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JP2022056515A - 防水シート材 - Google Patents

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JP2022056515A JP2020164310A JP2020164310A JP2022056515A JP 2022056515 A JP2022056515 A JP 2022056515A JP 2020164310 A JP2020164310 A JP 2020164310A JP 2020164310 A JP2020164310 A JP 2020164310A JP 2022056515 A JP2022056515 A JP 2022056515A
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健治 川島
Kenji Kawashima
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Seiren Co Ltd
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Seiren Co Ltd
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Abstract

【課題】コンクリート部材への密着性を高めながら、容易かつ効率的に施工できる防水シート材を提供する。【解決手段】コンクリート部材に施工する防水シート材であって、防水層と補強層とを接合してなる基材を備え、コンクリート部材に基材を密着させるための密着層を有する防水シート材。ここで、防水層は、第一防水層と第二防水層とを有し、基材は、補強層の両面が第一防水層と第二防水層とで挟まれるように構成されており、密着層は、第一防水層又は第二防水層の補強層が接合されている側とは反対側に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート部材に施工する防水シート材に関する。
打設したコンクリートの表面に防水コーティングをしたり、防水層を形成することにより、硬化後のコンクリートの防水性を高める防水工法が広く行われている。
コンクリートに施工される防水工法の一例として、コンクリート上に樹脂含浸性シートを敷設し、その上から液状樹脂を吹き付けることにより、コンクリート表面に繊維強化プラスチックからなる防水層を形成する技術があった(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の防水工法は、樹脂含浸性シートが樹脂と一体となって防水性を発揮するものであるが、コンクリートに樹脂が直接吹き付けられないので、コンクリートの水分量に関係なく防水層を施工できるものとされている。
また、コンクリート用型枠の内側に予め防水シートを貼り付けておき、型枠にコンクリートを打設し、硬化後に型枠を撤去することにより、コンクリート表面に防水シートが接着したコンクリート構造物を得る技術もあった(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2の防水工法は、コンクリートの乾燥を待たずに防水シートがコンクリートと接触した状態となるため、コンクリートの打設直後からコンクリートを保護できるものとされている。
特開平10-131310号公報 特開2002-188287号公報
この種の防水シート(材)は、コンクリート部材に接触した状態で長期に亘って使用されるため、防水性・耐久性を備えるのは当然のこと、コンクリート部材の表面形状への追随性、コンクリート部材への密着性、施工の容易性・効率化などが求められる。
この点に関し、特許文献1の防水工法は、樹脂がシートの表面(すなわち、片面側)のみに吹き付けられるため、シート全体に樹脂が含浸せず十分な防水性が得られない虞がある。また、シートのコンクリート接触面側と樹脂吹付面側とで樹脂の含浸量に差が生じると、樹脂が硬化した後のシートの状態の差に起因してシートが湾曲し、コンクリートに対するシートの密着性が低下することも考えられる。さらに、特許文献1の防水工法は、同文献の明細書第0001段落に記載されているように、現場で行うことを想定したものであり、施工が容易かつ効率的であるとは言い難い。
特許文献2の防水工法は、同文献の明細書第0017段落に記載されているように、コンクリート打設時の防水シートのずれや脱落を防止するためコンクリート用型枠と防水シートとの接着強度は、ある程度以上を確保しながら、型枠の撤去時に防水シートが型枠側に残らないようにコンクリートと防水シートとの接着強度よりも弱く設定する必要がある。ところが、コンクリートと防水シートとの接着強度はコンクリートの打設条件や気候によって変化し、常に適切な接着強度が得られるとは限らない。そのため、型枠の撤去時に防水シートがコンクリート表面から位置ずれしたり、防水シートの一部が型枠に張り付いたまま破断する虞がある。また、特許文献2の防水工法は、型枠の内側への貼り付け作業に大きな手間が掛かり、施工が容易かつ効率的であるとは言い難い。
このように、従来の防水工法で使用されていた防水シート(材)は、コンクリート部材に対する密着性及び施工性の点において改善の余地があった。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、コンクリート部材への密着性を高めながら、耐久性及び強度に優れ、かつ容易で効率的に施工できる防水シート材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明にかかる防水シート材の特徴構成は、
コンクリート部材に施工する防水シート材であって、
防水層と補強層とを接合してなる基材を備え、
前記コンクリート部材に前記基材を密着させるための密着層を有することにある。
本構成の防水シート材によれば、コンクリート部材に基材を密着させるための密着層を有するため、防水層と補強層とを接合してなる基材がコンクリート部材にしっかりと密着し、防水層が本来有する防水能によりコンクリート部材の防水性を高めることができる。また、密着層を設けたことで基材がコンクリート部材に直接接触しないため、基材の耐久性(寿命)が延長され、さらには基材のコンクリート部材の表面形状への良好な追随性も得られる。
本発明にかかる防水シート材において、
前記防水層は、第一防水層と第二防水層とを有し、
前記基材は、前記補強層の両面が前記第一防水層と前記第二防水層とで挟まれるように構成されており、
前記密着層は、前記第一防水層又は前記第二防水層の前記補強層が接合されている側とは反対側に設けられていることが好ましい。
本構成の防水シート材によれば、防水層が第一防水層と第二防水層とに分割されており、補強層が二つの防水層の間に挟まれた構成となっているため、基材にハリやコシが出て防水シート材の耐久性を向上させることができる。また、第一防水層又は第二防水層の補強層が接合されている側とは反対側に密着層が設けられているため、防水シート材の密着層をコンクリート部材の表面に貼り付けるだけで、簡単に防水シート材をコンクリート部材に施工することができる。そして、このような貼り付け作業は、小さいスペースがあれば現場以外の場所でも実施できるため、施工の効率化を図ることができる。さらに、基材に密着層を設けたとき、密着層が直接接触する第二防水層が犠牲になって補強層及び第一防水層を保護するように機能するため、補強層の強度低下や第一防水層の防水性低下を防ぐことができる。
本発明にかかる防水シート材において、
前記密着層は、不織布シートを含むことが好ましい。
本構成の防水シート材によれば、密着層として不織布シートを含むものを使用すると、密着層をコンクリートに密着させたときに不織布シートを構成する繊維の間にコンクリートが入り込むことで基材とコンクリート部材との密着性が高まるため、これに付随して、防水層によるコンクリート部材の防水性をより高めることができる。
本発明にかかる防水シート材において、
前記不織布シートは、ニードルパンチ単層構造、又はスパンボンド/ニードルパンチ複層構造を有するように構成されていることが好ましい。
本構成の防水シート材によれば、不織布シートをニードルパンチ単層構造、又はスパンボンド/ニードルパンチ複層構造を有するように構成すると、密着層が適度な空隙を有するため、防水層によるコンクリート部材の防水性をさらに高めることができる。
本発明にかかる防水シート材において、
前記密着層は、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロン、ポリウレタン、加硫ゴム、シリコーン、レーヨン、及び綿からなる群から選択される少なくとも一種で構成されていることが好ましい。
本構成の防水シート材によれば、密着層をポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロン、ポリウレタン、加硫ゴム、シリコーン、レーヨン、及び綿からなる群から選択される少なくとも一種で構成すると、密着層とコンクリートとの親和性が良好なものとなるため、コンクリート部材に対する防水シート材の密着性と防水層により付与されるコンクリート部材の防水性とを一層高めることができる。
本発明にかかる防水シート材において、
前記基材は、前記第一防水層の厚みと前記第二防水層の厚みとが異なるように構成されていることが好ましい。
本構成の防水シート材によれば、基材において、第一防水層の厚みと第二防水層の厚みとが異なるように構成することで、二つの防水層によって付与されるコンクリート部材の防水性の程度を調整することができる。また、第一防水層の厚みと第二防水層の厚みとを変更すれば、二つの防水層に挟まれる補強層の位置を密着層側寄りの位置から表面側寄りの位置まで変更できるため、基材の柔軟性(ハリやコシ)や耐久性を調整することができ、コンクリート部材の表面形状に応じて防水シート材の耐久性や追随性の程度も変化させることができる。
第一実施形態にかかる防水シート材の概略断面図である。 第二実施形態にかかる防水シート材の概略断面図である。 第三実施形態にかかる防水シート材の概略断面図である。
本発明の防水シート材について、図面を参照しながら説明する。ただし、各図に示した防水シート材の構成(層)は、説明を容易にするため適宜誇張又は簡略化してあり、各層間のサイズ関係、縮尺関係は正確に反映したものではない。
本発明の防水シート材は、完全に硬化する前のコンクリート部材に施工され、硬化後の当該コンクリート部材の防水性を高めるために使用されるものである。硬化後のコンクリート部材が十分な防水性を発揮するために防水シート材に求められる耐水圧は、490kPa以上である。防水シート材の施工対象であるコンクリート部材としては、ダム、橋梁、水路等のコンクリート建造物、ビル、集合住宅、RC造住宅等のコンクリート建築物、地下貯水場、地下通路、地下駐車場等の地下コンクリート構造物などが挙げられる。以下、本発明の防水シート材の代表的な実施形態について説明する。
<第一実施形態>
[全体構成]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる防水シート材101の概略断面図である。防水シート材101は、当該防水シート材101に防水機能を与える防水層11と、当該防水シート材101にハリやコシを与える補強層12とを備える。防水層11と補強層12とは、互いに接合されて基材10を成している。この接合は、加熱による融着又は接着剤による接着により行うことができる。第一実施形態では、防水層11は、第一防水層11a及び第二防水層11bの二つの防水層から構成され、第一防水層11a及び第二防水層11bが補強層12を両面から挟み込むように接合され、上側(シート表面側)から順に、第一防水層11a、補強層12、及び第二防水層11bからなる三層構造の基材10が形成されている。このような三層構造の基材10とすれば、当該基材10にハリやコシが出て防水シート材101の耐久性向上に寄与する。
基材10の一端側には、当該基材10をコンクリート部材Aに密着させるための密着層20が設けられている。密着層20を設けることで、基材10がコンクリート部材Aにしっかりと密着し、防水層11(第一防水層11a及び第二防水層11b)が本来有する防水能によりコンクリート部材Aの防水性を高めることができる。また、密着層20を設けたことで、基材10のコンクリート部材Aの表面形状への良好な追随性も得られる。第一実施形態では、密着層20は、第二防水層11bの補強層12が接合されている側とは反対側に設けられている。このような構成であれば、防水シート材101の密着層20をコンクリート部材Aの表面(硬化前)に貼り付けるだけで、簡単に防水シート材101をコンクリート部材Aに施工することができる。また、密着層20を有する防水シート材101のコンクリート部材Aへの貼り付け作業は、小さいスペースがあれば現場以外の場所でも実施できるため、施工の効率化を図ることができる。さらに、基材10に密着層20を設けたとき、密着層20が直接接触する第二防水層11bが犠牲になって補強層12及び第一防水層11aを保護するように機能するため、補強層12の強度低下や第一防水層11aの防水性低下を防ぐことができる。なお、基材10への密着層20の設置は、加熱による融着又は接着剤による接着により行うことができる。
防水シート材101の厚みは、0.5~11.0mmに、好ましくは1.0~2.5mmに設定される。防水シート材101の厚みが0.5mm未満である場合、コンクリート部材Aの防水性を十分に高めることができない虞がある。防水シート材101の厚みが11.0mmを超える場合、コンクリート部材Aの表面形状への追随性が悪化し、さらには防水シート材101の重量が増加するため施工性が低下する虞がある。防水シート材101の目付は、400~1000g/mに設定される。防水シート材101の目付が400g/m未満である場合、コンクリート部材Aの防水性を十分に高めることができない虞がある。防水シート材101の目付が1000g/mを超える場合、防水シート材101の重量が増加するため施工性が低下する虞がある。以下、防水シート材101を構成する各層について、詳細に説明する。
[防水層]
防水層11を構成する素材としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、ポリウレタン、加硫ゴム、シリコーン等の樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単独又は組み合わせて使用することができる。好ましい樹脂は、柔軟で凹凸追従性が良く、弾力性あり、これが低温環境でも維持される点から、エチレン-酢酸ビニル共重合体である。一つの防水層11(第一防水層11a及び第二防水層11bの夫々)の形態(組織)は、単層、複層、又は混合層の何れでも構わないが、コンクリート部材Aの表面形状への追随性を良好に維持するという観点から、単層とすることが好ましい。第一実施形態では、第一防水層11a及び第二防水層11bの厚みは、ともに0.1~0.4mmに設定されることが好ましく、防水層11の厚みは、0.2~0.6mmに設定される。防水層11の厚みが0.2mm未満である場合、コンクリート部材Aの防水性を十分に高めることができない虞がある。防水層11の厚みが0.6mmを超える場合、防水シート材101そのものの厚みも大きくなるため、コンクリート部材Aの表面形状への追随性が悪化する虞がある。
[補強層]
補強層12を構成する素材としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン等の樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単独又は組み合わせて使用することができる。好ましい樹脂は、汎用性(入手し易く、安価である。)の観点から、ポリエチレンテレフタレートである。補強層12の形態(組織)は、織物、編物、又は不織布の何れでも構わないが、防水層11(第一防水層11a及び第二防水層11b)との接合を強固にするという観点から、シート状の織物とすることが好ましい。補強層12の厚みは、第一実施形態では、0.1~5.0mmに、好ましくは0.2~1.0mmに設定される。補強層12の厚みが0.1mm未満である場合、防水シート材101は十分なハリやコシを発現できない虞がある。補強層12の厚みが5.0mmを超える場合、防水シート材101が堅くなり過ぎるためコンクリート部材Aの表面形状への追随性が悪化し、さらには防水シート材101の重量が増加するため施工性が低下する虞がある。
[密着層]
密着層20を構成する素材としては、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロン、ポリウレタン、加硫ゴム、シリコーン、レーヨン、及び綿等が挙げられ、これらの素材は単独又は組み合わせて使用することができる。好ましい素材は、耐アルカリ性及び汎用性(入手し易く、安価である。)の観点から、ポリプロピレンである。密着層20をこれらの素材で構成すると、密着層20とコンクリートとの親和性が良好なものとなるため、コンクリート部材Aに対する防水シート材101の密着性と防水層11により付与されるコンクリート部材Aの防水性とを一層高めることができる。なお、密着層20に親水性を付与すれば、密着層20とコンクリートとの親和性がさらに良好なものとなり、防水シート材101の密着性及びコンクリート部材Aの防水性をより一層高めることができる。密着層20に親水性を付与する方法としては、不織布を構成する繊維としてレーヨン、綿等の吸水性の高い繊維を用いる方法(この場合、耐アルカリ性の観点から、例えば、ポリプロピレン及びレーヨンの複合繊維とすることが好ましい。)や、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の吸水性に乏しい素材からなる不織布に後加工(含浸処理など)で吸水剤(界面活性剤など)を付与する方法等が挙げられる。密着層20の形態(組織)は、織物、編物、又は不織布の何れでも構わないが、コンクリート部材Aに食い込んで密着性を高めるという観点から、シート状の不織布とすることが好ましい。また、密着層20として不織布シートを使用する場合、単独種の不織布シートからなる単層構造であってもよいし、異なる複数種の不織布シートを重ねた複層構造であってもよい。不織布の種類としては、スパンボンド、ニードルパンチ、スパンレース、サーマルボンド、メルトブローン等が挙げられる。特に、不織布シートをニードルパンチ単層構造、又はスパンボンド/ニードルパンチ複層構造を有するように構成すると、密着層20が適度な空隙を有するため、防水層11によるコンクリート部材Aの防水性をさらに高めることができる。第一実施形態では、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布シートとポリプロピレン製のニードルパンチ不織布シートとを重ねて複層構造の密着層20を形成している。密着層20の厚みは、第一実施形態では、0.1~5.0mmに設定される。密着層20の厚みが0.1mm未満である場合、密着層20がコンクリート部材Aに十分に食い込むことができず、密着性が低下する虞がある。密着層20の厚みが5.0mmを超える場合、防水層11とコンクリート部材Aとの距離が大きくなるためコンクリート部材Aの防水性を高めることができず、さらには防水シート材101の重量が増加するため施工性が低下する虞がある。
<第二実施形態>
図2は、本発明の第二実施形態にかかる防水シート材102の概略断面図である。第二実施形態にかかる防水シート材102において、第一実施形態にかかる防水シート材101と同一又は同様の構成を有するものについては、図に同一符号を付すに留め、その詳細な説明は省略する。
第二実施形態にかかる防水シート材102は、第一実施形態にかかる防水シート材101と同様に、上側(シート表面側)から順に、第一防水層11a、補強層12、及び第二防水層11bからなる三層構造の基材10を有し、第二防水層11bの補強層12が接合されている側とは反対側に密着層20が設けられている。ただし、防水シート材102の厚み及び目付は第一実施形態のものとは異なり、防水シート材102の厚みは、0.7~5.8mmに、好ましくは0.8~1.0mmに設定され、防水シート材101の目付は、700~800g/mに設定される。各層の厚みについては、第一実施形態とは異なるものがある。第二実施形態では、第一防水層11a及び第二防水層11bの厚みは、ともに0.1~0.2mmに設定されることが好ましく、防水層11の厚みは、0.2~0.3mmに設定される。補強層12の厚みは、0.2~5.0mmに設定される。密着層20の厚みは、0.1~0.2mmに設定される。また、密着層20として、単層構造のポリプロピレン製のニードルパンチ不織布シートを採用している。
第二実施形態にかかる防水シート材102は、ハリやコシがあって高い強度を備えるものであり、さらにはコンクリート部材Aへの貼り付けが容易なため、施工の効率化を図ることができるものとなっている。
<第三実施形態>
図3は、本発明の第三実施形態にかかる防水シート材103の概略断面図である。第三実施形態にかかる防水シート材103において、第一実施形態にかかる防水シート材101又は第二実施形態にかかる防水シート材102と同一又は同様の構成を有するものについては、図に同一符号を付すに留め、その詳細な説明は省略する。
第三実施形態にかかる防水シート材103は、第一実施形態にかかる防水シート材101又は第二実施形態にかかる防水シート材102とは異なり、上側(シート表面側)から順に、防水層11、及び補強層12からなる二層構造の基材10を有し、補強層12の防水層11が接合されている側とは反対側に密着層20が直接設けられている。防水シート材103の厚みは、0.5~10.5mmに、好ましくは0.8~1.2mmに設定され、防水シート材101の目付は、950~1050g/mに設定される。防水層11の厚みは、0.2~0.5mmに設定される。補強層12の厚みは、0.2~5.0mmに設定される。密着層20の厚みは、0.1~5.0mmに設定される。また、密着層20として、ポリプロピレン製のスパンボンド不織布シートとポリプロピレン製のニードルパンチ不織布シートとを重ねた複層構造のものを採用している。
第三実施形態にかかる防水シート材103は、柔軟性があってコンクリート部材Aの表面形状への良好な追随性を有しており、さらにはコンクリート部材Aに対する高い密着性を備えたものとなっている。
<別実施形態>
本発明の防水シート材は、上記の第一実施形態~第三実施形態にかかる防水シート材101,102,103において、構成の一部を改変したものとすることも可能である。そのような幾つかの改変例について、別実施形態として説明する。
[別実施形態1]
上記の第一実施形態にかかる防水シート材101、又は第二実施形態にかかる防水シート材102では、第一防水層11a及び第二防水層11bは同一の厚みに設定されているが、第一防水層11aの厚みと第二防水層11bの厚みとを異ならせることも可能である。この場合、二つの防水層11a,11bによって付与されるコンクリート部材Aの防水性の程度を調整することができる。また、第一防水層11aの厚みと第二防水層11bの厚みとを変更すれば、二つの防水層11a,11bに挟まれる補強層12の位置を密着層20側寄りの位置から表面側寄りの位置まで変更できるため、基材10の柔軟性(ハリやコシ)や耐久性を調整することができ、コンクリート部材Aの表面形状に応じた防水シート材101,102の追随性の程度も変化させることができる。
[別実施形態2]
上記の第三実施形態にかかる防水シート材103では、補強層12の防水層11が接合されている側とは反対側に密着層20が直接設けられているが、補強層12と密着層20とを一体物として構成することも可能である。補強層12及び密着層20の形態(組織)は、織物、編物、又は不織布の何れでも構わないため、例えば、補強層12及び密着層20を何れも織物シート又は不織布シートとすれば、補強層12及び密着層20を多層構造の織物シート又は不織布シートの積層体(図示せず)で構成することができる。この積層体を防水層11に接合すると、当該積層体のうち防水層11に接する層が補強層12として機能し、その他の層が密着層20として機能する。
[別実施形態3]
上記の第一実施形態にかかる防水シート材101、第二実施形態にかかる防水シート材102、又は第三実施形態にかかる防水シート材103では、密着層20は基材10の片側のみに設ける構成であったが、基材10の両側に設けることも可能である。この場合、防水シート材101,102,103は、密着層20が両面に露出しているため、二つのコンクリート部材A,Aで防水シート材101,102,103を挟み込むように施工することで、二つのコンクリート部材A,Aに対して同時に防水性を高めることができる。
本発明の防水シート材は、コンクリート部材、例えば、ダム、橋梁、水路等のコンクリート建造物、ビル、集合住宅、RC造住宅等のコンクリート建築物、地下貯水場、地下通路、地下駐車場等の地下コンクリート構造物に対し、防水性を高める目的で利用可能である。
10 基材
11 防水層
11a 第一防水層
11b 第二防水層
12 補強層
20 密着層
101,102,103 防水シート材
A コンクリート部材

Claims (6)

  1. コンクリート部材に施工する防水シート材であって、
    防水層と補強層とを接合してなる基材を備え、
    前記コンクリート部材に前記基材を密着させるための密着層を有する防水シート材。
  2. 前記防水層は、第一防水層と第二防水層とを有し、
    前記基材は、前記補強層の両面が前記第一防水層と前記第二防水層とで挟まれるように構成されており、
    前記密着層は、前記第一防水層又は前記第二防水層の前記補強層が接合されている側とは反対側に設けられている請求項1に記載の防水シート材。
  3. 前記密着層は、不織布シートを含む請求項1又は2に記載の防水シート材。
  4. 前記不織布シートは、ニードルパンチ単層構造、又はスパンボンド/ニードルパンチ複層構造を有するように構成されている請求項3に記載の防水シート材。
  5. 前記密着層は、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ビニロン、ポリウレタン、加硫ゴム、シリコーン、レーヨン、及び綿からなる群から選択される少なくとも一種で構成されている請求項1~4の何れか一項に記載の防水シート材。
  6. 前記基材は、前記第一防水層の厚みと前記第二防水層の厚みとが異なるように構成されている請求項2~5の何れか一項に記載の防水シート材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102523990B1 (ko) * 2022-08-17 2023-04-21 삼성엠에프씨 주식회사 무겹침형 또는 겹침형 방수 방근 시트

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