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JP2022549027A - 曲率変化型振動板平衡化モードラジエータ - Google Patents

曲率変化型振動板平衡化モードラジエータ Download PDF

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Abstract

オーディオ装置並びに振動板を設計及び作成する方法であって、オーディオ装置は、複数の曲げモード及びピストンモードからのオーディオ信号の放射のために適応した湾曲プロファイルを有する振動板であって、複数の曲げモードのうちの1つ又は複数が一致する節線位置を有し、振動板が表側及び裏側を有する、振動板と、振動板の裏側に結合されたトランスデューサであって、低減したオーディオ歪みを有するオーディオ信号の放射のために振動板を駆動するように適応した、トランスデューサとを備え、複数の曲げモードがそれぞれ、振動板の全体にわたって1つ又は複数の極小位置を有し、トランスデューサが、複数の曲げモードの極小位置のうちの1つに装着され、1つ又は複数のインピーダンス構成要素が、所定の相対平均モード速度限界に基づいて振動板を慣性平衡化するために、残りの極小位置のうちの少なくとも1つに装着される。

Description

本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる2020年5月26日に出願された米国仮出願第63/029,857号の優先権を主張する。
本開示は一般的にオーディオシステムの分野に関し、詳細には、排他的ではないが、湾曲振動板平衡化モードラジエータと、音響周波数範囲にわたる信号の再生のためにそれを作成する方法とに関する。
平衡化モードラジエータ(BMR:balanced mode radiator)は、単一振動板オーディオ装置において、低音域、高音域及び中音域の音響周波数並びに時には超音波周波数を含む複数の周波数スペクトルにわたる広い指向性の全音域サウンドを提供することが可能であるように設計された音響スピーカトランスデューサである。これらの装置は一般にBMRと称され、トランスデューサの電気機械的部分によって生成される振動から音響エネルギーを放射するための振動板要素として平坦な円板を用いて作成されることが多い。これらのBMRトランスデューサは、一般に1つ又は複数の磁石、磁極片、スチールスペーサ(全てではないがいくつかの実施例で)、バックプレート、フロントプレート、コイル巻型、コイル巻型の一部の上に巻回されたボイスコイル、ロールサラウンドサスペンション要素及び任意選択的な二次サスペンション要素を含む複数の相互作用する構成要素からなり、二次サスペンション要素は、波形テキスタイル、1つ又は複数の可撓性アーマチュア、又は追加的なロールサラウンドで形成される。コイル巻型は振動板に結合され、磁極片の外径とフロントプレートの内径との間に画定されるエアギャップ内に振動板から延在する。ボイスコイルが巻回されるコイル巻型の一部は、磁石及び磁極片に近接した位置におけるエアギャップ内に配置されることで、ボイスコイルは、磁極片とフロントプレートとの間に延在する半径方向の静磁場内に配置される。実際には、エアギャップ内の静磁場は、オーディオ信号の送信のために使用されるボイスコイル内を流れる時間変化する交流信号と相互作用する。静磁場と交流電流信号との間の相互作用は、ローレンツの法則に従って、流れる電流の方向及び静磁場の方向と直角に作用する電気力学的な力を生成することで、ボイスコイルを通って流れる時間変化するオーディオ信号に基づいてコイル巻型に接続された振動板の運動を駆動する。振動板のこの駆動運動により、BMRは音響エネルギー(例えば、オーディオ音波)を放射する。
BMRと、一般に「オーディオトランスデューサ」と称される従来の駆動ユニットとの間のより重要な相違点の1つは、振動板の意図される振動挙動に関する。従来の駆動ユニット内の振動板は、剛体の構造体として振動して構造的な定常波を回避することを主に意図しており、この定常波はしばしば「曲げモード」と称され、それらの概ね制御されない性質により望ましくないとみなされる。他方、BMR駆動ユニット内の振動板は、剛体の構造体として、及び、所望される信号帯域内の複数の曲げモードの意図的な使用を通じての両方で振動し、両方の振動方式からの出力が相互に補完することが意図される。これらの曲げモードの振動周波数は、スピーカ振動板のサイズ、振動板が構成されている材料、及び振動板に接続された構成要素の機械インピーダンスに依存して変わり得る。BMRでは、これらの振動曲げモードから放射される音響エネルギーが複雑に足し合わされ、振動板のピストン運動によって放射されるエネルギーとも足し合わされる。しかし、BMRでは、振動曲げモードからの音響エネルギーは、軸上の正味の放射にはほとんど又は全く寄与しない。各曲げモードは、その特定のモードで振動板を横切る節線(円形振動板の場合には同心円)の数によって特徴づけられる。節線は、ピストン運動がそのような節線で依然として生じるとしても、その特定のモード周波数でモード励起からの(すなわち、振動板の面に垂直な方向における)並進運動を受けない振動板の領域として定義される。節線の補完的ではあるが代替的な定義は、節線は、振動板の機械アドミタンス関数を特定のモード周波数(「固有周波数」と呼ばれる)で振動板の中心から縁までプロットしたときの極小点である。特定の曲げモードに対する機械アドミタンス関数を調べると、N次曲げモードは振動板を横切ってN本の節線(機械アドミタンス関数におけるN個の極小点)を有することによって特徴づけられる。
スピーカ振動板などの機械システムでは、機械アドミタンスは機械インピーダンスの逆数であり、力がシステムに加えられるときにどのくらい容易に速度に変換され得るかを定量化する。機械アドミタンス関数は、軸対称幾何形状に基づいて振動板の中心から縁までの振動板の各位置における機械アドミタンスの値を規定する。非軸対称の振動板幾何形状に対する機械アドミタンス関数は、それぞれの幾何形状に対して定義される。機械的共振は高い機械アドミタンスを伴うので、振動板の固有周波数における機械アドミタンスの解析が有益である。更に、個別の各固有周波数における全機械アドミタンスは、その固有モード形状と、全ての低周波数曲げモード形状と、ピストンモードの機械アドミタンスとの組合せからなる。ピストンモードのアドミタンスを全機械アドミタンスから差し引いた結果がモード機械アドミタンスである。モード機械アドミタンスは、曲げモード形状のみからなる。実際には、固有モード形状の物理的表示は形状関数である。形状関数は、その固有周波数における固有モードの変位、速度、又は加速度の形を表現する。一般的に、使用される帯域幅内の最高の固有周波数のモード機械アドミタンス関数が解析されるべきであり、これは通常、3次又は4次の曲げモードである。より低次の曲げモードの形状関数は、それらの固有周波数が観測固有周波数からますます離れるため減衰する。例えば、ピストンモードの機械アドミタンスは、周波数オクターヴだけ増大するごとに半減する。他の固有モードは、それぞれの固有周波数の上下でさまざまなレートで減少する機械アドミタンスを有する。
装置の目標帯域幅内に生じる全ての曲げモードの機械アドミタンス関数は通常、有限要素解析を通じて決定される。曲げモードのこれらの帯域内の機械アドミタンス関数を重み付き和として組み合わせることにより、最高の利用曲げモードに対する最小モード機械アドミタンスの位置が決定され、このモード機械アドミタンス関数は一般に、和で考慮される最高の曲げモードによって支配される。最小モード機械アドミタンスのこれらの位置は、ボイスコイル巻型及び対応する慣性平衡化機械インピーダンス要素が振動板に装着され得る規定の位置を定める。機械インピーダンス要素は、質量、スチフネス、及び制動の機械的特性を含む構成要素である。慣性平衡化は、これらの機械インピーダンス要素が規定の位置で振動板に取り付けられることで、ボイスコイル・アセンブリを含む力入力構成要素の必要な追加を補償するプロセスである。BMRなどの慣性平衡化装置では、曲げモード振動の全てからの放射は、0又はおよそ0の正味の軸上音響放射を生成するように足し合わされる。
一般的には、モード機械アドミタンス関数の極小点のうちのいずれかが、ボイスコイル巻型を取り付けるために使用されることができ、残りの位置は、慣性平衡化のための機械インピーダンス要素を取り付けるために使用されることができる。通常、最も外側(すなわち、最大直径)の位置は、ロールサラウンドサスペンション要素が取り付けられる位置である。全ての電気力学型駆動ユニットにおいて、このロールサラウンド要素は実質上必要であり、これは運動部品の運動のためのサスペンションの二次面を提供し、振動板の縁の周囲での圧力等化(すなわち、相殺)を防止するためのエアシールを生成する。従って、最も外側の平衡化インピーダンス要素としてロールサラウンドを使用することにより、振動板に取り付けることが必要な構成要素の数を最小化することができる。これは、組立てのコスト及び容易性の観点から望ましい。
比較的高いモード速度を示す振動板の領域と駆動位置が一致する場合、ある形態の歪みが生じることがあり、それによりモータ構造体を通じて駆動力に対向する起電力が発生する結果、この曲げモードに対応する周波数で音響出力が低減する。振動板へのコイル巻型の取り付けを曲げモードの節線の位置に位置決めすることは、モードの励起を大幅に低減させ、従って駆動位置における関連するモード速度を低減又は除去する。できる限り低い歪みを有するBMR駆動ユニットが作成されるべきである場合、最適位置は、ボイスコイル巻型要素が振動板に取り付けられるべき位置に存在する。この位置は、4次の曲げモードまでの曲げモードが慣性平衡化されている実装形態に固有である。この構成(口語的に「4モード平衡」と称される)では、全部で4個の極小点のうちの第3のモード機械アドミタンス極小点(振動板の中心から半径方向外向きに数えて第4の曲げモードの第3の節線に近い)がボイスコイル巻型の位置として使用される。この位置は、振動板半径の68%において生じる第1の曲げモードの機械アドミタンス関数の極小点と、平坦な円形振動板の直径の69%において生じる第4の曲げモードのモード機械アドミタンス関数の第3の極小点(第4の曲げモードの第3の節線)との近接した交差によって最適である。
この構成は、BMRにおける第1の曲げモードの高速度運動に関連する歪みを低減又は除去することが知られているが、必要とされるボイスコイル巻型が平坦な円形振動板の直径の69%の直径を有していなければならないという点で、実質的な商業的欠点と、増大する懸念の問題とがある。この相対的サイズの直径を有するボイスコイル巻型が必要とされることは、二次サスペンション構成要素に利用可能な半径方向の空間を制限し、コイル直径の外側に必要とされる大きな体積のためにセラミック型磁石の使用を妨げることが多い。このサイズのボイスコイル巻型が必要とされる結果、モータ・アセンブリは必然的に大きく且つ重くなるため、磁石及び金属加工品が駆動ユニットのコスト及び重量の大部分を構成する。従って、低コストのボイスコイル、従って関連する磁石及び金属加工品を利用しながら、低歪みの出力を出すことができる改善されたBMR設計に対して、顕著で増大する需要が存在する。
非限定的且つ非網羅的な実施例が以下の図を参照して説明され、特に断りのない限りさまざまな図の全体を通じて同様の参照番号は同様の部分を指す。
実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの軸対称断面図である。 実施例における平衡化モードラジエータ振動板を駆動するための電気機械的トランスデューサの軸対称図である。 実施例における平衡化モードラジエータの湾曲振動板に対するパラメータを選択する方法を示すフローチャートである。 実施例における平衡化モードラジエータの相対縁高さ及び振動板厚さに基づく節線位置を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの固有周波数比対相対縁高さの変化を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの固有周波数比対相対縁高さの変化を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの固有周波数比対相対縁高さの変化を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの固有周波数比対相対縁高さの変化を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの湾曲振動板を平衡化する方法を示すフローチャートである。 実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの第1の曲げモードに対する機械アドミタンス及び形状関数を示すグラフである。 実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの第2の曲げモードに対する機械アドミタンス及び形状関数を示すグラフである。 実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの第3の曲げモードに対する機械アドミタンス及び形状関数を示すグラフである。 実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの第1の曲げモードに対するモード機械アドミタンスとモード形状関数との比較を示すグラフである。 実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータの第2の曲げモードに対するモード機械アドミタンスとモード形状関数との比較を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの平衡化されていない湾曲振動板のシミュレートされた体積速度を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの平衡化されていない湾曲振動板の相対平均モード速度を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの平衡化湾曲振動板のシミュレートされた体積速度を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの平衡化湾曲振動板の相対平均モード速度を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの第1の節線内に配置された過剰質量によって引き起こされる平衡化されていない曲げモードの軸上音響応答を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの第1の節線の周囲に配置された過剰質量によって引き起こされる平衡化されていない曲げモードの軸上音響応答を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの自由平坦円形振動板の平面図である。 実施例における平衡化モードラジエータの自由湾曲円形振動板の平面図である。 実施例における平衡化モードラジエータの振動板プロファイルに対する曲率関数を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの軸対称振動板プロファイルを示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの振動板上の節線位置を示すグラフである。 実施例における平衡化モードラジエータの相対平均モード速度を振動板曲率変化率と比較するグラフである。 慣性平衡化されていない湾曲振動板の実施例と比較した慣性平衡化湾曲振動板の実施例に対する軸上音圧レベルを示すグラフである。
以下の説明では、平衡化モードラジエータのための放射振動板の実施例のさまざまな態様が説明され、具体的な構成が記載される。これらの実施例の理解を提供するために、いくつもの具体的な詳細が与えられる。本明細書に開示される態様は、具体的な詳細のうちの1つ又は複数なしに、又は他の方法、構成要素、システム、サービスなどと共に、実施され得る。他の事例では、関連する本発明の態様を不明瞭にすることを避けるために、構造又は動作は詳細には図示又は記載されない。
本明細書全体を通して「一実施例」又は「実施例」への言及は、その実施例に関連して記載される特定の機能、構造、又は特徴が少なくとも1つの実施例に含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通してさまざまな場所における「一実施例で」又は「実施例で」という句の出現は、必ずしも全てが同じ実施例を指しているわけではない。更に、特定の機能、構造、又は特徴が1つ又は複数の実施例で好適な仕方で実現され得る。
図1は、オーディオ及び超音波周波数範囲にわたる音響信号を放射するのに適合した湾曲振動板を有する平衡化モードラジエータ(「BMR」)の実施例の軸対称断面図である。BMR100は、振動板104、複数のインピーダンス構成要素106a、106b、フレーム109に機械的に接地されたロールサラウンドサスペンション要素108と、電気機械的トランスデューサから振動板104の裏側へのエネルギー伝達のためのカプラ102(通常はボイスコイル巻型であるが、時には追加的構成要素を含み得る)とを備える。BMRの振動板104の湾曲形状は、振動板の中心において振動板の表面に垂直なZ方向に信号を送信する振動板104の所望される曲げモードの生成を可能にする。BMRの代替的な非円形実施例では、Z方向は、電圧がボイスコイルに加えられるときのピストン動作中に運動する振動板104の方向として特定され得る。湾曲振動板BMRの設計では、振動板の湾曲形状は、放射帯域幅、信号周波数、指向性、音圧レベル、低歪み、及び出力信号音響パワー応答に関して望ましい特性を有する音響出力信号を生成するために、シミュレーション及び物理的形態の両方で操作される。
図2は、実施例における電気機械的トランスデューサ200の動作構成要素の軸対称図である。図示した実施例では、トランスデューサ200は、振動板(図示せず)の裏側に上部で結合されたボイスコイル巻型204と、ボイスコイル218と称され、ボイスコイル巻型204の下部に巻回される電線と、波形サスペンション要素206(「スパイダ」と称される)とを備える。スパイダ要素206は、ボイスコイル巻型204の上部のある位置に一端(その内径)が接続され、反対側の端(その外径)がBMRの静止フレーム219に接続される。スパイダ要素206及びロールサラウンドサスペンション要素108は共働して、運動アセンブリに復元力を提供することで、ギャップ内に位置決めされたボイスコイル218を保持する。スパイダ要素206の半径方向の幅が小さい場合、復元力は、運動アセンブリが静止位置から離れるにつれて非常に急速に増大し、それにより高調波歪みが生成される。この場合の運動アセンブリは、振動板、ロールサラウンド(BMRの静止フレームに固定された外側部分を除く)、ボイスコイル218及びボイスコイル巻型204のアセンブリ、任意のインピーダンス構成要素並びにスパイダ(BMRの静止フレームに固定された外側部分を除く)に加えて、これらの部品を接着するために使用される接着剤と、ボイスコイルからBMRのフレーム上のコネクタまで延在するリードアウトワイヤとを備える。
ボイスコイル218は、所与の所望される入力のオーディオ信号を表す電気信号を伝達する。電気信号がボイスコイル218を伝わると、静磁場と、ボイスコイル218を流れる電気信号との間を結合する電磁相互作用から起電力が発生する。この起電力は、ボイスコイル218に作用し(ボイスコイル218が巻回された)ボイスコイル巻型204を通じて振動板の裏側に結合される駆動力であり、その結果としてピストン加速度(すなわち、ピストンモード)を生成し、振動板(図示せず)の1つ又は複数の曲げモードを励起する。この駆動力は、ボイスコイルを用いて振動板に加えられると、励起された曲げモード及びピストンモードからの放射オーディオ信号を生成し、これらの放射信号はオーディオ信号と、測定可能な歪み成分と称される測定可能なオーディオ信号歪みとを含む。励起される曲げモードのそれぞれは、ある周波数に集中的に位置するが、最低の共振曲げ周波数は第1の曲げモードの振動周波数であり、これは最低周波数曲げモードと呼ばれる。第2の曲げモードは異なる共振周波数を有し、これは一般的に曲げモードのさまざまな振動周波数のうちで2番目に低い周波数である。その結果この周波数は2番目に低い周波数と呼ばれ、他の後続の曲げモードよりも低い周波数を有するが、第1の曲げモード(すなわち、最低周波数)の共振曲げ周波数よりは依然として高い。実際には、ボイスコイル218は、振動板の裏側で最低周波数の節線位置に一致する位置に装着される。駆動力によって作用されると、オーディオ信号の曲げモードは振動板の表面から放射し、節線位置には曲げモード放射がなく、各曲げモードは1つ又は複数の特定の節線位置を有する。最低周波数の節線位置に一致する位置にボイスコイル218が装着されたBMRトランスデューサを駆動すると、この位置に加えられる駆動力が最低周波数曲げモードに有する歪み成分がより低くなり、従って放射オーディオ信号に対する全体的な歪みレベルがより低くなる傾向があるため、有利である。
ボイスコイル218は、ボイスコイル巻型204に装着されるとき、磁気回路を形成するいくつかの構成要素の間に画定されたギャップ内に配置され、一実施例では磁気回路は、磁石214に近接して磁極片208、バックプレート210及びフロントプレート212を含む。これらの構成要素の相対位置は、トランスデューサ200の機能的動作が同様のままであっても代替実施例では異なり得る。図示した実施例では、磁石214はセラミックフェライト磁石であるが、代替実施例では磁石は希土類磁石又は電磁石であり得る。使用される特定の磁石とは無関係に、定常状態磁場が、ボイスコイル巻型204に巻回されたボイスコイル218に介在する。ギャップ内の磁場とボイスコイル218を流れる電流との間の相互作用が電気力学的力を生じることにより、ボイスコイル巻型204が振動板202を駆動し、その結果として振動板のピストン運動及び振動板曲げモードを発生させ、所望される音響及び/又は超音波周波数にわたって振動板202の外表面から放射する信号を生じる。構造において、ボイスコイル巻型204は、ギャップ内に配置されるときにボイスコイル218が装着又は巻回される円筒形の要素である。
磁極片208は、電気機械的トランスデューサ200内の中心的な構造体であり、装着されたボイスコイル218が配置されるエアギャップの第1の側を画定する構造体を提供する。一般的な配置では、ギャップの反対側はフロントプレート212及び磁石214によって画定される。バックプレート210は磁気回路を完成させ、実施例では磁極片208及び磁石214の両方が配置されるギャップのベースとなる。この図示した実施例では、磁気回路は磁石214、磁極片208、エアギャップ、フロントプレート212、バックプレート210、及び、エアギャップを横切って存在する磁場に直交するようにエアギャップ内に位置決めされたボイスコイル218によって形成される。
図3Aは、湾曲振動板BMRを作成する際に使用されるプロセスの実施例を示すフローチャートである。フローチャート300に示すように、湾曲振動板BMRの設計及び生成は、ステップ302に示すように、複数の入力パラメータを受信することを伴い、入力パラメータは候補湾曲振動板の一般的形状を定義する。入力パラメータは、振動板幾何形状を定義するための初期条件を有する曲率関数において使用される。曲率関数を設定する際に使用される入力パラメータのうちの1つは距離であり、より詳細には、振動板の中心から外側へ振動板の表面に沿った距離(すなわち、弧長)である。曲率関数を設定する際に使用される他の入力パラメータは、平坦な振動板幾何形状を形成することを避けるためにいくつかの非ゼロ値を持たなければならない。他の入力パラメータは、振動板プロファイルに対する初期条件に関係し、半径が振動板の中心付近で0に近づくときの傾き(これは、軸対称振動板上の滑らかで連続な表面に対しては0に設定される)、振動板曲率プロファイルのセットに対するY切片、及びこれらの値に対する初期推定値のセットなどである。いったん生成されると、ステップ304に示すように、曲率関数は、振動板形状を生成するために使用され、ステップ306に示すように、この生成された振動板形状がシミュレートされ、その出力特性が解析されることで、固有周波数(振動板の自然共振周波数)及び固有モード(共振周波数における振動板の振動挙動)の一般的分布を決定する。記載される方法、装置及びシステムの本実施例の文脈で使用される場合、振動板の固有モードは、曲げモード又はピストンモードのいずれか一方であり、それらの全てが振動板の振動モードである。この文脈において、これらの曲げモードのそれぞれは振幅、位相及び発振周波数を有する活動ゾーンからなる。曲げモードからの発振によって生成される空間的パターンはまた、いくつかの節線又はゼロ並進のゾーンを有し、これらは実際には振動板の活動がほとんど又は全くない位置である。ステップ306で実行される出力解析から、ステップ308に示すように、生成される出力節線分布と望ましい出力節線分布とが比較される。候補振動板からの出力パターンを所望される節線位置と比較することにより出力音響パフォーマンスを査定する。出力固有周波数パターンの比較は、信号出力パターンの比較だけでなく、(ステップ308に示すように)目標節線位置を出力パターンの生成された出力節線位置と系統的に比較することも伴う。比較解析を実行する際に、ステップ310に示すように、所望される節線位置と候補振動板の節線位置との間の相対誤差値が計算され、ステップ312に示すように、計算された誤差と所定の許容限界とが比較される。一実施例では、許容限界は、ボイスコイル巻型と振動板との間の結合によって形成される接着結合領域の幅を測定することによって設定される。しかし、代替実施例では、特に複数の曲げモードの操作を伴う場合、最適な曲率を決定するためにコスト関数を使用することが必要とされる。相対誤差値を許容限界と比較する際に、決定された相対誤差値は許容限界以下であるかどうかをチェックするために更に評価される。ステップ314に示すように、誤差が許容限界以下である場合、相対誤差値は許容可能であるとみなされる。その場合、ステップ316に示すように、振動板のプロファイルを定義するパラメータが、振動板プロファイルの生成のために編集される。これに対して、ステップ314に示すように、相対誤差値が許容限界を超過する場合、候補パラメータ値の新たなセットが生成され、相対誤差値が許容限界内に入るまでフローチャートに示す反復プロセスに挿入される。
より一般的には、正規化された手法を使用して、基準実施例において必要とされる曲率の程度を決定することができ、基準実施例から、振動板の代替実施例を決定することができる。この基準実施例を使用して、第1の曲げモードの節線をある量だけ内側にシフトする曲率関数を決定することにより、第1のモードにおけるボイスコイル速度が第2のモードにおけるボイスコイル速度以下となる慣性平衡化構成を実現することができる。この方法を使用してこのような代替実施例を決定するときには、以下の条件及び制限が使用されるべきである。曲率の程度を決定するためのこれらの条件及び制限は代表的なものであり、当業者には知られ得るように、代替的又は追加的な条件及び制限の使用を排除しない。
・振動板の平面図は形状が円形である。
・振動板には等方的な材料が使用される。
・振動板厚さは一定である。
・曲率の大きさは半径の増大と共に増大する。
・曲率は振動板の中心において0である。
この基準実施例が線型曲率関数を使用して作成されたが、他の関数は、上記の条件が満たされる限り類似の結果を提供する。高次の曲率関数及び定数の曲率関数は、線型曲率関数ほど顕著には節線の位置をシフトさせない。定数曲率は、類似の第1の曲げモードの節線位置を得るためにわずかに高い縁高さが必要とされるため、テストされた関数のうちでは第1の曲げモードの節線をシフトさせる効果が最も低い。基準実施例は、振動板の第1の節線の位置の移動の一般的説明を提供するために無次元の術語で説明される。これは、それぞれの関連する距離を振動板半径で除算又は「スケーリング」することによって実現される。相対振動板厚さ(T)は制御パラメータのうちの1つであり、半径の百分率で表した振動板厚さからなる。他の制御パラメータは、振動板の周囲における相対縁高さ(H)であり、同じ表面上の極小点から測定され、振動板半径の百分率としてスケーリングしたものである。このパラメータは、上記の制限に従う任意個の曲率プロファイルで達成され得る。
図3Bは、線型曲率振動板プロファイルに対する相対縁高さ及び振動板厚さの関数として第1の固有モードの節線位置を示している。この図で線型関数が使用されているのは、最も正確な比較を提供するため、及び、以下に提示されるデータでは、節線操作が5%の増分で実行されるためである。下記の表は、相対縁高さ(H)の高速な近似を提供する。この表に示される値は、所与の節線位置及び相対振動板厚さ(T)に対する振動板の相対縁高さ(H)を提供する。
Figure 2022549027000002
相対振動板縁高さの増大と共に、固有周波数も増大し、より薄い振動板(すなわち、2%以下の相対厚さを有する振動板)に対して、より大きくより顕著な効果を有する傾向がある。所与の振動板幾何形状に対して、固有周波数のそれぞれを同じ厚さの平坦な円板に対する第1のモードの固有周波数で除算すると、正規化されたトレンドが得られ、これを使用してモード挙動を更に操作することができる。このようにして振動板の固有周波数を制御することにより、顕著なパフォーマンス上の利点を達成することができる。特に、小さい相対厚さの振動板の場合に第1のモードは顕著により高周波数に移動するため、ある特定の帯域幅内でモードのグループ化が増大して追加的な音響放射を提供することができ、又はより軽い振動板を使用することができる。相対振動板厚さ、曲率プロファイル、及び振動板材料の組合せが、振動板の固有周波数を制御する。いくつかの実施例では、振動板は、厚さが0.15mm~0.3mmの範囲内のアルミニウム及び厚さが0.2mm~0.5mmの範囲内の紙などのモノリシック材料から作られている。材料組成の他の代替例は、典型的厚さが1mm~5mmの範囲内の複合材料(例えば、皮革、ハニカムコア、皮革)、又は厚さが0.5mm~5mmの範囲内の発泡材料(例えば、ロハセル)を含む。一般的に、曲率の効果はより薄い材料でより顕著であるため、より重要な設計考慮点のうちの1つはスチフネス対重量比及び小さい厚さ(すなわち、薄い材料)の振動板を製造する能力である。図3C、図3D、図3E及び図3Fは、この方法の効果を更に例証するために、相対振動板縁高さの関数として(平坦な振動板における第1の曲げモードの固有周波数に対する所与の固有周波数の比として定義された)固有周波数比に対する効果を示す。図3Cは、0.5%の相対振動板厚さ及び線型変化する振動板曲率プロファイルを有する振動板に対して相対縁高さ(H)の関数として最初の4つの曲げモード固有周波数の変化を示す。図3Dは、1%の相対振動板厚さ及び線型変化する振動板曲率プロファイルを有する振動板に対して相対縁高さの関数として最初の4つの曲げモード固有周波数の変化を示す。図3Eは、2%の相対振動板厚さ及び線型変化する振動板曲率プロファイルを有する振動板に対して相対縁高さの関数として最初の4つの曲げモード固有周波数の変化を示す。図3Fは、4%の相対振動板厚さ及び線型変化する振動板曲率プロファイルを有する振動板に対して相対縁高さの関数として最初の4つの曲げモード固有周波数の変化を示す。
図3Gは、BMRを形成するために湾曲振動板を慣性平衡化するプロセスの実施例を示すフローチャートである。方法320は、ステップ322に示すように、振動板300を形成するプロセスから生成された、シミュレートされ作成されるべき振動板の幾何形状を定義する形状パラメータの受信で開始される。形状パラメータが受信された後、ステップ324に示すように、振動板の固有モードの再生をシミュレートする固有周波数出力解析が実行される。出力固有モード曲げ挙動のシミュレートされたレンダリングが、振動板の目標帯域幅内の最高固有周波数までのN個の固有周波数について実行される。通常、これは第3又は第4の曲げモード固有周波数である。ステップ324に示すように、シミュレートされた出力周波数解析が実行された後、ステップ326に示すように、最高曲げモード及び全てのより低い周波数の曲げモードに対する機械アドミタンス関数が生成される。
ステップ328に示すように、固有モード形状の特定は、曲げモードに対する機械アドミタンス関数を決定し、シミュレートし、解析する手段である。所与の曲げモードに対する機械アドミタンス関数は、振動板上のある範囲の位置において、ボイスコイル・アセンブリなどの外部ソースからの振動力がその所与のモードに対する振動板の曲げ速度にどのくらい容易に変換され得るかを定量化する。所与の機械アドミタンス関数の極小点は所与のモードに対する節線である。これらの領域は、入力力が加えられる場合に、これらの領域で振動板を駆動する際にそれぞれの対応するモードに対する振動板の曲げ挙動へのエネルギーの変換が非効率的となる場所である。機械アドミタンス関数のピークは腹、すなわち、エネルギーが振動板の曲げ挙動に容易に変換されることができ、加えられた力が高い曲げ速度を生じる位置を特定する。振動板の中心及び振動板の縁は、あらゆる曲げモードに対する腹である。機械アドミタンス関数は、各曲げモードに対して生成される。
最適な湾曲振動板を設計する際に、作業仮定は、幾何形状に対して所望される帯域幅内にN個の適用可能な曲げモードが存在することである。N個の曲げモードのそれぞれに対して相異なる関数を含む機械アドミタンス関数のセットが生成された後、関数は、重み付き和に組み合わされてモード機械アドミタンス関数を生成する。ステップ328に示すように、モード機械アドミタンス関数からの計算された極小位置をまとめて使用して、ステップ330に示すように、ボイスコイル・アセンブリの装着と、BMR振動板に対して生成された幾何形状を平衡化するための1つ又は複数の機械インピーダンス構成要素とのための物理的位置を決定する。第1のモードに関連する歪みは、第1のモードの節線に最も近いモード機械アドミタンス極小点にボイスコイル・アセンブリを配置することによって低減される。1つ又は複数の平衡化インピーダンス構成要素の位置は、他のN-1個の極小位置に設定され、そのような位置は、振動板幾何形状の曲げモードのそれぞれに対する機械アドミタンス関数のN次の解析から決定される。曲げモードのN次の機械アドミタンス関数はまとめてモード機械アドミタンス関数を形成する。機械インピーダンス構成要素を追加した結果、曲げ挙動は慣性平衡化状態になり、足し合わされた表面速度のZ方向成分はピストンモードの値に向かう。更に、平坦な振動板の場合、最高周波数モードの挙動を慣性平衡化することは同時に、より低いモードも修正する。この条件において、振動板は、選択されたN個のモードによってカバーされる周波数範囲にわたって慣性平衡化される。湾曲振動板BMRの場合、類似の方法が採用され得るが、より低いモードは意図的に平坦パネルの場合とは異なる挙動をする。より低いモードを慣性平衡化するためには修正された方法を使用しなければならない。BMRに対する湾曲振動板を慣性平衡化するためには、湾曲パネルに対してモード機械アドミタンス及び相対平均モード速度を決定しなければならない。
振動板に対する慣性平衡化の決定は、振動板のモード機械アドミタンス関数に依存する。一般的に、平坦な振動板をモデル化するときには、任意の単一モードに対する機械アドミタンス関数が解析的に導出される。しかし、非平坦な構造に対しては、解析解を決定することはより困難であり、導出は不可能であり得る。モード機械アドミタンス関数を決定する1つの実際的な方法は、使用される最高の固有周波数を特定することである。この最高固有周波数を使用して周波数領域シミュレーションを行うことができ、軸対称振動板の中心から開始し縁で終了する少しずつ増大する半径においてリング力が加えられる。その場合、駆動される半径のそれぞれに対して平均速度の大きさが計算されてから、その位置に割り当てられるべきである。全機械アドミタンスは、ピストン運動からの機械アドミタンス成分を含めて、この平均速度の大きさを各半径位置における全入力力で除算することによって得られる。慣性平衡化と共に使用するには、曲げモードのみを考慮するべきであるため、全機械アドミタンス関数のピストン成分はモード機械アドミタンスを特定するために差し引かれることになる。
振動板は、動作帯域幅にわたって曲げが生じないように振動板を制約した有限要素解析を使用し、及び、曲げ解析で使用されるのと同じ入力力を使用して、最高固有周波数で周波数領域においてシミュレートされ得る。その後、ピストンモードの機械アドミタンスを全機械アドミタンス関数から差し引いて、モード機械アドミタンスを特定することができる。下記の表で、「モード」列は固有モード番号を表し、「形状関数」列は固有周波数解析から半径位置の関数として振動板速度を表し、「励起形状」列は周波数領域解析からの出力であって全機械アドミタンスに比例し、「モードアドミタンス」列は固有モードのモード機械アドミタンスを表す。表中、定数「C」は各行に対して変わる。「Psi」は各固有モードの正規化形状を表し、「F」は入力力を表す。
Figure 2022549027000003
図4A、図4B及び図4Cは、実施例における湾曲振動板平衡化モードラジエータのそれぞれ第1,第2及び第3の曲げモードの周波数におけるモード機械アドミタンス及び形状関数を、振動板半径の百分率として測定されたそれらの位置に対して示すグラフである。図4Aでは、振動板は線型曲率プロファイルを使用し、2%の相対振動板厚さ(T)を有し、第1の曲げモードの節線は半径の69%から半径の60%まで9%だけ内側に操作されている。図4Aに示すような第1の曲げモードの場合、形状関数はモード機械アドミタンスに形状がほぼ同一である。この特性は、図4Bに見られるような第2の曲げモード及び図4Cに見られるような第3の曲げモードに対するモード機械アドミタンスと形状関数との比較で繰り返し示される。正規化されると、図4Dに示すように、第1の曲げモードに対するモード機械アドミタンス及び形状関数は振動板の中心で一致し、直接の比較が可能となるが、これは振動板の運動が主としてピストン運動及び第1の曲げモードの曲げ運動によって規定されるためである。より高い曲げモードでは、振動板運動はその曲げモードの運動、全てのより低い曲げモードの運動、及びピストンモードの運動からなる。図4Eに示すように、第2の曲げモードのモード機械アドミタンスとその曲げモードに対する形状関数とを比較すると、完全な一致は観察されない。各モードに対するモード機械アドミタンスは全てのより低いモードに対する機械アドミタンスからなるため、モードアドミタンス極小点は形状関数極小点からわずかにシフトする。モード機械アドミタンス関数から結果として得られる極小位置は、質量を慣性平衡化する配置に対する理想である。
振動板が慣性平衡化される程度は、曲げ速度の平均が動作帯域幅内の任意の周波数においてピストン速度にどのくらい近くなるかを評価することによって決定され得る。この評価は、振動板の振動面上で表面速度の大きさ及び位相を測定することによって決定される。振動板の振動面にわたる平均及び二乗平均平方根(「RMS」)の両方の体積速度を動作帯域幅内において高周波解像度で(典型的には最小解像度としてオクターヴあたり24点)評価することにより、振動板に対する慣性平衡化の程度を正確に定量化することができる。解析的には、平均体積速度は下記の積分式で評価され得る。
Figure 2022549027000004

RMS速度は次式を用いて評価され得る。
Figure 2022549027000005

ただし、Psi(Ψ)は振動板上の表面速度を表し、Sは評価の領域の面積を表す。
最終的な必要とされる式は、以下の手法を使用して決定され得るピストン成分の体積速度に関係する。第1の手法では、力学、音響学及び電磁気学を結合した物理を含むデジタル化FEAシミュレーションを使用してBMR全体をモデル化する場合、振動板は、BMRの全ての他の電気機械的特性を維持しながら曲げを防止するようにシミュレーション内で制約され得る。第2の手法では、より低い周波数のピストン挙動をBMRの集中要素シミュレーションモデルと一致させて、高周波数でのピストン速度を推定する。高周波数ピストン速度のこの推定をより低い周波数のピストン速度と組み合わせることにより、BMRの動作帯域幅全体にわたるピストン速度を決定することができる。シミュレーション及び測定の両方において、現在の駆動ソースを使用して起電力効果を抑制し、測定とシミュレーションとの間の改善された相関のために高周波数における機械インピーダンス上昇の効果を抑制する。
以下の解析的式を使用して、Z方向における平均速度が、相対平均モード速度に等しいピストン速度とどの程度異なるかの尺度を決定する。
Figure 2022549027000006

次式は「平均体積速度」及び「RMS体積速度」を解析的に定義する。これらの式は、実際の実装形態における観測からのデータの離散集合に対する作用素として定義されている。これらの式において、Aは評価の面積として定義され、ΔAは面積増分であり、Nは要素の総数であり、nは和における要素数である。
Figure 2022549027000007
一般的に、平衡化振動板において相対平均モード速度は25%を下回るべきであるが、適切に平衡化された振動板では相対平均モード速度は18%未満であるべきである。これらの値の決定は、オーディオ装置を評価するために走査型レーザ振動計を使用し、シミュレートされたオーディオ装置を査定するために有限要素解析を使用して、実行され得る。測定位置が分布している場合には、上記の公式の空間的に離散的なバージョンを使用することにより、動作帯域幅内の最高周波数における曲げ波長あたり5個の位置の最小値を提供して、十分な空間解像度を確保することができる。
一般的に、完全なトランスデューサのパフォーマンスは、慣性平衡化構成要素があってもなくてもシミュレートされ得る。図5A、図5B、図5C及び図5Dに示すように、直径40mmのアルミニウム振動板のシミュレートされた実施例において、平衡化の前後にさまざまな相対平均モード速度が決定された。周波数20kHzの下方で(すなわち、最も有用なオーディオ応用例の動作周波数範囲)、慣性平衡化振動板は18%未満の相対平均モード速度を有し、適切に平衡化されていることを示している。図5Aは、実施例における平衡化されていない直径40mm湾曲アルミニウム振動板の体積速度をシミュレートする有限要素解析(「FEA」)モデルを用いた体積速度のRMS、平均及びピストン成分を示す。図5Bは、実施例における平衡化されていない直径40mm湾曲アルミニウム振動板の相対平均モード速度に対するFEAシミュレーション結果を示す。慣性平衡化振動板に対する25%基準が水平線で示され、この平衡化されていない実例ではこの水平線を超えている。これに対して、図5Cは、実施例における平衡化された直径40mm湾曲アルミニウム振動板の体積速度のRMS、平均及びピストン成分のFEAシミュレーション結果を示す。図5Dは、実施例における平衡化された直径40mm湾曲アルミニウム振動板の相対平均モード速度に対するFEAシミュレーション結果を示す。適切に慣性平衡化された振動板に対する18%基準が水平線で示され、この慣性平衡化された実例ではこの水平線を超えない。
一般的に、振動板は、ボイスコイル・アセンブリの追加により実質的に「慣性不平衡化」される。慣性不平衡化振動板は、動作帯域にわたって25%よりも大きい相対平均モード速度を有する。振動板を慣性平衡化し相対平均モード速度を25%より低く、好ましくは18%以下に低減するため、1つ又は複数の機械インピーダンス構成要素を追加しなければならない。追加される構成要素の数は一般に、最高の帯域内固有モードのモード機械アドミタンス関数の極小点の数に対応する。いくつかの実施例では、1つ又は複数の内部平衡化質量が単一の平衡化円板内に組み合わされ得る。
平坦な円板の場合、各機械インピーダンス構成要素の質量は、必要とされるボイスコイル・アセンブリの質量と、それらが振動板上で配置される半径位置とに比例する。しかし、振動板の周囲に配置される機械インピーダンス構成要素の質量は、理想的な平衡化の場合に25%までの質量だけ低減され得る。平坦なBMRに対する質量比及び位置が下記の表に示され、それらは、位置のうちの1つに配置されたボイスコイル・アセンブリの質量に基づいて比例的にスケーリングされている。
Figure 2022549027000008
湾曲振動板BMRを平衡化するとき、この手法は良好な出発点を与える。質量は、動作帯域幅内の最高固有周波数までの湾曲振動板モード機械アドミタンス極小点に配置され、最初はボイスコイル・アセンブリの質量及びそれらの相対半径位置からずれてスケーリングされるはずである。湾曲振動板モード機械アドミタンス極小点は、一般的な形式で表にすることはできないが、その理由は、これらの極小点は異なる曲率プロファイルと共に変わるためである。そして、節線位置の操作により、機械インピーダンス構成要素の質量は、最適化された慣性平衡化を達成するように調整されなければならない。
最低の曲げモードから開始して、質量調整を行い、各モードを補正することができる。第1のモードに対して、第1の曲げモードの節線によって包囲される領域内の質量が大きすぎる場合、軸上音響測定は図6Aにおける応答に類似した応答を示す。第1の曲げモードの節線の周囲上の質量が大きすぎる場合、軸上応答は図6Bに類似する。いずれの場合でも、第1のモードの慣性平衡化は、節線の反対側の質量を増大させることによっても達成され得るが、過大な質量に関連する効率損失は可能であれば最小化されるべきである。第1の曲げモードの節線の内側及び外側の質量は、軸上応答ができる限り平坦になるまで、及びそのモードの相対平均モード速度が最小化されるまで、調整され得る。
類似の手法が、第2のモードを平衡化するために実施され得る。しかし、第1のモードの平衡化は維持されなければならない。これは、振動板がどのように不平衡化されているかに依存して、全ての追加された質量を上又は下にスケーリングすることによって達成される。これを行うことは、各質量が節線の周りに加える半径方向のモーメントを保存するため、その平衡化を保存する。第1の曲げモードの節線のいずれかの側での複数の質量から更なる調整が必要とされる場合、それらは第1のモードの周りの半径方向のモーメントを保存するように調整されるべきである。第2のモードに対しては2つの節線があり、節線によって分離される曲げ領域は互い違いの極性を有する。結果として、最も内側及び最も外側の領域は同じ極性を有する。ボイスコイルが中間の領域内にあり、質量が低すぎる場合、第2のモードにおける音響応答は図6Aに示す音響応答に類似する。質量が大きすぎる場合、音響応答は図6Bに示す音響応答に類似する。
第2のモードより高いモードに対して、この方法は依然として使用され得るが、より低次の曲げモードの慣性平衡化を維持するように実施することは非常に困難となる。振動板が0個又は1個の変曲点からなる湾曲プロファイルを有する場合、上側のモードが受ける影響は最小限である。従来の平坦振動板BMR質量平衡化方式は、低い相対平均モード速度を提供するはずであり、結果として第1及び第2のモードを平衡化するための質量に対する調整はできる限り最小化されるはずである。全ての質量調整は10%以下の増分で行われ、近似解が見つかるときには5%以下に精緻化されるはずである。
図7Aは、実施例における自由で平坦な円形振動板内の節線の分布の平面図表示である。図示した実施例700には、BMRの平坦円形振動板に存在する最初の4個の異なる曲げモードの節線位置を表す一連の線が示されている。第1の曲げモードの節線は丸印702からなる単一の輪で図示され、第3の曲げモード704の3個の節線は一点鎖線で示されている。各曲げモードは、振動板のモード励起による並進、速度、又は加速度が0のゾーンである節線を有する。本質的にこれらは、曲げモード動作から放射される音響パワーにほとんど又は全く寄与しない振動板上の位置である。図では、第1の曲げモード702の節線は第4の曲げモード708の第3の節線と一致している。一般的に、平坦な振動板の曲げモードのそれぞれは、異なる発振周波数及び異なる節線位置を有し、BMRがピストン音響放射と並行して広範囲の音響及び超音波周波数にわたって音響信号を放射することを可能にするのはこれらの曲げモードの結合された、又は強め合う放射音響パワーである。BMR振動板の運動は、主として静磁場とボイスコイルを流れる電流との間の相互作用によって活性化されるボイスコイル巻型の起電駆動力から生じ、ボイスコイルは電気機械的トランスデューサを備える組み合わされたアセンブリ内のボイスコイル巻型の周りに巻回されている。しかし、BMR振動板に対して以前は平坦であった円形構造体を物理的に反らせ、又は円形構造体から湾曲構造体を作成することにより、節線位置をシフト又は調整することができるようにBMR振動板の形状を変更することによって、パフォーマンス上の利点が実現されている。
このパフォーマンス上の利点を達成する際には、図3A及び図3Bに示した前述のプロセスを使用して、湾曲形状を有する振動板プロファイルを生成するための振動板形状パラメータの最適なセットを生成し、湾曲振動板プロファイルの固有周波数出力を反復的に評価し、選択されたBMR振動板プロファイルの曲げモードの分布を直接操作する。反復的に決定されると、選択された振動板プロファイルは、従来の平坦振動板BMRに比べて、音響歪みが低減された音響出力を生成することができ、より小さいボイスコイル及びより小さいコイル巻型直径の形で測定される材料コストが低減され、振動板を駆動する電気機械的トランスデューサで使用するための磁石のコストが低減される。更に、より小さい磁石サイズは、BMR振動板を駆動するために使用されるトランスデューサの全体的な重量、サイズ及びコストを実質的に低減する。磁石の選択肢のうちで、セラミック磁石を使用するとコストを更に低減し得るが、希土類磁石よりも大幅に低い蓄積エネルギー密度のため重量の増大にもつながり得る。
図7Bは、実施例における湾曲円形BMR振動板の平面図表示である。この図示した実施例において、この代替的な振動板プロファイルの湾曲形状は、第1の曲げモードの第1の節線702のシフトを引き起こし、第3の曲げモード704の第2の節線と一致させている。曲げモードのシフトから達成されるBMR振動板の形状を制御及び操作する能力は、信号指向性の減少、歪みの低減、及びボイスコイルサイズが低減したBMRを製造する能力に関して機能的利点を提供する。この低減したサイズは、電気機械的トランスデューサ内の構成要素として使用するための材料のコストを実質的に低減する。構造変更により、BMRのコイル巻型と静止フレームとの間の接続を提供するスパイダ要素を伸長させるための追加的な内部空間の利用可能性から、より低い歪みを達成することができる。振動板の湾曲から生じるBMR内のスパイダ要素の伸長した長さと、内部構成要素サイズの対応する低減とは、スパイダにおけるより線型のスチフネス挙動を可能にすることにより、より高いフレキシビリティと、湾曲BMR振動板から送信されるオーディオ信号周波数における歪みのより顕著な低減とを提供する。
図8Aは、湾曲BMR振動板プロファイルを作成する際に使用するための曲率関数の代表的なセットの図示である。BMRで使用するための潜在的な湾曲振動板の弧長に対する代表的な曲率を表すいくつかの線が示されている。実験から、曲率レートと弧長との積として定義される曲率Kは関係式K=250s(ただしsはメートル単位での弧長を表し、250は1/mを単位とした曲率レートを表す)を満たし、第1の曲げモードと第3の曲げモードとの間での節線位置の位置決めにおいて最適な変更を生成することが示されている。この曲率プロファイルを有する振動板実施例では、BMR振動板の第1の曲げモードの節線を、第3の曲げモードの第2の節線の位置に近似的に一致させている。節線位置を一致又は近似的に一致させた場合、それらの節線に駆動力を加えるとそれらの節線に関連するモードの励起が抑制されるため、それらのモード周波数での音響出力における歪みの低減が達成されることがわかった。曲げモードからの歪みは駆動位置における表面速度と共にスケーリングするため、最低のモードは、腹(すなわち、最大並進の点又は線)付近で駆動される場合、他の曲げモードに比べて最高の表面速度を有する。従って、最低のモードは音響歪みを発生させる可能性が最も高い。第1の曲げモードの励起を、駆動位置と一致又は近似的に一致するようにその節線を操作することにより制御することで、その曲げモードからの音響放射の低減された出力を生成し、音響歪みを最小化する。このようにして、振動板の曲率による節線再分布を用いて第1の曲げモードの周波数における歪みを低減する「3モード平衡」と呼ばれるある形態の慣性平衡化が実施され得る。より詳細には、曲げモードの節線と近似的に一致する直径にボイスコイル巻型の直径を配置することによってボイスコイルが受けるモード速度を抑制することから、歪みの低減が達成される。第1の曲げモードの節線をより高次のモードの節線と近似的に一致させることにより、BMRの平衡化されたモード挙動がより効果的に維持され得る。
図8Bは、実施例におけるBMRに対する軸対称振動板プロファイルのある範囲の断面図を示すグラフである。グラフには、振動板プロファイルの曲率の変化が示されている。有利な実施例は、観測される弧長が中心から縁まで外側に動くときに、250/mの線型曲率レートから生成されることがわかった。
図8Cは、半径0.1メートルの振動板の場合のこの代表的な実例におけるメートル単位で測定した振動板半径に対して、節線位置に対する曲率レートの効果を示すグラフである。このグラフは、振動板の湾曲プロファイルがより低次の曲げモード節線位置の場所に関するシフト又は変更をどのように引き起こすかを示している。この場合、第1の曲げモードの節線位置を第3の曲げモードの第2の節線と一致させるための半径方向の移動が示されている。
図8Dは、実施例における湾曲振動板の曲率レートの関数として相対平均モード速度を示すグラフである。この図は、湾曲振動板動作のピストン成分の面からZ方向に生成される音響出力とどの曲げモードがより強く又はより弱く干渉するかを比較形式で示す。相対平均モード速度は、平均モード体積速度を計算し、それをRMSモード体積速度で除算することによって決定される。25%よりも低い値、好ましくは18%を下回る値は、モードが慣性平衡化されていることを示す。曲率レートが250/mである湾曲振動板に対応する最適位置が特定されてグラフ上に示され、この特定の湾曲プロファイルからの相対平均モード速度は第1、第3及び第4の曲げモードが慣性平衡化されることにより、ピストン的な運動から生成される音響放射との干渉を低減し、Z方向における第2の曲げモードから放射される音はその曲げモードのRMS速度の約0.34~0.35パーセントとして示されている。相対平均モード速度の百分率が低い曲げモードは主に軸外で放射し、広い指向性を提供する。
図9は、慣性不平衡化湾曲振動板の実施例と比較して、慣性平衡化湾曲振動板の実施例の軸上音圧レベルを示すグラフである。直径40mm、相対縁高さ10%で厚さ0.2mmの振動板が両方の振動板において使用された。湾曲振動板の両方の実施例に対する曲率プロファイルは、第4のモードの第2の節線位置の位置に近接して第1の節線位置を提供するように選択され、これは直径19.05mmのボイスコイルの配置位置に対応する。比較により、慣性平衡化された平坦な直径40mmの振動板BMRは、第1の曲げモードの励起を抑制するために27.6mmのボイスコイル直径を必要とする。第1の曲げモードの励起の抑制は、放射される音響信号に存在する歪みのレベルを低減するために所望される。不平衡化湾曲振動板の最大相対平均モード速度は42%であった。慣性平衡化の後、最大相対平均モード速度は21%に減少し、これはスピーカがBMRとみなされるべき25%の慣性平衡閾値を下回る。
本明細書では特定の実施例について図示し説明したが、当業者には理解されるように、広範囲の代替的及び/又は均等な実装形態が、本開示の範囲から逸脱することなく、図示され説明された特定の実施例の代わりに用いられ得る。本出願は、本明細書に記載される実施例の任意の適応形態又は変形形態を包含することを意図している。

Claims (20)

  1. 慣性平衡化オーディオトランスデューサ振動板を設計する方法であって、
    前記振動板に対する複数の入力パラメータ(302)を受信することと、
    前記受信された複数の入力パラメータ(302)に基づいて第1の振動板形状(304)を生成することと、
    前記第1の振動板形状の第1の周波数解析(306)を実行することと、
    前記実行された周波数解析に基づいて前記第1の振動板形状の節線分布(308)を決定することであって、前記節線分布(308)が前記第1の振動板形状全体にわたって共振する複数の振動曲げモードの各共振周波数を含む、決定することと、
    前記決定された節線分布(308)を前記第1の振動板形状に対する所望される節線分布(308)と比較することと、
    前記決定された節線分布(308)と前記第1の振動板形状に対する前記所望される節線分布(308)との前記比較から相対誤差値(310)を決定することと、
    前記相対誤差値を所定の節線分布許容限界と比較すること(312)と、
    複数の振動板形状パラメータ(316)を、前記複数の振動板形状パラメータの前記相対誤差値が前記所定の節線分布許容限界(314)よりも小さいときに、生成することと
    を含む、方法。
  2. 前記決定された節線分布(308)が前記第1の振動板形状全体にわたって共振する前記1つ又は複数の振動曲げモードの各共振周波数に対する複数の極小並進速度大きさの位置を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記相対誤差値(310)を前記所定の節線分布許容限界と前記比較することが、
    前記相対誤差値が前記所定の節線分布許容限界よりも大きいときに、前記振動板の前記複数の入力パラメータを反復的に調整すること(318)と、
    複数の調整された振動板形状パラメータ(316)を、前記複数の調整された振動板形状パラメータの前記決定された相対誤差値(310)が前記所定の節線分布許容限界よりも小さいときに、生成することと
    を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記生成された複数の振動板形状パラメータ(316)に基づいてシミュレートされた振動板を生成することと、
    前記シミュレートされた振動板に対して第2の周波数解析を実行すること(324)と、
    前記第2の周波数解析に基づいて前記シミュレートされた振動板に対するモード機械アドミタンス関数を生成すること(324)と、
    前記生成されたモード機械アドミタンス関数に対する複数の極小位置を決定すること(326)と、
    ボイスコイル・アセンブリについて、及び前記シミュレートされた振動板に基づいて生成された振動板の表面上の1つ又は複数の機械インピーダンス構成要素のそれぞれについて、結合位置を特定すること(328)と、
    前記特定された結合位置のそれぞれにおける前記生成された振動板の前記表面に、前記ボイスコイル及び前記1つ又は複数の機械インピーダンス構成要素を結合することと
    を更に含み、
    前記結合されたボイスコイル及び前記1つ又は複数の機械インピーダンス構成要素を含む前記生成された振動板が、慣性平衡化オーディオトランスデューサ振動板を備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1の周波数解析が前記第1の振動板形状の固有周波数解析であり、前記第2の周波数解析が前記シミュレートされた振動板の固有周波数解析であり、前記実行された第2の周波数解析が、前記振動板の目標動作帯域幅内の最高振動曲げモード周波数を特定することを含み、前記シミュレートされた振動板に対する前記モード機械アドミタンス関数を前記生成することが、前記目標動作帯域幅内の前記特定された最高振動曲げモード周波数を使用して実行される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ボイスコイル・アセンブリの前記結合位置(330)が、前記所定の節線分布許容限界内の第1の振動曲げモードの節線と一致する、請求項4に記載の方法。
  7. 前記複数の入力パラメータが、前記振動板の曲率プロファイルを定義する1つ又は複数のパラメータを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数の入力パラメータが、前記曲率プロファイルの前記定義のための前記振動板の少なくとも曲率関数及び弧長を含む、請求項7に記載の方法。
  9. 電気力学的トランスデューサ振動板を作成する方法であって、
    前記振動板に対する曲率プロファイルを生成することと、
    前記生成された曲率プロファイルに基づいて前記振動板に対するモード機械アドミタンスを決定することと、
    前記振動板に対する前記決定されたモード機械アドミタンスに基づいて、ボイスコイル・アセンブリ及び1つ又は複数の慣性平衡化質量に対する前記振動板の表面上の1つ又は複数の位置を決定することと、
    前記決定された1つ又は複数の位置で、前記振動板の前記表面上に前記ボイスコイル・アセンブリ及び1つ又は複数の慣性平衡化質量を装着することと、
    前記装着されたボイスコイル・アセンブリ及び1つ又は複数の慣性平衡化質量を有する前記振動板のモード速度を測定することと、
    前記振動板の前記測定されたモード速度から前記振動板の相対平均モード速度を決定することと、
    前記決定された相対平均モード速度が相対平均モード速度限界内になるまで前記1つ又は複数の慣性平衡化質量の質量を調整することと
    を含む、方法。
  10. 前記曲率プロファイルの前記生成が、少なくとも曲率関数及び弧長を含む複数の振動板形状パラメータに基づく、請求項9に記載の方法。
  11. 前記相対平均モード速度限界が18%又は25%の一方よりも小さい、請求項9に記載の方法。
  12. 前記ボイスコイル・アセンブリ及び1つ又は複数の慣性平衡化質量に対する前記振動板の前記表面上の前記1つ又は複数の位置の前記決定が、
    前記振動板の各振動曲げモードに対する各機械アドミタンス関数を決定することと、
    前記振動板の動作帯域幅内の最高周波数振動曲げモードを決定することと、
    前記振動板の前記動作帯域幅内の前記決定された最高周波数振動曲げモードの前記モード機械アドミタンス関数を決定することと、
    前記モード機械アドミタンス関数の1つ又は複数の極小位置を特定することと、
    前記動作帯域幅範囲内の前記振動板の測定された速度平均値と前記振動板のピストン速度との間の一致の近さを評価することと
    を含む、請求項9に記載の方法。
  13. 複数の曲げモード及びピストンモードからのオーディオ信号の放射のために適応した湾曲プロファイルを有する振動板(104)であって、前記複数の曲げモードのうちの1つ又は複数が一致する節線位置を有し、前記振動板が表側及び裏側を有する、振動板と、
    前記振動板の前記裏側に結合されたトランスデューサ(200)であって、低減したオーディオ歪みを有するオーディオ信号の放射のために前記振動板を駆動するように適応した、トランスデューサと
    を備えるオーディオ装置であって、
    前記複数の曲げモードがそれぞれ、前記振動板全体にわたって1つ又は複数の極小位置を有し、
    前記トランスデューサ(200)が、前記複数の曲げモードの前記1つ又は複数の極小位置のうちの1つに装着され、1つ又は複数のインピーダンス構成要素が、所定の相対平均モード速度限界に基づいて前記振動板を慣性平衡化するために、残りの前記1つ又は複数の極小位置のうちの少なくとも1つに装着される、オーディオ装置。
  14. 前記複数の曲げモードが前記振動板の動作帯域幅内にある、請求項13に記載のオーディオ装置。
  15. 前記トランスデューサが、1つ又は複数の磁石(214)と、磁極片(208)と、バックプレート(210)と、フロントプレート(212)と、コイル巻型(204)と、ボイスコイル(218)と、第1のサスペンション要素(206)とを備える、請求項13に記載のオーディオ装置。
  16. 前記第1のサスペンション要素がロールサラウンドサスペンション要素である、請求項15に記載のオーディオ装置。
  17. 第2のサスペンション要素を更に備え、前記第2のサスペンション要素が、波形テキスタイル、可撓性アーマチュア、又は第2のロールサラウンドサスペンション要素のうちの1つである、請求項16に記載のオーディオ装置。
  18. 前記所定の相対平均モード速度限界が18%又は25%の一方よりも小さい、請求項13に記載のオーディオ装置。
  19. 前記振動板の湾曲プロファイルの厚さが前記振動板の半径の5%よりも小さい、請求項13に記載のオーディオ装置。
  20. 前記トランスデューサの前記ボイスコイルを用いて前記振動板に加えられる駆動力が前記複数の曲げモード及び前記ピストンモードからの前記オーディオ信号の前記放射を生成し、前記放射されるオーディオ信号のそれぞれが測定可能な歪み成分を有し、前記複数の曲げモードからの最低周波数の曲げモードの前記測定可能な歪み成分が前記複数の曲げモードからの2番目に低い周波数の曲げモードの歪み成分よりも小さく、前記ボイスコイルが、前記複数の曲げモードのうちの前記最低周波数の曲げモードの節線位置と一致する前記振動板の前記裏側の位置に装着される、請求項15に記載のオーディオ装置。
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