JP2022000509A - 脂質組成物、その用途及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
及びその製造方法に関する。
FA)はヒト及び動物の栄養において重要な成分である。
、n−6(又はω−6)PUFA等に分類できる。n−3PUFAとしてはエイコサペン
タエン酸(EPA、C20:5n−3)、n−3ドコサペンタエン酸(n−3DPA、C
22:5n−3)、ドコサヘキサエン酸(DHA、C22:6n−3)等が知られている
。n−6PUFAとしては、アラキドン酸(ARA、C20:4n−6)、n−6ドコサ
ペンタエン酸(n−6DPA、C22:5n−6)等が知られている。
いため、それぞれを摂取する必要がある。n−3PUFAとn−6PUFAとは約1:4
のバランスで摂取することが推奨されている(例えば特許文献1)。しかし今日の日本で
は、n−3PUFAとn−6PUFAとが約1:15〜1:25の比率で摂取されており
望ましいバランスとは言えない。
に投与されたEPAは血管内壁でn−3DPAに変換されることから、n−3DPAはE
PAの抗動脈硬化活性の活性本体であると考えられる(非特許文献1〜3)。
酵素遺伝子を導入した形質転換体を培養する際の培地にEPAを添加することで、EPA
からn−3DPAを製造する方法が開示されている。非特許文献4には、有機化学的合成
によりEPAからn−3DPAを合成する方法が開示されている。特許文献3には、腹足
類(マキガイ網)等の特定の軟体動物の軟体部又は卵から脂質を抽出しn−3DPAを構
成脂肪酸として含む脂質成分を採取することが開示されている。
実質的に遊離酸の形態の、少なくとも15%(a/a)のDHAと、実質的に遊離酸の形
態の、少なくとも1%(a/a)のDPA(n−3)とを含む医薬組成物が開示されてい
る。
低減させる方法であって、160mg/日〜約600mg/日のω−3DPAを含み、任
意にDHAを更に含み、DHAを含む場合はDHA:n−3DPAが2:1を超えない組
成物を投与する方法が開示されている。
脂肪酸酸性能力が向上したストラメノパイルを得る形質転換方法を提供することが開示さ
れている。ストラメノパイルとしてヤブレツボカビ属(Thraustochytriu
m)等のラビリンチュラ類が例示されている。特許文献6の実施例8−6には、Thra
ustochytrium aureum ATCC 34304のOrfA破壊株にお
いてΔ4デサチュラーゼ遺伝子を破壊すると、C22:5n−6(n−6DPA)および
C22:6n−3(DHA)がほとんど生合成されなくなり、C22:4n−6(DTA
)およびC22:5n−3(n−3DPA)が蓄積したことが開示されており、図64に
は、生成された脂質の組成として、C22:4n−6(DTA)が11.01%、C22
:5n−3(n−3DPA)が15.76%、C22:5n−6(n−6DPA)が0.
21%、C22:6n−3(DHA)が0.51%であったことが開示されている。
晶が析出せずに加工し易く、風味の良い油脂組成物として、油脂組成物中の構成脂肪酸残
基中、n−3系多価不飽和脂肪酸を20〜60重量%、カプリル酸及び/又はカプリン酸
を10〜30重量%、パルミチン酸を15〜40重量%含有し、2位に結合するパルミチ
ン酸残基量/パルミチン酸残基総量(重量比)が0.4〜0.95であり、油脂組成物全
体中、結合する全ての脂肪酸がカプリル酸及び/又はカプリン酸であるトリグリセリドの
含有量が10重量%以下である油脂組成物が開示されている。
医薬組成物、食品組成物、又は餌飼料組成物、前記脂質組成物の製造方法、n−3DPA
含有脂質の製造方法、及び、前記医薬組成物、前記食品組成物、前記飼料組成物又は前記
餌料組成物の製造方法を提供する。
(1)脂質組成物であって、
GC−FID(検出器として水素炎イオン化型検出器を用いたガスクロマトグラフィー
)により分析したときに得られるクロマトグラムにおけるピーク面積比として、
脂肪酸成分の全量に対して、
メチルエステル換算で、
10%以上のn−3DPA(n−3ドコサペンタエン酸)と、
30%以上のDHA(ドコサヘキサエン酸)と
を少なくとも含み、
n−6多価不飽和脂肪酸の含有量が合計で15%以下であり、
パルミチン酸の含有量が10%以下であることを特徴とする脂質組成物。
(2)GC−FIDにより分析したときに得られるクロマトグラムにおけるピーク面積比
として、メチルエステル換算で、100部のDHAに対して30部以上のn−3DPAを
含む、(1)に記載の脂質組成物。
(3)(1)又は(2)に記載の脂質組成物を含有する、医薬組成物、食品組成物、又は
餌飼料組成物。
(4)脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物の製造方法であって、
オーランチオキトリウム属に属する微生物を培養する培養工程と、
前記培養工程で得られた培養物から脂質組成物を取得する脂質組成物取得工程と
を含み、
前記培養工程が、
開始時に炭素源を0.5質量%以上の濃度で含む培地中で前記微生物を培養して、前記
微生物による炭素源の消費により前記培地中の炭素源を0.1質量%以下まで減少させる
第1工程と、
炭素源の濃度が0.1質量%以下となった培地中で48時間以上の培養を行う第2工程
と含む、
前記方法。
(5)前記第1工程が、炭素源を0.5質量%以上の濃度で含む培地中で前記微生物を培
養して、前記微生物により炭素源を消費させ、次いで、炭素源を0.5質量%以上の濃度
となるように前記培地中に追加添加し、更に培養を行い前記微生物により炭素源を消費さ
せることを含む、(4)に記載の方法。
(6)前記培養工程に用いる前記培地がアスコルビン酸及びイソアスコルビン酸から成る
群から選ばれる一つ以上の成分を含むことを含む、(4)又は(5)に記載の方法。
(7)製造される前記脂質組成物が、(1)又は(2)に記載の脂質組成物である、(4
)〜(6)のいずれかに記載の方法。
(8)脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質の製造方法であっ
て、
(4)〜(7)のいずれかに記載の方法により脂質組成物を製造する脂質組成物製造工
程と、
製造された前記脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程を含むことを
特徴とする方法。
(9)脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質の製造方法であっ
て、
(1)又は(2)に記載の脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程を
含むことを特徴とする方法。
(10)脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物を含有する医薬組成物、食
品組成物、又は餌飼料組成物の製造方法であって、
(4)〜(7)のいずれかに記載の方法により脂肪酸成分としてn−3DPAを含有す
る脂質組成物を製造する脂質組成物製造工程と、
製造された前記脂質組成物を配合する配合工程と
を含むことを特徴とする方法。
(11)脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質を含有する医薬
組成物、食品組成物、又は餌飼料組成物の製造方法であって、
(4)〜(7)のいずれかに記載の方法により脂肪酸成分としてn−3DPAを含有す
る脂質組成物を製造する脂質組成物製造工程と、
製造された前記脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程と、
分離された前記n−3DPA含有脂質を配合する配合工程と
を含むことを特徴とする方法。
(12)D42−16625(受託番号:FERM P−22324)。
を含む医薬組成物、食品組成物、又は餌飼料組成物、前記脂質組成物の製造方法、n−3
DPA含有脂質の製造方法、及び、前記医薬組成物、前記食品組成物、前記飼料組成物又
は前記餌料組成物の製造方法が提供される。
本発明において脂質は、少なくとも脂肪酸成分を含む親油性化合物の総称であり、脂肪
酸、脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸モノグリセリド、リン脂質等を
含む。
を含んでいてもよく、他の成分を更に含んでいてもよい。
本発明の一態様は、
脂肪酸成分の全量を基準として、
メチルエステル換算で、
10%以上のn−3DPAと、
30%以上のDHAと
を少なくとも含み、
n−6PUFAの含有量が合計で15%以下であり、
パルミチン酸の含有量が10%以下であることを特徴とする脂質組成物に関する。以下
、この態様に係る脂質組成物を「本発明の脂質組成物」と称する。
い限り、脂質組成物の脂肪酸をメチルエステル化して得た試料をGC−FID(検出器と
して水素炎イオン化型検出器を用いたガスクロマトグラフィー)により分析したときに得
られるクロマトグラムにおけるピーク面積比としての、メチルエステル換算での、脂肪酸
成分の全量に対する所定の脂肪酸の割合を意味する。脂質組成物中の脂肪酸組成の分析は
次の方法で行うことができる:培養液を遠心分離により集菌し、破砕を行った後Blig
h&Dyer法(非特許文献7)により抽出する。抽出された脂質組成物をメチルエステ
ルに変換して得た試料を、GC−FIDにより脂肪酸組成を分析する。GC−FIDの具
体的な条件としては、実施例に記載の条件が例示できる。
UFAが含まれていない、又は、含まれていた場合であってもその含有量が15%以下で
あることを意味する。
酸が含まれていない、又は、含まれていた場合であってもその含有量が10%以下である
ことを意味する。
場合、その成分が含まれていない、又は、含まれていた場合であってもその含有量が上限
値以下であることを意味する。
以上のDHAとを少なくとも含むことから、少なくとも40%以上のn−3PUFAを含
む。n−6PUFAの含有量は合計で15%以下である。すなわち本発明の脂質組成物は
n−3PUFAをn−6PUFAの2.6倍以上の量で含む。本発明の脂質組成物を摂取
することで、n−6PUFAに偏りがちなn−3PUFAとn−6PUFAとのバランス
を是正することができる。また、本発明の脂質組成物を摂取することで、有益な生理作用
が知られているn−3DPAとDHAを効率的に摂取することができる。このため本発明
の脂質組成物は医薬組成物、食品組成物、又は餌飼料組成物に配合する成分として有用で
ある。
より好ましくは20%以上であり、より好ましくは24%以上である。本発明の脂質組成
物においてn−3DPAの含有量がこの範囲である場合、本発明の脂質組成物を摂取する
ことにより効率的にn−3DPA及びn−3PUFAを摂取することができる。メチルエ
ステル換算でのn−3DPAの含有量の上限は特に限定されないが、通常は50%以下、
48%以下、又は、46%以下である。
ましくは40%以上である。本発明の脂質組成物においてDHAの含有量がこの範囲であ
る場合、より効率的にDHA及びn−3PUFAを摂取することができる。メチルエステ
ル換算でのDHAの含有量の上限は特に限定されないが、通常は65%以下、60%以下
、又は、55%以下である。
おけるピーク面積比として、メチルエステル換算で、100部のDHAに対して好ましく
は30部以上、より好ましくは40部以上、より好ましくは50部以上のn−3DPAを
含む。DHAに対するn−3DPAの含有量がこの範囲である脂質組成物は、n−3DP
Aが持つ抗動脈硬化活性等の有利な生理活性を効果的に奏することができる。
−6PUFAが含まれていなくてもよい。n−6PUFAは、n−6ドコサペンタエン酸
(n−6DPA)等の、炭素数が16〜24であり不飽和結合が2〜6個のn−6PUF
Aであり、具体的には、リノール酸(LA、18:2)、γ−リノレン酸(GLA、18
:3)、カレンド酸(18:3(GLAの12位幾何異性体))、n−6エイコサジエン
酸(EDA,20:2)、ジホモ−γ−リノレン酸(DGLA、20:3)、アラキドン
酸(ARA、20:4)、n−6ドコサジエン酸(DDA,22:2)、アドレン酸(2
2:4)、n−6DPA(22:5)、n−6テトラコサテトラエン酸(24:4)、テ
トラコサペンタエン酸(24:5)の11種を含む。n−6PUFAの含有量が上記の範
囲であることにより、本発明の脂質組成物にはn−3PUFAがn−6PUFAの2.6
倍以上含まれることとなるため好ましい。n−6PUFAの個別の脂肪酸の含有量は特に
限定されないが、例えば、本発明の脂質組成物におけるn−6DPAの含有量が15%以
下、又は12%以下であることができる。
A)、リノール酸(LA)、γ−リノレン酸(GLA)を含有しない。
酸が含まれていなくてもよい。パルミチン酸の含有量はより好ましくは8%以下であり、
より好ましくは6%以下である。本発明の脂質組成物は、パルミチン酸の含有量がこの範
囲であることにより、飽和脂肪酸により誘導される小胞体ストレスが原因となる血管石灰
化を予防することができる(非特許文献5、6)。本発明の脂質組成物では、より好まし
くは、パルミチン酸を含む飽和脂肪酸の含有量が合計で16%以下であり、飽和脂肪酸が
含まれていなくてもよい。
てもよい。他のn−3PUFAとしてはEPA(エイコサペンタエン酸)が例示できる。
本発明の脂質組成物におけるEPAの含有量としては、例えば10%以下、8%以下、6
%以下、又は5%以下であることができる。
脂肪酸成分の全量を基準として、
メチルエステル換算で、
10%以上50%以下のn−3DPAと、
30%以上65%以下のDHAと
を少なくとも含み、
n−6PUFAの含有量が合計で15%以下であり、
パルミチン酸の含有量が10%以下であり、
EPAの含有量が10%以下である。
とができる。
例えば、本発明の脂質組成物は、
脂肪酸成分の全量を基準として、
メチルエステル換算で、
20%以上50%以下のn−3DPAと、
35%以上60%以下のDHAと
を少なくとも含み、
n−6PUFAの含有量が合計で15%以下であり、
パルミチン酸の含有量が8%以下であり、
EPAの含有量が6%以下であることができる。
本発明の他の一態様は、
上記の本発明の脂質組成物を含有する、医薬組成物、食品組成物、又は餌飼料組成物に
関する。
他の成分とを配合して調製することができる。本発明の医薬組成物は固体状、液体状、半
固体状等の任意の形態であってよい。本発明の医薬組成物は好ましくは経口摂取される形
態の医薬組成物である。本発明の医薬組成物における、本発明の脂質組成物の配合量は特
に限定されないが、例えば、本発明の脂質組成物を、n−3DPAをメチルエステル換算
で1〜50質量%含むように配合することができる。
他の成分とを配合して調製することができる。本発明の食品組成物は固体状、液体状、半
固体状等の任意の形態であってよい。本発明の食品組成物は栄養補助食品として利用する
ことができる。本発明の食品組成物における、本発明の脂質組成物の配合量は特に限定さ
れないが、例えば、本発明の脂質組成物を、n−3DPAをメチルエステル換算で1〜5
0質量%含むように配合することができる。
許容される1以上の他の成分とを配合して調製することができる。本発明の餌飼料組成物
は固体状、液体状、半固体状等の任意の形態であってよい。本発明の餌飼料組成物におけ
る、本発明の脂質組成物の配合量は特に限定されないが、例えば、本発明の脂質組成物を
、n−3DPAをメチルエステル換算で1〜50質量%含むように配合することができる
。
本発明の他の一態様は、
脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物の製造方法であって、
オーランチオキトリウム属に属する微生物を培養する培養工程と、
前記培養工程で得られた培養物から脂質組成物を取得する脂質組成物取得工程と
を含み、
前記培養工程が、
開始時に炭素源を0.5質量%以上の濃度で含む培地中で前記微生物を培養して、前記
微生物による炭素源の消費により前記培地中の炭素源を0.1質量%以下まで減少させる
第1工程と、
炭素源の濃度が0.1質量%以下となった培地中で48時間以上の培養を行う第2工程
とを含む、
前記方法に関する。
する脂質に占めるn−3DPA含有脂質の割合は小さいのに対して、炭素源の飢餓ストレ
スを与える条件にて培養を行う場合にはn−3DPA含有脂質の割合が顕著に高まるとい
う驚くべき知見に基づき、本発明のn−3DPA含有脂質組成物製造方法を完成させるに
至った。
urantiochytrium)属に属する微生物は、前記培養工程を行ったときに、
前記第1工程において、培地中の炭素源の濃度が0.1質量%となった時点での前記微生
物体中の脂質組成物における脂肪酸成分に占めるn−3DPAの含有率(メチルエステル
換算でのGC−FID分析でのクロマトグラムにおけるピーク面積比を指す。以下同じ)
と比較して、前記第2工程終了時点での前記微生物体中の脂質組成物における脂肪酸成分
に占めるn−3DPAの含有率が高くなる性質を示す微生物であればよく、より好ましく
は、前記第1工程において、培地中の炭素源の濃度が0.1質量%となった時点での前記
微生物体中の脂質組成物における脂肪酸成分に占めるn−3DPAの含有率と比較して、
前記第2工程終了時点での前記微生物体中の脂質組成物における脂肪酸成分に占めるn−
3DPAの含有率が5倍以上、より好ましくは10倍以上となる微生物であり、より好ま
しくは、前記第2工程終了時点での前記微生物体中の脂質組成物として、メチルエステル
換算で10%以上のn−3DPAを脂肪酸成分として含有する脂質組成物を生産する能力
を有する微生物である。
を生産する能力を有する微生物の好ましい具体例としては、オーランチオキトリウム s
p.(Aurantiochytrium sp.)に分類される微生物株D42−16
625(受託番号:FERM P−22324)が例示できる。
組成物を生産する能力を有する変異株も包含する概念である。前記微生物株の変異株は、
前記微生物株に変異誘発処理を施して得られる変異株である。変異誘発処理は任意の適当
な変異原を用いて行われ得る。ここで「変異原」なる語は、例えば変異原効果を有する薬
剤のみならずUV照射のごとき変異原効果を有する処理をも含むものと理解すべきである
。適当な変異原の例としてエチルメタンスルホネート、UV照射、N−メチル−N′−ニ
トロ−N−ニトロソグアニジン、ブロモウラシルのようなヌクレオチド塩基類似体及びア
クリジン類が挙げられるが、適切であれば、他の変異原も使用され得る。
できる:顕微鏡観察により細胞壁が薄く、球状で橙色の形状をしており、外質ネットが未
発達である、色素としてアスタキサンチン、フェニコキサンチンを含み、ドコサヘキサエ
ン酸(DHA)を主な脂肪酸成分として含むトリグリセリドを油滴として蓄積する(非特
許文献8)。より具体的には、栄養豊富な培地で培養した時、脂肪酸成分としてメチルエ
ステル換算でDHAを約40%、パルミチン酸を約30%、n−6DPAを約5%含む脂
質を細胞内に油滴として蓄積する微生物である。
物を培養して、前記微生物による炭素源の消費により前記培地中の炭素源を0.1質量%
以下まで減少させる。
)を使用することができる。
れず、例えば0.5〜20質量%、又は、1.0〜10質量%が適当である。また、炭素
源としてはグルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース等の糖類、グリセロー
ル等のアルコール類を用いることができる。これらの炭素源は2種以上組み合わせて用い
てもよい。
のとき培地中の炭素源の濃度を0.1質量%以下まで減少させる。
8時間以上、より好ましくは72時間以上、より好ましくは96時間以上、より好ましく
は120時間以上、培養する。
1日間以下、例えば4〜11日間が適当である。培養工程において、培養温度は16〜3
7℃が適当である。培地の初期pHは3.0〜12.0、好ましくは3.0〜10.0、
更に好ましくは6.0〜9.5が適当である。培養は静置で行ってもよく、振盪培養、撹
拌を行ってもよい。
ン、酵母エキス、麦芽エキス、肉エキス、カザミノ酸、コーンスティープリカー、大豆か
す等の天然窒素源、グルタミン酸ナトリウム、尿素等の有機窒素源、並びに、酢酸アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム等の無機窒素源から選
択される1種以上を使用できるが、これらに限られるものではない。
塩を培地中に含む場合、その濃度は特に限定されないが、例えば塩化ナトリウム濃度が0
.5%〜4.1%となる量の天然海水塩又は人工海水塩を含む培地が例示できる。
ネシウム、硫酸銅、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム
等の無機塩、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム等のリン酸塩、並びにビタミン類か
ら選択される1種以上の他の栄養成分を含有してもよい。
度で含む培地中で前記微生物を培養して、前記微生物により炭素源を消費させ、次いで、
炭素源を0.5質量%以上の濃度となるように前記培地中に追加添加し、更に培養を行い
前記微生物により炭素源を消費させることを含む。追加添加を行うことにより、n−3D
PAを含む本発明の脂質組成物の生成量を高めることができる。
あってもよいし、炭素源の追加添加を複数回行う場合には、前回の追加添加で炭素源が添
加された培地であってもよい。追加添加はN回(ここでNは1以上の整数)行うことがで
き、Nが2以上の場合は、第(n−1)回(nは2〜N)の炭素源の追加添加の後、前記
微生物により炭素源を消費させてから、第n回の追加添加を行い、更に前記微生物により
炭素源を消費させる。
源を0.1質量%以下まで減少させ、炭素源の濃度が0.1質量%以下となった培地中で
更に、第2工程として、好ましくは48時間以上、より好ましくは72時間以上、より好
ましくは96時間以上、より好ましくは120時間以上、培養する。追加添加を行う場合
も、第1工程及び第2工程を含む培養工程の時間は全体で11日間以下、例えば4〜11
日間が適当であり、培養温度は16〜37℃が適当である。培地の初期pHは3.0〜1
2.0、好ましくは3.0〜10.0、更に好ましくは6.0〜9.5が適当である。培
養は静置で行ってもよく、振盪培養、撹拌を行ってもよい。
ないが、好ましくは0.1質量%以下である。
培地中の炭素源が0.5質量%以上の濃度となるように添加し、より好ましくは、培地中
の炭素源が0.5〜20質量%、又は、1.0〜10質量%の濃度となるように添加する
。追加添加する炭素源の種類は、培養開始時の培地中の炭素源と同様の範囲から選択する
ことができる。
ン酸を配合することが好ましい。本発明者らはアスコルビン酸かイソアスコルビン酸の存
在下において培養工程を行うと、前記微生物により生成される脂質組成物中におけるn−
3DPAの含有率が顕著に向上するという驚くべき効果を見出した。アスコルビン酸、イ
ソアスコルビン酸の濃度としては、培地中0.5〜1.5質量%が適当である。アスコル
ビン酸、イソアスコルビン酸の形態は特に限定されず、遊離体でもよいしナトリウム等の
アルカリ金属との塩でもよい。
ここで培養物とは、培養により得られた、微生物体と培地との混合物である。培養物は
殺菌処理されたものであってもよいし、殺菌処理されていないものであってもよい。
遠心分離、濾過等の固液分離手段により分離して微生物体を採取し、採取した微生物体か
ら脂質組成物を取得する。採取した微生物体は更に水洗、乾燥及び破砕から選択される1
以上の処理を施してもよい。微生物体の乾燥は凍結乾燥、風乾等によって行うことができ
る。微生物体の破砕は、ミルによる処理(例えばガラスビーズを用いたビーズミルによる
処理)、超音波処理等によって行うことができる。
前記微生物体から、脂質組成物を有機溶媒によって抽出する。有機溶媒を用いた抽出方法
としては、Bligh&Dyer法が例示できる(非特許文献7)。使用できる有機溶媒
としては、Bligh&Dyer法で用いるクロロホルム又はクロロホルム/メタノール
混合溶媒や、ノルマルヘキサンが例示できる。抽出物から減圧下で溶媒を留去することに
より、高濃度の脂質組成物が得られる。
脂質組成物を含む前記培養物自体やその処理物(乾燥物、濃縮物、破砕物等)を、脂質組
成物の用途に利用してもよい。
としてn−3DPAを少なくとも含有し、好ましくはDHAを更に含有する。より好まし
くは、本発明のn−3DPA含有脂質組成物製造方法で製造される脂質組成物は、上記の
本発明の脂質組成物である。
本発明の他の一態様は、
脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質の製造方法であって、
脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物から、n−3DPA含有脂質を分
離する分離工程を含むことを特徴とする方法に関する。
肪酸のn−3DPA、アシル鎖としてn−3DPA成分を1つ以上含む脂肪酸トリグリセ
リド、アシル鎖としてn−3DPA成分を1つ以上含む脂肪酸ジグリセリド、アシル鎖と
してn−3DPA成分を含む脂肪酸モノグリセリド、アシル鎖としてn−3DPA成分を
1つ以上含むリン脂質、n−3DPAの低級アルコールエステル等を包含する。
離する方法は特に限定されない。例えば、脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質
組成物を、脂肪酸メチルエステル、脂肪酸エチルエステル等のように、脂質組成物中の脂
肪酸成分をアルコールによりエステル化し、得られた脂肪酸エステルからn−3DPAエ
ステルをクロマトグラフィー又は蒸留により分離する方法が使用できる。
食品組成物、又は餌飼料組成物の形態とすることができる。
3DPA含有脂質の配合量は特に限定されないが、例えば、n−3DPAをメチルエステ
ル換算で1〜50質量%含むように配合することができる。
3DPA含有脂質の配合量は特に限定されないが、例えば、n−3DPAをメチルエステ
ル換算で1〜50質量%含むように配合することができる。
−3DPA含有脂質の配合量は特に限定されないが、例えば、n−3DPAをメチルエス
テル換算で1〜50質量%含むように配合することができる。
後述する実験ではオーランチオキトリウム属に属する微生物の株として、「D42−1
6625」を用いた。本株は、18SrRNAをコードする塩基配列に基づいてオーラン
チオキトリウム属微生物に分類された微生物株に由来する変異株であり、形態及び代謝産
物の特徴から、オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)属に分類
される。
振盪速度で48時間振盪培養を行った。培養された微生物体の凍結乾燥物の脂質を、後述
する方法でメチルエステルに変換しガスクロマトグラフィーにより分析したところ、クロ
マトグラフにおけるピーク面積比(3回の培養物からの平均値)は表2のようになった。
本株は、脂肪酸としてドコサヘキサエン酸(DHA)を約40%、パルミチン酸を約30
%、n−6DPAを約5%生産することから、オーランチオキトリウム属微生物であるこ
とが裏付けられた。
.)に分類され、識別の表示「D42−16625」として、独立行政法人製品評価技術
基盤機構特許生物寄託センター(郵便番号292−0818日本国千葉県木更津市かずさ
鎌足2−5−8)に寄託され、受託番号:FERM P−22324が付与されている(
受託日:平成29年(2017年)1月6日)。
(1)培養
上記の表1に示す液体培地を調製し、試験管に分注して、オートクレーブ滅菌(121
℃、20分間)を施した。
速度で振盪培養を行った。
培養時間は最長で168時間とした。
素源(グルコース又はグリセロール)を添加し、更に培養を続けた。
ム又はイソアスコルビン酸ナトリウムを更に添加したものを液体培地として用いた。
試験1〜7の試験条件は以下の通り。
所定時間経過後の培養液を遠心分離し、上清を除去して微生物体を単離した。
単離した前記微生物体を、ガラスビーズを用いたビーズミルによる粉砕処理により粉砕
した。
微生物粉砕物から、Bligh&Dyer法(非特許文献7)により脂質を抽出した。
上記の脂質のBligh&Dyer法による抽出液を濃縮乾固し、メタノールと1規定
水酸化ナトリウム水溶液を加えて脂肪酸成分をメチルエステルへと変換した。1規定塩酸
により中和した後、クロロホルムにより脂肪酸メチルエステルを抽出し、下記条件の、検
出器として水素炎イオン化型検出器を用いたガスクロマトグラフィー(GC−FID)に
より分析した。また、ガスクロマトグラフィーで分離した成分中の脂肪酸の分析のために
、必要に応じて更に質量分析(MS)を行った。
脂肪酸メチルエステルと推定される)のピーク面積の合計に対する、各脂肪酸メチルエス
テルのピーク面積の割合(%)を求めた。
ターンと公知情報との対比により行った。
試験4、5では培養開始72時間後と、培養開始72時間後でのグルコース追加後更に
96時間培養後の脂質組成を上記手順により分析した。
り分析した。
時間、48時間、96時間培養後の脂質組成を上記手順により分析した。
中のn−3DPA(メチルエステル換算)の濃度を求めた。
試験1〜5の分析結果を表5に示す。
試験6、7の分析結果を表6に示す。
脂肪酸メチルエステルと推定される)のピーク面積の合計に対する割合である。表5、6
では、脂肪酸メチルエステルの割合の数値の見た目の合計が100%でない場合があるが
、これは各数値を四捨五入して示している結果である。
ドレン酸を表5、6に示す比率で含むこと、並びに、アラキドン酸、リノール酸、γ−リ
ノレン酸を含まないことが確認された。また表5、6において「その他、n−3, n−
7」は、標準物質や公知情報との対比から、n−3PUFA又はn−7PUFAであるこ
とが特定された成分であり、「その他、飽和」は、標準物質や公知情報との対比から、飽
和脂肪酸であることが特定された成分である。
試験1〜7において培地中のグルコース濃度を高速液体クロマトグラフィー(HPLC
、検出波長UV505nm)で測定した。なお、培養開始時の培地中のグルコース濃度は
上記の通り1.9質量%である。
%の範囲であり、かなりばらつきがあるものの、培養開始24時間後ではグルコースは枯
渇しておらず十分量存在することが分かる。一方、培養開始48時間後の培地中のグルコ
ース濃度は、試験1〜7のいずれでも、0.1質量%以下であった。このことから、本株
の培養開始から48時間でグルコースは枯渇することが分かる。
120時間(合計で168時間)培養した例であり、表5に示す通り、n−3DPA比が
顕著に高い脂質組成物を生じた。
時間(合計で168時間)培養した例であり、表5に示す通り、n−3DPA比が顕著に
高い脂質組成物を生じた。また、培養物中のn−3DPAの濃度が顕著に高い値であった
。
ったのに対して、48時間培養した場合は表2に示すようにn−3DPA比が1.5%で
あった。このことから、本株を飢餓条件下で継続して培養することにより脂質中のn−3
DPA比が顕著に上昇することが示された。
下であった例である。
後から更に24時間(合計72時間)培養した時にn−3DPA比の上昇が認められ、培
養開始48時間後から更に120時間(合計168時間)培養したときに、n−3DPA
比が顕著に上昇することが確認できた。
、培地に対し2.0質量%のグルコースを追加添加し、更に24時間培養した時点で、培
地中のグルコース濃度が再び0.1質量%以下となった。すなわち、追加添加したグルコ
ースは、24時間で枯渇したと考えられる。表6に示すように、試験7では、追加添加し
たグルコースが枯渇したと考えられるグルコース追加添加後24時間(合計で48+24
時間)から更に24時間(合計で48+48時間)培養した時にn−3DPA比の上昇が
認められ、グルコース追加添加後24時間(合計で48+24時間)から更に72時間(
合計で48+96時間)培養したときに、n−3DPA比が顕著に上昇することが確認で
きた。
3DPA比が顕著に上昇したことが示された。
る。
Claims (12)
- 脂質組成物であって、
GC−FID(検出器として水素炎イオン化型検出器を用いたガスクロマトグラフィー
)により分析したときに得られるクロマトグラムにおけるピーク面積比として、
メチルエステル換算で、脂肪酸成分の全量に対して、
10%以上のn−3DPA(n−3ドコサペンタエン酸)と、
30%以上のDHA(ドコサヘキサエン酸)と
を少なくとも含み、
n−6多価不飽和脂肪酸の含有量が合計で15%以下であり、
パルミチン酸の含有量が10%以下であることを特徴とする脂質組成物。 - GC−FIDにより分析したときに得られるクロマトグラムにおけるピーク面積比とし
て、メチルエステル換算で、100部のDHAに対して30部以上のn−3DPAを含む
、請求項1に記載の脂質組成物。 - 請求項1又は2に記載の脂質組成物を含有する、医薬組成物、食品組成物、又は餌飼料
組成物。 - 脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物の製造方法であって、
オーランチオキトリウム属に属する微生物を培養する培養工程と、
前記培養工程で得られた培養物から脂質組成物を取得する脂質組成物取得工程と
を含み、
前記培養工程が、
開始時に炭素源を0.5質量%以上の濃度で含む培地中で前記微生物を培養して、前記
微生物による炭素源の消費により前記培地中の炭素源を0.1質量%以下まで減少させる
第1工程と、
炭素源の濃度が0.1質量%以下となった培地中で48時間以上の培養を行う第2工程
とを含む、
前記方法。 - 前記第1工程が、炭素源を0.5質量%以上の濃度で含む培地中で前記微生物を培養し
て、前記微生物により炭素源を消費させ、次いで、炭素源を0.5質量%以上の濃度とな
るように前記培地中に追加添加し、更に培養を行い前記微生物により炭素源を消費させる
ことを含む、請求項4に記載の方法。 - 前記培養工程に用いる前記培地がアスコルビン酸及びイソアスコルビン酸から成る群か
ら選ばれる一つ以上の成分を含むことを含む、請求項4又は5に記載の方法。 - 製造される前記脂質組成物が、請求項1又は2に記載の脂質組成物である、請求項4〜
6のいずれか1項に記載の方法。 - 脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質の製造方法であって、
請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法により脂質組成物を製造する脂質組成物製造
工程と、
製造された前記脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程を含むことを
特徴とする方法。 - 脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質の製造方法であって、
請求項1又は2に記載の脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程を含
むことを特徴とする方法。 - 脂肪酸成分としてn−3DPAを含有する脂質組成物を含有する医薬組成物、食品組成
物、又は餌飼料組成物の製造方法であって、
請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法により脂肪酸成分としてn−3DPAを含有
する脂質組成物を製造する脂質組成物製造工程と、
製造された前記脂質組成物を配合する配合工程と
を含むことを特徴とする方法。 - 脂肪酸成分としてn−3DPAを含有するn−3DPA含有脂質を含有する医薬組成物
、食品組成物、又は餌飼料組成物の製造方法であって、
請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法により脂肪酸成分としてn−3DPAを含有
する脂質組成物を製造する脂質組成物製造工程と、
製造された前記脂質組成物からn−3DPA含有脂質を分離する分離工程と、
分離された前記n−3DPA含有脂質を配合する配合工程と
を含むことを特徴とする方法。 - D42−16625(受託番号:FERM P−22324)。
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