりきしみ感を強く感じる
2:実施例16よりややきしみ感を感じる
3:実施例16と同等
4:実施例16よりややきしみ感が弱い
5:実施例16よりきしみ感が弱い
表3に記載の皮膚外用剤組成物1.0gを吐出し、両手全体に馴染むまで塗り広げて乾燥させた。その後、指先を20℃、80mL/sの流量の水道水で1秒間濡らした後、指先を擦り合わせた際のきしみ感を評価した。評価は専門パネラー5名により下記の基準で行い、スコアの平均値を評価値とした。
<定量吐出容器Xを用いた場合>
1:実施例13よりきしみ感を強く感じる
2:実施例13よりややきしみ感を感じる
3:実施例13と同等
4:実施例13よりややきしみ感が弱い
5:実施例13よりきしみ感が弱い
<定量吐出容器Yを用いた場合>
1:実施例16よりきしみ感を強く感じる
2:実施例16よりややきしみ感を感じる
3:実施例16と同等
4:実施例16よりややきしみ感が弱い
5:実施例16よりきしみ感が弱い
<定量吐出容器の種類>
X:ストローク式スプレータイプ容器(スプレーヘッド:竹本容器(株)製「Z-155-C110」)、容量50mL
Y:花王(株)製「and and カスタムエッセンス」用ストローク式ポンプタイプ容器、容量120mL
X:ストローク式スプレータイプ容器(スプレーヘッド:竹本容器(株)製「Z-155-C110」)、容量50mL
Y:花王(株)製「and and カスタムエッセンス」用ストローク式ポンプタイプ容器、容量120mL
<組成物中の配合成分>
(A)乳酸:富士フイルム和光純薬(株)製「乳酸(アクティブ:90%)」
(B1)ポリビニルアルコール:日本酢ビ・ポバール(株)製「JC-40」、重合度4,000、ケン価度99.0~99.5モル%
(B2)ヒドロキシエチルセルロース1:Ashland(株)製「Natrosol HEC 250HHX」
(B3)ヒドロキシエチルセルロース2:(株)ダイセル製「HEC ダイセル 850SE」
pH調整剤:濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液
・塩酸水溶液:富士フイルム和光純薬(株)製「塩酸(1mol/L)」
・水酸化ナトリウム水溶液:関東化学(株)製「NaOH(水酸化ナトリウム水溶液)48%」を水酸化ナトリウム1mol/L水溶液になるように調整して使用した。
(A)乳酸:富士フイルム和光純薬(株)製「乳酸(アクティブ:90%)」
(B1)ポリビニルアルコール:日本酢ビ・ポバール(株)製「JC-40」、重合度4,000、ケン価度99.0~99.5モル%
(B2)ヒドロキシエチルセルロース1:Ashland(株)製「Natrosol HEC 250HHX」
(B3)ヒドロキシエチルセルロース2:(株)ダイセル製「HEC ダイセル 850SE」
pH調整剤:濃度1mol/Lの塩酸水溶液及び/又は濃度1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液
・塩酸水溶液:富士フイルム和光純薬(株)製「塩酸(1mol/L)」
・水酸化ナトリウム水溶液:関東化学(株)製「NaOH(水酸化ナトリウム水溶液)48%」を水酸化ナトリウム1mol/L水溶液になるように調整して使用した。
本発明によれば、優れた殺菌又は殺ウイルス性を発揮し、且つ、皮膚刺激性の低い皮膚外用剤を提供できる。
Claims (11)
- 皮膚外用剤組成物が定量吐出容器に収容されてなる皮膚外用剤であって、
前記組成物は、乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を含有し、
該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを成分(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、皮膚外用剤。 - 前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される前記組成物の量が0.05g以上3.0g以下である、請求項1に記載の皮膚外用剤。
- 前記組成物の25℃における粘度が1.0mPa・s以上10,000mPa・s以下である、請求項1又は2に記載の皮膚外用剤。
- 前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記組成物中の前記成分(A)の含有量が0.05質量%以上10質量%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.02質量%以上10質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記組成物中の金属イオン濃度が0.002mol/L以上0.50mol/L以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記定量吐出容器がストローク式の押圧式容器であり、前記1回の吐出操作が、該容器をフルストロークで1回押圧する操作である、請求項1~7のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
- 前記成分(A)が乳酸又はその塩であり、
前記組成物中の、前記成分(A)に対する、前記成分(A)以外の有機酸又はその塩(C)の質量比[(C)/(A)]が1未満であり、
前記組成物の25℃におけるpHが3.5以上5.0以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。 - 前記組成物が、さらにノニオン性増粘剤(B)を含有し、
前記組成物の25℃における粘度が、100mPa・s以上10,000mPa・s以下である、請求項1~9のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。 - 乳酸、ピルビン酸及びウロカニン酸からなる群から選ばれる1種以上の酸又はその塩(A)を皮膚表面の適用部位に供給する方法であって、下記工程(I)及び工程(II)を順に有する、方法。
工程(I):前記適用部位を洗浄する工程
工程(II):前記成分(A)を含有する組成物が収容された定量吐出容器から該組成物を1回の吐出操作により吐出して前記適用部位に供給する工程であって、該組成物中に存在する前記酸のうち、酸型で存在するものを(A1)とした場合に、前記定量吐出容器から1回の吐出操作により吐出される組成物中の前記成分(A1)の含有量が0.05mg以上80mg以下である、工程
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