JP2023014601A - シャッター装置及び遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、表示物体の視認の可否を切り替えることが可能なシャッター装置を提供する。
【解決手段】シャッター装置は、第1の光源(3-1~3-n)及び第2の光源(4-1~4-m)と、表示物体8の正面側に配置される導光板2と、光源を点灯または消灯を制御する制御部5とを有する。導光板2は、その背面2bにおいて、第1の光源から発して第1の入射面2cから導光板2内に入射した光を導光板2の正面2aから出射させるように反射する複数の第1のプリズム11と、導光板2の正面2aにおいて、第2の光源から発して第2の入射面2dから導光板2内に入射した光を導光板2の背面2bから出射させるように反射する複数の第2のプリズム12とを有する。
【選択図】図3
【解決手段】シャッター装置は、第1の光源(3-1~3-n)及び第2の光源(4-1~4-m)と、表示物体8の正面側に配置される導光板2と、光源を点灯または消灯を制御する制御部5とを有する。導光板2は、その背面2bにおいて、第1の光源から発して第1の入射面2cから導光板2内に入射した光を導光板2の正面2aから出射させるように反射する複数の第1のプリズム11と、導光板2の正面2aにおいて、第2の光源から発して第2の入射面2dから導光板2内に入射した光を導光板2の背面2bから出射させるように反射する複数の第2のプリズム12とを有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、導光板を用いて視覚的なシャッターを実現するシャッター装置、及び、そのようなシャッター装置を有する遊技機に関する。
ユーザによる、所定の物体の視認の可否を切り替え可能とするために、液晶パネルを視覚的なシャッターとして利用する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
液晶パネルを視覚的なシャッターとして利用する場合、液晶パネル及び液晶パネルを駆動する駆動回路の構造が複雑であるために、シャッター自体の構造及びシャッターの制御が複雑となる。
そこで、本発明は、簡単な構成で、表示物体の視認の可否を切り替えることが可能なシャッター装置を提供することを目的とする。
本発明の一つの形態として、シャッター装置が提供される。このシャッター装置は、第1の光源と、第2の光源と、表示物体の正面側に配置され、透明な部材で形成され、かつ、第1の光源に対向する第1の入射面及び第2の光源に対向する第2の入射面を有する導光板と、第1の光源及び第2の光源の点灯または消灯を制御する制御部とを有する。導光板は、導光板の背面において、第1の光源から発して第1の入射面から導光板内に入射した光を導光板の正面から出射させるように反射する複数の第1のプリズムと、導光板の正面において、第2の光源から発して第2の入射面から導光板内に入射した光を導光板の背面から出射させるように反射する複数の第2のプリズムとを有する。
係る構成を有することにより、このシャッター装置は、簡単な構成で、表示物体の視認の可否を切り替えることができる。さらに、このシャッター装置は、表示物体を照明するか否かを切り替えることもできるので、表示物体の見せ方を多様に変化させることができる。
係る構成を有することにより、このシャッター装置は、簡単な構成で、表示物体の視認の可否を切り替えることができる。さらに、このシャッター装置は、表示物体を照明するか否かを切り替えることもできるので、表示物体の見せ方を多様に変化させることができる。
このシャッター装置において、第1の光源から発して複数の第1のプリズムにより反射されて導光板の正面から出射する光による、導光板の正面における輝度が、第2の光源が消灯している場合における、表示物体から発して導光板の背面から正面へ向けて導光板を透過する光による、導光板の正面における輝度よりも大きくなるように、第1の光源から発する光の光度及び複数の第1のプリズムの配置密度が設定されることが好ましい。
係る構成を有することにより、このシャッター装置は、第1の光源を点灯させることで、導光板を通した表示物体の視認をより確実に防止することができる。
係る構成を有することにより、このシャッター装置は、第1の光源を点灯させることで、導光板を通した表示物体の視認をより確実に防止することができる。
また、本発明の他の形態によれば、遊技機本体と、遊技機本体の遊技者との対面側に設けられた表示物体と、表示物体よりも遊技者側に配置されるシャッター装置と、遊技の状態に応じた制御信号をシャッター装置へ出力する演出制御装置とを有する遊技機が提供される。この遊技機において、シャッター装置は、第1の光源と、第2の光源と、表示物体よりも遊技者側に配置され、透明な部材で形成され、かつ、第1の光源に対向する第1の入射面及び第2の光源に対向する第2の入射面を有する導光板と、演出制御装置から受信した制御信号に従って第1の光源及び第2の光源の点灯または消灯を制御する制御部とを有する。そして導光板は、導光板の表示物体側の面において、第1の光源から発して第1の入射面から導光板内に入射した光を導光板の遊技者側の面から出射させるように反射する複数の第1のプリズムと、導光板の遊技者側の面において、第2の光源から発して第2の入射面から導光板内に入射した光を導光板の表示物体側の面から出射させるように反射する複数の第2のプリズムとを有する。
係る構成を有することにより、この遊技機は、簡単な構成で、遊技機に設けられる表示物体の視認の可否を切り替えることができる。さらに、この遊技機は、表示物体を照明するか否かを切り替えることもできるので、表示物体の見せ方を多様に変化させることができる。
係る構成を有することにより、この遊技機は、簡単な構成で、遊技機に設けられる表示物体の視認の可否を切り替えることができる。さらに、この遊技機は、表示物体を照明するか否かを切り替えることもできるので、表示物体の見せ方を多様に変化させることができる。
以下、シャッター装置を、図を参照しつつ説明する。このシャッター装置は、1以上の光源が発する光に対して透明な材料を板状に形成した導光板を有し、その導光板は、表示物体と観察者との間に配置される。また、導光板の二つの面のうち、観察者に面する側の面(以下、正面と呼ぶ)を囲う周囲の側面のうちの一つが、第1の光源と対向する第1の入射面として形成されるとともに、その側面のうちの他の一つが、第2の光源と対向する第2の入射面として形成される。また、表示物体に面する側の導光板の面(以下、背面と呼ぶ)には、複数の第1のプリズムが形成されるとともに、導光板の正面には、複数の第2のプリズムが形成される。そして複数の第1のプリズムは、第1の光源から発し、導光板内に入射した光を導光板の正面から観察者へ向けて出射させるように反射する。第1の光源が消灯している場合、観察者は、導光板を通して表示物体を視認することが可能となっている。一方、第1の光源が点灯されると、第1の光源からの光が複数の第1のプリズムで反射されて観察者へ達する。そのため、第1の光源が点灯している場合、第1の光源からの光により、観察者は、表示物体を視認することが阻害される。さらに、複数の第2のプリズムは、第2の光源から発し、導光板内に入射した光を導光板の背面から表示物体へ向けて出射させるように反射する。したがって、第2の光源が点灯することで、第2の光源からの光によって表示物体は照明され、観察者はその表示物体を視認することが容易となる。
図1は、本発明の一つの実施形態に係るシャッター装置の概略構成図である。図2は、シャッター装置の概略側面図である。シャッター装置1は、導光板2と、複数の第1の光源3-1~3-n(nは2以上の整数、図示の例では5)と、複数の第2の光源4-1~4-m(mは2以上の整数、図示の例では5)と、複数の第1のコリメートレンズ5-1~5-nと、複数の第2のコリメートレンズ6-1~6-mと、制御回路7とを有する。
導光板2は、複数の第1の光源3-1~3-nのそれぞれから発する光、及び、複数の第2の光源4-1~4-mのそれぞれから発する光に対して透明な板状に形成された部材である。導光板2は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート、シクロオレフィンポリマーといった、可視光に対して透明な樹脂を成型することで形成される。そして導光板2は、導光板2の正面2aが観察者Pに面し、導光板2の背面2bが表示物体8に面するように配置される。導光板2の側面の一つは、第1の入射面2cとして形成され、複数の第1の光源3-1~3-nと第1の入射面2cとがコリメートレンズ5-1~5-nを挟んで対向するように導光板2は配置される。さらに、第1の入射面2cと隣接する、導光板2の側面の他の一つは、第2の入射面2dとして形成され、複数の第2の光源4-1~4-mと第2の入射面2dとがコリメートレンズ6-1~6-mを挟んで対向するように導光板2は配置される。そして、導光板2の正面2a及び背面2bは、複数の第1の光源3-1~3-nの並び方向に沿って複数の領域21-1~21-nに分割される。各領域21-i(i=1,...,n)は、複数の第1の光源3-1~3-nのうちの光源3-iに対応する。同様に、導光板2の正面2a及び背面2bは、複数の第2の光源4-1~4-mの並び方向に沿って複数の領域22-1~22-mに分割される。各領域22-j(j=1,...,m)は、複数の第2の光源4-1~4-mのうちの光源4-jに対応する。
導光板2は、複数の第1の光源3-1~3-nの何れかが点灯している間、その点灯中の光源から発して第1の入射面2cから導光板2内に入射した光をその内部で伝搬させる。そして導光板2は、背面2bに形成された複数の第1のプリズム(詳細は後述)のうち、点灯中の光源に対応する領域内に配列されるプリズムによりその光を正面側に位置する観察者Pへ向けて反射させる。これにより、点灯中の光源に対応する領域がその光源からの光により光って見えるようになることで、観察者Pがその領域を通して導光板2の背面側に設けられた表示物体8を視認することができなくなる。一方、導光板に設けられた各領域21-1~21-nについて、対応する光源が消灯している場合、観察者Pがその領域を通して導光板2の背面側に設けられた表示物体6を視認することが可能となる。
また、導光板2は、複数の第2の光源4-1~4-mの何れかが点灯している間、その点灯中の光源から発して第2の入射面2dから導光板2内に入射した光をその内部で伝搬させる。そして導光板2は、正面2aに形成された複数の第2のプリズム(詳細は後述)のうち、点灯中の光源に対応する領域内に配列されるプリズムによりその光を背面側に位置する表示物体8へ向けて反射させる。これにより、点灯中の光源に対応する領域からの光により表示物体8の少なくとも一部が照明されることで、観察者Pは、表示物体8のその少なくとも一部を視認することが容易となる。
なお、導光板2の詳細については後述する。
なお、導光板2の詳細については後述する。
複数の第1の光源3-1~3-nは、それぞれ、可視光を発する少なくとも一つの発光素子を有する。本実施形態では、複数の第1の光源3-1~3-nは、それぞれ、導光板2の一つの側面に形成される第1の入射面2cと、コリメートレンズ5-1~5-nを挟んで対向し、かつ、第1の入射面2cの長手方向に沿って一列に並ぶように配置される。
同様に、複数の第2の光源4-1~4-mは、それぞれ、可視光を発する少なくとも一つの発光素子を有する。本実施形態では、複数の第2の光源4-1~4-mは、それぞれ、第1の入射面2cと隣接する、導光板2の他の一つの側面に形成される第2の入射面2dと、コリメートレンズ6-1~6-mを挟んで対向し、かつ、第2の入射面2dの長手方向に沿って一列に並ぶように配置される。
各光源が有する発光素子は、例えば、発光ダイオードである。なお、複数の第1の光源3-1~3-nのそれぞれが有する各発光素子から発する光の光度は同じでもよく、あるいは、互いに異なっていてもよい。また、各発光素子の発光色は、同じでもよく、あるいは、光源間で互いに異なっていてもよい。同様に、複数の第2の光源4-1~4-mのそれぞれが有する各発光素子から発する光の光度は同じでもよく、あるいは、互いに異なっていてもよい。また、各発光素子の発光色は、同じでもよく、あるいは、光源間で互いに異なっていてもよい。
制御回路7が複数の第1の光源3-1~3-nの何れかを点灯させている間、点灯中の光源から発した光は、コリメートレンズ5-1~5-nのうちのその光源に対応するコリメートレンズを介して平行光化されてから第1の入射面2cを介して導光板2内に入射する。入射した光は、導光板2内を伝搬した後に導光板2の背面2bに設けられた複数の第1のプリズムのうち、点灯中の光源に対応する領域に設けられた各プリズムで反射されて導光板2の正面2aから出射する。そのため、導光板2の正面側に位置する観察者Pから、導光板2に設けられた領域21-1~21-nのうち、点灯中の光源に対応する領域が光って見える。さらに、第2の光源4-1~4-mの全てが消灯している場合において、観察者Pの想定される位置から見た、複数の第1の光源3-1~3-nからの光による、導光板2の正面2aにおける輝度が、表示物体8から発して導光板2を背面2bから正面2aへ向けて透過する光による、導光板2の正面2aにおける輝度よりも大きくなるように、各領域における、第1のプリズムの配置密度とともに、それらの第1の光源から発する光の光度が設定される。そのため、複数の第1の光源3-1~3-nのうちの点灯する光源からの光により、観察者Pは、その点灯する光源と対応する領域を介して表示物体8を視認することが困難となる。なお、観察者Pの想定される位置は、例えば、導光板2の正面2aの中心から正面2aの法線方向に沿って数10cm程度離れた位置とすることができる。
また、制御回路7が複数の第2の光源4-1~4-mの何れかを点灯させている間、点灯中の光源から発した光は、コリメートレンズ6-1~6-mのうちのその光源に対応するコリメートレンズを介して平行光化されてから第2の入射面2dを介して導光板2内に入射する。入射した光は、導光板2内を伝搬した後に導光板2の正面2aに設けられた複数の第2のプリズムのうち、点灯中の光源に対応する領域に設けられた各プリズムで反射されて導光板2の背面2bから出射する。そのため、複数の第2の光源4-1~4-mのうちの点灯する光源からの光により、表示物体8の少なくとも一部が照明される。
コリメートレンズ5-1~5-nは、第1の光源3-1~3-nと導光板2の第1の入射面2cとの間に配置される。そしてコリメートレンズ5-i(i=1,...,n)は、対応する第1の光源3-iから発した光を平行光化して第1の入射面2cへ向ける。コリメートレンズ5-1~5-nは、屈折レンズであってもよく、あるいは、回折レンズであってもよい。また、コリメートレンズ5-1~5-nは、第1の入射面2cの長手方向についてのみ、第1の光源3-1~3-nから発した光を平行光化するように形成されてもよい。この場合には、コリメートレンズ5-1~5-nは、第1の入射面2cの長手方向について正の屈折力を有し、一方、導光板2の厚さ方向、すなわち、背面2bから正面2aへ向かう方向については屈折力を有さないシリンドリカルレンズとして形成されてもよい。
同様に、コリメートレンズ6-1~6-mは、第2の光源4-1~4-mと導光板2の第2の入射面2dとの間に配置される。そしてコリメートレンズ6-j(j=1,...,m)は、対応する第2の光源4-jから発した光を平行光化して第2の入射面2dへ向ける。コリメートレンズ6-1~6-mは、屈折レンズであってもよく、あるいは、回折レンズであってもよい。また、コリメートレンズ6-1~6-mは、第2の入射面2dの長手方向についてのみ、第2の光源4-1~4-mから発した光を平行光化するように形成されてもよい。この場合には、コリメートレンズ6-1~6-mは、第2の入射面2dの長手方向について正の屈折力を有し、一方、導光板2の厚さ方向については屈折力を有さないシリンドリカルレンズとして形成されてもよい。
制御回路7は、制御部の一例であり、例えば、プロセッサと、メモリと、複数の第1の光源3-1~3-n及び複数の第2の光源4-1~4-mを駆動するための駆動回路と、他の装置と通信するための通信インターフェースとを有する。そして制御回路7は、他の装置から受信した、あるいはメモリに予め記憶された光源制御情報に従って、複数の第1の光源3-1~3-nの点灯及び消灯を制御するとともに、複数の第2の光源4-1~4-mの点灯及び消灯を制御する。
制御回路7は、例えば、観察者Pから、導光板2に設けられた領域21-1~21-nのうちの何れかの領域を通して表示物体8が見えるようにする場合には、複数の第1の光源3-1~3-nのうちのその視認可能にする領域に対応する光源を消灯させ、その視認可能にする領域以外の各領域に対応する光源を点灯させる。また、観察者Pから表示物体8全体が見えるようにする場合には、制御回路7は、複数の第1の光源3-1~3-nの全てを消灯させる。さらに、観察者Pから表示物体8全体が見えないようにする場合には、制御回路7は、複数の第1の光源3-1~3-nの全てを点灯させる。制御回路7は、他の装置から逐次受信する光源制御情報に従って、複数の第1の光源3-1~3-nのうちの点灯する光源の組み合わせ、すなわち、観察者Pから表示物体8が見えないようにする領域の組み合わせを順次変更してもよい。
また、制御回路7は、導光板2に設けられた領域22-1~22-mのうちの何れかの領域を介して表示物体8を照明したい場合には、複数の第2の光源4-1~4-mのうちの表示物体8を照明する領域に対応する光源を点灯させ、それ以外の各領域に対応する光源を消灯させる。また、表示物体8全体を照明する場合には、制御回路7は、複数の第2の光源4-1~4-mの全てを点灯させる。さらに、表示物体8を照明しない場合には、制御回路7は、複数の第2の光源4-1~4-mの全てを消灯させる。
なお、制御回路7は、複数の第1の光源3-1~3-nの何れかを点灯させて表示物体8の少なくとも一部を見えないようにする際には、複数の第2の光源4-1~4-mの全てを消灯して、表示物体8を照明しないことが好ましい。しかし、制御回路7は、複数の第1の光源3-1~3-nの何れかを点灯させている間に、複数の第2の光源4-1~4-mの何れかを点灯してもよい。この場合、シャッター装置1は、複数の第1の光源3-1~3-nのうちの点灯している光源に対応する領域が光って見えるとともに、その光って見える領域において、観察者Pが表示物体8をうっすらと見ることができるようにすることができる。そのため、制御回路7は、複数の第1の光源3-1~3-nと複数の第2の光源4-1~4-mのうちの点灯する光源の組み合わせを様々に変更することで、様々な視覚効果を生じさせることができる。
表示物体8は、導光板2の背面側に配置され、複数の第1の光源3-1~3-nの全てが消灯している場合に、導光板2を通して観察者Pが表示物体8全体を視認することが可能となっている。さらに、表示物体8は、複数の第2の光源4-1~4-mの何れかが点灯することで、その点灯した光源からの光により、導光板2を介して照明され、観察者Pが表示物体8を視認することが容易となる。表示物体8は、遊技機に設けられる、固定の役物といった静止物体であってもよく、あるいは、その一部が動作可能な物体であってもよい。さらに、表示物体8は、液晶ディスプレイといった、表示されるコンテンツを変更可能な物体であってもよい。
以下、導光板2の詳細について説明する。
図3は、導光板2の概略正面図である。また図4は、図3の矢印AA’で示される線における、導光板2の概略側面断面図である。さらに、図5は、図3の矢印BB’で示される線における、導光板2の概略側面図である。図3~図5に示されるように、導光板2の側面の一つは、複数の第1の光源3-1~3-nと対向する第1の入射面2cとして形成される。さらに、第1の入射面2cと隣接する、導光板2の側面の他の一つは、複数の第2の光源4-1~4-mと対向する第2の入射面2dとして形成される。このように、第1の入射面2cと第2の入射面2dとが導光板2の異なる側面に設けられることで、複数の第1の光源3-1~3-nから発して導光板2の内部に入射した光が第2のプリズムにより反射されて導光板2の背面2bから出射して表示物体8を照明することが抑制される。また、複数の第2の光源4-1~4-mから発して導光板2の内部に入射した光が第1のプリズムにより反射されて導光板2の正面2aから出射して表示物体8の視認を妨害することが抑制される。
上記のように、複数の第1の光源3-1~3-nのそれぞれから発した光は、コリメートレンズ5-1~5-nを介して第1の入射面2cから導光板2の内部に入射する。そして導光板2の内部を伝搬した、複数の第1の光源3-1~3-nのそれぞれからの光は、導光板2の背面2bに形成された複数の第1のプリズム11のうち、その光源に対応する領域内に配列される各プリズム11にて全反射された後、導光板2の正面2aから観察者Pへ向けて出射する。例えば、光源3-1から発してコリメートレンズ5-1に平行光化されて第1の入射面2cから導光板2内に入射した光は、領域21-1に設けられた各プリズム11により全反射されて導光板2の正面2aから観察者Pへ向けて出射する。
また、複数の第2の光源4-1~4-mのそれぞれから発した光は、コリメートレンズ6-1~6-mを介して第2の入射面2dから導光板2の内部に入射する。そして導光板2の内部を伝搬した、複数の第2の光源4-1~4-mのそれぞれからの光は、導光板2の正面2aに形成された複数の第2のプリズム12のうち、その光源に対応する領域内に配列される各プリズム12にて全反射された後、導光板2の背面2bから表示物体8へ向けて出射する。例えば、光源4-1から発してコリメートレンズ6-1に平行光化されて第2の入射面2dから導光板2内に入射した光は、領域22-1に設けられた各プリズム12により全反射されて導光板2の背面2bから表示物体8へ向けて出射する。
複数の第1のプリズム11のそれぞれは、例えば、背面2bにおいて所定の長さ及び所定の深さを持つ略三角形状の溝として形成される。そして複数の第1のプリズム11のそれぞれは、背面2bに対して所定の角度をなす反射面を有する。なお、所定の角度は、導光板2へ入射した、対応する光源からの光を全反射させて、正面2aへ向ける角度、例えば、背面2bに対して40°~50°をなすように設定される。また所定の長さは、領域21-1~21-nのそれぞれに複数のプリズムが配置でき、かつ、観察者Pが個々のプリズム11を識別できない程度の長さ、例えば、100μm~数mm程度に設定される。さらに、所定の深さについても、観察者Pが個々のプリズム11を識別できない程度の長さ、例えば、数10μm~数100μm程度に設定される。
領域21-1~領域21-nのそれぞれについて、複数の第1のプリズム11は、その領域内において、例えば、格子状、あるいは、千鳥足状に配列される。さらに、複数の第1のプリズム11のそれぞれは、反射面が第1の入射面2cと正対するように形成される。したがって、各プリズム11は、対応する第1の光源から発して導光板2内を伝搬する光を正面側へ向けて反射するので、複数の第1の光源3-1~3-nの何れかが点灯している間、観察者Pからは、領域21-1~21-nのうち、点灯している光源に対応する領域が光っているように見える。その結果として、シャッター装置1は、導光板2の背面側に位置する表示物体8を、点灯している光源に対応する領域を通して視認できないようにすることができる。
同様に、複数の第2のプリズム12のそれぞれは、例えば、正面2aにおいて所定の長さ及び所定の深さを持つ略三角形状の溝として形成される。そして複数の第2のプリズム12のそれぞれは、正面2aに対して所定の角度をなす反射面を有する。なお、所定の角度は、導光板2へ入射した、対応する光源からの光を全反射させて、背面2bへ向ける角度、例えば、正面2aに対して40°~50°をなすように設定される。また所定の長さは、領域22-1~22-mのそれぞれに複数のプリズムが配置でき、かつ、観察者Pが個々のプリズム12を識別できない程度の長さ、例えば、100μm~数mm程度に設定される。さらに、所定の深さについても、観察者Pが個々のプリズム12を識別できない程度の長さ、例えば、数10μm~数100μm程度に設定される。
領域22-1~領域22-mのそれぞれについて、複数の第2のプリズム12は、その領域内において、例えば、格子状、あるいは、千鳥足状に配列される。さらに、複数の第2のプリズム12のそれぞれは、反射面が第2の入射面2dと正対するように形成される。したがって、各プリズム12は、対応する第2の光源から発して導光板2内を伝搬する光を背面側へ向けて反射するので、複数の第2の光源4-1~4-mの何れかが点灯している間、表示物体8は、領域22-1~22-mのうち、点灯している光源に対応する領域を介して、その点灯している光源からの光により照明される。その結果として、シャッター装置1は、導光板2の背面側に位置する表示物体8を観察者Pが視認することを容易にすることができる。
変形例によれば、複数の第1のプリズム11のそれぞれは、領域21-1~21-nのうち、そのプリズム11が配置される領域に対応する第1の光源に対してその反射面が正対するように配置されてもよい。すなわち、個々のプリズム11は、そのプリズム11が配置される領域に対応する第1の光源を中心とする同心円状に配列されてもよい。例えば、領域21-1内に設けられる個々のプリズム11は、光源3-1を中心とする同心円状に配列される。これにより、領域21-1-21-nのそれぞれについて、その領域内に配列される個々のプリズム11の反射面に対する、他の領域に対応する光源から発して導光板2内を伝搬する光の入射角が大きくなる。そのため、他の領域に対応する第1の光源から発した光は、プリズム11により反射されて大きな出射角を持って正面2aから導光板2外へ出射することとなり、観察者Pへ向かわない。そのため、特定の領域について表示物体8の視認ができないようにその特定の領域に対応する第1の光源を点灯させたときに、その特定の領域以外の領域についても表示物体8が視認できなくなることが防止される。この場合、コリメートレンズ5-1~5-nは省略されてもよい。
同様に、複数の第2のプリズム12のそれぞれは、領域22-1~22-mのうち、そのプリズム12が配置される領域に対応する第2の光源に対してその反射面が正対するように配置されてもよい。すなわち、個々のプリズム12は、そのプリズム12が配置される領域に対応する第2の光源を中心とする同心円状に配列されてもよい。この場合、コリメートレンズ6-1~6-mは省略されてもよい。
なお、図3~図5において、図の見易さの向上のために、各プリズムのサイズ及び導光板2の厚さは誇張されている点に留意されたい。
導光板2の領域21-1~21-nについて、その領域全体に対する第1のプリズム11及び第2のプリズム12の配置密度は、その領域に対応する第1の光源が消灯されたときに、観察者Pが導光板2の背面側に位置する表示物体8を、透明な部材を介して、あるいは、何もない空間を介して視認していると感じられるように設定されることが好ましい。例えば、導光板2における、全透過光に対する拡散光の割合を表すヘイズ値が、表示物体8を、透明な部材を介して、あるいは、何もない空間を介して視認していると感じられるヘイズ値の上限以下となるように、各領域における第1のプリズム11及び第2のプリズム12の配置密度が決定されることが好ましい。一方、第1のプリズム11自体の配置密度が低いほど、第1の光源のそれぞれからの光の利用効率が低下する。そのため、第1のプリズム11の配置密度があまりに低過ぎると、各光源が点灯しても、観察者Pは、導光板2を通して表示物体8を視認できてしまうことになるので好ましくない。したがって、第1のプリズム11の配置密度は、上記のヘイズ値の上限値に近いほど好ましい。例えば、所定の条件下で、上記のヘイズ値の上限値28%に対応する第1のプリズム11及び第2のプリズム12の配置密度が30%となる場合、プリズム11の配置密度は、例えば、20%~25%に設定されることが好ましい。
以上に説明してきたように、このシャッター装置は、観察者と表示物体との間に配置される導光板を有する。そして導光板の背面に複数の第1のプリズムが配列される。そして第1の光源の何れかから発して導光板内に入射した光がそれらのプリズムにより正面側へ向けて反射されることで、点灯した第1の光源に対応するプリズムが配列された領域が光って見える。その結果として、導光板の背面側に配置された表示物体の視認が阻害される。一方、第1の光源が消灯されると、観察者は、導光板を通して表示物体を視認することが可能となっている。さらに、導光板の正面にも複数の第2のプリズムが配列される。そして第2の光源の何れかから発して導光板内に入射した光がそれらのプリズムにより背面側へ向けて反射されることで、表示物体が照明される。このように、このシャッター装置は、簡単な構成で、表示物体の視認の可否を切り替えることができる。
変形例によれば、導光板2全体を一つの領域とし、第1の光源は一つでもよい。そしてシャッター装置は、第1の光源の消灯と点灯とを切り替えることで、導光板2全体を通して表示物体8を視認可能とするか、表示物体8を視認不能とするかを切り替えることができる。同様に、第2の光源は一つでもよい。そしてシャッター装置は、第2の光源の点灯と消灯とを切り替えることで、導光板2を介して表示物体8を照明するか否かを切り替えることができる。
他の変形例によれば、導光板2の個々の領域21-1~21-nにおいて、個々の第1のプリズム11は、特定のパターンに沿って配列されてもよい。この場合には、シャッター装置1は、対応する第1の光源が点灯する領域について、表示物体8の視認を阻害する領域の形状を、各プリズム11が配列されるパターンに応じた形状とすることができる。
さらに他の変形例によれば、複数の第2の光源4-1~4-mは、それぞれ、互いに異なる発光色を持つ複数の発光素子を有してもよい。そして制御回路7は、複数の第2の光源4-1~4-mのうち、点灯する光源を切り替えることで、表示物体8を照明する光の色を切り替えることができる。
上記の実施形態または変形例によるシャッター装置は、弾球遊技機または回胴遊技機といった遊技機に搭載されてもよい。
図6は、上記の実施形態または変形例によるシャッター装置を有する弾球遊技機を遊技者側から見た、その弾球遊技機の概略斜視図である。図6に示すように、弾球遊技機100は、上部から中央部の大部分の領域に設けられ、遊技機本体である遊技盤101と、遊技盤101の下方に配設された球受け部102と、ハンドルを備えた操作部103と、遊技盤101の略中央において遊技者との対面側に設けられた液晶ディスプレイ104と、液晶ディスプレイ104の前面に配置された、シャッター装置105とを有する。
図6は、上記の実施形態または変形例によるシャッター装置を有する弾球遊技機を遊技者側から見た、その弾球遊技機の概略斜視図である。図6に示すように、弾球遊技機100は、上部から中央部の大部分の領域に設けられ、遊技機本体である遊技盤101と、遊技盤101の下方に配設された球受け部102と、ハンドルを備えた操作部103と、遊技盤101の略中央において遊技者との対面側に設けられた液晶ディスプレイ104と、液晶ディスプレイ104の前面に配置された、シャッター装置105とを有する。
また弾球遊技機100は、遊技の演出のために、遊技盤101の前面において遊技盤101の下方またはシャッター装置105の周囲に配置された役物106を有する。また遊技盤101の側方にはレール107が配設されている。また遊技盤101上には多数の障害釘(図示せず)及び少なくとも一つの入賞装置108が設けられている。
操作部103は、遊技者の操作によるハンドルの回動量に応じて図示しない発射装置より所定の力で遊技球を発射する。発射された遊技球は、レール107に沿って上方へ移動し、多数の障害釘の間を落下する。そして遊技球が何れかの入賞装置108に入ったことを、図示しないセンサにより検知すると、遊技盤101の背面に設けられた主制御回路(図示せず)は、遊技球が入った入賞装置108に応じた所定個の遊技球を、玉払い出し装置(図示せず)を介して球受け部102へ払い出す。さらに主制御回路は、遊技盤101の背面に設けられた演出用CPU(図示せず)を介して液晶ディスプレイ104及びシャッター装置105を駆動する。演出用CPUは、演出制御装置の一例であり、遊技の状態に応じた光源制御情報を含む制御信号をシャッター装置105へ出力する。
シャッター装置105は、上記の実施形態または変形例によるシャッター装置の一例であり、導光板の背面が液晶ディスプレイ104に面し、かつ、導光板の正面が遊技者へ向くように、液晶ディスプレイ104の正面、すなわち遊技者側において遊技盤101に取り付けられる。そしてシャッター装置105の制御回路は、演出用CPUからの制御信号に含まれる光源制御情報に従って、第1の光源及び第2の光源の点灯または消灯を切り替えることで、遊技者が、シャッター装置105の背面側に設けられた、液晶ディスプレイ104に表示された映像の視認の可否、及び、液晶ディスプレイ104に対する照明の有無を切り替える。なお、液晶ディスプレイ104は、表示物体の一例である。
このように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 シャッター装置
2 導光板
2a 正面
2b 背面
2c 第1の入射面
2d 第2の入射面
3-1~3-n 第1の光源
4-1~4-m 第2の光源
5-1~5-n,6-1~6-m コリメートレンズ
11 第1のプリズム
12 第2のプリズム
21-1~21-n、22-1~22-m 領域
7 制御回路
100 弾球遊技機
101 遊技盤
102 球受け部
103 操作部
104 液晶ディスプレイ(表示物体)
105 シャッター装置
106 役物
107 レール
108 入賞装置
2 導光板
2a 正面
2b 背面
2c 第1の入射面
2d 第2の入射面
3-1~3-n 第1の光源
4-1~4-m 第2の光源
5-1~5-n,6-1~6-m コリメートレンズ
11 第1のプリズム
12 第2のプリズム
21-1~21-n、22-1~22-m 領域
7 制御回路
100 弾球遊技機
101 遊技盤
102 球受け部
103 操作部
104 液晶ディスプレイ(表示物体)
105 シャッター装置
106 役物
107 レール
108 入賞装置
Claims (3)
- 第1の光源と、
第2の光源と、
表示物体の正面側に配置され、透明な部材で形成され、かつ、前記第1の光源に対向する第1の入射面及び前記第2の光源に対向する第2の入射面を有する導光板と、
前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯または消灯を制御する制御部と、
を有し、
前記導光板は、
前記導光板の背面において、前記第1の光源から発して前記第1の入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の正面から出射させるように反射する複数の第1のプリズムと、
前記導光板の前記正面において、前記第2の光源から発して前記第2の入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の前記背面から出射させるように反射する複数の第2のプリズムとを有する、
シャッター装置。 - 前記第1の光源から発して前記複数の第1のプリズムにより反射されて前記導光板の前記正面から出射する光による、前記導光板の前記正面における輝度が、前記第2の光源が消灯している場合における、前記表示物体から発して前記導光板の前記背面から前記正面へ向けて前記導光板を透過する光による、前記導光板の前記正面における輝度よりも大きくなるように、前記第1の光源から発する光の光度及び前記複数の第1のプリズムの配置密度が設定される、請求項1に記載のシャッター装置。
- 遊技機本体と、
前記遊技機本体の遊技者との対面側に設けられた表示物体と、
前記表示物体よりも遊技者側に配置されるシャッター装置と、
遊技の状態に応じた制御信号を前記シャッター装置へ出力する演出制御装置とを有し、
前記シャッター装置は、
第1の光源と、
第2の光源と、
前記表示物体よりも遊技者側に配置され、透明な部材で形成され、かつ、前記第1の光源に対向する第1の入射面及び前記第2の光源に対向する第2の入射面を有する導光板と、
前記演出制御装置から受信した前記制御信号に従って前記第1の光源及び前記第2の光源の点灯または消灯を制御する制御部と、
を有し、
前記導光板は、
前記導光板の前記表示物体側の面において、前記第1の光源から発して前記第1の入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の遊技者側の面から出射させるように反射する複数の第1のプリズムと、
前記導光板の前記導光板の前記遊技者側の面において、前記第2の光源から発して前記第2の入射面から前記導光板内に入射した光を前記導光板の前記表示物体側の面から出射させるように反射する複数の第2のプリズムとを有する、
遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021118635A JP2023014601A (ja) | 2021-07-19 | 2021-07-19 | シャッター装置及び遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021118635A JP2023014601A (ja) | 2021-07-19 | 2021-07-19 | シャッター装置及び遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023014601A true JP2023014601A (ja) | 2023-01-31 |
Family
ID=85130565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021118635A Pending JP2023014601A (ja) | 2021-07-19 | 2021-07-19 | シャッター装置及び遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023014601A (ja) |
-
2021
- 2021-07-19 JP JP2021118635A patent/JP2023014601A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20240510 |