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JP2022521683A - 過剰増殖性疾患の治療における使用のためのatrキナーゼ阻害剤bay1895344 - Google Patents

過剰増殖性疾患の治療における使用のためのatrキナーゼ阻害剤bay1895344 Download PDF

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Abstract

本発明は、10mg~160mg/日の量、特に60~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、過剰増殖性疾患の治療に使用するための、ATRキナーゼ阻害剤、2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジンに関する。本発明はまた、5mg~80mgの量の2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジンと、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。本発明はまた、前記医薬組成物を製造する方法に関する。

Description

本発明は、10mg~160mg/日の量、特に60mg~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、過剰増殖性疾患の治療に使用するための、ATRキナーゼ阻害剤、2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジンに関する。本発明はまた、5~80mgの量の2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジンと、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。本発明はまた、前記医薬組成物を製造する方法に関する。
2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジンは、式(I)
Figure 2022521683000001
の化合物である。
これは、BAY1895344としても知られており、過剰増殖性疾患の治療に使用することができるATRキナーゼ阻害剤である。この化合物の合成は、国際特許公開、国際公開第2016/020320号パンフレット、特にその実施例111に記載されている。
臨床試験プロトコルに従って、マウス、ラット、およびイヌへのBAY1895344の投与後のインビボ実験から得られたデータ、ならびに血漿結合タンパク質および血液/血漿分配についてのインビトロデータに基づいて、BAY1895344による臨床試験を開始する場合に、ヒトにおいて300mg BID超、3日オン/4日オフの有効用量(これは600mg/日超の用量を意味する)が推定された。
国際公開第2016/020320号パンフレット
本発明の1つの目的は、1つまたは複数の過剰増殖性疾患の治療に適している式(I)の化合物の1つまたは複数の1日量ならびに投与スケジュールを識別することである。本発明の別の目的は、このような治療に使用することができる式(I)の化合物を含む医薬組成物を識別することである。
キナーゼ阻害剤に関して当技術分野で記載されている進歩にもかかわらず、過剰増殖性疾患を治療するための改善された医薬組成物、特に患者のコンプライアンスを高めるための経口投与に適した医薬組成物が依然として必要とされている。
医薬組成物の放出プロファイルは、有効な治療に十分な有効成分の血漿レベルに変換されなければならない。有効成分の物理化学的特性は互いに大きく異なるため、一定の有効成分に必要な血漿レベルを達成するのに実際に適した医薬組成物を製剤化するための賦形剤の種類および量は、一般に予測可能ではない。
その溶解特性に加えて、医薬組成物の化学的および機械的安定性が重要である。
最後に、製造する方法が高い製品品質を有する医薬組成物の大規模製造を可能にすることが重要である。
式(I)の化合物を含む医薬組成物のGMP製造のための再現性のある大規模(≧2kg)プロセスの開発は困難であることが判明した。式(I)の化合物を含む2kgスケールの医薬組成物へのGMP製造のアップスケーリング中、特に打錠中の流動および圧縮の課題などの様々な課題に遭遇した(詳細については以下の実験節を参照)。
したがって、本発明の別の目的は、式(I)の化合物を含む医薬組成物を製造する方法であって、特に2kg以上のスケールでの前記医薬組成物の製造を可能にする方法を提供することである。
式(I)の化合物の形態AのX線粉末ディフラクトグラムを示す図である。 式(I)の化合物の形態BのX線粉末ディフラクトグラムを示す図である。
使用のための化合物
第1の態様によると、本発明は、10mg~160mg/日の量、特に60mg~160mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、過剰増殖性疾患の治療に使用するための、2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジン、またはその互変異性体、溶媒和物、薬学的に許容される塩に関する。
式(I)の化合物は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは、例えば10mg~160 mgの1日量を達成するために、特に60mg~160mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量で、1日2回(BID)投与される。
非常に驚くべきことに、40mg~80mg BIDの間のヒトにおける有効用量は、式(I)の化合物を用いて臨床試験を開始する場合に想定された、300mg BID超、3日オン/4日オフの推定有効用量よりも3倍超(80mg BID)および最大7倍超(40mg BID)低いことが判明した。推定用量と実際の用量との間のこの非常に有意な差は予測することができず、前臨床薬物動態データを考慮すると非常に驚くべきことである。
「2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジン」は、式(I)
Figure 2022521683000002
の化合物である。
式(I)の化合物は、式(Ia)
Figure 2022521683000003
の互変異性体として存在し得る。
式(I)の化合物は、異なる固体形態で存在してもよく、これらは国際特許公開、国際公開第2018/153970号パンフレットに記載されている。「形態A」および「形態B」と呼ばれる多形形態が好ましい。最も好ましいのは「形態B」である。
例えば形態Aおよび形態Bなどの式(I)の化合物の異なる固体形態を調製する方法は、国際特許公開、国際公開第2018/153970号パンフレットに記載されている。
好ましい「形態B」を調製する方法は、国際特許公開、国際公開第2016/020320号パンフレットの実施例111および国際特許公開、国際公開第2018/153970号パンフレットに記載されている。
本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)の実施形態によると、式(I)の化合物の形態Aが投与される。式(I)の化合物の形態AのX線粉末ディフラクトグラムを図1に示す。
本発明の第1の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物の形態Bが投与される。式(I)の化合物の形態BのX線粉末ディフラクトグラムを図2に示す。
式(I)の化合物は、溶媒和物、特に水和物として存在し得る。
さらに、式(I)の化合物は塩の形態で存在することができる。前記塩は任意の塩、有機または無機付加塩のいずれか、好ましくは薬学で習慣的に使用される任意の薬学的に許容される塩であり得る。
「薬学的に許容される塩」という用語は、式(I)の化合物の比較的非毒性の無機または有機酸付加塩を指す。例えば、S.M.Bergeら「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.1977、66、1~19を参照されたい。式(I)の化合物の適切な薬学的に許容される塩は、例えば、式(I)の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、重硫酸、リン酸または硝酸による酸付加塩、または有機酸、例えば、ギ酸、酢酸、アセト酢酸、ピルビン酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、ウンデカン酸、ラウリル酸、安息香酸、サリチル酸、2-(4-ヒドロキシベンゾイル)-安息香酸、ショウノウ酸、ケイヒ酸、シクロペンタンプロピオン酸、ジグルコン酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、ニコチン酸、パモ酸、ペクチニン酸、過硫酸、3-フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、2-ヒドロキシエタンスルホネート、イタコン酸、スルファミン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ドデシル硫酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラ-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、ナフタリンジスルホン酸、カンファースルホン酸、クエン酸、酒石酸、ステアリン酸、乳酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸、アルギン酸、マレイン酸、フマル酸、D-グルコン酸、マンデル酸、アスコルビン酸、グルコヘプタン酸、グリセロリン酸、アスパラギン酸、スルホサリチル酸、ヘミ硫酸またはチオシアン酸による酸付加塩であり得る。式(I)の化合物の塩酸による酸付加塩が好ましい。
式(I)の化合物もしくはその互変異性体、溶媒和物(例えば、水和物)、薬学的に許容される塩、または式(I)の化合物の固体形態のいずれも、微粒子化形態で使用することができる。微粒子化は、標準的な粉砕方法によって達成することができる。
「過剰増殖性疾患」という用語には、それだけに限らないが、例えば、乾癬、ケロイドおよび皮膚に影響を及ぼす他の過形成、前立腺肥大症(BPH)、固形腫瘍(乳房、気道、脳、生殖器、消化管、尿路、目、肝臓、皮膚、頭頸部、甲状腺、副甲状腺のがんおよびこれらの遠隔転移など)が含まれる。
「過剰増殖性疾患」という用語には、リンパ腫、肉腫および白血病も含まれる。
乳がんの例には、それだけに限らないが、浸潤性乳管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性乳管癌、および非浸潤性小葉癌が含まれる。
気道のがんの例には、それだけに限らないが、小細胞および非小細胞肺癌、ならびに気管支腺腫および胸膜肺芽腫が含まれる。
脳がんの例には、それだけに限らないが、脳幹および視床下部膠腫、小脳および大脳星状細胞腫、髄芽腫、上衣腫、ならびに神経外胚葉および松果体腫瘍が含まれる。
男性生殖器の腫瘍には、それだけに限らないが、前立腺および精巣がんが含まれる。
女性生殖器の腫瘍には、それだけに限らないが、子宮内膜、子宮頚部、卵巣、膣および外陰がん、ならびに子宮の肉腫が含まれる。
消化管の腫瘍には、それだけに限らないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸および唾液腺がんが含まれる。
尿路の腫瘍には、それだけに限らないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管、尿道およびヒト乳頭状腎臓がんが含まれる。
目のがんには、それだけに限らないが、眼内黒色腫および網膜芽細胞腫が含まれる。
肝がんの例には、それだけに限らないが、肝細胞癌(線維層板型の変形を伴うまたは伴わない肝臓細胞癌)、胆管癌(肝内胆管癌)および混合肝細胞性胆管癌が含まれる。
皮膚がんには、それだけに限らないが、扁平上皮癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚がんおよび非黒色腫皮膚がんが含まれる。
頭頸部がんには、それだけに限らないが、喉頭、下咽頭、鼻咽頭、中咽頭がん、および口腔がんおよび扁平細胞が含まれる。
リンパ腫には、それだけに限らないが、AIDS関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、ホジキン病および中枢神経系のリンパ腫が含まれる。
肉腫には、それだけに限らないが、軟組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫および横紋筋肉種が含まれる。
白血病には、それだけに限らないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病および有毛細胞白血病が含まれる。
これらの疾患はヒトにおいてよく特徴付けられているが、他の哺乳動物でも類似の病因で存在し、本発明の医薬組成物を投与することによって治療することができる。
過剰増殖性疾患は、DNA損傷応答(DDR)機構における1つまたは複数の欠陥を特徴とし得る。特に、過剰増殖性疾患は、参照により本明細書に組み込まれる国際特許公開、国際公開第2018/153968号パンフレットに記載された1つまたは複数のバイオマーカーを特徴とし得る。特に、過剰増殖性疾患は、国際公開第2018/153968号パンフレットに具体的に記載されている1つまたは複数の遺伝子および/またはタンパク質中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはATMタンパク質および/またはBRCA1タンパク質中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
さらに、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはBRCA 2遺伝子および/またはPALB2遺伝子および/またはARID1A遺伝子における1つまたは複数の有害突然変異、ならびに/あるいはATMタンパク質の喪失を特徴とし得る。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはBRCA2遺伝子における1つまたは複数の有害突然変異、ならびに/あるいはATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異およびATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、BRCA1遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、BRCA2遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
さらに、過剰増殖性疾患は、PALB2遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。
さらに、過剰増殖性疾患は、ARID1A遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。
本明細書で使用される「有害突然変異」という用語は、遺伝子の機能またはその対応するRNAもしくはその対応するタンパク質の機能に有害な効果を及ぼす遺伝子の突然変異を意味する。
例えば、遺伝子の有害突然変異は、前記遺伝子の遺伝子発現レベルの低下、もしくはタンパク質の量の減少、特にタンパク質の喪失、もしくは前記遺伝子に対応するタンパク質の活性の低下をもたらし得る、またはそれぞれの野生型遺伝子/タンパク質と比較して非機能性遺伝子/タンパク質(「機能喪失」)をもたらし得る。
有害突然変異の例としては、それだけに限らないが、以下が挙げられる:
有害突然変異はナンセンス突然変異であり得、これは、それぞれの遺伝子における点突然変異であり、未熟終止コドン、または転写されたmRNAにおけるナンセンスコドンをもたらし、それぞれの遺伝子に対応する切断型、不完全、および非機能タンパク質をもたらす。
有害突然変異はミスセンス突然変異であり得、これは、それぞれの遺伝子における点突然変異であり、非機能性タンパク質(完全な機能喪失)またはそれぞれの野生型タンパク質と比較して部分的な機能喪失を有するタンパク質のいずれかの産生をもたらす。
有害突然変異はまた、フレームシフト突然変異をもたらし得、これは、このような遺伝子における1つまたは複数のヌクレオチドの挿入または欠失によって引き起こされるそれぞれの遺伝子における遺伝子突然変異であり、ヌクレオチド数は3で割り切れず、それぞれの遺伝子に対応する(時には切断された)非機能性タンパク質をもたらす。
有害突然変異はまた、大きな再編成突然変異、例えば、リーディングフレームまたは対応するタンパク質の重要な機能的ドメインを破壊する1つまたは複数のエクソンの欠失であり得る。大きな再編成突然変異の別の例は、リーディングフレームまたは対応するタンパク質の重要な機能的ドメインを破壊する1つまたは複数の非末端エクソンの重複である。
有害突然変異はまた、スプライス部位突然変異であり得、これは、前駆体メッセンジャーRNAの成熟メッセンジャーRNAへのプロセシング中にスプライシングが起こる特定の部位においていくつかのヌクレオチドを挿入、欠失または変化させる遺伝子突然変異である。エクソン認識を駆動するスプライス部位コンセンサス配列は、イントロンのまさに末端に位置する。スプライシング部位の欠失は、成熟mRNAに残る1つまたは複数のイントロンをもたらし、それによって、それぞれの遺伝子に対応する非機能性タンパク質の産生をもたらす。
有害突然変異はまた、コピー数多型(CNV)、特にそれぞれの遺伝子の正常遺伝子コピー数と比較した遺伝子コピー数の減少(例えば、ホモ接合またはヘテロ接合欠失)であり得る。
例えば、ATM遺伝子および/またはATMタンパク質中の有害突然変異は、ATMタンパク質の喪失および/またはATM機能の喪失をもたらし得る。例えば、BRCA1遺伝子および/またはBRCA1タンパク質中の有害突然変異は、BRCA1タンパク質の喪失および/またはBRCA1機能の喪失をもたらし得る。
例えば、ATMもしくはBRCA1もしくはBRCA2もしくはPALB2もしくはARID1A遺伝子および/またはATMもしくはBRCA1もしくはBRCA2もしくはPALB2もしくはARID1Aタンパク質における1つまたは複数の有害突然変異を決定する方法は、当業者に公知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/153968号パンフレットに記載されている。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、10mg~160mg/日の量、または20mg~120mg/日の量、または60mg~160mg/日の量、または20mg~80mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量で投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、160mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは80mgが2回/日、例えば朝に80 mgの第1の投与および夕方に80mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1日オン/6日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、140mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは70mgが2回/日、例えば朝に70 mgの第1の投与および夕方に70mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1日オン/6日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が70mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物は、120mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは60mgが2回/日、例えば朝に60 mgの第1の投与および夕方に60mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物は60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールは1日オン/6日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物は60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールは2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物は60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールは3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物は60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールは3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、110mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは55mgが2回/日、例えば朝に55mgの第1の投与および夕方に55mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が55mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が55mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が55mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が55mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が55mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、100mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは50mgが2回/日、例えば朝に50mgの第1の投与および夕方に50mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が50mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、90mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは45mgが2回/日、例えば朝に45mgの第1の投与および夕方に45mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が45mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、80mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは40mgが2回/日、例えば朝に40mgの第1の投与および夕方に40mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2日オン/5日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、70mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは35mgが2回/日、例えば朝に35mgの第1の投与および夕方に35mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が35mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、60mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは30mgが2回/日、例えば朝に30mgの第1の投与および夕方に30mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が30mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、50mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは25mgが2回/日、例えば朝に25mgの第1の投与および夕方に25mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が25mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、40mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは20mgが2回/日、例えば朝に20mgの第1の投与および夕方に20mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。換言すれば、この実施形態では、投与スケジュールが、1週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態では、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間の3日オン/4日オフ、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが連続的である。換言すれば、この投与スケジュールでは、20mg(BID)が毎日投与される(=7日オン/0日オフ)。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が20mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、30mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは15mgが2回/日、例えば朝に15mgの第1の投与および夕方に15mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが4日オン/3日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが連続的である。換言すれば、この投与スケジュールでは、15mg(BID)が毎日投与される(=7日オン/0日オフ)。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が15mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、20mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは10mgが2回/日、例えば朝に10mgの第1の投与および夕方に10mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが5日オン/2日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが連続的である。換言すれば、この投与スケジュールでは、10mg(BID)が毎日投与される(=7日オン/0日オフ)。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が10mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、10mg/日の量で投与される。1日量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。好ましくは、これは1日2回(BID)投与され、これは5mgが2回/日、例えば朝に5mgの第1の投与および夕方に5mgの第2の投与で患者に投与されることを意味する。最も好ましくは、式(I)の化合物が、12±1時間毎に1日2回(BID)投与される。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が5mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが6日オン/1日オフである。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が5mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが連続的である。換言すれば、この投与スケジュールでは、5mg(BID)が毎日投与される(=7日オン/0日オフ)。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が5mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが1週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が5mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが2週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が5mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3週間連続的、引き続いて治療のない1週間の休薬である。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれることを特徴とする。
「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、賦形剤に起因するいかなる副作用も有効成分である式(I)の化合物の有益な効果を無効にしないように、有効成分の有効な活性と調和した濃度で、患者に比較的非毒性および無害である任意の賦形剤である。
本発明との関連での薬学的に許容される賦形剤は、例えば、充填剤、崩壊剤、潤滑剤(lubricants)、滑剤(glidants)、コーティング剤である。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に3~25重量%の割合、好ましくは4~22重量%の割合、最も好ましくは5~20重量%の割合の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に3~25重量%の割合、好ましくは4~22重量%の割合、最も好ましくは5~20重量%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物が滑剤を含むことを特徴とする。好ましくは、医薬組成物が、コロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)を含む。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が、医薬組成物の20重量%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物が滑剤を含むことを特徴とする。好ましくは、医薬組成物が、コロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)を含む。
「滑剤」という用語は、粒子間摩擦を減少させることによって顆粒の流動を増強するために医薬組成物に添加される薬学的に許容される賦形剤を指す。これは、コロイド状二酸化ケイ素などの薬学的に許容される賦形剤を含む。好ましい滑剤はコロイド状二酸化ケイ素である。コロイド状二酸化ケイ素は、50~600m2・g-1の比表面積、好ましくは100~300 m2・g-1、最も好ましくは175~225m2・g-1の比表面積を特徴とし得る。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物がラクトース、好ましくはラクトース一水和物、最も好ましくは噴霧乾燥ラクトース一水和物を含むことを特徴とする。噴霧乾燥ラクトース一水和物は、好ましくは、粒子の10%が30~70μmの間のサイズを有し、粒子の50%が100~140μmの間のサイズを有し、粒子の90%が200~240μmの間のサイズを有する粒径分布を特徴とする。噴霧乾燥ラクトース一水和物の粒径分布は、レーザー回折によって決定することができる。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が、5mg~80mgの量、好ましくは5mg~40mgの量、より好ましくは40mg~80mgの量の式(I)の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が80mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の好ましい実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が80mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が70mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が60mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の好ましい実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が60mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が50mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が40mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の好ましい実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が40mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が30mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が20mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が10mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第1の態様の実施形態によると、本発明の使用のための化合物は、医薬組成物が5mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
医薬組成物
第2の態様によると、本発明は、5mg~80mgの量、好ましくは5mg~40mgの量、より好ましくは40mg~80mgの量の式(I)の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物に関する。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、80mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の好ましい実施形態によると、医薬組成物が、80mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、70mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、60mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の好ましい実施形態によると、医薬組成物が、60mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、50mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の好ましい実施形態によると、医薬組成物が、40mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、30mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の好ましい実施形態によると、医薬組成物が、20mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の好ましい実施形態によると、医薬組成物が、10mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、医薬組成物が、5mgの量の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、3~10%の割合、好ましくは4~8%の割合の式(I)の化合物を含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物は、コロイド状二酸化ケイ素などの滑剤を含む。好ましい滑剤はコロイド状二酸化ケイ素である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、3~10%の割合、好ましくは4~8%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物は、コロイド状二酸化ケイ素などの滑剤を含む。好ましい滑剤はコロイド状二酸化ケイ素である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、ラクトース、特にラクトース一水和物またはラクトース無水物、好ましくは噴霧乾燥ラクトース一水和物を含む。噴霧乾燥ラクトース一水和物の特に好ましい粒径分布は上に記載されている。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の5~25重量%の割合の式(I)の化合物と、70~90重量%の割合の1つまたは複数の充填剤と、0.5~3重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤と、2~10重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤と、0.2~1重量%の割合の1つまたは複数の滑剤とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の15~23重量%の割合の式(I)の化合物と、70~85重量%の割合の1つまたは複数の充填剤と、0.5~2重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤と、2.5~7重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤と、0.3~0.8重量%の割合の1つまたは複数の滑剤とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の17~22重量%の割合の式(I)の化合物と、73~82重量%の割合の1つまたは複数の充填剤と、0.7~1.5重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤と、3~6重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤と、0.4~0.6重量%の割合の1つまたは複数の滑剤とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の3~10重量%の割合の式(I)の化合物と、85~92重量%の割合の1つまたは複数の充填剤と、0.5~3重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤と、2~10重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤と、0.2~1重量%の割合の1つまたは複数の滑剤とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の4~8重量%の割合の式(I)の化合物と、87~91重量%の割合の1つまたは複数の充填剤と、0.5~3重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤と、2~10重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤と、0.2~1重量%の割合の1つまたは複数の滑剤とを含む。
「充填剤」という用語は、その嵩および/または重量を増加させるために医薬組成物に添加される薬学的に許容される賦形剤を指す。これは、微結晶セルロースおよび/またはラクトースなどの薬学的に許容される賦形剤を含む。
好ましくは、充填剤は、微結晶セルロースおよび/またはラクトース、特にラクトース一水和物、好ましくは噴霧乾燥ラクトース一水和物であるか、あるいは充填剤は、微結晶セルロースとラクトースの混合物、特に微結晶セルロースとラクトース一水和物の混合物、好ましくは微結晶セルロースと噴霧乾燥ラクトース一水和物の混合物などの2つ以上の充填剤の混合物である。噴霧乾燥ラクトース一水和物の特に好ましい粒径分布は上に記載されている。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の65~90重量%の割合、好ましくは70~85重量%の割合、最も好ましくは73~77重量%の割合の1つまたは複数の充填剤を含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の65~92重量%の割合、好ましくは70~92重量%の割合、最も好ましくは73~91重量%の割合の1つまたは複数の充填剤を含む。
「潤滑剤」という用語は、固体表面間に導入された場合に摩擦、熱および摩耗を低減するために医薬組成物に添加される薬学的に許容される賦形剤を指す。これは、ステアリン酸マグネシウムなどの薬学的に許容される賦形剤を含む。好ましくは、潤滑剤はステアリン酸マグネシウムである。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の0.5~3重量%の割合、好ましくは0.6~2重量%の割合、最も好ましくは0.8~1.2重量%の割合の1つまたは複数の潤滑剤を含む。
「崩壊剤」という用語は、その分解(崩壊)を引き起こして医薬組成物からの有効成分の放出を支援するために医薬組成物に添加される、薬学的に許容される賦形剤を指す。これは、クロスカルメロースナトリウムなどの薬学的に許容される賦形剤を含み、クロスカルメロースナトリウムが好ましい。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の2~10重量%の割合、好ましくは2.5~6重量%の割合、最も好ましくは3~5重量%の割合の1つまたは複数の崩壊剤を含む。
「滑剤」という用語は上に定義される。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の0.2~1重量%の割合、好ましくは0.3~0.8重量%の割合、最も好ましくは0.4~0.6重量%の割合の1つまたは複数の滑剤を含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の5~25重量%の割合の式(I)の化合物と、40~51重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、30~38重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、0.5~2重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の10~24重量%の割合の式(I)の化合物と、41~49重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、30~36重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、0.5~2重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の13~23重量%の割合の式(I)の化合物と、41~47重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、30~35重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、0.5~2重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の16~22重量%の割合の式(I)の化合物と、42~45重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31~33重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、0.5~2重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の19~21重量%の割合の式(I)の化合物と、42~43重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31~32重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、0.5~2重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の20重量%の割合の式(I)の化合物と、42.8重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31.7重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、1重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、4重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.5重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の19~21重量%の割合の式(I)の化合物と、42~43重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31~32重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、1.1~1.5重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、2~8重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の20重量%の割合の式(I)の化合物と、42.7重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31.7重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、1.1重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、4重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.5重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の20重量%の割合の式(I)の化合物と、42.5重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31.7重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、1.3重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、4重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.5重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、医薬組成物の20重量%の割合の式(I)の化合物と、42.3重量%の割合の微結晶セルロース(第1の充填剤として)と、31.7重量%の割合のラクトース一水和物(第2の充填剤として)と、1.5重量%の割合のステアリン酸マグネシウム(潤滑剤として)と、4重量%の割合のクロスカルメロースナトリウム(崩壊剤として)と、0.5重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素(滑剤として)とを含む。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は経口投与に使用される。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は固体経口剤形である。
「固体経口剤形」という用語は、顆粒剤、ペレット、錠剤、糖衣錠、丸剤、溶融物、ウエハーまたは固体分散体を含む。好ましくは、固体経口剤形は、錠剤(コーティングまたは非コーティング)、ペレットおよび顆粒剤から選択される。最も好ましくは、固体経口剤形は錠剤である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、非コーティング錠剤またはコーティング錠剤であり得る。
典型的な薬学的に許容される錠剤コーティング剤は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、スクロース、液体グルコース、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリエチレングリコールおよびシェラックである。コーティング剤は、さらなる適用可能なコーティング剤と混合することができる、または例えばOpadry(商標)14F150002などの市販の使用準備済コーティング混合物を使用することができる。
好ましくは、錠剤は、ヒプロメロース、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、酸化鉄、好ましくは赤色酸化鉄、最も好ましくは例えば、Opadry 14F150002として市販されている、赤色Fe2O3の混合物でコーティングされる。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は即時放出錠剤である。
本発明による医薬組成物は、良好な放出特性を示す。式(I)の化合物が「即時放出」投与形態としても知られる迅速な様式で放出される投与形態がさらに好ましい。「即時放出」投与形態という用語は、75%のQ値(45分)を有する放出投与形態を指し、Q値は、USP装置2(パドル装置)を用いてUSP放出方法第<711>章(USP 41-NF 36)に従って決定される。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例1の第1.1節に記載される10mg錠剤である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例1の第1.1節に記載される20mg錠剤である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例1の第1.1節に記載される40mg錠剤である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例4に記載される40mg錠剤(錠剤D)である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例4に記載される40mg錠剤(錠剤E)である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例4に記載される40mg錠剤(錠剤F)である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例3に記載される60mg錠剤である。
第2の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物は、実施例3に記載される80mg錠剤である。
治療法
第3の態様によると、本発明は、過剰増殖性疾患を治療する方法であって、10mg~160mg/日の量、特に60mg~160mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量の式(I)の化合物を患者に投与するステップを含む方法に関する。
本発明の目的のために、患者は、特定の過剰増殖性疾患の治療を必要とする哺乳動物、特にヒトである。患者および/または過剰増殖性疾患は、DNA損傷応答(DDR)機構における1つまたは複数の欠陥を特徴とし得る。特に、患者および/または過剰増殖性疾患は、参照により本明細書に組み込まれる国際特許公開、国際公開第2018/153968号パンフレットに記載された1つまたは複数のバイオマーカーを特徴とし得る。
特に、患者および/または過剰増殖性疾患は、国際公開第2018/153968号パンフレットにさらに記載されている1つまたは複数の遺伝子および/またはタンパク質中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。好ましくは、患者および/または過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはATMタンパク質および/またはBRCA1タンパク質中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
例えば、ATM遺伝子および/またはATMタンパク質中の有害突然変異は、ATMタンパク質の喪失および/またはATM機能の喪失をもたらし得る。例えば、BRCA1遺伝子および/またはBRCA1タンパク質中の有害突然変異は、BRCA1タンパク質の喪失および/またはBRCA1機能の喪失をもたらし得る。
さらに、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはBRCA 2遺伝子および/またはPALB2遺伝子および/またはARID1A遺伝子における1つまたは複数の有害突然変異、ならびに/あるいはATMタンパク質の喪失を特徴とし得る。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子および/またはBRCA1遺伝子および/またはBRCA2遺伝子における1つまたは複数の有害突然変異、ならびに/あるいはATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、ATM遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異およびATMタンパク質の喪失を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、BRCA1遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
好ましくは、過剰増殖性疾患は、BRCA2遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とする。
さらに、過剰増殖性疾患は、PALB2遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。
さらに、過剰増殖性疾患は、ARID1A遺伝子中の1つまたは複数の有害突然変異を特徴とし得る。
ATMもしくはBRCA1もしくはBRCA2もしくはPALB2もしくはARID1A遺伝子および/またはATMもしくはBRCA1もしくはBRCA2もしくはPALB2もしくはARID1Aタンパク質における1つまたは複数の有害突然変異を決定する方法は、当業者に公知であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2018/153968号パンフレットに記載されている。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、20mg~120mg/日の量、または60mg~160mg/日の量、または20mg~80mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、160mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される80mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、80mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が80mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、140mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される70mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、70mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、120mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される60mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、60mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が60mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/11日オフである。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、110mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される55mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、55mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、100mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される50mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、50mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、90mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される45mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、45mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、80mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される40mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、40mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が40mg(BID)の量で投与され、投与スケジュールが3日オン/4日オフである。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、70mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される35mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、35mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、60mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される30mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、30mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、50mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される25mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、25mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、40mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される20mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、20mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、30mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される15mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、15mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、20mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される10mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、10mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、10mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される5mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、5mg(BID)の量で投与される。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれる。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれ、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含む。
第3の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれ、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物が滑剤を含む。好ましくは、滑剤がコロイド状二酸化ケイ素である。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物がラクトース、好ましくはラクトース一水和物、最も好ましくは噴霧乾燥ラクトース一水和物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が、5mg~80mgの量、好ましくは5mg~40mgの量、より好ましくは40mg~80mgの量の式(I)の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が80mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の好ましい実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が80mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が70mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が60mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の好ましい実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が60mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が50mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が40mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の好ましい実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が40mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が30mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が20mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が10mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療する方法が、医薬組成物が5mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第3の態様の好ましい実施形態によると、式(I)の化合物が、上にさらに記載される本発明の第2の態様による医薬組成物に含まれる。
医薬組成物を製造する方法
第4の態様によると、本発明は、式(I)の化合物が少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と混合される、本発明の第2の態様による医薬組成物を製造する方法に関する。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明による医薬組成物を製造する方法では、式(I)の化合物が、造粒法を使用することによって少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と混合される。
「造粒法」という用語は、湿式造粒および乾式造粒を含む。湿式造粒法には、流動層造粒および高せん断湿式造粒などの方法が含まれる。乾式造粒法には、直接圧縮、スラッギングおよびローラー圧縮などの方法が含まれる。
好ましくは、本発明による医薬組成物を製造する方法で使用される造粒法は乾式造粒法であり、最も好ましくはローラー圧縮法である。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法は、
a)式(I)の化合物を、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と造粒し、
b)ステップa)によって得られた顆粒を潤滑剤、場合により、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容される賦形剤と混合し、場合により、
c)ステップb)によって得られた生成物を、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容されるコーティング剤でコーティングする
ことを特徴とする。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法のステップa)が、式(I)の化合物を、好ましくは乾式造粒法、最も好ましくはローラー圧縮によって、充填剤、好ましくは微結晶セルロースおよびラクトース一水和物、潤滑剤、好ましくはステアリン酸マグネシウム、および崩壊剤、好ましくはクロスカルメロースナトリウムと造粒することを特徴とする。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法のステップb)が、ステップa)によって得られた顆粒を、潤滑剤、好ましくはステアリン酸マグネシウム、滑剤、好ましくはコロイド状二酸化ケイ素、充填剤、好ましくは微結晶セルロース、および崩壊剤、好ましくはクロスカルメロースナトリウムと混合することを特徴とする。混合は、例えばタンブラーブレンダーなどの適切な装置を使用して適切な期間実施する。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法のステップc)では、ステップb)の生成物を、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容されるコーティング剤でコーティングする。可塑剤、フィルム形成剤および着色剤の群から選択される薬学的に許容される1つまたは複数のコーティング剤が好ましい。場合により、固化防止剤または乳白剤を使用することができる。可塑剤、好ましくはポリエチレングリコール、フィルム形成剤、好ましくはヒプロメロース、および着色剤、好ましくは酸化第二鉄および二酸化チタンを、フィルムコーティング液、好ましくは(精製)水と合わせて、均一なコーティング懸濁液を得て、これを、好ましくは例えば有孔ドラムコーターなどの適切なコーティング装置内で、好ましくはステップb)の生成物、好ましくは錠剤にもたらす、好ましくは噴霧する。他の顔料もしくは水溶性染料またはこれらの組み合わせを使用して、コーティングの色を修正することができる。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法のステップb)の後に、場合により、ステップb)によって得られた混合物を単一単位に細分し、所望の投与形態にさらに処理し、例えばサシェまたはカプセルに充填する、b1)と呼ばれるステップが存在する。場合により、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容される賦形剤を添加する。好ましくは、混合物を単一単位に細分し、次いで、錠剤に圧縮する。錠剤への圧縮は、例えば標準的な回転式打錠機などの打錠機を使用することによって実施することができる。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法が、
a)式(I)の化合物を1つまたは複数の充填剤および1つまたは複数の崩壊剤と混合し、
b)ステップa)によって得られた混合物を、1つまたは複数の潤滑剤と混合し、
c)ステップb)によって得られた混合物をローラー圧縮してリボンを得て、
d)ステップc)によって得られたリボンをふるい分けして顆粒を得て、
e)ステップd)によって得られた顆粒を、1つまたは複数の充填剤、1つまたは複数の崩壊剤および1つまたは複数の滑剤と混合し、
f)ステップe)によって得られた混合物を、1つまたは複数の潤滑剤と混合し、
g)ステップf)によって得られた混合物を圧縮して錠剤を得て、場合により、
h)ステップg)によって得られた錠剤を、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容されるコーティング剤でコーティングする
ことを特徴とする。
場合により適用することができる、1つまたは複数の薬学的に許容されるコーティング剤は、本発明の第2の態様に関連して上に記載される。
本発明の第4の態様の実施形態によると、本発明の医薬組成物を製造する方法は、特に本発明の第2の態様に関連して上に記載される本発明の医薬組成物の1つまたは複数の充填剤、1つまたは複数の崩壊剤、1つまたは複数の潤滑剤、1つまたは複数の滑剤を使用することを特徴とする。好ましくは、上に定義される好ましい充填剤、好ましい崩壊剤、好ましい潤滑剤および好ましい滑剤を使用する。
別の態様では、本発明はまた、式(I)の化合物を少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と混合し、得られた混合物を直接圧縮して錠剤を得る、本発明による医薬組成物を製造する方法に関する。場合により、錠剤を、1つまたは複数のさらなる薬学的に許容される賦形剤でコーティングすることができる。
別の態様では、本発明はまた、式(I)の化合物を少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と混合し、得られた混合物を直接圧縮し、カプセルまたはサシェに充填する、本発明による医薬組成物を製造する方法に関する。
過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用
第5の態様によると、本発明は、過剰増殖性疾患を治療するための薬剤を製造するための式(I)の化合物の使用であって、式(I)の化合物が患者に10mg~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、使用に関する。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、20mg~120mg/日の量、または60mg~160mg/日の量、または20mg~80mg/日の量、好ましくは80mg~160mg/日の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、160mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される80mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、80mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、140mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される70mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、70mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、120mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される60mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、60mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、110mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される55mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、55mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、100mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される50mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、50mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、90mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される45mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、45mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、80mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される40mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、40mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、70mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される35mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、35mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、60mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される30mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、30mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、50mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される25mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、25mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、40mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される20mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、20mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、30mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される15mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、15mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、20mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される10mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、10mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、10mg/日の量で投与される。1日量は、上記のように1日1回(QD)または1日2回(BID)投与され得る。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、本発明の第1の態様(「使用のための化合物」)に関連して上に記載される5mg(BID)治療のための投与スケジュールの1つまたは複数を適用することによって、5mg(BID)の量で投与される。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれる。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれ、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含む。
第5の態様の実施形態によると、式(I)の化合物が、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と共に医薬組成物に含まれ、医薬組成物が、医薬組成物の25重量%以下の割合、または医薬組成物の20重量%以下の割合、特に15~25重量%の割合、好ましくは18~22重量%の割合、最も好ましくは20重量%の割合の式(I)の化合物を含み、医薬組成物が滑剤を含む。好ましくは、滑剤がコロイド状二酸化ケイ素である。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物がラクトース、好ましくはラクトース一水和物、最も好ましくは噴霧乾燥ラクトース一水和物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が、5mg~80mgの量、好ましくは5mg~40mgの量、より好ましくは40mg~80mgの量の式(I)の化合物と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が80mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が70mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が60mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が50mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が40mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が30mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が20mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が10mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、医薬組成物が5mgの量の式(I)の化合物を含むことを特徴とする。
第5の態様の好ましい実施形態によると、過剰増殖性疾患を治療するための医薬品を製造するための式(I)の化合物の使用が、式(I)の化合物が上にさらに記載される本発明の第2の態様による医薬組成物に含まれることを特徴とする。
実施例
実施例1
BAY1895344を含む即時放出錠剤(20%薬物負荷)
1.1 BAY 1895344 10mg、20mgおよび40mgコーティング錠剤(20%薬物負荷)の組成
Figure 2022521683000004
a)微粒子化
BAY 1895344を、直径200 mmの製造規模で、インペラシーブミル(メッシュサイズ1.6 mm)で脱凝集後、ジェットミルで微粒子化した。粉砕パラメータは、3~6 kg/時間の供給速度および3~6バールの粉砕圧力である。
b)乾式造粒およびブレンド
微粒子化BAY 1895344 2kg、微結晶セルロース4.061kg、噴霧乾燥ラクトース一水和物3.169kgおよびクロスカルメロースナトリウム0.2kgを適切な装置でブレンドした。次いで、ステアリン酸マグネシウム0.07kgを添加し、適切な装置でさらにブレンドした。Gerteis Mini-Pactor(押圧力:9.0 KN/cm;隙間幅2.0 mm;加圧ローラー速度:2.5 rpm;造粒機速度:70 rpm)を使用してブレンドをローラー圧縮した。ローラー圧縮から製造されたリボンを20メッシュ(840ミクロン)スクリーンで造粒した。その後、微結晶セルロース0.22kg、クロスカルメロースナトリウム0.2kgおよびコロイド状二酸化ケイ素無水物0.05kgを顆粒とブレンドした。最後に、ステアリン酸マグネシウム0.03kgを最終ブレンドに添加した。ブレンドステップは、適切なブレンダーで実施した。
c)打錠
ステップb)のブレンドを回転式打錠機で圧縮して、BAY1895344 10mg、20mgおよび40mgを含有する錠剤にした。
d)フィルムコーティング
市販のOpadry(商標)14F150002暗赤色を精製水と合わせて均一なコーティング懸濁液を得て、これを有孔ドラムコーターで錠剤に噴霧した。
実施例1の製剤はまた、異なる、すなわちより大きな規模で製造されている。成分の比率および装置の動作原理は同じであった。
1.2 錠剤の特性
表1:組成物の総重量%での式(I)の化合物の放出の試験.
Figure 2022521683000005
各値は6つの単一結果の平均を表す。USP装置2(パドル装置)、900mlクエン酸緩衝液pH 3.5、50rpm(錠剤AおよびB)、55rpm(錠剤C)。
BAY1895344を含む即時放出錠剤(33%薬物負荷)
2.1 BAY 1895344 40mgコーティング錠剤(33%薬物負荷)の組成
Figure 2022521683000006
a)微粒子化
BAY1895344を、直径200 mmの製造規模で、インペラシーブミル(メッシュサイズ1.6 mm)で脱凝集後、ジェットミルで微粒子化した。粉砕パラメータは、3~6 kg/時間の供給速度および3~6バールの粉砕圧力であった。
b)乾式造粒およびブレンド
微粒子化BAY1895344 666g、微結晶セルロース264g、粉砕ラクトース一水和物519gおよびクロスカルメロースナトリウム40gを適切な装置でブレンドした。次いで、ステアリン酸マグネシウム14gを添加し、適切な装置でさらにブレンドした。ブレンドをローラー圧縮した。ローラー圧縮から製造されたリボンをメッシュスクリーンで造粒した。その後、微結晶セルロース450gおよびクロスカルメロースナトリウム40gを顆粒とブレンドした。最後に、ステアリン酸マグネシウム6gを最終ブレンドに添加した。ブレンドステップは、適切なブレンダーで実施した。
c)打錠
ステップb)のブレンドをシングルパンチ打錠機で圧縮して、BAY 1895344 40mgを含有する錠剤にした。圧縮中にブレンドの深刻な流動の問題が観察された。ブレンドはホッパー内で圧縮しており、したがって、回転式打錠機のダイに流入しなかった。結果として、この製剤の圧縮は不可能であった。
d)フィルムコーティング
錠剤製造が成功しなかったので、この製造ステップは実施しなかった。
実施例2
進行固形腫瘍を有する患者における経口ATR阻害剤BAY 1895344のファースト・イン・ヒューマン試験(first-in-human trial).
方法:
DDR欠陥を有するおよび有さない、標準治療に耐性または難治性の進行転移性固形腫瘍を有する患者(pts)を、3週間のサイクルで連続的にBAY 1895344 BID、3日オン/4日オフで治療した(ClinicalTrials.gov識別子:NCT 03188965))。
結果:
結腸直腸がん(4人)、乳がん(3人)、前立腺がん(2人)および卵巣がん(2人)のptsを含む18人のptsを6つのコホート(5mg、10mg、20mg、40mg、60mgおよび80mg)に登録した。前治療数の中央値は5であった。5~40mgコホートでは用量制限毒性(DLT)は報告されなかった。80mgコホートでは2/3のDLTがあり(グレード4 [G4] 好中球減少症;G4好中球減少症およびG4血小板減少症)、60mgコホートでは2/7のDLTがあった(G4好中球減少症;G2疲労)。40mg BID 3オン/4オフを最大耐量(MTD)と定義した。最も一般的な治療下で発現する有害事象には、貧血、好中球減少症、悪心および疲労が含まれた。薬物動態は、前臨床抗腫瘍活性に関連する曝露で対になった腫瘍生検においてpH2AXおよび/またはpKAP1の調節を示す薬力学的分析により用量に比例するように見えた。40mg BID以上の用量レベルで処置されたDDR欠陥を有するおよび有さない13人のptsで、奏効率(ORR)は30.7%であり、40mgコホートにおける2/2のpts(虫垂がんおよび尿路上皮がん)、60mgにおける1/8のpts(乳がん)および80mgにおける1/3のpts(子宮内膜がん)を含んでいた。注目すべきことに、これら4人の応答者は、347日間の治療期間中央値(293d~364dの範囲)で、ATMタンパク質の発現喪失および/またはATM突然変異を有していた。BRCA1変異オラパリブ耐性卵巣がんpt(60mg)は、CA125応答を有し、SD>10ヶ月であった。さらなる41人の患者が、DDR欠陥(前立腺、乳房、婦人科、結腸直腸)またはATMタンパク質喪失(全患者)を有するがんにおける進行中の拡大コホートに登録され、応答が観察された。
結論:ATR阻害剤BAY 1895344は、生物学的に活性な用量で、ATMタンパク質喪失を含む一定のDDR欠陥を有するがんに対する抗腫瘍活性を有して忍容され得る。
実施例3
BAY1895344を含む即時放出錠剤(20%薬物負荷)
BAY 1895344 60mgおよび80mgコーティング錠剤(20%薬物負荷)の組成
Figure 2022521683000007
a)微粒子化
BAY 1895344を、直径200 mmの製造規模で、インペラシーブミル(メッシュサイズ1.6 mm)で脱凝集後、ジェットミルで微粒子化する。粉砕パラメータは、3~6 kg/時間の供給速度および3~6バールの粉砕圧力である。
b)乾式造粒およびブレンド
微粒子化BAY 1895344 2kg、微結晶セルロース4.061kg、噴霧乾燥ラクトース一水和物3.169kgおよびクロスカルメロースナトリウム0.2kgを適切な装置でブレンドする。次いで、ステアリン酸マグネシウム0.07kgを添加し、適切な装置でさらにブレンドする。Gerteis Mini-Pactor(押圧力:9.0 KN/cm;隙間幅2.0 mm;加圧ローラー速度:2.5 rpm;造粒機速度:70 rpm)を使用してブレンドをローラー圧縮する。ローラー圧縮から製造されたリボンを20メッシュ(840ミクロン)スクリーンで造粒する。その後、微結晶セルロース0.22kg、クロスカルメロースナトリウム0.2kgおよびコロイド状二酸化ケイ素無水物0.05kgを顆粒とブレンドする。最後に、ステアリン酸マグネシウム0.03kgを最終ブレンドに添加する。ブレンドステップは、適切なブレンダーで実施する。
c)打錠
ステップb)のブレンドを回転式打錠機で圧縮して、BAY 1895344 60mgおよび80mgを含有する錠剤にする。
d)フィルムコーティング
市販のOpadry(商標)14F150002暗赤色を精製水と合わせて均一なコーティング懸濁液を得て、これを有孔ドラムコーターで錠剤に噴霧する。
実施例4
BAY1895344を含む即時放出錠剤(20%薬物負荷)
様々な量のステアリン酸マグネシウムを含むBAY 1895344 40mgコーティング錠剤(20%薬物負荷)の組成.
Figure 2022521683000008
a)微粒子化
BAY 1895344を、直径200 mmの製造規模で、インペラシーブミル(メッシュサイズ1.6 mm)で脱凝集後、ジェットミルで微粒子化した。粉砕パラメータは、3~6 kg/時間の供給速度および3~6バールの粉砕圧力である。
b)乾式造粒およびブレンド
微粒子化BAY 1895344 2kg、微結晶セルロース4.061kg、噴霧乾燥ラクトース一水和物3.169kgおよびクロスカルメロースナトリウム0.2kgを適切な装置でブレンドした。次いで、ステアリン酸マグネシウム0.07kgを添加し、適切な装置でさらにブレンドした。Gerteis Mini-Pactor(押圧力:9.0 KN/cm;隙間幅2.0 mm;加圧ローラー速度:2.5 rpm;造粒機速度:70 rpm)を使用してブレンドをローラー圧縮した。ローラー圧縮から製造されたリボンを20メッシュ(840ミクロン)スクリーンで造粒した。その後、微結晶セルロース0.22kg、クロスカルメロースナトリウム0.2kgおよびコロイド状二酸化ケイ素無水物0.05kgを顆粒とブレンドした。最後に、ステアリン酸マグネシウム0.04kg(錠剤D)/0.06kg(錠剤E)/0.08kg(錠剤F)を最終ブレンドに添加した。ブレンドステップは、適切なブレンダーで実施した。
c)打錠
ステップb)のブレンドを回転式打錠機で圧縮して、BAY1895344 10mg、20mgおよび40mgを含有する錠剤にした。
d)フィルムコーティング
市販のOpadry(商標)14F150002暗赤色を精製水と合わせて均一なコーティング懸濁液を得て、これを有孔ドラムコーターで錠剤に噴霧した。
実施例1の錠剤と比較して、実施例4の錠剤は、エンボス細工のために改善された。
実施例5
BAY 1895344(1mg/mlおよび4mg/ml)を含む液体サービス製剤
BAY 1895344 1mg/mlおよび4mg/mlの液体サービス製剤の組成:
Figure 2022521683000009
a)微粒子化
BAY 1895344を、直径200 mmの製造規模で、インペラシーブミル(メッシュサイズ1.6 mm)で脱凝集後、ジェットミルで微粒子化した。粉砕パラメータは、3~6 kg/時間の供給速度および3~6バールの粉砕圧力である。
b)溶液の製造
BAY 1895344を、撹拌下で、一部の量の注射用水に懸濁させた(原体濃度)。室温で注射のために、クエン酸無水物およびスクラロースを残りの量の水に溶解した(ベース溶液)。
BAY 1895344原体濃縮物をベース溶液に添加し、撹拌下で溶解した。1N水酸化ナトリウム/クエン酸無水物によるpH調整は、pH値が1.9~2.7の規定のpH範囲内にない場合にのみ必要であった。溶液を濾過した後、ボトルに充填した。
実施例6
進行固形腫瘍を有する患者における経口ATR阻害剤BAY 1895344のファースト・イン・ヒューマン試験-NCT03188965試験更新
有効性:
処置された患者の大部分は、MTD用量およびスケジュール(40mg BID 3日オン/4日オフ、n=134)で処置され、n=20患者は、異なる用量であるが同じスケジュール(3日オン/4日オフ)で処置され、n=8患者は、代替用量でこれまで処置され、60mg BIDおよび80mg BID 3日オン/11日オフ(4週間/サイクル)を予定する。
用量漸増期(パートA)の開始時に、患者を実施例5に記載される液体サービス製剤(LSF)で処置した。用量漸増期の後期に、患者をLSFから錠剤に切り替えた(実施例1の第1.1節、20%薬物負荷の錠剤参照)。拡大期の間に、一部の患者はLSFから錠剤に切り替えたが、大部分は錠剤のみで処置された。
MTD用量(40mg BID)およびスケジュール(3日オン/4日オフ)n=134:
一部の患者は、(パートBにおいて)DDR欠陥について予め選択され、一部の患者は、(パートAにおいて)予め選択されなかった。これらの患者は、ATMタンパク質喪失があいまいなコホート(去勢抵抗性前立腺がん、乳がん、胃胆管癌、膵がん、食道がん、結腸直腸がん、舌の扁平上皮癌を含む)ならびに卵巣がん、子宮内膜がん、子宮頚がん、乳がん、虫垂がん、尿路上皮がん、去勢抵抗性前立腺がん、膀胱がん、胆管癌および結腸直腸がんなどの腫瘍型を有する他のコホートを含む複数の腫瘍適応症にわたるものであった。
以下の遺伝子:ATM、BRCA1、BRCA2、CHEK2、FANCA、MSH2、MRE 11A、PALB2、RAD51、ATRX、CDK12、CHEK1、PARP1、POLD1、XRCC2、および/またはARID1Aの1つまたは複数の有害突然変異(例えば、以下では「mut」、例えば、「ATMmut」、「BRCA1mut」、「BRCA2mut」等と略される)を識別するために、米国のFoundation Medicine Inc.製のFoundation ONE(登録商標)CDxを使用することによって、DDR欠陥を分析した。
以下では、IHC法によって識別されるATMタンパク質喪失を有する患者/適応症を「ATMloss」とも呼ぶ。
奏効を、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)または4ヶ月以上の安定疾患を意味する永続的安定疾患(SD)(=SD≧4m)のいずれかとして定義した。
尿路上皮集合管癌、虫垂がん、卵巣がん、食道がん、および乳がんを含む適応症において、MTD用量レベルおよびスケジュール(40mg BID 3日オン/4日オフ)でPRを有する患者が5人存在し、全員が実証されたDDR欠陥(具体的には、2 ATMloss、1 ATMmut、1 BRCA1mutおよび1 BRCA2mut)を有していた。
永続的SD(SD≧4m)を有する22人の患者は以下のように分布していた:結腸直腸がん(6人の患者)、卵巣がん(5人)、乳がん(4人)、子宮内膜がん(3人)、去勢抵抗性前立腺がん(2人)、胃がん(1人)および膵がん(1人)。
これらの患者のうちの18人(81.8%)はDDR欠陥を有し、ATMlossを有する5人の患者、ATMmutを有する4人の患者、およびATMlossとATMmutを有する1人の患者、BRCA1mutを有する5人の患者(追加のDDR欠陥を有するまたは有さない上記の全て)、PALB 2の有害突然変異(「PALB2mut」)を有しているが、ATMloss/mutはなく、BRCA1mutもなく、BRCA2mutもない1人の患者を含み、最後に、これらの18人の患者のうちの2人は、ARID1Aの有害突然変異(「ARID1Amut」)を示したが、同時のATMloss/mutはなく、BRCA1mutもなく、BRCA2mutもなかった。
22人の患者のうち3人は、遡及的試験においてDDR欠陥を有しておらず、22人の患者のうち1人については、DDR欠陥に関するデータが入手できなかった。
40mg BID以外の用量レベルであるが、同じスケジュール(3日オン/4日オフ)n=20:
患者は、DDR欠陥(パートAが主)について事前に選択されず、結腸直腸がん、乳がん、卵巣がん、子宮内膜がん、去勢抵抗性前立腺がん、膵がん、肺がん、および肝細胞癌を含む様々な腫瘍適応症にわたって散在していた。
応答者は5人であった(上記と同じ定義)。応答者のうちの2人(40%)はPRを有し、乳がんおよび子宮内膜がんであり、共にATMlossおよびATMmutを有していた。残りの3人の患者は、永続的SD≧4 mを有し、卵巣がん(BRCA1mut)、肝細胞癌(入手可能なDDR欠陥に関するデータなし=N/A)および結腸直腸がん(N/A)であった。
3日オン/4日オフのスケジュールで試験した全ての用量レベル(5mg BID~80mg BID)にわたって、6つの適応症に及ぶ7人のPRが存在した:尿路上皮集合管癌、虫垂がん、卵巣がん、ATMタンパク質喪失食道がん(「食道ATMloss」と略記)、子宮内膜がん(各1人の患者)および乳がん(2人の患者)。他の者は、以下の適応症で永続的安定疾患(SD≧4 m)を経験していた::結腸直腸がん(7人)、卵巣がん(6人)、乳がん(4人)、子宮内膜がん(3人)、去勢抵抗性前立腺がん(2人)、胃がん(1人)、肝細胞癌(1人)、および膵がん(1人)。
5mg BIDおよび10mg BIDの用量の患者は、いずれのタイプの応答も経験しなかった(PRなし、SD≧4mなし)。
バイオマーカー
上記の7人のPR全てがDDR欠陥を有しており(2人のATMlossとATMmut+2人のATMloss+1人のATMmut+1人のBRCA1mut+1人のBRCA2mut)、25人のSD≧4mのうちの19人がDDR欠陥を有しており(ATMlossを有する5人の患者、ATMmutを有する4人の患者、およびATMlossとATMmutを有する1人の患者、BRCA1mutを有する6人の患者、PALB2mutを有する1人の患者、ARID1Amutを有する2人の患者)、25人のうちの3人がN/Aであり、25人の患者のうち3人がDDR欠陥を示さなかった。
32人の応答者(上記のPRおよびSD≧4を含む)のうちの15人の患者がATMmutおよび/またはATMlossを有していた。32人の応答者のうちの11人の患者が、ATMタンパク質の喪失もATM遺伝子の有害突然変異も有していなかった。32人の応答者のうち3人の患者はDDR欠陥を有さず、32人の応答者のうち3人は未知の突然変異状態(N/A)を有していた。
代替スケジュール、パートA.1:60mg BIDおよび80mg BID それぞれ3日オン/11日オフ:
この進行中の漸増には現在2つの用量レベルがある。
第1の用量レベルは、60mg BID 3日オン/11日オフであり、胆管細胞癌(1人の患者)、去勢抵抗性前立腺がん(2人)および結腸直腸がん(3人)の6人の患者が処置された。6人の患者のうちの4人が既知のDDR欠陥(ATMloss患者3人およびATMmutとATMloss患者1人)を有しているが、全患者が、ATMタンパク質喪失および/またはATMmutを有するという選択基準に従って適格である。これまでのところ、SD≧4mを有する1人の胆管細胞癌応答者が識別された。
第2の用量レベルは、80mg BID 3日オン/11日オフであり、5人の患者がこれまでに処置された。1人の患者は、56日間の処置(第1の有効性評価時点)および進行中に、-11%の腫瘍サイズの縮小を伴う安定疾患を経験した。
両方の用量レベル(60mg BIDおよび80mg BID)で、DLT(DLT=用量制限毒性)はこれまで観察されなかった。
結論:
全体として、累積的な非臨床および臨床情報が、BAY 1895344の有望な抗がん活性および管理可能なリスクプロファイルを示し、満たされていない医学的必要性を有する適応症における化合物の有利なベネフィットリスク評価を支持している。

Claims (15)

  1. 60mg~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、過剰増殖性疾患の治療における使用のための、式(I)
    Figure 2022521683000010
    の2-[(3R)-3-メチルモルホリン-4-イル]-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル)-8-(1H-ピラゾール-5-イル)-1,7-ナフチリジン。
  2. 式(I)の化合物が、80mg~160mg/日の量で投与されることを特徴とする、請求項1に記載の使用のための化合物。
  3. 式(I)の化合物が、80mg/日の量で投与されることを特徴とする、請求項1に記載の使用のための化合物。
  4. 式(I)の化合物が、40mg(BID)の量で投与されることを特徴とする、請求項3に記載の使用のための化合物。
  5. 投与スケジュールが、3日オン/4日オフであることを特徴とする、請求項4に記載の使用のための化合物。
  6. 式(I)の化合物が、請求項7から15のいずれか一項に記載の医薬組成物に含まれることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用のための化合物。
  7. 5mg~80mgの量の式(I)の化合物、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  8. 40mgの量の式(I)の化合物を含む、請求項7に記載の医薬組成物。
  9. 20mgの量の式(I)の化合物を含む、請求項7に記載の医薬組成物。
  10. 10mgの量の式(I)の化合物を含む、請求項7に記載の医薬組成物。
  11. 前記医薬組成物の3~25重量%の割合の式(I)の化合物を含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. 滑剤を含む、請求項7から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  13. 前記滑剤が、コロイド状二酸化ケイ素であることを特徴とする、請求項12に記載の医薬組成物。
  14. 噴霧乾燥ラクトースを含む、請求項7から13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  15. 前記医薬組成物の16~22%の割合の式(I)の化合物、42~45%の割合の微結晶セルロース、31~33%の割合のラクトース一水和物、0.5~2%の割合のステアリン酸マグネシウム、2~8%の割合のクロスカルメロースナトリウム、及び0.2~0.8重量%の割合のコロイド状二酸化ケイ素を含む、請求項7から14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
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