JP2021127702A - ガスセンサの異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスセンサの異常診断の精度の低下が抑制されたガスセンサの異常診断装置を提供する。【解決手段】異常診断装置は、エンジンの排気通路を流れる排気ガスの空燃比が増減するように燃料噴射弁の燃料噴射量を所定の周期で増減させて、排気通路に設けられたガスセンサの出力値に応じてガスセンサの異常を診断する場合、EGR装置による排気ガスの還流が実行されている場合に前記ガスセンサの異常診断を実行する場合には、EGR装置による排気ガスの還流が行われていない場合と比較して、周期を長く設定する。【選択図】図2
Description
本発明は、ガスセンサの異常診断装置に関する。
排気ガスの空燃比を増減させた際のガスセンサの出力値に応じてガスセンサの異常を診断できることが知られている(例えば特許文献1参照)。
EGR装置によって排気ガスの一部が吸気通路に還流されている場合、排気ガスの空燃比が所望の空燃比からずれる可能性がある。これにより、ガスセンサの異常診断の精度が低下する可能性がある。
そこで本発明は、ガスセンサの異常診断の精度の低下が抑制されたガスセンサの異常診断装置を提供することを目的とする。
上記目的は、エンジンの排気通路を流れる排気ガスの空燃比が増減するように燃料噴射弁の燃料噴射量を所定の周期で増減させて、前記排気通路に設けられたガスセンサの出力値に応じてガスセンサの異常を診断するガスセンサの異常診断装置であって、前記排気通路を流れる排気ガスの一部を前記エンジンの吸気通路に還流させるEGR装置が設けられており、前記EGR装置による排気ガスの還流が実行されている場合に前記ガスセンサの異常診断を実行する場合には、前記EGR装置による排気ガスの還流が行われていない場合と比較して、前記周期を長く設定する、ガスセンサの異常診断装置によって達成できる。
本発明によれば、ガスセンサの異常診断の精度の低下が抑制されたガスセンサの異常診断装置を提供できる。
図1は、本実施例のエンジンシステムの概略構成図である。エンジン20は、内燃機関の一例であり、ピストン24が収納されたシリンダブロック21上に設置されたシリンダヘッド22内の燃焼室23内で混合気を燃焼させて、ピストン24を往復動させる。ピストン24の往復動は、クランクシャフト26の回転運動に変換される。シリンダブロック21の下部には、潤滑用のオイルを貯留したオイルパン21aが設けられている。尚、図示はしていないが、エンジン20は4つの気筒を有した直列4気筒エンジンであるがこれに限定されない。
エンジン20のシリンダヘッド22には、吸気ポート10iを開閉する吸気弁42と、排気ポート30eを開閉する排気弁44とが気筒ごとに設けられている。また、シリンダヘッド22の頂部には、燃焼室23内の混合気に点火するための点火プラグ27が気筒ごとに取り付けられている。
各気筒の吸気ポート10iは気筒毎の枝管を介してサージタンク18に接続されている。サージタンク18の上流側には吸気管10が接続されており、吸気管10の上流端にはエアクリーナ19が設けられている。そして吸気管10には、上流側から順に、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ15と、電子制御式のスロットルバルブ13とが設けられている。
また、各気筒の吸気ポート10iには、燃料を吸気ポート10i内に噴射するポート噴射弁12が設置されている。ポート噴射弁12から噴射された燃料は吸入空気と混合されて混合気をなし、この混合気が吸気弁42の開弁時に燃焼室23に吸入され、ピストン24で圧縮され、点火プラグ27で点火燃焼させられる。ポート噴射弁12は、燃料噴射弁の一例である。
各気筒の排気ポート30eは気筒毎の枝管を介して排気管30に接続されている。排気管30には、三元触媒31が設けられている。三元触媒31の上流側には、排気ガスの空燃比を検出するための空燃比センサ33が設置されている。
排気管30と吸気管10とを連通するEGR管50が設けられている。EGR管50には、開度調整が可能なEGRバルブ52が設けられている。EGR管50及びEGRバルブ52はEGR装置に相当する。EGRバルブ52が開くことにより、排気ガスの一部が吸気管10に還流され、EGRバルブ52の開度を調整することにより、燃焼室23に吸入される吸気ガスの総量に対するEGRガスの量の比率であるEGR率を調整することができる。尚、ここでいうEGR率とは、外部EGR率である。EGR管50には、EGRクーラが備えられていてもよい。
ECU(Electronic Control Unit)60は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)を備える。ECU60は、RAMやROMに記憶されたプログラムを実行することによりエンジン20を制御する。ECU60は、エンジン20の制御装置である。また、ECU60は詳しくは後述するが所定の条件成立時に空燃比センサ33の異常診断を実行する。ECU60は、空燃比センサ33の異常診断装置の一例である。
ECU60には、上述の点火プラグ27、スロットルバルブ13、ポート噴射弁12、及びEGRバルブ52が電気的に接続されている。またECU60には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ11、スロットルバルブ13のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ14、吸入空気量を検出するエアフローメータ15、空燃比センサ33、クランクシャフト26のクランク角を検出するクランク角センサ25、エンジン20の冷却水の温度を検出する水温センサ29や、その他の各種センサが電気的に接続されている。ECU60は、各種センサの検出値等に基づいて、所望の出力が得られるように、点火プラグ27、スロットルバルブ13、ポート噴射弁12、EGRバルブ52等を制御し、点火時期、燃料噴射量、燃料噴射時期、スロットル開度、EGR率等を制御する。
次に、空燃比センサ33の異常診断について説明する。ECU60は、所定の条件が成立すると、空燃比センサ33の異常診断を実行する。空燃比センサ33の異常診断では、排気ガスの空燃比が増減するように、具体的には所望のリッチ空燃比とリーン空燃比との間で増減するように、ポート噴射弁12の燃料噴射量が制御される。このように燃料噴射量が増減されている際の空燃比センサ33の出力電圧の変化率に基づいて空燃比センサ33が正常であるか異常であるかが診断される。尚、上述した所定の条件とは、例えばエンジン20がアイドル運転状態であって空燃比センサ33が活性化状態にあり、且つイグニッションオン後に異常診断が未完了の場合である。異常診断については詳しくは後述する。
次に、EGR率が空燃比センサ33の異常診断の精度に影響を及ぼすことについて説明する。図2Aは、空燃比センサ33の異常診断実行時での燃料噴射量と排気ガスの空燃比とを示したグラフである。ポート噴射弁12からの燃料噴射量は切替周期Tで増減される。図2Aには、EGR率が0%の場合と21%の場合での排気ガスの空燃比の推移を示している。EGR率がいずれの場合であっても、燃料噴射量が大きい値に設定されている場合には、排気ガスの空燃比も徐々に低下してリッチ側を目指し、燃料噴射量が小さい値に設定されている場合には、排気ガスの空燃比は徐々に増大してリーン側を目指す。このように排気ガスの空燃比は増減する。
空燃比センサ33の異常診断では、このように排気ガスの空燃比が増減制御される。排気ガスの空燃比の増減は、ポート噴射弁12の噴射量が、排気ガスの空燃比が所望のリッチ空燃比となる噴射量(以下、リッチ噴射量と称する)と、所望のリーン空燃比となる噴射量(以下、リーン噴射量と称する)とに交互に切り替えられることにより実現される。具体的には、噴射量がリッチ噴射量に切り替えられてから空燃比センサ33に供給される排気ガスの空燃比が所望のリッチ空燃比に至った場合に噴射量がリーン噴射量に切り替えられ、噴射量がリーン噴射量に切り替えられてから空燃比センサ33に供給される排気ガスの空燃比が所望のリーン空燃比に至った場合に噴射量がリッチ噴射量に切り替えられるように、噴射量の切替周期が設定される。
異常診断では、このように排気ガスの空燃比の増減制御の実行中での、単位時間当たりの空燃比センサ33の出力電圧の変化率に基づいて行われる。空燃比センサ33の出力電圧の変化率は、空燃比センサ33に供給される排気ガスの空燃比の変化率が大きいほど増大するからである。ここで、空燃比センサ33が正常である場合の出力電圧の変化率は、図2Aに示した排気ガスの空燃比の傾きに相当する。例えば、空燃比センサ33の変化率の絶対値が所定の閾値以上である場合には、空燃比センサ33の応答性は良好であるとして正常と診断され、閾値未満の場合には空燃比センサ33の応答性が低下しているものとして空燃比センサ33は異常であると診断され得る。
ここで図2Aに示すようにEGR率が0%と21%の場合を比較すると、EGR率が21%のほうが排気ガスの空燃比の振幅が小さい。このため、EGR率が0%と21%の場合とで、空燃比センサ33の出力電圧の変化率も異なる。このため、EGR率が0%の場合に空燃比センサ33の出力電圧の変化率が閾値以上であるため空燃比センサ33は正常と診断されたとしても、EGR率が21%の場合には空燃比センサ33の出力電圧の変化率が閾値未満であるとして空燃比センサ33は異常と診断される可能性がある。このようにEGR率の大きさによって、異常診断の精度が低下する可能性がある。
EGR率が21%のほうが空燃比の振幅が小さくなる理由は以下のように考えられる。上述したように異常診断では、ポート噴射弁12の噴射量はリッチ噴射量とリーン噴射量とに交互に切り替えられる。EGR率が21%の場合、リーン噴射量からリッチ噴射量に切り替えられた際には、リーン噴射量に設定されていた際に生じたリーンの排気ガスがEGR管50を介して吸気管10に還流され、リッチ噴射量により本来リッチとなる排気ガスと、還流されたリーンの排気ガスとが混合して、所望のリッチ空燃比よりもリーン側の排気ガスが空燃比センサ33に供給されると考えられるからである。同様に、リッチ噴射量からリーン噴射量に切り替えられた際には、リッチ噴射量に設定されていた際に生じたリッチの排気ガスがEGR管50を介して吸気管10に還流され、リーン噴射量により本来リーンとなる排気ガスと、還流されたリッチの排気ガスとが混合して、所望のリーン空燃比よりもリッチ側の排気ガスが空燃比センサ33に供給されると考えられるからである。以上のように、設定されたポート噴射弁12の噴射量によって生じる所望の排気ガスの空燃比を相殺するように、EGR管50から排気ガスが吸気管10に還流されるため、空燃比センサ33が検出すべき排気ガスの空燃比の振幅が小さくなる。
図2Bは、燃料噴射量の増減の切替周期を拡大した場合での燃料噴射量と排気ガスの空燃比とを示したグラフである。図2Bでは、EGR率が21%の場合を示している。図2Aに示した切替周期Tよりも長い切替周期Taに設定することにより、排気ガスの空燃比の振幅が、切替周期Tの場合よりも拡大している。この理由は以下のように考えられる。リーン噴射量からリッチ噴射量に切り替えられた際には、リーンの排気ガスGlがEGR管50を介して吸気管10に還流されて、上述したようにリッチ噴射量に切り替えられたことにより本来リッチとなる排気ガスGrと還流されたリーンの排気ガスGlとが混合した排気ガスGm1が空燃比センサ33に供給される。次に、この混合した排気ガスGm1の一部が再度EGR管50を介して吸気管10に還流され、本来リッチとなる排気ガスGrと還流された排気ガスGm1とが混合した排気ガスGm2が空燃比センサ33に供給される。ここで、排気ガスGm2の空燃比は、排気ガスGm1の空燃比よりもリッチ側にある。このようなことが所定の時間をかけて繰り返されることにより、リッチ噴射量に設定されたことによるリッチな排気ガスの空燃比と、EGR管50を介して吸気管10に還流される排気ガスの空燃比とがほぼ一致し、所望のリッチ空燃比である排気ガスが空燃比センサ33に供給される。リッチ噴射量からリーン噴射量に切り替えられた際も同様に、徐々に時間をかけて、リーン噴射量に設定されたことによるリーンな排気ガスの空燃比と、EGR管50を介して吸気管10に還流される排気ガスの空燃比とがほぼ一致し、所望のリーン空燃比である排気ガスが空燃比センサ33に供給される。
以上のように、切替周期を拡大することにより、設定されたポート噴射弁12の噴射量によって生じる所望の排気ガスの空燃比とほぼ同じ空燃比の排気ガスが、排気管30からEGR管50を介して吸気管10に還流されるまでに至る期間を確保することができる。このため、空燃比センサ33に供給される排気ガスの空燃比の振幅を確保することができる。これにより、EGR率が21%の場合であっても、空燃比センサ33の異常診断を精度よく実行することができる。
図3は、EGR率が21%で排気ガスが還流されている場合での切替周期の長さと空燃比センサ33の単位時間当たりの出力電圧の変化率との関係を示したグラフである。横軸は切替周期の長さを示し、縦軸は出力電圧の変化率の大きさを示している。図3に示すように、切替周期が拡大するほど出力電圧の変化率の絶対値は増大する。このため、本実施例では、ECU60は、異常診断時での空燃比センサ33が正常な場合での出力電圧の変化率が、EGR率が0%と21%との場合とで差が小さくなるように、切替周期を0%の場合よりも21%の場合の方が長くなるように設定する。尚、切替周期は、例えば排気ガスの空燃比が所望の空燃比に到達した時点で噴射量が切り替えられるように設定することが望ましい。換言すれば、排気ガスの空燃比が所望の空燃比に一定に維持されるほど、切替周期を長くすることは好ましくない。このため、切替周期は、詳しくは後述するが実験結果などを考慮して適切に設定される。
次に、ECU60が実行する制御につい説明する。図4は、ECU60が実行する制御の一例を示したフローチャートである。本制御は繰り返し実行される。最初に、ECU60は空燃比センサ33の異常診断中であるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1でNoの場合には、本制御は終了する。
ステップS1でYesの場合、ECU60は噴射量の切り替えからの時間sをカウントする(ステップS3)。噴射量の切り替えからの時間とは、異常診断中に実行されるリッチ噴射量からリーン噴射量への切り替え又はリーン噴射量からリッチ噴射量への切り替えからの時間である。尚、異常診断が開始された直後では、異常診断開始直前の噴射量から異常診断時でのリッチ噴射量又はリーン噴射量への切り替えからの時間である。
次にECU60は、空燃比センサ33の出力電圧値の変化率を計測する(ステップS5)。次にECU60は、目標切替時間Sを算出する(ステップS7)。目標切替時間Sは、現時点での噴射量がリーン噴射量に設定されている場合には、リーン噴射量へ切り替えられてからリッチ噴射量へ切り替えられるまでの目標時間であり、現時点での噴射量がリッチ噴射量に設定されている場合には、リッチ噴射量へ切り替えられてからリーン噴射量へ切り替えられるまでの目標時間である。即ち、ステップS7の処理は、上述した切替周期の目標値を算出する処理に相当する。
目標切替時間Sの算出は、例えば次のようにして行う。図5Aは、吸入空気量と目標切替時間との関係を規定したマップである。横軸は吸入空気量を示し、縦軸は目標切替時間を示す。図5Bは、EGR率と補正係数との関係を規定したマップである。横軸はEGR率を示し、縦軸は補正係数を示す。この補正係数は最小値が1である、1以上の数値である。何れのマップも、ECU60のROMに予め記憶されている。ECU60はこれらのマップを参照して目標切替時間Sを算出する。具体的には、図5Aのマップを参照して吸入空気量から得られる目標切替時間に、図5Bを参照してEGR率から得られる補正係数を乗算し、これにより得られた時間を最終的な目標切替時間Sとして算出される。尚、吸入空気量は、エアフローメータ15の検出値に基づいて取得でき、EGR率はEGRバルブ52の開度に基づいて算出できる。
図5Aのマップでは、吸入空気量が増大するほど目標切替時間が短くなるように規定されている。この理由は、吸入空気量が多いほど空燃比センサ33に供給される排気ガスの流量は増大するため、短い期間内に空燃比センサ33の出力電圧の変化率を十分に変化させることができるからである。図5Bのマップでは、EGR率が増大するほど補正係数が増大するように規定されている。この理由は、EGR率が増大するほど、設定された噴射量に起因した排気ガスの空燃比と還流される排気ガスの空燃比とが一致するまでに長時間要するからである。尚、図5A及び図5Bのマップは実験結果に基づいて規定されたものであり、上述したように、排気ガスの空燃比が所望の空燃比に到達した時点で噴射量が切り替えられるように目標切替時間Sが設定されている。換言すれば、目標切替時間Sは、排気ガスの還流が実行されている場合、即ちEGR率が0%以外に設定されている場合には、少なくとも、噴射量が切り替えられてから、その噴射量に起因した排気ガスの一部がEGR管50を介して再び吸気管10に還流されて、新に燃料噴射によって生じた排気ガスと混合するまでの時間以上の長さであることが好ましい。
目標切替時間Sの算出方法は上記の手法に限定されない。図5Cは、吸入空気量とEGR率と目標切替時間との関係を規定した3次元マップである。このように図5Cの3次元マップを参照して目標切替時間を算出してもよい。図5Cのマップでは、吸入吸気量が多いほど目標切替時間が短くなるように規定され、EGR率が増大するほど目標切替時間が長くなるように規定されている。また、このようなマップではなく演算式により目標切替時間Sを算出してもよい。また、例えばエンジン20の回転数と負荷率とEGR率とに応じて、目標切替時間を算出してもよい。
図4に戻り、ECU60は時間sが目標切替時間S以上となったか否かを判定する(ステップS9)。ステップS9でNoの場合は、再度ステップS1以降の処理が実行される。ステップS9でYesの場合には、ECU60は噴射量を切り替えるための処理を実行する(ステップS11)。具体的には、リッチ噴射量に設定されていた場合にはリーン噴射量に設定し、リーン噴射量に設定されていた場合にはリッチ噴射量に設定する。次にECU60は、カウントしていた時間sをクリアし(ステップS13)、噴射量の切替回数mをカウントし(ステップS15)、噴射量が切り替えられる前にステップS5で計測されていた出力電圧の変化率を記憶する(ステップS17)。
次にECU60は、切替回数mが所定回数以上であるか否かを判定する(ステップS19)。所定回数とは、異常診断に適した予め定められた回数である。ステップS19でNoの場合には、再度ステップS1以降の処理が実行される。ステップS19でYesの場合には、ECU60は正常/異常判定処理を実行する(ステップS21)。以上のような制御により、排気ガスの還流がなされていても空燃比センサ33の異常診断の精度の低下を抑制できる。
上記実施例では、空燃比センサ33の出力電圧の変化率に基づいて異常診断を行ったが、異常診断の手法はこれに限定されない。例えば、出力電圧の軌跡長や面積に基づいて異常診断を行ってもよい。診断対象の空燃比センサの出力電圧の軌跡長と、正常な空燃比センサの出力電圧の軌跡長との差分が小さい場合には正常と診断され、差分が大きい場合には異常と診断できる。また、診断対象の空燃比センサの出力電圧とストイキでの出力電圧とに囲まれる面積と、正常な空燃比センサの出力電圧とストイキでの出力電圧とに囲まれる面積との差分が小さい場合には正常と診断され、差分が大きい場合には異常と診断できる。尚、軌跡長又は面積を用いて異常診断する場合、EGR率に応じて正常時での軌跡長や面積を変更してもよい。尚、上述したように空燃比センサ33の出力電圧の変化率に基づいて異常診断する場合についても、EGR率に応じて、基準となる正常時での出力電圧の変化率を変更してもよい。
本実施例の制御は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンに適用できる。また、ハイブリッド車両のエンジンに対しても適用できる。また、空燃比センサに限定されず、酸素濃度センサに適用してもよい。空燃比センサも酸素濃度センサもガスセンサの一例である。ガスセンサとしては、排気ガスの空燃比に応じて出力値が変化するセンサであればよい。また、上記実施例ではポート噴射弁12のみが設けられている例を示したが、これに限定されず、筒内噴射弁のみを備えたエンジンであってもよいし、筒内噴射弁とポート噴射弁の双方を備えたエンジンであってもよい。筒内噴射弁とポート噴射弁との双方を備えている場合にも同様に、異常診断時に排気ガスの空燃比が増減するように、双方の噴射弁の噴射量を切り替える。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
12 ポート噴射弁(燃料噴射弁)
33 空燃比センサ(ガスセンサ)
50 EGR管(EGR装置)
52 EGRバルブ(EGR装置)
60 ECU(ガスセンサの異常診断装置)
33 空燃比センサ(ガスセンサ)
50 EGR管(EGR装置)
52 EGRバルブ(EGR装置)
60 ECU(ガスセンサの異常診断装置)
Claims (1)
- エンジンの排気通路を流れる排気ガスの空燃比が増減するように燃料噴射弁の燃料噴射量を所定の周期で増減させて、前記排気通路に設けられたガスセンサの出力値に応じてガスセンサの異常を診断するガスセンサの異常診断装置であって、
前記排気通路を流れる排気ガスの一部を前記エンジンの吸気通路に還流させるEGR装置が設けられており、
前記EGR装置による排気ガスの還流が実行されている場合に前記ガスセンサの異常診断を実行する場合には、前記EGR装置による排気ガスの還流が行われていない場合と比較して、前記周期を長く設定する、ガスセンサの異常診断装置。
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